JP3090977U - プラスチックルアー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチックルアーが持つ外観的な模擬形態
（外観的なデザイン）を損なうことなく、且つ、釣るべ
き魚に対して違和感のない複雑な動きをもたらすように
設計してなるプラスチックルアーを提供すること。 【解決手段】プラスチック材でなるプラスチックルアー
１のボディー２に、当該ボディーの進行方向ＰＤに沿っ
た軸線Ｌ_X に対して交差する方向Ｌ_Y に貫通する少なく
とも一つの貫通孔１５、１７を設け、前記貫通孔にシリ
コンラバーでなる複数本の細長いスカート部材Ｓを取り
付けてなり、スカート部材が、中空状の細長いシリコン
ラバーであり、プラスチックルアーのボディーの進行方
向に対して約９０度程度の角度で取り付けられていて、
昆虫あるいはエビの足、小魚の鰭などを具現する形態の
ものからなることを特徴とするプラスチックルアー。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、釣りの際に用いるプラスチック製のプラスチックルアーに係るもの であり、特に、プラスチックルアーが持つ外観的な模擬形態（外観的なデザイン ）を損なうことなく、且つ、釣るべき魚に対して違和感のない複雑な動きをもた らすように設計してなるプラスチックルアーの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、一般的なプラスチックルアーは、魚の餌となる昆虫、エビ、小魚 およびこれに類するものをプラスチック成形により具現したものであり、例えば 、エビの形状に似せたプラスチック成形品として供され、生餌に代えて釣り糸ラ インに連結して使用するものである。従来のプラスチックルアーは、プラスチッ ク材による一体成形品であるためプラスチックルアーのボディに対して他の構成 部分が比較的硬質で定形的なものであり、生餌に代えて釣り糸ラインに連結して 、水中において使用する際、当該プラスチックルアーのボディに対する他の構成 部分の動きが少なく、生餌に近似するプラスチックルアーを得ることができない という問題点を有していた。

【０００３】 さらにまた、上記する従来のプラスチックルアーは、抵抗の少ないリーリングス ピードの場合、ボディー自体の形状に変化性が乏しいことから、振動エネルギー が十分得られず、緩慢で単調な動きのものでしかなかった。さらにまた、トップ ウォータータイプのルアーを操作する場合、少ない移動距離で数多くの動きをル アーに与えことは極めて高度な技術が要求されるものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、上記する従来のプラスチックルアーの構成において指摘さ れている問題点並びに欠点を解消するべく改良したものであって、とりわけ、プ ラスチックルアーが持つ外観的な模擬形態（外観的なデザイン）を損なうことな く、且つ、釣るべき魚に対して違和感のない複雑な動きをもたらすように設計し てなるプラスチックルアーを提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、プラスチック材 でなるプラスチックルアーのボディーに、当該ボディーの進行方向に沿った軸線 に対して交差する方向に貫通する少なくとも一つの貫通孔を設け、前記貫通孔に シリコンラバーでなる複数本の細長いスカート部材を取り付けてなるプラスチッ クルアーを構成するものである。

【０００６】 さらにまた、この考案は、前記スカート部材が、中空状の細長いシリコンラバー でなるプラスチックルアーを構成するものである。

【０００７】 さらにまた、この考案は、前記スカート部材が、前記プラスチックルアーのボデ ィーの進行方向に対して約９０度程度の角度で取り付けられているプラスチック ルアーを構成するものである。

【０００８】 さらにまた、この考案は、前記プラスチックルアーのボディーの形態が、魚の餌 となる昆虫、エビ、小魚およびこれに類するものを具現するものからなり、前記 スカート部材が、前記昆虫あるいはエビの足、前記小魚の鰭などを具現する形態 のものからなるプラスチックルアーを構成するものである。

