JP2011046107A - 電子素子の製造方法および複合フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスバリアフィルムに保護フィルムを設けつつ、該保護フィルムを剥がす際に、帯電しない方法を提供する。
【解決手段】支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルム1と、ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルム3であって、ガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有する保護フィルムとからなる複合フィルムから、保護フィルムを除去した後、デバイスの表面とガスバリアフィルムの保護フィルムと接触していた側の面を貼り合せることを含む、電子素子4の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子素子の製造方法および複合フィルムに関する。特に、ガスバリアフィルムを電子パネル等の電子素子に貼り合せる工程を含む場合の電子素子の製造方法に関する。
従来から、ガスバリアフィルム(酸素や水蒸気を遮蔽するフィルム)を電子パネル等の電子素子に貼り合せることが広く行われている。具体的には、ガスバリアフィルムを用いて、半導体素子パネル等を封止することが挙げられる。図1は、電子素子にガスバリアフィルムを貼り合わせる従来の工程を示した概略図であって、図1(1)中、1はガスバリアフィルムを、2は接着層を、3は保護フィルムをそれぞれ示している。ここで、保護フィルム3は、ガスバリアフィルムの表面保護のために設けられており、図1の(2)のように、電子素子との貼り合わせの際には剥がされる。しかしながら、図1(3)のように保護フィルム3を剥がす際に、ガスバリアフィルムが帯電し、静電気により電子素子4を破壊してしまうことがある。特に、ガスバリアフィルムを連続的に搬送して貼り合わせる場合、保護フィルムの剥離により大量の静電気が蓄積し放電の虞が大きくなる。さらに、このような帯電により、ゴミ等の異物を吸いつけてしまうという問題もある。
このようなフィルムの帯電に対する対応策として、除電ガン・除電ブラシ等の除電装置を設けて帯電を打ち消すことが行われている。しかしながら、このような作業によって、貼り合わせ面を傷つける場合もあり、かつ工程を増やすことにもなり好ましくない。
また、引用文献1には、フィルムの帯電防止のため、接着層に帯電防止剤を添加することが記載されている。しかしながら添加物が最終製品に残ることになり好ましくない。
引用文献2には、帯電防止能を有する水性の剥離剤組成物の塗工膜を有する剥離フィルムが開示されている。しかしながらガスバリアフィルムへの応用については記載されていない。
特開2008−74028号公報 特開2003−241756号公報
上述のとおり、保護フィルムを剥離する際に、剥離によって発生する帯電がガスバリアフィルムに蓄積し、これが放電して電子素子を破壊する虞が有る。また、静電気により微小パーティクルを吸着して素子やバリアフィルム自身の故障率が向上するおそれもある。
一方、ガスバリアフィルムは、通常、その表面に電子素子と貼り合わせるための接着層が設けられているため、保護フィルムを設けなければ、搬送中にフィルム同士が張り付いてしまう。また、接着層を設けない場合はガスバリア層が露出することになるため保護フィルムが必要である。
本発明はかかる問題点を解決することを目的とするものであって、ガスバリアフィルムに保護フィルムを設けつつ、該保護フィルムを剥がす際に、帯電しない方法を提供することを目的とする。
上記課題のもと、本発明者が鋭意検討を行った結果、保護フィルム側に帯電防止機能を付与することにより、ガスバリアフィルム同士の貼り付き等を防ぎ、かつ、保護フィルムを剥がした際に帯電を抑制し、放電が及ぼす影響を考慮することなく電子素子と速やかに貼り合わせることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。フィルムの帯電や貼り付きを防止するために、フィルム自体の改良を検討することは日常的であるが、本発明では、ガスバリアフィルム自体については、何ら手を加えることなく上記課題を解決できた点で極めて有益なものである。
具体的には、以下の手段により本発明の課題は達成された。
(1)支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルムと、ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルムであって、保護フィルムのガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有する保護フィルムとからなる複合フィルムから、保護フィルムを除去した後、デバイスの表面とガスバリア層側の保護フィルムと接触していた側の面を貼り合せることを含む、電子素子の製造方法。
