JP2005123088A - 色変換フィルタおよびそれを用いた有機elディスプレイ - Google Patents

色変換フィルタおよびそれを用いた有機elディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】 色変換方式に用いられる色変換フィルタにおける光取り出し効率の向上。
【解決手段】 透明基板と、低屈折率層と、1つまたは複数のカラーフィルタ層と、1つまたは複数の色変換フィルタ層とを含み、前記低屈折率層と前記カラーフィルタ層とが隣接していることを特徴とする色変換フィルタ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高い色変換効率を可能とする色変換発光デバイスに関する。詳細には、イメージセンサー、パーソナルコンピューター、ワードプロセッサー、テレビ、ファクシミリ、オーディオ、ビデオ、カーナビゲーション、電気卓上計算機、電話機、携帯端末機ならびに産業用計測器等の表示用の色変換発光デバイスに関する。
近年、情報の多様化が急速に進んでいる。この中で、情報分野における表示デバイスは「美・軽・薄・優」が求められ、さらに低消費電力、高速応答化へ向けて活発な開発が進められている。
液晶表示素子等に対して、視野角依存性および高速応答性などに優れた下記の特徴を有する、有機分子の薄膜積層構造を有し、印加電圧10Vで、1000cd/m2以上の高輝度で発光する積層型有機エレクトロルミネセンス(以下、有機ELと称する)素子が、Tangらによって報告(非特許文献1参照)されて以来、有機EL素子は実用化に向けての研究が活発に行われている。また、有機高分子材料を用いた同様の素子も活発に開発が進められている。
最近では、CRT、プラズマディスプレイらの応用に実績を有する、発光体の発光を蛍光体により所望の色に変換する方法が注目を集めてきている。例えば、有機EL素子の発光域の光を吸収し、波長分布変換を行って可視光域の蛍光を発光する蛍光材料をフィルタに用いる色変換方式(特許文献1〜4参照)が検討されている。色変換方式においては、有機EL素子の発光色は白色に限定されないため、より輝度の高い有機EL素子を光源に適用することができる。たとえば青色発光の有機EL素子を用いた色変換方式においては、青色光を緑色光および赤色光に波長変換している。このような蛍光色素を含む蛍光色素変換膜を高精細にパターニングすれば、発光体の近紫外光ないし可視光のような弱いエネルギー線を用いても、フルカラーの発光型ディスプレイを構築できる。
古典光学によれば、固体薄膜内の発光中心から透明基板を通して光を取り出す発光素子の光取り出し効率の上限は、約20〜30%であると見積もられている。光取り出し効率の低下の原因は、基板−空気界面における反射により、光が素子内を導波し、基板端部で発光するためとされている。この問題に関して、有機発光層と透明基板との間にシリカエアロゲル層を設けて、有機EL発光素子の光取り出し効率を向上することが試みられてきている(非特許文献2参照)。
特開平3−152897号公報 特開平5−258860号公報 特開平8−286033号公報 特開平9−208944号公報 Appl. Phys. Lett., 51, 913 (1987) 日本学術振興会光電相互変換第125委員会EL分科会第23回研究会資料(平成13年7月6日)
色変換方式に用いられる色変換フィルタは、発光素子の光を色変換層において波長分布変換し、透明基板を通して出力するものである。色変換層における波長分布変換は、色変換色素が発光素子の光を吸収し、蛍光ないし燐光として異なる波長の光を発光することにより行われている。色変換色素の発光は無指向性であるので、基板に対して種々の角度を有する光が発せられる。これらの光のうち、透明基板−空気界面における全反射条件を満たす部分は、透明基板内を導波してしまい、透明基板表面からの光取り出し効率は未だ低いものである。
したがって、色変換方式に用いられる色変換フィルタの光取り出し効率の向上が強く求められている。
本発明の第1の実施形態である色変換フィルタは、透明基板と、低屈折率層と、1つまたは複数のカラーフィルタ層と、1つまたは複数の色変換層とを含み、前記低屈折率層と前記カラーフィルタ層とが隣接していることを特徴とする。ここで、前記低屈折率層は、1.0〜1.5の屈折率を有することが望ましい。望ましくは、前記低屈折率層は、透明無機化合物およびポリマーからなる群から選択される材料により形成されている。
本発明の第2の実施形態である有機ELディスプレイは、透明基板と、低屈折率層と、1つまたは複数のカラーフィルタ層と、1つまたは複数の色変換層とを含み、前記低屈折率層と前記カラーフィルタ層とが隣接している色変換フィルタと、基板上に第1電極と、有機EL層と、第2電極とを含む有機EL発光素子とを含み、前記色変換フィルタと前記有機EL発光素子とが貼り合わせられていることを特徴とする。ここで、前記有機EL発光素子が複数のスイッチング素子をさらに含んでいてもよい。あるいはまた、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれがラインパターンを有する複数の部分から形成され、前記第1電極のラインパターンと前記第2電極のラインパターンとは直交して配置されていてもよい。また、前記低屈折率層は、1.0〜1.5の屈折率を有することが望ましい。望ましくは、前記低屈折率層は、透明無機化合物およびポリマーからなる群から選択される材料により形成されている。
