JP2812725B2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

車両の走行制御装置

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JP2812725B2 JP1195601A JP19560189A JP2812725B2 JP 2812725 B2 JP2812725 B2 JP 2812725B2 JP 1195601 A JP1195601 A JP 1195601A JP 19560189 A JP19560189 A JP 19560189A JP 2812725 B2 JP2812725 B2 JP 2812725B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、過給機を備えたエンジンの出力回転が自動
変速機を介して駆動輪に伝達される車両の走行制御装置
に関する。
従来の技術 一般に、車両に搭載されたエンジンの出力を増大させ
る手段として各種工夫が成されているが、なかでも過給
機を用いてエンジンの吸入空気圧を加圧することによ
り、著しい出力増大を達成できることが知られている
(『新編自動車工学便覧』昭和62年6月;社団法人自動
車技術会発行,第4編第1−28〜30頁参照)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記過給機付きエンジンに自動変速機
が結合されてパワープラントが達成された場合(自動変
速機としては例えば特開昭62−62047号公報参照)、ア
クセス開度を大きくして過給圧が増大された状態で自動
変速機をニュートラル(N)レンジから走行レンジに切
り換えた場合、該自動変速機に内蔵された摩擦要素の締
結ショックが著しく大きくなってしまう。
また、このようにエンジンの出力が増大された状態で
摩擦要素が締結されると、自動変速機および駆動力伝達
経路に過大なトルクが作用するため、パワートレーン,
摩擦要素および終減速装置等の強度を大幅に増大させる
必要が発生し、これによってコストアップおよび車両重
量の増加が来されてしまうという課題があった。
尚、上記摩擦要素の締結ショックを緩和するため、該
摩擦要素を可能な限り緩徐に締結させることが考えられ
るが、この場合エンジン出力が過給圧によって著しく増
大していることにより、該摩擦要素に過大な摩擦熱が発
生して焼損する恐れがある。
また、車両停車中は過給圧を強制的に低く保って、走
行レンジに切り換えたときの締結ショックを防止するこ
とも考えられているが、摩擦要素の締結が完了した後も
そのまま低過給圧であると、発進加速性能が非常に低く
なってしまう、という不具合が新たに発生する。
そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて、ニュー
トラルレンジから走行レンジに切り換えられて摩擦要素
が締結される際に、適切な期間の間だけエンジン出力を
低下させるようにし、レンジ切換に伴う締結ショックの
防止と発進加速性能とを両立させ得るようにした車両の
走行制御装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために請求項1に係る発生は、
第1図に示すように、過給機aおよび過給圧可変手段b
が設けられたエンジンcと、 該エンジンcの出力回転を適宜変速して駆動輪側に出
力する自動変速機dとを備えた車両において、 上記自動変速機dのレンジ位置を検知するレンジ位置
検出手段eと、 検知されたレンジ位置がニュートラルレンジであるか
否か、ならびにニュートラルレンジから走行レンジに切
り換えられてから所定の低過給圧制御期間内であるか否
かを判定する過給判断手段fと、 該過給判断手段fの信号を受けて、ニュートラルレン
ジである間ならびにニュートラルレンジから走行レンジ
への切換後所定の低過給圧制御期間の間、上記過給圧可
変手段bに過給圧を低下させる信号を出力し、かつ、上
記低過給圧制御期間経過後は通常の過給圧に復帰させる
過給圧制御手段gと、 を備え、 上記低過給圧制御期間が、自動変速機dの作動液温に
よって補正されることを特徴としている。
また請求項2の発明は、上記低過給圧制御期間が、ニ
