JPH1144514A - 光干渉式測定装置、その測定装置を備えた加工装置、その加工装置に適用される加工工具、および光干渉式測定方法 - Google Patents

光干渉式測定装置、その測定装置を備えた加工装置、その加工装置に適用される加工工具、および光干渉式測定方法

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JPH1144514A
JPH1144514A JP21931297A JP21931297A JPH1144514A JP H1144514 A JPH1144514 A JP H1144514A JP 21931297 A JP21931297 A JP 21931297A JP 21931297 A JP21931297 A JP 21931297A JP H1144514 A JPH1144514 A JP H1144514A
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work
measurement
auxiliary liquid
optical interference
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JP21931297A
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English (en)
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Hirohisa Handa
博久 半田
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工途中のワークは表面が粗いため光干渉測
定ができない。 【解決手段】 ワーク50はXYテーブル4に支持され
ている。まず、Z軸スピンドル8にフライス加工工具1
6が取り付けられ、フライス加工が行われる。加工途中
でZ軸スピンドル8に測定治具12が取り付けられる。
測定治具12が回転し、治具底面の塗布部材20が、ワ
ーク上に測定液を塗り広げ均一な皮膜を形成する。干渉
計24は、測定治具12の測定窓を通して上記の皮膜に
光を照射し、皮膜表面の光干渉測定を行う。加工面が粗
い状態でも皮膜表面が滑らかなので干渉縞が生成され、
加工面の表面形状が分かる。測定結果に応じて加工条件
を調整した後、フライス加工が続行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光干渉式測定装置
および測定方法に関し、特に、ワークの加工途中であっ
て、そのワークの表面粗さが大きい状態でも、光干渉測
定ができる装置および方法に関する。また、本発明は、
上記の測定装置を備えた加工装置、およびその加工装置
に適用される加工工具に関する。
【0002】
【従来の技術】被加工物であるワークの表面形状を光干
渉方式によって測定することが周知である。この測定に
より、ワークの加工精度を求めることができる。従来の
光干渉測定では、加工終了後のワークが、加工機とは別
の測定装置にセットされる。測定装置には、フィゾー式
やマイケルソン式等の干渉計が備えられている。測定
は、加工によって十分に滑らかになった加工面を対象と
して行われる。加工面に対して測定光が照射され、反射
した測定光を基に干渉縞が検出される。干渉縞は、加工
面の表面形状(段差の輪郭やうねりなど)を表現する。
このような光干渉測定は、切削、研削、研磨などの各種
の加工が施されたワークを対象として行うことができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】各種の加工において、
加工精度をより一層向上することが求められている。そ
のためには、加工終了後のみでなく加工途中の加工面の
表面形状を測定し、測定結果を加工精度の向上に役立て
ることが効果的であると考えられる。
【0004】しかし、従来の光干渉測定では、表面形状
が分かるのは加工終了後である。干渉縞を生成するため
には、加工面が十分に滑らかになっていることが必要で
あるからである。加工面の表面粗さが大きい加工途中の
状態では、干渉縞が生成されないので光干渉測定もでき
ない。例えば、切削や研削加工の途中でまだ表面が粗い
状態である。また例えば、ラップ加工において、表面が
梨地仕上げであり、ポリッシングにより鏡面仕上げがま
だ行われていない状態である。このように加工面が粗い
状態でも干渉縞を生成可能とし、測定結果を利用した加
工精度の向上に寄与することが望まれる。
【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、加工途中の表面が粗い状態でも表面
形状を測定できる光干渉式測定装置および測定方法を提
供することにある。
【0006】また本発明の他の目的は、上記の測定装置
を備え、測定結果を利用して加工精度を向上できる加工
装置を提供することにある。さらに、本発明の目的は、
加工中のインプロセス表面測定が可能な加工装置を提供
することにある。また本発明のさらに他の目的は、上記
の加工装置に適用できる加工工具を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の光干渉測定装置は、光干渉測定によって
ワークの表面形状を求める装置であって、測定用の補助
液体を供給する補助液供給手段と、補助液体をワークに
塗布し、ワーク表面に均一な厚さの皮膜を形成する補助
液塗布手段とを有し、前記皮膜の表面の光干渉測定を行
うことにより、ワークの表面形状を間接的に求める。こ
の測定装置は、好適には、加工装置に一体に備えられ
る。
【0008】本発明によれば、補助液体がワークに塗布
され、図1に示すような皮膜がワーク表面に形成され
る。皮膜は表面粗さに対する一種の平均化効果をもち、
ワーク表面が粗い場合でも皮膜表面は滑らかである。皮
膜表面を対象として光干渉測定が行われ、干渉縞の像が
得られる。皮膜の干渉縞は、ワークの表面形状を間接的
に表している。例えば、ワーク表面のうねりや平面度、
ワーク表面にある段差の輪郭が分かる。このような測定
を加工途中のワークに対して行えば、測定結果を利用し
て加工精度の向上を図ることができる。
【0009】(2)好ましくは、前記補助液塗布手段
は、ワークに対して相対的に移動する本体部材と、本体
部材に取り付けられ、補助液体をワーク表面に塗り広げ
る塗布部材と、本体部材に設けられ、光干渉測定のため
にワークを照射する光を通過させる光透過窓とを有す
る。
【0010】本発明によれば、本体部材が移動すると、
塗布部材により補助液体が塗り広げられ、図1の皮膜が
形成される。皮膜で覆われたワークに光透過窓から光が
照射され、皮膜表面の干渉測定が行われる。従って、補
助液体を塗り広げながら干渉測定ができるので高精度な
測定ができる。そして、この高精度な測定が、塗布部材
と光透過窓を有する本体部材を含んだ簡素な構成により
実現される。
【0011】(3)また、本発明の加工装置は、ワーク
を支持するワーク支持部と、ワークを加工する加工工具
と、測定用の補助液体を供給する補助液供給手段と、補
助液体をワークに塗布し、ワーク表面に均一な厚さの皮
膜を形成する補助液塗布手段と、前記皮膜の表面の光干
渉測定を行うことにより、ワークの表面形状を間接的に
求める光干渉式測定手段とを含み、前記ワーク支持部に
ワークを支持したままで表面形状測定ができる。
