JP2005123089A - カラー有機elディスプレイおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、色変換フィルタと有機EL素子間の間隙を隔壁により一定に保ち、該隔壁の光のクロストークを防止し、隔壁による光の吸収を防止し、さらに該隔壁に吸湿効果も併せ持たせることにより長期安定性に優れるカラー有機ELディスプレイを提供することである。
【解決手段】 本発明のカラー有機ELディスプレイは、色変換フィルタ基板と有機EL素子を、間隙を介して貼り合わせたカラー有機ELディスプレイであって、カラー有機ELディスプレイの前記間隙に光散乱性または光反射性の隔壁を形成したことを特徴とする。さらに本発明は、上記カラー有機ELディスプレイの製造方法を提供する。
【選択図】 図1


Description

本発明は、長期の信頼性を有するカラー有機ELディスプレイおよびその製造方法に関する。特に本発明は、色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせた形式のカラー有機ELディスプレイにおいて、貼り合わせた際の間隙に所定機能を有する隔壁を設けたものおよび該カラー有機ELディスプレイの製造方法に関する。
近年、情報技術の多様化が進んでおり、該分野における素子の中でも、表示デバイスについては、「美・軽・薄・優」が求められ、さらに、低消費電力・高速応答へ向けて活発な開発が進められている。特に、高精細なフルカラー表示デバイスにおける開発が広くなされている。
1980年の後半に、Tangらによって、有機分子薄膜を積層した構造を有する有機エレクトロルミネセンス(以下有機ELという)が印加電圧10Vにおいて1000cd/m以上の高輝度が得られるとの報告(非特許文献1参照)がなされた。この積層型有機EL素子は、液晶表示素子等に比べて、視野角依存性、高速応答性などの特性に優れており、前記Tangらの報告をきっかけとして、その後、有機EL素子の研究が活発に行われており、一部実用化もされている。また、有機高分子材料を用いた同様の素子も活発に開発が進められている。
有機EL素子は、低電圧で高い電流密度が実現できるため、無機EL素子やLEDに比べて高い発光輝度と発光効率が期待できる。
有機ELディスプレイとしての特徴には、高輝度および高コントラストであること、低電圧駆動および高い発光効率であること、高解像度であること、高視野性であること、応答速度が速いこと、微細化およびカラー化が可能であること、軽さと薄さを備えること等がある。以上の点から、有機EL素子の美・軽・薄・優なフラットパネルディスプレイへの応用が期待されている。
また、有機ELディスプレイのマルチカラーまたはフルカラー化も盛んに検討されている。有機ELディスプレイのマルチカラーまたはフルカラー化の方法としては、有機EL素子の発光域の光を吸収し、可視光域の蛍光を発光する蛍光材料をフィルタに用いる色変換方式と呼ばれる方式が、提案されている(特許文献1および2など参照)。この方式では、有機EL素子の発光色は白色に限定されないため、より輝度の高い有機EL素子を光源に適用でき、青色発光の有機EL素子を用いた色変換方式(特許文献3〜5参照)では、青色光を緑色光や赤色光に波長変換している。波長変換作用を有する蛍光色素を含む蛍光変換膜を高精細にパターニングすれば、発光体の近紫外光ないし可視光のような弱いエネルギー線を用いても、フルカラーの発光型ディスプレイが構築できる。このような色変換方式を採用する有機ELディスプレイのうち、蛍光変換膜を含む色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせてフルカラー化を達成するものがある。このようなカラー有機ELディスプレイを作成する場合、色変換フィルタと有機EL素子を貼り合わせる際に色変換フィルタと有機EL素子の間隔を一定に保つための隔壁または支柱を画素間に設けることが行われている(特許文献6参照)。
また、カラー有機ELディスプレイは、素子内を乾燥環境下に置くため、素子内に乾燥剤などを配置することも開示されている(特許文献7〜10など参照)。
特開平3−152897号公報 特開平5−258860号公報 特開平3−152897号公報 特開平8−286033号公報 特開平9−208944号公報 特開平11−297477号公報 特開2001−126862号公報 特開昭60−202683号公報 特開平10−275679号公報 特開2000−164350号公報 特開平5−134112号公報 特開平7−218717号公報 特開平7−306311号公報 特開平5−119306号公報 特開平7−104114号公報 特開平6−300910号公報 特開平7−128519号公報 特開平8−279394号公報 特開平9−330793号公報 特開平5−36475号公報 特開平9−330793号公報 特開平7−48424号公報 Appl.Phys.Lett.,51,913(1987) 月刊素子1997年、3巻、7号 公開技報2001−6083
上記のような隔壁や支柱には光透過性のレジストなどが用いられるが、光透過性のものでは、隣の画素への光のクロストークが生じ問題であった。また、貼り合わせによりカラー有機ELディスプレイを製造する場合、色変換フィルタと有機EL素子の間の間隙が狭すぎるため、シート状の吸湿剤を挿入することが困難であり、素子内の乾燥が不十分となり、カラー有機ELディスプレイの長期間の信頼性に問題があった。
そこで本発明の目的は、色変換フィルタと有機EL素子間の間隙を隔壁により一定に保ち、該隔壁の光のクロストークを防止し、隔壁による光の吸収を防止したカラー有機ELディスプレイを提供することである。さらに、本発明の目的は、該隔壁に吸湿効果も併せ持たせ、長期安定性を有するカラー有機ELディスプレイを提供することである。
本発明の第一の側面は、カラー有機ELディスプレイに関する。このカラー有機ELディスプレイは、色変換フィルタ基板と有機EL素子を、間隙を介して貼り合わせたカラー有機ELディスプレイであり、このカラー有機ELディスプレイの前記間隙に光散乱性または反射性の隔壁を形成したことを特徴とする。
本発明の第二の側面は、カラー有機ELディスプレイの製造方法である。この製造方法は、(a)色変換フィルタ基板と有機EL素子を提供する工程と、(b)前記色変換フィルタ基板上または前記有機EL素子上のいずれか一方に光散乱性または光反射性である隔壁を形成する工程と、(c)色変換フィルタ基板に隔壁を形成した場合には、隔壁を形成した色変換フィルタ基板と有機EL素子とを貼り合わせ、有機EL素子に隔壁を形成した場合には、色変換フィルタと隔壁を形成した有機EL素子とを貼り合わせる工程とを含む。本発明の第一の側面および第二の側面では、隔壁が吸湿性を有することを特徴とする。
本発明のカラー有機ELディスプレイは、光反射性または光散乱性の微粉末を含む材料で構成されるため、色変換フィルタ基板へ斜めに入射する有機EL素子からの光が色変換フィルタ層側へ反射されるので、隣接画素への光のクロストークが防止される。また、微粉末は吸湿性であるのでディスプレイ内の雰囲気を乾燥させることもでき、カラー有機ELディスプレイの信頼性の向上につながる。
本発明のカラー有機ELディスプレイの製造方法は、クロストークを防止し、長期安定性に優れるカラー有機ELディスプレイを提供できる。
本発明のカラー有機ELディスプレイおよびその製造方法を具体的に説明する。以下の説明では、適宜図面を参照するが、図面に示される有機EL素子およびその製造方法は、例示であり、本発明はこれに限定されない。
まず、本発明のカラー有機ELディスプレイについて図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明のカラー有機ELディスプレイの第一の実施形態(アクティブマトリックス型(以下TFT型とも称する))を示す概略断面図である。図2は、本発明のカラー有機ELディスプレイの第二の実施形態(パッシブマトリックス型)を示す概略断面図である。
本発明のカラー有機ELディスプレイの第一の実施形態は、図1に示される、いわゆるトップエミッション方式のアクティブマトリックス型カラー有機ELディスプレイ10である。本発明のカラー有機ELディスプレイ10は、色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせた構造を有する。本発明では、色変換フィルタ基板と有機EL素子は所定の間隙を介して張り合わされ、この間隙の部分に隔壁124が設けられる。
