JP2011040580A - 磁気抵抗メモリ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特性の向上、製造コストの低減を可能とする磁気抵抗メモリを提供する。
【解決手段】本発明の例に関わる磁気抵抗メモリは、半導体基板30上に設けられる選択トランジスタ2と、選択トランジスタ2の拡散層23,24上にそれぞれ設けられるコンタクトプラグ50A,50Bと、コンタクトプラグ50Aに電気的に接続される下部電極10と、下部電極10上に設けられる磁気抵抗効果素子1と、磁気抵抗効果素子1上に設けられる上部電極19と、を具備し、下部電極10は、その底面の寸法が上面の寸法より長いテーパー状の断面形状を有し、下部電極10の一端が、コンタクトプラグ50A上面に接触し、磁気抵抗効果素子1は、コンタクトプラグ50Aの直上から半導体基板表面に対して平行方向にずれた位置に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁気抵抗メモリ及びその製造方法に関する。
磁気抵抗メモリの一種として磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetoresistive Random Access Memory)がある。磁気ランダムアクセスメモリは、磁気抵抗効果素子を構成する2つの強磁性層の磁化方向の相対的な関係の変化により、磁気抵抗効果素子の抵抗値が変化することを利用して、データを記憶するメモリである。
磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルは、複数の強磁性層と非磁性層とが積層された磁気抵抗効果素子と、選択スイッチとして機能する電界効果トランジスタ(以下、選択トランジスタとよぶ)とを有する。磁気抵抗効果素子は、磁化方向が不変な強磁性層(以下、磁化不変層または参照層とよぶ)と、磁化方向が可変な強磁性層(以下、磁化自由層または記憶層とよぶ)と、これらの強磁性層に挟まれた非磁性層とから構成される。磁化自由層の磁化方向を変化させることによって、データが書き込まれる。
一般的に、選択トランジスタは半導体基板上に配置され、磁気抵抗効果素子は選択トランジスタより上層の配線レベルに層間絶縁膜を介して配置される。選択トランジスタと磁気抵抗効果素子とを接続するために、層間絶縁膜内に埋め込まれたコンタクトプラグが用いられる。
例えば、磁気抵抗効果素子は、下部電極を介して、コンタクトプラグの直上に配置される。通常、コンタクトプラグを構成する金属の結晶構造は、磁性層の結晶構造と異なる。このため、下部電極がコンタクトプラグと磁性層との結晶構造の違いを緩衝できない場合、コンタクトプラグの結晶性が、磁性層の結晶性に影響を及ぼすことが懸念される。磁気抵抗効果素子の特性は、素子を構成する磁性層の結晶性に大きく依存する。そのため、磁性層の結晶性がコンタクトプラグの結晶性の影響を受けると、素子特性が劣化する。
また、磁気抵抗効果素子に対するコンタクトプラグの結晶性の悪影響を回避する一方法として、磁気抵抗効果素子をコンタクトプラグ直上から平行方向にずらして、配置する場合がある(例えば、特許文献1参照)。この場合には、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて、磁気抵抗効果素子を加工する工程と下部電極を加工する工程とが、それぞれ別途に実行されるため、製造工程数が増え、製造コストが増大してしまう。
特開2005−44848号公報
本発明は、特性の向上、製造コストの低減を可能とする磁気抵抗メモリを提供する。
本発明の一態様に係る磁気抵抗メモリは、半導体基板内に設けられる第1及び第2の拡散層と、前記第1及び第2の拡散層間の前記半導体基板表面上に設けられるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極とを有する選択トランジスタと、前記第1及び第2の拡散層上にそれぞれ設けられる第1及び第2のコンタクトプラグと、前記選択トランジスタを覆う層間絶縁膜上に設けられ、前記第1のコンタクトプラグに電気的に接続される下部電極と、前記下部電極上に設けられ、磁化方向が不変な第1の磁性層と、磁化方向が可変な第2の磁性層と、前記第1及び第2の磁性層間に挟まれる中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子上に設けられる上部電極と、前記上部電極上に設けられ、前記磁気抵抗効果素子に電気的に接続される第1のビット線と、前記第2のコンタクトプラグ上に設けられ、前記第2の拡散層に電気的に接続される第2のビット線と、を具備し、前記下部電極は、その底面の寸法がその上面の寸法より長いテーパー状の断面形状を有し、前記下部電極の一端が、前記第1のコンタクトプラグ上面に接触し、前記磁気抵抗効果素子は、前記第1のコンタクトプラグの直上から前記半導体基板表面に対して平行方向にずれた位置に設けられている、ことを備える。
本発明の一態様に係る磁気抵抗メモリの製造方法は、半導体基板上に、第1及び第2の拡散層を有する選択トランジスタを形成する工程と、前記選択トランジスタを覆う層間絶縁膜を前記半導体基板上に形成し、前記第1及び第2の拡散層上にそれぞれ設けられる第1及び第2のコンタクトプラグを、前記層間絶縁膜内に形成する工程と、前記層間絶縁膜上に、第1の導電層、2つの磁性層と前記2つの磁性層間に挟まれる中間層とを含む積層体及び第2の導電層を、順次積層する工程と、前記第2の導電層にパターニングを施して、前記第1のコンタクトプラグ上方から半導体基板表面に対して平行方向にずらした位置に、上部電極を形成する工程と、前記上部電極をマスクに用いて、前記半導体基板表面に対して斜め方向からイオンビームを照射して、前記積層体と前記第1の導電層をエッチングし、前記上部電極下方に磁気抵抗効果素子を形成するのと同時に、底面の寸法が上面の寸法より長いテーパー状の断面形状を有し、その一端が前記第1のコンタクトプラグ上面に接触する下部電極を形成する工程と、を備える。
本発明によれば、磁気抵抗メモリの特性の向上、製造コストの低減を可能とすることができる。
磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルアレイの構成例を示す等価回路図。 第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造を示す断面図。 磁気抵抗効果素子の構造の一例を示す平面図。 磁気抵抗効果素子の構造の一例を示す断面図。 マスクの膜厚と下部電極の寸法との関係を示す図。 第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法の一工程を示す図。 第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法の一工程を示す図。 第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法の一工程を示す図。 第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法の一工程を示す図。 第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法の一工程を示す図。 第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造を示す断面図。 第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法の一工程を示す図。 第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法の一工程を示す図。 本発明の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの変形例を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の例を実施するための形態について詳細に説明する。以下、磁気抵抗メモリの一例として磁気ランダムアクセスメモリにて説明する。
[実施形態]
(1) 第1の実施形態
以下、図1乃至図10を参照して、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリについて説明する。
(a) 構成
図1乃至図5を用いて、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構成について説明する。
図1は、磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルアレイ1の等価回路を示している。
メモリセルアレイ100内には、X方向に延在する複数のビット線BL,bBLと、Y方向に延在する複数のワード線WLと、が設けられる。1つのメモリセルMCに対して、1本のワード線WLと2本のビット線BL,bBLとが接続される。この2本のビット線BL,bBLは、1組のビット線対をなしている。
メモリセルアレイ100内には、複数のメモリセルMCが、アレイ状に配置されている。X方向に沿って配列されている複数のメモリセルMCは、1組のビット線対BL,bBLに共通に接続されている。また、Y方向に沿って配列されている複数のメモリセルMCは、1本のワード線WLに共通に接続されている。
メモリセルMCのそれぞれは、1つの磁気抵抗効果素子1と1つの選択スイッチ素子2とから構成されている。選択スイッチ素子2は、例えば、電界効果トランジスタである。以下、選択スイッチ素子2のことを、選択トランジスタ2とよぶ。
磁気抵抗効果素子1の一端は、ビット線対をなす一方のビット線BLに接続されている。磁気抵抗効果素子1の他端は、選択トランジスタ2の電流経路(ソース/ドレイン)の一端に接続されている。選択トランジスタ2の電流経路(ソース/ドレイン)の他端は、ビット線対をなす他方のビット線bBLに接続されている。選択トランジスタ2の制御端子(ゲート)は、ワード線WLに接続されている。
磁気抵抗効果素子1は、2つ強磁性層の磁化方向が平行又は反平行になる2つの定常状態をとり、その2つの定常状態に応じて、素子1の抵抗値が変化する。磁気抵抗効果素子1において、2つの定常状態のうちの1つの状態を“0”データ、他の1つの状態を“1”データに、それぞれ対応させることによって、2値データがメモリセルMCに記憶される。
図2を用いて、本実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリを構成するメモリセルの構造について説明する。
図2は、1つのメモリセルMCの構造を示す断面図である。図2において、メモリセルMCの構造は、ビット線の延在方向(X方向)に沿う断面を示している。
半導体基板30内には、素子分離絶縁膜31が埋め込まれ、この素子分離絶縁膜31によって、素子形成領域(半導体領域)AAが、区画される。
選択トランジスタ2は、素子形成領域AA内に設けられる。素子形成領域AAとしての半導体基板30内には、2つの拡散層(第1及び第2の拡散層)23,24が、設けられる。2つの拡散層23,24は、トランジスタ2のソース/ドレイン領域となる。2つの拡散層(以下、ソース/ドレイン拡散層と呼ぶ)23,24間の半導体基板(チャネル領域)30表面上には、ゲート絶縁膜21が設けられる。ゲート電極22は、ゲート絶縁膜21上に設けられる。ゲート電極22はY方向に延在し、Y方向に配列された複数の選択トランジスタ2で共通に用いられる。つまり、ゲート電極22は、ワード線WLとして機能する。
ソース/ドレイン拡散層23,24上には、コンタクトプラグ50A,50Bが設けられる。コンタクトプラグ50A,50Bは、半導体基板30表面を覆う第1の層間絶縁膜33内に、埋め込まれている。
下部電極10は、層間絶縁膜33上に設けられている。磁気抵抗効果素子1は、下部電極10上に設けられる。また、磁気抵抗効果素子1上には、上部電極19が設けられる。
磁気抵抗効果素子1は、コンタクトプラグ50A直上から、半導体基板30表面に対して平行方向にずらした位置に設けられている。磁気抵抗効果素子1は、コンタクトプラグ50B側にずれて配置されている。例えば、磁気抵抗効果素子1は、下部電極10及び層間絶縁膜33を介して、選択トランジスタ2のゲート電極22上方、又は、ゲート電極22とコンタクトプラグ50Aとの間の領域(拡散層23)の上方に、配置されている。また、磁気抵抗効果素子1は、ゲート電極22とコンタクトプラグ50Bとの間の領域(拡散層24)の上方に配置されてもよい。
下部電極10の一端は、コンタクトプラグ50Aに接触している。磁気抵抗効果素子1は、下部電極10及びコンタクトプラグ50Aを経由して、選択トランジスタ2のソース/ドレイン拡散層23に電気的に接続される。これによって、磁気抵抗効果素子1の一端が、選択トランジスタ2の電流経路の一端(ソース/ドレイン)に接続される。
磁気抵抗効果素子1及び下部/上部電極10,19は、第2の層間絶縁膜34に覆われる。磁気抵抗効果素子1上方に、第3の層間絶縁膜35を介して、X方向に延在する第1のビット線BLが設けられる。ビット線BLは、層間絶縁膜35内に設けられた中間配線52A及びビアプラグ53を経由して、上部電極19に接続されている。これによって、磁気抵抗効果素子1の他端が、ビット線BLに接続される。
層間絶縁膜34内において、磁気抵抗効果素子1のX方向に隣接して、ビアプラグ51が設けられている。ビアプラグ51は、コンタクトプラグ50B上に設けられている。層間絶縁膜35内には、配線52Bが設けられている。配線52Bは、図2中の手前又は奥行き方向に引き出され、例えば、第1のビット線と対をなす第2のビット線bBLとして機能する。但し、配線52Bは、第2のビット線bBLに接続される中間配線でもよい。
配線52Bは、2つのプラグ50B,51を経由して、選択トランジスタ2のソース/ドレイン拡散層24に電気的に接続される。これによって、選択トランジスタ2の電流経路の他端(ソース/ドレイン)が、ビット線bBLに接続される。
図3及び図4を用いて、磁気抵抗効果素子1の構造について、説明する。図3は、磁気抵抗効果素子1の平面構造を示している。また、図4は、磁気抵抗効果素子1の構造例を示している。
