JP2011053339A - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタおよび有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタおよび有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、水分や酸素による有機EL層の劣化を防ぎ、経時安定性に優れ、表示ムラの発生を抑制することが可能な有機EL表示装置およびそれに用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタを提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、カラーフィルタと有機EL素子を有する有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタであって、透明基板と、上記透明基板上の表示領域にパターン状に形成された着色層と、上記透明基板上の表示領域の非画素領域に形成され、上記カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間のギャップを保持するためのスペーサと、上記透明基板上の非表示領域に上記表示領域を囲むように形成された隔壁とを有し、上記スペーサおよび上記隔壁が同一の材料からなる部材を含むことを特徴とする有機EL表示装置用カラーフィルタを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタおよび有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと略す。)表示装置は、自己発色により視認性が高いこと、液晶表示装置と異なり全固体ディスプレイであるため耐衝撃性に優れていること、応答速度が速いこと、温度変化による影響が少ないこと、および視野角が大きいことなどの利点が注目されている。
有機EL素子の構成は、陽極/有機EL層(有機発光層を含む)/陰極の積層構造を基本としている。また、カラー表示が可能な有機EL表示装置としては、このような有機EL素子を有する有機EL素子基板とカラーフィルタとを組み合わせたものが知られている。
有機EL素子に用いられる有機EL層は、水分、酸素、その他ガス成分に対する耐性が弱く、これらの水分、酸素、その他ガス成分の影響によりシュリンクやダークスポットなどが発生する。ここで、シュリンクとは、時間が経つにつれて、あたかも発光領域が収縮するように非発光領域の拡大が進行する現象をいう。また、ダークスポットとは、有機EL素子の作製直後に生じる黒点のような非発光領域をいう。このダークスポットも時間の経過とともに拡大することがある。すなわち、有機EL素子は、水分等が存在することにより、経時的に劣化するのである。
この水分の有機EL表示装置への浸入を防止する手法として、例えば有機EL素子の作製方法として、有機EL層上に、絶縁性の無機酸化膜層を設けることや、オーバーコート層および絶縁性の無機酸化膜層を設けることが開示されている(例えば特許文献1および特許文献2参照)。さらに、有機EL表示装置には、有機EL素子が大気中の水分等と接触することを抑制することを目的として、有機EL素子基板とカラーフィルタとの周縁部にシール剤を形成する技術も提案されている。
しかしながら、上述した技術のみで、大気中の水分等の浸入を完全に防ぐことは手間がかかり困難であった。
そこで、上述の技術と組み合わせることにより、より簡便に、かつ、完全に有機EL素子内への大気中の水分、酸素等の浸入を防止する技術が望まれている。
また、一般的に、有機EL素子基板とカラーフィルタとの間には硬化性樹脂や不活性ガスなどの充填材が充填されている(例えば特許文献3、特許文献4および特許文献5参照)。
特開平8−279394号公報 特開2002−318543号公報 特開2009−104969号公報 特開2009−134984号公報 特開2005−268062号公報
近年、有機EL表示装置においてもテレビ用途などに向けて大型化の技術が進展しており、大型化ゆえの課題が出てきている。具体的に、有機EL素子基板とカラーフィルタとの間に硬化性樹脂組成物を封入し硬化させて、硬化性樹脂を充填する場合、硬化性樹脂組成物自体には剛性がないので、有機EL表示装置の製造過程において硬化性樹脂組成物が硬化するまでの間に基板がたわみ、基板間の距離(ギャップ)を均一に保持することが困難である。また、有機EL素子基板とカラーフィルタとの間に不活性ガスや不活性液体などの剛性を有さないものを充填する場合には、有機EL表示装置の製造過程だけでなく使用時においても、ギャップを均一に保持することが困難である。
有機EL素子基板とカラーフィルタとの間に充填される硬化性樹脂組成物、不活性液体、不活性ガスなどは、発光層および着色層と屈折率が異なる。そのため、発光層より発光した光は層間界面において反射、干渉をおこす。ギャップを均一に保持できないと、発光層から発光した光の着色層への入射角が部分的に微妙に異なるものとなるため、屈折率差に起因する反射度合いが均一とならない。また、屈折率とギャップの積で示される光学距離が基板位置により変化し、干渉度合いが均一とならない。それゆえ、表示ムラが生じるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、水分や酸素による有機EL層の劣化を防ぎ、経時安定性に優れ、表示ムラの発生を抑制することが可能な有機EL表示装置およびそれに用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタを提供することを主目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、カラーフィルタと有機EL素子を有する有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタであって、透明基板と、上記透明基板上の表示領域にパターン状に形成された着色層と、上記透明基板上の表示領域の非画素領域に形成され、上記カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間のギャップを保持するためのスペーサと、上記透明基板上の非表示領域に上記表示領域を囲むように形成された隔壁とを有し、上記スペーサおよび上記隔壁が同一の材料からなる部材を含むことを特徴とする有機EL表示装置用カラーフィルタを提供する。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、カラーフィルタと有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いた場合、スペーサが形成されていることにより、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間のギャップを均一に保持することができ、表示ムラの発生を抑制することが可能である。また、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、有機EL表示装置に用いた場合、隔壁が形成されていることにより、シール剤を通り抜けた水分、酸素等の浸入を防ぐことができ、有機EL層の経時的な劣化を防ぐことが可能である。さらに本発明においては、スペーサおよび隔壁が同一の材料からなる部材を含むので、スペーサおよび隔壁を構成する同一の材料からなる部材を同時に形成することができ、製造工程を簡略化でき、コストを削減することができる。
上記発明においては、上記隔壁が、上記有機EL表示装置用カラーフィルタに上記有機EL素子基板を対向させて貼り合わせた際に、上記有機EL表示装置用カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間の気密性を保持できる高さを有することが好ましい。発明の有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板とを貼り合わせた際、隔壁が所定の高さを有することによって、シール剤を通り抜けた水分、酸素等の浸入を効果的に防ぐことができるからである。
また本発明においては、上記隔壁がガスバリア性を有することが好ましい。ガスバリア性を有する隔壁によって、シール剤を通り抜けた水分、酸素等の浸入をより一層効果的に防ぐことができるからである。
さらに本発明においては、上記隔壁が、隔壁用台座部と、上記隔壁用台座部を覆うように形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなる隔壁用バリア膜とを有することが好ましい。隔壁に、より高いガスバリア性を付与することができるからである。
上記の場合、上記スペーサが、スペーサ用台座部と、上記スペーサ用台座部を覆うように形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなるスペーサ用バリア膜とを有し、上記スペーサ用バリア膜および上記隔壁用バリア膜が同一の材料からなるものであってもよい。同一の材料からなるスペーサ用バリア膜と隔壁用バリア膜とを同時に形成することができ、製造工程を簡略化できるからである。
さらに上記の場合、上記着色層上に上記着色層を覆うように着色層被覆膜が形成されており、上記着色層被覆膜と上記スペーサ用バリア膜と上記隔壁用バリア膜とが一体で形成されていてもよい。着色層被覆膜が形成されていることにより、着色層からの脱ガス等を防止することができる。また、着色層被覆膜とスペーサ用バリア膜と隔壁用バリア膜とを同時に形成することができ、製造工程を簡略化できる。
また本発明においては、上記スペーサが、上記着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層が積層されたスペーサ用着色積層体を有し、上記隔壁が、上記着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体を有していてもよい。着色層と同一の材料のスペーサ形成用層や隔壁形成用層を積層することによって、スペーサおよび隔壁の形成工程を簡略化できるからである。
さら本発明においては、上記着色層上に上記着色層を覆うように着色層被覆膜が形成されており、上記着色層被覆膜と上記隔壁と上記スペーサとが一体で形成されていてもよい。着色層被覆膜が形成されていることにより、着色層からの脱ガス等を防止することができる。また、着色層被覆膜とスペーサと隔壁とを同時に形成することができ、製造工程を簡略化できる。
また本発明においては、上記隔壁が、上記非表示領域に複数形成されていてもよい。隔壁が複数形成されていることによって、より高いガスバリア性を実現することができるからである。
また本発明は、上述の有機EL表示装置用カラーフィルタと、有機EL素子を有する有機EL素子基板と、上記有機EL表示装置用カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間に封入された充填材とを備えることを特徴とする有機EL表示装置を提供する。
本発明によれば、上述の有機EL表示装置用カラーフィルタを用いることにより、表示ムラの発生を抑制することが可能である。また本発明によれば、上述の有機EL表示装置用カラーフィルタを用いることにより、水分、酸素等による有機EL層の劣化を抑えることができ、経時安定性を高めることが可能である。さらには、安価な有機EL表示装置とすることができる。
さらに本発明は、カラーフィルタと有機EL素子を有する有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いられるものであり、透明基板と、上記透明基板上の表示領域にパターン状に形成された着色層と、上記透明基板上の表示領域の非画素領域に形成され、上記カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間のギャップを保持するためのスペーサと、上記透明基板上の非表示領域に上記表示領域を囲むように形成された隔壁とを有する有機EL表示装置用カラーフィルタを製造する有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記スペーサおよび上記隔壁が同一の材料からなる部材を含み、上記スペーサおよび上記隔壁を構成する上記同一の材料からなる部材を同時に形成することを特徴とする有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、スペーサおよび隔壁を構成する同一の材料からなる部材を同時に形成するので、製造工程を簡略化でき、コストを削減することができる。
また本発明においては、上記スペーサが、スペーサ用台座部と、上記スペーサ用台座部を覆うように形成されたガスバリア性を有する無機材料からなるスペーサ用バリア膜とを有し、上記隔壁が、隔壁用台座部と、上記隔壁用台座部を覆うように形成されたガスバリア性を有する無機材料からなる隔壁用バリア膜とを有しており、同一の材料からなる上記スペーサ用バリア膜および上記隔壁用バリア膜を同時に形成してもよい。製造工程を簡略化でき、コストを削減することができるからである。
上記の場合、同一の材料からなる上記スペーサ用バリア膜と上記隔壁用バリア膜と上記着色層上に上記着色層を覆うように形成される着色層被覆膜とを同時に形成してもよい。製造工程を簡略化でき、コストを削減することができるからである。