有機EL素子は、支持基板102上にTFT、平坦化層112、さらに下部電極104と、その上に設けられた有機発光層116、上部電極106を有する。本発明では、有機EL素子には、パッシベーション層114aを設けることが好ましい。
色変換フィルタ基板は、透明基板118上にブラックマトリックス108、色変換層110、オーバーコート層128およびパッシベーション層114bを設けたものである。
本発明のカラー有機ELディスプレイは、この色変換フィルタ基板および有機EL素子を外周封止層120を用いて貼り合わせ、必要に応じて充填剤層126を設ける。また、本発明のカラー有機ELディスプレイは、色変換フィルタ基板と有機EL素子の間の間隙であって、色変換フィルタ層のない部分、即ちサブピクセル間に隔壁124を有する。
図1では、カラー有機ELディスプレイは一画素として表してあるが、複数の画素の場合は、有機EL素子には、対応する複数の薄膜トランジスタとパターンニングした下部電極を設け、色変換フィルタ基板には、このパターンに相当する色変換フィルタ層を設ければよい。
本発明の第二の実施形態は、図2に示される、いわゆるトップエミッション方式のパッシブマトリックス型カラー有機ELディスプレイ20である。図2に示されるように、本発明のカラー有機ELディスプレイは、パッシブマトリックス型の有機EL素子と、色変換フィルタ基板を貼り合わせたものである。
有機EL素子は、支持基板102上に下部電極104と、その上に設けられた有機発光層116、上部電極106を有する。さらに図2では、一画素として本発明のカラー有機ELディスプレイを表したが、複数の画素を含むことでき、この場合、これをパッシブマトリクス方式で駆動するには、下部電極および上部電極はそれぞれラインパターン状に形成され、下部電極のラインパターンと上部電極のラインパターンは直交する方向に延びることができる。
なお、本発明では、下部電極上には任意に絶縁膜(図示せず)を設けることができる。また本発明では、有機EL素子の気密性を保つため、上部電極および有機発光層上にパッシベーション層114aを設けることが好ましい。また、支持基板102上には、任意に反射膜(図示せず)を設けてもよい。
色変換フィルタ基板は、上記第一の実施形態で説明したものと同じである。
本発明のカラー有機ELディスプレイでは、この色変換フィルタ基板および有機EL素子を、外周封止層120を用いて貼り合わせ、必要に応じて充填剤層126を設ける。また、本発明のカラー有機ELディスプレイは、色変換フィルタ基板と有機EL素子の間の間隙であって、色変換フィルタ層のない部分、即ちサブピクセル間に隔壁124を有する。図2に示されるように、本発明のカラー有機ELディスプレイは、隔壁124を間隙の部分に設けることを特徴とする。
以下に本発明のカラー有機ELディスプレイの隔壁124について説明する。
本発明では隔壁124は、有機EL素子と色変換フィルタ基板の基板間の間隙に設けられ、この間隙を一定の間隔に保つ。また、この隔壁は、光のクロストークを防止し、隔壁による光の吸収を防止する。さらにこの隔壁は、吸湿効果を有する。このような機能を有する本発明の隔壁は、例えばレジスト材料に、上記機能を有する微粉末を混合したものからなる。レジスト材料としては、有機フォトレジスト(例えば商品名ZPN1000(日本ゼオン製)など)などを好適に用いることができる。
また、本発明の隔壁に含有される微粉末は、例えば、光反射性または光散乱性の材料、光反射性または光散乱性の材料であって吸湿性を有する材料、光反射性または光散乱性の材料と吸湿剤の混合物などが挙げられる。具体的には、光反射性または光散乱性の材料としては、例えばAl、Zn、Ti、Agなどの金属微粉末が挙げられる。本発明では、隔壁がパッシベーション層のような絶縁性の膜上に形成される限り、導電性であってもよい。
光反射性または光散乱性の材料であって吸湿性を有する材料としては、例えばTiO、CaO、SrO、BaOなどの吸湿性のある白色酸化物粉末、光反射性または光散乱性の材料と吸湿剤の混合物としては、例えば上記Al、Zn、Ti、Agと活性シリカ、ゼオライトなどとの混合物が挙げられる。特に本発明では、吸湿性のある白色微粉末が好ましい。
本発明では、レジスト材料と光反射性または光散乱性材料の比率は、1:1〜10:1、好ましくは5:1である。
本発明の隔壁は、有機EL素子と色変換フィルタ基板の間の間隙に設けられるので、隔壁の厚さは、この間隙の寸法であり、1〜30μmであることが好ましい。
このように本発明の隔壁を、上記のような微粉末を含む材料で構成することにより光反射性または光散乱性とする(不透明化する)ことにより、色変換フィルタ基板へ斜めに入射する有機EL素子からの光が、色変換フィルタ層側へ反射されるので、隣接画素への光のクロストークが防止される。また、微粉末が吸湿性である場合にはディスプレイ内の雰囲気を乾燥させることもでき、カラー有機ELディスプレイの信頼性の向上につながる。特に吸湿性のある白色微粉末を含む隔壁(白色の隔壁)を用いることにより、上記特性をすべて併せ持つカラー有機ELディスプレイを構築することができる。
以下に本発明の有機EL素子と色変換フィルタ基板の各要素について説明する。なお、以下の説明では、図3または図4に示されていない任意要素についても説明する。
(I)有機EL素子
(i)下部電極、有機発光層および上部電極
本発明の有機EL素子は、一対の電極の間に少なくとも有機発光層を挟持し、必要に応じ、正孔注入層や電子注入層などを導入した構造を有する。即ち、本発明の有機EL素子は、下部電極と、正孔注入層、有機発光層、電子輸送層などを含む有機発光層と上部電極とを少なくとも含む。具体的には、例えば、下記のような層構造を有する。
(1)陽極/有機EL層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機EL層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子輸送層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機EL層/電子輸送層/陰極
(5)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機EL層/電子輸送層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機EL層/電子輸送層/電子注入層/陰極
上記の層構造において、陽極および陰極の少なくとも一方(本発明では上部電極)は、有機発光層の発する光の波長域において透明である。この透明な電極を通して光が放出される。
なお、本明細書において、下部電極および上部電極に挟持された有機層(有機EL層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層)の部分を有機発光層と称する。また、本明細書において、下部電極、有機発光層、および上部電極を併せて発光部と称する。
まず、下部電極および上部電極について説明する。本発明では、以下に示す下部電極および上部電極を用いることができる。
イ)下部電極(104)
下部電極104は、TFT型の場合、支持基板上にパターンニングされたTFTが形成され、その上の平坦化層が形成され、この平坦化層上に下部電極が形成される。各画素に対応した下部電極104とTFTはソース電極またはドレイン電極により接続される。パッシブマトリックス型の場合、支持基板102上に形成される。下部電極104は、有機発光層に対して効率よく電子または正孔を注入することができるものである。下部電極は、陽極または陰極として用いることができるが、本発明では陽極として用いることが好ましい。
