JP2012174334A - 有機elパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、レーザリペア時の有機EL素子のダメージを最小限に抑制し、大画面パネルを低コスト、且つ、歩留まりを低下させずに作製でき、駆動時間の経過に伴う輝度の低下、ダークスポットの発生、拡大といった有機EL素子の劣化を抑制することができる有機ELパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板と、基板上に形成された第1電極層、第1電極層上に形成された有機EL層及び有機EL層上に形成された第2電極層を有する有機EL素子と、有機EL素子の周囲を取囲むように形成され、有機EL素子を封止する封止基材と、基板の第1電極層が形成された側と反対側に形成されたカラーフィルタと、を備え、有機EL素子は、有機EL層内に非発光部を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は有機ELパネル及びその製造方法に関し、特に有機EL素子と封止基材とカラーフィルタとを組み合わせる有機ELパネル及びその製造方法に関する。
有機EL素子の構成は、第1電極層、有機EL層及び第2電極層の積層構造を基本としている。また、カラー表示が可能な有機ELパネルとして、このような有機EL素子を有する有機EL素子と封止基材とカラーフィルタとを組み合わせたものが知られている。
有機EL素子は、原理的には、第1電極層と第2電極層との間に有機EL層をはさんだ構造を有するものである。実際に、有機EL素子を用いて有機ELパネルを構成する際には、三原色の各色をそれぞれ発光する有機EL素子どうしを配列する以外に幾つかの方式がある。代表的な方式には、白色光に発光する有機EL素子を三原色のカラーフィルタ層と組合せる方式、青色発光する有機EL素子と、青→緑、及び青→赤に、それぞれカラー変換する色変換層と組合せる方式がある。
有機EL素子と三原色のカラーフィルタとを組合せる方式においては、透明基板上にカラーフィルタを設けた後に、保護層を介して、第1電極層、有機EL層及び第2電極層を形成していた。また、有機EL素子と色変換層とを組合せる方式においては、透明基板上にカラーフィルタ及び色変換層を順に設けた後に、保護層を介して、第1電極層有機EL層及び第2電極層を形成することにより有機ELパネルを形成していた。
有機EL素子とカラーフィルタとを組み合わせた有機ELパネルとして、例えば、特許文献1〜3に記載された技術が提案されている。特許文献1では、パッシブマトリックス型及びアクティブマトリックス型のEL発光装置とカラーフィルタとをそれぞれ別々の工程により形成し、パッシブマトリックス型及びアクティブマトリックス型のEL発光装置とカラーフィルタとをそれぞれ形成した後に両者を貼り合わせることで発光装置全体としての歩留まり低下を抑制している。特許文献2では、基板の表面に先行してカラーフィルタを形成し、その後、基板の裏面に白色OLED(白色有機EL素子)を積層している。特許文献3では、アクティブマトリックス有機発光ディスプレイにおいて、カラーフィルタ上に直接アクティブマトリックスOLEDを形成している。
一方、有機EL素子は、第1電極層、有機EL層及び第2電極層を積層した後に有機EL層の発光層が発光しない、いわゆるダークスポット(以下、「DS」という。)が発生し歩留まりが低下していた。そこで、有機EL素子の歩留まりを向上させるために、有機EL層の発光層にレーザを照射して発光層のリペアを行っていた。
特開2002−015861号公報 特表2007−518228号公報 特開2008−130539号公報 特開2000−208052号公報 特開2008−235178号公報 特開2010−135182号公報
しかしながら、上述の特許文献1〜3に記載された有機ELパネルでは、以下のような問題がある。
特許文献1の発光装置は、EL発光装置を形成した後、有機EL素子の発光層にレーザリペアを行っておらず、有機EL素子の歩留まり低下を抑制できない。特許文献2のOLEDデバイスは、OLEDとカラーフィルタとを別々に形成していないため、歩留まりが低下し、さらに、カラーフィルタを形成した白色OLEDでは、発光層にレーザリペアを行うためのレーザが照射できず歩留まりの低下を抑制できていない。特許文献3のアクティブマトリックス有機発光ディスプレイは、カラーフィルタ上にOLEDを形成しており、OLEDの発光層にレーザリペアすることができず、歩留まりの低下を抑制できていない。
そこで、有機EL素子の発光層にレーザリペアを行い歩留まりを向上させる方法として、特許文献4〜6に記載された技術が提案されている。特許文献4では、封止板を含む有機EL構造体に光の透過率が80%以上である封止板側からレーザリペアを行い、有機EL構造体の不良箇所を補修している。特許文献5では、カラーフィルタ層を備える有機ELディスプレイに対して、レーザリペアを行う際、フェムト秒レーザ光によりカラーフィルタ層越しに有機EL素子にリペアを行っている。特許文献6では、有機EL素子におけるアノード電極とカソード電極とをショートさせている欠陥部分にレーザを照射してリペアを行っている。
しかしながら、特許文献4〜6に記載された有機EL素子のレーザリペアでは、以下のような問題がある。
特許文献4の発光層のリペアは、封止板側から有機EL構造体をレーザリペアしているものの、有機EL構造体の封止板側には乾燥材が配置された構造、または第1電極層、有機EL層及び第2電極層の全面を覆うバリア層が形成された構造では、有機EL構造体を補修するレーザが乾燥材またはバリア層に吸収されて発光層まで届かず、不良箇所を補修することができていない。特許文献5の有機EL素子のリペアは、カラーフィルタ層越しに有機EL素子の欠陥部にフェムト秒レーザを照射して、有機EL素子の特定の欠陥部(例えば、発光層)にリペアを行っているものの、カラーフィルタ越しにフェムト秒レーザを照射するため、カラーフィルタに悪影響をおよぼすことが考えられる。また、特殊なレーザを用いることによって高コストになってしまう。特許文献6のリペアは、有機EL素子の発光層にリペアを行っていない。
以上のように、上述の特許文献1〜6に提案された有機ELパネルでは、封止基材を含む有機EL素子とカラーフィルタとを有する有機ELパネルの有機EL素子にレーザリペアを行っているものの、大画面有機ELパネルを低コストで作製すること、且つ、有機EL素子の歩留まりを向上させることについて課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、レーザリペア時の有機EL素子のダメージを最小限に抑制し、大画面パネルを低コスト、且つ、歩留まりを低下させずに作製でき、駆動時間の経過に伴う輝度の低下、ダークスポットの発生、拡大といった有機EL素子の劣化を抑制することができる有機ELパネル及びその製造方法を提供する。
本発明の一実施形態に係る有機ELパネルは、基板と、基板上に形成された第1電極層、第1電極層上に形成された有機EL層及び有機EL層上に形成された第2電極層を有する有機EL素子と、有機EL素子の周囲を取囲むように形成され、有機EL素子を封止する封止基材と、基板の第1電極層が形成された側と反対側に形成されたカラーフィルタと、を備え、有機EL素子は、有機EL層内に非発光部を有することを特徴とする。
カラーフィルタは、フィルム基板、ブラックマトリックス層及び接着層を有してもよい。
基板の厚さは、50μm以上300μm以下であってもよい。
本発明の一実施形態に係る有機ELパネルの製造方法は、基板上に第1電極層を形成し、第1電極層上に発光層を含む有機EL層を形成し、有機EL層上に第2電極層を形成し、第1電極層、有機EL層及び第2電極層を封止する封止基材を配置し、有機EL層の欠陥部を検出し、検出された有機EL層の欠陥部に基板側からレーザを照射してリペアを行い、その後、基板の第1電極層が形成された側と反対側にカラーフィルタを形成することを特徴とする。
カラーフィルタを形成する前に、基板の厚さを50μm以上300μm以下に形成してもよい。
カラーフィルタは、基板の第1電極層が形成された側と反対側に貼り合わせてもよい。
本発明によれば、有機EL素子とカラーフィルタとを組み合わせた有機ELパネル構造において、比較的安価なNd,YAGパルスレーザのシステムを用いて修正することができる。またレーザリペア時のレーザ出力を調整することで、有機EL素子のダメージを最小限に抑制したり、第1電極層から有機EL層や第2電極層まで最大限にリペアしたりすることができる。それにより、大画面パネルを低コスト、且つ、歩留まりを低下させずに作製でき、駆動時間の経過に伴う輝度の低下、ダークスポットの発生、拡大といった有機EL素子の劣化を抑制する有機ELパネル及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るパッシブマトリックス型有機ELパネルの一例を示す概略斜視図である。 図1のA−A’線の断面図である。 図1のB−B’線の断面図である。 図1のC側から見た本発明の実施形態に係るカラーフィルタの一例を示す平面図である。 図5は図4のD−D’線断面図である。 図4のE−E’線断面図である。 本発明の実施形態に係るアクティブマトリックス型有機ELパネルの一例を示す概略斜視図である。 図5は図4のF−F’線断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々な態様で実施することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るパッシブマトリックス型有機ELパネル100を示す概略斜視図である。図2は図1のA−A’線の断面図である。図3は図1のB−B’線の断面図である。図1〜3に示すように、本発明の実施形態に係る有機ELパネル100は、有機EL素子170と、封止基材158と、カラーフィルタ300と、を備えている。なお、以下の説明では理解を容易とするために、同一機能を有する箇所については同一の符号を付して説明し、説明が重複する部分に対しては説明を一部省略している。
