JP2011052116A - エポキシ樹脂組成物、透明複合シートおよび表示素子用基板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、透明複合シートおよび表示素子用基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、透明複合シートとした際に透明性に優れ、かつ線膨張率および吸水寸法変化率が小さいエポキシ樹脂組成物を提供すること。また、本発明の別の目的は、透明性に優れ、かつ線膨張係数および吸水変化率が小さい透明複合シートを提供すること。また、本発明の別の目的は、性能に優れた表示素子用基板を提供すること。
【解決手段】 本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ化合物と、硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ化合物は、特定のジエポキシビシクロヘキシル化合物を含み、かつその化合物の異性体の含有量が該エポキシ化合物全体の0.01〜8重量%である。また、本発明の透明複合シートは、上記に記載のエポキシ樹脂組成物と、ガラスフィラーとを含有してなる複合組成物を硬化させてなる。また、本発明の表示素子用基板は、上記に記載の透明複合シートから構成される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、透明複合シートおよび表示素子用基板に関する。
一般に、液晶表示素子や有機EL素子用の表示基板、カラーフィルター用基板、太陽電池基板としては、ガラス板が広く用いられている。しかしながらガラス板は割れ易い、曲げられない、比重が大きく軽量化に不向きなどの理由から、近年その代替としてプラスチック素材が検討されている
表示素子用プラスチック基板に用いられる樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂、アルコール、硬化触媒からなる組成物(例えば、特許文献1参照)、脂環式エポキシ樹脂、アルコールで部分エステル化した酸無水物系硬化剤、硬化触媒からなる樹脂組成物(例えば特許文献2参照)、脂環式エポキシ樹脂、カルボン酸を有する酸無水物系硬化剤、硬化触媒からなる樹脂組成物(例えば特許文献3参照)等が示されている。
しかし、これらの樹脂組成物からなるプラスチック基板の線膨張係数は、それに積層されるSi等の薄膜材料の線膨張係数に比べてかなり大きい。このため、このような線膨張係数のミスマッチは、熱ストレス、歪み、形成した層のクラックや剥がれを生じさせ、プラスチック基板の湾曲を生じる原因となる。
このため、近年では表示素子用プラスチック基板として、エステル基を有する脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、酸無水物系硬化剤、及び触媒とガラスクロスからなる透明複合光学シート(例えば特許文献4参照)、エステル基を有する脂環式エポキシ樹脂とジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、酸無水物系硬化剤とガラスクロスからなる透明複合光学シート(例えば特許文献5参照)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、酸無水物系硬化剤及びガラスクロスからなる透明複合シート(例えば特許文献6参照)等を用いることが提案されている。
これらの樹脂組成物とガラスクロスとからなる透明複合シートでは、前述したような樹脂組成物のみからなるプラスチック基板に比べて線膨張係数を大幅に低下させることが出来る。しかし、このような樹脂組成物とガラスクロスとを含有する透明複合シートにおいてもさらなる改善が求められており、特に吸水時の寸法変化を低減し、使用環境による表示性能の変化を抑制することが必要とされている。
特開平6−337408号公報 特開2001−59015号公報 特開2001−59014号公報 特開2004−51960号公報 特開2005−146258号公報 特開2004−233851号公報
本発明の目的は、透明複合シートとした際に透明性に優れ、かつ線膨張率および吸水寸法変化率が小さいエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、透明性に優れ、かつ線膨張係数および吸水変化率が小さい透明複合シートを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、性能に優れた表示素子用基板を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)に記載の本発明により達成される。
[1]エポキシ化合物と、硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ化合物は、下記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物を含み、かつ下記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量が該エポキシ化合物全体の0.01〜8重量%であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
Figure 2011052116
[2]前記異性体は、下記式(2−1〜2−3)で示される化合物の1種以上である上記[1]に記載のエポキシ樹脂組成物。
Figure 2011052116