本発明の第3の実施形態である有機ELディスプレイは、透明基板上に、低屈折率層と、1つまたは複数のカラーフィルタ層と、1つまたは複数の色変換層と、第1電極と、有機EL層と、第2電極とがこの順に積層されていることを特徴とする。ここで、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれがラインパターンを有する複数の部分から形成され、前記第1電極のラインパターンと前記第2電極のラインパターンとは直交して配置されていてもよい。また、前記低屈折率層は、1.0〜1.5の屈折率を有することが望ましい。望ましくは、前記低屈折率層は、透明無機化合物およびポリマーからなる群から選択される材料により形成されている。
以上のような実施形態において、色変換フィルタ層と透明基板との間に低屈折率層を設けることにより、透明基板内を横方向に導波する光を減少させ、色変換フィルタ層からの光取り出し効率が向上した色変換フィルタを得ることができた。該色変換フィルタを色変換方式有機ELディスプレイに応用した場合、より少ない電流量で所望の強度の出力光を得ることが可能となる。加えて、電流量を少なくできることは、用いられる有機EL発光素子の長寿命化において重要である。
本発明の第1の実施形態である色変換フィルタの一例を図1に示す。図1において、透明基板10上に低屈折率層20、色変換フィルタ層30が積層されており、この例では色変換フィルタ層30は、色変換層34とカラーフィルタ層32との積層体である。
本発明の色変換発光デバイスに用いられる透明基板10は、色変換フィルタ層32によって変換された光に対して透明であることが必要である。また、透明基板10は、積層される層の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐えるものであるべきであり、さらに寸法安定性に優れていることが好ましい。透明基板10の材料として好ましいものは、ガラス、ならびにポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等の樹脂を含む。ホウケイ酸ガラスまたは青板ガラス等が特に好ましいものである。あるいはまた、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂またはポリイミド樹脂などから形成される可撓性フィルムを、透明基板10として用いてもよい。
本発明の色変換フィルタ層30は、色変換層34とカラーフィルタ層32との積層体であることが望ましい。発光素子の光は、色変換層34、カラーフィルタ層32の順に通過して外部へと放射される。カラーフィルタ層32は、特定の波長成分の光を透過させ、発光素子の光または色変換層34で波長分布変換された光の色純度をより向上させる層である。カラーフィルタ層32は、色素とマトリクス樹脂とを含み、例えば液晶表示装置などに用いられる、当該技術において知られている任意の材料を用いて形成することができる。カラーフィルタ層32は、0.5〜10μm、好ましくは1〜5μm、より好ましくは1〜1.5μmの膜厚を有する。このような膜厚を有することにより、所望の強度の出力光を得ることが可能となる。
本発明の色変換層34は、マトリクス樹脂と色変換色素とを含む。本発明の色変換色素は、発光部から発せられる近紫外ないし可視領域(400〜700nm)の光を吸収して波長分布変換を行い、異なる波長の可視光を蛍光ないし燐光として発光するものである。特に青色ないし青緑色領域(450〜550nm)の光を吸収することが好ましい。本発明において用いることができる色変換色素は、たとえば、青色ないし青緑色領域の光を吸収して赤色領域の蛍光ないし燐光を発する色素、青色ないし青緑色領域の光を吸収して緑色領域の蛍光ないし燐光を発する色素、あるいは近紫外ないし可視領域の光を吸収して青色の蛍光ないし燐光を発する色素などを含む。
たとえば、青色ないし青緑色領域の光を発光する光源を用いて、該光源からの光を単なる赤色カラーフィルタ層に通して赤色領域の光を得ようとすると、元々赤色領域の波長の光が少ないために極めて暗い出力光になってしまう。しかしながら、青色ないし青緑色の光を吸収する色変換色素によって赤色領域の光に変換することにより、十分な強度を有する赤色領域の光の出力が可能となる。緑色についても同様である。また、青色に関しては、より短波長の青色光を吸収して、より長波長の好ましい色相を有する別の青色光に変換するために色変換色素を用いてもよい。
光源から発せられる青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色光を発する色変換色素としては、例えばローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウムパークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性ないし燐光性があれば使用することができる。