ュートラルレンジに保持されていた時間によって補正さ
れることを特徴としている。
また請求項3の発明は、上記低過給圧制御期間が、自
動変速機dの作動液温およびニュートラルレンジに保持
されていた時間の双方によって補正されることを特徴と
している。
また請求項4の発明は、上記低過給圧制御期間が、ニ
ュートラルレンジから前進レンジに切り換えられるか後
進レンジに切り換えられるかによって異なる値となるこ
とを特徴としている。
さらに請求項5の発明は、上記低過給圧制御期間の満
了が、自動変速機dの入力回転数の変化によって判断さ
れることを特徴としている。
作用 以上の構成により本発明の車両の走行制御装置にあっ
ては、自動変速機dがニュートラルレンジにある間、な
らびに該ニュートラルレンジから走行レンジに切り換え
られて所定の低過給圧制御期間が経過するまでの間は、
過給圧制御手段fから過給圧可変手段bに過給圧を低下
させる信号が出力され、過給圧が低く抑制される。従っ
て、ニュートラルレンジから走行レンジに切り換えられ
て自動変速機dの摩擦要素が締結されるときには、エン
ジンcの出力が一時的に抑制されており、該摩擦要素の
締結が滑らかに行われる。そして、摩擦要素の締結が完
了した段階つまり低過給圧制御期間の経過後は、通常の
過給圧に復帰し、その後の発進の際には、十分な過給に
よる優れた発進加速性能が得られる。
ここで、摩擦要素の実際の締結完了に要する時間は、
自動変速機dの作動液温によって影響を受け、低温時ほ
ど締結完了まで長くかかる。従って、上記のような過給
圧を低下させる低過給圧制御期間を、自動変速機dの作
動液音によって補正することにより、この低過給圧制御
期間が、摩擦要素の実際の締結完了に一層対応したもの
となる。
同様に、ニュートラルレンジに長く保持されている
と、摩擦要素を駆動する液圧機構の液圧室の液圧がそれ
だけ下がり、走行レンジに切り換えられた際の摩擦要素
の締結に時間がかかるようになる。従って、上記のよう
に過給圧を低下させる低過給圧制御期間を、ニュートラ
ルレンジに保持されていた時間によって補正することに
より、やはり、低過給圧制御期間が、摩擦要素の実際の
締結完了に一層対応したものとなる。
更にまた、上記低過給圧制御期間を、ニュートラルレ
ンジから切り換えられるレンジが、前進レンジか後進レ
ンジかによって補正することにより、発進性を優先する
前進時と低速で済む後進時との過給圧制御をより緻密に
行うことができる。
また、請求項5では、自動変速機dの入力回転数の変
化によって実際に摩擦要素が締結される時点を直接検知
することができる。従って、過給圧低下を解除する時点
を確実に検知することができる。
実施例 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は本発明の車両の走行制御装置の一実施例を示
し、10はエンジン、12は自動変速機で、エンジン10の出
力回転は図外のトルクコンバータを介して自動変速機12
に入力され、この入力されたエンジン回転は自動変速機
12によって適宜変速されて図外の終減速装置から駆動輪
に伝達される。
上記エンジン10は吸入空気通路10aにターボチャージ
ャーあるいはスーパーチャージャー等の過給機14が設け
られ、該過給機14によって吸入空気の加圧が行われるよ
うになっており、更に、該過給機14の後流側には過給圧
可変手段としてのリリーフバルブ16が設けられ、該リリ
ーフバルブ16が開弁されることにより過給機14で発生さ
れる過給圧の一部を放出できるようになっている。
上記リリーフバルブ16は、上記エンジン10のエンジン
コントロールユニット18に内蔵される過給圧制御手段20
から出力される駆動信号により開閉制御されるようにな
っている。
一方、上記自動変速機12は第3図に示すように第1遊
星歯車組PG1と第2遊星歯車組PG2とを備えることにより
ギアトレーンが構成されている。
上記第1,第2遊星歯車組PG1,PG2はそれぞれ単純遊星
歯車として構成され、第1,第2サンギアS1,S2と、第1,
第2ピニオンギヤP1,P2と、第1,第2リングギアR1,R
2と、第1,第2ピニオンキャリアPC1,PC2とによって構成
される。
また、上記第1,第2遊星歯車組PG1,PG2で構成される