[パッシブマトリックス型の有機ELパネル]
まず、本発明の実施形態に係るパッシブマトリックス型の有機ELパネル100について説明する。図1〜3に例示する本発明の実施形態に係るパッシブマトリックス型の有機ELパネル100は、基板110と、基板110上にストライプ状に形成された第1電極層112と、第1電極層112が形成された基板110上に発光領域内の第1電極層112が露出するように形成された絶縁層132と、絶縁層132上に第1電極層112の長手方向と直交する方向にストライプ状に形成された絶縁性の隔壁130と、発光領域内の第1電極層112上に形成され、発光層を含む有機EL層120と、有機EL層120上に形成された第2電極層114と、有機EL層120のダークスポットがリペアされた第1電極層112、有機EL層120及び第2電極層114を含む非発光部140と、第1電極層112、第2電極層114及び有機EL層120を封止する封止基材158と、基板110の第1電極層112が形成された面とは反対側の面に形成されたカラーフィルタ300と、を備える。なお、有機EL素子170は、第1電極層112、有機EL層120及び第2電極層114を少なくとも含んで構成される。ここで、「発光領域」とは、発光に寄与する領域をいう。以下、有機EL層120からの発光が基板110側から取り出されるいわゆるボトムエミッション型について説明するが、本発明はこれに限定されるわけではなく、有機EL層120からの発光が基板110とは反対側から取り出されるいわゆるトップエミッション型にも用いてもよい。
本発明の実施形態に係るパッシブマトリックス型の有機ELパネル100は、封止基材158を含む有機EL素子170とカラーフィルタ300とを別々に形成し、有機EL素子170の欠陥部にレーザリペアを行い、第1電極層112、有機EL層120及び第2電極層114を含む非発光部140を有することに特徴がある。本発明の実施形態では、有機EL素子170とカラーフォルタ300とを別々に形成しているため、有機EL素子170にレーザリペアを行ってもダメージを最小限に抑制できる。
ここで、図1〜3に例示するパッシブマトリックス型の有機ELパネルにおいて、第1電極層112については、ストライプ状の第1電極層112の長手方向に沿って電流が流れる。一方、第2電極層114については、第2電極層114が隔壁130によって分断されており、第1電極層112の長手方向に対して垂直な方向に沿って電流が流れる。
[有機EL素子]
[基板]
本発明の実施形態に用いられる基板110は、有機EL層120を支持するとともに、有機EL層120の発光を外部に取り出すことができ、さらには外気を遮断することができるものであれば材質は特に限定されるものではないが、光透過性、有機EL素子の安定性、耐久性等が良好なことから、ガラスであることが好ましい。より詳細には、例えば石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、アルカリガラス、鉛アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、シリカガラス等のガラス板等を用いてもよい。
また、基板の光透過性に関しては、隔壁130や第1電極層112等が形成可能であれば特に限定されるものではないが、例えば光の取出し面により光透過性が必要か否かが適宜決定される。
[第1電極層]
本発明の実施形態に係る第1電極層112は、基板110上にストライプ状に形成されるものである。第1電極層110は、陽極であっても陰極であってもよいが、本実施形態では陽極として形成される。
第1電極層112は透明性を有していても有していなくてもよい。第1電極層112の透明性は、光の取出し面等によって適宜選択される。例えば第1電極層112側から光を取り出す場合は、第1電極層112は透明または半透明である必要がある。
陽極としては、正孔が注入し易いように仕事関数の大きい導電性材料を用いることが好ましく、具体的には、ITO、酸化インジウム、金のような仕事関数の大きい金属、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリシラン誘導体のような導電性高分子等を挙げることができる。
第1電極層112は抵抗が小さいことが好ましく、一般には金属材料が用いられるが、有機化合物または無機化合物を用いてもよい。
第1電極層112の成膜方法としては、一般的な電極の成膜方法を用いることができ、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD法や、CVD法などを挙げることができる。また、第1電極層112のパターニング方法としては、所望のパターンに精度よく形成することができる方法であれば特に限定されるものではなく、具体的にはフォトリソグラフィ法等を挙げることができる。
[第2電極層]
本発明の実施形態に係る第2電極層114は、有機EL層120上に形成されるものである。第2電極層114は、陽極であっても陰極であってもよいが、本実施形態では陰極として形成される。
また、第2電極層114は、透明性を有していても有していなくてもよく、光の取出し面等によって適宜選択される。例えば第2電極層114側から光を取り出す場合は、第2電極層114は透明または半透明である必要がある。
陰極としては、電子が注入し易いように仕事関数の小さい導電性材料を用いることが好ましく、例えばMgAg等のマグネシウム合金、AlLi、AlCa、AlMg等のアルミニウム合金、Li、Caをはじめとするアルカリ金属類及びアルカリ土類金属類、または、アルカリ金属類及びアルカリ土類金属類の合金などが挙げられる。
また、第2電極層114は抵抗が小さいことが好ましく、一般には金属材料が用いられるが、有機化合物または無機化合物を用いてもよい。特に金属材料が好ましい。第2電極層114の材料としては抵抗が低いものであればよく、金属材料が最も適しているからである。
金属材料の成膜方法としては、一般的な電極の形成方法を用いることができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の一般的な蒸着法や、金属ペーストを塗布する方法等が挙げられる。特に、真空蒸着法、金属ペーストを塗布する方法が好ましい。真空蒸着法は、ドライプロセスで有機EL層120へのダメージが少ない方法であり、積層に適している。また、金属ペーストを塗布する方法はウェットプロセスであり、ウェットプロセスはドライプロセスよりも大面積の対応に適している。ウェットプロセスであっても、有機EL層120に影響を与えない溶媒が配合された金属ペーストは使用可能である。すなわち、有機EL層120の耐溶剤性などによって有機EL層120に影響を与えないように工夫することで、ウェットプロセスも適用可能となる。
[導電層]
図示しないが、本発明の実施形態においては、第1電極層112と有機EL層の発光層との間に導電層が形成されていてもよい。また、発光層と第2電極層114との間に導電層が形成されていてもよい。この導電層は、発光領域にも形成されるものである。
導電層に用いられる材料としては、導電性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、導電性高分子や、アルカリ金属類及びアルカリ金属のハロゲン化物が挙げられる。導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン及びそれらの誘導体等が挙げられる。より具体的には、ポリ3,4エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸(PEDOT−PSS)を用いることができる。また、アルカリ金属類及びアルカリ金属のハロゲン化物としては、アルミリチウム合金、フッ化リチウム、ストロンチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、カルシウム、リチウム、セシウム、フッ化セシウム等が挙げられる。
[絶縁層]
本発明の実施形態に係る絶縁層132は、第1電極層112が形成された基板110上に、発光領域内の第1電極層112が露出するように形成されるものである。絶縁層132により、第1電極層112と第2電極層114とが接触してショートするのを防ぐことができる。
絶縁層132の形成位置としては、絶縁層132が、発光領域内の第1電極層112が露出するように形成されていればよい。発光領域の大きさとしては、有機EL素子170の用途等に応じて適宜選択される。
絶縁層132は、第1電極層112の端部を覆うように形成されていることが好ましい。第1電極層112の端部では有機EL層120の厚みが薄くなるため、絶縁層132を形成することでショートし難くすることができる。また隣り合う発光領域が電気的に接続されるのを防ぐことができる。絶縁層132が形成された部分は、発光に寄与しない領域とすることができる。
