JPH07151222A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents
自動変速機の油圧制御装置Info
- Publication number
- JPH07151222A JPH07151222A JP30154693A JP30154693A JPH07151222A JP H07151222 A JPH07151222 A JP H07151222A JP 30154693 A JP30154693 A JP 30154693A JP 30154693 A JP30154693 A JP 30154693A JP H07151222 A JPH07151222 A JP H07151222A
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- torque
- hydraulic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 油温の高低にかかわらず、変速時に摩擦要素
の締結力を伝達トルクに応じた適正値に保持することが
でき、変速ショックの発生を有効に防止することができ
る自動変速機の油圧制御装置を提供する。 【構成】 自動変速機2においては、コントロールユニ
ットCによってライン圧制御が行われ、これによって摩
擦要素の締結力が伝達トルクに応じた適正値に保持され
る。そして、このライン圧制御においては、低油温時に
はライン圧が低下させられ、これによる摩擦要素の締結
力の低下でもって、油温の低下に起因する摩擦係数上昇
による締結力増加が抑制される。このため、油温の高低
にかかわらず摩擦要素の締結圧が適正値に保持され、変
速ショックの発生が防止される。
の締結力を伝達トルクに応じた適正値に保持することが
でき、変速ショックの発生を有効に防止することができ
る自動変速機の油圧制御装置を提供する。 【構成】 自動変速機2においては、コントロールユニ
ットCによってライン圧制御が行われ、これによって摩
擦要素の締結力が伝達トルクに応じた適正値に保持され
る。そして、このライン圧制御においては、低油温時に
はライン圧が低下させられ、これによる摩擦要素の締結
力の低下でもって、油温の低下に起因する摩擦係数上昇
による締結力増加が抑制される。このため、油温の高低
にかかわらず摩擦要素の締結圧が適正値に保持され、変
速ショックの発生が防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の油圧制御
装置に関するものである。
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用の自動変速機にはトル
クコンバータと機械式の変速機構とが設けられ、トルク
コンバータはクランクシャフトのトルクすなわちエンジ
ンの出力トルクを変速してタービンシャフトに出力し、
変速機構はタービンシャフトのトルクをさらに変速して
アウトプットシャフト(変速機出力軸)に出力するように
なっている。ここで、変速機構は、通常、サンギヤ、リ
ングギヤ、ピニオンギヤ等の複数のギヤからなる遊星歯
車機構とされ、変速時にはその内部での動力伝達経路を
切り替えることによって変速特性(変速段、変速比)を切
り替えるようになっている。
クコンバータと機械式の変速機構とが設けられ、トルク
コンバータはクランクシャフトのトルクすなわちエンジ
ンの出力トルクを変速してタービンシャフトに出力し、
変速機構はタービンシャフトのトルクをさらに変速して
アウトプットシャフト(変速機出力軸)に出力するように
なっている。ここで、変速機構は、通常、サンギヤ、リ
ングギヤ、ピニオンギヤ等の複数のギヤからなる遊星歯
車機構とされ、変速時にはその内部での動力伝達経路を
切り替えることによって変速特性(変速段、変速比)を切
り替えるようになっている。
【0003】そして、自動変速機には、変速機構の動力
伝達経路すなわち変速特性を切り替えるために、所定の
ギヤへのトルクの伝達をオン(伝達)・オフ(遮断)するク
ラッチ、所定のギヤのブレーキングをオン(固定)・オフ
(解放)するブレーキ等の各種油圧式摩擦要素が設けられ
る。さらに、自動変速機には、これらの各摩擦要素に対
して作動油圧を給排する油圧機構が設けられ、この油圧
機構によって各摩擦要素のオン・オフパターンが切り替
えられ、これによって変速機構の変速特性が切り替えら
れるようになっている。
伝達経路すなわち変速特性を切り替えるために、所定の
ギヤへのトルクの伝達をオン(伝達)・オフ(遮断)するク
ラッチ、所定のギヤのブレーキングをオン(固定)・オフ
(解放)するブレーキ等の各種油圧式摩擦要素が設けられ
る。さらに、自動変速機には、これらの各摩擦要素に対
して作動油圧を給排する油圧機構が設けられ、この油圧
機構によって各摩擦要素のオン・オフパターンが切り替
えられ、これによって変速機構の変速特性が切り替えら
れるようになっている。
【0004】かかる摩擦要素には互いに対向する駆動側
摩擦係合部と被駆動側摩擦係合部とが設けられ、該摩擦
要素は両摩擦係合部に作動油圧がかけられて両者が摩擦
係合したときには締結(オン)され、作動油圧がリリース
されて上記摩擦係合が解除されたときには解放(オフ)さ
れるようになっている。ここで、両摩擦係合部が摩擦係
合しているときには、駆動側摩擦係合部のトルク(回転
力)が被駆動側摩擦係合部に伝達される。
摩擦係合部と被駆動側摩擦係合部とが設けられ、該摩擦
要素は両摩擦係合部に作動油圧がかけられて両者が摩擦
係合したときには締結(オン)され、作動油圧がリリース
されて上記摩擦係合が解除されたときには解放(オフ)さ
れるようになっている。ここで、両摩擦係合部が摩擦係
合しているときには、駆動側摩擦係合部のトルク(回転
力)が被駆動側摩擦係合部に伝達される。
【0005】したがって、両摩擦係合部間には、摩擦係
合面と直交する方向に向く締結力(すなわち締結圧)と、
摩擦係合面と平行な方向に向く回転力(トルク)とが作用
することになるが、締結力は回転力(伝達トルク)に見合
った適正なものでなければならない。そして、この締結
力は摩擦要素に供給される作動油圧にほぼ比例して発生
するようになっている。ここで、作動油圧が必要以上に
高くしたがって締結力が強すぎる場合は、動力損失の増
加を招くとともに、変速時には摩擦要素が急激に締結さ
れて変速ショックが生じるといった問題が生じる。逆
に、作動油圧が低すぎると十分な締結力が得られず、摩
擦係合部にすべりが生じて異常摩耗あるいは異常発熱が
生じ、変速時には変速時間が延びて走行性能が低下する
といった問題が生じる。
合面と直交する方向に向く締結力(すなわち締結圧)と、
摩擦係合面と平行な方向に向く回転力(トルク)とが作用
することになるが、締結力は回転力(伝達トルク)に見合
った適正なものでなければならない。そして、この締結
力は摩擦要素に供給される作動油圧にほぼ比例して発生
するようになっている。ここで、作動油圧が必要以上に
高くしたがって締結力が強すぎる場合は、動力損失の増
加を招くとともに、変速時には摩擦要素が急激に締結さ
れて変速ショックが生じるといった問題が生じる。逆
に、作動油圧が低すぎると十分な締結力が得られず、摩
擦係合部にすべりが生じて異常摩耗あるいは異常発熱が
生じ、変速時には変速時間が延びて走行性能が低下する
といった問題が生じる。
【0006】このため、従来の自動変速機では、普通、
油圧機構のライン圧(元圧)を制御することにより、摩擦
要素の作動油圧ひいては締結力(締結圧)を該摩擦要素に
かけられる回転力に相応させるようにしている。そし
て、油圧機構のライン圧は、一般にデューティソレノイ
ドバルブによって制御されるようになっている。ここ
で、デューティソレノイドバルブは、コントロールユニ
ットから印加されるデューティ比(1サイクル内の閉弁
時間の比率)にしたがって開閉され、油圧機構内にはデ
ューティ比に対応するライン圧が形成されるようになっ
ている。
油圧機構のライン圧(元圧)を制御することにより、摩擦
要素の作動油圧ひいては締結力(締結圧)を該摩擦要素に
かけられる回転力に相応させるようにしている。そし
て、油圧機構のライン圧は、一般にデューティソレノイ
ドバルブによって制御されるようになっている。ここ
で、デューティソレノイドバルブは、コントロールユニ
ットから印加されるデューティ比(1サイクル内の閉弁
時間の比率)にしたがって開閉され、油圧機構内にはデ
ューティ比に対応するライン圧が形成されるようになっ
ている。
【0007】ところで、一般に油圧機構で用いられる作
動油はその温度(油温)によって粘度が大きく変わる。こ
のため、油圧機構においては、ライン圧制御用のデュー
ティ比が等しい場合でも、油温に応じて流動抵抗(圧力
損失)、リーク量等が変化し、ライン圧ないしは摩擦要
素の作動油圧が変化することになる。例えば、低油温時
には作動油の粘度が高くなるので、油圧機構内の油路の
オリフィス下流の部分ではライン圧が低下する。そこ
で、低油温時にはデューティ比を開弁割合が小さくなる
方に補正してライン圧の低下を抑制し、摩擦要素に供給
される作動油圧の低下を防止するようにした自動変速機
の油圧制御装置が提案されている(特公平5−1743
0号公報参照)。
動油はその温度(油温)によって粘度が大きく変わる。こ
のため、油圧機構においては、ライン圧制御用のデュー
ティ比が等しい場合でも、油温に応じて流動抵抗(圧力
損失)、リーク量等が変化し、ライン圧ないしは摩擦要
素の作動油圧が変化することになる。例えば、低油温時
には作動油の粘度が高くなるので、油圧機構内の油路の
オリフィス下流の部分ではライン圧が低下する。そこ
で、低油温時にはデューティ比を開弁割合が小さくなる
方に補正してライン圧の低下を抑制し、摩擦要素に供給
される作動油圧の低下を防止するようにした自動変速機
の油圧制御装置が提案されている(特公平5−1743
0号公報参照)。
【0008】また、高油温時には油路での作動油のリー
ク量が増え、摩擦要素に供給される作動油圧が低下する
ので、ライン圧を高くして摩擦要素に供給される作動油
圧の低下を防止するようにした自動変速機の油圧制御装
置が提案されている(特公昭50−28684号公報参
照)。
ク量が増え、摩擦要素に供給される作動油圧が低下する
ので、ライン圧を高くして摩擦要素に供給される作動油
圧の低下を防止するようにした自動変速機の油圧制御装
置が提案されている(特公昭50−28684号公報参
照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願発
明者の知見によれば、このようにライン圧を制御して摩
擦要素に適正と思われる作動油圧を供給するようにした
従来の自動変速機の油圧制御装置においても、なお低油
温時には変速時間が短くなりこれによって変速ショック
が生じる場合があるといった事実が判明している。つま
り、油温に応じてライン圧を補正して摩擦要素に適正と
思われる作動油圧を供給しているのにもかかわらず、摩
擦要素の締結力は必ずしも適正なものとはなっていない
ことになる。
明者の知見によれば、このようにライン圧を制御して摩
擦要素に適正と思われる作動油圧を供給するようにした
従来の自動変速機の油圧制御装置においても、なお低油
温時には変速時間が短くなりこれによって変速ショック
が生じる場合があるといった事実が判明している。つま
り、油温に応じてライン圧を補正して摩擦要素に適正と
思われる作動油圧を供給しているのにもかかわらず、摩
擦要素の締結力は必ずしも適正なものとはなっていない
ことになる。
【0010】そこで、本願発明者は、油温によってこの
ように摩擦要素の締結力がずれる原因について考察し、
かかる締結力のずれの原因は、油温によって摩擦係合部
の摩擦係数(クラッチμ)が変化することであると想到す
るに至った。つまり、低油温時には摩擦係合部の摩擦係
数が大きくなり、これによって摩擦要素の締結力が強く
なり、変速時間が短くなって変速ショックが生じるわけ
である。
ように摩擦要素の締結力がずれる原因について考察し、
かかる締結力のずれの原因は、油温によって摩擦係合部
の摩擦係数(クラッチμ)が変化することであると想到す
るに至った。つまり、低油温時には摩擦係合部の摩擦係
数が大きくなり、これによって摩擦要素の締結力が強く
なり、変速時間が短くなって変速ショックが生じるわけ
である。
【0011】本発明は、かかる考察に基づいて、上記従
来の問題点を解決するためになされたものであって、油
温の高低にかかわらず、変速時に摩擦要素の締結力を該
摩擦要素での伝達トルクに応じた適正値に保持すること
ができ、変速ショックの発生を有効に防止することがで
きる自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的と
する。
来の問題点を解決するためになされたものであって、油
温の高低にかかわらず、変速時に摩擦要素の締結力を該
摩擦要素での伝達トルクに応じた適正値に保持すること
ができ、変速ショックの発生を有効に防止することがで
きる自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、図1にその構成を示すように、変速
機構aの動力伝達経路を切り替えて該変速機構aを変速さ
せる油圧式の摩擦要素bと、該摩擦要素bに対して作動油
圧を給排する油圧機構cと、該油圧機構cの元圧を増減す
ることにより摩擦要素bの締結圧を制御する油圧制御手
段dとが設けられている自動変速機の油圧制御装置にお
いて、摩擦要素bの摩擦係合部の摩擦係数が大きいとき
には、該摩擦要素bの変速時における締結圧を低下させ
るよう油圧制御手段dを制御する締結圧制御手段eが設け
られていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置
を提供する。
め、第1の発明は、図1にその構成を示すように、変速
機構aの動力伝達経路を切り替えて該変速機構aを変速さ
せる油圧式の摩擦要素bと、該摩擦要素bに対して作動油
圧を給排する油圧機構cと、該油圧機構cの元圧を増減す
ることにより摩擦要素bの締結圧を制御する油圧制御手
段dとが設けられている自動変速機の油圧制御装置にお
いて、摩擦要素bの摩擦係合部の摩擦係数が大きいとき
には、該摩擦要素bの変速時における締結圧を低下させ
るよう油圧制御手段dを制御する締結圧制御手段eが設け
られていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置
を提供する。
【0013】第2の発明は、図1にその構成を示すよう
に、変速機構aの動力伝達経路を切り替えて該変速機構a
を変速させる油圧式の摩擦要素bと、該摩擦要素bに対し
て作動油圧を給排する油圧機構cと、該油圧機構cの元圧
を増減することにより摩擦要素bの締結圧を制御する油
圧制御手段dとが設けられている自動変速機の油圧制御
装置において、油圧機構cの油温を検出する油温検出手
段fと、該油温検出手段fによって検出された油温が低い
ときには、摩擦要素bの変速時における締結圧を低下さ
せるよう油圧制御手段dを制御する締結圧制御手段eとが
設けられていることを特徴とする自動変速機の油圧制御
装置を提供する。
に、変速機構aの動力伝達経路を切り替えて該変速機構a
を変速させる油圧式の摩擦要素bと、該摩擦要素bに対し
て作動油圧を給排する油圧機構cと、該油圧機構cの元圧
を増減することにより摩擦要素bの締結圧を制御する油
圧制御手段dとが設けられている自動変速機の油圧制御
装置において、油圧機構cの油温を検出する油温検出手
段fと、該油温検出手段fによって検出された油温が低い
ときには、摩擦要素bの変速時における締結圧を低下さ
せるよう油圧制御手段dを制御する締結圧制御手段eとが
設けられていることを特徴とする自動変速機の油圧制御
装置を提供する。
【0014】第3の発明は、第2の発明にかかる自動変
速機の油圧制御装置において、締結圧制御手段eが、摩
擦要素bの締結・解放によって回転変化に直接影響を与
える変速に際してのみ、該摩擦要素bの変速時における
締結圧を低下させるようになっていることを特徴とする
自動変速機の油圧制御装置を提供する。
速機の油圧制御装置において、締結圧制御手段eが、摩
擦要素bの締結・解放によって回転変化に直接影響を与
える変速に際してのみ、該摩擦要素bの変速時における
締結圧を低下させるようになっていることを特徴とする
自動変速機の油圧制御装置を提供する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図2に示すように、燃料の燃焼エネルギを利用してトル
クを生み出す多気筒エンジン1と、該トルクを運転状態
に応じて自動的に変速する自動変速機2とからなる自動
車用のパワートレインPTは、エンジン1の出力トルク
すなわちクランクシャフト3のトルクをトルクコンバー
タ4で変速してタービンシャフト5に出力し、タービン
シャフト5のトルクをさらに機械式の変速機構6で変速
してアウトプットシャフト7に出力するようになってい
る。
図2に示すように、燃料の燃焼エネルギを利用してトル
クを生み出す多気筒エンジン1と、該トルクを運転状態
に応じて自動的に変速する自動変速機2とからなる自動
車用のパワートレインPTは、エンジン1の出力トルク
すなわちクランクシャフト3のトルクをトルクコンバー
タ4で変速してタービンシャフト5に出力し、タービン
シャフト5のトルクをさらに機械式の変速機構6で変速
してアウトプットシャフト7に出力するようになってい
る。
【0016】複数の気筒(図示せず)を備えたエンジン1
に燃料燃焼用の空気を供給するために、先端が大気に開
放された共通吸気通路8が設けられ、この共通吸気通路
8には空気の流れ方向にみて上流側から順に、空気中の
ダストを除去するエアクリーナ9と、吸入空気量を検出
するエアフローセンサ10と、コントロールユニットC
によって開閉されるエレキスロットル弁11と、アクセ
ルペダル(図示せず)と連動して開閉されるメインスロッ
トル弁12とが設けられ、共通吸気通路8の下流端は吸
入空気の流れを安定させるサージタンク13に接続され
ている。
に燃料燃焼用の空気を供給するために、先端が大気に開
放された共通吸気通路8が設けられ、この共通吸気通路
8には空気の流れ方向にみて上流側から順に、空気中の
ダストを除去するエアクリーナ9と、吸入空気量を検出
するエアフローセンサ10と、コントロールユニットC
によって開閉されるエレキスロットル弁11と、アクセ
ルペダル(図示せず)と連動して開閉されるメインスロッ
トル弁12とが設けられ、共通吸気通路8の下流端は吸
入空気の流れを安定させるサージタンク13に接続され
ている。
【0017】そして、各気筒毎に独立吸気通路14が設
けられ、共通吸気通路8を通してサージタンク13内に
導入された空気は、対応する独立吸気通路14を通して
各気筒に供給されるようになっている。ここで、各気筒
毎に独立吸気通路14内に燃料を噴射する燃料噴射弁1
6が設けられ、この燃料噴射弁16から噴射された燃料
と空気とで混合気がつくられ、この混合気が各気筒に供
給されるようになっている。なお、各気筒には夫々混合
気を着火・燃焼させる点火プラグ15が設けられてい
る。
けられ、共通吸気通路8を通してサージタンク13内に
導入された空気は、対応する独立吸気通路14を通して
各気筒に供給されるようになっている。ここで、各気筒
毎に独立吸気通路14内に燃料を噴射する燃料噴射弁1
6が設けられ、この燃料噴射弁16から噴射された燃料
と空気とで混合気がつくられ、この混合気が各気筒に供
給されるようになっている。なお、各気筒には夫々混合
気を着火・燃焼させる点火プラグ15が設けられてい
る。
【0018】トルクコンバータ4は、詳しくは図示して
いないが、クランクシャフト3と一体回転するポンプイ
ンペラ、タービンシャフト5と一体回転するタービンラ
ンナ、ワンウェイクラッチを介して変速機ケースに固定
されるステータ等を備えていて、ポンプインペラから吐
出される作動油でタービンランナを回転駆動する一方、
タービンランナから排出される作動油をステータで整流
してポンプインペラに還流させてポンプインペラの回転
を助勢するといったプロセスを繰り返し、タービン回転
数(タービンシャフト回転数)とポンプ回転数(クランク
シャフト回転数)の比すなわち速度比に応じた変速比
で、クランクシャフト3のトルクを変速してタービンシ
ャフト5に出力するようになっている。
いないが、クランクシャフト3と一体回転するポンプイ
ンペラ、タービンシャフト5と一体回転するタービンラ
ンナ、ワンウェイクラッチを介して変速機ケースに固定
されるステータ等を備えていて、ポンプインペラから吐
出される作動油でタービンランナを回転駆動する一方、
タービンランナから排出される作動油をステータで整流
してポンプインペラに還流させてポンプインペラの回転
を助勢するといったプロセスを繰り返し、タービン回転
数(タービンシャフト回転数)とポンプ回転数(クランク
シャフト回転数)の比すなわち速度比に応じた変速比
で、クランクシャフト3のトルクを変速してタービンシ
ャフト5に出力するようになっている。
【0019】機械式の変速機構6は、詳しくは図示して
いないが、リングギヤ、サンギヤ、ピニオンギヤ、キャ
リア等を備えた遊星歯車機構と、所定のギヤ又はキャリ
アへのトルクの伝達をオン・オフする油圧式クラッチ、
所定のギヤを固定(オン)・解放(オフ)する油圧式ブレー
キ等の各種摩擦要素とを備えていて、これらの摩擦要素
のオン・オフパターンを変えることによって遊星歯車機
構内でのトルク伝達経路を切り替え、これによって変速
特性(変速段、変速比)を切り替えるようになっている。
なお、各摩擦要素は、対向する摩擦係合部同士が締結さ
れたときにオンされる。
いないが、リングギヤ、サンギヤ、ピニオンギヤ、キャ
リア等を備えた遊星歯車機構と、所定のギヤ又はキャリ
アへのトルクの伝達をオン・オフする油圧式クラッチ、
所定のギヤを固定(オン)・解放(オフ)する油圧式ブレー
キ等の各種摩擦要素とを備えていて、これらの摩擦要素
のオン・オフパターンを変えることによって遊星歯車機
構内でのトルク伝達経路を切り替え、これによって変速
特性(変速段、変速比)を切り替えるようになっている。
なお、各摩擦要素は、対向する摩擦係合部同士が締結さ
れたときにオンされる。
【0020】そして、トルクコンバータ4に作動油を供
給するとともに、変速機構6の各摩擦要素(クラッチ、
ブレーキ)に作動油ないしは作動油圧を供給し又はリリ
ースするために油圧機構18が設けられ、この油圧機構
18には、ライン圧制御用のデューティソレノイドバル
ブ19と、シフト制御用の第1〜第3オンオフソレノイ
ドバルブ20〜22とが設けられている。これらの各ソ
レノイドバルブ19〜22は、夫々、コントロールユニ
ットCによって制御されるようになっている。ここで、
デューティソレノイドバルブ19は、後で説明するよう
に、運転状態に応じて油圧機構18のライン圧(元圧)を
制御し、他方各オンオフソレノイドバルブ20〜22は
運転状態に応じて各種シフトバルブ(図示せず)をシフト
させて各摩擦要素(クラッチ、ブレーキ)のオン・オフパ
ターンを変え、変速機構6の変速特性(変速段、変速比)
を切り替えるようになっている。
給するとともに、変速機構6の各摩擦要素(クラッチ、
ブレーキ)に作動油ないしは作動油圧を供給し又はリリ
ースするために油圧機構18が設けられ、この油圧機構
18には、ライン圧制御用のデューティソレノイドバル
ブ19と、シフト制御用の第1〜第3オンオフソレノイ
ドバルブ20〜22とが設けられている。これらの各ソ
レノイドバルブ19〜22は、夫々、コントロールユニ
ットCによって制御されるようになっている。ここで、
デューティソレノイドバルブ19は、後で説明するよう
に、運転状態に応じて油圧機構18のライン圧(元圧)を
制御し、他方各オンオフソレノイドバルブ20〜22は
運転状態に応じて各種シフトバルブ(図示せず)をシフト
させて各摩擦要素(クラッチ、ブレーキ)のオン・オフパ
ターンを変え、変速機構6の変速特性(変速段、変速比)
を切り替えるようになっている。
【0021】コントロールユニットCには、エアフロー
センサ10によって検出される吸入空気量、スロットル
センサ24によって検出されるメインスロットル弁12
の開度、水温センサ25によって検出されるエンジン水
温、エンジン回転数センサ26によって検出されるエン
ジン回転数(クランクシャフト回転数)、タービン回転数
センサ27によって検出されるタービン回転数(タービ
ンシャフト回転数)、アウトプット回転数センサ28に
よって検出されるアウトプット回転数(アウトプットシ
ャフト回転数)、油温センサ29によって検出される自
動変速機2の作動油の温度(以下、単に油温という)等が
制御情報として入力されるようになっている。なお、コ
ントロールユニットCは、特許請求の範囲に記載された
「油圧制御手段」と「締結圧制御手段」とを含むパワートレ
インPTの総合的な制御装置である。また、油温センサ
29は特許請求の範囲に記載された「油温検出手段」に相
当する。
センサ10によって検出される吸入空気量、スロットル
センサ24によって検出されるメインスロットル弁12
の開度、水温センサ25によって検出されるエンジン水
温、エンジン回転数センサ26によって検出されるエン
ジン回転数(クランクシャフト回転数)、タービン回転数
センサ27によって検出されるタービン回転数(タービ
ンシャフト回転数)、アウトプット回転数センサ28に
よって検出されるアウトプット回転数(アウトプットシ
ャフト回転数)、油温センサ29によって検出される自
動変速機2の作動油の温度(以下、単に油温という)等が
制御情報として入力されるようになっている。なお、コ
ントロールユニットCは、特許請求の範囲に記載された
「油圧制御手段」と「締結圧制御手段」とを含むパワートレ
インPTの総合的な制御装置である。また、油温センサ
29は特許請求の範囲に記載された「油温検出手段」に相
当する。
【0022】図3に示すように、油圧機構18において
は、オイルパン31内の作動油が、クランクシャフト3
(図2参照)により回転駆動されるオイルポンプ32によ
って作動油供給通路33に吐出され、この作動油が自動
変速機2(図2参照)の各部に供給されるようになってい
る。ここで、オイルポンプ32の吐出圧はエンジン回転
数に応じて変化するが、作動油供給通路23内の油圧す
なわちライン圧は、以下で説明するように、コントロー
ルユニットCによって運転状態に応じた最適値に保持さ
れるようになっている。
は、オイルパン31内の作動油が、クランクシャフト3
(図2参照)により回転駆動されるオイルポンプ32によ
って作動油供給通路33に吐出され、この作動油が自動
変速機2(図2参照)の各部に供給されるようになってい
る。ここで、オイルポンプ32の吐出圧はエンジン回転
数に応じて変化するが、作動油供給通路23内の油圧す
なわちライン圧は、以下で説明するように、コントロー
ルユニットCによって運転状態に応じた最適値に保持さ
れるようになっている。
【0023】油圧機構18にはプレッシャレギュレータ
バルブ34(ライン圧制御弁)が設けられ、このプレッシ
ャレギュレータバルブ34は、基本的にはパイロット圧
にほぼ比例するライン圧を作動油供給通路33に生じさ
せる一方、作動油を第1油路35を通してトルクコンバ
ータ4(図2参照)に供給するとともに、第2油路36を
通して変速機構6(図2参照)に供給するようになってい
る。
バルブ34(ライン圧制御弁)が設けられ、このプレッシ
ャレギュレータバルブ34は、基本的にはパイロット圧
にほぼ比例するライン圧を作動油供給通路33に生じさ
せる一方、作動油を第1油路35を通してトルクコンバ
ータ4(図2参照)に供給するとともに、第2油路36を
通して変速機構6(図2参照)に供給するようになってい
る。
【0024】プレッシャレギュレータバルブ34のパイ
ロット圧は、レデューシングバルブ37(減圧弁)と、ス
ロットルモジュレータバルブ38と、アキュムレータ3
9と、コントロールユニットCによって制御されるデュ
ーティソレノイドバルブ19とにより、次のようにして
形成されるようになっている。すなわち、作動油供給通
路33内の作動油ないしは油圧(ライン圧)が、油圧導入
通路40を通してレデューシングバルブ37に導入さ
れ、このレデューシングバルブ37によって減圧された
後、減圧油路41に出力される。そして、減圧油路41
内の作動油ないしは油圧は、第1分岐油路42を通して
スロットルモジュレータバルブ38の第1入力ポート3
8aに入力されるとともに、第2分岐油路43を通して
スロットルモジュレートバルブ38の第2入力ポート3
8bに入力される。さらに、減圧油路41内の油圧は、
第3分岐油路44を通してスロットルモジュレータバル
