JP3861821B2 - 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高精細で視認性に優れ、携帯端末機または産業用計測器の表示など広範囲な応用可能性を有する有機ELディスプレイパネルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機化合物のエレクトロルミネセンスを利用した有機ELディスプレイパネルの1つに、図2に示すようなパッシブマトリクス(単純マトリクス)型ディスプレイパネルがある。パッシブマトリクス型ディスプレイパネルは、ラインパターンを有する複数の第1電極28と、第1電極に直交するラインパターンを有する複数の第2電極30と、両電極に挟持される有機EL層29から構成される。第1電極28と第2電極30との交差領域の発光部を単位として1画素を形成し、画素を複数個配列することにより表示部が形成される。第1電極28および第2電極30を、表示部から基板周囲へと延長し、接続部を介して外部駆動回路と接続することによって画像表示装置が形成される。
【0003】
図2に示すパッシブマトリクス型ディスプレイパネルにおいては、それぞれの第1電極28の周囲を絶縁膜27で覆い、電極端部への電界集中、およびそれに伴う有機EL層29の絶縁破壊、リーク発生を抑制している。絶縁膜7は、高分子材料、または無機酸化物もしくは窒化物などで形成されるのが一般的である。
【0004】
また、図2に示すパッシブマトリクス型ディスプレイパネルでは、フルカラー表示を可能にするために、第1電極8と基板との間に色変換フィルタ22,23,24が形成されている。これらの色変換フィルタは、有機EL層29の発光を波長分布変換するための色変換色素をマトリクス樹脂中に混合したものである。ここで、色変換色素の熱安定性の問題から、色変換フィルタの形成時に200℃を越える温度での乾燥が行えず、形成される色変換フィルタは、塗液中に含有される水分あるいはパターン形成工程中に混入した水分が保持された状態で形成される可能性が高い。そして、それらの水分は、保存あるいは駆動中に有機EL層に到達し、ダークスポット(発光欠陥点)の成長を促進する要因となる。
【0005】
ダークスポットは、素子中の酸素または水分による素子を構成する積層材料の酸化または凝集により発生および成長するものと考えられている。その成長は、駆動時はもちろん保存中にも進行し、特に(1)素子の周囲に存在する酸素または水分により加速され、(2)有機積層膜中に吸着物として存在する酸素または水分に影響され、および(3)素子作成時の部品に吸着している水分あるいは製造時などにおける水分の侵入にも影響されると考えられている。
【0006】
上記の色変換フィルタ中に保持される水分に対処する方法として、ガスバリア性を有するオーバーコート層を配設する方法が検討されてきている。ガスバリア性を有するオーバーコート層を形成するためには、たとえば、高分子材料からなる平坦化層25と無機酸化物層26とを積層すること(特許文献1,2参照)、熱硬化樹脂または紫外線硬化樹脂の層と酸化ケイ素含有バリア膜とを積層すること(特許文献3参照)、ハードコート層付きフィルムを結合剤で接着すること(特許文献4参照)、あるいは単層または複数層の高分子材料を用いること(特許文献5,6参照)などが検討されてきている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−279394号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平11−26156号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2001−60495号公報
【0010】
【特許文献4】
特開平11−121164号公報
【0011】
【特許文献5】
特開2000−182780号公報
【0012】
【特許文献6】
特開平11−219786号公報
【0013】
【特許文献7】
特開平5−134112号公報
【0014】
【特許文献8】
特開平7−218717号公報
【0015】
【特許文献9】
特開平7−306311号公報
【0016】
【特許文献10】
特開平5−119306号公報
【0017】
【特許文献11】
特開平7−104114号公報
【0018】
【特許文献12】
特開平6−300910号公報
【0019】
【特許文献13】
特開平7−128519号公報
【0020】
【特許文献14】
特開平9−330793号公報
【0021】
【特許文献15】
特開平5−36475号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、フルカラー有機ELパッシブマトリクス型ディスプレイパネルにおいては、色変換フィルタのマトリクス樹脂中に残存する水分対策として、多くのガスバリア性を有する層が形成されている。しかしながら、製造工程の工程数が多くなると、製造歩留りおよびコストの面で不利である。
