JP2008165108A - リブ機能を併せ持つカラーフィルタ基板、リブ機能を併せ持つ色変換フィルタ基板、および、これらを用いたカラー有機el素子、並びに、これらの製造方法 - Google Patents

リブ機能を併せ持つカラーフィルタ基板、リブ機能を併せ持つ色変換フィルタ基板、および、これらを用いたカラー有機el素子、並びに、これらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リブを形成する際の工程数を増加させることなく、機械的強度に優れたリブを有し、リブが充填剤の充填に悪影響を与えない色変換基板を提供すること。
【解決手段】本発明は、カラーフィルタ基板および色変換フィルタ基板に関する。カラーフィルタ基板は、透明基板と、該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックスと、該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層を少なくとも含み、該カラーフィルタ層の端部の一部が第1および第2の方向のブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在している。色変換フィルタ基板は、色変換層をさらに含み、カラーフィルタ層に代えて色変換層の端部の一部が重なるように延在している。
【選択図】図1

Description

本発明は、リブ機能を併せ持つカラーフィルタ基板、リブ機能を併せ持つ色変換フィルタ基板、および、これらを用いたカラー有機EL素子、並びに、これらの製造方法に関する。特に、本発明のカラーフィルタ基板および色変換フィルタ基板は、カラーフィルタ層または色変換層の端部の一部を積層し、その積層部分にリブ機能を持たせたものである。
近年、有機エレクトロルミネッセンス(以下有機ELとも称する)素子は実用化に向けての研究が活発に行われている。有機EL素子は低電圧で高い電流密度が実現できるために高い発光輝度および発光効率を実現することが期待され、特に高精細なマルチカラーまたはフルカラー表示が可能な有機多色ELディスプレイの実用化が期待されている。
有機ELディスプレイをマルチカラーまたはフルカラー化する方法として、近年では、カラーフィルタ層を含むカラーフィルタ基板を用いるものや、色変換層を含む色変換フィルタ基板を用いるものが開示されている(以下、本明細書では、カラーフィルタ基板および色変換フィルタ基板を併せて、色変換基板とも称する)。これらの基板を用いてカラー化するもののうち、これらの基板を発光源としての有機EL素子に貼り合わせた、いわゆる貼り合わせ方式のトップエミッション型カラー有機EL素子がある。
この貼り合わせ方式では、色変換基板と有機EL素子との間のギャップの調節や、これらの接触による有機EL素子の破壊を防止する等の観点から、画素の間のサブピクセル間にリブを形成することが行われている。リブは、ディスプレイ駆動時の熱応力および外部から印加される力を発散させるために設けられる。特に、リブとして、圧縮弾性率が0.5〜50kg/mm(4.9〜490MPa)程度の弾性材料を用いることが好ましい。なぜなら基板間に発生する応力を、リブが弾性変形することにより緩和することができるからである。
例えば、特開平11−297477号公報(特許文献1)には、製造が容易で、有機EL構造体の破壊がなく、信頼性が高く、低コストのアクティブマトリクス駆動タイプの有機ELカラーディスプレイが開示されている。この発明の有機ELカラーディスプレイでは、基板上に、電子注入電極と、1種以上の有機層と、透明ホール注入電極とが順次積層された有機EL構造体が存在し、この有機EL構造体が積層されていない部分にリブを有している。このリブに支えられて、透明基板が有機EL構造体を封止している。この透明基板は、有機EL構造体と対向する面に蛍光性物質を含む蛍光変換層および/またはカラーフィルタ層を有している。この文献に記載のリブは、有機EL構造体が存在する基板上に形成されるため、リブを形成する際に有機EL構造体などにダメージを与える可能性がある。また、カラーフィルタ基板と有機EL構造体を貼り合わせる際のアライメントの精度が低下する可能性もある。
また、特開2003−257658号公報(特許文献2)には、色変換基板側にリブを形成した例が開示されている。この公報には、ブラックマトリックス上にリブを形成した色変換基板と、この色変換基板と有機EL素子を貼り合わせた有機ELディスプレイが開示されている。この有機ELディスプレイでは、CCM方式の有機ELディスプレイの色変換蛍光体層等と有機EL素子やTFTとの間で、前記リブにより空隙を設ける際の有機EL素子やTFTへの悪影響を排除し、色変換蛍光体層等を適用可能とするものである。この文献に従えば、有機EL素子のダメージは回避可能であるが、ブラックマトリックス上に別途リブを形成しなければならず、工程数の増加に繋がる。また、ブラックマトリックス自体を厚膜化してリブとすることも可能であるが、この場合でも、ブラックマトリックスの厚膜化を行わなければならず、困難が伴う。
また、特開2005−294057号公報(特許文献3)には、カラーフィルタ層を形成する際に、ブラックマトリックス上に各色のカラーフィルタ層を残して積層してリブとしたカラーフィルタ基板が開示されている。この文献に従えば、リブの形成のための工程が増加することはないが、リブの形成時にそれぞれのカラーフィルタ層のアライメントを行わなければならず、アライメントの精度が要求される。また、リブが複数の材料の単なる積層体であるため、強度が低下する可能性もある。
特開平11−297477号公報 特開2003−257658号公報 特開2000−12236号公報 J. Kido, K. Hongawa, K. Okuyama and K. Nagai, Appl. Pyss. Lett., 64 (1994) 81.
したがって、リブを形成する際の工程数を増加させることなく、色変換基板の形成時のアライメントが容易であり、且つ機械的強度に優れたリブを有する色変換基板を提供する必要性がある。さらに、貼り合わせ方式のトップエミッション型カラー有機EL素子では、色変換基板と有機EL素子との間に充填剤を充填する場合がある。このような場合であっても、リブが充填剤の充填に悪影響を与えないことも必要となる。
本発明の色変換基板は、カラーフィルタ層または色変換層の端部の一部を積層し、その積層部分にリブ機能を持たせることを特徴とする。さらに本発明は、この色変換基板を用いたカラー有機EL素子に関する。さらに本発明は、色変換基板およびカラー有機EL素子の製造方法に関する。具体的には、以下の各発明を包含する。
本発明のカラーフィルタ基板は、透明基板と、該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックスと、該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層を少なくとも含み、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在していることを特徴とする。
本発明の色変換フィルタ基板は、透明基板と、該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックスと、該透明基板上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層と、該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数の色変換層を少なくとも含み、該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在していることを特徴とする。
本発明の第1の実施形態に係るカラー有機EL素子は、(1)下記の(a)〜(c)を少なくとも含むカラーフィルタ基板と、(a)透明基板、(b)該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックス、(c)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層であって、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているもの、(2)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を含み、前記の、ブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているカラーフィルタ層の端部が、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間でリブとして機能することを特徴とする。
本発明の第2の実施形態に係るカラー有機EL素子は、(1)下記の(a)〜(d)を少なくとも含む色変換フィルタ基板と、(a)透明基板、(b)該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックス、(c)該透明基板上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層、(d)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数の色変換層であって、色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているもの、(2)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を含み、前記の、ブラックマトリックスの格子点または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在している色変換層の端部が、色変換フィルタ基板と有機EL素子の間でリブとして機能することを特徴とする。
本発明のカラー有機EL素子において、カラーフィルタ層または色変換層の端部は、ブラックマトリックスの格子点領域で重なるように延在していることが好ましい。
本発明のカラーフィルタ基板の製造方法は、(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程を少なくとも含み、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを特徴とする。
本発明の色変換フィルタ基板の製造方法は、(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程と、(iii)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数の色変換層を形成する工程を少なくとも含み、該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを特徴とする。
本発明のから有機EL素子の製造方法は、以下の第1の実施形態および第2の実施形態を含む。
第1の実施形態では、(ア)カラーフィルタ基板を製造する工程であって、(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成すると共に、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを含むカラーフィルタ基板を製造する工程と、(イ)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を製造する工程と、(ウ)前記工程(ア)および(イ)で製造したカラーフィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる工程であって、前記の、ブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているカラーフィルタ層の端部を、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間のリブとして用いることを特徴とする。
