JP2896415B2 - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

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JP2896415B2
JP2896415B2 JP3254825A JP25482591A JP2896415B2 JP 2896415 B2 JP2896415 B2 JP 2896415B2 JP 3254825 A JP3254825 A JP 3254825A JP 25482591 A JP25482591 A JP 25482591A JP 2896415 B2 JP2896415 B2 JP 2896415B2
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淳 田端
康則 中脇
康夫 北條
廣樹 松岡
正宏 早渕
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Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機、特に、ク
ラッチツウクラッチ変速を実行することのある車両用自
動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機の特定の変速を達成する場合
に、2つの摩擦係合装置の係合と解放とを同時に行わな
ければならないことがよくある(いわゆるクラッチツウ
クラッチ変速)。この場合、各摩擦係合装置の係合と解
放との同期を的確に取らないと、自動変速機のギヤトレ
ーンが瞬間的にリジッドの状態となったり、あるいはニ
ュートラルの状態となって出力軸トルクが急降下した
り、エンジンの噴き上りが発生したりする可能性があ
る。
【0003】このため、従来このような制御を行わせる
場合には、一方の摩擦係合装置の機能と実質的に同等な
機能を果たす一方向クラッチを設け、こうした不具合が
発生しないように配慮している。
【0004】しかしながら、このように一方向クラッチ
を用いることによって各摩擦係合装置の同期を取る方法
は、当該一方向クラッチを付設する分、コストが上昇
し、又、重量が増大したり収容スペースを占める等の問
題がある。
【0005】このような点に鑑み、近年、一方向クラッ
チを用いることなくこのような「クラッチツウクラッチ
変速」を良好に達成させるための技術として、一方の摩
擦係合装置の作動油圧に応動し、他方の摩擦係合装置に
対する作動油圧の給排タイミングを決定するシークエン
ス弁を、該他方の摩擦係合装置の作動油圧回路に導入す
るようにしたものが知られている(特開昭64−653
54)。この技術においては、当該クラッチツウクラッ
チ変速を実行する際に、この基本となる作動油圧をエン
ジン負荷(トルク)に依存して制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ン負荷(トルク)の実際値の直接的な検出は現時点での
技術ではコスト、センサの搭載性、精度等の関係で困難
であるというのが実状であり、一般的にはアクセル開度
(あるいはスロットル開度)によって検出している。そ
のため、検出精度が低い(実際のエンジントルクと必ず
しも良好に対応しない)という問題があった。
【0007】このような点に鑑み、最近のエンジン制御
技術の分野で公知のように、エンジントルクの代替検出
手段としてアクセル開度の代わりにQ/N(エンジン1
回転当りの吸入空気量)を使ってエンジントルクを(間
接的に)検出することが考えられるが、このQ/Nも
又、空燃比によってその特性がばらつくため、クラッチ
ツウクラッチ変速のように非常に高精度のエンジントル
クの検出が要求される場合にはなお不十分である。
【0008】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、空燃比がリーン状態となると特
にQ/Nとエンジントルクとの対応がずれてくることに
着目し、当該クラッチツウクラッチ変速時には空燃比が
リーンになることを避け、Q/Nに対するエンジントル
ク特性のばらつきが少ない領域でエンジントルクを正確
に把握した上で、良好なクラッチツウクラッチ変速を実
行することにより、上記課題を解決せんとしたものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1にその要
旨を示すように、エンジントルクに依存してクラッチツ
ウクラッチ変速を実行することのある車両用自動変速機
の変速制御装置において、前記エンジントルクを間接的
に検出する手段と、該検出エンジントルクに基づいて前
記クラッチツウクラッチ変速を実行する手段と、該クラ
ッチツウクラッチ変速を実行する際に、エンジンに供給
される燃料供給量を、空燃比が理論空燃比以下のリッチ
側となるように制御する手段と、を備えたことにより、
上記課題を解決したものである。
【0010】
【作用】本発明においては、エンジントルクに依存して
