JP2022106128A - 釣り用ルアー - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない分割数でありながら、ベイトのリアルな動きを実現しつつ、ローリングやウォブリングなどのルアー固有の動作を損なうことのない釣り用ルアーを提供する。【解決手段】ルアー10は、前方側の第1ボディ(前ボディ13、中間ボディ14)、及び前記第1ボディの後部に連結された第2ボディ(中間ボディ14、後ボディ)を有するボディ部と、前記第1ボディと前記第2ボディとを前後方向に対して屈曲可能に連結する連結部16と、前記第1ボディ及び前記第2ボディが前後方向に対して屈曲する場合に第1ボディ又は前記第2ボディの少なくともいずれか一方に復元力を付与するコイルバネ43と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、魚釣りに用いられる釣り用ルアーに関する。
従来、魚釣りにおいて、ルアーと称される疑似餌を用いてターゲットとなる対象魚を釣る所謂ルアーフィッシングが広く知られている。ルアーフィッシングにおいては、釣り人は、ルアーをキャストし、ロッドを操作して、ベイトである小魚や虫の動きに似るようにアクションを加えながらルアーをリトリーブする。これにより、対象魚のバイトを誘う。
ルアーフィッシングに用いられるルアーには、ボディ部が前後に分割された所謂セパレートルアーがある(特許文献1参照)。セパレートルアーは、魚が泳ぐ際に生じる体のくねりや柔軟な動きに近いアクションをするため、対象魚へのアピール性が高く、それゆえに、多くの釣り人に広く使用されている。
しかしながら、小魚などのベイトのリアルな動きを再現しようとすると、前掲の特許文献1に記載のように、ボディ部を多数に分割しなければならず、製造工程が複雑となり、また、分割されたボディ部を連結する連結具などの部品の点数も増加し、コストアップにもつながる。また、分割数を多くしたらかといって、ベイトのリアルな動き必ずしも再現できるとは限らず、また、ルアー特有のローリング(ロール動作)やウォブリング(ウォブリング動作)といった動作が生じ難くなり、対象魚に対するアピール性が低下するという問題がある。特に、通常サイズのルアー(以下、通常ルアーと称する。)に比べてサイズが大きく、重量のある所謂ビッグベイトと称されるルアーにおいては、ボディサイズに比べて、ボディが受ける水の抵抗やロッド操作時にラインから伝わる力が小さいため、ベイトのリアルな動きの再現性や、対象魚へのアピール性が低くなりやすいと考えられる。
本発明の目的は、少ない分割数でありながら、ベイトのリアルな動きを実現しつつ、ローリングやウォブリングなどのルアー固有の動作を損なうことのない釣り用ルアーを提供することにある。
(1) 本発明の一の局面に係る釣り用ルアーは、ベイトを模した形状に形成されている。前記釣り用ルアーは、前方側の第1ボディ、及び前記第1ボディの後部に連結される第2ボディを有するボディ部と、前記第1ボディと前記第2ボディとを前後方向に対して屈曲可能に連結する連結部と、前記第1ボディ及び前記第2ボディが前記前後方向に対して屈曲する場合に前記第1ボディ又は前記第2ボディの少なくともいずれか一方に復元力を付与する弾性部材と、を備えることを特徴とする。
このように構成されているため、第1ボディに対して第2ボディが前後方向に交差する多方向に屈曲することができる。また、屈曲した後に前記弾性部材によって各ボディそれぞれが、特に第2ボディが、元の姿勢に戻る復元力を受ける。このため、この復元力と、リトリーブ時に多方向から受ける力とが相互に影響しあって、第1ボディに対する第2ボディの動きを実際のベイトのリアルな動きに近似する滑らかな動作とすることができる。ここで、前記多方向から受ける力は、例えば、リールによってラインを巻き取る際にルアーヘッドに加わる引っ張り力、ロッド操作時にラインを通じてルアーヘッドに加わる上下方向や左右方向、前方向の力、そして、リトリーブ時に受ける水の抵抗力などである。更には、前記力は、リトリーブ時に第1ボディがローリングやウォブリングしたときに第1ボディの後部から受けるロール方向の力や左右方向の力なども含む。
また、キャスティング後にルアーが水面に着水したときに衝撃を受けた場合でも、弾性部材によって着水時の衝撃を緩和することができる。これにより、ルアーの連結部の故障や破損を防止することができる。
(2) 前記弾性部材は、前記前後方向に長い部材である。この場合、前記第1ボディの後部に前記弾性部材の前端部を支持する第1支持部が設けられ、前記第2ボディの前部に前記弾性部材の後端部を支持する第2支持部が設けられている。
この構成によれば、弾性部材の両端部を第1ボディと第2ボディとの間で確実に支持することができ、また、弾性部材における前端部と後端部との間の部分により第1ボディと第2ボディとを弾性的に屈曲可能に支持することができる。
(3) 前記第1支持部は、前記弾性部材の前記前端部を収容して支持する凹部、又は前記弾性部材の前記前端部の内部に挿入して支持する凸部のいずれかである。また、前記第2支持部は、前記弾性部材の前記後端部を収容して支持する凹部、又は前記弾性部材の前記後端部の内部に挿入して支持する凸部のいずれかである。
この構成によれば、弾性部材の両端部を第1ボディと第2ボディとの間でより確実に支持することができ、ルアーの使用時に弾性部材が外れることを確実に防止できる。
(4) 前記連結部は、前記弾性部材を含むことが好ましい。
この構成によれば、第1ボディと第2ボディとの連結部分の構成を連結部だけに集約することができる。これにより、第1ボディと第2ボディとの相対的な動きをより滑らかにすることができる。
(5) 前記連結部は、前記第1ボディと前記第2ボディとを前記前後方向に所定間隔を隔てた状態で連結する前記前後方向に延びる連結部材を含む。この場合、前記弾性部材は、その内部に前記連結部材が挿通された状態で前記第1ボディの後部と前記第2ボディの前部との間に設けられている。
