JP2011036227A - 新規な製パン用原料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、安価で、食感、風味などは脱脂粉乳のみを使用した場合と同等のパン類及びそれらの製造方法を提供することである。
【解決手段】 脱脂粉乳の含有量が50重量%以下であり、無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量が15ml以上あり、且つ灰分が濃縮されたホエイパウダーを含むことを特徴とする乳原料組成物を製パン原料の1つである脱脂粉乳の代わりに用いること。
【選択図】なし

Description

本発明は、製パン時の作業性が良く、パンの風味、食感などが脱脂粉乳のみを使用した場合と同等である新規な乳原料及びそれを用いたパン類に関する。
パンを製造する際に必須とされている原料は、ショートニング、マーガリン、バターなどの油脂原料、イースト、小麦粉であるが、その他、風味、物性などに特徴をつけるために様々な原材料が使用されている。
脱脂粉乳はそれら原材料の1つであり、乳風味の付与及びパン表面への焼き色の付与などの目的以外に、生地のpHがイースト発酵により下がり過ぎないように抑制する効果、言い換えると緩衝能を有するため一般的に製パン時に用いられている。pHは下がりすぎることにより、パン生地のだれ、べたつきなどによる生産性の低下、またケービング、腰折れ、パンの形状が上に膨らまず横に広がるなどの品質悪化の問題が生じる。特に工業化され大規模な生産工程では時間を一定にすることが難しく、その為にイースト発酵が進みpHが下がり過ぎるケースがあり、それを抑制するため大手製パンメーカーでは必須の原材料として扱われている。しかし近年、脱脂粉乳自体の入手が難しくなってきており、各大手製パンメーカーなどはその調達に苦労しているのが現状である。
脱脂粉乳と同じ乳原料としては種々のものがあり、その中で同様の粉乳としてホエイパウダーが知られている。これは一般的にチーズを製造する際に生じる副産物である乳清を噴霧したもので非常に安価であり、チーズの副産物であるために入手もし易く、また栄養価も高いことからこれまで様々なパンへの使用が試みられてきた。しかし、ホエイパウダーをパンに使用した場合、脱脂粉乳と比較すると、同等以上の乳風味及び焼き色の付与には効果があるものの、緩衝能が劣るために安定したパンの製造が難しく、安価ではあるものの代替品として使用は難しいものであった。その中であってもこれまでにそれらホエイパウダーを製パンに使用するために様々な試みがこれまでなされてきた。
例えば特許文献1では、緩衝能を向上させるためにホエイパウダーに貝殻、卵殻、骨などから得た天然カルシウムを配合することが示唆されているが、原料由来の風味が付与されることから本来の乳風味が軽減され、またカルシウムの精製などが必要なことから配合することによりコストアップするものであった。
また特許文献2ではホエイパウダーと小麦粉澱粉による改良剤が示唆されているが、小麦澱粉による生地だれの防止に関するものであり、緩衝能は向上しておらず、澱粉により食感も変わるために、脱脂粉乳の置換とはならないものである。
特許文献3では、ナノフィルトレーション膜で濾過処理したホエー蛋白質を添加する方法が示唆されているが、灰分がナノフィルトレーション膜により脱塩されて減少することで更に緩衝能が低下するために、パン製造工程での脱脂粉乳と同等の生地のpH低下は防げず、生地のだれなどが発生するものであった。
特開平8−308472号公報 特開2006−325536号公報 特開2004−73001号公報
