JP2011033162A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速が連続的になされるなどして油圧クラッチに熱負荷が続けて入力されるときなども、変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧が不足することがないようにした自動変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載されたエンジンに接続されると共に、複数個のギヤと油圧クラッチを備え、入力されるエンジンの出力トルクに基づいて変速先の速度段の油圧クラッチが変速で必要とするトルクを算出し、算出されたトルクからクラッチ摩擦係数μを用いて変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧を求め、求めた油圧を供給してエンジンの出力を変速する自動変速機の制御装置において、油圧クラッチのプレート温度Tpを推定し(S106,S108)、推定されたプレート温度に基づいて供給油圧を補正する(S102,S104)。
【選択図】図4

Description

この発明は自動変速機の制御装置に関し、より具体的には連続変速時に油圧クラッチのプレート温度が高くなって摩擦係数が低下した分を補正するようにした装置に関する。
下記の特許文献1において、平行に配置された入力軸と出力軸に支持された複数個のギヤと油圧クラッチを備え、油圧クラッチに油圧を給排させて変速する、いわゆる平行軸方式の自動変速機の制御装置において、油圧クラッチの摩擦係数を精度良く算出し、それに応じてクラッチトルクを油圧値に適正に変換する技術が提案されている。
即ち、特許文献1記載の技術にあっては、油圧クラッチの差回転を算出し、それから状態値(ゾンマフェルト数)を算出し、それからクラッチ摩擦係数μを算出し、算出されたクラッチ摩擦係数μを用いてクラッチトルクを油圧値に変換している。
特開2001−165301号公報
自動変速機において、変速が連続的になされるなどして油圧クラッチに熱負荷が続けて入力されると、油圧クラッチが過熱して摩擦係数が低下する。しかしながら、上記した従来技術においては油圧クラッチのプレート温度を考慮していないため、結果として油圧クラッチへの供給油圧が不足する場合があった。これは、プラネタリギヤを用いた自動変速機でも同様である。
この発明の目的は上記した課題を解決し、変速が連続的になされるなどして油圧クラッチに熱負荷が続けて入力されるときなども、変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧が不足することがないようにした自動変速機の制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、車両に搭載された内燃機関に接続されると共に、複数個のギヤと油圧クラッチを備え、入力される前記内燃機関の出力トルクに基づいて変速先の速度段の油圧クラッチが変速で必要とするトルクを算出し、前記算出されたトルクからクラッチ摩擦係数を用いて前記変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧を求め、前記求めた油圧を供給して前記変速先の速度段に相応するギヤを介して前記内燃機関の出力を変速する自動変速機の制御装置において、前記油圧クラッチのプレート温度を推定するクラッチプレート温度推定手段と、前記推定されたプレート温度に基づいて前記供給油圧を補正する油圧補正手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度に基づいて補正係数を算出し、前記算出された補正係数を乗じて前記クラッチ摩擦係数を補正することで、前記供給油圧を補正する如く構成した。
請求項3に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度が増加するにつれて減少するように前記補正係数を算出する如く構成した。
請求項4に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度に基づいて補正係数を算出し、前記算出された補正係数を前記供給油圧に加算される加算油圧に乗じることで、前記供給油圧を補正する如く構成した。
請求項5に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、アップシフトおよびダウンシフトにおいて前記供給油圧を補正する如く構成した。
請求項6に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、前記アップシフトにおいて、前記変速先の速度段の油圧クラッチに供給する油圧と現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について前記供給油圧を補正する如く構成した。
請求項7に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について前記供給油圧を補正するときは、前記クラッチ摩擦係数に対する係数によって前記供給油圧を補正する如く構成した。
請求項8に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、前記アップシフトでイナーシャ相において前記変速先の速度段の油圧クラッチについて前記供給油圧を補正する如く構成した。
請求項9に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧補正手段は、前記イナーシャ相において前記補正係数をラッチする如く構成した。