また本発明においては、上記スペーサが、上記着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層が積層されたスペーサ用着色積層体を有し、上記隔壁が、上記着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体を有しており、上記スペーサ形成用層および上記隔壁形成用層を、上記着色層と同時に形成してもよい。製造工程を簡略化でき、コストを削減することができるからである。
さらに本発明においては、同一の材料からなる上記スペーサと上記隔壁と上記着色層上に上記着色層を覆うように形成される着色層被覆膜とを同時に形成してもよい。製造工程を簡略化でき、コストを削減することができるからである。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、スペーサが形成されていることにより、有機EL表示装置に用いられた場合に、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間のギャップを均一に保持することができ、表示ムラの発生を抑制することができるという効果を奏する。また、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、隔壁が形成されていることにより、有機EL表示装置に用いられた場合に、水分や酸素による有機EL層の劣化を防ぐことができ、経時安定性に優れる有機EL表示装置を得ることができるという効果を奏する。さらには、スペーサおよび隔壁が同一の材料からなる部材を含むので、スペーサおよび隔壁を構成する同一の材料からなる部材を同時に形成することができ、製造工程を簡略化でき、安価な有機EL表示装置用カラーフィルタとすることができるという効果を奏する。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの一例を示す模式図である。 本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の例を示す模式図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタにおける遮光部および隔壁用遮光部の一例を示す概略平面図である。
以下、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタ、有機EL表示装置、および有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法について詳細に説明する。
A.有機EL表示装置用カラーフィルタ
まず、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタについて説明する。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、カラーフィルタと有機EL素子を有する有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタであって、透明基板と、上記透明基板上の表示領域にパターン状に形成された着色層と、上記透明基板上の表示領域の非画素領域に形成され、上記カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間のギャップを保持するためのスペーサと、上記透明基板上の非表示領域に上記表示領域を囲むように形成された隔壁とを有し、上記スペーサおよび上記隔壁が同一の材料からなる部材を含むことを特徴とするものである。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタについて、図面を参照しながら説明する。
図1(a)、(b)はそれぞれ、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図および平面図であり、図1(a)は図1(b)のA−A線断面図である。図1(a)、(b)に例示するように、有機EL表示装置用カラーフィルタ1は、透明基板2と、透明基板2上の表示領域11にパターン状に形成された遮光部3と、透明基板2上の表示領域11の遮光部3の開口部に形成された着色層4(図1(a)、(b)中では4R、4G、4B)と、透明基板2上の表示領域11の遮光部3上に形成されたスペーサ5と、透明基板2上の非表示領域12に表示領域11を囲むように形成された隔壁6とを有している。スペーサ5は、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを、カラーフィルタと有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いた際に、カラーフィルタと有機EL素子基板との間のギャップを保持するために設けられている。また、スペーサ5および隔壁6は同一の材料からなるものである。さらに、隔壁6は、有機EL表示装置用カラーフィルタに有機EL素子基板を対向させて貼り合わせた際に、有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板の間の気密性を保持できる高さを有することが好ましく、またガスバリア性を有することが好ましい。
図2(a)、(b)は、図1(a)、(b)に例示する有機EL表示装置用カラーフィルタを、カラーフィルタと有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いた場合の一例を示す概略断面図である。図2(a)に例示する有機EL表示装置用カラーフィルタ1は、上述の図1(a)、(b)と同様である。一方、図2(a)に例示する有機EL素子基板20は、基板21と、基板21上にパターン状に形成された背面電極層22、背面電極層22の開口部に形成された絶縁層23、背面電極層22上に形成され、少なくとも有機発光層を含む有機EL層24、および有機EL層24上に形成された透明電極層25を有する有機EL素子26と、有機EL素子26を覆うように形成されたガスバリア層27とを有している。そして、図2(b)に例示するように、有機EL表示装置30においては、上述の図2(a)に例示する有機EL表示装置用カラーフィルタ1と有機EL素子基板20との間に充填材31が封入されており、隔壁6の外周にはシール剤32が形成され、有機EL表示装置用カラーフィルタ1と有機EL素子基板20とが接着されている。このとき、図2(a)、(b)に示すように、隔壁6が有機EL素子基板20の基板21と接するように、有機EL表示装置用カラーフィルタ1と有機EL素子基板20とが貼り合わされる。
このような有機EL表示装置においては、有機EL表示装置用カラーフィルタにスペーサが形成されていることにより、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間のギャップを均一に保持することができる。よって、例えば充填材が硬化性樹脂である場合には、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間に硬化性樹脂組成物を封入して硬化させるまでの間、基板がたわむのを抑制し、ギャップを均一に保持することが可能である。硬化性樹脂組成物が硬化するまでの間にギャップが不均一になると、硬化性樹脂組成物の硬化後はギャップが固定されるため、ギャップが不均一な有機EL表示装置が得られてしまう。これは、有機EL表示装置が大面積になるほど顕著になる。一方、充填材が不活性ガスや不活性液体などの剛性を有さないものである場合には、有機EL表示装置の製造過程だけでなく使用時においても、ギャップを均一に保持することができる。したがって、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを用いることにより、表示ムラの発生を抑制することが可能である。
また本発明によれば、隔壁が形成されていることにより、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板とを貼り合わせた際に、水分、酸素等の浸入を防ぐことができるので、有機EL層が水分、酸素によって劣化するのを抑制することが可能である。これにより、有機EL層の経時的な劣化を防ぐことができる。
さらに、スペーサが形成されていることにより、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを有機EL表示装置に用いた場合には、強度を高めることもできる。
本発明において、スペーサおよび隔壁は同一の材料からなる部材を含むものである。
上述の図1(a)に例示するように、スペーサ5および隔壁6はそれぞれ単一の部材で構成されており、同一の材料からなるものであってもよい。この場合、スペーサおよび隔壁を同時に形成することができる。
図3(a)に例示するように、スペーサ5が単一の部材で構成され、隔壁6が隔壁用台座部6cおよび隔壁用バリア膜6dを有し、隔壁用台座部6cが単一の部材で構成されており、スペーサ5と隔壁用台座部6cとが同一の材料からなるものであってもよい。この場合、スペーサおよび隔壁用台座部を同時に形成することができる。
図4(a)に例示するように、スペーサ5がスペーサ用台座部5cおよびスペーサ用バリア膜5dを有し、隔壁6が隔壁用台座部6cおよび隔壁用バリア膜6dを有し、スペーサ用台座部5cおよび隔壁用台座部6cがそれぞれ単一の部材で構成されており、スペーサ用台座部5cと隔壁用台座部6cとが同一の材料からなり、スペーサ用バリア膜5dと隔壁用バリア膜6dとが同一の材料からなるものであってもよい。この場合、スペーサ用台座部および隔壁用台座部を同時に形成し、スペーサ用バリア膜および隔壁用バリア膜を同時に形成することができる。
また、図5に例示するように、スペーサ5が着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有し、隔壁6が隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有しており、スペーサ形成用層5R,5G,5Bと隔壁形成用層6R,6G,6Bとがそれぞれ同一の材料からなるものであってもよい。この場合、スペーサ用着色積層体と隔壁用着色積層体と着色層とを同時に形成することができる。
図3(b)に例示するように、スペーサ5が着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有し、隔壁6が隔壁用台座部6cおよび隔壁用バリア膜6dを有し、隔壁用台座部6cが隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有しており、スペーサ形成用層5R,5G,5Bと隔壁形成用層6R,6G,6Bとがそれぞれ同一の材料からなるものであってもよい。この場合も、スペーサ用着色積層体と隔壁用着色積層体と着色層とを同時に形成することができる。
図4(b)に例示するように、スペーサ5がスペーサ用台座部5cおよびスペーサ用バリア膜5dを有し、スペーサ用台座部5cが着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有し、隔壁6が隔壁用台座部6cおよび隔壁用バリア膜6dを有し、隔壁用台座部6cが隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有しており、スペーサ形成用層5R,5G,5Bと隔壁形成用層6R,6G,6Bとがそれぞれ同一の材料からなり、スペーサ用バリア膜5dと隔壁用バリア膜6dとが同一の材料からなるものであってもよい。この場合、スペーサ用着色積層体と隔壁用着色積層体と着色層とを同時に形成し、スペーサ用バリア膜および隔壁用バリア膜を同時に形成することができる。
本発明によれば、このようにスペーサおよび隔壁が同一の材料からなる部材を含むことにより、スペーサおよび隔壁を構成する同一の材料からなる部材を同時に形成することができ、製造工程を簡略化でき、コストを削減することが可能である。
以下、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタにおける各構成について説明する。
1.隔壁
本発明に用いられる隔壁は、透明基板上の非表示領域に表示領域を囲むように形成されるものである。また、隔壁およびスペーサは同一の材料からなる部材を含むものである。
隔壁は、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタに有機EL素子基板を対向させて貼り合わせた際に、有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板の間の気密性を保持できる高さを有することが好ましい。本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板とを貼り合わせた際、隔壁によって、シール剤を通り抜けた水分、酸素等の浸入をより一層防ぐことができるからである。
隔壁の高さとしては、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを、有機EL素子基板と対向させて貼り合わせた際に、気密性を保持できる程度であれば特に限定されるものではない。通常、隔壁の高さは、有機EL表示装置用カラーフィルタの透明基板と有機EL素子基板の基板との間の距離(以下、基板間距離と称する場合がある。)と同等もしくは大きく形成される。本発明においては、有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板を貼り合わせる際に圧力を加え隔壁を有機EL素子基板に圧着させることにより気密性を保持するため、基板間距離よりも隔壁の高さが低い場合は気密性を保つことができないからである。