ギヤトレーンには、図示するようにインプットシャフト
22と第1サンギアS1とを接続するリバースクラッチR/
C、インプットシャフト22と第1ピニオンキャリアPC1
を接続するハイクラッチH/C、第1ピニオンキャリアPC1
と第2リングギアR2とを接続するフォーワードクラッチ
F/C、第1サンギアS1をケーシング24側に固定するバン
ドブレーキB/B、第1ピニオンキャリアPC1をケーシング
24側に固定するローアンドリバースブレーキL&R/Bが
設けられる。
更に、上記フォワードクラッチF/Cと第2リングギアR
2との間にフォワードンワンウエイクラッチF/O・Cが設
けられると共に、第1ピニオンキャリアPC1とケーシン
グ24との間にローワンウエイクラッチL/O・Cが設けら
れ、かつ、第1ピニオンキャリアPC1と第2リングギアR
2との間で上記フォワードワンウエイクラッチF/O・Cと
並列にオーバーランクラッチO・R/Cが配置される。
また、上記第3図中上記インプットシャフト22には、
トルクコンバータT/Cを介してエンジン10回転が入力さ
れる。
ところで、上記主変速機12では次に示す第1表のよう
に、各摩擦要素(R/C,H/C,F/C,B/B,L&R/B)がコントロ
ールバルブ26から供給される変速液圧で締結および解放
されることにより、各種変速段が得られるようになって
いる。
上記コントロールバルブ26は、例えば第4図に示すシ
フトスケジュールに基づいてA/Tコントロールユニット2
8から出力される変速信号により駆動されるようになっ
ている。
尚、上記A/Tコントロールユニット28にはスロットル
開度センサ30によって検出されるスロットル開度信号お
よび車速センサ32によって検出される車速信号が入力さ
れ、これら各信号に基づいて上記シフトスケジュールか
ら現在設定すべき変速段が決定されるようになってい
る。
また、上記フォワードワンウエイクラッチF/O・C
は、第1ピニオンキャリアPC1に対して第2リングギアR
2が正転方向の回転時にフリー、逆転方向の回転時にロ
ックされると共に、上記ローワンウエイクラッチL/O・
Cは第1ピニオンキャリアPC1の正転方向の回転時にフ
リー、逆転方向の回転時にロックされる。
更に、上記オーバーランクラッチO・R/Cは第1表に
は示していないが、該オーバーランクラッチO・R/Cは
第3速以下の低速段側でアクセス開度が1/16以下で締結
されることにより、上記フォワードワンウエイクラッチ
F/O・Cの機能を無くして、エンジンブレーキが作動さ
れるようになっている。
ここで、本実施例は上記A/Tコントロールユニット28
に、運転者によって操作されるセレクトレバー34で選択
されたレンジ位置を検知するレンジ位置検出手段36が設
けられると共に、過給判断手段38が設けられ、これら両
手段により上記リリーフバルブ16の開閉時期が判断され
るようになっている。
即ち、上記過給判断手段38は上記レンジ位置検出手段
36で検出されたレンジがニュートラル(N)レンジであ
るか否か、ならびに該Nレンジから走行レンジに切り換
えられてから所定の低過給圧制御期間Tの間であるか否
かを判断する。
尚、上記走行レンジとはドライブ(D)レンジ又はリ
バース(R)レンジで、Nレンジから該走行レンジに切
り換えられた後の上記低過給圧制御期間Tは、タイマ40
によって計測される。
そして、上記過給判断手段38で上記条件、つまり、N
レンジである場合,あるいは、Nレンジから走行レンジ
に切り換えられて所定の低過給圧制御期間T内である場
合は、該過給判断手段38から上記エンジンコントロール
ユニット18の過給圧制御手段20に信号を出力する。
該過給圧制御手段20では上記過給判断手段38の信号を
受けて上記リリーフバルブ16に開弁信号、つまり過給機
14の過給圧を一部放出する信号が出力されるようになっ
ている。
第5図は、上記実施例におけるレンジ位置と過給圧と
の関係を示したもので、図示するように、Nレンジおよ
び該レンジからDレンジおよびRレンジに切り換えられ
てから所定の低過給圧制御期間T内は、リリーフバルブ
16が開弁されて過給機14で発生される過給圧の一部が放
出されるため、かかるNレンジから走行レンジへの切り
換え時にアクセスペダルを踏み込んでいた場合にも、実
際にエンジン10に供給される過給圧は低く設定され、エ