【０００９】

【考案の実施の態様】

以下、この考案になるプラスチックルアーについて図面に示す具体的な実施例に もとづいて詳細に説明する。 図１は、この考案にかかるプラスチックルアーについての具体的な実施例を示す ものであって、魚の餌としてのエビを具現するプラスチックルアーの外観的な形 態を示す概略的な側面図であり、図２は、図１に示すエビを具現するプラスチッ クルアーについての概略的な平面図であり、図３は、当該エビの足を具現するス カート部材のための中空状シリコンラバー素線の例を拡大して示す概略的な斜視 図である。

【００１０】 まず、この考案になるプラスチックルアー１について、図面に示す具体的な実施 例にもとづいて詳細に説明する。この考案の基本構成によれば、前記プラスチッ クルアー１は、その一例において、プラスチック材によりエビが尾を丸めた状態 を具現化したプラスチックルアーボディー２を含むものからなっている。このプ ラスチックルアーボディー２の形態は、図面に示す実施例にのみ限定されるもの ではなく、魚の餌としての昆虫、小魚、あるいはこれらに類する餌用物体を具現 するものであればよい。

【００１１】 前記プラスチックルアーボディー２は、中実状に成形された成形体であってもよ いし、あるいは、中空状に成形された成形体であってもよい。外観的には、略エ ビ形状を具現する頭部３、尾部４、背部５、腹部６を有するものからなっていて 、頭部３の左右両側部には、エビの目玉を具現する目玉部７を備えている。

【００１２】 図１に示す実施例になるプラスチックルアー１は、前記尾部４の先端部分に、ラ イン連結用リング８が設けてあり（エビは尾を丸めた状態では後ずさりするよう に移動する）、前記頭部３の先端部分および前記腹部６の略中央部に、釣り針９ 、１０を取り付けるための釣り針係止リング１１、１２が設けてある。

【００１３】 一方、この考案の適用になるプラスチックルアー１は、図１および図２に示すよ うに、前記プラスチックルアーボディー２における腹部６の頭部側部位と、尾部 側部位に後述するスカート部材Ｓを取付けるためのスカート部材取付け部１３、 １４が設けてある。一例になる前記スカート部材取付け部１３は、前記プラスチ ックルアーボディー２における腹部６の頭部側部位に、当該ボディーの進行方向 ＰＤに沿った軸線Ｌ_X に対して交差する方向Ｌ_Y に貫通する貫通孔１５を備えた プレート状の突起１６からなり、前記スカート部材取付け部１４は、前記プラス チックルアーボディー２における腹部６の尾部側部位に、当該ボディーの進行方 向ＰＤに沿った軸線Ｌ_X に対して交差する方向Ｌ_Y に貫通する２つの貫通孔１７ 、１７を備えたプレート状の突起１８からなっている。

【００１４】 この考案において、前記スカート部材Ｓは、図３に示すような中空状の細長いシ リコンラバーによって構成され、これを適当の長さに切断し、複数本束ねて、前 記スカート部材取付け部１３をなす突起１６に設けた貫通孔１５並びに前記スカ ート部材取付け部１４をなす突起１８に設けた貫通孔１７に挿入して固定するも のからなっている。

【００１５】 この考案において、前記スカート部材Ｓは、前記プラスチックルアー１のボディ ー２の進行方向ＰＤに対して約９０度程度の角度で取り付けられていることが好 ましい。即ち、前記スカート部材取付け部１３をなす突起１６に設けた貫通孔１ ５および前記スカート部材取付け部１４をなす突起１８に設けた貫通孔１７は、 いずれも前記プラスチックルアーボディー２の進行方向ＰＤに対して約９０度程 度の角度で形成しておけばよい。

【００１６】 前記プラスチックルアー１のボディー２の形態は、上述する通り、魚の餌となる 昆虫、エビ、小魚およびこれに類するものを具現するものからなっており、前記 スカート部材Ｓは、前記昆虫あるいはエビの足、前記小魚の鰭などを具現する形 態のものからなっている。また、前記プラスチックルアー１のボディー２に対す る前記スカート部材Ｓの取付け部位は、前記昆虫あるいはエビの足、前記小魚の 鰭などを具現する部位であることが好ましい。

