JP2011033372A - 変位計の測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】変位計1は、被測定物としての半導体ウェハ2に向かって光を射出するとともに、半導体ウェハ2にて反射される光を受光することで半導体ウェハ2の変位を測定するものである。半導体ウェハ2の表面には、透光性を有する平面状のダイシングテープ3が設けられている。変位計1にて半導体ウェハ2の変位を測定する場合には、まず、ダイシングテープ3の屈折率と略同一の屈折率を有する液体4を、ダイシングテープ3の表面に塗布する。そして、液体4、及びダイシングテープ3を介して半導体ウェハ2の変位を測定する。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載の変位センサ(変位計)は、半導体レーザと、半導体レーザから射出された光を被測定物に向かって集光させる対物レンズと、被測定物の表面にて反射される光を結像させる結像レンズと、結像レンズにて結像される光を通過させる2つのピンホールと、各ピンホールを透過した光を受光する2つの受光素子とを備え、各受光素子にて受光される光の強度に基づいて、被測定物の変位を測定している。
ところで、半導体の製造工程では、半導体ウェハの表面にダイシングテープと呼ばれる透光性を有する粘着テープを貼り付けてフレーム部材に固定するダイシング工程という製造工程がある。そして、このダイシング工程において、ダイシングテープを半導体ウェハに貼り付けた状態で変位計を用いて半導体ウェハの変位を測定したいという要望がある。
変位計1は、図2(A)に示すように、半導体ウェハ2に向かって光を射出するとともに、半導体ウェハ2にて反射される光を受光することで半導体ウェハ2の変位を測定するものである。なお、図2では、変位計1から射出される光を破線で示している。
半導体ウェハ2の表面には、透光性を有する平面状のダイシングテープ3(透光部材)が設けられている。
ダイシングテープ3の屈折率は、約1.46〜1.55であり、素材として塩化ビニルや、ポリオレフィンなどが用いられている。
変位計1から半導体ウェハ2に向かって射出される光は、ダイシングテープ3を介して半導体ウェハ2の表面にて反射される。そして、変位計1は、半導体ウェハ2の表面にて反射される光を受光することで半導体ウェハ2の変位を測定する。
変位計1にて半導体ウェハ2の変位を測定する場合には、図3左図に示すように、まず、変位計1にてダイシングテープ3の表面の位置Z1を測定する。そして、変位計1にて半導体ウェハ2の表面の位置を測定する。ここで、ダイシングテープ3は、屈折率nTを有しているので、変位計1にて測定される半導体ウェハ2の表面の位置は見かけの位置Z2´となる。そこで、ダイシングテープ3の屈折率nTを用いて以下の式(1)によって半導体ウェハ2の表面の位置Z2を算出する。
図1は、本発明の一実施形態に係る変位計1の測定方法を示す模式図である。
変位計1は、図1に示すように、被測定物としての半導体ウェハ2に向かって光を射出するとともに、半導体ウェハ2にて反射される光を受光することで半導体ウェハ2の変位を測定するものである。
半導体ウェハ2の表面には、透光性を有する平面状のダイシングテープ3(透光部材)が設けられている。
次に、ダイシングテープ3の屈折率nTと略同一の屈折率nLを有する液体4を、ダイシングテープ3の表面に塗布する(塗布工程)。なお、本実施形態では、液体4の屈折率は、約1.33〜1.51であり、例えば、水、グリセリン、アニソール、及びイマージョンオイルなどが用いられる。
そして、液体4、及びダイシングテープ3を介して半導体ウェハ2の変位を測定する(測定工程)。以下、予備測定工程、及び測定工程について具体的に説明する。
測定工程では、図1に示すように、まず、変位計1にて液体4の表面の位置Z0を測定する。そして、変位計1にて半導体ウェハ2の表面の位置を測定する。ここで、ダイシングテープ3は、屈折率nTを有し、液体4は、屈折率nLを有しているので、変位計1にて測定される半導体ウェハ2の表面の位置は見かけの位置ZL2´となる。そこで、ダイシングテープ3の屈折率nT、及び液体4の屈折率nLを用いて以下の式(5)によって半導体ウェハ2の表面の位置ZL2を算出する。
・・・・・(5)
+|(1−nL/nT)・δZ2| ・・・・・(7)
ここで、液体4をダイシングテープ3に塗布することなく、ダイシングテープ3を介して半導体ウェハ2の変位を測定した場合には、前述したように、半導体ウェハ2の表面の位置Z2でのバラつきδZ2は、約5.4μmとなる。
なお、ダイシングテープ3の屈折率nTと、液体4の屈折率nLとを略同一とすれば、半導体ウェハ2の表面の位置ZL2でのダイシングテープ3の表面における凹凸の高低差dに起因するバラつきδZL2は略0となる。
(1)塗布工程にて液体4がダイシングテープ3の表面に塗布されることによって、ダイシングテープ3の表面は滑らかな平面となるので、変位計1から半導体ウェハ2に向かって射出される光が拡散などの影響によって乱されることを抑制することができる。また、液体4は、ダイシングテープ3の屈折率nTと略同一の屈折率nLを有しているので、測定工程にて液体4、及びダイシングテープ3を介して半導体ウェハ2の変位を測定する場合であっても変位計1から半導体ウェハ2に向かって射出される光が屈折などの影響によって乱されることを抑制することができる。したがって、変位計1は、半導体ウェハ2の表面に設けられたダイシングテープ3を介して半導体ウェハ2の変位を測定する場合であっても高精度に測定することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、変位計1の測定方法は、予備測定工程を備えていたが、ダイシングテープ3の屈折率nTと、液体4の屈折率nLとを略同一とすることができる場合には、前述した式(5)における右辺第3項は0となるので、予備測定工程を備えていなくてもよい。
2…半導体ウェハ(被測定物)
3…ダイシングテープ(透光部材)
4…液体
Claims (1)
- 被測定物に向かって光を射出するとともに、前記被測定物にて反射される光を受光することで前記被測定物の変位を測定する変位計の測定方法であって、
前記被測定物の表面には、透光性を有する平面状の透光部材が設けられ、
前記透光部材の屈折率と略同一の屈折率を有する液体を、前記透光部材の表面に塗布する塗布工程と、
前記液体、及び前記透光部材を介して前記被測定物の変位を測定する測定工程とを備えることを特徴とする変位計の測定方法。
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