JP2011054424A - トップエミッション型有機elディスプレイ及びその製造方法並びにそれに用いる色フィルター - Google Patents

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【課題】狭額縁化である有機ELディスプレイの作製においても、外部環境からの水分等の浸入を長期にわたって防ぐことの可能なトップエミッション型有機ELディスプレイを提供する。
【解決手段】複数の有機EL素子が形成された有機EL素子基板と、複数の色フィルター層及び複数のブラックマスク層を有する色フィルター基板とを光硬化型シール剤を介して貼り合わせてなる有機ELディスプレイにおいて、前記ブラックマスク層内に形成された1つ以上の透過セルと、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セル14領域上に形成された1つ以上のマイクロレンズ15を備えることを特徴とする有機ELディスプレイ。
【選択図】図1

Description

本発明は、トップエミッション型有機ELディスプレイおよびその製造方法に関する。より詳細には、狭額縁化である有機ELディスプレイの作製において、外部環境からの水分等の浸入を長期にわたって防ぐことの可能なトップエミッション型有機ELディスプレイおよびその製造方法とそれに用いる色フィルターに関するものである。
近年、情報機器の多様化に伴い、一般に使用されているCRT(陰極線管)に比べて消費電力が少ない平面表示素子に対するニーズが高まってきている。このような平面表示素子の一つとして、高効率・薄型・軽量・低視野角依存性等の特徴を有する有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと略す)素子が注目され、この有機EL素子を用いたディスプレイの開発が進められている。
有機EL素子の中でも、発光層として有機材料を用いた有機EL素子は、発光材料である蛍光物質を選択することにより発光色を変化させることができ、マルチカラー、フルカラー等の表示装置への応用に対する期待が高まっている。また、有機EL素子は低電圧で面発光できるため、液晶表示装置等のバックライトとして利用することも可能である。
上記の有機EL素子は、現在のところ、デジタルカメラや携帯電話等の小型ディスプレイへの応用が進んでいる段階である。
有機EL素子は、薄膜トランジスタ(TFT)を設けた基板上に、第一電極、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などの有機層と第二電極が順に積層されたものが知られている。発光層で発光した光は、TFT基板側から取出される場合と第2電極側から取出される場合がある。後者の場合、TFT基板上の配線に関係なく光が取出すことができるので、開口率を上げることが可能である。また、さらに開口率を上げる為に、画素サイズを大きくとると、フルカラーの有機EL表示装置を作成する時、RGBの塗り分け方式では、蒸着マスクの精度に限界があり困難である。そこで、塗り分けマスクを用いないで単色発光層を作製し、カラーフィルターまたは色変換層(Color changing mediams;CCM)を用いてRGBの発光色に変換する手法が有望である。
特許文献1では、基板上に蛍光物質を含む蛍光変換層及び/又はカラーフィルター層と有機層とバリア層と有機EL構造体とを順次有し、有機層が紫外線硬化樹脂または紫外線硬化樹脂であることを特徴とした素子構造が提案されている。しかし、このような構造では熱硬化樹脂を使用した場合、有機EL基板と基板上に形成したカラーフィルターもしくは蛍光変換層との位置合せが困難となる。なぜなら、熱硬化時に、熱硬化樹脂の粘度が低下するため、基板同士が動きやすくなるからである。また、紫外線硬化樹脂を使用した場合においても、カラーフィルターを通して紫外線を照射して硬化させるが、カラーフィルターの透過率が紫外線の波長365nm域においてはほぼゼロに近い為に、紫外線硬化樹脂を硬化せせることは困難であった。
上記問題を解決する為に、特許文献2では、カラーフィルター層または色変換層に設けられるブラックマトリックス層に紫外線を導入するための開口部を設ける構造を提案している。
ところで、一般に表示装置を携帯情報端末などに用いる場合、外形が小さく、表示画面が大きいことが要求される。EL表示装置では、発光部の外周部から素子基板の外縁部までの額縁領域を如何に小さくできるかが重要な要素となっている。この額縁領域には少なくともシール剤21が形成され、シール剤21の幅が狭いと、シール剤21を介して表示領域に水分が浸入してしまい、有機EL素子が劣化して非発光領域であるダークスポットが増加し、点灯不良が発生してしまうことから、シール剤21は一定の幅を確保する必要がある。
色フィルターを用いた狭額縁化である有機ELディスプレイの作製において、図4のように色フィルターの色フィルター層外周部には少なくともブラックマスクが存在する。色フィルター層の外周に設けられたブラックマスクは、配線・端子部の写り込み防止やコントラスト向上等の理由から一定の幅は必要とされる。光硬化型接着剤をシール剤に用いた場合、ブラックマスクの外周に相当する位置にシール剤を設けることになり、シール幅を広くする事が出来ない。