請求項1にあっては、複数個のギヤと油圧クラッチを備え、入力される内燃機関の出力トルクに基づいて変速先の速度段の油圧クラッチが変速で必要とするトルクを算出し、それからクラッチ摩擦係数を用いて変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧を求め、求めた油圧を供給して変速する自動変速機の制御装置において、前記油圧クラッチのプレート温度を推定し、推定されたプレート温度に基づいて供給油圧を補正する如く構成したので、変速が連続的になされるなどして油圧クラッチに熱負荷が続けて入力されるときも、油圧クラッチのプレート温度を推定し、それに基づいて供給油圧を補正することで、変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧が不足することがないと共に、乗員の感性にも良く適合させることができる。
即ち、油圧クラッチのプレート温度、換言すれば油圧クラッチの過熱状態を把握できないとすると、連続変速時の過熱した油圧クラッチでも所期の機能を保証できるように油圧設定する必要があるが、その場合には過熱していないときのクラッチトルクは過多となり、変速ショックが増加してしまう。
しかしながら、上記の如く構成することで、過熱状態にない(通常の)変速クラッチトルクを適正な値に設定しつつ、過熱状態のクラッチ摩擦係数の低下を表現できるため、過熱時の機能保証が可能となる。また、このクラッチ摩擦係数の低下分の補正は自動変速機の仕様によって決まるものであるので、換言すれば開発時に設定されるものではないことから、開発効率も向上させることができる。
請求項2に係る自動変速機の制御装置にあっては、推定されたプレート温度に基づいて補正係数を算出し、前記算出された補正係数を乗じてクラッチ摩擦係数を補正することで、供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、油圧クラッチの過熱によるクラッチ摩擦係数の変化を反映させたクラッチトルクを供給でき、変速ショックを常に最適にすることができる。
請求項3に係る自動変速機の制御装置にあっては、推定されたプレート温度が増加するにつれて減少するように前記補正係数を算出する如く構成したので、上記した効果に加え、油圧クラッチの過熱によるクラッチ摩擦係数の変化を一層良く反映させたクラッチトルクを供給でき、変速ショックを常に最適にすることができる。
請求項4に係る自動変速機の制御装置にあっては、推定されたプレート温度に基づいて補正係数を算出し、算出された補正係数を供給油圧に加算される加算油圧に乗じることで、供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、供給油圧を一層適正に補正することができ、変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧の不足を一層確実に回避することができる。
即ち、油圧を加算制御するとき、油圧によるクラッチトルクは油圧クラッチの過熱状態によって異なるが、推定されたプレート温度に基づいて得た補正係数を加算油圧に乗じることで、油圧クラッチの過熱状態の如何によらず、安定した加算トルクを供給でき、変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧の不足を一層確実に回避することができる。
請求項5に係る自動変速機の制御装置にあっては、アップシフトおよびダウンシフトにおいて供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、油圧クラッチの過熱状態が生じ易いアップシフトとダウンシフトにおいて現在と変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧の不足を一層確実に回避することができる。
請求項6に係る自動変速機の制御装置にあっては、アップシフトにおいて、変速先の速度段の油圧クラッチに供給する油圧と現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、アップシフトの現在の速度段の油圧クラッチが高温になった場合にトルク相において現在の速度段の油圧クラッチの伝達容量が不足して滑りが発生することがあるが、アップシフトにおいて変速先の速度段の油圧クラッチに供給する油圧と現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について供給油圧を補正する如く構成したので、そのような不都合が生じることがない。
請求項7に係る自動変速機の制御装置にあっては、現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について供給油圧を補正するときは、クラッチ摩擦係数に対する係数によって前記供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、供給油圧を簡易に補正することができる。
即ち、クラッチ摩擦係数に対する係数によって供給油圧を補正することで、補正量は油圧クラッチの基礎データによって自ずと決まることとなり、多様な変速事象について個々に設定する必要がないため、供給油圧を簡易に補正することができる。