ンジン10の出力を低く抑制することができる。
このため、走行レンジに設定された際に締結される摩
擦要素、つまり、上記第1表に示したように走行レンジ
がDレンジである場合は、第1速で締結されるフォワー
ドクラッチF/Cの締結ショックを著しく低減すると共
に、該フォワードクラッチF/Cが締結されることにより
駆動力伝達経路を介して駆動輪側に伝達される駆動トル
クも大幅に低減させることができる。
また、走行レンジがRレンジである場合は、リバース
クラッチR/CおよびローアンドリバースブレーキL&R/B
が締結されるが、この場合にあっても同様に締結ショッ
クの低減および駆動トルクの低減を行うことができる。
更に、近年にあっては自動変速機の出力トルク変動を
抑制するに、点火リタードによりエンジン出力を低下さ
せるトラクションコントロールが行われるものがある
が、このように点火リタードさせる場合にも本実施例の
ように過給圧を低下させることにより、点火リタード時
に発生される失火を防止して、エンジン作動に不調が来
されるのが防止される。
ここで、上記実施例では、第5図に明らかなように、
NレンジからDレンジ(前進レンジ)へ切り換えられた
ときの低過給圧制御期間Tと、NレンジからRレンジ
(後進レンジ)へ切り換えられたときの低過給圧制御期
間Tとは、それぞれ異なる値となっており、前進レンジ
へ移行したときの低過給圧制御期間Tを比較的短く、ま
た、後進レンジへ移行したときの低過給圧制御期間Tを
比較的長く設定してある。これにより、発進性を優先す
る前進時の加速性を向上し、かつ、減速比の大きな後進
時には極力締結ショックを減少させることができる。
次に、過給圧制御の異なる実施例を第6図に示すフロ
ーチャートに沿って説明する。
尚、このフローチャートはA/Tコントロールユニット2
8で実行される一処理例を示し、所定の短時間毎(例え
ば10msec毎)に実行されるものとする。
この実施例は、A/Tコントロールユニット28のタイマ4
0を用いずに、トルクコンバータT/Cのタービン回転数を
検知するタービンセンサ42から出力される信号、つまり
自動変速機12への入力回転数を用いて上記低過給圧制御
期間Tの満了を判断するようにしたものである。すな
ち、上記低過給圧制御期間Tは、上記の各摩擦要素の締
結完了までの期間に相当するものであるが、本実施例で
は、自動変速機12の入力回転数の低下によって、摩擦要
素の締結完了が直接検出され、その時点で低過給圧制御
期間Tが終了するようになっている。
この実施例のフローチャートではまずステップ110に
よって現在設定されているレンジ位置を読み込むと共
に、ステップ111で車速を読み込み、そして、次のステ
ップ112では車速が有るかどうか、つまり走行中である
かどうかが判断される。
そして、上記ステップ112で「NO」と判断された場合
はステップ113に進み、読み込まれたレンジがNレンジ
かどうかが判断され、「YES」の場合はステップ114に進
んで過給圧を低下する信号を過給圧制御手段20に出力す
る。
一方、上記ステップ113で「NO」で判断された場合
は、Nレンジから走行レンジへ切り換えられていること
を意味するので、ステップ115に進んでタービン回転数
を読み込み、次のステップ116で該タービン回転数が所
定回転数以下かどうかを判断する。ここで「NO」の場合
は、上記ステップ114に進んで過給圧の低下を接続し、
また、「YES」の場合はステップ117に進んで過給圧を高
くする信号を上記過給圧制御手段20に出力する。
尚、上記ステップ112で「YES」と判断された場合は通
常の走行中であるため、上記ステップ117に進んで過給
圧を高くする。
このように、この実施例では、低過給圧制御期間Tの
満了がタービン回転数によって判断されるようになって
いる。つまり、アクセルペダルを踏み込んで過給機14を
作動させた場合、上記フォワードクラッチF/Cが締結さ
れていない状態ではタービンが拘束されないため高回転
となり、一方、該フォワードクラッチF/Cが締結完了し
た時点ではタービン回転を該フォワードクラッチF/Cが
拘束するため、該タービン回転数は低下する。
このため、上記ステップ116によってタービン回転数
が所定回転数以下となった時点が、フォワードクラッチ