この構成によれば、前記連結部を、前記弾性部材と前記連結部材とによる一体的な構成とすることができる。
(6) 前記連結部は、前記第1ボディと前記第2ボディとを前記前後方向に所定間隔を隔てた状態で連結する前記前後方向に延びる連結部材を含む。前記連結部材は、上下方向又は左右方向に複数並んで設けられている。この場合、前記弾性部材は、複数の前記連結部材の間に設けられることが好ましい。
(7) 前記連結部は、前記第1ボディと前記第2ボディとを前記前後方向に所定間隔を隔てた状態で連結する前記前後方向に延びる連結部材を含む。この場合、前記弾性部材は、前記連結部材を中心にして上下方向又は左右方向に隔てられた位置それぞれに設けられていることが好ましい。
(8) 前記弾性部材は、コイルバネであり、圧縮された状態で前記第1ボディの後部と前記第2ボディの前部との間に設けられていることが好ましい。
(9) 前記第1ボディの後部、及び前記第2ボディの前部は、それぞれ、前方斜め下方へ傾斜した形状に形成されている。
この構成によれば、ボディ部における第2ボディの動作を、より一層、リアルな動きに近似する滑らかな動作にすることができる。
(10) 前記第2ボディは、前記釣り用ルアーのテール部を有する部分であることが好ましい。
この構成によれば、ルアーのテール部の動作を、より一層、リアルな動きに近似する滑らかな動作にすることができる。
本発明によれば、少ない分割数でありながら、ベイトのリアルな動きを実現しつつ、ローリングやウォブリングなどのルアー固有の動作を損なうことのなく、対象魚に対して高いアピール性を有する釣り用ルアーを実現することができる。
以下、適宜図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る釣り用ルアー10(本発明の釣り用ルアーの一例)を示す側面図、図2は、釣り用ルアー10の上部を示す上面図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る釣り用ルアー10(本発明の釣り用ルアーの一例)を示す側面図、図2は、釣り用ルアー10の上部を示す上面図である。
釣り用ルアー10(以下「ルアー10」と略称する。)は、バスフィッシングやソルトルアーフィッシングなどのルアーフィッシングにおいて、ターゲットとなる対象魚のバイトを誘うための疑似餌(ルアー)である。
図1及び図2に示すように、ルアー10は、ターゲットとなる対象魚が補食するベイトを模した形状に形成されており、具体的には、補食される魚(ベイトフィッシュ)を模した形状に形成されている。ルアー10の形状は、ベイトフィッシュを模した形状に限られず、ターゲットとなる対象魚が補食するベイト、例えば、イカや、エビ、カニ、ワームなどの形状を模したものであってもよい。
ルアー10は、魚の胴体を模した形状に形成されたボディ部11(本発明のボディ部の一例)と、魚の尾鰭を模した形状に形成されたテール部12とを備えている。ボディ部11は、ABS樹脂などの硬質樹脂材料で形成されている。なお、ボディ部11は、その全体又は一部が軟質樹脂材料で形成されていてもよい。また、ボディ部11の材質は、樹脂部材に限られず、例えば、木製であってもよい。テール部12は、シリコンやエラストマーなどの軟質樹脂材料で形成されており、弾性を有する。なお、テール部12は、その全体又は一部が硬質樹脂材料で形成されていてもよい。
テール部12は、ボディ部11の後端部に取り付けられている。テール部12は、ボディ部11に固定されていてもよく、或いは取り換え可能なようにボディ部11に対して着脱可能に構成されていてもよい。
ボディ部11は、魚の頭部から尾鰭までの胴体を模した形状に形成されている。ボディ部11は、前後方向に複数の部分に分割された分割構造を有している。本実施形態のボディ部11は、前後方向に3つに分割された3分割構造を有しており、最も前方に位置する前ボディ13と、中間に位置する中間ボディ14と、最も後方に位置する後ボディ15と、を有する。
前ボディ13は、魚の頭部に相当するヘッド部13Aを含む前方側の部分を模した形状に形成されている。また、中間ボディ14は、魚の胴体のうち腹部を模した形状に形成されている。そして、後ボディ15は、魚の胴体のうち後方側の部分を模した形状に形成されている。
前ボディ13と中間ボディ14とは、連結部16によって連結されている。詳細には、前ボディ13の後端部13B(本発明の後部の一例)と中間ボディ14の前端部14A(本発明の前部の一例)とが連結部16によって、前後方向に対して上下方向及び左右方向に屈曲可能に連結されている。ここで、前ボディ13が本発明の第1ボディの一例であり、中間ボディ14が本発明の第2ボディの一例である。つまり、連結部16を基準に、前側に連結された前ボディ13が本発明の第1ボディであり、後側に連結された中間ボディ14が本発明の第2ボディである。
また、中間ボディ14と後ボディ15とは、連結部17によって連結されている。詳細には、中間ボディ14の後端部14B(本発明の後部の一例)と後ボディ15の前端部15A(本発明の前部の一例)とが連結部17によって、前後方向に対して上下方向及び左右方向に屈曲可能に連結されている。ここで、中間ボディ14が本発明の第1ボディの一例であり、後ボディ15が本発明の第2ボディの一例である。つまり、連結部17を基準に、前側に連結された中間ボディ14が本発明の第1ボディであり、後側に連結された後ボディ15が本発明の第2ボディである。
なお、本実施形態では、ボディ部11が3つに分割された3分割構造を有する例について説明するが、ボディ部11は、前後方向に複数に分割された構造を有していればよく、ヘッド部13Aと前ボディ13とが更に分割された4分割構造であっても良いし、連結部16又は連結部17のいずれかで前後方向に2つに分割された2分割構造であってもよい。
ボディ部11には、ラインアイ21、フックアイ23,24が設けられている。
