JP2011045340A - ルアー - Google Patents

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Abstract

【課題】魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができるルアーを提供する。
【解決手段】頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体10a〜10dによりルアー本体10を構成し、複数の分割体10a〜10dを可撓性のある芯材20で連結してなるルアー1であって、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きいことを特徴とする。芯材20は、一の方向に曲がる可撓性に比べて、一の方向と直角となる方向に曲がる可撓性を大きくした。芯材20は、丸棒状に形成され、尾部側の外径が頭部側の外径よりも小径となるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、魚釣りに用いるルアーに関する。
従来、魚の形状に似せたルアー本体を、例えば頭部と尾部とに分割し、これらの頭部と尾部とを針金または金具等の連結部材で連結して、頭部に対して尾部が揺動するようにしたジョイント型のルアーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなルアーでは、連結部材を介して頭部と尾部とが別体として個々に動くので、水流やリトリーブ等による水の抵抗によって、魚に似せた動きを演出することができ、対象魚を誘う集魚効果を得ることができる。
また、ルアー本体を、頭尾を結ぶ線と交差する線上において複数個に分割し、これらの分割体同士を折れ曲がり自在なステンレス製の棒で連結するようにしたものや、ルアー本体を、間隔を置いて複数個に分割してなる部分片で構成し、これらの部分片と可撓性を有する板状の芯材とをインサート成形で一体化したものが知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
このようなルアーでは、ルアー本体が複数個に分割されているので、その分、折れ曲がり箇所が多くなり、魚に似せた動きに近づけることができる。
特開平8−298897号公報 特開2003−250393号公報 特開2004−236548号公報
しかしながら、前記した特許文献1のルアーでは、分割したルアー本体を、針金または金具等の連結部材で連結しているので、ルアーの動きは、連結部分で不自然に折れ曲がるような動きとなる。また、ルアーの動きを静止させた場合に、連結部分で折れ曲がった不自然な形態のままとなることがあり、本来の魚とは動きが異なるものとなっていた。
この点、前記した特許文献2、3のルアーでは、ルアー本体が複数個に分割されており、連結部分にステンレス製の棒や可撓性を有する芯材を用いているので、その分、特許文献1のルアーに比べて柔軟な動きとなる。
しかしながら、ルアー本体を連結している芯材の可撓性は一定であるため、水流やリトリーブ等による水の抵抗を受けてルアー本体が折れ曲がるときには、頭部側から尾部側にかけてルアー本体全体が一律に折れ曲がる状況となり、本来の魚とは異なる不自然な動きや形態となるという難点があった。
本発明は、前記諸問題を解決するためになされたものであり、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができるルアーを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明のルアーは、頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体によりルアー本体を構成し、前記複数の分割体を可撓性のある芯材で連結してなるルアーであって、前記頭部側に比べて前記尾部側の可撓性が大きいことを特徴とする。
ここで、頭部側とは、ルアーの推進方向に対して前部となる側をいい、また、尾部側とは、頭部側と反対側となる、ルアーの推進方向に対して後部となる側をいう。
このルアーによれば、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きいので、水流やリトリーブ等による水の抵抗を受けてルアー本体が折れ曲がるときに、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量(尾部側の振れ幅)が大きくなる。
また、本発明は、前記芯材は、一の方向に曲がる可撓性に比べて、前記一の方向と直角となる方向に曲がる可撓性が大きい構成とするのがよい。
ここで、一の方向とは、例えば、ルアー本体に釣糸の張力が掛かっていない状態においてルアー本体の体高方向(一般的な魚において体高方向をいうときと同義)となる上下方向をいい、また、一の方向と直角となる方向とは、ルアー本体の体高方向と直角となる方向であってルアー本体の体側面に直交する左右方向をいう。
このルアーによれば、水流やリトリーブ等による水の抵抗を受けてルアー本体が折れ曲がるときに、ルアー本体の体高方向となる上下方向に比べてルアー本体の左右方向の折れ曲がり量が大きくなる。
また、前記芯材は、丸棒状に形成されており、前記尾部側の外径が前記頭部側の外径よりも小径とされている構成とするのがよい。