隔壁の高さと基板間距離との差(隔壁の高さ−基板間距離)としては、0μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、中でも0μm〜8μmの範囲内、特に0μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
また、隔壁の高さとしては、有機EL表示装置用カラーフィルタの種類によって適宜調整されるものであるが、1μm〜15μmの範囲内であることが好ましく、中でも3μm〜10μmの範囲内、特に5μm〜8μmの範囲内であることが好ましい。隔壁の高さが上記範囲に満たない場合、有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板の間の気密性を保つことが困難であり、隔壁の高さが上記範囲を超える場合、圧力をかけても基板間距離より大きくなってしまうからである。
さらに、隔壁はガスバリア性を有することが好ましい。本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板とを貼り合わせた際、隔壁によって、シール剤を通り抜けた水分、酸素等の浸入を効果的に防ぐことができるからである。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板とを貼り合わせる際には、通常、図2(a)および(b)に例示するように、隔壁6が有機EL素子基板20の基板21と接するように、有機EL表示装置用カラーフィルタ1と有機EL素子基板20とが貼り合わされる。
隔壁としては、同一の材料からなる部材を含む隔壁およびスペーサを形成することができ、好ましくは所定の高さを有し、かつガスバリア性を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば図1(a)および図5に示すように、隔壁6はガスバリア性を有する材料のみからなるものであってもよく(以下、第1態様とする。)、また図3(a)、(b)および図4(a)、(b)に例示するように、隔壁6は、隔壁用台座部6cと、隔壁用台座部6cを覆うよう形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなる隔壁用バリア膜6dとを有するものであってもよい(以下、第2態様とする。)。
以下、それぞれの態様について説明する。
(1)第1態様
本態様の隔壁は、ガスバリア性を有する材料のみからなるものである。
隔壁は、同一の材料からなる部材を含む隔壁およびスペーサを形成することができ、かつガスバリア性を有する材料のみからなるものであれば特に限定されるものではなく、図1(a)に例示するように隔壁6が単一の部材で構成されていてもよく、図5に例示するように隔壁6が隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有していてもよい。
図1(a)に示す例においては、隔壁6およびスペーサ5がそれぞれ単一の部材で構成されており、同一の材料からなる。一方、図5に示す例においては、隔壁6が隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有し、スペーサ5が着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有しており、隔壁形成用層6R,6G,6Bとスペーサ形成用層5R,5G,5Bとがそれぞれ同一の材料からなる。
隔壁が隔壁用遮光部と隔壁用着色積層体とを有する場合には、遮光部および着色層の形成時に同時に隔壁およびスペーサを形成することができる。この場合の隔壁およびスペーサの形成方法の一例について図5を参照しながら説明する。まず、透明基板2上に遮光部3および隔壁用遮光部13を同時に形成する。次に、赤色着色層を形成する赤色着色層形成用塗工液を用いて、遮光部3の開口部に赤色着色層4Rを、隔壁用遮光部13上に隔壁形成用層6Rを、遮光部3上にスペーサ形成用層5Rをそれぞれ同時に形成する。次いで、緑色着色層を形成する緑色着色層形成用塗工液を用いて、遮光部3の開口部に緑色着色層4Gを、隔壁形成用層6R上に隔壁形成用層6Gを、スペーサ形成用層5R上にスペーサ形成用層5Gをそれぞれ同時に形成する。続いて、青色着色層を形成する青色着色層形成用塗工液を用いて、遮光部3の開口部に青色着色層4Bを、隔壁形成用層6G上に隔壁形成用層6Bを、スペーサ形成用層5G上にスペーサ形成用層5Bをそれぞれ同時に形成する。このように、着色層を形成する際に、隔壁用遮光部上に隔壁形成用層を積層し、遮光部上にスペーサ形成用層を積層することにより、隔壁およびスペーサを同時に形成することができる。着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層やスペーサ形成用層を積層することによって、隔壁およびスペーサの形成工程を簡略化でき、コストを削減することが可能である。
隔壁が隔壁用着色積層体を有する場合、隔壁は、隔壁用着色積層体のみを有していてもよく、上述のように隔壁用遮光部と隔壁用着色積層体とを有していてもよい。隔壁が隔壁用遮光部と隔壁用着色積層体とを有する場合には、隔壁用遮光部の幅によって隔壁用遮光部上に形成される隔壁形成用層の厚みを制御することができ、それにより隔壁の高さを制御することができるため、容易に所望の高さとすることができる。
隔壁形成用層の積層数としては、1層〜4層の範囲内、中でも2層〜4層の範囲内、特に2層〜3層の範囲内が好ましい。積層数が上記範囲に満たない場合、台座部を所望する高さに形成するのは困難であり、積層数が上記範囲を超える場合、隔壁形成用層を積層する工程が煩雑になるからである。
隔壁に用いられる材料としては、同一の材料からなる部材を含む隔壁およびスペーサを形成することができ、ガスバリア性を有し、所望の隔壁を形成することができれば特に限定されるものではなく、隔壁の構成に応じて適宜選択される。
例えば隔壁が単一の部材で構成されている場合、隔壁の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアクリルニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリ塩化ビニルなどの有機材料が用いられる。また、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などの有機材料に、無機材料であるシリカなどを含有させた有機無機ハイブリッド材料も好適に用いられる。
一方、隔壁が、隔壁用遮光部と、着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体とを有する場合、隔壁形成用層の材料としては、上述の有機材料や有機無機ハイブリッド材料に着色剤等が添加されたものを用いることができる。また、隔壁用遮光部の材料としては、上述の有機材料や有機無機ハイブリッド材料に黒色着色剤等が添加されたものを用いることができる。
また、図6に例示するように、隔壁6とスペーサ5と着色層被覆膜7とが一体で形成されていてもよい。着色層被覆膜は、着色層からの脱ガスにより有機EL素子が劣化するのを防ぐために着色層全面に形成されるものであり、ガスバリア性を有するものである。隔壁とスペーサと着色層被覆膜とを一体で形成することにより、別途着色層被覆膜を形成しなくてもよく、製造工程を簡略化することができる。
隔壁とスペーサと着色層被覆膜とが一体で形成されている場合、隔壁に用いられる材料としては、隔壁とスペーサと着色層被覆膜とを一体で形成することが可能であり、かつ、透明性およびガスバリア性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、上述の有機材料や有機無機ハイブリッド材料を用いることができる。
隔壁の線幅としては、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを有機EL素子基板と貼り合わせた際に、気密性を有することができる線幅であれば、特に限定されるものではないが、5μm〜500μmの範囲内、中でも10μm〜400μmの範囲内、特に30μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。隔壁の線幅が上記範囲に満たない場合、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを有機EL素子基板と圧着させても気密性を保持することが困難になる可能性があり、隔壁の線幅が上記範囲を超える場合、表示領域に隔壁が形成されてしまうおそれがあるからである。
隔壁の断面形状としては、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを有機EL表示装置に用いた場合に気密性を保持できる形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、矩形、台形等とすることができる。
隔壁の形成位置としては、非表示領域であれば特に限定されるものではない。
本態様においては、図7(a)、(b)に例示するように、隔壁6が複数(図7(a)、(b)中では2つ)形成されていてもよい。隔壁が複数形成されていることで、より高いガスバリア性を有することができるからである。なお、図7(a)は図7(b)のB−B線断面図である。
隔壁が複数形成されている場合、隔壁の数は2個〜10個の範囲内であることが好ましく、中でも2個であることが好ましい。隔壁の数が上記範囲を超える場合、表示領域に隔壁が形成されてしまうおそれがある。
隔壁上面には、接着層が設けられていてもよい。有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板を固定することができるからである。また、気密性を向上させることができるからである。
本態様の隔壁の形成方法としては、所望の隔壁を形成することができれば特に限定されるものではなく、隔壁の構成に応じて適宜選択される。隔壁が単一の部材で構成されている場合、隔壁の形成方法としては、フォトリソグラフィー法、印刷法等が挙げられる。また、隔壁が、隔壁用遮光部と、着色層と同一の材料の隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体とを有する場合、隔壁形成用層の形成方法としては、フォトリソグラフィー法、印刷法等が挙げられる。この場合、隔壁用遮光部の形成方法としては、一般的な遮光部の形成方法と同様とすることができる。さらに、隔壁とスペーサと着色層被覆膜とが一体で形成されている場合、隔壁、スペーサおよび着色層被覆膜の形成方法としては、例えば、階調マスクを用いたフォトリグラフィー法が挙げられる。
(2)第2態様
本態様の隔壁は、隔壁用台座部と、隔壁用台座部を覆うように形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなるバリア膜とを有するものである。本態様の隔壁は、隔壁用台座部が隔壁用バリア膜で覆われていることで、より高いガスバリア性を有することができる。
隔壁は、同一の材料からなる部材を含む隔壁およびスペーサを形成することができ、かつ、隔壁用台座部と隔壁用バリア膜とを有するものであれば特に限定されるものではない。
図3(a)に示す例においては、隔壁用台座部6cおよびスペーサ5が単一の部材で構成されており、同一の材料からなる。また、図4(a)に示す例においては、スペーサ5がスペーサ用台座部5cおよびスペーサ用バリア5dを有し、隔壁用台座部6cおよびスペーサ用台座部5cが単一の部材で構成されており、隔壁用台座部6cとスペーサ用台座部5cとが同一の材料からなり、隔壁用バリア膜6dとスペーサ用バリア膜5dとが同一の材料からなる。
一方、図3(b)に示す例においては、隔壁用台座部6cが隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有し、スペーサ5が着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有しており、隔壁形成用層6R,6G,6Bとスペーサ形成用層5R,5G,5Bとがそれぞれ同一の材料からなる。また、図4(b)に示す例においては、隔壁用台座部6cが隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有し、スペーサ5がスペーサ用台座部5cおよびスペーサ用バリア5dを有し、スペーサ用台座部5cが着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有しており、隔壁形成用層6R,6G,6Bとスペーサ形成用層5R,5G,5Bとがそれぞれ同一の材料からなり、隔壁用バリア膜6dとスペーサ用バリア膜5dとが同一の材料からなる。
以下、隔壁用台座部および隔壁用バリア膜についてそれぞれ説明する。
(i)隔壁用台座部
本態様の隔壁に用いられる隔壁用台座部は、透明基板上に形成されるものである。