特許文献2のように紫外線を導入するための開口部が色フィルター層の外周に設けられたブラックマスクにあっても、接着剤中を導波する光は開口部及び開口部から0.1mm以内の領域であり、シール剤は部分的に未硬化箇所が存在し、封止性能は充分ではない。有機EL素子基板側から光照射することで対処することも考えられるが、配線部で光が遮蔽されてしまい、この場合も封止性能は充分ではない。
特開平11−260562号公報 特開2007−103027号公報
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、狭額縁化である有機ELディスプレイの作製においても、外部環境からの水分等の浸入を長期にわたって防ぐことの可能なトップエミッション型有機ELディスプレイを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、複数の有機EL素子が形成された有機EL素子基板と、複数の色フィルター層及び複数のブラックマスク層を有する色フィルター基板とを光硬化型シール剤を介して貼り合わせてなる有機ELディスプレイにおいて、前記ブラックマスク層内に形成された1つ以上の透過セルと、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セル領域上に形成された1つ以上のマイクロレンズを備えることを特徴とする有機ELディスプレイである。
本発明の請求項2に係る発明は、前記透過セルは、少なくとも前記有機EL素子基板の外周部に相当する色フィルター基板上のブラックマスク層領域内にあることを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項3に係る発明は、前記マイクロレンズは、前記透過セルに相当する領域に少なくとも一つ以上有することを特徴とする請求項1及び2のいずれかに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項4に係る発明は、前記マイクロレンズは、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セルの領域上を覆うように少なくとも1つ形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項5に係る発明は、前記マイクロレンズは、有機EL素子基板側に凸な曲面形状となるように形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項6に係る発明は、前記マイクロレンズの屈折率と前記透過セルの屈折率との差は0.0〜0.6であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかにに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項7に係る発明は、前記マイクロレンズの直径は、0.1μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項8に係る発明は、前記光硬化型シール剤を前記色フィルター基板の全面に塗布して、前記有機EL素子基板と前記色フィルター基板とを貼り合せることを特徴とする請求項1〜7のいずかれに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項9に係る発明は、前記有機EL素子は、薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに接続される第一電極と、有機EL層と、第二電極とを含み、前記薄膜トランジスタにより駆動されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項10に係る発明は、前記有機EL素子基板は、保護膜を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の有機ELディスプレイである。
本発明の請求項11に係る発明は、複数の色フィルター層と、複数のブラックマスク層と、前記ブラックマスク層内に形成された複数の透過セルと、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セル領域上に形成された複数のマイクロレンズと、を有する色フィルター基板が、複数の有機EL素子が形成された有機EL素子基板と光硬化型シール剤を介して貼り合わせてなる請求項1〜11のいずれかに記載の有機ELディスプレイの製造方法であって、少なくとも前記色フィルター基板側から前記光硬化型シール剤に対して光を照射することにより、前記光硬化型シール剤を硬化させることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法である。
本発明の請求項12に係る発明は、複数の色フィルター層及び複数のブラックマスク層を有する色フィルター基板において、前記ブラックマスク層内に形成された1つ以上の透過セル部と、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セル領域上に形成された1つ以上のマイクロレンズが形成されていることを特徴とする色フィルターである。
本発明によれば、色フィルター基板上に複数の透過セルが設けられたブラックマスクを形成し、尚且つ、凸な曲面形状を有するマイクロレンズを設けることで、透過セル部内を光が透過し、マイクロレンズにより光が飛散する為、透過セル面積を狭くしても光が回り込み、ブラックマスク水面下に隠れたシール剤領域も硬化させることが出来る。したがって、封止性能の向上に繋げる事が出来る。
