JP2011056625A - ショットブラスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理製品を扉より投入時や、ショットブラスト処理中および被処理製品をドラムから取出す時に、扉が作業者側に開かないようにし、作業性を向上することのできる、ドラム式ショットブラスト装置の機構を提供する。
【解決手段】チェーン状をなし片側はドラムの外周部に固定されもう片側はフックとなっているフックチェーンとフックチェーンのフックを掛けるために扉面および固定ブラケットに設置されたフック掛けリングからなるチェーンストッパ機構が設置されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鋳鉄、鋳鋼、鍛造品などの金属製品をドラム内で撹拌しながら加速した投射材によって金属製品に付着した砂や酸化スケールを除去するショットブラスト装置に関する。
従来、鋳鉄、鋳鋼、鍛造品などの金属製品に付着する砂や酸化スケールをドラム内で撹拌しながら加速した投射材によって除去するいわゆるドラム式ショットブラスト装置は、公知である(特許文献1)。特許文献1では、被処理製品をドラム式ショットブラスト装置に投入する際、扉を手動ハンドルにて開けて被処理製品を投入しショットブラスト処理をして、処理終了後に手動ハンドルにて扉を開けて処理製品を取出している。
しかしながら、上記の装置では扉が手動ハンドルだけで固定されている為、ショットブラスト処理中に扉のハンドルが弛んで扉が開いてしまい、場合によっては、最悪、扉が作業者側に開いてしまい、被処理製品の散乱や高速に加速された投射材が飛散してしまうこともあった。
また、被処理製品をドラム式ショットブラスト装置に投入する際や、ショットブラスト処理終了後に処理製品を取出す際に、ドラムの位置が定位置でない場合、扉を開けた時、重心が移動してしまうためドラムが回転し、場合によっては扉が作業者側に倒れてしまう可能性がある。
特公昭28−5596号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、鋳鉄、鋳鋼、鍛造品などの金属製品に付着する砂や酸化スケールを除去するショットブラスト装置であって、被処理製品を扉より投入時や、ショットブラスト処理中および被処理製品をドラムから取出す時に、扉が作業者側に開かないようにし、作業性を向上することのできる、ドラム式ショットブラスト装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明におけるショットブラスト装置は、
ドラム内に金属製品を攪拌しながら加速した投射材によって金属製品を処理するショットブラスト装置において、小円筒と大円筒の二重の円筒形をなすドラムであって、小円筒の内部では被処理製品を収容でき小円筒の円筒面に被処理製品は通らず投射材および被処理製品から落ちた研掃カスを通す径をなす複数の穴があけられ、かつ、被処理製品を攪拌する為の攪拌リードが内周側に設置され、大円筒には内周にネジ状の投射材回収リードが配置され外周側には逆転防止用のドグが配置され円筒軸を中心に回転可能なドラムと、
該ドラムに被処理製品を搬入および搬出するために設けられ丁番にて該ドラムと連接され開閉することにより該ドラムを開放および密閉することが可能な扉と、
前記ドラムの下方にあり前記ドラムを定位置に止めるストッパーとからなるドラム逆転防止機構と、
前記ドラムの背面に配置され該ドラムの内面に向かって投射材を加速することができる遠心式投射装置と、
前記ドラムの背面側の外周上に複数配置されたバケットと、
該バケットから供給される再使用可能な投射材、砕けた投射材および砂塵を空気流により、砕けた投射材、砂塵を分離・除去するセパレータを有し、
チェーン状をなし片側は該ドラムの外周部に固定されもう片側はフックとなっているフックチェーンと、該フックチェーンのフックを掛けるために扉面および固定ブラケットに設置されたフック掛けリングからなるチェーンストッパ機構と、
が設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明のショットブラスト装置は、前記ドラムが前記扉の開閉の可能なドラム定位置にあることを検知するドラム定位置センサが設置されていることを特徴とする。
また、本発明のショットブラスト装置は、前記ショットブラスト装置の全体を囲み、前記扉の開閉範囲に開口できるようなカバー扉と、運転中に該カバー扉が開かない様、電気的な信号によって施錠・開錠ができる自動施錠装置とが設けられたフェンス状の安全カバーが設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、被処理製品を扉より投入時や、ショットブラスト処理中および被処理製品をドラムから取出す時に、扉が作業者側に開かないようにし、作業性を向上することのできる、ショットブラスト装置を提供することができる。