このルアーによれば、芯材が丸棒状に形成されているので、芯材の形成が簡単であり、ルアーの製造にあたってコストの低減を図ることができる。
本発明によれば、水流やリトリーブ等による水の抵抗を受けてルアー本体が折れ曲がるときに、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量(尾部側の振れ幅)が大きくなるので、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。これによって、対象とする魚の捕食活動を強く刺激することができる。
また、ルアー本体を構成する複数の分割体が、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きい芯材で連結されているので、ルアーの動きは、各連結部分で一定に折れ曲がるような本来の魚にはあり得ない不自然な動きとならず、しかも、ルアーの動きを静止させた場合に、連結部分で折れ曲がったままの不自然な形態となり難い。したがって、本発明のルアーによれば、魚の動きに似せたリアルな動きが得られる。
また、本発明によれば、水流やリトリーブ等による水の抵抗を受けてルアー本体が折れ曲がるときに、ルアー本体の体高方向となる上下方向に比べてルアー本体の左右方向の折れ曲がり量が大きくなるようにすることができるので、より魚の動きに似せたリアルな動きが得られる。
また、本発明によれば、芯材が丸棒状とされているので、簡単な構成でありながら、魚の動きに似せたリアルな動きが得られる。
本発明の第1実施形態に係るルアーを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図、(c)は横断面図である。 芯材を示す図であり、(a)は側面図、(b)は前面図、(c)は後面図である。 本発明の第2実施形態に係るルアーに適用される芯材を示す図であり、(a)は側面図、(b)は前面図、(c)は後面図である。 本発明の第3実施形態に係るルアーに適用される芯材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は前面図、(d)は後面図である。 本発明の第4実施形態に係るルアーに適用される芯材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は前面図、(d)は後面図である。 本発明の第5実施形態に係るルアーに適用される芯材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は前面図、(d)は後面図である。 本発明の第6実施形態に係るルアーに適用される芯材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は前面図、(d)は後面図である。 本発明の第7実施形態に係るルアーに適用される芯材を示す図であり、(a)は側面図、(b)は前面図、(c)は後面図である。 本発明の第8実施形態に係るルアーに適用される芯材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は前面図、(d)は後面図である。 本発明の変形例に係るルアーを示す縦断面図である。
以下、本発明に係るルアーの実施の形態について図面を参照しながら説明する。各実施形態において、同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1各図に示すように、ルアー1は、外形を魚に似せて形成されたルアー本体10(図1(a)参照、以下同じ)とルアー本体10に挿通された芯材20とを備えて構成されている。ルアー本体10は、頭部側から尾部側にかけて複数に分割(本実施形態では4個に分割)された分割体10a、10b、10c、10dからなる。各分割体10a〜10dは、頭部側から尾部側にかけて所定の間隔を置いて芯材20により連結されており、各分割体10a〜10d間には、図1(b)に示すように芯材20の連結部分Rが露出するように設けられている。
各分割体10a〜10dは、例えば合成樹脂からなり、芯材20と一体に成形される。各分割体10a〜10dに用いる合成樹脂としては、例えば、ABS樹脂やポリカーボネート等の硬質合成樹脂や塩化ビニル等の軟質合成樹脂等を用いることができる。また、各分割体10a〜10dは、合成樹脂に代えて金属や木材で形成してもよい。
なお、各分割体10a〜10dは、左右一対の半割部材として形成してもよく、それぞれの対向面を接着剤や係合手段を用いて接合することで、芯材20を半割部材間に挟持するように構成してもよい。
分割体10aは、魚の頭部に似せて形成されており、本実施形態では、先端部分に角部を有さない流線型としている。分割体10aには、芯材20の先端部21aが連結されている。
なお、分割体10aには、釣糸を係止するための図示しないアイ(止め輪)や図示しないリップを形成することができる。アイは、分割体10aを半割部材で構成した場合、半割部材の対向面に凹状の係合部等を形成して、この部分に挟持されるように配置することができる。また、分割体10aに形成したリップにアイを設けてもよい。
なお、分割体10aに図示しないリップを設けことで、水中におけるルアー1の姿勢を安定させることができ、魚の動きに似せたリアルな動きが得られて効果的である。