【0023】
したがって、工程数の増加を伴うことなく製造することができ、長期にわたって安定した発光特性を維持するフルカラー有機ELパッシブマトリクス型ディスプレイパネルおよびその製造方法が望まれている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機ELディスプレイパネルは、透明基板と、1つまたは複数の色変換フィルタ層と、前記色変換フィルタ層を覆う平坦化層と、複数の部分からなる第1電極と、パッシベーション層と、有機EL層と、複数の部分からなる第2電極とを含み、前記第1電極および前記パッシベーション層により前記平坦化層が覆われていることを特徴とする。前記パッシベーション層は、絶縁性無機化合物から形成されていてもよい。さらに、前記絶縁性無機化合物は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化タンタル、酸化亜鉛または黒色ダイアモンドライクカーボンであってもよい。
【0025】
本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法は、透明基板上に1つまたは複数の色変換フィルタ層を設ける工程と、前記1つまたは複数の色変換フィルタ層を覆う平坦化層を設ける工程と、前記平坦化層上に複数の部分からなる第1電極を設ける工程と、前記第1電極が設けられていない部分の前記平坦化層上にパッシベーション層を設けて、前記第1電極と前記パッシベーション層とによって前記平坦化層を覆う工程と、前記第1電極および前記パッシベーション層上に有機EL層を設ける工程と、前記有機EL層上に複数の部分からなる第2電極を設ける工程とを含むことを特徴とする。ここで、前記パッシベーション層を設けて、前記第1電極と前記パッシベーション層とによって前記平坦化層を覆う工程は、前記平坦化層および前記第1電極を覆うパッシベーション層を設ける工程と、前記第1電極上の前記パッシベーション層を除去して、開口部を設ける工程とを備えていてもよい。また、前記パッシベーション層は、絶縁性無機化合物から形成されてもよい。さらに、前記絶縁性無機化合物は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化タンタル、酸化亜鉛または黒色ダイアモンドライクカーボンであってもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の有機ELディスプレイパネルの構造を図1に示した。図1において、透明基板1上に色変換フィルタ層2,3および4が形成され、それを覆うように平坦化層5が形成されている。平坦化層5の上に、ラインパターンを有する複数の部分から構成される第1電極8と、第1電極8の間隙に位置するパッシベーション層7と、有機EL層9と、ラインパターンを有する複数の部分から構成される第2電極10とが順次積層されている。
【0027】
透明基板1は、色変換フィルタ層によって変換された光に対して透明であることが必要である。透明基板1は、波長400〜800nmの光に対して50%以上、好ましくは80%以上の透過率を有することが望ましい。また、透明基板1は、色変換フィルタ層の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐えるものであるべきであり、さらに寸法安定性に優れていることが好ましい。
【0028】
透明基板1の材料として好ましいものは、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等の樹脂を含む。ホウケイ酸ガラスまたは青板ガラス等が特に好ましいものである。
【0029】
本発明において、色変換フィルタ層は、カラーフィルタ層、色変換層、およびカラーフィルタ層と色変換層との積層体の総称である。色変換層は、有機EL層9にて発光される近紫外領域ないし可視領域の光、特に青色ないし青緑色領域の光を波長分布変換して異なる波長の可視光を蛍光として発光するものである。カラーフィルタ層は、波長分布変換を行わず特定の波長域の光を透過させるものである。フルカラー表示を可能にするためには、少なくとも青色(B)領域の色変換フィルタ層2、緑色(G)領域の色変換フィルタ層3、および赤色(R)領域の光を放出する色変換フィルタ層4が独立して設けられる。RGBそれぞれの色変換層は、少なくとも有機蛍光色素とマトリクス樹脂とを含む。
【0030】
本発明において、好ましくは、少なくとも赤色領域の蛍光を発する蛍光色素の1種類以上を用い、さらに緑色領域の蛍光を発する蛍光色素の1種類以上と組み合わせてもよい。これは、光源として青色ないし青緑色領域の光を発光する有機EL層9を用いる場合、有機EL層9からの光を単なる赤色フィルタに通して赤色領域の光を得ようとすると、元々赤色領域の波長の光が少ないために極めて暗い出力光になってしまうからである。
【0031】