(2)ガスバリアフィルムが、ガスバリア層上にさらに接着層を有し、該接着層が保護フィルムと接している、(1)に記載の電子素子の製造方法。
(3)保護フィルムが、帯電防止機能を有する帯電防止層を有する、(1)または(2)に記載の電子素子の製造方法。
(4)帯電防止層が、帯電防止剤として、導電性ナノカーボン材料、金属ナノ粒子、導電性ポリマー、導電性オリゴマーおよび導電性モノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、(2)または(3)に記載の電子素子の製造方法。
(5)保護フィルムのガスバリア層側と接触している面の平均表面粗さ(Ra)が、25nm以下である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の電子素子の製造方法。
(6)保護フィルムのガスバリア層側と接している面の表面抵抗が1×1012Ω/cm2〜1×105Ω/cm2である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の電子素子の製造方法。
(7)支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルムと、ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルムであって、保護フィルムのガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有する保護フィルムとからなる複合フィルム。
(8)ガスバリアフィルムが、ガスバリア層側にさらに接着層を有し、該接着層が保護フィルムと接している、(7)に記載の複合フィルム。
(9)保護フィルムが、帯電防止機能を有する帯電防止層を有する、(7)または(8)に記載の複合フィルム。
(10)帯電防止層が、帯電防止剤として、導電性ナノカーボン材料、金属ナノ粒子、導電性ポリマー、導電性オリゴマー、導電性モノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、(8)または(9)に記載の複合フィルム。
(11)保護フィルムのガスバリアフィルムと接触している面の平均表面粗さ(Ra)が、25nm以下である、(7)〜(10)のいずれか1項に記載の複合フィルム。
(12)保護フィルムのガスバリアフィルムと接触している面の表面抵抗が1×1012Ω/cm2〜1×105Ω/cm2である、(7)〜(11)のいずれか1項に記載の複合フィルム。
(13)封止用である、(7)〜(12)のいずれか1項に記載の複合フィルム。
(14)支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルムと、ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルムであって、ガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有する保護フィルムとからなる複合フィルムから、保護フィルムを除去した後、デバイスの表面とガスバリアフィルムの保護フィルムと接触していた側の面を貼り合せることを含む、電子素子の封止方法。
本発明により、保護フィルムによって、ガスバリアフィルムを保護しつつ、かつ、ガスバリアフィルムの貼り合わせ時に保護フィルムを剥離しても、ガスバリアフィルムの帯電を抑制することが可能になった。さらに、本発明では、ガスバリアフィルムに何ら添加剤等を添加する必要が無く、ガスバリアフィルムそのもののシンプルな構成を損なうことなくその後の工程を行うことが可能になった。
電子素子にガスバリアフィルムを貼り合わせる場合の従来の問題点を示す概略図である。
1 ガスバリアフィルム
2 接着層
3 保護フィルム
4 電子素子
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、本発明における有機EL素子とは、有機エレクトロルミネッセンス素子のことをいう。
本発明の電子素子の製造方法は、支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルムと、ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルムとからなる複合フィルムから、保護フィルムを除去した後、デバイスの表面とガスバリアフィルムの保護フィルムと接触していた側の面を貼り合せることを含む。そして、本発明における保護フィルムは、そのガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有することを特徴とする。このような保護フィルムを有する複合フィルムを用いることにより、該複合フィルムから保護フィルムを剥がした際に、電子素子を破壊することなく、電子素子とガスバリアフィルムを貼り合わせることが可能になる。さらに、ガスバリアフィルムには無用な添加剤等が添加されないため、ガスバリアフィルムの性能等に悪影響を与えることも無い。以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の製造方法において用いる複合フィルムは、ガスバリアフィルムと、保護フィルムとを有し、好ましくは、ガスバリアフィルムが、ガスバリア層側に接着層を有する態様である。そして、保護フィルムのガスバリア層と接している側面が、ガスバリア層または接着層との接触面に対して易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有することを特徴とする。