ブ38のコントロールポート38cにも導入される。こ
こで、第3分岐油路44内の油圧すなわちコントロール
ポート38cにかかる油圧は、コントロールユニットC
から印加されるデューティ比に応じて開閉されるデュー
ティソレノイドバルブ19によって制御される。なお、
このデューティ比は、後で説明するように、コントロー
ルユニットCによって運転状態に応じて設定される。
ロット圧は、レデューシングバルブ37(減圧弁)と、ス
ロットルモジュレータバルブ38と、アキュムレータ3
9と、コントロールユニットCによって制御されるデュ
ーティソレノイドバルブ19とにより、次のようにして
形成されるようになっている。すなわち、作動油供給通
路33内の作動油ないしは油圧(ライン圧)が、油圧導入
通路40を通してレデューシングバルブ37に導入さ
れ、このレデューシングバルブ37によって減圧された
後、減圧油路41に出力される。そして、減圧油路41
内の作動油ないしは油圧は、第1分岐油路42を通して
スロットルモジュレータバルブ38の第1入力ポート3
8aに入力されるとともに、第2分岐油路43を通して
スロットルモジュレートバルブ38の第2入力ポート3
8bに入力される。さらに、減圧油路41内の油圧は、
第3分岐油路44を通してスロットルモジュレータバル
ブ38のコントロールポート38cにも導入される。こ
こで、第3分岐油路44内の油圧すなわちコントロール
ポート38cにかかる油圧は、コントロールユニットC
から印加されるデューティ比に応じて開閉されるデュー
ティソレノイドバルブ19によって制御される。なお、
このデューティ比は、後で説明するように、コントロー
ルユニットCによって運転状態に応じて設定される。
【0025】そして、コントロールポート38cにかけ
られた油圧に対応する油圧が、パイロット圧としてスロ
ットルモジュレータバルブ38から第1パイロット圧通
路45に出力される。ここで、第1パイロット圧通路4
5に臨んでアキュムレータ39が設けられ、このアキュ
ムレータ39によって第1パイロット圧通路45内の油
圧(パイロット圧)の振動ないし脈動が抑制される。
られた油圧に対応する油圧が、パイロット圧としてスロ
ットルモジュレータバルブ38から第1パイロット圧通
路45に出力される。ここで、第1パイロット圧通路4
5に臨んでアキュムレータ39が設けられ、このアキュ
ムレータ39によって第1パイロット圧通路45内の油
圧(パイロット圧)の振動ないし脈動が抑制される。
【0026】このようにして形成された第1パイロット
圧通路45内の油圧すなわちパイロット圧が、第2パイ
ロット圧通路46を通してプレッシャレギュレータバル
ブ34に供給され、プレッシャレギュレータバルブ34
によってこのパイロット圧に比例するライン圧が作動油
供給通路33に形成される。
圧通路45内の油圧すなわちパイロット圧が、第2パイ
ロット圧通路46を通してプレッシャレギュレータバル
ブ34に供給され、プレッシャレギュレータバルブ34
によってこのパイロット圧に比例するライン圧が作動油
供給通路33に形成される。
【0027】プレッシャレギュレータバルブ34は、実
質的に、バルブボディ(図示せず)に形成されたスプール
穴52と、該スプール穴52内にその軸線方向(図3で
は左右方向)に摺動可能に収容されたスプール53と、
スプール穴52とスプール53との間に配置されたスリ
ーブ54とで構成されている。そして、スプール穴52
には複数の大径部と小径部とが形成される一方、スプー
ル53には複数の太軸部と細軸部とが形成され、これに
よってスプール穴52の内周面とスプール53の外周面
との間には、図3中の位置関係において左側から順に、
第1〜第8油室55〜62が形成されている。なお、以
下では便宜上、図3中の位置関係における左側と右側と
を、夫々単に「左」、「右」という。
質的に、バルブボディ(図示せず)に形成されたスプール
穴52と、該スプール穴52内にその軸線方向(図3で
は左右方向)に摺動可能に収容されたスプール53と、
スプール穴52とスプール53との間に配置されたスリ
ーブ54とで構成されている。そして、スプール穴52
には複数の大径部と小径部とが形成される一方、スプー
ル53には複数の太軸部と細軸部とが形成され、これに
よってスプール穴52の内周面とスプール53の外周面
との間には、図3中の位置関係において左側から順に、
第1〜第8油室55〜62が形成されている。なお、以
下では便宜上、図3中の位置関係における左側と右側と
を、夫々単に「左」、「右」という。
【0028】第1油室55は第2パイロット圧通路46
と連通し、この第1油室55にはパイロット圧が導入さ
れるようになっている。このパイロット圧によってスプ
ール53には右向きの力が作用する。第2油室56は、
先端がオイルパン31内の空間部に開放された第1ドレ
ン油路63と連通している。第3油室57は、他端がマ
ニュアルバルブ(図示せず)に接続された第2油路36と
連通している。第4油室58は、先端がオイルパン31
内の空間部に開放された第2ドレン油路65と連通して
いる。第5油室59は、他端がトルクコンバータ4(図
2参照)に接続された第1油路35と連通している。第
6油室60は、他端が作動油供給通路33に接続された
第1ライン油路67と連通している。第7油室61は、
先端がオイルパン31内の空間部に開放されたメインド
レン油路68と連通している。第8油室62は、他端が
作動油供給通路33に接続された第2ライン油路69と
連通している。なお、この第2ライン油路69には、第
8油室62内の油圧振動を打ち消すオリフィス70が介
設されている。
と連通し、この第1油室55にはパイロット圧が導入さ
れるようになっている。このパイロット圧によってスプ
ール53には右向きの力が作用する。第2油室56は、
先端がオイルパン31内の空間部に開放された第1ドレ
ン油路63と連通している。第3油室57は、他端がマ
ニュアルバルブ(図示せず)に接続された第2油路36と
連通している。第4油室58は、先端がオイルパン31
内の空間部に開放された第2ドレン油路65と連通して
いる。第5油室59は、他端がトルクコンバータ4(図
2参照)に接続された第1油路35と連通している。第
6油室60は、他端が作動油供給通路33に接続された
第1ライン油路67と連通している。第7油室61は、
先端がオイルパン31内の空間部に開放されたメインド
レン油路68と連通している。第8油室62は、他端が
作動油供給通路33に接続された第2ライン油路69と
連通している。なお、この第2ライン油路69には、第
8油室62内の油圧振動を打ち消すオリフィス70が介
設されている。
【0029】ここで、第8油室62内のオイルと接する
部分において、スプール53の左側の受圧面73は比較
的大きく、他方右側の受圧面74は比較的小さいので、
この受圧面積の差によって、スプール53には、第8油
室62内の油圧すなわちライン圧に比例して左向きの力
が作用する。この左向きの力は、ライン圧制御における
ライン圧のフィードバック要素となる。また、スプール
53はコイルスプリング72によって常時右向きに付勢
されている。上記構成において、スプール53には、第
1油室55内の油圧(パイロット圧)による右向きの力
と、スプリング72による右向きの力と、第8油室62
内の油圧(ライン圧)による左向きの力とが作用すること
になり、スプール53は、これらの力が釣り合う位置に
保持されることになる。なお、リバースレンジ選択時に
第3油室57に油圧が導入されたときには、この油圧に
よってスプール53には右向きの力が作用することにな
る。
部分において、スプール53の左側の受圧面73は比較
的大きく、他方右側の受圧面74は比較的小さいので、
この受圧面積の差によって、スプール53には、第8油
室62内の油圧すなわちライン圧に比例して左向きの力
が作用する。この左向きの力は、ライン圧制御における
ライン圧のフィードバック要素となる。また、スプール
53はコイルスプリング72によって常時右向きに付勢
されている。上記構成において、スプール53には、第
1油室55内の油圧(パイロット圧)による右向きの力
と、スプリング72による右向きの力と、第8油室62
内の油圧(ライン圧)による左向きの力とが作用すること
になり、スプール53は、これらの力が釣り合う位置に
保持されることになる。なお、リバースレンジ選択時に
第3油室57に油圧が導入されたときには、この油圧に
よってスプール53には右向きの力が作用することにな
る。
【0030】ここで、パイロット圧が低い場合には、ス
プール53が左向きに移動し、これに伴って太軸部75
(ランド)が左寄りの位置にきて、第1ライン油路67と
メインドレン油路68との連通部の通路断面が広くな
り、第1ライン油路67内の作動油ないしは油圧すなわ
ち作動油供給通路33内の作動油ないしは油圧がメイン
ドレン油路68にリリースされ、作動油供給通路33内
の油圧すなわちライン圧が低下する。逆に、パイロット
圧が上昇すると、スプール53が右向きに移動し、太軸
部75が右寄りの位置にきて、第1ライン油路67とメ
インドレン油路68との連通部の通路断面が狭くなり、
作動油のリリース量が減少して作動油供給通路33内の
油圧すなわちライン圧が上昇する。
プール53が左向きに移動し、これに伴って太軸部75
(ランド)が左寄りの位置にきて、第1ライン油路67と
メインドレン油路68との連通部の通路断面が広くな
り、第1ライン油路67内の作動油ないしは油圧すなわ
ち作動油供給通路33内の作動油ないしは油圧がメイン
ドレン油路68にリリースされ、作動油供給通路33内
の油圧すなわちライン圧が低下する。逆に、パイロット
圧が上昇すると、スプール53が右向きに移動し、太軸
部75が右寄りの位置にきて、第1ライン油路67とメ
インドレン油路68との連通部の通路断面が狭くなり、
作動油のリリース量が減少して作動油供給通路33内の
油圧すなわちライン圧が上昇する。
【0031】このようにして、作動油供給通路33内に
はパイロット圧にほぼ比例するライン圧が形成されるよ
うになっている。ここで、第8油室62に導入されるラ
イン圧がフィードバック作用を有するので、ライン圧は
パイロット圧に対応してフィードバック制御されること
になる。なお、エンジン運転中においては、スプール5
3が比較的左寄りの位置にくるので、第1ライン油路6
7と第1油路35とが連通し、作動油供給通路33内の
作動油が第1油路35を通してトルクコンバータ4(図
2参照)に供給されることになる。他方、エンジン停止
時にはラ太軸部76が右寄りの位置にくるので、第1ラ
イン油路67と第1油路35とが太軸部76によって遮
断される。
はパイロット圧にほぼ比例するライン圧が形成されるよ
うになっている。ここで、第8油室62に導入されるラ
イン圧がフィードバック作用を有するので、ライン圧は
パイロット圧に対応してフィードバック制御されること
になる。なお、エンジン運転中においては、スプール5
3が比較的左寄りの位置にくるので、第1ライン油路6
7と第1油路35とが連通し、作動油供給通路33内の
作動油が第1油路35を通してトルクコンバータ4(図
2参照)に供給されることになる。他方、エンジン停止
時にはラ太軸部76が右寄りの位置にくるので、第1ラ
イン油路67と第1油路35とが太軸部76によって遮
断される。
【0032】前記したとおり、パイロット圧はコントロ
ールユニットCからデューティソレノイドバルブ19に
印加されるデューティ比に対応して形成され、かつライ
ン圧はパイロット圧にほぼ比例して形成されるので、結
局ライン圧はコントロールユニットCによって設定され
るデューティ比に対応して形成されることになる。つま
り、ライン圧はコントロールユニットCによって制御さ
れることになる。
ールユニットCからデューティソレノイドバルブ19に
印加されるデューティ比に対応して形成され、かつライ
ン圧はパイロット圧にほぼ比例して形成されるので、結
局ライン圧はコントロールユニットCによって設定され
るデューティ比に対応して形成されることになる。つま
り、ライン圧はコントロールユニットCによって制御さ
れることになる。
【0033】ところで、コントロールユニットCは、マ
イクロコンピュータで構成された、パワートレインPT
の総合的な制御装置であって、吸入空気量、メインスロ
ットル弁開度、エンジン水温、エンジン回転数(クラン
クシャフト回転数)、タービン回転数(タービンシャフト
回転数)、アウトプット回転数(アウトプットシャフト回
転数)、油温等を制御情報として、パワートレインPT
の所定の各種制御を行うようになっている。しかしなが
ら、パワートレインPTの一般的な制御の制御方法はよ
く知られており、また本願発明の要旨とするところでも
ないので、パワートレインPTの一般的な制御について
はその説明を省略し、以下では本願発明の要旨にかかわ
る、変速時におけるライン圧制御とトルクダウン制御と
についてのみ説明する。なお、ライン圧制御あるいはト
ルクダウン制御の対象となる変速は、摩擦要素の締結
(オン)又は解放(オフ)によって回転変化に直接影響を与
える変速に限定されている。シフトアップ変速時におけ
るライン圧制御の具体的な制御方法は図4に示すフロー
チャートのとおりであり、トルクダウン制御の具体的な
制御方法は図5に示すフローチャートのとおりである。
イクロコンピュータで構成された、パワートレインPT
の総合的な制御装置であって、吸入空気量、メインスロ
ットル弁開度、エンジン水温、エンジン回転数(クラン
クシャフト回転数)、タービン回転数(タービンシャフト
回転数)、アウトプット回転数(アウトプットシャフト回
転数)、油温等を制御情報として、パワートレインPT
の所定の各種制御を行うようになっている。しかしなが
ら、パワートレインPTの一般的な制御の制御方法はよ
く知られており、また本願発明の要旨とするところでも
ないので、パワートレインPTの一般的な制御について
はその説明を省略し、以下では本願発明の要旨にかかわ
る、変速時におけるライン圧制御とトルクダウン制御と
についてのみ説明する。なお、ライン圧制御あるいはト
ルクダウン制御の対象となる変速は、摩擦要素の締結
(オン)又は解放(オフ)によって回転変化に直接影響を与
える変速に限定されている。シフトアップ変速時におけ
るライン圧制御の具体的な制御方法は図4に示すフロー
チャートのとおりであり、トルクダウン制御の具体的な
制御方法は図5に示すフローチャートのとおりである。