下部電極を陽極として用いる場合、正孔の注入を効率よく行うために、仕事関数が大きい材料が用いられる。トップエミッション方式である本発明の有機EL素子では下部電極は透明であることは必要ではないが、ITO、IZOなどの導電性金属酸化物を用いて下部電極を形成することができる。さらに、ITOなどの導電性金属酸化物を用いる場合、その下に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いることが好ましい。このメタル電極は、導電性金属酸化物より抵抗率が低いので補助電極として機能すると同時に、有機発光層にて発光される光を色変換フィルタ基板側に反射して光の有効利用を図ることが可能となる。また、下部電極は反射機能を持った下部電極とすることができる。具体的には、IZOなどの代わりに反射率の高いNiやCrを紫外線処理して、仕事関数をIZOなどと同等にする。このようにすることにより正孔の注入ができ、所定の反射性金属を陽極として用いることができる。
下部電極を陰極として用いる場合、トップエミッション方式では、仕事関数が小さい材料であるリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物が用いられる。前述と同様に、その下に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いてもよく、その場合には低抵抗化および反射による有機発光層の発光の有効利用を図ることができる。
ロ)上部電極(108)
上部電極は、有機発光層に対して効率よく電子または正孔を注入することができるものである。
トップエミッション方式である本発明の場合、上部電極は有機発光層の発光波長域において透明であることが求められる。例えば、上部電極は、波長400〜800nmの光に対して50%以上、好ましくは90%以上の透過率を有することが好ましい。
トップエミッション方式において上部電極を陰極として用いる場合、有機発光層の発する光の波長域において透明であることが必要とされる。したがって、この場合にはITOまたはIZOのような透明導電性材料を用いることが好ましい。また、上部電極の材料には、電子を効率よく注入するために仕事関数が小さいことが求められる。上記の仕事関数の小さいことと透明であることの2つの特性を両立するために、本発明において上部電極は透明電極層と仕事関数の小さい材料からなる層(これは、有機発光層中の電子注入層に相当する。)との複数層からなっていてもよい。一般に、仕事関数の小さい材料は、透明性が低いので、このようにすることは有効である。例えば、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物などの材料の極薄膜(10nm以下)を用いることができる。また、Al、Mg/Agのような材料を用いることもできる。
これらの仕事関数の小さい材料を用いることにより効率のよい電子注入を可能とし、さらに極薄膜とすることによりこれら材料による透明性低下を最低限とすることが可能となる。この極薄膜の上には、ITOまたはIZOなどの透明導電膜を形成する。上記の極薄膜は補助電極として機能し、上部電極全体の抵抗値を減少させ有機発光層に対して充分な電流を供給することを可能にする。
上部電極を陽極として用いる場合、正孔注入効率を高めるために仕事関数の大きな材料を用いる必要がある。トップエミッション方式である場合、有機発光層からの発光が上部電極を通過するために透明性の高い材料を用いる必要がある。したがって、この場合にはITOまたはIZOのような透明導電性材料を用いることが好ましい。
ハ)有機発光層(116)
有機発光層の各層の材料は、公知のものが使用できる。青色から青緑色の発光を得るためには、有機発光層中に、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などが好ましく使用される。電子注入層としては、上記電極の欄で説明した仕事関数の小さな材料を使用し、上記極薄膜を電子注入層として機能させることができる。また、電子輸送層としては、金属錯体系(Alq3)とオキサジアゾール、トリアゾール系化合物等を用いることができる。また、正孔注入層としては、芳香族アミン化合物、スターバースト型アミンや、ベンジジン型アミンの多量体および銅フタロシアニン(CuPc)などを用いることができる。正孔輸送層としては、スターバースト型アミン、芳香族ジアミンなどを用いることができる。
上記下部電極および有機発光層の各層の厚さは、従来通りである。
(ii)TFT(122)
TFTは、アクティブマトリクス駆動を行う場合に設けられる。TFTは、支持基板102上にマトリックス状に配置され、各画素に対応した下部電極104にソース電極またはドレイン電極が接続される。好ましくは、TFTは、ゲート電極をゲート絶縁膜の下に設けたボトムゲートタイプで、能動層として多結晶シリコン膜を用いた構造である。
TFTのドレイン電極およびゲート電極に対する配線部、並びにTFT自身の構造は、所望される耐圧性、オフ電流特性、オン電流特性を達成するように、当該技術において知られている方法により作成することができる。また、トップエミッション方式を用いる本発明の有機ELディスプレイにおいてはTFT部を光が通過しないので、開口率を増加させるためにTFTを小さくする必要がなく、TFT設計の自由度を高くすることができるので、上記の特性を達成するために有利である。
(iii)平坦化層(112)
アクティブマトリクス駆動を行う場合、平坦化層を、TFT122の上部に形成することが好ましい。平坦化層は、TFT122のソース電極またはドレイン電極と下部電極104との接続およびその他の回路の接続に必要な部分以外に設けられ、基板表面を平坦化して引き続く層の高精細なパターン形成を容易にする。平坦化層は、当該技術に知られている任意の材料により形成することができる。好ましくは、無機酸化物または窒化物、あるいはポリイミドまたはアクリル樹脂から形成される。
(iv)パッシベーション層(114a)
本発明のカラー有機ELディスプレイでは、上部電極以下の各層を覆うパッシベーション層114aを設けることが好ましい。パッシベーション層は、外部環境からの酸素、低分子成分および水分の透過を防止し、それらによる有機発光層の機能低下を防止することに有効である。パッシベーション層は、任意選択の層であるが、上記目的のために設けることが好ましい。パッシベーション層は、有機発光層の発光を外部へと透過させるために、その発光波長域において透明であることが好ましい。
これらの要請を満たすために、パッシベーション層は、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、電気絶縁性を有し、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有し、好ましくは鉛筆硬度2H以上の膜硬度を有する材料で形成される。例えば、SiO、SiN、SiN、AlO、TiO、TaO、ZnO等の無機酸化物、無機窒化物等の材料を使用できる。
また、パッシベーション層として種々のポリマー材料を用いることができる。イミド変性シリコーン樹脂(特許文献11〜13)等、無機金属化合物(TiO、Al、SiO等)をアクリル、ポリイミド、シリコーン樹脂等の中に分散した材料(特許文献14、15)等、アクリレートモノマー/オリゴマー/ポリマーの反応性ビニル基を有した樹脂、レジスト樹脂(特許文献16〜19)等、フッ素系樹脂(特許文献20、21)等、または高い熱伝導率を有するメソゲン構造を有するエポキシ樹脂などの光硬化性樹脂および/または熱硬化性樹脂を挙げることができる。
上述のパッシベーション層は、単層であっても、複数の層が積層されたものであってもよい。パッシベーション層の厚さ(複数の層の積層物である場合は全厚)は、0.1〜10μmであることが好ましい。
本発明では、後述する色変換フィルタ基板にもパッシベーション層114bを設けることが好ましい。
(v)支持基板(102)
支持基板102として、ガラスやプラスチックなどからなる絶縁性基板、または、半導電性や導電性基板に絶縁性の薄膜を形成した基板を用いることができる。あるいはまた、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂またはポリイミド樹脂などから形成される可撓性フィルムを、支持基板102として用いてもよい。
支持基板の膜厚などのパラメータは従来の通りであり、当業者により適切に選択されうる。
本発明では、支持基板102は、少なくとも基板と以下に説明する反射膜から構成されていてもよい。この基板として上記の材料をそのまま使用できる。
(vi)反射膜