ここで、易剥離性とは、剥がす操作において少ない力で剥がれ、かつ、剥離において保護フィルム構成物を被保護物側に残さないことをいい、具体的には各種貼付けシールの保護フィルム等に見られる性質である。易剥離性は、本発明を構成するガスバリアフィルムから保護フィルムを剥離する際ガスバリアフィルムに無用の損傷や汚損を与えないために必要である。
本発明における保護フィルムは、ガスバリアフィルムの層の表面を覆い、摩擦・圧力・切り裂きなどによる物理的な破壊からガスバリアフィルムを保護すると共に、実際に、貼り合わせられるまでの間、ガスバリア層や接着層に異物が付着することを防ぐために設けられる。従って、本発明における保護フィルムは、ガスバリアフィルムの使用・加工の前に除去される。
本発明の保護フィルムは、ガスバリアフィルムと接している面側に設けられた平滑な帯電防止層を有することが好ましく、基材フィルムと帯電防止層とを有することが好ましい。
基材フィルムは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリポロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)など保護フィルムに常用される材料を目的に応じ任意に利用することができる。
前記保護フィルムのガスバリアフィルムと接している面(好ましくは耐電防止層)は、帯電防止剤を少なくとも含み、帯電防止剤として、導電性ナノカーボン材料、金属ナノ粒子、導電性ポリマー、導電性オリゴマー、導電性モノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。具体的には、導電性ナノカーボン材料としては、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンブラックが挙げられ、金属ナノ粒子としては、銀、金、酸化錫インジウム、アンチモンドープ酸化錫、アンチモン酸亜鉛、酸化アンチモンが挙げられ、導電性ポリマー・導電性オリゴマーとしては繰り返し単位構造内にリン酸、スルホン酸、カルボン酸、およびこれらの金属塩・有機物塩、アンモニウム塩、ホスフォニウム塩から選ばれる構造を少なくとも有するポリマー、共役分子系を有するポリアセチレン、ポリチオフェンおよびこれに類する化合物、導電性モノマーとしてリン酸、スルホン酸、カルボン酸およびこれらの金属塩・有機物塩、アンモニウム塩、ホスフォニウム塩などが例示される。本発明の帯電防止層は、上記のような帯電防止剤をバインダーに混合あるいは分散させたものを帯電防止層として用いることが好ましい。帯電防止層のバインダーとしては、フッ素樹脂、シリコン樹脂が、帯電防止能と易剥離能の両立において好ましい。
前記保護フィルムのガスバリアフィルムと接している面(好ましくは耐電防止層)の表面抵抗は1×1012Ω/cm2〜1×105Ω/cm2であることが剥離帯電の抑制に対しより効果的であり、1×1011Ω/cm2〜1×106Ω/cm2がさらに好ましい。
前記保護フィルムのガスバリアフィルムと接している面(好ましくは耐電防止層)の平均表面粗さRaは、25nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがさらに好ましい。この範囲において、保護フィルムとその他の層を圧着する際に形状がガスバリア層へ転写しガスバリア層を破損することをより効果的に抑制できる。
保護フィルムとガスバリア層、保護フィルムと接着層との接着力はJIS K 6854に準じて測定し、1〜200g/50mmの範囲であることが好ましく、2〜100g/50mmであることがより好ましい。この範囲において、保護フィルムの除去を速やかに行えること(易剥離性)と、必要時以外には容易に剥がれないという保護フィルムとしての機能とを両立することができる。
上記の他に、保護フィルムは少なくともガスバリアフィルムと接している面(好ましくは帯電防止層)が帯電防止機能を有しているが、剥離面(ガスバリアフィルムと接している面)でない方の面にも帯電防止層を設けることができる。また、着色層、マット層などを本発明の趣旨に反しない限り、任意に設けることができる。
本発明におけるガスバリアフィルムは、支持体とガスバリア層とを必須とする。本発明では、ガスバリアフィルムの支持体と反対側が保護フィルムと接するが、接着層が設けられている場合は、接着層が保護フィルムと接する。本発明におけるガスバリアフィルムは、特開2009−094051号公報の段落番号0011〜0030の記載に従って構成することができる。
