JP2000154867A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP2000154867A
JP2000154867A JP32940298A JP32940298A JP2000154867A JP 2000154867 A JP2000154867 A JP 2000154867A JP 32940298 A JP32940298 A JP 32940298A JP 32940298 A JP32940298 A JP 32940298A JP 2000154867 A JP2000154867 A JP 2000154867A
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rotation speed
speed
gear
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sun gear
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JP32940298A
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Naoya Takahagi
直矢 高萩
Hiroshi Kuroiwa
弘 黒岩
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乗員の不快感の少ない変速と、制御定数を決定
する工数を低減できる自動変速機の制御装置を提供する
ことにある。 【解決手段】摩擦係数算出手段108は、摩擦部材の回
転数と自動変速機の作動油温に基づいて摩擦係数を算出
する。作動油圧算出手段114は、この摩擦係数に基づ
いて摩擦部材を締結する作用力を算出し、算出された作
用力に基づいて摩擦部材を締結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のエンジン
の駆動力を自動変速機で変換し、車軸に伝達する動力伝
達機構に用いる自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの回転速度を自動変速機で変速
し、車輪に伝達するシステムを備える自動車では、変速
にかかる時間を最適に制御するため、摩擦部材に与える
作用力を運転状態に応じて制御している。それは、摩擦
部材に与える作用力が高いと、変速時に乗員に不快な変
速ショックが大きくなり、また、作用力が低いと変速時
間がかかりすぎて摩擦部材の寿命を短くし、さらに、変
速の間延び感がやはり乗員に不快感を与えてしまうため
である。
【0003】従来の自動変速機の制御装置では、例え
ば、特開平9−249051号公報に記載されているよ
うに、摩擦部材回転数と摩擦係数が一定と考え、伝達ト
ルクと目標トルクから摩擦部材への作用力を決定してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−249051号公報に記載されている方法では、摩
擦部材回転数と摩擦係数が一定と考えているが、実際の
摩擦係数は摩擦部材回転数と作動油温により大きく変化
する。従って、変速中の摩擦係数がばらつき、変速時間
が一定せず、変速ショックを招く恐れがあるという問題
があった。また、低油温時は、通常時と摩擦係数が異な
るため、各油温毎に適合を行わねばならず多大な工数を
必要とするという問題があった。
【0005】本発明の目的は、乗員の不快感の少ない変
速と、制御定数を決定する工数を低減できる自動変速機
の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、変速を指示する変速指令信号によ
り車両のエンジンの出力回転軸の出力を摩擦部材の締結
または開放により変速比を変えて変速を行う自動変速機
の制御装置において、上記摩擦部材の回転数と上記自動
変速機の作動油温に基づいて摩擦係数を算出し、この摩
擦係数に基づいて上記摩擦部材を締結する作用力を算出
する算出手段を備え、この算出手段により算出された作
用力に基づいて上記摩擦部材を締結するようにしたもの
である。かかる構成により、油温による摩擦係数のばら
つきが生じた場合でも、油温に基づいて摩擦係数を算出
し、摩擦部材の作用力を算出するようにしているので、
乗員の不快感の少ない変速と、制御定数を決定する工数
を低減し得るものとなる。
【0007】(2)上記(1)において、好ましくは、
上記算出手段は、さらに、走行距離数に基づいて劣化指
数を算出し、この劣化指数に基づいて上記摩擦部材の摩
擦係数を算出するようにしたものである。かかる構成に
より、走行距離の変化による経時変化をも補正して、さ
らに、乗員の不快感の少ない変速と、制御定数を決定す
る工数を低減し得るものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、図1〜図9を用いて、本
発明の一実施形態による自動変速機の制御装置の構成及
び動作について説明する。最初に、図1を用いて、本実
施形態による自動変速機の制御装置の全体構成について
説明する。図1は、本発明の一実施形態による自動変速