絶縁層132の形成材料としては、感光性ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂等の光硬化型樹脂、または熱硬化型樹脂、及び無機材料等を挙げることができる。
絶縁層132の形成方法としては、フォトリソグラフィ法、印刷法等の一般的な方法を用いることができる。
[隔壁]
本発明の実施形態に係る隔壁130は、絶縁層132上に、第1電極層112の長手方向と直交する方向にストライプ状に形成されるものである。この隔壁130は絶縁性を有している。隔壁130は、第2電極層114を複数に分断するために設けられるものである。
パッシブマトリックス型の有機ELパネルの場合、通常、第1電極層112がストライプ状に形成されることから、このストライプ状の第1電極層112の長手方向に直交するように、隔壁130もストライプ状に形成される。
隔壁130が所定の高さを有していれば、第2電極層114を複数に分断することができるため、隔壁130の断面形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、矩形状、台形状(順テーパ形状)、逆テーパ形状等が挙げられる。好ましくは、逆テーパ形状等のオーバーハング形状である。
隔壁130の高さとしては、通常、基板110表面から隔壁130表面までの高さが、発光領域の中心部における基板110表面から第2電極層114表面までの高さよりも高くなるように設定される。
隔壁130の幅は、特に限定されるものではないが、100μm以下であることが好ましい。隔壁130の幅が広すぎると、発光領域が相対的に狭くなるからである。
隔壁130により画定される領域の幅は、300μm以下であることが好ましい。上記領域の幅が広すぎると、発光領域が相対的に狭くなるからである。
隔壁130の形成材料としては、例えば、感光性ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂、ノボラック系樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂等の光硬化型樹脂、または熱硬化型樹脂、及び無機材料等を挙げることができる。
隔壁1330の形成方法としては、フォトリソグラフィ法、印刷法等の一般的な方法を用いることができる。
[有機EL層]
本発明の実施形態に係る有機EL層120は、発光領域内の第1電極層112上に形成されるものである。この有機EL層120は、少なくとも発光層を含んでいる。
有機EL層120の形成位置としては、有機EL層120が、発光領域内の第1電極層112上に形成されていればよい。すなわち、有機EL層120を構成する各層が、少なくとも発光領域に形成されていなければよい。したがって、例えば、有機EL層120は、図2及び3に示すように隔壁130の上に形成されていてもよい。
本発明の実施形態に用いられる有機EL層120は、少なくとも発光層を含む1層もしくは複数層の有機層を有するものである。すなわち、有機EL層120とは、少なくとも発光層を含む層であり、その層構成が有機層1層以上の層をいう。通常、塗布によるウェットプロセスで有機EL層を形成する場合は、溶媒との関係で多数の層を積層することが困難であることから、1層もしくは2層の有機層で構成される場合が多いが、有機材料を工夫したり、真空蒸着法を組み合わせたりすることにより、さらに多数層とすることも可能である。
発光層以外に有機EL層120を構成する有機層としては、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等を挙げることができる。正孔輸送層は、正孔注入層に正孔輸送の機能を付与することにより、正孔注入層と一体化される場合がある。また、電子輸送層は、電子注入層に電子輸送の機能を付与することにより、電子注入層と一体化される場合がある。さらに、有機EL層120を構成する有機層としては、キャリアブロック層のような正孔もしくは電子の突き抜けを防止し、再結合効率を高めるための層等を挙げることができる。
本発明の実施形態に係る発光層は、単色(赤色、緑色または青色)発光または白色発光が用いられる。発光層に用いられる材料としては、例えば、色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料等の発光材料であってもよく、一般的に用いられる材料であってもよい。
色素系材料としては、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマーなどを挙げることができる。
また、金属錯体系材料としては、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロビウム錯体等、中心金属にAl、Zn、Be等または、Tb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体を挙げることができる。
さらに、高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール等、ポリフルオレン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、及びそれらの共重合体等を挙げることができる。
上記発光層中には、発光効率の向上、発光波長を変化させる等の目的でドーピング剤を添加してもよい。このようなドーピング剤としては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン、キノキサリン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体を挙げることができる。
発光層の厚みとしては、電子と正孔との再結合の場を提供して発光する機能を発現することができる厚みであれば特に限定されるものではなく、例えば1nm〜500nm程度とすることができる。
発光層は、隔壁130により分断される。この際、発光層は、赤色・緑色・青色等の複数色の発光部を有するようにパターン状に形成されていてもよく、白色の発光部を有するようにパターン状に形成されていてもよい。
[正孔注入層]
上述したように、正孔輸送層は、正孔注入層に正孔輸送の機能を付与することにより、正孔注入層と一体化される場合がある。すなわち、正孔注入層は、正孔注入機能のみを有していてもよく、正孔注入機能及び正孔輸送機能の両機能を有していてもよい。
正孔注入層に用いられる材料としては、発光層内への正孔の注入を安定化させることができる材料であれば特に限定されるものではなく、上記発光層の発光材料に例示した化合物の他、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン誘導体等を用いることができる。具体的には、ビス(N−(1−ナフチル−N−フェニル)ベンジジン(α−NPD)、4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、ポリ3,4エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸(PEDOT−PSS)、ポリビニルカルバゾール(PVCz)等が挙げられる。
また、正孔注入層の厚みとしては、正孔注入機能や正孔輸送機能が十分に発揮される厚みであれば特に限定されないが、具体的には0.5nm〜1000nmの範囲内、特に10nm〜500nmの範囲内であることが好ましい。
[電子注入層]
上述したように、電子輸送層は、電子注入層に電子輸送の機能を付与することにより、電子注入層と一体化される場合がある。すなわち、電子注入層は、電子注入機能のみを有していてもよく、電子注入機能及び電子輸送機能の両機能を有していてもよい。
電子注入層に用いられる材料としては、発光層内への電子の注入を安定化させることができる材料であれば特に限定されるものではなく、上記発光層の発光材料に例示した化合物の他、アルミリチウム合金、フッ化リチウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、酸化アルミニウム、酸化ストロンチウム、カルシウム、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、リチウム、セシウム、フッ化セシウム等のようにアルカリ金属類、及びアルカリ金属類のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体等を用いることができる。
また、電子輸送性の有機材料にアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属をドープした金属ドープ層を形成し、これを電子注入層とすることもできる。上記電子輸送性の有機材料としては、例えばバソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体等を挙げることができ、ドープする金属としては、Li、Cs、Ba、Sr等が挙げられる。
上記電子注入層の厚みとしては、電子注入機能や電子輸送機能が十分に発揮される厚みであれば特に限定されない。
[電子輸送層]
電子輸送層に用いられる材料としては、陰極から注入された電子を発光層内へ輸送することが可能な材料であれば特に限定されるものではなく、例えばバソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)の誘導体等を挙げることができる。
