JP4056617B2 - インプロセス計測機能付き加工装置および光計測方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、計測機能付き加工装置および光計測方法に関し、特に、加工中にワークの表面を対象として光計測を行うインプロセス計測に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ワークの表面を加工して鏡面状態にする鏡面加工が周知であり、各種の製品の製造などに適用されている。鏡面加工においては、非常に高い加工精度が要求され、加工精度を調べるために精密測定が行われる。この種の精密測定には、光計測技術を用いることが周知である。例えば、光干渉式測定では、光学的な干渉縞検出が行われる。ワークの表面形状を表す干渉縞の像を利用して、表面性状(うねり、粗さ、形状等)が測定される。この種の測定装置としては、フィゾー式干渉計やマイケルソン式干渉計などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
通常の鏡面加工では、加工中はワーク(被加工物)に対して多量の加工液(水など)が連続的に供給されている。多量の加工液が存在すると、ワーク表面の光計測を行うことは困難である。従って、従来は、加工中には光計測による精密測定を行うことはできなかった。
【0004】
そこで、従来は、ワークを加工装置(工作機械)にセットした状態で、ある程度の加工が行われる。次に、ワークが加工装置から取り外され、洗浄される。それから、ワークは測定器にセットされ、光計測が行われる。計測終了後、ワークは計測器から取り外され、再び加工装置にセットされ、加工される。このようにして、加工工程と計測工程を交互に繰り返し、最終的に所望の加工精度が得られた時点で加工が終了する。
【0005】
しかしながら、上記の加工方法では、加工装置からワークを取り外して測定器にセットし、またその逆の作業を行い、この作業を繰り返す必要がある。これらの作業には多くの手間がかかり、このことは加工時間や加工コストを増大させる要因になっていた。さらに、加工と測定を別々の装置で行うために、加工条件の良否や加工精度の判断を的確に判断することも容易でなかった。また、ワークを加工装置にクランプ等で保持するときに、クランプ力が強すぎるためにワークに歪みが生じることがあり、この歪みは加工不良の原因になる。従来は、ワークセット状態でのクランプ歪みの検出は困難であり、クランプ歪み検出の専用計測器を設けるとコストがかかることもあって、加工不良の未然防止は困難であった。
【0006】
以上では、従来技術の問題を、鏡面加工を取り上げて説明したが、他の加工においても同様である。また、光干渉測定を例示したが、他の光計測においても同様である。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、加工中に、すなわちインプロセスにて、ワークの表面を対象とした光計測を行う機能を有する加工装置を提供することにあり、また、インプロセス測定を可能にする光計測方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、本発明の加工装置は、ワークを保持する保持手段と、前記ワークを加工する加工手段と、前記ワークに対して加工液を供給する加工液供給手段と、前記ワークの表面の光照射部位に光を照射することにより光計測を行う計測手段と、前記光照射部位の上にワーク表面に沿った一定方向の高速気体流を発生させる気体流発生手段と、を含み、前記高速気体流により光計測対象部位の加工液を排除して加工中の光計測を可能にする。
【0009】