図3に示すように、磁気抵抗効果素子1及び2つの電極10,19は、円形、楕円形又は円に近似した平面形状を有する。
図4の(a)に示されるように、磁気抵抗効果素子1は、第1の強磁性層(以下、参照層とよぶ)11、中間層12、第2の強磁性層(以下、記憶層とよぶ)13が順に積層された積層構造を有する。尚、参照層11と記憶層13とは、積層順序が逆であってもよい。このように、磁気ランダムアクセスメモリに用いられる磁気抵抗効果素子1は、中間層12が2枚の強磁性層11,13に挟まれた積層構造を有する素子であって、スピン偏極トンネル効果による磁気抵抗の変化を利用したMTJ(magnetic tunnel junction)素子である。以下では、磁気抵抗効果素子1のことを、MTJ素子1とよぶ。
記憶層13は、磁化(或いはスピン)の方向が可変であり、その磁化方向が反転する。参照層11は、磁化の方向が不変であり、その磁化方向は一方向に固着している。「参照層11の磁化方向が不変である」とは、記憶層13の磁化方向を反転させるために使用される磁化反転電流を参照層11に流した場合に、参照層11の磁化方向が変化しないことを意味する。したがって、MTJ素子1において、参照層11として磁化反転電流の大きな磁性層を用い、記憶層13として参照層11よりも反転電流の小さい磁性層を用いることによって、磁化方向が可変な記憶層13と磁化方向が不変な参照層11とを備えたMTJ素子1が実現される。
スピン偏極電子により磁化反転を引き起こす場合、その磁化反転電流は磁性層の減衰定数、異方性磁界、及び、体積に比例するため、これらを適切に調整して、記憶層13と参照層11との磁化反転電流に差を設けることができる。また、参照層11の磁化を固定する方法としては、参照層11に隣接して反強磁性層(図示せず)を設け、参照層11と反強磁性層との交換結合によって、参照層11の磁化方向を固定してもよい。
参照層11及び記憶層13の容易磁化方向は、膜面(或いは積層面)に対して垂直であってもよいし(以下、垂直磁化とよぶ)、膜面に対して平行であってもよい(以下、面内磁化とよぶ)。垂直磁化の磁性層は、膜面に対して垂直方向の磁気異方性を有しており、面内磁化の磁性層は、面内方向の磁気異方性を有している。MTJ素子1が垂直磁化型である場合、面内磁化型の素子1のように磁化方向を決定するのに、素子1の形状(例えば、平面形状)を制御する必要がなく、素子の微細化に適しているという利点がある。
参照層11及び記憶層13は、高い保磁力を持つ磁性材料から構成され、具体的には、1×10erg/cc以上の高い磁気異方性エネルギー密度を有することが好ましい。中間層13は、例えば、非磁性体からなり、絶縁体、半導体、金属などが用いられる。中間層13は、これに絶縁体又は半導体を用いた場合はトンネルバリア層と呼ばれる。
尚、参照層11及び記憶層13の各々は、図示されるような単層に限定されず、複数の強磁性層からなる積層構造であってもよい。また、参照層11及び記憶層13の各々は、強磁性層/非磁性層/強磁性層の3層からなり、2つの強磁性層の磁化方向が反平行状態となるように磁気結合(交換結合)した反強磁性結合構造であってもよいし、2つの強磁性層の磁化方向が平行状態となるように磁気結合(交換結合)した強磁性結合構造であってもよい。
図3に示すように、MTJ素子1は、コンタクトプラグ50Aと上下に重ならない位置に、設けられている。
MTJ素子1は、例えば、テーパー状の断面形状を有する。MTJ素子1(磁性層11)の底面の長さLbは、MTJ素子1(磁性層13)の上面の長さLtよりも長い。MTJ素子1の底面の長さLbは、下部電極10の上面の長さに実質的に等しい。また、MTJ素子1の上面の長さLtは、上部電極10の底面の長さに実質的に等しい。
下部電極10は、テーパー状の断面形状を有し、下部電極10の底面の長さLが下部電極10の上面の長さLbよりも長い。下部電極10において、その底面に対して側面がなす角度は鋭角になっており、下部電極10は所定のテーパー角θを有している。下部電極10は、例えば、コンタクトプラグ50A上面を覆う。
上部電極19は、MTJ素子1及び下部電極10を加工するためのハードマスクとして、機能する。
図3及び図4に示されるように、下部電極10は、MTJ素子1(参照層11)の底面端部から延在する広がりを有する。以下では、下部電極10において、MTJ素子1の端部から広がる部分のことを、スカート部(第2の部分)91とよぶ。また、以下では、スカート部91の長さLsのことを、スカート長Lsとよぶ。スカート長Lsは、基板表面に対して平行方向(以下、基板平行方向とよぶ)におけるMTJ素子1の底面端部から下部電極10の底面端部までの寸法(長さ)である。
尚、下部電極10において、スカート部15を除いたMTJ素子1直下の部分のことを、ボディ部(第1の部分)90とよぶ。図3及び図4に示される例では、スカート部91は、ボディ部90の側面から放射状に延在し、ボディ部90の側面を覆っている。
また、図4の(b)に示すように、MTJ素子1は、ダブルジャンクション構造を有していてもよい。ダブルジャンクション構造のMTJ素子1は、第1の参照層11A、第1の中間層12A、磁化自由層13、第2の中間層12B、第2の参照層11Bが順に積層された積層構造を有している。このようなダブルジャンクション構造は、スピン注入による磁化自由層の磁化反転を制御しやすいという利点がある。ダブルジャンクション構造のMTJ素子1であっても、図4の(a)に示されるMTJ素子1と同様に、テーパー状の断面形状を有し、MTJ素子1(磁性層11A)の底面の長さLbが、MTJ素子1(磁性層11B)の上面の長さLtより長くなっている。
以下の実施形態では、図4の(a)に示されるMTJ素子1を用いて、説明する。
ここで、スピン注入書き込み方式によるMTJ素子1の書き込み動作について説明する。参照層11と記憶層13との磁化方向が平行となる平行状態(低抵抗状態)について説明する。この場合、参照層11から記憶層13へ向かう電子が供給される。参照層11を通過した電子のうちマジョリティーな電子は、参照層11の磁化方向に対して平行なスピンを有する。このマジョリティーな電子のスピン角運動量が記憶層13に移動することにより、スピントルクが記憶層13に印加され、記憶層13の磁化方向は、参照層11の磁化方向と平行に揃えられる。この平行配列のとき、MTJ素子1の抵抗値は最も小さくなる。参照層11及び記憶層13の磁化方向が平行状態になっている場合が、例えば、“0”データと規定される。
参照層11と記憶層13との磁化方向が反平行となる反平行状態(高抵抗状態)について説明する。この場合、記憶層13から参照層11へ向かう電子が供給される。参照層11によって反射された電子のうちマジョリティーな電子は、参照層11の磁化方向に対して反平行のスピンを有する。このマジョリティーな電子のスピン角運動量が記憶層13に移動することにより、スピントルクが記憶層13に印加され、記憶層13の磁化方向は、参照層11の磁化方向と反平行に揃えられる。この反平行配列のとき、MTJ素子1の抵抗値は最も大きくなる。参照層11及び記憶層13の磁化方向が反平行状態になっている場合が、例えば、“1”データと規定される。