[3]前記式(2−1および2−2)で示される化合物の含有量が、前記エポキシ化合物全体の4重量%以下である上記[2]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[4]前記エポキシ化合物は、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルを含むものである上記[1]ないし[3]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[5]前記硬化剤がカチオン系硬化触媒を含むものである上記[1]ないし[4]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[6]前記エポキシ樹脂組成物はさらにカチオン重合可能な化合物を含有する上記[1]ないし[5]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[7]前記カチオン重合可能な化合物が、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物およびビニルエーテル基を有する化合物より選ばれた1種以上の化合物である上記[6]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[8]上記[1]ないし[7]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と、ガラスフィラーとを含有してなる複合組成物を硬化させて得られることを特徴とする透明複合シート。
[9]前記ガラスフィラーの含有量が透明複合シートに対し1〜90重量%である上記[8]に記載の透明複合シート。
[10]前記ガラスフィラーがガラス繊維布である上記[8]または[9]に記載の透明複合シート。
[11]波長400nmにおける光線透過率が80%以上である上記[8]ないし[10]のいずれかに記載の透明複合シート
[12]30℃〜250℃における平均線膨張係数が20ppm以下である上記[8]ないし[11]のいずれかに記載の透明複合シート。
[13]上記[8]ないし[12]のいずれかに記載の透明複合シートから構成されることを特徴とする表示素子用基板。
本発明によれば、透明複合シートとした際に透明性に優れ、かつ線膨張率および吸水寸法変化率が小さいエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
また、本発明によれば、透明性に優れ、かつ線膨張係数および吸水変化率が小さい透明複合シートを得ることができる。
また、本発明によれば、性能に優れた表示素子用基板を得ることができる。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物、透明複合シートおよび表示素子用基板について説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ化合物と、硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ化合物は、下記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物を含み、かつ下記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量が該エポキシ化合物全体の0.01〜8重量%であることを特徴とする。
Figure 2011052116
また、本発明の透明複合シートは、上記に記載のエポキシ樹脂組成物と、ガラスフィラーとを含有してなる複合組成物を硬化させてなることを特徴とする。
また、本発明の表示素子用基板は、上記に記載の透明複合シートから構成されることを特徴とする。
(エポキシ樹脂組成物)
まず、エポキシ樹脂組成物について説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ化合物と硬化剤とを含む樹脂組成物であって、前記エポキシ化合物が下記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物を含むことを特徴とする。これにより、硬化性を向上することができ、硬化後の線膨張係数を低くすることができる。
Figure 2011052116
前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物としては、前記式(1)で表される様々な誘導体を好ましく用いることができ、特に限定されないが、線膨張係数と吸水寸法変化の低い樹脂組成物を得るために、R〜R18がすべて炭素原子と水素原子だけからなる炭化水素基である場合が好ましく、R〜R18がすべて水素原子である場合がより好ましい。
さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物では、前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量が、前記エポキシ化合物全体の0.01〜8重量%であることを特徴とする。前記異性体の量が前記上限値よりも多いと吸水寸法変化率を低減する効果が低下する場合があり、前記下限値未満であると該エポキシ化合物が結晶化する等の作業性が低下する場合がある。
前記異性体の含有量は、特に好ましくは、前記エポキシ化合物全体の0.01〜6重量%が好ましく、1〜4重量%が特に好ましい。含有量が前記範囲内であると、低い吸水寸法変化率で、作業性にも優れたエポキシ樹脂組成物が得られる。