ラインアイ21は、ヘッド部13Aに固定されている。ラインアイ21は、ロッドから引き出されたライン(不図示)が直接或いはスイベルやスナップなどを介して間接的に止着される部分である。ラインアイ21は、ヘッド部13Aの前端部に取り付けられている。なお、ルアー10において、ラインアイ21が取り付けられている側、つまり、ラインによって引っ張られる方向が前側である。
フックアイ23は、前ボディ13の下部に固定されている。また、フックアイ24は、中間ボディ14の下部に固定されている。フックアイ23及びフックアイ24は、前後方向へ所定間隔を隔てて配置されている。フックアイ23,24にフック18が連結されている。
また、ボディ部11には、キャスティングされたルアー10がボディ部11の下部から着水し易いように、シンカー31,32(図3参照)が設けられている。シンカー31は、前ボディ13の下部の内面に固定されている。また、シンカー32は、中間ボディ14の下部の内面に固定されている。シンカー31,32の数や重さ、位置は、ルアー10の重さや、ルアー10に作用する浮力などに応じて適宜決定される。本実施形態では、ルアー10がスローシンキングタイプとなるようにシンカー31,32の数や重さ、位置が決定されている。なお、ルアー10のタイプは、シンカー31,32の数や重さ、位置を調整することにより、スローフローティングタイプや、サスペンドタイプ、シンキングタイプとすることができる。
次に、図3及び図4を参照して、前ボディ13と中間ボディ14とを連結する連結部16の構造について説明する。図3は、図2における切断面III-IIIの断面図であり、ルアー10の連結部16の断面構造が示されている。図4(A)及び(B)は、図3における切断面IV-IVの断面図であり、ルアー10の連結部分の断面構造が示されている。なお、図4(B)は、図4(A)からコイルバネ43を取り外した状態を示す。
図3及び図4に示すように、前ボディ13及び中間ボディ14は、中空形状に形成されている。前ボディ13の内部は所定の肉厚の外周壁によって密封状とされており、内部に空気が封入されている。また、中間ボディ14の内部は、所定の肉厚の外周壁によって密封状とされており、内部に空気が封入されている。これにより、前ボディ13及び中間ボディ14に所定の浮力が生じる。
図4に示すように、前ボディ13の後端部13Bは、上面視で前方側へ凹んだ凹形状に形成されている。一方、中間ボディ14の前端部14Aは、上面視で、前方側へ突出した凸形状に形成されている。後端部13Bの形状は、後端部13Bの左右両端から後端部13Bの中心(左右方向の中心)へ向けて傾斜する2つの傾斜壁131,132によって形成されている。これらの傾斜壁131,132は、後端部13Bの前記中心で所定の角度となるように交わっている。また、前端部14Aの形状は、前端部14Aの左右両端から前端部14Aの中心(左右方向の中心)へ向けて傾斜する2つの傾斜壁141,141によって形成されている。これらの傾斜壁141,142は、前端部14Aの前記中心で所定の角度となるように交わっている。
後端部13B及び前端部14Aそれぞれの角度は、概ね同じ角度に定められており、例えば、0度よりも大きく180度よりも小さい範囲内の角度に定められている。なお、好ましくは、前記角度は、30度以上150度以下の範囲内の角度、より好ましくは、60度以上120度以下の範囲内の角度、更に好ましくは、80度以上100度以下の範囲内の角度に定められている。
図3及び図4に示すように、連結部16は、前ボディ13と中間ボディ14とを上下方向及び左右方向に屈曲可能に連結するものであり、前ボディ13の後端部13Bに固定された連結部材41(本発明の連結部材の一例)と、中間ボディ14の前端部14Aに設けられた支持部材42(図3参照)と、コイルバネ43(本発明の弾性部材の一例)とを有する。
連結部材41は、前ボディ13と中間ボディ14とを前後方向に所定の間隔を隔てた状態で連結する。連結部材41は、前後方向に延びる部材であり、後方側の端部に環状の連結環411を有しており、連結環411から前方へ真っすぐに延びる直線状の脚部412(図4(B)参照)を有している。図4(B)に示すように、脚部412は、前ボディ13の後端部13Bの中央部(上下方向及び左右方向の中心部)に固定されており、連結環411側が後方へ突出している。連結部材41は、上下方向及び左右方向に撓むことが可能な可撓性を有しており、例えば、可撓性を有する樹脂部材或いは金属ワイヤーなどで形成されている。
図3に示すように、支持部材42は、中間ボディ14の前端部14Aに設けられている。前端部14Aには、上下方向に延びる挿通孔が形成されており、この挿通孔に支持部材42が挿通されている。支持部材42は、ピン状の部材である。支持部材42が、前記挿通孔に挿通されて、更に、連結部材41の連結環411に挿通されることによって、前後方向に所定の間隔を隔てた状態で、前ボディ13と中間ボディ14とが連結される。また、連結部材41が可撓性を有するため、連結部材41によって連結されることにより、前ボディ13に対して中間ボディ14が上下方向及び左右方向へ屈曲可能となる。
コイルバネ43は、前後方向に長い形状に形成された弾性部材である。コイルバネ43は、連結部材41に取り付けられている。詳細には、コイルバネ43の内部に連結部材41の脚部412が挿通された状態で、脚部412が後端部13Bに固定され、更に、連結環411に支持部材42が挿入されている。これにより、コイルバネ43が、前ボディ13の後端部13Bと中間ボディ14の前端部14Aとの間に配置される。コイルバネ43は、所謂圧縮バネであり、伸長方向のばね力を生じさせるように圧縮された状態で連結部材41に取り付けられている。このようなコイルバネ43が設けられているため、前ボディ13に対して中間ボディ14が屈曲すると、屈曲した姿勢を元の姿勢(屈曲前の姿勢)に戻そうとする復元力がコイルバネ43から前ボディ13及び中間ボディ14に作用する。