機の制御装置の全体構成を示すシステム構成図である。
【0009】エンジン10の駆動力は、自動変速機(A
T)20によって変速され、プロペラシャフト30及び
終減速機を兼ねる差動装置32を介して、駆動輪34に
伝達される。AT20の内部は、さらに、トルクコンバ
ータ22とギアトレイン24とに分かれている。AT2
0は、マイクロコンピュータ内蔵のAT電子制御装置
(ATCU)100によって制御される。ATCU10
0は、油圧回路26の油圧制御ソレノイドバルブ28を
介して、AT20を制御する。エアークリーナ40から
吸入された空気の吸入量は、スロットル制御器42によ
って制御される。吸気マニホールド44には、インジェ
クタ46が取り付けられており、吸入された空気に燃料
を噴射する。
【0010】マイクロコンピュータ内蔵のエンジン電子
制御装置(ECU)50には、クランク角センサ60,
吸入空気量を検出するエアーフローセンサ62,スロッ
トル制御器42に取り付けられたスロットルセンサ6
4,図示しないエンジン冷却水温センサ,エンジン排気
管中の排気ガスの酸素濃度を検出する酸素濃度センサ,
排気温度センサ等のセンサ情報が入力され、エンジン回
転数他の諸演算を実行して、インジェクタ46に開弁駆
動信号を出力し燃料量を制御し、また、アイドルスピー
ドコントロールバルブ(ISC)48に開弁駆動信号を
出力し、補助空気量を制御し、また、図示しない点火プ
ラグに点火信号を出力して点火時期を制御する等、種々
の制御を実行する。
【0011】ATCU100は、タービン回転数を検出
するタービンセンサ66,AT出力軸回転数を検出する
車速センサ68,ATF(AT油)温度センサ70等の
センサ情報、およびECU50からのエンジン回転数や
スロットル開度等の信号等が入力され、演算を実行し
て、油圧回路26に装着された油圧制御用ソレノイドバ
ルブ28に開弁駆動信号を出力する。
【0012】なお、以上の例では、エンジン吸入空気量
の検出をエアーフローセンサ62により直接行う方式に
ついて示しているが、本発明はこれに限定されることな
く、例えば、吸入マニホールド44内の圧力と吸入空気
温度より計算により空気量を算出する方式、スロットル
開度とエンジン回転数より計算により空気量を算出する
方式等いずれでも良いものである。また、本例では、A
TCUとECUを各々別個に設けたものを示している
が、本発明はこれに限定されることはなく、ATCUと
ECUを一体にしたものでもよいものである。さらに、
本例では、フロントエンジン,リアドライブ方式の構成
例を示したが、本発明はこれに限定されることなく、フ
ロントエンジン,フロントドライブ方式、リアエンジ
ン,リアドライブ方式、4輪駆動方式等いずれの方式で
もよいものである。
【0013】次に、図2を用いて、本実施形態による自
動変速機のギア構成について説明する。図2は、本発明
の一実施形態による自動変速機のギア構成を示す模式図
である。
【0014】本図は最も基本的な前進1〜4速を実現す
るギア構成を示しており、後退やエンジンブレーキ用の
クラッチは省略してある。構成要素は、2個の遊星ギア
と4個の摩擦部材である。接続としては、AT20の入
力軸Pinには、ハイクラッチ20Aと、リア側サンギア
20Bが接続され、ハイクラッチ20Aの逆側はフロン
トピニオンギア20Cと、ローワンウェイクラッチ20
Dと、フォワードワンウェイクラッチ20Eが接続され
る。ローワンウェイクラッチ20Dは、ハイクラッチ側
から正転(入力回転と同一方向)トルクが発生すると締
結状態になり、結果的に回転停止状態となる。また、フ
ォワードワンウェイクラッチ20Eの逆側は、リアイン
ターナルギア20Fに接続されている。フロントサンギ
ア20Gは、ブレーキドラム20Hに接続され、ブレー
キドラム20Hは、バンドブレーキ20Iの締結により
回転停止状態になる。また、フロントインターナルギア
20Jは、リアピニオンギア20Kと、出力軸Poutに
接続されている。
【0015】各摩擦部材とギア位置は、表1に示す締結
状態である。
【0016】
【表1】
【0017】これらの状態は、ATCU100の指令を
受けて、油圧制御用ソレノイドバルブ28が油圧回路2
6を切り換えることで実現される。
【0018】次に、図3を用いて、各摩擦部材の回転数
の求め方について説明する。図3は図2に示した自動変
速機の構成例を基に、速度線図を表わしたものである。
図3において、横軸は、フロント遊星ギアの各歯車(サ
ンギア20G,ピニオンギア20C,インターナルギア
20J)及びリア遊星ギアの各歯車(サンギア20B,
ピニオンギア20K,インターナルギア20F)を表わ
している。また、縦軸は、回転数(0点より上方を正転
(入力と同一方向)、0点より下方を逆転(入力と反対
方向))を表わしている。
【0019】また、横軸の間隔は、各遊星ギアのインタ
ーナルギアとサンギアの歯数の比となり、λ1とλ2
は、以下の式(1),(2)により求めることができ
る。 λ1=(フロントインターナルギア歯数)/(フロントサンギア歯数) …(1) λ2=(リアインターナルギア歯数)/(リアサンギア歯数) …(2) また、図3には、1速及び2速の速度線が表わされてい
る。1速の各ギアの回転数は、以下の式(3),