本発明では、発光部から発せられた光のうち、下部電極側に向かう光を、反射膜を設けることにより上部電極側に効率よく反射させる。本発明で使用されうる反射膜は、特に限定されるものではなく、有機発光層からの光を上部電極側に効率よく反射させることが可能であればよい。例えば光を反射する金属または合金からなるものが挙げられる。透明基板上に設けられる反射膜は、有機発光層の下地層にもなるため平坦性に優れたアモルファス膜とすることが好ましい。アモルファス膜を形成するのに好適な金属および合金としては、CrB、CrP、またはNiPなどが挙げられる。
反射膜は、ガラスまたはプラスチックなどの支持基板の上面または裏面(背面)に設けることができる。また、下部電極の形状に合わせてパターン化された反射膜を支持基板上に設けてもよい。
さらに、支持基板の代りに絶縁層を介して、光を反射する金属または合金からなる基板を用いることにより、基板と反射膜とを兼ねてもよい。反射膜の膜厚などのパラメータは従来の通りであり、当業者により適切に選択されうる。なお、導電性金属を反射膜として用いる場合には、反射膜上に絶縁性の薄膜を形成する。絶縁性の薄膜の材料には、上述のパッシベーション層や平坦化層の無機酸化物膜、無機窒化物膜、有機材料などを用いることができる。
(vii)絶縁膜
本発明の有機EL素子では、支持基板上の下部電極の設けられていない部分に絶縁膜(図示せず)を配設することができる。絶縁膜の材料としては、発光部の駆動電圧に対し、十分な絶縁耐性を有し、且つ、発光部へ悪影響を及ぼさないものであればよい。例えば、無機酸化物膜または無機窒化物膜を用いることが好ましい。このような無機酸化物膜または無機窒化物膜には、例えば、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化タンタル、窒化アルミニウム等がある。
絶縁膜の膜厚などのパラメータは従来の通りであり、当業者により適切に選択されうる。例えば、膜厚は、200〜400nm、好ましくは250〜350nmである。
(II)色変換フィルタ基板
色変換フィルタ基板は、上述のように透明基板118に、色変換フィルタ層110(例えば、青色フィルタ層、緑色フィルタと緑色蛍光変換層からなる緑色変換フィルタ層、赤色フィルタ層と赤色蛍光変換層からなる赤色変換フィルタ層)、ブラックマトリックス108、オーバーコート層128、パッシベーション層114bなどを含むことができる。なお、パッシベーション層には、先に(iv)パッシベーション層114aの欄で説明した材料を用いることができる。また、色変換フィルタ基板は、その色変換フィルタ層側を図1および図2に示したように、有機EL素子の上部電極側に対向するように貼り合わせる。貼り合わせに際し、後述する外周封止層120を充填剤層126などを隔壁124と共に用いることができる。
以下に本発明の色変換フィルタ基板の各要素について説明する。
1.色変換フィルタ層
本明細書において、色変換フィルタ層は、カラーフィルタ層、蛍光変換層、およびカラーフィルタ層と蛍光変換層との積層体の総称である。蛍光変換層は、有機発光層で発光される近紫外領域ないし可視領域の光、特に青色ないし青緑色領域の光を吸収して異なる波長の可視光を蛍光として発光するものである。フルカラー表示を可能にするためには、少なくとも青色(B)領域、緑色(G)領域および赤色(R)領域の光を放出する独立した色変換フィルタ層が設けられる。RGBそれぞれの蛍光変換層は、少なくとも有機蛍光色素とマトリクス樹脂とを含む。
本発明では、有機蛍光色素として、少なくとも赤色領域の蛍光を発する蛍光色素の一種類以上が用いられ、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素の一種以上と組み合わせることが好ましい。これは以下の理由による。有機発光層が発光源である場合、青色ないし青緑色領域の光を発光するものが得やすいが、これを単なる赤色フィルタに通して赤色領域の光に変更しようとすると、元々赤色領域の波長の光が少ないため、極めて暗い出力光になってしまう。従って、十分な強度の出力を持った赤色領域の光を得るためには、発光体としての有機発光層からの光を蛍光色素によって一旦吸収させ、赤色領域の光に変換させることが必要となる。このように、赤色領域の光は、発光体からの光を蛍光色素によって赤色領域の光に変換させることにより、十分な強度の出力が可能となる。
一方、緑色領域の光は、赤色領域の光と同様に、発光体からの光を別の蛍光色素によって緑色領域の光に変換させて出力させてもよいし、または、発光体の発光が緑色領域の光を十分に含むならば、この発光体からの光を単に緑色フィルタを通して出力してもよい。
また、青色領域の光に関しては、発光源からの光(例えば有機発光層からの光)を単なる青色フィルタに通して出力させることが可能である。
1)有機蛍光色素
本発明において、有機蛍光色素は、有機発光層のような発光体から発せられる近紫外領域ないし可視領域の光、特には青色ないし青緑色領域の光を吸収して、該発光体とは異なる波長の可視光を発するものであれば特に限定されない。
有機発光層から発せられる青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素には、例えば以下のような有機蛍光色素がある。すなわち、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、べーシックバイオレット11、べーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−13−ブタジエニル]−ピリジウム−パークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などである。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も所望の蛍光を発することができれば使用することができる。
有機発光層から発せられる青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素には、例えば以下のような有機蛍光色素がある。すなわち、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、または、クマリン色素系染料であるべーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などである。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も所望の蛍光を発することができれば使用することができる。
なお、本発明に用いることができる有機蛍光色素を、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂およびこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して、有機蛍光顔料としてもよい。また、これらの有機蛍光色素や有機蛍光顔料(本明細書中で、前記2つを合わせて有機蛍光色素と総称する)は単独で用いてもよく、蛍光の色相を調整するために二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明に用いる有機蛍光色素は、色変換フィルタ層に対して、この変換フィルタ層の重量を基準として0.01〜5重量%、より好ましくは0.1〜2重量%の量で含有される。有機蛍光色素の含有量が0.01重量%未満の場合には、十分な波長変換を行うことができず、その含有量が5%を越える場合には、濃度消光等の効果により色変換効率の低下が起こる。
本発明では、色変換フィルタ層の線幅、ピッチなどは、特に制限されない。有機EL素子の目的に合わせて適宜選択すればよい。また、色変換層の膜厚も適宜選択することができるが、例えば10μmとすることができる。
2)マトリックス樹脂
次に、本発明の色変換フィルタ層に用いられるマトリックス樹脂について説明する。マトリックス樹脂は、光硬化性樹脂または光熱併用型の硬化性樹脂からなる。これを、光および/または熱処理して、ラジカル種やイオン種を発生させて重合または架橋させ、樹脂を不溶不融化させて、色変換フィルタ層を形成する。
