JP2882144B2 - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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JP2882144B2
JP2882144B2 JP3329945A JP32994591A JP2882144B2 JP 2882144 B2 JP2882144 B2 JP 2882144B2 JP 3329945 A JP3329945 A JP 3329945A JP 32994591 A JP32994591 A JP 32994591A JP 2882144 B2 JP2882144 B2 JP 2882144B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用自動変速機の制御
装置に関し、特に、シフトレバーが非走行レンジへ操作
されているときのエンジン回転速度上昇抑制制御による
不都合を解消する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シフトレバーが走行レンジから非走行レ
ンジへ操作された場合には、それまで係合させられてい
た油圧式摩擦係合装置が解放されて動力伝達経路が遮断
される車両用自動変速機が知られている。そして、この
ような自動変速機においては、シフトレバーがDレンジ
やRレンジのような走行レンジからPレンジやNレンジ
のような非走行レンジへ操作された直後は、油圧の応答
遅れによって油圧式摩擦係合装置が所定の時間の経過後
に解放させられるのであるが、その間にアクセルペダル
が踏み込まれると、遠心油圧によって油圧式摩擦係合装
置が完全解放されずに引きずりが発生する。このため、
シフトレバーがPレンジやNレンジのような非走行レン
ジへ操作されている場合には、そのシフトレバーの非走
行レンジへの操作に際して発生し易い摩擦係合装置のひ
きずりを抑制して耐久性を向上させるために、エンジン
回転速度が所定の設定値を超えるとフューエルカットを
実行してエンジンの回転速度の上昇を抑制する手段を備
えることが提案されている。たとえば、ゼネラルモータ
ース社(GM社)のサターン車に搭載されている自動変
速機の制御装置がそれである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
車両用自動変速機の制御装置によれば、PレンジやNレ
ンジのような非走行レンジにおいてエンジン回転速度を
所定値よりも上昇させることができないため、エンジン
動作チェックやバッテリの充電が不可能となる欠点があ
った。また、上記非走行レンジにおいてエンジン回転速
度を上げるレーシング操作ができないため、エンジンが
故障したという誤解を運転者などに与える不都合があっ
た。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、シフトレバーが
走行レンジから非走行レンジへ操作されたことに関連し
た油圧式摩擦係合装置の引きずりが抑制され、しかもシ
フトレバーが非走行レンジに操作されていてもエンジン
回転速度を上げることが可能な車両用自動変速機の制御
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、図1の発明要旨図に
示すように、シフトレバーが走行レンジから非走行レン
ジへ操作された場合には、それまで係合させられていた
油圧式摩擦係合装置が解放されて動力伝達経路が遮断さ
れる車両用自動変速機において、エンジンの回転速度を
検出するエンジン回転速度検出手段と、前記シフトレバ
ーが非走行レンジへ操作されている場合にはエンジン回
転速度が所定の設定値を超えると非走行レンジのフュー
エルカットを実行してそのエンジンの回転速度の上昇を
抑制するフューエルカット手段とを備えた制御装置であ
って、(a) 前記シフトレバーが走行レンジから非走行レ
ンジへ操作されたことを検出するシフト操作検出手段
と、(b) そのシフト操作検出手段により前記シフトレバ
ーが走行レンジから非走行レンジへ操作されたことが検
出されてからの経過時間を計時する計時手段と、(c) そ
の計時手段により計時された経過時間が予め定められた
値を超えると、前記フューエルカット手段による非走行
レンジのフューエルカットを禁止するフューエルカット