本発明は、安価で、食感、風味などは脱脂粉乳のみを使用した場合と同等のパン類及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決する為に鋭意検討を重ねた結果、脱脂粉乳の代わりにpH緩衝能の高い乳原料として灰分の多い特定のホエイパウダーを組み合わせた乳原料組成物を使用することにより、安価な通常のホエイパウダー、乳糖などの一般的な乳原料を使用した場合と異なり、生地のだれ、べたつきなどの作業性低下が生じず、安価で品質の安定したパンの製造が可能であること、また、その特定の乳原料組成物を配合した水中油型乳化脂組成物や油中水型乳化脂組成物や水溶液を用いて製パンした場合であっても同様の効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、脱脂粉乳の含有量が50重量%以下であり、無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量が15ml以上あり、且つ灰分が濃縮されたホエイパウダーを含むことを特徴とする乳原料組成物に関する。好ましい実施態様は、ホエイパウダー中の灰分量が、12重量%以上である上記記載の乳原料組成物に関する。より好ましくは、さらにpHが7.0より高いことを特徴とする上記記載の乳原料組成物に関する。本発明の第二は、上記記載の乳原料組成物を使用したパン類に関する。本発明の第三は、上記記載の乳原料組成物を使用するパン類の製造方法に関する。
本発明に従えば、安価で、食感、風味などは脱脂粉乳のみを使用した場合と同等のパン類及びそれらの製造方法を提供することができる。
以下、本発明につき、更に詳細に説明する。本発明の乳原料組成物は、製パンに用いられるコストが高く、入手が難しくなってきている脱脂粉乳を代替するものであり、無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量が特定量以上あり、且つ灰分含量の多いホエイパウダーを含むことを特徴とする。
本発明の乳原料組成物は、緩衝力が高い、即ち無脂乳固形分に対する2%クエン酸の滴定量が15ml以上であることが好ましい。無脂乳固形分に対する2%クエン酸の滴定量が15ml未満であると、イースト発酵によりpHが下がりすぎて、パン生地のだれ、べたつきなどによる生産性の低下、またケービング、腰折れ、パンの形状が上に膨らまず横に広がるなどの品質悪化の問題が生じる場合がある。ここで、無脂乳固形分に対する2%クエン酸の滴定量は、以下の方法で測定できる。
乳原料組成物10gを蒸留水90gに溶解後、pH5.0となるまで2%クエン酸で滴定を行う。得られた滴定量を、乳原料組成物中に含まれる無脂乳固形分含量(重量%)で割った値を無脂乳固形分に対する2%クエン酸の滴定量とする。
本発明の灰分が濃縮されたホエイパウダーとは、一般的にチーズの副産物である乳清を噴霧するだけのホエイパウダーとは異なり、例えば乳清をエバポレーターにて乳固形が35重量%以上になるまで減圧濃縮し、その後クリスタライザーにより5〜15℃まで冷却を行うことにより乳糖の結晶を析出させ、その結晶を遠心分離により除去することで、ホエイパウダー単位量当たりの灰分が多くなり、それをスプレードライすることで得られるものである。ホエイパウダー中の灰分はカルシウムだけではなくカリウム、ナトリウム、リンなどの灰分をバランスよく含有しており、パンの風味を維持しつつ緩衝能を上げるには好適である。
前記において灰分を濃縮する方法は、特に上記方法に限定されるものでは無く、最終的に灰分が濃縮されたホエイパウダーが得られればよく、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜などの膜分離法やイオン交換樹脂などにより灰分を分離、濃縮する方法も例示できる。また上記ホエイパウダーは、スプレードライを行わずに灰分を濃縮した液状での使用も可能ではあるが、流通などを考慮すると粉末状にすることが好ましい。
前記灰分とは、動植物が完全燃焼した後に残留する不燃焼性物質、つまり無機質のことであり、ホエイパウダー中に多く含まれるものとしては例えばカルシウム、カリウム、ナトリウム、リンなどが挙げられる。ホエイパウダー全体中の灰分量は、12重量%以上であることが好ましく、12〜20重量%がより好ましく、16〜20重量%がさらに好ましく、18〜20重量%が特に好ましい。灰分が12重量%より少ないと、通常の一般的なホエイパウダー(灰分8重量%程度)と比較して、本発明の効果に大きな差が見られない場合がある。また、ホエイパウダー中の灰分が20重量%を超えてくると吸湿性が高くなり、ホエイパウダーを粉末状にする際には、噴霧後に粉が合一したり、付着するなどスプレードライが難しくなる場合がある。
