JP2011041415A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、小型の電磁ノイズ対策フィルタを筐体に内蔵化した電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置内の主回路基板25に配線された順変換器の正極側出力直流配線26にフェライトコアを使用したノーマルモードコイル27を実装する。さらに電源入力配線28にコモンモードコイル29,電源入力配線28の各相間に相間コンデンサ30,負極側直流配線31とグランド配線32に対地コンデンサ33をそれぞれ実装する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電磁ノイズ低減のためにフィルタを内蔵した電力変換装置とそれ利用したシステムに関する。
電力変換装置(以下、インバータと呼ぶ)の普及に伴い、その動作時に発生する電磁ノイズが大きな問題となっている。電磁ノイズはMOSやIGBT等の半導体素子の高速スイッチングにより発生し、電流として電力線を伝導、あるいは電波として空間を伝搬する。この電磁ノイズは、他の電子・電気機器などに誤動作障害を引き起こし、問題となる。従来の電力変換装置であるインバータは公知の技術であるため、説明は割愛する。
インバータにおけるノイズ発生モードは、主に図9に示すような2種類が存在する。一つ目は、コモンモードノイズ電流107とよばれる、モータやケーブルの浮遊容量を通してグランド(対地)へ漏洩するものである。もう一つは、インバータと電源間を往復するノーマルモードノイズ電流108である。通常は上記のノイズ電流が流れることによって、放射ノイズも発生するために、電磁ノイズ対策として上記のノイズ電流を抑制する必要がある。
ノイズ電流を抑制するためには、電源入力線に外付けフィルタを取り付けるのが一般的である。図10に代表的なEMCフィルタ構成の回路を示す。このフィルタは、コモンモードコイル109,電源側の相間コンデンサ110,電力変換装置の順変換器側の相間コンデンサ111,対地コンデンサ112から構成されている。一般的に、前記相間コンデンサ110および111をXコン、対地コンデンサ112をYコンとよんでいる。コモンモードコイル109は、コモンモードノイズ電流が電源線に流れるのを抑制する。また、Yコンとよばれる対地コンデンサ112は、コモンモードノイズ電流107を電力変換装置101側へ回収し、電源側への回り込みを防ぐ役割を果たす重要部品である。ノーマルモードノイズ電流108に対しては、Xコンとよばれる電源側の相間コンデンサ110と電力変換装置側の相間コンデンサ111、およびコモンモードコイル112のノーマルモードインダクタンス成分がフィルタとして働き、電源側へ伝導するのを防ぐ役割をしている。
ここで、コイル109について説明する。一般的に、円筒状の物でコイルの直径より長さが短い物をリングコア、長さが長い物をシリンダーコアとよんでいる。また、2つに切断したコアをプラスチックのハウジング入れて収納し、配線に簡単に取り付けられる構造をした物を分割シリンダーコアとよんでいる。
近年は、電磁ノイズ対策フィルタを内蔵化したインバータが増えている。大きなフィルタを内蔵すればその分ノイズ電流を抑制できるが、インバータ筐体の体積が大きくなり、コスト面でも高価となる。そこで、小型かつ高性能の内蔵フィルタが要求されている。
インバータでは、上記の電磁ノイズの問題とは別に、電源高調波電流の問題も存在する。入力電圧が交流であるインバータは、コンデンサインプット型の整流回路を有すために、電源周波数の整数倍の周波数をもった電流が流れる。
インバータ内部に存在する平滑コンデンサの静電容量は非常に大きいため、順変換器を通して、一般的に兎の耳とよばれる幅が狭く波高値の高い電流、すなわち低次高調波電流を発生させる。一般的に、電源周波数に対し、第40次以下を低次高調波とよんでいる。すなわち、電源周波数が50Hzの場合、その第3次は150Hzであり、第40次は2000Hzである。
この低次高調波電流は電源系統に悪影響を及ぼす。前記低次高調波電流を抑制する目的で、以下の二つの方法が多く用いられる。一つ目は、図11(a)に示す交流リアクトルを電源入力線に挿入する方法である。二つ目は、図11(b)に示す直流リアクトルをインバータの正極側直流線に挿入する方法である。いずれのリアクトルの場合も、そのインダクタンスL分の限流作用により、電流の変化率di/dtを抑制させる、つまり波形を鈍らせることが目的である。