禁止手段とを、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、計時手段により、シフト操
作検出手段によりシフトレバーが走行レンジから非走行
レンジへ操作されたことが検出されてからの経過時間が
計時され、その経過時間が予め定められた値を超える
と、非走行レンジのフューエルカットがフューエルカッ
ト禁止手段により禁止される。
【0007】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、エンジン
回転速度が所定の設定値を超えると非走行レンジでフュ
ーエルカットするフューエルカット手段により、シフト
レバーが走行レンジから非走行レンジへ操作されたこと
に関連した油圧式摩擦係合装置の引きずりが抑制される
のみならず、経過時間が予め定められた値を超えると、
非走行レンジのフューエルカットが禁止されてPレンジ
やNレンジのような非走行レンジにおいてエンジン回転
速度を前記所定の設定値よりも上昇させることができる
ため、エンジン動作チェックやバッテリの充電が可能と
なる。また、上記非走行レンジにおいてエンジン回転速
度を上げるレーシング操作ができるため、エンジンが故
障したという誤解を運転者などに与えることが解消され
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は、本発明の一実施例が適用された
車両用動力伝達装置の骨子図である。図において、エン
ジン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバ
ータ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された
有段式自動変速機14、および図示しない差動歯車装置
などを経て駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0009】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結されているポンプ翼車18
と、上記自動変速機14の入力軸20に固定され、ポン
プ翼車18からのオイルを受けて回転させられるタービ
ン翼車22と、一方向クラッチ24を介して非回転部材
であるハウジング26に固定されたステータ翼車28
と、ダンパ30を介して上記入力軸20に連結されたロ
ックアップクラッチ32とを備えている。トルクコンバ
ータ12内の係合側油室35よりも解放側油室33内の
油圧が高められると、ロックアップクラッチ32が非係
合状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回
転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しか
し、解放側油室33よりも係合側油室35内の油圧が高
められると、ロックアップクラッチ32が係合状態とさ
れるので、トルクコンバータ12の入出力部材、すなわ
ちクランク軸16および入力軸20が直結状態とされ
る。
【0010】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,38
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリングギア
とともに回転する出力歯車39と前記差動歯車装置との
間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40とを備え
ている。それら遊星歯車装置34,36,38の構成要
素の一部は互いに一体的に連結されるだけでなく、3つ
のクラッチC0 ,C1 ,C2 によって互いに選択的に連
結されている。また、上記遊星歯車装置34,36,3
8の構成要素の一部は、4つのブレーキB0 ,B1 ,B
2 ,B3 によってハウジング26に選択的に連結される
とともに、さらに、構成要素の一部は3つの一方向クラ
ッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向により相互
に若しくはハウジング26と係合させられるようになっ
ている。
【0011】図4は、自動変速機14の一部をさらに詳
しく示す断面図である。上記クラッチC0 ,C1
2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 は、図4に示す