本発明によれば、ワーク上の加工液が光照射部位から排除されるので、その部位に光を照射して、加工の最中であっても光計測を行うことができる。ただし、ただ適当に気体を吹き付けて加工液を排除しても良好な計測結果が得られない。空気の揺らぎが発生し、この揺らぎにより測定精度が落ちるからである。例えば、光干渉測定を取り上げて説明すると、空気の揺らぎに従って干渉縞の像が揺れ動いてしまい、適当な干渉縞が得られない。この問題を解決するため、本発明によれば、ワーク表面に沿った一定方向の高速気体流(層流的な気体流)を発生させ、この気体流に光路を横切らせる。この気体流が介在する場合にも、干渉縞の像の揺らぎは発生する。しかしながら、干渉縞には、一定方向の高速気体流の下では短い周期で揺れるという特性がある。この特性を利用して、適当な長さの期間に得られた干渉縞に対して平均化等の処理を施することにより、安定した測定結果が得られる。
【0010】
このように、本発明の装置は、測定結果の変動をなくすのではなく、ワーク表面に沿った一定方向の高速気体流により意識的に短い周期の変動を発生させ、これにより安定した良好な測定結果を得ることができる。
【0011】
本発明の好ましい一態様において、前記気体流発生手段は、前記ワークの表面の近傍にワーク表面と平行な細長形状の噴射スリットを有するノズル部と、このノズル部に圧縮気体を供給して前記噴射スリットから噴射させる気体供給パイプ部と、を含む。好ましくは、本発明の加工装置は、加工工具とワーク表面の前記光照射部位の間に設けられた保護カバーを有し、この保護カバーは、ワーク表面に対して立設され、加工工具から前記光照射部位への加工液の飛散を阻止して、前記高速気体流の乱れを防止する。この態様によれば、光照射部位に一定方向の高速気体流を確実かつ適切な状態で発生させることができる。
【0012】
好ましくは、本発明の加工装置は、 前記計測手段による測定結果の帰還により、前記加工手段の加工条件を自動調整する加工制御手段を含む。この態様によれば、測定結果を加工条件に反映して、不良加工を未然に防止し、加工精度の向上を図ることができる。
【0013】
例えば、前記計測手段は、前記ワークの表面性状を測定する光干渉式測定器である。また例えば、前記計測手段は、ワーク表面の位置を測定するレーザ式測定器である。
【0014】
以上に説明したように本発明によれば、ワーク表面に沿った一定方向の高速気体流を光照射部位に発生させることにより、加工中であっても良好な光測定が可能である。従って、加工途中でワークを加工装置から取り外して測定器にセットするといった作業が不要となり、加工時間や加工コストを低減することが可能となる。さらに、加工の最中に測定ができるので、加工条件の良否や加工精度の判断を容易に行うことができる。そして、測定結果を加工条件に帰還して、加工不良の未然防止や加工精度の向上を図ることも可能となる。この加工装置によれば、ワークのクランプ力が過大であることに起因するクランプ歪みの検出も可能となり、この点でも加工不良の未然防止が可能となる。
【0015】
また、本発明の光計測方法は、加工対象のワークの表面に光を照射することにより光計測を行う方法であって、前記ワークが加工装置に保持された状態で、前記ワークの表面上における前記光計測のための光照射部位にワーク表面に沿った一定方向の高速気体流を発生させることにより、前記ワークに供給される加工液を前記光照射部位から排除し、加工中の光計測を可能にする。この態様によれば、上記の加工装置において得られた効果が、方法というかたちで得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。本実施形態では、単結晶ダイヤモンドバイトを使用した切削やELID研削等により鏡面加工を行う加工装置に本発明が適用される。
【0017】
図1は、本実施形態の加工装置1を示しており、この装置では、フライカッタ10によりシングルポイントで鏡面加工が行われる。装置ベース2には、XYテーブル4が載っている。XYテーブル4は、アクチュエータ機構(図示せず)により水平方向に移動可能に設けられている(本実施形態では、X軸、Y軸が互いに直交して水平方向に設定され、Z軸は鉛直方向に設定されている)。XYテーブル4には、ワーク50が、図示しないクランプ装置によってクランプ固定されている。
【0018】
また、装置ベース2には、XYテーブル4の上方にZ軸ヘッド6が固定されている。Z軸ヘッド6は、Z軸スピンドル8を支持している。Z軸ヘッド6は、モータやアクチュエータ機構を内蔵しており、Z軸スピンドル8を回転させ、またZ軸方向に移動させる。加工の際は、Z軸スピンドル8が回転しながら、下方に送り駆動される。