F/Cの締結完了時点であると判断することができ、該フ
ォワードクラッチF/Cの締結を直ちにかつ確実に検出す
ることができる。従って、このフォワードクラッチF/C
の締結完了まで過給圧を低く保ち、その後は通常の過給
圧に戻すことによって、締結ショックの防止と発進加速
性能とを両立させることができる。
第7図は、さらに他の実施例を示すフローチャートで
ある。この実施例では、低過給圧制御期間Tを基本的に
タイマ40が計測する時間によって制御するとともに、N
レンジに保持されていた時間T1と、自動変速機12の作動
油温とを用いて、上記低過給圧制御期間Tの補正を行う
ようにしたものである。
即ち、この実施例のフローチャートではまずステップ
120によってレンジ位置を読み込むと共に、ステップ121
によって作動油温を読み込み、次のステップ122では現
在のレンジ位置がNレンジであるかどうかが判断され
る。
そして、上記ステップ122で「YES」と判断された場
合、つまり現在のレンジがNレンジである場合は、ステ
ップ123に進んでNレンジに保持されていた時間を計測
するタイマカウンタの値が「0」かどうかが判断され
る。このタイマカウンタの値は、Nレンジとなった後の
初回のみ「0」であり、「NO」の場合は、Nレンジの状
態が接続していることを意味するので、ステップ124に
進んで処理回数毎に該タイムカウンタに「1」を加算す
る。つまり、このタイマカウンタは、Nレンジに保持さ
れていた時間T1を計測する加算カウンタとなっている。
そして、次のステップ125では上記ステップ124で計数
されたタイマカウンタの値(つまりNレンジに保持され
ていた時間T1)に基づいて、第8図に示す補正係数マッ
プより補正係数k1を読み取り、次のステップ126では低
過給圧制御期間Tを規定するタイマ(ステップ129、ス
テップ134参照)の初期値(ステップ130参照)に上記補
正係数k1を乗じて、補正後のタイマ初期値とする。
そして、次のステップ127では第9図に示す油温マッ
プから作動油温に対応する補正係数k2を読み取り、次の
ステップ128で、ステップ126のタイマ初期値にさらに補
正係数k2を乗じて、最終的な補正後のタイマ初期値を決
定し、ステップ受129に進む。つまり、このステップ128
のタイマ初期値が、補正後の低過給圧制御期間Tなる。
また、上記ステップ123でタイマカウンタが「0」で
あると判断された場合は、Nレンジに移行してから初回
であることを意味し、ステップ130に進む。ステップ130
では、低過給圧制御期間Tを規定するタイマに所定の初
期値をセットし、次のステップ131では、時間T1を計測
するタイマカウンタに、初期値である「1」をセットす
る。また、次のステップ132では補正係数k1を「1.0」に
初期化して上記ステップ126に進む。
このようにして、Nレンジにある間は、減算カウンタ
からなるタイマに、低過給圧制御期間Tに相当する初期
値がセットされ、かつこの初期値は、油温によって補正
されるとともに、Nレンジに保持されていた時間T1によ
って逐次補正されることになる。ステップ129では、該
タイマが「0」になったかどうかを判断しているが、、
Nレンジにある間は、該タイマは、「0」とはならない
ので、ステップ136に進んで過給圧を低下する信号を該
過給圧制御手段20に出力する。
また、Nレンジから走行レンジに移行すると、上記ス
テップ122で「NO」と判断され、ステップ133へ進み、N
レンジの保持時間を計測するタイマカウンタを「0」に
初期化するとともに、次のステップ134へ進み、ここで
上記タイマの値から「1」づつ減算する。そして、上記
ステップ129に進んで該タイマが「0」になったかどう
かを判断する。
従って、ステップ128でセットされたタイマの値が
「0」となるまでの期間は、ステップ129で「NO」とな
り、過給圧を低下させた状態が継続される。そして、ス
テップ134の減算が繰り返されてタイマの値が「0」と
なると、ステップ129で「YES」となり、ステップ135に
進んで過給圧を高くする信号が過給圧制御手段20に出力
される。
従って、この実施例ではNレンジの保持時間と作動油
温とによって低過給圧制御期間が補正されるため、実際
の摩擦要素締結完了までの時間に一層近いものとして低
過給圧制御期間Tを与えることができ、締結ショックの
