JP2011029239A - 圧電発電モジュール、圧電発電モジュールの製造方法及び圧電発電装置 - Google Patents

圧電発電モジュール、圧電発電モジュールの製造方法及び圧電発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011029239A
JP2011029239A JP2009170501A JP2009170501A JP2011029239A JP 2011029239 A JP2011029239 A JP 2011029239A JP 2009170501 A JP2009170501 A JP 2009170501A JP 2009170501 A JP2009170501 A JP 2009170501A JP 2011029239 A JP2011029239 A JP 2011029239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
generation module
polarization
piezoelectric power
piezoelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2009170501A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Aoki
剛 青木
Kazuaki Kurihara
和明 栗原
Shigeyoshi Umemiya
茂良 梅宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2009170501A priority Critical patent/JP2011029239A/ja
Publication of JP2011029239A publication Critical patent/JP2011029239A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

【課題】既存構成のものよりも、高い電圧を発生できる圧電発電モジュールを提供する。
【解決手段】圧電発電モジュール10は、支持部材11上に設けられた、複数の分極領域14aが形成されている強誘電体膜14と、2つの出力端子18と、圧電効果により前記強誘電体膜の各分極領域にて発生する電圧の和が2つの出力端子間18に出力されるように、複数の分極領域14a及び2つの出力端子18間を電気的に接続する複数の電極13、15a、15bを備える。
【選択図】図2

Description

本願明細書で開示される技術は、圧電効果を利用して発電を行う圧電発電モジュールと、そのような圧電発電モジュールの製造方法と、圧電発電モジュールを備えた圧電発電装置とに関する。
近年、環境にやさしいクリーンなエネルギー供給技術の開発が積極的に行われている。そして、そのような技術の一つとして、屈曲可能な部材の片面又は両面に少なくとも一つ以上の圧電体を形成した圧電発電モジュールの一方の端を固定して他端を振動させることにより発電を行う圧電発電装置が開発されている。
特開2007−281015号公報 特開平7−107752号公報
上記のような圧電発電装置に用いる圧電発電モジュールは、比較的に高い電圧(例えば、昇圧しなくても、二次電池を充電できる電圧)を出力できるものであることが望ましい。しかしながら、既存の圧電発電装置に用いられている圧電発電モジュールは、上記構成から明らかなように、低い電圧しか出力できないものとなっている。また、その結果として、既存の圧電発電装置は、微小のセンサデバイス等への電力供給にしか使用できないものとなっている。
そこで、開示の技術の課題は、より高い電圧を発生できる圧電発電モジュール及び圧電発電装置と、より高い電圧を発生できる圧電発電モジュールを製造できる圧電発電モジュールの製造方法とを、提供することにある。
上記課題を解決するために、開示の技術の一態様の圧電発電モジュールは、支持部材と、前記支持部材上に設けられた、複数の分極領域が形成されている強誘電体膜と、2つの出力端子と、圧電効果により前記強誘電体膜の各分極領域にて発生する電圧の和が前記2つの出力端子間に出力されるように、前記複数の分極領域及び前記2つの出力端子間を電気的に接続する複数の電極とを、備える。
上記構成を採用しておけば、より高い電圧を発生できる圧電発電モジュールを実現することが出来る。
圧電発電モジュールの平面図。 圧電発電モジュールの断面図。 製造手順を説明する圧電発電モジュールの各部分のサイズの説明図。 製造手順を説明する圧電発電モジュールの各部分のサイズの説明図。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その1)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その2)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その3)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その4)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その5)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その6)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その7)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その8)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その9)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その10)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その11)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その12)。 圧電発電モジュールの製造手順の説明図(その13)。 圧電発電装置の平面図。 圧電発電装置の断面図。 圧電発電装置の電気回路構成の説明図。 圧電発電モジュールの機能の説明図。