本発明において、乳清を副産物とするチーズの種類には特に限定なく、ゴーダチーズ、チェダーチーズ、モッツァレラチーズ、パルミジャーノチーズ、エメンタールチーズなどの一般的なもので良く、それらチーズ由来の乳清から上記操作によって乳糖除去することでホエイパウダー単位量当たりの灰分が多くなり、本発明に必要な緩衝能が向上したホエイパウダーが得られる。
また本発明の乳原料組成物は蛋白質を含んでおり、特にホエイパウダー中のホエイ蛋白質の内、未変性蛋白質は、製パン性を悪化させることが一般的に知られている。従って、ホエイパウダー中の未変性蛋白質量は、少なければ少ないほど製パン性の観点からは好ましく、方法は特に問わないが、例えばパウダー噴霧温度を上げる、溶解後に加熱処理するなどの熱処理により、前記未変性蛋白質を変性状態にしておく方が好ましい。具体的には、乳原料組成物全体中の未変性蛋白質量が少ないと、蛋白質単位量あたりの蛋白還元価が高くなり、具体的には200以上が好ましく、500以上がさらに好ましい。
<蛋白質単位量あたりの蛋白還元価の測定>
50ml容のキャップ付き遠沈管に水15mlと試料15mlを入れた後、5%酢酸3mlを加え、密栓して振り混ぜる。その後、2500rpmで5分間遠心分離を行い、上層液を捨て、15mlの水で洗浄し、再び遠心分離したのち洗液を捨てる。さらに水15mlを加えて洗浄操作を繰り返す。洗浄後に残った沈殿に飽和尿素溶液3mlを加えて溶解し、水を加えて全容を15mlとする。フタル酸緩衝液(pH5.6)5mlと1%K3Fe(CN)6溶液5mlを添加した後、70℃で20分間加熱する。加熱後ただちに25℃以下に氷冷し、10%トリクロロ酢酸5mlを加え、しばらく放置した後、ろ紙(5種C)を用いてろ過する。水5mlを予め入れた試験管に、ろ液30mlの内5mlを加え、0.1%FeCl3溶液1mlを加える。10分間放置後、波長610nmで吸光度を測定する。検量線を用いて得られたK4Fe(CN)6の濃度と波長610nmにおける吸光度の関係から試料中のK4Fe(CN)6量(mg)を求め、それを40倍して試料100ml相当中のK4Fe(CN)6量(mg)、即ち蛋白還元価を算出する。得られた蛋白還元価を試料の蛋白含量(重量%)で除することで蛋白質単位量あたりの蛋白還元価を得る。
<検量線の作成>
まず、0.05735mg/mlのK4Fe(CN)6・3H2O水溶液(0.05mg/mlの無水K4Fe(CN)6を含む)を調整する。直ちに調整したK4Fe(CN)6標準水溶液を0〜5.0mlまで0.5ml刻みで試験管に取り、水を加えて全容を5mlとする。各試験管に試薬混液5mlを混和し、0.1%FeCl3溶液1mlを加え、20分間放置後、610nmの吸光度を測定し、検量線得ることができる。ここで前記試薬混液とは、飽和尿素溶液3ml、水12ml、フタル酸緩衝液5ml、1%K3Fe(CN)6水溶液5ml、10%トリクロロ酢酸5mlを混和して得たものである。
また本発明の製パン用乳原料組成物には、緩衝能や風味の点からカゼイン態主体の乳蛋白質を含有することが好ましく、脱脂乳を限外ろ過膜などで乳蛋白質を分離、濃縮したミルクプロテインコンセントレート(MPC)、脱脂乳などから酸性沈殿させた後にNa塩としたカゼインNaなどが例示される。但し、風味などの点からMPCを含有することが好ましい。
本発明の製パン用乳原料組成物に含まれる灰分が濃縮されたホエイパウダーとカゼイン態主体の乳蛋白質の重量比率は、無脂乳固形分当りの2%クエン酸滴定量が15ml以上になれば特に限定は無いが、脱粉代替品としてコストの面からホエイパウダー:カゼイン態主体の乳蛋白物=100:0〜60:40、より好ましくは98:2〜70:30、更に好ましくは97:3〜90:10である。カゼイン態主体の乳蛋白質の比率が高いほど、より風味も脱脂粉乳に近く、pH緩衝力も高くなるが、コストと入手のし易さから考えると上記範囲が好ましい。