【0034】以下、コントロールユニットCによる変速
時のライン圧制御について説明する。本実施例におけ
る、変速時のライン圧制御の基本的な制御ロジックは、
図6又は図7に示すとおりである。なお、図6に示す制
御ロジックは変速時にトルクダウンを行う場合のもので
あり、図7に示す制御ロジックは変速時にトルクダウン
を行わない場合のものである。
時のライン圧制御について説明する。本実施例におけ
る、変速時のライン圧制御の基本的な制御ロジックは、
図6又は図7に示すとおりである。なお、図6に示す制
御ロジックは変速時にトルクダウンを行う場合のもので
あり、図7に示す制御ロジックは変速時にトルクダウン
を行わない場合のものである。
【0035】前記したとおり、変速時において摩擦要素
には、摩擦係合面に垂直な方向に作用する締結力(すな
わち締結圧)と、摩擦係合面に平行な方向に作用する回
転力すなわち伝達トルクとが作用し、締結力は伝達トル
ク(回転力)に相応する適切なものでなければならない。
ここで、締結力は油圧機構18のライン圧にほぼ比例す
る。他方、伝達トルクTOUT(回転力)は、次の式1及
び式2であらわされる。
には、摩擦係合面に垂直な方向に作用する締結力(すな
わち締結圧)と、摩擦係合面に平行な方向に作用する回
転力すなわち伝達トルクとが作用し、締結力は伝達トル
ク(回転力)に相応する適切なものでなければならない。
ここで、締結力は油圧機構18のライン圧にほぼ比例す
る。他方、伝達トルクTOUT(回転力)は、次の式1及
び式2であらわされる。
【数1】 TOUT=a・TT−b・ω'+c・TCL………………………………式1
【数2】 ω'=d・TT−e・TCL…………………………………………………式2 ただし、 TOUT : 摩擦要素の伝達トルク TT : 変速機構への入力トルク ω' : タービンンシャフトの角加速度 TCL : 摩擦要素の反力 a,b,c,d,e : 定数 そして、このライン圧制御においては、式1及び式2に
基づいて、基本的には、油圧機構18の変速時のライン
圧を、かかる伝達トルクに相応するように制御して、変
速時間を短縮しつつ変速ショックの発生を防止するよう
にしている。なお、式1及び式2から明らかなとおり、
TOUTとω'とを設定すれば、要求されるTT及びT
CLが決定されることになる。
基づいて、基本的には、油圧機構18の変速時のライン
圧を、かかる伝達トルクに相応するように制御して、変
速時間を短縮しつつ変速ショックの発生を防止するよう
にしている。なお、式1及び式2から明らかなとおり、
TOUTとω'とを設定すれば、要求されるTT及びT
CLが決定されることになる。
【0036】図6に示すように、変速時にトルクダウン
を行う場合のライン圧制御の基本ロジックは、およそ次
のとおりである。まず、変速に際して、変速機構6の変
速前後の入力側回転数の変化量DTREV、すなわち変
速前のタービン回転数TREVと変速後のタービン回転
数TREVの差(以下、これを回転数変化量DTREV
という)と、変速機構6への入力トルクTTすなわちタ
ービンシャフト5のトルク(以下、これを入力トルクT
Tという)とに基づいて目標変速時間TSFTを設定す
る(ブロックS1)。なお、入力トルクTTは、後で説明
する変速時トルクダウンがないものとして、エンジン負
荷(メインスロットル開度)、エンジン回転数、点火時期
等に基づいて一般に知られている普通の方法で演算され
たものである。
を行う場合のライン圧制御の基本ロジックは、およそ次
のとおりである。まず、変速に際して、変速機構6の変
速前後の入力側回転数の変化量DTREV、すなわち変
速前のタービン回転数TREVと変速後のタービン回転
数TREVの差(以下、これを回転数変化量DTREV
という)と、変速機構6への入力トルクTTすなわちタ
ービンシャフト5のトルク(以下、これを入力トルクT
Tという)とに基づいて目標変速時間TSFTを設定す
る(ブロックS1)。なお、入力トルクTTは、後で説明
する変速時トルクダウンがないものとして、エンジン負
荷(メインスロットル開度)、エンジン回転数、点火時期
等に基づいて一般に知られている普通の方法で演算され
たものである。
【0037】一般に、変速時間が短ければ短いほど応答
性が良くなり、変速時の走行性能が高められる。しかし
ながら、例えばシフトアップ変速時においては、変速中
は変速機構6への動力伝達系の慣性モーメントに起因す
る力のモーメントによって、アウトプットシャフト7の
トルクが一時的に上昇するといった現象が生じる。そし
て、このようなトルク上昇は変速時間が短いときほど大
きくなり、このトルク上昇が大きいと変速ショックが生
じるので、変速時間をむやみに短くすることはできな
い。そこで、変速ショックの発生を防止することができ
る最小の変速時間を運転状態に応じて設定し、これを目
標変速時間TSFTとしている。なお、かかる目標変速
時間TSFTは、回転数変化量DTREVと入力トルク
TTとをパラメータとするマップの形でコントロールユ
ニットC内に記憶されている。
性が良くなり、変速時の走行性能が高められる。しかし
ながら、例えばシフトアップ変速時においては、変速中
は変速機構6への動力伝達系の慣性モーメントに起因す
る力のモーメントによって、アウトプットシャフト7の
トルクが一時的に上昇するといった現象が生じる。そし
て、このようなトルク上昇は変速時間が短いときほど大
きくなり、このトルク上昇が大きいと変速ショックが生
じるので、変速時間をむやみに短くすることはできな
い。そこで、変速ショックの発生を防止することができ
る最小の変速時間を運転状態に応じて設定し、これを目
標変速時間TSFTとしている。なお、かかる目標変速
時間TSFTは、回転数変化量DTREVと入力トルク
TTとをパラメータとするマップの形でコントロールユ
ニットC内に記憶されている。
【0038】続いて、ブロックS1で設定された目標変
速時間TSFTと、回転数変化量DTREVとに基づい
て、次の式3により、変速機構6の入力側回転数すなわ
ちタービン回転数TREVの角加速度ω'(以下、これを
単に角加速度ω'という)を演算する(ブロックS2)。
速時間TSFTと、回転数変化量DTREVとに基づい
て、次の式3により、変速機構6の入力側回転数すなわ
ちタービン回転数TREVの角加速度ω'(以下、これを
単に角加速度ω'という)を演算する(ブロックS2)。
【数3】 ω'=DTREV/TSFT………………………………………………式3 よく知られているように、エンジン1から変速機構6に
至る動力伝達系の慣性モーメントをIとすれば、該動力
伝達系の力のモーメントN、すなわち変速時において締
結すべき摩擦要素にかかる力のモーメントはNはIと
ω'の積(I・ω')であらわされる。ここで、パワートレ
インPTにおいては、慣性モーメントIは一定であるの
で、力のモーメントNは角加速度ω'に比例することに
なる。したがって、角加速度ω'のみに基づいて、摩擦
要素にかかる力のモーメントが把握されるわけである。
至る動力伝達系の慣性モーメントをIとすれば、該動力
伝達系の力のモーメントN、すなわち変速時において締
結すべき摩擦要素にかかる力のモーメントはNはIと
ω'の積(I・ω')であらわされる。ここで、パワートレ
インPTにおいては、慣性モーメントIは一定であるの
で、力のモーメントNは角加速度ω'に比例することに
なる。したがって、角加速度ω'のみに基づいて、摩擦
要素にかかる力のモーメントが把握されるわけである。
【0039】次に、ブロックS2で演算された角加速度
ω'に基づいて、エンジン1から変速機構6に至る動力
伝達系の慣性モーメントに起因する力のモーメントを吸
収するためのイナーシャ油圧PIを設定する(ブロック
S3)。すなわち、前記したとおり、変速時には摩擦要
素に、変速機構6への動力伝達系の慣性モーメントに起
因する力のモーメントが作用するので、摩擦要素の締結
力すなわちライン圧をこの力のモーメントに応じて調整
する必要がある。ここで、力のモーメントは角加速度
ω'に比例するので、この角加速度ω'から力のモーメン
トを吸収するためのイナーシャ油圧PIを設定するわけ
である。なお、イナーシャ油圧PIは、角加速度ω'を
パラメータとするテーブルの形でコントロールユニット
C内に記憶されている。
ω'に基づいて、エンジン1から変速機構6に至る動力
伝達系の慣性モーメントに起因する力のモーメントを吸
収するためのイナーシャ油圧PIを設定する(ブロック
S3)。すなわち、前記したとおり、変速時には摩擦要
素に、変速機構6への動力伝達系の慣性モーメントに起
因する力のモーメントが作用するので、摩擦要素の締結
力すなわちライン圧をこの力のモーメントに応じて調整
する必要がある。ここで、力のモーメントは角加速度
ω'に比例するので、この角加速度ω'から力のモーメン
トを吸収するためのイナーシャ油圧PIを設定するわけ
である。なお、イナーシャ油圧PIは、角加速度ω'を
パラメータとするテーブルの形でコントロールユニット
C内に記憶されている。
【0040】また、変速に際して、上記のイナーシャ油
圧PIの設定(演算)と並行して、角加速度ω'と入力ト
ルクTTとに基づいて、トルクダウンを行うことを前提
とした変速時目標トルクNTSFを設定する(ブロック
S4)。一般にシフトアップ変速時には、変速機構6へ
の動力伝達系の慣性モーメントに起因する力のモーメン
トが、入力トルクと同一方向に作用するので、アウトプ
ットシャフト7のトルクが一時的に上昇し、変速ショッ
クが生じることになる。そこで、かかる変速ショックを
防止するため、基本的には変速時にはエンジン1の出力
トルクを抑制(トルクダウン)するようにしている。前記
したとおり、変速時においては変速時間を短縮しつつ変
速ショックの発生を防止する必要があるが、一般に変速
時間を短くすれば変速ショックが大きくなる。そこで、
変速時にはエンジン1のトルクダウンを行って、変速時
間を短縮しつつ変速ショックの発生を防止するわけであ
る。つまり、変速時間を走行性能を低下させないような
範囲内に収めつつ変速ショックの発生を防止することが
できるエンジントルクを運転状態に応じて設定し、これ
を変速時目標トルクNTSFとしている。なお、かかる
変速時目標トルクNTSFは、角加速度ω'と入力トル
クTTとをパラメータとするマップの形でコントロール
ユニットC内に記憶されている。
圧PIの設定(演算)と並行して、角加速度ω'と入力ト
ルクTTとに基づいて、トルクダウンを行うことを前提
とした変速時目標トルクNTSFを設定する(ブロック
S4)。一般にシフトアップ変速時には、変速機構6へ
の動力伝達系の慣性モーメントに起因する力のモーメン
トが、入力トルクと同一方向に作用するので、アウトプ
ットシャフト7のトルクが一時的に上昇し、変速ショッ
クが生じることになる。そこで、かかる変速ショックを
防止するため、基本的には変速時にはエンジン1の出力
トルクを抑制(トルクダウン)するようにしている。前記
したとおり、変速時においては変速時間を短縮しつつ変
速ショックの発生を防止する必要があるが、一般に変速
時間を短くすれば変速ショックが大きくなる。そこで、
変速時にはエンジン1のトルクダウンを行って、変速時
間を短縮しつつ変速ショックの発生を防止するわけであ
る。つまり、変速時間を走行性能を低下させないような
範囲内に収めつつ変速ショックの発生を防止することが
できるエンジントルクを運転状態に応じて設定し、これ
を変速時目標トルクNTSFとしている。なお、かかる
変速時目標トルクNTSFは、角加速度ω'と入力トル
クTTとをパラメータとするマップの形でコントロール
ユニットC内に記憶されている。
【0041】さらに詳しく説明すると、シフトアップ変
速時における変速時間の作動油圧に対する特性は例えば
図15のとおりであり、棚はずれ余裕時間の作動油圧に
対する特性は例えば図16のとおりであり、アウトプッ
トシャフトトルクT(軸トルク)の変速時間に対する特性
は例えば図17のとおりである。なお、図17において
T1はシフトアップ前のアウトプットシャフトトルクで
あり、T2はシフトアップ完了後のアウトプットシャフ
トトルクである。そして、シフトアップ変速時におけ
る、タービン回転数、作動油圧及びアウトプットシャフ
トトルク(軸トルク)の時間に対する変化特性は、夫々、
例えば図18中のグラフJ1,J2,J3のようになる。図
18から明らかなとおり、アウトプットシャフトトルク
Tは、シフトアップ前はT1であり、シフトアップ完了
後はT2であるが、シフトアップ動作中はT1,T2よりも
高くなっている。このシフトアップ動作中のアウトプッ
トシャフトトルクTが高いと変速ショックが生じること
になるが、このシフトアップ動作中のアウトプットシャ
フトトルクTは、図17から明らかなとおり変速時間が
短いときほど大きくなる。しかしながら、前記したとお
り、変速時における応答性ないしは走行性能を良好に保
つためには、変速時間をむやみに延ばすことはできない
ので、シフトアップ変速時には原則としてエンジン1の
トルクダウンを行ってシフトアップ動作中のアウトプッ
トシャフトトルクTの上昇を抑制し、かつライン圧を伝
達トルクに応じて設定して、変速時間を短縮しつつ変速
ショックの発生を防止するようにしている。つまり、図
15〜図17に示す各種変速特性を総合的に考慮して、
変速時間を短縮しつつ変速ショックの発生を防止するよ
うにしている。
速時における変速時間の作動油圧に対する特性は例えば
図15のとおりであり、棚はずれ余裕時間の作動油圧に
対する特性は例えば図16のとおりであり、アウトプッ
トシャフトトルクT(軸トルク)の変速時間に対する特性
は例えば図17のとおりである。なお、図17において
T1はシフトアップ前のアウトプットシャフトトルクで
あり、T2はシフトアップ完了後のアウトプットシャフ
トトルクである。そして、シフトアップ変速時におけ
る、タービン回転数、作動油圧及びアウトプットシャフ
トトルク(軸トルク)の時間に対する変化特性は、夫々、
例えば図18中のグラフJ1,J2,J3のようになる。図
18から明らかなとおり、アウトプットシャフトトルク
Tは、シフトアップ前はT1であり、シフトアップ完了
後はT2であるが、シフトアップ動作中はT1,T2よりも
高くなっている。このシフトアップ動作中のアウトプッ
トシャフトトルクTが高いと変速ショックが生じること
になるが、このシフトアップ動作中のアウトプットシャ
フトトルクTは、図17から明らかなとおり変速時間が
