JP2012251581A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動変速機において現在係合している速度段であるオフ側の摩擦係合要素の制御を適切に制御して変速時の快適性を向上するようにした自動変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】トルク相の目標時間を算出し(S100)、出力トルクがトルク相の目標時間の終端時に零に減少するように現在の速度段の摩擦係合要素トルク)の目標傾きを算出し(S104)、油圧指令値を経時的に算出/出力し(S106)、出力された油圧指令値に基づいて油圧排出を制御すると共に、排出される油圧が所定油圧に減少するまでは算出された目標傾きに基づいて油圧指令値を算出/出力する一方(S110,S112)、所定油圧に減少した後は目標傾きと現在の速度段の摩擦係合要素の入力回転数と油温とで検索自在な特性に基づいて前記油圧指令値を算出/出力する(S114からS134)。
【選択図】図4
【解決手段】トルク相の目標時間を算出し(S100)、出力トルクがトルク相の目標時間の終端時に零に減少するように現在の速度段の摩擦係合要素トルク)の目標傾きを算出し(S104)、油圧指令値を経時的に算出/出力し(S106)、出力された油圧指令値に基づいて油圧排出を制御すると共に、排出される油圧が所定油圧に減少するまでは算出された目標傾きに基づいて油圧指令値を算出/出力する一方(S110,S112)、所定油圧に減少した後は目標傾きと現在の速度段の摩擦係合要素の入力回転数と油温とで検索自在な特性に基づいて前記油圧指令値を算出/出力する(S114からS134)。
【選択図】図4
Description
この発明は自動変速機の制御装置に関し、より具体的には変速時のオフ(排出)側の油圧の制御特性を改良した装置に関する。
下記の特許文献1,2において、複数個のギヤと油圧クラッチ(摩擦係合要素)を備え、油圧クラッチに油圧を給排させて変速する自動変速機において、変速時の油圧の制御特性を改良する技術が提案されている。
特許文献1記載の技術にあっては、ツインクラッチ(あるいはデュアルクラッチ)型と呼ばれる自動変速機の制御装置において、予め設定される加速度目標値に対し、加速度センサで検出される実加速度によってクラッチトルクやクラッチ伝達トルク経過に対する設定値を補正することで、変速時の快適性(商品性)を向上させるように構成している。
特許文献2記載の技術にあっては、自動変速機の出力回転数の時間当たりの変化量が車両の前後加速度Gを示すものとみなし、時間軸に示した波形(G波形)を求めて所望の値となるようにオン(供給)側とオフ(排出)側の摩擦係合要素に給排する油圧を制御して変速時の快適性を向上させるように構成している。
特許文献1記載の技術は上記のように構成することで変速時の快適性を向上させているが、オフ側の摩擦係合要素(クラッチ)の油圧制御については何ら示唆するものではなかった。しかしながら、オフ側の摩擦係合要素の油圧も変速時の快適性に影響を与える為、適切に制御することが望ましい。
特に、特許文献2記載の技術のように時間軸に示した波形(G波形)が所望の値となるようにオン側とオフ側の摩擦係合要素に給排する油圧を制御して変速時の快適性を向上させようとするとき、オフ側の摩擦係合要素からの油圧は排出され終わる直前の油圧(所定油圧)で応答性が低下する。
その結果、例えば図9に示す如く、応答性が低下する所定油圧以下の斜線部で示す領域で油圧指令値を零とするなどの対策がとられるため、G波形が所望の値とならず、よって変速時の快適性が不十分となる場合があった。
この発明の目的は上記した課題を解決し、自動変速機において現在係合している速度段であるオフ側の摩擦係合要素の油圧を適切に制御して変速時の快適性を向上するようにした自動変速機の制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、車両に搭載された内燃機関に接続されると共に、複数個のギヤと摩擦係合要素を備え、現在の速度段の摩擦係合要素から油圧を排出させる一方、変速先の速度段の摩擦係合要素に油圧を供給して前記複数個のギヤのうちの前記変速先の速度段に相応するギヤを介して前記内燃機関の出力を変速する自動変速機の制御装置において、少なくとも前記内燃機関に対する運転者の要求駆動力を示すパラメータに基づいて前記変速するときのトルク相の目標時間を算出する目標トルク相時間算出手段と、前記現在の速度段の摩擦係合要素により伝達されるトルクが前記算出されたトルク相の目標時間の終端時に零に減少するように前記現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを算出するトルク目標傾き算出手段と、前記現在の速度段の摩擦係合要素から油圧を排出するための油圧指令値を経時的に算出して出力する油圧指令値出力手段と、前記出力された油圧指令値に基づいて前記現在の速度段の摩擦係合要素からの油圧排出を制御する油圧排出制御手段とを備えると共に、前記油圧指令値出力手段は、前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少するまでは前記算出された目標傾きに基づいて前記油圧指令値を算出して出力する一方、前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少した後は前記算出された目標傾きと前記現在の速度段の摩擦係合要素の入力回転数と油温とで検索自在な特性に基づいて前記油圧指令値を算出して出力する如く構成した。