第2の実施形態では、(I)色変換フィルタ基板を製造する工程であって、(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程と、(iii)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数の色変換層を形成すると共に、該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを含む色変換フィルタ基板を製造する工程と、(II)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を製造する工程と、(III)前記工程(I)および(II)で製造した色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる工程であって、前記の、ブラックマトリックスの格子点または該格子点領域以外の領域で重なるように延在している色変換層の端部を、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間のリブとして用いることを特徴とする。
本発明の製造方法では、前記工程(ア)の(ii)または前記工程(I)の(iii)において、カラーフィルタ層または色変換層は、その端部の一部がラックマトリックスの格子点領域で重なるように延在して形成されることが好ましい。
本発明によれば、色変換基板の製造の際の工程数を増加することなく、色変換基板の形成時のアライメントが容易であり、且つ機械的強度に優れたリブを有する色変換基板を提供することができる。さらに、本発明のカラー有機EL素子は、充填剤の充填が容易である。
本発明は、カラーフィルタ基板に関する。このカラーフィルタ基板は、透明基板と、該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックスと、該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層を少なくとも含み、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在している。
図1は上記カラーフィルタ基板の第1の実施形態を示す部分概略図である。図1(A)は、上面図であり、図1(B)は、図1(A)のa−a断面図であり、図1(C)は、図1(A)のb−b断面図である。図1(D)は、カラーフィルタ基板が重なった部分を部分的に拡大した図である。
図1に示すように、本発明のカラーフィルタ基板(100)には、基板(102)上にブラックマトリックス(104)と、赤、緑および青の各色のカラーフィルタ層(106、108、110)が設けられている。ブラックマトリックスは、第1の方向および第2の方向に互いに直交して、格子状に設けられる。透明基板上のブラックマトリックスが設けられない開口部分(112)は、複数のサブピクセルに相当する部分である。本発明では、上記第1の方向に沿って、各色のカラーフィルタ層を形成することが好ましい。図1(A)では、紙面の上下方向(図1において座標で示されているX方向)を第1の方向としている。また、図1(A)の紙面の左右方向(図1において座標で示されているY方向)を第2の方向としている。
第1の実施形態では、図1(A)および(B)に示したように、各カラーフィルタ層は、カラーフィルタ層の両端部に突出した部分、すなわち図1に示した座標のY方向に延在した部分(114、116、118)を有する。この突出した部分は、隣り合うカラーフィルタ層同士が、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の部分で重なるように(すなわち柱状部を形成するように)、サブピクセルに相当する開口部(112)からブラックマトリックス上に延在している。
具体的には、図1(B)に示されるように、赤色カラーフィルタ層(106)の縁部(114)は、ブラックマトリックス(104)上で、一方の縁部が緑色カラーフィルタ層(108)の突出した縁部(116)で覆われ、他の一方の縁部が、青色カラーフィルタ層(110)の突出した縁部(118)で覆われており、これにより、色変換フィルタ基板には、それぞれ、ブラックマトリックス−赤色フィルタ層−青色フィルタ層の順で重なり合った部分(120)、並びに、ブラックマトリックス−赤色フィルタ層−緑色フィルタ層の順で重なり合った(120’)が存在する。
また、緑色カラーフィルタ層(108)は、その一方の縁部が赤色カラーフィルタ層(106)の突出した縁部(114)を覆い、他の一方の縁部が青色カラーフィルタ層(110)により覆われており、これにより、色変換フィルタ基板には、それぞれ、ブラックマトリックス−赤色フィルタ層−緑色フィルタ層の順で重なり合った部分(120’)、並びに、ブラックマトリックス−緑色フィルタ層−青色フィルタ層の順で重なり合った(120”)が存在する。
さらに、青色カラーフィルタ層(110)は、その一方の縁部が緑色カラーフィルタ層(108)の突出した縁部(116)を覆い、他の一方の縁部が赤色カラーフィルタ層(106)を覆っており、これにより、色変換フィルタ基板には、それぞれ、ブラックマトリックス−赤色フィルタ層−青色フィルタ層の順で重なり合った部分(120)、並びに、ブラックマトリックス−緑色フィルタ層−青色フィルタ層の順で重なり合った(120”)が存在する。
なお、上述の重なり合いの順序は、各カラーフィルタ層を、赤色カラーフィルタ層、緑色カラーフィルタ層、青色カラーフィルタ層の順で形成した場合の例である。したがって、各色のカラーフィルタ層の形成順序を変えると、上記の重なり合いの順序は変化する。すなわち、三色のカラーフィルタ層のうち、最初に形成されるカラーフィルタ層の突出した縁部がブラックマトリックス上に形成され、次いで2番目に形成されるカラーフィルタ層の突出した縁部の一方が最初に形成されたカラーフィルタ層の縁部の上まで重なり、2番目に形成されるカラーフィルタ層の突出した縁部の他の一方は、ブラックマトリックス上に形成される。そして、3番目に形成されるカラーフィルタ層の突出した縁部は、最初および2番目に形成されたカラーフィルタ層の突出した縁部の上まで重なることになる。但し、最終的に形成される柱状部の構造は、各色のカラーフィルタ層をいずれの順序で形成した場合であっても同じである。
また、第1の実施形態では、図1(A)および(C)に示したように、各カラーフィルタ層は、ブラックマトリックスの格子点の領域(図2(B)の「a」で示した領域)において、上述のような突出した縁部を有しておらず、上述のような重なり部分(柱状部)は存在しない。
具体的には、図1(C)に示したように、各カラーフィルタ層(106、108、110)は重なり合うことなくブラックマトリックス(104)上に形成されている。なお、図1(C)では、各カラーフィルタ層は、隣接するように図示してあるが、ブラックマトリックスの格子点領域においては、カラーフィルタ層は、必ずしも隣接している必要はない。
このように、本発明の第1の実施形態のカラーフィルタ基板では、隣り合ったカラーフィルタ層の縁部の一部が突出して、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の部分でこの縁部が重なった構造を有している。このようにすることで、色変換フィルタ基板は、図2(A)に示したような、ブラックマトリックスの格子点以外の部分(図2(A)の「a」で示された領域)に、リブ(または支柱とも称する)に相当する柱状部が形成される。
なお、カラーフィルタ層の突出した縁部の形状は、隣接したカラーフィルタ層が重なり合う限り、特に限定されない、例えば、三角形、矩形、台形状等、いずれの形状であってもよい。
この柱状部は、ブラックマトリックス(104)上において形成されるが、柱状部の最も厚い領域(最も高さのある領域)(図1(D)のM部分)の高さは、リブとして機能する高さであればよい。本発明では、例えば、カラーフィルタ層の2層分を併せた厚さでる。リブの好ましい高さは、2μm〜5μm、好ましくは3μm程度である。また、柱状部は、パターンニングのし易さから、図1(D)に示すように、ブラックマトリックスの幅の中央領域でブラックマトリックスおよび2種類のカラーフィルタ層が重なり合っていることが好ましい。本発明では、図1(D)に示すような、ブラックマトリックスと一色のカラーフィルタ層が重なっている部分(L部分およびN部分)と、ブラックマトリックス上に2種類のカラーフィルタ層が重なっている部分(M部分)の幅、r、r’およびr”とする。例えば、ブラックマトリックスが幅0.03mmで形成される場合、r’は0.01mm〜0.02mmである。しかし、カラーフィルタ基板を有機EL素子と貼り合わせる際に、柱状部の機械的強度が十分である限り、幅r’は、幅rまたは幅r”よりも狭くてもよく、逆に、幅rまたは幅r”よりも広くてもかまわない。
本発明では、上述のような柱状部の構造とすることで、後述するような有機EL素子と貼り合わせて充填剤を充填する際に、柱状部の形成されていない部分から充填剤が広がり、充填剤の充填が容易となる。
また、本発明では、柱状部はカラーフィルタ層の端部の一部を突出させているので、十分な機械的強度が保持できる。
次に、本発明のカラーフィルタ基板の第2の実施形態について、図3を参照して説明する。図3(A)は、上面図であり、図3(B)は、図3(A)のa−a断面図であり、図3(C)は、図3(A)のb−b断面図である。
図3(A)から(C)に示したように、第2の実施形態では、各カラーフィルタ層(106、108、110)は、図3(A)に示したように、ブラックマトリックス(104)の第1の方向に沿って形成される。また、各カラーフィルタ層(106、108、110)は、図3(B)に示したように、ブラックマトリックスの第2の方向(図3に示した座標のY軸方向(図1のY軸方向と同じ))であって、ブラックマトリックスの格子点の領域に、突出した縁部(114、116、118)を有する。したがって、カラーフィルタ層により形成される柱状部(120、120’、120”)は、ブラックマトリックス(104)の格子点の領域(図2(B)の「a」で示された領域)に存在する。なお、図3(B)における各カラーフィルタ層の突出した縁部による重なりの様式、および柱状部の厚み、突出した縁部の形状などは、第1の実施形態で説明した通りである。なお、第2の実施形態においては、柱状部の重なり部分の幅は、例えば、第1の実施形態で説明したとおり、例えば、ブラックマトリックスが幅0.03mmで形成される場合、0.01mmとした。しかし、カラーフィルタ基板を有機EL素子と貼り合わせる際に、柱状部の機械的強度が十分である限り、重なりの幅は、これよりも狭くてもよく、逆に、これよりも広くてもかまわない。
また、第2の実施形態では、図3(A)および(C)に示したように、各カラーフィルタ層は、ブラックマトリックスの格子点以外の領域(図2(A)の「a」で示した領域)において、上述のような突出した縁部を有しておらず、上述のような重なり部分(柱状部)は存在しない。
具体的には、図3(C)に示したように、各カラーフィルタ層(106、108、110)は、サブピクセル間のブラックマトリックス(104)の形成されている領域上で重なり合うことなく形成されている。なお、図3(C)では、各カラーフィルタ層は、隣接するように図示してあるが、ブラックマトリックスの形成されている領域に一部重なるようにして、形成されていればよく、ブラックマトリックス上で接触している必要はない。例えば、ブラックマトリックスが幅0.03mmで形成される場合、各色のカラーフィルタ層は、0.01mm〜0.02mm程度ブラックマトリックス上に一部重なって形成されていることが好ましい。しかし、重なりの幅は、ブラックマトリックスと一部重なっている限り、これよりも狭くてもよく、逆に、これよりも広くてもかまわない。
なお、本発明のカラーフィルタ基板は、上記構成に加え、カラーフィルタ層上にガスバリア層を設けてもよい。ガスバリア層は、外部環境からの酸素、低分子成分および水分の透過を防止することができるものである。ガスバリア層は、任意選択の層であるが、後述するように、本発明のカラーフィルタ基板を有機EL素子と組み合わせて、カラー有機EL素子を形成する場合、有機EL層の機能低下を防止することに有効である。したがって、この目的のために、ガスバリア層を設けることが好ましい。
本発明のカラーフィルタ基板は、カラー表示素子の構成要素として用いることができるが、この場合、表示素子の発光部には白色光を発するものを選択すればよい。