上記電子輸送層の厚みとしては、電子輸送機能が十分に発揮される厚みであれば特に限定されない。
[封止基材]
本発明の実施形態に係る封止基材158は、封止ガラス150と、乾燥材152と、シール層154と、を備える。有機EL素子170の周囲を取囲むように、封止基材158に封止ガラス150、乾燥材152及びシール層154を用いて枠封止を行う。封止基材158は、有機EL素子170の周辺を囲み、且つ封止ガラス150と基板110とを接着固定して有機EL素子170が水分や酸素に触れない様にアルゴン(Ar)または窒素(N)等の不活性ガスを空間190に充満した上で封止する。ここで、有機EL素子170に枠封止を行うのは、後述する有機EL層120のリペアを行う際、有機EL層120のダークスポットの有機物を飛ばす空間190が必要であるため、第1電極層112、有機EL層120及び第2電極層114の全面を覆う固体封止よりもガラスや金属板などの枠封止が望ましい。
封止ガラス150としては、基板110よりも小さな大きさが好ましく、ガラスに限らず、金属、樹脂、セラミックなどの様々な材料を用いることが好ましい。なお、基板110側から光を外部に照射する場合には、封止ガラス150に遮光性の基板材料を用いてもよい。
有機EL素子170の周囲を取囲むようにして封止ガラス150と基板110とを接着固定するシール層158としては、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂などからなる接着機能を有する樹脂等を用いることが好ましい。
乾燥材152は、シート状であって、水分及び酸素を遮断することができれば特に限定されるものではない。乾燥材152としては、例えば、活性炭、ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲルなどの水分を物理的に吸着する乾燥材や、水分を化学的に吸着する五酸化二燐(P)、酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ナトリウム(NaO)などのアルカリ金属酸化物、硫酸リチウム(LiSO)、硫酸ナトリウム(NaSO)、硫酸カルシウム(CaSO)などの硫酸塩、塩化カルシウム(CaCl)、塩化ストロンチウム(SrCl)、弗化タンタル(TaF)、臭化マグネシウム(MgBr)、沃化バリウム(BaI)などの金属ハロゲン化物、過塩素酸バリウム(Ba(ClO)などの過塩素酸塩などを用いることができる。
[有機EL層のレーザリペア]
次に、上記有機EL素子170にレーザリペアを行うための、有機EL素子170の欠陥検査を行う。有機EL素子170の欠陥検査は、暗室などに形成した有機EL素子170の各発光領域に所定の電圧を印加し、有機EL素子170を発光させながらCCDカメラなどによって撮影し、得られた画像から有機EL素子170のダークスポット(以下、「DS」という。)を特定している。DSは、有機EL素子170に、正常ならば発光を生じないしきい値未満の順方向電圧及び逆方向電圧を印加したときに、有機EL素子170の発光領域に欠陥があることで生じる画素領域の潜在的な不良箇所を表す。
有機EL素子170の欠陥検査によって発見した有機EL素子170の欠陥部は、欠陥部にレーザを照射してリペアを行う。なお、有機EL素子170にレーザリペアを行う際、レーザが通る光路内にカラーフィルタがあるとレーザ光がカラーフィルタによって吸収及びカットされるため有機EL素子のリペアを行うことができない。そのため、本実施形態においては、カラーフィルタを配置する前に有機EL素子にレーザリペアを行う。なお、封止基材158側からレーザを有機EL素子に入射することも考えられるが、乾燥材がシート状で存在するためレーザの入射が妨げられてしまう。よって、枠封止を行った有機EL素子に基板側からレーザリペアを行うのが望ましい。また、例えば、有機ELパネルにおいて、有機EL素子全面に封止樹脂を形成した構造では、有機EL素子のリペアを行うレーザが封止樹脂で吸収されるため好ましくない。
有機EL素子にリペアを行った発光層は発光しないため非発光部140としてディスプレイの品位を落としてしまう。この非発光部140のサイズが大きくなればなるほどディスプレイとしての品位が落ちるため、本実施形態においては非発光部140を目立たなくする方法として有機EL素子の発光面に貼り合わせるカラーフィルタに後述する散乱層を入れることにより非発光部140を目立たなくすることができる。
有機EL素子のDS(ダークスポット)にリペアを行う際に照射するレーザの条件を以下の表1に示す。表1に示すレーザを用いることによって、有機EL層のDSに応じたリペアを比較的安価なNd,YAGパルスレーザのシステムを用いて行うことができる。
ここで、本発明の実施形態で用いる基板110は、厚さ0.7mmを用いて、基板110上に第1電極層112、有機EL層120、第2電極層114、絶縁層132、隔壁130及び封止基材158を形成する。そして、有機EL素子(基板110の第1電極層112を積層した面とは反対側の面)にレーザリペアを行う。レーザリペアを行った後に、基板110をエッチングによって、厚さ50μm以上300μm以下にする。基板の厚さを50μm以上300μm以下にすることによって、後述するカラーフィルタ300を大気中で貼り合わせることができ、かつ、基板の強度を確保できるからである。基板110の厚さが50μm未満だと、有機EL素子170を搬送することが困難になり、基板110の厚さが300μmを超えると、カラーフィルタ300から放出する光が混色する可能性があるからである。
また、有機EL素子とカラーフィルタとを貼り合わせ際、真空中での貼り合わせはできない。それは、封止された有機EL素子を用いるため、有機EL素子の中に充填された不活性ガスにより真空中にさらされると封止が破れる恐れがあるからである。そこで、本発明の実施形態では大気中で封止された有機EL素子とカラーフィルタとを貼り合わせることにする。大気中で貼り合わせるためには、カラーフィルタを形成した基材が、ある程度ベント(たわみ)しないと空気の逃げ場がなくなり気泡の原因になる。そこで、カラーフィルタを形成する基材はフィルムが望ましい。また大気中で貼り合わせ可能な薄いガラスを基材として用いてもよい。
本発明の実施形態に用いる基板110は、有機EL素子170の基板110をエッチングにより薄板化(スリム化)した後、フィルムカラーフィルタまたはガラスカラーフィルタを有機EL素子と貼り合わせることによって歩留まりを向上させる。ここで、基板110のスリム化には研磨は使えない。それは、有機EL素子170は研磨の回転に封止が耐えられないからである。またエッチングで残す基板110の厚みは発光領域と相関関係があり、発光領域が100μmの場合、基板110の厚みも100μmが望ましい。また、エッチングする基板110の量は少ない方が生産効率及び低コストの点で望ましい。すなわち、大画面の有機ELパネル100では、発光領域の幅が300μm程度であれば、残す基板110の厚みも300μmになる。つまり、有機EL素子170の発光領域と基板110とが1:1の関係にあることが望ましい。
一方、基板110を50μm以上300μm以下にスリム化せず、厚さ0.7mmの基板110のままで光学フィルムをカラーフィルタ300の間に貼り合わせることによって、カラーフィルタのRGBの混色を防げるのであれば、より低コストで有機ELパネルの製造できる。例えば、光学フィルムとしてはルーバ付きフィルムなどを用いてもよい。
次に、本発明の実施形態に係るカラーフィルタ300について図4〜6を参照しながら説明する。図4は、図1のC側から見た本発明の実施形態に係るカラーフィルタ300の一例を示す平面図である。図5は図4のD−D’線断面図であり、図6は図4のE−E’線断面図である。図4〜図6に例示するように、カラーフィルタ300は、フィルム基板310と、フィルム基板310上の画素領域の画素部350間に形成されたマトリックス状のブラックマトリックス層340と、フィルム基板310上に形成され、赤色パターン330R、緑色パターン330G及び青色パターン330Bから構成される着色層330と、着色層330上に形成された接着層320とを備える。図5において、緑色パターン330G、赤色パターン330R及び青色パターン405Bはブラックマトリックス層340の全面を覆うように形成される。また、図6において、青色パターン330Bはブラックマトリックス層340の全面に覆うように形成される。すなわち、ブラックマトリックス層340は全面が着色層330で覆われている。なお、図4において、破線はブラックマトリックス層340が形成されている領域を示し、点線は接着層320が形成されている領域を示すものである。また、画素領域の画素部350はブラックマトリックス層340で囲まれた部分である。なお、ブラックマトリックス層340上には、ブラックマトリックス層340のマトリックスパターンの枠パターンと同じように有機EL素子の絶縁層132がマトリックス状に形成されている。この絶縁層132上には隔壁130が形成されている。また、隔壁130上にはダミーの有機EL層120及び第2電極層114が形成されている。
[フィルム基板]
本発明の実施形態に用いられるフィルム基板310は、カラーフィルタを支える支持体である。フィルム基板310は、本発明の実施形態に係るカラーフィルタ300を有機ELパネルに用いた場合には観察側に配置されるものであり、有機ELパネルを支える支持体でもある。なお、有機EL素子とカラーフィルタとを大気中で貼り合わせを行うため、基板はフィルム状であることが好ましい。