したがって、有機EL層9からの青色ないし青緑色領域の光を、蛍光色素によって赤色領域の光に変換することにより、十分な強度を有する赤色領域の光の出力が可能となる。発光体から発せられる青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えばローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウムパークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
【0032】
発光体から発せられる青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えば3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、あるいはクマリン色素系染料であるベーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
【0033】
さらに、青色領域の光に関しては、有機EL層9が発する近紫外光または青緑色光の波長分布変換を行って青色光を出力する青色変換層を含んでもよい。ただし、有機EL層9が青色から青緑色の光を発する場合、青色カラーフィルタ層のみを用いることが好ましい。
【0034】
なお、本発明に用いる有機蛍光色素を、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂およびこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して、有機蛍光顔料としてもよい。また、これらの有機蛍光色素や有機蛍光顔料(本明細書中で、前記2つを合わせて有機蛍光色素と総称する)は単独で用いてもよく、蛍光の色相を調整するために2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】
本発明の色変換層は、該色変換層の重量を基準として0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜2質量%の有機蛍光色素を含有する。前記含有量範囲の有機蛍光色素を用いることにより、濃度消光などの効果による色変換効率の低下を伴うことなしに、充分な波長変換を行うことが可能となる。
【0036】
次に、本発明の色変換層に用いられるマトリクス樹脂は、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂(レジスト)を光および/または熱処理して、ラジカル種またはイオン種を発生させて重合または架橋させ、不溶不融化させたものである。また、色変換層のパターニングを行うために、該光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、未露光の状態において有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性であることが望ましい。
【0037】
具体的には、マトリクス樹脂は、(1)アクロイル基やメタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと、光または熱重合開始剤とからなる組成物膜を光または熱処理して、光ラジカルまたは熱ラジカルを発生させて重合させたもの、(2)ボリビニル桂皮酸エステルと増感剤とからなる組成物を光または熱処理により二量化させて架橋したもの、(3)鎖状または環状オレフィンとビスアジドとからなる組成物膜を光または熱処理してナイトレンを発生させ、オレフィンと架橋させたもの、および(4)エポキシ基を有するモノマーと酸発生剤とからなる組成物膜を光または熱処理により、酸(カチオン)を発生させて重合させたものなどを含む。特に、(1)のアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと光または熱重合開始剤とからなる組成物を重合させたものが好ましい。なぜなら、該組成物は高精細なパターニングが可能であり、および重合した後は耐溶剤性、耐熱性等の信頼性が高いからである。
【0038】
本発明で用いることができる光重合開始剤、増感剤および酸発生剤は、含まれる蛍光変換色素が吸収しない波長の光によって重合を開始させるものであることが好ましい。本発明の色変換層において、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂中の樹脂自身が光または熱により重合することが可能である場合には、光重合開始剤および熱重合開始剤を添加しないことも可能である。
【0039】
マトリクス樹脂(色変換層)は、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂、有機蛍光色素および添加剤を含有する溶液または分散液を、支持基板上に塗布して樹脂の層を形成し、そして所望される部分の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を露光することにより重合させて形成される。所望される部分に露光を行って光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を不溶化させた後に、パターニングを行う。該パターニングは、未露光部分の樹脂を溶解または分散させる有機溶媒またはアルカリ溶液を用いて、未露光部分の樹脂を除去するなどの慣用の方法によって実施することができる。