以下に、カラーフィルタ基板の各構成要素について説明する。
I)透明基板(102)
透明基板(102)の材料として好ましいものは、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等の樹脂を含む。ホウケイ酸ガラスまたは青板ガラス等が特に好ましいものである。
II)ブラックマトリックス(104)
各色に対応するカラーフィルタ層の間の領域には、ブラックマトリックス(104)を形成する。ブラックマトリックスを設けることによって、隣接するサブピクセルの色変換フィルタ層への光の漏れを防止して、にじみのない所望される蛍光変換色のみを得ることが可能となる。後述する有機ELディスプレイの封止を妨げないことが好ましい。ブラックマトリックスの材料は、従来から用いられているものをそのまま使用することができる。例えば、カラーモザイクCK7800(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)などを用いることができる。ブラックマトリックス(104)は、好ましくは0.5〜2.0μmの厚さを有する。
III)カラーフィルタ層
本発明におけるカラーフィルタ層は、従来から用いられている材料から形成することができる。例えば、赤色カラーフィルタ層としてカラーモザイクCR−7001、緑色カラーフィルタ層としてカラーモザイクCG−7001、青色カラーフィルタ層としてカラーモザイクCB−7001(各々、富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)等を用いることができる。
IV)ガスバリア層
本発明では、カラーフィルタ層を覆うガスバリア層(図示せず)を設けることが好ましい。ガスバリア層は、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、電気絶縁性を有し、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有し、好ましくは鉛筆硬度2H以上の膜硬度を有する材料で形成される。例えば、SiO、SiN、SiN、AlO、TiO、TaO、ZnO等の無機酸化物、無機窒化物等の材料を使用できる。
ガスバリア層は、0.1〜1μm程度の厚さを有することができる。本発明では、ガスバリア層は、柱状部をトレースできる膜厚でなければならない。
次に、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法を説明する。本発明の製造方法は、(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程を少なくとも含み、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを特徴とする。
以下に、図4を参照して製造方法を説明する。以下の説明では、図1に示した第1の実施形態のカラーフィルタ基板を例に取る。図4(A)および(B)は本発明の製造工程を説明するための図であるが、それぞれ図1のa−a断面に相当する部分およびb−b断面に相当する部分の工程図である。
(i)第1の工程(図4(A)(i)、(B)(i))
第1の工程は、透明基板(102)上において格子状にブラックマトリックス(104)を形成する工程である。ブラックマトリックスは、スピンコート法とフォトレジスト法を組み合わせた湿式法などにより形成することができる。例えば、ブラックマトリックスの材料をスピンコート法により透明基板の全面に塗布し、次いでフォトリソグラフィー法により、第1の方向および第2の方向(例えば、図1のXおよびY方向)が互いに直交する格子状のパターンに、パターンニングすればよい。
(ii)第2の工程(図4(A)(ii)〜(iv)、(B)(ii)〜(iv))
第2の工程は、透明基板(102)上において、ブラックマトリックス(104)の第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層(106、108、110)を形成する工程である。
本工程では、上述の第1の実施形態および第2の実施形態のそれぞれのカラーフィルタ基板に応じて、各色カラーフィルタ層の重なり部分(柱状部が形成される部分)の位置が異なるので、それぞれの実施形態に沿った位置に各色カラーフィルタ層の重なり部分ができるようにパターンニングを行う。
第1の実施形態のカラーフィルタ基板の製造方法については、第2工程は、図4(A)(ii)〜(iv)、(B)(ii)〜(iv)に示したように、各色のカラーフィルタ層を順次ブラックマトリックスの第1の方向(図4においては、座標のX方向)に沿って形成することを含む。この際、図4(A)(ii)〜(iv)に示したように、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の部分(すなわち、サブピクセル間)で、隣り合ったカラーフィルタ層の縁部の一部が突出して、この縁部が重なるようにパターンニングを行う。このようにすることで、色変換フィルタ基板は、図2(A)に示したような、ブラックマトリックスの格子点以外の部分(図2(A)の「a」で示された領域)に、リブに相当する柱状部が形成される。
各色カラーフィルタ層の成膜は、例えば、以下のように行うことができる。まず、スピンコート法によりブラックマトリックス(104)を形成した透明基板(102)上に、第1のカラーフィルタ層(例えば赤色カラーフィルタ層)の材料を塗布し、フォトリソグラフィー法によりパターンニングして、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の部分(すなわち、サブピクセル間)にカラーフィルタ層の縁部の一部が突出するように、第1のカラーフィルタ層を形成する。次いで、第1のカラーフィルタ層の成膜と同様の手順で、第2および第3のカラーフィルタ層を形成すればよい。このようにすることで、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の部分(すなわち、サブピクセル間)で、隣り合ったカラーフィルタ層の縁部の一部が重なって、柱状部を形成できる。
第2の実施形態のカラーフィルタ基板の製造方法は、上述の第1の実施形態の場合とほぼ同じである。但し、第2工程において、ブラックマトリックスの格子点領域の部分で、隣り合ったカラーフィルタ層の縁部の一部が突出して、この縁部が重なるようにパターンニングを行う。このようにすることで、色変換フィルタ基板は、図2(B)に示したような、ブラックマトリックスの格子点領域の部分(図2(B)の「a」で示された領域)に、リブに相当する柱状部が形成される。
上記製造方法で形成される柱状部の形状、寸法等の諸条件は先に説明した通りである。
本発明のカラーフィルタ基板には、カラーフィルタ層上に任意選択的な層としてガスバリア層を形成することができる。ガスバリア層は、透明基板上のブラックマトリックスおよび各色カラーフィルタ層を覆うように形成することが好ましいが、柱状部の形状をトレースしていなければならない。ガスバリア層の形成方法としては特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法等の慣用の手法により形成できる。
次に、本発明の色変換フィルタ基板について説明する。本発明の色変換フィルタ基板は、透明基板と、該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックスと、該透明基板上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層と、該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数の色変換層を少なくとも含み、該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在していることを特徴とする。
図5は上記色変換フィルタ基板の第1の実施形態を示す部分概略図である。図5(A)は、上面図であり、図5(B)は、図5(A)のa−a断面図であり、図5(C)は、図5(A)のb−b断面図である。図5(D)は、色変換フィルタ基板の、色変換層が重なった部分を部分的に拡大した図であり、透明基板とブラックマトリックス部分と、色変換層の重なり合っている上部を表す。なお、図5においては、図1を用いて先に説明したのと同様の方向付けで以下の説明を行う。すなわち、図5では、紙面の上下方向(図5において座標で示されているX方向)を第1の方向とし、図5の紙面の左右方向(図5において座標で示されているY方向)を第2の方向としている。
図5に示すように、本発明の色変換フィルタ基板(200)には、基板(102)上にブラックマトリックス(104)と、色変換フィルタ層が設けられる。色変換フィルタ層には、赤、緑および青の各色のカラーフィルタ層(106、108、110)と、赤、緑および青の各色色変換層(506、508、510)が含まれる。なお、カラーフィルタ層は、上述のカラーフィルタ基板で説明した通りのものである。
本明細書においては、色変換フィルタ層の用語を用いるが、この用語は、カラーフィルタ層(106、108、110)、色変換層(506、508、510)、およびカラーフィルタ層と色変換層との積層体の総称として用いる。
色変換層は、後述するカラー有機EL素子の一部として用いられる場合、有機EL層で発光される近紫外領域ないし可視領域の光、特に青色ないし青緑色領域の光を吸収して異なる波長の可視光を蛍光として発光するものである。フルカラー表示を可能にするためには、少なくとも青色(B)領域、緑色(G)領域および赤色(R)領域の光を放出する独立した色変換層が設けられる。有機EL層が青色から青緑色の光を発する場合、青色領域には、青色カラーフィルタ層のみを用いることができ、このようにすることが好ましい。この場合、青色変換層(510)が形成される部分には、透明層を、赤色および緑色の色変換層の膜厚と同等の膜厚で形成する必要がある。RGBそれぞれの色変換層は、少なくとも有機蛍光色素とマトリクス樹脂とを含む。
ブラックマトリックスは、上述したカラーフィルタ基板で説明した通りの構成とすることができる。また、各カラーフィルタ層(106、108、110)は、図5(B)および(C)に示したように、ブラックマトリックスの第1の方向(図5(B)の座標でX方向)に沿って形成されるが、ブラックマトリックスの格子点以外の領域(サブピクセル間)および格子点領域で互いに重なり合うことなく設けられる。なお、図5(B)および(C)では、各カラーフィルタ層は、互いに隣り合うカラーフィルタ層同士で隣接するように図示されているが、これらは必ずしも隣接している必要はない。
第1の実施形態では、図5(A)および(B)に示したように、各色変換層は、色変換層の両端部に突出した部分、すなわち図5に示した座標のY方向に延在した部分(514、516、518)を有する。この突出した部分は、隣り合うカラーフィルタ層同士が、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の部分で重なるように(すなわち柱状部を形成するように)、サブピクセルに相当する開口部(112)からブラックマトリックスとカラーフィルタ層の縁部上に延在している。
具体的には、図5(B)に示されるように、赤色変換層(506)の縁部(514)は、ブラックマトリックス(104)の存在する領域上で、一方の縁部が緑色変換層(508)の突出した縁部(516)で覆われ、他の一方の縁部が、青色変換層(または、透明層)(510)の突出した縁部(518)で覆われており、これにより、色変換フィルタ基板には、それぞれ、ブラックマトリックス−カラーフィルタ層−赤色変換層−青色変換層(または透明層)の順で重なり合った部分(520)、並びに、ブラックマトリックス−カラーフィルタ層−赤色変換層−緑色変換層の順で重なり合った(120’)が存在する。
また、緑色変換層(508)は、その一方の縁部が赤色変換層(506)の突出した縁部(514)を覆い、他の一方の縁部が青色変換層(または透明層)(510)により覆われており、これにより、色変換フィルタ基板には、それぞれ、ブラックマトリックス−カラーフィルタ層−赤色変換層−緑色変換層の順で重なり合った部分(520’)、並びに、ブラックマトリックス−カラーフィルタ層−緑色変換層−青色変換層(または透明層)の順で重なり合った(520”)が存在する。