【0012】この態様では、上記の光干渉式測定装置が
加工装置に設けられている。従って、ワーク表面が粗い
加工途中状態での光干渉測定が、加工装置にワークを支
持したままできるようになる。ワークを加工機械から取
り外して他の測定装置へセットする段取り替えは不要で
ある。加工途中で測定結果を基に加工条件が適切か否か
を判断できる。そして、加工条件の調整などにより、加
工精度の向上ができ、また、加工不良の発生を未然に防
止できる。加工条件は、加工の種類によって異なるが、
例えば、一般加工での工具の切込み深さや送り速度であ
る。また、上記の測定により、ワークのクランプ状態が
異常であるか否かが分かる。クランプ力が強すぎたり、
アンバランスであると、ワークの歪となって表面形状に
現れる。クランプ異常の検出により、加工精度を向上
し、加工不良を未然に防止できる。さらに、ワークの段
取り替えが不要であるので、加工時間の短縮ができる。
【0013】好ましくは、加工装置は、前記光干渉式測
定手段による測定結果に基づき、ワークの加工条件を調
整する加工制御部を含む。測定結果を加工条件に帰還し
て加工条件の自動調整を行うことにより、機械オペレー
タの熟練度のばらつきや環境条件の変動の影響分を修正
して高精度加工を行うことができる。
【0014】(4)本発明の一態様において、好ましく
は、上記の加工装置は、加工工具による加工と、光干渉
式測定装置による測定とを切り換える加工・測定切換手
段を有する。切削加工、研削加工などの一般機械加工で
は、加工中に大量の加工液が使われ、切粉も多い。その
ため、加工工具がワークを加工している最中に図1のよ
うな測定用の皮膜を形成することは難しい。このような
状況では、本態様の加工・測定切換手段を設けることが
好適である。これにより、加工装置にワークを支持した
ままで、加工と測定を交互に行うことができ、上述した
加工精度向上や加工不良防止の効果が得られる。加工・
測定切換手段には、例えば、NCマシンによく備えられ
ているツールチェンジャ(工具交換装置)を適用でき
る。
【0015】(5)一方、本発明の一態様の加工装置に
おいて、好ましくは、前記補助液塗布手段は、前記加工
工具に設けられ補助液体をワーク表面に塗り広げる塗布
部材を含み、前記加工工具は、光干渉測定のためにワー
クを照射する光を通過させる光透過窓を有し、前記光干
渉式測定手段は、加工中に前記光透過窓を通して光干渉
測定を行う。
【0016】この態様では、加工工具に塗布部材が設け
られているので、加工工具がワークを加工すると自動的
に補助液体がワークに塗り広げられ、補助液体の皮膜が
形成される。そして、補助液体の皮膜で覆われたワーク
に対し、加工工具に設けられた光透過窓を通して測定光
が照射される。従って、加工工具による加工の最中に表
面形状の測定ができる。これにより、前述のような加工
と測定の切換作業が不要となる。また、加工しながら表
面形状をモニタして、適宜、加工条件などを変えられ
る。従って、さらなる加工精度の向上が可能となる。
【0017】この態様は、例えば、ラッピングやポリッ
シングを行う砥粒加工装置に好適に適用される。これら
の装置では、ワークと加工工具が擦り合わされ、両者の
間に、砥粒の混ざった加工液が介在される。砥粒加工で
は、加工中にできる切粉が細かい。また、加工液はそれ
ほど多く用いられず、砥粒も細かい。従って、加工に使
用中の加工液を測定補助液としても利用でき、加工最中
でも図1に示した皮膜が良好に形成される。
【0018】上記の態様において、さらに好ましくは、
加工工具に設けられワークと接触し加工する加工用部材
が、前記塗布部材に兼用される。例えば、ポリッシング
加工用の加工工具には、ワークとの接触面に比較的柔ら
かいパット部材が貼り付けられている。このパット部材
が、補助液体を塗り広げる塗布部材に兼用される。加工
部材を塗布部材に兼用することにより、新たな部材を塗
布部材として加工工具に設ける必要がない。従って、簡
易な構成にて本発明の加工装置を実現できる。
【0019】さらに、加工液を補助液体に兼用するとよ
い。加工工具を移動させながら加工液を供給すると、自
動的に補助液体(すなわち加工液)により測定用の皮膜
が形成される。従って、加工最中の測定が好適に行われ
る。
【0020】(6)また、本発明の加工工具は、補助液
体をワークに塗布してワーク表面に均一な厚さの皮膜を
形成し、皮膜表面の光干渉測定によりワークの表面形状
を検出できるようにする補助液塗布手段を有する。好ま
しくは、前記補助液塗布手段は、前記加工工具に設けら
れ補助液体をワーク表面に塗り広げる塗布部材を含み、
この塗布部材には、ワークと接触し加工する加工用部材
が兼用される。また、好ましくは、加工工具は、光干渉
測定のために光干渉式測定手段が発した光が通過してワ
ークに達するための光透過窓を有する。このような加工
工具を加工装置に装着することにより、上記の加工装置
の態様で説明した効果が得られる。
【0021】(7)また、本発明の光干渉式測定方法
は、光干渉測定によってワークの表面形状を求める方法
であって、測定用の補助液体をワークに塗布してワーク
表面に均一な厚さの皮膜を形成し、前記皮膜の表面の光
干渉測定を行うことによりワークの表面形状を間接的に
求める。この構成では、本発明の効果が方法の態様にて
実現される。
【0022】(8)また、好ましくは、上記の測定用の
補助液体は、ワークの材質に応じ、水、アルコール、油
のいずれか、または、これらのうちの少なくとも2種類
の液体の混合物である。好ましくは、補助液体には、界
面活性剤が混ぜられている。補助液体は、加工液と同じ
ものでもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
「実施形態1」以下、本発明の好適な実施の形態(以
下、実施形態という)について、図面を参照し説明す
る。本実施形態では、本発明の加工装置が、切削や研削
等を行う一般的な加工装置に適用される。ここでは、フ
ライス加工装置に適用する場合を取り上げる。
【0024】図2は、フライス加工を行う加工装置を示
している。装置ベース2には、XYテーブル4が載って
いる。XYテーブル4は、アクチュエータ機構(図示せ
ず)により平面方向に移動可能に設けられている(本実
施形態では、X軸、Y軸が互いに直交して平面方向に設
定され、Z軸は鉛直方向に設定されている)。XYテー
ブル4には、ワーク50が、図示しないクランプ装置に
よってクランプ固定されている。
【0025】また、装置ベース2には、XYテーブル4
の上方にZ軸ヘッド6が固定されている。Z軸ヘッド6
は、Z軸スピンドル8を支持している。Z軸ヘッド6
は、モータやアクチュエータ機構を内蔵しており、Z軸
スピンドル8を回転させ、またZ軸方向に移動させる。
後述する加工や測定の際は、Z軸スピンドル8が回転し
ながら、下方に送り駆動される。
【0026】さらに、Z軸ヘッド6には、ツールチェン
ジャ10が装備されている。ツールチェンジャ10は、
Z軸スピンドル8の先端のツールの交換を行う装置であ
る。本実施形態では、ツールチェンジャ10により、測
定治具12とフライス加工工具16の付け替えが行われ
る。図2に示す状態では、Z軸スピンドル8の先端に測
定治具12が取り付けられ、ツールチェンジャ10には
フライス加工工具16が保持されている。ツールチェン
ジャ10は、測定治具12を取り外してフライス加工工
具16を取り付ける作業や、その逆の作業を行う。
【0027】図3は、測定治具12の底面図である。測
