JP2011057347A - エレベータ運行制御システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータ運行制御システムおよび方法を提供する。
【解決手段】乗りかごを停止させるモードではないにも拘わらず、巻上機を制動するブレーキがかかった状態で巻上機が回転し乗りかごが走行している引き摺り走行状態を検出し、異常検出信号を出力する。このとき、乗りかごを緊急停止させ、位置検出手段によって乗りかごの停止位置を特定する。乗りかごの現在位置を表すデータと、記憶装置に保存されている各着床階の位置データとを比較し、この結果に基づいて、各着床階の中から乗りかごの緊急停止位置に最も近い着床階が特定する。この特定結果に基づいて、乗りかごを再走行させる方向を、緊急停止前の走行方向とは無関係に、決定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、エレベータ運行制御システムおよび方法に関し、特に、乗りかごを緊急停止させた後に再走行させる場合のエレベータ運行制御システムおよび方法に関する。
エレベータ・システムにおいては、乗りかごを停止させるモードではないにも拘わらず、巻上機にブレーキがかかったまま巻上機が回転し、乗りかごが走行する異常な状態、すなわち引き摺り走行状態が、不測の原因で発生する可能性がある。引き摺り走行状態が検出された場合、安全のため、乗りかごを緊急停止させる。緊急停止させた乗りかごを、再度、走行させても問題がないと判断された場合、従来のエレベータ運行制御システムにおいては、緊急停止前に乗りかごが走行していた方向に乗りかごを走行させていた。
しかし、このような運行制御方法は、引き摺り走行状態にあった乗りかごを早期に着床階に到着させるという観点において問題点があった。緊急停止前に乗りかごが走行していた方向に、緊急停止した乗りかごから最も近い着床階が存在するとは限らないからである。例えば、30階建ての高層ビルのエレベータ・システムを考えてみる。このようなビルにおいては、例えば、着床階が1階ないし10階までの第1の系統、着床階が1階および10階ないし20階までの第2の系統、および着床階が1階および20階ないし30階までの第3の系統がある。例えば、第3の系統のエレベータ・システムにおいて、乗りかごが20階に向けて2階と3階の間を走行中に引き摺り走行状態が検出され、乗りかごを2階と3階の間で緊急停止させ場合、乗りかごが停止前には上方に走行していたため、従来のエレベータ運行制御システムにおいては、緊急停止させた乗りかごを20階に向けて再走行させていた。この場合、緊急停止した乗りかごから最も近い着床階は1階であり、1階に向けて再走行させた方が、20階に向けて再走行させるよりも、乗りかごを早期に着床階に到着させるという観点において、優れていることは明白である。また、一旦、異常な走行状態になった乗りかごを再走行させる場合、再走行する距離が短い方が安全面でも優れていると考えられる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、エレベータ運行制御システムおよび方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態によるエレベータ運行制御システムおよび方法においては、乗りかごを停止させるモードではないにも拘わらず、巻上機を制動するブレーキがかかった状態で巻上機が回転し乗りかごが走行している引き摺り走行状態が検出され、異常検出信号が出力されたときに乗りかごを緊急停止させる。乗りかごの停止位置は、位置検出手段によって特定され、乗りかごの現在位置を表すデータと、記憶装置に保存されている各着床階の位置データとが比較される。この比較結果に基づいて、各着床階の中から乗りかごの緊急停止位置に最も近い着床階が特定される。この特定結果に基づいて、乗りかごを再走行させる方向を決定する。
本発明によれば、乗りかごを緊急停止させた後に再走行させる場合、乗りかごが緊急停止した位置の最寄り階に向かう方向を再走行方向に決定するエレベータ運行制御システムおよび方法が提供される。