分割体10b、10cは、ルアー1のー胴部をなす部分であり、頭部側から尾部側に向かって緩やかに窄まる円筒形状を呈している。分割体10b、10cの中心軸部分には芯材20が挿通されている。なお、分割体10b、10cに背びれに相当する図示しない突出部を形成して、外形をより魚に似せてもよい。なお、このような突出部を形成することによって、図示しない釣糸を介したルアー1の操作時等に、水流やリトリーブ等による水の抵抗を変化させ、後記するような尾部側におけるルアー本体10の可撓性を利用した左右方向の動きを効果的に強調させる等の演出も可能となる。
分割体10dは、魚の尾部に似せて形成されており、図1(a)に示すように、ルアー1の胴部の一部を成す円筒部101とひれ部102とを有して、その円筒部101に芯材20の後端部21bが連結されている。分割体10dは、左右方向に薄肉とされており、図示しない釣糸を介したルアー1の操作時等に、水流やリトリーブ等による水の抵抗によって左右方向に撓み易い形状とされている。
なお、分割体10a〜10dの少なくとも一つに、釣針を取り付けるためのアイを設けることもできる。
次に、芯材20は、図2各図に示すように、頭部側から尾部側へ向かうにしたがって外径が漸次縮径する丸棒状に形成されており、全体が可撓性を有する材料からなる。芯材20の材料としては、ステンレス、形状記憶合金(Ni−Ti合金等)、合成樹脂、合成ゴム等を用いることができる。芯材20は、このような丸棒状に形成されて尾部側の外径が頭部側の外径よりも小径とされているので、可撓性による折れ曲がり量は、頭部側に比べて尾部側が大きくなっている。つまり、頭部側と尾部側とでは、ルアー本体10の撓み方が異なっている。
ここで、頭部側の分割体10aに対する分割体10bの折れ曲がり量(撓む度合いを示す目安であり、例えば、所定の外力を受けたときに分割体10aに対して分割体10bが変位する量(変位する角度等))をT1、分割体10bに対する分割体10cの折れ曲がり量をT2、分割体10cに対する分割体10dの折れ曲がり量をT3としたときに、これらの間に、T1<T2<T3の関係が成り立つように構成されている。
なお、本実施形態では、各分割体10a〜10d間に露出する芯材20の軸方向の長さを全て同様の長さに設定したが、これに限られることはなく、適宜異なる長さに変更してもよい。例えば、頭部側から尾部側に向かうにしたがって、露出する芯材20の軸方向の長さが順に長くなるように変更することができる。このように、露出する芯材20の軸方向の長さが順に長くなれば、その分、各分割体10a〜10dの曲がり得る変位量も大きくなり、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量(尾部側の振れ幅)をより大きくすることができる。
このようなルアー1は、各分割体10a〜10dと芯材20とが射出成形によるインサート成形で一体化されて形成される。
なお、各分割体10a〜10d内における各分割体10a〜10dと芯材20との接合部分において、例えば分割体10a〜10dと芯材20との一方あるいは両方に凹部や凸部を設けて、これらの間が相互に係合される係合構造となるように構成してもよい。このような係合構造とすることによって、各分割体10a〜10bと芯材20との固着強度を高めることができる。
以上説明した本実施形態のルアー1によれば、芯材20は、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きいので、水流やリトリーブ等による水の抵抗を受けてルアー本体10が折れ曲がるときに、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなる。したがって、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。これによって、対象とする魚の捕食活動を強く刺激することができる。
また、本実施形態のルアー1は、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きいので、分割体10a〜10dからなるルアー本体10を芯材20で連結したシンプルな構成であるにもかかわらず、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
また、ルアー本体10を構成する複数の分割体10a〜10dが、可撓性のある芯材20で連結されているので、ルアー1の動きは、連結部分で不自然に折れ曲がるような動きとならず、しかも、ルアー1の動きを静止させた場合に、連結部分で折れ曲がったままの不自然な形態となり難い。したがって、本実施形態のルアーによれば、魚の動きに似せたリアルな動きが得られる。
特に、芯材20が形状記憶合金で形成されている場合には、ルアーキャスト時に岩や固定構造物等に当たった衝撃によってルアー1が折れ曲がっても、頭部側から尾部側にかけて平面視で直線状となる形状に好適に回復させることができ、魚の動きにより似せたリアルな動きを演出することのできるルアー1が得られる。
また、芯材20が丸棒状とされているので、簡単な構成でありながら、魚の動きに似せたリアルな動きが得られ、さらに、芯材20の形成が簡単であり、ルアー1の製造コストの低減を図ることができる。