本発明の製パン用乳原料組成物は、そのまま製パンに使用しても良いし、ただ単に水に分散溶解した水溶液としてパン生地に混合しても良いし、ショートニングに分散させて使用しても良いし、一般的な還元濃縮乳、還元クリームなどの水中油型乳化油脂組成物、或いは一般的なマーガリンなどの油中水型乳化油脂組成物を作製する際に、水相に溶解させてパン生地に練り込んで使用しても良い。
本発明の製パン用乳原料組成物の製造方法は、特に限定はないが、以下に例示する。
<本発明のホエイパウダーをそのまま製パン用原料とする場合>
チーズの副産物である乳清を、例えばHTSTシステムにより85℃、16秒殺菌を行った後、エバポレーターにて乳固形が35%以上になるまで減圧濃縮し、クリスタライザーにより5〜15℃まで冷却、結晶化を行い、その結晶をデカンターにより遠心分離、除去することで、灰分が濃縮され、それをスプレードライすることにより得られるホエイパウダーを、灰分が濃縮されたホエイパウダーとしてそのまま製パン用原料とする。ここでHTSTシステムとは、高温短時間殺菌法のことで、一般的には72℃以上、15秒間以上の殺菌方法である。
<本発明のホエイパウダーを乳化物にして製パン用原料とする場合>
前記と同様にして得られるホエイパウダーを水に溶解し、必要に応じてその他水溶性成分と共に溶解して水相とし、食用油脂を主成分とし、必要に応じてその他油溶性成分と共に溶解した油相に添加して均質化を行うことで油中水型乳化油脂組成物とし、それを製パン用原料とする。或いは、該水相に油相を添加して均質化を行うことで水中油型乳化油脂組成物とし、それを製パン用原料とする。適宜、必要に応じて殺菌を行い、その際にホエイパウダー中の蛋白質を変性させることが好ましい。
<本発明のホエイパウダーを水などに溶解して製パン用原料とする場合>
前記と同様にして得られるホエイパウダーを水に溶解し、必要に応じてその他水溶性成分と共に溶解し水溶液を作製し、必要に応じて加熱殺菌を行い、それを製パン用原料とする。
本発明で実施する製パン方法については、一般的に脱脂粉乳を使用する配合及び製法であれば、脱脂粉乳と同じ使用方法で良く、食パン、菓子パンなどの種類も、また中種法、ストレート法、宵種法など製法も特に限定はない。従って、本発明の製パン用原料の製パン時の配合量は、脱脂粉乳と同様にパン中の穀粉100重量部に対して0.5〜3重量部であることが好ましい。0.5重量部以下であると、緩衝力などの物性及び風味の点で効果が薄い場合があり、3重量部以上であると、コストが高くなる上に緩衝力が高すぎて生地の伸展性を阻害する場合がある。また本発明において、ホエイパウダーを配合した水溶液、油中水型乳化油脂組成物或いは水中油型乳化油脂組成物を製パン用原料として用いる場合も同様理由から、パン中の穀粉100重量部に対してホエイパウダーと乳蛋白質の合計量が0.5〜3重量部の範囲になるように製パン用原料を使用することが好ましい。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<製パン原料の緩衝能評価>
実施例・比較例で得られた製パン原料10gを蒸留水90gに溶解後、pH5.0となるまで2%クエン酸で滴定を行った。得られた滴定量を、製パン原料中に含まれる無脂乳固形分含量(重量%)で割った値を無脂乳固形分に対する2%クエン酸の滴定量とし、その量を緩衝能値とした。滴定量が多いほど、生地中のpHが下がり難い、即ち緩衝能が高いと判断した。
(実施例1) 製パン用原料1の作製
チェダーチーズの乳清をHTSTシステムにより85℃で16秒間、間接殺菌を行った後、エバポレーターにて乳固形分が40%になるまで減圧、濃縮し、クリスタライザーにより5〜15℃まで冷却、結晶化を行い、その結晶をデカンターにより遠心分離、除去し、それをスプレードライして、製パン用原料1(蛋白含量:28.5重量%、灰分含量:15.7重量%)を得た。得られた製パン用原料1の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、18.4mlであった(表1)。