請求項2に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧指令値出力手段は、前記検索自在な特性に基づいて前記油圧指令値を算出する場合、前記算出された油圧指令値を出力して前記現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを達成できるか否か判定し、達成できないと判定されるとき、前記算出された油圧指令値を零にすると共に、前記変速先の速度段の摩擦係合要素に油圧を供給するための油圧指令値を増加補正する如く構成した。
請求項3に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧指令値出力手段は、前記油圧の検出値または前記トルク相の開始からの経過時間の測定値を求めて所定値と比較することで前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少したか否か判断する如く構成した。
請求項4に係る自動変速機の制御装置にあっては、前記油圧指令値出力手段は、油圧センサの出力または油圧スイッチに基づいて前記油圧の検出値を求める如く構成した。
請求項1に係る自動変速機の制御装置にあっては、内燃機関に対する運転者の要求駆動力を示すパラメータに基づいて変速するときのトルク相の目標時間を算出し、現在(係合されている)の速度段の摩擦係合要素により伝達されるトルクが算出されたトルク相の目標時間の終端時に零に減少するように現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを算出し、現在の速度段の摩擦係合要素から油圧を排出するための油圧指令値を経時的に算出して出力し、出力された油圧指令値に基づいて現在の速度段の摩擦係合要素からの油圧排出を制御すると共に、現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少するまでは算出された目標傾きに基づいて油圧指令値を算出して出力する一方、現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少した後は算出された目標傾きと現在の速度段の摩擦係合要素の入力回転数と油温とで検索自在な特性に基づいて油圧指令値を算出して出力する如く構成したので、オフ側の摩擦係合要素の油圧を適切に制御できて変速時の快適性を向上することができる。
即ち、特許文献2記載のように時間軸に示した波形(G波形)を求めて所望の値となるように現在と変速先の速度段の摩擦係合要素に給排する油圧を制御して変速時の快適性を向上させようとするとき、オフ側の摩擦係合要素からの油圧は排出され終わる直前の油圧(所定油圧)から応答性が低下するため、例えば応答性が低下する所定油圧以下の領域では図9に示すように油圧指令値を零とするなどする結果、G波形が所望の値とならず、よって変速時の快適性が不十分となる場合があった。
しかしながら、上記したように、排出される油圧が所定油圧に減少するまでは算出された目標傾きに基づいて油圧指令値を算出する一方、所定油圧に減少した後は算出された目標傾きと現在の速度段の摩擦係合要素の入力回転数と油温で検索自在な特性に基づいて油圧指令値を算出して出力するように構成することで、応答性の低下を補償するように特性を適宜設定することが可能となるため、オフ側の油圧を適切に制御できて変速時の快適性を向上することができる。
また、トルク相の目標時間を少なくとも内燃機関に対する運転者の要求駆動力を示すパラメータ、具体的にはアクセル開度に基づいて算出すると共に、現在の速度段の摩擦係合要素により伝達されるトルクがトルク相の目標時間の終端時に零に減少するように現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを算出し、所定油圧に減少するまでは算出された目標傾きに基づいて油圧指令値を算出するようにしたので、例えばアクセル開度が大きいときはトルク相の目標時間を短くして目標傾きを急峻とする一方、アクセル開度が小さいときは目標時間を長くして目標傾きをなだらかにすることで、変速時の快適性を一層向上することができる。