クラッチツウクラッチ変速を実行するにあたって、従来
通りエンジントルクを間接的に検出することを基本とし
ながら、より的確なクラッチツウクラッチ変速を実行す
るために、エンジンに供給される燃料供給量を、空燃比
が理論空燃比以下のリッチ側となるように制御するよう
にしている。
【0011】図5に空燃比とエンジントルクとの関係を
示す。
【0012】図から明らかなように、理論空燃比(1
4.7)より空燃比が大きなリーン状態ではエンジント
ルクの空燃比の変化に対する変化が大きく、従って同じ
Q/Nでもそれだけばらつきが大きくなる。
【0013】これに対し、理論空燃比14.7以下のリ
ッチ側では、エンジントルク特性は安定し、空燃比が変
化しても発生されるエンジントルクは殆ど変わらない。
【0014】本発明は、この点に着目し、空燃比がリー
ンになることを避け、空燃比に対するエンジントルク特
性のばらつきが少ない領域でクラッチツウクラッチ変速
を行うようにした。
【0015】このため、例えばエンジントルクを代表す
るパラメータとしてQ/Nを検出した場合に、その検出
値は空燃比がリッチ側に維持されたものであるため、ば
らつきが非常に少なく、信頼性のあるものとなる。従っ
て、このような精度の高い検出エンジントルクに基づい
てクラッチツウクラッチ変速を行うことにより、常に良
好な変速特性を得ることができるようになる。
【0016】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0017】図2は、本発明が採用された、自動変速機
及びエンジンの一体制御装置の全体概略図である。
【0018】エンジン1は、エンジンコントロールコン
ピュータ7によって、そのインジェクションバルブ19
における燃料噴射量及びディストリビュータ20におけ
る点火時期が制御され、アクセルペダル22のアクセル
開度(操作量)とエンジン回転速度とに対応したエンジ
ン出力が得られるようになっている。
【0019】即ち、エンジン1の吸気管24にはアクセ
ルペダル22の動きと連動して開閉されるメインスロッ
トル弁26と、アクセルペダル22とは関係なくエンジ
ンコントロールコンピュータ7からの指令によって駆動
されるモータ28の動きと連動して開閉されるサブスロ
ットル弁30とが直列に配置されている。メインスロッ
トル弁26に関してはアクセルペダルに直結しているた
めアクセル操作量とエンジン出力とが直接的に対応する
が、サブスロットル弁30のほうについては、自由にそ
の開度を設定できるため、全体として意図した特性のス
ロットル開度が得られるものである。具体的には直列で
あるため、両者のうち開度の小さな方の開度に支配され
る。なお、このサブスロットル弁30は他の目的のため
にエンジントルクを任意に制御するためのものであり、
本発明とは直接的には関係がない。
【0020】エンジンコントロールコンピュータ7に
は、エンジン回転数センサ9によるエンジン回転数、吸
入空気量センサ10による吸入空気量、吸入空気温セン
サ11による吸入空気温度、アクセル開度センサ12に
よるアクセル開度、車速センサ13による車速、エンジ
ン水温センサ14によるエンジン水温、ブレーキスイッ
チ15によるブレーキONの各信号等が入力されてい
る。吸入空気量Qとエンジン回転数NとからQ/Nが求
められる。
【0021】エンジンコントロールコンピュータ7はこ
れらの信号に基づいて、前記燃料噴射量及び点火時期を
決定している。燃料噴射量の決定については後に詳述す
る。
【0022】一方、自動変速機コントロールコンピュー
タ8には、前記アクセル開度センサ12、車速センサ1
3、エンジン水温センサ14、ブレーキスイッチ15等
からの各信号に加え、シフトポジションセンサ16によ
るシフトレバーの位置、パターンセレクトスイッチ17
による燃費重視走行又は動力性能重視走行等の走行選択
パターン、及び油温センサ18による自動変速機の油温
の信号等が入力される。これにより、電磁弁S1 〜S4
、及び、SLN、SLT、SLUが制御され、油圧制
御装置3内の油路が変更された結果各摩擦係合装置の係
合状態が選択的に変更され、車速とアクセル開度とに対
応した変速段が円滑に得られるようになっている。
【0023】上述した自動変速機2の具体的な一例を図
3にスケルトン図で示す。この自動変速機2はトルクコ
ンバータ111、副変速部112及び主変速部113を
備える。
【0024】前記トルクコンバータ111は、ロックア
ップクラッチ124を備える。このロックアップクラッ
チ124は、ポンプインペラ126に一体化させてある
フロントカバー127とタービンランナ128を一体に
取付けた部材(ハブ)129との間に設けられている。
【0025】エンジン1のクランクシャフト(図示せ
ず)はフロントカバー127に連結されている。タービ
ンランナ128に連結された入力軸130は、副変速部
112を構成するオーバードライブ用遊星歯車機構13
1のキャリヤ132に連結されている。
【0026】この遊星歯車機構131におけるキャリヤ
132とサンギヤ133との間には、クラッチC0 と一