以下、発明者らが開発した圧電発電モジュール及び圧電発電装置の構成を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下で説明する圧電発電モジュール/圧電発電装置の構成は例示であり、本発明は、以下の説明における特定の技術事項に限定されるものではない。
まず、図1及び図2を用いて、発明者らが開発した圧電発電モジュール10の基本構成を説明する。なお、図1は、圧電発電モジュール10の平面図であり、図2は、圧電発電モジュール10の、平面図(図1)におけるA−A線に沿った断面図である。また、各図は、圧電発電モジュール10の各部分を認識し易い大きさとするために、各部分の縮尺や数を適宜変更したものとなっている。
この圧電発電モジュール10は、図1及び図2における左端側の部分が他部材に対して固定された状態(図18、19参照)で発電を行うモジュールである。以下の説明では、圧電発電モジュール10の固定される側(図1、2における左側)の端のことを固定端と表記し、反対側の端のことを自由端と表記する。
図2に示してあるように、圧電発電モジュール10は、その長手方向の両端部のみが残る形状の凹部11aが形成されている支持部材11を備えている。換言すれば、圧電発電モジュール10は、自由端側の端部が錘として機能するように、且つ、中央部分がより弾性変形しやすいように、その形状を加工した支持部材11を備えている。
圧電発電モジュール10の支持部材11上には、絶縁膜12が形成されている。この絶縁膜12の上層部分には、矩形状の下部電極13が、その表面が絶縁膜12表面と一致し、且つ、隣接する2個の下部電極13の間の間隔が等間隔となるように、複数個、形成されている。
絶縁膜12及び下部電極13上には、その内部に、N(本実施形態では、N=偶数)個の分極領域14aが形成されている強誘電体膜14が設けられている。この強誘電体膜14は、隣接する1組(2個)の分極領域14aの分極方向が反平行(逆向き)となるように、且つ、個々の下部電極13上に1組の分極領域14aが存在しているように、N個の分極領域14aが形成されたものとなっている。なお、分極領域14aとは、各結晶粒の分極方向(分極軸方向)がほぼ一方向に揃っている領域(部分)のことである。
図1及び図2に示してあるように、強誘電体膜14内の最も端に位置している2個の分
極領域14a上には、それぞれ、分極領域14aと同形状の上部電極15aが形成されている。また、図2に示してあるように、同一の下部電極13上に位置していない,隣接する各1組の分極領域14a上には、それらの分極領域14aの上面間を電気的に接続するための上部電極15bが形成されている。
強誘電体膜14上には、それぞれ、特定の上部電極15aと電気的に接続された2個の出力端子18も形成されている。
そして、強誘電体膜14の、上部電極15x(x=a、b)が形成されている領域/範囲には、水分等の吸着による上部電極15xの劣化を防止するための絶縁膜16が形成されている。
次に、圧電発電モジュール10の各部の形成に使用できる材料を、圧電発電モジュール10の製造手順と共に説明する。なお、以下で説明する製造手順は、各部のサイズが図3及び図4に示したものとなっている圧電発電モジュール10が製造されるものである。
各部のサイズが図3及び図4に示したものとなっている圧電発電モジュール10を製造する際には、まず、図5に示してあるように、800μm厚の基板21上に、アルミナ等の絶縁材料からなる、0.3μm厚の絶縁層22がスパッタ法等により形成される。
基板21は、圧電発電モジュール10の支持部材11になるものである。そのため、基板21としては、例えば、シリコン基板等の、凹部11aが比較的に形成しやすく、且つ、比較的に弾性変形しやすい基板が用いられる。また、絶縁層22は、下部電極13(詳細は後述)間を絶縁するために設けられている層である。従って、基板21として絶縁基板を使用する場合には、絶縁層22の形成を省略することが出来る。
絶縁層22の形成後には、絶縁層22上に、Pt、Ir、SRO(Strontium Ruthenium
Oxide)、ITO(Indium Tin Oxide)、TiN等の導電性材料からなる、0.2μm厚の
導電性材料層23がスパッタ法等により形成される。
その後、導電性材料層23が、図6に示した形状を有する導電性材料パターン24にパターニングされる。すなわち、導電性材料層23が、500μm×50μmの矩形状の10μm間隔で並んだ複数個の下部電極13(図4参照)、パッド24b、パッド24bから下部電極13の並び方向に伸びた配線24c、及び、配線24cと各下部電極13との間を接続する複数の配線24dからなる導電性材料パターン24にパターニングされる。なお、この導電性材料層23の導電性材料パターン24へのパターニングは、導電性材料層23上へレジストの塗布、塗布したレジストの露光(i線、KrFを光源としたステッパ等)、露光したレジストの現像、現像により得られたレジストパターンをマスクとした導電性材料層23のドライ/ウェットエッチングといったような公知の手順により行われる。
