JP2011042756A - アルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤、接着剤及びそれを用いて得られる皮革様シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、所定の製造方法によって製造することが可能な分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂が1〜7個の炭素原子を有するアルコールに溶解してなるアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤である。
【選択図】なし
Description
前記皮革様シートは、一般に、繊維質基材と表皮層とが接着剤によって接着されたものであって、近年は、より一層柔軟な風合いを備えた皮革様シートを得る観点から、多孔層等の中間層を設けたものも知られている。ポリウレタン組成物は、前記皮革様シートを構成する表皮層や中間層、更にはそれらを接着するための接着剤に使用されている。
前記皮革様シートの製造に使用可能なポリウレタン組成物としては、例えば分子の側鎖及び/又は末端に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂と、有機溶剤とからなる、架橋性ポリウレタン樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記架橋性ポリウレタン樹脂組成物は、ジメチルホルムアミド(DMF)等の強溶剤を含むため、該接着剤中の強溶剤が前記多孔層の表面や多孔層を形成するセル形状を溶解し、該多孔層に起因した優れた柔軟性を皮革様シートに十分付与できないという問題があった。
また、前記ポリウレタン組成物としては、分子の側鎖及び/又は末端に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂と、加水分解性シリル基を有しないポリウレタン樹脂と、有機溶剤を必須成分として含有するポリウレタン樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、前記ポリウレタン樹脂組成物もDMFなどの強溶剤を含むため、やはり該組成物中の強溶剤が前記多孔層を溶解し、該多孔層に起因した優れた柔軟性を皮革様シートに十分付与できないという問題があった。
また、前記皮革様シート等を製造する際のコーティング剤に使用可能なポリウレタン組成物としては、例えば側鎖にアルコキシシラン基を含有するポリウレタン樹脂と、加水分解性金属アルコキシド化合物あるいはその多量体を、アルコールを含む溶剤に溶解してなるポリウレタン系樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、前記ポリウレタン系樹脂組成物は、アルコールの他にメチルエチルケトン、トルエン等の強溶剤を多量に含むため、やはり該組成物中の強溶剤が前記多孔層を溶解し、該多孔層に起因した優れた柔軟性を皮革様シートに十分付与できないという問題があった。
以上のように、多孔層をはじめとする被着体表面の劣化等を引き起こすことなく、優れた接着強度を有するコーティング剤、とりわけ接着剤が求められているが、かかるコーティング剤は見いだされていないのが実情である。
また、本発明が解決しようとする課題は、多孔層を溶解することなく、優れた柔軟な風合いを有する皮革様シートを提供することである。
次いで、
ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)と、1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)との混合物、及び、前記ウレタンプレポリマー(x)を混合し反応させることで、前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法1)、
ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)との混合物、及び、前記ウレタンプレポリマー(x)を混合し反応させることで分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造し、前記ポリウレタン樹脂(A)と1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)とを混合することで前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法2)、
前記ウレタンプレポリマー(x)及び1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)の混合物と、ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のシランカップリング剤(z)とを混合し反応させることで、前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法3))
または
モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)と前記ウレタンプレポリマー(x)とを混合し反応させることで分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造し、前記ポリウレタン樹脂(A)と1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)とを混合することで前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法4)、
のいずれかの方法で製造して得られるものであることを特徴とするアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤に関するものである。
また、本発明は、基材層と多孔層と表皮層とが接着剤によって接着されてなる皮革様シートであって、前記接着剤が前記アルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤であることを特徴とする皮革様シートに関するものである。
また、本発明のアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤は、ウレタンフォーム等の多孔質基材の表面に塗布した場合であっても、孔(セル)の変形や孔の大きさを小さくする等の問題を引き起こすことがないため、多孔質基材が有する柔軟な風合い等を損なうことがない。したがって、本発明のコーティング剤は、接着剤に好適に使用することがで、とりわけ合成皮革や人工皮革等の皮革様シートの製造に使用する多孔質基材と表皮層との接着等に好適に使用することができる。
本発明のアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤は、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(x)を製造する工程(第一工程)、及び、前記ウレタンプレポリマー(x)と、ジアミン(y)及びカップリング剤(z)またはカップリング剤(z)のみとを反応させることで前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する工程(第二工程)とを経て得られたものである。
前記第一工程は、ポリイソシアネート(v)と、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリエーテルポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオール(w)とを、無溶媒下で反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(x)を合成する工程である。
ここで、前記ポリイソシアネート(v)と前記ポリオール(w)との反応は、無溶媒下で行うことが重要である。例えばDMF等の強溶剤の存在下で上記反応を行うと、本発明のアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤中に残留した強溶剤が、被着体の表面の溶解や変色等を引き起こす場合がある。また、溶媒として後述するようなアルコールを使用した場合、前記ポリイソシアネート(v)とアルコールとが反応してしまい、所望のポリウレタン樹脂(A)を得ることができない場合がある。
例えば、前記反応温度は、60〜120℃の範囲であることが好ましく、80〜100℃の範囲であることがより好ましい。
また、前記ポリイソシアネート(v)と前記ポリオール(w)との混合は、それぞれを一括混合する方法や、滴下等の逐次供給する方法によって行うことができる。
前記ポリイソシアネート(v)のなかでも、後述するアルコール(B)に対して良好な溶解性を有し、かつ前記アルコール(B)とも副反応しにくいポリウレタン樹脂(A)を製造する観点から、脂環族系ポリイソシアネートを使用することが好ましいく、イソホロンジイソシアネートを使用することが特に好ましい。
具体的には、水やエチレングリコール等の反応開始剤とエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとを反応して得られたポリエーテルポリオール、及び、アジピン酸等のポリカルボン酸とを反応させて得られたものを使用することができる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、具体的には、ポリオキシエチレングリコールやポリオキシプロピレングリコールを単独又は組み合わせ使用することが好ましい。
また、前記ポリエーテルポリオールとしては、500〜3000の分子量を有するものを使用することが好ましい。
本発明では、前記ウレタンプレポリマー(x)を製造する第一工程に次いで、以下の(方法1)〜(方法4)のいずれかの方法で、分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)のアルコール(B)溶液を製造する工程(第二工程)を必須とする。