【0040】
赤色変換フィルタ層4に関しては、赤色変換層のみから形成されてもよい。しかし、蛍光色素による変換のみでは十分な色純度が得られない場合は、赤色変換層とカラーフィルタ層との積層体としてもよい。カラーフィルタ層を併用する場合、カラーフィルタ層の厚さは1〜1.5μmであることが好ましい。
【0041】
また、緑色変換フィルタ層3に関しては、緑色変換層のみから形成されてもよい。しかし、蛍光色素による変換のみでは十分な色純度が得られない場合は、緑色変換層とカラーフィルタ層との積層体としてもよい。カラーフィルタ層を併用する場合、カラーフィルタ層の厚さは1〜1.5μmであることが好ましい。あるいはまた、有機EL層9の発光が緑色領域の光を充分に含む場合には、カラーフィルタ層のみとしてもよい。カラーフィルタ層のみを用いる場合、その厚さは0.5〜10μmであることが好ましい。
【0042】
一方、青色変換フィルタ層2に関しては、カラーフィルタ層のみとすることができる。カラーフィルタ層のみを用いる場合、その厚さは0.5〜10μmであることが好ましい。
【0043】
有機EL層9が白色発光する場合には、各色変換フィルタ層をカラーフィルタ層のみで構成することて所望の色を得ることができるが、各色変換層を用いることによりカラーフィルタ層のみの場合よりも高い効率で3原色の発光を得ることが可能となる。
【0044】
色変換フィルタ層の形状は、よく知られているように各色ごとに分離したストライプパターンとしてもよいし、各画素のサブピクセルごとに分離させた構造を有してもよい。
【0045】
各色に対応する色変換フィルタ層の間の領域には、ブラックマスクを形成してもよい。ブラックマスクを設けることによって、隣接するサブピクセルの色変換フィルタ層への光の漏れを防止して、にじみのない所望される色のみを得ることが可能となる。また、色変換フィルタ層が設けられている領域の周囲にブラックマスクをさらに設けてもよい。ブラックマスクは、好ましくは0.5〜2.0μmの厚さを有する。
【0046】
色変換フィルタ層2,3,4の上に平坦化層5を形成して、その上面を平坦化し、有機EL素子(第1電極8,有機EL層9、第2電極10)の形成を容易にする。平坦化層5は、色変換フィルタ層の機能を損なうことなく形成することができ、かつ適度な弾力性を有する材料から形成することができる。好ましい材料は、表面硬度が鉛筆硬度2H以上であり、0.3MPa以上のヤング率を有し、色変換フィルタ層上に平滑な塗膜を形成することができ、色変換フィルタ層の機能を低下させないポリマー材料である。より好ましくは、該材料は、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、電気絶縁性を有し、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有するポリマー材料である。
【0047】
そのようなポリマー材料の例は、イミド変性シリコーン樹脂(特許文献7〜9参照)、無機金属化合物(TiO、Al、SiO等)をアクリル、ポリイミド、シリコーン樹脂等の中に分散した材料(特許文献10、11参照)、アクリレートモノマー/オリゴマー/ポリマーの反応性ビニル基を有した樹脂、レジスト樹脂(特許文献1、12〜14参照)、フッ素系樹脂(特許文献14、15参照)、または高い熱伝導率を有するメソゲン構造を有するエポキシ樹脂などの光硬化性樹脂および/または熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらポリマー材料を用いて平坦化層5を形成する方法には、特に制限はない。たとえば、乾式法(スパッタ法、蒸着法、CVD法など)、あるいは湿式法(スピンコート法、ロールコート法、キャスト法など)のような慣用の手法により形成することができる。
【0048】
平坦化層5は、1〜10μm程度の厚さを有することができる。キャスト法あるいはスピンコート法で形成する場合には、平坦化層5は、好ましくは3〜5μm程度の厚さを有する。
【0049】
第1電極8は、有機EL層9に対して電子または正孔を効率よく注入することとともに、有機EL層9の発光波長域において透明であることが求められる。第1電極8は、波長400〜800nmの光に対して50%以上、好ましくは80%以上の透過率を有することが好ましい。
【0050】