接着層
接着層を設ける場合、接着剤としては、ヒートシール剤、感熱性接着剤、感圧性接着剤、感光性接着剤などが挙げられる。本発明における接着層は、支持体およびガスバリア層と、被接着体(例えば素子パネル)との接着を行うためのものであり、保護フィルムが除去される前の状態では未だその機能を発しない。ガスバリアフィルムに接着層を設ける場合、保護フィルムは本接着層と易剥離性を有することが好ましい。
前記保護フィルムのガスバリアフィルムと接している面(好ましくは耐電防止層)の平均表面粗さRaが25nmを超える場合は、ガスバリアフィルムのガスバリア層上に前記接着層が設けられていることが、保護フィルムを剥離した後のガスバリアフィルムを用いて有機EL素子の封止を行う際に保護フィルムの凹凸で損傷され難くなり、ダークスポット発生し難くなる観点から、好ましい。
電子素子
本発明における電子素子としては、有機EL素子、液晶表示素子、薄膜トランジスタ、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池等を挙げることができる。
(有機EL素子)
ガスバリアフィルム用いた有機EL素子の例は、特開2007−30387号公報に詳しく記載されている。
(液晶表示素子)
液晶表示素子としては、特開2009−172993号公報の段落番号0044の記載を参酌することができる。
(太陽電池)
本発明におけるガスバリアフィルムは、太陽電池素子の封止フィルムとしても用いることができる。ここで、本発明におけるガスバリアフィルムは、接着層が太陽電池素子に近い側となるように封止することが好ましい。本発明におけるガスバリアフィルムが好ましく用いられる太陽電池素子としては、特に制限はないが、例えば、単結晶シリコン系太陽電池素子、多結晶シリコン系太陽電池素子、シングル接合型、またはタンデム構造型等で構成されるアモルファスシリコン系太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電池素子、カドミウムテルル(CdTe)等のII−VI族化合物半導体太陽電池素子、銅/インジウム/セレン系(いわゆる、CIS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン系(いわゆる、CIGS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン/硫黄系(いわゆる、CIGSS系)等のI−III−VI族化合物半導体太陽電池素子、色素増感型太陽電池素子、有機太陽電池素子等が挙げられる。中でも、本発明においては、上記太陽電池素子が、銅/インジウム/セレン系(いわゆる、CIS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン系(いわゆる、CIGS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン/硫黄系(いわゆる、CIGSS系)等のI−III−VI族化合物半導体太陽電池素子であることが好ましい。
(電子ペーパー)
本発明におけるガスバリアフィルムは、電子ペーパーにも用いることができる。電子ペーパーは反射型電子ディスプレイであり、高精細且つ高コントラスト比を実現することが可能である。
電子ペーパーは、基板上にディスプレイ媒体および該ディスプレイ媒体を駆動するTFTを有する。ディスプレイ媒体としては、従来知られているいかなるディスプレイ媒体でも用いることができる。電気泳動方式、電子粉粒体飛翔方式、荷電トナー方式、エレクトロクロミック方式等のいずれのディスプレイ媒体であっても好ましく用いられるが、電気泳動方式のディスプレイ媒体がより好ましく、なかでもマイクロカプセル型電気泳動方式のディスプレイ媒体が特に好ましい。電気泳動方式のディスプレイ媒体は、複数のカプセルを含むディスプレイ媒体であり、該複数のカプセルのそれぞれが懸濁流体内で移動可能な少なくとも1つの粒子を含む。ここでいう少なくとも1つの粒子は、電気泳動粒子または回転ボールであることが好ましい。また、電気泳動方式のディスプレイ媒体は、第1の面および該第1の面と対向する第2の面を有し、該第1および該第2の面の内の1つの面を介して観察イメージを表示する。
また、基板上に設けられるTFTは、少なくともゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有し、活性層とソース電極の間か活性層とドレイン電極の間の少なくとも一方に、電気的に接続する抵抗層をさらに有する。電子ペーパーは、電圧印加により光の濃淡を生じる。