(4),(5),(6)の関係になる。 リアサンギア回転数(RS1)=入力回転数 …(3) リアピニオンギア回転数(RP1)=フロントインターナルギア回転数(FI1) =出力回転数 …(4) フロントピニオンギア回転数(FP1)=リアインターナルギア回転数(RI1) =0 …(5) フロントサンギア回転数(FS1)=(λ1/(1+λ2))×RS1 …(6) なお、フロントピニオンギア20G及びリアインターナ
ルギア20Hは、(表1)に示すように、ローワンウェ
イクラッチ20D及びフォワードワンウェイクラッチ2
0Eを締結しているため、回転数は0になる。
【0020】また、2速の各ギアの回転数は、以下の式
(7),(8),(9),(10)で表わされる。 リアサンギア回転数(RS2)=入力回転数 …(7) リアピニオンギア回転数(RP2)=フロントインターナルギア回転数(FI2) =出力回転数 …(8) フロントピニオンギア回転数(FP2)=リアインターナルギア回転数(RI2) =(λ1/(1+λ1+λ2))×RS2 …(9) フロントサンギア回転数(FS2)=0 …(10) なお、フロントサンギア20Gは、(表1)に示すよう
に、バンドブレーキ20Iを締結しているため、回転数
は0になる。
【0021】ここで、1速から2速に変速するには、
(表1)に示すように、バンドブレーキ20Iを締結
し、ローワンウェイクラッチ20Dを解放すればよいも
のである。バンドブレーキ20Iの回転数は、フロント
サンギア20Gの回転数に等しく、ローワンウェイクラ
ッチ20Dは、フロントピニオンギア20Cの回転数に
等しいものである。また、変速にかかる時間は数百ms
であるため、その間の車速の変化=出力軸の変化に等し
く、0にほぼ等しいとすると、1速から2速に変速する
時のフロントサンギアとフロントピニオンギアの回転数
は、以下の式(11),(12)のようになる。
【0022】即ち、(FS1−変速中のフロントサンギア
回転数(FSn)):(RS1−変速中のリアサンギア回転数
(RSn))=(1+λ1):λ2であるので、変速中のフ
ロントサンギア回転数(FSn)は、 FSn=FS1−(1+λ1)/λ2×(RS1- RSn)…(11) のようになる。
【0023】また、変速中のフロントピニオンギア回転
数(FPn):(RS1−変速中のリアサンギア回転数(RS
n))=1:λ2であるので、変速中のフロントピニオン
ギア回転数(FPn)は、 FPn=1/λ2×(RS1- RSn)…(12) のようになる。
【0024】ここで、RS1及びRS2は、以下の式(1
3),(14)により、 RS1=変速直前の入力回転数 …(13) FS1=λ1/(1+λ2)×RS1 …(14) として求められる。
【0025】また、同様に、以下の式(15),(1
6)でも、フロントサンギア20Gとフロントピニオン
ギア20Cの回転数を求めることができる。
【0026】即ち、変速中のフロントサンギア回転数
(FSn):(変速中のリアサンギア回転数(RSn)- RS
2)=(1+λ1):λ2であるので、変速中のフロント
サンギア回転数(FSn)は、 FSn=(1+λ1)/λ2×(RSn- RS2)…(15) として求められる。
【0027】また、(FP2−変速中のフロントピニオン
ギア回転数(FPn)):(変速中のリアサンギア回転数
(RSn)- RS2)=1:λ2であるので、変速中のフロン
トピニオンギア回転数(FPn)は、 FPn=FP2−1/λ2×(RSn- RS2)…(16) として求めらる。
【0028】ここで、RS1及びRS2は、以下の式(1
7),(18)により、 RS2=変速直前の車速×ファイナルギア比×2速のギア比 =変速直前の出力軸回転数×2速のギア比 …(17) RS2=λ1/(1+λ1+λ2)×RS2 …(18) として求められる。
【0029】さらに、2速から1速に変速するには、
(表1)に示すように、バンドブレーキ20Iを解放
し、ローワンウェイクラッチ20Dを締結すればよいも
のである。バンドブレーキ20Iの回転数は、フロント
サンギア20Gの回転数に等しく、ローワンウェイクラ
ッチ20Dは、フロントピニオンギア20Cの回転数に
等しいものである。また、変速にかかる時間は数百ms
であるため、その間の車速の変化=出力軸の変化に等し
く、0にほぼ等しいとすると、2速から1速に変速する
時のフロントサンギア20Gとフロントピニオンギア2
0Cの回転数は、以下の式(19),(20)のように
なる。即ち、(FS1−変速中のフロントサンギア回転数
(FSn):(RS1−変速中のリアサンギア回転数(RS
n))=(1+λ1):λ2であるので、変速中のフロン
トサンギア回転数(FSn)は、 FSn=FS1−(1+λ1)/λ2×(RS1- RSn)…(19) として求められる。
【0030】また、変速中のフロントピニオンギア回転
数(FPn):(RS1−変速中のリアサンギア回転数(RS
n))=1:λ2であるので、 FPn=1/λ2×(RS1- RSn)…(20) となる。
【0031】ここで、RS1及びRS2は、以下の式(2
1),(22)により、 RS1=変速直前の車速×ファイナルギア比×1速のギア比 =変速直前の出力軸回転数×1速のギア比 …(21) RS2=λ1/(1+λ2)×RS1 …(22) としてに求められる。