電磁ノイズと高調波電流の抑制を両立する従来のシステム構成は、図12(a)と図12(b)に示すように、フィルタ119と交流リアクトル120あるいは直流リアクトル121を併用する方式となる。このような方式の代表例が〔特許文献1〕や〔特許文献2〕に示されている。高調波抑制リアクトルはインピーダンスを有するため、これらとフィルタを併用すれば、フィルタの方を小型化とすることが可能なように思われるが、実際は困難である。これは電磁ノイズが問題となる周波数帯域(数百kHzから数百MHz)においては、高調波抑制リアクトルのインピーダンスが非常に低くなってしまうためである。例えば、図13は直流リアクトルのインピーダンスの周波数特性を模式的に示したものである。ここでインピーダンスの絶対値は、対数スケールでプロットしている。
高調波抑制リアクトルのコアとして使用されている珪素鋼板の周波数特性を反映して、通常は数百kHz以上の周波数帯ではインピーダンスが低下する。また、位相は数百kHz以上の周波数帯では−90°に近くなり、インダクタンス成分ではなくコンデンサ成分的な振舞いとして働く。これはリアクトルが巻物であり、高周波数帯においては各巻線間に存在する浮遊容量のインピーダンスが支配的となるためである。そのため、高周波数帯においてはリアクトルのインダクタンス成分がフィルタの役割を果たさず、高調波抑制リアクトルを併用しても、従来の方式では十分に電磁ノイズを抑制するには、フィルタの大型化が避けられないという問題がある。
特開2004−312908号公報 特開平10−210649号公報
本発明は、電磁ノイズ対策用EMCフィルタを筐体に内蔵して、有効に電磁ノイズを抑制した電力変換装置を提供することにある。
上記目的を解決するための本発明の具体的態様は、以下の通りである。
上記課題を達成するために本発明は、交流電源の交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、前記順変換器の直流電圧を平滑するためのコンデンサを有する直流中間回路と、前記直流中間回路の直流電圧を交流電圧に変換する逆変換器とを備え、交流電力を出力する電力変換装置において、前記順変換器の正極側出力直流配線と前記逆変換器の正極側入力直流配線の間にフェライトコアに導体線を貫通して構成したノーマルモードコイルが接続され、該ノーマルモードコイルが前記電力変換装置の筐体内部にあることを特徴とするものである。
また、上記課題を達成するために本発明は、交流電源の交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、前記順変換器の直流電圧を平滑するためのコンデンサを有する直流中間回路と、前記直流中間回路の直流電圧を交流電圧に変換する逆変換器とを備え、交流電力を出力する電力変換装置において、前記順変換器の正極側出力直流配線と前記逆変換器の正極側入力直流配線の間にフェライトコアに導体線を巻きつけて構成したノーマルモードコイルが接続され、該ノーマルモードコイルが前記電力変換装置の筐体内部にあることを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記フェライトコアはリングコアで構成されたことを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記フェライトコアはシリンダーコアで構成されたことを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記フェライトコアは分割コアで構成されたことを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、電源から交流電圧を入力するための配線と負荷へ交流電圧を出力するための配線を取り付ける端子台を備え、該端子台から前記順変換器までの入力交流配線と、前記順変換器の正極側出力直流配線と、前記逆変換器の正極側入力配線と、前記順変換器と前記逆変換器を接続する負極側直流配線と、前記逆変換器から前記端子台までの出力交流配線が、それぞれプリント基板上に構成されていることを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記ノーマルモードコイルが前記プリント基板上に実装されていることを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記順変換器の交流入力配線にコモンモードコイルが接続され、前記コモンモードコイルよりも入力電源側の前記交流入力配線の相間にコンデンサが接続され、前記順変換器と前記逆変換器を接続する負極側直流線配線と前記電力変換装置のグランド配線との間にコンデンサが接続されていることを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