光硬化性または光熱併用型の硬化性樹脂には、(1)アクロイル基やメタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマー、(2)ポリビニル桂皮酸エステル、(3)鎖状または環状オレフィン、(4)エポキシ基を有するモノマーなどが含まれる。また、光硬化性樹脂または光熱併用型の硬化性樹脂は、色変換フィルタ層として硬化されない状態では、有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶であることが好ましい。
これらの硬化性樹脂は、例えば以下のような組成物として使用され、基板上に塗布された後、パターンニングされる。例えば、(1)の硬化性樹脂は、光または熱重合開始剤と混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理して、光ラジカルや熱ラジカルを発生させて重合させる。また、(2)の硬化性樹脂は、増感剤と混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理により二量化させて架橋する。(3)の硬化性樹脂は、ビスアジドと混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理によりナイトレンを発生させ、オレフィンと架橋させる。(4)の硬化剤は、光酸発生剤と混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理により、酸(カチオン)を発生させて重合させる。本発明では、特に(1)の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂からなる組成物が高精細でパターンニングが可能であり、耐溶剤性、耐熱性等の信頼性の面でも好ましい。
3)ブラックマトリックス
ブラックマトリックスは、可視光をよく吸収し、発光部および色変換フィルタ層へ悪影響を与えないものであれば特に限定されない。本発明では、黒色の無機層、黒色顔料または黒色染料を樹脂に分散した層等によりブラックマトリックスを形成することが好ましい。例えば、黒色の無機層としては、クロム膜(酸化クロム/クロム積層膜)などを挙げることができる。また、黒色顔料または黒色染料を樹脂に分散した層としては、例えば、カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン等の顔料または染料をポリイミドなどの樹脂に分散したもの、カラーレジストなどが挙げられる。これらのブラックマトリックスは、スパッタ法、CVD法、真空蒸着等のドライプロセス、スピンコート法のようなウエットプロセスにより形成することができ、フォトリソグラフィー法等によりパターンニングすることができる。
本発明では、ブラックマトリックスの光反射率は、40%以下、好ましくは30%以下、より好ましくは10%以下である。これ以上の反射率であると、外部からの入射光を反射し、コントラストを低下させる原因となる。本発明では、上記クロム膜(数十%)、および顔料分散樹脂層(10%以下)が好ましい光反射率を有するが、クロム膜よりも顔料分散樹脂層の方が低い反射率を有するため好ましい。但し、無機層は、材料により電気伝導性を持たせることが可能であり、透明電極の補助電極としての機能を持たせることができる場合があるので、ブラックマトリックスの材料は、色変換フィルタ基板の用途に応じて適宜選択すればよい。
ブラックマトリックスは、好ましくは0.5〜2.0μmの厚さを有する。
4)オーバーコート層128
本発明に用いることができるオーバーコート層は、色変換フィルタ基板の各要素を密閉し、外部の有害なガスや水分などから、色変換フィルタ層、ブラックマトリックスなどを保護する機能を有する。本発明の色変換フィルタ基板では、オーバーコート層は任意要素であるが、上記機能を発揮するため、オーバーコート層を設けることが好ましい。オーバーコート層の材料は、色変換フィルタ層へ悪影響を与えないものであれば特に限定されない。また、本実施形態において、色変換フィルタ基板を発光素子のような素子に用いる場合、オーバーコート層は下部電極、有機発光層、上部電極、パッシベーション層などへ悪影響を与えないことも必要である。
また、オーバーコート層は、平坦性を有することも好ましい。
本発明のオーバーコート層層は、例えば、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、Tgが100℃以上であり、表面硬度が鉛筆硬度で2H以上である層である。本発明の平坦化層に使用できる材料は、基板上に表面が平坦となるように塗膜を形成でき、色変換フィルタ層の機能を低下させない材料であればよい。例えば、イミド変性シリコーン樹脂(特許文献11〜13)等、無機金属化合物(TiO、Al、SiO等)をアクリル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等の中に分散したもの(特許文献14、15)等、紫外線硬化型樹脂としてのエポキシ変性アクリレート樹脂(特許文献22))、アクリレートモノマー/オリゴマー/ポリマーの反応性ビニル基を有する樹脂、レジスト樹脂(特許文献16〜19)等、無機化合物のゾル−ゲル法を用いることができる材料(非特許文献2に記載のもの、特許文献18)等、フッ素系樹脂(特許文献20、21)等の光硬化型樹脂および/または熱硬化型樹脂がある。
上述のオーバーコート層は単層であっても、または、複数の層が積層された積層体でもよい。また、複数層からなる場合、各層は同じ材料でも異なる材料でもよいが、バリア性を向上させるためには、異なる材料を用いることが好ましい。
オーバーコート層の膜厚などの諸条件は、表示性能、特に視野角特性に及ぼす影響を考慮して、当業者により適宜選択される。例えば、オーバーコート層の厚さと、有機EL素子の画素の最小幅との関係を開示する文献(非特許文献3)に従って膜厚などを求めることができる。本発明では、オーバーコート層の厚さは、例えば3から20μm、好ましくは5から15μmである。
なお、オーバーコート層に色変換フィルタ基板の各要素を密閉し、外部の有害なガスや水分などから、色変換フィルタ層、ブラックマトリックスなどを保護する機能(保護機能)と平坦化の機能を合わせ持つようにしてもよいが、平坦化の機能と保護機能を別々の層として持たせてもよい。例えば、平坦化の機能を有する層を平坦化層とし、保護機能を有する層をパッシベーション層として別々に設けてもよい。
5)透明基板118
透明基板118には、ガラスやプラスチックなどからなる絶縁性基板を用いることができる。あるいはまた、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂またはポリイミド樹脂などから形成される可撓性フィルムを基板として用いてもよい。
次に、外周封止層(120)および充填剤層(126)について説明する。これらは、本発明の有機EL素子の気密性を保つために必要に応じて設けられるものである。
A)外周封止層
外周封止層は、有機EL素子と色変換フィルタ基板を接着すると共に、内部の各構成要素を外部環境の酸素、水分などから保護する機能を有する。外周封止層は、例えば紫外線硬化型樹脂から形成ることができる。
有機EL素子と色変換フィルタ基板とのアライメントが完了したならば、紫外線を照射して、紫外線硬化型樹脂を硬化させればよい。
また、外周封止層に用いる前記紫外線硬化型樹脂は、ガラスビーズ、シリカビーズなど(例えば直径5〜50μm、好ましくは直径5〜25μmのもの)を含んでいてもよい。これらは、接着のために印加される圧力を負担する。
B)充填剤層
充填剤層は、外周封止層、封止用基板、発光部および色変換フィルタ基板により形成される内部空間を充填して、有機カラー素子の密閉性を高めるためものである。
充填剤層を形成するための充填剤は、発光部、色変換フィルタ層などの特性に悪影響を及ぼさない不活性液体または不活性なゲルであればよい。また、充填剤は、内部空間に注入した後にゲル化する液体であってもよい。本発明で使用しうるこのタイプの充填剤の例は、シリコーン樹脂、フッ素系不活性液体、またはフッ素系オイルなどを含む。充填剤の所要量は、当業者によって容易に決定されうるものである。なお、内部空間への充填剤の封入は従来通りに行えばよい。
次に、本発明の第二の側面であるカラー有機ELディスプレイの製造方法について説明する。