隔壁用台座部は、図3(a)および図4(a)に例示するように、隔壁用台座部6cが単一の部材で構成されていてもよく、図3(b)および図4(b)に例示するように、隔壁用台座部6cが隔壁用遮光部13と着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層6R,6G,6Bが積層された隔壁用着色積層体6Sとを有していてもよい。
隔壁用台座部が、隔壁用遮光部と、着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体とを有する場合には、遮光部および着色層の形成時に同時に隔壁用台座部とスペーサまたはスペーサ用台座部とを形成することができる。この場合の隔壁用台座部とスペーサまたはスペーサ用台座部との形成方法としては、上記第1態様の隔壁およびスペーサの形成方法と同様とすることができる。また、隔壁形成用層の積層数についても、上記第1態様の隔壁と同様とすることができる。
隔壁用台座部が隔壁用着色積層体を有する場合、隔壁用台座部は、隔壁用着色積層体のみを有していてもよく、上述のように隔壁用遮光部と隔壁用着色積層体とを有していてもよい。隔壁用台座部が隔壁用着色積層体のみを有する場合には、下層の隔壁形成用層の幅によって、その下層の隔壁形成用層上に形成される上層の隔壁形成用層の厚みを制御することができ、それにより隔壁用台座部の高さを制御することができる。一方、隔壁用台座部が隔壁用遮光部と隔壁用着色積層体とを有する場合には、下層の隔壁形成用層の幅によって、その下層の隔壁形成用層上に形成される上層の隔壁形成用層の厚みを制御するとともに、さらに隔壁用遮光部の幅によって隔壁用遮光部上に形成される隔壁形成用層の厚みを制御することができ、それにより隔壁用台座部の高さを制御することができるため、容易に所望の高さとすることができる。
隔壁用台座部に用いられる材料としては、同一の材料からなる部材を含む隔壁およびスペーサを形成することができ、所望の隔壁用台座部を形成することができれば特に限定されるものではなく、隔壁用台座部の構成に応じて適宜選択される。隔壁用台座部に用いられる材料は、ガスバリア性を有していてもよく、ガスバリア性を有さなくてもよい。
例えば隔壁用台座部が単一の部材で構成されている場合、隔壁用台座部に用いられるガスバリア性を有する材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアクリルニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリ塩化ビニルなどの有機材料が挙げられる。また、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などの有機材料に無機材料であるシリカなどを含有させた有機無機ハイブリッド材料も好適に用いられる。
また、この場合、隔壁用台座部に用いられるガスバリア性を有しない材料としては、例えば感光性アクリル樹脂、感光性ポリイミド、ポジレジスト、カルド樹脂、ポリシロキサン、ベンゾシクロブテン等が挙げられる。
一方、隔壁用台座部が、隔壁用遮光部と、着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体とを有する場合、隔壁形成用層の材料としては、上述の材料に着色剤等が添加されたものを用いることができる。また、隔壁用遮光部の材料としては、上述の材料に黒色着色剤等が添加されたものを用いることができる。
また、図8(b)に例示するように、隔壁用台座部6cとスペーサ用台座部5cと着色層被覆膜第1層7aとは一体で形成されていてもよい。隔壁用台座部とスペーサ用台座部と着色層被覆膜第1層とを一体で形成することにより、製造工程を簡略化することができる。
隔壁用台座部とスペーサ用台座部と着色層被覆膜第1層とが一体で形成されている場合、隔壁用台座部に用いられる材料としては、隔壁用台座部とスペーサ用台座部と着色層被覆膜第1層とを一体で形成することが可能であり、かつ、透明性およびガスバリア性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、上述のガスバリア性を有する材料を用いることができる。
また、隔壁用台座部は、遮光性を有していてもよい。隔壁用台座部が遮光性を有することにより、表示領域と非表示領域とを画定する周縁遮光部としての機能を有することができるからである。
なお、隔壁用台座部が、隔壁用遮光部と隔壁用着色積層体とを有する場合にも、周縁遮光部としての機能を有することになる。
隔壁用台座部の高さとしては、隔壁用台座部上に後述する隔壁用バリア膜を形成した際に、上述した隔壁の高さと同様となる高さであればよい。
また、隔壁用台座部の線幅および断面形状としては、隔壁用台座部上に後述する隔壁用バリア膜を形成した際に、上記第1態様の隔壁の線幅および断面形状と同様となるような線幅および断面形状であればよい。
隔壁用台座部の形成方法としては、所望の隔壁用台座部を形成することができれば特に限定されるものではなく、隔壁用台座部の構成に応じて適宜選択される。隔壁用台座部が単一の部材で構成されている場合、隔壁用台座部の形成方法としては、フォトリソグラフィー法、印刷法等が挙げられる。また、隔壁用台座部が、隔壁用遮光部と、着色層と同一の材料の隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体とを有する場合、隔壁形成用層の形成方法としては、フォトリソグラフィー法、印刷法等が挙げられる。この場合、隔壁用遮光部の形成方法としては、一般的な遮光部の形成方法と同様とすることができる。さらに、隔壁用台座部とスペーサ用台座部と着色層被覆膜第1層とが一体で形成されている場合、隔壁用台座部、スペーサ用台座部および着色層被覆膜第1層の形成方法としては、例えば、階調マスクを用いたフォトリグラフィー法が挙げられる。
(ii)隔壁用バリア膜
本態様の隔壁に用いられる隔壁用バリア膜は、上記隔壁用台座部を覆うように形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなるものである。
隔壁用バリア膜に用いられる材料は、ガスバリア性を有する無機材料であれば特に限定されるものではない。このような隔壁用バリア膜としては、通常、無機酸化膜、無機酸化窒化膜、無機窒化膜、または金属膜のいずれか1種または2種以上を組み合わせたものを使用することができる。無機酸化膜としては、酸化ケイ素膜、酸化アルミニウム膜、酸化マグネシウム膜、酸化チタン膜、酸化スズ膜、酸化インジウム合金膜が挙げられる。また、無機酸化窒化膜としては、酸化窒化ケイ素膜が挙げられ、無機窒化膜としては、窒化ケイ素膜、窒化アルミニウム膜、窒化チタン膜が挙げられる。さらに、金属膜としては、アルミニウム膜、銀膜、錫膜、クロム膜、ニッケル膜、チタン膜が挙げられる。中でも、酸化ケイ素膜または酸化窒化ケイ素膜が好ましい。これらは密着性が良好だからである。
また、図8(a)に例示するように、隔壁用バリア膜6dとスペーサ用バリア膜5dと着色層被覆膜7とは一体で形成されていてもよく、図8(b)に例示するように、隔壁用バリア膜6dとスペーサ用バリア膜5dと着色層被覆膜第2層7bとは一体で形成されていてもよい。隔壁用バリア膜とスペーサ用バリア膜と着色層被覆膜または着色層被覆膜第2層とを一体で形成することにより、製造工程を簡略化することができる。
隔壁用バリア膜とスペーサ用バリア膜と着色層被覆膜もしくは着色層被覆膜第2層とが一体で形成されている場合、隔壁用バリア膜に用いられる材料としては、ガスバリア性および透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような隔壁用バリア膜としては、上述した隔壁用バリア膜と同様とすることができる。中でも、無機酸化膜、無機酸化窒化膜、無機窒化膜が好ましい。隔壁用バリア膜の膜厚が比較的厚くても、透明性を確保することができるからである。
隔壁用バリア膜の膜厚としては、形成された隔壁がガスバリア性を有するのであれば特に限定されるものではないが、20nm〜10000nmの範囲内、中でも50nm〜8000nmの範囲内、特に100nm〜5000nmの範囲内であることが好ましい。隔壁用バリア膜の膜厚が上記範囲に満たない場合、隔壁に十分なガスバリア性を付与できない可能性があり、隔壁用バリア膜の膜厚が上記範囲を超える場合、製膜に時間がかかりすぎコスト面で問題となったり、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板とを貼り合わせた際に隔壁用バリア膜に割れを生じたりするからである。
隔壁用バリア膜とスペーサ用バリア膜と着色層被覆膜または着色層被覆膜第2層とが一体で形成されている場合、隔壁用バリア膜の膜厚は、隔壁用バリア膜がガスバリア性および透明性を有するように、上述の範囲内で材料の種類に応じて適宜選択される。
隔壁用バリア膜の形成方法としては、例えば化学気相成長(CVD)法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、電子ビーム(EB)蒸着法や抵抗加熱法等の真空蒸着法、レーザーアブレーション法等が挙げられる。このうち、有機EL表示装置用カラーフィルタの生産性を考慮すると、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法が好ましく、さらには、スパッタリング法を用いることがより好ましい。スパッタリング法を用いることにより、高生産性で、品質安定性に優れたバリア膜を形成することができるからである。また、隔壁用バリア膜のパターニング方法としては、例えば、フォトエッチング法、メタルマスクを用いる方法を挙げることができる。
(iii)隔壁
本態様の隔壁は、上述した隔壁用台座部および隔壁用バリア膜を有するものである。
隔壁の線幅、断面形状等としては、上記第1態様の隔壁の線幅、断面形状と同様とすることができる。
また、隔壁の形成位置としては、非表示領域であれば特に限定されるものではない。
本態様の隔壁は、図8(a)に例示するように、隔壁用台座部6c上とスペーサ用台座部5c上と着色層4上全面とに、隔壁用バリア膜6dとスペーサ用バリア膜5dと着色層4を覆う着色層被覆膜7とが一体で形成されていてもよい。隔壁用バリア膜とスペーサ用バリア膜と着色層被覆膜とを同時に形成することができるため、製造工程を簡略化することができる。
また、本態様の隔壁は、図8(b)に例示するように、隔壁用台座部6cおよび隔壁用バリア膜6dを有する隔壁6と、スペーサ用台座部5cおよびスペーサ用バリア膜5dを有するスペーサ5と、着色層4上全面を覆う着色層被覆膜7とが一体で形成されていてもよい。この場合、着色層被覆膜7は、着色層4上全面に形成され、隔壁用台座部6cおよびスペーサ用台座部5cと同一の材料からなる着色層被覆膜第1層7aと、着色層被覆膜第1層7a上に形成され、隔壁用バリア膜6dおよびスペーサ用バリア膜5dと同一の材料からなる着色層被覆膜第2層7bとを有する。隔壁用台座部6cとスペーサ用台座部5cと着色層被覆膜第1層7aとが一体で形成され、隔壁用バリア膜6dとスペーサ用バリア膜5dと着色層被覆膜第2層7bとが一体で形成されている。隔壁用台座部とスペーサ用台座部と着色層被覆膜第1層とを同時に形成し、かつ、隔壁用バリア膜とスペーサ用バリア膜と着色層被覆膜第2層とを同時に形成することができるため、製造工程を簡略化することができる。
本態様においては、図9に例示するように、隔壁6が複数(図9中では2つ)形成されていてもよい。隔壁が複数形成されていることにより、より高いガスバリア性を有することができるからである。
なお、隔壁の数については、上記第1態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
2.スペーサ
本発明に用いられるスペーサは、透明基板上の表示領域の非画素領域に形成されるものであり、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを、カラーフィルタと有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いた際に、カラーフィルタおよび有機EL素子基板の間のギャップを保持するために設けられるものである。また、スペーサおよび隔壁は、同一の材料からなる部材を含むものである。
スペーサは、カラーフィルタおよび有機EL素子基板のギャップを保持することができ、同一の材料からなる部材を含むスペーサおよび隔壁を形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、図1(a)および図3(a)に例示するように、スペーサ5が単一の部材で構成されていてもよく、図3(b)および図5に例示するように、スペーサ5が、着色層4R,4G,4Bそれぞれと同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有していてもよく、図4(a)、(b)に例示するように、スペーサ5が、スペーサ用台座部5cと、スペーサ用台座部5cを覆うように形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなるスペーサ用バリア膜5dとを有していてもよい。
図3(b)および図5に例示するように、スペーサ5が着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有する場合には、上述のように、着色層形成時に同時にスペーサ用着色積層体および隔壁用着色積層体を形成することができる。着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層や隔壁形成用層を積層することによって、スペーサおよび隔壁または隔壁用台座部の形成工程を簡略化でき、コストを削減することが可能である。