本実施形態の磁気ランダムアクセスメモリにおいては、選択トランジスタ2は半導体基板30上に設けられ、磁気抵抗効果素子(MTJ素子)1は、層間絶縁膜33上の下部電極10上に設けられる。層間絶縁膜33内には、コンタクトプラグ50Aが埋め込まれている。MTJ素子1は、このコンタクトプラグ50Aと下部電極10とを経由して、選択トランジスタ2のソース/ドレイン拡散層(電流経路の一端)23に接続される。
本実施形態においては、下部電極10はテーパー状の断面形状を有し、その一端がコンタクトプラグ50Aに接触し、MTJ素子1は、コンタクトプラグ50Aの直上からずれた位置に配置されていることを特徴とする。
上記のように、上部電極19は、MTJ素子1及び下部電極10を形成するときに、ハードマスクとして用いられる。上部電極19をマスクとして、後述の傾斜イオンミリングを用いて、MTJ素子1と下部電極19とが形成される。これによって、TJ素子1をコンタクトプラグ50A直上から基板平行方向へずらした位置に形成するのと同時に、テーパー状の断面形状を有する下部電極10を形成することができる。それゆえ、選択トランジスタに電気的に接続されるMTJ素子1を、一度のエッチング工程によって、コンタクトプラグ50Aと上下に重ならない位置に形成できる。また、MTJ素子1は、傾斜イオンミリングによって生じる下部電極10のスカート部91を利用して、コンタクトプラグ50Aに接続される。
テーパー状の下部電極10の広がり、換言すると、下部電極10のスカート部91の長さ(スカート長Ls)は、ハードマスクとしての上部電極19の膜厚に対して、相関関係を有する。
図5を用いて、上部電極19の膜厚とスカート長Lsとの関係について、説明する。
図5は、上部電極をマスクとして、傾斜イオンミリングを用いて、MTJ素子1及び下部電極10を形成した場合のシミュレーション結果を示している。本実施形態において、傾斜イオンミリングとは、MTJ素子1を形成するために照射するイオンビームが、所定の入射角θを有するように、半導体基板の垂直方向(以下、基板垂直方向とよぶ)に対して斜め方向から照射されて、部材を加工する物理的エッチング法である。
図5の(a)において、MTJ素子の加工前の上部電極19の膜厚は、60nmに設定され、図5の(b)において、MTJ素子の加工前の上部電極19の膜厚は、200nmに設定されている。図5の(a)及び図5の(b)において、傾斜イオンミリングに用いられるイオンビームの入射角(以下、イオン入射角)θは、45°に設定されている。イオン入射角θは、基板表面に対して垂直方向とイオンビームIの入射方向がなす角度である。MTJ素子1の厚さは、図5の(a)と図5の(b)とでそれぞれ同じ厚さであって、例えば、35nmに設定されている。また、加工前の下部電極10の膜厚は、図5の(a)と図5の(b)とでそれぞれ同じ厚さであって、例えば、20nmに設定されている。
図5(a)に示すシミュレーション結果のように、加工前の上部電極(ハードマスク)の膜厚が50nmに設定された場合、スカート部91のスカート長Lsは、0.05μm〜0.07μm程度となる。つまり、この場合においては、0.05〜0.07μm程度を上限として、MTJ素子1の形成位置を、コンタクトプラグの直上から基板表面に対して平行方向に移動させることができる。
また、図5(b)に示すシミュレーション結果のように、加工前の上部電極(ハードマスク)の膜厚が100nmに設定された場合、スカート部91のスカート長Lsは、0.125μm〜0.130μm程度となる。この場合においては、0.120μm〜0.130μm程度を上限として、MTJ素子1の形成位置を、コンタクトプラグの直上から基板表面に対して平行方向に移動させることができる。
このように、ハードマスクとしての上部電極19の膜厚を厚くすることで、下部電極10のスカート長Lsを長くすることができる。
また、例えば、MTJ素子1も、テーパー状の断面形状を有する。この場合において、MTJ素子1において、下側の磁性層11の基板平行方向の寸法(長さ)が、上側の磁性層13の基板平行方向の寸法(長さ)以上になる。
ここで、下部電極10(スカート部91)の底面端部と上部電極19の上面端部とをつないだ直線と基板表面に対して垂直方向とがなす角度のことを、角θHMとよぶ。傾斜イオンミリングによりMTJ素子を形成する場合、MTJ素子1を中間層(トンネルバリア層)12の側面に、中間層より下方の磁性層11及び下部電極10に起因する材料が付着するリデポジションが生じる。このリデポジションは、中間層12を挟み込む2つの磁性層11,13間のショートの原因となる。リデポジションによるショートを抑制するために、角θHMは、30°以上であり、90°より小さいことが好ましい。尚、角θHMは、傾斜イオンミリングのイオン入射角θと実質的に同じ大きさを有する。
以上のように、下部電極10のスカート長Lsは、MTJ素子1の加工のためのマスクとして用いられる上部電極19の膜厚に依存する。よって、下部電極10に接触するコンタクトプラグのサイズ(上面の面積又は寸法)を考慮して、上部電極(ハードマスク)19の膜厚を変化させて、コンタクトプラグの直上から基板平行方向にずれた位置に設けられたMTJ素子1と、スカート部91がコンタクトプラグ50Aに接触する下部電極10とを形成できる。
尚、ここでは、MTJ素子1の厚さを一定にして、上部電極(ハードマスク)19の膜厚を変化させたシミュレーション結果を示しているが、MTJ素子1の厚さに対しても、スカート長Lsが依存するのはもちろんである。上部電極の膜厚と同様に、MTJ素子1の厚さが大きくなれば、スカート長Lsは長くなり、MTJ素子1の厚さが小さくなれば、スカート長Lsは短くなる。このように、下部電極10上に積層されるMTJ素子1及び上部電極(ハードマスク)19の厚さを調整することで、所定のスカート長Lsを得ることができる。また、角θHMは、イオン入射角θと実質的に同じ角度を有するため、スカート長Lsはイオン入射角とも相関関係を有する。例えば、イオン入射角θが0°に近くなるとスカート長Lsは短くなり、その角θが0°から大きな角度になるにしたがってスカート長Lsは長くなっていく。
以上のように、本実施形態では、上部電極19がハードマスクに用いられた傾斜イオンミリングによって、MTJ素子1及び下部電極10を一度の工程で加工することによって、図2乃至図4に示すように、下部電極10がテーパー状となり、下部電極10はスカート部91を有した構造になる。
このスカート部91を利用して、MTJ素子1とコンタクトプラグ50Aとが電気的に接続されることによって、MTJ素子1と下部電極とを一度の工程で加工した場合においても、MTJ素子1がコンタクトプラグ50Aと上下に重ならないように、MTJ素子1の位置をコンタクトプラグ50A直上から基板平行方向へずらすことができる。
よって、特に下部電極10が緩衝層(バッファ層)として十分に機能しない場合に、MTJ素子(磁気抵抗効果素子)1の磁性層の結晶性に対して、コンタクトプラグ50Aの結晶性(例えば、結晶粒の大きさ)が影響を及ぼすのを除外できる。