請求項8に係る自動変速機の制御装置にあっては、アップシフトでイナーシャ相において変速先の速度段の油圧クラッチについて供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、アップシフトの変速先の速度段の油圧クラッチが高温になった場合にイナーシャ相において変速先の速度段の油圧クラッチの伝達容量が不足して滑りが発生することがあるが、アップシフトでイナーシャ相において変速先の速度段の油圧クラッチについて供給油圧を補正する如く構成したので、そのような不都合が生じることがない。
請求項9に係る自動変速機の制御装置にあっては、イナーシャ相において補正係数をラッチする如く構成したので、上記した効果に加え、供給油圧の指令値を安定させることができる。
即ち、油圧クラッチのプレート温度は変速中にも変化し続けるため、補正係数をそれに応じて変化させると、供給油圧の指令値が増減して不安定となるが、ラッチすることでそのような不都合を回避することができる。また、イナーシャ相において例えばイナーシャ相開始時において補正係数をラッチすることで、その後のプレート温度の変化も吸収することができ、供給油圧の指令値を安定させることができる。
この発明に係る自動変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す自動変速機の制御装置の動作を示すフロー・チャートである。 図2で予定する変速のタイム・チャートである。 図2フロー・チャートの変速制御処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図4のトルク油圧変換処理を変速先の速度段について示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図5の処理で使用されるμ補正係数の特性を示す説明グラフである。 同様に図5の処理で使用される油圧クラッチのプレート温度の算出を示す説明図である。 同様に図4のトルク油圧変換処理を現在段の速度段について示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図4の加算制御を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図9の処理で使用されるギヤレシオGRなどを示す説明図である。 同様に図9の処理で使用される加算補正係数の特性を示す説明グラフである。
以下、添付図面を参照してこの発明に係る自動変速機の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の一つの実施の形態に係る自動変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。
以下説明すると、符号Tは自動変速機(以下「トランスミッション」という)を示す。トランスミッションTは車両(図示せず)に搭載されてなると共に、前進5速および後進1速の速度段を有する平行軸式の有段自動変速機からなる。
トランスミッションTは、内燃機関(以下「エンジン」という)Eのクランクシャフト10にロックアップ機構Lを有するトルクコンバータ12を介して接続されたメインシャフト(入力軸)MSと、このメインシャフトMSに複数のギヤ列を介して接続されたカウンタシャフト(出力軸)CSとを備える。
メインシャフトMSには、メイン1速ギヤ14、メイン2速ギヤ16、メイン3速ギヤ18、メイン4速ギヤ20、メイン5速ギヤ22、およびメインリバースギヤ24が支持される。
また、カウンタシャフトCSには、メイン1速ギヤ14に噛合するカウンタ1速ギヤ28、メイン2速ギヤ16と噛合するカウンタ2速ギヤ30、メイン3速ギヤ18に噛合するカウンタ3速ギヤ32、メイン4速ギヤ20に噛合するカウンタ4速ギヤ34、メイン5速ギヤ22に噛合するカウンタ5速ギヤ36、およびメインリバースギヤ24にリバースアイドルギヤ40を介して接続されるカウンタリバースギヤ42が支持される。
上記において、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン1速ギヤ14を1速用油圧クラッチC1でメインシャフトMSに結合すると、1速(ギヤ。速度段)が確立する。
メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン2速ギヤ16を2速用油圧クラッチC2でメインシャフトMSに結合すると、2速(ギヤ。速度段)が確立する。カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ3速ギヤ32を3速用油圧クラッチC3でカウンタシャフトCSに結合すると、3速(ギヤ。速度段)が確立する。
カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ4速ギヤ34をセレクタギヤSGでカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン4速ギヤ20を4速−リバース用油圧クラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、4速(ギヤ。速度段)が確立する。
また、カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ5速ギヤ36を5速用油圧クラッチC5でカウンタシャフトCSに結合すると、5速(ギヤ。速度段)が確立する。
さらに、カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタリバースギヤ42をセレクタギヤSGでカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメインリバースギヤ24を4速−リバース用油圧クラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、後進速度段が確立する。