フィルム基板310としては、例えばアクリル樹脂等の有機質(例えば、合成樹脂)の板状透明基板、あるいは、合成樹脂製の透明フィルム状基材、ガラスや石英ガラス等を厚みのごく薄い透明フィルム状基材として利用することができる。
また、フィルム基板310としては、着色層330等を形成する側の表面の平滑性が高いものであることが好ましい。具体的には、平均表面粗さ(Ra)が、3.0nm以下(5μm□領域)であるものを用いることが好ましい。
上記フィルム基板310を構成する合成樹脂の具体例としては、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、メタクリル酸メチル樹脂等のアクリル樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等のセルロース樹脂、エポキシ樹脂、または環状オレフィン樹脂もしくは環状オレフィン共重合樹脂等を挙げることができる。
また、フィルム基板310の厚みとしては、耐衝撃性、取り扱い性、バリア性及び機械適性等の観点から定められ、10μm〜700μm程度が好ましい。
[ブラックマトリックス層]
本発明の実施形態に係るブラックマトリックス層340は、フィルム基板310上の画素領域の画素部350間に形成され、金属膜または金属酸化物膜を含むものである。ブラックマトリックス層340は、本発明の実施形態のカラーフィルタ300を有機ELパネルに用いた場合、画素毎に発光する区域を区画するとともに、発光する区域どうしの境界における外光の反射を防止し、画像や映像のコントラストを高めるために設けられるものである。本発明の実施形態のカラーフィルタ400を用いた有機ELパネルでは、発光層からの発光は、このブラックマトリックス層340の開口部を経由し、観察者側に到達する。
ブラックマトリックス層340に用いられる金属膜としては例えばクロム、ニッケル等の膜が挙げられ、金属酸化物膜としては例えば酸化クロム、窒化クロム等の膜が挙げられる。特に、ブラックマトリックス層340は、クロム、酸化クロム、窒化クロム等のクロム系膜を有することが好ましい。クロム系膜は、汎用性が高く、コスト、品質の点で好ましいからである。
また、ブラックマトリックス層340は、金属膜または金属酸化物膜を有していればよく、例えばCrOx膜(xは任意の数)及びCr膜が2層積層されたものであってもよく、より反射率を低減させたCrOx膜(xは任意の数)、CrNy膜(yは任意の数)及びCr膜が3層積層されたものであってもよい。
ブラックマトリックス層340のパターンは、通常、線状であり、マトリックス状またはストライプ状等の開口部を有するパターンが例示される。
上記ブラックマトリックス層340の膜厚としては、通常0.1μm〜0.3μm程度である。
ブラックマトリックス層340の形成方法としては、例えば蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等により薄膜を形成し、フォトリソグラフィ法を利用してパターニングする方法を挙げることができる。また、無電界メッキ法等を用いることもできる。
[着色層]
本発明の実施形態に係る着色層330は、赤色パターン330R、緑色パターン330G及び青色パターン330Bを有する。着色層330は、フィルム基板310上に形成され、ブラックマトリックス層340の全面を覆うように形成される。着色層330は、ブラックマトリックス層340の全面を覆うように形成することによって、着色層330の混色を防止することができる。
ここで、着色層330がブラックマトリックス層340の全面を覆うように形成されているとは、ブラックマトリックス層340の表面及び側面の全てが着色層330で覆われ、ブラックマトリックス層340が露出していないことを意味する。例えば図5及び図6に示すようにブラックマトリックス層340のいずれの面も露出しないように着色層(330R・330G・330B)が形成されている場合をいう。
着色層330の膜厚としては、ブラックマトリックス層340の全面を覆うことが可能であり、良好な絶縁性が得られる厚みであれば特に限定されるものではないが、0.5μm〜5μm程度であることが好ましく、特に1μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。着色層330の膜厚が薄すぎると混色を防止する効果が十分に得られない場合があり、着色層の膜厚が厚すぎると透過率が低下するおそれがあるからである。
また、ブラックマトリックス層340上の着色層330の膜厚は、0.1μm〜5μm程度であることが好ましく、特に0.1μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。ブラックマトリックス層340上の着色層330の膜厚が上記範囲であれば、混色防止を効果的に高めることができるからである。
各着色パターンは、画素に対応して規則的に配列される。着色パターンの配列としては、各着色パターンが巨視的に見て平均的に配列されていれば特に限定されるものではなく、例えばストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等が挙げられる。
本発明の実施形態に用いられる着色層330は、各色の顔料や染料等の着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものである。
赤色パターン330Rに用いられる着色剤としては、例えばペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑色パターン330Gに用いられる着色剤としては、例えばハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青色パターン330Bに用いられる着色剤としては、例えば銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
なお、着色層330に用いられるバインダ樹脂としては、透明な樹脂が挙げられる。着色層の形成方法として印刷法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。また、着色層の形成方法としてフォトリソグラフィ法を用いる場合、バインダ樹脂としては、通常、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂が使用される。通常は、電子線硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂が用いられる。紫外線硬化性樹脂を使用する場合には、バインダ樹脂に光重合開始剤が単独または複数組み合わせて使用される。また、紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を用いてもよい。
さらに、着色層330の形成方法としては、例えば着色剤をバインダ樹脂に混合、分散または可溶化させて着色層形成用塗工液を調製し、この着色層形成用塗工液を用いてフォトリソグラフィ法によってパターニングする方法、あるいは、着色層形成用塗工液を用いて印刷法によりパターニングする方法が用いられる。
本発明の実施形態に係るカラーフィルタ300は、有機EL層のDSにリペアを行い、そのDS、すなわち、非発光部140を目立たなくするため、着色層330に散乱剤を混ぜること、または着色層330の着色剤に含まれる顔料の粒子径を大きくすることに特徴がある。
[散乱剤]
有機EL層のDSは、散乱剤をカラーフィルタに塗布、すなわち、カラーフィルタに散乱機能を有する散乱層を形成することまたはカラーフィルタの着色層の中に散乱機能を有する材料を分散させることによって、非発光部140ではない周囲の発光層からの発光を散乱させ、発光層の非発光部140を目立たなくすることができる。例えば、カラーフィルタの着色層の中に微粒子を分散させてもよい。カラーフィルタの光散乱効果を上げるために用いる微粒子としては、光散乱作用を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の無機物、アクリル系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、スチレン系樹脂、メラミン系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の有機物、あるいは、これらの2種以上の混合系等の微粒子を挙げることができる。このような微粒子としては、上記の中でも、メラミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、およびその混合系樹脂や共重合体などが好ましく用いられる。なお、これらの微粒子は耐久性も有している。
一方、着色層330に散乱剤を分散させる方法に変えて、非発光部140となり発光しなくなった発光層を目立たなくするため、着色層330の着色剤に含まれる顔料の粒子径を大きくしてもよい。
ここで一般的に、光散乱性を示す層の光学設計には顔料の粒子径が大きく影響し、具体的には顔料の粒子径dにより散乱状態が異なることが知られている。すなわち、以下のように表してもよい。
(1)粒子径dが光波長λに比べて大きい場合(d>λ)は、幾何光学領域となり、幾何光学的な屈折、反射による散乱が発生し、波長依存性はない。