なお、さらに封止性能を向上させるために、色フィルター基板にガスバリア層を設けることや、有機EL素子を覆うようにガスバリア性を有する保護膜を設けることにより、長寿命なトップエミッション型有機ELディスプレイを作製することが出来る。
よって、本発明によれば、有機ELディスプレイが狭額縁化である場合にも、外部環境からの水分等の浸入を長期にわたって防ぐことが可能であり、ダークスポットの割合が低く、素子劣化を生じさせず、封止性能の良好なトップエミッション型有機ELディスプレイを提供することが出来る。
本発明の一実施形態に係るトップエミッション型有機ELディスプレイの色フィルター基板を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るトップエミッション型有機ELディスプレイの有機EL素子基板を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るトップエミッション型有機ELディスプレイを示す断面図である。 従来技術によるトップエミッション型有機ELディスプレイの一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態の説明において参照する図面は、本発明の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さ、寸法等は、実際のものとは異なる。また、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の有機ELディスプレイを、図1乃至図3を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る色フィルター基板の断面図であり、色フィルター基板は、図1に示したように、透明基板11、色フィルター層12、ブラックマスク13、透過セル14、マイクロレンズ15、及びガスバリア層16を含む。
図2は、本発明の一実施形態に係る有機EL素子基板の断面図であり、有機EL素子基板は、図2に示したように、基板1、TFT2、平坦化膜3、第一電極4、有機EL層5、第二電極6、及び保護膜7を含む
図3は、本発明の一実施形態に係る有機ELディスプレイの断面図であり、図3に示したように、有機ELディスプレイは、図1に示された色フィルター基板と、図2に示された有機EL素子基板とを、シール剤21、及び充填剤22を介して貼り合せることにより形成される。
以下、有機EL素子基板を構成する各部の材料について説明する。
(1)基板1
基板1として、ガラスやプラスチックなどからなる絶縁性基板、または、半導電性や導電性基板に絶縁性の薄膜を形成した基板を用いることができる。
(2)TFT2
TFT2は、基板1上にマトリックス状に配置され、各画素に対応した陽極にソース電極が接続される。好ましくは、TFT2は、ゲート電極をゲート絶縁膜の下に設けたボトムゲートタイプで、能動層として多結晶シリコン膜を用いた構造である。TFT2のドレイン電極およびゲート電極に対する配線部、並びにTFT自身の構造は、所望される耐圧性、オフ電流特性、オン電流特性を達成するように、当該技術において知られている方法により作成することができる。また、トップエミッション方式を用いる本発明の有機ELディスプレイにおいてはTFT部を光が通過しないので、開口率を増加させるためにTFTを小さくする必要がなく、TFT設計の自由度が高く、上記の特性を達成するために有利である。
(3)平坦化絶縁膜3
平坦化絶縁膜3が、TFT2の上部に形成される。平坦化絶縁膜3は、TFT2のソース電極またはドレイン電極と第1電極4との接続およびその他の回路の接続に必要な部分以外に設けられ、基板表面を平坦化して引き続く層の高精細なパターン形成を容易にする。平坦化絶縁膜3は、当該技術に知られている任意の材料により形成することができる。好ましくは、ポリイミドまたはアクリル樹脂から形成される。
(4)第1電極4
第1電極4は、TFT2それぞれに対応して、平坦化絶縁膜3上に形成され、TFT2のソース電極またはドレイン電極と接続される。ソース電極と接続される場合は陽極として機能し、ドレイン電極と接続される場合は陰極として機能する。
TFT2と第1電極4とは、平坦化絶縁膜内に設けられたコンタクトホールに充填された導電性プラグによって接続される。導電性プラグは、第1電極4と一体に形成されてもよいし、あるいは金、銀、銅、アルミニウム、モリブデン、タングステンなどの低抵抗の金属類を用いて形成されてもよい。
第1電極4を陽極として用いる場合、正孔の注入を効率よく行うために、仕事関数が大きい材料が用いられる。特に通常の有機EL素子では、陽極を通して光が放出されるために陽極が透明であることが要求され、ITO等の導電性金属酸化物が用いられる。本発明のトップエミッション方式では透明であることは必要ではないが、ITO、IZOなどの導電性金属酸化物を用いて第1電極4を形成することができる。さらに、ITOなどの導電性金属酸化物を用いる場合、その下に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いることが好ましい。このメタル電極は、導電性金属酸化物より抵抗率が低いので補助電極として機能すると同時に、有機EL層5にて発光される光を色フィルター層12側に反射して光の有効利用を図ることが可能となる。