カウンタシャフトCSの回転は、ファイナルドライブギヤ46およびファイナルドリブンギヤ48を介してディファレンシャルDに伝達され、それから左右のドライブシャフト50,50を介し、エンジンEおよびトランスミッションTが搭載される車両(図示せず)の駆動輪W,Wに伝達される。
車両運転席(図示せず)のフロア付近にはシフトレバー54が設けられ、運転者の操作によって8種のレンジ、P,R,N,D5,D4,D3,2,1のいずれか選択される。
エンジンEの吸気路(図示せず)に配置されたスロットルバルブ(図示せず)の付近には、スロットル開度センサ56が設けられ、スロットル開度THを示す信号を出力する。またファイナルドリブンギヤ48の付近には車速センサ58が設けられ、ファイナルドリブンギヤ48が1回転するごとに車速Vを示す信号を出力する。
更に、カムシャフト(図示せず)の付近にはクランク角センサ60が設けられ、特定気筒の所定クランク角度でCYL信号を、各気筒の所定クランク角度でTDC信号を、所定クランク角度を細分したクランク角度(例えば15度)ごとにCRK信号を出力する。また、エンジンEの吸気路のスロットルバルブ配置位置の下流には絶対圧センサ62が設けられ、吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAを示す信号を出力する。
また、メインシャフトMSの付近には第1の回転数センサ64が設けられ、メインシャフトMSが1回転する度に信号を出力すると共に、カウンタシャフトCSの付近には第2の回転数センサ66が設けられ、カウンタシャフトCSが1回転する度に信号を出力する。
さらに、車両運転席付近に装着されたシフトレバー54の付近にはシフトレバーポジションセンサ68が設けられ、前記した8種のポジション(レンジ)の中、運転者によって選択されたポジションを示す信号を出力する。
さらに、トランスミッションTの油圧回路Oのリザーバの付近には温度センサ70が設けられて油温(Automatic Transmission Fluid温度。作動油の温度)TATFに比例した信号を出力すると共に、各クラッチに接続される共通油路には油圧スイッチ72が設けられ、その部位の油圧が所定値に達したとき、ON信号を出力する。
また車両運転席のブレーキペダル(図示せず)の付近にはブレーキスイッチ74が設けられ、運転者のブレーキペダル操作に応じてON信号を出力すると共に、アクセルペダル(図示せず)の付近にはアクセル開度センサ76が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APに応じた出力を生じる。
これらセンサ56などの出力は、ECU(電子制御ユニット)80に送られる。
ECU80は、CPU82,ROM84,RAM86、入力回路88、および出力回路90からなるマイクロコンピュータから構成される。マイクロコンピュータはA/D変換器92を備える。
前記したセンサ56などの出力は、入力回路88を介してマイクロコンピュータ内に入力され、アナログ出力はA/D変換器92を介してデジタル値に変換されると共に、デジタル出力は波形整形回路などの処理回路(図示せず)を経て処理され、前記RAM86に格納される。
前記した車速センサ58の出力およびクランク角センサ60のCRK信号出力はカウンタ(図示せず)で時間間隔が計測され、車速Vおよびエンジン回転数NEが検出される。第1の回転数センサ64および第2の回転数センサ66の出力もカウントされ、トランスミッションの入力軸回転数NMおよび出力軸回転数NCが検出される。
マイクロコンピュータにおいてCPU82は行先段あるいは目標段(変速比)を決定し、出力回路90および電圧供給回路(図示せず)を介して油圧回路Oに配置されたシフトソレノイドSL1からSL5を励磁・非励磁して各クラッチの切替え制御を行うと共に、リニアソレノイドSL6からSL8を励磁・非励磁してトルクコンバータ12のロックアップ機構Lの動作及び各クラッチ油圧を制御する。
このように、この実施例においてトランスミッションTは、車両に搭載されたエンジン(内燃機関)Eに接続され、平行に配置されたメインシャフト(入力軸)MSとカウンタシャフト(出力軸)CSに支持されたメイン1速ギヤ14などの複数個のギヤと油圧クラッチCn(n:1,2,3,4R,5)を備え、現在の速度段の油圧クラッチCnから油圧を排出させる一方、変速先の速度段の油圧クラッチCnに油圧を供給して複数個のギヤのうちの変速先の速度段に相応するギヤを介して、即ちメインシャフトMSまたはカウンタシャフトCSに結合させてエンジンEの出力を変速する。
次いで、この発明に係る自動変速機の制御装置の動作を説明する。
図2はその動作を示すフロー・チャート、図3は図2で予定する変速のタイム・チャートである。図2のプログラムは、所定時間、具体的には10msecごとに実行される。
以下説明すると、S10において検出された車速Vとスロットル開度THから公知のシフトマップ(シフトスケジューリングマップ。図示せず)を検索し、S12に進み、検索値を変速先の速度段SHと書き換え、S14に進み、現在係合されている現在の速度段を検出してGAと書き換えると共に、SHをGBと書き換える。
次いでS16に進み、変速モードQATNUMを検索する。
変速モードQATNUMは、具体的には図3に示す如く、11h(1速から2速へのアップシフト)、12h(2速から3速へのアップシフト)、21h(2速から1速へのダウンシフト)、31h(1速ホールド(保持))などと標記される。即ち、最初の数字が1であればアップシフトを、2であればダウンシフトを、3であればホールドを示す。