さらに、青色変換層(または透明層)(510)は、その一方の縁部が緑色変換層(508)の突出した縁部(516)を覆い、他の一方の縁部が赤色変換層(506)を覆っており、これにより、色変換フィルタ基板には、それぞれ、ブラックマトリックス−カラーフィルタ層−緑色変換層−青色変換層(または透明層)の順で重なり合った部分(520”)、並びに、ブラックマトリックス−カラーフィルタ層−赤色変換層−青色変換層(透明層)の順で重なり合った(520)が存在する。
なお、上述の重なり合いの順序は、各色変換層を、赤色変換層、緑色変換層、青色変換層の順で形成した場合の例である。したがって、各色の色変換層の形成順序を変えると、上記の重なり合いの順序は変化する。すなわち、三色の色変換層のうち、最初に形成される色変換層の突出した縁部が、カラーフィルタ層上で、且つブラックマトリックスが形成されている領域上に形成され、次いで2番目の色変換層の突出した縁部の一方が最初に形成された色変換層の縁部の上まで重なり、2番目に形成される色変換層の突出した縁部の他の一方は、カラーフィルタ層上に形成される。そして、3番目に形成される色変換層の突出した縁部は、最初および2番目に形成された色変換層の突出した縁部の上まで重なることになる。但し、最終的に形成される柱状部の構造は、各色の色変換層をいずれの順序で形成した場合であっても同じである。
また、第1の実施形態では、図5(A)および(C)に示したように、各カラーフィルタ層は、ブラックマトリックスの格子点の領域(図2(B)の「a」で示した領域)において、上述のような突出した縁部を有しておらず、上述のような重なり部分(柱状部)は存在しない。
具体的には、図5(C)に示したように、各カラーフィルタ層(506、508、510)は重なり合うことなくブラックマトリックス(104)の形成されている領域の上に形成されている。なお、図5(C)では、各色変換層は、隣接するように図示してあるが、ブラックマトリックスの格子点領域においては、必ずしも隣接している必要はない。
このように、本発明の第1の実施形態の色変換フィルタ基板では、隣り合った色変換層の縁部の一部が突出して、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の部分でこの縁部が重なった構造を有している。このようにすることで、色変換フィルタ基板は、図2(A)に示したような、ブラックマトリックスの格子点以外の領域(図2(A)の「a」で示された領域)に、リブに相当する柱状部が形成される。
なお、色変換層の突出した縁部の形状は、隣接した色変換層が重なり合う限り、特に限定されない、例えば、三角形、矩形、台形状等、いずれの形状であってもよい。
この柱状部は、ブラックマトリックス(504)が形成されている領域において形成されるが、柱状部の最も厚い領域(最も高さのある領域)(図5(D)のM部分)の高さは、リブとして機能する高さであればよい。本発明では、色変換層2層分を併せた厚さとすることができる。好ましい厚さは、3μm〜15μm、好ましくは5μm〜10μmである。また、柱状部は、パターンニングのし易さから、図5(D)に示すように、ブラックマトリックスの幅の中央部に相当する領域で2種類の色変換層が重なり合っていることが好ましい。本発明では、図5(D)に示すような、ブラックマトリックスと一色の色変換層が重り合った領域(L部分およびN部分)と、ブラックマトリックス上に2種類の色変換層が重なり合った領域(M部分)の幅、r、r’およびr”とする。例えば、ブラックマトリックスが幅0.03mmで形成される場合、r’は0.01mm〜0.02mmであることが好ましい。しかし、色変換フィルタ基板を有機EL素子と貼り合わせる際に、柱状部の機械的強度が十分である限り、幅r’は、幅rまたは幅r”よりも狭くてもよく、逆に、幅rまたは幅r”よりも広くてもかまわない。また、各色変換層の突出した縁部が重なり合った部分の各色変換層の厚さはパターニングの際の条件により種々異なる。好ましくは、この部分の厚さは同じである。
本発明では、上述のような柱状部の構造とすることで、後述するような有機EL素子と貼り合わせて充填剤を充填する際に、柱状部の形成されていない部分から充填剤が広がり、充填剤の充填が容易となる。
また、本発明では、柱状部は色変換層の端部の一部を突出させているので、十分な機械的強度が保持できる。
次に、本発明の色変換フィルタ基板の第2の実施形態について、図6を参照して説明する。図6(A)は、上面図であり、図6(B)は、図6(A)のa−a断面図であり、図6(C)は、図6(A)のb−b断面図である。
図6(A)から(C)に示したように、第2の実施形態では、各色変換層(506、508、510)は、ブラックマトリックス(104)の格子点の領域(図2(B)の「a」で示された領域)に突出した縁部(514、516、518)を有する。したがって、カラーフィルタ層により形成される柱状部(520、520’、520”)は、図6(B)に示したように、ブラックマトリックス(104)の第2の方向(図6に示した座標のY軸方向(図5のY軸方向と同じ))であって、ブラックマトリックスの格子点の領域に存在する。図6(B)における各色変換層の突出した縁部による重なりの様式、および柱状部の厚み、突出した縁部の形状などは、第1の実施形態で説明した通りである。なお、第2の実施形態においては、柱状部の重なり部分の幅は、例えば、第1の実施形態で説明したとおり、例えば、ブラックマトリックスが幅0.03mmで形成される場合、0.01mm〜0.02mmであることが好ましい。しかし、色変換フィルタ基板を有機EL素子と貼り合わせる際に、柱状部の機械的強度が十分である限り、重なりの幅は、これよりも狭くてもよく、逆に、これよりも広くてもかまわない。
また、第2の実施形態では、図6(A)および(C)に示したように、各カラーフィルタ層は、ブラックマトリックスの格子点以外の領域(図2(A)の「a」で示した領域)において、上述のような突出した縁部を有しておらず、上述のような重なり部分(柱状部)は存在しない。
具体的には、図6(C)に示したように、各色変換層(506、508、510)は、サブピクセル間のブラックマトリックス(104)の形成されている領域で重なり合うことなく形成されている。なお、図6(C)では、各色変換層は、隣接するように図示してあるが、ブラックマトリックスの形成されている領域に、色変換層の縁部が一部重なるようにして、形成されていればよく、ブラックマトリックスの領域で接触している必要はない。例えば、ブラックマトリックスが幅0.03mmで形成される場合、各色の色変換層は、0.01mm〜0.02mm程度ブラックマトリックスの領域に重なるように形成されていることが好ましい。しかし、重なりの幅は、ブラックマトリックスの領域に重なっている限りこれよりも狭くてもよく、逆に、これよりも広くてもかまわない。
なお、本発明の色変換フィルタ基板は、上記構成に加え、色変換層上にガスバリア層を設けてもよい。ガスバリア層は、外部環境からの酸素、低分子成分および水分の透過を防止することができるものであり、先にカラーフィルタ基板の項で説明でした通りである。ガスバリア層は、任意選択の層であるが、後述するように、本発明のカラーフィルタ基板を有機EL素子と組み合わせて、カラー有機EL素子を形成する場合、有機EL層の機能低下を防止することに有効である。したがって、この目的のために、ガスバリア層を設けることが好ましい。
以下に、色変換フィルタ基板の各構成要素について説明する。
(1)透明基板(102)、(2)ブラックマトリックス(104)、(3)カラーフィルタ層(106、108、110)および(4)ガスバリア層(任意選択層)は先に説明した通りである。
V)色変換フィルタ層
1)有機蛍光色素
本発明において、好ましくは、少なくとも赤色領域の蛍光を発する蛍光色素の1種類以上を用い、さらに緑色領域の蛍光を発する蛍光色素の1種類以上と組み合わせてもよい。これは、光源として青色ないし青緑色領域の光を発光する有機EL層を用いる場合、有機EL層からの光を単なる赤色フィルタに通して赤色領域の光を得ようとすると、元々赤色領域の波長の光が少ないために極めて暗い出力光になってしまうからである。
したがって、有機EL層からの青色ないし青緑色領域の光を、蛍光色素によって赤色領域の光に変換することにより、十分な強度を有する赤色領域の光の出力が可能となる。発光体から発せられる青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えばローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウムパークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
発光体から発せられる青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えば3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、あるいはクマリン色素系染料であるベーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
さらに、青色領域の光に関しては、有機EL層が発する近紫外光または青緑色光の波長分布変換を行って青色光を出力する青色変換層を含んでもよい。ただし、有機EL層が青色から青緑色の光を発する場合、青色カラーフィルタ層のみを用いることが好ましい。
有機EL層(912)が白色発光する場合には、カラーフィルタ層のみにて所望の色を得ることができるが、各色変換層を用いることによりカラーフィルタ層のみの場合よりも高い効率で3原色の発光を得ることが可能となる。
なお、本発明に用いる有機蛍光色素を、スパッタ法、蒸着法で膜形成してもよく、また、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂およびこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して、有機蛍光顔料としてもよい。また、これらの有機蛍光色素や有機蛍光顔料(本明細書中で、前記2つを合わせて有機蛍光色素と総称する)は単独で用いてもよく、蛍光の色相を調整するために2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の樹脂に混入して用いる色変換層は、該色変換層の重量を基準として0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜2質量%の有機蛍光色素を含有する。前記含有量範囲の有機蛍光色素を用いることにより、濃度消光などの効果による色変換効率の低下を伴うことなしに、充分な波長変換を行うことが可能となる。
2)マトリクス樹脂
次に、本発明の色変換層に用いられるマトリクス樹脂は、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂(レジスト)を光および/または熱処理して、ラジカル種またはイオン種を発生させて重合または架橋させ、不溶不融化させたものである。また、色変換層のパターニングを行うために、該光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、未露光の状態において有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性であることが望ましい。
具体的には、マトリクス樹脂は、(1)アクロイル基やメタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと、光または熱重合開始剤とからなる組成物膜を光または熱処理して、光ラジカルまたは熱ラジカルを発生させて重合させたもの、(2)ボリビニル桂皮酸エステルと増感剤とからなる組成物を光または熱処理により二量化させて架橋したもの、(3)鎖状または環状オレフィンとビスアジドとからなる組成物膜を光または熱処理してナイトレンを発生させ、オレフィンと架橋させたもの、および(4)エポキシ基を有するモノマーと酸発生剤とからなる組成物膜を光または熱処理により、酸(カチオン)を発生させて重合させたものなどを含む。特に、(1)のアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと光または熱重合開始剤とからなる組成物を重合させたものが好ましい。なぜなら、該組成物は高精細なパターニングが可能であり、および重合した後は耐溶剤性、耐熱性等の信頼性が高いからである。