第1電極4を陰極として用いる場合、仕事関数が小さい材料であるリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物を用いられる。前述と同様に、その下に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いてもよく、その場合には低抵抗化および反射による有機EL層5の発光の有効利用を図ることができる。
(5)有機EL層5
有機EL層5は、少なくとも有機EL発光層を含み、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、および/または電子注入層を介在させた構造を有する。具体的には、下記のような層構成からなるものが採用される。
(a)有機EL発光層
(b)正孔注入層/有機EL発光層
(c)有機EL発光層/電子注入層
(d)正孔注入層/有機EL発光層/電子注入層
(e)正孔注入層/正孔輸送層/有機EL発光層/電子注入層
(上記において、左側に陽極、右側に陰極が接続される)
上記各層の材料としては、公知のものが使用される。例えば青色から青緑色の発光を得るためには、有機EL発光層中に、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、べンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などが好ましく使用される。また、正孔注入層としては、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン化合物またはm−MTDATAのようなトリフェニルアミン誘導体などを用いることができ、正孔輸送層としては、TPD、α−NPDのようなビフェニルアミン誘導体などを用いることができる。一方、電子輸送層としては、PBDのようなオキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体などを用いることができ、電子注入層としてはアルミニウムのキノリノール錯体などを用いることができる。さらに、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはそれらを含む合金、アルカリ金属フッ化物などを、電子注入層として用いてもよい。
(6)第2電極6
第2電極6は、有機EL層5に対して効率よく電子または正孔を注入することとともに、有機EL層5の発光波長域において透明であることが求められる。第2電極6は、波長400〜800nmの光に対して50%以上の透過率を有することが好ましい。
第2電極6を陰極として用いる場合、その材料は、電子を効率よく注入するために仕事関数が小さいことが求められる。さらに、有機EL層の発する光の波長域において透明であることが必要とされる。これら2つの特性を両立するために、本発明において陰極を複数層からなる積層構造とすることが好ましい。なぜなら、仕事関数の小さい材料は、一般的に透明性が低いからである。すなわち、有機EL層5と接触する部位に、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物の極薄膜(10mm以下)を用いる。これらの仕事関数の小さい材料を用いることにより効率のよい電子注入を可能とし、さらに極薄膜とすることによりこれら材料による透明性低下を最低限とすることが可能となる。該極薄膜の上には、ITOまたはIZOなどの透明導電膜を形成する。これらの導電膜は補助電極として機能し、陰極全体の抵抗値を減少させ有機EL層に対して充分な電流を供給することを可能にする。
第2電極6を陽極として用いる場合、正孔注入効率を高めるために仕事関数の大きな材料を用いる必要がある。また、有機EL層からの発光が第2電極を通過するために透明性の高い材料を用いる必要がある。したがって、この場合にはITOまたはIZOのような透明導電性材料を用いることが好ましい。
(7)保護膜7
第2電極6以下の各層を覆って保護膜7が設けられる。保護層7は、外部環境からの酸素、低分子成分および水分の透過を防止し、それらによる有機EL層5の機能低下を防止することに有効である。保護膜7は、有機EL層5の発光を色フィルター層12へと透過させるために、その発光波長域において透明であることが好ましい。
これらの要請を満たすために、保護膜7は、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、電気絶縁性を有し、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有し、好ましくは2H以上の膜硬度を有する材料で形成される。例えば、SiOx、SiNx、SiNxOy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx等の無機酸化物、無機窒化物等の材料を使用できる。該第1保護層の形成方法としては特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法等の慣用の手法により形成できる。保護膜7は、単層であっても、複数の層が積層されたものであっても良い。保護膜7の厚さは、500nm〜10μmであることが好ましい。
一方、フロントパネルである色フィルターは、透明基板11、色フィルター層12、ブラックマスク13、透過セル14、マイクロレンズ15等で構成される。