定治具12は、円板形の測定治具本体18を有する。測
定治具12をZ軸スピンドル8に取り付けた状態では、
Z軸スピンドル8の回転軸が測定治具本体18の中心を
通るように、測定治具12が配置される。図3に示すよ
うに、測定治具本体18の下面には、6個の扇型の塗布
部材20が、周方向に等間隔に取り付けられている。塗
布部材20は、ワーク50に測定液(本発明の補助液体
に相当)を塗り広げるための部材である。そこで、塗布
部材20は、塗布性およびワイプ性に優れた材料ででき
ている。すなわち、塗布部材20は、ワーク50に測定
液を塗りつけ、かつ、均一に広げられる材料でできてい
る。従って、塗布部材20により、ワーク50の表面が
粗い場合でも、表面粗さ曲線の谷の部分に測定液が押し
込まれ、図1に示すような均一な皮膜がワーク50上に
形成される。塗布部材20の材料は、好適には、例え
ば、発泡ゴム、ウレタンスポンジ、ウレタン樹脂、羅紗
布などである。本実施形態では、発泡ゴムが採用されて
いる。
【0028】また、図3に示すように、測定治具本体1
8には、周方向に等間隔に6個の測定窓22が設けられ
ている。6個の測定窓22は、それぞれ塗布部材20の
隙間に設けられており、かつ、測定治具本体18の中心
から等距離に設けられている。測定窓22は、測定治具
本体18を貫通する円形の穴である。
【0029】図2に戻り、装置ベース2には、測定液タ
ンク30が取り付けられている。測定液タンク30に
は、測定液が溜められている。測定液としては、ワーク
50に適したものが使われる。通常は、油が最も適して
いる。ワーク表面でのはじきが少なく、また、塗布状態
での膜厚を薄くできるからである。
【0030】しかし、油の使用があまり適さない材料も
ある。例えば、セラミックスのような多孔質の材料は、
油が染み込むと測定後の洗浄に手間がかかる。この場
合、水やアルコールを用いることが好適である。水とア
ルコールの混合物でもよい。ただし、ワークの材料が樹
脂の場合、アルコールが使用できないこともある。ワー
ク表面が変質するからである。
【0031】また、上記の測定液には、適宜、界面活性
剤を混ぜることが好適である。特に、水単独であるとワ
ーク表面ではじかれやすく、薄い皮膜を形成しにくいの
で、水に界面活性剤を混ぜることが好ましい。その他、
測定液としては、任意の液体が単独でまたは組み合わせ
て用いられる。測定液は、フライス加工用の加工液との
相性も考慮して選ばれる。
【0032】測定液タンク30には、測定液供給ホース
32が取り付けられている。また、測定液タンク30に
は、開閉弁(図示せず)が設けられている。開閉弁が開
かれると、測定液が測定液供給ホース32を通って測定
治具12へ供給される。このとき、測定治具本体18は
Z軸スピンドル8とともに回転しており、塗布部材20
はワーク50に接触している。測定液供給ホース32の
先端部の下方を測定窓22が通過するときに、測定液が
測定窓22を通ってワーク50に達する。測定液は、塗
布部材20によって塗り広げられ、図1に示すような均
一な皮膜が形成される。例えば、皮膜の厚さは、0.3
μm程度またはそれ以下が好適である。
【0033】さらに、装置ベース2には、干渉計24が
取り付けられている。干渉計24は、フィゾー式等の周
知のものでよい。干渉計24は下方へ平行光線を照射す
る。この平行光線は、ミラー26a、26bで反射さ
れ、測定治具12へ達する。光線が測定治具12の測定
窓22を通過してワーク50に当たるように、ミラー2
6a、26bが配置されている。干渉測定は、測定治具
12が回転しているときに行われる。干渉計24が光線
を発すると、光軸28と測定窓22が重なったときに、
光線がワーク50に達する。そして、ワーク50表面の
測定液の皮膜で光が反射して干渉計24に戻る。干渉計
24は、反射光を用いて干渉縞の像を生成する。
【0034】図4は、本実施形態の全体構成を示すブロ
ック図である。図示のように、加工装置を制御するコン
トローラ34が設けられている。コントローラ34は、
XYテーブル4を移動させるアクチュエータを制御し
て、XYテーブル4をワーク50とともに移動させる。
また、コントローラ34は、Z軸ヘッド6に制御信号を
出し、Z軸スピンドル8の回転駆動と送り駆動を制御す
る(駆動、停止、駆動速度等)。これにより、測定治具
12のフライス加工工具16が回転し、ワーク50へ押
しつけられ、回転速度や押しつけ量(押しつけ力)が調
整される。また、コントローラ34はツールチェンジャ
10を制御し、測定治具12とフライス加工工具16の
交換を行わせる。さらに、コントローラ34は、加工液
供給装置16aを制御し、加工時には、加工液をフライ
ス加工工具16およびワーク50へ供給させる。
【0035】また、コントローラ34は、測定液タンク
30の開閉弁の切替えを行い、測定治具12への測定液
の供給時期と供給量を制御している。また、コントロー
ラ34は干渉計24を制御する。干渉計24にはカメラ
装置が内蔵されており、干渉縞の像を撮影した画像がコ
ントローラ34へ送られる。この干渉縞画像がワークの
表面形状を表している。コントローラ34には測定部3
6が設けられている。測定部36は干渉縞画像生成部3
8と判定部40を有する。干渉縞画像生成部38では、
干渉計24の出力を基に、干渉縞の画像のデジタルデー
タが生成される。判定部40は、干渉縞の画像データを
基に、表面形状(うねりなど)に関する判定を行う。こ
こで、画像データは、実際には、図1の皮膜の表面形状
を示している。しかし、皮膜が均一に形成されているの
で、皮膜を対象とした測定により、間接的に加工面の表
面形状が分かる。
【0036】また、コントローラ34には、出力装置と
してのディスプレイ42と、キーボード等の入力装置4
4が接続されている。ディスプレイ42には、干渉縞画
像生成部38で生成された画像が表示される。入力装置
44は、作業者が、装置の運転、停止やその他の指示を
入力するための装置である。ディスプレイ42には、作
業者の操作に必要な画面表示も適宜行われる。
【0037】次に、本実施形態の加工装置の動作を説明
する。まず、作業者により、ワーク50がクランプ装置
を用いてXYテーブル4に固定される。また、作業者に
より、加工に関する各種の指示が入力され、加工の開始
が指示される。この指示には、ワーク50をどれだけ加
工するかの加工量(Z軸スピンドル8の全送り量に相
当)が含まれる。コントローラ34は、XYテーブル4
を制御して、ワーク50をZ軸スピンドル8の下方に位
置させる。また、ツールチェンジャ10により、Z軸ス
ピンドル8にフライス加工工具16が取り付けられる。
コントローラ34の制御により、Z軸スピンドル8が回
転しながら下方へ送られる。回転速度や切込み深さは、
所定の初期値に設定される。
【0038】切込み深さは、フライス加工工具16をワ
ーク50に押しつける量のことである。フライス加工工
具16の先端とワーク50が単に丁度接触している状態
では、フライス加工工具16がワーク50に食い込まな
いために加工が行われない。フライス加工工具16をワ
ーク50へある程度押しつけ、食い込ませることによ
り、ワーク50の表面が削りとられる。このときの押し
つけ量が、切込み深さである。切込み深さが深いと、加
工時の振動発生等に起因して加工面のうねりが大きくな
り、表面形状が悪化する。一方、切込み深さが小さい
と、その分だけ加工時間が長くなる。切込み深さの初期
値は、標準的な条件の下で表面形状が悪化しない範囲で
大きな値に設定されている。