請求項2に係る自動変速機の制御装置にあっては、検索自在な特性に基づいて油圧指令値を算出する場合、算出された油圧指令値を出力して現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを達成できるか否か判定し、達成できないと判定されるとき、算出された油圧指令値を零にすると共に、変速先の速度段の摩擦係合要素に油圧を供給するための油圧指令値を増加補正する如く構成したので、上記した効果に加え、実際の油圧が低下し過ぎていたり、目標傾きが急激であったりして算出された油圧指令値では油圧を制御できない場合、トルク相の目標時間を徒過してイナーシャ相への移行が遅れて変速時の快適性を損なう恐れがあるが、オフ側の油圧指令値に代え、変速先(オン側)の油圧指令値を増加補正することで、目標時間の終端時にイナーシャ相に確実に移行させることができる。この算出された油圧指令値を出力しても目標傾きを達成できないような状況は、例えば油温が極低温で作動油の粘性が高い、あるいは入力回転数が高くて遠心力が強く作用するような排出時の応答性が低い場合に一層顕著となる。
請求項3に係る自動変速機の制御装置にあっては、油圧の検出値またはトルク相の開始からの経過時間の測定値を求めて所定値と比較することで現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少したか否か判断する如く構成したので、上記した効果に加え、排出される油圧が所定油圧に減少したか否かを確実に判断することができ、よってオフ側の摩擦係合要素の油圧を一層適切に制御できて変速時の快適性を一層向上することができる。
請求項4に係る自動変速機の制御装置にあっては、油圧センサの出力または油圧スイッチに基づいて前記油圧の検出値を求める如く構成したので、上記した効果に加え、排出される油圧が所定油圧に減少したか否かを確実かつ簡易に判断することができる。
以下、添付図面を参照してこの発明に係る自動変速機の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の実施例に係る自動変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。
以下説明すると、符号Tは自動変速機(以下「トランスミッション」という)を示す。トランスミッションTは車両Aに搭載されてなると共に、前進5速および後進1速の速度段を有する平行軸式の有段型からなる。
トランスミッションTは、内燃機関(以下「エンジン」という)Eのクランクシャフト10にロックアップ機構Lを有するトルクコンバータ12を介して接続されたメインシャフト(入力軸)MSと、このメインシャフトMSに複数のギヤ列を介して接続されたカウンタシャフト(出力軸)CSとを備える。エンジンEは複数の気筒を備えると共に、ガソリンを燃料とする火花点火式のエンジンからなる。
メインシャフトMSには、メイン1速ギヤ14、メイン2速ギヤ16、メイン3速ギヤ18、メイン4速ギヤ20、メイン5速ギヤ22、およびメインリバースギヤ24が支持される。
また、カウンタシャフトCSには、メイン1速ギヤ14に噛合するカウンタ1速ギヤ28、メイン2速ギヤ16と噛合するカウンタ2速ギヤ30、メイン3速ギヤ18に噛合するカウンタ3速ギヤ32、メイン4速ギヤ20に噛合するカウンタ4速ギヤ34、メイン5速ギヤ22に噛合するカウンタ5速ギヤ36、およびメインリバースギヤ24にリバースアイドルギヤ40を介して接続されるカウンタリバースギヤ42が支持される。
上記において、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン1速ギヤ14を1速用油圧クラッチ(摩擦係合要素。以下同様)C1でメインシャフトMSに結合すると、1速(ギヤ。速度段)が確立する。
メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン2速ギヤ16を2速用油圧クラッチC2でメインシャフトMSに結合すると、2速(ギヤ。速度段)が確立する。カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ3速ギヤ32を3速用油圧クラッチC3でカウンタシャフトCSに結合すると、3速(ギヤ。速度段)が確立する。
カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ4速ギヤ34をセレクタギヤSGでカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン4速ギヤ20を4速−リバース用油圧クラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、4速(ギヤ。速度段)が確立する。
また、カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ5速ギヤ36を5速用油圧クラッチC5でカウンタシャフトCSに結合すると、5速(ギヤ。速度段)が確立する。
さらに、カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタリバースギヤ42をセレクタギヤSGでカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメインリバースギヤ24を4速−リバース用油圧クラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、後進速度段が確立する。