ここでいう色フィルターとは、カラーフィルターのように有機EL素子からの発光波長の内、特定の波長を選択するもの、色変換フィルターのように有機EL素子からの発光波長を波長変換するもの等、有機EL素子からの発光を透過して特定の色を得ることができるものを総称している。また、この色フィルターは、特定の種類の色フィルターからなる単層であってもよいし、異なる種類の色フィルターを積層したものであってもよい。例えば、色変換層にそのR,G,B等に合わせてカラーフィルター層を積層した構造を採用することもでき、これによると、表示コントラスト低下の原因の一つとして考えられる、色変換層が外光によって励起されて蛍光を生じるといった問題を解消できる。
(8)透明基板11
透明基板11は、色フィルター層12によって変換された光に対して透明である事が必要である。また、透明基板11は、色フィルター層および平坦化層の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐えるものであり、さらに寸法安定性に優れている事が好ましい。透明基板11は、波長400〜800nmの光に対して50%以上の透過率を有する事が好ましい。透明基板11の材料としてガラス、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4‘−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン;ノルボルネン樹脂などの高分子材料を使用することが出来る。高分子材料を用いる場合、透明基板1は剛直であっても可撓性であってもよい。
(9)色フィルター層12
ここでいう色フィルター層12は、カラーフィルター層及び色変換層の総称である。カラーフィルター層の材料としては、例えば、赤色カラーフィルター層としてカラーモザイクCR−7001、緑色カラーフィルター層としてカラーモザイクCG−7001、青色カラーフィルター層としてカラーモザイクCB−7001(各々、富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)等を用いることができる。色変換層は、有機EL素子にて発光される近紫外領域ないし可視領域の光、特に青色ないし青緑色領域の光を吸収して異なる波長の可視光を蛍光として発光する材料が用いられる。色フィルター層12の色の種類は、2色以上の複数色であれば特に限定されるものではない。R,G,Bの3原色表示を採用することで、フルカラー表示を行うことができるが、2色又は4色のマルチカラー表示であってもよい。また、複数色毎の単位領域の表示面積,表示形状,配列等は特に限定されるものではなく、適宜設計変更可能である。
(10)ブラックマスク13(a)
各色に対応する色フィルター層12の間の領域には、ブラックマスク13(a)を形成する。ブラックマスクを設けることによって、隣接するサブピクセルの色フィルター層への光の漏れを防止して、にじみのない所望される変換色のみを得る事が可能となる。ブラックマスク13(a)の材料は、従来から用いられているものをそのまま使用することができる。例えば、カラーモザイクCK7800(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)、カーボンブラックなど黒色の顔料を樹脂インクに分散させたもの、もしくはクロムなどの金属から構成される無機材料などを用いることができる。
(11)ブラックマスク13(b)
また、各々の色フィルター層12の間の領域に留まらず、透明基板11上の色フィルター層12が設けられていない領域にブラックマスク13(b)を設ける。ブラックマスク13(b)は、色フィルター層12が設けられていない領域全域でも良いし、最外周部にシール剤を形成するように透明部を残しても良い。ブラックマスク13(b)はフロントパネル側から見た際、基板1上に形成した配線・端子部が写り込み防止や、コントラスト向上等の役割を果たす。材料はブラックマスク13(a)と同様な材料を用いることができる。
(12)透過セル14
透過セル14は、ブラックマスク13(b)領域内の透明である領域のことでセル状として複数設けられる。透過セルの単位領域の面積は、0.001mm〜1mmであることが好ましい。より好ましくは0.05mm〜0.5mmである。透過セルの面積が指定の範囲以上大きいと配線・端子部が写り込みや、コントラスト低下が問題となり、小さいとマイクロレンズによる光拡散効果が弱く、硬化領域が狭くなる。透過セルの形状、配列等は特に限定されるものではないが、透過セル間隔は、0.05mm〜1.0mmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.5mmである。0.05mm以下だと透過セル面積がブラックマスク13(b)領域内で相対的に大きくなり、配線・端子部が写り込み、コントラスト低下を招く。一方、1.0mm以上であると、マイクロレンズを設けたとしても、ブラックマスク13(b)水面下に光硬化型接着剤が存在する場合、未硬化な箇所が存在してしまい、封止性能の劣化が懸念される。
(13)マイクロレンズ15
マイクロレンズ15は少なくとも透過セル14上に有機EL素子基板側に凸な曲面形状に少なくとも一つ以上設けられる。マイクロレンズ15の構造は周期的であってもよいし局所的にランダムになるように配置しても良い。マイクロレンズ15は、複数の透過セル上にわたって形成されていても、又は一つの透過セル上に複数形成されていても良く、透過セルを通過した光が少なくとも1つのマイクロレンズ15を通過するように形成されていれば良い。