コイルバネ43の前端部及び後端部を確実に保持するために、前ボディ13の後端部13Bにコイルバネ43の前端部を支持する凹部51(本発明の第1支持部の一例)が設けられており、中間ボディ14の前端部14Aにコイルバネ43の後端部を支持する凹部52(本発明の第2支持部の一例)が設けられている。凹部51及び凹部52は、いずれも、コイルバネ43の外形サイズよりも若干大きい外径の円孔であり、コイルバネ43の前端部が凹部51に挿入されており、後端部が凹部52に挿入されている。これにより、コイルバネ43に上述の復元力を生じさせつつ、コイルバネ43を後端部13Bと前端部14Aとの間で安定して支持することができる。
なお、本実施形態では、凹部51,52を例示して説明するが、例えば、凹部51に替えて、後端部13Bから後方へ突出する凸部が後端部13Bに設けられていてもよい。また、凹部52に替えて、前端部14Aから前方へ突出する凸部が前端部14Aに設けられていてもよい。各凸部の突出部は、コイルバネ43の内孔に挿通可能なサイズであればよい。各凸部の突出部がコイルバネ43の内部に挿通されることにより、コイルバネ43が各凸部によって安定して支持される。
なお、後端部13Bに凹部51が設けられており、前端部14Aに前記凸部が設けられていてもよい。また、後端部13Bに前記凸部が設けられており、前端部14Aに凹部52が設けられていてもよい。
次に、図5を参照して、中間ボディ14と後ボディ15とを連結する連結部17の構造について説明する。図5は、図2における切断面V-Vの断面図であり、ルアー10の連結部17の断面構造が示されている。
図5に示すように、後ボディ15は、中空形状に形成されている。後ボディ15の内部は所定の肉厚の外周壁によって密封状とされており、内部に空気が封入されている。これにより、後ボディ15に所定の浮力が生じる。
中間ボディ14の後端部14Bは、上面視で前方側へ凹んだ凹形状に形成されている。一方、後ボディ15の前端部15Aは、上面視で、前方側へ突出した凸形状に形成されている。これらの形状は、前ボディ13の後端部13Bの形状、及び中間ボディ14の前端部14Aの形状と概ね同じである。後端部14Bの形状は、後端部14Bの左右両端から後端部14Bの中心(左右方向の中心)へ向けて傾斜する2つの傾斜壁によって形成されている。これらの傾斜壁は、後端部14Bの前記中心で所定の角度となるように交わっている。また、前端部15Aの形状は、前端部15Aの左右両端から前端部15Aの中心(左右方向の中心)へ向けて傾斜する2つの傾斜壁によって形成されている。これらの傾斜壁は、前端部15Aの前記中心で所定の角度となるように交わっている。
後端部14B及び前端部15Aそれぞれの角度は、概ね同じ角度に定められており、例えば、0度よりも大きく180度よりも小さい範囲内の角度に定められている。なお、好ましくは、前記角度は、30度以上150度以下の範囲内の角度、より好ましくは、60度以上120度以下の範囲内の角度、更に好ましくは、80度以上100度以下の範囲内の角度に定められている。なお、後端部14B及び前端部15Aそれぞれの角度は、前ボディ13の後端部13Bの角度、或いは、中間ボディ14の前端部14Aの角度と同じ角度としてもよく、また、異なる角度としてもよい。より好ましくは、前ボディ13に対する中間ボディ14の屈曲動作よりも、中間ボディ14に対する後ボディ15の屈曲動作のほうがよりリアルな動作となるように、後端部14B及び前端部15Aそれぞれの角度は、前ボディ13の後端部13Bの角度、或いは、中間ボディ14の前端部14Aの角度よりも大きくされている。
図5に示すように、連結部17は、中間ボディ14と後ボディ15とを上下方向及び左右方向に屈曲可能に連結するものであり、上述した連結部16と概ね同じ構成である。以下、連結部16と共通する構成については、同じ符号を付し示すことにより、その説明を省略する場合がある。
連結部17は、中間ボディ14の後端部14Bに固定された連結部材41(本発明の連結部材の一例)と、後ボディ15の前端部15Aに設けられた支持部材42(図5参照)と、コイルバネ43(本発明の弾性部材の一例)とを有する。
連結部材41は、中間ボディ14と後ボディ15とを前後方向に所定の間隔を隔てた状態で連結する。連結部材41は、前後方向に延びる部材であり、後方側の端部に環状の連結環411を有しており、連結環411から前方へ真っすぐに延びる直線状の脚部412(図5参照)を有している。脚部412は、中間ボディ14の後端部14Bの中央部(上下方向及び左右方向の中心部)に固定されており、連結環411側が後方へ突出している。連結部材41は、上下方向及び左右方向に撓むことが可能な可撓性を有しており、例えば、可撓性を有する樹脂部材或いは金属ワイヤーなどで形成されている。
図5に示すように、支持部材42は、後ボディ15の前端部15Aに設けられている。前端部15Aには、上下方向に延びる挿通孔が形成されており、この挿通孔に支持部材42が挿通されている。支持部材42は、ピン状の部材である。支持部材42が、前記挿通孔に挿通されて、更に、連結部材41の連結環411に挿通されることによって、前後方向に所定の間隔を隔てた状態で、中間ボディ14と後ボディ15とが連結される。また、連結部材41が可撓性を有するため、連結部材41によって連結されることにより、中間ボディ14に対して後ボディ15が上下方向及び左右方向へ屈曲可能となる。
連結部17においても、コイルバネ43は、所謂圧縮バネであり、伸長方向のばね力を生じさせるように圧縮された状態で連結部材41に取り付けられている。このようなコイルバネ43が連結部17に設けられているため、中間ボディ14に対して後ボディ15が屈曲すると、屈曲した姿勢を元の姿勢(屈曲前の姿勢)に戻そうとする復元力がコイルバネ43から中間ボディ14及び後ボディ15に作用する。