前記(方法1)は、ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)と、1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)との混合物、及び、前記ウレタンプレポリマー(x)を混合し反応させることで、前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法である。
前記アルコール(B)溶液と前記ウレタンプレポリマー(x)との混合は、それらを一括して混合する方法や、いずれか一方を滴下等のように逐次供給し混合する方法で行ってもよい。
また、前記ジアミン(y)及びシランカップリング剤(z)の有するアミノ基と、前記ウレタンプレポリマー(x)の有するイソシアネート基との反応は、概ね10〜50℃の範囲で行うことが好ましい。
前記(方法2)は、ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)との混合物、及び、前記ウレタンプレポリマー(x)を混合し反応させることで分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造し、前記ポリウレタン樹脂(A)と1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)とを混合することで前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法である。
前記シランカップリング剤(z)の混合物と、前記ウレタンプレポリマー(x)との混合は、それらを一括して混合する方法や、いずれか一方を滴下等のように逐次供給し混合する方法のいずれで行っても良い。
また、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アルコール(B)との混合も、それらを一括して混合する方法や、いずれか一方を滴下等のように逐次供給し混合する方法のいずれで行っても良い。
また、前記ジアミン(y)及びシランカップリング剤(z)の有するアミノ基と、前記ウレタンプレポリマー(x)の有するイソシアネート基との反応や、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アルコール(B)との混合は、概ね10〜50℃の範囲で行うことが好ましい。
前記(方法3)は、前記第一工程で得られたウレタンプレポリマー(x)及び1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)の混合物と、ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のシランカップリング剤(z)とを混合し反応させることによって、1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法である。
前記ウレタンプレポリマー(x)と前記アルコール(B)との混合や、前記ジアミン(y)とシランカップリング剤(z)との混合は、それらを一括して混合する方法であっても、いずれか一方を滴下等のように逐次供給し混合する方法であっても良い。
また、前記ジアミン(y)及びシランカップリング剤(z)の有するアミノ基と、前記ウレタンプレポリマー(x)の有するイソシアネート基との反応や、前記した各種成分の混合は、概ね10〜50℃の範囲で行うことが好ましい。
前記(方法4)は、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)と前記ウレタンプレポリマー(x)とを混合し反応させることで分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造し、前記ポリウレタン樹脂(A)と1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)とを混合することで前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法である。
前記シランカップリング剤(z)と、前記ウレタンプレポリマー(x)との混合は、それらを一括して混合する方法や、いずれか一方を滴下等のように逐次供給し混合する方法のいずれで行っても良い。
また、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アルコール(B)との混合も、それらを一括して混合する方法や、いずれか一方を滴下等のように逐次供給し混合する方法のいずれで行っても良い。
また、前記シランカップリング剤(z)の有するアミノ基と、前記ウレタンプレポリマー(x)の有するイソシアネート基との反応や、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アルコール(B)との混合は、概ね10〜50℃の範囲で行うことが好ましい。
前記(方法4)記載の方法は、前記ポリウレタン樹脂(A)の製造に使用するポリイソシアネートとして芳香族ポリイソシアネートを使用する場合に採用することが好ましい。
前記アルコール(B)は、ポリウレタン樹脂(A)に対して優れた溶媒あるいは分散媒として有効に作用する。
前記アルコール(B)は、直鎖構造、分岐構造、環状構造などの何れの構造のものでもよいが、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコールなどの1〜4個の炭素原子数を有するアルコールを使用することが好ましく、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールを単独または2種以上併用して使用することがより好ましい。
したがって、本発明のアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤は、多孔層を備えた皮革様シートの製造する際の接着剤に好適に使用することができる。
また、前記触媒としては、従来知られる酸触媒や金属触媒、例えばスズ系触媒等を適宜使用することができる。
また、前記被着体としては、平面状のものであっても曲面形状を有するものであってもよく、更には、ウレタンフォーム等の多孔体構造のものであっても良い。
前記皮革様シートは、前記したとおり、表皮層と繊維質基材とからなり、必要に応じて多孔層等の中間層を有する。
前記表皮層としては、例えば、従来知られる水性ポリウレタン樹脂や溶剤系ポリウレタン樹脂等を用いて形成したフィルム状のものを使用することができる。
また、前記繊維質基材としては、例えば不織布や織布を使用することができる。前記不織布には、その補強を目的として、編織布等の織布が積層されていても良い。
また、前記中間層に使用する多孔体としては、例えばDMF含有溶剤系ポリウレタン樹脂組成物を湿式法によって発泡させて得られたものや湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物等を、水や窒素ガス等を用いて発泡させて形成したものを使用することができる。
したがって、前記皮革様シートを製造する場合も、繊維質基材や表皮層や多孔層等の表面に前記アルコール可溶型ポリウレタン接着剤を塗布し、次いで、ウェットラミネート法やドライラミネート法によって製造することができる。
前記方法で得られた皮革様シートは、意匠性付与の観点から、従来知られている表面仕上げ処理や、揉み加工等が表皮層表面に施されていても良い。
ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、ポリスチレン換算によるゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)を用い、下記条件にて測定した。
樹脂試料溶液;0.4%ジメチルホルムアミド(DMF)溶液
カラム ;KD−806M(昭和電工株式会社製)
溶離液 ;DMF
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、イソホロンジイソシアネート280gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gを仕込み、無溶媒下にて窒素気流下90℃で攪拌下6時間反応させて、ウレタンプレポリマー(x−1)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン28g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン4.6g、及びイソプロピルアルコール134gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x−1)217gを添加して、40℃で3時間反応した後、反応停止剤としてジエタノールアミン4.4gを添加することで、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−1)(数平均分子量50000)からなるアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤(I−1)を得た。