光源から発せられる青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色光を発する色変換色素としては、例えば3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、あるいはクマリン色素系染料であるベーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性ないし燐光性があれば使用することができる。
光源から発せられる近紫外ないし可視領域の光を吸収して、青色光を発する蛍光色素としては、例えばクマリン466、クマリン47、クマリン2、およびクマリン102などのクマリン系色素が挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性ないし燐光性があれば使用することができる。
本発明のマトリクス樹脂は、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂およびこれらの樹脂混合物などを含む。
あるいはまた、色変換層34をパターニングする必要がある場合には、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂(レジスト)を用いることができる。この場合、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂(レジスト)の硬化物がマトリクス樹脂として機能する。また、色変換層のパターニングを行うために、該光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、未露光の状態において有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性であることが望ましい。
用いることができる光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂(レジスト)は、具体的には、(1)アクロイル基やメタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと、光または熱重合開始剤とからなる組成物、(2)ボリビニル桂皮酸エステルと増感剤とからなる組成物、(3)鎖状または環状オレフィンとビスアジドとからなる組成物(ナイトレンが発生して、オレフィンを架橋させる)、および(4)エポキシ基を有するモノマーと酸発生剤とからなる組成物などを含む。特に、(1)のアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと光または熱重合開始剤とからなる組成物を用いることが好ましい。なぜなら、該組成物は高精細なパターニングが可能であり、および重合して硬化した後は耐溶剤性、耐熱性等の信頼性が高いからである。
本発明で用いることができる光重合開始剤、増感剤および酸発生剤は、含まれる色変換色素が吸収しない波長の光によって重合を開始させるものであることが好ましい。本発明の色変換層34において、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂中の樹脂自身が光または熱により重合することが可能である場合には、光重合開始剤および熱重合開始剤を添加しないことも可能である。
本発明の色変換層34は、マトリクス樹脂、蛍光変換色素、およびデンドリマーを含む溶液を調製し、それをスピンコート、ディップコート、ロールコート、スクリーン印刷など当該技術に知られている方法を用いて透明基板上に該溶液を塗布し、乾燥することにより形成される。
あるいはまた、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂、蛍光変換色素およびデンドリマーを含む溶液を調製し、該溶液を透明基板上に塗布し、引き続いて露光、パターニングを行うことにより、パターンを有して配設された色変換層4を形成することができる。該パターニングは、未露光部分の樹脂を溶解または分散させる有機溶媒またはアルカリ溶液を用いて、未露光部分の樹脂を除去するなどの慣用の方法によって実施することができる。
本発明の色変換層34において、該色変換層の重量を基準として0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜2質量%の色変換色素を用いることが好ましい。このような濃度範囲の色変換色素を用いることにより、濃度消光および劣化を起こすことなく色変換を行うことが可能となる。
本発明の色変換層34は、5μm以上、好ましくは8〜15μmの膜厚を有する。このような膜厚を有することにより、所望の強度の色変換された出力光を得ることが可能となる。
低屈折率層20は、透明基板10と色変換フィルタ層30との間に設けられ、透明基板10および色変換フィルタ層30よりも低い屈折率を有する層である。低屈折率層20は、単一材料から成る単一層であってもよいし、複数の材料を積層した積層構造を有してもよい。
透明基板10としてガラスを用いた場合、その屈折率(n)は、1.52程度であり、色変換フィルタ層の屈折率は1.53程度である。したがって、低屈折率層20の材料は、1.01〜1.45、好ましくは1.30〜1.45の屈折率を有する材料であることが望ましい。本発明において用いることができる材料は、透明無機化合物およびポリマーを含み、好ましくはシリカまたは他の金属酸化物のエアロゲル(n=1.01)、MgF(n=1.38)、フッ素系ポリマー(n=1.36〜1.42)を含む。複数の材料を積層した積層構造を有する低屈折率層を用いる場合には、積層構造全体としての屈折率を、前述の範囲内とするように設計することが望ましい。また、低屈折率層20を通して光を出力するため、低屈折率層20は、400〜700nmの領域の光に対して50%以上、好ましくは80%以上の透過率を有することが望ましい。さらに、低屈折率層20の材料は、無色であることが好ましい。