Figure 2011036227
(実施例2) 製パン用原料2の作製
ゴーダチーズの乳清を用いた以外は実施例1と同様にして、製パン用原料2(蛋白含量:19.2重量%、灰分含量:21.8重量%)を得た。得られた製パン用原料2の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、18.8mlであった(表1)。
(実施例3) 製パン用原料3の作製
ゴーダチーズの乳清50%、チェダーチーズの乳清50%を混合して用いた以外は実施例1と同様にして、製パン用原料3を得た。得られた製パン用原料3の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、22.7mlであった(表1)。
(比較例1) 製パン用原料4
脱脂粉乳を製パン用原料4とした。得られた製パン用原料4の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量は、18.5mlであった(表1)。
(比較例2) 製パン用原料5の製造
ゴーダチーズの乳清50%、チェダーチーズの乳清50%を混合、HTSTシステムにより85℃、16秒間接殺菌を行った後、エバポレーターにて乳固形が30%まで減圧、濃縮した後、スプレードライすることで、製パン原料5を得た。得られた製パン原料5の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、12.2mlであった(表1)。
(比較例3) 製パン原料6の製造
ゴーダチーズの乳清50%、チェダーチーズの乳清50%を混合、限外濾過膜にて脱塩、HTSTシステムにより85℃、16秒間接殺菌を行った後、エバポレーターにて乳固形分が30%になるまで減圧、濃縮した後、スプレードライすることで製パン用原料6を得た。得られた製パン用原料の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、2.9mlであった(表1)。
上記結果から明らかな通り、2%クエン酸滴定量は灰分含量に比例して多く、灰分含量が多いほど緩衝力が高いと判断できる。
(実施例4) 製パン用原料3を用いたパン生地作製
製パン用原料3を用い、表2のパンの基本配合及び表3の製造工程に従ってパン生地を作製し、本捏ミキシング終了後の生地を20℃で保管して生地のpH変化を測定した。その際、生地のpHは、直接生地を空気が間に入らないように電極にねじりながら接触させて測定を行った。測定結果は、表4にまとめた。
Figure 2011036227
Figure 2011036227
Figure 2011036227
(比較例4) 製パン用原料4を用いたパン生地作製
製パン用原料4を用いる以外は、実施例4と同様にして生地のpH変化を測定した。測定結果は、表4にまとめた。
(比較例5) 製パン用原料5を用いたパン生地作製
製パン用原料5を用いる以外は、実施例4と同様にして生地のpH変化を測定した。測定結果は、表4にまとめた。
(比較例6) 製パン用原料6を用いたパン生地作製
製パン用原料6を用いる以外は、実施例4と同様にして生地のpH変化を測定した。測定結果は、表4にまとめた。
表4の結果から判るとおり、製パン用原料5及び製パン用原料6を用いたパン生地に関しては、生地のpHが保管と共に製パン用原料4の脱脂粉乳を用いたパン生地と比較すると明らかに下がっていたが、製パン用原料3を用いたパン生地については脱脂粉乳を用いたパン生地と同等のpHの下がり方であり、ほぼ同等の緩衝力があることが確認できた。4時間保管後の生地の状態を確認したところ製パン用原料3を用いたパン生地及び製パン用原料4を用いたパン生地については生地のだれなどの問題は見られなかったが、製パン用原料5を用いたパン生地、製パン用原料6を用いたパン生地はやや生地がだれぎみであり、特に製パン用原料6を用いたパン生地は顕著にだれが見られた。
(実施例5) 製パン用原料7の作製