高精細なカラー表示の電子ディスプレイを製造する場合は、アライメント精度を確保するためにカラーフィルター上にTFTを形成することが好ましい。ただし、電流効率が低い通常のTFTで必要な駆動電流を得ようとしてもダウンサイジングに限界があるため、ディスプレイ媒体の高精細化に伴って画素内のTFTが占める面積が大きくなってしまう。画素内のTFTが占める面積が大きくなると、開口率が低下しコントラスト比が低下する。このため、透明なアモルファスIGZO型TFTを用いても、光透過率は100%にはならず、コントラストの低下は避けられない。そこで、例えば特開2009−021554号公報に記載されるようなTFTを用いることにより、画素内のTFTの占める面積を小さくして、開口率とコントラスト比を高くすることができる。また、この種のTFTをカラーフィルター上に直接形成すれば、高精細化も達成することができる。
(その他)
その他の適用例としては、特表平10−512104号公報に記載の薄膜トランジスタ、特開平5-127822号公報、特開2002-48913号公報等に記載のタッチパネル等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例1
ガスバリアフィルムの作成
特開2009−094051号公報の段落番号0050〜0058の記載に従って、段落番号0058の試料No.101に記載のガスバリアフィルムを作成した。
保護フィルムの作成
硬化型シリコーンエマルジョン(信越化学製、商品名:KM768)15重量部、硬化剤(信越化学製、商品名:CAT-PM10A)0.75重量部、およびイオン交換水120重量部を混合した混合物中に、帯電防止剤としてポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(スタルクヴィテック製、商品名:バイトロンP)15重量部を添加し均一に混合した。この混合物をPETフィルム(東レ(株)製、商品名:ルミラー)の易接着コーティング面上にバーコーターを用いて乾燥厚が0.5μmとなるよう塗布し、160℃で1分間乾燥して保護フィルムを作成した。帯電防止層の平均表面粗さは、1.7nmであり、表面抵抗が2×106Ω/cm2であった。
接着層の塗布
2液混合型熱硬化型接着剤(ダイゾーニチモリ製、商品名:エポテック310)を離形フィルム上に膜厚が5μmとなるよう塗布し、これを上記で作成したバリアフィルムに転写させて接着層を設けた。
貼り合わせ
以上で作成したガスバリアフィルム(接着層あり)と保護フィルムとを、保護フィルムの帯電防止層を設けた側を接着層と貼り合わせ、ゴム製ハンドローラーを用いて気泡を巻き込まないよう圧着した。
比較例1
実施例1において、帯電防止層中に帯電防止剤(バイトロンP)を添加しない他は同様に行って複合フィルムを作成した。帯電防止層の平均表面粗さは、1.3nmであり、表面抵抗が1×1012Ω/cm2を超えていた(測定上限を超えていた)。
比較例2
実施例1において、保護フィルムの帯電防止層を設けない側を接着層と貼り合わせ、他は同様に行って複合フィルムを作成した。
実施例2
実施例1において、帯電防止剤をバイトロンPからカーボンブラック(三菱化学製、グレード名:#30)に代え、他は同様に行って、複合フィルムを作成した。帯電防止層の平均表面粗さは、28nmであり、表面抵抗が5×107Ω/cm2であった。
実施例3
実施例1において、接着層を設けない以外は実施例1と同様に行って、複合フィルムを作成した。
実施例4
実施例2において、接着層を設けない以外は実施例2と同様に行って、複合フィルムを作成した。
(剥離帯電の測定)
上記で作成した複合フィルムについて、それぞれ、ガスバリアフィルムから保護フィルムを剥離した。市販の表面電位計を用いて、剥離直後のガスバリアフィルムの保護フィルムと接触していた側の面上の表面電位を測定した。測定値は、異なる任意の3点を測定した平均値とした。ただし、比較例2については、後述のように接着層の損傷が生じたので測定できなかった。
Figure 2011046107
(保護フィルム剥離力の測定)
保護フィルムの、ガスバリアフィルムと貼り合せる面に、市販のポリエステル系粘着テープ(日東電工製、グレード名:31B)を70℃の温度下で25g/cm2の圧力で貼り合せた。20時間後、テンシロン試験機(島津製作所製)を用いて剥離強度(5cm幅)を測定した。保護フィルムとしては、200g以下であることが好ましい。実施例3、実施例4については実施例1、実施例2と各々同様であるので省いた。
Figure 2011046107
(接着層の剥がれの有無)
保護フィルムを剥離した際、ガスバリアフィルム上に設けた接着層が剥がれ・保護フィルム側への転写等の損傷を受けていないか目視で確認した。
Figure 2011046107
(有機EL素子の評価)
有機EL素子は、特開2009−094051号公報の段落番号0059の記載に従って、段落番号0063の試料No212に記載の有機EL素子(封止されていない状態)を作成した。この有機EL素子に、実施例1〜2、比較例1〜2の複合フィルムは保護フィルムを剥離した直後に貼り合せを行い65℃3時間加熱硬化した。実施例3、実施例4のフィルムは、保護フィルムを剥離した後、2液混合型熱硬化型接着剤(ダイゾーニチモリ製、商品名:エポテック310)を介して上記の有機EL素子と貼り合せ、65℃3時間加熱硬化した。