また、分割体10a〜10dと芯材20とがインサート成形で一体化されて形成されているので、形成が簡単で生産性が高く、コストの低減を図ることができる。
なお、芯材20は、中空円筒状としてもよい。このような芯材20を用いることにより、軽量化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のルアーについて図3各図を参照して説明する。本実施形態では、図3各図に示すように、芯材20Aが、太さの異なる円柱形状とされている点が異なっている。なお、以下に説明する各実施形態では、ルアー本体10は第1実施形態のものと同様のものを用いることができるので、詳細な説明は省略する。
芯材20Aは、段付き円柱状を呈しており、頭部側に配置される大径部22aと、尾部側に配置され、大径部22aよりも小径とされた小径部22bとを備えている。このように頭部側と尾部側とで径を異ならせることによって、芯材20Aは、大径部22aに比べて小径部22bの可撓性が大きくなるように設定されており、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなるように構成されている。
このような芯材20Aを有するルアー1によれば、芯材20Aが段付き円柱状とされた簡単な形状を備えているので、第1実施形態の芯材20(図2参照)に比べて芯材20Aの形成がより簡単であり、製造コストの低減を図ることができる。
なお、図3(a)中に破線で示すように、小径部22bの尾部側をさらに小径の段付き円柱状に形成して、これを細径部22cとしてもよい。このような細径部22cを設けることによって、細径部22cで折れ曲がり量をさらに大きくすることができ、尾部側(尾部側の最後端の分割体10d)をよりリアルに動かすことができる。これによって、さらに魚の動きに似せたリアルな動きが得られる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態のルアーについて図4各図を参照して説明する。本実施形態が前記第1、第2実施形態と異なるところは、頭部側が丸棒状に形成され、尾部側が板状に漸次薄肉になるように形成された芯材20Bを用いている点にある。
図4(a)(b)に示すように、芯材20Bは、軸方向の中央部分から尾部側に向けて左右両側面が面状に削られており、これによって尾部側が板状に漸次薄肉になるように形成されている。これによって、芯材20Bは、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなるように構成されている。
本実施形態では、尾部側において芯材20Bが板状とされているので、尾部側では、芯材20Bの板面に沿う方向(上下方向)の可撓性(一の方向に曲がる可撓性)に比べて、芯材20Bの板面に直交する方向(左右方向)の可撓性(一の方向と直角となる方向に曲がる可撓性)が大きくなっている。
このような芯材20Bは、板面に直交する方向がルアー本体10(図1参照、以下同じ)の左右方向となるように、ルアー本体10に一体成形される。これによって、ルアー本体10の体高方向となる上下方向の折れ曲がり量に比べてルアー本体10の体側面に直交する左右方向の折れ曲がり量が大きくなるようにすることができる。
このような芯材20Bを有するルアー1によれば、尾部側において、ルアー本体10の上下方向における折れ曲がり動作を抑えつつ左右方向における折れ曲がり動作を好適に得ることができ、より一層魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態のルアーについて図5各図を参照して説明する。本実施形態では、芯材20Cに切込部23a〜23dを設けて、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなるようにした点が異なっている。
芯材20Cは、全体が同径の丸棒状(略円柱状)とされており、図示しない分割体の間に露出することとなる部分に、切込部23a〜23dがそれぞれ設けられている。切込部23a〜23dは、芯材20Cの左右両側から径方向に切り込まれて形成されており、頭部側から尾部側に向かうにしたがって、各切込部23a〜23dの切り込み深さ(芯材20Cに対する径方向の深さ)が深くなるように形成されている。
また、切込部23a〜23d間の軸方向の形成間隔は、頭部側から尾部側に向かうにしたがって順次狭くなるようにしてある。なお、各切込部23a〜23dは、図示しない各分割体の間に露出する状態に配置される。
本実施形態の芯材20Cを用いたルアー1によれば、頭部側から尾部側に向かうにしたがって切り込み深さが深くなるように形成された切込部23a〜23dを有しているので、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなり、これによって、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
また、本実施形態の芯材20Cは、頭部側から尾部側に向かうにしたがって切込部23a〜23d間の形成間隔が順次狭くなるようにしてあるので、前記したように切り込み深さが頭部側から尾部側に向かうにしたがって深くなるように形成されていることと相俟って、頭部側に比べて尾部側が細かく折れ曲がるようになっている。これによって、しなやかに折れ曲がるルアー1が得られ、より魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