【0039】加工開始後しばらくして、コントローラ3
4は、一旦、加工を停止する。Z軸スピンドル8は、回
転を止めて上方に移動する。加工停止は、所定時間の経
過時点、あるいは、所定量だけ加工された時点(所定の
送り量だけZ軸スピンドル8が移動した時点)で自動的
に行われてもよい。また、作業者が停止指示を入力した
ときに加工を停止してもよい。
【0040】加工停止後、コントローラ34は、ツール
チェンジャ10を制御して、Z軸スピンドル8に測定治
具12を取り付ける。コントローラ34は、再び、Z軸
スピンドル8を回転および送り駆動する。測定治具12
は回転しながら下方へ移動し、塗布部材20がワーク5
0に軽く接触した地点で下降を停止し、軽接触状態を維
持しながら回転する。また、コントローラ34は、測定
液タンク30の開閉弁を開かせる。所定量の測定液が、
測定液供給ホース32を通って測定治具12へ供給さ
れ、測定窓22を通ってワーク50に達し、塗布部材2
0により塗り広げられる。これにより、測定液の皮膜が
形成される。なお、上記の測定液の供給は、作業者によ
り手動で行われてもよい。
【0041】さらに、コントローラ34は、干渉計24
を制御して、干渉縞の像を撮影させる。撮影は、測定液
の供給後に一定時間が経過してから行われる。測定液の
皮膜の膜厚が一定になるのを待つためである。撮影画像
は測定部36に入力され、干渉縞画像生成部38にて干
渉縞の像のデジタル画像データが生成される。
【0042】この画像データに基づいて、判定部40は
うねりを求め、うねりが異常に大きいか否かを、適当な
基準値との比較により判定する。また、判定部40は、
加工面が異常に歪んでいないかを調べる。クランプ装置
がワーク50をクランプする力が強すぎたり、この力が
複数の箇所にてアンバランスであると、ワーク50が異
常に歪むことがある。さらに、判定部40は、ワーク5
0の表面に存在する段差を検出し、段差の輪郭を求め
る。
【0043】異常なうねりや歪み、段差が検出されない
ときは、コントローラ34は、ツールチェンジャ10を
制御して、再び、Z軸スピンドル8にフライス加工工具
16を取り付けさせる。一方、大きなうねりや歪み、段
差が検出されたときは、コントローラ34は、検出結果
を干渉縞の像とともにディスプレイ42に表示する。作
業者は、ディスプレイ42を見て加工を続行して問題な
いかを判断し、続行の指示を入力装置44に入力する。
続行指示があると、コントローラ34は、Z軸スピンド
ル8にフライス加工工具16を取り付ける。なお、異常
が検出されない場合でも、適宜、作業者の指示に応じ
て、干渉縞の像や、うねり等の検出値がディスプレイ4
2に表示される。作業者は、干渉縞を見ての目視判定な
どができる。
【0044】次に、コントローラ34の制御により、フ
ライス加工が再開される。このとき、コントローラ34
は、判定部40で検出されたうねりに基づいて、切込み
深さの調整を行う。うねりが比較的大きいときは、切込
み深さが、初期値から浅い側へシフトされる。うねりが
小さいときは、切込み深さが深い側へシフトされ、加工
速度が加速される。うねりの大小の判断は、加工途中の
うねりの標準的な値との比較により行えばよい。コント
ローラ34は、作業者が最初に入力した加工量の加工を
行った時点で、加工を終了する。Z軸スピンドル8は引
き上げられ、停止される。
【0045】以上、加工装置の加工時の動作を説明し
た。なお、加工を停止しての測定は、複数回に渡って行
われてもよい。1回の加工停止時に、複数回の測定を行
って測定精度の向上を図ることも好適である。また、上
記では、測定結果に基づいて切込み深さが調整された。
変形例として、回転速度を調整したり、送り速度を調整
したり、これらのパラメータのうちの複数を調整しても
よい。
【0046】本実施形態によれば、ワーク50が加工途
中の状態にあり、まだ加工面が粗いにもかかわらず、加
工面の表面形状の光干渉測定ができる。このことを利用
して、ワーク50をクランプしたまま、加工途中で加工
面の測定が行われる。そして、測定結果を加工条件に反
映することにより、加工精度の向上が可能となる。ま
た、加工途中での表面形状の確認により、不良加工の発
生が未然に防止される。ワーク50をクランプしたまま
なので、短時間で測定を済ませられる。さらに、加工条
件を自動調整しているので、作業者の熟練度に起因する
ばらつきや環境条件の影響を減らすことができる、とい
う点でも加工精度が向上する。
【0047】「実施形態2」本実施形態では、本発明の
測定装置が砥粒加工装置に適用される。図5は、ラッピ
ングやポリッシングに用いることができるラッピング加
工機の斜視図であり、理解を容易にするために装置の一
部については断面が示されている。ラップマスター方式
といわれる一般的な加工機との相違点として、加工工具
たるラップ盤と、被加工物たるワークとの配置が上下に
逆である。本実施形態の測定装置は、加工面の平面度測
定用であり、図5の加工機に一体に備えられている。
【0048】装置ベース1の上には円柱形の加工機構ベ
ース3が搭載されている。加工機構ベース3の構造は、
一般的に使用される上皿式のラップ加工装置のものとほ
ぼ同様である。加工機構ベース3の上側には、円板形の
ラップ盤5が設けられており、ラップ盤5の中央には回
転軸7が固定されている。この回転軸7が、加工機構ベ
ース3の中心部に設けられた垂直方向の穴に嵌められて
おり、回転軸7は、図示しない軸受により、加工機構ベ
ース3に対して回転自在に軸支されている。さらに加工
機構ベース3内部にはモータが備えられており、このモ
ータにより回転軸7が反時計方向(矢印X)に回転駆動
される。ラップ盤5の下面(加工基準面)は、加工機構
ベース3の上面と平行である。本実施形態の特徴とし
て、図示のように、ラップ盤5には多数の測定窓9が設
けられている。各測定窓9は、ラップ盤5を厚さ方向に
貫通する円形の開口である。
【0049】加工機構ベース3とラップ盤5との間に
は、被加工物たる円板形状のワーク11が3個、配置さ
れている。ワーク11は、ラップ盤5の回転軸7を中心
にして120度おきに等間隔に位置し、かつ、回転軸7
から等距離に位置している。各ワーク11は、同一外径
のワーク台13に載せられている。ワーク台13は、加
工機構ベース3に埋め込まれたリング形状のベアリング
A14によって、加工機構ベース3に対して回転自在に
支持されている。また、各ワーク11は、側方から2個
のベアリングB15によって支持されている。2個のベ
アリングB15の配置は、ワーク11をワーク台13と
同軸の位置に保持できるように設定されている。回転す
るラップ盤5とともにワーク11が移動しようとする
と、この移動を2つのベアリングB15が阻止する。こ
のようにして、ワーク11は、両ベアリングにより、加
工機構ベース3上の決まった位置で回転自在に支持され
ている。なお、本実施形態では、3個のワーク11が同
時に加工されるが、加工個数はこれに限られない。実際
の加工に差し支えない範囲で、ワーク11の配置も自由
である。
【0050】ラップ盤5は、ワーク11の上に載せられ
ており、自重によってワーク11に押しつけられてい
る。必要に応じ、ラップ盤5の中央に重りを載せるなど
して、加工加重を付加してもよい。ラップ盤5が反時計
方向に回転するとき、これにつれて、ワーク11は、加
工機構ベース3上の同一位置で回転する。ラップ盤5を
基準にすると、ワーク11は、回転軸7を中心にした公
転と、ワーク11自身の中心軸を中心にした自転とを行