また、前記アルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤からなるアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(I)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置中のポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gに、2,4−トリレンジイソシアネート78gを加え、無溶剤中にて窒素気流下90℃で反応させることによって、ウレタンプレポリマー(x−2)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン0.85g、ジ(n−ブチル)アミン0.99g、及びイソプロピルアルコール559gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x−2)217gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−2)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(II)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)328gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、無溶媒下にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−3)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したジシクロヘキシルメタンジアミン(水添MDA)15g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン3.16g、及びイソプロピルアルコール367gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x−3)139gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−3)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(III)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)421gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、無溶媒下にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−4)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン40g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン3.22g、及びイソプロピルアルコール449gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x−4)149gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−4)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(IV)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、イソホロンジイソシアネートを310gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、無溶媒下にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−5)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン26g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン5.88g、及びエタノール541gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x−5)200gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、エタノールに溶解したポリウレタン樹脂(A−5)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(V)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、イソホロンジイソシアネート280gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込みを仕込み、無溶媒下にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させて、ウレタンプレポリマー(x−6)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン20g、及びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.57gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x−6)217gを添加して、50℃で3時間反応させた後、イソプロピルアルコール557gを加えて溶解することによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−6)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(VI)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート279gとを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−7)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x−7)207gとイソプロピルアルコール533gとの混合物を調製し、該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン20.00g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.61gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−7)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(VII)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート279gとを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−8)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x−8)222gとイソプロピルアルコール571gとを混合して混合物を得、次いで該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン 20.80g、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.87g、ジ(n−ブチル)アミン1.01gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−8)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(VIII)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート279gを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−9)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x−9)217gとイソプロピルアルコール564gとを混合して混合物を得、次いで該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン 21.66g、ジ(n−ブチル)アミン 1.02g、及びγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン 1.95gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−9)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(IX)を得た。を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)328gを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−10)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x−10)139gとエタノール367gとを混合して混合物を得、次いで該混合物中に、攪拌しながらジシクロヘキシルメタンジアミン(水添MDA)15.00g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン3.16gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、エタノールに溶解したポリウレタン樹脂(A−10)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(X)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)421gとを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−11)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x−11)149gとイソプロピルアルコール 449gとを混合して混合物を得、次いで該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン 40.00g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 3.22gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A−11)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(XI)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート 419gを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x−12)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x−12)153gとエタノール407gとを混合して混合物を得、次いで該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン 20.00g、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン 1.62gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、エタノールに溶解したポリウレタン樹脂(A−12)(数平均分子量50000)からなる本発明のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(XII)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、イソホロンジイソシアネートを280gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、無溶媒下にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−1)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン20g、ジ(n−ブチル)アミン1.29g、イソプロピルアルコール557gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x’−1)217gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A’−1)(数平均分子量50000)からなるアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(I’)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、イソホロンジイソシアネートを280gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−2)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン20g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.57g、及びジメチルホルムアミド(DMF)557gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x’−2)の217gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−2)(数平均分子量50000)からなるポリウレタン接着剤(II')を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、イソホロンジイソシアネートを280gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−3)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン20.80g、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.85g、ジ(n−ブチル)アミン0.99g、及びジメチルホルムアミド(DMF)559gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x’−3)217gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−3)(数平均分子量50000)からなるポリウレタン接着剤(III')を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)328gと、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−4)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したジシクロヘキシルメタンジアミン(水添MDA)15g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン3.16g、ジメチルホルムアミド(DMF)367gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x’−4)139gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−4)(数平均分子量50000)からなるポリウレタン接着剤(IV')を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)421gとポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−5)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン40g及びジ(n−ブチル)アミン1.88gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(X’−5)149gを添加して、50℃で3時間反応させた後、イソプロピルアルコール557gを加え溶解することによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A’−5)(数平均分子量50000)からなるアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(v')を得た。
を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)421gとポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとを仕込み、窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−6)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したイソホロンジアミン40g及びジ(n−ブチル)アミン1.88gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(X’−5)149gを添加して、50℃で3時間反応させた後、ジメチルホルムアミド557gを加え溶解することによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−6)(数平均分子量50000)からなるポリウレタン接着剤(VI')を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート279gを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−7)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x’−7)207gとイソプロピルアルコール532gとの混合物を調製し、該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン20.00g、ジ(n−ブチル)アミン0.94gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A’−7)(数平均分子量50000)からなるアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(VII’)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート279gとを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−8)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x’−8)207gとジメチルホルムアミド(DMF)533gとの混合物を調製し、該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン 20.00g、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 1.61gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−8)(数平均分子量50000)からなるポリウレタン接着剤(VIII’)を得た。