短いときほど大きくなる。しかしながら、前記したとお
り、変速時における応答性ないしは走行性能を良好に保
つためには、変速時間をむやみに延ばすことはできない
ので、シフトアップ変速時には原則としてエンジン1の
トルクダウンを行ってシフトアップ動作中のアウトプッ
トシャフトトルクTの上昇を抑制し、かつライン圧を伝
達トルクに応じて設定して、変速時間を短縮しつつ変速
ショックの発生を防止するようにしている。つまり、図
15〜図17に示す各種変速特性を総合的に考慮して、
変速時間を短縮しつつ変速ショックの発生を防止するよ
うにしている。
【0042】さらに、ブロックS4で設定された変速時
目標トルク、すなわちトルクダウンが考慮されたエンジ
ントルクに基づいて入力トルク油圧PTが設定される
(ブロックS5)。この入力トルク油圧PTは、変速機構
6(摩擦要素)への入力トルクTTに相応する締結力を得
るために必要とされる分の油圧(ライン圧)である。な
お、入力トルク油圧PTは、変速時目標トルクNTSF
をパラメータとするテーブルの形でコントロールユニッ
トC内に記憶されている。
目標トルク、すなわちトルクダウンが考慮されたエンジ
ントルクに基づいて入力トルク油圧PTが設定される
(ブロックS5)。この入力トルク油圧PTは、変速機構
6(摩擦要素)への入力トルクTTに相応する締結力を得
るために必要とされる分の油圧(ライン圧)である。な
お、入力トルク油圧PTは、変速時目標トルクNTSF
をパラメータとするテーブルの形でコントロールユニッ
トC内に記憶されている。
【0043】そして、イナーシャ油圧PIと入力トルク
油圧PTとに基づいて、最終目標油圧PCLが設定され
る(ブロックS6)。ここで、最終目標油圧PCLがクラ
ッチ圧ガード値PC以下のときは、このPCが最終目標
油圧はPCLとされる。なお、このようにして設定され
た最終目標油圧PCLに対しては、摩擦要素の摩擦係合
部の摩擦係数(クラッチμ)に応じた油圧補正すなわちμ
補正が行われ、最終目標ライン圧が設定される。ここに
おいて、最終目標油圧PCLの入力トルクTT及び角加
速度ω'に対する変化特性は例えば図12のとおりであ
り、入力トルク油圧PTの入力トルクに対する変化特性
は例えば図13のとおりであり、イナーシャ油圧PIの
角加速度ω'に対する変化特性は例えば図14のとおり
である。
油圧PTとに基づいて、最終目標油圧PCLが設定され
る(ブロックS6)。ここで、最終目標油圧PCLがクラ
ッチ圧ガード値PC以下のときは、このPCが最終目標
油圧はPCLとされる。なお、このようにして設定され
た最終目標油圧PCLに対しては、摩擦要素の摩擦係合
部の摩擦係数(クラッチμ)に応じた油圧補正すなわちμ
補正が行われ、最終目標ライン圧が設定される。ここに
おいて、最終目標油圧PCLの入力トルクTT及び角加
速度ω'に対する変化特性は例えば図12のとおりであ
り、入力トルク油圧PTの入力トルクに対する変化特性
は例えば図13のとおりであり、イナーシャ油圧PIの
角加速度ω'に対する変化特性は例えば図14のとおり
である。
【0044】変速時にトルクダウンを行わない場合のラ
イン圧制御の制御ロジックは図7のとおりである。図7
において、ブロックS11〜ブロックS16は、基本的
には夫々、図6中のブロックS1〜ブロックS6と同一
である。しかしながら、この場合はトルクダウンを行わ
ないので、入力トルクTTがそのまま変速時目標トルク
NTSFとされ(ブロックS14)、この変速時目標トル
クNTSFに基づいて入力トルク油圧PTが設定される
(ブロックS15)。そして、イナーシャ油圧PIと入力
トルク油圧PTとに基づいて、最終目標油圧PCLが設
定される(ブロックS16)。ここで、最終目標油圧PC
Lがクラッチ圧ガード値PC以下のときは、このPCが
最終目標油圧はPCLとされる。なお、このようにして
設定された最終目標油圧PCLに対しては、摩擦要素の
摩擦係合部の摩擦係数(クラッチμ)に応じた油圧補正す
なわちμ補正が行われ、最終目標ライン圧が設定され
る。
イン圧制御の制御ロジックは図7のとおりである。図7
において、ブロックS11〜ブロックS16は、基本的
には夫々、図6中のブロックS1〜ブロックS6と同一
である。しかしながら、この場合はトルクダウンを行わ
ないので、入力トルクTTがそのまま変速時目標トルク
NTSFとされ(ブロックS14)、この変速時目標トル
クNTSFに基づいて入力トルク油圧PTが設定される
(ブロックS15)。そして、イナーシャ油圧PIと入力
トルク油圧PTとに基づいて、最終目標油圧PCLが設
定される(ブロックS16)。ここで、最終目標油圧PC
Lがクラッチ圧ガード値PC以下のときは、このPCが
最終目標油圧はPCLとされる。なお、このようにして
設定された最終目標油圧PCLに対しては、摩擦要素の
摩擦係合部の摩擦係数(クラッチμ)に応じた油圧補正す
なわちμ補正が行われ、最終目標ライン圧が設定され
る。
【0045】以下、図4に示すフローチャートに従っ
て、コントロールユニットCによる、シフトアップ変速
時におけるライン圧制御の具体的な制御方法を説明す
る。図4に示すように、制御が開始されるとまずステッ
プ#1でタービン回転数TREV(変速機構6の入力側
回転数)と、エンジン回転数NEと、エンジントルクT
N(クランクシャフト3のトルク)と、アウトプットシャ
フト回転数SREVと、油温THOILとが検出され
る。なお、エンジントルクTNは、トルクダウンがない
とした場合のエンジントルクである。
て、コントロールユニットCによる、シフトアップ変速
時におけるライン圧制御の具体的な制御方法を説明す
る。図4に示すように、制御が開始されるとまずステッ
プ#1でタービン回転数TREV(変速機構6の入力側
回転数)と、エンジン回転数NEと、エンジントルクT
N(クランクシャフト3のトルク)と、アウトプットシャ
フト回転数SREVと、油温THOILとが検出され
る。なお、エンジントルクTNは、トルクダウンがない
とした場合のエンジントルクである。
【0046】続いて、ステップ#2で変速判定が行わ
れ、該変速判定結果に基づいて現時点における変速段G
EARと、シフトアップフラグSFTUPとが出力され
る。シフトアップフラグSFTUPは、以下で説明する
ように変速開始時にセットされ(1がたてられ)、変速終
了時にリセットされる(0に戻される)フラグである。図
8に示すように、例えば時刻t1で目標ギヤ比(グラフ
G2)が低速段(例えば1速)から高速段(例えば2速)に切
り替えられてシフトアップ変速が行われるときにはター
ビン回転数TREVがグラフG1のように変化する。こ
の場合、時刻t1でタイマTJとタイマTKとに初期値が
セットされるとともに、シフトフラグSFTUPがセッ
トされる(1がたてられる)。ここで、タイマTJは、変
速開始時(時刻t1)から時間の経過に伴って1づつデクリ
メントされ、上記初期値に対応する時間が経過したとき
に0に戻るようになっている。また、タイマTKは、ギ
ヤ比(変速比)が設定値以下となった時点(時刻t2)から時
間の経過に伴って1づつデクリメントされ、上記初期値
に対応する時間が経過したときに0に戻るようになって
いる。そして、シフトアップフラグSFTUPは、タイ
マTJ又はTKのいずれか一方が0に戻った時点(時刻t
3)でリセットされる(0に戻される)ようになっている。
れ、該変速判定結果に基づいて現時点における変速段G
EARと、シフトアップフラグSFTUPとが出力され
る。シフトアップフラグSFTUPは、以下で説明する
ように変速開始時にセットされ(1がたてられ)、変速終
了時にリセットされる(0に戻される)フラグである。図
8に示すように、例えば時刻t1で目標ギヤ比(グラフ
G2)が低速段(例えば1速)から高速段(例えば2速)に切
り替えられてシフトアップ変速が行われるときにはター
ビン回転数TREVがグラフG1のように変化する。こ
の場合、時刻t1でタイマTJとタイマTKとに初期値が
セットされるとともに、シフトフラグSFTUPがセッ
トされる(1がたてられる)。ここで、タイマTJは、変
速開始時(時刻t1)から時間の経過に伴って1づつデクリ
メントされ、上記初期値に対応する時間が経過したとき
に0に戻るようになっている。また、タイマTKは、ギ
ヤ比(変速比)が設定値以下となった時点(時刻t2)から時
間の経過に伴って1づつデクリメントされ、上記初期値
に対応する時間が経過したときに0に戻るようになって
いる。そして、シフトアップフラグSFTUPは、タイ
マTJ又はTKのいずれか一方が0に戻った時点(時刻t
3)でリセットされる(0に戻される)ようになっている。
【0047】参考のため、図10に、シフトダウン変速
時における図8と同様の図を示す。なお、この場合は、
変速中はシフトダウンフラグSFTDWがセットされる
(1がたてられる)ようになっている。図10において
は、時刻θ1で目標ギヤ比(H2)が高速段から低速段に切
り替えられてシフトダウンが開始され、タービン回転数
TREVがグラフH1のように変化している。この場
合、時刻θ1でタイマTJとタイマTKとに初期値がセ
ットされるとともに、シフトダウンSFTDWがセット
される(1がたてられる)。そして、タイマTJは変速開
始時(時刻θ1)から時間の経過に伴って1づつデクリメ
ントされ、上記初期値に対応する時間が経過したときに
0に戻り、タイマTKはギヤ比(変速比)が設定値以上と
なった時点(時刻θ2)から時間の経過に伴って1づつデ
クリメントされ、上記初期値に対応する時間が経過した
ときに0に戻る。そして、シフトダウンフラグSFTD
Wは、タイマTJ又はTKのいずれか一方が0に戻った
時点(時刻θ3)でリセットされる(0に戻される)。
時における図8と同様の図を示す。なお、この場合は、
変速中はシフトダウンフラグSFTDWがセットされる
(1がたてられる)ようになっている。図10において
は、時刻θ1で目標ギヤ比(H2)が高速段から低速段に切
り替えられてシフトダウンが開始され、タービン回転数
TREVがグラフH1のように変化している。この場
合、時刻θ1でタイマTJとタイマTKとに初期値がセ
ットされるとともに、シフトダウンSFTDWがセット
される(1がたてられる)。そして、タイマTJは変速開
始時(時刻θ1)から時間の経過に伴って1づつデクリメ
ントされ、上記初期値に対応する時間が経過したときに
0に戻り、タイマTKはギヤ比(変速比)が設定値以上と
なった時点(時刻θ2)から時間の経過に伴って1づつデ
クリメントされ、上記初期値に対応する時間が経過した
ときに0に戻る。そして、シフトダウンフラグSFTD
Wは、タイマTJ又はTKのいずれか一方が0に戻った
時点(時刻θ3)でリセットされる(0に戻される)。
【0048】次に、ステップ#3でシフトアップフラグ
SFTUPが0を超えているか否か、すなわちセットさ
れているか否かが判定され、SFTUP≦0であると判
定された場合は(NO)、シフトアップ変速が行われてい
ないので、以下の全ステップをスキップしてステップ#
1に復帰する。
SFTUPが0を超えているか否か、すなわちセットさ
れているか否かが判定され、SFTUP≦0であると判
定された場合は(NO)、シフトアップ変速が行われてい
ないので、以下の全ステップをスキップしてステップ#
1に復帰する。
【0049】他方、ステップ#3でSFTUP>0であ
ると判定された場合は(YES)、ステップ#4〜ステッ
プ#16でシフトアップ時用のライン圧が設定される。
具体的には、まずステップ#4で、次の式4により回転
数変化量DTREVが演算されるとともに、式5により
入力トルクTTが演算される。
ると判定された場合は(YES)、ステップ#4〜ステッ
プ#16でシフトアップ時用のライン圧が設定される。
具体的には、まずステップ#4で、次の式4により回転
数変化量DTREVが演算されるとともに、式5により
入力トルクTTが演算される。
【数4】 DTREV=TREV−SREV・RG………………………………式4
【数5】 TT=k(TREV/NE)・TN ………………………………………式5 ただし、 DTREV: 回転数変化量 TREV : タービン回転数 SREV : アウトプットシャフト回転数 RG : シフトアップ完了後のギヤ比 TT : 入力トルク NE : エンジン回転数 TN : エンジントルク k : トルクコンバータのトルク比 なお、式5において、k(TREV/NE)は、トルクコ
ンバータ4の速度比(TREV/NE)に対応するトルク
比をあらわしている。
ンバータ4の速度比(TREV/NE)に対応するトルク
比をあらわしている。
【0050】次に、ステップ#5で、エンジン1が支障
なくトルクダウンを行うことが可能な運転状態にあるか
否かが判定される。本実施例では、エンジン1が冷機状
態にあるとき(エンジン水温が低いとき)、あるいはエン
ジン1に何らかのフェイルが生じているときには、エン
スト等の不具合が生じるおそれがあるのでトルクダウン
を行わないようにしている。
なくトルクダウンを行うことが可能な運転状態にあるか
否かが判定される。本実施例では、エンジン1が冷機状
態にあるとき(エンジン水温が低いとき)、あるいはエン
ジン1に何らかのフェイルが生じているときには、エン
スト等の不具合が生じるおそれがあるのでトルクダウン
を行わないようにしている。
【0051】ステップ#5でトルクダウンが可能である
と判定された場合は(YES)、ステップ#6で入力トル
クTTと、回転数変化量DTREVと、変速段GEAR
とに基づいてトルクダウン時用の目標変速時間TSFT
が演算される。ここで、目標変速時間TSFTは、変速
段GEAR毎に、入力トルクTTと回転数変化量DTR
EVとをパラメータとするマップの形でコントロールユ
ニットCのメモリ内に記憶されており(以下、このマッ
プを目標変速時間設定マップという)、この目標変速時
間設定マップを検索することにより、GEARとTTと
DTREVとに応じた目標変速時間TSFTが設定され
るようになっている。なお、かかる目標変速時間設定マ
ップは、トルクダウンを行う場合と行わない場合とに対
して夫々個別的に設定されている。したがって、ここで
用いられるのはトルクダウン時用の目標変速時間設定マ
ップである。
と判定された場合は(YES)、ステップ#6で入力トル
クTTと、回転数変化量DTREVと、変速段GEAR
とに基づいてトルクダウン時用の目標変速時間TSFT
が演算される。ここで、目標変速時間TSFTは、変速