【0032】また、同様に、以下の式(23),(2
4)でも、フロントサンギア20Gとフロントピニオン
ギア20Cの回転数を求めることができる。即ち、変速
中のフロントサンギア回転数(FSn):(変速中のリア
サンギア回転数(RSn)- RS2)=(1+λ1):λ2であ
るので、変速中のフロントサンギア回転数(FSn)は、 FSn=(1+λ1)/λ2×(RSn- RS2)…(23) として求められる。
【0033】また、(FP2−変速中のフロントピニオン
ギア回転数(FPn)):(変速中のリアサンギア回転数
(RSn)- RS2)=1:λ2であるので、変速中のフロン
トピニオンギア回転数(FPn)は、 FPn=FP2−1/λ2×(RSn- RS2)…(24) として求められる。
【0034】ここで、RS1及びRS2は、以下の式(2
5),(26)により、 RS2=変速直前の入力回転数 …(25) PF2=λ1/(1+λ1+λ2)×RS2 …(26) として求められる。以上で、1速から2速への変速及び
2速から1速への変速を行うことができる。
【0035】次に、図4を用いて、2速及び3速におけ
る各摩擦部材の回転数の求め方について説明する。図4
は図2に示した自動変速機の構成例を基に、2速及び3
速の速度線図を表わしたものである。
【0036】2速の各ギアの回転数は、上述した通りで
あるが、3速の各ギアの回転数は、以下の式(27)の
関係になる。 入力回転数=リアサンギア回転数(RS3)=フロントサンギア回転数(FS3) =リアピニオンギア回転数(RP3)=フロントインターナルギア回転数(FI3) =フロントピニオンギア回転数(FP3)=リアインターナルギア回転数(RI3) =出力回転数 …(27) 2速から3速に変速するには、(表1)に示すように、
バンドブレーキ20Iを解放し、ハイクラッチ20Aを
締結すればよいものである。バンドブレーキ20Iの回
転数は、フロントサンギア20Gの回転数に等しく、ハ
イクラッチ20Aは、フロントピニオンギア20Cとリ
アサンギア20Bの相対的な回転数に等しいものであ
る。また、変速にかかる時間は数百msであるため、そ
の間の車速の変化=出力軸の変化に等しく、0にほぼ等
しいとすると、2速から3速に変速する時のフロントサ
ンギア20Gとフロントピニオンギア20Cの回転数
は、以下の式(28),(29)のようになる。
【0037】即ち、変速中のフロントサンギア回転数
(FSn):(RS2−変速中のリアサンギア回転数(RS
n))=(1+λ1):λ2であるので、変速中のフロン
トサンギア回転数(FSn)は、 FSn=(1+λ1)/λ2×(RS2- RSn)…(28) として求められる。
【0038】また、(変速中のフロントピニオンギア回
転数(FPn)−FP2):(RS2−変速中のリアサンギア回
転数(RSn))=1:λ2であるので、変速中のフロント
ピニオンギア回転数(FPn)は、 FPn=1/λ2×(RS2- RSn)+FP2 …(29) として求められる。
【0039】ここで、RS2及びFP2は、以下の式(3
0),(31)により、 RS2=変速直前の入力回転数 …(30) FP2=1/λ2×変速直前の入力回転数(RS2) …(31) として求められる。
【0040】また、同様に、以下の式(32),(3
3)でも、フロントサンギア20Gとフロントピニオン
ギア20Cの回転数を求めることができる。即ち、変速
中のフロントサンギア回転数(FSn):(変速中のリア
サンギア回転数(RSn)−RS3)=(1+λ1):λ2なの
で、変速中のフロントサンギア回転数(FSn)は、 FSn=(1+λ1)/λ2×(RSn- RS3) …(32) として求められる。
【0041】また、(FP3−変速中のフロントピニオン
ギア回転数(FPn)):(変速中のリアサンギア回転数
(RSn)−RS3)=1:λ2なので、変速中のフロントピ
ニオンギア回転数(FPn)は、 FPn=FP3−1/λ2×(RSn- RS3) …(33) として求められる。
【0042】ここで、RS3及びFP3は、以下の式(3
4),(35)により、 RS3=変速直前の車速×ファイナルギア比×3速のギア比 =変速直前の出力軸回転数×3速のギア比 …(34) FP3=1/λ2×RS3 …(35) として求められる。
【0043】従って、2速から3速に変速するハイクラ
ッチの回転数は、フロントピニオンギア20Cとリアサ
ンギア20Bの相対的な回転数となるため、以下の式
(35)により、 ハイクラッチの回転数=RSn−FPn …(35) として求めることができる。さらに、3速から2速に変
速するには、(表1)に示すように、バンドブレーキ2
0Iを締結し、ハイクラッチ20Aを解放すればよいも
のである。バンドブレーキ20Iの回転数は、フロント
サンギア20Gの回転数に等しく、ハイクラッチ20A
は、フロントピニオンギア20Cとリアサンギア20B
の相対的な回転数に等しいものである。また、変速にか
かる時間は数百msであるため、その間の車速の変化=
出力軸の変化に等しく、0にほぼ等しいとすると、3速
から2速に変速する時のフロントサンギア20Gとフロ
ントピニオンギア20Cの回転数は、以下の式(3