本発明にかかるショットブラスト装置の全体図である。 本発明にかかるショットブラスト装置の正面図である。 本発明にかかるショットブラスト装置の平面図である。 本発明にかかるショットブラスト装置の背面斜視図である。 本発明にかかるショットブラスト方法の工程ブロック図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1、2、3に示すように本発明のショットブラスト装置は、ドラム内に金属製品を攪拌しながら加速した投射材によって金属製品を処理するショットブラスト装置において、小円筒と大円筒の二重の円筒形をなすドラムであって、小円筒の内部では被処理製品Wを収容でき小円筒の円筒面に被処理製品Wは通らず投射材および被処理製品Wから落ちた研掃カスを通す径をなす複数の穴11があけられ、かつ、被処理製品Wを攪拌する為の攪拌リード12が内周側に設置され、大円筒には内周にネジ状の投射材回収リード13が配置され外周側には逆転防止用のドグ14が配置され円筒軸を中心に回転可能なドラム1が円筒軸を水平にして設置されている。
ここで通常、ドラム1は一定方向にしか駆動されないようになっており、攪拌リード12はドラム1の回転により被処理製品Wが扉2側に押し出されるように配置されている。また投射材回収リード13は遠心式投射装置4側に押し流されるようにネジ状に配置されている。
ドラム1の円筒端面に被処理製品Wを搬入および搬出するため、丁番にてドラム1と連接され開閉することによりドラム1を開放および密閉でき、ドラム1の回転に伴って回転する扉2が配置されている。
またドラム1下方には、扉2が開閉可能な位置であるドラム定位置にドラム1が位置したときに逆転を防止するためのストッパー31からなるドラム逆転防止機構3が配置されている。ドラム逆転防止機構3はドラム定位置においてストッパー31と前記ドグ14が噛み合わさりドラム1が逆転できない機構となっている。
またドラム1の背面にドラム1の内面に向かって投射材を加速することができる遠心式投射装置4と遠心式投射装置4の投射範囲を制限する制限ライナ41および円錐面状の円錐ライナ42が設置され、円錐ライナ42の外径はドラム1の内周面まで伸びており、被処理製品Wがドラム1からこぼれ落ちない構造となっている。
またドラム1の背面側の外周上には等間隔にバケット5が複数配置されており、投射材回収リード13によって遠心式投射装置4側に押し流された投射材を、バケット5によりすくい上げ、遠心式投射装置4の上部まで持ち上げられた後、遠心式投射装置の上部に配置されたシュート43へと投射材を投げ出す。
シュート43の下部にはバケット5から供給される再使用可能な投射材、砕けた投射材および砂塵を空気流により砕けた投射材、砂塵を分離・除去するセパレータ6が配置され、分離された砕けた投射材および砂塵はダクトにより接続される集じん機へ回収され、分離清浄された再使用可能な投射材は、セパレータ6からセパレータ6の下部と遠心式投射装置4を連通する導入管44を通じて再び遠心式投射装置4へと供給される。
また、チェーンストッパ機構8として、チェーン状をなし片側はドラム1の外周部に固定されもう片側はフック71となっているフックチェーン7と、フックチェーン7のフック71を掛けるために扉面および固定ブラケット72に設置されたフック掛けリング73・74が設けられている。
ここで、運転中はフック71が扉面のフック掛けリング73に掛けられてドラム1が回転している間に扉2が開かないようになっており、運転が終了しドラム1が定位置となった場合にはフック71が固定ブラケット72のフック掛けリング74に掛けられてドラム1が回転しないようになっている。
また、本構成のショットブラスト装置は、ドラム1が扉2の開閉の可能な位置であるドラム定位置21にあることを検知するドラム定位置センサ22が設置されており、運転終了時にドラム1が定位置でない場合には扉2の開閉ができないことを表示し、作業者に認識できるような機構を合わせ持っている。
また、本構成のショットブラスト装置は、装置全体を囲むようにフェンス状の安全カバー9が設置され、安全カバー9には扉2の開閉範囲に開口できるようなカバー扉91と、運転中にカバー扉91が開かない様、電気的な信号によって施錠・開錠ができる自動施錠装置92とからなっている。
ここで、運転前にカバー扉91が閉まった状態でないことを自動施錠装置92によって検出した場合は、ショットブラスト装置は自動運転が起動できないようになっている。また、運転終了後にドラム1がドラム定位置21にないことをドラム定位置センサ22によって検出された場合は、自動施錠装置92がカバー扉91を開錠しない動作をする。
以下、これらの構成を用いた場合の一連の動作を説明する。
まず、被処理製品搬入工程として、ドラム1が定位置にある状態で安全カバー9のカバー扉91を開き、ついで扉2を開く。ドラム1が開放された状態でドラム1へ被処理製品Wを投入する。被処理製品Wの搬入が完了したのち、扉2を閉じてドラム1を密閉する。次いでチェーンストッパ機構8のフック71を扉面のフック掛けリング73に掛けてドラム1が回転している間に扉2が開かないようにしたのち、安全カバー9のカバー扉91を閉じる。次にショットブラスト装置起動の準備として、カバー扉91は自動施錠装置92によって施錠され、自動起動ボタンの押下によって起動する。