う。
【0051】本実施形態では、遊離砥粒方式が採用され
ている。ラップ盤5が回転している状態で、図示しない
ラップ液供給装置が、所定位置で、加工液たるラップ液
をラップ盤5に滴下する。ラップ液供給装置は、適当な
周期毎に自動的に所定量のラップ液を供給する。なお、
ラップ液供給装置は、作業者が操作する手動式のもので
もよい。ラップ液は、液中に砥粒を混ぜたものである。
干渉測定への影響を極力抑えるために砥粒サイズは小さ
いほうがよい。粒径1μm以下の砥粒を使うことが好ま
しく、本実施形態では、粒径0.25μmのダイヤモン
ド砥粒を使用している。この砥粒を混ぜた適度な粘度を
もつラップ液が、測定窓9を伝わり、ラップ盤5とワー
ク11の境界面に侵入する。ラップ盤5とワーク11の
間に砥粒が介在した状態で、両者が擦り合わされる。こ
のようにして、ワーク11の上面がラッピング加工ある
いはポリッシング加工される。
【0052】また、ラップ盤5の下面には、塗布部材
(図示せず)が取り付けられている。塗布部材は、ラッ
プ盤5とともに回転しつつ、ワーク11と接触し、ラッ
プ液をワーク11の加工面に塗り広げて、図1に示した
ような均一なラップ面の皮膜を形成する。ここで、ラッ
ピングとポリッシングの相違点は、主として、ラップ盤
5におけるワーク11との接触面の固さにある。通常、
ラッピング用のラップ盤5の接触面は固く、加工により
ワーク表面のうねりが小さくなる。一方、ポリッシング
用のラップ盤5の接触面は柔らかく、加工によりワーク
表面の鏡面仕上げが行われる。
【0053】本実施形態では、ラッピング用のラップ盤
5に対しては、接触面に塗布部材が取り付けられる。例
えば、図3に示したのと同様に、複数個の扇型の塗布部
材が、周方向に等間隔に取り付けられる。ラップ盤5の
測定窓9は、塗布部材の取り付けられた部分にも、塗布
部材を貫通して設けられる。塗布部材の表面と、ラップ
盤5の下面とは、ほぼ同一高さにある。塗布部材を、ラ
ップ盤5の下側に設けられた凹部にはめ込むように取り
付けることが好適である。塗布部材は、塗布性およびワ
イプ性に優れた材料、すなわち、ワーク11にラップ液
を塗りつけ、かつ、均一に広げられる材料でできてい
る。これにより、ワーク11の表面が粗い場合でも、表
面粗さ曲線の谷の部分に測定液が押し込まれ、図1に示
すような均一な皮膜がワーク11上に形成される。塗布
部材20の材料は、好適には、例えば、発砲ゴム、ウレ
タンスポンジ、ウレタン樹脂、羅紗布などである。
【0054】ポリッシング用のラップ盤5に対しては、
通常、塗布部材の取付は不要である。上記のように、ポ
リッシング用のラップ盤5の接触面は、元から柔らか
い。この柔らかさを得るために、ラップ盤5の表面に
は、ウレタン樹脂等の柔らかいパット部材が貼り付けら
れている。このパット部材が塗布性およびワイプ性に優
れている限り、そのまま図1の皮膜を形成する本発明の
塗布部材として利用できる。従って、ラップ液の塗布用
に新たな塗布部材を取り付ける必要がない。ラップ盤5
の測定窓9は、パット部材を貫通して設けられる。この
ように、ポリッシング用のラップ盤5については、通常
のラップ盤の構造を利用して測定用の皮膜が形成できる
ので、簡易な構成ですむ。
【0055】一方、装置ベース1上には、加工機構ベー
ス3の横に、円柱形状の支持柱17が設けられ、支持柱
17の上には干渉計本体19が取り付けられている。干
渉計本体19は、加工機構ベース3の上方へはり出して
おり、先端部分はワーク11の上方に位置している。こ
の先端部分に干渉計が収納されており、干渉計が下方の
ワーク11の加工面を対象として干渉縞検出を行う。干
渉計は、フィゾー式等の周知のものでよい。本実施形態
の場合、干渉計は下方へ平行光線を照射し、この光線が
測定窓9を通り、ワーク11上のラップ液の皮膜で反射
する。反射光を基に干渉計では干渉縞を表す像が生成さ
れる。干渉計の検出範囲はワーク11の大きさにほぼ等
しく、これに合わせて干渉計本体19の下側の開口の大
きさも設定されている。従って、干渉計は一度に一つの
ワーク11の全範囲についての干渉縞の像を生成する。
【0056】干渉計本体19は、図示しないアクチュエ
ータにより、支持柱17に対して回転され(矢印Y)、
かつ、水平長手方向(図示の矢印Z)に伸縮される。従
って、干渉計は、2次元方向に移動可能であり、3つの
ワーク11の上方に位置して、各ワーク11を計測可能
である。
【0057】干渉計による干渉縞の検出を正確に行うた
めには、測定窓9がワーク11と対面している部分にお
いて、加工面上にラップ液の均一な皮膜が形成されてい
る必要がある。このような均一な皮膜が得られるよう
に、ラップ盤5の回転数が適度に制御される。これによ
り、加工中において干渉計を用いて加工面の平面精度を
計測することができる。
【0058】図6〜図8を用いて、上記の干渉計を用い
て得られる干渉縞の像について説明する。図6〜図8
は、CCDカメラ等を用いて干渉縞の像を画像化したも
のである。
【0059】図6は、ラップ盤5が回転している最中で
あって、盤上にラップ液を滴下した直後に撮影されたも
のである。条件としては、ワーク11はゲージ用のステ
ンレス部材であり、ワーク11の直径は約50mm、各
測定窓9の直径は8mmであり、ラップ盤5は、同図の
領域において、図中の左下方向に約30mm/secの
速度で移動の最中である。ラップ液は、水とアルコール
の混合液に砥粒を混ぜたものである。ラップ液の皮膜の
厚さは、約0.3μm程度またはそれ以下の好ましい厚
さとなっている。
【0060】図6の状態では、ラップ液供給直後である
ために、まだ、ラップ液の膜厚が安定していない。図6
の中央部に丸印をつけた窓部ではラップ液が多少余分で
あり、表面張力が作用して窓部周辺にラップ液が集まっ
ており、そのために干渉縞が乱れている。また、図6の
右上に丸印をつけた窓部では、ラップ盤の移動に伴い、
移動方向と反対側(移動方向に沿った後ろ側)の縁部に
て余分なラップ液がかき寄せられ、ここでも干渉縞が乱
れている。しかし、ラップ液が適量になっている他の窓
部分では、ラップ液がワーク11の表面上に薄く塗り広
げられるように均一の液膜を形成しており、良好な干渉
像が得られている。ラップ液の供給から適当な時間をお
けば全体に膜厚が均一化するので、これを待ってから実
際の測定をするとよい。
【0061】図7は、好適な条件のもとで撮影された干
渉縞の画像を示している。ラップ液の膜厚が均一になる
回転速度でラップ盤5が回転駆動され、かつ、ラップ液
の供給後に膜厚が安定した後に撮影された画像である。
図7は、加工開始からかなり早い時期に撮影された画像
である。また、図8は、比較用の画像であり、図7に示
されるワークそのものを、加工前に別の従来の干渉計を
用いて計測することにより得られた干渉像である。
【0062】図7と図8を比較すると、干渉縞の全体的
な形状はかなり近似していることがわかる。従って、本
実施形態の測定装置には、加工中における加工面の平面
形状の測定を十分な精度で実現する能力があることがわ
かる。
【0063】図7の画像の利用法の例を説明する。干渉
像は、例えば、加工機に備えられた表示装置に表示され
る。作業者は、表示を見て平面度を目視判定する。そし
て、平面度が要求値に達していると判断したとき、加工
機を止めてワーク11を取り出す。従って、要求精度が
得られたか否かを確認するために、加工途中でいちいち
ワーク11を加工機から取り出して測定を行う必要がな
い。