本発明で用いることができる光重合開始剤、増感剤および酸発生剤は、含まれる蛍光変換色素が吸収しない波長の光によって重合を開始させるものであることが好ましい。本発明の色変換層において、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂中の樹脂自身が光または熱により重合することが可能である場合には、光重合開始剤および熱重合開始剤を添加しないことも可能である。
マトリクス樹脂(色変換層)は、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂、有機蛍光色素および添加剤を含有する溶液または分散液を、支持基板上に塗布して樹脂の層を形成し、そして所望される部分の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を露光することにより重合させて形成される。所望される部分に露光を行って光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を不溶化させた後に、パターニングを行う。該パターニングは、未露光部分の樹脂を溶解または分散させる有機溶媒またはアルカリ溶液を用いて、未露光部分の樹脂を除去するなどの慣用の方法によって実施することができる。
3)構成および形状
各色の色変換フィルタ層は、色変換層(506、508、510)のみから形成されてもよい。しかし、蛍光色素による変換のみでは十分な色純度が得られない場合は、変換層とカラーフィルタ層(106)との積層体とすることが好ましい。カラーフィルタ層を併用する場合、カラーフィルタ層の厚さは1〜1.5μmであることが好ましい。
青色に関しては、カラーフィルタ層(110)のみとすることができる。カラーフィルタ層(110)のみを用いる場合、上述のように、透明層を設けることが好ましい。
色変換フィルタ層の形状は、よく知られているように各色ごとに分離したストライプパターンとしてもよいし、各画素のサブピクセルごとに分離させた構造を有してもよい。
色変換層の厚さは2〜15μmであることが好ましい。
VI)透明層
青色変換層を設けない場合に、これに代えて設ける透明層は、上述の色変換層を形成する透明樹脂材料と同じもの含む材料で形成される。膜厚等の諸条件は、上記色変換層と同じである。
次に、本発明の色変換フィルタ基板の製造方法を説明する。色変換フィルタ基板の製造方法は、(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程と、(iii)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数の色変換層を形成する工程を少なくとも含み、該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを特徴とする。
以下に、図7および図8を参照して色変換フィルタ基板の製造方法を説明する。
(i)第1の工程(図7(A)(i)、(B)(i))
第1の工程は、透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程である。この工程は、先のカラーフィルタ基板の製造方法の項で説明した通りである。
(ii)第2の工程(図7(A)(ii)〜(iv)、(B)(ii)〜(iv))
第2の工程は、透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程である。
図7(A)(ii)〜(iv)、(B)(ii)〜(iv)に示したように、各色のカラーフィルタ層を順次ブラックマトリックスの第1の方向(図7においては、座標のX方向)に沿って形成する。この際、格子状のブラックマトリックスによって形成される開口部(すなわちサブピクセル部分)で、隣り合ったカラーフィルタ層の縁部は、ブラックマトリックスの第1の方向において、ブラックマトリックス(104)の縁部と一部重なるように形成することが好ましい。この重なり部分は、例えば、ブラックマトリックスが幅0.03mmで形成される場合、各色のカラーフィルタ層は、0.01mm〜0.02mm程度ブラックマトリックスの領域に重なるように形成されていることが好ましい。しかし、重なりの幅は、ブラックマトリックスの領域に重なっている限りこれよりも狭くてもよく、逆に、これよりも広くてもかまわない。
各色カラーフィルタ層の成膜は、例えば、以下のように行うことができる。まず、スピンコート法によりブラックマトリックス(104)を形成した透明基板(102)上に、第1のカラーフィルタ層(例えば赤色カラーフィルタ層)の材料を塗布し、フォトリソグラフィー法によりパターンニングして、ブラックマトリックスの第1の方向にカラーフィルタ層を形成する。次いで、第1のカラーフィルタ層の成膜と同様の手順で、第2および第3のカラーフィルタ層を形成すればよい。なお、サブピクセルに相当する開口部の間のブラックマトリックスには、図7(B)(ii)〜(iv)に示されるように、ブラックマトリックスとカラーフィルタ層の縁部が重なるように、カラーフィルタ層を形成することが好ましい。
(iii)第3工程(図8(A)(i)〜(iii)、(B)(i)〜(iii))
第3工程は、カラーフィルタ層上において、ブラックマトリックスの第1の方向(すなわち、カラーフィルタ層と同じ方向)に沿って複数の色変換層を形成する工程である。
本工程では、上述の第1の実施形態および第2の実施形態のそれぞれの色変換フィルタ基板に応じて、各色変換層の重なり部分(柱状部が形成される部分)の位置が異なるので、それぞれの実施形態に沿った位置に各色変換層の重なり部分ができるようにパターンニングを行う。なお、各色変換層は、対応したカラーフィルタ層上に形成する。また、青色変換層は、透明層とすることができるが、この場合には、色変換層を形成する透明樹脂材料と同じもの含む材料により透明層を形成すればよい。
第1の実施形態の色変換フィルタ基板の製造方法については、第3工程は、図8(A)(i)〜(iii)、(B)(i)〜(iii)に示したように、各色の色変換層を順次ブラックマトリックスの第1の方向(図8においては、座標のX方向)に沿って形成することを含む。この際、図8(A)(i)〜(iii)に示したように、ブラックマトリックスの格子点領域以外の領域(すなわち、サブピクセル間)で、隣り合った色変換層の縁部の一部が突出して、この縁部が重なるようにパターンニングを行う。このようにすることで、色変換フィルタ基板は、図2(A)に示したような、ブラックマトリックスの格子点以外の領域(図2(A)の「a」で示された領域)に、リブに相当する柱状部が形成される。
各色変換層の成膜は、例えば、以下のように行うことができる。まず、スピンコート法により、ブラックマトリックス(194)および各色カラーフィルタ層(106、108、110)を形成した透明基板(102)上に、第1の色変換層(例えば赤色色変換層)の材料を塗布し、フォトリソグラフィー法によりパターンニングして、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の領域(すなわち、サブピクセル間)にカラーフィルタ層の縁部の一部が突出するように、第1の色変換層を形成する。次いで、第1の色変換層の成膜と同様の手順で、第2および第3の色変換層を形成すればよい。このようにすることで、ブラックマトリックスの格子点の領域以外の領域(すなわち、サブピクセル間)で、隣り合った色変換層の縁部の一部が重なって、柱状部を形成できる。
第2の実施形態の色変換フィルタ基板の製造方法は、上述の第1の実施形態の場合とほぼ同じである。但し、第3工程において、ブラックマトリックスの格子点領域で、隣り合った色変換層の縁部の一部が突出して、この縁部が重なるようにパターンニングを行う。このようにすることで、色変換フィルタ基板は、図2(B)に示したような、ブラックマトリックスの格子点領域の部分(図2(B)の「a」で示された領域)に、リブに相当する柱状部が形成される。
上記製造方法で形成される柱状部の形状、寸法等の諸条件は先に説明した通りである。
本発明の色変換フィルタ基板には、色変換フィルタ層上に任意選択的な層としてガスバリア層を形成することができる。ガスバリア層は、透明基板上のブラックマトリックス、各色カラーフィルタ層および各色変換層を覆うように形成することが好ましいが、柱状部の形状をトレースしていなければならない。ガスバリア層の形成方法としては特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法、スピンコート法等の慣用の手法により形成できる。
次に、本発明のカラー有機EL素子について説明する。本発明のカラー有機EL素子は、先に説明した、カラーフィルタ基板または色変換フィルタ基板を、有機EL素子と貼り合わせた、トップエミッション方式の貼り合わせ型カラー有機EL素子である。
第1の実施形態は、カラーフィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせたカラー有機EL素子である。第2の実施形態は、色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせたカラー有機EL素子である。
以下に第1に実施形態のカラー有機EL素子について説明する。図9は、第1の実施形態のカラー有機EL素子の一例(アクティブマトリックス型)を表す概略図であり、図9(A)および(B)は、上述のカラーフィルタ基板の第1の実施形態と第2の実施形態に対応したものを貼り合わせたカラー有機EL素子をそれぞれ表す。
本発明のカラー有機EL素子は、図9(A)および(B)に示したように、有機EL素子の光を取り出す側(透明電極側)に、本発明のカラーフィルタ基板の柱状部の形成されている側を突き合わせて、貼り合わせた構造を有する。図9(A)のカラー有機EL素子では、リブ(支柱)が図2(A)の「a」領域(ブラックマトリックスの第1の方向の格子点領域以外の領域)に形成され、図9(B)のカラー有機EL素子では、図2(B)に示した「a」領域(ブラックマトリックスの格子点領域)にリブが形成されている。本発明では、充填剤の充填を考慮すると、より空間の広い、図2(B)の「a」領域にリブが形成される方がより好ましいと考えられる。
第1の実施形態のカラー有機EL素子において、カラーフィルタ基板は先に説明した通りである。有機EL素子は、カラーフィルタ基板を用いる場合、白色光を発するものであれば、特に限定されない。図9では、アクティブマトリックス型のものを例示した。以下に、図9に示した有機EL素子について説明する。
図9に示した例では、基板(902)の上にスイッチング素子(904)が設けられる。スイッチング素子は、TFT、MIMのような当該技術において知られている任意の構造であってもよい。任意選択的であるが、スイッチング素子(904)と反射電極(908)とを接続する端子部分を除いて、スイッチング素子(904)を覆ってその上面を平坦化する平坦化絶縁膜(906)を形成してもよい。平坦化絶縁膜(906)は、当該技術において知られている任意の材料を用いることができる。基板(902)は、上記のカラーフィルタ基板または色変換フィルタ基板で説明したものと同様の材料を用いてもよい。しかしながら、基板(902)は光の経路とはならないため、シリコンなどの半導体あるいはセラミックのような光学的に不透明な材料を用いることもできる。
反射電極(908)は、本実施形態のカラー有機EL素子の独立した発光部を画定する電極であり、複数の部分電極から構成され、該部分電極のそれぞれはスイッチング素子(904)と1対1に接続される。反射電極(908)は、高反射率の金属(Al、Ag、Mo、W、Ni、Crなど)、アモルファス合金(NiP、NiB、CrP、CrBなど)、微結晶性合金(NiAlなど)を用いることができる。また、任意選択的であるが、反射電極(908)の複数の部分電極の間隙に、絶縁性金属酸化物(TiO、ZrO、AlOなど)あるいは絶縁性金属窒化物(AlN、SiNなど)などを用いて、絶縁膜(910)を設けてもよい。