【0019】
Z軸スピンドル8の先端には、工具としてのフライカッタ10が取り付けられている。図2に拡大して示されるように、フライカッタ10は円板形状を有し、外周面の一カ所に工具取付溝が形成されており、この取付溝にバイト12が取り付けられている。Z軸スピンドル8が回転しながら降下すると、バイト12がワーク50に接触し、これにより加工が行われる。
【0020】
図1に戻り、装置ベース2には、クーラント供給タンク14が取り付けられている。クーラント供給タンク14には、クーラントが溜められている。クーラントは、加工液の一種であり、ワークの冷却のためや、ワークの加工部分で発生する切粉を洗い流すために使われる。クーラント供給タンク14には、クーラント供給管16が接続されている。加工中、クーラントは、この供給管16を通ってワーク50およびその周辺に供給される。
【0021】
さらに、装置ベース2には、光干渉測定装置(以下、測定装置)18が取り付けられている。測定装置18は、フィゾー式等の周知のものでよい。測定装置18は下方へ平行光線(光軸22)を照射する。この平行光線は、2つのミラー20で反射され、ワーク50へ達する。そして、光線は、ワーク50表面で反射して測定装置18に戻り、測定装置18では、反射光を用いて干渉縞の像が生成される。干渉縞の像は、測定装置18に内蔵されたカメラにより撮影される。この干渉縞の像を用いて、うねり、粗さ、形状等の表面性状が検出される。
【0022】
図3は、ワーク50およびフライカッタ10を拡大し、模式的に示している。フライカッタ10が回転し、これによりバイト12がワーク50を切削している。ワーク50がXYテーブル(図示せず)とともに左方向に移動し、これにより、フライカッタ10は相対的に右方向に移動する。従って、加工方向は右方向である。干渉光路24は、測定装置18が発する光の通り路である。干渉光路24は、フライカッタ10の左に適当な距離だけ離れたところにあり、光照射部位26は、ワーク50の表面上において、干渉光路24を通った光が照射する部位である。
【0023】
本実施形態では、その特徴として、ワーク表面に沿った一定方向の高速気体流を光照射部位26に発生させるために、圧縮空気吹付け器(以下、吹付け器)28が設けられている。図4に示すように、吹付け器28のノズル32は、中空で細長形状を有し、その断面形状は一定である。そして、ノズル32の一面には、ノズル長手方向に沿って延びるように、細長いスリット34が設けられている。ノズル32にはパイプ36が接続され、さらにこのパイプが圧縮空気発生器に接続されている。圧縮空気発生器からパイプ36を通ってノズル32に圧縮空気が送り込まれ、この圧縮空気がスリット34から噴出する。
【0024】
図3に戻り、吹付け器28のノズル32が装置ベース2に対して取り付けられており、ただしノズル32は移動可能に取り付けられている。ノズル32の数は2個であり、2つのノズル32は、干渉光路24を挟んで一つずつを設けられている。そして、スリット34が、ワーク表面の近傍に、かつ、ワーク表面と平行に配置されるように、ノズル32の位置が設定されている。また、2つのノズル32は同じ方向を向けて設置されている。スリット34がフライカッタ10の方向を向くように、すなわち、圧縮空気がフライカッタ10の方向に噴出されるように、ノズル32の向きが設定されている。
【0025】
干渉光路24とフライカッタ10の間には、保護カバー板30が設けられている。保護カバー板30は、装置ベース2に取り付けられており、ワーク50の表面に立つように設けられている。フライカッタ10にかかったクーラントの一部が飛沫となって空中に飛び散る。保護カバー板30は、このクーラントの飛沫が干渉光路24または光照射部位26に達するのを防止する。また、保護カバー板30は、フライカッタ10の回転により光照射部位26の空気流が乱れるのを防止する機能ももつ。
【0026】