【0064】ただし、この手法では、図7の画像をその
まま利用している。図7の画像では、測定窓以外の部分
であって干渉縞が見えない部分がかなり広い。見えない
部分については、窓部分の像を基にした作業者の推量に
頼らなくてはならない。この点に鑑みて、適当な補間処
理などの画像処理によって隣合う窓同士の縞模様をつな
いでしまう手もある。また、好ましくは、下記のような
手法を用いて、ワーク11全体の実際の干渉像を得るの
がよい。
【0065】図9は、ワーク全体の干渉像を得るための
手法を示しており、この手法では、複数画像を合成する
ことにより、ラップ盤5に遮られて見えない部分がなく
なる。図9の画像Aは、一つの測定窓9の部分の干渉縞
の画像である。画像Bは、画像Aを撮影してから、ラッ
プ盤5が少し回転した後に撮影された画像である。画像
Aと画像Bとでは、撮影時のラップ盤5の位置が異な
り、ワーク11の位置は同じである。従って、両画像で
は、ワーク11上で干渉縞のできる位置は同じであり、
また、ワーク11の異なる部分が測定窓9から見えてい
る。2つの画像から測定窓部分(すなわちラップ盤5以
外の部分)を抽出して合成すれば、画像Aのみのときよ
り広い範囲の干渉像が得られる。このような処理をさら
に複数の画像について行うことにより、ワーク全体の干
渉像が得られる。
【0066】本実施形態では、合成処理として、具体的
には下記のような手法が用いられる。図9の下側には、
画像A、画像Bについて、図中のラインLに沿った明る
さ強度の分布が示されている。横軸はラインL上の位
置、縦軸は明るさ強度であり、図示のごとく画像A、画
像Bは256階調の画像である。明るさ強度は、画像デ
ータ中の画素ごとのデータに含まれている。
【0067】図9において、縦軸上のIRは、ラップ盤
部分の平均的な明るさ強度である。ラップ盤は、どの部
分もほぼ一定の明るさ強度に映るようにその表面が仕上
げられている。また、ラップ盤5の干渉像が生成されな
いように、ラップ盤表面は適当な粗さに仕上げられてい
る。本実施形態では、ラップ盤の材質や仕上げ、干渉計
の調整や画像の適当な前処理により、IRが約192
(256階調の中間)になるように設定されている。I
Rの値は、光学系ノイズや性能でも多少変化するので、
使用前に予め測定を繰り返して適切な値を調べておくこ
とが好ましい。
【0068】図9に示されるように、画像A、画像Bの
双方において、ラップ盤がないところでは、干渉縞の明
暗に応じて周期的に明るさ強度が変化し、ラップ盤のあ
るところでは明るさ強度がほぼ一定になる。
【0069】ここでは、画像Aをベースとして、この画
像Aに画像Bを合成する。両画像で同位置(m,n)
(m、nは画像中の座標)の画素pに着目する。画像
A、画像Bにおける画素p(m,n)の明るさ強度を、
それぞれ、IA(m,n)、IB(m,n)とする。この
IA(m,n)、IB(m,n)とIRの差の絶対値a
p、bpを、下式に従って求める。
【0070】
【数1】ap=|IR−IA(m,n)| bp=|IR−IB(m,n)| ap<bpであれば、画像Bのデータ中の画素pの明る
さ強度をもって、画像Aのデータ中の画素pの明るさ強
度を置き換える。すなわち、画像Aのデータ中のIA
(m,n)を、IB(m,n)に置き換える。ap≧b
pであれば、置き換えは行わず、当該画素pに関し、画
像Aのデータをそのままとする。
【0071】画素pが図示の位置にあるとき、画像Aに
ついては画素pがラップ盤部分にあり、apがほぼ0で
ある。画像Bでは画素pが干渉縞の暗い部分にある。b
pがapよりも大きいので、IA(m,n)がIB(m,
n)に置き換えられる。一方、画素q(m1,n1)に
ついてみると、画像Aでは画素qが干渉縞の明るい部分
にある。画像Bでは画素pがラップ盤部分にあり、bq
はほぼ0である。従って、IA(m1,n1)は、IB
(m1,n1)には置き換えられず、そのままとされ
る。
【0072】同様の処理が、画像全体について行われ
る。図9の上部においては、画像Bにしか表されない三
日月型の干渉像部分があるが、この三日月型の部分が上
記の処理結果として画像Aに加わる。さらに複数の画像
C、D・・を用いて、A+C、A+Dという調子で同様
の処理を行うことにより、さらに広い範囲の干渉像が画
像Aに加わる。このようにして、ワーク11の全体を網
羅する干渉像が得られる。原理的には、例えば、少なく
とも図10のように測定窓を配置しておけば、どの位置
にどの大きさのワークが配置されたときでも、ワーク全
体の干渉像を得ることができる。なお、ここでは、各画
素の明るさ強度を処理対象としたが、その他のデータで
あって干渉縞を表すもの(例えば、色値や輝度値)を処
理対象としても、同様の処理が可能である。
【0073】次に、本実施形態の加工装置による自動加
工について説明する。図11は、ラップ加工装置の全体
構成を示すブロック図である。前述のように、ワーク1
1の上にラップ盤5が配置され、その上方の干渉計本体
19内に干渉計21が配置されている。干渉計21には
カメラ装置が内蔵されており、干渉縞の像を撮影した画
像はコントローラ23へ送られる。コントローラ23に
は、測定部25、アクチュエータ制御部27、ラップ液
供給制御部29、モータ制御部31が設けられている。
【0074】測定部25において、干渉縞画像生成部2
5aは、干渉計21の出力を基に、干渉縞の画像のデジ
タルデータを生成する。この画像生成部25aには、図
9を用いて説明した画像合成を行う画像合成部25bが
含まれる。測定部25は、干渉計21を制御して、ラッ
プ盤5の角度位置が少しずつ異なるときの複数の干渉像
を取得する。そして、干渉縞画像生成部25aでは、前
述の画像合成により、複数の干渉像から、ワーク全体に
渡って連続する干渉縞を表す画像が生成される。平面度
判定部25cは、画像合成部25bにて生成された画像
を用いて、加工面の平面度を判定する。干渉縞の像から
平面度を得るための構成自体は周知であり、ここでの説
明は省略する。
【0075】アクチュエータ制御部27は、アクチュエ
ータ33を制御している。アクチュエータ33は、前述
のように、干渉計本体19を支持柱に対して回転させ、
また干渉計本体19を伸縮させる。これにより、干渉計
21は3つのワーク11のそれぞれの上方に移動する。
ラップ液供給制御部29は、ラップ液供給装置35を制
御対象として、ラップ液の供給位置、供給時期、供給量
を制御している。ラップ液供給装置35は、前述のよう
に、ラップ盤5にラップ液を滴下する。モータ制御部3
1は、ラップ盤5を回転させるモータ37の回転、停止
および回転速度を制御する。
【0076】コントローラ23は、さらに、ラップ盤5
の高さ方向の位置を検出する位置センサ39と接続され
ている。位置センサ39の出力を基に、ラップ盤の移動
量が分かり、また、ワーク11の厚さや、ラップ加工に
よって削られた量が分かる。
【0077】また、コントローラ23には、出力装置と
してのディスプレイ41とキーボード等の入力装置43
が接続されている。ディスプレイ41には、干渉縞画像
生成部25aで生成された画像が表示される。入力装置
43は、作業者が、装置の運転、停止やその他の指示を
入力するための装置である。ディスプレイ41は、作業
者の操作に必要な画面表示も適宜行う。
【0078】次に、図11の装置の動作を説明する。加
工開始時、モータ制御部31がモータ37を回転させ
る。ラップ盤5が回転しはじめ、ラップ盤5に対しワー
ク11が公転および自転を行う。これとともに、ラップ