次いでS18に進み、S10以降の処理において変速が必要と判断されるとき、制御時期を示すRAM上の値SFTMON(図3に示す)を0に初期化する。
次いでS20に進み、変速制御を実行する。
図4はその変速制御を示すフロー・チャートである。
先ずS100において変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnの要求クラッチトルクを算出する。
これは、エンジン回転数NEとエンジン負荷を示す吸気管内絶対圧PBAに基づき、メインシャフトMSとトルクコンバータ12を介して入力されるタービントルク(より一般的にはエンジンEの出力トルク)を算出し、それに基づいて変速先の速度段(GB)において変速に必要なトルクを算出することで行う。尚、現在の速度段(GA)の油圧クラッチCnのクラッチトルクについては、図3の準備段階において別のルーチンで算出される。
次いでS102に進み、算出されたクラッチトルクを油圧に変換する。
図5はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
以下説明すると、S200においてアップシフト(Upshift)のI相(イナーシャ相)にあるか否か判断する。即ち、変速がアップシフトであり、そのイナーシャ相にあるか否か判断する。
S200で肯定されるときはS202に進み、アップシフトの変速先の速度段(ON側)に相応する油圧クラッチCnについての図6に示す特性をプレート温度Tpから検索してμ補正係数(摩擦係数μの補正係数)を算出する。
これに相応する油圧クラッチCnのプレート温度は、図4フロー・チャートの後述するステップS106,S108において算出されるが、理解の便宜上、先に説明する。
図7はその算出を示す説明図である。
図7に示す如く、油圧クラッチCnに単位時間(10msec)当たりに発生する熱量ΔQは、下記の式から算出される。
ΔQ=PRS2TRQ・domega・(1/100)
上記で、PRS2TRQは以下の式から算出される。
PRS2TRQ=(a+b−c)・μ・KDISK
ここで、
a:P(油圧)・Apis(油圧クラッチのピストン面積)、
b:Fctn(遠心力)、
c:Frtn(リターンスプリング荷重)、
μ:クラッチ摩擦係数(後述するS206で算出)、
KDISK:レシオ×油圧クラッチのディスクの枚数、
である。油圧Pは油圧指令値と制御時期を示すSFTMONなどから決定される。レシオはメインシャフトトルクに変換するための係数である。
また、domegaは以下の式から算出される。
domega=DCL・2・(π/60)
DCLは以下の式から算出される。
DCL=(NM−RATIOn・NC)
上で、RATIOn:n速度段のレシオである。尚、上記の算出で使用される値はほとんど固定値あるいは既定値であり、実測値(検出値)はNM,NCのみである。また、DCLをメインシャフトMS上の値に置き換えて計算するようにしたが、それぞれの速度段が存在するシャフト上の値として計算しても良い。
このように単位時間Δt当たりの発熱量としてΔQが算出され、それからΔQにおける温度上昇ΔTが以下のように算出される。
ΔT=ΔQ/Cp/m
上で、Cp:プレートの比熱、m:プレートの重さ(共に固定値)である。
次いで時間tにおける発熱量Q(t)が図示のように算出され、時間tにおける油圧クラッチCnのプレート温度Tpが図示のように算出される。
尚、油圧クラッチCnのプレートは作動油ATFとの熱交換で冷却されることから、以下の式に従って作動油ATFの熱吸収量Qoutを算出し、時間tにおける発熱量Q(t)から減算し、よって得た差からプレート温度Tpが算出される。
Qout=β(Tp−TATF)
尚、係数βの値はTATF(油温)と回転数(NMあるいはNC)によって持ち替えられる。
S202ではこのプレート温度Tpから図6に示す特性を検索してμ補正係数を算出する。μ補正係数は、図6に示す如く、プレート温度Tpが高くなるにつれて減少するように設定される。
尚、イナーシャ相アップシフト(Upshift)のI相(イナーシャ相)にあるが、制御初回ではない場合も、プレート温度Tpから図6に示す特性を検索してμ補正係数を算出する。
尚、S200で否定されるときはS204に進み、μ補正係数を1に設定する。このμ補正係数は乗算項であることから、1に設定することは補正しないことを意味する。これは、S200で否定されるときはトルク相となるが、トルク相ではこの補正は行わないためである。
次いでS206に進み、上記したクラッチ摩擦係数μを算出する。
クラッチ摩擦係数μの算出はこの発明の特徴の一つでもあるので、以下これについて詳細に説明する。
特許文献1記載の技術においては、油圧クラッチCnのクラッチ摩擦係数μは、クラッチ面圧、作動油の温度(TATF)およびクラッチの差回転で算出されるゾンマフェルト数Soによって表現されている。
ここで、ゾンマフェルト数Soは次式で表わされる。
ゾンマフェルト数So=作動油粘性係数・差回転/クラッチ面圧 (式1)
上記で、作動油粘性係数は作動油の温度TATFで検索される。クラッチ面圧は下記のように算出される。
クラッチ面圧=クラッチトルク/2nμRm
上で、n:油圧クラッチCnのクラッチディスク枚数、μ:クラッチ摩擦係数、Rm:油圧クラッチCnの有効半径(全て固定値)である。
最初に述べた如く、変速が連続的になされるなどして油圧クラッチCnに熱負荷が続けて入力されると、油圧クラッチCnが過熱して摩擦係数が低下する。しかしながら、特許文献1記載技術においては油圧クラッチCnのプレート温度Tpを考慮していないため、結果として油圧クラッチCnへの供給油圧が不足する場合があった。