本発明の実施の形態におけるシステム全体の概略構成例である。 本発明の実施形態における引き摺り走行距離と巻上機のディスクとブレーキの接触部の温度との関係の一例である。 巻上機のディスクとブレーキの接触部の温度と、速度決定装置によって決定される乗りかごの走行速度との関係の一例である。 本発明による実施形態における第2の閾値温度を説明するための図である。 本発明による実施形態において温度が第2の閾値温度である場合の走行速度を説明するための図である。 本発明による第1の実施形態における動作の一例を表すフローチャートである。 本発明による第2の実施形態における動作の一例を表すフローチャートである。 本発明による第3の実施形態における動作の一例を表すフローチャートである。 本発明による第4の実施形態における動作の一例を表すフローチャートである。 本発明による第5の実施形態における動作の一例を表すフローチャートである。
以下、適宜、図面を参照しながら本発明の一例としての実施の形態の説明を行う。図1は本発明の実施の形態におけるエレベータ運行制御システム全体の概略構成例である。乗りかご102は図示しない乗りかご枠に収容され、メイン・ロープ104の一端に取り付けられた乗りかご枠は、エレベータを走行させる動力源のモータとメイン・ロープを掛けるつな車を有する巻上機106によって昇降路(図示せず)内を走行する。メイン・ロープの他端にはつり合い重り108が吊り下げられる。巻上機106のモータ、および巻上機106の回転を制動するブレーキ110aおよび110bは、エレベータ制御装置112によって制御され、乗りかご102を走行させ、着床階で停止させる。ブレーキはエレベータ運行の安全性の観点から、通常、複数設けられる。
異常状態検出装置114aおよび114bは、乗りかご102を停止させるモードではないにも拘わらず、ブレーキ110aまたは110bがかかった状態で巻上機106が回転し、乗りかご102が走行している異常状態、すなわち引き摺り走行状態を検出する。異常状態検出装置114aおよび114bは、それぞれ、ブレーキ110aまたはブレーキ110bがかかった状態か否かを検出するためのコンポーネント、例えば、スイッチを含む。システムは、さらに、乗りかご102の走行に連動して回転し、異常時に乗りかご102を緊急停止させるガバナ116を含む。本実施形態においては、ガバナ116には、乗りかご102の走行に連動したパルスを生成するパルス発生器が備えられる。ガバナ116に備えられたパルス発生器によって生成されたパルスは位置検出装置118に伝達される。位置検出装置118は、伝達されたパルスに基づいて乗りかご102の現在位置、すなわち停止位置を特定する。ガバナ116のパルス発生器によって生成されたパルスを用いることによって、乗りかご102の現在位置は、例えば、数cmの精度で特定することができる。尚、乗りかご102の現在位置の特定のためにパルス発生器によって生成されたパルスの使用は一実施形態にすぎず、他の情報を用いることによっても乗りかご102の現在位置を特定することができることは、当業者であれば理解するであろう。ここで、本発明において、「位置」とは、乗りかご102の走行方向、すなわち鉛直方向の位置を意味する。位置検出装置118によって特定された乗りかご102の現在位置を表すデータは、方向決定装置120に伝達される。方向決定装置120は、各着床階の位置データが保存された記憶装置122を備え、位置検出装置118によって特定された乗りかご102の現在位置を表すデータと、記憶装置122に保存されている各着床階の位置データとを比較する。この比較の結果、停止している乗りかご102から最も近い着床階(最寄り階)が特定され、乗りかご102の走行方向を決定する。極めて希であるが、緊急停止した位置の最寄り階が上下に2つある場合もあり得る。この場合は、いずれの方向に走行しても良く、予め最寄り階を上下いずれかに設定しておけばよい。したがって、例えば、乗りかご102が下降中に緊急停止した場合であっても、緊急停止した位置から最も近い着床階が停止位置より上に存在する場合には、走行方向は上方と決定される。すなわち、決定される走行方向は、停止前の乗りかご102の走行方向とは無関係であり、乗りかご102が緊急停止した位置の最寄り階に向かう方向となる。この結果、乗りかご102を緊急停止位置から早期に着床させることができる。