保護カバー板30の下端は、フライカッタ10の方向に折り曲げられており、カバー先端部とワーク50の間には所定寸法の隙間が設けられている。吹付け器28のノズル32から噴出された空気は、この隙間31を通ってスムーズにフライカッタ10方面へ逃がされる。
【0027】
上記の特徴的な構成を設けたことにより、本実施形態では、以下のように、加工中の光干渉計測を行うことができる。加工中は、クーラント供給タンク14から多量のクーラントがワーク50に供給される。このクーラントは、ワーク50の上部およびその周辺を流れる。加工により発生した切粉もクーラントとともに流れる。また、フライカッタ10の回転により、クーラントが飛散する。このような状況では、ワーク50の光照射部位26にクーラントや切粉が存在するために、光干渉計測を行うことはできない。
【0028】
そこで、本実施形態では、圧縮空気を吹き付けることにより、光照射部位26からクーラントおよび切粉を吹き飛ばす。クーラントおよび切粉が排除されるので、光照射部位26が露出される。また、フライカッタ10から飛散したクーラントの飛沫は、保護カバー板30に当たり下方へ落ちるので、干渉光路24には到達できない。従って、測定光は、干渉光路24を通って光照射部位26を照射できる。
【0029】
ただし、ただ単に任意の方向から空気を吹き付けても良好な測定結果を得ることは困難である。空気の揺らぎにより、空気屈折率の変動等が生じ、干渉縞も揺れてしまうからである。現に、市販の通常の光波干渉測定器では、測定の障害となる空気の揺れを防止するために、干渉光路を周囲から遮蔽する手段等が設ける措置が取られている。しかしながら、本実施形態では、クーラントおよび切粉を排除するための空気の吹付けが必要なので、干渉光路を遮蔽することはできない。従って、空気を吹き付けながらでも良好な測定結果を得られるようにすることが求められる。
【0030】
そこで、本実施形態では、その特徴として、上記のように吹付け器28を設けている。ノズル32のスリット34が、ワーク表面の近傍に、かつ、ワーク表面と平行に配置されており、このスリット34から圧縮空気が噴出する。この圧縮空気は、図3に矢印で示す一定の方向、すなわちフライカッタ10へ向けて高速に流れる。この気体流は、ワーク表面に沿って一定方向に真直に流れるので、層流的な流れと言うことができる。
【0031】
この一定方向の高速気体流がワーク表面に沿って流れる状態でも、光路は遮蔽されておらず、干渉縞の揺らぎは発生する。しかしながら、この条件下では変化の早い揺らぎが生じる。すなわち、干渉縞には、光路が一定方向の高速気体流を通過する場合には短い周期で揺れ動くという特性がある。
【0032】
本実施形態では、この特性を利用して、安定した干渉測定を行う。まず、一定方向の高速空気流を発生させて、クーラントおよび切粉を除去する。この状態で、所定測定期間に複数枚の干渉像を取得する。ここで、干渉縞を取得するタイミングの間隔は、干渉縞の揺らぎの1周期の長さより十分に短く設定する。また、上記所定測定期間は、干渉縞の揺らぎの1周期の長さより十分に長く設定する。これにより、複数周期に渡る多数の干渉縞画像が得られる。
【0033】
上記のようにして得られた複数の干渉縞画像が平均化される。概念的には、複数の干渉縞画像から同一座標の画素の画素値を抽出する。そして、これらの画素値を足し合わせた総計を画像枚数で割る。この処理を干渉縞画像の全画素について行う。これにより、平均化された干渉縞画像が得られる。この平均化画像は、揺れの中心にあるときの干渉縞の像を表す。なお、平均化画像に対して、適当なしきい値を用いた画像処理を施して、より鮮明な画像を得ることも好適である。また、上記の平均化処理は複数の画像を合成する処理の一種であるが、この平均化とは異なる他の適当な画像処理を用いて最終的な干渉縞画像を得てもよい。
【0034】
本実施形態によれば、上記のような手法により、加工中でも安定した干渉縞測定が実現される。ここに、一定方向の高速気体流を生成する吹付け器28は、(1)クーラントおよび切粉を吹き飛ばして光照射部位26を露出させる機能と、(2)干渉縞の揺らぎをなくすのではなく、意識的に短い周期の揺らぎを発生させることにより安定した測定を可能にする機能と、という2つの機能を併せ持っている。