【００１７】 一方、この考案になるプラスチックルアー１は、図１において点線で示すように 、ルアーボディー２の内部には、互いに仕切られた中空部１９が設けてあり、前 記各中空部１９の内部には、錘的な要素をなすそれぞれ少なくとも一つの球状体 ２０が、当該各中空部１４内において移動可能に収容されている。

【００１８】

【考案の効果】 以上の構成になるこの考案のプラスチックルアーは、構造が簡単であり、製造が 容易であって、多量生産に適合し得る点において、経済的にも極めて有利に作用 するものであり、さらに、構成部材が少ないものであるという点においても極め て実効性の高いものであるといえる。

【００１９】 さらに、この考案になるプラスチックルアーによれば、中空状のシリコンラバー スカート部材をルアーボディーに対して水流を受けやすい角度で固定することで 、抵抗が少ないリトリーブスピード時にあっても複雑な動きを得ることができる 点において極めて有効に作用するものといえる。

【００２０】 さらに、この考案になるプラスチックルアーによれば、中空状のシリコンラバー スカート部材をルアーの進行方向に対し約９０度前後の角度をつけてルアーボデ ィーに固定することによって、リトリーブをストップさせてルアーボディーを静 止させた後も、当該中空状のシリコンラバースカート部材が元の取付け角度に戻 ろうとする二次的アクションを得る点においても極めて有効に作用するものとい える。

【００２１】 さらにまた、この考案になるプラスチックルアーによれば、中空状のシリコンラ バをルアーの進行方向に対し約９０度前後の角度をつけてルアーボディーに固定 することによって、ルアーに細かな動きを加えた際の抵抗となり、少ない移動距 離で（一箇所で）数多くの動きをルアーに与え得る点においても極めて有効に作 用するものといえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この考案にかかるプラスチックルアー
についての具体的な実施例を示すものであって、魚の餌
としてのエビを具現するプラスチックルアーの外観的な
形態を示す概略的な側面図である。

【図２】図２は、図１に示すエビを具現するプラスチッ
クルアーについての概略的な平面図である。

【図３】図３は、当該エビの足を具現するスカート部材
のための中空状シリコンラバー素線の例を拡大して示す
概略的な斜視図である。

【符号の説明】

１ プラスチックルアー ２ ルアーボディー ３ 頭部 ４ 尾部 ５ 背部 ６ 腹部 ７ 目玉部 ８ ライン連結用リング ９、１０ 釣り針 １１、１２ 釣り針係止リング Ｓ スカート部材 １３、１４ スカート部材取付け部 ＰＤ ルアーの進行方向 Ｌ_X ルアーの進行方向ＰＤに沿った軸線 Ｌ_Y 軸線Ｌ_X に対して交差する方向 １５、１７ 貫通孔 １６、１８ プレート状の突起 １９ ルアーボディー中空部 ２０ 球状体

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスチック材でなるプラスチックルア
   ーのボディーに、当該ボディーの進行方向に沿った軸線
   に対して交差する方向に貫通する少なくとも一つの貫通
   孔を設け、前記貫通孔にシリコンラバーでなる複数本の
   細長いスカート部材を取り付けてなることを特徴とする
   プラスチックルアー。
2. 【請求項２】 前記スカート部材が、中空状の細長いシ
   リコンラバーであることを特徴とする請求項１に記載の
   プラスチックルアー。
3. 【請求項３】 前記スカート部材が、前記プラスチック
   ルアーのボディーの進行方向に対して約９０度程度の角
   度で取り付けられていることを特徴とする請求項１ある
   いは請求項２に記載のプラスチックルアー。
4. 【請求項４】 前記プラスチックルアーのボディーの形
   態が、魚の餌となる昆虫、エビ、小魚およびこれに類す
   るものを具現するものからなり、前記スカート部材が、
   前記昆虫あるいはエビの足、前記小魚の鰭などを具現す
   る形態のものからなることを特徴とする請求項１ないし
   は請求項３のいずれかに記載のプラスチックルアー。