液供給制御部29がラップ液供給装置35にラップ液を
供給させ、ラップ液は測定窓を通ってラップ盤5とワー
ク11の隙間に入る。このようにしてラップ加工(ラッ
ピングやポリッシング)が行われる。
【0079】アクチュエータ制御部27は、アクチュエ
ータ33を制御して、干渉計21を、3つのワーク11
の上方へ順番に移動させる。各ワーク11の上方では、
干渉計21が、測定部25の指示に従い、ワーク11の
干渉縞の像を検出してカメラ装置にて撮影し、コントロ
ーラ23に送る。アクチュエータ33および干渉計本体
19は、この動作を所定周期で繰り返し行う。
【0080】ラップ液供給制御部29は、所定時間おき
にラップ液を供給させる。この供給から一定の時間が経
過するまでは、干渉縞の検出は行われない。図6のよう
にラップ液が不均一な状態では、正確な平面度判断が難
しいからである。この処理では、例えば干渉計21での
撮影処理が禁止され、あるいは、測定部25でのデータ
処理が禁止される。
【0081】測定部25では、干渉計21の出力を基
に、加工中のワーク11の加工面の平面度を求める。平
面度が得られるたびに、その平面度が要求精度に達して
いるか否かが判断される。コントローラ23では、ま
た、位置センサ39の出力より、ワーク11の厚さが加
工要求値に達したか否かが判断される。ワーク11の厚
さが加工要求値に達し、かつ、平面度が要求精度に達し
ていると判断されたとき、モータ制御部31はモータ3
7を停止させる。
【0082】このように、本実施形態によれば、ワーク
11が加工途中の状態にあり、まだ加工面が粗いにもか
かわらず、加工面の表面形状が分かる。これは、加工面
上に形成された皮膜の表面を光干渉測定するという間接
的な測定により実現される。そして、ラップ盤5を回転
させてのラップ加工を行いながら、ワークの平面度など
の表面形態が分かる。要求精度が得られた時点で、モー
タを停止してラップ加工を終了させることができる。従
って、表面形状の測定結果を基にした、高精度な自動加
工が可能となる。
【0083】・本実施形態の変形例を説明する。本実施
形態の加工機は、ワーク11がラップ盤5の回転につら
れて自転するタイプであり、ワーク11には特に積極的
な回転は与えられない。これに対し、遊星歯車機構等を
用いてワーク11の自転を決まった回転数で行わせるタ
イプの加工機にも、当然、本実施形態を同様に適用可能
である。
【0084】・また、本実施形態の加工機は、遊離砥粒
方式の加工機である。遊離砥粒方式では、液体と砥粒を
混合した加工液が用いられる。これに対し、固定砥粒方
式の加工機にも本発明を適用できる。固定砥粒方式で
は、ラップ盤側の擦り合わせ面に砥粒が埋め込まれる。
【0085】・また、本実施形態では、一般的な砥粒加
工機の方式と異なり、ラップ盤が上に、ワークが下に配
置されている。これにより、干渉計の配置等が容易で本
発明が簡便に実現されている。変形例としては、一般的
な方式の砥粒加工機、すなわち、ラップ盤の上にワーク
を配置する加工機に本発明が適用されてもよい。干渉計
はラップ盤の下側に配置され、上方に位置するワークの
干渉縞検出を行う。この変形例では、測定精度の確保の
ため、ラップ液が干渉計にたれ落ちるのを効果的に防止
する構成を付加することが好ましい。例えば、ラップ液
供給装置として、ローラ式供給装置を採用する。この供
給装置は、いわゆるペンキ塗り用のローラの要領で、ラ
ップ盤の接触面に最小限に必要なラップ液を供給する。
これにより、ラップ液のたれ落ち量が最小限になる。さ
らに、ラップ盤の下方には、たれ落ちそうなラップ液を
回収する真空吸引式回収装置を設けることが好ましい。
この回収装置は、ラップ盤の底面や測定窓に降りてきた
ラップ液を空気とともに吸い込む。回収装置の代わり
に、加圧流体を吹き付ける吹付装置を設けてもよい。加
圧流体としては、空気や窒素等、加工や測定に影響のな
いものがよい。この場合、上記とは逆に、ラップ液が、
干渉計にかかる前に吹き飛ばされる。
【0086】・また、本実施形態では、加工機がワーク
の片面を加工する。これに対し、ワークの両面を加工す
る加工機にも、本発明を同様に適用可能である。また、
両面加工タイプの加工機において、ワークの上下に干渉
計を配置し、両側加工面の平面度の同時計測を行うこと
もできる。また、本実施形態では、ラップ盤およびワー
クは平面に置かれている。これに対し、ラップ盤やワー
クを縦に配置しても、また、その他の適当な角度に配置
してもよい。
【0087】・また、上記2つの実施形態に共通する変
形例として、測定対象の加工面は、平面に限られず、レ
ンズ製造時のような曲面でもよい。例えば、真球と実際
の加工面の形状とのずれというかたちで表面形状が特定
される。
【0088】・また、加工中と、加工後にワークを加工
機から取り外したときとで、ワークの表面形状が異なる
場合もある。この理由は、ワークの性質や加工機の仕様
や、加工中と加工後の温度差や、加工中の押圧力や、そ
の他の要因にある。このときは、例えば、加工中と加工
後の表面形状の変化を予め求めておき、この変化を見込
んだ加工を行えばよい。
【0089】・また、本発明の一態様の加工工具が備え
る測定窓によって、加工中に、干渉縞検出用の干渉計が
発した光を通過させて被加工物表面の干渉縞測定を行う
のみでなく、光変位計等の光測定器を使用して、より広
範囲の変位検出を行うことも可能である。
【0090】以上、本発明の2つの実施形態について説
明した。なお、一般的な加工機(実施形態ではフライス
加工)では、かなり大量の加工液(切削液、研削液等)
が使用されるため、加工最中はワークが加工液に浸され
ている。また、切削、研削等によりワークから削り取ら
れた切粉が散在している。そのため、測定に適した均一
で薄い皮膜をつくることができない。そこで、加工途中
でツールチェンジャを用いて加工工具が一旦待避され
る。加工液または測定液により切粉が洗い流され、測定
治具により測定液の均一な皮膜が形成され、それから測
定が行われる。
【0091】これに対し、砥粒加工の場合、それほど大
量の加工液(ラップ液)は用いられず、加工液中の砥粒
も微小である。また、ワークから出る切粉も微小であ
り、切粉が加工液とともに存在しても光干渉測定に支障
をきたさない。従って、加工液を測定液にも兼用でき
る。また、ラップ盤を、測定液を塗り広げて皮膜を作る
手段としても利用できる。そこで、加工のために加工液
を供給しながらラップ盤とワークを擦り合わせる工程に
て、測定用の皮膜形成も同時に行われる。特に、前述の
ように、ポリッシング用のラップ盤については、接触面
のパット部材(ウレタン樹脂等)が、そのまま、皮膜形
成のために加工液を塗り広げる塗布部材となる。このよ
うに、砥粒加工装置に本発明を適用することは、加工機
内での加工工具と測定治具の交換をせずに真のインプロ
セス測定ができ、構成も簡単ですむので好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の測定装置によりワーク表面に形成さ
れる測定補助液体の皮膜を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態1の測定装置付きの加工装
置の正面図である。
【図3】 図1の装置に設けられた測定治具の底面図で
ある。
【図4】 図1の加工装置の全体構成のブロック図であ
る。
【図5】 本発明の実施形態2の測定装置付きのラップ
加工装置の斜視図である。
【図6】 図5の装置の干渉計を用いて得られた干渉像