このように、前記異性体の含有量を少なくすることで吸水寸法変化率を低減することができる理由は、前記エポキシ化合物の異性体の含有量が少ないほど、分子がパッキングしやすくなり、硬化後の弾性率が高くなるためであると考えられる。
前記異性体は、下記式(2−1〜2−3)で示される化合物の1種以上であることが好ましい。
Figure 2011052116
さらに、好ましくは、前記式(2−1および2−2)で示される化合物の含有量が、前記エポキシ化合物全体の4重量%以下であることが好ましく、特に2重量%以下であることが好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に吸水寸法変化率を低減することができる。
このように、前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量を低減する方法としては、例えば、ジエン化合物と4−ビニルシクロヘキセン化合物のDiels−Alder反応により得られるビシクロヘキシル−3,3’−ジエン化合物を酸化剤でエポキシ化する方法が挙げられる。前記Diels−Alder反応においては、前記式(2−1および2−2)で示される異性体の前駆体は生成せず、前記式(2−3)で示される異性体の前駆体が生成する。生成した前記式(2−3)は例えば減圧蒸留法などの精製法により、ビシクロヘキシル−3,3’−ジエン化合物から分離することができる。これにより、前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量を低減することができる。
また、前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量を低減する他の方法としては、4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキシル化合物を脱水し、得られるビシクロヘキシル−3,3’−ジエン化合物を酸化剤でエポキシ化する方法が挙げられる。前記脱水工程において、脱水した水がビシクロヘキシル−3,3’−ジエン化合物に再付加すると、前記式(2−1および2−2)で示される異性体前駆体が生成する。前記式(2−1および2−2)で示される異性体前駆体は一旦生成するとビシクロヘキシル−3,3’−ジエン化合物と沸点差および極性差がほとんどないため、分離するのは困難である。そこで、脱水した水を反応系中から除去する、または反応溶液濃度を下げるなどの方法により、前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量を低減することができる。
前記エポキシ化合物には、上述した前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物以外に、他のエポキシ化合物を含んでいても良い。特に後述するガラスフィラーとの屈折率を調整するために、他のエポキシ樹脂を併用することができる。
前記硬化剤は、前記エポキシ化合物を架橋させるための架橋剤および前記エポキシ化合物を自己重合させるための触媒とを含むものである。
このような硬化剤としては、酸無水物や脂肪族アミン等の架橋剤、またはカチオン系硬化触媒もしくはアニオン系硬化触媒等が挙げられる。中でも、カチオン系硬化触媒が好ましい。これにより、カチオン系硬化触媒でエポキシ樹脂の硬化を行なうと樹脂を低温で硬化させることができるため、後述する樹脂組成物とガラスフィラーとからなる透明複合シートにおいて、樹脂とガラスフィラーとの界面応力を小さくすることができ、透明複合シートの光学異方性を低くすると共に、平坦性を高くすることができる。
(熱)カチオン系硬化触媒としては、例えば芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、アンモニウム塩、アルミニウムキレート、三フッ化ホウ素アミン錯体等が挙げられる。具体的には芳香族スルホニウム塩としては、三新化学工業製のSI−60L、SI−80L、SI−100Lや、ADEKA製のSP−66、SP−77等のヘキサフルオロアンチモネート塩等が挙げられる。アルミニウムキレートとしては、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。三フッ化ホウ素アミン錯体としては、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体、三フッ化ホウ素イミダゾール錯体、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体等が挙げられる。光カチオン硬化触媒としてはADEKA製のSP−170等が挙げられる。
前記硬化剤の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、特に0.1〜3重量部が好ましい。含有量が前記範囲内であると、硬化性が低下せず、かつ高い透明性を有する硬化物が得ることができる。
また、光硬化する場合は、必要に応じて硬化反応を促進させるための増感剤、酸増殖剤等もあわせて用いることができる。
前記エポキシ樹脂組成物は、前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物以外にカチオン重合可能な化合物を含有するものであっても良い。カチオン重合可能な化合物としては、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物およびビニルエーテル基を有する化合物より選ばれた1種以上の化合物であることが好ましく、単体で用いても、数種類を混合して用いても良い。