カウンタシャフトCSの回転は、ファイナルドライブギヤ46およびファイナルドリブンギヤ48を介してディファレンシャルDに伝達され、それから左右のドライブシャフト50,50を介し、エンジンEおよびトランスミッションTが搭載される車両Aの駆動輪Wに伝達される。
車両運転席(図示せず)のフロア付近にはシフトレバー54が設けられ、運転者の操作によって8種のレンジ、P,R,N,D5,D4,D3,2,1のいずれか選択される。
エンジンEの吸気路(図示せず)に配置されたスロットルバルブ(図示せず)の付近には、スロットル開度センサ56が設けられ、スロットル開度THを示す信号を出力する。またファイナルドリブンギヤ48の付近には車速センサ58が設けられ、ファイナルドリブンギヤ48が1回転するごとに車速Vを示す信号を出力する。
更に、カムシャフト(図示せず)の付近にはクランク角センサ60が設けられ、特定気筒の所定クランク角度でCYL信号を、各気筒の所定クランク角度でTDC信号を、所定クランク角度を細分したクランク角度(例えば15度)ごとにCRK信号を出力する。また、エンジンEの吸気路のスロットルバルブ配置位置の下流には絶対圧センサ62が設けられ、吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAを示す信号を出力する。
また、メインシャフトMSの付近には第1の回転数センサ64が設けられ、メインシャフトMSの回転数NMを示す信号を出力すると共に、カウンタシャフトCSの付近には第2の回転数センサ66が設けられ、カウンタシャフトCSの回転数NCを示す信号を出力する。
さらに、車両運転席付近に装着されたシフトレバー54の付近にはシフトレバーポジションセンサ68が設けられ、前記した8種のポジション(レンジ)の中、運転者によって選択されたポジションを示す信号を出力する。
さらに、トランスミッションTの油圧回路Oのリザーバの付近には温度センサ70が設けられて油温(作動油Automatic Transmission Fluidの温度)TATFに比例した出力を生じる。また各クラッチに接続される油路には油圧スイッチ(油圧SW)72がそれぞれ設けられて各クラッチに供給される油圧が所定値に達したときにON信号を出力すると共に、油圧センサ72aが設けられて各クラッチに供給される油圧に比例した出力を生じる。
また車両運転席のブレーキペダル(図示せず)の付近にはブレーキスイッチ74が設けられ、運転者のブレーキペダル操作に応じてON信号を出力すると共に、アクセルペダル(図示せず)の付近にはアクセル開度センサ76が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APに応じた出力を生じる。
これらセンサ56などの出力は、ECU(電子制御ユニット)80に送られる。ECU80は、CPU82,ROM84,RAM86、入力回路88、および出力回路90からなるマイクロコンピュータから構成される。ECU80はA/D変換器92を備える。
前記したセンサ56などの出力は、入力回路88を介してECU80内に入力され、アナログ出力はA/D変換器92を介してデジタル値に変換されると共に、デジタル出力は波形整形回路などの処理回路(図示せず)を経て処理され、前記RAM86に格納される。
前記した車速センサ58の出力およびクランク角センサ60のCRK信号出力はカウンタ(図示せず)で時間間隔が計測され、車速Vおよびエンジン回転数NEが検出される。第1の回転数センサ64および第2の回転数センサ66の出力もカウントされ、トランスミッションの入力軸回転数NMおよび出力軸回転数NCが検出される。また、第2の回転数センサ66の出力から車両Aの加速度G、より正確には車両Aの前後加速度Gが算出される(後述)。
ECU80においてCPU82は行先段あるいは目標段(変速比)を決定し、出力回路90および電圧供給回路(図示せず)を介して油圧回路Oに配置されたシフトソレノイドSL1からSL5を励磁・非励磁して各クラッチCnの切替え制御を行うと共に、リニアソレノイドSL6からSL8(前記した電磁ソレノイド)を励磁・非励磁して各クラッチCnの油圧とトルクコンバータ12のロックアップ機構Lの動作を制御する。
このように、この実施例においてトランスミッションTは、車両Aに搭載されたエンジン(内燃機関)Eに接続されると共に、メイン1速ギヤ14などの複数個のギヤとクラッチ(油圧クラッチ)Cn(n:1,2,3,4R,5)を備え、現在の速度段のクラッチCnから作動油を排出させる一方、変速先の速度段のクラッチCnに作動油を供給して複数個のギヤのうちの変速先の速度段に相応するギヤを介してエンジンEの出力を変速する。
次いで、この発明に係る自動変速機の制御装置の動作を説明する。
図2はその動作を示すフロー・チャート、図3は図2で予定する変速のタイム・チャートである。図2のプログラムは、例えば10msecごとに実行される。
以下説明すると、S10において検出された車速Vとスロットル開度THから公知のシフトマップ(シフトスケジューリングマップ。図示せず)を検索し、S12に進み、検索値を変速先の速度段SHと書き換え、S14に進み、現在係合されている現在の速度段を検出してGAと書き換えると共に、SHをGBと書き換える。
次いでS16に進み、変速モードQATNUMを検索する。