5),(36)のようになる。
【0044】即ち、変速中のフロントサンギア回転数
(FSn):(RS2−変速中のリアサンギア回転数(RS
n))=(1+λ1):λ2なので、変速中のフロントサ
ンギア回転数(FSn)は、 FSn=(1+λ1)/λ2×(RS2- RSn) …(35) として求められる。
【0045】また、(変速中のフロントピニオンギア回
転数(FPn)−FP2):(RS2−変速中のリアサンギア回
転数(RSn))=1:λ2なので、変速中のフロントピニ
オンギア回転数(FPn)は、 FPn=1/λ2×(RS2- RSn)+FP2 …(36) として求められる。
【0046】ここで、RS2及びFP2は、以下の式(3
7),(38)により、 RS2=変速直前の車速×ファイナルギア比×2速のギア比 =変速直前の出力軸回転数×2速のギア比 …(37) FP2=1/λ2×RS2 …(38) として求められる。
【0047】また、同様に、以下の式(38),(3
9)でも、フロントサンギア20Gとフロントピニオン
ギア20Cの回転数を求めることができる。即ち、変速
中のフロントサンギア回転数(FSn):(変速中のリア
サンギア回転数(RSn)−RS3)=(1+λ1):λ2なの
で、変速中のフロントサンギア回転数(FSn)は、 FSn=(1+λ1)/λ2×(RSn- RS3) …(38) として求められる。
【0048】また、(FP3−変速中のフロントピニオン
ギア回転数(FPn)):(変速中のリアサンギア回転数
(RSn)−RS3)=1:λ2なので、変速中のフロントピ
ニオンギア回転数(FPn)は、 FPn=FP3−1/λ2×(RSn- RS3) …(39) として求められる。
【0049】ここで、RS3及びFP3は、以下の式(4
0),(41)により、 RS3=変速直前の入力回転数 …(40) FP3=1/λ2×変速直前の入力回転数(RS3) …(41) として求められる。
【0050】従って、3速から2速に変速するハイクラ
ッチの回転数は、フロントピニオンギア20Cとリアサ
ンギア20Bの相対的な回転数となるため、以下の式
(42)により、 ハイクラッチの回転数=RSn−FPn …(41) として求めることができる。以上で、2速から3速への
変速及び3速から2速への変速を行うことができる。
【0051】次に、図5を用いて、3速及び4速におけ
る各摩擦部材の回転数の求め方について説明する。図5
は図2に示した自動変速機の構成例を基に、3速及び4
速の速度線図を表わしたものである。
【0052】3速の各ギアの回転数は、上述した通りで
あるが、4速の各ギアの回転数は、以下の式(42),
(43),(44),(45)の関係になる。 リアサンギア回転数(RS1)=フロントピニオンギア回転数(FP1) =入力回転数 …(42) リアピニオンギア回転数(RP1)=フロントインターナルギア回転数(FI1) =出力回転数 …(43) リアインターナルギア回転数(RI1)=(1+λ2)/λ2×RS4+RS4 =(1+λ2)/λ2×RS4+FP4 …(44) フロントサンギア回転数(FS1)=0 …(45) ここで、フロントサンギア20Gは、(表1)に示すよ
うに、バンドブレーキ20Iを締結しているため、回転
数は0になる。
【0053】3速から4速に変速するには、(表1)に
示すように、バンドブレーキ20Iを締結し、フォワー
ドワンウェイクラッチ20Eを解放すればよいものであ
る。バンドブレーキ20Iの回転数は、フロントサンギ
ア20Gの回転数に等しく、フォワードワンウェイクラ
ッチ20Eは、リアインターナルギア20Hとフロント
ピニオンギア20Cの相対的な回転数に等しいものであ
る。また、変速にかかる時間は数百msであるため、そ
の間の車速の変化=出力軸の変化に等しく、0にほぼ等
しいとすると、3速から4速に変速する時のフロントサ
ンギア20Gとリアインターナルギア20H及びフロン
トピニオンギア20Cの回転数は、以下の式(46),
(47)のようになる。
【0054】即ち、変速中のフロントサンギア回転数
(FSn):(FP3−変速中のフロントピニオンギア回転数
(FPn))=(1+λ1):1なので、変速中のフロント
サンギア回転数(FSn)は、 FSn=(1+λ1)×(FP3- FPn) …(46) として求められる。
【0055】また、(変速中のリアインターナルギア回
転数(RIn)−RI3):(RS3−変速中のリアサンギア回
転数(RSn))=1:λ2なので、変速中のリアインター
ナルギア回転数(RIn)は、 RIn=1/λ2×(RS3- RSn)+RI3 …(46) として求められる。
【0056】ここで、FP3、RI3及びRS3は、以下の式
(47)により、 FP3=RI3=RS3=変速直前の入力回転数 …(47) として求められる。
【0057】また、同様に、以下の式(48),(4
9)でも、フロントサンギア20Gとフロントピニオン
ギア20Cの回転数を求めることができる。即ち、変速
中のフロントサンギア回転数(FSn):(変速中のフロ
ントピニオンギア回転数(FPn)−FP4)=(1+λ
1):1なので、変速中のフロントサンギア回転数(FS
n)は、 FSn=(1+λ1)×(FPn- FP4) …(48) として求められる。