、電源から交流電圧を入力するための配線と負荷へ交流電圧を出力するための配線を取り付ける端子台を備え、前記端子台から前記順変換器までの入力交流配線と、前記順変換器の正極側出力直流配線と、前記逆変換器の正極側入力配線と、前記整流回路と前記逆変換器を接続する負極側直流配線と、前記逆変換器から前記端子台までの出力交流配線が、それぞれプリント基板上に構成されていることを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記ノーマルモードコイルと、前記コモンモードコイルと、前記交流入力配線の相間に接続された前記コンデンサと、前記負極側直流線配線と前記インバータ装置のグランド配線との間に接続された前記コンデンサがプリント基板上に実装されたことを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記順変換器の正極側出力直流線と前記負極側直流線の間にコンデンサが接続されていることを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記順変換器の正極側出力直流線と前記負極側直流線の間に接続された前記コンデンサとして、電解コンデンサを備えたことを特徴とするものである。
更に、本発明の電力変換装置は、前記逆変換器の正極側直流入力配線と前記電力変換装置のグランド配線との間にコンデンサが接続されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、フェライトコアを使用したノーマルモードコイルを電力変換装置であるインバータ筐体の内部に構築することが可能となり、小型のEMCフィルタで電磁ノイズを抑制したインバータ装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態を示す図。 本発明の第1の実施形態に係るノーマルモードコイルのインピーダンスの周波数特性を模式的に示す図。 本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置の基板レイアウトを示す図。 本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置の回路を示す図。 本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置の基板レイアウトを示す図。 本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置の回路を示す図。 本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置の基板レイアウトを示す図。 本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置の回路を示す図。 電力変換装置におけるノイズ発生モードを示す図。 代表的なフィルタ回路を示す図。 交流リアクトルおよび直流リアクトルを示す図。 電磁ノイズと高調波電流の抑制を両立する従来のシステム構成を示す図。 直流リアクトルのインピーダンスの周波数特性を模式的に示す図。 本発明の第6の実施形態を示す図。
以下、本発明の実施例につき、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に本発明の第1の実施形態を示す。シリンダーコアである棒状フェライトコア122に巻線123を施したノーマルモードコイル127を、インバータ装置内部の主回路基板上に配線された直流パターン線124に実装している。
図2に前記ノーマルモードコイル127のインピーダンスの周波数特性を示す。すなわちフェライトコアの良好な周波数特性を反映して、数十MHz付近までインピーダンスが増加し、位相もほぼ90°となっている。
この実施形態の作用について述べる。上記のノーマルモードコイル127は、コアとしてフェライトを使用しているために電磁ノイズが問題となる周波数帯域においてもインダクタタンスとして作用する。
また、インバータの直流線には大電流が流れる場合があるが、棒状フェライトコアを使用しているために磁気飽和による特性劣化が発生しない。そのため、このノーマルモードコイルを直流線に実装することで、インバータ筐体内部にこのノーマルモードコイル127を構成要素としたノイズフィルタを構築することが可能となる。
本実施例では、シリンダーコアについて説明したが、その形態はリングコアでも分割シリンダーコアでも本発明の意図するところに変わりはなく、形態を限定するものではない。