変速モードQATNUMは、具体的には図3に示す如く、11h(1速から2速へのアップシフト)、12h(2速から3速へのアップシフト)、21h(2速から1速へのダウンシフト)、31h(1速ホールド(保持))などと標記される。即ち、最初の数字が1であればアップシフトを、2であればダウンシフトを、3であればホールドを示す。
次いでS18に進み、S10以降の処理において変速が必要と判断されるとき、制御時期を示すRAM上の値SFTMON(図3に示す)を0に初期化する。
次いでS20に進み、油圧指令値QAT(図3に示すオン(GB)側の目標クラッチ油圧QATONの油圧指令値QONとオフ(GA)側の目標クラッチ油圧QATOFの油圧指令値QOF)を算出して変速制御を実行する。
図4はその変速制御、より具体的には図3の上部に示す準備、トルク相、イナーシャ相のうちのトルク相における変速制御を示すサブ・ルーチン・フロー・チャート、図5はその処理を説明するタイム・チャート、図6も同様に図4の処理を説明するタイム・チャート、図7は図4の処理で使用されるマップ(特性)の説明図、図8は図4処理の効果を示すタイム・チャート、図9は本願の課題を説明する説明図である。
以下説明すると、S100においてアクセル開度APと車速V(エンジンEに対する運転者の要求駆動力を示すパラメータ)に基づいて予め設定された特性を検索して目標T相時間(トルク相の目標時間)を算出する。尚、目標T相時間は少なくともアクセル開度APと車速Vに基づいて算出すれば良い(換言すれば他のパラメータを加えて算出しても良い)。
目標T相時間は例えば、アクセル開度が大きいほど、運転者は迅速な変速を意図していると考えられることから、短くなる一方、アクセル開度が小さいほど、運転者は滑らかな変速を意図していると考えられることから、長くなるように設定される。
次いでS102に進み、エンジン回転数NEとエンジン負荷を示す吸気管内絶対圧PBA(エンジンEの運転状態を示すパラメータ)とに基づいてエンジントルク(エンジンEの出力トルク。図に「ENGトルク」と示す)を推定する。推定されたエンジントルクは主としてオン側クラッチトルクの目標傾きなどの算出に使用される。
次いでS104に進み、オフ側クラッチCnにより伝達されるトルクが算出された目標T相時間の終端時に零に減少するようにオフ側クラッチトルクの目標傾き(目標オフ側クラッチトルク)TQOF[N・m/10msec]を算出する。尚、この明細書で「傾き」は所定時間(10msec)当たりの変化量を意味する。
図5に目標T相時間、エンジントルク、オフ側クラッチトルク目標傾きなどを示す。尚、オフ側クラッチトルクの目標傾き(目標オフ側クラッチトルク)TQOFはエンジンEの吹き上がり防止のため、エンジントルクにマージンが加算される。
目標傾きは具体的にはエンジントルクを目標T相時間で除算してオフ側の減算勾配を算出し、算出された勾配で決定される減算量DTQOFTで減算して目標オフ側クラッチトルクTQOFを10msecごとに(経時的に)算出することで行う。
図4フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS106に進み、オフ側クラッチ油圧目標傾き(オフ側目標クラッチ油圧QATOF(図6に示す))を算出する。
これは、算出されたオフ側クラッチトルクの目標傾きをトルク−油圧変換してオフ側クラッチ油圧の目標傾きとすることで行う。具体的には、算出されたオフ側クラッチトルク目標傾きを示すトルク値を油圧値[kgf/cm2]に変換することで行う。
より具体的には、S104で経時的に算出される目標オフ側クラッチトルクTQOFを以下の式に従ってオフ側目標クラッチ油圧QATOFに変換することで行う。
QATOF=(TQOF/2nμRm−Fctf+Frtn)/Apis
QATOF=(TQOF/2nμRm−Fctf+Frtn)/Apis
上記で、n:クラッチCnのクラッチディスク枚数、μ:クラッチCnの摩擦係数、Rm:クラッチCnの有効半径、Fctf:クラッチとピストン内作動油の遠心力、Frtn:リターンスプリング荷重、Apis:クラッチCnのピストン面積である。
次いでS108に進み、当該の油圧クラッチCnに接続される油路に設けられた油圧センサ72aの出力(油圧検出値P)を読み込む。尚、後述するようにS106で算出(変換)されたオフ側の目標クラッチ油圧QATOFはオフ側のクラッチCnの油圧指令値QOF[kgf/cm2]を意味するが、その値を用いても良い。
次いでS110に進み、読み込んだ油圧検出値Pを所定油圧P1と比較して検出値PがP1以下か否か、あるいはトルク相の開始からの経過時間の測定値Tを求めて所定時間T1と比較して測定値Tが所定時間T1以上か否か判断する。所定油圧P1と所定時間T1を図6、図9に示す。
即ち、油圧の検出値を求めて所定値またはトルク相の開始からの経過時間の測定値(所定油圧P1または所定時間T1)と比較することで、オフ側クラッチCnから排出される油圧が所定油圧に減少したか否か判断する。図示のように、所定油圧は、オフ側クラッチCnから排出され終わる直前の油圧を意味する。