また、図4(b)に例示するように、スペーサ5がスペーサ用台座部5cとスペーサ用バリア膜5dとを有する場合であって、スペーサ用台座部5cが着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層5R,5G,5Bが積層されたスペーサ用着色積層体5Sを有する場合にも、着色層形成時に同時にスペーサ用着色積層体および隔壁用着色積層体を形成することができる。上記の場合と同様に、着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層や隔壁形成用層を積層することによって、スペーサ用台座部および隔壁用台座部の形成工程を簡略化でき、コストを削減することが可能である。
このとき、スペーサ形成用層の積層数としては、1層〜4層の範囲内、中でも2層〜4層の範囲内、特に2層〜3層の範囲内が好ましい。積層数が上記範囲に満たない場合、スペーサを所望する高さに形成するのが困難であり、積層数が上記範囲を超える場合、スペーサ形成用層を積層する工程が煩雑になるからである。
スペーサに用いられる材料としては、カラーフィルタおよび有機EL素子基板のギャップを保持することができ、同一の材料からなる部材を含むスペーサおよび隔壁を形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、上記のスペーサの構成に応じて適宜選択される。
なお、スペーサに用いられる材料については、上記隔壁に用いられる材料と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、スペーサは、図6に例示するようにスペーサ5と隔壁6と着色層被覆膜7とが一体で形成されていてもよく、図8(a)に例示するようにスペーサ5のスペーサ用バリア膜5dと隔壁6の隔壁用バリア膜6dと着色層被覆膜7とが一体で形成されていてもよく、図8(b)に例示するようにスペーサ5のスペーサ用台座部5cと隔壁6の隔壁用台座部6cと着色層被覆膜第1層7aとが一体で形成され、スペーサ5のスペーサ用バリア膜5と隔壁6の隔壁用バリア膜6dと着色層被覆膜第2層7bとが一体で形成されていてもよい。このような場合には、別途着色層被覆膜を形成しなくてもよく、製造工程を簡略化することができる。
なお、上述のような場合については、上記隔壁の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
スペーサの高さとしては、カラーフィルタおよび有機EL素子基板のギャップを保持することができる程度であれば特に限定されるものではなく、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの構成や有機EL素子基板の構成等に応じて適宜調整される。通常、スペーサは隔壁よりも低く形成される。具体的に、スペーサの高さは、1μm〜8μm程度とすることができる。
また、スペーサがスペーサ用台座部とスペーサ用バリア膜とを有する場合、スペーサ用バリア膜の膜厚としては、上記隔壁用バリア膜の膜厚と同様とすることができる。
スペーサの幅としては、カラーフィルタおよび有機EL素子基板のギャップを保持することができる程度であれば特に限定されるものではなく、非画素領域の幅や目的とする有機EL表示装置の大きさに応じて適宜選択される。具体的に、スペーサの幅は、スペーサの横断面形状が円形である場合、10μmφ〜100μmφ程度とすることができる。
スペーサの縦断面形状としては、カラーフィルタおよび有機EL素子基板のギャップを保持することができる形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、矩形、台形とすることができる。
スペーサの密度としては、カラーフィルタおよび有機EL素子基板のギャップを保持することができる程度であれば特に限定されるものではなく、目的とする有機EL表示装置の大きさに応じて適宜選択される。
スペーサの形成位置としては、非画素領域であれば特に限定されるものではなく、例えば遮光部上にスペーサを形成することができる。
なお、「非画素領域」とは、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを用いて有機EL表示装置を作製した場合に、表示領域内での画像表示に寄与しない領域をいう。例えば図1(a)、(b)に示す有機EL表示装置用カラーフィルタ1においては、遮光部3が形成されている領域が非画素領域となる。また、図示しないが、有機EL素子基板にTFTが形成されている場合には、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板とを対向させた際に、有機EL素子基板のTFTが形成されている領域に対して向かい合う領域が非画素領域となる。
「表示領域」とは、画素領域全体を含む領域をいう。「画素領域」とは、画像表示に寄与する領域をいう。すなわち、例えば図1(a)、(b)に示す有機EL表示装置用カラーフィルタ1においては、遮光部3の開口部が画素領域となり、画素領域全体を含む領域が表示領域11となる。表示領域は、通常、画素領域および非画素領域を有する。上述のように、表示領域内での画像表示に寄与しない領域は非画素領域である。
また、「非表示領域」とは、表示領域を囲む領域をいう。例えば図1(a)、(b)に示す有機EL表示装置用カラーフィルタ1においては、表示領域11を囲む領域が非表示領域12となる。
有機EL表示装置用カラーフィルタに用いられるスペーサは、液晶表示装置に用いられるスペーサのような高い精度を必要としない。よって、本発明においては、上述のように、スペーサの高さ、幅、密度、配置などは任意であり特に限定されないのである。
スペーサの形成方法は、所望のスペーサを形成することができれば特に限定されるものではなく、スペーサの構成や材料に応じて適宜選択される。
なお、スペーサの形成方法については、上記隔壁の形成方法と同様であるので、ここでの説明は省略する。
3.透明基板
本発明に用いられる透明基板は、上記のスペーサおよび隔壁を形成可能であり、可視光に対して透明な透明基板であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様のものとすることができる。
具体的には、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材等が挙げられる。
4.着色層
本発明に用いられる着色層は、透明基板上の表示領域にパターン状に形成されるものである。
本発明における着色層は、図1(a)、(b)に例示するように、一般に、赤色着色層4R、緑色着色層4Gおよび青色着色層4Bの3色の着色層から構成される。着色層のパターンは、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
着色層の材料については、公知のカラーフィルタの着色層に用いられる材料を使用することができる。
着色層の形成方法としては、一般的なカラーフィルタにおける着色層の形成方法と同様とすることができ、例えばフォトリソグラフィー法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
5.その他の部材
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、上述したスペーサ、隔壁、透明基板、着色層以外にも適宜必要な部材を有することができる。例えば、着色層を被覆して着色層からの脱ガスを防ぐ着色層被覆膜や、表示領域の画素を画定する遮光部等が挙げられる。
(1)着色層被覆膜
本発明に用いられる着色層被覆膜は、着色層からの脱ガスにより有機EL素子が劣化するのを防ぐために着色層全面に形成されるものであり、ガスバリア性を有するものである。
着色層被覆膜7は、図6に例示するようにスペーサ5および隔壁6と一体で形成されていてもよく、図8(a)に例示するようにスペーサ5のスペーサ用バリア膜5dおよび隔壁6の隔壁用バリア膜6dと一体で形成されていてもよく、図8(b)に例示するようにスペーサ5のスペーサ用台座部5cおよびスペーサ用バリア膜5dそれぞれ、ならびに隔壁6の隔壁用台座部6cおよび隔壁用バリア膜6dそれぞれと一体で形成されていてもよく、図示しないがスペーサおよび隔壁と別個に形成されていてもよい。
なお、着色層被覆膜が、スペーサおよび隔壁と一体で形成されている場合、スペーサ用バリア膜および隔壁用バリア膜と一体で形成されている場合、スペーサ用台座部およびスペーサ用バリア膜ならびに隔壁用台座部および隔壁用バリア膜とそれぞれ一体で形成されている場合については、上述の「1.隔壁」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
着色層被覆膜がスペーサおよび隔壁と別個に形成されている場合、着色層被覆膜に用いられる材料としては、透明性およびガスバリア性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、上述の第1態様の隔壁または第2態様の隔壁の隔壁用バリア膜と同様の材料を用いることができる。
着色層被覆膜の膜厚としては、0.1μm〜8.0μmの範囲内、中でも0.5μm〜5.0μmの範囲内、特に1.0μm〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。着色層被覆膜の膜厚が上記範囲に満たない場合、着色層被覆膜を均一に形成できない可能性があり、着色層被覆膜の膜厚が上記範囲を超える場合、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタに有機EL素子基板を貼り合わせるのが困難になるからである。
着色層被覆膜の形成方法としては、上述の第1態様の隔壁または第2態様の隔壁のバリア膜と同様の方法を用いることができる。
なお、着色層被覆膜のその他の点については、上述した「1.隔壁」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
(2)遮光部
本発明に用いられる遮光部は、表示領域の画素を画定するものである。
このような遮光部の材料、形状、および形成方法としては、一般的な有機EL表示装置用カラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
6.用途
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、ギャップを均一に保持することができることから、大面積の有機EL表示装置に好適に用いられる。本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタが適用される有機EL表示装置の大きさとしては、10インチ〜100インチの範囲内であることが好ましい。
また、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、有機EL素子を有する有機EL素子基板と対向させて貼り合わせを行う際に、有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板の間の気密性を保つことができるものである。これにより、有機EL層の水分、酸素等による劣化を防ぎ、経時安定性に優れた有機EL表示基板を得ることができる。
なお、有機EL表示装置用カラーフィルタと対向させる有機EL素子基板については、後述の「B.有機EL表示装置」の項に詳しく記載するのでここでの説明は省略する。
B.有機EL表示装置
次に、本発明の有機EL表示装置について説明する。
本発明の有機EL表示装置は、上述の有機EL表示装置用カラーフィルタと、有機EL素子を有する有機EL素子基板と、上記有機EL表示装置用カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間に封入された充填材とを備えることを特徴とするものである。
本発明の有機EL表示装置について、図面を参照しながら説明する。
図2(a)および(b)は、本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。図2(a)および(b)に示すように、有機EL表示装置30は、有機EL表示装置用カラーフィルタ1と、有機EL素子基板20と、有機EL表示装置用カラーフィルタ1および有機EL素子基板20の間に封入された充填材31と、有機EL表示装置用カラーフィルタ1の隔壁6の外周に形成され、有機EL素子を封止するシール剤32とを備えている。有機EL表示装置用カラーフィルタ1は、図2(a)に示すように、透明基板2と、透明基板2上の表示領域にパターン状に形成された遮光部3と、透明基板2上の表示領域の遮光部3の開口部に形成された着色層4(4R、4B、4G)と、透明基板2上の表示領域の遮光部3上に形成されたスペーサ5と、透明基板2上の非表示領域に表示領域を囲むように形成された隔壁6とを有している。一方、有機EL素子基板20は、図2(a)に示すように、基板21と、基板21上に形成され有機EL素子26と、有機EL素子26上に形成され、有機EL素子26を封止するガスバリア層27とを有している。また、有機EL素子26は、基板21上にパターン状に形成された背面電極層22と、背面電極層22の開口部に形成された絶縁層23と、背面電極層22上に形成された有機EL層24と、有機EL層24上に形成された透明電極層25とを有している。