これらのエポキシ基を有する化合物としては、分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を含んでいれば良く、各種のエポキシ樹脂が使用できる。例えばグリシジル型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂またはこれらの水添化物、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート骨格を有するエポキシ樹脂、カルド骨格を有するエポキシ樹脂、ポリシロキサン構造を有するエポキシ樹脂が挙げられ、脂環式エポキシ樹脂としては例えば3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2,8,9−ジエポキシリモネン、ε−カプロラクトンオリゴマーの両端にそれぞれ3,4−エポキシシクロヘキシルメタノールと3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸がエステル結合したもの、水添ビフェニル骨格、及び水添ビスフェノールA骨格を有する脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記オキセタニル基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン(アロンオキセタンOXT−121(XDO))、ジ[2−(3−オキセタニル)ブチル]エーテル(アロンオキセタンOXT−221(DOX))、1,4−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン(HQOX)、1,3−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン(RSOX)、1,2−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン(CTOX)、4,4’−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル(4,4’−BPOX)、2,2’−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ビフェニル(2,2’−BPOX)、3,3’,5,5’−テトラメチル〔4,4’−ビス(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル(TM−BPOX)、2,7−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ナフタレン(2,7−NpDOX)、1,6−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン(OFH−DOX)、3(4),8(9)−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン、1,2−ビス[2−{(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}エチルチオ]エタン、4,4’−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メチル]チオジベンゼンチオエーテル、2,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ノルボルナン(NDMOX)、2−エチル−2−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]−1,3−O−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール(TMPTOX)、2,2−ジメチル−1,3−O−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール(NPGOX)、2−ブチル−2−エチル−1,3−O−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール、1,4−O−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−ブタン−1,4−ジオール、2,4,6−O−トリス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]シアヌル酸、ビスフェノールAと3−エチル−3−クロロメチルオキセタン(OXCと略す)のエーテル化物(BisAOX)、ビスフェノールFとOXCのエーテル化物(BisFOX)、フェノールノボラックとOXCのエーテル化物(PNOX)、クレゾールノボラックとOXCのエーテル化物(CNOX)、オキセタニルシルセスキオキサン(OX−SQ)、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンのシリコンアルコキサイド(OX−SC)3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(アロンオキセタンOXT−212(EHOX))、3−エチル−3−(ドデシロキシメチル)オキセタン(OXR−12)、3−エチル−3−(オクタデシロキシメチル)オキセタン(OXR−18)、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(アロンオキセタンOXT−211(POX))、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(OXA)、3−(シクロヘキシルオキシ)メチル−3−エチルオキセタン(CHOX)等が上げられる。ここで前記の括弧内は東亞合成株式会社 の製品名又は略称である。