また、切込部23a〜23dは、芯材20Cの左右両側から径方向に切り込まれて形成されているので、ルアー本体10の上下方向における折れ曲がり動作を抑えつつ左右方向における折れ曲がり動作を好適に得ることができ、より一層魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態のルアーについて図6各図を参照して説明する。本実施形態が前記第1〜第4実施形態と異なるところは、芯材20Dの全体が板状(薄板状)に形成されている点にある。
芯材20Dは、図6(b)に示すように、側面視で矩形状(横長の長方形状、帯状)とされているとともに、図6(a)に示すように、平面視で、頭部側から尾部側に向けて肉厚(板厚)が漸次薄くなるようにテーパ状に形成されており、尾部側の肉厚t2が頭部側の肉厚t1よりも薄くなっている。
本実施形態の芯材20Dを用いたルアー1によれば、頭部側から尾部側に向けて肉厚(板厚)が漸次薄くなるようにテーパ状に形成されているので、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなり、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
また、この芯材20Dを用いたルアー1では、芯材20Dが板状に形成されているので、尾部側において、芯材20Dの板面に沿う方向がルアー本体10の上下方向となるように、つまり、板面に直交する方向がルアー本体10の左右方向となるように、ルアー本体10に芯材20Dを配置することができる。このような向きに芯材20Dを配置することによって、ルアー本体10の体高方向となる上下方向に比べてルアー本体10の左右方向の折れ曲がり量が大きくなるようにすることができる。つまり、ルアー本体10の左右方向に尾部側を大きく撓ませることができ、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態のルアーについて図7各図を参照して説明する。本実施形態は、前記第5実施形態の変形例であり、芯材20Eが側面視においても、頭部側から尾部側へ向かうにしたがって上下方向に漸次窄まるようにテーパ状に形成されている点が異なっている。
芯材20Eは、図7(a)に示すように、平面視で、頭部側から尾部側に向かうにしたがって肉厚(板厚)が漸次薄くなるようにテーパ状に形成され、図7(b)に示すように、側面視においても、頭部側から尾部側に向かうにしたがって上下方向に漸次窄まるようにテーパ状に形成されている。
本実施形態の芯材20Eを用いたルアー1によれば、平面視、側面視のいずれにおいても頭部側から尾部側に向かうテーパ状に形成されているので、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなり、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
また、この芯材20Eを用いたルアー1においても、芯材20Eが板状に形成されているので、尾部側において、芯材20Eの板面に沿う方向がルアー本体10の上下方向となるように(板面に直交する方向がルアー本体10の左右方向となるように)、ルアー本体10に芯材20Eを配置することができる。このような向きに芯材20Eを配置することによって、ルアー本体10の体高方向となる上下方向に比べてルアー本体10の左右方向の折れ曲がり量が大きくなるようにすることができる。つまり、ルアー本体10の左右方向に尾部側を大きく撓ませることができ、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
なお、芯材20Eは、側面視においてもテーパ状に形成されているので、前記第5実施形態の芯材20Dを用いたルアー1に比べて、体高方向となる上下方向の折れ曲がり量が若干大きくなり、尾部側に対して左右方向から上下方向に捩れる方向の動きを加えることができる。これによって、より魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態のルアーについて図8各図を参照して説明する。本実施形態が前記第1〜第6実施形態と異なるところは、芯材20Fが複合構造とされている点にある。
芯材20Fは、図8各図に示すように、少なくとも頭部側の構造が、芯材20Fの軸方向に沿って異なる材料からなる部材を層状に重ね合わせてなる複合構造とされている。
芯材20Fは、軸方向に同径の円柱状とされた基材24と、この基材24の頭部側の外周面に層状に巻き付けられた円筒状の被覆材25とを備えており、基材24と被覆材25とが異なる部材で形成されている。
なお、基材24と被覆材25とは、接着剤やその他の固着手段によって固着することが可能である。
基材24の材料としては、ステンレス、形状記憶合金(Ni−Ti合金等)、合成樹脂、合成ゴム等のうち、いずれか一つを用いることができ、また、被覆材25の材料としては、基材24として選択した材料と異なる材料、例えば、基材24をステンレスとしたときには、被覆材25の材料としてステンレス以外の形状記憶合金等を用いることができる。