本発明によれば、上述の有機EL表示装置用カラーフィルタを用いるので、有機EL表示装置用カラーフィルタにスペーサが形成されていることにより、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間のギャップを均一に保持することができる。よって、例えば充填材が硬化性樹脂である場合には、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間に硬化性樹脂組成物を封入して硬化させるまでの間、基板がたわむのを抑制し、ギャップを均一に保持することが可能である。一方、充填材が不活性ガスや不活性液体などの剛性を有さないものである場合には、有機EL表示装置の製造過程だけでなく使用時においても、ギャップを均一に保持することができる。したがって本発明においては、表示ムラの発生を抑制することが可能である。
また本発明においては、上述の有機EL表示装置用カラーフィルタを用いるので、有機EL表示装置用カラーフィルタに隔壁が形成されていることにより、経時安定性に優れた有機EL表示装置とすることができる。
さらに、有機EL表示装置用カラーフィルタにスペーサが形成されていることにより、強度を高めることもできる。
なお、有機EL表示装置用カラーフィルタについては、上記「A.有機EL表示装置用カラーフィルタ」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。以下、本発明の有機EL表示装置の他の構成について説明する。
1.充填材
本発明に用いられる充填材は、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間に封入されるものである。
充填材としては、一般的な有機EL表示装置に用いられる充填材と同様とすることができ、剛性を有していてもよく有さなくてもよい。剛性を有する充填材としては、硬化性樹脂を例示することができる。一方、剛性を有さない充填材としては、不活性ガス、不活性液体を例示することができる。
硬化性樹脂としては、一般的な充填材であれば特に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂のいずれも用いることができる。具体的には、アクリレート系オリゴマー、メタクリレート系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化および熱硬化型接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系などの熱および化学硬化型(二液混合)接着剤を挙げることができる。
また、不活性ガスとしては、一般的な充填材であれば特に限定されるものではなく、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスを用いることができる。
さらに、不活性液体としては、一般的な充填材であれば特に限定されるものではなく、例えば、フッ化炭化水素溶液(住友スリーエム社製:商品名フロリナート)を用いることができる。
充填材が硬化性樹脂である場合、硬化性樹脂の配置としては、硬化性樹脂からなる充填材が、有機EL表示装置用カラーフィルタの着色層または着色層被覆膜と、有機EL素子基板のガスバリア層と接触するように、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間に封入されていればよい。例えば図2(a)および(b)に示すように、硬化性樹脂からなる充填材31が、有機EL表示装置用カラーフィルタ1と有機EL素子基板20との間の空間であって隔壁6により隔てられる空間のすべてを満たすように充填されていてもよく、図2(a)および図10に例示するように、硬化性樹脂からなる充填材31が、有機EL表示装置用カラーフィルタ1と有機EL素子基板20との間の空間であって隔壁6により隔てられる空間の一部に配置されていてもよい。中でも、硬化性樹脂からなる充填材が、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間の空間であって隔壁により隔てられる空間のすべてを満たすように充填されていることが好ましい。有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間が、均一な物質で満たされることにより、有機EL素子から生じた光が光散乱等することを抑制することができる。したがって、発光効率に優れたものとすることができる。
充填材の封入方法としては、一般的な方法を採用することができ、充填材の種類に応じて適宜選択される。例えば充填材が硬化性樹脂である場合、有機EL素子基板および有機EL表示装置用カラーフィルタを対向させて配置した後、樹脂組成物を両基板の間に注入する方法や、有機EL素子基板のガスバリア層上または有機EL表示装置用カラーフィルタの着色層もしくは着色層被覆膜上に樹脂組成物を塗布した後、硬化させる方法を挙げることができる。
また、有機EL表示装置用カラーフィルタと有機EL素子基板との間には充填材とともに乾燥剤が配置されていてもよい。これにより、有機EL素子が水分等によって劣化するのをより一層効果的に防ぐことができる。
乾燥剤としては、一般的に有機EL表示装置に用いられる乾燥剤と同様とすることができ、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物とバインダ樹脂とを有するものや、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物のみからなるものを用いることができる。バインダ樹脂としては、透明性に優れ、かつ、耐アルカリ性を有するものであればよく、例えば非アルカリ現像性硬化性樹脂を用いることができる。
また、乾燥剤の配置としては、乾燥剤が、有機EL表示装置用カラーフィルタの着色層もしくは着色層被覆膜と接触していることが好ましい。
2.有機EL素子基板
本発明に用いられる有機EL素子基板は、有機EL素子を有するものである。
有機EL素子基板は、有機EL素子を有するものであればよく、例えば、基板と、基板上にパターン状に形成された背面電極層、背面電極層の開口部に形成された絶縁層、背面電極層上に形成され、少なくとも有機発光層を含む有機EL層、有機EL層上に形成された透明電極層を有する有機EL素子とを備えることができる。
以下、有機EL素子基板の各構成について説明する。
(1)基板
有機EL素子基板に用いられる基板としては、後述する有機EL素子等を支持することができるものであればよく、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
本発明においては、有機EL表示装置用カラーフィルタ側から光が取り出されるため、基板は、透明であっても不透明であってもよい。
(2)有機EL素子
有機EL素子は、背面電極層および透明電極層と、背面電極層および透明電極層の間に形成され、少なくとも有機発光層を含む有機EL層とを有するものである。
(i)有機EL層
有機EL層は、少なくとも有機発光層を含む1層もしくは複数層の有機層を有するものであり、通常、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層などを有する。
(ii)透明電極層および背面電極層
透明電極層は、透明電極層と背面電極層との間に挟まれた有機EL層に電圧をかけ、発光層で発光を起こさせるために設けられるものである。また、発光層で発生した光を、有機EL表示装置用カラーフィルタ側に透過させるものである。この透明電極層は、有機EL層と有機EL表示装置用カラーフィルタとの間に配置される。
また、背面電極層は、有機EL層と基板との間に配置される。背面電極層は、有機EL層を発光させるための他方の電極をなすものであり、透明電極層と反対の電荷をもつ電極である。
このような透明電極層および背面電極層としては、発光層に所望の発光をさせることができるものであればよく、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
(iii)絶縁層
絶縁層は、透明電極層と背面電極層とが直接接触することを防ぐために形成されるものである。
このような絶縁層としては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
(3)TFT
有機EL素子基板には、図示しないが、TFTが形成されていてもよい。
TFTとしては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
3.シール剤
本発明に用いられるシール剤は、有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板の周縁部に形成され、有機EL素子を封止するものである。
このようなシール剤の構成材料としては、有機EL素子が大気中の水分等と接触するのを抑制することができるものであればよく、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
4.その他の部材
本発明の有機EL表示装置は、必要に応じて他の構成を有していてもよい。他の構成としては、例えば、発光層から発せられる光を吸収し、可視光領域蛍光を発する色変換層を挙げることができる。以下、色変換層について説明する。
(色変換層)
本発明に用いられる色変換層は、発光層からの光を吸収し、可視光領域蛍光を発光する蛍光材料を含有する層であり、発光層からの光を青色、赤色、または緑色とするものである。
色変換層の構成は、適用する有機EL表示装置の発光層に応じて適宜選択されるものである。例えば青色発光層の場合、色変換層は、赤色の蛍光を発光する赤色変換層、緑色の蛍光を発光する緑色変換層、および青色発光層からの光をそのまま透過する透過部を有する。
色変換層の形成位置としては、発光層上であればよく、透明電極層上や、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの着色層上とすることができる。
色変換層の膜厚としては、発光層からの光を十分に吸収して蛍光を発することができる厚みであれば特に限定されるものではなく、使用する蛍光色素、蛍光色素の濃度等を考慮して適宜設定される。
各色変換層は、画素に対応して規則的に配列される。色変換層のパターンの配列としては、各色変換層が巨視的に見て平均的に配列されていれば特に限定されるものではなく、例えばストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等が挙げられる。
色変換層は、通常、発光層からの光を吸収し、蛍光を発光する蛍光色素とマトリクス樹脂とを含有するものである。
蛍光色素は、発光層から発せられる近紫外領域または可視領域の光、特に青色または青緑色領域の光を吸収して異なる波長の可視光を蛍光として発光するものである。上記発光層が青色発光層である場合は、蛍光色素としては、例えば赤色領域の蛍光を発する蛍光色素および緑色領域の蛍光を発する蛍光色素が用いられる。
C.有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法
次に、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法について説明する。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタと有機EL素子を有する有機EL素子基板との間に充填材が封入された有機EL表示装置に用いられるものであり、透明基板と、上記透明基板上の表示領域にパターン状に形成された着色層と、上記透明基板上の表示領域の非画素領域に形成され、上記カラーフィルタおよび上記有機EL素子基板の間のギャップを保持するためのスペーサと、上記透明基板上の非表示領域に上記表示領域を囲むように形成された隔壁を有する有機EL表示装置用カラーフィルタを製造する有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記スペーサおよび上記隔壁が同一の材料からなる部材を含み、上記スペーサおよび上記隔壁を構成する上記同一の材料からなる部材を同時に形成することを特徴とするものである。
本発明によれば、スペーサおよび隔壁を構成する同一の材料からなる部材を同時に形成することができるので、有機EL表示装置に用いた場合には、水分や酸素による有機EL層の劣化を防ぎ、経時安定性に優れ、表示ムラの発生を抑制することができる有機EL表示装置用カラーフィルタを、少ない工程数で、かつ低コストで製造することが可能である。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法としては、上述の有機EL表示装置用カラーフィルタを製造することができ、かつスペーサおよび隔壁を構成する同一の材料からなる部材を同時に形成することができる方法であれば、特に限定されるものではない。以下に具体例を示す。