作製直後の有機EL素子をソースメジャーユニット(SMU2400型、Keithley社製)を用いて7Vの電圧を印加して発光させた。顕微鏡を用いて発光面状を観察し、発光しない素子の有無を確認した(評価1)。結果を表4に示す。
次に各素子を60℃・相対湿度90%の暗い室内に48時間静置した後、発光面状を観察し、直径300μmよりも大きいダークスポットが観察された素子の比率を目視により評価した(評価2)。結果を表4に示す。表4中、Aは1個未満を、Bは5個未満を、Cは10個未満、Dは10個以上をそれぞれ示している。
Figure 2011046107
このうち比較例1は、評価1において点灯しない素子があったため評価2は行わなかった。比較例2は、保護フィルムを除く際に接着層が損傷を受けていたため貼り合わせができず評価1、評価2とも行うことができなかった。
上記結果から明らかなとおり、本発明の複合フィルムを用いることにより、保護フィルムを剥離した際のフィルムの帯電が効果的に抑えられ、貼り合せる素子への影響を最小限にすることが可能である。

Claims (14)

  1. 支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルムと、
    ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルムであって、
    保護フィルムのガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有する保護フィルムとからなる複合フィルムから、
    保護フィルムを除去した後、
    デバイスの表面とガスバリア層側の保護フィルムと接触していた側の面を貼り合せることを含む、電子素子の製造方法。
  2. ガスバリアフィルムが、ガスバリア層上にさらに接着層を有し、該接着層が保護フィルムと接している、請求項1に記載の電子素子の製造方法。
  3. 保護フィルムが、帯電防止機能を有する帯電防止層を有する、請求項1または2に記載の電子素子の製造方法。
  4. 帯電防止層が、帯電防止剤として、導電性ナノカーボン材料、金属ナノ粒子、導電性ポリマー、導電性オリゴマーおよび導電性モノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項2または3に記載の電子素子の製造方法。
  5. 保護フィルムのガスバリア層側と接触している面の平均表面粗さ(Ra)が、25nm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子素子の製造方法。
  6. 保護フィルムのガスバリア層側と接している面の表面抵抗が1×1012Ω/cm2〜1×105Ω/cm2である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子素子の製造方法。
  7. 支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルムと、
    ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルムであって、
    保護フィルムのガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有する保護フィルムとからなる複合フィルム。
  8. ガスバリアフィルムが、ガスバリア層上にさらに接着層を有し、該接着層が保護フィルムと接している、請求項7に記載の複合フィルム。
  9. 保護フィルムが、帯電防止機能を有する帯電防止層を有する、請求項7または8に記載の複合フィルム。
  10. 帯電防止層が、帯電防止剤として、導電性ナノカーボン材料、金属ナノ粒子、導電性ポリマー、導電性オリゴマー、導電性モノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項8または9に記載の複合フィルム。
  11. 保護フィルムのガスバリアフィルムと接触している面の平均表面粗さ(Ra)が、25nm以下である、請求項7〜10のいずれか1項に記載の複合フィルム。
  12. 保護フィルムのガスバリアフィルムと接触している面の表面抵抗が1×1012Ω/cm2〜1×105Ω/cm2である、請求項7〜11のいずれか1項に記載の複合フィルム。
  13. 封止用である、請求項7〜12のいずれか1項に記載の複合フィルム。
  14. 支持体とガスバリア層とを有するガスバリアフィルムと、
    ガスバリアフィルムのガスバリア層側に設けられた保護フィルムであって、
    ガスバリア層側と接している面が、易剥離性を有し、かつ、帯電防止機能を有する保護フィルムとからなる複合フィルムから、
    保護フィルムを除去した後、
    デバイスの表面とガスバリアフィルムの保護フィルムと接触していた側の面を貼り合せることを含む、電子素子の封止方法。
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