また、連結部17においても、コイルバネ43の前端部及び後端部を確実に保持するために、中間ボディ14の後端部14Bにコイルバネ43の前端部を支持する凹部51(本発明の第1支持部の一例)が設けられており、後ボディ15の前端部15Aにコイルバネ43の後端部を支持する凹部52(本発明の第2支持部の一例)が設けられている。これにより、コイルバネ43に上述の復元力を生じさせつつ、コイルバネ43を後端部14Bと前端部15Aとの間で安定して支持することができる。
なお、連結部17のコイルバネ43と、連結部16のコイルバネ43とは、異なるばね力に設定されている。例えば、連結部17のコイルバネ43のばね力は、連結部16のコイルバネ43のばね力よりも小さい。このため、連結部16及び連結部17それぞれにおける復元力を異ならせることができる。その結果、ルアー10のリトリーブ時における前ボディ13に対する中間ボディ14の動きと、中間ボディ14に対する後ボディ15の動きとを異ならせて、ルアー10の挙動を滑らかにすることができる。
図5に示すように、本実施形態では、中間ボディ14の後端部14B、及び後ボディ15の前端部15Aは、それぞれ、前方斜め下方へ傾斜した形状に形成されている。後端部14B及び前端部15Aの傾斜角は、鉛直方向(上下方向)に対して所定の角度θに定められている。
前記角度θは、例えば、0度よりも大きく60度よりも小さい範囲内の角度に定められている。なお、好ましくは、前記角度θは、5度以上45度以下の範囲内の角度、より好ましくは、5度以上30度以下の範囲内の角度、更に好ましくは、15度以上30度以下の範囲内の角度に定められている。
以上説明したように、本実施形態に係るルアー10は、前方側の第1ボディ(前ボディ13、中間ボディ14)、及び前記第1ボディの後部に連結された第2ボディ(中間ボディ14、後ボディ15)を有するボディ部11と、前記第1ボディと前記第2ボディとを前後方向に対して屈曲可能に連結する連結部16,17と、前記第1ボディ及び前記第2ボディが前後方向に対して屈曲する場合に第1ボディ又は前記第2ボディの少なくともいずれか一方に復元力を付与するコイルバネ43と、を備える。
このため、第1ボディに対して第2ボディが前後方向に交差する多方向(上下方向、左右方向、斜め方向等)に屈曲することができる。また、屈曲した後にコイルバネ43によって各ボディそれぞれが、特に第1ボディに対して第2ボディが、元の姿勢に戻る復元力をコイルバネ43から受ける。このため、この復元力と、リトリーブ時に多方向から受ける力とが相互に影響しあって、前ボディ13に対する中間ボディ14の動きや、中間ボディ14に対する後ボディ15の動きを、実際のベイトのリアルな動きに近似する滑らかな動作とすることができる。その結果、ローリングやウォブリングなどのルアー固有の動作を損なうことのなく、対象魚に対する高いアピール性を得ることができる。
より詳細には、例えば、釣り人によるロッド操作によりルアー10が左右に振り動かされると、前側の前ボディ13と後ろ側の中間ボディ14が個々に動作し、後端部13Bと前端部14Aとが接触する場合がある。後端部13Bと前端部14Aとは、環状の連結環411にピン状の支持部材42が挿入された状態で連結されているため、前ボディ13と中間ボディ14との間にはがたつきが設けられている。そのため、ルアー10を側面から見た状態で、後端部13Bと前端部14Aとが接触するにあたり、後端部13Bの上部と前端部14Aの上部とが先に接触し、後端部13Bの下部と前端部14Aの下部とが上部側の接触に遅れて接触する場合がある。また、逆に、下部側が上部側よりも先に接触する場合もある。このように不安定な状態で前ボディ13と中間ボディ14とが連結されているため、コイルバネ43によって上述した復元力が作用することにより、ルアー10は、実際のベイトのリアルな動きに近似した滑らかな動きをすることになる。
ここで、前記多方向から受ける力は、例えば、リールによってラインを巻き取る際にルアーヘッドに加わる引っ張り力、ロッド操作時にラインを通じてルアーヘッドに加わる上下方向や左右方向、前方向の力、そして、リトリーブ時に受ける水の抵抗力などである。更には、前記力は、リトリーブ時に前ボディ13がローリングやウォブリングしたときに前ボディ13の後端部13Bから中間ボディ14が受けるロール方向の力や左右方向の力なども含む。
また、キャスティング後にルアー10が水面に着水したときに衝撃を受けた場合でも、コイルバネ43によって着水時の衝撃を緩和することができる。これにより、ルアー10の連結部16,17の故障や破損を防止することができる。
また、本実施形態では、前ボディ13の後端部13B、或いは中間ボディ14の後端部14Bにコイルバネ43の前端部を支持する凹部51が設けられ、中間ボディ14の前端部14A、或いは後ボディ15の前端部15Aにコイルバネ43の後端部を支持する凹部52が設けられている。このため、コイルバネ43の両端部を前ボディ13と中間ボディ14との間、そして、中間ボディ14と後ボディ15との間で確実に支持することができ、また、コイルバネ43における前端部と後端部との間の部分により各ボディそれぞれを弾性的に屈曲可能に支持することができる。
また、凹部51,52によってコイルバネ43が支持されるため、コイルバネ43の両端部を前ボディ13と中間ボディ14との間、そして、中間ボディ14と後ボディ15との間でより確実に支持することができ、更に、ルアー10の使用時にコイルバネ43が外れることを確実に防止できる。
また、本実施形態では、連結部16,17にコイルバネ43が含まれているため、第1ボディ(前ボディ13、中間ボディ14)と第2ボディ(中間ボディ14、後ボディ15)との連結部分の構成を連結部16,17だけに集約することができる。これにより、第1ボディと第2ボディとの相対的な動きをより滑らかにすることができる。
また、本実施形態では、本発明の弾性部材としてコイルバネ43が適用される。このため、連結部16,17の動作をより円滑にすることができる。なお、弾性部材としてコイルバネ43を例示したが、本発明の弾性部材はコイルバネ43に限られない。例えば、板バネやゴム部材、エラストマーなどの弾性部材も適用可能である。