方向クラッチF0 とが設けられている。この一方向クラ
ッチF0 はサンギヤ133がキャリヤ132に対して相
対的に正回転(入力軸130の回転方向の回転)する場
合に係合するようになっている。
【0027】一方、サンギヤ133の回転を選択的に止
めるブレーキB0 が設けられている。又、この副変速部
112の出力要素であるリングギヤ134が、主変速部
113の入力要素である中間軸135に接続されてい
る。
【0028】副変速部112は、クラッチC0 もしくは
一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星歯車機構1
31の全体が一体となって回転するため、中間軸135
が入力軸130と同速度で回転する。又ブレーキB0 を
係合させてサンギヤ133の回転を止めた状態では、リ
ングギヤ134が入力軸130に対して増速されて正回
転する。即ち、副変速部112はハイ・ローの2段の切
換えを設定することができる。
【0029】前記主変速部113は三組の遊星歯車機構
140、150、160を備えており、これらの歯車機
構140、150、160が以下のように連結されてい
る。
【0030】即ち、第1遊星歯車機構140のサンギヤ
141と第2遊星歯車機構150のサンギヤ151とが
互いに一体的に連結され、第1遊星歯車機構140のリ
ングギヤ143と第2遊星歯車機構150のキャリヤ1
52と第3遊星歯車機構160のキャリヤ162との三
者が連結されている。又、第3遊星歯車機構160のキ
ャリヤ162に出力軸170が連結されている。更に第
2遊星歯車機構150のリングギヤ153が第3遊星歯
車機構160のサンギヤ161に連結されている。
【0031】この主変速部113の歯車列では後進1段
と前進4段とを設定することができ、そのためのクラッ
チ及びブレーキが以下のように設けられている。
【0032】即ち、第2遊星歯車機構150のリングギ
ヤ153及び第3遊星歯車機構160のサンギヤ161
と中間軸135との間にクラッチC1 が設けられ、又第
1遊星歯車機構140のサンギヤ141及び第2遊星歯
車機構150のサンギヤ151と中間軸135との間に
クラッチC2 が設けられている。
【0033】第1遊星歯車機構140及び第2遊星歯車
機構150のサンギヤ141、151の回転を止めるブ
レーキB1 が配置されている。又、これらのサンギヤ1
41、151とケーシング171との間には、一方向ク
ラッチF1 とブレーキB2 とが直列に配列されている。
一方向クラッチF1はサンギヤ141、151が逆回転
(入力軸135の回転方向とは反対方向の回転)しよう
とする際に係合するようになっている。
【0034】第1遊星歯車機構140のキャリヤ142
とケーシング171との間にはブレーキB3 が設けられ
ている。又、第3遊星歯車機構160のリングギヤ16
3の回転をとめる要素としてブレーキB4 と、一方向ク
ラッチF2 とがケーシング171との間に並列に配置さ
れている。なお、この一方向クラッチF2 はリングギヤ
163が逆回転しようとする際に係合するようになって
いる。
【0035】上記の自動変速機2では、副変速部112
がハイ・ローの二段の切換えを行うことができ、且つ主
変速部113が前進側で四段の変速を行うことができる
ので、全体で後進1段と前進8段の変速を行うことがで
きる。これらの変速段を設定するための各クラッチ及び
ブレーキの係合作動表を図4に示す。なお、図4におい
て、○印は係合状態、●印はエンジンブレーキ時に係合
状態、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0036】但し、この実施例では、実際にはこのうち
の第1、2、3、4、5速段のみが使用されるようにな
っている。この図から明らかなように、第2速段−第3
速段間の変速がブレーキB2 及びB3 の係合及び解放を
同時に行わなければならないクラッチツウクラッチ変速
となっている。
【0037】この実施例では、実際にQ/Nから求めた
検出エンジントルクから自動変速機への入力トルクTin
を検出し、これを第2速段から第3速段へのパワーオン
アップシフト(動力がエンジン側から車輪側へと伝達さ
れているときに行われるアップシフト)時に、利用する
ようにしている。具体的には、図示せぬ2−3タイミン
グバルブにより、ブレーキB3 のドレン圧をブレーキB
2 の係合圧の上昇に応じて最小必要圧に調圧する制御を
行うようにしている。このときの関係式を以下に示す。
【0038】 TB3=A×Tin−B×TB2 …(1) Tin…入力トルク TB2…ブレーキB2 の伝達トルク TB3…ブレーキB3 の伝達トルク A、B…定数
【0039】ここにおいて、入力トルクTinが本発明に
より精度良く検出できるため、結局この(1)式に基づ
く制御を精度良く実行することができ、第2速段から第
3速段へのクラッチツウクラッチ変速を良好に実行する
ことができるようになる。
【0040】なお、本発明においては、精度良く検出で