前記ビニルエーテル基を有する化合物としては特に限定されないが、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールものビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、トリシクロデカンビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ペンタエリスリトール型テトラビニルエーテル等が挙げられる。
前記カチオン重合可能な化合物の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の1〜30重量%が好ましく、特に1〜20重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、柔軟性や耐衝撃性を向上することができる。
また、前記カチオン重合可能な化合物を併用することにより、特に後述するガラスフィラーとの屈折率を調整することができ、透明性に優れた複合シートを得ることができる。
前記エポキシ樹脂には、上述したエポキシ化合物、硬化剤、カチオン重合可能な化合物等の他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料等を添加しても良い。
(透明複合シート)
次に、透明複合シートについて説明する。
本発明の透明複合シートは、上記エポキシ樹脂組成物と、ガラスフィラーとを含有してなる複合組成物を硬化させてなる。これにより、線膨張係数の低い透明複合シートを得ることができる。
前記透明複合シートにおいて、用いるガラスフィラーの直径が100nm以下の場合は界面での光の散乱が少ないが、100nmを超える場合、透明性を向上するにはガラスフィラーと樹脂との屈折率を制御し透明性を向上させることが必要である
前記ガラスフィラーの屈折率は、直径が100nm以下であればガラスフィラーとマトリックス樹脂との界面における散乱が小さいので特に限定されない。直径が100nmを超える場合は散乱を抑制するため1.4〜1.6が好ましく、特に1.5〜1.55が好ましい。屈折率が前記範囲内であると、ガラスフィラーのアッベ数に近いエポキシ樹脂組成物の硬化物である透明樹脂を選択することができるので特に好ましいからである。また透明樹脂のアッベ数とガラスフィラーのアッベ数が近いほど広い波長領域で屈折率が一致し、広範囲で高い光線透過率が得られるからである。
前記透明複合シートにおいて、エポキシ樹脂組成物の硬化後の屈折率とガラスフィラーとの屈折率との差が0.01以下であることが好ましく、0.005以下であることがより好ましい。屈折率の差が上限値を超えると、得られる透明複合シートの透明性が劣る傾向がある。ガラスフィラーと樹脂との屈折率差をコントロールするには、エポキシ樹脂組成物の主成分である前記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の他に前述のカチオン重合可能な成分を適宜添加して行うことができる。
前記ガラスフィラーとしては、クロスや不織布などの繊維布なども挙げられ、中でも線膨張係数の低減効果が高いことからガラスクロス、ガラス不織布が好ましく、さらにガラスクロスが好ましい。
ガラスの種類としてはEガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Tガラス、Dガラス、NEガラス、クオーツ、低誘電率ガラス、高誘電率ガラスなどが上げられ、中でもアルカリ金属などのイオン性不純物が少なく入手の容易なEガラス、Sガラス、Tガラス、NEガラスが好ましい。
ガラスフィラーの含有量は、特に限定されないが、透明複合シートに対し1〜90重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは30〜70重量%である。ガラスフィラーの含有量がこの範囲であれば成形が容易で、複合化による線膨張の低下効果が認められる。またガラスフィラー量が多ければ、単位体積あたりの樹脂量の均一性が向上し、応力の均一性が向上するからである。これらの均一性が向上すると透明複合シートのうねりが小さくなる。
前記透明複合シートの生産方法には制限はなく、例えば未硬化のエポキシ樹脂組成物とガラスフィラーとを直接混合し、必要な型に注型した後に架橋させてシートとする方法、未硬化の樹脂組成物を溶剤に溶解しガラスフィラーを分散させてキャストした後、架橋させてシートとする方法、未硬化のエポキシ樹脂組成物またはエポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解させたワニスをガラスクロスやガラス不織布に含浸させた後、架橋させてシートとする方法等が挙げられる。
前記透明複合シートを、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、電子ペーパー用基板、太陽電池用基板、タッチパネル等の光学用途として用いる場合、厚みは好ましくは40〜200μmであり、より好ましくは50〜100μmである。
また、この透明複合シートを光学用途として用いる場合、30℃〜250℃における平均線膨張係数が20ppm以下であることが好ましく、より好ましくは15ppm以下、最も好ましくは10ppm以下であり、ガラス転移温度は好ましくは200℃以上であり、より好ましくは250℃以上である。