ように、多板式のクラッチやバンド式のブレーキ等にて
構成され、それぞれ油圧アクチュエータによって作動さ
せられるようになっており、後述の電子制御装置42に
よりそれ等の油圧アクチュエータの作動がそれぞれ制御
されることにより、図3に示されているように変速比I
(=入力軸20の回転速度/カウンタ軸40の回転速
度)がそれぞれ異なる前進4段・後進1段の変速段が得
られる。図3において、「1st」,「2nd」,「3r
d」,「O/D(オーバドライブ)」は、それぞれ前進側の
第1速ギア段,第2速ギア段,第3速ギア段,第4速ギ
ア段を表しており、上記変速比Iは第1速ギア段から第
4速ギア段に向かうに従って順次小さくなる。なお、上
記トルクコンバータ12および自動変速機14は、軸線
に対して対称的に構成されているため、第1図において
は入力軸20の回転軸線の下側およびカウンタ軸40の
回転軸線の上側を省略して示してある。
【0012】各クラッチC0 ,C1 ,C2 は回転軸とと
もに回転させられるように構成されている。図4を用い
てクラッチC1 ,C2 の構成について以下に詳しく説明
する。前記入力軸20に続いて、中間軸42およびそれ
と同心のスリーブ軸44が設けられており、その入力軸
20には第1クラッチドラム46が固設され、スリーブ
軸44には第2クラッチドラム48が固設されている。
遊星歯車装置34の遊星ギヤ50p は中間軸42に一体
に設けられたキャリヤ50c により回転可能に支持され
ており、上記スリーブ軸44の軸端に設けられたサンギ
ヤ50s と別途回転可能に設けられたリングギヤ50r
とに噛み合わされている。前記ブレーキB1 は、バンド
式であって、図示しない油圧アクチュエータにより上記
第2クラッチドラム48の外周面に摺接させられるよう
になっている。
【0013】クラッチC1 およびその油圧アクチュエー
タは第1クラッチドラム46内に収容されている。第1
クラッチドラム46内には、環状の第1ピストン54が
摺動可能に嵌合されており、互いに重ねられた第1クラ
ッチドラム46とともに回転する摩擦板56およびリン
グギヤ50r とともに回転する摩擦板58がその第1ピ
ストン54により押圧されるようになっている。上記第
1ピストン54と第1クラッチドラム46とにより囲ま
れた第1油室60には、油圧制御回路70から作動油が
供給されるようになっている。同様に、クラッチC2
よびその油圧アクチュエータも第2クラッチドラム48
内に収容されており、互いに重ねられた第2クラッチド
ラム48とともに回転する摩擦板62および第1クラッ
チドラム46とともに回転する摩擦板64が第2ピスト
ン66によって押圧されるようになっている。なお、第
1ピストン54はリターンスプリング55により、第2
ピストン66はリターンスプリング67によりそれぞれ
戻されるようになっている。
【0014】油圧制御回路70には、上記自動変速機1
4のギア段を制御するための変速制御用油圧制御回路
と、ロックアップクラッチ32の係合を制御するための
係合制御用油圧制御回路とが設けられている。変速制御
用油圧制御回路は、よく知られているようにソレノイド
No.1およびソレノイドNo.2によってそれぞれオンオフ駆
動される第1電磁弁72および第2電磁弁74を備えて
おり、電子制御装置76により制御される第1電磁弁7
2および第2電磁弁74が作動させられることにより図
3に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に作動
させられて前記第1速ギア段乃至第4速ギア段のうちの
いずれかが成立させられるようになっている。また、係
合制御用油圧制御回路は、ロックアップクラッチ32の
係合状態を切り換えるための第3電磁弁78およびロッ
クアップクラッチ32のスリップ状態を制御する第4電
磁弁80を備えている。なお、油圧制御回路70には、
後述のシフトレバー96により作動させられるマニュア
ル弁が備えられており、このシフトレバー96がP或い
はNレンジなどの非走行レンジからD、S、L、Rなど
の走行レンジへ操作されることにより、前進あるいは後
進ギヤ段を成立させる摩擦係合装置への作動油の供給が
許容されるようになっている。
【0015】電子制御装置76は、CPU82、ROM
84、RAM86、図示しないインターフェースなどか
ら成る所謂マイクロコンピュータであって、それには、
エンジン10の吸気配管に設けられたスロットル弁開度