マイクロレンズ15の材料としては高屈折率で透明な材料が望ましい。より具体的にはマイクロレンズ15の屈折率と透明基板11の屈折率との差が0.0以上0.6以下の範囲にあれば好ましく、またマイクロレンズ15の光の透過率は80%以上であることが好ましい。マイクロレンズ15の屈折率と透明基板11の屈折率との差がより0.0以上0.6以下であることが望ましいのは、透明基板11とマイクロレンズ15の屈折率差が大きいほど、マイクロレンズのパワーを強め、四方八方に飛散した光を全て臨界角以上に屈折させることができる。しかし、0.6以上であると、界面での反射が大きくなり、光の拡散効率が悪くなる。
具体的な材料としては、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリシアヌレート系、ポリイミド系等であり、無機材料としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化シリコン、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、酸化スズ、酸化インジウム等を用いることができる。マイクロレンズの形成方法は、例えば、色フィルター層及びブラックマスクを形成した透明基板11上に透明な熱硬化型もしくは光硬化型の樹脂層を設け、硬化させた樹脂層上にポジ型感光性樹脂層を形成し、露光、現像した後、加熱熔融して凸レンズ状に形成し、ドライエンチング法によるエッチバンク法を適用して、ポジ型感光性樹脂被膜を除去し、熱硬化型もしくは光硬化型透明樹脂により凸状のマイクロレンズを形成する。透明な無機材料を使用した場合は、無機被膜を成膜後、これにポジ型感光性樹脂層を設け、露光、現像した後、これを加熱熔融して凸状のマイクロレンズに形成し、ドライエッチング法によるエッチバック法を適用し、ポジ型感光性樹脂層を除去し、無機被膜を凸状のマイクロレンズに形成する。マイクロレンズの直径は、0.1μm以上100μm以下であることが望ましく、より好ましくは1μm以上50μm以下である。マイクロレンズの直径が0.1μm以下であると散乱光強度が弱くなる。一方、100μm以上だと有機EL素子基板と色フィルター間距離が広くなり、発光の混色や封止性能の劣化が懸念される。
(14)ガスバリア層16
なお、色フィルターは、上記構成に加え、ガスバリア層を設けてもよい。ガスバリア層は、外部環境からの酸素、低分子成分および水分の透過を防止することができるものである。ガスバリア層は、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、電気絶縁性を有し、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有し、好ましくは鉛筆硬度2H以上の膜硬度を有する材料で形成される。例えば、SiOx、SiNx、SiNxOy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx等の無機酸化物、無機窒化物等の材料を使用できる。ガスバリア層は、0.1〜1μm程度の厚さを有することができる。
(15)シール剤21
シール剤21は、基板外周部あるいは基板全面に形成する。有機EL素子と色フィルターを接着するとともに、内部の各構成要素を外部環境の酸素・水分などから保護する為に設けられる。シール剤21としては、低透湿性であることが望ましく、有機ELディスプレイの作製途中で劣化原因となるガスを発生しない(または発生量が少ない)ことや、周囲の温度や経時的に変形・収縮・膨張などの変化がほとんどないものが望ましい。
本発明の色フィルター基板では、複数の透過セルが設けられたブラックマスクを形成し、尚且つ、凸な曲面形状を有するマイクロレンズを設けているため、色フィルター外周部に形成されたブラックマスクの下に光硬化型接着剤からなるシール剤領域を形成させても光硬化させることが出来る。そのため基板外周のシール剤21の材料としては光硬化型接着剤が好適に用いられる。
ブラックマスク13(b)の下に形成された光硬化方接着剤からなるシール剤21は、上記の通りブラックマスクには透過セルが形成されているため、有機ELディスプレイの色フィルター側からの光照射により硬化させることができる。用いる光源や光の波長などは、シール剤21として使用する光硬化型接着剤が封止性良く硬化できるものであれば好適に用いることができる。
具体的な光硬化型接着剤としては例えば、エステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、アクリル樹脂アクリレート等の各種アクリレート、ウレタンポリエステル等の樹脂を用いたラジカル系シール剤や、エポキシ、ビニルエーテル等の樹脂を用いたシール剤、チオール・エン付加型樹脂系シール剤などの紫外線硬化型接着剤などを用いることが出来る。また、シール剤21には直径3〜20μmのガラスビーズ、シリカビーズなどのスペーサーを含む。これらのビーズ類は、有機EL素子と色フィルターとの貼り合せにおいて、基板間距離を規定するとともに、接着のために印加される圧力を負担する。シール剤21にスペーサーを含まない場合は、マイクロレンズ15によって基板間距離を規定することも可能である。
シール剤21は色フィルター基板の色フィルター層が形成された側の外周部にあるブラックマスク13(b)上にインクジェット方式、ディスペンス方式あるいはスクリーン方式などの種々の吐出法、塗布法により形成される。なお、後述の充填剤22を注入するためにシール剤21形成部分には少なくとも1箇所開口部を設けてもよい。
(16)充填剤22