きたエンジントルクを具体的にどのようにしてクラッチ
ツウクラッチ変速に反映させるかについては、これをこ
の実施例に限定するものではない。
【0041】次に、図6に2−3補正増量演算、即ち第
2速段から第3速段へのクラッチツウクラッチ変速の際
に、空燃比をリッチ側に維持するために実行されるフロ
ーチャートを示す。
【0042】まず、ステップ210において各種信号、
例えば車速V、冷却水温THW、自動変速機の油温Tc
、あるいはスロットル開度TH等が読込まれる。
【0043】ステップ220では、第2速段から第3速
段へのクラッチツウクラッチ変速が発生すべき状態か否
かが判定される。この実施例ではこの第2速段から第3
速段へのクラッチツウクラッチ変速のときにのみ本発明
が適用されるようになっているため、ここで「YES」
の判定がなされたときにのみステップ230に進むよう
になっている。
【0044】ステップ230では、パワーオンか否かが
判定される。パワーオフ(動力が車輪側からエンジン側
へと伝達されている状態)で行われる第2速段から第3
速段への変速の場合は、変速制御のやり方が違うため、
ここではこのステップで「YES」の判定がなされたと
きにのみ、ステップ240に進むようになっている。
【0045】ステップ240では、自動変速機の油温T
c が低いか否かが判定される。この実施例では、自動変
速機の油温Tc が低いときにのみ本発明が適用されるよ
うになっている。それは、自動変速機の油温Tc が低い
ときは変速ショックが発生し易く、特に正確なエンジン
トルク情報が要求されるためである。
【0046】一方、このように真に正確なエンジントル
ク情報がほしいときにのみ本発明を適用することによ
り、全域で本発明を適用する場合に比べ、増量補正を必
要最小限に抑え、燃料消費効率の悪化を防止することが
できる。
【0047】ステップ250では、2−3補正係数Fg
を図7に示すマップにより設定する。この2−3補正係
数Fg は、次のステップ270における燃料供給量決定
の際に次のようにして反映される。即ち、エンジン始動
後の同期噴射時間Ti は、(2)式に基づいて演算され
る。
【0048】 Ti =Tp ×Fc +Tv …(2) Ti …燃料噴射時間(ms) Tp …基本噴射時間(ms) Fc …基本噴射時間の補正係数 Tv …インジェクタの無効噴射時間(ms)
【0049】ここで、基本噴射時間の補正係数Fc は、
(3)式に基づいて演算される。
【0050】 Fc = g(Fet,Fad,Fo ,Fl ,Fh ,Fg ) …(3) Fet…エンジン温度に係わる補正係数 Fad…加減速運転時の補正係数 Fo …理論空燃比へのフィードバック補正係数 Fl …学習制御による補正係数 Fh …高負荷、高回転運転時の補正係数 Fg …2−3補正係数
【0051】この(2)、(3)式より、同期噴射時間
Ti が演算され、燃料が噴射される。この場合に、Fg
が、ステップ250において図7に示されるようにして
決定される。この図7は、過渡的状態を含めて現状のリ
ーンの度合いが大きい程増量するような特性とされてい
る。
【0052】このようにしてFg が設定される結果、例
えば急加速後、あるいは始動直後に第2速段から第3速
段へのパワーオンアップシフトが実行されたようなとき
でも、空燃比がリーン状態とはならず、従ってQ/Nの
検出により極めて精度の高いエンジントルク検出ができ
るようになる。又、フィードバック制御の遅れ等も考慮
する必要がなくなる。ステップ280では決定された量
の燃料がインジェクタ19から噴射される。
【0053】次に、図8に具体的なエンジントルクTou
t の検出フローを示す。
【0054】まず、ステップ310において、各種入力
信号の読込みが行われる。
【0055】ステップ320では、第2速段から第3速
段への変速が実行されるか否かが判定される。ステップ
330では、第2速段から第3速段への変速判断があっ
てから、T1 秒が経過したか否かが判定される。
【0056】このT1 は、自動変速機において一般的に
用いられている多重変速対応用のタイマである。即ち、
自動変速機においては、例えばアクセルを急激に解放し
たとき、あるいは急激に踏込んだときに2以上の変速判
断が短時間に行われることがあり、このような2以上の
変速判断が短時間にあったときには、一番最後に行われ
た変速判断に従って変速が実行される。このために、1
つの変速判断があったときには、その判断と共に直ちに
その変速を実行するのではなく、タイマT1 秒だけ待っ
て、そのタイマT1 秒の間に行われた変速判断の中で一
番最後の変速判断に基づいて変速を実行するようにして
いる。ステップ330では、これと同じタイマT1 が用
いられ、この間待機状態とされる。その結果前述の図6
の制御フローにより、この間に空燃比が安定領域(リッ
チ領域)になる。
【0057】ステップ340では、ここでQ/Nの検出
により、エンジントルクTout の検出が行われる。この
段階で検出されたエンジントルクTout は、空燃比がリ