【0035】
なお、室温、気圧、湿度などの要素に起因して干渉縞がゆっくりと大きく変化する。これに対し、上述のように、本実施形態の条件下では干渉縞が短い周期で揺れるので、干渉縞を取り込む測定期間も短く設定できる。従って、室温等の要因による影響を受けずに干渉縞の測定を行うことができるという利点がある。
【0036】
次に、図5は、上記の加工装置1の構成をブロック図のかたちで示している。図示のように、加工装置を制御するコントローラ40が設けられている。コントローラ40は、XYテーブル4を移動させるアクチュエータを制御して、XYテーブル4をワーク50とともに移動させる。また、コントローラ40は、Z軸ヘッド6に制御信号を出し、Z軸スピンドル8の回転駆動と送り駆動を制御する(駆動、停止、駆動速度等)。これにより、測定治具12のフライカッタ10が回転し、ワーク50へ押しつけられ、回転速度や押しつけ量(押しつけ力)が調整される。また、コントローラ40は、クーラント供給装置42を制御し、加工時には、クーラントをフライカッタ10およびワーク50へ供給させる。
【0037】
また、コントローラ40は、圧縮空気発生器44を制御して、圧縮空気を発生させる。前述のように、圧縮空気は、圧縮空気吹付け器28のパイプ36を通り、ノズル32のスリット34から噴射される。
【0038】
さらに、コントローラ40は、光干渉測定装置18を制御する。測定装置18にはカメラ装置が内蔵されており、干渉縞を撮影した画像がコントローラ40へ送られる。
【0039】
コントローラ40には測定部46が設けられている。測定部46は画像処理部48と判定部49を有する。画像処理部48では、光干渉測定装置18の出力を基に、干渉縞の画像のデジタルデータが生成される。ここでは、前述のように所定の測定期間内に得られた同一場所の複数の画像に対して平均化処理を行うことにより、平均化画像が生成される。判定部49は、干渉縞の画像データを基に、表面性状(うねりなど)に関する判定を行う。
【0040】
なお、図1および図3において、干渉縞を観測できる範囲は、測定光の照射部位26に限られている。従って、一カ所で測定を行っても、極めて狭い範囲の干渉縞画像しか得られない。そこで、コントローラ40は、XYテーブル4を制御して、ワーク50を移動させ、少しずつずれた複数の場所で干渉測定を行う。画像処理部48では、このようにして得られた複数の場所の干渉縞画像(平均化画像)が合成され、これにより適当な広さの範囲の干渉縞画像が得られる。この合成方法や干渉縞の解析方法については周知の技術を適用すればよい。例えば、特開平9−273908号公報、特願平9−187763号公報、「光干渉計測法の最近の進歩」(谷田貝豊彦、精密機械51/4/1985、65〜72頁)等に記載の方法を本実施形態に応用可能である。
【0041】
また、コントローラ40には、出力装置としてのディスプレイ52と、キーボード等の入力装置54が接続されている。ディスプレイ52には、画像処理部48で生成された画像が表示される。入力装置54は、作業者が、装置の運転、停止やその他の指示を入力するための装置である。ディスプレイ52には、作業者の操作に必要な画面表示も適宜行われる。
【0042】
次に、本実施形態の加工装置1の動作を説明する。まず、作業者により、ワーク50がクランプ装置を用いてXYテーブル4に固定される。また、作業者により、入力装置54を用いて、加工に関する各種の指示が入力される。この指示には、ワーク50をどれだけ加工するかの加工量(Z軸スピンドル8の全送り量に相当)が含まれる。また、この時点で、初期の加工条件(工具の送り速度、切込み量、切削速度等)が入力される。ここでは、デフォルト設定された加工条件が適用されてもよい。
【0043】