本発明の他の実施の形態におけるエレベータ運行制御システムは、巻上機106とブレーキ110aまたは110bとの摩擦により温度が上昇する巻上機106のディスク、またはブレーキ110aおよび110bの温度変化を感知する温度センサ124aおよび124bを、さらに、備える。温度センサ124a、124bとしては、サーミスタまたはダイオード等を用いることができる。また、温度センサ124aおよび124bを巻上機106のディスクの外周近傍に装着し、巻上機106のディスクの温度変化を感知するようにしてもよい。温度センサ124aおよび124bによって感知されたそれぞれの温度情報は温度判定装置126に伝達され、温度判定装置126は、伝達された温度情報に基づき、巻上機106のディスクとブレーキ110aの接触部、および巻上機106のディスクとブレーキ110bの接触部の温度を特定する。巻上機106のディスクとブレーキ110a、110bとの接触位置に温度センサ124a、124bを設けることはできないため、巻上機106のディスクとブレーキ110a、110bとの接触部の温度を直接感知することは困難である。しかし、予め実験または解析、シミュレーションによって、温度センサ124aおよび124bによって、感知されたそれぞれの温度情報に基づいて、巻上機106のディスクとブレーキ110a、110bとの接触部の温度を特定することができる。温度判定装置126は、さらに、特定された巻上機106のディスクとブレーキ110a、110bの接触部の温度が予め定められた閾値温度A以上か否かを判定する。図1には、2つの温度センサ124aおよび124bを示しているが、温度判定装置126は、2つの温度センサ124aおよび124bによって感知された2つの温度のうち、高い方の温度に基づいて特定した接触部の温度が予め定められた閾値温度A以上の値か否かを判定する。温度判定装置126による判定結果はエレベータ制御装置112に伝達される。予め定められた第1の閾値温度A以上の温度に達している旨の判定結果が温度判定装置126から伝達された場合、エレベータ制御装置112は、乗りかごが最寄り階に着床しているか否かに関わらず、乗りかごの走行を停止させる。この結果、緊急停止した後の再走行における安全性が改善される。図2に引き摺り走行時における走行距離と、巻上機106のディスクとブレーキ110aまたは110bの接触部の温度との関係の一例を示す。温度は、走行距離が短い領域では走行距離に対して線形的に上昇するが、走行距離が長くなると飽和する傾向がある。
本発明のさらに他の実施の形態におけるエレベータ運行制御システムは、速度決定装置128を、さらに、備える。速度決定装置128は、温度センサ124aおよび124bによって感知された温度情報に基づいて温度判定装置126によって特定された温度データを受け取り、乗りかご102を最寄り階に走行させる速度を、2つの温度センサ124aおよび124bによって感知された2つの温度情報に対応する温度データのうち、高い方の温度に応じて決定する。速度決定装置128によって決定された乗りかご102の走行速度は、エレベータ制御装置112に伝達される。図3に、温度判定装置126によって特定された巻上機106のディスクとブレーキ110aまたは110bの接触部の温度と、速度決定装置128によって決定される乗りかご102の走行速度との関係の一例を示す。図示した例においては、閾値温度Aを100℃とし、50℃以下の温度においては走行速度をエレベータ装置の定格走行速度の約1/10の低速走行速度とし、温度が50℃を超えると走行速度をさらに落とし、閾値温度Aに達すると走行速度を0としている。この結果、緊急停止した後の再走行における安全性が、さらに改善される。
この実施形態によれば、引き摺り走行によって一旦停止させた乗りかご102を速度決定装置128によって決定された走行速度で最寄り階に向けて走行させるが、その走行中に巻上機106のディスクとブレーキ110aまたは110bの接触部の温度が閾値温度Aに達する場合もある。この場合には、乗りかご102を再度停止させ、温度が下がるのを待つ。一実施形態においては、温度が第2の閾値温度B(B<A)にまで下がるまで待つ。温度判定装置126が、温度センサ124aおよび124bによって感知された温度に基づき、温度が第2の閾値温度Bにまで下がったと判定すると、判定結果はエレベータ制御装置112に伝達される。温度判定装置126によって特定された温度は、速度決定装置128にも伝達され、速度決定装置128は、乗りかご102を最寄り階に走行させる速度を決定し、決定された乗りかご102の走行速度はエレベータ制御装置112に伝達される。エレベータ制御装置112は、決定された走行速度で乗りかご102を最寄り階に向けて走行するように制御する。この結果、緊急停止した後の再走行における安全性が、より改善される。図4は第2の閾値温度Bを説明するための図であり、図5は温度が第2の閾値温度Bである場合の走行速度を説明するための図である。第2の閾値温度Bの値は、運行の安全性および乗客を長時間乗りかごに閉じこめない等の要因を考慮して設定する必要があるが、一例として、第1の閾値温度Aの75%である。