尚、油圧センサ72aの出力に代え、当該の油圧クラッチCnに接続される油路に設けられる油圧スイッチ72がON信号を出力する所定値を所定油圧P1に設定しておき、その油圧スイッチ72の出力を判断することで行っても良い。
S110で否定されるときは図6に示すように未だ応答性が良い領域にあると判断してS112に進み、上記したようにS106で算出されたオフ側のクラッチCnの油圧指令値QOF[kgf/cm2](変換されたオフ側の目標クラッチ油圧QATOF)を出力する。
即ち、オフ側クラッチCnから排出される油圧が所定油圧に減少するまでは算出されたトルク目標傾きに基づいてS106で油圧指令値QOFを算出して出力する。S112においては同時に出力された油圧指令値QOFに基づいてオフ側クラッチCnからの油圧排出が制御される。
一方、S110で肯定されるときはS114に進み、S106で算出された油圧指令値QOF[kgf/cm2]とS108で読み込まれた油圧検出値P[kgf/cm2]から目標油圧傾き[kgf/cm2/10msec]を算出する。
即ち、S106で算出される値は10msec後の目標値であることから、その目標値と検出値から10msecの間の変化を傾き[kgf/cm2/10msec]として算出する。
次いでS116に進み、S114で算出される目標油圧傾きと、クラッチ入力回転数(オフ側クラッチCnの入力回転数、即ち、第1の回転数センサ64で検出されるトランスミッションTの入力軸回転数NM[rpm])と、油温(温度センサ70で検出される作動油ATFの温度TATF[℃])とでマップ(特性)を検索して油圧指令値傾き[kgf/cm2/10msec]を算出する。
図7(a)はそのマップを説明する説明図である。図示の如く、マップは、上記したパラメータから油圧指令値傾きが検索自在に設定され、データベースに格納される。この油圧指令値傾きはS106で算出される油圧指令値の傾き(変化量)ではなく、その油圧指令値を所定時間で補正する補正値の傾き(変化量)を表す。
図7(b)はその部分的な具体例、即ち、油温が50℃、クラッチ入力回転数が1000から3500[rpm]、目標油圧傾きが0.05,0.1,0.2,0.5のときの具体例である。
尚、検索パラメータとして本来のパラメータである目標油圧傾きに加え、油温が用いられるのは作動油ATFが温度によって粘性が異なるためであり、クラッチ入力回転数が用いられるのは、それによって作動油ATFの流速や遠心油圧が相違するためである。このようにマップ検索で算出される値は、具体的な入力回転数や油温などから決定されるオフ側クラッチCnに物理的に許容される指令値である。
次いでS118に進み、S108で読み込まれた油圧検出値PとS116で算出された油圧指令値傾きからオフ側の今回の(今回のプログラムループ時)の油圧指令値QOF[kgf/cm2]を算出し、S120に進み、算出された今回の油圧指令値QOFを出力可能か否か判断(判定)する。
S120で肯定されるときはS112に進んでS118で算出された今回の油圧指令値をそのまま出力する一方、否定されるときはS122に進み、図8にAで示す如く、S118で算出された今回の油圧指令値QOFを出力可能な限界値(例えば零)にする。
次いでS124に進み、今回の油圧指令値QOFを零としたときの傾きをマップから算出する。即ち、S116で使用されたマップを検索(逆引き)し、目標油圧傾きを算出する。
上記について図7(b)を参照して説明すると、S114において目標油圧傾きとして例えば0.5[kgf/cm2/10msec](油圧指令値でいえば0.5[kgf/cm2])が算出されたとする。
その場合、S116で算出値からマップ検索される油圧指令値傾きは0.55[kgf/cm2/10msec]となる。その結果、S118では10msec後に油圧を0.55[kgf/cm2]だけ低下(排出)、即ち、油圧検出値Pからこの値を減算した値が油圧指令値QOFとして算出される。
他方、油圧検出値Pが例えば0.3[kgf/cm2]とすると、10msec後の油圧指令値QOFは0.3[kgf/cm2]−0.55[kgf/cm2]=−0.25[kgf/cm2]と負値になるため、物理的に不可能であることから、S120の判断で否定される。
従ってS122に進むが、負値に最も近い値は零であるので、S122では(S116で算出された)油圧指令値が零にされる。油圧検出値Pが例えば0.3[kgf/cm2]とすると、S124で10msec後の油圧指令値QOFを零としたときの油圧指令値傾き(即ち、この例にあっては0.3[kgf/cm2/10msec])が算出され、S126に進み、S124で算出された傾きを用いて図7(b)を逆引きした値(0.2[kgf/cm2/10msec])をオフ側推定油圧傾きとする。
図4フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS128に進み、算出されたオフ側推定油圧傾きを油圧―トルク変換して推定トルク傾き[N・m/10msec]を算出する。この推定トルク傾きを図8にBで示す。ここで「推定」とするのは、算出値がマップを逆引きして得られる予測的な値であるためである。