加工条件のうちの切込み量は、フライカッタ10をワーク50に押しつける量のことである。フライカッタ10のバイト12の先端とワーク50が単に丁度接触している状態では、バイト12がワーク50に食い込まないために加工が行われない。バイト12をワーク50へある程度押しつけ、食い込ませることにより、ワーク50の表面が削りとられる。このときの押しつけ量が、切込み深さである。切込み量が大きいと、加工時の振動発生等に起因して加工面のうねりが大きくなり、表面形状が悪化する。一方、切込み量が小さいと、その分だけ加工時間が長くなる。切込み量の初期値は、標準的な条件の下で表面形状が悪化しない範囲で大きな値に設定される。
【0044】
作業者は、入力装置54を用いて加工開始を指示する。コントローラ40は、XYテーブル4を制御して、ワーク50をZ軸スピンドル8の下方に位置させる。コントローラ40の制御により、初期の加工条件に従って、Z軸スピンドル8が回転しながら下方へ送られ、バイト12がワーク50に適量切込んだ状態でXYテーブル4が制御され、加工が行われる。加工開始後は、光干渉測定の測定結果を利用して、加工条件の手動調整または自動調整が行われる。測定は、加工中、すなわち、フライスカッタ10が回転した状態で行われる。
【0045】
[手動調整]
加工が開始してから適当な時間が経過すると、作業者が入力装置54を用いて測定実行を指示する。あるいは、測定は、所定時間の経過時点、または、所定量だけ加工された時点(所定の送り量だけZ軸スピンドル8が移動した時点)で、コントローラ40により自動的に行われてもよい。
【0046】
コントローラ40は、XYテーブル4を制御してワーク50を移動させ、測定光が所定の光照射部位26に当たるようにする。また、圧縮空気吹付け器28のノズル32が移動され、光照射部位26に対して所定の位置にセットされる。次に、コントローラ40の制御により、圧縮空気発生器44が圧縮空気を発生する。圧縮空気は、圧縮空気吹付け器28のパイプ36を通り、ノズル32のスリット34から噴射される。これにより、光照射部位26にはワーク表面に沿った一定方向の高速空気流が発生する。この状態で、光干渉測定装置18により測定が行われる。前述のように、所定の測定時間の間に複数枚の画像が撮影され、順次コントローラ40に送られる。また、XYテーブル4を移動させることにより、少しずつずれた複数の場所を対象として測定が順次行われる。
【0047】
コントローラ40の画像処理部48では、光干渉測定装置18から順次送られる画像が記録される。記録された複数枚の画像を基に、平均化処理や合成処理が行われ、最終的な干渉縞画像が生成される。この画像を用いて、判定部49は、うねり等の表面性状を判定する。表面性状の判定結果は、干渉縞画像とともにディスプレイ52に表示される。
【0048】
作業者は、ディスプレイ52の表示を見て、必要に応じて、入力装置54を用いて加工条件の調整を行う。例えば、作業者は、表面性状の内のうねりに注目して、うねりが最小になるように初期の研削条件を修正する。これにより、ワーク50の平面度を高くすることができる。
【0049】
加工条件の調整が終わると、コントローラ40は、光干渉測定装置18に測定光の照射を停止させ、また、圧縮空気発生器44に対して、圧縮空気の発生を停止させる。
【0050】
好ましくは、上記の測定や加工条件調整は、適当な間隔をおいて複数回行われる。また、上記においては、測定の際のみ圧縮空気が噴出されたが、圧縮空気が常に噴出されていてもよい。また、光干渉測定が、間隔をおかずに連続的に行われてもよい。
【0051】
コントローラ40は、加工条件が変更されなければ、初期の加工条件を維持する。加工条件の変更が指示されれば、その指示に従う。コントローラ40は、加工を継続し、最初に入力された加工量が達成された時点で加工を終了する。
【0052】
[自動調整]
自動調整の場合、測定は、コントローラ40により自動的に行われる。測定タイミングは、加工開始から所定時間の経過時点、または、所定量だけ加工された時点(所定の送り量だけZ軸スピンドル8が移動した時点)である。
【0053】
測定タイミングがくると、コントローラ40は、上記の手動調整の場合と同様の測定処理を実行する。測定部46では、干渉縞画像から表面性状が求められる。そして、適切な表面性状が得られるように加工条件が自動調整される。
【0054】