従って、この実施例においては上記した不都合を解消するため、S206において式1で算出されるゾンマフェルト数に、S202(あるいはS204)で算出された、当該の油圧クラッチCnのプレート温度Tpで検索されるμ補正係数を乗じてゾンマフェルト数So、より具体的にはクラッチ摩擦係数μを補正する。
次いでS208に進み、算出(補正)されたクラッチ摩擦係数μを用い、以下の式に従ってクラッチトルクを油圧に変換して油圧値として算出する。
Pcl=(Tcl/2nμRm−Fctf+Frtn)/Apis
上記で、Pcl:クラッチ油圧、Tcl:クラッチトルクである。尚、Rmなどは既に説明した通りである。
図8は現在の速度段(GA)側についてのトルク油圧変換処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
以下説明すると、S300において変速がダウンシフト(Downshift)か否か判断し、肯定されるときはS302に進み、ダウンシフトの現在の速度段(OFF側)に相応する油圧クラッチCnについての図6に類似する特性(図示せず)をプレート温度Tpから検索してμ補正係数を算出する。
一方、S300で否定されるときはS304に進み、アップシフトの現在の速度段に相応する油圧クラッチCnについての図6に示す特性(図示せず)をプレート温度Tpから検索してμ補正係数を算出する。
尚、S302あるいはS304での検索に使用されるプレート温度Tpは図5フロー・チャートで図7を参照して説明したものと同様である。
次いで、図5フロー・チャートのS206,S208の処理と同様、S306に進んでクラッチ摩擦係数μを算出し、S308に進んで算出(補正)されたクラッチ摩擦係数μを用い、クラッチトルクを油圧に変換して油圧クラッチCnに供給すべき油圧値として算出する。
図4フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS104に進み、加算制御を実行する。
これは、上記のようにして算出された油圧をベースとし、それに変速中の油圧を加算することで回転変化中のクラッチトルクを適正に制御する処理である。尚、この制御はアップシフトとダウンシフトの双方においてイナーシャ相で実行されるが、図9ではアップシフトを例にとって説明する。
以下説明すると、S400において、イナーシャ相(I相)の制御初回にあるか否か判断し、肯定されるときはS402に進み、加算油圧(より正確には加算油圧量。以下同じ)を零とすると共に、プレート温度Tpをバックアップ(ラッチ)する。
即ち、油圧クラッチCnのプレート温度Tpは変速中にも変化し続けるが、補正係数をそれに応じて変化させると供給油圧の指令値が増減して不安定となることから、ラッチすることでそのような不都合を回避するためである。
次いでS404に進み、GRがGR閾値1を超えるか否か判断する。
図10はGRとGR閾値1などの関係を示す説明図である。GRはギヤレシオを示し、(NM/NC)で得られる値である。
S404で肯定されるときは図10で「加算1」と示す時点にあることから、S406に進み、加算油圧に加算1用加算項を加算して得た値を加算油圧とする。
次いでS408に進み、加算補正係数の値を1とする。後述する如く、この補正係数は乗算項であることから、1とすることは補正しないことを意味する。
一方、S404で否定されるときはS410に進み、GRがGR閾値2を超えるか否か判断する。
S410で肯定されるときは図10で「加算2」と示す時点にあることから、S412に進み、加算油圧に加算2用加算項を加算して得た値を加算油圧とする。
次いでS414に進み、アップシフトの変速先の速度段(ON側)の加算2用の図11に示す特性を前記したプレート温度Tpから検索し、加算補正係数を算出する。図11に示す如く、この加算補正係数はプレート温度Tpが高くなるほど増加するように設定される。
またS410で否定されるときは図10で「加算3」と示す時点にあることから、S416に進み、加算油圧に加算3用加算項を加算して得た値を加算油圧とする。
次いでS418に進み、アップシフトの変速先の速度段の加算3用の図11に示す特性に類似する特性(図示せず)を前記したプレート温度Tpから検索し、加算補正係数を算出する。
次いでS420に進み、加算油圧に加算補正係数を乗じて加算油圧を増加補正する。即ち、油圧クラッチCnのプレート温度Tpに基づいて加算油圧を増加補正して供給油圧を補正することで、変速先の速度段の油圧クラッチCnへの供給油圧が不足することがないようにする。
図4フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS106に進み、先に説明した通り、油圧クラッチCnの発熱量Qを算出し、S108に進んでプレート温度Tpを算出する。
尚、図4フロー・チャートで説明した以外の変速制御は特許文献1に記載される制御と異ならない。