また、中間ボディ14の後端部14B、及び後ボディ15の前端部15Aは、それぞれ、前方斜め下方へ前記角度θの傾斜角で傾斜した形状に形成されている。そのため、図6に示すように、前ボディ13と中間ボディ14との間の連結部16によって、中間ボディ14は、前ボディ13に対して鉛直方向の回動軸を中心に揺動方向D11へ揺動する。また、中間ボディ14と後ボディ15との間の連結部17によって、後ボディ15は、中間ボディ14に対して前記角度θの方向に延びる傾斜軸を中心に揺動方向D12へ揺動する。更に、前ボディ13と中間ボディ14は、互いに上下方向及び左右方向へ屈曲可能であり、また、中間ボディ14と後ボディ15は、互いに上下方向及び左右方向へ屈曲可能である。そのため、ルアー10が水中でリトリーブされると、より一層、ルアー10の動作を、リアルな動きに近似した滑らかな動作とすることができる。
更に、釣り人によるロッド操作によりルアー10が左右に振り動かされると、中間ボディ14の後端部14B、及び後ボディ15の前端部15Aが前記傾斜角θで傾斜した形状に形成されているため、中間ボディ14の後端部14Bの上部と後ボディ15の前端部15Aの上部とが先に接触することになり、この場合、上部の接触により、ルアー10がややローリングをし始め、そのローリング動作中に、次は後端部14Bの下部と前端部15Aの下部とが遅れて接触する。このような不規則な接触が繰り返されることにより、ルアー10は、従来にはない滑らかでリアルな動作をすることになる。
[第2実施形態]
以下、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係るルアー10Aについて説明する。ここで、図7は、ルアー10Aの連結部分を示す断面図である。ルアー10Aは、上述の第1実施形態のルアー10に対して連結部16の構成が異なり、その他の構成は共通する。上述した第1実施形態では、前ボディ13と中間ボディ14との間に一つの連結部16を設けた構成について例示したが、例えば、図7に示すように、ルアー10Aは、複数の連結部16が、前ボディ13と中間ボディ14との間に上下方向に並んで設けられていてもよい。この構成であっても、コイルバネ43による前記復元力が生じ、前ボディ13に対する中間ボディ14の動きを実際のベイトのリアルな動きに近似する滑らかな動作とすることができる。また、図示して説明しないが、ルアー10Aは、中間ボディ14と後ボディ15との間に設けられた連結部17が上下方向に複数設けられた構成であってもよい。更にまた、連結部16の数に対して、後方側の連結部17の数を少なくしてもよい。
以下、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係るルアー10Aについて説明する。ここで、図7は、ルアー10Aの連結部分を示す断面図である。ルアー10Aは、上述の第1実施形態のルアー10に対して連結部16の構成が異なり、その他の構成は共通する。上述した第1実施形態では、前ボディ13と中間ボディ14との間に一つの連結部16を設けた構成について例示したが、例えば、図7に示すように、ルアー10Aは、複数の連結部16が、前ボディ13と中間ボディ14との間に上下方向に並んで設けられていてもよい。この構成であっても、コイルバネ43による前記復元力が生じ、前ボディ13に対する中間ボディ14の動きを実際のベイトのリアルな動きに近似する滑らかな動作とすることができる。また、図示して説明しないが、ルアー10Aは、中間ボディ14と後ボディ15との間に設けられた連結部17が上下方向に複数設けられた構成であってもよい。更にまた、連結部16の数に対して、後方側の連結部17の数を少なくしてもよい。
[第3実施形態]
以下、図8を参照して、本発明の第3実施形態に係るルアー10Bについて説明する。ここで、図8は、本発明の第3実施形態に係るルアー10の連結部分を示す断面図である。ルアー10Bは、上述の第1実施形態のルアー10が連結部16を有しているのに対して、異なる構成の連結部16Aを有する点において、ルアー10と構成が異なる。なお、ルアー10Bのその他の構成はルアー10の構成と共通する。図8に示すように、ルアー10Bの連結部16Aは、前ボディ13と中間ボディ14との間に、上下方向に隔てられた2つの連結部材41を有しており、各連結部材41によって前ボディ13と中間ボディ14とが連結されている。また、各連結部材41の間、つまり、上側の連結部材41と下側の連結部材41との間に、弾性部材としてのコイルバネ43が設けられている。コイルバネ43は、前ボディ13の後端部13Bに設けられた凹部51と、中間ボディ14の前端部14Aに設けられた凹部52とによって支持されている。
以下、図8を参照して、本発明の第3実施形態に係るルアー10Bについて説明する。ここで、図8は、本発明の第3実施形態に係るルアー10の連結部分を示す断面図である。ルアー10Bは、上述の第1実施形態のルアー10が連結部16を有しているのに対して、異なる構成の連結部16Aを有する点において、ルアー10と構成が異なる。なお、ルアー10Bのその他の構成はルアー10の構成と共通する。図8に示すように、ルアー10Bの連結部16Aは、前ボディ13と中間ボディ14との間に、上下方向に隔てられた2つの連結部材41を有しており、各連結部材41によって前ボディ13と中間ボディ14とが連結されている。また、各連結部材41の間、つまり、上側の連結部材41と下側の連結部材41との間に、弾性部材としてのコイルバネ43が設けられている。コイルバネ43は、前ボディ13の後端部13Bに設けられた凹部51と、中間ボディ14の前端部14Aに設けられた凹部52とによって支持されている。