本発明のカラー有機ELディスプレイの製造方法は、(a)色変換フィルタ基板と有機EL素子を提供する工程と、(b)前記色変換フィルタ基板または前記有機EL素子のいずれか一方に光散乱性または光反射性である隔壁を形成する工程と、(c)色変換フィルタ基板に隔壁を形成した場合には、隔壁を形成した色変換フィルタ基板と有機EL素子とを貼り合わせ、有機EL素子に隔壁を形成した場合には、色変換フィルタと隔壁を形成した有機EL素子とを貼り合わせる工程とを含む。以下に各工程を説明する。まず、TFT型の有機EL素子およびパッシブマトリックス型の有機EL素子の製造方法(図3および図4参照)を説明し、次いで色変換フィルタ基板の製造方法(図5参照)を説明する。以下の説明では、適宜参照符号を用いながら、下部電極を陽極とする場合を例に取り説明するが、本発明はこれに限定されず、下部電極を陰極とする場合も包含される。この場合も、当業者は、下部電極、有機発光層、上部電極の材料の選択、成膜方法を適宜選択して適用することができる。
工程(a)は、有機EL素子と色変換フィルタ基板を提供する工程である。まず有機EL素子の製造工程について図3を参照して説明する。
(1)TFT型の有機EL素子の製造方法
この有機EL素子の製造方法は、以下の工程(A)〜(D)を含む(図3(a)〜(d))。
(A)TFTおよび平坦化層の形成(図3(a))
支持基板上に、TFTおよび平坦化層を形成する。支持基板は、上述したものを用いることができる。支持基板は、予め平滑化処理などの表面処理を施しておくことが好ましい。
TFTおよび平坦化層の形成は当該技術において知られている手段を用いて製造することができる。即ち、スパッタ法、蒸着法、スピンコート法などを含む被覆方法、フォトリソグラフ法などを適宜組み合わせて、支持基板102上に、複数のTFT122、平坦化層112を形成すればよい。
(B)下部電極の形成(図3(b))
次に、下部電極を形成する。上記平坦化層上にスパッタ法、フォトリソグラフィー法などにより下部電極を成膜すればよい。本発明では、例えば下部電極を全面成膜し、この上にレジスト剤を塗布した後、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを行い、下部電極(陽極)104を形成することができる。例えば、IZOを下部電極として用いる場合、フォトレジスト材料(例えばOFPR−800(東京応化工業社製))をスピンコート法によりIZO上に塗布し、これをクリーンオーブンまたはホットプレートを用い、50℃〜150℃で60秒〜240秒の条件でプリベイクおよび露光した後、現像して下部電極のパターンを形成すればよい。次いで、シュウ酸のような弱酸性溶液でIZOをエッチングすることにより下部電極を形成できる。本発明では、必要に応じて、絶縁膜を形成することができる。絶縁膜の形成は、リフトオフレジスト法など、当業者に公知の適切な方法で形成することができる。
(C)有機発光層の形成(図3(c))
次に、TFT、平坦化層、下部電極の形成された支持基板上に有機発光層116を形成する。有機発光層は、抵抗加熱蒸着装置などを用いて、例えば正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜すればよい。なお、有機発光層116はこの構成に限らず、先に説明したような種々の形態をとりうる。それぞれの形態においても、各層は抵抗加熱蒸着装置などを用いて成膜すればよい。
(D)上部電極および任意の層の形成(図3(d))
次に、有機発光層上に上部電極を形成する工程である。
TFT型のカラー有機ELディスプレイの場合、有機発光層上に下部電極を全面成膜する。
上部電極の成膜にはスパッタリング法、イオンプレーティング法、蒸着法などを用いることができる。本発明では、DCスパッタ法を用いることが好ましい。
次に、必要に応じて、上部電極側にパッシベーション層を形成する。該パッシベーション層の形成方法としては特に制約はなく、無機材料を用いる場合には、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法等の慣用の手法により形成できる。また、ポリマー材料を用いる場合にも、その形成法は特に制限はない。例えば、乾式法(スパッタ法、蒸着法、CVD法など)、あるいは湿式法(スピンコート法、ロールコート法、キャスト法など)のような慣用の手法により形成することができる。
(2)パッシブマトリックス型有機EL素子の製造方法
パッシブマトリックス型の有機EL素子の製造方法について図4(a)〜(d)を参照して説明する。この有機EL素子では、支持基板上に、図4(a)に示すように下部電極104を設け、その上に有機発光層116を形成し(図4(b))、上部電極106を成膜する(図4(c))。
これらの工程は、先に示した(A)〜(D)で説明した通りであるが、パッシブマトリックス型の場合には、上部電極は、例えば下部電極のラインパターンと垂直なパターンに上部電極(陰極)108を形成する。このようなパターン形成は、下部電極に垂直なパターンを有するマスクを用いるなどの公知の手順により行うことができる。
本発明のカラー有機ELディスプレイでは、支持基板上に反射膜(図示せず)を設けることができる。反射膜は、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法等の慣用の手法により形成することができる。また、必要に応じて反射膜上に絶縁層(図示せず)を形成する。絶縁層は、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法等の慣用の手段により形成することができる。なお、絶縁層の材料は、先に説明した無機酸化物膜、無機窒化物膜、有機材料などを用いることができる。
次いで、上部電極上にパッシベーション層を全面成膜する(図4(d))。この手順は上記工程(D)で説明した通りである。
(3)色変換フィルタ基板の製造方法
色変換フィルタ基板の製造方法は、以下のI)〜IV)の工程を含む(図5参照)。本明細書において色変換フィルタ基板とは、色変換フィルタ層を含み、その他、例えば透明な基板、ブラックマトリックス、平坦化層、パッシベーション層などを任意に含むものである。色変換フィルタ層とはカラーフィルタ、色変換層、およびカラーフィルタと色変換層との積層体の総称である。色変換層は、有機発光層で発光される光を波長分布変換して異なる波長の光として発光するものである。カラーフィルタは、波長分布変換を行わず特定の波長域の光を透過させるものである。
I)基板上に赤、緑および青の色変換フィルタ層の領域に相当する開口部を備えるブラックマトリックスを形成する工程(図5(a))
本発明では、例えばコーニング社製のガラス(ノンアルカリガラスである、コーニング1737ガラス)のような透明な基板上に先に説明したブラックマトリックスの材料を、スピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段により支持基板全面に塗布し、加熱乾燥した後、フォトリソグラフ法によりパターン形成する。すなわち、基板上に全面塗布し、乾燥されたブラックマトリックス上に、レジストをスピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段で塗布し、赤、緑および青の色変換フィルタ層の領域に相当する開口部が形成されるようなマスクを通して露光(UV照射など)し、パターンニングを行う。次いで、各色の開口部に相当する部分のブラックマトリックスおよびレジストを現像により除去し、所望のパターンを有するブラックマトリックスを形成する。なお、ブラックマトリックスとしては、光透過率が10%以下であるものを用いることが好ましい。
II)ブラックマトリックスの開口部に赤、緑および青の色変換フィルタ層を順次形成する工程(図5(b))
本発明では、染料または顔料を含有したマトリックス樹脂を、ブラックマトリックスを形成した透明基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを行うことにより色変換フィルタ層を形成する。例えば青色の蛍光を発する蛍光色素を含有するマトリックス樹脂を、スピンコート法などによりブラックマトリックスを形成した基板上に全面塗布し、加熱乾燥した後、フォトリソグラフ法によりパターン形成する。これを他の色変換フィルタ層に対しても行うことにより色変換フィルタ層を形成する。