第1電極8を陰極として用いる場合、その材料は、電子を効率よく注入するために仕事関数が小さいことが求められる。さらに、有機EL層の発する光の波長域において透明であることが必要とされる。これら2つの特性を両立するためには、第1電極8を複数層からなる積層構造とすることが好ましい。なぜなら、仕事関数の小さい材料は、一般的に透明性が低いからである。すなわち、有機EL層9と接触する部位に、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物の極薄膜(10nm以下)を用いる。これらの仕事関数の小さい材料を用いることにより効率のよい電子注入を可能とし、さらに極薄膜とすることによりこれら材料による透明性低下を最低限とすることが可能となる。該極薄膜の下には、ITO(インジウム−スズ酸化物)またはIZO(インジウム−亜鉛酸化物)などの透明導電膜を形成する。特に、弱酸でパターニングをすることが可能なIZOを用いることが好ましい。これらの導電膜は補助電極として機能し、第1電極8全体の抵抗値を減少させ有機EL層9に対して充分な電流を供給することを可能にする。ITOまたはIZOのような透明導電性材料は水分透過性が低いので、第1電極8はガスバリア性の層としても機能する。
【0051】
第1電極8を陽極として用いる場合、正孔注入効率を高めるために仕事関数の大きな材料を用いる必要がある。また、有機EL層9からの発光に対して透明性の高い材料を用いる必要があるので、ITOまたはIZOのような透明導電性材料を用いることが好ましい。特に、弱酸でパターニングをすることが可能なIZOを用いることが好ましい。ITOまたはIZOのような透明導電性材料は水分透過性が低いので、第1電極8はガスバリア性の層としても機能する。
【0052】
パッシブマトリクス型ディスプレイパネルを形成する場合、第1電極8は、一方向に延びるラインパターンを有する複数の部分から構成される。第1電極8は、蒸着、スパッタ、イオンプレーティングなどの当該技術において知られている方法により積層することができる。マスクを用いる積層法によって、ラインパターンを有する複数の部分を形成してもよい。あるいはまた、全面に均一に電極材料を積層した後にフォトリソグラフィー法を用いてパターニングを行ってもよいし、あらかじめ所定のパターンを形成するためのレジストを設けた後に電極材料を積層してリフトオフを行ってもよい。それぞれのラインパターンの幅は、所望されるピクセルの幅または高さに相当する寸法を有する。
【0053】
以上のように形成される色変換フィルタ層2,3,4および平坦化層5の第1電極8が設けられていない領域を覆うパッシベーション層7が設けられる。このような構成を採ることによって、有機EL層9と直接接触する層は、高分子などの材料を用いていない両電極およびパッシベーション層7のみとなる。すなわち、色変換フィルタ層2,3,4および平坦化層5は、第1電極8およびパッシベーション層7によって完全に覆われる。したがって、平坦化層5以下の層からの酸素、低分子成分および水分の透過を防止することができる。また、連続高温駆動などの際にも、水分を含有する層と有機EL層とが完全に分離されているので、水分による有機EL層9の機能低下を防止することに有効である。
【0054】
これらの要請を満たすために、パッシベーション層7は、電気絶縁性を有し、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有し、好ましくは鉛筆硬度2H以上の膜硬度を有する絶縁性無機化合物で形成される。例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸化窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(TaO)、酸化亜鉛(ZnO)等の無機酸化物、無機窒化物等の材料を使用できる。また、黒色のダイヤモンドライクカーボンを用いてもよい。複数種の絶縁性無機化合物を積層することによってパッシベーション層7を形成してもよい。これら絶縁性無機化合物の積層方法としては特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法などの慣用の手法により積層できる。
【0055】
また、パッシベーション層を、種々のポリマー材料と絶縁性無機化合物との積層体とすることができる。用いることができるポリマー材料は、イミド変性シリコーン樹脂(特許文献7〜9参照)、無機金属化合物(TiO、Al、SiO等)をアクリル、ポリイミド、シリコーン樹脂等の中に分散した材料(特許文献10、11参照)、アクリレートモノマー/オリゴマー/ポリマーの反応性ビニル基を有した樹脂、レジスト樹脂(特許文献1、12〜14参照)、フッ素系樹脂(特許文献14、15参照)、または高い熱伝導率を有するメソゲン構造を有するエポキシ樹脂などの光硬化性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含む。ポリマー材料の上に積層するための無機材料は、前述のものと同様である。これらポリマー材料の積層法についても特に制限はない。たとえば、乾式法(スパッタ法、蒸着法、CVD法など)、あるいは湿式法(スピンコート法、ロールコート法、キャスト法など)のような慣用の手法により積層することができる。