基板内部には充填剤22を形成する。有機EL層5の発光の内部空間界面における反射を抑制し、該発光を色フィルター層へと効率よく透過させるために用いられる。充填剤22は波長400〜800nmの光に対して50%以上の可視光透過率と、1.3〜2.5の屈折率とを有する材料から形成される。また、シール剤21と同様に低透湿性であることが望ましく、有機ELディスプレイの作製途中で劣化原因となるガスを発生しない(または発生量が少ない)ことや、周囲の温度や経時的に変形・収縮・膨張などの変化がほとんどないものが望ましい。また、充填剤22はシール剤22より粘性が低く、1000mPa・s以下であると充填しやすくなり好ましい。材料としては、シール剤21と同様な紫外線硬化型接着剤、又は熱硬化型接着剤を使用する事ができる。充填剤22は、2つの基板を貼り合せる前に、有機EL素子あるいは色フィルター上に塗布または分散されても良いし、それらが貼り合わされた後に、シール剤21に設けられた注入口を通して、基板間の間隙に充填されてもよい。
上記したシール剤21及び充填剤22を形成する工程、並びに色フィルター基板と有機EL基板と張り合わせる工程は、有機EL素子を劣化させる酸素・水分の混入を防ぐために、真空中、もしくは充分に乾燥させた不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。不活性ガスを用いる場合は、アルゴンなどの希ガスを用いることもできるが、経済性などから窒素ガスを用いることが好ましい。
充填剤22を使用しないで、基板全面にシール剤21を形成することも可能である。基板全面にシール剤21を形成する場合、シール剤21にビーズ類を含有させず、材料に応じてロールコート、スピンコート、スクリーン印刷法、スプレーコートなどのコーティング法、印刷法、転写法などを利用することが出来る。
以下、本発明を実施例により説明する。なお、本発明は実施例に限定されるわけではない。
(実施例1)
ガラス基板上に、TFT、陽極(Al/ITO)、有機EL層、陰極(Ba/Ag/ITO)、保護膜層(SiNx、1μm)、反射膜層(Ag、50nm)を順次形成して、図2に示される有機EL素子を得た。反射膜層は有機EL素子と後述する色フィルターとを対向配置した際、色フィルターの個々の透過セル及び色フィルター層外周のブラックマスクに相当する保護膜層上に成膜した。長辺方向のピッチ195μm、短辺方向のピッチ65μmを有して、陽極を配置した。各陽極間の間隔は、長辺方向180μm、短辺方向50μmである。
透明ガラス基板上に、厚さ1.5μmのブラックマスク、それぞれの厚さが1.5μmである赤色、緑色および青色のカラーフィルター層、それぞれの厚さが10μmである赤色および緑色の色変換層、厚さが3μmのアクリル樹脂からなる平坦化層、および厚さが300nmの酸化珪素からなる防湿層を積層した。カラーフィルター層および色変換層は、48×178μmの寸法を有する。カラーフィルター層および色変換層からなる色フィルター層外周のブラックマスク領域(3mm幅)には、複数透過セルを設けた。個々の透過セルの面積は48×178μmであり、透過セル間隔は0.4mmである。透過セルは、色フィルター層外周のブラックマスク領域外側から内側2mm幅に等間隔にマトリクス状に設けた。色フィルター層外周のブラックマスク領域の端と基板端との間隔は0.5mmである。
次に透明高屈折率材料であるエポキシ系樹脂を透明基板11上に転写法で形成(10μm厚)し、ノボラック樹脂を用いたポジ型感光性樹脂(東京応化工業(株)製、品番TMR−P3)を使用し、エポキシ系樹脂上にスピンコート法により乾燥後の膜厚が約1.8μmになるように塗布した。塗布後に90℃、100秒のベーキングを行い、ステッパーを用いてパターンの露光を行い、露光後に浸漬現像を行った。現像液は指定現像液(東京応化工業(株)製、品番NMD−W(濃度2.5重量%))を用いた。次に、ホットプレートを用い90℃から190℃までのステップ加熱による加熱処理をおこない、表面の断面形状が円弧状のレジストパターンを形成し、これをマスクとして、プラズマエッチング法によるドライエッチングを行い、凸状のマイクロレンズを形成した。そして、エッチング後に残されたレジストパターンを剥離した。
以上のように得られた有機EL素子基板および色フィルターを、窒素雰囲気下(酸素および水分ともに10ppm以下)のグローブボックス内に配置した。次にディスペンサーロボットを用いて、色フィルターの最外周部に、直径12μmのビーズを分散させた紫外線硬化接着剤(ナガセケムテックス社製、T−470/UR7153)を枠状に塗布した。また、シール幅が2mm幅になるように塗布量を最適化した。色フィルターの内部空間にはディスペンサーで熱硬化型接着剤(ADEKA社製KRX−300−1)を滴下し、充填した。
最後に、有機EL素子と色フィルター層とを対応させるように位置合わせを行った。そして、紫外線硬化接着剤が形成された箇所(シール幅2mm幅)に照度100mW、60秒の条件で照射し、100℃・1時間、接着剤(シール剤及び充填剤)のアニーリングを行い、図3のようなトップエミッション型有機ELディスプレイを得た。
(実施例2)
シール剤にビーズ抜きの紫外線硬化接着剤(スリーボンド社製、30Y−492B)を使用し、色フィルター全面に厚み30μmでスクリーン印刷法により形成した。これらの変更点を除いて、実施例1の手順を繰り返して、トップエミッション型有機ELディスプレイを得た。
(比較例1)