図3に本発明の第2の実施形態を示す。また、図4に図3に示した基板実装レイアウトにおけるインバータ装置の等価回路を示す。
インバータ装置内部の主回路基板125に配線された順変換器の正極側出力直流配線126に前述の棒状フェライトコアを使用したノーマルモードコイル127を実装しているのに加えて、電源入力配線128にコモンモードコイル129、および電源入力配線128の各相間にXコンである相間コンデンサ130,負極側直流配線131とグランド配線132にYコンである対地コンデンサ133をそれぞれ実装している。
また、インバータ装置内部の主回路基板125の裏側には、図4に示す順変換器141,逆変換器140が収められた半導体モジュール134が取り付けられている。
このインバータ装置内部の主回路基板125には、基盤上段の背面に半導体モジュール134が配置され、半導体モジュール134の下側の主回路基板125の正面にはノーマルモードコイル127,コモンモードコイル129、および相間コンデンサ130が配置されている。
そして、これらのノーマルモードコイル127,コモンモードコイル129、および相間コンデンサ130の下側の主回路基板125の正面には端子台137が配置されている。
ここで、本実施例の回路の接続を説明する。
端子台137の上部左から1番目,2番目および3番目の端子は、三相の電源線を接続するための端子である。これらの端子は、コモンモードコイル129が挿入された電源入力線128を介して半導体モジュール134の順変換器の入力端子へ接続されている。また、電源入力線128の各相間には、相間コンデンサ130が接続されている。端子台137の上部左から4番目,5番目および6番目の端子は、三相のモータ線を接続するための端子である。これらの端子は、出力配線136を介して、半導体モジュール134の逆変換器の出力端子へ接続されている。
端子台137の下部左から1番目の端子は、ノーマルコイル127が挿入された直流配線126を介して、半導体モジュール134の順変換器の正極側出力端子と、接続されている。
端子台137の下部左から2番目の端子は、直流配線135を介して、半導体モジュール134の逆変換器の正極側入力端子へ接続されている。
端子台137の下部左から3番目の端子は、直流配線131を介して、半導体モジュール134の逆変換器の負極側入力端子へ接続されている。
端子台137の下部左から6番目の端子は、モータなどの負荷装置のグランド線を接続するための端子である。この端子は、グランド配線132に接続されている。また、グランド配線132と直流配線131の間には、対地コンデンサ133が接続されている。
この実施形態の作用について述べる。図3に示した基板実装レイアウトにおけるインバータ装置の等価回路を図4に示す。まず、電源入力配線128にはコモンモードコイル129が実装されているため、この配線には前述の図9に示したコモンモードノイズ電流107が流れに難くなる。さらに対地コンデンサ133が実装されているため、このコンデンサを通してコモンモードノイズ電流107がインバータ回路140へ回収され、電源側への回り込むのを防ぐことができる。また、ノーマルモードコイル127および相間コンデンサ130は、ノーマルモードフィルタを構築しているため、前記図9に示したノーマルモード電流108が電源側へ流れ出すのを抑制することができる。
この構成をとることでフィルタ構成部品の体積と容量が比較的小さいものでも、適切にコモンモードノイズ電流107とノーマルモードノイズ電流108を低減できる。図10のような従来のフィルタ構成では、ノーマルモードノイズ電流108に対して、コモンモードコイル109の僅かなノーマルインダクタンス成分によるフィルタ作用を構築しているに過ぎない。そのため、ノーマルモードノイズ電流108を抑制するには、コモンモードコイル109や相間コンデンサ110,111を非常に大きなものとする必要があった。しかし、本発明によるノーマルモードコイル127がノーマルモードノイズ電流の抑制の役割を果たすため、コモンモードコイル129は、コモンモードノイズ電流107を抑制するため必要な容量があれば十分であり、適切な大きさとすることができ、相間コンデンサ130も従来のものよりも小さい容量にすることが可能である。
図5に本発明の第3の実施形態を示す。