を検出するスロットルセンサ88、エンジン10の回転
速度を検出するエンジン回転速度センサ90、自動変速
機14の入力軸20の回転速度を検出する入力軸回転セ
ンサ92、自動変速機14の出力軸34の回転速度を検
出する出力軸回転センサ94、シフトレバー96の操作
位置、すなわちL、S、D、N、R、Pレンジのいずれ
かを検出するための操作位置センサ98から、スロット
ル弁開度θthを表す信号、エンジン回転速度Ne (ポン
プ翼車回転速度NP )を表す信号、入力軸回転速度Nin
(タービン翼車回転速度NT )を表す信号、出力軸回転
速度Nout を表す信号、シフト操作レバー96の操作位
置Ps を表す信号がそれぞれ供給されるようになってい
る。上記電子制御装置42のCPU82は、RAM86
の一時記憶機能を利用しつつ予めROM84に記憶され
たプログラムに従って入力信号を処理し、自動変速機1
4の変速制御およびロックアップクラッチ32の係合制
御を実行するために第1電磁弁72、第2電磁弁74、
第3電磁弁78および第4電磁弁80をそれぞれ制御す
る。上記変速制御では、予めROM84に記憶された複
数種類の変速線図から実際の変速ギヤ段に対応した変速
線図が選択され、その変速線図から車両の走行状態、た
とえばスロットル弁開度θthと出力軸回転速度Nout
ら算出された車速SPDとに基づいて変速ギヤ段が決定
され、その変速ギヤ段が得られるように第1電磁弁7
2、第2電磁弁74が駆動される。
【0016】本実施例の車両にはエンジン制御装置10
0が備えられている。このエンジン制御装置100に
は、吸気配管に設けられた吸気空気量センサ102から
吸入空気量Qを表す信号が供給されるとともに、吸気配
管に設けられたスロットルセンサ88からはスロットル
弁開度θthを表す信号が供給されている。また、図示し
ない排気管に設けられた酸素センサ104からは排気に
含まれる酸素濃度を表す信号SO2が空燃比制御装置10
0に供給されている。
【0017】エンジン制御装置100は、前記電子制御
装置76と同様にCPU106、ROM108、RAM
110を含むマイクロコンピュータであって、CPU1
06は、予めROM108に記憶された関係から実際の
エンジン回転速度Ne および吸入空気量Qに基づいて基
本噴射時間Tp を決定する一方、各センサからの信号に
従ってその基本噴射時間Tp に補正を加える。たとえ
ば、排気ガスの酸素量がリーン側となった場合には燃料
噴射量を増量するが、リッチ側となった場合には燃料噴
射量を減量して空燃比を理想空燃比とする空燃比フィー
ドバック補正信号を発生させ、この空燃比フィードバッ
ク補正信号に基づいて上記基本噴射時間Tp を補正し、
補正された噴射時間TF だけ燃料噴射弁112から燃料
を吸気配管80内に噴射させる。また、上記エンジン制
御装置100は、スロットル弁開度がアイドル位置であ
る減速走行時において実際のエンジン回転速度Ne が予
め設定されてフューエルカット回転速度を超えると、触
媒の加熱防止および燃料の節約のための所謂フューエル
カットを実行して燃料噴射弁112からの燃料供給を遮
断させる。さらに、上記エンジン制御装置100は、電
子制御装置76からフューエルカット信号Fcut が供給
されたときも、燃料噴射弁112からの燃料供給を遮断
させる。
【0018】以下、前記電子制御装置42による作動の
要部、すなわちシフトレバー96の非走行レンジでのフ
ューエルカット制御を図5のフローチャートを用いて詳
細に説明する。
【0019】図において、ステップS1では、シフトレ
バー96がPレンジやNレンジの非走行レンジへ操作さ
れたか否かが判断される。このステップS1の判断が否
定された場合には、ステップS2においてタイマカウン
タCの内容が「0」にクリアされた後、本ルーチンが終
了させられる。このタイマカウンタCは、シフトレバー
96がPレンジやNレンジの非走行レンジへ操作されて
からの経過時間を計数するためのものである。しかし、
このステップS1の判断が肯定された場合には、ステッ
プS3においてタイマカウンタCの内容に「1」が加算
される。続くステップS4では、非走行レンジのフュー
エルカット制御中であるか否かがフューエルカットフラ
グFの内容が「1」であるか否かに基づいて判断され
る。
【0020】非走行レンジのフューエルカット制御が実
行されていない状態では上記ステップS4の判断が否定
されるので、ステップS5においてタイマカウンタCの