例えば、判定部49は、表面性状の内のうねりを求め、このうねりの大きさを適当な基準値と比較する。うねりが基準値より小さければ、コントローラ40は、現在の加工条件を維持する。うねりが基準値より大きければ、コントローラ40は、切込み量を下げるなど(シフト)、加工条件を調整して、うねりを低減する。また別の第2の基準値とうねりを比較し、この第2の基準値よりもうねりが小さければ、加工時間を短縮しても問題ないと判断して、切込み量等を増大させてもよい。上記の基準値が複数設けられ、複数段階で加工条件が調整されてもよい。さらに、表面性状に応じて加工条件が連続的に調整されてもよい。
【0055】
また、判定部49は、加工面が異常に歪んでいないかを調べる。クランプ装置がワーク50をクランプする力が強すぎたり、この力が複数の箇所にてアンバランスであると、ワーク50が異常に歪むことがある。異常な歪みが検出されたときは、コントローラ40は、加工を停止し、「異常歪み発生」をディスプレイ52に表示して作業者に知らせる。なお、この処理は、加工開始時点でも行うことが好ましい。
【0056】
なお、測定および加工条件の調整は、手動調整の場合と同様に、適当な間隔をおいて複数回行うことが好適である。また、圧縮空気の噴出が継続的に行われてもよい。また、光干渉測定が、間隔をおかずに継続的に行われてもよい。そして、表面性状が常時監視され、表面性状の変化に応じて加工条件が調整されてもよい。
【0057】
コントローラ40は、上記のようにして必要に応じて加工条件を調整しながら加工を行い、最初に入力された加工量が達成された時点で加工を終了する。Z軸スピンドル8は引き上げられ、停止される。
【0058】
以上、本発明の好適な実施形態を説明した。本実施形態によれば、圧縮空気吹付け器が設けられ、ワーク表面に沿った一定方向の高速気体流が光照射部位に生成され、これにより、加工中であっても安定した良好な光干渉測定結果が得られる。従って、加工途中でワークを加工装置から取り外して測定器にセットするといった段取り替え作業が不要となり、加工時間や加工コストを低減することが可能となる。
【0059】
また、加工中に加工条件の良否や加工精度の判断を容易に行うことができ、この判断に基づいて、加工精度を向上することが可能となり、また、不良加工発生を未然に防止することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態によれば、ワーククランプにより発生する歪みを観察することができる。これにより、クランプに起因する異常歪みが検出され、この点でも加工不良の未然防止が可能となる。
【0061】
また、本実施形態によれば、光干渉測定の結果を加工条件に帰還して加工条件の自動調整が行われ、これにより加工精度の向上を図ることができる。従来は加工条件の調整は作業者の判断で行われ、作業者の技能により加工精度にばらつきが発生することがあった。これに対し、本実施形態では、作業者の技能に依存しないで高精度加工を行うことができる。また、加工条件の調整により、可能な範囲で加工速度を増大することができ、この点でも本実施形態の装置は加工時間の短縮に寄与することができる。
【0062】
本実施形態の変形例を説明する。本実施形態では、圧縮空気吹付け器28のノズル32が、干渉光路24を挟んで2つ設けられている。これに対し、ノズル32の数は、必要に応じた適当な数でよく、例えば、どちらか一方のノズル32だけが設けられてもよい。また、保護カバー板は、干渉光路24を囲む形態であっても良い。
【0063】
本実施形態では、高速気体流を形成するために空気が用いられたが、その他の気体が用いられてもよい。また、干渉光は光ファイバーにより導波しても良い。
【0064】
本実施形態では、光干渉測定が行われた。これに対し、他の光測定が行われてもよい。例えば、レーザ式のインジケータによってワーク50の表面の位置(高さ)が測定されてもよく、この場合でも本発明の効果が、上記の実施形態と同様に好適に得られる。
【0065】