導電性材料パターン24の形成後には、図7に示したように、導電性材料パターン24及び絶縁層22上に、絶縁層22と同材料からなる0.3μm程度の厚さの絶縁層22bがスパッタ法等により形成される。この絶縁層22bの形成は、導電性材料パターン24のパッド24b部分をメタルマスク等でマスクした状態で行われる。
次いで、図8に示したように、絶縁層22bの表面が、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等により導電性材料パターン24が現れるまで研磨される。以下、絶縁層22
と研磨後の絶縁層22bとからなる部分のことを、絶縁層22と表記することにする。
その後、図9に示したように、絶縁層22及び導電性材料パターン24上に、例えば、ZrとTiの組成比が52:48となっているPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる、0.2μm厚の強誘電体層25がスパッタ法等により形成される。この強誘電体層25の形成も、導電性材料パターン24のパッド24b部分をメタルマスク等でマスクした状態で行われる。
なお、強誘電体層25を形成する材料は、強誘電体材料でありさえすれば良い。従って、組成比が上記したものとは異なるPZT(Pb(Zr,Ti)O3)や、(Pb,La
)(Zr,Ti)O3、BaTiO3、LiNbO3、LiTaO3等の他の強誘電体材料により、強誘電体層25を形成することも出来る。
強誘電体層25の形成後には、エッチングが容易な導電性材料(例えば、アルミニウム:以下、分極電極材料と表記する)からなる、0.2μm程度の厚さの分極電極材料層が形成される。そして、レジストの塗布で始まる一連の処理により、分極電極材料層が、図10及び図11に示した形状の分極電極26及び分極電極27にパターニングされる。
すなわち、このパターニング工程では、各下部電極13の固定端側(図10における下側)の端から20μm(図4参照)の部分上に位置している複数の分極電極要素26a、及び、各分極電極要素26aと電気的に接続されたパッド26bを有する分極電極26が、強誘電体層25上に形成される。また、各下部電極13の自由端側(図10における上側)の端から20μmの部分上に位置している複数の分極電極要素27a、及び、各分極電極要素27aと電気的に接続されたパッド27bを有する分極電極27も、強誘電体層25上に形成される。
分極電極26及び27の形成後には、図12に模式的に示したように、パッド24b・パッド26b間とパッド24b・パッド27b間とに、異なる極性の電圧を印加する分極処理が行われる。
この分極処理時に各パッド間に印加する電圧は、強誘電体層25の形成材料と膜厚とから定めるべきものである。例えば、強誘電体層25の形成材料が、Zr:Ti=52:48のPZTであり、強誘電体層25の膜厚が5μmである場合、±60V程度の電圧を各パッド間に印加すれば、図13に示してあるように、強誘電体層25の各分極電極要素26a、27a下の領域を分極領域14aとすることが出来る。なお、図13に矢印で示してある各分極領域14aの分極方向は、図12に示してあるように各パッド間に電圧を印加した場合に得られるものである。
分極処理後には、分極電極材料用のエッチャントを用いて、分極電極26,27が除去(ウェットエッチング)される。分極電極材料としてアルミニウムを用いた場合、エッチャントとしては、りん酸を使用することが出来る。
次いで、分極電極26,27がその表面から除去された強誘電体層25上に、Pt、Ir、SRO、ITO、TiN等の導電性材料からなる、0.2μm厚の上部電極層がスパッタ法等により形成される。
そして、当該上部電極層のパターニングにより、図14及び図15に示したように、強誘電体層25上に、複数個の上部電極15b、2個の上部電極15a、2個の出力端子18等が形成される。
より具体的には、このパターニング工程では、500μm×50μmの矩形状の、10μm間隔で並んだ複数個の上部電極15bであって、それぞれの中心が、隣接する1組の
下部電極13からなる部分の中心上に位置している複数個の上部電極15bが、強誘電体層25上に形成される。また、最も自由端側の分極領域14a上に位置している上部電極15aと、出力端子18と、それらの間を電気的に接続する、配線24cよりも内側(上部電極15b側)に位置している配線18aとからなる電極パターンが形成される。さらに、最も固定端側の分極領域14a上に位置している上部電極15aと、出力端子18と、それらの間を電気的に接続する配線からなる電極パターンも形成される。
上部電極15b等の形成後には、図16に示したように、アルミナ等の絶縁材料からなる、0.5μm厚の絶縁層29がスパッタ法等により形成されてから、絶縁層29表面がCMP等により平坦化される。なお、この絶縁層29の形成は、強誘電体層25上の出力端子18が形成されている部分をメタルマスク等でマスクした状態で行われる。
その後、基板21の裏面に、分極電極14a群下に相当する部分のみが開口しているレジストパターンが形成される。次いで、当該レジストパターンをマスクとしたドライエッチング(又はウェットエッチング)により、図17に示したように、基板21の裏面に、500μm程度の深さの凹部が形成される。