このようにルアー10Bが構成されているため、前ボディ13と中間ボディ14とが2つの連結部材41によってしっかりと連結される。これにより、前ボディ13に対して中間ボディ14が自重によって下方へ垂れ下がることが防止される。また、コイルバネ43による左右方向の復元力が生じるため、前ボディ13に対する中間ボディ14の動きを実際のベイトのリアルな動きに近似する滑らかな動作とすることができる。その結果、本実施形態のルアー10Bにおいても、ローリングやウォブリングなどのルアー固有の動作を損なうことのなく、対象魚に対する高いアピール性を得ることができる。なお、図示して説明しないが、ルアー10Bは、中間ボディ14と後ボディ15との間に設けられた連結部17が、連結部16Aと同様に構成されていることが好ましい。
なお、図8に示す構成とは逆に、前ボディ13と中間ボディ14との間の中央部分に一つの連結部材41が設けられており、この連結部材41によって前ボディ13と中間ボディ14とが連結されており、連結部材41の上側、又は下側、又は上側及び下側の両方にコイルバネ43が設けられていてもよい。この構成であっても、ルアー10の動作をリアルな動きに近似した滑らかな動作とすることができる。
なお、第3実施形態では、上下方向に隔てられた2つの連結部材41の間にコイルバネ43が設けられた構成を例示したが、例えば、ルアー10Bは、2つの連結部材41が左右方向に隔てられ位置に設けられており、各連結部材41の間、つまり、左側の連結部材41と右側の連結部材41との間に、弾性部材としてのコイルバネ43が設けられた構成であってもよい。
[第4実施形態]
以下、図9乃至図11を参照して、本発明の第4実施形態に係るルアー10Cについて説明する。ここで、図9は、本発明の第4実施形態に係るルアー10Cを示す上面図である。図10は、ルアー10Cの連結部66の断面図であり、図9における切断面X-Xの断面図である。図11は、ルアー10Cの連結部66の断面図であり、図10における切断面IX-IXの断面図である。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態の構成と共通する構成については、第1実施形態の構成と同じ符号を付し示すことによりその説明を省略する。
以下、図9乃至図11を参照して、本発明の第4実施形態に係るルアー10Cについて説明する。ここで、図9は、本発明の第4実施形態に係るルアー10Cを示す上面図である。図10は、ルアー10Cの連結部66の断面図であり、図9における切断面X-Xの断面図である。図11は、ルアー10Cの連結部66の断面図であり、図10における切断面IX-IXの断面図である。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態の構成と共通する構成については、第1実施形態の構成と同じ符号を付し示すことによりその説明を省略する。
図9に示すように、ルアー10Cは、前ボディ13と中間ボディ14との間に連結部66が設けられている。連結部66によって前ボディ13と中間ボディ14とが前後方向に対して屈曲可能に連結されている。また、ルアー10Cは、中間ボディ14と後ボディ15との間に連結部67が設けられている。連結部67は、連結部66と同じ構成であり、連結部67によって、中間ボディ14と後ボディ15とが前後方向に対して屈曲可能に連結されている。
図10に示すように、連結部66は、前ボディ13の後端部13Bに固定された連結部材41(本発明の連結部材の一例)と、中間ボディ14の前端部14Aに設けられた支持部材42と、2つのコイルバネ43(図11参照)とを有する。
連結部材41は、前ボディ13と中間ボディ14とを前後方向に所定の間隔を隔てた状態で連結する。連結部材41は、前ボディ13の後端部13Bの中央部(上下方向及び左右方向の中心部)と、中間ボディ14の前端部14Aの中央部(上下方向及び左右方向の中心部)とを連結している。連結部材41は、前後方向に延びる部材であり、後方側の端部に環状の連結環411を有しており、連結環411から前方へ真っすぐに延びる直線状の脚部412を有している。脚部412は、前ボディ13の後端部13Bの中央部(上下方向及び左右方向の中心部)に固定されており、連結環411側が後方へ突出している。連結部材41は、上下方向及び左右方向に撓むことが可能な可撓性を有する部材、例えば、可撓性を有する樹脂部材或いは金属ワイヤーなどで形成されていてもよく、或いは、可撓性を有しない鋼線などの金属製部材で形成されていてもよい。
中間ボディ14の前端部14Aには、上下方向に延びる挿通孔が形成されている。この挿通孔に支持部材42が挿通され、更に、連結部材41の連結環411に挿通されることによって、前後方向に所定の間隔を隔てた状態で、前ボディ13と中間ボディ14とが連結部材41によって屈曲可能に連結される。
図11に示すように、連結部66は、連結部材41を中心にして左右方向に隔てられた一対のコイルバネ43を有する。一対のコイルバネ43は、例えば、連結部材41を中心にして左右方向に均等に隔てられた位置に配置されている。前ボディ13の後端部13Bには、連結部材41を間に挟んで、左右方向に均等に隔てられた一対の凹部71が形成されている。凹部71は、上述の第1実施形態における凹部51と同様の役割を担う部分であり、コイルバネ43の前端部を収容して支持する。また、中間ボディ14の前端部14Aには、連結部材41を間に挟んで、左右方向に均等に隔てられた一対の凹部72が形成されている。凹部72は、上述の第1実施形態における凹部52と同様の役割を担う部分であり、コイルバネ43の後端部を収容して支持する。各コイルバネ43の前端部が対応する凹部71に挿入されており、その後端部が凹部72に挿入されている。これにより、コイルバネ43に復元力を生じさせつつ、コイルバネ43を後端部13Bと前端部14Aとの間で安定して支持することができる。また、このように一対のコイルバネ43が左右方向に隔てて設けられているため、前ボディ13に対して中間ボディ14が左方向に屈曲すると、左側のコイルバネ43から屈曲前の元の姿勢に戻そうとする押圧力(復元力)が作用され、反対側の右側のコイルバネ43から屈曲前の元の姿勢に戻そうとする引っ張り力(復元力)が作用される。