また、本実施形態では、本発明が鏡面加工に適用されたが、本発明の範囲内で他の種類の加工にも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の加工装置を示す図である。
【図2】 図1の加工装置のフライカッタを示す図である。
【図3】 図1の加工装置のフライカッタおよびワークとともに本実施形態の圧縮空気吹付け器を示す図である。
【図4】 圧縮空気吹付け器を拡大して示す図である。
【図5】 図1の加工装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 加工装置、2 装置ベース、4 XYテーブル、6 Z軸ヘッド、8 Z軸スピンドル、10 フライカッタ、12 バイト、14 クーラント供給タンク、16 クーラント供給管、18 光干渉測定装置、20 ミラー、22 光軸、24 干渉光路、26 光照射部位、28 圧縮空気吹付け器、30 保護カバー板、32 ノズル、34 スリット、36 パイプ、40 コントローラ、42 クーラント供給装置、44 圧縮空気発生器、46 測定部、48 画像処理部、49 判定部、52 ディスプレイ、54 入力装置。
Claims (7)
- ワークを保持する保持手段と、
前記ワークを加工する加工手段と、
前記ワークに対して加工液を供給する加工液供給手段と、
前記ワークの表面の光照射部位に光を照射することにより干渉縞の画像を取得して光計測を行う計測手段と、
前記光照射部位の上にワーク表面に沿った一定方向の高速気体流を発生させ、この高速気体流によって前記干渉縞に揺らぎが生じる、気体流発生手段と、
前記揺らいでいる干渉縞の、前記計測手段がとらえた画像を複数取得し、これらを平均化する画像処理手段と、
平均化された干渉縞画像に基づき、ワーク表面性状の判定を行う判定手段と、
を含み、前記高速気体流により光計測対象部位の加工液を排除して加工中の光計測を可能にすることを特徴とするインプロセス計測機能付き加工装置。 - 請求項1に記載の装置において、
前記気体流発生手段は、
前記ワークの表面の近傍にワーク表面と平行な細長形状の噴射スリットを有するノズル部と、
このノズル部に圧縮気体を供給して前記噴射スリットから噴射させる気体供給パイプ部と、
を含むことを特徴とするインプロセス計測機能付き加工装置。 - 請求項1または2のいずれかに記載の装置において、
加工工具とワーク表面の前記光照射部位の間に設けられた保護カバーを有し、 この保護カバーは、ワーク表面に対して立設され、加工工具から前記光照射部位への加工液の飛散を阻止して、前記高速気体流の乱れを防止することを特徴とするインプロセス計測機能付き加工装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の装置において、
前記計測手段による測定結果の帰還により、前記加工手段の加工条件を自動調整する加工制御手段を含むことを特徴とするインプロセス計測機能付き加工装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の装置において、
前記計測手段は、前記ワークの表面性状を測定する光干渉式測定器であることを特徴とするインプロセス計測機能付き加工装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の装置において、
前記計測手段は、ワーク表面の位置を測定するレーザ式測定器であることを特徴とするインプロセス計測機能付き加工装置。 - 加工対象のワークの表面に光を照射することにより干渉縞を得て光計測を行う光計測方法であって、
前記ワークが加工装置に保持された状態で、前記ワークの表面上における前記光計測のための光照射部位にワーク表面に沿った一定方向の高速気体流を発生させることにより、前記ワークに供給される加工液を前記光照射部位から排除し、干渉縞に揺らぎを生じさせ、揺らぎが生じた干渉縞の画像を複数取得し、これらを平均化し、この平均化された画像に基づきワークの表面性状を判定して、加工中の光計測を可能にすることを特徴とする光計測方法。
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