本発明のさらに別の実施の形態において、エレベータ制御装置112は、乗りかご102が設定された最寄り階に着床したことを検出すると乗りかごに搭載された乗りかご制御装置130に最寄り階に着床した旨を伝達する。最寄り階に着床した旨の伝達を受けた乗りかご制御装置130は、エレベータに故障が発生したこと、エレベータが着床階に到着したこと等をアナウンス等によって乗客に通知する。この通知とともにエレベータの扉を開き、乗客の降車を促す。また、最寄り階に着床した旨の伝達を受けた後、所定の時間C経過後に、乗りかご制御装置130は乗りかご102内の照明を消灯し、乗りかご102の扉を閉じる。
以上、図1を参照しながら本発明の一例としてのエレベータ運行制御システムの概略構成例説明を行った。図1に示したエレベータ制御装置112は、通常、マイクロコンピュータ、ROM、RAMまたは磁気記憶装置等のハードウェア資源と、エレベータ制御に必要なソフトウェアを含む、いわゆる組み込みシステムによって実装される。また、位置検出装置118、方向決定装置120、温度判定装置126、速度決定装置128、および乗りかご制御装置130も組み込みシステムによって実装することができる。尚、図1において、位置検出装置118、方向決定装置120、温度判定装置126、および速度決定装置128をエレベータ制御装置112と分離した形態として示したが、これらの装置は通常のエレベータ制御装置に内蔵させることも可能である。
以下、フローチャートを参照しながら、本発明の実施形態の動作を説明する。図6は、第1の実施形態における動作の一例を示すフローチャートである。乗りかご102を停止させるモードではないにも拘わらず、ブレーキ110aまたは110bがかかった状態で巻上機106が回転し、乗りかご102が走行している異常状態、すなわち引き摺り走行状態が異常状態検出装置114aまたは114bによって検出されると、先ず、S602において、ガバナ116は乗りかご102を緊急停止させる。次にS604において、位置検出装置118は、ガバナ116に備えられ、乗りかご102の走行に連動したパルスを生成するパルス発生器からのパルスに基づいて乗りかご102の現在位置、すなわち停止位置を特定し、特定した停止位置を表すデータを方向決定装置120に伝達する。次いでS606で、特定された乗りかご102の停止位置を表すデータと、記憶装置122に保存されている各着床階の位置データとが、方向決定装置120によって比較される。この比較の結果に基づき、S608において、方向決定装置120は、停止している乗りかご102から最も近い着床階を特定し、乗りかご102の走行方向を決定する。次いでS612で、乗りかご102は、決定された走行方向、すなわち最寄り階に向けて走行し、S614で最寄り階に着床する。S608で決定される走行方向は、乗りかご102が緊急停止する前に走行していた方向に無関係であり、緊急停止した位置の最寄り階に向かう方向であるため、着床階に到着するまでの時間を最小にすることができる。
図7に、第2の実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートを示す。本実施形態におけるS702ないしS712の動作は、図6に示したフローチャートにおけるS602ないしS612の動作と同一である。S712で乗りかご102が走行を開始した後、S714において乗りかご102が最寄り階に着床したか否かが判断される。乗りかご102が最寄り階に着床したと判断されると、動作は終了する。S714において乗りかご102が未だ最寄り階に着床していないと判断されると、処理はS716に進み、温度判定装置126は、温度センサから伝達された温度情報に基づき、巻上機106のディスクとブレーキの接触部の温度を特定する。