低屈折率層20は、当該技術において知られている方法により、前述の材料を堆積させることにより得ることができる。シリカまたは他の金属酸化物のエアロゲルから低屈折率層20を形成する場合には、ゾルゲル法を用いることが好ましい。MgFなどの透明無機化合物から低屈折率層を形成する場合には、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタ、レーザーアブレーションなどを用いることが好ましい。また、フッ素系ポリマーから低屈折率層を形成する場合には、蒸着ないしスパッタに加えて、スピンコート、ディップコート、ナイフコート、ロールコートなどの塗布方法を用いてもよい。低屈折率層20は、0.5〜4μm、好ましくは1〜2μmの厚さを有することが望ましい。
図2を参照して、本発明における低屈折率層20の効果を説明する。図2(a)は、低屈折率層20を用いない場合を示す。発光素子からの光が色変換フィルタ層30内で波長分布変換されて、異なる波長の光(以下、変換光と称する)が放射される。波長分布変換は無指向性であるので、変換光は全方向に放射される。基板10と空気との界面12に対して大きな入射角を有する変換光は、該界面で屈折されるが外部へと放射される。しかしながら、界面12における全反射の臨界角よりも小さい入射角を有する光は、界面12で全反射され、基板10内を横方向に導波し、基板端面から放射される。すなわち、全反射の臨界角より小さい入射角を有する光は、取り出し効率に寄与しない損失光となる。
これに対して、図2(b)は、本発明の低屈折率層20を用いた場合を示す。変換光は、低屈折率層20と透明基板10との界面14において、透明基板10と空気との界面12に対する入射角が大きくなるように屈折される。この屈折によって、界面12における全反射の臨界角よりも大きな入射角を有する光を増加させることができ、したがって光の取り出し効率を向上させることが可能となる。さらに、界面14または低屈折率層20と色変換フィルタ層30との界面16における光散乱があれば、より高い取り出し効率を得ることが可能となる。
上記においては、色変換フィルタ層30において波長分布変換が行われる場合(すなわち、色変換層34を用いる場合)について述べたが、色変換フィルタ層30がカラーフィルタ層32のみであっても、発光素子からの光が種々の角度を有して入射する場合には、本発明は光の取り出し効率の向上に有効である。
本発明の色変換フィルタは、複数の色変換フィルタ層を有してもよい。たとえば、フルカラーディスプレイの用途においては、赤色、緑色、および青色の色変換フィルタ層をマトリクス状に配置することが望ましい。ここで、赤色および緑色の色変換フィルタ層は、色変換層34とカラーフィルタ層32の積層体を用いることが望ましい。一方、青色の色変換フィルタ層は、色変換層34を含んでもよいが、好ましくはカラーフィルタ層32のみで構成することが可能である。ただし、青緑色の光源を用いる場合には、緑色の色変換フィルタ層もカラーフィルタ層32のみで構成してもよい。
白色光源を用いる際には、赤色、緑色、および青色の色変換フィルタ層をカラーフィルタ層32のみで構成することも可能である。しかしながら、特に赤色および緑色については、色変換層34を用いることによって所望する波長成分を増大させることが可能である。
本発明の色変換フィルタは、例えば近紫外から可視域、好ましくは青色から青緑色の光を発する任意の光源の光を、波長分布変換することができる。そのような光源の例は、EL発光素子(有機および無機を含む)、プラズマ発光素子、冷陰極管、放電灯(高圧ないし超高圧水銀灯)、発光ダイオード(LED)などを含み、好ましくはEL発光素子またはLEDであり、より好ましくは有機EL発光素子である。
本発明の第2の実施形態である有機ELディスプレイは、透明基板10、低屈折率層20、および1つまたは複数の色変換フィルタ層30を含む色変換フィルタと、基板50の上に第1電極70、有機EL層80および第2電極90が積層されている有機EL発光素子とを含み、該色変換フィルタと該有機EL発光素子とが貼り合わせられている。
有機ELディスプレイの構造の一例を図3(a)に示す。図3(a)の貼り合わせ型トップエミッション方式有機ELディスプレイ300においては、基板50上に、スイッチング素子60と、スイッチング素子60に1対1で接続される複数の部分からなる第1電極70と、有機EL層80と、均一に形成される第2電極90とが積層されたアクティブマトリクス駆動される有機EL発光素子を示した。
基板50は、ガラスやプラスチックなどからなる絶縁性基板、または、半導電性や導電性基板に絶縁性の薄膜を形成した基板を用いることができる。あるいはまた、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂またはポリイミド樹脂などから形成される可撓性フィルムを、基板50として用いてもよい。