被処理製品Wを内包したドラム1は回転し、被処理製品Wが攪拌された状態で遠心式投射装置4から投射材が高速に加速され被処理製品へ打ち当てられ、ショットブラスト処理される。
ショットブラスト処理は、あらかじめタイマーへ設定した処理時間動作した後、遠心式投射装置4が停止し、ドラム1のみ回転する。遠心式投射装置4が停止しドラム1のみが回転する時間は、遠心投射装置静止待ち時間としてあらかじめタイマーへ設定しておく。この遠心投射装置静止待ち時間は遠心投射装置4の惰性回転が停止するのを待つこととドラム1内にある被処理製品Wと混在した投射材をドラム1から抜くことを目的としている。
また、遠心投射装置静止待ち時間が、おおよそドラム1の容積の3倍の容積が集じん機によって換気できる投射材排出時間であればキャビネット内の粉じん濃度が外気と同等な状態まで減少するのでなお良い。
次いで遠心投射装置静止待ち時間がタイムアップするとドラム1はドラム定位置センサ22によってドラム定位置21が検出されるまで回転し、停止する。
ドラム定位置センサ22で検出されドラム1がドラム定位置21で停止した時、ストッパー31は、ドラム1の側面に配置されたドグ14と噛み合わさり、逆転しないような状態となる。
ドラム1が定位置となった状態で、安全カバー9のカバー扉91は自動施錠装置92によって開錠され、カバー扉91を開くことができる。ついでチェーンストッパ機構8のフック71を固定ブラケット72のフック掛けリング74に掛けてドラム1が回転しないようにした後、扉2を開いて処理された被処理製品Wを搬出することができる。
上記の説明から明らかなように、本構成では、ショットブラスト処理中に扉2が開いて被処理製品Wの散乱や高速に加速された投射材の飛散することがなくなり、また、被処理製品をショットブラスト装置に投入する際や、ショットブラスト処理終了後処理製品を取出す際に、ドラム1が定位置になく、扉2を開けた時に重心が移動してドラム1が回転して扉2が作業者側に倒れてしまうことがなくなり、作業性を向上することができる。
また、投射材排出工程では投射工程が完了したのち扉を密閉させたまま実施するため、投射工程でキャビネット内に発生した粉じんを投射材排出工程に集じんすることができドラム1の中はクリーンな状態となるため、投射材排出工程後の扉開放工程で扉を開放した時にドラムの外部に粉じんの流出量を大幅に減らすことができるという効果ももたらす。
1 ドラム
2 扉
3 ドラム逆転防止機構
4 遠心式投射装置
5 バケット
6 セパレータ
7 フックチェーン
8 チェーンストッパ機構
9 安全カバー
11 穴
12 攪拌リード
13 投射材回収リード
14 ドグ
22 ドラム定位置センサ
31 ストッパー
71 フック
72 固定ブラケット
73・74 フック掛けリング
91 カバー扉
92 自動施錠装置

Claims (3)

  1. ドラム内に金属製品を攪拌しながら加速した投射材によって金属製品を処理するショットブラスト装置において、小円筒と大円筒の二重の円筒形をなすドラムであって、小円筒の内部では被処理製品を収容でき小円筒の円筒面に被処理製品は通らず投射材および被処理製品から落ちた研掃カスを通す径をなす複数の穴があけられ、かつ、被処理製品を攪拌する為の攪拌リードが内周側に設置され、大円筒には内周にネジ状の投射材回収リードが配置され外周側には逆転防止用のドグが配置され円筒軸を中心に回転可能なドラムと、
    該ドラムに被処理製品を搬入および搬出するために設けられ丁番にて該ドラムと連接され開閉することにより該ドラムを開放および密閉することが可能な扉と、
    前記ドラムの下方にあり前記ドラムを定位置に止めるストッパーとからなるドラム逆転防止機構と、
    前記ドラムの背面に配置され該ドラムの内面に向かって投射材を加速することができる遠心式投射装置と、
    前記ドラムの背面側の外周上に複数配置されたバケットと、
    該バケットから供給される再使用可能な投射材、砕けた投射材および砂塵を空気流により、砕けた投射材、砂塵を分離・除去するセパレータを有し、
    チェーン状をなし片側は該ドラムの外周部に固定されもう片側はフックとなっているフックチェーンと、該フックチェーンのフックを掛けるために扉面および固定ブラケットに設置されたフック掛けリングからなるチェーンストッパ機構と、
    が設けられていることを特徴とするショットブラスト装置。
  2. 前記ドラムが前記扉の開閉の可能なドラム定位置にあることを検知するドラム定位置センサが設置されている請求項1に記載のショットブラスト装置。
  3. 請求項1又は2に記載のショットブラスト装置の全体を囲み、前記扉の開閉範囲に開口できるようなカバー扉と、運転中に該カバー扉が開かない様、電気的な信号によって施錠・開錠ができる自動施錠装置とが設けられたフェンス状の安全カバーが設置されているショットブラスト装置。
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