前記透明複合シートを表示用プラスチック基板として用いる場合、波長400nmにおける全光線透過率は80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは88%以上である。波長400nmにおける全光線透過率が下限値未満であると表示性能が十分でない恐れがある。
前記透明複合シートを表示素子用プラスチック基板として用いる場合、平滑性を向上させるため基板の両側に樹脂のコート層を設けても良い。コート層に用いる樹脂としては優れた耐熱性、透明性、耐薬品性を有していることが好ましい。コート層の厚みは0.1μm〜30μmが好ましくより好ましくは0.5〜30μmである。
このように前記透明複合シートは、着色材を使用せずに発色するので透明性、耐熱性、耐久性に優れ、例えば、透明板、光学レンズ、光ディスク基板、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等に好適に利用できる。
以下、本発明の内容を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
(実施例1)
1.前記式(1)で示されるエポキシ樹脂の合成
攪拌機を備えた20LのSUS製オートクレーブに、4−ビニル−1−シクロヘキセン5.0kg(46.3mol)、1,3−ブタジエン2.5kg(46.3mol)を仕込み、230℃で3時間加熱攪拌した。室温付近まで温度を下げた後、再度1,3−ブタジエン2.0kg(37.0mol)を仕込み、230℃で3時間加熱攪拌した。この反応を2バッチ繰り返した。2バッチ分の反応液から理論段数5段の蒸留塔を用い、未反応の4−ビニルシクロヘキセンおよび副生成物のシクロオクタジエンを除去した後、圧力1.8kPa、温度100℃で蒸留し、環状オレフィン化合物758g得た。H NMR測定(日本電子製、400MHz、重クロロホルム溶媒)で、オレフィンに結合した4つの水素のピークが5.6−5.7ppmに観察されたこと、および下記に記載の条件で測定したGC−MSの測定で、最大分子量162を持つことから、得られた環状オレフィン化合物が目的のビシクロヘキシル−3,3’−ジエンであることが確認された。
続いて、温度計および攪拌機を備えた5Lフラスコに上記で得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエン493g(3.04mol)を仕込み、ジオキサン2.5Lを加えた。オイルバスで40℃まで加温した後、37%過酢酸1376gを内温50℃以下に保ちながら、4.5時間で滴下し、同温で1.5時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル10Lおよび水10Lを加えて希釈し、分離した。有機層を水10Lで2回、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液10Lで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液10Lで1回、水10Lで1回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を除去した後、エバポレーターで溶剤を除去することにより、無色油状物498gを得た。さらに得られた無色油状物をシリカゲルカラム精製(n−ヘプタン/酢酸エチル=8/1→4/1)し、エポキシ化合物280gを得た。H NMR測定(日本電子製、400MHz、重クロロホルム溶媒)で、エポキシ基と同じ炭素に結合した4つの水素のピークが3.1−3.2ppmに観察されたこと、および下記に記載の条件で測定したGC−MSの測定で、最大分子量194を持つことから、得られた化合物が目的の3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルであることが確認された。また、下記に記載の条件で測定したGC−MSにおいて、保持時間17.9分および18.0分に3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルのピークが、保持時間17.6分に異性体のピークが現れた。その面積比から求めた異性体の含有量は3.7%であった。
なお、GC−MS測定条件は、下記の通りとした。
測定装置:アジレントテクノロジー社製、6890N(GC部)、5975(MS部)
カラム:HP−5MS、長さ30m、膜厚0.25μm、内径0.25mm
液相 5%フェニルメチルシロキサン
昇温パターン(カラム):40℃で3分保持、10℃/分で150℃まで昇温、20℃/分で300℃まで昇温、300℃で5分保持
注入口温度:200℃
キャリアガス:ヘリウム
キャリアガス流量:1.2mL/分
スプリット比:パルスドスプリットレス
サンプル注入量:2.0μL
測定モード:EI
イオン源温度:230℃
四重極温度:150℃
MS範囲:m/z=29〜550
サンプル調製:サンプル2μLを酢酸エチル1.5mLに溶解
2.エポキシ樹脂組成物の調製
上述の3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル(異性体含有量3.7%)100重量部と、芳香族スルホニウム系熱カチオン触媒(三新化学製SI−100L)1重量部とを混合してエポキシ樹脂組成物を得た。
3.透明複合シートの作製
Tガラス系ガラスクロス(厚み95μm、屈折率1.526、日東紡製)に、上述のエポキシ樹脂組成物を含浸させ、減圧下で脱泡した。このガラスクロスを離型処理したガラス板に挟み込み、80℃で2時間加熱後、250℃で更に2時間加熱し、厚み97μmの透明複合シートを得た。
(実施例2)
エポキシ樹脂を以下ものにした以外は、実施例1と同様にした。