スイッチング素子60としては、TFTまたはMIMなどの当該技術において知られている任意のものを用いることができる。本実施形態の有機ELディスプレイにおいては、スイッチング素子を光が通過しないので、開口率を増加させるためにスイッチング素子を小さくする必要がなく、該素子の設計の自由度を高くすることができる。
第1電極70は、反射性を有し、陽極または陰極のいずれであってもよい。第1電極70を陽極として用いる場合、正孔の注入を効率よく行うために、仕事関数が大きい材料が用いられ、ITO、IZOなどの導電性金属酸化物を用いて第1電極70を形成することができる。さらに、ITOなどの導電性金属酸化物を用いる場合、裏面(有機EL層80と接触しない面)に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いることが好ましい。このメタル電極は、導電性金属酸化物より抵抗率が低いので補助電極として機能すると同時に、有機EL層80にて発光される光を色変換フィルタ層30へと反射して光の有効利用を図ることが可能となる。
第1電極70を陰極として用いる場合、仕事関数が小さい材料であるリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物もしくは酸化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物が用いられる。前述と同様に、裏面(有機EL層80と接触しない面)に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いて、電極の低抵抗化、ならびに反射による有機EL層80の発光の有効利用を図ることができる。
有機EL層80は、近紫外から可視領域の光、好ましくは青色から青緑色領域の光を発する。その発光が色変換フィルタ層30に入射して、所望される色を有する可視光を出力する。有機EL層80は、少なくとも有機発光層を含み、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を介在させた構造を有する。具体的には、下記のような層構成からなるものが採用される。
(1)有機発光層
(2)正孔注入層/有機発光層
(3)有機発光層/電子注入層
(4)正孔注入層/有機発光層/電子注入層
(5)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層
(6)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層
(上記において、陽極は有機発光層または正孔注入層に接続され、陰極は有機発光層または電子注入層に接続される)
上記各層の材料としては、公知のものが使用される。青色から青緑色の発光を得るためには、有機EL発光層中に、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、べンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などが好ましく使用される。
第2電極90は、陽極または陰極のいずれであってもよい。加えて、第2電極90は、有機EL層80の発光波長域において透明であることが求められる。具体的には、第2電極90は、波長400〜800nmの光に対して50%以上、好ましくは80%以上の透過率を有することが好ましい。
第2電極90を陰極として用いる場合、その材料は、電子を効率よく注入するために仕事関数が小さいことが求められる。さらに、有機EL層の発光波長域において透明であることが必要とされる。これら2つの特性を両立するために、第2電極90を複数層からなる積層構造とすることが好ましい。なぜなら、仕事関数の小さい材料は、一般的に透明性が低いからである。すなわち、有機EL層80と接触する部位に、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物の極薄膜(10nm以下)を用いる。これらの仕事関数の小さい材料を用いることにより効率のよい電子注入を可能とし、さらに極薄膜とすることによりこれら材料による透明性低下を最低限とすることが可能となる。該極薄膜の上には、ITOまたはIZOなどの透明導電膜を形成する。これらの透明導電膜は、第2電極90全体の抵抗値を減少させ有機EL層80に対して充分な電流を供給することを可能にする。
第2電極90を陽極として用いる場合、正孔注入効率を高めるために仕事関数の大きな材料を用いる必要がある。また、有機EL層80からの発光が第2電極90を通過するために透明性の高い材料を用いる必要がある。したがって、この場合にはITOまたはIZOのような透明導電膜を用いることが好ましい。
あるいはまた、貼り合わせ型有機ELディスプレイにおいて、有機EL発光素子は、スイッチング素子60をもたないパッシブマトリクス型の素子であってもよい。パッシブマトリクス型有機EL発光素子は、基板と、ラインパターンの複数の部分を有する第1電極と、有機EL層と、ラインパターンの複数の部分を有する第2電極とを含み、ここで第1電極のラインパターンと第2電極のラインパターンとが直交するように配置することによって形成される。第1電極、第2電極および有機EL層を構成する材料は、前述のものと同様であることが望ましい。