そして、以上のような工程を経た基板21の各所(配線24cと配線18aとの間等;図14参照)がダイシングソーにより切断されることにより、強誘電体層25の一部である強誘電体膜14、絶縁層29の一部である絶縁膜16等を備えた圧電発電モジュール10が製造される。
次に、図18〜図20を用いて、発明者らが開発した圧電発電装置30の構成を説明する。なお、これらの図のうち、図18は、圧電発電装置30の平面図であり、図19は、圧電発電装置30の、平面図(図18)におけるB−B線に沿った断面図である。また、図20は、圧電発電装置30に実装されている各回路の説明図である。
図18及び図19に示してあるように、圧電発電装置30は、圧電発電モジュール10と整流回路32と蓄電回路33とを、第2基板31上に実装した装置である。
第2基板31は、柔軟性がない/弾性変形しにくい材料からなる基板(本実施形態では、絶縁体基板)である。この第2基板31には、凹部31aが形成されている。そして、圧電発電装置30は、圧電発電モジュール10の自由端が凹部31a上に位置するように、圧電発電モジュール10を第2基板31上に実装した装置となっている。
整流回路32は、圧電発電モジュール10からの交流電力を直流電力に変換する回路である。蓄電回路33は、整流回路32からの直流電力に基づき内部に電力を蓄える機能と、内部に蓄えている電力を他機器に供給する機能とを有する回路である。
図20に示してあるように、圧電発電装置30は、整流回路32として、いわゆるブリッジ整流回路を採用し、蓄電回路33として、二次電池と、二次電池にかかる電圧を制御(調整)するための電圧制御回路とを組み合わせた回路を採用したものとなっている。
以上の説明から既に明らかであるとは考えるが、ここで、図21を用いて、上記した圧電発電モジュール10及び圧電発電装置30の機能を説明しておくことにする。
まず、圧電発電モジュール10の自由端が上方に変位した場合を考える。この場合、強誘電体膜14内の各分極領域14aに横方向(分極領域14aの並び方向)の圧縮応力が加わることになるが、強誘電体膜14内には、分極方向の異なる2種の分極領域14aが形成されている。
そのため、圧電発電モジュール10の自由端が上方に変位した場合、図21に模式的に示してあるように、分極方向が下方向となっている各分極領域14aの上面、下面には、それぞれ、−の電荷、+の電荷が発生することになる。また、分極方向が上方向となっている各分極領域14aの上面、下面には、それぞれ、+の電荷、−の電荷が発生することになる。要するに、圧電発電モジュール10の自由端が上方に変位した場合、各電極領域14aは、図中に模式的に示してあるように、+極が分極方向を向いた電池として機能することになる。
そして、各分極領域14aの上面及び下面は、上記したような形で下部電極13及び上部電極15bによって接続されている。従って、圧電発電モジュール10の自由端が上方に変位した場合、圧電発電モジュール10の出力端子18間からは、1つの分極領域14aの上下面間に発生する電圧のおよそN倍の電圧が出力されることになる。
また、圧電発電モジュール10の自由端が下方に変位した場合には、各分極領域14aに横方向の引張り応力が加わる。そのため、各分極領域14aの各面には、圧電発電モジュール10の自由端が上方に変位した場合とは逆符号の電荷が発生することになる。従って、圧電発電モジュール10の自由端が下方に変位した場合にも、出力端子18間からは、1つの分極領域14aの上下面間に発生する電圧のおよそN倍の電圧が出力されることになる。
そして、圧電発電装置30は、上記のような作用効果により圧電発電モジュール10が発生する比較的に大きな電圧に基づき、電力を蓄えて他機器に供給する装置となっている。従って、この圧電発電装置30を用いておけば、従来の圧電発電装置では電力を供給できない機器(消費電力量が比較的に大きな機器)にも、電力を供給できることになる。
《変形例》
上記した各技術については、各種の変形を行うことが出来る。
例えば、製造する圧電発電モジュール10が、分極領域14a間の間隔が強誘電体膜14の膜厚よりも比較的に大きいもので良い場合には、分極電極26及び27を形成せずに圧電発電モジュール10を製造することが出来る。具体的には、この場合、導電性材料パターン24(図6)の形成時に、複数の下部電極13のみを形成する。その後、上記した工程中の、分極電極26及び27を形成する工程、分極処理工程、分極電極26及び27を除去する工程を除いた各工程を行うことにより、分極領域14aが強誘電体膜14内に形成されていない圧電発電モジュール10を製造する。そして、製造した圧電発電モジュール10の出力端子18間への電圧の印加により強誘電体膜14内に分極領域14aを形成することによって、圧電発電モジュール10を完成させる。
なお、この手順/方法により製造できるのは、分極領域14a間の間隔が強誘電体膜14の膜厚よりも或る程度大きい圧電発電モジュール10(つまり、出力端子18間への電圧印加時に、電流が、上部電極15a、強誘電体膜14、下部電極13、強誘電体膜14、上部電極15bといった順で流れる構成を有する圧電発電モジュール10)だけである。そして、分極領域14a間の間隔を狭くした方が、強誘電体膜14の発電に寄与しない部分の割合を少なくすることが出できる。従って、圧電発電モジュール10の製造時には、分極電極26,27を形成して分極処理を行う上記製造手順を採用しておくことが望ましい。
また、圧電発電モジュール10を、強誘電体膜14に形成されている各分極領域14aの分極方向が等しいものに変形することも出来る。ただし、分極方向が等しい複数の分極
領域14aを直列接続することは困難である。そのため、圧電発電モジュール10の強誘電体膜14には、上記したように、分極方向が上方向となっている分極領域14aと、分極方向が下方向となっている分極領域14aとを交互に形成しておくことが望ましい。