また、上記のように、MTJ素子1及び下部電極10は、一度のイオンミリング工程で加工されるので、MTJ素子1の形成位置をコンタクトプラグ50A直上からずらしても、製造工程は増加しない。
したがって、本発明の第1の実施形態によれば、磁気ランダムアクセスメモリの特性の向上と製造コストの低減を両立できる。
(b) 製造方法
以下、図2乃至図12を用いて、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法について、説明する。尚、図6乃至図12は、磁気ランダムアクセスメモリを構成するメモリセルMCのX方向に沿う断面を示している。
はじめに、図6に示されているように、半導体基板30内に、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)構造の素子分離絶縁膜31が埋め込まれ、素子分離領域が形成される。この素子分離領域の形成によって、素子形成領域AAが、区画される。
そして、半導体基板30のアクティブ領域AA上に、メモリセルMCを構成するための選択トランジスタ2が形成される。選択トランジスタの形成工程について、以下のとおりである。
素子形成領域AA表面上に、ゲート絶縁膜21が形成される。ゲート絶縁膜21は、例えば、熱酸化法によって形成されたシリコン酸化膜である。次に、導電層(例えば、ポリシリコン層)が、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって、ゲート絶縁膜21上に形成される。導電層は、例えば、フォトリソグラフィー技術及びRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて、所定のパターンに加工される。これによって、ゲート電極22がゲート絶縁膜21上に形成される。ゲート電極22は、ワード線として用いるために、Y方向に延在するように形成され、Y方向に沿って配列する複数の選択トランジスタで共有される。
そして、ソース/ドレイン拡散層23,24が、半導体基板30内に形成される。拡散層23,24は、ゲート電極22をマスクに用いて、例えば、砒素(As)、リン(P)などの不純物をイオン注入法によって、半導体基板30内に注入することによって、形成される。
以上の工程によって、半導体基板30上に、選択トランジスタ2が形成される。
次に、図7に示すように、第1の層間絶縁膜33が、例えば、CVD法を用いて、選択トランジスタ2を覆うように、半導体基板30上に形成される。層間絶縁膜33の上面は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、平坦化される。
それから、層間絶縁膜33内に、ソース/ドレイン拡散層23,24の上面が露出するように、コンタクトホールが形成される。形成されたコンタクトホール内に、例えば、タングステン(W)又はモリブデン(Mo)が充填され、コンタクトプラグ50A,50Bがそれぞれ形成される。
層間絶縁膜33上に、第1の導電層10A、積層体1A及び第2の導電層19Aが、例えば、スパッタリング法やCVD法を用いて、順次形成される。第1の導電層10Aは、下部電極となる。第1の導電層10Aには、例えば、チタン(Ti)又は窒化チタン(TiN)の単層膜、チタンと窒化チタンとの積層膜(Ti/TiN)などが用いられる。積層体1Aは、磁気抵抗効果素子1Aとなる。積層体1Aは、少なくとも2つの磁性層と、2つの磁性層に挟まれた中間層(例えば、非磁性層)とを含んでいる。第2の導電層19Aは、ハードマスク及び上部電極となる。尚、導電層19Aは、積層体1Aの加工時に除去されないように、積層体1Aを構成する膜や導電層10Aよりも大きい剛性の導電体が用いられる。
続いて、図8に示すように、積層体1A上の導電層が、フォトリソグラフィー技術及びRIE法を用いて、加工される。これによって、積層体1Aを加工するためのハードマスク19が、形成される。上述のように、ハードマスク19は、上部電極としても用いられる。ハードマスク19は、コンタクトプラグ50Aの直上からずれた位置に形成される。ハードマスク19をコンタクトプラグ50A直上からずらす大きさ(X方向の寸法)は、ハードマスク19の膜厚に応じて、設定される。但し、ハードマスク19の形成位置は、ハードマスク19の膜厚に加えて、例えば、積層体1Aの厚さを考慮して、設定される場合もある。
図9に示すように、積層体及び導電層が加工されて、MTJ素子1及び下部電極10が形成される。MTJ素子1及び下部電極10を形成するために、傾斜イオンミリングが用いられる。イオンミリングに用いるイオンは、例えば、アルゴン(Ar)である。イオンビームIBは、そのイオン入射角θが半導体基板表面に対して斜め方向になるように、照射される。上述のように、イオン入射角θは、基板表面に対して垂直方向とイオンビームIBの入射方向がなす角度である。イオン入射角θは、基板30を傾斜させて設定される。
傾斜イオンミリングによってMTJ素子1を形成する際、半導体基板30が回転された状態で、イオンミリングが実行される。
傾斜イオンミリングによりMTJ素子1が形成される場合、加工された部材のリデポジションによって、MTJ素子1を構成する中間層の側面に、中間層より下方の磁性層及び下部電極10に起因する材料(導電体)が付着し、その付着した部材がMTJ素子1の磁性層間のショートの原因となる。それゆえ、イオンビームによるエッチングの横成分を大きくしてリデポジションを抑制するために、イオン入射角θは30°以上であり、90°より小さいことが好ましい。尚、イオン入射角θは、30°程度に設定されることが好ましいが、必ずしもこの値に限定されない。
また基板30を回転させながらの傾斜イオンミリングを用いて、MTJ素子1及び下部電極10を形成することによって、図3に示すように、MTJ素子1及び下部電極10は、円形状の平面形状を有する。
MTJ素子1は、ハードマスク19直下に形成される。上記のように、ハードマスク19は、コンタクトプラグ50A直上から基板平行方向にずれた位置に形成されるため、MTJ素子1も、コンタクトプラグ50A直上から基板平行方向にずれた位置に形成される。MTJ素子1の断面構造は、例えば、図4の(a)に示されるように、傾斜イオンミリングを用いた加工によって、例えば、テーパー状になる。
下部電極10の断面構造は、例えば、図4の(a)に示されるように、傾斜イオンミリングによって、テーパー状になり、その底面の長さLが上面の長さLbより長くなる。下部電極10の側面が下部電極10の底面に対してなす角度は、鋭角になっており、下部電極10は所定のテーパー角θを有する。下部電極10は、MTJ素子1直下のボディ部90と、ボディ部90の側面上のスカート部91とから形成されている。スカート部(テーパー形状)91の発生は、半導体基板30の回転によって、イオンビームIB照射方向に対してマスク19及び積層体(MTJ素子1)の影に入る領域が生じ、その領域内の部材のエッチングレートが、イオンビームが照射されている領域内の部材のエッチングレートに比較して遅くなることに起因する。