表5の配合に従い、製パン用原料3を用いて、常法のUHT殺菌法に従い直接加熱滅菌機を用いて、60℃で予備乳化後、20MPaにてホモゲナイザー(イズミフードマシナリー社製「HV−OA−2」)を用いて均質化、140〜145℃で4秒滅菌、過剰水分を減圧フラッシュ後、20MPaにて再度ホモゲナイザー(イズミフードマシナリー社製「HV−OA−2」)にて均質化を行い、冷却プレートにより10℃まで冷却の工程を経て還元濃縮乳である製パン用原料7を得た。得られた製パン用原料7の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、22.6mlであった(表5)。
Figure 2011036227
(比較例7) 製パン用原料8の作製
表5の配合に従い、製パン用原料4を用いた以外は、実施例5と同様にして還元濃縮乳である製パン用原料8を得た。得られた製パン用原料の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、18.4mlであった(表5)。
(比較例8) 製パン用原料9の作製
表5の配合に従い、製パン用原料6を用いた以外は、実施例5と同様にして還元濃縮乳である製パン用原料9を得た。得られた製パン用原料の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は、2.8mlであった(表5)。
表5の2%クエン酸滴定結果から明らかな通り還元濃縮乳にした場合であっても、緩衝力は灰分の多い製パン用原料7が高く、脱脂粉乳を配合している製パン用原料8と同等以上であった。灰分の少ない製パン用原料9はクエン酸滴定量も少なく、緩衝力が低いことは明らかであった。
(実施例6) 製パン用原料7を用いたパンの製造
製パン用原料7を用い、表6のパンの基本配合及び表7の製造工程に従ってパンを製造し、アステック株式会社製「WinVM2000」を使用して比容積の測定を行った。また、蒸留水40gにクラム10gをフードカッターにて10000rpm、2分間破砕し、その溶液のpH測定を行った。測定結果は、表8にまとめた。
Figure 2011036227
Figure 2011036227
Figure 2011036227
(比較例9) 製パン用原料8を用いたパンの製造
製パン用原料8を用いた以外は、実施例6と同様にしてパンを製造、比容積とクラムのpHを測定した。測定結果は、表8にまとめた。
(比較例10) 製パン用原料9を用いたパンの製造
製パン用原料9を用いた以外は、実施例6と同様にしてパンを製造、比容積とクラムのpHを測定した。測定結果は、表8にまとめた。
表8の結果から判るとおり、還元濃縮乳である製パン用原料7と製パン用原料8で作製したパンは高さ、縦横比、こしもちも数値が高く、形状が腰高であったが、製パン用原料9で作製したパンは高さ、縦横比、こしもちも数値が低く、パンが横に広がっており、生地がダレていたことが示された。同様に製パン用原料7と製パン用原料8で作製したパンは製パン用原料9を配合した還元濃縮乳で作製したパンと比較して高いpH値であった。以上の結果から脱脂粉乳を配合した製パン用原料8と当該発明のホエイパウダーを配合した製パン用原料7の緩衝力は同等であり、通常のホエイパウダーである製パン用原料9と比較して製パン用原料7の緩衝力が高いことが示された。
(実施例7) 製パン用原料10の作製
表9の配合に従い、製パン用原料3を用いて30%水溶液を作製し、製パン用原料10とした。得られた製パン用原料10の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は22.7ml、蛋白質単位量あたりの蛋白還元価は530であった(表9)。
Figure 2011036227
(実施例8) 製パン用原料11の作製
製パン用原料10をタンクにて攪拌しながら85℃まで昇温後、15分間保持を行った後、タンクにて冷却を行い、製パン用原料11とした。得られた製パン用原料11の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は22.7ml、蛋白質単位量あたりの蛋白還元価は910であった(表9)。