【0056】
パッシベーション層7の厚さ(複数の層の積層物である場合は全厚)は、0.1〜10μmであることが好ましい。また、ポリマー材料と絶縁性無機化合物との積層体を用いる場合には、ポリマー材料の積層膜厚は、第1電極8の膜厚より小さいことが好ましい。そのような膜厚にすることで、ポリマー材料と有機EL層9との接触を防止することができる。
【0057】
パッシベーション層7の形成は、所望の材料を全面に均一に積層した後にフォトリソグラフ法などによってパターニングを行い、第1電極8を露出させることにより行うことができる。あるいはまた、あらかじめ第1電極8上にレジストを設けるリフトオフによって形成してもよい。さらに、乾式法によってパッシベーション層を形成する場合には、所望の形状を与えるマスクを用いて実施することもできる。パッシベーション層7は、第1電極8と重ならないように形成してもよいが、第1電極8のそれぞれのラインパターンの肩部を覆うように形成してもよい。該肩部を覆うことによって、該肩部への電界集中による絶縁破壊およびリーク発生を防止することが可能となり、加えて有機EL層9への水分の透過の防止を有効に行うことが可能となる。
【0058】
第1電極8およびパッシベーション層7の上に有機EL層が設けられる。有機EL層9は近紫外から可視領域の光、好ましくは青色から青緑色領域の光を放射する。有機EL層9は白色光を放射してもよい。そしてその光を色変換フィルタ層に入射させて、所望される色を有する可視光を放出する。
【0059】
有機EL層9は、少なくとも有機EL発光層を含み、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を介在させた構造を有する。具体的には、下記のような層構成からなるものが採用される。
(1)有機EL発光層
(2)正孔注入層/有機EL発光層
(3)有機EL発光層/電子注入層
(4)正孔注入層/有機EL発光層/電子注入層
(5)正孔注入層/正孔輸送層/有機EL発光層/電子注入層
(6)正孔注入層/正孔輸送層/有機EL発光層/電子輸送層/電子注入層
(上記において、陽極は有機EL発光層または正孔注入層に接続され、陰極は有機EL発光層または電子注入層に接続される)
【0060】
上記各層の材料としては、公知のものが使用される。青色から青緑色の発光を得るためには、有機EL発光層中に、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、べンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などが好ましく使用される。有機EL層9の積層は、乾式法(蒸着など)または湿式法(スピンコートなど)のいずれを用いて行うこともできるが、好ましくは各構成層の材料を順次蒸着することによって行われる。
【0061】
第2電極10は、陽極または陰極のいずれであってもよい。第2電極10を陽極として用いる場合、正孔の注入を効率よく行うために、仕事関数が大きい材料が用いられる。ITO、IZOなどの導電性金属酸化物を用いて第2電極10を形成することができる。さらに、ITOなどの導電性金属酸化物を用いる場合、その下に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いることが好ましい。このメタル電極は、導電性金属酸化物より抵抗率が低いので補助電極として機能すると同時に、有機EL層9から放射される光を色変換フィルタ層の側に反射させて、ディスプレイパネルの輝度および発光効率の向上を図ることが可能となる。
【0062】
第2電極10を陰極として用いる場合、仕事関数が小さい材料であるリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物が用いられる。前述と同様に、その下に反射率の高いメタル電極(Al,Ag,Mo,Wなど)を用いてもよく、その場合には低抵抗化および反射による有機EL層9の発光の有効利用を図ることができる。
【0063】
第2電極10は複数の部分に分割され、第1電極8のラインパターンと直交する方向に延びるラインパターン状に形成される。このような構成とすることで、第1電極のラインパターンの1つと第2電極のラインパターンの1つとを選択して電界を印加した場合に、それらの交差した部分の有機EL層9を発光させることが可能となる。
【0064】
第2電極10は、蒸着、スパッタ、イオンプレーティングなどの当該技術において知られている方法により積層することができる。フォトグラフィー法またはリフトオフを用いてパターニングを行ってもよいが、有機EL層9への影響を考慮すると、マスクを用いる積層法によってラインパターンを有する複数の部分を形成することが好ましい。
【0065】