以下に各色フィルタ層の形成方法を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明は、青緑色の光を発する有機発光層を用いた場合の各フィルタ層の形成方法を例にとる。
[青色フィルタ層の作製]
青色フィルタ層の材料を透明な支持基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを実施すことにより、青色フィルタ層のラインパターンを得ることができる。すなわち、青色フィルタ層の材料を塗布、乾燥した後、この上に、レジストをスピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段で塗布し、青色フィルタ層の領域が形成されるようなマスクを通して露光(UV照射など)し、パターンニングを行う。次いで、現像して所望のパターンを有する青色フィルタ層15を形成する。
[緑色変換フィルタ層の作製]
緑色変換用の蛍光色素を溶剤へ溶解させ、これに光重合性樹脂を加えて、硬化性樹脂組成物の溶液を得る。この溶液を、青色フィルタのラインパターンをすでに形成した、透明な支持基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを実施すことにより、緑色変換フィルタ層のラインパターンを得ることができる。すなわち、緑色変換フィルタ層の材料を塗布、乾燥した後、この上に、レジストをスピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段で塗布し、緑色の色変換フィルタ層の領域が形成されるようなマスクを通して露光(UV照射など)し、パターンニングを行う。次いで、現像して所望のパターンを有する緑色変換フィルタ層を形成する。
[赤色変換フィルタ層の作製]
赤色変換用の蛍光色素を溶剤へ溶解させ、これに光重合性樹脂を加えて、硬化性樹脂組成物の溶液を得る。この溶液を、青色フィルタ層および緑色変換フィルタ層のラインパターンを形成した透明な支持基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを実施すことにより、赤色変換フィルタ層を得る。すなわち、赤色変換フィルタ層の材料を塗布、乾燥した後、この上に、レジストをスピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段で塗布し、赤色変換フィルタ層の領域が形成されるようなマスクを通して露光(UV照射など)し、パターンニングを行う。次いで、現像して所望のパターンを有する赤色変換フィルタ層を形成する。
なお、上記各フィルタ層の形成において、乾燥は、60℃から100℃、好ましくは80℃で行われる。そのほかの条件は、従来より知られた条件を用いることができ、あるいは、そのような条件から当業者により容易に導くことができる。例えば、青色フィルタでは、スピンコート後のプリベイク温度80℃15分、露光・現像後の乾燥温度は、例えば200℃30分である。また、緑色変換フィルタでは、例えばスピンコート後のプリベイク温度80℃15分、露光・現像後の乾燥温度180℃30分である。緑色変換フィルタでは、例えばスピンコート後のプリベイク温度80℃10分、露光・現像後の乾燥温度は180℃30分である。
本発明では、各色変換フィルタ層は、ブラックマトリックスの開口部と同じ領域を有していることが好ましいが、ブラックマトリックスの開口部より大きい領域であってもよい。
さらに本発明では、色変換層と基板の間に、カラーフィルタ層をさらに設けてもよい。すなわち、上記の緑色または赤色の変換フィルタ層のみでは十分な色純度が得られない場合は、カラーフィルタ層を設けることができる。カラーフィルタ層の厚さは1〜1.5μmが好ましい。また、このカラーフィルタ層は、上記青色フィルタ層と同様の方法で形成することができる。
以上のようにして、本発明の色変換フィルタ層が得られる。
III)オーバーコート層の形成工程(図5(c))
本発明のオーバーコート層の形成工程は、上記の色変換フィルタ基板上に、オーバーコート層を形成するための材料を、スピンコート法等で塗布し、オーブンのような加熱手段でベーキング(例えば100℃から180℃、好ましくは130℃)することにより形成することができる。本発明では、180℃で30分の温度条件が好適である。
なお、オーバーコート層の形成に使用される材料は、上述の通りである。
IV)パッシベーション層の形成工程(図5(d))
オーバーコート層上にパッシベーション層を形成する。該パッシベーション層の形成方法としては特に制約はなく、無機材料を用いる場合には、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法、ゾル−ゲル法等の慣用の手法により形成できる。また、ポリマー材料を用いる場合にも、その形成法は特に制限はない。例えば、スピンコート法などのような慣用の手法により形成することができる。
以上のようにして色変換フィルタ基板を製造することができる。
次に、図6を参照して工程(b)を説明する。
工程(b)は、工程(a)で得られた、有機EL素子または色変換フィルタ基板のいずれか一方に隔壁124を設ける工程である。
図6(a)はTFT型の有機EL素子に隔壁を設けた場合の図である。また、図6(b)はパッシブマトリックス型の有機EL素子に隔壁を設けた場合の図である。図6(c)は、色変換フィルタ基板に隔壁を設けた場合の図である。
これらの図に示されるように、隔壁124は、有機EL素子上のサブピクセル間、または色変換フィルタ基板上のサブピクセル間(色変換フィルタ層の設けられていない部分)に形成される。
隔壁124は、例えば上述のような光反射性または光散乱性の微粉末を含むレジスト材料をスピンコート法のような手段で成膜し、フォトリソグラフィー法を適用してパターンニングを行うことにより形成される。また、大画素であればスクリーン印刷のような印刷手段により形成することもできる。
本発明では、有機EL素子または色変換フィルタ基板のいずれか一方に隔壁124を設ければよい。
工程(c)は、得られた有機EL素子と色変換フィルタ基板を貼り合わせる工程である。
具体的には、上記のように形成したTFT型またはパッシブマトリックス型有機EL素子と色変換フィルタ基板を乾燥窒素雰囲気(望ましくは、酸素および水分濃度ともに1ppm以下)内に配置する。そして、ディスペンサーロボットを用いて外周部に紫外線硬化型接着剤を塗布する。その後に、有機EL素子と色変換フィルタ基板とを密着させる。続いて、有機EL素子の発光部と色変換フィルタ層とのアライメントを行う。アクティブマトリクス駆動の場合には、下部電極と色変換フィルタ層との位置合わせを行う。一方、パッシブマトリクス駆動の場合には、下部電極および上部電極のラインパターンの交差部分と色変換フィルタ層との位置合わせを行う。
その後に、前述の紫外線硬化型接着剤に対して紫外線を照射して、該接着剤を硬化させて外周封止層120を形成する。紫外線照射は、例えば100mW/cmの照度で30秒間にわたって行うことが好ましい。
本工程では、図7(a)に示されるように、隔壁124を有機EL素子に設けた場合は、色変換フィルタ基板と隔壁を設けた有機EL素子を貼り合わせる。貼り合わせに際し、外周封止層120および充填剤層126を設けた(図7(b))。また、図8(a)に示されるように色変換フィルタ基板に隔壁を設けた場合は、隔壁を設けた色変換フィルタ基板と有機EL素子を貼り合わせる。貼り合わせに際し、外周封止層120および充填剤層126を設けた(図8(b))。
以上のようにして、カラー有機EL素子を形成することができる。
(実施例)
(実施例1)
従来から知られた手法により、ガラス基板上に、TFTをパターン形成した。次いで、下部電極であるIZOを、DCスパッタガスとしてArを用いたスパッタリングにより100nm積層した。この後、有機蒸着装置で正孔注入層として厚さ40nmのαNPDを、有機発光層として厚さ60nmのアルミキレート(Alq3)を、電子注入層として、厚さ1nmのLiを積層した。次に、DCスパッタリング法により上部の透明電極であるIZOを形成した。IZOの成膜条件は、スパッタガスにはArを用い、ターゲットにはIZOを用いた。この後、形成した各層を覆うように、従来の手順に従いパッシベーション層を形成した。
[隔壁の形成]