図11(a)〜(c)は、同一の材料からなるスペーサおよび隔壁を同時に形成する場合の本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。まず、図11(a)に示すように、遮光部3および着色層4(4R,4G,4B)が形成された透明基板2上に、透明なネガ型感光性樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層51を形成する。次に、図11(b)に示すように、透明基板51上に遮光膜52および半透明膜53が形成されており、遮光領域と半透過領域と透過領域とを有する階調マスクを用いて、感光性樹脂層51に紫外光55を照射し、その後、現像する。このようにして、図11(c)に示すように、同一の材料からなるスペーサ5および隔壁6を同時に形成することができる。
また、図11(a)〜(c)と同様の工程により、図3(a)に例示するように、同一の材料からなるスペーサ5および隔壁用台座部6cを同時に形成することができる。
この場合、図示しないが、スペーサおよび隔壁用台座部の形成後に、例えば、スペーサ、隔壁用台座部および着色層を覆うようにガスバリア性を有する無機材料を蒸着し、その後パターニングすることで、図3(a)に例示するように、隔壁用バリア膜6dを形成することができる。
さらに、図11(a)〜(c)と同様の工程により、図4(a)および図8(a)に例示するように、同一の材料からなるスペーサ用台座部5cおよび隔壁用台座部6cを同時に形成することができる。
この場合、図示しないが、スペーサ用台座部および隔壁用台座部の形成後に、スペーサ用台座部、隔壁用台座部および着色層を覆うようにガスバリア性を有する無機材料を蒸着することで、図8(a)に例示するように、同一の材料からなるスペーサ用バリア膜5dと隔壁用バリア膜6dと着色層被覆膜7とを同時にかつ一体で形成することができる。
また、図示しないが、スペーサ用台座部および隔壁用台座部の形成後に、スペーサ用台座部、隔壁用台座部および着色層を覆うようにガスバリア性を有する無機材料を蒸着し、その後パターニングすることで、図4(a)に例示するように、同一の材料からなるスペーサ用バリア膜5dおよび隔壁用バリア膜6dを同時に形成することができる。
図12(a)〜(c)は、同一の材料からなるスペーサと隔壁と着色層被覆膜とを同時に形成する場合の本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。まず、図12(a)に示すように、遮光部3および着色層4(4R,4G,4B)が形成された透明基板2上に、透明なネガ型感光性樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層51を形成する。次に、図12(b)に示すように、透明基板51上に遮光膜52と透過率の異なる第1半透明膜53および第2半透明膜54とが形成されており、遮光領域と第1半透過領域と第2半透過領域と透過領域とを有する階調マスクを用いて、感光性樹脂層51に紫外光55を照射し、その後、現像する。このようにして、図12(c)に示すように、同一の材料からなるスペーサ5と隔壁6と着色層被覆膜7とを同時にかつ一体で形成することができる。
また、図12(a)〜(c)と同様の工程により、図8(b)に例示するように、同一の材料からなるスペーサ用台座部5cと隔壁用台座部6cと着色層被覆膜第1層7aとを同時にかつ一体で形成することができる。
この場合、図示しないが、スペーサ用台座部、隔壁用台座部および着色層被覆膜第1層の形成後に、スペーサ用台座部、隔壁用台座部および着色層被覆膜第1層を覆うようにガスバリア性を有する無機材料を蒸着することで、図8(b)に例示するように、同一の材料からなるスペーサ用バリア膜5dと隔壁用バリア膜6dと着色層被覆膜第2層7bとを同時にかつ一体で形成することができる。
図13(a)〜(d)は、スペーサ形成用層および隔壁形成用層を、着色層と同時に形成する場合の本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。まず、図13(a)に示すように、透明基板2上に、同一の材料からなる遮光部3および隔壁用遮光部13を同時に形成する。この際、図14に例示するように、遮光部3をマトリックス状に形成し、隔壁用遮光部13を枠状に形成する。次に、図13(b)に示すように、赤色着色層を形成する赤色着色層形成用塗工液を用いて、遮光部3の開口部に赤色着色層4Rを、隔壁用遮光部13上に隔壁形成用層6Rを、遮光部3上にスペーサ形成用層5Rをそれぞれ同時に形成する。次いで、図13(c)に示すように、緑色着色層を形成する緑色着色層形成用塗工液を用いて、遮光部3の開口部に緑色着色層4Gを、隔壁形成用層6R上に隔壁形成用層6Gを、スペーサ形成用層5R上にスペーサ形成用層5Gをそれぞれ同時に形成する。続いて、図13(d)に示すように、青色着色層を形成する青色着色層形成用塗工液を用いて、遮光部3の開口部に青色着色層4Bを、隔壁形成用層6G上に隔壁形成用層6Bを、スペーサ形成用層5G上にスペーサ形成用層5Bをそれぞれ同時に形成する。このようにして、着色層を形成する際に、隔壁用遮光部上に隔壁形成用層を積層し、遮光部上にスペーサ形成用層を積層することにより、隔壁およびスペーサを同時に形成することができる。着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層やスペーサ形成用層を積層することによって、隔壁およびスペーサの形成工程を簡略化でき、コストを削減することが可能である。
上記の場合、隔壁用遮光部の幅によって隔壁用遮光部上に形成される隔壁形成用層の厚みを制御するとともに、下層の隔壁形成用層の幅によって下層の隔壁形成用層上に形成される上層の隔壁形成用層の厚みを制御することができ、それにより隔壁の高さを制御することができる。よって、所望の高さの隔壁を容易に形成することができる。
また、図13(a)〜(d)と同様の工程により、図3(b)に例示するように、スペーサ形成用層5R,5G,5Bおよび隔壁形成用層6R,6G,6Bを、着色層4(4R,4G,4B)と同時に形成することができる。
この場合、図示しないが、スペーサおよび隔壁用台座部の形成後に、例えば、スペーサ、隔壁用台座部および着色層を覆うようにガスバリア性を有する無機材料を蒸着し、その後パターニングすることで、図3(b)に例示するように、隔壁用バリア膜6dを形成することができる。
さらに、図13(a)〜(d)と同様の工程により、図4(b)に例示するように、スペーサ形成用層5R,5G,5Bおよび隔壁形成用層6R,6G,6Bを、着色層4(4R,4G,4B)と同時に形成することができる。
この場合、図示しないが、スペーサ用台座部および隔壁用台座部の形成後に、スペーサ用台座部、隔壁用台座部および着色層を覆うようにガスバリア性を有する無機材料を蒸着し、その後パターニングすることで、図4(b)に例示するように、同一の材料からなるスペーサ用バリア膜5dおよび隔壁用バリア膜6dを同時に形成することができる。
なお、各構成部材およびそれらの形成方法については、上記「A.有機EL表示装置用カラーフィルタ」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
1.遮光部の形成
透明基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この透明基板を定法にしたがって洗浄した後、ネガ型感光性ブラックレジスト(東京応化工業(株)製 CFPR DN−83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像、熱処理して格子状の遮光部を形成した。
2.着色層の形成
次に、下記組成の赤色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物、青色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
<赤色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物>
・赤顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
4.8重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
<青色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物>
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
<緑色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物>
・緑顔料(アビシア社製 モナストラルグリーン9Y−C) 4.2重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
なお、上記のポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
ここで、上記重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値として求めたものである。
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように赤色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色層用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色層を形成した。
青色着色層および緑色着色層も同様に形成した。
3.隔壁用台座部およびスペーサの形成
次に、上記の着色層を形成したガラス基板上に、下記の透明樹脂組成物をスピンコート法により塗布した。
<透明樹脂組成物の組成>
・メタクリル酸メチル−スチレン−アクリル酸共重合体 32重量部
・エピコート180S70(ジャパンエポキシレジン(株)製) 18重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 42重量部
・開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア907) 8重量部
・3−メトキシブチルアセテート(メトアセと記す) 300重量部
次に、1×10−2Torr程度の真空度で減圧乾燥した後、90℃でプリベークした後、透明樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離に所定のフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用い、所定の位置に露光した。この際、フォトマスクとして、マスク透過部が隔壁用台座部の形成部位、マスク半透過部がスペーサの形成部位となるように作製したハーフトーンマスクを使用した。次いで、0.05%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、塗布膜の未硬化部分のみを除去して隔壁用台座部およびスペーサを形成した。
4.隔壁用バリア膜の形成
次に、上記の隔壁用台座部を形成したガラス基板上に酸化ケイ素膜を下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。隔壁用バリア膜の膜厚は1500Åとした。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:O=1:0.5
・パワー:1.5kW
・ガス圧:3mTorr
上記のようにして、隔壁およびスペーサを有するカラーフィルタを作製した。
5.有機EL素子基板の作製
(TFT基板の作製)
基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を用い定法にしたがってTFT基板を作製した。
(透明電極層の形成)
TFT基板上に、DCスパッタリング法により膜厚0.4μmのクロム膜を形成し、さらに連続してスパッタリング法により膜厚150nmのITO膜を形成した。次に、このITO膜上の全面に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、ITO膜のエッチングを行って、透明電極層を形成した。その後、クロム膜をパターニングするために、ITO膜およびクロム膜の上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、クロム膜のエッチングを行って、補助電極を形成した。
(絶縁層の形成)
ポリイミド系樹脂(東レ社製、DL1602)を用いて絶縁層形成用塗工液を調製した。この絶縁層形成用塗工液をスピンコート法により背面電極層上に塗布した後、プリベーク(100℃、5分間)を行って、厚み1μmの樹脂膜を形成した。次に、マスク露光、現像、ポストベーク(200℃、30分間)を行って、絶縁層を形成した。
(有機EL素子用隔壁の形成)
有機EL素子用隔壁形成用塗工液(日本ゼオン社製、フォトレジスト、ZPN2646)をスピンコート法により絶縁層上に塗布し、プリベーク(100℃、3分間)を行った。その後、所定のフォトマスクを用いて露光し、逆テーパー形成を安定させるためのベーク(100℃、3分間)を行い、現像液(日本ゼオン社製、ZTMA−100)にて現像を行い、ポストベーク(200℃、30分間)を行った。これにより、絶縁層上に有機EL素子用隔壁を形成した。この有機EL素子用隔壁は、高さ4μm、下部(絶縁層側)の幅15μm、上部の幅20μmで逆テーパーの形状を有するものであった。
(有機EL層の形成)