段GEAR毎に、入力トルクTTと回転数変化量DTR
EVとをパラメータとするマップの形でコントロールユ
ニットCのメモリ内に記憶されており(以下、このマッ
プを目標変速時間設定マップという)、この目標変速時
間設定マップを検索することにより、GEARとTTと
DTREVとに応じた目標変速時間TSFTが設定され
るようになっている。なお、かかる目標変速時間設定マ
ップは、トルクダウンを行う場合と行わない場合とに対
して夫々個別的に設定されている。したがって、ここで
用いられるのはトルクダウン時用の目標変速時間設定マ
ップである。
【0052】続いて、ステップ#7で次の式6により角
加速度ω'が演算される。
加速度ω'が演算される。
【数6】 ω'=abs(DTREV/TSFT)………………………………………式6 ただし、 DTREV : 回転数変化量 TSFT : 目標変速時間 なお、式6においてabs(α)は、αの絶対値をあらわ
す。
す。
【0053】次に、ステップ#8で、入力トルクTTと
角加速度ω'とに基づいて、トルクダウンを行うことを
前提とした、シフトアップ変速時の目標トルクNTSF
が設定された後、ステップ#12が実行される。なお、
目標トルクNTSFの意義ないしは効用は前記したとお
りである。目標トルクNTSFは、入力トルクTTと角
加速度ω'とをパラメータとするマップの形でコントロ
ールユニットCのメモリ内に記憶されており(以下、こ
のマップを目標トルク設定マップという)、この目標ト
ルク設定マップを検索することにより、TTとω'とに
応じた目標トルクNTSFが設定されるようになってい
る。
角加速度ω'とに基づいて、トルクダウンを行うことを
前提とした、シフトアップ変速時の目標トルクNTSF
が設定された後、ステップ#12が実行される。なお、
目標トルクNTSFの意義ないしは効用は前記したとお
りである。目標トルクNTSFは、入力トルクTTと角
加速度ω'とをパラメータとするマップの形でコントロ
ールユニットCのメモリ内に記憶されており(以下、こ
のマップを目標トルク設定マップという)、この目標ト
ルク設定マップを検索することにより、TTとω'とに
応じた目標トルクNTSFが設定されるようになってい
る。
【0054】他方、ステップ#5で、トルクダウンが不
可であると判定された場合は(NO)、ステップ#9で、
非トルクダウン時用の目標変速時間設定マップを用い
て、入力トルクTTと、回転数変化量DTREVと、変
速段GEARとに基づいて、非トルクダウン時用の目標
変速時間TSFTが演算される。次に、ステップ#10
で前記の式6により角加速度ω'が演算され、続いてス
テップ#11でエンジントルクTNが目標トルクNTS
Fとされた後、ステップ#12が実行される。このよう
に、エンジントルクTNが目標トルクNTSFとされる
ので、トルクダウンは行われない。
可であると判定された場合は(NO)、ステップ#9で、
非トルクダウン時用の目標変速時間設定マップを用い
て、入力トルクTTと、回転数変化量DTREVと、変
速段GEARとに基づいて、非トルクダウン時用の目標
変速時間TSFTが演算される。次に、ステップ#10
で前記の式6により角加速度ω'が演算され、続いてス
テップ#11でエンジントルクTNが目標トルクNTS
Fとされた後、ステップ#12が実行される。このよう
に、エンジントルクTNが目標トルクNTSFとされる
ので、トルクダウンは行われない。
【0055】この後、ステップ#12〜ステップ#16
が順次実行される。ステップ#12では、目標トルクN
TSFと変速段GEARとに基づいて入力トルク油圧P
Tが演算される。この入力トルク油圧PTは、該シフト
アップ変速において締結される摩擦要素の締結力を、変
速機構6への入力トルクTTに相応する値にするための
油圧である。すなわち、変速機構6にこの入力トルクの
みが入力されると仮定した場合において、摩擦要素に過
度なすべりを生じさせないような最小限の油圧である。
が順次実行される。ステップ#12では、目標トルクN
TSFと変速段GEARとに基づいて入力トルク油圧P
Tが演算される。この入力トルク油圧PTは、該シフト
アップ変速において締結される摩擦要素の締結力を、変
速機構6への入力トルクTTに相応する値にするための
油圧である。すなわち、変速機構6にこの入力トルクの
みが入力されると仮定した場合において、摩擦要素に過
度なすべりを生じさせないような最小限の油圧である。
【0056】ステップ#13では、角加速度ω'と変速
段GEARとに基づいてイナーシャ油圧PIが演算され
る。このイナーシャ油圧は、該シフトアップにおいて締
結される摩擦要素の締結力を、変速機構6への動力伝達
系の慣性モーメントに起因する力のモーメントを吸収で
きるように補正するための油圧である。すなわち、シフ
トアップ変速時には、摩擦要素に入力トルクTTと同一
方向の力のモーメントが作用し、摩擦要素での伝達トル
クが大きくなるので、イナーシャ油圧分だけライン圧を
高めて、摩擦要素に過度なすべりが生じるのを防止する
ようにしている。
段GEARとに基づいてイナーシャ油圧PIが演算され
る。このイナーシャ油圧は、該シフトアップにおいて締
結される摩擦要素の締結力を、変速機構6への動力伝達
系の慣性モーメントに起因する力のモーメントを吸収で
きるように補正するための油圧である。すなわち、シフ
トアップ変速時には、摩擦要素に入力トルクTTと同一
方向の力のモーメントが作用し、摩擦要素での伝達トル
クが大きくなるので、イナーシャ油圧分だけライン圧を
高めて、摩擦要素に過度なすべりが生じるのを防止する
ようにしている。
【0057】ステップ#14では、次の式7により入力
トルク油圧PTとイナーシャ油圧PIとに基づいて目標
油圧PCLが演算される。
トルク油圧PTとイナーシャ油圧PIとに基づいて目標
油圧PCLが演算される。
【数7】 PCL=PT+PI……………………………………………………式7
【0058】ステップ#15では、目標油圧PCLに対
して油温補正が施され、最終的な目標ライン圧Pが演算
される。目標ライン圧Pは、変速段GEAR毎に、目標
油圧PCLと油温THOILとをパラメータとするマッ
プの形でコントロールユニットCのメモリ内に記憶され
ており(以下、このマップを目標ライン圧設定マップと
いう)、この目標ライン圧設定マップを検索することに
より、PCLとTHOILとに応じた目標ライン圧Pが
設定されるようになっている。
して油温補正が施され、最終的な目標ライン圧Pが演算
される。目標ライン圧Pは、変速段GEAR毎に、目標
油圧PCLと油温THOILとをパラメータとするマッ
プの形でコントロールユニットCのメモリ内に記憶され
ており(以下、このマップを目標ライン圧設定マップと
いう)、この目標ライン圧設定マップを検索することに
より、PCLとTHOILとに応じた目標ライン圧Pが
設定されるようになっている。
【0059】このように、入力トルク油圧PTとイナー
シャ油圧PIとに基づいて演算された目標油圧PCL
を、さらに油圧THOILで補正するのは、およそ次の
ような理由による。すなわち、一般に摩擦要素は、互い
に対向する摩擦係合部同士が摩擦接触することにより締
結されるが、対向する摩擦係合部の接触面ないしは摺動
面の摩擦係数(クラッチμ)は、両摩擦係合部間の作動油
の温度(油温)によって左右される。具体的には、例えば
図19に示すような特性で、油温が低いときほど摩擦係
合部の摩擦係数(クラッチμ)が大きくなる。けだし、作
動油の粘度が高く両摩擦係合部間の潤滑油が不足するか
らである。このため、油温THOILが低いときには、
高いときに比べて摩擦係合部の摩擦係数が高くなるの
で、作動油圧が同じでも摩擦要素の締結力が強くなる。
したがって、かかる油温による摩擦係合部の摩擦係数の
変化を考慮しないと、油温THOILが低いときには変
速時間が短くなり、変速ショックが生じることになる。
他方、油温THOILが高いときには変速時間が長くな
り変速時の応答性ないしは走行性能が低下することにな
る。そこで、例えば図20に示すような特性で、油温T
HOILが低いときほど目標ライン圧Pを低く設定し
て、摩擦係数の変化に対応するようにしている。
シャ油圧PIとに基づいて演算された目標油圧PCL
を、さらに油圧THOILで補正するのは、およそ次の
ような理由による。すなわち、一般に摩擦要素は、互い
に対向する摩擦係合部同士が摩擦接触することにより締
結されるが、対向する摩擦係合部の接触面ないしは摺動
面の摩擦係数(クラッチμ)は、両摩擦係合部間の作動油
の温度(油温)によって左右される。具体的には、例えば
図19に示すような特性で、油温が低いときほど摩擦係
合部の摩擦係数(クラッチμ)が大きくなる。けだし、作
動油の粘度が高く両摩擦係合部間の潤滑油が不足するか
らである。このため、油温THOILが低いときには、
高いときに比べて摩擦係合部の摩擦係数が高くなるの
で、作動油圧が同じでも摩擦要素の締結力が強くなる。
したがって、かかる油温による摩擦係合部の摩擦係数の
変化を考慮しないと、油温THOILが低いときには変
速時間が短くなり、変速ショックが生じることになる。
他方、油温THOILが高いときには変速時間が長くな
り変速時の応答性ないしは走行性能が低下することにな
る。そこで、例えば図20に示すような特性で、油温T
HOILが低いときほど目標ライン圧Pを低く設定し
て、摩擦係数の変化に対応するようにしている。
【0060】ステップ#16では、目標ライン圧Pと目
標トルクNTSFとが出力される。そして、この目標ラ
イン圧Pに対応するデューティ比が、コントロールユニ
ットCからデューティソレノイドバルブ19に印加さ
れ、油圧機構18のライン圧が上記目標ライン圧Pに追
従するようフィードバック制御される。
標トルクNTSFとが出力される。そして、この目標ラ
イン圧Pに対応するデューティ比が、コントロールユニ
ットCからデューティソレノイドバルブ19に印加さ
れ、油圧機構18のライン圧が上記目標ライン圧Pに追
従するようフィードバック制御される。
【0061】以下、図5に示すフローチャートに従っ
て、コントロールユニットCによる、シフトアップ変速
時におけるトルクダウン制御の具体的な制御方法を説明
する。図5に示すように、制御が開始されるとまずステ
ップ#21でエンジントルクTN(クランクシャフト3
のトルク)と、ギヤ比RG(変速比)と、タービン回転数
TREV(変速機構6の入力側回転数)と、目標トルクN
TSFとが検出される。なお、ここでエンジントルクT
Nは、トルクダウンがないと仮定した場合のエンジント
ルクであり、エンジン負荷、エンジン回転数、点火時期
等に基づいて普通の方法で演算されたものである。
て、コントロールユニットCによる、シフトアップ変速
時におけるトルクダウン制御の具体的な制御方法を説明
する。図5に示すように、制御が開始されるとまずステ
ップ#21でエンジントルクTN(クランクシャフト3
のトルク)と、ギヤ比RG(変速比)と、タービン回転数
TREV(変速機構6の入力側回転数)と、目標トルクN
TSFとが検出される。なお、ここでエンジントルクT
Nは、トルクダウンがないと仮定した場合のエンジント
ルクであり、エンジン負荷、エンジン回転数、点火時期
等に基づいて普通の方法で演算されたものである。
【0062】続いて、ステップ#22で変速判定等が行
われ、各種運転状態、ないしは変速状態等が把握され
る。次に、ステップ#23で、シフトアップ変速中であ
るか否かが判定される。この判定は、図4に示すライン
圧制御ルーチンでセット又はリセットされるシフトアッ
プフラグSFTUPを引用ないしは利用して行われる。
ここで、シフトアップ変速中でないと判定された場合は
(NO)、ステップ#37でエンジントルクTNが最終的
な目標トルクMTE(以下、これを目標エンジントルク
MTEという)とされ、トルクダウンが行われない。
われ、各種運転状態、ないしは変速状態等が把握され
る。次に、ステップ#23で、シフトアップ変速中であ
るか否かが判定される。この判定は、図4に示すライン
圧制御ルーチンでセット又はリセットされるシフトアッ
プフラグSFTUPを引用ないしは利用して行われる。
ここで、シフトアップ変速中でないと判定された場合は
(NO)、ステップ#37でエンジントルクTNが最終的
な目標トルクMTE(以下、これを目標エンジントルク
MTEという)とされ、トルクダウンが行われない。
【0063】前記したとおり、かかるトルクダウンは、
シフトアップ変速時に、変速機構6への動力伝達系の慣
性モーメントに起因して生じる力のモーメントによっ
て、アウトプットシャフトトルクが一時的に上昇するの
を抑制するために行われる。したがって、この場合はシ
フトアップ変速中ではないので、トルクダウンを行う必
要がないからである。次に、ステップ#36で目標エン
ジントルクMTEが出力され、この目標エンジントルク
MTEに従って、エンジントルクが制御される。この後
ステップ#21に復帰する。
シフトアップ変速時に、変速機構6への動力伝達系の慣
性モーメントに起因して生じる力のモーメントによっ
て、アウトプットシャフトトルクが一時的に上昇するの
を抑制するために行われる。したがって、この場合はシ
フトアップ変速中ではないので、トルクダウンを行う必
要がないからである。次に、ステップ#36で目標エン
ジントルクMTEが出力され、この目標エンジントルク
MTEに従って、エンジントルクが制御される。この後
ステップ#21に復帰する。
【0064】ステップ#23でシフトアップ変速中であ
ると判定された場合は(YES)、ステップ#24〜ステ
ップ#28で、トルクダウンフラグTDWNがシフトア
ップ動作の進行に伴ってセットされ(1がたてられる)又
はリセットされる(0に戻される)。そして、ステップ#
29〜ステップ#35でこのトルクダウンフラグTDW
Nに基づいて、トルクダウンを行うことを前提とした目
標エンジントルクMTEが設定される。このトルクダウ
ンフラグTDWNは、後で説明するように、通常時はリ
セット状態にあり(TDWN=0)、トルクダウンを開始
すべき時点でセットされ(TDWN=1)、トルクダウン
を終了すべき時点でリセットされる(TDWN=0)フラ
グである。
ると判定された場合は(YES)、ステップ#24〜ステ
ップ#28で、トルクダウンフラグTDWNがシフトア
ップ動作の進行に伴ってセットされ(1がたてられる)又
はリセットされる(0に戻される)。そして、ステップ#