上述の合成で得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエンおよび異性体3.7%の混合物250gを理論段数70段の蒸留塔を用い、14mmHg、143℃で蒸留し、初留分として53g留出させた後、本留分としてビシクロヘキシル−3,3’−ジエンと異性体の混合物118.8gを得た。続いて、実施例1の合成で得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエン493g(3.04mol)を、本実施例で得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエン108.8g(0.672mol)とした以外は実施例1と同様にして、エポキシ化合物77.7gを得た。H NMR測定で、エポキシ基と同じ炭素に結合した4つの水素のピークが3.1−3.2ppmに観察されたこと、およびGC−MSの測定で、最大分子量194を持つことから、得られた化合物が3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルであることが確認された。また、GC−MSにおいて、保持時間17.9分および18.0分に3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルのピークが、保持時間17.6分に異性体のピークが現れる。その面積比から求めた異性体の含有量は0.01%であった。
(実施例3)
エポキシ樹脂組成物として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例1で得られた3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル(異性体含有量3.7%)98重量部、カルド骨格を有するエポキシ樹脂(大阪ガスケミカル製オグソールPG−100)2重量部、芳香族スルホニウム系熱カチオン触媒(三新化学製SI−100L)1重量部を混合した樹脂組成物を得た。
(実施例4)
エポキシ樹脂組成物として以下のものを用いた以外は、実施例2と同様にした。
実施例2で得られた3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル(異性体含有量0.01%)98重量部、カルド骨格を有するエポキシ樹脂(大阪ガスケミカル製オグソールPG−100)2重量部、芳香族スルホニウム系熱カチオン触媒(三新化学製SI−100L)1重量部を混合した樹脂組成物を得た。
(比較例1)
エポキシ樹脂を以下ものにした以外は、実施例1と同様にした。
95%硫酸70g(0.68mol)と1,8−ジアザビシクロ[5,4.0]ウンデセン−7(DBU)55g(0.36mol)を撹拌混合して脱水触媒を調製した。
次に、撹拌機、温度計、および脱水管を備え、かつ保温された留出配管を具備した3リットルのフラスコに4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキシル1,000g(5.05mol)、上記で調製した脱水触媒125g(硫酸として0.68mol)、プソイドクメン1,500gを入れ、フラスコを加熱した。内温が115℃を超えたあたりから水の生成が確認された。さらに昇温を続けてプソイドクメンの沸点まで温度を上げ(内温162〜170℃)、常圧で脱水反応を行った。副生した水は留出させ、脱水管により系外に排出した。なお、脱水触媒は反応条件下において液体であり反応液中に微分散していた。3時間経過後、ほぼ理論量の水(180g)が留出したため反応終了とした。反応終了液を理論段数10段の蒸留塔を用い、プソイドクメンを留去した後、内部圧力1.33kPa、内温137〜140℃にて蒸留し、ビシクロヘキシル−3,3’−ジエンと異性体混合物731gを得た。H NMR測定で、オレフィンに結合した4つの水素のピークが5.6−5.7ppm観察されたこと、およびGC−MSの測定で、最大分子量162を持つことから、得られた化合物が目的のビシクロヘキシル−3,3’−ジエンであることが確認された。
得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエンと異性体9%の混合物243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、かつ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率0.41重量%)274gを滴下した。過酢酸溶液滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。さらに30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/2.7kPaで低沸点化合物の除去を行い3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル270gを得た。H NMR測定で、エポキシ基と同じ炭素に結合した4つの水素のピークが3.1−3.2ppmに観察されたこと、およびGC−MSの測定で、最大分子量194を持つことから、得られた化合物が3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルであることが確認された。また、GC−MSにおいて、保持時間17.9分および18.0分に3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルのピークが、保持時間17.5〜17.7分に異性体のピークが3本現れた。その面積比から求めた異性体の含有量は9%であった。