防止と発進加速性能とを両立させることができる。
尚、この実施例ではNレンジの保持時間による補正
と、作動油温による補正とを同時に行う場合を示した
が、これに限ることなくいずれか一方の条件によって補
正するようにしてもよい。
発明の効果 以上説明したように本発明の車両の走行制御装置にあ
っては、ニュートラルレンジから走行レンジに切り換え
た後、摩擦要素締結完了までは過給圧が低く保たれるの
で、アクセルを踏み込んでエンジン回転数を上昇させた
状態でニュートラルレンジから走行レンジに切り換えた
ような場合でも、大きな締結ショックを生じることがな
く、また摩擦要素締結完了段階では、通常の過給圧に戻
るので、締結ショックの防止と発進加速性能とを両立さ
せることができる。
特に、請求項1〜請求項3のように、自動変速機の作
動液温もしくはニュートラルレンジに保持されていた時
間によって低過給圧制御期間を補正することにより、実
際の運転条件に対応して、実際の摩擦要素締結完了まで
の期間に沿った低過給圧制御期間を与えることができ、
締結ショックを防止しつつ高い発進加速性能を得ること
ができる。
また、請求項4では、ニュートラルレンジから切り換
えられるレンジが、前進レンジか後進レンジかによって
低過給圧制御期間が適切に与えられるため、発進性を優
先する前進時と低速で済む後進時とのそれぞれ過給圧制
御が一層適切なものとなり、前進時の加速性を大幅に向
上させると共に、ギア比の大きな後進時に駆動トルクが
過剰に増大されて締結ショックが発生することを確実に
防止することができる。
また、請求項5では、自動変速機の入力回転数の変化
によって実際に摩擦要素が締結された時点を検知し、低
過給圧状態から通常の過給圧に戻すので、締結ショック
を確実に防止でき、かつ不必要に長時間低過給圧に制御
されることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概念を示す概略図、第2図は本発明の
一実施例を示す概略図、第3図は本発明に用いられる自
動変速機のギアトレーンを示す概略図、第4図は本発明
に用いられる自動変速機のシフトパターンを示す説明
図、第5図は本発明で制御されるレンジと過給圧との関
係を示すタイムチャート、第6図は本発明の過給圧制御
の実施例を示すフローチャート、第7図は他の実施例を
示すフローチャート、第8図,第9図は第7図に示すフ
ローチャートを処理する際にそれぞれ用いられる補正マ
ップ図である。 10……エンジン、12……自動変速機、14……過給機、16
……リリーフバルブ(過給圧可変手段)、18……エンジ
ンコントロールユニット、20……過給圧制御手段、22…
…インプットシャフト、26……コントロールバルブ、28
……A/Tコントロールユニット、30……スロットルセン
サ、32……車速センサ、34……セレクトレバー、36……
レンジ位置検出手段、38……過給判断手段、40……タイ
マ、42……タービンセンサ。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過給機および過給圧可変手段が設けられた
    エンジンと、 該エンジンの出力回転を適宜変速して駆動輪側に出力す
    る自動変速機とを備えた車両において、 上記自動変速機のレンジ位置を検知するレンジ位置検出
    手段と、 検知されたレンジ位置がニュートラルレンジであるか否
    か、ならびにニュートラルレンジから走行レンジに切り
    換えられてから所定の低過給圧制御期間内であるか否か
    を判定する過給判断手段と、 該過給判断手段の信号を受けて、ニュートラルレンジで
    ある間ならびにニュートラルレンジから走行レンジへの
    切換後所定の低過給圧制御期間の間、上記過給圧可変手
    段に過給圧を低下させる信号を出力し、かつ、上記低過
    給圧制御期間経過後は通常の過給圧に復帰させる過給圧
    制御手段と、 を備え、 上記低過給圧制御期間が、自動変速機の作動液温によっ
    て補正されることを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 【請求項2】過給機および過給圧可変手段が設けられた
    エンジンと、 該エンジンの出力回転を適宜変換して駆動輪側に出力す