(2)粒子径dが光波長λに近い場合(λ/3<d<λ)は、回折散乱領域(ミー散乱)となり、幾何光学的な散乱と回折効果(光干渉)とによる散乱が発生し、複雑な波長依存性を有する。このため、散乱による色付きが生じる。
(3)粒子径dが光波長λより小さい場合(d<λ/3)は、レイリー散乱領域となり、原子・分子との相互作用による散乱が発生し、ほぼ均一に全方向に散乱する。
本発明の実施形態に係るカラーフィルタを例えば有機ELパネルに用いた場合、有機EL素子の非発光部140ではない周囲の発光層からの発光を散乱させ、発光層の非発光部140を目立たなくするには、顔料の粒子径が上記(1)の幾何光学的領域となることが好ましい。
上記(1)のd>λとなるように、顔料の粒子径を大きくする場合、カラーフィルタを構成する顔料の粒子径サイズは、50nm以上200nm以下が好ましい。顔料の粒子径サイズが50nm未満だと、有機EL素子の非発光部140を他の発光層から散乱させることができなくなり、200nmを超えると、顔料をカラーフィルタに分散させることが困難になるためである。また、顔料の粒子径を大きくするとともに、カラーフィルタの着色層に散乱剤を分散させれば、発光しなくなった発光層を一層目立たなくすることができる。
[接着層]
本発明の実施形態に係る接着層320は、着色層330上に形成されたものである。接着層320は、着色層330を保護するとともに、着色層330の表面をならして平坦な面とし、さらにはパターン状に形成された着色層330、ブラックマトリックス層340による段差を解消して平坦化を図るために設けられるものである。また、接着層320には、上記基板110と接着させる役割もある。
接着層320は、着色層330上に形成されていればよいが、着色層330の全面を覆うように形成されていることが好ましい。ここで、接着層320が着色層330の全面を覆うように形成されているとは、着色層330の表面及び側面の全てが接着層320で覆われ、着色層330が露出していないことを意味する。例えば図5及び図6に示すように着色層330(330R・330G・330B)のいずれの面も露出しないように接着層330が形成されている場合をいう。
本発明の実施形態に用いられる接着層320の形成材料としては、透明樹脂を用いることが好ましい。具体的には、アクリレート系、メタクリレート系の反応性ビニル基を有する光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂を用いてもよい。また、上記透明樹脂として、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等を用いてもよい。
また、接着層320の形成方法としては、上述した透明樹脂を含有する接着層320形成用塗工液を、スピンコート、ロールコート、キャストコート等の方法で塗布して成膜し、光硬化型樹脂の場合は紫外線照射後に必要に応じて熱硬化させ、熱硬化型樹脂の場合は成膜後そのまま熱硬化させる方法を挙げることができる。また、上述した透明樹脂がフィルム状に成形されている場合は、直接、あるいは、粘着剤を介して貼着することにより接着層320を形成することができる。上記接着層320の膜厚は、0.1μm〜5μm程度であることが好ましく、特に1μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。
本発明の実施形態では、有機EL素子にカラーフィルタを組み合わせる方式について説明したが、カラーフィルタの代わりに色変換層(図示せず)を用いてもよく、またカラーフィルタと色変換層とを組合せてもよい。色変換層は、青色または白色発光する有機EL素子と組合せて用いられ、画素毎に、赤用、緑用、及び青用の三種類の区域が規則的に配列して構成されたものであり、赤用区域は、有機EL素子からの入射光、例えば、青色光を、青色から赤色に変換し、緑用区域は、有機EL素子からの青色光を、青色から緑色に変換する機能が付与されたものである。なお、青用区域は、原則的には色変換を行なう必要がないので、何も設けないか、もしくは、何もないことによる凹部となる事を防止する意味で、無色透明層を形成してもよい。
各色変換パターンは、画素に対応して規則的に配列される。色変換パターンの配列としては、各色変換パターンが巨視的に見て平均的に配列されていれば特に限定されるものではなく、例えばストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等が挙げられる。
色変換層は、通常、発光層からの光を吸収し、蛍光を発光する蛍光色素とマトリックス樹脂とを含有するものである。蛍光色素は、発光層から発せられる近紫外領域または可視領域の光、特に青色または青緑色領域の光を吸収して異なる波長の可視光を蛍光として発光するものである。上記発光層が青色発光層である場合は、蛍光色素としては、例えば赤色領域の蛍光を発する蛍光色素及び緑色領域の蛍光を発する蛍光色素が用いられる。
発光層から発する青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えばローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウム パークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
また、発光層から発する青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えば3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、あるいはクマリン色素系染料であるベーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
なお、蛍光色素を、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂及びこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して、蛍光顔料としてもよい。また、これらの蛍光色素や蛍光顔料(以下、上記2つを合わせて蛍光色素と総称する。)は単独で用いてもよく、蛍光の色相を調整するために2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記蛍光色素の含有量は、色変換層に対して、その色変換層の重量を基準として0.01〜5重量%程度である。蛍光色素の含有量が少なすぎると十分な波長変換を行うことができず、一方、蛍光色素の含有量が多すぎると、濃度消光等の効果により色変換効率が低下する可能性があるからである。
また、マトリックス樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の樹脂を挙げることができる。また、色変換層のパターニングをフォトリソグラフィ法により行なう場合には、マトリックス樹脂として感光性樹脂を用いることができる。この感光性樹脂としては、例えばアクリル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニル系、環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する光硬化型の感光性樹脂が挙げられる。さらに、色変換層の形成方法として印刷法を用いる場合には、マトリックス樹脂を含有するインキが用いられる。この場合に用いられるマトリックス樹脂としては、例えばメラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オリゴマーまたはポリマー、あるいは、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の樹脂を挙げることができる。
また、透過パターンは、通常、透明な樹脂を含有するものである。透過パターンに用いられる透明な樹脂としては、上記マトリックス樹脂に使用されるものが挙げられる。
色変換層の形成方法としては、蛍光色素及びマトリックス樹脂を混合、分散または可溶化させて色変換層形成用塗工液を調製し、この色変換層形成用塗工液をスピンコート、ロールコート等の一般的な塗布方法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターニングする方法、あるいは、上記色変換層形成用塗工液を用いてスクリーン印刷等によりパターニングする方法が用いられる。また、色変換層の形成方法としては、所定のフォトマスクを介して真空蒸着法またはスパッタリング法等で成膜する方法を用いることもできる。
色変換層の形成は、上記の赤色変換蛍光体、もしくは緑色変換蛍光体を、好ましくは感光性樹脂、必要に応じ、溶剤、希釈剤、もしくはモノマー等、さらには、適宜な添加剤と共に混合して、各区域形成用の感光性樹脂組成物とした後、これらの感光性樹脂組成物を一様に塗布し、乾燥させた後、所定のパターン露光を行ない、その後、現像するプロセスを、色毎に繰返すことによって行なうことができる。あるいは、所定の色に着色したインキ組成物を形成して用い、色毎に印刷することにより行なってもよい。青用区域は、上記の感光性樹脂組成物もしくはインキ組成物から各色変換蛍光体を除いたものを用いて形成することができる。色変換層の厚みは、2μm〜20μm程度である。
カラーフィルタ層は、白色光に発光する有機EL素子を三原色のカラーフィルタ層と組合せる方式において用いられるが、青色発光する有機EL素子と色変換層とを組合せる方式においても、色変換後の色補正、青用区域における青色の補正等の目的で、色変換層と組み合わせて用いてもよい。