圧電発電モジュール10を、奇数個の分極領域14aが強誘電体膜14内に形成されているモジュールに変形することも出来る。また、圧電発電装置30を、蓄電回路33を備えない装置や、整流回路32及び蓄電回路33を備えない装置に変形することも出来る。圧電発電装置30を、上記したものとは異なる構成の整流回路32や蓄電回路33(例えば、二次電池ではなく、キャパシタを備えた回路)を備えた装置に変形することも出来る。
また、圧電発電モジュール10を、一部の分極領域14aが並列接続されているモジュールに変形しても良いことや、圧電発電装置30を、圧電発電モジュール10を複数個備えた装置に変形しても良いことなどは、当然のことである。、
10 圧電発電モジュール
11a,31a 凹部
11 支持部材
12,16 絶縁膜
13,15 下部電極
14 強誘電体膜
14a 分極領域
15a、15b 上部電極
18a、24c、24d 配線
18 出力端子
21 基板
22、22b、29 絶縁層
23 導電性材料層
24 導電性材料パターン
24b、26b、27b パッド
25 強誘電体層
26、27 分極電極
26a、27a 分極電極要素
30 圧電発電装置
31 第2基板
32 整流回路
33 蓄電回路

Claims (6)

  1. 支持部材と、
    前記支持部材上に設けられた、複数の分極領域が形成されている強誘電体膜と、
    2つの出力端子と、
    圧電効果により前記強誘電体膜の各分極領域にて発生する電圧の和が前記2つの出力端子間に出力されるように、前記複数の分極領域及び前記2つの出力端子間を電気的に接続する複数の電極と
    を備えることを特徴とする圧電発電モジュール。
  2. 前記強誘電体膜の前記複数の分極領域中の、隣接する各2つの分極領域の分極方向が反平行である
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電発電モジュール。
  3. 前記支持部材が、
    その長手方向の両端部分を除いた部分が薄くなるように加工されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電発電モジュール。
  4. 前記圧電膜の前記支持部材とは反対側の面に当該面上の各電極を覆う絶縁膜を形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の圧電発電モジュール。
  5. 支持部材上に、所定方向に並んだ複数の下部電極を形成する工程と、
    前記複数の下部電極が形成された前記支持部材上に強誘電体膜を形成する工程と、
    前記強誘電体膜の各下部電極上の部分に、前記所定方向に並んだ2つの分極領域形成用電極を形成する工程と、
    各分極領域形成用電極と各下部電極との間に電圧を印加することにより、隣接する各2つの分極領域の分極方向が反平行となっている複数の分極領域を前記強誘電体膜内に形成する工程と、
    複数の分極領域を形成した前記強誘電体膜上から各分極領域形成用電極を除去する工程と、
    各分極領域形成用電極を除去した前記強誘電体膜上に、同一の下部電極上に位置しておらず、且つ、隣接している各2つの分極領域が電気的に接続されるように、複数の上部電極を形成する工程と
    を含むことを特徴とする圧電発電モジュールの製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の圧電発電モジュールと、
    二次電池と、
    前記圧電発電モジュールの前記2つの出力端子からの電圧に基づき、前記二次電池を充電する充電回路と
    を備えることを特徴とする圧電発電装置。
JP2009170501A 2009-07-21 2009-07-21 圧電発電モジュール、圧電発電モジュールの製造方法及び圧電発電装置 Ceased JP2011029239A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009170501A JP2011029239A (ja) 2009-07-21 2009-07-21 圧電発電モジュール、圧電発電モジュールの製造方法及び圧電発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009170501A JP2011029239A (ja) 2009-07-21 2009-07-21 圧電発電モジュール、圧電発電モジュールの製造方法及び圧電発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011029239A true JP2011029239A (ja) 2011-02-10

Family

ID=43637691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009170501A Ceased JP2011029239A (ja) 2009-07-21 2009-07-21 圧電発電モジュール、圧電発電モジュールの製造方法及び圧電発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011029239A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017127057A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置、モーター、ロボット、ならびにポンプ