一方、色変換フィルタには、複数の部分からなる第1電極70のそれぞれに対応する位置に、赤色変換フィルタ層30R、緑色変換フィルタ層30G、および青色変換フィルタ層30Bが配置され、各色変換フィルタ層の間にブラックマスク40が配置されている。ブラックマスク40は、任意選択的に設けてもよい層であるが、隣接する画素からの光の漏れを防止してコントラストを向上させることに有効な層である。
そして、有機EL発光素子と色変換フィルタとを外周封止層100を用いて接着して、有機ELディスプレイが得られる。外周封止層100は、隔壁層の外周部に設けられ、有機EL素子と色変換フィルタを接着するとともに、内部の各構成要素を外部環境の酸素、水分などから保護する機能を有する。外周封止層100は紫外線硬化型接着剤から形成される。また、前記紫外線硬化型接着剤は、直径5〜50μm、好ましくは直径5〜20μmのガラスビーズ、シリカビーズなどを含んでもよい。これらのビーズ類は、有機EL素子と色変換フィルタとの貼り合わせにおいて、基板間距離(基板50と透明基板10との間の距離)を規定するとともに、接着のために印加される圧力を負担する。さらに、ディスプレイ駆動時に発生する応力(特にディスプレイ外周部における応力)も負担して、該応力によるディスプレイの劣化を防止する。
任意選択的ではあるが、貼り合わせにより形成される内部空間110に充填剤を充填して、有機EL層80の発光の内部空間界面における反射を抑制し、該発光を色変換フィルタへと効率よく透過させてもよい。充填剤は、波長400〜800nmの光に対して20%〜95%、好ましくは60%〜95%の可視光透過率と、1.2〜2.5の屈折率とを有することが好ましい。充填剤は、有機EL素子および色変換フィルタの特性に悪影響を及ぼさない不活性液体で形成される。あるいはまた、外周封止の後にゲル化する液体で形成されていてもよい。このような充填剤の例は、シリコーン樹脂、フッ素系不活性液体、またはフッ素系オイルなどを含む。
あるいはまた、外周封止層100を設けるのではなく、透明な接着剤を有機EL発光素子または色変換フィルタの全面に塗布し、該接着剤によって有機EL発光素子と色変換フィルタとを貼り合わせてもよい。
本発明の第3の実施形態である有機ELディスプレイを図3(b)に示す。色変換フィルタの構成は、図3(a)のものと同様である。図3(b)のパッシブマトリクス駆動のボトムエミッション方式有機ELディスプレイ310は、色変換フィルタ層30の上に、第2電極92、有機EL層80および第1電極72が積層され、封止基板120と外周封止層100によって封止されている。このディスプレイにおいては、第2電極92は、紙面内左右方向に延びるラインパターンを有する複数の部分から構成され、第1電極72は、紙面垂直方向に延びるラインパターンを有する複数の部分から構成されている。第2電極、有機EL層および第1電極を構成する材料としては、前述のものを用いることができる。
封止基板120は、酸素透過性および水分透過性の低い材料から形成することが望ましい。好ましくは、ガラス基板、金属基板、アクリル樹脂またはポリエステル樹脂等のプラスチック基板(特に、表面がSiO、SiN、SiN、AlO、TiO、TaOまたはZnOのような無機材料で被覆されているプラスチック基板)が用いられる。外周封止層100としては、前述と同様の材料を用いることができる。任意選択的ではあるが、封止により形成される内部空間に、水分吸収剤を配置してもよい。
(実施例1)
最初に、ガラス基板10(n=1.52)上に、抵抗加熱蒸着法により厚さ1.5μmのMgFを積層して、低屈折率層20(n=1.38)を形成した。
次に、市販のカラーフィルタ材料(富士フイルムARCH製CR−7001)をスピンコート法にて塗布し、加熱乾燥することにより赤色カラーフィルタ層32Rを形成した。そして、クマリン6(0.1質量部)、ローダミン6G(0.05質量部)、ベーシックバイオレット11(0.05質量部)を、プロピレングリコールモノエチルアセテート溶剤(120質量部)に溶解させた蛍光変換色素溶液を調製した。該溶液に対して、100質量部の光重合性樹脂「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社)を添加して溶解させ、塗布液を得た。この塗布液を、カラーフィルタ層32R(n=1.53)を形成した基板上にスピンコート法にて塗布し、加熱乾燥して赤色変換層34R(n=1.53)を形成し、色変換フィルタを得た。
(比較例1)
低屈折率層20を形成しなかったことを除いて、実施例1を繰り返して色変換フィルタを得た。
(評価)
実施例1および比較例1にてそれぞれ3つのサンプルを作製して、評価を行った。色変換フィルタの色変換層側に光源を配置して、波長450nm〜510nmの光を、100Cd/mで照射した。ここで、色変換フィルタを通して出射した光の波長610nmの赤色成分の強度を測定し、結果を表1にまとめた。
Figure 2005123088
表1から、低屈折率層を持たない比較例1の色変換フィルタに比較して、低屈折率層を有する実施例1および実施例2の色変換フィルタの方が強い赤色光を発していることが分かる。色変換層およびカラーフィルタ層は同一であるので、この結果は、低屈折率層によって光の取り出し効率が向上したことによると考えられる。
(実施例2)
透明基板10上に、抵抗加熱蒸着法により厚さ1.5μmのMgFを積層して、低屈折率層20を形成した。