本実施形態の芯材20Fを用いたルアー1によれば、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きくなる構造を簡単に構成することができる。また、層状に重ね合わせる部材を適宜設定することによって折れ曲がり量(可撓性の度合い)を簡単に変更することができ、所望の折れ曲がり量を有するルアー1を比較的簡単に構成することができる。
これによって、コストの低減を図ることができるとともに、所望の動きを有するルアー1を比較的簡単に構成することができる。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態のルアーについて図9各図を参照して説明する。本実施形態は、前記第7実施形態の変形例であり、板状(上下方向に幅狭の板材)とされた基材26と、この基材26の頭部側の左右側面に被覆された被覆材27とから芯材20Gが構成されている。
基材26と被覆材27とは、異なる材料からなり、前記第7実施形態と同様に、例えば、基材26をステンレスとしたときには、被覆材27の材料として形状記憶合金等を用いることができる。
この場合、基材26は、板状とされているので、基材26の左右側面に対して接着剤やその他の固着手段によって被覆材27を簡単に固着することができる。
本実施形態の芯材20Gを用いたルアー1によっても、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きくなる構造を簡単に構成することができる。また、層状に重ね合わせる部材を適宜設定することによって折れ曲がり量(可撓性の度合い)を簡単に変更することができ、所望の折れ曲がり量を有するルアー1を比較的簡単に構成することができる。
これによって、コストの低減を図ることができるとともに、所望の動きを有するルアー1を比較的簡単に構成することができる。
なお、前記各実施形態においては、芯材20(20A等)を、頭部側から尾部側にかけて軸方向に連続した一本の部材を基本として構成したが、これに限られることはなく、軸方向に複数の部材を連結して一本の芯材としてなるように構成してもよい。また、この場合に、軸方向に材料の異なる複数の部材を連結して、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きくなるように構成してもよい。
また、図10に示すように、軸方向に分割された複数本の円柱状の芯材20a、20b、20c、20dで、ルアー本体10を構成する分割体10a〜10eを連結してもよい。この場合、芯材20aを大径に形成し、芯材20bをこれよりも細い中径に形成し、芯材20cをこれよりも細い小径に形成し、芯材20dをこれよりもさらに細い細径に形成することで、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きくなるように構成することができる。
なお、芯材20a、20b、20c、20dの少なくとも一つを異なる材料で形成して、可撓性を適宜調整するようにしてもよい。
また、芯材20(20A等)は、頭部側と尾部側とで外径や肉厚が異なるように構成したが、これに限られることはなく、頭部側と尾部側とを同じ径や同じ肉厚に形成し、芯材を構成する材料を、頭部側に比べて尾部側の剛性が低くなるように変化させる構成としてもよい。このように構成することによっても、尾部側の折れ曲がり量(尾部側の振れ幅)が頭部側よりも大きくなるようにすることができ、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
また、芯材20(20A等)は、断面三角形状、断面多角形状、断面楕円形状、断面長円形状等、種々の断面形状を採用し得る。
さらに、芯材20(20A等)は、ルアー本体10の体高方向や体側面方向等に複数並設してもよい。
また、芯材20(20A等)は、頭部側に複数本配置して、尾部側に単数本配置してもよいし、その逆に、尾部側に複数本配置して、頭部側に単数本配置してもよい。
また、前記各実施形態において、ルアー本体10は、4個の分割体10a〜10dに分割(変形例では5個に分割)した例を示したが、これに限られることはなく、2個以上に分割されていればよい。なお、ルアー本体10は、魚の動きに似せたリアルな動きを得るために、3個以上に分割されていることが好ましい。
また、各分割体10a〜10d(変形例では分割体10a〜10e)の形状は、図に示したものに限られることはなく、種々の形状を採用し得る。
1 ルアー 10 ルアー本体
10a〜10d(10e) 分割体 20、20A〜20G 芯材
20a〜20d 芯材 R 連結部分
t1、t2 肉厚

Claims (3)

  1. 頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体によりルアー本体を構成し、
    前記複数の分割体を可撓性のある芯材で連結してなるルアーであって、
    前記頭部側に比べて前記尾部側の可撓性が大きいことを特徴とするルアー。
  2. 前記芯材は、
    一の方向に曲がる可撓性に比べて、前記一の方向と直角となる方向に曲がる可撓性が大きいことを特徴とする請求項1に記載のルアー。
  3. 前記芯材は、丸棒状に形成されており、前記尾部側の外径が前記頭部側の外径よりも小径とされていることを特徴とする請求項1に記載のルアー。
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