JP2011031494A - 書類挟み - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クリップ200は、断面形状が略コの字状であり、一辺に取り付けられた状態において、台紙120における書類が配置される面とは反対側の面の先端側に、一辺と略平行方向に一対の突起部210が設けられ、台紙120には、突起部210が外れる方向へ移動するのを規制する一対の規制部が設けられ、規制部は、板状部材の両端が、クリップ200の移動方向に起伏するアーチ状となるように台紙に接着され、一対の突起部210が収容された状態で、一辺側へ移動するのを規制する間隔で設けられ、かつ、当該一辺側は突起部210が出入り自由に開口された切り込み形状が設けられている。
【選択図】図1
Description
(1)クリップのファイルへの取付が困難であるという問題点があった。
すなわち、クリップの両側に設けられるアタッチメントをそれぞれ撓ませてスロットに挿入する必要があり、ファイルの製造において手間がかかっていた。
(2)また、アタッチメントをスリット状切取り部に設けてアタッチメントを撓ませやすくしているが、クリップのファイルへの取付を繰り返すと、アタッチメントがスリット状切取り部を狭くするように変形してしまい、アタッチメントがスロットから抜けやすくなってしまうという問題点があった。
(3)また、アタッチメントを撓ませる際に、アタッチメントの根本側に負荷が係り、アタッチメントが割れてしまうという問題点があった。
(4)さらに、クリップを書類などを挟んだ状態で保持する機構を備えておらず、書類などが意図せず脱落してしまうという問題点があった。
これにより、クリップの移動規制する部材を、所定形状の板状部材を所定間隔でアーチ状にして台紙に接着するだけで設けることができる。
また、クリップを台紙に取り付ける際には、クリップを開いて台紙を挟んだ後、規制部を乗り越えるように押し込むだけでよい。
また、クリップには突起部を設けるだけでよい。具体的には、突起部を外側方向に付勢するといった特殊な構成が不要であり、構造が容易となり、壊れにくくすることができる(付勢力が弱まって機能しなくなるといったことがなくなる。)。
また、一対の規制部が、クリップが背に沿った方向への移動を規制する位置決め部としても機能させることができる。
これにより、脱落防止部としての板状部材が、挟持状態維持機能をも発揮させることができる。
これにより、台紙におけるクリップが取り付けられる部分は他の部分に比べて撓みにくくなり、台紙が撓んだ力・変位がクリップに伝わりにくくなり、挟持状態にあるクリップが解放状態へ移動してしまうことを防止できる。
これにより、脱落防止機能と補強機能を一度に製造することができる。
すなわち、本願各発明によれば、クリップやファイル本体の特定箇所に負荷をかけずに効率的にクリップを保持することができる。
また、挟持状態にあるクリップが意図せず解放方向へ移動することを防止することができる。
さらに、製造が容易で、クリップを規制する構造が簡潔であるであるため、製造コストを安価にすることができる。
この実施例に係るクリップファイル10は、図1に示すように、大別すると、次のパーツを備える。
(1)ファイル本体100
(2)クリップ200
ファイル本体100は、図1に示すように、書類などを挟んで収納するファイルであり、図1及び図2に示すように、次の各部を備える。
(1)ファイル表紙110
(2)ファイル台紙120
(3)背部130
ファイル表紙110は、図1に示すように、透明な1枚の合成樹脂シートから形成され、クリップファイル10に収納される書類などをカバーするものである。
ファイル表紙110は、クリップファイル10に収納される書類などを参照する際にめくり易くするため、及びクリップファイル10に収納される書類などの厚さに応じて撓み易くするために、薄い、柔らかい素材により形成される。後者の目的に対しては後に詳細に説明する。
基部112は、クリップ200の第1の支持板201の先端が綴じられる書類等と当接しないようにするため、書類等と第1の支持板201との間に位置するように設けられている。これにより、どのような書類等が挟まれた状態でもクリップ200の摺動性を均一にでき、かつ良好にできる。従って、カバー部113を備えない用箋挟み等に本発明を適用する場合でも、基部112を設けるとよい。
カバー部113は、書類等を保護する部材である。
ヒンジ部111は、書類等を閲覧するためにカバー部113が開かれた場合、これに起因する力・変位を基部112に伝えないように機能する。従って、この力・変位がクリップ200に働き、挟持状態におけるクリップ200が図1中左方向(開放状態)へ移動してしまうことを防止している。
ファイル台紙120は、図1、図2及び図5に示すように、薄板状の合成樹脂素材をプレス裁断機などを用いてファイル表紙110と略同じ大きさに裁断した板状部材から形成され、ファイル表紙110との間に書類などが挟まれる。