内容が予め設定された判断基準値Tに到達したか否か、
換言すればシフトレバー96がPレンジ或いはNレンジ
へ操作されてから一定の判断基準時間Tが経過したか否
かが判断される。この判断基準時間Tは、シフトレバー
96の非走行レンジへの切換え後における第1ピストン
54や第2ピストン66の戻りによりクラッチC1 の摩
擦板の引きずりがなくなってフューエルカット制御が不
要となる予め実験的に求められた時間であり、たとえば
0.8sec程度の値が設定される。図6は、シフトレバー9
6の非走行レンジへの操作時点からの自動変速機14の
出力軸トルクおよびクラッチC1 の第1油室60内油圧
の油圧の変化を示しており、上記判断基準時間Tはそれ
らの変化が充分に終了する期間に設定されているのであ
る。
【0021】このステップS5の判断が肯定された場合
には非走行レンジのフューエルカット制御が不要である
ので、本ルーチンが終了させられる。しかし、上記ステ
ップS5の判断が否定された場合には、続くステップS
6においてエンジン回転速度Ne が予め設定された判断
基準値N1 以上となったか否かが判断される。この判断
基準値N1 は、シフトレバー96が走行レンジから非走
行レンジへ操作したときの応答遅れによるクラッチC1
の残留係合期間においてエンジン10からの回転が伝達
されることにより発生する第1油室60或いは第2油室
68内の遠心油圧によりさらにクラッチC1 の引きずり
が問題となる回転速度範囲の最小値であり、たとえば4
000r.p.m.程度の値が採用されている。図7は、クラ
ッチC1 の第1油室60内に発生する遠心油圧とその回
転速度との関係を示しており、上記判断基準値N1 は回
転速度軸上に例示されている。図7において判断基準値
1 の右側の領域はクラッチC1 の耐久性が問題となる
領域である。
【0022】エンジン回転速度Ne が判断基準値N1
満であれば、非走行レンジのフューエルカット制御が必
要でないので、上記ステップS6の判断が否定されて本
ルーチンが終了させられる。しかし、エンジン回転速度
e が判断基準値N1 以上となるとステップS6の判断
が肯定されることから、ステップS7においてフューエ
ルカットフラグFの内容が「1」にセットされるととも
に、フューエルカットが実行されて電子制御装置76か
らフューエルカット信号Fcut がエンジン制御装置10
0に供給されるので、燃料噴射弁112からの燃料供給
が遮断される。
【0023】上記のように非走行レンジのフューエルカ
ット制御が実行されると同時にフューエルカットフラグ
Fの内容が「1」にセットされることから、次の制御サ
イクルにおけるステップS4の判断が肯定されるので、
ステップS8においてエンジン回転速度Ne が予め設定
された判断基準値N2 以下となったか否かが判断され
る。この判断基準値N2 は、非走行レンジのフューエル
カット制御の開始判定を安定化するヒステリシスを設け
るための値であり、前記判断基準値N1 よりもわすかに
低い値に設定される。上記ステップS8の判断が否定さ
れた場合には、非走行レンジでもフューエルカット制御
を持続するために本ルーチンが終了させられる。しか
し、上記ステップS8の判断が肯定された場合には、ス
テップS9において、電子制御装置76からのフューエ
ルカット信号Fcut の出力が停止され、エンジン制御装
置100によるフューエルカットが停止される。
【0024】上述のように、本実施例によれば、エンジ
ン回転速度Ne が所定の設定値N1 を超えるとフューエ
ルカット手段に対応するステップS7によりエンジン制
御装置100によるフュールカットが実行させられて、
シフトレバー96が走行レンジから非走行レンジへ操作
されたことに関連したクラッチC1 などの引きずりが抑
制されるので、クラッチC1などの焼損や固着が解消さ
れるとともに、そのクラッチC1 などの焼損や固着によ
る非走行レンジでの車両の移動が好適に防止される。
【0025】また、本実施例によれば、シフト操作検出
手段に対応するステップS1よりシフトレバー96が走
行レンジから非走行レンジへ操作されたことが検出され
てからの経過時間Cが、計時手段に対応するステップS
3により計時され、フューエルカット禁止手段に対応す
るステップS5においてその経過時間Cが予め定められ
た値T以上となったと判定されると、フューエルカット
信号Fcut の出力が停止されてエンジン制御装置100