本発明の実施形態に係るカラーフィルタを例えば白色発光する白色発光層を有する有機ELパネルに用いる場合、色変換層への入射光は一般に赤色光及び青色光の成分を含むものである場合が多い。したがって、色変換層は、入射光を緑色光に変換する緑色色変換層を少なくとも有すればよい。
またこの場合、色変換層への入射光が赤色光及び青色光の成分を含むので、赤色色変換層及び青色色変換層は原則的には色変換を行う必要がないことから、赤色色変換層及び青色色変換層は形成されていなくてもよい。この場合、赤色着色層及び青色着色層上には何も形成されていなくてもよいが、緑色色変換層と同程度の厚みをもつ透過層がそれぞれ形成されていてもよい。
なお、本実施形態では、封止基材を含む有機EL素子にカラーフィルタを貼り合わせる例について説明したが、封止基材を含む有機EL素子に直接カラーフィルタを形成してもよい。有機EL素子に直接カラーフィルタを形成する場合は、有機EL素子が形成された基板とは反対側にインクジェットなどの印刷法を用いて形成することができる。
上述した説明においては、本発明の実施形態に係るカラーフィルタを用いる有機ELパネルにおける発光層の発光光源の種類に応じた色変換層の構成について述べたが、本発明に用いられる色変換層の構成については、発光層の発光光源の種類に応じて特に限定されるものではなく、色変換層が所望の色相補正を行うことができればよい。
上記色変換層に用いられる材料は、入射光を吸収して各色の蛍光を発する色変換蛍光体が樹脂中に分散または溶解されたものであり、3色とも通常のカラーフィルタに使用される色変換層の材料と同様であるので、ここでの説明は省略する。
上記色変換層の厚みとしては、0.5μm〜30μm程度であることが好ましく、より好ましくは5μm〜20μm、さらに好ましくは8μm〜15μmの範囲内である。色変換層の厚みが厚すぎると色変換層の構成による段差(凹凸)が大きくなり、その表面を平坦化するのが困難となるからである。逆に、色変換層の厚みが薄すぎると、色変換効率が低下する可能性があるからである。また、上記と同様に、色変換層の厚みを薄膜化ために色変換層中の有機蛍光体の含有量を増やすと濃度消光が生じるおそれがある。
色変換層の形成方法としては、例えば上記各色変換蛍光体及び樹脂を必要に応じて溶剤、希釈剤もしくは適宜な添加剤と共に混合して、各色変換層形成用塗工液を調製し、この各色変換層形成用塗工液を用いてフォトリソグラフィ法によってパターニングする方法、あるいは、上記の各色変換層形成用塗工液を用いて印刷法によりパターニングする方法が用いられる。なお、着色層と色変換層とは、図5に示したものと逆の順に積層されていてもよい。
本実施形態に用いられる色変換層は、発光層の発光光源の種類に応じて特に限定されるものではなく、色変換層が所望の色相補正を行うことができれば特に限定されるものではないが、上記色変換層が青系の光を赤色に変化させる赤色色変換層、及び青系の光を緑色に変換させる緑色色変換層を有する色変換層であることが好ましい。色変換層への入射光は一般に青色光の成分を含むものであるか、あるいは青色光及び緑色光の成分を含むものである場合が多いからである。発光層からの光が青色光であるため、青色色変換層を形成する必要はないが、色変換層を平坦化させるために、赤色色変換層及び緑色色変換層と同等の厚みを有する透過層を形成してもよい。
なお、本発明の実施形態に係る有機EL素子とカラーフィルタは、同時に作製してもよく、同時に作製することによって、製造時間の短縮を図ることができる。さらに、上記有機EL素子のリペアと同様に、カラーフィルタに欠陥がある場合にもカラーフィルタのリペアを行うことが可能になる。
上述したとおり、本発明の実施形態に係る有機ELパネル100は、封止基材を含む有機EL素子を形成し、形成した有機EL素子の欠陥検査を行い、欠陥検査の結果、発見した有機EL素子の欠陥部に対してレーザリペアを行い、有機EL素子の基板をエッチングによってスリム化し、有機EL素子とは別に形成したカラーフィルタを有機EL素子の基板に配置している。有機EL素子を形成した後に有機EL素子の欠陥部にレーザリペアを行うことによって、有機EL素子のダメージを最小限にして、有機EL素子の歩留まりの向上を図り、有機EL素子の劣化を抑制できる。
[パッシブマトリックス型有機ELパネルの製造方法]
次に、本発明の実施形態に係る有機ELパネルの製造方法について説明する。本発明の実施形態に係る有機ELパネルの製造方法は、まず、厚さ0.7mmの基板110上にストライプ状の第1電極層112を形成する。次に、第1電極層112が形成された基板110上に、発光領域内の第1電極層112が露出するように絶縁層132を形成する。次に、絶縁層132上に、第1電極層112の長手方向と直交する方向に延在するストライプ状の絶縁性の隔壁130を形成する。次に、隔壁132が形成された基板110上の全面に、印刷法、吐出法または転写法、例えばグラビア印刷法により有機層形成用塗工液を塗布し、有機EL層120を形成する。次に、有機EL層120上に第2電極層114を形成する事によって、有機EL素子170が完成する。次に、有機EL層120から水分及び酸素を遮断するために封止ガラス150、乾燥材152、シール層154を含む封止基材158を形成する。ガラス基板110及び封止ガラス150のどちらか一方の表面に、光硬化性樹脂接着剤からなるシール層154をディスペンサなどを用いて有機EL素子170の周囲を取囲むように塗布形成しておく。その後、基板110と封止ガラス150とを、有機EL素子170と乾燥材152とが所定の空間190をもって対向配設するようにして両基板を重ね合せる。続いて、透光性の基板を介して紫外線UVを照射し、シール層154を硬化させて、両基板の貼り合せが完了し、封止基材158を含む有機EL素子170となる。なお、空間190の大きさには特に制限はないが、有機EL素子のDSである有機物を飛ばせる空間190があればよい。また、乾燥材152により有機EL素子170を常に圧接することになってショート等の不良が発生し易くなり好ましくない。逆に空間190が大きすぎると、乾燥材152により吸着しなければならない気密空間の大きさが大きくなり、好ましくない。そこで、実用的には1mm以下の距離となるように制御した状態で貼り合せを実施してシール層158を硬化させることが好ましい。
次に、封止基材158を含む有機EL素子170の欠陥部検査を行う。有機EL素子170の検査方法は、有機EL素子170の各発光領域に所定の電圧を印加し、有機EL素子170を発光させながらCCDカメラなどによって撮影し、得られた画像から有機EL素子170のDSを特定している。
次に、有機EL素子の欠陥部検査によって発見した欠陥部に、レーザリペアを行う。このレーザリペアは、有機EL素子170の基板110側から上記表1のレーザを用いて行う。次に、レーザリペアを行った有機EL素子の基板をエッチングする。基板をエッチングして薄膜化することによって、次の工程で行う、カラーフィルタとの貼り合わせを気泡などを含まずに行うことができる。
次に、カラーフィルタを形成する。カラーフィルタ300は、フィルム基板310上に、画素領域の画素部350間にマトリックス状のバラックマトリックス層340を形成する。次に、ブラックマトリックス層340の全面を覆うように赤色パターン330R、緑色パターン330G・青色パターン330Bの着色層330を形成する。次に、着色層330上に接着層320を形成する事によって、本発明の実施形態に係るカラーフィルタ300を形成する。
次に、封止基材を含む有機EL素子とカラーフィルタとの貼り合わせを行い、本発明の実施形態に係るパッシブマトリックス型の有機ELパネルが完成する。
本発明の実施形態に係るパッシブマトリックス型の有機ELパネルは、封止基材を含む有機EL素子とカラーフィルタとを別々に形成し、その後、有機EL素子とカラーフィルタとを貼り合わせることによって有機ELパネルを作製しているため、大画面有機ELパネルを低コストで、有機EL素子の歩留まり低下を抑制でき、さらに、有機EL素子を形成した後に、欠陥部(DS)に対してリペアを行い、リペアを行い非発光部となった有機EL素子をカラーフィルタに散乱剤を設けることによって、非発光部を目立たなくしている。そのため、駆動時間の経過に伴う輝度の低下、DSの発生、拡大をといった有機EL素子の劣化を抑制することができる。
[アクティブマトリックス型の有機ELパネル]
次に、本発明の実施形態に係るアクティブマトリックス型の有機ELパネルについて図面を参照して説明する。なお、以下の説明では理解を容易とするために、上述したパッシブマトリックス型の有機ELパネルと同一機能を有する箇所については同一の符号を付して説明し、説明が重複する部分に対しては説明を一部省略している。
図7は、本発明の実施形態に係るアクティブマトリックス型の有機ELパネル200を示す概略斜視図である。図8は図7のD−D’線の断面図である。図7及び図8に示すように、本発明の実施形態に係る有機ELパネル200は、有機EL素子250と、カラーフィルタ360と、を備えている。以下、図面を参照して有機ELパネルについて説明するが、説明の便宜上、有機EL素子250とカラーフィルタ300とを別々に説明することにする。