また、ファイル台紙120は、ファイル表紙110に比べ硬く/撓みにくくされる。そのため、ファイル表紙110よりも厚く、硬い素材が好適に用いられる。このように構成すれば、多数の書類/厚い書類を綴じた際、ファイル表紙110側が撓み(膨らみ)、ファイル台紙120側はほぼ平板状を保つことができる。従って、クリップ200を挟持位置に保っている突起部210に対してファイル台紙120が撓むことに起因する力(変位)を伝えない(伝えにくくする)ため、クリップ200がファイル台紙120上を挟持位置から解放位置へ相対移動してしまうことを防止できる。
背部130は、図6に示すように、所定の厚みを備えた薄板状の合成樹脂素材をプレス裁断機などを用いて裁断した板状部材から形成され、図1及び図2に示すように、ファイル表紙110とファイル台紙120とを重ね合わせた状態で、当該ファイル表紙110とファイル台紙120との一辺(左辺)で、一端側をファイル表紙110側に、他端側をファイル台紙120側に接着することにより形成される。
(1)クリップ係止部140
(2)ファイル補強部150
また、本実施の形態では、図1図2及び図6に示すように、1枚の板状部材の一部をクリップ係止部140とし、他をファイル補強部150とすることにより、クリップ係止部140とファイル補強部150とを一体形成している。
これにより、ファイル本体100の製造を簡単にすることができる。
クリップ係止部140は、図6に示すように、例えば所定の厚みを備えた薄板状の合成樹脂素材をプレス裁断機などを用いて裁断した板状部材から形成される背部130の一部分であり、後述するクリップ200の突起部210が引っ掛かり、クリップ200がファイル本体100から脱落することを防止する係止部で、ファイル台紙120に沿っておらず、おおよそドーム型である。また、本実施形態におけるクリップ係止部140は、さらに、挟持状態にあるクリップ200の相対移動を規制する規制部としての機能をも備える。
具体的には、クリップ係止部140は、クリップ200の上下方向(背に沿った方向)の長さと略一致する間隔を開けて上下2箇所設けられる。クリップ200には上下方向に2つの突起部210が設けられているため、各クリップ係止部140は、それぞれ対応する突起部210と嵌合する。以下、クリップ係止部140のより詳細な構成を説明する。
(1)挟持状態維持部141
挟持状態維持部141は、クリップ係止部140の先端部側(ファイル本体100の自由端側)をファイル本体120の裏面側に接着させることにより形成される。
これにより、複雑な部材を用いることなく、安価且つ簡単に挟持状態維持部141を製造することができる。
脱落防止部142は、クリップ200の突起部210を引っ掛けることで、クリップ200が解放状態から更に左方向に移動することを禁止するためのものである。
これにより、クリップ200がファイル本体100から抜け出てしまうことを防止することができる。
切り込み部143は、図2、図5及び図6に示すように、挟持状態維持部141からクリップ係止部140の左右方向の中央部にかけてクリップ係止部140を外側(クリップ200が設けられる逆側)に切り抜いて、クリップ200の突起部210をクリップ係止部140内(クリップ係止部140とファイル台紙120との間の隙間)に導き入れるものである。すなわち、脱落防止部142における切り込み部143が設けられた領域は、一対の脱落防止部142(切り込み部143)の互いに対向する端部同士の距離が、クリップ200における一対の突起部210の突設方向端部同士の距離と同じかそれよりも広くされているため、挟持状態にあったがクリップ200の突起部210が解放状態へ移動してきた際に、それぞれを脱落防止部142内に入ることとなる。
一方、上記中央部を基準に挟持状態維持部141とは反対側(ストッパー規制部144側)は、一対の脱落防止部142間の距離が、突起部210の突起方向端部同士の距離よりも短くされている。従って、以上のように脱落防止部142に入った突起部210が、さらに脱落方向(左方向)へ移動しようとすると、脱落防止部142と当接するため、ストッパー規制部144よりも左側へ移動することができなくなる。すなわち、クリップ200がファイル台紙120から分離することなく、解放状態を実現できる。
このように、脱落防止部142は上記のようにアーチ状/ドーム型にすることで、左右方向の両端部のファイル台紙120の接着位置を制御するだけで、クリップ200のファイル台紙120からの脱落を防止する構成を実現している。
また、従来のクリップファイルとは異なり、各突起部210を所定位置に位置させる必要もない。すなわち、クリップ200でファイル台紙120を挟んだ後、これを押し込めば(右方向に移動させれば)、クリップ200の先端側は脱落防止部142の厚みを乗り越えるように広がり、次いで挟持位置に移動する。この作業だけでクリップ200のファイル台紙120への装着が完了する(この状態において解放状態へ移動させると、上記の通り脱落防止部142が機能する。)。
ファイル補強部150は、図6に示すように、本実施の形態におけるファイル補強部150は、薄板状の合成樹脂素材をプレス裁断機などを用いて裁断した板状部材から形成される背部130の一部分であり、クリップファイル10の反自由端側(左側)において、ファイル本体100を補強するためのものである。