反射電極(908)上には有機EL層(912)が設けられる。第1の実施形態のカラー有機EL素子では、上述の通り白色光を発する有機EL素子を用いるため、有機EL層としては、例えば、三原色(R、G、B)を発する色素を適切に選択し、これを適切なホスト分子または高分子に分散させて含むものを挙げることができる。例えば、下記に示すPVK(ポリビニルカルバゾール)、TPB(1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン)、DCM−1およびクマリン6を、濃度を低めにして混入した複合体薄膜を用いることができる。これに電圧を印加することで、R、G、B三色が同時に発色し、白色ELが発光される(例えば非特許文献1参照)。
Figure 2008165108
有機EL層(912)の上に、透明電極(914)を形成する。透明電極(914)は、ITO、酸化スズ、酸化インジウム、IZO、酸化亜鉛、亜鉛−アルミニウム酸化物、亜鉛−ガリウム酸化物、またはこれらの酸化物に対してF、Sbなどのドーパントを添加した導電性透明金属酸化物を用いて形成することができる。
上述の他、白色光を発する有機EL素子としては、赤、緑、青の各色を同時に発光させるもの、あるいは、平面上にR、G、Bの三色を微細にパターンニングして、または、積層して白色光を発光するようにしたものなどを用いることができる。
上記のようにして形成された、反射電極、有機EL層および透明電極は、ガスバリア層(図示せず)によって保護されてもよい。ガスバリア層の材料には、上述した公知のものが使用できる。
次に、第2の実施形態のカラー有機EL素子について説明する。図10は、第2の実施形態のカラー有機EL素子(アクティブマトリックス型)の一例を表す概略図であり、図10(A)および(B)は、上述の色変換フィルタ基板の第1の実施形態と第2の実施形態に対応したものを貼り合わせたカラー有機EL素子をそれぞれ表すものである。
本発明のカラー有機EL素子は、図10(A)および(B)に示したように、有機EL素子の光を取り出す側(透明電極側)に、本発明の色変換フィルタ基板の柱状部の形成されている側を突き合わせて、貼り合わせた構造を有する。図10(A)のカラー有機EL素子では、リブ(支柱)が図2(A)の「a」領域(ブラックマトリックスの第1の方向の格子点領域以外の領域)に形成され、図9(B)のカラー有機EL素子では、図2(B)に示した「a」領域(ブラックマトリックスの格子点領域)にリブが形成されている。本発明では、充填剤の充填を考慮すると、より空間の広い、図2(B)の「a」領域にリブが形成される方がより好ましいと考えられる。
第2の実施形態のカラー有機EL素子において、色変換フィルタ基板は先に説明した通りである。有機EL素子は、アクティブマトリックス型を用いることができる。図10では、アクティブマトリックス型のものを例示した。以下に、図10に示した有機EL素子(青色または青緑色の光を発するもの)について説明する。なお、スイッチング素子(904)、平坦化層(906)反射電極(908)、絶縁層(910)、透明電極(914)は、第1の実施形態のカラー有機EL素子で説明した通りである。
第2の実施形態のカラー有機EL素子では、有機EL層(912)は、少なくとも有機発光層を含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を介在させた構造を有する。具体的には、有機EL素子は陰極および陽極を含めて下記のような層構造からなるものが採用される。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
上記の層構成において、陽極および陰極は、反射電極(908)または透明電極(914)のいずれかである。
有機EL層(912)を構成する各層の材料としては、公知のものが使用される。第2の実施形態のカラー有機EL素子では、青色から青緑色の光を発光する有機EL素子を用いることができる。このような有機EL素子では、有機発光層にこのような光を発する材料を用いればよい。
青色から青緑色の発光を得るための有機発光層の材料としては、たとえばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、べンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などの材料が好ましく使用される。
第2の実施形態のカラー有機EL素子においても、上記のようにして形成された、反射電極、有機EL層および透明電極は、平坦化層および/またはガスバリア層(図示せず)によって保護されてもよい。これらは先に説明した通りである。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態のカラー有機EL素子は、カラーフィルタ層または色変換層の突出した縁部の重なりにより所定箇所に柱状部が形成されている。したがって、カラーフィルタ基板または色変換フィルタ基板と、有機EL素子との間に空隙が存在する。この空隙部分(すなわち、柱状部以外のカラーフィルタ基板または色変換フィルタ基板と、有機EL素子との間部分)には、充填剤を充填し、充填剤層(916)とすることができる。本発明のカラー有機EL素子では、上述のように図2(A)または(B)に示す領域に柱状部が形成されていることにより、充填剤の充填が容易であるという特徴を有する。
また、カラー有機EL素子には、その外周部に封止層(図示せず)設け、有機EL発光素子と、カラーフィルタ基板または色変換フィルタ基板を接着するとともに、内部の各構成要素を外部環境の酸素、水分などから保護することができる。
VIII)充填剤層(916)
充填剤層(916)は、本発明のカラー有機EL素子において形成される内部空間を充填して、有機EL層の発光の内部空間界面における反射を抑制し、該発光を色変換フィルタ基板へと効率よく透過させるために設けられる。充填剤層(916)は、波長400〜800nmの光に対して50%以上の可視光透過率と、1.3〜2.5の屈折率とを有する材料から形成される。そのような材料の例は、SiO、SiO、AlN、SiAlO、およびTiOのような無機材料、ならびに、アクリル樹脂、シリコンゲルおよびシリコーンゴムのような有機材料を含む。
このような充填剤を用いることにより、有機EL層(912)からの発光の伝達経路の屈折率差を小さくすることができ、各界面における反射を抑制し、色変換フィルタ層への光の伝達をより効率的に行うことが可能となる。
IX)封止層
封止層は、熱硬化型または紫外線硬化型接着剤から形成され、直径3〜50μm、好ましくは直径3〜20μmのガラスビーズ、シリカビーズなどを含む。これらのビーズ類は、有機EL発光素子と色変換フィルタ基板との貼り合わせにおいて、基板間距離を規定するとともに、接着のために印加される圧力を負担する。さらに、ディスプレイ駆動時に発生する応力(特にディスプレイ外周部における応力)も負担して、該応力によるディスプレイの劣化を防止する。
次に、カラー有機EL素子の製造方法を説明する。本発明のカラー有機EL素子の製造方法は、上記第1の実施形態に係るカラー有機EL素子を製造する方法(第1の実施形態)と、上記第2の実施形態に係るカラー有機EL素子を製造する方法(第2の実施形態)を包含する。
まず、第1の実施形態の製造方法について説明する。第1の実施形態の製造方法は、以下の通りである。
(ア)カラーフィルタ基板を製造する工程であって、
(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、
(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成すると共に、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを含むカラーフィルタ基板を製造する工程と、
(イ)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を製造する工程と、
(ウ)前記工程(ア)および(イ)で製造したカラーフィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる工程であって、前記の、第1および第2の方向のブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているカラーフィルタ層の端部を、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間のリブとして用いることを特徴とする。
図11を参照して第1の実施形態の製造方法を説明する。図11は、第1の実施形態の製造方法を説明するための工程図である。図11では、アクティブマトリックス型の有機EL素子を形成する場合の例である。なお、第1の実施形態のカラー有機EL素子の製造方法の工程(ア)は、先に説明したカラーフィルタ基板の製造方法と同じである。
工程(イ)は、有機EL素子を製造する工程である。図11(A)〜(C)はこの工程を説明するための図である。まず最初に、基板(902)の上にスイッチング素子(904)を形成する。スイッチング素子は任意の既知の方法で形成することができる。任意選択的であるが、平坦化絶縁膜(906)を形成してもよい。平坦化絶縁膜(906)は、当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。
反射電極(908)は、蒸着法などのドライプロセスによって形成することができる。また、任意選択的であるが、反射電極(908)の複数の部分電極の間隙に、絶縁膜(図示せず)を形成してもよい。
次いで、反射電極(908)の上に有機EL層(912)を形成する。有機EL層は、蒸着法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて、上述した正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を適宜組合せ、真空中で連続的に形成することができる。白色発光は発光層のなかに赤、青などの複数の発光材料を含ませるか、赤色発光層、青色発光層などの複数の発光層を積層することで得られる。
続いて、有機EL層(912)の上に、透明電極(914)を形成する。透明電極(914)は、蒸着法、スパッタ法または化学気相堆積(CVD)法を用いて形成される。
上記のようにして形成された、反射電極、有機EL層および透明電極は、平坦化層および/またはガスバリア層によって保護することができる。平坦化層およびガスバリア層の形成方法は特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法等の慣用の手法により形成できる。平坦化層およびガスバリア層の膜厚等の条件は従来の通りである。
工程(ウ)(図11(D)および(E))は、カラーフィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる工程である。図11(D)および(E)に示されるように、工程(ア)で調製したカラーフィルタ基板と、工程(イ)で調製した有機EL素子を、カラーフィルタ基板の柱状部の形成されている側と、有機EL素子の光取り出し側とを互いに突き合わせて、位置合わせし、封止接合する。封止工程は、グローブボックス内のような乾燥条件下で行うことが好ましい。例えば、有機EL素子の外周部に、乾燥窒素雰囲気下(望ましくは、酸素および水分濃度ともに1ppm以下)において、所望の接着距離を与えるように封止層を形成する。
本発明では、カラー有機EL素子の空隙(916)に充填剤を充填することができる。充填剤は、2つの基板を貼り合わせる前に、有機EL発光素子あるいは色変換フィルタ基板上に塗布または分散されてもよいし、それらが貼り合わされた後に、封止層に設けられた注入口を通して、基板間の間隙に充填されてもよい。貼り合わせの後に充填剤層の形成を行う場合には、封止層は、注入口として用いる1つ未形成部分を有してC形状に形成される。あるいはまた、複数の注入口を形成してもよい。貼り合わせ前に充填剤層が形成されている場合には、封止層に未形成部分を形成せずに封止層を形成(例えば四角形状)してもよい。