の一例を示す中間調画像の説明写真である。
【図7】 図5の装置の干渉計を用いて得られた干渉像
の一例を示す中間調画像の説明写真である。
【図8】 図7と比較用のための干渉像であって、加工
前のワークを用いて得られた干渉像を示す中間調画像の
説明写真である。
【図9】 ワーク全体の干渉像を得るための、複数の干
渉像の合成処理を示す図である。
【図10】 図9の処理を用いてワーク全体の干渉像を
得るために必要な測定窓の配置例であって、窓数を少な
くしたときの配置を示す、ラップ盤の平面図である。
【図11】 図5のラッピング加工機の全体構成のブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 ツールチェンジャ、12 測定治具、16 フラ
イス加工工具、18測定治具本体、20 塗布部材、2
2 測定窓、24 干渉計、30 測定液タンク、32
測定液供給ホース、34 コントローラ、36 測定
部、38 干渉縞画像生成部、40 判定部、50 ワ
ーク。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光干渉測定によってワークの表面形状を
    求める光干渉式測定装置であって、 測定用の補助液体を供給する補助液供給手段と、 補助液体をワークに塗布し、ワーク表面に均一な厚さの
    皮膜を形成する補助液塗布手段と、 を有し、前記皮膜の表面の光干渉測定を行うことによ
    り、ワークの表面形状を間接的に求めることを特徴とす
    る光干渉式測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の測定装置において、 前記補助液塗布手段は、 ワークに対して相対的に移動する本体部材と、 本体部材に取り付けられ、補助液体をワーク表面に塗り
    広げる塗布部材と、 本体部材に設けられ、光干渉測定のためにワークを照射
    する光を通過させる光透過窓と、 を有することを特徴とする光干渉式測定装置。
  3. 【請求項3】 ワークを支持するワーク支持部と、 ワークを加工する加工工具と、 測定用の補助液体を供給する補助液供給手段と、 補助液体をワークに塗布し、ワーク表面に均一な厚さの
    皮膜を形成する補助液塗布手段と、 前記皮膜の表面の光干渉測定を行うことにより、ワーク
    の表面形状を間接的に求める光干渉式測定手段と、 を含み、前記ワーク支持部にワークを支持したままで表
    面形状測定ができることを特徴とする加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の加工装置において、 前記光干渉式測定手段による測定結果に基づき、ワーク
    の加工条件を調整する加工制御部を含むことを特徴とす
    る加工装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4のいずれかに記載の加
    工装置において、 加工工具による加工と、光干渉式測定装置による測定と
    を切り換える加工・測定切換手段を有することを特徴と
    する加工装置。
  6. 【請求項6】 請求項3または4のいずれかに記載の加
    工装置において、 前記補助液塗布手段は、前記加工工具に設けられ補助液
    体をワーク表面に塗り広げる塗布部材を含み、 前記加工工具は、光干渉測定のためにワークを照射する
    光を通過させる光透過窓を有し、 前記光干渉式測定手段は、加工中に前記光透過窓を通し
    て光干渉測定を行うことを特徴とする加工装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の加工装置において、 加工工具に設けられワークと接触し加工する加工用部材
    が、前記塗布部材に兼用されることを特徴とする加工装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7のいずれかに記載の加
    工装置において、 前記補助液体が、加工のために用いる加工液に兼用され
    ることを特徴とする加工装置。
  9. 【請求項9】 ワークの加工に用いられる加工工具であ
    って、 補助液体をワークに塗布してワーク表面に均一な厚さの
    皮膜を形成し、皮膜表面の光干渉測定によりワークの表
    面形状を検出できるようにする補助液塗布手段を有する
    ことを特徴とする加工工具。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の加工工具において、 前記補助液塗布手段は、前記加工工具に設けられ補助液
    体をワーク表面に塗り広げる塗布部材を含み、この塗布
    部材には、ワークと接触し加工する加工用部材が兼用さ
    れることを特徴とする加工工具。
  11. 【請求項11】 請求項9または10のいずれかに記載
    の加工工具において、 光干渉測定のために光干渉式測定手段が発した光が通過
    してワークに達するための光透過窓を有することを特徴
    とする加工工具。
  12. 【請求項12】 光干渉測定によってワークの表面形状
    を求める光干渉式測定方法であって、 測定用の補助液体をワークに塗布してワーク表面に均一
    な厚さの皮膜を形成し、前記皮膜の表面の光干渉測定を
    行うことによりワークの表面形状を間接的に求めること
    を特徴とする光干渉式測定方法。
  13. 【請求項13】 前記補助液体は、ワークの材質に応
    じ、水、アルコール、油のいずれか、または、これらの
    うちの少なくとも2種類の液体の混合物であることを特
    徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の光干渉
    式測定装置、または請求項3〜8のいずれかに記載の加
    工装置、または請求項9〜11のいずれかに記載の加工
    工具、または請求項12に記載の光干渉式測定方法。
  14. 【請求項14】 前記補助液体には、界面活性剤が混ぜ
    られていることを特徴とする請求項13に記載の光干渉
    式測定装置、加工装置、加工工具、または光干渉式測定
    方法。
JP21931297A 1997-06-26 1997-07-29 光干渉式測定装置、その測定装置を備えた加工装置、その加工装置に適用される加工工具、および光干渉式測定方法 Pending JPH1144514A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008233085A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh & Co Kg 薄板加工における正常な状態の存在を検査するための方法及び装置
JP2011033372A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Mitsutoyo Corp 変位計の測定方法
JP2021044371A (ja) * 2019-09-11 2021-03-18 株式会社ディスコ 保持面の異物検出方法
WO2022162893A1 (ja) * 2021-01-29 2022-08-04 株式会社ニコン 工作機械、光学系及び計測装置

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