スカート部91は、所定のスカート長Lsを有している。このスカート部91がコンタクトプラグ50A上に、形成されている。下部電極10のボディ部90は、コンタクトプラグ50Aに接触しない。例えば、形成されたMTJ素子1及び下部/上部電極10,19において、下部電極10(スカート部91)底面の端部と上部電極19上面の端部とをつないだ直線と基板垂直方向とがなす角度θHMは、イオン入射角θとほぼ同じ値を有する。
図5を例に用いて説明したように、下部電極10のスカート長Lsは、上部電極19及びMTJ素子1の厚さと相関関係を有する。そのため、上部電極19及びMTJ素子1の厚さを調整することによって、MTJ素子1の形成位置を、スカート長Lsの範囲内で、コンタクトプラグ50Aの直上から基板平行方向にずらすことができる。MTJ素子1とコンタクトプラグ50Aとの電気的接続は、傾斜イオンミリングによって形成されたスカート部90によって、確保される。
また、MTJ素子1の加工及び下部電極10の加工は、同じハードマスク(上部電極)19を用いた一度の加工(傾斜イオンミリング)によって、同時に実行される。
MTJ素子1及び下部電極10が形成された後、図10に示すように、第2の層間絶縁膜34が、層間絶縁膜33上に堆積される。コンタクトプラグ50B上方において、コンタクトホールが層間絶縁膜34内に形成される。そして、形成されたコンタクトホール内に金属が埋め込まれ、ビアプラグ51が第2の層間絶縁膜34内に形成される。
そして、層間絶縁膜34上に、例えば、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属膜が、例えば、スパッタ法を用いて堆積される。堆積された金属膜はフォトリソグラフィー技術及びRIE法を用いて、加工される。これによって、上部電極上19に、中間配線52Aが形成される。また、ビアプラグ51上には、配線52Bが形成される。配線52Bは、例えば、第2のビット線bBLである。
この後、図2に示されるように、層間絶縁膜34上に、第3の層間絶縁膜35が、例えば、CVD法を用いて、堆積される。中間配線52A上の層間絶縁膜35内に、コンタクトホールが形成される。このコンタクトホール内に、ビアプラグ53が埋め込まれる。そして、層間絶縁膜35上に、第1のビット線BLが形成される。第1のビット線BLは、ビアプラグ53及び上部電極19を経由して、MTJ素子1に電気的に接続される。
以上の工程によって、本実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリが完成する。
図2乃至図10を用いて説明したように、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法では、上部電極19が、MTJ素子1及び下部電極10を形成するためのマスクとして用いられる。ハードマスクとしての上部電極19は、コンタクトプラグ50直上から基板平行方向にずらした位置に形成される。そして、基板を回転させながらの傾斜イオンミリングによって部材が加工され、MTJ素子1及び下部電極10が上部電極19をマスクとして形成される。
これによって、コンタクトプラグ50A上方(直上)から基板平行方向へずれた位置に、MTJ素子1が形成される。それゆえ、下部電極10がMTJ素子1とコンタクトプラグ50Aとの結晶構造の違いを緩衝できなくとも、コンタクトプラグ50Aを構成する金属の結晶性(例えば、結晶粒の大きさ)がMTJ素子を構成する磁性層に悪い影響を与えることなしに、MTJ素子を形成できる。したがって、本実施形態では、MTJ素子1の特性を向上できる。
また、傾斜イオンミリングによって形成された下部電極10は、テーパー状の断面形状を有し、MTJ素子1直下における下部電極10のボディ部90側面に、所定のスカート長Lsを有するスカート部91が形成される。スカート部91は、ボディ部90側面からコンタクトプラグ50A側へ延在し、コンタクトプラグ50A上面に接触するように形成される。
このように、基板を回転させながらの傾斜イオンミリングを用いて、スカート部91を有する下部電極10を形成することによって、コンタクトプラグ50A直上からずれた位置に形成されたMTJ素子を、スカート部91を利用して、コンタクトプラグ50Aに電気的に接続できる。
よって、MTJ素子1の形成位置をコンタクトプラグ50A直上からずらした構造であっても、1つのハードマスク(上部電極)19を用いた加工(傾斜イオンミリング)によって、MTJ素子と下部電極10とを同時に形成できる。
それゆえ、本実施形態においては、製造工程を増加させずに、MTJ素子の特性を向上でき、磁気ランダムアクセスメモリの製造コストも増加しない。
したがって、本発明の第1の実施形態の製造方法によれば、特性の向上と製造コストの低減を両立した磁気ランダムアクセスメモリを提供できる。
(2) 第2の実施形態
以下、図11乃至図13を用いて、本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法について説明する。尚、第2の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を付し、その詳細な説明は必要に応じて行う。
(a) 構造
図11を用いて、本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について、説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について、主に述べる。
図11に示すように、本実施形態のMTJ素子1は、第2コンタクトプラグ50B(第2ビット線bBL)側に対して反対方向にずらすように、層間絶縁膜33上に、配置されている。例えば、磁気抵抗効果素子1は、下部電極10及び層間絶縁膜33を介して、素子分離絶縁膜31上方、又は、コンタクトプラグ50Aと素子分離絶縁膜33との間の領域(拡散層23)の上方に、配置されている。
このため、ビアプラグ51(ビット線bBL)とMTJ素子の間隔が広くなる。このように、互いに隣接するMTJ素子と配線との間隔が広くされることで、磁気ランダムアクセスメモリの駆動時に、例えば、寄生容量のような、第2ビット線bBLとMTJ素子1との間に生じる干渉を、低減できる。
それゆえ、本実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリは、MTJ素子1及びメモリセルを安定に駆動できる。特に、メモリセルの微細化が推し進められているので、本実施形態のように、MTJ素子1を第2ビット線方向と反対側にずらすことによって、互いに隣接するMTJ素子1と配線との間隔を広く確保し、互いに隣接するMTJ素子−配線間の干渉を抑制する効果は大きい。
さらに、MTJ素子1を第2ビット線方向と反対側にずらすことによって、プロセスのばらつきに起因する下部電極10の加工不良によって、スカート部91とビア/コンタクトプラグ50B,51とが接触するのを防止でき、MTJ素子1と配線とのショートを防止できる。
また、本実施形態において、下部電極10Bは、MTJ素子1を中心として第2コンタクトプラグ側と反対側(図11中右側)のスカート部は除去されている。つまり、本実施形態では、下部電極10Bのボディ部90の第2コンタクトプラグ側に、第1コンタクトプラグ50Aに接触するスカート部91を有し、ボディ部90の第2コンタクトプラグ側の反対側は、ボディ部90側面が露出している。