温度判定装置126は、さらに、巻上機106のディスクとブレーキの接触部の特定した温度が予め定められた第1の閾値温度A以上か否かを判定し、判定結果をエレベータ制御装置112に伝達する。S716において、接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度A未満であると判定された場合には、乗りかご102の走行が続行される。S716において、接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度A以上であると判定されると、処理はS718に進み、エレベータ制御装置112は、乗りかごが最寄り階に着床しているか否かに関わらず、乗りかごの走行を停止させる。
次に図8に、第3の実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートを示す。本実施形態におけるS802ないしS808の動作は、図7に示したフローチャートにおけるS702ないしS708の動作と同一である。S808で乗りかご102の走行方向が決定された後、S810において、乗りかご102の走行速度が決定され、決定された乗りかご102の走行速度は、エレベータ制御装置112に伝達される。すなわち、速度決定装置128は、温度センサによって感知された温度情報を受け取り、乗りかご102を最寄り階に走行させる速度を受け取った温度情報に応じて決定し、決定した乗りかご102の走行速度をエレベータ制御装置112に伝達する。S810において乗りかご102の走行速度が決定された後、動作はS812に進み、乗りかご102は、S808で決定された走行方向、すなわち最寄り階に向けて、S808において決定された走行速度で走行を開始する。次いで動作はS814に進むが、S814ないしS818における動作は、図7に示したフローチャートにおけるS714ないしS718の動作と、ほぼ同様である。しかし、本実施形態においては、S816で、接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度A未満であると判定された場合には動作はS810に戻り、乗りかご102の走行速度を再度設定した後に乗りかご102の走行が続行される。
次に図9に、第4の実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートを示す。本実施形態におけるS902ないしS918の動作は、図8に示したフローチャートにおけるS802ないしS818の動作と同一である。S918で、S916における接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度A以上である旨の判定に応じて、S918においてエレベータ制御装置112は、乗りかごが最寄り階に着床しているか否かに関わらず、乗りかごの走行を停止させる。S918で、乗りかごの走行を停止した後、巻上機106のディスクとブレーキの接触部の温度が下がるのを待つ。S920において、巻上機106のディスクとブレーキの接触部の温度が第2の閾値温度B(B<A)以下になったか否かが判断される。接触部の温度が依然として第2の閾値温度Bを超えている場合には、動作はS918に戻り、乗りかごの走行停止状態が継続される。S920において、接触部の温度が第2の閾値温度B以下になったと判断されると、動作はS910に戻り、乗りかご102の走行速度を再度設定した後に、乗りかご102を再び走行させる。
さらに図10に、第5の実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートを示す。本実施形態におけるS1002ないしS1020の動作は、図9に示したフローチャートにおけるS902ないしS920の動作とほぼ同様であるが、S1014における判断後の動作が異なる。S1014においては乗りかご102が最寄り階に着床したか否かが判断されるが、乗りかご102が未だ最寄り階に着床していないと判断された場合、処理はS1016に進み、温度判定装置126が温度センサから伝達された温度情報に基づいて巻上機106のディスクとブレーキの接触部の温度を特定する動作は、図9に示した第4の実施形態における動作と同一である。しかし、S1014において、乗りかご102が最寄り階に着床した旨の判断が行われた場合、本実施形態においては、動作はS1022に進む。S1022においては、エレベータ制御装置112は、乗りかごに搭載された乗りかご制御装置130に最寄り階に着床した旨を伝達し、乗りかご制御装置130は、エレベータに故障が発生したこと、エレベータが着床階に到着したこと等をアナウンス等によって乗客に通知する。次にS1024で、乗りかご102が最寄り階に着床してから所定の時間Cが経過したか否かが判断される。所定の時間Cが経過していない場合は、所定の時間Cが経過するまで待機する。S1024で所定の時間Cが経過したと判断されると、乗りかご制御装置130は、S1026で乗りかご102内の照明を消灯し、S1028で乗りかご102の扉を閉じる。