(比較例11) 製パン用原料12の作製
表9の配合に従い、脱脂粉乳(比較例1)を用いて30%水溶液を作製、製パン用原料12とした。得られた製パン用原料12の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は18.3ml、蛋白質単位量あたりの蛋白還元価は230であった(表9)。
(比較例12) 製パン用原料13の作製
チェダーチーズの乳清をHTSTシステムにより85℃で16秒間、間接殺菌を行った後、エバポレーターにて乳固形分が40%になるまで減圧、濃縮し、クリスタライザーにより5〜15℃まで冷却、結晶化を行い、その結晶をデカンターにより遠心分離、除去したものを用いて表9の配合に従い、調整行ったものを製パン用原料13とした。得られた製パン用原料13の緩衝能値(無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量)は22.3ml、蛋白質単位量あたりの蛋白還元価は180であった(表9)。
(実施例9) 製パン用原料10を用いたパンの製造
実施例6と同様に、製パン用原料10を用い、表10のパンの基本配合及び表7の製造工程に従ってパンを製造し、比容積及びクラムのpHの測定を行った。測定結果は、表11にまとめた。
Figure 2011036227
Figure 2011036227
(実施例10) 製パン用原料11を用いたパンの製造
製パン用原料11を用いた以外は、実施例9と同様にしてパンを製造、比容積とクラムのpHを測定した。測定結果は、表11にまとめた。
(比較例13) 製パン用原料12を用いたパンの製造
製パン用原料12を用いた以外は、実施例9と同様にしてパンを製造、比容積とクラムのpHを測定した。測定結果は、表11にまとめた。
(比較例14) 製パン用原料13を用いたパンの製造
製パン用原料13を用いた以外は、実施例9と同様にしてパンを製造、比容積とクラムのpHを測定した。測定結果は、表11にまとめた。
表11の結果から判るとおり、蛋白質を蛋白質単位量あたりの蛋白還元価が910になるまで変性させた製パン用原料11で作製したパンは、蛋白質を蛋白質単位量あたりの蛋白還元価が530の製パン用原料10と脱脂粉乳である製パン原料12で作製したより高さ、縦横比、こしもちも数値が高く、形状が腰高であり、より良好な結果であった。蛋白質を蛋白質単位量あたりの蛋白還元価が180と、スプレードライも行っていない蛋白変性度の低い製パン用原料13で作製したパンは、高さ、縦横比、こしもちも数値が低く、パンが横に広がっており、生地がダレていたことが示された。以上の結果から当該発明のホエイパウダーを配合した場合であっても蛋白質を変性させた方がより好ましい結果となることが示された。一方で、蛋白質を蛋白質単位量あたりの蛋白還元価が230と、蛋白変性度の低い製パン原料12で作製したパンの高さ、縦横比、こしもちは、蛋白質を蛋白質単位量あたりの蛋白還元価が530と蛋白変性度が中程度の製パン原料10で作製したパンと大きく変わらなかった。これは、脱脂粉乳である製パン原料12に含まれる蛋白質は大部分がカゼイン態蛋白質であり、未変性ホエイ蛋白質の含有量は少ないことから製パン性を悪化させなかったものと考えられる。

Claims (5)

  1. 脱脂粉乳の含有量が50重量%以下であり、無脂乳固形分に対する2%クエン酸滴定量が15ml以上あり、且つ灰分が濃縮されたホエイパウダーを含むことを特徴とする乳原料組成物。
  2. ホエイパウダー中の灰分量が、12重量%以上である請求項1に記載の乳原料組成物。
  3. さらにpHが7.0より高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の乳原料組成物。
  4. 請求項1〜3何れかに記載の乳原料組成物を使用したパン類。
  5. 請求項1〜3何れかに記載の乳原料組成物を使用するパン類の製造方法。
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