【0058】また、(RI4−変速中のリアインターナル
ギア回転数(RIn)):(変速中のリアサンギア回転数
(RSn)−RS4)=1:λ2なので、 RIn=RI4−1/λ2×(RSn- RS4) …(49) として求められる。
【0059】ここで、RS3及びFP3は、以下の式(50)
を用いて(51),(52)のように、 FP4=RS4=変速直前の車速×ファイナルギア比×4速のギア比 =変速直前の出力軸回転数×4速のギア比 …(50) RI4=(1+λ2)/λ2×RS4+RS4 =(1+λ2)/λ2×RS4+FP4 =1/λ2×RS4+RS3 …(51) RS3=変速直前の入力回転数 …(52) として求められる。
【0060】従って、3速から4速に変速するフォワー
ドワンウェイクラッチ20Eの回転数は、リアインター
ナルギア20Hとフロントピニオンギア20Cの相対的
な回転数となるため、以下の式(53)により、 フォワードワンウェイクラッチの回転数=RIn−FPn …(53) として求めることができる。
【0061】さらに、4速から3速に変速するには、
(表1)に示すように、バンドブレーキ20Iを解放
し、フォワードワンウェイクラッチ20Eを締結すれば
よいものである。バンドブレーキ20Iの回転数は、フ
ロントサンギア20Gの回転数に等しく、フォワードワ
ンウェイクラッチ20Eは、リアインターナルギア20
Hとフロントピニオンギア20Cの相対的な回転数に等
しいものである。また、変速にかかる時間は数百msで
あるため、その間の車速の変化=出力軸の変化に等し
く、0にほぼ等しいとすると、4速から3速に変速する
時のフロントサンギア20Gとリアインターナルギア2
0H及びフロントピニオンギア20Cの回転数は、以下
の式(54),(55)のようになる。
【0062】即ち、変速中のフロントサンギア回転数
(FSn):(FP3−変速中のフロントピニオンギア回転数
(FPn))=(1+λ1):1なので、 FSn=(1+λ1)×(FP3- FPn) …(54) として求められる。
【0063】また、(変速中のリアインターナルギア回
転数(RIn)−RI3):(RS3−変速中のリアサンギア回
転数(RSn))=1:λ2なので、 RIn=1/λ2×(RS3- RSn)+RI3 …(55) として求められる。
【0064】ここで、FP3、RI3及びRS3は、以下の式
(56)により、 FP3=RI3=RS3=変速直前の車速×ファイナルギア比×3速のギア比 =変速直前の出力軸回転数×3速のギア比 …(56) として求められる。
【0065】また、同様に、以下の式(57),(5
8)でも、フロントサンギア20Gとフロントピニオン
ギア20Cの回転数を求めることができる。即ち、変速
中のフロントサンギア回転数(FSn):(変速中のフロ
ントピニオンギア回転数(FPn)−FP4)=(1+λ
1):1なので、変速中のフロントサンギア回転数(FS
n)は、 FSn=(1+λ1)×(FPn- FP4) …(57) として求められる。
【0066】また、(RI4−変速中のリアインターナル
ギア回転数(RIn)):(変速中のリアサンギア回転数
(RSn)−RS4)=1:λ2なので、変速中のリアインタ
ーナルギア回転数(RIn)は、 RIn=RI4−1/λ2×(RSn- RS4) …(58) として求められる。
【0067】ここで、RS3及びFP3は、以下の式(59)
を用いて、式(60),(61)により、 FP4=RS4=変速直前の入力回転数 …(59) RI4=(1+λ2)/λ2×RS4+RS4 =(1+λ2)/λ2×RS4+FP4 =1/λ2×RS4+RS3 …(60) RS3=変速直前の車速×ファイナルギア比×3速のギア比 =変速直前の出力軸回転数×3速のギア比 …(61) として求められる。
【0068】従って、4速から3速に変速するフォワー
ドワンウェイクラッチ20Eの回転数は、リアインター
ナルギア20Hとフロントピニオンギア20Cの相対的
な回転数となるため、以下の式(62)により、 フォワードワンウェイクラッチの回転数=RIn−FPn …(62) として求めることができる。
【0069】以上をまとめると、各変速に伴う摩擦部材
と摩擦部材の回転数は、(表2)のようになる。
【0070】
【表2】
【0071】また、本実施形態では、図2に示された構
成により説明してきたが、これに限定されることなく、
あらゆる構成にも適応されることは云うまでもないもの
である。
【0072】次に、図6を用いて、本実施形態による変
速時モデルタイムチャートについて説明する。図6
(a)は、入力トルクを示しており、図6(b)は、入
力回転数を示している。変速前の入力トルクは、図6
(a)に示すように、Tt1とする。また、このときの
入力回転数は、図6(b)に示すように、Nt1とす
る。入力回転数Nt1は、入力軸の各速度ωt1に相当
する。また、変速後の入力回転数は、図6(b)に示す
ように、Nt2とする。入力回転数Nt2は、入力軸の
各速度ωt2に相当する。
【0073】変速時の入力軸上のクラッチトルクTc’
は、以下の式(63)のように、 Tc’=Ie×(dωt/dt)+Tt1 …(63) となる。ここで、Ieは、エンジン慣性モーメント