得られた有機EL素子上に、隔壁を形成した。隔壁はSrOの吸湿性白色微粉末を含むレジスト材料(ZPN1100(日本ゼオン製))をスピンコート法などで塗布し、フォトリソグラフィー法を適用してパターンニングすることにより形成した。なお、SrOとレジスト材料の混合割合は、重量比で5:1であった。
このようにして得られた、隔壁を有するTFT型有機EL素子に、以下の色変換フィルタ基板を貼り合わせ、カラー有機EL素子を作製した。本実施例では、長辺方向のピッチ195μm、短辺方向のピッチ65μmを有して、陽極を配置した。各陽極と陰極が対向するエリアの寸法は、長辺方向180μm、短辺方向50μmであった。
[色変換フィルタ基板の作製]
下記要領で、青色フィルタ、緑色変換フィルタ、赤色変換フィルタおよび平坦化層の作製で説明した手順に従い、透明な基板上に各層を形成し、色変換フィルタ基板を形成した。各カラーフィルタ層および蛍光変換層は、48×178μmの寸法を有した。
[青色フィルタの作製]
青色フィルタ材料(富士フィルムアーチ社製、カラーモザイクCB−7001)を、透明基板としてのコーニングガラス(50×50×1.1mm)上にスピンコート法により塗布し、フォトリソグラフィー法によりパターンニングを実施して青色フィルタを得た。
[緑色変換フィルタの作製]
蛍光色素としてクマリン(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)(120重量部)へ溶解させた。これに光重合性樹脂V259PA/P5(商品名、新日鐵化学(株))(100重量部)を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布液を、青色フィルタのラインパターンが形成された透明基板上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターンニングを実施して緑色変換フィルタを得た。
[赤色変換フィルタの作製]
蛍光色素としてクマリン(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)(120重量部)へ溶解させた。これに光重合性樹脂V259PA/P5(商品名、新日鐵化学(株))(100重量部)を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布液を、青色フィルタおよび緑色変換フィルタのラインパターンが形成された透明基板上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターンニングを実施して赤色変換フィルタを得た。
「オーバーコート層およびパッシベーション層の形成]
i)オーバーコート層の作製
上記の工程で作製された蛍光変換フィルタ上に、UV硬化型樹脂(エポキシ変性アクリレート)をスピンコート法により塗布し、高圧水銀灯で照射して膜厚8μmのオーバーコート層を形成した。オーバーコート層を形成した後の蛍光変換フィルタのパターンは変形していなかった。また、オーバーコート層の上面は平坦であった。
ii)パッシベーション層の作製
無機膜層として、DCスパッタ法により、室温において、膜厚300nmのSiOx膜を形成した。スパッタターゲットにはSiを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガス(Ar:酸素=5:1)を使用した。
[貼り合わせ工程]
上述のように形成された有機EL素子と色変換フィルタ基板を、グローブボックス内で、乾燥窒素雰囲気下(酸素および水分濃度共に1ppm以下)においてUV硬化接着剤を用いて貼り合わせ、封止した。
(実施例2)
ガラス基板上にDCスパッタリングにより100nmのCrB(反射膜)を形成した。スパッタガスとしてArを用い300Wのパワーを印加した。さらに下部電極であるIZOを、DCスパッタガスとしてArを用いたスパッタリングにより100nm積層し、フォトリソグラフ法によりパターンニングを施した。この後、有機蒸着装置で正孔注入層として厚さ40nmのαNPDを、有機発光層として厚さ60nmのアルミキレート(Alq3)を、電子注入層として、厚さ1nmのLiを積層した。次に、DCスパッタリング法により上部の透明電極であるIZOを形成し、下部電極と垂直の方向にパターンニングを施した。上部電極(IZO)の成膜条件は、スパッタガスにはArを用い、ターゲットにはIZOを用いた。これに実施例1と同様の手順で、隔壁を形成し、実施例1で説明した色変換フィルタ基板を貼り合わせ、カラー有機ELディスプレイを作製した。
(実施例3)
実施例1に示した方法により、TFT型の有機EL素子を作成した。次に実施例1に示した方法により色変換フィルタ基板を作成した。この色変換フィルタ基板上に隔壁を形成した。隔壁はSrOの吸湿性白色微粉末を含むレジスト材料(ZPN1100(日本ゼオン製))をスピンコート法などで塗布し、フォトリソグラフィー法を適用してパターンニングすることにより形成した。なお、SrOとレジスト材料の混合割合は、重量比で5:1であった。
隔壁を有する色変換フィルタ基板とTFT型の有機EL素子をグローブボックス内で、乾燥窒素雰囲気下(酸素および水分濃度共に1ppm以下)においてUV硬化接着剤を用いて貼り合わせ、封止した。
(比較例1、2、3)
隔壁を形成しないことをのぞいて実施例1、2および3と同様にしてカラー有機ELディスプレイを形成した。
(評価)
カラー有機ELディスプレイの評価を以下の通り行った。
(発光効率試験)
上記各実施例および比較例の有機EL素子を100cd/mの輝度で点灯させ、その際の電流を測定して電流効率の相対値を求めることにより評価した。結果を表1に示す。いずれの実施例共に比較例に対して高い発光効率を示した。
Figure 2005123089
(耐久試験)
本発明のカラー有機ELディスプレイの長期安定性を試験するため、室温で1000時間の駆動試験を行い、ダークスポットの発生の有無を試験した。結果を表2に示す。
Figure 2005123089
本発明の一実施形態のカラー有機ELディスプレイの概略断面図である。 本発明の別の実施形態のカラー有機ELディスプレイの概略断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の有機EL素子の製造工程を示す概略断面図である。 (a)〜(d)は、別の有機EL素子の製造工程を示す概略断面図である。 色変換フィルタ基板の製造工程を示す概略図である。 (a)〜(c)は、隔壁を形成した有機EL素子および色変換フィルタ基板を示す概略図である。 (a)および(b)は、本発明のカラー有機ELディスプレイの製造工程を示す概略断面図である。 (a)および(b)は、本発明のカラー有機ELディスプレイの別の製造工程を示す概略断面図である。
符号の説明
10、20 カラー有機ELディスプレイ
102 支持基板
104 下部電極
106 上部電極
108 ブラックマトリックス
110 色変換層
112 平坦化層
114a、114b パッシベーション層
116 有機発光層
118 透明基板
120 外周封止層
122 TFT
124 隔壁
126 充填剤層
128 オーバーコート層

Claims (4)

  1. 色変換フィルタ基板と有機EL素子を、間隙を介して貼り合わせたカラー有機ELディスプレイであって、カラー有機ELディスプレイの前記間隙に光散乱性または光反射性の隔壁を形成したことを特徴とするカラー有機ELディスプレイ。
  2. 前記隔壁が吸湿性を有することを特徴とする請求項1に記載のカラー有機ELディスプレイ。
  3. カラー有機ELディスプレイの製造方法であって、
    (a)有機EL素子と色変換フィルタ基板を提供する工程と、
    (b)前記有機EL素子上または前記色変換フィルタ基板上のいずれか一方に光散乱性または光反射性である隔壁を形成する工程と、
    (c)有機EL素子に隔壁を形成した場合には、色変換フィルタと隔壁を形成した有機EL素子とを貼り合わせ、色変換フィルタ基板に隔壁を形成した場合には、隔壁を形成した色変換フィルタ基板と有機EL素子とを貼り合わせる工程とを含むことを特徴とするカラー有機ELディスプレイの製造方法。
  4. 前記隔壁が吸湿性を有することを特徴とする請求項3に記載のカラー有機ELディスプレイの製造方法。
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