JP2021129086A (ja) * 2020-02-17 2021-09-02 富士フイルム株式会社 圧電膜付き基板、圧電素子及び振動発電素子

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63200579A (ja) * 1987-02-16 1988-08-18 Ngk Spark Plug Co Ltd 圧電トランス
JPH04142783A (ja) * 1990-10-04 1992-05-15 Ulvac Japan Ltd 有機変換素子及びその製造法
JPH08114408A (ja) * 1994-10-18 1996-05-07 Omron Corp 電気信号変位変換装置、当該変換装置を用いた機器、および当該変換装置を用いた流体搬送装置の駆動方法
JP2006262575A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Taiheiyo Cement Corp 発電装置
JP2009165212A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Panasonic Corp 圧電体を用いた発電素子およびそれを用いた発電装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63200579A (ja) * 1987-02-16 1988-08-18 Ngk Spark Plug Co Ltd 圧電トランス
JPH04142783A (ja) * 1990-10-04 1992-05-15 Ulvac Japan Ltd 有機変換素子及びその製造法
JPH08114408A (ja) * 1994-10-18 1996-05-07 Omron Corp 電気信号変位変換装置、当該変換装置を用いた機器、および当該変換装置を用いた流体搬送装置の駆動方法
JP2006262575A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Taiheiyo Cement Corp 発電装置
JP2009165212A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Panasonic Corp 圧電体を用いた発電素子およびそれを用いた発電装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017127057A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置、モーター、ロボット、ならびにポンプ
JP2021129086A (ja) * 2020-02-17 2021-09-02 富士フイルム株式会社 圧電膜付き基板、圧電素子及び振動発電素子
JP7237032B2 (ja) 2020-02-17 2023-03-10 富士フイルム株式会社 圧電膜付き基板、圧電素子及び振動発電素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201223116A (en) Vibration power generation element and device using the same
TWI443959B (zh) 振動發電元件及具備它之振動發電裝置
JP5520239B2 (ja) 発電デバイスおよびそれを用いた発電モジュール
WO2011083762A1 (ja) 圧電発電素子および圧電発電素子を用いた発電方法
US8222800B2 (en) Stacked-type piezoelectric device and method for manufacturing the same
US20130074897A1 (en) Thermoelectric module and manufacturing method for thermoelectric module
JP2006237118A (ja) 圧電素子の製造方法
JP2008043187A (ja) 静電誘導型発電装置
JP2013172523A (ja) 振動発電素子およびそれを用いた振動発電装置
JP4564582B2 (ja) 超音波アクチュエータ
JP2011029239A (ja) 圧電発電モジュール、圧電発電モジュールの製造方法及び圧電発電装置
JP2008278710A (ja) 圧電素子及び振動型アクチュエータ
JP2001068752A (ja) 圧電トランス
JP2012182187A (ja) 発電デバイス
JP3659309B2 (ja) 圧電トランス
JP3838696B2 (ja) 圧電トランス
JP2008140592A (ja) 放電装置、及びそれを用いた液晶表示装置および空気清浄機
JP3008255B2 (ja) 圧電トランス
JP4831859B2 (ja) 圧電トランス
JP2005203477A (ja) 圧電素子の製造方法
JPH0992901A (ja) 圧電トランス
JP2011160576A (ja) 圧電型発電機
JPH0992900A (ja) 圧電トランス
JP2001230465A (ja) 圧電トランス
JPH08195513A (ja) 圧電トランス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140916

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20150127