尚、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で開示した構成要素を変形して具体化できる。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示した全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
102 乗りかご
104 メイン・ロープ
106 巻上機
108 つり合い重り
110a、110b ブレーキ
112 エレベータ制御装置
114a、114b 異常状態検出装置
116 ガバナ
118 位置検出装置
120 方向決定装置
122 記憶装置
124a、124b 温度センサ
126 温度判定装置
128 速度決定装置
130 乗りかご制御装置

Claims (10)

  1. 乗りかごを、メイン・ローブを介して、昇降路内を走行させる巻上機と、
    この巻上機の回転を制動するブレーキと、
    少なくとも前記巻上機と前記ブレーキとを制御するエレベータ制御手段と、
    前記乗りかごを停止させるモードではないにも拘わらず、前記ブレーキがかかった状態で前記巻上機が回転し前記乗りかごが走行している引き摺り走行状態を検出する異常状態検出手段と、
    この異常状態検出手段から異常検出信号が出力されたときに前記乗りかごを緊急停止させる緊急停止手段と、
    前記乗りかごの位置を検出する位置検出手段と、
    前記乗りかごの各着床階の位置データを保存する記憶手段と、
    前記位置検出手段によって特定される前記乗りかごの現在位置を表すデータと、前記記憶手段に保存されている各着床階の前記位置データとを比較する位置比較手段と、
    前記乗りかごが前記緊急停止手段によって緊急停止したときに、前記位置比較手段の出力に基づいて、前記各着床階の中から前記乗りかごの緊急停止位置に最も近い着床階を特定し、前記乗りかごの走行方向を決定する方向決定手段と
    を備えることを特徴とするエレベータ運行制御システム。
  2. 前記システムは、
    前記巻上機のディスクまたは前記ブレーキの温度の変化を感知する温度感知手段と、
    この温度感知手段から伝達される温度情報に基づいて前記巻上機のディスクと前記ブレーキの接触部の温度を特定し、特定した前記接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度以上か否かを判定する温度判定手段と
    を、さらに、備え、
    前記エレベータ制御手段は、前記温度判定手段によって特定された前記接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度以上であると判定されたときに、前記乗りかごを停止させることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ運行制御システム。
  3. 前記システムは、前記温度判定手段によって特定された温度データにしたがって前記乗りかごを前記最寄り階に走行させる速度を決定する速度決定手段を、さらに、備え、
    前記速度決定手段によって決定される前記乗りかごの走行速度は、前記乗りかごの定格走行速度に比較して遅い速度であることを特徴とする請求項2に記載のエレベータ運行制御システム。
  4. 前記エレベータ制御手段は、前記温度判定手段によって特定された前記接触部の温度が前記第1の閾値温度より低い予め定められた第2の閾値温度以下に低下したと判定されたときに、前記接触部の温度に対応し前記速度決定手段によって決定される走行速度で前記乗りかごを前記最寄り階に向けて走行させることを特徴とする請求項3に記載のエレベータ運行制御システム。