次いで、上記有機EL素子用隔壁をマスクとして、真空蒸着法により正孔注入層、白色発光層、電子注入層からなる有機EL層を形成した。
まず、4,4´,4´´−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンを、表示領域に相当する開口部を備えたマスクを介して200nmまで蒸着して成膜し、その後、4,4´−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルを20nm厚まで蒸着して成膜することによって、隔壁がマスクとなり、隔壁間のみに正孔注入層の形成材料を通過させて、透明電極層上に正孔注入層を形成した。
同様にして、4,4´−ビス(2,2´−ジフェニルビニル)ビフェニルを40nm厚まで蒸着して成膜した。このとき、同時にルブレン(アルドリッチ(株)製)を少量含有させた。これにより白色発光層を形成した。
その後、トリス(8−キノリノール)アルミニウムを20nm厚まで蒸着して成膜することにより電子注入層を形成した。
(対向電極層の形成)
次に、表示領域よりも広い所定の開口部を備えたマスクを介して、真空蒸着法によりマグネシウムと銀とを同時に蒸着(マグネシウムの蒸着速度=1.3nm/秒〜1.4nm/秒、銀の蒸着速度=0.1nm/秒)して成膜した。これにより、隔壁がマスクとなって、マグネシウム/銀化合物からなる厚み200nmの対向電極層を有機EL層上に形成した。
6.有機EL表示装置の作製
次に、窒素が充填されたグローブボックスにて、接着剤(熱硬化性樹脂組成物:スリーボンド社製20X−325C)を有機EL素子基板全面に定量ディスペンサーにて塗布した。次に、カラーフィルタを有機EL素子基板の接着面に所定の位置に貼り合せ、ホットプレート上にて90℃1時間加熱して接着剤を硬化させ、有機EL表示装置を得た。
7.水蒸気透過性評価用セルの作製
(対向基板の作製)
基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板上に真空蒸着法にて蒸着させたい部分以外をメタルマスクにてマスキングし、金属カルシウムを蒸着した。金属カルシウム層の膜厚は1500Åとした。次いで、金属カルシウム層が形成された基板全面にアルミニウムを蒸着により形成した。アルミニウム層の膜厚は1000Åとした。
(評価用セルの作製)
次に、窒素が充填されたグローブボックスにて予め作製したカラーフィルタにより封止を行い、評価用セルを得た。
[実施例2]
透明基板上に遮光部を覆うように赤色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色層用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色層を形成した。その際に、赤色着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層およびスペーサ形成用層も同時に形成した。青色着色層および緑色着色層も同様に形成した。このようにして、着色層と同時に、隔壁形成用層が積層された隔壁用台座部とスペーサ形成用層が積層されたスペーサとを形成した。
それ以外は実施例1と同様に、カラーフィルタ、有機EL表示装置および評価用セルを作製した。
[比較例]
着色層上に隔壁およびスペーサを形成しなかった以外は、実施例1と同様にカラーフィルタ、有機EL表示装置および評価用セルを作製した。
[評価]
実施例1,2および比較例のカラーフィルタにおける隔壁およびスペーサの寸法をキーエンス社製レーザー顕微鏡にて測定した。結果を表1に記す。
また、有機EL表示装置を発光させ、200時間経時時間経過後の有機EL層の画素収縮およびダークスポット発生を顕微鏡にて目視評価した。画素収縮およびダークスポットがそれぞれ発生したものを×、発生しなかったものを○とした。結果を表1に記す。
また、水蒸気透過性評価用セルを恒温恒湿オーブン中で60℃、湿度90%の条件下で200時間暴露した後、カルシウムの状態を観察した。金属カルシウムは水蒸気と反応し水酸化カルシウムになった部分のみ変色する。レーザー顕微鏡にて試験前後の画像を撮影し、画像処理にて変色した部分の面積を計測した。変色面積と変色したカルシウム層膜厚から変色部分中の水分重量を算出し、隔壁面積と試験時間から水蒸気透過量(g/m2/day)を算出した。結果を表1に記す。
また、有機EL表示装置を白表示させ、表示ムラの有無を目視評価した。表示ムラが発生したものを×、発生しなかったものを○とした。結果を表1に記す。
Figure 2011053339
結果として、比較例のように作製した有機EL表示装置の有機EL層では、画素収縮、ダークスポット、表示ムラのいずれも発生した。一方、実施例1〜2のように隔壁およびスペーサを備えたカラーフィルタを用いて作製した有機EL表示装置の有機EL層では、画素収縮、ダークスポット、表示ムラのいずれも発生しなかった。
また、実施例1〜2のようにカラーフィルタに隔壁を設けたものは、比較例のようにカラーフィルタに隔壁を設けないものより、水蒸気透過量が低かった。
1 … 有機EL表示装置用カラーフィルタ
2 … 透明基板
3 … 遮光部
4、4R、4G、4B … 着色層
5 … スペーサ
5c … スペーサ用台座部
5d … スペーサ用バリア膜
5R、5G、5B … スペーサ形成用層
5S … スペーサ用着色積層体
6 … 隔壁
6c … 隔壁用台座部
6d … 隔壁用バリア膜
6R、6G、6B … 隔壁形成用層
6S … 隔壁用着色積層体
7 … 着色層被覆膜
20 … 有機EL素子基板
21 … 基板
22 … 背面電極層
23 … 絶縁層
24 … 有機EL層
25 … 透明電極層
26 … 有機EL素子
27 … ガスバリア層
30 … 有機EL表示装置
31 … 充填材
32 … シール剤

Claims (15)

  1. カラーフィルタと有機エレクトロルミネッセンス素子を有する有機エレクトロルミネッセンス素子基板との間に充填材が封入された有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いられる有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタであって、
    透明基板と、
    前記透明基板上の表示領域にパターン状に形成された着色層と、
    前記透明基板上の表示領域の非画素領域に形成され、前記カラーフィルタおよび前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の間のギャップを保持するためのスペーサと、
    前記透明基板上の非表示領域に前記表示領域を囲むように形成された隔壁と
    を有し、前記スペーサおよび前記隔壁が同一の材料からなる部材を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  2. 前記隔壁が、前記有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタに前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板を対向させて貼り合わせた際に、前記有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタおよび前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の間の気密性を保持できる高さを有することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  3. 前記隔壁がガスバリア性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  4. 前記隔壁が、隔壁用台座部と、前記隔壁用台座部を覆うように形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなる隔壁用バリア膜とを有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  5. 前記スペーサが、スペーサ用台座部と、前記スペーサ用台座部を覆うように形成され、ガスバリア性を有する無機材料からなるスペーサ用バリア膜とを有し、前記スペーサ用バリア膜および前記隔壁用バリア膜が同一の材料からなることを特徴とする請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  6. 前記着色層上に前記着色層を覆うように着色層被覆膜が形成されており、前記着色層被覆膜と前記スペーサ用バリア膜と前記隔壁用バリア膜とが一体で形成されていることを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  7. 前記スペーサが、前記着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層が積層されたスペーサ用着色積層体を有し、前記隔壁が、前記着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体を有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  8. 前記着色層上に前記着色層を覆うように着色層被覆膜が形成されており、前記着色層被覆膜と前記スペーサと前記隔壁とが一体で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  9. 前記隔壁が、前記非表示領域に複数形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載された有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタと、
    有機エレクトロルミネッセンス素子を有する有機エレクトロルミネッセンス素子基板と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタおよび前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の間に封入された充填材と
    を備えることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  11. カラーフィルタと有機エレクトロルミネッセンス素子を有する有機エレクトロルミネッセンス素子基板との間に充填材が封入された有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いられるものであり、透明基板と、前記透明基板上の表示領域にパターン状に形成された着色層と、前記透明基板上の表示領域の非画素領域に形成され、前記カラーフィルタおよび前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の間のギャップを保持するためのスペーサと、前記透明基板上の非表示領域に前記表示領域を囲むように形成された隔壁とを有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタを製造する有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、
    前記スペーサおよび前記隔壁が同一の材料からなる部材を含み、前記スペーサおよび前記隔壁を構成する前記同一の材料からなる部材を同時に形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  12. 前記スペーサが、スペーサ用台座部と、前記スペーサ用台座部を覆うように形成されたガスバリア性を有する無機材料からなるスペーサ用バリア膜とを有し、前記隔壁が、隔壁用台座部と、前記隔壁用台座部を覆うように形成されたガスバリア性を有する無機材料からなる隔壁用バリア膜とを有しており、
    同一の材料からなる前記スペーサ用バリア膜および前記隔壁用バリア膜を同時に形成することを特徴とする請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  13. 同一の材料からなる前記スペーサ用バリア膜と前記隔壁用バリア膜と前記着色層上に前記着色層を覆うように形成される着色層被覆膜とを同時に形成することを特徴とする請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  14. 前記スペーサが、前記着色層と同一の材料からなるスペーサ形成用層が積層されたスペーサ用着色積層体を有し、前記隔壁が、前記着色層と同一の材料からなる隔壁形成用層が積層された隔壁用着色積層体を有しており、
    前記スペーサ形成用層および前記隔壁形成用層を、前記着色層と同時に形成することを特徴とする請求項11から請求項13までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  15. 同一の材料からなる前記スペーサと前記隔壁と前記着色層上に前記着色層を覆うように形成される着色層被覆膜とを同時に形成することを特徴とする請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタの製造方法。
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