この実施例は上記の如く、車両に搭載されたエンジン(内燃機関)Eに接続されると共に、複数個のギヤ(14,16,..)と油圧クラッチCn(n:1,2,3,4R,5)を備え、入力される前記エンジンEの出力トルクに基づいて変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnが変速で必要とするトルクを算出し、前記算出されたトルクからクラッチ摩擦係数μを用いて前記変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnへの供給油圧を求め、前記求めた油圧を供給して前記変速先の速度段(GB)に相応するギヤを介して前記エンジンEの出力を変速するトランスミッション(自動変速機)Tの制御装置(ECU80)において、より具体的には車両に搭載されたエンジン(内燃機関)Eに接続され、平行に配置されたメインシャフト(入力軸)MSとカウンタシャフト(出力軸)CSに支持された複数個のギヤ(14,16,..)と油圧クラッチCn(n:1,2,3,4R,5)を備え、前記入力軸を介して入力される前記エンジンEの出力トルクに基づいて変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnが変速で必要とするトルクを算出し、前記算出されたトルクからクラッチ摩擦係数μを用いて前記変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnへの供給油圧を求め、前記求めた油圧を供給して前記変速先の速度段(GB)に相応するギヤを前記入力軸または出力軸に結合させて前記エンジンEの出力を変速するトランスミッション(自動変速機)Tの制御装置(ECU80)において、前記油圧クラッチCnのプレート温度Tpを推定するクラッチプレート温度推定手段(S106,S108)と、前記推定されたプレート温度に基づいて前記供給油圧を補正する油圧補正手段(S102,S104)とを備える如く構成したので、変速が連続的になされるなどして油圧クラッチCnに熱負荷が続けて入力されるときも、油圧クラッチCnのプレート温度Tpを推定し、それに基づいて供給油圧を補正することで、変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnへの供給油圧が不足することがないと共に、乗員の感性にも良く適合させることができる。
即ち、油圧クラッチCnのプレート温度Tp、換言すれば油圧クラッチCnの過熱状態を把握できないとすると、連続変速時の過熱した油圧クラッチCnでも所期の機能を保証できるように油圧設定する必要があるが、その場合には過熱していないときのクラッチトルクは過多となり、変速ショックが増加してしまう。
しかしながら、上記の如く構成することで、過熱状態にない(通常の)変速クラッチトルクを適正な値に設定しつつ、過熱状態のクラッチ摩擦係数μの低下を表現できるため、過熱時の機能保証が可能となる。また、このクラッチ摩擦係数μの低下分の補正は自動変速機Tの仕様によって決まるものであるので、換言すれば開発時に設定されるものではないことから、開発効率も向上させることができる。
より具体的には、前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度Tpに基づいて補正係数(μ補正係数)を算出し、前記算出された補正係数を乗じて前記クラッチ摩擦係数μを補正することで、前記供給油圧を補正する(S200からS208,S300からS308)如く構成したので、上記した効果に加え、油圧クラッチCnの過熱によるクラッチ摩擦係数μの変化を反映させたクラッチトルクを供給でき、変速ショックを常に最適にすることができる。
また、前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度Tpが増加するにつれて減少するように前記補正係数(μ補正係数)を算出する(s202,S204,S302,S304)如く構成したので、上記した効果に加え、油圧クラッチCnの過熱によるクラッチ摩擦係数μの変化を一層良く反映させたクラッチトルクを供給でき、変速ショックを常に最適にすることができる。
また、前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度Tpに基づいて補正係数(加算補正係数)を算出し、前記算出された補正係数を前記供給油圧に加算される加算油圧に乗じることで、前記供給油圧を補正する(S400からS420)如く構成したので、上記した効果に加え、供給油圧を一層適正に補正することができ、変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnへの供給油圧の不足を一層確実に回避することができる。
即ち、油圧を加算制御するとき、油圧によるクラッチトルクは油圧クラッチCnの過熱状態によって異なるが、推定されたプレート温度Tpに基づいて得た補正係数を加算油圧に乗じることで、油圧クラッチCnの過熱状態の如何によらず、安定した加算トルクを供給でき、変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnへの供給油圧の不足を一層確実に回避することができる。
また、前記油圧補正手段は、アップシフトおよびダウンシフトにおいて前記供給油圧を補正する(S200からS208,S300からS308)如く構成したので、上記した効果に加え、油圧クラッチCnの過熱状態が生じ易いアップシフトとダウンシフトにおいて現在と変速先の速度段(GA,GB)の油圧クラッチCnへの供給油圧の不足を一層確実に回避することができる。
また、前記油圧補正手段は、前記アップシフトにおいて、前記変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnに供給する油圧と現在の速度段(GA)の油圧クラッチCnから排出させる油圧について前記供給油圧を補正する(S200からS208,S300からS308)如く構成した。
即ち、アップシフトの現在の速度段(GA)の油圧クラッチが高温になった場合にトルク相において現在の速度段(GA)の油圧クラッチの伝達容量が不足して滑りが発生することがあるが、アップシフトにおいて変速先の速度段(GB)の油圧クラッチに供給する油圧と現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、そのような不都合が生じることがない。