29〜ステップ#35でこのトルクダウンフラグTDW
Nに基づいて、トルクダウンを行うことを前提とした目
標エンジントルクMTEが設定される。このトルクダウ
ンフラグTDWNは、後で説明するように、通常時はリ
セット状態にあり(TDWN=0)、トルクダウンを開始
すべき時点でセットされ(TDWN=1)、トルクダウン
を終了すべき時点でリセットされる(TDWN=0)フラ
グである。
【0065】ステップ#24〜ステップ#28の一連の
ステップでは、トルクダウンフラグTDWNが、次のよ
うな条件ないしは基準でセット又はリセットされる。す
なわち、通常時にはトルクダウンフラグTDWNはリセ
ット状態(TDWN=0)にあるが、シフトアップ変速が
開始された後ステップ#25でギヤ比RGが第1の設定
値g1(TREV)よりも小さくなったと判定されたときに
はステップ#26でトルクダウンフラグTDWNがセッ
トされる(TDWN=1)。ここで、g1(TREV)はシフ
トアップ前のギヤ比よりもわずかに小さい値に設定され
ている。したがって、タービン回転数TREVがシフト
アップ前の回転数よりもわずかに低下したとき、すなわ
ちタービン回転数TREVが低下しはじめたときにトル
クダウンフラグTDWNがセットされる。
ステップでは、トルクダウンフラグTDWNが、次のよ
うな条件ないしは基準でセット又はリセットされる。す
なわち、通常時にはトルクダウンフラグTDWNはリセ
ット状態(TDWN=0)にあるが、シフトアップ変速が
開始された後ステップ#25でギヤ比RGが第1の設定
値g1(TREV)よりも小さくなったと判定されたときに
はステップ#26でトルクダウンフラグTDWNがセッ
トされる(TDWN=1)。ここで、g1(TREV)はシフ
トアップ前のギヤ比よりもわずかに小さい値に設定され
ている。したがって、タービン回転数TREVがシフト
アップ前の回転数よりもわずかに低下したとき、すなわ
ちタービン回転数TREVが低下しはじめたときにトル
クダウンフラグTDWNがセットされる。
【0066】そして、この後ステップ#27でギヤ比R
Gが第2の設定値g2(TREV)よりも小さくなったと判
定されたときにステップ#28でトルクダウンフラグT
DWNがリセットされる。ここで、g2(TREV)はシフ
トアップ完了後のギヤ比よりもやや大きい値に設定され
ている。したがって、タービン回転数TREVがシフト
アップ完了後の回転数に接近したとき、すなわちシフト
アップ動作がもう少しで完了するという時点に達したと
きにトルクダウンフラグTDWNがリセットされる。そ
して、このトルクダウンフラグTDWNがセットされて
いるときには、目標エンジントルクダウンMTEが低く
設定されてトルクダウンが行われる。
Gが第2の設定値g2(TREV)よりも小さくなったと判
定されたときにステップ#28でトルクダウンフラグT
DWNがリセットされる。ここで、g2(TREV)はシフ
トアップ完了後のギヤ比よりもやや大きい値に設定され
ている。したがって、タービン回転数TREVがシフト
アップ完了後の回転数に接近したとき、すなわちシフト
アップ動作がもう少しで完了するという時点に達したと
きにトルクダウンフラグTDWNがリセットされる。そ
して、このトルクダウンフラグTDWNがセットされて
いるときには、目標エンジントルクダウンMTEが低く
設定されてトルクダウンが行われる。
【0067】ステップ#29〜ステップ#35の一連の
ステップでは、今回のトルクダウンフラグTDWN(i)
と前回のトルクダウンフラグTDWN(i−1)とに基づ
いてトルクダウンを行うことを前提とした目標エンジン
トルクMTEが設定される。具体的には、ステップ#2
9〜ステップ#31の一連のステップで、TDWN(i)
が1でありかつTDWN(i−1)が0であると判定され
た場合は(ステップ#29でYES、ステップ#30で
YES)、ステップ#33で次の式8により目標エンジ
ントルクMTEが設定される。
ステップでは、今回のトルクダウンフラグTDWN(i)
と前回のトルクダウンフラグTDWN(i−1)とに基づ
いてトルクダウンを行うことを前提とした目標エンジン
トルクMTEが設定される。具体的には、ステップ#2
9〜ステップ#31の一連のステップで、TDWN(i)
が1でありかつTDWN(i−1)が0であると判定され
た場合は(ステップ#29でYES、ステップ#30で
YES)、ステップ#33で次の式8により目標エンジ
ントルクMTEが設定される。
【数8】 MTE=TN−(TN−NTSF)・K1………………………………式8 なお、式8において、TNはエンジントルクであり、N
TSFはライン圧制御ルーチンで演算された目標トルク
であり、K1(<1)は定数である。
TSFはライン圧制御ルーチンで演算された目標トルク
であり、K1(<1)は定数である。
【0068】TDWN(i)とTDWN(i−1)とがともに
1であると判定された場合は(ステップ#29でYE
S、ステップ#30でNO)、ステップ#32で次の式
9により目標エンジントルクMTEが設定される。
1であると判定された場合は(ステップ#29でYE
S、ステップ#30でNO)、ステップ#32で次の式
9により目標エンジントルクMTEが設定される。
【数9】 MTE=max[NTSF,(MTE(i−1)−K3)]……………………式9 なお、式9において、max[α,β]は、α,βのうち大き
いものを意味する。また、MTE(i−1)は前回の目標
エンジントルクMTEであり、K3はMTEの減少率を
あらわす定数である。
いものを意味する。また、MTE(i−1)は前回の目標
エンジントルクMTEであり、K3はMTEの減少率を
あらわす定数である。
【0069】TDWN(i)が0でありかつTDWN(i−
1)が1であると判定された場合は(ステップ#29でN
O、ステップ#31でYES)、ステップ#34で次の
式10により目標エンジントルクMTEが設定される。
1)が1であると判定された場合は(ステップ#29でN
O、ステップ#31でYES)、ステップ#34で次の
式10により目標エンジントルクMTEが設定される。
【数10】 MTE=(TN−NTSF)・K2+NTSF………………………式10 なお、式10においてK2(<1)は定数である。
【0070】TDWN(i)とTDWN(i−1)とがともに
0であると判定された場合は(ステップ#29でNO、
ステップ#30でNO)、ステップ#35で次の式11
により目標エンジントルクMTEが設定される。
0であると判定された場合は(ステップ#29でNO、
ステップ#30でNO)、ステップ#35で次の式11
により目標エンジントルクMTEが設定される。
【数11】 MTE=min[TN,(MTE(i−1)+K4)]…………………………式11 なお、式11において、min[α,β]は、α,βのうち小
さいものを意味する。また、K3はMTEの上昇率をあ
らわす定数である。
さいものを意味する。また、K3はMTEの上昇率をあ
らわす定数である。
【0071】図9に、シフトアップ変速時にこのように
トルクダウンフラグTDWNがセット又はリセットされ
て目標エンジントルクMTEが設定される場合の、ター
ビン回転数TREVの経時変化(グラフG6)、各種フラ
グの経時変化(グラフG7,G8,G10,G11)、タイマの経
時変化(グラフG9)及び目標エンジントルクMTEの経
時変化(グラフG12)を示す。なお、図9においては、図
8と整合させるため、時刻t1でシフトアップ変速が開始
されてシフトアップフラグSFTUPがセットされ、時
刻t3でシフトアップフラグSFTUPがリセットされる
ようにしている。
トルクダウンフラグTDWNがセット又はリセットされ
て目標エンジントルクMTEが設定される場合の、ター
ビン回転数TREVの経時変化(グラフG6)、各種フラ
グの経時変化(グラフG7,G8,G10,G11)、タイマの経
時変化(グラフG9)及び目標エンジントルクMTEの経
時変化(グラフG12)を示す。なお、図9においては、図
8と整合させるため、時刻t1でシフトアップ変速が開始
されてシフトアップフラグSFTUPがセットされ、時
刻t3でシフトアップフラグSFTUPがリセットされる
ようにしている。
【0072】図9に示すように、コントロールユニット
Cには、トルクダウンフラグTDWNをセット又はリセ
ットさせるためのサブフラグとして、フラグSFTST
UとフラグSFTSTUAとが設けられ、さらにタイマ
CTCが設けられている。なお、これらのフラグSFT
STU、フラグSFTSTUA及びタイマCTCは図5
のフローチャート中には示されていない。
Cには、トルクダウンフラグTDWNをセット又はリセ
ットさせるためのサブフラグとして、フラグSFTST
UとフラグSFTSTUAとが設けられ、さらにタイマ
CTCが設けられている。なお、これらのフラグSFT
STU、フラグSFTSTUA及びタイマCTCは図5
のフローチャート中には示されていない。
【0073】ここで、シフトアップフラグSFTUP
は、ライン圧制御ルーチンでセット又はリセットされ、
その結果がこのトルクダウン制御ルーチンで引用ないし
は利用される。ここでは、シフトアップフラグSFTU
Pは、図8と同様に時刻t1でセットされ、時刻t3でリセ
ットされている。フラグSFTSTUは、シフトアップ
フラグSFTUPがセットされたとき(時刻t1)にセット
され、ギヤ比RG(変速比)が所定の設定値よりも小さく
なったとき(時刻t5)にリセットされる。上記設定値は、
シフトアップ前のギヤ比よりもやや小さい値に設定され
ている。したがって、タービン回転数TREVがシフト
アップ前の回転数よりもやや低下したときにフラグSF
TSTUがリセットされることになる。
は、ライン圧制御ルーチンでセット又はリセットされ、
その結果がこのトルクダウン制御ルーチンで引用ないし
は利用される。ここでは、シフトアップフラグSFTU
Pは、図8と同様に時刻t1でセットされ、時刻t3でリセ
ットされている。フラグSFTSTUは、シフトアップ
フラグSFTUPがセットされたとき(時刻t1)にセット
され、ギヤ比RG(変速比)が所定の設定値よりも小さく
なったとき(時刻t5)にリセットされる。上記設定値は、
シフトアップ前のギヤ比よりもやや小さい値に設定され
ている。したがって、タービン回転数TREVがシフト
アップ前の回転数よりもやや低下したときにフラグSF
TSTUがリセットされることになる。
【0074】フラグSFTSTUAは、ギヤ比RGが前
記のg1(TREV)より小さくなったとき(時刻t4)にセッ
トされ、シフトアップフラグSFTUPがリセットされ
たとき(時刻t3)にリセットされる。タイマCTCはシフ
トアップフラグSFTUPがセットされたとき(時刻t1)
に初期値がセットされ、トルクダウンフラグTDWNが
セットされた時点(時刻t4)からカウントが開始されて1
づつデクリメントされ、所定時間経過後に0になる。ト
ルクダウンフラグTDWNは、原則としてフラグSFT
STUAがセットされたとき(時刻t4)にセットされ、ギ
ヤ比RGが前記のg2(TREV)より小さくなったとき
(時刻t6)にリセットされる。ただし、フラグSFTST
UのリセットがフラグSFTSTUAのセットよりも早
い場合は、フラグSFTSTUがリセットされたときに
トルクダウンフラグTDWNがセットされる。
記のg1(TREV)より小さくなったとき(時刻t4)にセッ
トされ、シフトアップフラグSFTUPがリセットされ
たとき(時刻t3)にリセットされる。タイマCTCはシフ
トアップフラグSFTUPがセットされたとき(時刻t1)
に初期値がセットされ、トルクダウンフラグTDWNが
セットされた時点(時刻t4)からカウントが開始されて1
づつデクリメントされ、所定時間経過後に0になる。ト
ルクダウンフラグTDWNは、原則としてフラグSFT
STUAがセットされたとき(時刻t4)にセットされ、ギ
ヤ比RGが前記のg2(TREV)より小さくなったとき
(時刻t6)にリセットされる。ただし、フラグSFTST
UのリセットがフラグSFTSTUAのセットよりも早
い場合は、フラグSFTSTUがリセットされたときに
トルクダウンフラグTDWNがセットされる。
【0075】このように、各種フラグSFTSTU,S
FTSTUA,SFTUP、TDWNとタイマCTCと
が作動し、目標エンジントルクMTEは、グラフG12の
ような特性で変化する。なお、ここでTNはトルクダウ
ンがない場合のエンジントルクすなわちシフトアップ前
又はシフトアップ完了後のエンジントルクであり、NT
SFは過渡期を除くシフトアップ動作中のエンジントル
クである。シフトアップ変速時において、目標エンジン
トルクMTEが、時刻t4でステップ状に低下しているの
はステップ#33が実行された結果であり、時刻t4以降
しばらくの間徐々に低下した後NTSFで一定となって
いるのはステップ#32が実行された結果であり、時刻
t6でステップ状に上昇しているのはステップ#34が実
行された結果であり、時刻t6以降しばらくの間徐々に上
昇した後TNで一定となっているのはステップ#35が
実行された結果である。
FTSTUA,SFTUP、TDWNとタイマCTCと
が作動し、目標エンジントルクMTEは、グラフG12の
ような特性で変化する。なお、ここでTNはトルクダウ
ンがない場合のエンジントルクすなわちシフトアップ前
又はシフトアップ完了後のエンジントルクであり、NT
SFは過渡期を除くシフトアップ動作中のエンジントル
クである。シフトアップ変速時において、目標エンジン
トルクMTEが、時刻t4でステップ状に低下しているの
はステップ#33が実行された結果であり、時刻t4以降
しばらくの間徐々に低下した後NTSFで一定となって
いるのはステップ#32が実行された結果であり、時刻
t6でステップ状に上昇しているのはステップ#34が実
行された結果であり、時刻t6以降しばらくの間徐々に上
昇した後TNで一定となっているのはステップ#35が
実行された結果である。
【0076】このように、時刻t4以降しばらくの間(過
渡時)は目標エンジントルクMTEを徐々に低下させる
のは、エンジントルクが最終的な目標エンジントルクN
TSFよりも下がり過ぎるのを防止するためである(ア
ンダーシュート防止)。また、時刻t6以降しばらくの間
(過渡時)は目標エンジントルクMTEを徐々に上昇させ
るのは、エンジントルクが本来のエンジントルクTNよ