このように、下部電極10Bのスカート部のうち、下層のコンタクトプラグ50Aと接触しないスカート部が除去されることで、スカート部91の広がりがメモリセルのサイズ(面積)を増大させるのを、防止できる。
以上のように、本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態で述べた例と同様に、磁気ランダムアクセスメモリを構成する素子の特性を向上できる。これに加えて、第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリによれば、メモリの動作の安定化及びメモリセルの占有面積の縮小に貢献できる。
(b) 製造方法
以下、図11乃至図13を用いて、本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法について、説明する。ここでは、第1の実施形態で述べた製造方法と同じ工程については、詳細な説明は省略する。
図12に示すように、第1の実施形態で述べた製造方法と同様に、半導体基板(アクティブ領域)30上に、選択トランジスタ2が形成される。選択トランジスタ2を覆うように、層間絶縁膜33が半導体基板30上に堆積される。そして、コンタクトプラグ50A,50Bが、選択トランジスタ2の拡散層23,24と接触するように、層間絶縁膜33内に埋め込まれる。
層間絶縁膜33上に、下部電極となる導電層、MTJ素子1となる積層体、上部電極となる導電層が、順次堆積される。フォトリソグラフィー技術及びRIE法を用いて、ハードマスクとしての上部電極19が形成される。上部電極19は、コンタクトプラグ50A上方から基板平行方向にずらした位置に形成される。本実施形態では、上部電極19は、コンタクトプラグ50B側に対して反対側にコンタクトプラグ50A直上からずらして、形成される。
そして、第1の実施形態と同様に、上部電極19をマスクに用いて、基板を回転させながらの傾斜イオンミリングによって、MTJ素子1及び下部電極10が形成される
ハードマスクとしての上部電極19は、コンタクトプラグ50B側に対して反対側に基板平行方向にずらして形成されているため、上部電極19下方に形成されるMTJ素子1も、コンタクトプラグ50B側に対して反対側にずれた位置に形成される。
また、傾斜イオンミリングによって、スカート部91を有するテーパー状の下部電極10が形成され、コンタクトプラグ50B側のスカート部91が、コンタクトプラグ50A上面に接触する。
次に、図13に示すように、コンタクトプラグ50Aに接触しない側のスカート部が除去される。スカート部の除去は、MTJ素子1の加工と同様に、傾斜イオンミリングが用いられる。但し、この工程において、半導体基板30は回転されずに、一定のイオン傾斜角θを有するイオンビームが、所定の一方向からMTJ素子1側面及び下部電極10側面に対して照射される。
イオンビームの照射方向は、コンタクトプラグ50Aに接触している側のスカート部91にイオンが衝突しないように、設定される。つまり、コンタクトプラグ50Aに接触するスカート部91が、イオンビームIBの照射方向に対してMTJ素子1の影に隠れるように、イオンビームの照射方向に対する基板30の向きが設定される。
これによって、コンタクトプラグ50B側に対して反対側のスカート部は除去される。それゆえ、下部電極10Bにおいて、コンタクトプラグ50側の反対側では、ボディ部90の側面が露出する。
尚、傾斜イオンミリングが基板の回転を止めて実行された場合、MTJ素子1においても、イオンビームが照射される側面は、エッチングされる。それゆえ、MTJ素子1の断面形状は、例えば、下部電極10Bのボディ部90側面が露出する側(スカート部が除去される側)とボディ部90側面が露出しない側(スカート部が残存する側)とで、異なるテーパー角を有する。これに伴って、MTJ素子1及び下部電極10Bの平面形状も、スカート部が除去される側とボスカート部が残存する側とで、異なる形状になる。
この後、図11に示すように、第1の実施形態で述べた工程と同様に、層間絶縁膜34,35、ビアプラグ51,53及び配線52A,52B,BLが、それぞれ形成される。
以上の工程によって、本実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリが、完成する。
本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの製造方法においても、第1の実施形態で述べた製造方法と同様に、MTJ素子1は、コンタクトプラグ50A上方から基板平行方向にずれた位置に形成される。よって、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、コンタクトプラグの結晶性の影響を受けずに、MTJ素子1を形成できる。
また、傾斜イオンミリングを用いて、MTJ素子1を形成するのと同時に、スカート部91を有する下部電極10を形成し、そのスカート部91を利用して、コンタクトプラグ50A直上からずれた位置に形成されたMTJ素子1が、コンタクトプラグ50Aに接続される。よって、MTJ素子の形成位置をコンタクトプラグ上方からずらした位置に形成された構造であっても、1つのマスク(上部電極19)を用いて、MTJ素子と下部電極とを同時に加工できる。それゆえ、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、製造工程の増加なしに、MTJ素子の特性を向上できる。
本実施形態においては、MTJ素子1は、第2コンタクトプラグ50B(第2ビット線)側に対して反対側の基板平行方向に、第1コンタクトプラグ50A直上からずらして形成される。これによって、互いに隣接するMTJ素子1と配線間との間隔を広く確保でき、互いに隣接するMTJ素子と配線間の相互干渉を低減できる。よって、本実施形態で述べた製造方法によれば、動作が安定化したMTJ素子1及びメモリセルを提供でき、磁気ランダムアクセスメモリの信頼性を向上できる。
また、本実施形態の製造方法は、コンタクトプラグ50Aと接触しない側のスカート部を除去することによって、下部電極10Bのスカート部91によるメモリセルの面積増大を抑制した磁気ランダムアクセスメモリを提供できる。
さらに、本実施形態の製造方法において、コンタクトプラグ50Aと接触しない側のスカート部を除去する工程は、コンタクトプラグ50Aと接触するスカート部91が、イオンビームの照射側に対してMTJ素子の影に入るように、半導体基板の回転(半導体基板の向き)を停止すればよく、実質的な製造工程は増加しない。
したがって、本発明の第2の実施形態に係る製造方法によれば、特性の向上と製造コストの低減を両立した磁気ランダムアクセスメモリを提供できる。これに加えて、第2の実施形態に係る製造方法によれば、動作の安定化及び面積(チップサイズ)の縮小に貢献できる磁気ランダムアクセスメモリを提供できる。
尚、図2に示される第1の実施形態の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、第2の実施形態で述べた方法と同様に、コンタクトプラグ50Aと接触しないスカート部を除去した構造であってもよいのは、もちろんである。