ッチ状態の下で検出されているため、極めて精度が高
い。
【0058】ステップ350では、この検出されたエン
ジントルクTout より、自動変速機の入力トルクTinが
演算される。即ち、エンジントルクTout は全て自動変
速機へ流れる訳ではなく、一部補機(例えばエアコンデ
ィショナル用のコンプレッサ等)の負荷用にも使用され
ると共に、トルクコンバータでトルク増幅が行われる場
合があるため、その分の補正がここで行われる。ステッ
プ360では、この入力トルクTinを用いて、前述した
(1)(2)式に基づき第2速段から第3速段へのクラ
ッチツウクラッチ変速処理が実行される。
【0059】この実施例によれば、エンジントルクの検
出精度を高めるための「空燃比のリッチ側維持」の操作
を、第2速段から第3速段へのパワーオンクラッチツウ
クラッチ変速で、且つ、自動変速機の油温が低いときに
のみに限定して行うようにしたため、燃料の増量補正を
必要最小限に抑えることができ、燃料消費効率の悪化を
避けることができると共に、クラッチツウクラッチ変速
時にエンジントルクの検出誤差に基づいて変速ショック
の増大が発生するのを未然に防止することができるよう
になる。
【0060】なお、この実施例では、エンジントルクT
out を間接的に検出する手段として、Q/Nを用いてい
たが、本発明は、他の検出手段、例えばアクセル開度や
スロットル開度あるいは吸気管負圧等によって、エンジ
ントルクを間接検出する場合にも相応の効果が得られ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、エ
ンジントルクを精度良く検出することができるようにな
るため、これに基づいて行われるクラッチツウクラッチ
変速を所定の諸現通りに実行することができ、エンジン
トルクの検出値のばらつきに起因して変速ショックが増
大するのを未然に防止することができるようになる。
又、クラッチツウクラッチ変速時に限って燃料を増量す
るため、燃料増量を必要最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の要旨を示すブロック図であ
る。
【図2】図2は、本発明の実施例を示す概略ブロック図
である。
【図3】図3は、上記実施例装置の歯車列を示すスケル
トン図である。
【図4】図4は、上記歯車列の各摩擦係合装置の作動状
態を示す線図である。
【図5】図5は、空燃比とエンジントルクとの関係を示
す線図である。
【図6】図6は、空燃比をリッチ側に維持するための制
御フローを示す流れ図である。
【図7】図7は、2−3補正係数Fg のマップを示す線
図である。
【図8】図8は、エンジントルクの検出フローを示す流
れ図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…自動変速機、 7…エンジンコントロールコンピュータ、 8…自動変速機コンロトールコンピュータ、 ブレーキB2 、B3 …第2速段、第3速段間でクラッチ
ツウクラッチ変速となるブレーキ、 9…エンジン回転数センサ、 11…吸入空気量センサ、 18…油温センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 松岡 廣樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−16245(JP,A) 特開 昭61−16241(JP,A) 特開 昭60−237142(JP,A) 特開 昭63−189640(JP,A) 特開 昭62−258131(JP,A) 特開 昭58−193956(JP,A) 特開 平3−64634(JP,A) 特開 昭61−182447(JP,A) 特開 昭63−12851(JP,A) 特開 昭64−65354(JP,A) 特開 平1−305138(JP,A) 特開 昭64−85844(JP,A) 特開 昭61−149556(JP,A) 実開 平1−103754(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/00 B60K 41/06 B60K 41/12 F02D 41/32 F02D 45/00 312

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジントルクに依存してクラッチツウク
    ラッチ変速を実行することのある車両用自動変速機の変
    速制御装置において、 前記エンジントルクを間接的に検出する手段と、 該検出エンジントルクに基づいて前記クラッチツウクラ
    ッチ変速を実行する手段と、 該クラッチツウクラッチ変速を実行する際に、エンジン
    に供給される燃料供給量を、空燃比が理論空燃比以下の
    リッチ側となるように制御する手段と、 を備えたことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御
    装置。
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