このようにルアー10Cが構成されているため、第1ボディ(前ボディ13、中間ボディ14)に対して第2ボディ(中間ボディ14、後ボディ15)が前後方向に交差する多方向(上下方向、左右方向、斜め方向等)に屈曲することができる。また、屈曲した後にコイルバネ43によって各ボディそれぞれが、特に第1ボディに対して第2ボディが、元の姿勢に戻る復元力をコイルバネ43から受ける。このため、この復元力と、リトリーブ時に多方向から受ける力とが相互に影響しあって、前ボディ13に対する中間ボディ14の動きや、中間ボディ14に対する後ボディ15の動きを、実際のベイトのリアルな動きに近似する滑らかな動作とすることができる。その結果、ローリングやウォブリングなどのルアー固有の動作を損なうことのなく、対象魚に対する高いアピール性を得ることができる。
なお、第4実施形態では、連結部材41を中心にして左右方向に隔てられた一対のコイルバネ43を有する連結部66を例示したが、ルアー10Cは、例えば、連結部66は、連結部材41を中心にして上下方向に隔てられた位置に一対のコイルバネ43が設けられた構成であってもよい。
10 :釣り用ルアー
11 :ボディ部
12 :テール部
13 :前ボディ
13A :ヘッド部
13B :後端部
14 :中間ボディ
14A :前端部
14B :後端部
15 :後ボディ
15A :前端部
16 :連結部
17 :連結部
18 :フック
21 :ラインアイ
23 :フックアイ
24 :フックアイ
31 :シンカー
32 :シンカー
41 :連結部材
42 :支持部材
43 :コイルバネ
51 :凹部
52 :凹部
131 :傾斜壁
132 :傾斜壁
141 :傾斜壁
142 :傾斜壁
411 :連結環
412 :脚部
11 :ボディ部
12 :テール部
13 :前ボディ
13A :ヘッド部
13B :後端部
14 :中間ボディ
14A :前端部
14B :後端部
15 :後ボディ
15A :前端部
16 :連結部
17 :連結部
18 :フック
21 :ラインアイ
23 :フックアイ
24 :フックアイ
31 :シンカー
32 :シンカー
41 :連結部材
42 :支持部材
43 :コイルバネ
51 :凹部
52 :凹部
131 :傾斜壁
132 :傾斜壁
141 :傾斜壁
142 :傾斜壁
411 :連結環
412 :脚部
Claims (10)
- ベイトを模した形状の釣り用ルアーであって、
前方側の第1ボディ、及び前記第1ボディの後部に連結される第2ボディを有するボディ部と、
前記第1ボディと前記第2ボディとを前後方向に対して屈曲可能に連結する連結部と、
前記第1ボディ及び前記第2ボディが前記前後方向に対して屈曲する場合に前記第1ボディ又は前記第2ボディの少なくともいずれか一方に復元力を付与する弾性部材と、を備えることを特徴とする釣り用ルアー。 - 前記弾性部材は、前記前後方向に長い部材であり、
前記第1ボディの後部に前記弾性部材の前端部を支持する第1支持部が設けられ、前記第2ボディの前部に前記弾性部材の後端部を支持する第2支持部が設けられている、請求項1に記載の釣り用ルアー。 - 前記第1支持部は、前記弾性部材の前記前端部を収容して支持する凹部、又は前記弾性部材の前記前端部の内部に挿入して支持する凸部のいずれかであり、
前記第2支持部は、前記弾性部材の前記後端部を収容して支持する凹部、又は前記弾性部材の前記後端部の内部に挿入して支持する凸部のいずれかである、請求項2に記載の釣り用ルアー。 - 前記連結部は、前記弾性部材を含む、請求項1から3のいずれかに記載の釣り用ルアー。
- 前記連結部は、前記第1ボディと前記第2ボディとを前記前後方向に所定間隔を隔てた状態で連結する前記前後方向に延びる連結部材を含み、
前記弾性部材は、その内部に前記連結部材が挿通された状態で前記第1ボディの後部と前記第2ボディの前部との間に設けられている、請求項4に記載の釣り用ルアー。 - 前記連結部は、前記第1ボディと前記第2ボディとを前記前後方向に所定間隔を隔てた状態で連結する前記前後方向に延びる連結部材を含み、
前記連結部材は、上下方向又は左右方向に複数並んで設けられており、
前記弾性部材は、複数の前記連結部材の間に設けられている、請求項1から3のいずれかに記載の釣り用ルアー。 - 前記連結部は、前記第1ボディと前記第2ボディとを前記前後方向に所定間隔を隔てた状態で連結する前記前後方向に延びる連結部材を含み、
前記弾性部材は、前記連結部材を中心にして上下方向又は左右方向に隔てられた位置それぞれに設けられている、請求項1から3のいずれかに記載の釣り用ルアー。 - 前記弾性部材は、コイルバネであり、圧縮された状態で前記第1ボディの後部と前記第2ボディの前部との間に設けられている、請求項1から7のいずれかに記載の釣り用ルアー。
- 前記第1ボディの後部、及び前記第2ボディの前部は、それぞれ、前方斜め下方へ傾斜した形状に形成されている、請求項1から8のいずれかに記載の釣り用ルアー。
- 前記第2ボディは、前記釣り用ルアーのテール部を有する部分である、請求項1から9のいずれかに記載の釣り用ルアー。
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KR102595783B1 (ko) * | 2022-07-27 | 2023-10-30 | 이복훈 | 인조 미끼 |
-
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- 2021-01-06 JP JP2021000897A patent/JP2022106128A/ja active Pending
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