第一工程として攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート 279gを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で攪拌下6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−9)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x’−9)222gとジメチルホルムアミド(DMF)571gとの混合物を調製し、該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン 20.80g、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.87g、ジ(n−ブチル)アミン1.01gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−9)(数平均分子量50000)からなるポリウレタン接着剤(IX')を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとイソホロンジイソシアネート 279gとを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−10)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x’−10)217gとジメチルホルムアミド 564gとの混合物を調製し、該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン21.73g、ジ(n−ブチル)アミン 1.02g、及びγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン 1.95gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−10)(数平均分子量50000)からなるポリウレタン接着剤(X')を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gとヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)421gとを仕込み、無溶剤にて窒素気流下100℃で6時間反応させ、ウレタンプレポリマー(x’−11)を合成した。
次いで第二工程として、前記ウレタンプレポリマー(x’−11)149gとイソプロピルアルコール 445gとの混合物を調製し、該混合物中に、攪拌しながらイソホロンジアミン 40.00gとジ(n−ブチル)アミン 1.88gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、イソプロピルアルコールに溶解したポリウレタン樹脂(A’−11)(数平均分子量50000)からなるアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(XI’)を得た。
第一工程として、攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応装置中のポリオキシプロピレングリコール(分子量1000)250gとポリオキシエチレングリコール(分子量1000)250gに、2,4−トリレンジイソシアネート78gを加え、無溶剤中にて窒素気流下90℃で反応させることによって、ウレタンプレポリマー(x’−12)を合成した。
次いで、第二工程として、予め調製したγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン0.85g、ジ(n−ブチル)アミン0.99g、及びジメチルホルムアミド559gからなる混合物中に、攪拌しながら前記ウレタンプレポリマー(x’−12)217gを添加して、50℃で3時間反応させることによって、ジメチルホルムアミドに溶解したポリウレタン樹脂(A’−12)(数平均分子量50000)からなるアルコール可溶型ポリウレタン接着剤(XII’)を得た。
また、実施例1で得たアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤(I−1)を、溶剤系ウレタン樹脂を用いて得られたフィルム表面に100μmの厚みで塗布し、次いで、80℃で1分間乾燥することで被膜を形成した。かかる被膜は経時的な剥離を引き起こすことなく、前記フィルム基材に対して優れた接着強度を有していた。
前記実施例または比較例で得られたポリウレタン接着剤を、溶剤系ウレタン樹脂を用いて得られた表皮層形成用フィルム表面に、100μmの厚みで塗布し、次いで、80℃で1分間乾燥した後、該塗布面上に繊維基材としてナイロンタフタを載置し、120℃に調節した1対のロールの間を通しそれらを圧着することによって、表皮層と接着剤層と繊維基材とからなる皮革様シートを得た。
次いで、前記皮革様シートの表皮層表面に、ホットメルトテープを150℃で10秒間、簡易プレス機(モルゼセット)を用いて圧着させ、幅2cmの大きさに切り取ったものを試験片とした。
前記試験片を構成する接着剤層の接着強度を、(株)島津製作所製のオートグラフ(AG−1)を用い、試験速度200mm/分、標線間20mm、ツカミ間40mmの条件で測定した。
乾式多孔層形成用ウレタン樹脂であるゾルテックスPX−300(DIC株式会社製)を用いて形成されたポリウレタン多孔体上に、実施例または比較例で得られたポリウレタン接着剤をフローティングナイフを用いて塗布(塗布量は2〜5g/m2)し、100℃で3分間乾燥することで試験片を作製した。
その後、電子顕微鏡(SEM)を用いて前記試験片の断面構造を観察し、多孔構造の保持性を下記の基準に従い1〜5の5段階で評価した。
5;多孔層が完全にその形状を保持していた。
4;多孔層の溶解が表面から厚み10%未満まででとまっていた。
3;多孔層の溶解が表面から厚み10%以上25%未満の範囲であった。
2;多孔層の溶解が表面から厚み25%以上70%未満の範囲であった。
1;多孔層の溶解が表面から厚み70%以上で見られた。または多孔層が完全に溶解した。
Claims (6)
- 分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)が1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)に溶解してなるアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤であって、前記アルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤が、ポリイソシアネート(v)と、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリエーテルポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオール(w)とを、無溶媒下で反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(x)を製造し、
次いで、
ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)と、1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)との混合物、及び、前記ウレタンプレポリマー(x)を混合し反応させることで、前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法1)、
ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)との混合物、及び、前記ウレタンプレポリマー(x)を混合し反応させることで分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造し、前記ポリウレタン樹脂(A)と1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)とを混合することで前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法2)、
前記ウレタンプレポリマー(x)及び1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)の混合物と、ジアミン(y)と、モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のシランカップリング剤(z)とを混合し反応させることで、前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法3))
または
モノアミンシランカップリング剤、ジアミンシランカップリング剤及びモノイソシアネートシランカップリング剤からなる群より選ばれる1種以上のカップリング剤(z)と、前記ウレタンプレポリマー(x)とを混合し反応させることで分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造し、前記ポリウレタン樹脂(A)と1〜7個の炭素原子を有するアルコール(B)とを混合することで前記アルコール(B)に溶解した分子末端又は側鎖に加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法(方法4)、
のいずれかの方法で製造して得られるものであることを特徴とするアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤。 - 前記モノアミンシランカップリング剤が、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン及びγ―アミノプロピルトリメトキシシランからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1記載のアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤。
- 前記ポリウレタン樹脂(A)が、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アルコール(B)との合計質量に対して20〜80質量%の範囲で含まれ、かつ、前記アルコール(B)が20〜80質量%の範囲で含まれる、請求項1に記載のアルコール可溶型ポリウレタンコーティング剤。
- 請求項1〜3のいずれかのコーティング剤からなるアルコール可溶型ポリウレタン接着剤。
- 皮革様シートを構成する繊維質基材と表皮層との接着、繊維質基材と多孔層との接着、または、多孔層と表皮層との接着に使用する、請求項4に記載のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤。
- 繊維質基材層と多孔層と表皮層とが接着剤によって接着されてなる皮革様シートであって、前記接着剤が請求項5記載のアルコール可溶型ポリウレタン接着剤であることを特徴とする皮革様シート。
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