また、前記油圧補正手段は、現在の速度段(GA)の油圧クラッチCnから排出させる油圧について前記供給油圧を補正するときは、前記クラッチ摩擦係数(μ補正係数)に対する係数によって前記供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、供給油圧を簡易に補正することができる。
即ち、クラッチ摩擦係数μに対する係数によって供給油圧を補正することで、補正量は油圧クラッチCnの基礎データによって自ずと決まることとなり、多様な変速事象について個々に設定する必要がないため、供給油圧を簡易に補正することができる。
また、前記油圧補正手段は、前記アップシフトでイナーシャ相において前記変速先の速度段の油圧クラッチについて前記供給油圧を補正する(S400からS420)如く構成した。
即ち、アップシフトの変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnが高温になった場合にイナーシャ相において変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnの伝達容量が不足して滑りが発生することがあるが、アップシフトでイナーシャ相において変速先の速度段(GB)の油圧クラッチCnについて供給油圧を補正する如く構成したので、上記した効果に加え、そのような不都合が生じることがない。
また、前記油圧補正手段は、前記イナーシャ相において前記補正係数をラッチする(S402)如く構成したので、上記した効果に加え、上記した効果に加え、供給油圧の指令値を安定させることができる。
即ち、油圧クラッチCnのプレート温度Tpは変速中にも変化し続けるため、補正係数をそれに応じて変化させると、供給油圧の指令値が増減して不安定となるが、ラッチすることでそのような不都合を回避することができる。また、イナーシャ相において例えばイナーシャ相開始時において補正係数をラッチすることで、その後のプレート温度Tpの変化も吸収することができ、供給油圧の指令値を安定させることができる。
尚、上記において平行軸式の自動変速機を例にとってこの発明を説明したが、この発明はプラネタリギヤを用いた自動変速機など、油圧クラッチを用いて変速を行うものであれば、どのような変速機にも妥当する。
T 自動変速機(トランスミッション)、E 内燃機関(エンジン)、O 油圧回路、14,16,18,20,22,24,28,30,32,34,36,42 ギヤ、Cn 油圧クラッチ、58 車速センサ、60 クランク角センサ、62 絶対圧センサ、64,66 回転数センサ、70 温度センサ、76 アクセル開度センサ、80 電子制御ユニット(ECU)

Claims (9)

  1. 車両に搭載された内燃機関に接続されると共に、複数個のギヤと油圧クラッチを備え、入力される前記内燃機関の出力トルクに基づいて変速先の速度段の油圧クラッチが変速で必要とするトルクを算出し、前記算出されたトルクからクラッチ摩擦係数を用いて前記変速先の速度段の油圧クラッチへの供給油圧を求め、前記求めた油圧を供給して前記変速先の速度段に相応するギヤを介して前記内燃機関の出力を変速する自動変速機の制御装置において、前記油圧クラッチのプレート温度を推定するクラッチプレート温度推定手段と、前記推定されたプレート温度に基づいて前記供給油圧を補正する油圧補正手段とを備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度に基づいて補正係数を算出し、前記算出された補正係数を乗じて前記クラッチ摩擦係数を補正することで、前記供給油圧を補正することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度が増加するにつれて減少するように前記補正係数を算出することを特徴とする請求項2記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記油圧補正手段は、前記推定されたプレート温度に基づいて補正係数を算出し、前記算出された補正係数を前記供給油圧に加算される加算油圧に乗じることで、前記供給油圧を補正することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記油圧補正手段は、アップシフトおよびダウンシフトにおいて前記供給油圧を補正することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  6. 前記油圧補正手段は、前記アップシフトにおいて、前記変速先の速度段の油圧クラッチに供給する油圧と現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について前記供給油圧を補正することを特徴とする請求項5記載の自動変速機の制御装置。
  7. 前記油圧補正手段は、現在の速度段の油圧クラッチから排出させる油圧について前記供給油圧を補正するときは、前記クラッチ摩擦係数に対する係数によって前記供給油圧を補正することを特徴とする請求項5記載の自動変速機の制御装置。
  8. 前記油圧補正手段は、前記アップシフトでイナーシャ相において前記変速先の速度段の油圧クラッチについて前記供給油圧を補正することを特徴とする請求項5記載の自動変速機の制御装置。
  9. 前記油圧補正手段は、前記イナーシャ相において前記補正係数をラッチすることを特徴とする請求項8記載の自動変速機の制御装置。
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