これにより、ファイル台紙120が撓んだ際でも、ファイル補強部150が貼り付けられた部分は撓まないため(ファイル補強部150が貼り付けられていない部分が撓む力を受け止めて撓み、当該部分は平板状態を維持するため)、このような力がファイル台紙120に働いても、当該力がクリップ200に伝わりにくく/伝わらず、挟持状態にあるクリップ200が解放状態へ移動してしまうことを防止できる。
これにより、ファイル表紙110とファイル台紙120が接着され、ファイル本体100が形成される。また、特に先端面151と2段目の面152と3段目の面153とにより、図2、図3及び図4に示すように、断面三角形状に構成することにより、捻れなどに対するファイル本体100の強度を高めることができる。また、当該部分のファイル台紙120が撓みにくくなるため、上記同様にクリップ200が意図せず移動してしまうことを防止できる。
クリップ200は、図1及び図2に示すように、互いに向き合う第1の支持板201と第2の支持板202とにより、一側方を開放した断面形状が略コの字状に構成される。
具体的には、図3及び図4に示すように、第1の支持板201をファイル表紙110の表面側から、第2の支持板202をファイル台紙120の裏面側から、それぞれ書類などを挟み込んでいる。
つぎに、本実施の形態にかかるクリップファイル10の動作について図3及び図4を用いて説明する。
クリップファイル10が収納される書類などを取り外す場合は、クリップ200を背部130側(左側)にスライド移動させるが、当初は、図3に示すように、突起部210が挟持状態維持部141に引っ掛かり、挟持状態が維持される。
クリップファイルは、ファイル本体とクリップとから構成される。
クリップ係止部には、突起部を引っ掛けることで、クリップが解放状態から更に移動することを禁止するための脱落防止部を備えている。
これにより、クリップがファイル本体から抜け出てしまうことを防止することができる。
これにより、挟持状態にあるクリップが意図せず解放方向へスライド移動することを防止することができる。
これにより、複雑な部材を用いることなく、安価且つ簡単に製造することができる。
これにより、クリップの突起部を脱落防止部内に導き入れやすくすることができる。
これにより、所定の厚みを備える2個のクリップ係止部同士の内側端部で、クリップを上下方向から挟んで支持することができ、クリップが主として上下方向に移動しないように規制することができる。
また、クリップが挟持状態から解放状態に移動する際に、クリップ係止部の内側端部にそれぞれ接して移動することとなり、クリップの移動を助けるレールとしての役割も果たしている。
これにより、特に先端面と2段目の面と3段目の面とにより、図2、図3及び図4に示すように、断面三角形状に構成することにより、捻れなどに対するファイル本体の強度を高めることができる。
110 ファイル表紙 111 ヒンジ部
112 基部 113 カバー部
120 ファイル台紙 130 背部
140 クリップ係止部 140a 内側端部
141 挟持状態維持部 141a 端部
142 脱落防止部 143 切り込み部
144 ストッパー規制部 150 ファイル補強部
151 先端面 152 2段目の面
153 3段目の面 154 4段目の面
200 クリップ
201 第1の支持板 202 第2の支持板
210 突起部
H ヒンジ
Claims (5)
- 台紙の少なくとも一辺に、当該台紙の存する平面における前記一辺と略直交する方向にスライド移動可能なクリップが設けられ、当該クリップが挟持位置にスライド移動した際、台紙に添設された書類を台紙とクリップの間に挟み込んで綴じる書類挟みであって、
前記クリップは、
断面形状が略コの字状であり、
前記一辺に取り付けられた状態において、前記台紙における書類が配置される面とは反対側の面の先端側に、前記一辺と略平行方向に一対の突起部が設けられ、
前記台紙には、前記突起部が外れる方向へ移動するのを規制する一対の規制部が設けられ、
前記規制部は、
板状部材の両端が、前記クリップの移動方向に起伏するアーチ状となるように前記台紙に接着され、
前記一対の突起部が収容された状態で、前記一辺側へ移動するのを規制する間隔で設けられ、かつ、当該一辺側は前記突起部が出入り自由に開口された切り込み形状が設けられている、書類挟み。 - 前記規制部における前記一辺の側とは反対側の各端部は、互いの方向へ突出し、前記台紙に接着されており、
当該突出部分間の距離が、前記突起部の先端間の距離よりも短く、
当該突出部分が、クリップが書類を挟持した状態において前記突起部が前記一辺方向へ移動するのを規制する、請求項1に記載の書類挟み。 - 前記台紙における前記一辺側には、補強部材が貼り付けられている、請求項1に記載の書類挟み。
- 前記補強部材と前記板状部材は一枚構成である、請求項3に記載の書類挟み。
- 前記台紙にはさらに表紙が設けられ、台紙と表紙との間に書類が綴じられ、
前記クリップは台紙及び表紙を挟み込む、請求項1記載の書類挟み。
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