図7及び図8に示す本発明の実施形態に係るアクティブマトリックス型の有機ELパネル200は、基板210と、基板210上に形成されたTFT420と、TFT420の全面を覆うように形成された絶縁層440と、絶縁層440に形成されたTFT420のドレイン電極と後述する第1電極層212とを電気的に接続されたスルーホール430と、TFT420のドレイン電極にスルーホール430を介して電気的に接続され、ストライプ状に形成された第1電極層212と、第1電極層212の端部を覆い、第1電極層112の長手方向と直交する方向にストライプ状に形成された絶縁性の隔壁230と、発光領域内の第1電極層112上に形成され、発光層を含み、ダークスポットがリペアされた有機EL層220と、有機EL層220上に形成された第2電極層214と、有機EL層220のダークスポットがリペアされた第1電極層212、有機EL層220及び第2電極層214を含む非発光部240と、第2電極層214上に水蒸気及び酸素を遮断するためガラスバリア層270と、ガラスバリア層270上に形成されたカラーフィルタ300と、を備える。本実施形態では、隔壁230を備える例を示したが、隔壁230を形成せずに第2電極層214を有機EL層220上の全面に形成してもよい。アクティブマトリックス型の有機ELパネルは、各画素は独立したTFTによって駆動されるからである。本発明の実施形態では、有機EL層120からの発光が基板210とは反対側から取り出されるいわゆるトップエミッション型について説明するが、本発明はこれに限定されるわけではなく、有機EL層220からの発光が基板110側から取り出されるいわゆるボトムエミッション型に用いてもよい。
ここで、トップエミッション型の有機ELパネルにおいて、基板210は透光性である必要はない。トップエミッシヨン型では、特に、アクティブマトリックス方式の表示装置においてTFT420やバスライン(図示せず)といった回路構成によって発光面積率が制限されることがなく、より多機能で複雑な回路が形成できる。
[TFT(薄膜トランジスタ)]
本発明の実施形態で用いるTFT420は、トップゲート型TFT及びボトムゲート型TFTであってもよい。このTFT420には、第1電極層212がスルーホールを介して電気的に接続される。なお、本実施形態で用いるTFT420には、従来用いられた材料及び構造を有していてもよい。
ここで、有機ELパネル200の画素回路構成と、アクティブマトリックス型の有機ELパネルの信号処理システムについて、簡単に説明しておく。図示しないが、有機ELパネルの画素回路構成は、走査線、データ信号線、電源供給線の各バスラインに加えて、スイッチング用TFT、ゲート保持容量、駆動用TFTとEL素子で構成される。走査線で選択されたスイッチング用TFTのゲートがオープンされ、データ信号線から発光強度に応じた信号電圧がTFTソースに加えられると駆動用TFTのゲートが信号電圧の大きさに応じてアナログ的にオープンされ、その状態がゲート保持容量で保持される。電源供給線から駆動用TFTのソースに電圧が印加されるとゲートの開き具合に応じた電流が有機EL素子に流れ、信号電圧の大きさに応じて階調的に発光する。アクティブマトリックス型の有機ELパネルの回路構成、駆動方法としては、他にTFTの数を更に多くしたものや面積分割階調などのディジタル階調駆動法がある。
基板210上に形成された信号線(図示せず)、走査線(図示せず)、有機EL素子250がアクティブマトリックス型である場合には、第1電極層212を共通電極とし、第2電極層214を画素電極とし、この画素電極が信号線、走査線、駆動素子であるTFT(薄膜トランジスタ)420とともに、電極配線パターン(図示せず)を構成するようにする。なお、第1電極層212を画素電極とし、第2電極層214を共通電極としてもよい。
[有機EL素子]
本発明の実施形態で用いる有機EL素子、すなわち、基板210、第1電極層212、有機EL層220及び第2電極層214については、上述したため重複する説明は省略し、第2電極層214上に形成されるガラスバリア層270について説明する。本発明の実施形態で用いるガラスバリア層270は、有機EL素子から水蒸気及び酸素を遮断するため空間290を有して形成される。このガラスバリア層270は、上述した封止ガラス150と同様のものを用いてもよい。
[有機EL素子のレーザリペア]
上述したとおり作製した有機EL素子の欠陥検査を行い、有機EL素子の欠陥検査によって発見した有機EL層の欠陥部は、欠陥部にレーザを照射してリペアを行う。
有機EL素子にリペアを行った発光層は発光しないため非発光部140としてディスプレイの品位を落としてしまう。この非発光部140のサイズが大きくなればなるほどディスプレイとしての品位が落ちるため、非発光部140を目立たなくする方法として有機EL素子の発光面に貼り合わせるカラーフィルタに散乱層を入れることにより非発光部140を目立たなくしている。
[カラーフィルタ]
また、有機EL素子に貼り合わせるカラーフィルタは上述したため省略する。
[アクティブマトリックス型の有機ELパネルの製造方法]
次に、本発明の実施形態に係る有機ELパネルの製造方法について説明する。本発明の実施形態に係る有機ELパネルの製造方法は、まず、基板210上にTFT420としてポリシリコン膜を形成し、半導体回路の形成方法と同様にして、TFT420を形成する。次に、基板210上に形成されたTFT420上に、絶縁層440を形成する。次に、絶縁層440にスルーホール430を形成し、TFT420のドレインを露出させてから第1電極層212を成膜し、画素形状にパターニングする。絶縁層440には、TFT420を保護するパッシベーションとしての効果ともにTFT420の段差を平坦化する効果もある。次に、第1電極層212上に有機EL層220、第2電極層214を形成する。有機EL素子の第2電極層214上に空間290を有してガラスバリア層270を形成する。次に、ガラスバリア層270上にカラーフィルタを貼り合わせる。
上述したとおり、本発明の実施形態に係る有機ELパネル200は、有機EL素子を形成し、形成した有機EL層の欠陥検査を行い、欠陥検査の結果、発見した有機EL層の欠陥部に対してレーザリペアを行い、有機EL素子を形成した基板をエッチングによってスリム化し、有機EL素子とは別に形成したカラーフィルタを配置している。有機EL素子を形成した後に有機EL層の欠陥部にレーザリペアを行うことによって、有機EL素子のダメージを最小限にして、有機EL素子の歩留まり向上を図り、有機EL素子の劣化を抑制できる。また、本発明の実施形態に係る有機ELパネルの製造方法は、有機EL素子とカラーフィルタとを別々に形成して、その後、有機EL素子とカラーフィルタとを貼り合わせることによって有機ELパネルを作製しているため、大画面有機ELパネルを低コストで、有機EL素子の歩留まり低下を抑制でき、さらに、有機EL素子を形成した後に、欠陥部(DS)に対してリペアを行い、リペアを行い非発光部となった有機EL素子をカラーフィルタに散乱剤を設けることによって、非発光部を目立たなくしている。そのため、駆動時間の経過に伴う輝度の低下、DSの発生、拡大をといった有機EL素子の劣化を抑制することができる。
100、200:有機ELパネル、110、210:基板、112、212:第1電極層、114、214:第2電極層、120、220:有機EL層、150:封止ガラス、152:乾燥材、154:シール層、158:封止基材、300:カラーフィルタ、310:フィルム基板、320:接着層、330:着色層、340:ブラックマトリックス層、350:画素部

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された第1電極層、前記第1電極層上に形成された有機EL層及び前記有機EL層上に形成された第2電極層を有する有機EL素子と、
    前記有機EL素子の周囲を取囲むように形成され、前記有機EL素子を封止する封止基材と、
    前記基板の前記第1電極層が形成された側と反対側に形成されたカラーフィルタと、を備え、
    前記有機EL素子は、前記有機EL層内に非発光部を有することを特徴とする有機ELパネル。
  2. 前記カラーフィルタは、フィルム基板、ブラックマトリックス層及び接着層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル。
  3. 前記基板の厚さは、50μm以上300μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル。
  4. 基板上に第1電極層を形成し、
    前記第1電極層上に発光層を含む有機EL層を形成し、
    前記有機EL層上に第2電極層を形成し、
    前記第1電極層、前記有機EL層及び前記第2電極層を封止する封止基材を配置し、
    前記有機EL層の欠陥部を検出し、
    検出された前記有機EL層の欠陥部に前記基板側からレーザを照射してリペアを行い、
    その後、前記基板の前記第1電極層が形成された側と反対側にカラーフィルタを形成することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  5. 前記カラーフィルタを形成する前に、前記基板の厚さを50μm以上300μm以下に形成することを特徴とする請求項4に記載の有機ELパネルの製造方法。
  6. 前記カラーフィルタは、前記基板の前記第1電極層が形成された側と反対側に貼り合わせることを特徴とする請求項4または5に記載の有機ELパネルの製造方法。
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