  5. 前記エレベータ制御手段は、前記乗りかごが設定された前記最寄り階に着床したことを検出した場合、前記最寄り階に着床した旨を前記乗りかごに搭載された乗りかご制御手段に伝達し、
    この伝達を受けた前記乗りかご制御手段は、エレベータに故障が発生した旨を前記乗りかご内で通知し、前記乗りかごの扉および前記最寄り階の乗り場扉を開き、前記最寄り階に着床してから所定の時間経過後に前記乗りかご内の照明を消灯し、前記乗りかごの扉および前記最寄り階の前記乗り場扉を閉じることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のエレベータ運行制御システム。
  6. 乗りかごを停止させるモードではないにも拘わらず、巻上機を制動するブレーキがかかった状態で前記巻上機が回転し前記乗りかごが走行している引き摺り走行状態を検出する異常状態検出ステップと、
    この異常状態検出ステップにおいて異常検出信号が出力されたときに前記乗りかごを緊急停止させる緊急停止ステップと、
    前記乗りかごの位置を検出する位置検出ステップと、
    この位置検出ステップにおいて特定される前記乗りかごの現在位置を表すデータと、記憶装置に保存されている各着床階の位置データとを比較する位置比較ステップと、
    前記乗りかごが前記緊急停止ステップにおいて緊急停止したときに、前記位置比較ステップの出力に基づいて、前記各着床階の中から前記乗りかごの緊急停止位置に最も近い着床階を特定する最寄り階特定ステップと、
    この最寄り階特定ステップの出力に基づいて前記乗りかごの走行方向を決定する方向決定ステップと
    を含むことを特徴とするエレベータ運行制御方法。
  7. 前記方法は、
    前記巻上機のディスクまたは前記ブレーキの温度の変化を感知する温度感知ステップと、
    この温度感知ステップにおいて出力される温度情報に基づいて前記巻上機のディスクと前記ブレーキの接触部の温度を特定する接触部温度特定ステップと、
    特定した前記接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度以上か否かを判定する温度判定ステップと
    この温度判定ステップにおいて前記接触部の温度が予め定められた第1の閾値温度以上であると判定されたときに、前記乗りかごを停止させる乗りかご停止ステップと
    を、さらに、含むことを特徴とする請求項6に記載のエレベータ運行制御方法。
  8. 前記方法は、前記温度判定ステップにおいて特定された温度データにしたがって前記乗りかごを前記最寄り階に走行させる速度を決定する速度決定ステップを、さらに、含み、
    前記速度決定ステップにおいて決定される前記乗りかごの走行速度は、前記乗りかごの定格走行速度に比較して遅い速度であることを特徴とする請求項7に記載のエレベータ運行制御方法。
  9. 前記温度判定ステップは、前記接触部温度特定ステップにおいて特定された前記接触部の温度が前記第1の閾値温度より低い予め定められた第2の閾値温度以下に低下したか否かを判定するステップを、さらに、含み、
    前記方法は、
    前記接触部の温度が予め定められた第2の閾値温度以下に低下したと判定されたときに、前記接触部の温度に対応し前記速度決定ステップにおいて決定される走行速度で前記乗りかごを前記最寄り階に向けて走行させるステップをさらに、含むことを特徴とする請求項8に記載のエレベータ運行制御方法。
  10. 前記方法は、
    前記乗りかごが設定された前記最寄り階に着床したことが検出されたときに、前記最寄り階に着床した旨を前記乗りかごに搭載された乗りかご制御装置に伝達する着床伝達ステップと、
    この着床伝達ステップにおいて前記乗りかご制御装置が前記最寄り階に着床した旨の伝達を受けたときに、エレベータに故障が発生した旨を前記乗りかご内で通知し、前記乗りかごの扉および前記最寄り階の乗り場扉を開き、前記最寄り階に着床してから所定の時間経過後に前記乗りかご内の照明を消灯し、前記乗りかごの扉および前記最寄り階の前記乗り場扉を閉じるステップと
    を、さらに、含むことを特徴とする請求項6ないし請求項9のいずれかに記載のエレベータ運行制御方法。
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