次いでS130に進み、図示のようにオン側補正トルクを算出する。即ち、図8にCで示す如く、S104で算出されたオフ側の目標トルク傾きからS128で算出された推定トルク傾きを減算し、10msec後におけるトルクの差分をオン側補正トルクとして算出する。
尚、説明は省略したが、特許文献2に記載される如く、目標傾きはオフ側のみならず、オン側についても算出され、それに基づいてオン側クラッチトルクTQONが算出され、それに基づいて目標クラッチ油圧QATONと油圧指令値QONが算出されて出力される。
次いでS132に進み、オン側補正油圧を算出する。即ち、S130で算出されたオン側補正トルクを油圧に変換し、S134に進み、算出されたオン側補正油圧をオン側の油圧指令値に加算してオン側の油圧指令値を増加補正し、S112に進み、算出された油圧指令値(この場合、オフ側油圧指令値は零であるため、オン側の油圧指令値のみ)を出力する。
S122以降の処理においてオフ側のクラッチCnについて得られた値からオン側のクラッチCn±mについての値を補正するのは、要は変速に際しては以下の条件が満足されればイナーシャ相に確実に移行できるからである。
エンジントルク<(オン側クラッチトルク−オフ側クラッチトルク)
エンジントルク<(オン側クラッチトルク−オフ側クラッチトルク)
この実施例にあっては上記の如く、車両Aに搭載された内燃機関(エンジン)Eに接続されると共に、複数個のギヤ(14,16,...)と摩擦係合要素(油圧クラッチ(クラッチ)Cn(n:1,2,3,4R,5))を備え、現在の速度段(オフ(GA)側)の摩擦係合要素から油圧を排出させる一方、変速先の速度段(オン(GB)側)の摩擦係合要素に油圧を供給して前記複数個のギヤのうちの前記変速先の速度段に相応するギヤを介して前記内燃機関の出力を変速する自動変速機の制御装置(ECU80)において、少なくとも前記内燃機関に対する運転者の要求駆動力を示すパラメータに基づいて前記変速するときのトルク相の目標時間(目標T相時間)を算出する目標トルク相時間算出手段(S20,S100)と、前記現在の速度段の摩擦係合要素により伝達されるトルクが前記算出されたトルク相の目標時間の終端時に零に減少するように前記現在の速度段の摩擦係合要素トルク(目標オフ側クラッチトルク)TQOFの目標傾きを算出するトルク目標傾き算出手段(S20,S104)と、前記現在の速度段の摩擦係合要素から油圧を排出するための油圧指令値QOFを経時的に算出して出力する油圧指令値出力手段(S20,S106,S118)と、前記出力された油圧指令値に基づいて前記現在の速度段の摩擦係合要素からの油圧排出を制御する油圧排出制御手段(S20,S112)とを備えると共に、前記油圧指令値出力手段は、前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少するまでは前記算出された目標傾きに基づいて前記油圧指令値を算出して出力する一方、前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少した後は前記算出された目標傾きと前記現在の速度段の摩擦係合要素の入力回転数と油温とで検索自在な特性(マップ)に基づいて前記油圧指令値を算出して出力する(S20,S108からS134)如く構成したので、オフ側のクラッチ(摩擦係合要素)Cnの油圧を適切に制御できて変速時の快適性を向上することができる。
即ち、特許文献2に記載されると共に図8に示されるように時間軸に示した波形(G波形)を求めて所望の値となるように現在と変速先の速度段のクラッチCnに給排する油圧を制御して変速時の快適性を向上させようとするとき、オフ側のクラッチCnからの油圧は排出され終わる直前の油圧(所定油圧)から応答性が低下するため、例えば応答性が低下する所定油圧P1以下の領域では図9に示すように油圧指令値を零とするなどとする結果、G波形が所望の値とならず、よって変速時の快適性が不十分となる場合があった。
しかしながら、上記したように、排出される油圧が所定油圧に減少するまでは算出された目標傾きに基づいて油圧指令値QOFを算出する一方、所定油圧P1に減少した後は算出された目標傾きと現在の速度段のクラッチCnの入力回転数と油温で検索自在な特性に基づいて油圧指令値QOFを算出して出力するように構成することで、応答性の低下を補償するように特性を適宜設定することが可能となるため、オフ側の油圧を適切に制御できて変速時の快適性を向上することができる。
また、前記油圧指令値出力手段は、前記検索自在な特性(マップ)に基づいて前記油圧指令値QOFを算出する場合、前記算出された油圧指令値を出力して前記現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを達成できるか否か判定し、達成できないと判定されるとき、前記算出された油圧指令値を零にすると共に(S120,S122)、前記変速先の速度段の摩擦係合要素に油圧を供給するための油圧指令値を増加補正する(S124からS134)如く構成したので、上記した効果に加え、実際の油圧が低下し過ぎていたり、目標傾きが急激であったりして算出された油圧指令値では油圧を制御できない場合、トルク相の目標時間を徒過してイナーシャ相への移行が遅れて変速時の快適性を損なう恐れがあるが、オフ側の油圧指令値に代え、変速先(オン側)の油圧指令値を増加補正することで、即ち、エンジントルク<オン側クラッチトルクとオフ側クラッチトルクの差という条件を満足することで、目標時間の終端時にイナーシャ相に確実に移行させることができる。