次に、第2の実施形態の製造方法について説明する。第2の実施形態の製造方法は、以下の通りである。
(I)色変換フィルタ基板を製造する工程であって、
(i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、
(ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程と、
(iii)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数の色変換層を形成すると共に、該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを含む色変換フィルタ基板を製造する工程と、
(II)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を製造する工程と、
(III)前記工程(I)および(II)で製造した色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる工程であって、前記の、ブラックマトリックスの格子点または該格子点領域以外の領域で重なるように延在している色変換層の端部を、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間のリブとして用いることを特徴とする。
図12を参照して第2の実施形態の製造方法を説明する。図12は、第2の実施形態の製造方法を説明するための工程図である。図12では、アクティブマトリックス型の有機EL素子を形成する場合の例である。なお、第2の実施形態のカラー有機EL素子の製造方法の工程(I)は、先に説明した色変換フィルタ基板の製造方法と同じである。
工程(II)は、有機EL素子を製造する工程である。図12(A)〜(C)はこの工程を表す図である。また、工程(III)は、有機EL素子と色変換フィルタ基板を貼り合わせ、カラー有機EL素子を製造する工程である。図12(D)および(E)はこの工程を表す図である。
これらの工程(II)および(III)は、カラーフィルタ基板の代わりに、色変換フィルタ基板を有機EL素子と貼り合わせること以外、上記第1の実施形態で説明した工程(イ)および(ウ)と同じである。
上述のカラーフィルタ基板、色変換フィルタ基板、これらを備えた有機EL素子において、リブは、有機EL素子(あるいは、カラーフィルタ基板または色変換フィルタ基板を備えた表示素子)の強度が保証される限り、ブラックマトリックスの交点領域以外の領域(図2(A)の「a」で示した領域)の全てに設ける必要はない。配置密度は、100箇所/mm以上が望ましい。また、ブラックマトリックスの交点領域以外の領域の全てにリブを設けない場合、設置されるリブは、ランダムな配列であっても、規則正しき配列であってもよい。
さらに、ブラックマトリックスの格子点の領域(図2(B)の「a」で示した領域)にリブを設ける場合も上述と同様、全ての格子点領域にリブを設ける必要はなく、リブの設ける位置もランダムな配列、規則正しい配列のいずれであってもよい。
(実施例1)
[ブラックマトリックスの形成]
厚さ0.7mmのガラス基板(縦50mm×横50mm)を純粋中で超音波洗浄し、乾燥させた後に、さらにUVオゾン洗浄した。洗浄済みのガラス基板に対して、スピンコート法を用いて、カラーモザイクCK−7800(富士フイルムエレクトロニクス(株)製)を塗布し、フォトリソグラフィー法を用いてパターンニングを行った。これにより、幅0.03mm、ピッチ0.11mmの
格子状のパターンを持つ膜厚1μmのブラックマトリックスを形成した。
[カラーフィルタ層の形成]
引き続いて、赤色、緑色、および青色の各色カラーフィルタ層の成膜は、それぞれ、カラーモザイクCR−7001、CG−7001およびCB−7001を用いてスピンコート法により塗布し、フォトリソグラフィー法により行った。各色のカラーフィルタ層は、突出した縁部を除いた部分で、幅0.10mm、ガラス基板上に膜厚1μmの複数のストライプ状で形成され、ストライプ状部分のピッチは0.33mmであった。本実施例では、図3に示すような、ブラックマトリックスの格子点領域にカラーフィルタ層の突出した縁部を設け、この領域でカラーフィルタ層が重なるようにした。この構造において、各色カラーフィルタ層は、サブピクセル間のブラックマトリックスに両端から0.01mmの領域が重なるように形成された。また、ブラックマトリックスの格子点領域の各色のカラーフィルタ層は、それぞれ互いに、0.01mm重なるように突出部を形成した。
また、同様の手順で、図1に示すような、ブラックマトリックスの格子点領域以外の領域にカラーフィルタ層の突出した縁部を設け、この領域でカラーフィルタ層が重なるように各色カラーフィルタ層を成膜し、カラーフィルタ基板を作成した。この場合、ブラックマトリックス、隣り合ったカラーフィルタ層の重なりの幅(図1(D)のr、r’およびr”)は、それぞれ、0.01mmであった。
[ガスバリア層の形成]
次に、得られたカラーフィルタ基板の表面上にガスバリア層を成膜した。プラズマCVD方を用いて、膜厚1μmのSiNx膜を積層して、ガスバリア層を得た。原料ガスとして100SCCMのSiH、500SCCMのNH、および200SCCMのNを用い、ガス圧を80Paとした。また、プラズマ発生用電力として、13.56MHzのRF電力を0.5kW印加した。
(実施例2)
本実施例は、色変換フィルタ基板の製造を例示する。
上記実施例1と同様にして、ブラックマトリックスを形成した。
次に、赤色、緑色、および青色の各色カラーフィルタ層を幅0.10mm、膜厚1μm、ピッチ0.33mmで形成した。各色カラーフィルタ層は、突出した端部を有しておらず、サブピクセル間のブラックマトリックスに両端から0.01mmの領域が重なるように隣り合ったカラーフィルタ層をパターンニングした。
[透明層の形成]
青色カラーフィルタ層上に、VPA100(新日鐵化学製)をスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィー法により、厚み10μm、幅0.10mm、ピッチ0.33mmの透明なストライプパターンを形成した。この透明層は、赤色、緑色の色変換層が形成された際に、色ごとの各層の膜厚差を生じないように形成するものである。
[緑色変換層の形成]
蛍光色素として、クマリン6(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。この溶液に100重量部のV259PAP5(新日鐵化学社製)を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布溶液を、スピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィー法によりパターンニングを実施して、緑色カラーフィルタ層の上面へ、幅0.10mm、ピッチ0.33mm、膜厚10μmのパターンを形成して、緑色蛍光変換層を得た。
[赤色蛍光変換層の作製]
蛍光色素としてローダミン6G(0.3重量部)およびベーシックバイオレット11(0.3重量部)を、100重量部のV259PAP5(新日鐵化学(株)製)に加えて溶解させた。この塗布溶液を用いてスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィー法によりパターンニングを実施して、赤色カラーフィルタ層の上面へ、幅0.10mm、ピッチ0.33mm、膜厚10μmのパターンを形成して、赤蛍光変換層を得た。
なお、各色変換層は、図5または図6に示したような突出した端部を有しており、隣り合った色変換層の端部が、0.01mm重なるようにパターンニングした。
[ガスバリア層の形成]
次に、得られたカラーフィルタ基板の表面上にガスバリア層を成膜した。プラズマCVD方を用いて、膜厚1μmのSiNx膜を積層して、ガスバリア層を得た。原料ガスとして100SCCMのSiH、500SCCMのNH、および200SCCMのNを用い、ガス圧を80Paとした。また、プラズマ発生用電力として、13.56MHzのRF電力を0.5kW印加した。
(実施例3)
カラーフィルタ基板を備えたカラー有機EL素子の製造例
[白色有機EL素子の製造]
50mm□のガラス基板上にTFTデバイスが形成されたTFT基板上に以下の手順で反射電極、有機膜、透明電極の形成を行った。
反射電極として銀をスパッタリングにより形成する。99.999%の銀をターゲットに、スパッタガスとしてアルゴンを用いてパワー0.5kW、ガス圧0.5Paで膜厚100nm形成した。反射電極はTFT基板にあらかじめ設けられたコンタクトホールを介して、TFTの配線電極と接続する。
次いで、ポジ型レジスト(東京応化工業株式会社製:TFR−1250)を塗布し、露光を行い、レジストパターンを形成し、エッチャント(関東化学:S51870)によりエッチングし所定の銀の反射電極パターンを得た。
ついで、平行平板型プラズマCVD装置を用い、画素分離膜(SiNx膜)をおよそ300nm成膜した。雰囲気をSiHガスとNHガスの流量比を1:1とし、ガス圧180Pa、RF印加電力を1.2kW、基板ステージ温度を150℃とした。
次いで、ポジ型レジスト(東京応化工業株式会社製:TFR−1250)を塗布し、画素部に開口部をもつマスクを用いて露光を行い、レジストパターンを形成した。
次いで、プラズマエッチング装置を用いて雰囲気をSFガスとHClガスと酸素ガスの流量比を1:8:3とし、ガス圧30Pa、印加電力0.5kWとし、窒化シリコ層のエッチングを行った。この後、レジストの剥離を行い、画素分離膜のパターンを得た。
次いで、画素分離膜以下の構造を形成した基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して、真空槽内圧を1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層として、膜厚100nmの銅フタロシアニン(CuPc)を、正孔輸送層として、膜厚20nmの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を、電子注入層として、膜厚20nmのAlqを積層した。有機発光層は白色発光するもので、青色発光層と赤色発光層の二層構造からなり、青色発光層(30nm)のホスト物質は4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、ゲストは4,4’−ビス[2−{4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPAVBi)、赤色発光層(10nm)のホストはDPVBi、ゲストは4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−p−ジメチルアミノスチリル−4H−ピラン(DCM)とした。
次に、真空を破ることなしに、膜厚200nmのMg/Ag(質量比10/1)を堆積させて透明電極としてIn−Zn酸化物を対向式スパッタ法で、ターゲットをIn−Zn酸化物、OとArの分圧比を1対1とするスパッタガスをもちいて、パワー0.25kW、ガス圧0.5Paで膜厚200nm形成した。
[貼り合わせ]
上記のようにして得られた有機EL素子を大気の曝さずに、窒素置換されたグローブボックスに移動させ、水分、酸素1ppm以下の雰囲気でカラーフィルター基板と接着させて、有機ELディスプレイを完成した。
[充填剤の充填]
カラーフィルター基板の外周部分にディスペンサーロボットにより、紫外線硬化型接着剤を塗布し外周封止層を形成する。次に、その内側に内部充填層としてシリコン樹脂(信越化学工業製)を内部空間量に合わせて注入する。このとき、シリコン樹脂は気泡も生じず、カラーフィルター基板上に均等に広がった。次に有機EL発光素子側のガラス基板を貼り合せる。その後、有機EL発光層とカラーフィルターに対応させてアライメントを行い、紫外線硬化条件として100mW/cmの照度で30sec間照射して外周封止層の硬化を行う。さらに80℃60分の加熱硬化を行い、内部充填層の硬化を完了し完成される。
(実施例4)
色変換フィルタ基板を備えたカラー有機EL素子の製造例
[有機EL素子の製造]