[変形例]
図14を用いて、本発明の実施形態の変形例に係る磁気ランダムアクセスメモリついて述べる。第1及び第2の実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を付し、その詳細な説明は必要に応じて行う。
本変形例において、図14に示すように、MTJ素子1は、第2の層間絶縁膜34上に設けられている。第1及び第2の実施形態においては、MTJ素子1は、選択トランジスタ2より1つ上層の配線レベルに設けられ、1つのプラグ50Aを用いて、選択トランジスタ2のソース/ドレイン拡散層23に接続されている。これに対して、本変形例において、MTJ素子1は、選択トランジスタ2より2つ上層の配線レベルに設けられ、2つのプラグ50A,53及び中間配線52Aを用いて、選択トランジスタ2のソース/ドレイン拡散層23に接続されている。
選択トランジスタ2のソース/ドレイン拡散層23に直接接触するコンタクトプラグ50A以外のプラグ53であっても、そのプラグ53の直上にMTJ素子1が設けられた場合に、MTJ素子1の磁性層がプラグ53の結晶性の悪影響を受けて、MTJ素子1の特性が劣化する可能性は存在する。そこで、本変形例においても第1及び第2の実施形態と同様に、下部電極10のスカート部91を利用して、MTJ素子1の形成位置をプラグ53の直上から基板平行方向にずらす。これによって、第1及び第2の実施形態と同様に、MTJ素子1の素子特性の劣化を抑制できる。
また、この場合において、半導体基板30を回転させながらの傾斜イオンミリングによって、MTJ素子1及び下部電極10が、上部電極19をハードマスクとして同時に加工される。つまり、MTJ素子1と下部電極10とをそれぞれ異なる工程で加工する必要はない。それゆえ、図14に示される磁気ランダムアクセスメモリであっても、その製造工程及び製造コストは増加しない。
尚、図14では、MTJ素子1をコンタクトプラグ50B側にずらした例を示しているが、MTJ素子1をコンタクトプラグ50B側の反対側に対して基板平行方向にずらしてもよいのは、もちろんである。また、下部電極10において、ビアプラグ53に接触しない側のスカート部が除去されてもよいのは、もちろんである。
以上のように、図14に示される変形例の磁気ランダムアクセスメモリであっても、第1及び第2の実施形態で述べた効果と同様の効果を得ることができ、磁気ランダムアクセスメモリに用いられる磁気抵抗効果素子の特性を向上できる。
[その他]
本発明の例は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、各構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を構成できる。例えば、上述の実施形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1:磁気抵抗効果素子(MTJ素子)、11,13:磁性層、12:中間層、10:下部電極、90:ボディ部、91:スカート部、19:上部電極(ハードマスク)、2:選択トランジスタ、21:ゲート絶縁膜、22:ゲート電極(ワード線)、23,24:拡散層、50A,50B:コンタクトプラグ、BL,bBL:ビット線。

Claims (5)

  1. 半導体基板内に設けられる第1及び第2の拡散層と、前記第1及び第2の拡散層間の前記半導体基板表面上に設けられるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極とを有する選択トランジスタと、
    前記第1及び第2の拡散層上にそれぞれ設けられる第1及び第2のコンタクトプラグと、
    前記選択トランジスタを覆う層間絶縁膜上に設けられ、前記第1のコンタクトプラグに電気的に接続される下部電極と、
    前記下部電極上に設けられ、磁化方向が不変な第1の磁性層と、磁化方向が可変な第2の磁性層と、前記第1及び第2の磁性層間に挟まれる中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子上に設けられる上部電極と、
    前記上部電極上に設けられ、前記磁気抵抗効果素子に電気的に接続される第1のビット線と、
    前記第2のコンタクトプラグ上に設けられ、前記第2の拡散層に電気的に接続される第2のビット線と、を具備し、
    前記下部電極は、その底面の寸法がその上面の寸法より長いテーパー状の断面形状を有し、
    前記下部電極の一端が、前記第1のコンタクトプラグ上面に接触し、
    前記磁気抵抗効果素子は、前記第1のコンタクトプラグの直上から前記半導体基板表面に対して平行方向にずれた位置に設けられている、
    ことを特徴とする磁気抵抗メモリ。
  2. 前記磁気抵抗効果素子は、前記第2のコンタクトプラグ側に対して反対側にずれた位置に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗メモリ。
  3. 前記下部電極は、
    前記磁気抵抗効果素子の直下に設けられる第1の部分と、
    前記第1の部分の側部から延在し、その側面がその底面に対してテーパー角をなし、前記第1のコンタクトプラグ上面に接触する第2の部分と、
    を有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気抵抗メモリ。
  4. 前記第1の部分の前記第2のコンタクトプラグ側の側面に、前記第1のコンタクトプラグの上面に接触する前記第2の部分が設けられ、
    前記第1の部分の前記第2のコンタクトプラグ側に対して反対側の側面は露出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁気抵抗メモリ。
  5. 半導体基板上に、第1及び第2の拡散層を有する選択トランジスタを形成する工程と、
    前記選択トランジスタを覆う層間絶縁膜を前記半導体基板上に形成し、前記第1及び第2の拡散層上にそれぞれ設けられる第1及び第2のコンタクトプラグを、前記層間絶縁膜内に形成する工程と、
    前記層間絶縁膜上に、第1の導電層、2つの磁性層と前記2つの磁性層間に挟まれる中間層とを含む積層体及び第2の導電層を、順次積層する工程と、
    前記第2の導電層にパターニングを施して、前記第1のコンタクトプラグ上方から半導体基板表面に対して平行方向にずらした位置に、上部電極を形成する工程と、
    前記上部電極をマスクに用いて、前記半導体基板上面に対して斜め方向からイオンビームを照射して、前記積層体と前記第1の導電層をエッチングし、前記上部電極下方に磁気抵抗効果素子を形成するのと同時に、底面の寸法が上面の寸法より長いテーパー状の断面形状を有し、その一端が前記第1のコンタクトプラグ上面に接触する下部電極を形成する工程と、
    を具備することを特徴とする磁気抵抗メモリの製造方法。
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