(含、トルコン分)である。
【0074】また、変速時間Δtは、以下の式(64)
のように、 Δt=(ωt1−ωt2)/(dωt/dt) …(64) となる。
【0075】一方、入力軸上のクラッチトルクTc’を
受け止める出力軸上のクラッチトルクTcは、以下の式
(65)で表わすことができる。 Tc=μ×S×R1×PL−Fs×R2 …(69) ここで、 μ:クラッチの摩擦係数 S :クラッチ面積 R1:クラッチの有効半径 R2:バネの有効半径 Fs:バネの反力 PL:摩擦部材を制御する作動油圧 である。この中で、S,R1,R2,Fsは固定値であ
るため、クラッチトルクTcは、摩擦係数μと摩擦部材
を制御する作動油圧PLの関数となる。
【0076】従来は、摩擦係数μも一定と考え、摩擦部
材を制御する作動油圧PLのみをスロットル開度または
入力トルクまたはクラッチの慣性モーメントから算出し
ていた。しかしながら、クラッチの摩擦係数は、摩擦部
材の回転数に依存する傾向がある。
【0077】ここで、図7を用いて、クラッチの摩擦係
数と摩擦部材の回転数の関係について説明する。図7
は、本発明の一実施形態による自動変速機におけるラッ
チの摩擦係数と摩擦部材の回転数の関係の説明図であ
る。
【0078】図7に示すように、摩擦部材が低回転数の
場合、摩擦係数は、一旦上昇した後、低下し、さらに、
摩擦部材の回転数の増加とともに、摩擦係数も増加す
る。従って、最終的に制御される作動油圧PLoutは、以
下の式(70)により、 PLout=摩擦係数(μ)×スロットル開度などから算出した作動油圧(PL)… (70) により求める。
【0079】摩擦係数μの算出方法は、(表2)に示し
たように変速毎に使用される摩擦部材の回転数を求め、
その回転数から摩擦係数μを求める。回転数と摩擦係数
μとの関係は、各摩擦部材毎,即ち、バンドブレーキ2
0I,ローワンウェイクラッチ20D,ハイクラッチ2
0A,フォワードワンウェイクラッチ20E毎に設けた
テーブルまたは近似式でもよいし、摩擦部材が同様のも
のが使用される場合は、1つのテーブルまたは近似式で
もよいものである。
【0080】また、図7に示すように、摩擦部材は、図
中に実線及び波線で示すように、作動油温により摩擦係
数μが変化する性質がある。従って、摩擦係数μは、作
動油温をもとに補正または算出する必要がある。作動油
温と摩擦係数μとの関係は、回転数により求めた摩擦係
数μを補正するテーブルまたは近似式でもよいし、回転
数と作動油温のマップでもよいものである。
【0081】次に、図8を用いて、クラッチの摩擦係数
と摩擦部材の回転数の経時変化の関係について説明す
る。図8に示すように、摩擦部材が新品の初期状態のと
きは、比較的摩擦係数が小さく、使用することにより経
時変化して、劣化すると、摩擦係数も増加する。
【0082】従って、摩擦係数μは、経時変化の程度を
示す劣化指数をもとに補正または算出する必要がある。
劣化指数と摩擦係数μとの関係は、回転数により求めた
摩擦係数μを補正するテーブルまたは近似式でもよい
し、回転数と劣化指数のマップでもよいし、作動油温と
回転数と劣化指数のの3次元マップでもよいものであ
る。
【0083】ここで、劣化指数の算出方法について説明
する。経時劣化は、摩擦部材の締結回数に起因するた
め、劣化指数は、走行距離数により近似できるため、走
行距離数により求める。または、劣化指数は、走行距離
数を指数とするテーブルより求めてもよいものである。
このように、走行距離数を用いることにより、制御装置
内のメモリ容量を小さくすることができる。
【0084】次に、図9を用いて、本実施形態による自
動変速機の制御装置における作動油圧信号の算出方法に
ついて説明する。図9は、本発明の一実施形態による自
動変速機の制御装置における作動油圧信号の算出のため
のブロック図である。
【0085】ギア位置識別及び変速開始識別手段102
は、現在のギア位置及び変速開始を識別する。動作クラ
ッチ/動作ブレーキ識別手段104は、ギア位置識別及
び変速開始識別手段102によって識別された現在のギ
ア位置及び(表1)に基づいて、動作すべきクラッチ又
は、ブレーキを識別する。例えば、現在のギア位置が1
速の場合、2速に変速するためには、(表1)に従っ
て、バンドブレーキを締結し、ローワンウェイクラッチ
を解放することを識別する。
【0086】動作クラッチ/動作ブレーキ回転数算出手
段106は、タービンセンサ60によって検出されたタ
ービンの入力回転数,ATCU100が保持している現
在のギア位置情報及び車速センサ68によって検出され
た車速に基づいて、(表2)を用いて、動作すべきクラ
ッチ又はブレーキの回転数を算出する。例えば、1速か
ら2速に変速場合には、バンドブレーキの回転数をFS1-
(1+α)/α2×(RS1-RSn)とし、ローワンウェイクラッチ
の回転数を1/α2×(RS1-RSn)とする。なお、この際、
(表2)に示すように、バンドブレーキの回転数を(1+
α)/α2+(RSn-RS2)とし、ローワンウェイクラッチの回
転数をFP2-1/α2×(RSn-RS2)としてもよいものである。
【0087】摩擦係数算出手段108は、動作クラッチ
/動作ブレーキ回転数算出手段106が算出した動作ク