第3の実施形態は、第2の実施形態において、正極側出力直流配線126と負極側直流配線131の間に、コンデンサ142を追加したものである。図6に図5に示した基板実装レイアウトにおけるインバータ装置の等価回路を示す。この実施例で付加したコンデンサ142は、ノーマルモードコイル127および相間コンデンサ130と共にノーマルモードフィルタを構成する。一般に、フィルタは、ノイズ源に対してコイルとコンデンサを交互に並べることで、その減衰特性を良くすることが可能である。しかし、フィルタを構成するコイルとコンデンサの共振周波数付近では、その減衰特性が悪化する場合もある。また、コンデンサを主配線間に接続する場合には、主配線からコンデンサまでの配線を可能な限り短くする方が良い。これは、高周波域ではコンデンサまでの配線の寄生インダクタンスがフィルタの特性を劣化させるためである。
したがって、順変換器141の出力側の端子に可能な限り近くにコンデンサ142を付加した構成にすることにより周波数帯によっては第2の実施形態よりもノーマルモードノイズ電流108の低減効果をさらに改善することができる。
第4の実施形態は第3の実施形態において、正極側出力直流配線126と負極側直流配線131の間に設けたコンデンサ142を電解コンデンサとするものである。電解コンデンサとすることで、コンデンサ142の容量を大きくできる。
一般にフィルタに用いられるコンデンサの容量を大きくすると、より低周波域から高い減衰特性を得ることができる。しかし、通常はインバータの直流配線に接続するノイズ対策用のコンデンサは、半導体素子のスイッチングによるサージ電圧を考慮して耐圧の高いフィルムコンデンサが用いられる。そのためコンデンサを大容量化すると、非常に体積の大きなものが必要であった。しかし、本実施例では、スイッチングする半導体素子が実装されている順変換器140とコンデンサ142の間には、電解コンデンサ139およびノーマルモードコイル127が接続されているために、コンデンサ142にかかるサージ電圧は小さくなる。そのため、比較的に耐圧は低いが、小型でも大容量である電解コンデンサをコンデンサ142として用いることが可能となる。
これにより、本実施例ではノーマルモードノイズ電流108を低減できる周波数帯を低くできる。
図7に本発明の第5の実施形態を示す。第5の実施形態は第2の実施形態において、逆変換器の正極側入力直流配線135とグランド配線132の間に対地コンデンサ143を追加したものである。
本発明の実施例のインバータ装置では、インバータ装置内部の主回路基板125の下側の下辺の部分に、グランド配線132と逆変換器の正極側入力直流配線135が配置されているので、対地コンデンサ143を新たに配線を引き回すことなく配置することが可能である。
図8に図7に示した基板実装レイアウトにおけるインバータ装置の等価回路を示す。対地コンデンサ143を追加することで、コモンモードノイズ電流107が対地コンデンサ143と逆変換器の正極側入力直流配線135と通して、逆変換器140へ戻る経路が形成されるのでコモンモードノイズ電流107をインバータ回路140へ回収する効果を高めることができる。
図14に本発明の第6の実施形態を示す。第6の実施形態は第1から第5の実施形態におけるノーマルモードコイル127を、シリンダーコイルである棒状フェライトコア144に導体線145を貫通して構成したノーマルモードコイルに置き換えるものである。ここで、棒状フェライトコア144は導体線145を貫通させるために円柱の長さ方向に穴があけられている。
本実施例では、コアに導体線を巻きつけない構造のために、導体線145に大電流を流せるような断面積が大きい導体線を使用することが容易に可能である。
101 電力変換装置
102,140 逆変換器
103 平滑コンデンサ
104,141 順変換器
105 モータ
106 交流電源
107 コモンモードノイズ電流
108 ノーマルモードノイズ電流
109 コモンモードリングコア
110 電源側相間コンデンサ
111 逆変換器側相間コンデンサ
112,133 対地コンデンサ
113,116 取り付け端子台
114,117 珪素鋼板コア
115,118,123 巻き線
119 外付けフィルタ
120 交流リアクトル
121 直流リアクトル
122,144 シリンダーコア
124 直流配線
125 主回路基板
126 整流回路の正極側出力直流配線
127 ノーマルモードコイル
128 電源入力配線
129 コモンモードコイル
130 相間コンデンサ
131 負極側直流配線
132 グランド配線
134 順変換器および逆変換器を構成する半導体モジュール
135 逆変換器の正極側入力直流配線
136 逆変換器の出力配線
137 端子台
138 短絡バーあるいは短絡配線
139 電解コンデンサ
142 コンデンサ
143 対地コンデンサ
145 導体線

Claims (13)

  1. 交流電源の交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、前記順変換器の直流電圧を平滑するためのコンデンサを有する直流中間回路と、前記直流中間回路の直流電圧を交流電圧に変換する逆変換器とを備え、交流電力を出力する電力変換装置において、