    る自動変速機とを備えた車両において、 上記自動変速機のレンジ位置を検知するレンジ位置検出
    手段と、 検知されたレンジ位置がニュートラルレンジであるか否
    か、ならびにニュートラルレンジから走行レンジに切り
    換えられてから所定の低過給圧制御期間内であるか否か
    を判定する過給判断手段と、 該過給判断手段の信号を受けて、ニュートラルレンジで
    ある間ならびにニュートラルレンジから走行レンジへの
    切換後所定の低過給圧制御期間の間、上記過給圧可変手
    段に過給圧を低下させる信号を出力し、かつ、上記低過
    給圧制御期間経過後は通常の過給圧に復帰させる過給圧
    制御手段と、 を備え、 上記低過給圧制御期間が、ニュートラルレンジに保持さ
    れていた時間によって補正されることを特徴とする車両
    の走行制御装置。
  3. 【請求項3】過給機および過給圧可変手段が設けられた
    エンジンと、 該エンジンの出力回転を適宜変速して駆動輪側に出力す
    る自動変速機とを備えた車両において、 上記自動変速機のレンジ位置を検知するレンジ位置検出
    手段と、 検知されたレンジ位置がニュートラルレンジであるか否
    か、ならびにニュートラルレンジから走行レンジに切り
    換えられてから所定の低過給圧制御期間内であるか否か
    を判断する過給判断手段と、 該過給判断手段の信号を受けて、ニュートラルレンジで
    ある間ならびにニュートラルレンジから走行レンジへの
    切換後所定の低過給圧制御期間の間、上記過給圧可変手
    段に過給圧を低下させる信号を出力し、かつ、上記低過
    給圧制御期間後は通常の過給圧に復帰させる過給圧制御
    手段と、 を備え、 上記低過給圧制御期間が、自動変速機の作動液温および
    ニュートラルレンジに保持されていた時間によって補正
    されることを特徴とする車両の走行制御装置。
  4. 【請求項4】過給機および過給圧可変手段が設けられた
    エンジンと、 該エンジンの出力回転を適宜変速して駆動輪側に出力す
    る自動変速機とを備えた車両において、 上記自動変速機のレンジ位置を検知するレンジ位置検出
    手段と、 検知されたレンジ位置がニュートラルレンジであるか否
    か、ならびにニュートラルレンジから走行レンジに切り
    換えられてから所定の低過給圧制御期間内であるか否か
    を判断する過給判断手段と、 該過給判断手段の信号を受けて、ニュートラルレンジで
    ある間ならびにニュートラルレンジから走行レンジへの
    切換後所定の低過給圧制御期間の間、上記過給圧可変手
    段に過給圧を低下させる信号を出力し、かつ、上記低過
    給圧制御期間経過後は通常の過給圧に復帰させる過給圧
    制御手段と、 を備え、 上記低過給圧制御期間が、ニュートラルレンジから前進
    レンジに切り換えられるか後進レンジに切り換えられる
    かによって異なる値となることを特徴とする車両の走行
    制御装置。
  5. 【請求項5】過給機および過給圧可変手段が設けられた
    エンジンと、 該エンジンの出力回転を適宜変速して駆動輪側に出力す
    る自動変速機とを備えた車両において、 上記自動変速機のレンジ位置を検知するレンジ位置検出
    手段と、 検知されたレンジ位置がニュートラルレンジであるか否
    か、ならびにニュートラルレンジから走行レンジに切り
    換えられた後の低過給圧制御期間内であるか否かを判断
    する過給判断手段手段と、 該過給判断手段の信号を受けて、ニュートラルレンジで
    ある間ならびにニュートラルレンジから走行レンジへの
    切換後の低過給圧制御期間の間、上記過給圧可変手段に
    過給圧を低下させる信号を出力し、かつ、上記低過給圧
    制御期間経過後は通常の過給圧に復帰させる過給圧制御
    手段と、 を備え、 上記低過給圧制御期間の満了が、自動変速機の入力回転
    数の変化によって判断されることを特徴とする車両の走
    行制御装置。
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