ラッチや動作ブレーキの回転数と、劣化指数算出手段1
10が走行距離に基づいて算出した劣化指数と、ATオ
イルの油温情報に基づいて、摩擦係数を算出する。ここ
で、劣化指数算出手段110は、走行距離の情報に基づ
いて、新品時に対して摩擦部材がどの程度劣化している
かを示す劣化指数を算出する。摩擦係数算出手段108
は、図7に示したように、動作クラッチや動作ブレーキ
毎に、変速時の回転数及びATオイルの油温に基づい
て、摩擦係数を算出し、さらに、劣化指数による補正を
して、摩擦係数を算出する。
【0088】基本作動油圧信号算出手段112は、車速
センサ68によって検出された車速と、スロットルセン
サ64によって検出されたスロットル開度と、式(6
3)によって求められた入力トルクTc’と、エンジン
慣性モーメントIeとを用いて、式(69)に基づい
て、摩擦部材である動作クラッチや動作ブレーキを制御
する基本作動油圧信号PLを算出する。
【0089】さらに、作動油圧信号算出手段114は、
基本作動油圧信号算出手段112によって算出された基
本作動油圧信号PLに基づいて、式(70)を用いて、
作動油圧信号PLoutを算出して、出力する。
【0090】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、油温に基づいて、摩擦係数を算出し、この算出され
た摩擦係数に基づいて作動油圧を変更するようにしてい
るため、実車での適合工数を削減して、制御定数を容易
に求めることができ、また、変速時間を一定にでき、変
速ショックを低減することができる。また、摩擦係数
は、走行距離に基づいても補正するようにしているた
め、経時変化も低減して、変速ショックを低減すること
ができる。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、乗員の不快感の少ない
変速と、制御定数を決定する工数を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装
置の全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施形態による自動変速機のギア構
成を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態による自動変速機における
速度線図である。
【図4】本発明の一実施形態による自動変速機における
2速及び3速の速度線図である。
【図5】本発明の一実施形態による自動変速機における
3速及び4速の速度線図である。
【図6】本発明の一実施形態による自動変速機における
変速時モデルのタイムチャートである。
【図7】本発明の一実施形態による自動変速機における
ラッチの摩擦係数と摩擦部材の回転数の関係の説明図で
ある。
【図8】本発明の一実施形態による自動変速機における
ラッチの摩擦係数と摩擦部材の回転数の経時変化の関係
の説明図である。
【図9】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装
置における作動油圧信号の算出のためのブロック図であ
る。
【符号の説明】
10…エンジン 20…AT 22…トルクコンバータ 24…ギアトレイン 26…ATの油圧回路 28…油圧制御用ソレノイドバルブ 30…駆動軸(プロペラシャフト) 32…差動装置 34…駆動輪 40…エアクリーナ 42…スロットル制御器 44…吸入マニホールド 46…インジェクタ 48…アイドルスピードコントロールバルブ(ISC) 50…ECU 60…クラッチ 62…エアフロ−センサ 64…スロットルセンサ 66…タービンセンサ 68…車速センサ 100…ATCU 102…ギア位置/変速開始識別手段 104…動作クラッチ/動作ブレーキ識別手段 106…動作クラッチ/動作ブレーキ回転数識別手段 108…摩擦係数算出手段 110…劣化係数算出手段 112…基本作動油圧信号算出手段 114…作動油圧信号算出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速を指示する変速指令信号により車両の
    エンジンの出力回転軸の出力を摩擦部材の締結または開
    放により変速比を変えて変速を行う自動変速機の制御装
    置において、 上記摩擦部材の回転数と上記自動変速機の作動油温に基
    づいて摩擦係数を算出し、この摩擦係数に基づいて上記
    摩擦部材を締結する作用力を算出する算出手段を備え、 この算出手段により算出された作用力に基づいて上記摩
    擦部材を締結することを特徴とする自動変速機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動変速機の制御装置にお
    いて、 上記算出手段は、さらに、走行距離数に基づいて劣化指
    数を算出し、この劣化指数に基づいて上記摩擦部材の摩
    擦係数を算出することを特徴とする自動変速機の制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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