によるフューエルカットが禁止される。
【0026】したがって、シフトレバー96が走行レン
ジから非走行レンジへ操作されてからの経過時間Cが予
め定められた値を超えた状態では、PレンジやNレンジ
のような非走行レンジにおいてエンジン回転速度Ne
上記所定の設定値N1 よりも上昇させることができるた
め、エンジン動作チェックやバッテリの充電が可能とな
る。また、上記シフトレバー96の非走行レンジにおい
てエンジン回転速度Ne を上げるレーシング操作が可能
となるため、エンジンが故障したという誤解を運転者な
どに与えることも解消される。
【0027】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0028】たとえば、前述の実施例のステップS5で
は、一定の判断基準時間Tが用いられていたが、作動油
温度の低下とともに大きくなる関数値であってもよい。
また、クラッチC1 の第1ピストン54と摩擦板とのク
リアランス、すなわち第1ピストン54の移動ストロー
クとともに大きくなる関数値であってもよい。
【0029】また、前述の実施例のステップS6および
S8における判断基準値N1 やN2 も、作動油温度の低
下とともに大きくなる関数値であってもよいし、第1ピ
ストン54や第2ピストン66の移動ストロークととも
に大きくなる関数値であってもよい。
【0030】また、前述の実施例ではシフトレバー96
が走行レンジから非走行レンジへ操作されたことは操作
位置センサ98からの信号に基づいて判断されていた
が、これに代えて、クラッチC1 の油圧を検出する圧力
センサによりクラッチC1 の油圧の低下が検出されたこ
とを以て判断されるようにしても良い。
【0031】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を説明する図である。
【図2】本発明の一実施例の制御装置が適用された車両
用動力伝達装置を示す図である。
【図3】図2の自動変速機において、第1電磁弁および
第2電磁弁の作動の組み合わせとそれにより得られる変
速段との関係を説明する図表である。
【図4】図2の自動変速機の要部構成を説明する図であ
る。
【図5】図2の電子制御装置の作動を説明するフローチ
ャートである。
【図6】図2の電子制御装置の作動を説明するタイムチ
ャートである。
【図7】図2の自動変速機における入力軸回転速度とそ
の回転により発生する遠心油圧との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
14 自動変速機 90 エンジン回転速度センサ(エンジン回転速度検出
手段) 96 シフトレバー クラッチC1 ,C2 摩擦係合装置 ステップS1 シフト操作検出手段 ステップS3 計時手段 ステップS5 フューエルカット禁止手段 ステップS7 フューエルカット手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/00 - 41/28 F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフトレバーが走行レンジから非走行レ
    ンジへ操作された場合には、それまで係合させられてい
    た油圧式摩擦係合装置が解放されて動力伝達経路が遮断
    される車両用自動変速機において、エンジンの回転速度
    を検出するエンジン回転速度検出手段と、前記シフトレ
    バーが非走行レンジへ操作されている場合にはエンジン
    回転速度が所定の設定値を超えると非走行レンジのフュ
    ーエルカットを実行して該エンジンの回転速度の上昇を
    抑制するフューエルカット手段とを備えた制御装置であ
    って、 前記シフトレバーが走行レンジから非走行レンジへ操作
    されたことを検出するシフト操作検出手段と、 該シフト操作検出手段により前記シフトレバーが走行レ
    ンジから非走行レンジへ操作されたことが検出されてか
    らの経過時間を計時する計時手段と、 該計時手段により計時された経過時間が予め定められた
    値を超えると、前記フューエルカット手段による非走行
    レンジのフューエルカットを禁止するフューエルカット
    禁止手段とを、含むことを特徴とする車両用自動変速機
    の制御装置
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