マイクロレンズを設けなかったことを除いて、実施例1の手順を繰り返して、トップエミッション型有機ELディスプレイを得た。
(比較例2)
マイクロレンズおよび透過セルを設けなかったことを除いて、実施例1の手順を繰り返して、図4のようなトップエミッション型有機ELディスプレイを得た。
(評価)
実施例1,2及び比較例1,2で得られた有機ELディスプレイを、60℃90%RHの恒温恒湿槽に放置し、発光表面を光学顕微鏡で観察した。1500時間後のダークスポット(非発光部)が存在する画素の割合を表1に示す。
Figure 2011054424
表1から分かるように、実施例1,2の有機ELディスプレイでは、比較例1,2の有機ELディスプレイと比較して著しくダークスポットの割合が低く、素子劣化が生じていなく、封止性能が良好であることが分かる。
1…基板
2…TFT
3…平坦化膜
4…第一電極
5…有機EL層
6…第二電極
7…保護膜
11…透明基板
12…色フィルター層
12(a)…カラーフィルター層
12(b)…色変換層
13…ブラックマスク
13(a)…色フィルター層の間にあるブラックマスク
13(b)…色フィルター層の外周にあるブラックマスク
14…透過セル
15…マイクロレンズ
16…ガスバリア層
21…シール剤
22…充填剤

Claims (12)

  1. 複数の有機EL素子が形成された有機EL素子基板と、複数の色フィルター層及び複数のブラックマスク層を有する色フィルター基板とを光硬化型シール剤を介して貼り合わせてなる有機ELディスプレイにおいて、前記ブラックマスク層内に形成された1つ以上の透過セルと、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セル領域上に形成された1つ以上のマイクロレンズを備えることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  2. 前記透過セルは、少なくとも前記有機EL素子基板の外周部に相当する色フィルター基板上のブラックマスク層領域内にあることを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイ。
  3. 前記マイクロレンズは、前記透過セルに相当する領域に少なくとも一つ以上有することを特徴とする請求項1及び2のいずれかに記載の有機ELディスプレイ。
  4. 前記マイクロレンズは、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セルの領域上を覆うように少なくとも1つ形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機ELディスプレイ。
  5. 前記マイクロレンズは、有機EL素子基板側に凸な曲面形状となるように形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機ELディスプレイ。
  6. 前記マイクロレンズの屈折率と前記透過セルの屈折率との差は0.0〜0.6であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかにに記載の有機ELディスプレイ。
  7. 前記マイクロレンズの直径は、0.1μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機ELディスプレイ。
  8. 前記光硬化型シール剤を前記色フィルター基板の全面に塗布して、前記有機EL素子基板と前記色フィルター基板とを貼り合せることを特徴とする請求項1〜7のいずかれに記載の有機ELディスプレイ。
  9. 前記有機EL素子は、薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに接続される第一電極と、有機EL層と、第二電極とを含み、前記薄膜トランジスタにより駆動されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の有機ELディスプレイ。
  10. 前記有機EL素子基板は、保護膜を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の有機ELディスプレイ。
  11. 複数の色フィルター層と、複数のブラックマスク層と、前記ブラックマスク層内に形成された複数の透過セルと、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セル領域上に形成された複数のマイクロレンズと、を有する色フィルター基板が、複数の有機EL素子が形成された有機EL素子基板と光硬化型シール剤を介して貼り合わせてなる請求項1〜11のいずれかに記載の有機ELディスプレイの製造方法であって、
    少なくとも前記色フィルター基板側から前記光硬化型シール剤に対して光を照射することにより、前記光硬化型シール剤を硬化させることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  12. 複数の色フィルター層及び複数のブラックマスク層を有する色フィルター基板において、前記ブラックマスク層内に形成された1つ以上の透過セル部と、前記色フィルター基板の張り合わせ面側の前記透過セル領域上に形成された1つ以上のマイクロレンズが形成されていることを特徴とする色フィルター。
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