次に、ブラックマスク材料(富士フイルムARCH製:カラーモザイクCK−7000)をスピンコート法にて塗布後、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、縦方向0.33mm×横方向0.09mmの複数の開口部を有する、膜厚1.5μmのブラックマスク4を得た。開口部間の間隔は、縦横ともに0.03mmとした。
次に、青色フィルタ材料(富士フイルムARCH製:カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法にて塗布後、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm、線間隔0.33mm、膜厚2μmの、縦方向に延びるラインパターン状の青色カラーフィルタ層32Bを形成した。
青色カラーフィルタ32Bを形成した支持基板1上に、緑色フィルタ材料(富士フイルムARCH製:カラーモザイクCG−7001)をスピンコート法にて塗布後、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm、線間隔0.33mm、膜厚2μmの、縦方向に延びるラインパターン状の緑色カラーフィルタ層32Gを形成した。
次に、赤色フィルタ材料(富士フイルムARCH製:カラーモザイクCR−7001)をスピンコート法にて塗布後、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm、線間隔0.33mm、膜厚2μmの、縦方向に延びるラインパターン状の赤色カラーフィルタ32Rを形成した。
次に、クマリン6(0.1質量部)を、プロピレングリコールモノエチルアセテート溶剤(120質量部)に溶解させた蛍光変換色素溶液を調製した。該溶液に対して、100質量部の光重合性樹脂「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社)を添加して溶解させ、塗布液を得た。この塗布液をスピンコート法にて塗布し、加熱乾燥して線幅0.1mm、膜厚8μmを有する緑色変換層34Gを緑色カラーフィルタ層32G上に形成した。
そして、ローダミン6G(0.3質量部)、ベーシックバイオレット11(0.3質量部)を、プロピレングリコールモノエチルアセテート溶剤(120質量部)に溶解させた蛍光変換色素溶液を調製した。該溶液に対して、100質量部の光重合性樹脂「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社)を添加して溶解させ、塗布液を得た。この塗布液を、前述の基板上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm、膜厚8μmを有する赤色変換層34Rを赤色カラーフィルタ32R上に形成して、色変換フィルタを得た。得られた色変換フィルタにおいては、ブラックマスクを含めて0.36mm×0.36mmの寸法を有するピクセルがマトリクス状に配列されており、各ピクセルは、縦方向0.33mm×横方向0.09mmのRGBのサブピクセルから構成された。
TFT、および該TFTのソース電極部分を開口した絶縁膜をあらかじめ設けたガラス基板上に、マスクを用いるスパッタ法にて厚さ100nmのAlおよび厚さ20nmのIZOを積層して、TFTのそれぞれと1対1に対応する複数の部分に分割された第1電極70を形成した。第1電極70のそれぞれの部分は縦方向0.33mm×横方向0.09mmの寸法を有し、縦横ともに0.03mmの間隔をおいてマトリクス状に配列された。
続いて、第1電極70を形成した基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着して、有機EL層80を形成した。有機EL層80は、正孔注入層/正孔輸送層/有機EL発光層/電子注入層の4層構成とした。真空槽内圧を1×10−4Paまで減圧し、厚さ100nmの銅フタロシアニン(CuPc、正孔注入層)、厚さ20nmの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD、正孔輸送層)、厚さ30nmの4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi、有機EL発光層)、および厚さ20nmのアルミニウムトリス(8−キノリノラート)(Alq、電子注入層)を、真空を破ることなく積層して、有機EL層80を得た。さらに真空を破ることなしに、厚さ10nmのMg/Ag(質量比10:1)および厚さ100nmのIZOを積層して、第2電極90を形成し、有機EL発光素子を得た。
次に、色変換フィルタを、水分濃度1ppm、酸素濃度1ppmに管理されたグローブボックス内に搬入した。そして、色変換フィルタの透明基板10の外周部に、ディスペンサーロボットを用いて、直径20μmのビーズを分散させた紫外線硬化型接着剤(スリーボンド社製、商品名30Y−437)を、外周封止層100として塗布した。一次アライメントを行いながら、色変換フィルタおよび有機EL発光素子を接着して集成体を形成した。続いて、UVランプを用いて、100mW/cmの紫外線を30秒間にわたって照射して、外周封止層を硬化させて、有機ELディスプレイ300を得た。
(実施例3)
実施例2と同様の方法で、色変換フィルタを形成した。