また、第2電極10のパターニングを行う別の方法として、電極分離隔壁を用いる方法が考えられる。この場合には、パッシベーション層7の形成後に、第1電極のラインパターンと直交する方向に延びるラインパターン形状を有し、頂部の幅よりも基部の幅が小さい逆テーパー形状の断面を有する電極分離隔壁を形成する。電極分離隔壁の頂部における間隔が、所望される第2電極のラインパターンの幅に相当する。電極分離隔壁は、アクリレートあるいはノボラック樹脂などのネガ型フォトレジストを用いて形成することができる。電極分離隔壁は、有機EL層9および第2電極10の総膜厚よりも大きい膜厚を有するべきである。
【0066】
第2電極10の形成後に、封止を行って有機ELディスプレイパネルを得る。酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンなどの無機膜(不図示)を全面に形成して、第2電極以下の層を封止してもよい。あるいはまた、UV硬化型樹脂を用いて、ガラス基板、SUS缶、ポリカーボネートなどのフィルム基板を透明基板1に対して接着して、封止を行ってもよい。
【0067】
【実施例】
(実施例1)
[青色変換フィルタ層4の作製]
コーニングガラス(50×50×1.0mm)に対して、青色フィルター材料(富士フィルムオーリン製:カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法にて塗布した。次に、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm×0.3mm、ピッチ(隣接する2つのパターンの中心間の間隔)0.33mm、および膜厚6μmのパターンを有するカラーフィルタ層のみからなる青色変換フィルタ層4を得た。
【0068】
[緑色変換フィルタ層3の作製]
蛍光色素として、クマリン6(0.7質量部)を、プロピレングリコールモノエチルアセテート(PGEMA)溶媒120質量部中に溶解させた。次に光重合性樹脂の「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社)100質量部を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布液を、青色変換フィルタ層4が形成されたコーニングガラス(50×50×1.0mm)上に、スピンコート法を用いて塗布した。次にフォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm×0.3mm、ピッチ0.33mm、および膜厚6μmのパターンを有する緑色変換フィルタ層3を得た。
【0069】
[赤色変換フィルタ層2の作製]
蛍光色素として、クマリン6(0.6質量部)、ローダミン6G(0.3質量部)、ベーシックバイオレット11(0.3質量部)を、プロピレングリコールモノエチルアセテート(PEGMA)溶媒120質量部中へ溶解させた。該溶液に対して、光重合性樹脂の「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社、屈折率1.59)100質量部を加えて溶解させた。この塗布液を、青色フィルター層および緑色変換層が形成されたコーニングガラス(50×50×1.0mm)上に、スピンコート法を用いて塗布した。次にフォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm×0.3mm、ピッチ0.33mm、および膜厚6μmのパターンを有する赤色変換フィルタ層2を得た。
【0070】
[平坦化層5の形成]
上記のように各色変換フィルタ層が形成されたコーニングガラスに対して、UV硬化型樹脂(エポキシ変性アクリレート)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀灯を照射し、膜厚8μmの平坦化層5を形成した。この特、各色変換フィルタ層のパターンは変形がなく、かつ平坦化層5の上面は平坦であった。
【0071】
[第1電極8の形成]
次に、平坦化層7の表面上に、DCスパッタ法にて膜厚200nmのIn−Zn酸化物膜を全面に形成した。スパッタターゲットには、In−Zn酸化物焼成ターゲットを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。次にフォトリソグラフ法により、ラインパターン状のレジストを形成した後に、シュウ酸を用いるエッチングを行い、最後にレジストを除去して、幅0.10mm、ピッチ0.11mmおよび膜厚200nmのラインパターンを有する第1電極8を形成した。
【0072】
[パッシベーション層7の作製]
次に、DCスパッタ法にて膜厚300nmのSiOx膜を全面に形成した。スパッタターゲットにはSiを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。次にフォトリソグラフ法により、幅0.094mmおよびピッチ0.11mmのラインパターンを有する開口部を、第1電極8上に形成した。
【0073】
[有機EL層9の作製]