(比較例2)
エポキシ樹脂組成物として以下のものを用いた以外は、比較例1と同様にした。
比較例1で得られた3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル(異性体含有量9%)98重量部、カルド骨格を有するエポキシ樹脂(大阪ガスケミカル製オグソールPG−100)2重量部、芳香族スルホニウム系熱カチオン触媒(三新化学製SI−100L)1重量部を混合して樹脂組成物を得た。
各実施例および比較例で得られた透明複合シートについて、以下の評価を行った。評価項目を評価内容と共に示す。
(1)平均線膨張係数
SEIKO電子(株)製TMA/SS6000型熱応力歪み測定装置を用いて、窒素雰囲気下、1分間に5℃の割合で昇温させ、荷重を5gにして引っ張りモードで測定を行い、所定温度範囲における平均線膨張係数を算出した。
(2)光線透過率
分光光度計U3200(島津製作所製)で400nmにおける全光線透過率を測定した。
(3)光学異方性
光顕微鏡を用いクロスニコル状態にした後、透明複合シートをステージ上で回転させながら、最も光の透過度が強くなる位置で評価を行った。各符号は、以下の通りである。
○:良好(光の透過がほとんど無かった。)
×:不良(光の透過が多く観測された。)
(4)吸水寸法変化率
透明複合シートをオーブン中で140℃3時間加熱することにより乾燥させた後、および25℃の水に24時間浸漬した後の寸法を画像測定機SQVH606−PRO6G((株)ミツトヨ製)を用いて測定し、乾燥時の寸法を基準として吸水寸法変化率を算出した。
(5)耐熱性
SEIKO電子(株)製DNS210型動的粘弾性測定装置を用いて、1Hzでのtanδの最大値をガラス転移温度(Tg)とした。
(6)作業性
作業性の良否は、エポキシ樹脂の沈殿の有無で判断した。各符号は、以下の通りである。
◎:エポキシ樹脂の沈殿が無く、作業性に優れていた。
○:エポキシ樹脂の沈殿が若干有り、作業性が低下した。
△:エポキシ樹脂の沈殿が有り、作業が困難であった。
×:エポキシ樹脂の沈殿が有り、作業不可であった。
Figure 2011052116
表1から明らかなように、実施例1〜4の透明複合シートは、全光線透過率が高く、線膨張係数および吸水寸法変化率が低かった。
また、実施例1〜4の透明複合シートは、光学異方性も少なかった。
また、実施例1および3は、作業性にも特に優れていた。

Claims (13)

  1. エポキシ化合物と、硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物であって、
    前記エポキシ化合物は、下記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物を含み、かつ下記式(1)で示されるジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量が該エポキシ化合物全体の0.01〜8重量%であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2011052116
  2. 前記異性体は、下記式(2−1〜2−3)で示される化合物の1種以上である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物
    Figure 2011052116
  3. 前記式(2−1および2−2)で示される化合物の含有量が、前記エポキシ化合物全体の4重量%以下である請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ化合物は、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルを含むものである請求項1ないし3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記硬化剤がカチオン系硬化触媒を含むものである請求項1ないし4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂組成物はさらにカチオン重合可能な化合物を含有する請求項1ないし5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記カチオン重合可能な化合物が、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物およびビニルエーテル基を有する化合物より選ばれた1種以上の化合物である請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と、ガラスフィラーとを含有してなる複合組成物を硬化させて得られることを特徴とする透明複合シート。
  9. 前記ガラスフィラーの含有量が透明複合シートに対し1〜90重量%である請求項8に記載の透明複合シート。
  10. 前記ガラスフィラーがガラス繊維布である請求項8または9に記載の透明複合シート。
  11. 波長400nmにおける光線透過率が80%以上である請求項8ないし10のいずれかに記載の透明複合シート
  12. 30℃〜250℃における平均線膨張係数が20ppm以下である請求項8ないし11のいずれかに記載の透明複合シート。
  13. 請求項8ないし12のいずれかに記載の透明複合シートから構成されることを特徴とする表示素子用基板。
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