    前記順変換器の正極側出力直流配線と前記逆変換器の正極側入力直流配線の間にフェライトコアに導体線を貫通して構成したノーマルモードコイルが接続され、該ノーマルモードコイルが前記電力変換装置の筐体内部にあることを特徴とする電力変換装置。
  2. 交流電源の交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、前記順変換器の直流電圧を平滑するためのコンデンサを有する直流中間回路と、前記直流中間回路の直流電圧を交流電圧に変換する逆変換器とを備え、交流電力を出力する電力変換装置において、
    前記順変換器の正極側出力直流配線と前記逆変換器の正極側入力直流配線の間にフェライトコアに導体線を巻きつけて構成したノーマルモードコイルが接続され、該ノーマルモードコイルが前記電力変換装置の筐体内部にあることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、前記フェライトコアはリングコアで構成されたことを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、前記フェライトコアはシリンダーコアで構成されたことを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載のインバータ装置において、前記フェライトコアは分割コアで構成されたことを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、
    電源から交流電圧を入力するための配線と負荷へ交流電圧を出力するための配線を取り付ける端子台を備え、該端子台から前記順変換器までの入力交流配線と、前記順変換器の正極側出力直流配線と、前記逆変換器の正極側入力配線と、前記順変換器と前記逆変換器を接続する負極側直流配線と、前記逆変換器から前記端子台までの出力交流配線が、それぞれプリント基板上に構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項6に記載の電力変換装置において、前記ノーマルモードコイルが前記プリント基板上に実装されていることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記順変換器の交流入力配線にコモンモードコイルが接続され、前記コモンモードコイルよりも入力電源側の前記交流入力配線の相間にコンデンサが接続され、前記順変換器と前記逆変換器を接続する負極側直流線配線と前記電力変換装置のグランド配線との間にコンデンサが接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項8に記載の電力変換装置において、
    電源から交流電圧を入力するための配線と負荷へ交流電圧を出力するための配線を取り付ける端子台を備え、前記端子台から前記順変換器までの入力交流配線と、前記順変換器の正極側出力直流配線と、前記逆変換器の正極側入力配線と、前記整流回路と前記逆変換器を接続する負極側直流配線と、前記逆変換器から前記端子台までの出力交流配線が、それぞれプリント基板上に構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項9に記載の電力変換装置において、
    前記ノーマルモードコイルと、前記コモンモードコイルと、前記交流入力配線の相間に接続された前記コンデンサと、前記負極側直流線配線と前記インバータ装置のグランド配線との間に接続された前記コンデンサがプリント基板上に実装されたことを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項10に記載の電力変換装置において、
    前記順変換器の正極側出力直流線と前記負極側直流線の間にコンデンサが接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項11に記載の電力変換装置において、
    前記順変換器の正極側出力直流線と前記負極側直流線の間に接続された前記コンデンサとして、電解コンデンサを備えたことを特徴とする電力変換装置。
  13. 請求項10に記載の電力変換装置において、
    前記逆変換器の正極側直流入力配線と前記電力変換装置のグランド配線との間にコンデンサが接続されていることを特徴とする電力変換装置。
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