次いで、パッシベーション層7を形成した基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層および電子注入層を、真空を破らずに順次成膜して有機EL層9を得た。成膜に際して、真空槽内圧を1×10-4Paまで減圧した。正孔注入層9として、銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層10として、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。有機発光層11として、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層12として、アルミニウムキレート(アルミニウムトリス(8−キノリノラート)、Alq)を20nm積層した。
【0074】
[第2電極10の作製]
次に、真空を破ることなしに、第1電極8のラインパターンと直交する幅0.30mmおよび間隔0.03mmのラインパターンが得られるマスクを用いて、厚さ200nmのMg/Ag(質量比10/1)層からなる第2電極10を形成した。
【0075】
こうして得られた有機発光素子をグローブボックス内乾燥窒素雰囲気下(酸素および水分濃度ともに10ppm以下)において、封止ガラス(図示せず)とUV硬化接着剤を用いて封止し、有機ELカラーディスプレイパネルを得た。
【0076】
得られた有機ELカラーディスプレイパネルを85℃において輝度100cd/mにて500時間にわたってパッシブマトリクス駆動させたが、ダークスポットの発生はなく、また500時間後において初期特性の70%を維持しており、その発光特性は安定していた。
【0077】
【発明の効果】
本発明のフルカラー有機ELディスプレイパネルは、有機EL層と直接接触する電極およびパッシベーション層に高分子材料を用いていない。また、第1電極8とパッシベーション層7によって、平坦化層5以下の層を完全に覆っているため、前記平坦化層5以下の層から有機EL層9への水分の拡散を抑制することができる。
【0078】
したがって、水分を含有する層が有機EL層9から完全に分離されているため、連続高温駆動などを行う際にも水分の拡散による有機EL層9の劣化が抑制される。その結果、製造工程を増やすことなしに、長期間にわたってより安定した発光特性を有する有機ELディスプレイパネルを作製することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機ELディスプレイパネルを示す概略断面図である。
【図2】従来構造の有機ELディスプレイパネルを示す概略断面図である。
【符号の説明】
1,21 透明基板
2,3,4,22,23,24 色変換フィルタ層
5,25 平坦化層
7 パッシベーション層
8,28 第1電極
9,29 有機EL層
10,30 第2電極
26 無機酸化物層
27 絶縁膜

Claims (3)

  1. 透明基板と、1つまたは複数の色変換フィルタ層と、前記色変換フィルタ層を覆う平坦化層と、複数の部分からなる第1電極と、パッシベーション層と、有機EL層と、複数の部分からなる第2電極とを含み、前記第1電極および前記パッシベーション層により前記平坦化層が完全に覆われており、前記パッシベーション層が酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化タンタル、酸化亜鉛および黒色ダイアモンドライクカーボンから成る群から選択される絶縁性無機化合物から形成されていることを特徴とする有機ELディスプレイパネル。
  2. 透明基板上に1つまたは複数の色変換フィルタ層を設ける工程と、
    前記1つまたは複数の色変換フィルタ層を覆う平坦化層を設ける工程と、
    前記平坦化層上に複数の部分からなる第1電極を設ける工程と、
    前記第1電極が設けられていない部分の前記平坦化層上にパッシベーション層を設けて、前記第1電極と前記パッシベーション層とによって前記平坦化層を完全に覆う工程であって、前記パッシベーション層を酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化タンタル、酸化亜鉛および黒色ダイアモンドライクカーボンから成る群から選択される絶縁性無機化合物から形成する工程と、
    前記第1電極および前記パッシベーション層上に有機EL層を設ける工程と、
    前記有機EL層上に複数の部分からなる第2電極を設ける工程と
    を含むことを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  3. 前記パッシベーション層を設けて、前記第1電極と前記パッシベーション層とによって前記平坦化層を覆う工程は、前記平坦化層および前記第1電極を覆うパッシベーション層を設ける工程と、前記第1電極上の前記パッシベーション層を除去して、開口部を設ける工程とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法。
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