有機EL発光層の作製には、ホスト物質は4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、ゲストは4,4’−ビス[2−{4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPAVBi)として青色発光層のみ形成し、その他は実施例3におけると同様とした。
[貼り合わせ]
実施例3と同様に貼り合わせを行った。
[充填剤の充填]
実施例3と同様に貼り合わせを行った。
(実施例5)
本発明のカラー有機EL素子の評価(強度の測定)
実施例1のカラーフィルタ基板の支柱また実施例2の色変換フィルター基板では、貼り合わせ工程で発生する圧力は支柱の弾性変形により吸収され、素子の破壊は発生しなかった。また、本発明の有機ELディスプレイを90℃と−40℃とを反復するヒートサイクルにさらしたが、発生する応力による素子の破壊が起こることはなかった。
本発明の第1の実施形態の本発明のカラーフィルタ基板を表す概略図である。(A)は、上面図であり、(B)は、(A)のa−a断面図であり、(C)は、(A)のb−b断面図である。(D)は、カラーフィルタ基板が重なった部分を部分的に拡大した図である。 カラーフィルタ基板または色変換フィルタ基板のリブが形成される部分を示す図である。 本発明の第2の実施形態のカラーフィルタ基板を表す図である。(A)は、上面図であり、(B)は、(A)のa−a断面図であり、(C)は、(A)のb−b断面図である。 (A)(i)〜(iv)および(B)(i)〜(iv)は本発明のカラーフィルタ基板の製造工程を説明するための図であるが、それぞれ図1のa−a断面に相当する部分およびb−b断面に相当する部分の工程図である。 第1の実施形態の色変換フィルタ基板を示す部分概略図である。(A)は、上面図であり、(B)は、(A)のa−a断面図であり、(C)は、(A)のb−b断面図である。(D)は、色変換フィルタ基板の、色変換層が重なった部分を部分的に拡大した図であり、透明基板とブラックマトリックス部分と、色変換層の重なり合っている上部を表す。 (A)は、上面図であり、(B)は、(A)のa−a断面図であり、(C)は、(A)のb−b断面図である。 (A)(i)〜(iv)および(B)(i)〜(iv)は本発明の色変換フィルタ基板の製造工程を説明するための図であるが、それぞれ図5のa−a断面に相当する部分およびb−b断面に相当する部分の工程図である。 (A)(i)〜(iii)および(B)(i)〜(iii)は本発明の色変換フィルタ基板の製造工程を説明するための図であるが、それぞれ図5のa−a断面に相当する部分およびb−b断面に相当する部分の工程図である。 第1の実施形態のカラー有機EL素子の一例(アクティブマトリックス型)を表す概略図であり、(A)および(B)は、カラーフィルタ基板の第1の実施形態と第2の実施形態に対応したものを貼り合わせたカラー有機EL素子をそれぞれ表す。 第2の実施形態のカラー有機EL素子(アクティブマトリックス型)の一例を表す概略図であり、(A)および(B)は、色変換フィルタ基板の第1の実施形態と第2の実施形態に対応したものを貼り合わせたカラー有機EL素子をそれぞれ表す。 (A)〜(E)は、第1の実施形態のカラー有機EL素子の製造方法を説明するための工程図である。 (A)〜(E)は、第2の実施形態のカラー有機EL素子の製造方法を説明するための工程図である。
符号の説明
100 カラーフィルタ基板
102 透明基板
104 ブラックマトリックス
106、108、110 カラーフィルタ層
112 開口部
114、116、118 カラーフィルタ層の突出した縁部
120、120’、120” カラーフィルタ層が重なり合った部分
200 色変換フィルタ基板
506、508、510 色変換層
514、516、518 色変換層の突出した縁部
520、520’、520” 色変換層が重なり合った部分
902 基板
904 スイッチング素子
906 平坦化層
908 反射電極
910 絶縁層
912 有機EL層
914 透明電極
916 充填剤層

Claims (12)

  1. 透明基板と、
    該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックスと、
    該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層を少なくとも含み、
    該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在していることを特徴とするカラーフィルタ基板。
  2. 透明基板と、
    該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックスと、
    該透明基板上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層と、
    該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数の色変換層を少なくとも含み、
    該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在していることを特徴とする色変換フィルタ基板。
  3. (1)下記の(a)〜(c)を少なくとも含むカラーフィルタ基板と、
    (a)透明基板、
    (b)該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックス、
    (c)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層であって、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているもの、
    (2)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を含み、
    前記の、第1および第2の方向のブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているカラーフィルタ層の端部が、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間でリブとして機能することを特徴とするカラー有機EL素子。
  4. 前記カラーフィルタ層の端部は、ブラックマトリックスの格子点領域で重なるように延在していることを特徴とする請求項3に記載のカラー有機EL素子。
  5. (1)下記の(a)〜(d)を少なくとも含む色変換フィルタ基板と、
    (a)透明基板、
    (b)該透明基板上において格子状に設けられたブラックマトリックス、
    (c)該透明基板上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数のカラーフィルタ層、
    (d)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って設けられた複数の色変換層であって、色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているもの、
    (2)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を含み、
    前記の、ブラックマトリックスの格子点または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在している色変換層の端部が、色変換フィルタ基板と有機EL素子の間でリブとして機能することを特徴とするカラー有機EL素子。
  6. 前記色変換層の端部は、ブラックマトリックスの格子点領域で重なるように延在していることを特徴とする請求項5に記載のカラー有機EL素子。
  7. (i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、
    (ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程を少なくとも含み、
    該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  8. (i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、
    (ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程と、
    (iii)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数の色変換層を形成する工程を少なくとも含み、
    該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを特徴とする色変換フィルタ基板の製造方法。
  9. (ア)カラーフィルタ基板を製造する工程であって、
    (i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、
    (ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成すると共に、該カラーフィルタ層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを含むカラーフィルタ基板を製造する工程と、
    (イ)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を製造する工程と、
    (ウ)前記工程(ア)および(イ)で製造したカラーフィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる工程であって、前記の、ブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在しているカラーフィルタ層の端部を、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間のリブとして用いることを特徴とするカラー有機EL素子の製造方法。
  10. 前記工程(ii)において、前記カラーフィルタ層は、その端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域で重なるように延在して形成されることを特徴とする請求項9に記載のカラー有機EL素子の製造方法。
  11. (I)色変換フィルタ基板を製造する工程であって、
    (i)透明基板上において格子状にブラックマトリックスを形成する工程と、
    (ii)該透明基板上において、ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数のカラーフィルタ層を形成する工程と、
    (iii)該カラーフィルタ層上において、該ブラックマトリックスの第1の方向に沿って複数の色変換層を形成すると共に、該色変換層の端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域または該格子点領域以外の第1の方向のブラックマトリックスの領域で重なるように延在して形成されることを含む色変換フィルタ基板を製造する工程と、
    (II)少なくとも、一対の電極とこれらの電極間に挟持された有機層が基板上に設けられた有機EL素子を製造する工程と、
    (III)前記工程(I)および(II)で製造した色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる工程であって、前記の、ブラックマトリックスの格子点または該格子点領域以外の領域で重なるように延在している色変換層の端部を、カラーフィルタ基板と有機EL素子の間のリブとして用いることを特徴とするカラー有機EL素子の製造方法。
  12. 前記工程(iii)において、前記色変換層は、その端部の一部がブラックマトリックスの格子点領域で重なるように延在して形成されることを特徴とする請求項11に記載のカラー有機EL素子の製造方法。
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