色変換フィルタ上に、シリコン系のハードコート剤「KP854」(信越化学工業製)をスピンコート法にて塗布し、加熱乾燥して表面平滑層を形成した。次に、表面平滑層の上に、マスクを用いるスパッタ法にてITOを積層して、幅0.09mmの、縦方向に延びるラインパターン状の第2電極90を形成した。
第2電極90を形成した基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着して、有機EL層80を形成した。有機EL層80は、正孔注入層/正孔輸送層/有機EL発光層/電子注入層の4層構成とした。真空槽内圧を1×10−4Paまで減圧し、厚さ100nmの銅フタロシアニン(CuPc、正孔注入層)、厚さ20nmの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD、正孔輸送層)、厚さ30nmの4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi、有機EL発光層)、および厚さ20nmのアルミニウムトリス(8−キノリノラート)(Alq、電子注入層)を、真空を破ることなく積層して、有機EL層80を得た。さらに真空を破ることなしに、マスクを用いて、厚さ200nmのMg/Ag(質量比10:1)を積層して、幅0.33mmの横方向に延びるラインパターン状の第1電極70を形成し、有機ELディスプレイ310を得た。
本発明の色変換フィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明の低屈折率層の効果を説明する概略断面図である。 本発明の有機ELディスプレイを示す概略断面図であり、(a)は貼り合わせ型トップエミッション方式を示す図であり、(b)はボトムエミッション方式を示す図である。
符号の説明
10 透明基板
12,14,16 界面
20 低屈折率層
30 色変換フィルタ層
32 カラーフィルタ層
34 色変換層
40 ブラックマスク
50 基板
60 スイッチング素子
70 第1電極
80 有機EL層
90 第2電極
100 外周封止層
110 内部空間
120 封止基板
300,310 有機ELディスプレイ

Claims (12)

  1. 透明基板と、低屈折率層と、1つまたは複数のカラーフィルタ層と、1つまたは複数の色変換層とを含み、前記低屈折率層と前記カラーフィルタ層とが隣接していることを特徴とする色変換フィルタ。
  2. 前記低屈折率層は、1.0〜1.5の屈折率を有することを特徴とする請求項1に記載の色変換フィルタ。
  3. 前記低屈折率層は、透明無機化合物およびポリマーからなる群から選択される材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の色変換フィルタ。
  4. 透明基板と、低屈折率層と、1つまたは複数のカラーフィルタ層と、1つまたは複数の色変換層とを含み、前記低屈折率層と前記カラーフィルタ層とが隣接している色変換フィルタと、
    基板上に第1電極と、有機EL層と、第2電極とを含む有機EL発光素子と
    を含み、前記色変換フィルタと前記有機EL発光素子とが貼り合わせられていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  5. 前記有機EL発光素子が複数のスイッチング素子をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイ。
  6. 前記第1電極および前記第2電極のそれぞれがラインパターンを有する複数の部分から形成され、前記第1電極のラインパターンと前記第2電極のラインパターンとは直交して配置されていることを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイ。
  7. 前記低屈折率層は、1.0〜1.5の屈折率を有することを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイ。
  8. 前記低屈折率層は、透明無機化合物およびポリマーからなる群から選択される材料により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイ。
  9. 透明基板上に、低屈折率層と、1つまたは複数のカラーフィルタ層と、1つまたは複数の色変換層と、第1電極と、有機EL層と、第2電極とがこの順に積層されていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  10. 前記第1電極および前記第2電極のそれぞれがラインパターンを有する複数の部分から形成され、前記第1電極のラインパターンと前記第2電極のラインパターンとは直交して配置されていることを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイ。
  11. 前記低屈折率層は、1.0〜1.5の屈折率を有することを特徴とする請求項9に記載の有機ELディスプレイ。
  12. 前記低屈折率層は、透明無機化合物およびポリマーからなる群から選択される材料により形成されていることを特徴とする請求項9に記載の有機ELディスプレイ。
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