この算出された油圧指令値を出力しても目標傾きを達成できないような状況は、例えば油温が極低温で作動油の粘性が高い、あるいは入力回転数が高くて遠心力が強く作用するような排出時の応答性が低い場合に一層顕著となる。
また、前記油圧指令値出力手段は、前記油圧の検出値Pまたは前記トルク相の開始からの経過時間の測定値Tを求めて所定値(P1またはT1)と比較することで前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少したか否か判断する(S110)如く構成したので、上記した効果に加え、排出される油圧が所定油圧P1に減少したか否かを確実に判断することができ、よってオフ側のクラッチの油圧を一層適切に制御できて変速時の快適性を一層向上することができる。
また、前記油圧指令値出力手段は、油圧センサ72aの出力または油圧スイッチ72に基づいて前記油圧の検出値を求める如く構成したので、上記した効果に加え、排出される油圧が所定油圧P1に減少したか否かを確実かつ簡易に判断することができる。
尚、上記において平行軸式の自動変速機を例にとって説明したが、この発明はプラネタリ型の自動変速機にも妥当すると共に、特許文献1記載のツインクラッチ(あるいはデュアルクラッチ)型と呼ばれる自動変速機にも妥当する。
また、上記において記載された数値や図7(b)に示したマップの具体例は全て例示であり、変速機や摩擦係合要素(クラッチ)の構造によって相違するものであり、この発明の実施例の理解のために設けられた単に一例に過ぎない。
T 自動変速機(トランスミッション)、A 車両、E 内燃機関(エンジン)、O 油圧回路、14,16,18,20,22,24,28,30,32,34,36,42 ギヤ、Cn 油圧クラッチ(クラッチ。摩擦係合要素)、58 車速センサ、60 クランク角センサ、62 絶対圧センサ、64,66 回転数センサ、76 アクセル開度センサ、80 電子制御ユニット(ECU)
Claims (4)
- 車両に搭載された内燃機関に接続されると共に、複数個のギヤと摩擦係合要素を備え、現在の速度段の摩擦係合要素から油圧を排出させる一方、変速先の速度段の摩擦係合要素に油圧を供給して前記複数個のギヤのうちの前記変速先の速度段に相応するギヤを介して前記内燃機関の出力を変速する自動変速機の制御装置において、少なくとも前記内燃機関に対する運転者の要求駆動力を示すパラメータに基づいて前記変速するときのトルク相の目標時間を算出する目標トルク相時間算出手段と、前記現在の速度段の摩擦係合要素により伝達されるトルクが前記算出されたトルク相の目標時間の終端時に零に減少するように前記現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを算出するトルク目標傾き算出手段と、前記現在の速度段の摩擦係合要素から油圧を排出するための油圧指令値を経時的に算出して出力する油圧指令値出力手段と、前記出力された油圧指令値に基づいて前記現在の速度段の摩擦係合要素からの油圧排出を制御する油圧排出制御手段とを備えると共に、前記油圧指令値出力手段は、前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少するまでは前記算出された目標傾きに基づいて前記油圧指令値を算出して出力する一方、前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少した後は前記算出された目標傾きと前記現在の速度段の摩擦係合要素の入力回転数と油温とで検索自在な特性に基づいて前記油圧指令値を算出して出力することを特徴とする自動変速機の制御装置。
- 前記油圧指令値出力手段は、前記検索自在な特性に基づいて前記油圧指令値を算出する場合、前記算出された油圧指令値を出力して前記現在の速度段の摩擦係合要素トルクの目標傾きを達成できるか否か判定し、達成できないと判定されるとき、前記算出された油圧指令値を零にすると共に、前記変速先の速度段の摩擦係合要素に油圧を供給するための油圧指令値を増加補正することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
- 前記油圧指令値出力手段は、前記油圧の検出値または前記トルク相の開始からの経過時間の測定値を求めて所定値と比較することで前記現在の速度段の摩擦係合要素から排出される油圧が所定油圧に減少したか否か判断することを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機の制御装置。
- 前記油圧指令値出力手段は、油圧センサの出力または油圧スイッチに基づいて前記油圧の検出値を求めることを特徴とする請求項3記載の自動変速機の制御装置。
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