りも上がり過ぎるのを防止するためである(オーバーシ
ュート防止)。
渡時)は目標エンジントルクMTEを徐々に低下させる
のは、エンジントルクが最終的な目標エンジントルクN
TSFよりも下がり過ぎるのを防止するためである(ア
ンダーシュート防止)。また、時刻t6以降しばらくの間
(過渡時)は目標エンジントルクMTEを徐々に上昇させ
るのは、エンジントルクが本来のエンジントルクTNよ
りも上がり過ぎるのを防止するためである(オーバーシ
ュート防止)。
【0077】式8から明らかなとおり、トルクダウン開
始時の目標エンジントルクMTEは、基本的なトルクダ
ウン量(TN−NTSF)に応じて設定されている。この
ため、基本的なトルクダウン量(TN−NTSF)の大小
にかかわらず、トルクダウン開始時の目標エンジントル
クが適正値に設定される。また、式10から明らかなと
おり、トルクダウン終了時の目標エンジントルクMTE
も、基本的なトルクダウン量(TN−NTSF)に応じて
設定されている。このため、基本的なトルクダウン量
(TN−NTSF)の大小にかかわらず、トルクダウン終
了時の目標エンジントルクが適正値に設定される。
始時の目標エンジントルクMTEは、基本的なトルクダ
ウン量(TN−NTSF)に応じて設定されている。この
ため、基本的なトルクダウン量(TN−NTSF)の大小
にかかわらず、トルクダウン開始時の目標エンジントル
クが適正値に設定される。また、式10から明らかなと
おり、トルクダウン終了時の目標エンジントルクMTE
も、基本的なトルクダウン量(TN−NTSF)に応じて
設定されている。このため、基本的なトルクダウン量
(TN−NTSF)の大小にかかわらず、トルクダウン終
了時の目標エンジントルクが適正値に設定される。
【0078】参考のため、図11に、シフトダウン変速
時の場合の、タービン回転数TREVの経時変化(グラ
フH6)、各種フラグの経時変化(グラフH7,H9)、タイ
マの経時変化(グラフH8)及び目標エンジントルクMT
Eの経時変化(グラフH10)を示す。なお、図11におい
ては、図10と整合させるため、時刻θ1でシフトダウ
ンが開始されてシフトダウンフラグSFTDWがセット
され、時刻θ3でシフトダウンフラグSFTDWがリセ
ットされるようにしている。図11からわかるように、
シフトダウン変速の場合は、変速末期において比較的短
い時間だけ(時刻θ4〜θ5)トルクダウンを行うだけでよ
い。
時の場合の、タービン回転数TREVの経時変化(グラ
フH6)、各種フラグの経時変化(グラフH7,H9)、タイ
マの経時変化(グラフH8)及び目標エンジントルクMT
Eの経時変化(グラフH10)を示す。なお、図11におい
ては、図10と整合させるため、時刻θ1でシフトダウ
ンが開始されてシフトダウンフラグSFTDWがセット
され、時刻θ3でシフトダウンフラグSFTDWがリセ
ットされるようにしている。図11からわかるように、
シフトダウン変速の場合は、変速末期において比較的短
い時間だけ(時刻θ4〜θ5)トルクダウンを行うだけでよ
い。
【0079】ステップ#32〜ステップ#35のいずれ
か1つで設定された目標エンジントルクMTEは、ステ
ップ#36で出力される。そして、コントロールユニッ
トCによって、エレキスロットル弁11の開度を調節す
ることにより、あるいは点火プラグ15の点火時期を変
えることにより、エンジン1の出力トルクが目標エンジ
ントルクMTEに追従するようフィードバック制御さ
れ、トルクダウンが実行される。この後、ステップ#2
1に復帰する。
か1つで設定された目標エンジントルクMTEは、ステ
ップ#36で出力される。そして、コントロールユニッ
トCによって、エレキスロットル弁11の開度を調節す
ることにより、あるいは点火プラグ15の点火時期を変
えることにより、エンジン1の出力トルクが目標エンジ
ントルクMTEに追従するようフィードバック制御さ
れ、トルクダウンが実行される。この後、ステップ#2
1に復帰する。
【0080】以上、本実施例によれば、シフトアップ変
速時には、油温の高低にかかわらずライン圧とエンジン
トルクとを適正値に設定することができ、変速時間を短
縮しつつ変速ショックの発生を防止することができる。
速時には、油温の高低にかかわらずライン圧とエンジン
トルクとを適正値に設定することができ、変速時間を短
縮しつつ変速ショックの発生を防止することができる。
【0081】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、変速時にお
いて摩擦要素の摩擦係合部の摩擦係数が大きいときに
は、該摩擦要素の締結圧を低下させるように油圧機構の
元圧が制御されるので、油温の高低にかかわらず摩擦要
素の締結圧を適正値に保持することができ、変速時間を
短縮しつつ変速ショックの発生を防止することができ
る。
いて摩擦要素の摩擦係合部の摩擦係数が大きいときに
は、該摩擦要素の締結圧を低下させるように油圧機構の
元圧が制御されるので、油温の高低にかかわらず摩擦要
素の締結圧を適正値に保持することができ、変速時間を
短縮しつつ変速ショックの発生を防止することができ
る。
【0082】一般に、低油温時には摩擦要素の摩擦係合
部の摩擦係数が大きくなるが、第2の発明によれば、油
温が低い状態での変速時には、該摩擦要素の締結圧を低
下させるように油圧機構の元圧が制御されるので、油温
の高低にかかわらず摩擦要素の締結圧を適正値に保持す
ることができ、変速時間を短縮しつつ変速ショックの発
生を防止することができる。
部の摩擦係数が大きくなるが、第2の発明によれば、油
温が低い状態での変速時には、該摩擦要素の締結圧を低
下させるように油圧機構の元圧が制御されるので、油温
の高低にかかわらず摩擦要素の締結圧を適正値に保持す
ることができ、変速時間を短縮しつつ変速ショックの発
生を防止することができる。
【0083】第3の発明によれば、基本的には第2の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、摩擦要素の
締結・解放によって回転変化に直接影響を与える変速に
際してのみ、該摩擦要素の変速時における締結圧を低下
させるようにしているので、変速ショックが生じるおそ
れのない変速時に不必要な元圧制御が行われず、油圧制
御手段の信頼性が高められる。
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、摩擦要素の
締結・解放によって回転変化に直接影響を与える変速に
際してのみ、該摩擦要素の変速時における締結圧を低下
させるようにしているので、変速ショックが生じるおそ
れのない変速時に不必要な元圧制御が行われず、油圧制
御手段の信頼性が高められる。
【図1】 請求項1〜請求項3に対応する第1〜第3の
発明の構成を示すブロック図である。
発明の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明にかかる油圧制御装置を備えたパワー
トレインのシステム構成図である。
トレインのシステム構成図である。
【図3】 図2に示すパワートレインの自動変速機の油
圧機構の油圧回路図である。
圧機構の油圧回路図である。
【図4】 ライン制御の制御方法を示すフローチャート
である。
である。
【図5】 トルクダウン制御の制御方法を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図6】 トルクダウンを行う場合のライン圧制御の制
御ロジックを示すブロック図である。
御ロジックを示すブロック図である。
【図7】 トルクダウンを行わない場合のライン圧制御
の制御ロジックを示すブロック図である。
の制御ロジックを示すブロック図である。
【図8】 シフトアップ変速時における、タービン回転
数、目標ギヤ比、フラグの作動状態及びタイマの作動状
態の経時変化を示す図である。
数、目標ギヤ比、フラグの作動状態及びタイマの作動状
態の経時変化を示す図である。
【図9】 シフトアップ変速時における、タービン回転
数、目標エンジントルク、フラグの作動状態及びタイマ
の作動状態の経時変化を示す図である。
数、目標エンジントルク、フラグの作動状態及びタイマ
の作動状態の経時変化を示す図である。
【図10】 シフトダウン変速時における図8と同様の
図である。
図である。
【図11】 シフトダウン変速時における図9と同様の
図である。
図である。
【図12】 目標油圧の、入力トルク及び角加速度に対
する特性を示す図である。
する特性を示す図である。
【図13】 入力トルク油圧の入力トルクに対する特性
を示す図である。
を示す図である。
【図14】 イナーシャ油圧の角加速度に対する特性を
示す図である。
示す図である。
【図15】 変速時間の油圧に対する特性を示す図であ
る。
る。
【図16】 棚はずれ余裕時間の油圧に対する特性を示
す図である。
す図である。
【図17】 軸トルク(アウトプットシャフトトルク)の
変速時間に対する特性を示す図である。
変速時間に対する特性を示す図である。
【図18】 シフトアップ変速時における、タービン回
転数、油圧及び軸トルクの経時変化を示す図である。
転数、油圧及び軸トルクの経時変化を示す図である。
【図19】 クラッチμの油温に対する特性を示す図で
ある。
ある。
【図20】 油圧の油温に対する特性を示す図である。
PT…パワートレイン C…コントロールユニット 1…エンジン 2…自動変速機 3…クランクシャフト 4…トルクコンバータ 5…タービンシャフト 6…変速機構 7…アウトプットシャフト 18…油圧機構 19…デューティソレノイドバルブ 25…水温センサ 26…エンジン回転数センサ 27…タービン回転数センサ 28…アウトプット回転数センサ 29…油温センサ 34…プレッシャレギュレータバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 隆司 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 変速機構の動力伝達経路を切り替えて該
変速機構を変速させる油圧式の摩擦要素と、該摩擦要素
に対して作動油圧を給排する油圧機構と、該油圧機構の
元圧を増減することにより摩擦要素の締結圧を制御する
油圧制御手段とが設けられている自動変速機の油圧制御
装置において、 摩擦要素の摩擦係合部の摩擦係数が大きいときには、該
摩擦要素の変速時における締結圧を低下させるよう油圧
制御手段を制御する締結圧制御手段が設けられているこ
とを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項2】 変速機構の動力伝達経路を切り替えて該
変速機構を変速させる油圧式の摩擦要素と、該摩擦要素
に対して作動油圧を給排する油圧機構と、該油圧機構の
元圧を増減することにより摩擦要素の締結圧を制御する
油圧制御手段とが設けられている自動変速機の油圧制御
装置において、 油圧機構の油温を検出する油温検出手段と、 該油温検出手段によって検出された油温が低いときに
は、摩擦要素の変速時における締結圧を低下させるよう
油圧制御手段を制御する締結圧制御手段とが設けられて
いることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載された自動変速機の油圧
制御装置において、 締結圧制御手段が、摩擦要素の締結・解放によって回転
変化に直接影響を与える変速に際してのみ、該摩擦要素
の変速時における締結圧を低下させるようになっている
ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30154693A JPH07151222A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30154693A JPH07151222A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07151222A true JPH07151222A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17898246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30154693A Pending JPH07151222A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07151222A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6421597B2 (en) | 1999-12-09 | 2002-07-16 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Control system for automatic vehicle transmissions |
JP2007271019A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Mazda Motor Corp | 自動変速機の制御装置 |
JP2010164124A (ja) * | 2009-01-15 | 2010-07-29 | Nissan Motor Co Ltd | 電動車両の制御装置 |
JP2011033162A (ja) * | 2009-08-05 | 2011-02-17 | Honda Motor Co Ltd | 自動変速機の制御装置 |
JP2016125593A (ja) * | 2014-12-29 | 2016-07-11 | ダイハツ工業株式会社 | 自動変速機の油圧制御装置 |
-
1993
- 1993-12-01 JP JP30154693A patent/JPH07151222A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101994822A (zh) * | 2009-08-05 | 2011-03-30 | 本田技研工业株式会社 | 自动变速器的控制装置 |
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A02 | Decision of refusal |
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