JP2001068752A - 圧電トランス - Google Patents
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Abstract
流を取り出すことができる小型の圧電トランスを提供す
る。 【解決手段】両主面が長方形状の圧電基板17の長さ方
向に、電圧入力部21、電圧出力部22、電圧入力部2
3を順次形成し、該電圧入力部21、電圧出力部22に
それぞれ内部電極層19と圧電体層18とを交互に積層
してなるとともに、内部電極層19の上下に形成された
圧電体層18が積層方向に分極され、かつ内部電極層1
9の上下に形成された圧電体層18の分極方向が逆であ
り、主面の幅方向に対して縦振動するものである。
Description
いられるACアダプタやDC−DCコンバータ、および
ノートパソコン、携帯用端末等に使用される液晶ディス
プレイ用のバックライト冷陰極管のインバータ等に用い
られる圧電トランスに関する。
の小型化は重要な課題の一つであり、電源回路内の高周
波化による小型化が図られている。
て電磁誘導を原理とする電磁トランスを用いるが、高周
波下での電磁トランスは、ヒステリシス損、渦電流損お
よび表皮効果による損失が増大するという問題があっ
た。
化は、巻線の極細線多数巻による銅損、磁気結合の低下
および漏れ磁束の増加を招き、いずれも電源回路の効率
を大きく下げる原因となっていた。さらにまた、巻線に
よる電磁ノイズの発生などの問題があった。
し、電磁トランスと比べて、小型化してもエネルギー密
度が高く、かつ巻線を用いないため電磁ノイズが少ない
などの長所がある。
示す。このローゼン型圧電トランスは、長板状圧電板1
の長手方向のほぼ半分を1次側とし、厚み方向に電極
2、3が形成され、長手方向の残るほぼ半分を2次側と
し、端面に電極4が形成されて構成されている。1次側
は厚み方向に分極され、2次側は長手方向に分極されて
いる。圧電トランスの1次側は圧電板1の制動容量が大
きいため低インピーダンスであり、2次側は制動容量が
小さいため高インピーダンスである。
(あるいは3)に負荷抵抗を接続し、圧電トランスの1
次側の電極2、3間に、圧電板1の長さで決まる圧電ト
ランスの共振周波数あるいはその近傍の周波数の交流電
圧を印加すると、逆圧電効果により長さ方向に強い機械
的振動を励起し、これにより電極4に圧電効果によって
電荷が発生し、2次側の電極4と1次側の電極2(ある
いは3)間に電圧が得られる。
制動容量にもよるが、一般に使用される範囲として、負
荷抵抗が10KΩ以上の高インピーダンスであれば、昇
圧用の圧電トランスとして、一方、負荷が10KΩ未満
の低インピーダンスであれば降圧用の圧電トランスとし
て動作する。
接続し、圧電トランスの2次側の電極4を入力とし、電
極4と電極2(あるいは3)に共振周波数あるいはその
近傍の周波数の交流電圧を印加すると、負荷抵抗が高イ
ンピーダンスであれば昇圧用の圧電トランスとして、低
インピーダンスであれば降圧用の圧電トランスとして動
作する。
ーゼン型圧電トランスにおいて、1次側を入力とし、2
次側を出力とした場合、2次側の電極4の面積が狭いた
め、電極4に表れる電荷量が少なく、高出力電流を得る
ことは困難であった。
離が長いため、圧電トランスの出力側の容量が小さく、
出力インピーダンスが高い。そのため、負荷を接続した
場合、高出力電力が得られる負荷はおのずと高いものに
制限されてしまうという問題があった。
器に用いられるアダプタ用電源の場合、負荷が低インピ
ーダンスのため、従来のローゼン型圧電トランスでは高
出力電力を得ることができず、アダプタ用電源として用
いることができないという問題があった。
を入力とし、1次側を出力とすると、出力側電極面積は
広くなるが、電極4と電極2(あるいは3)との距離が
長いため、入力インピーダンスが高くなり、圧電トラン
ス入力部での損失が大きく、高出力電力を得ることがで
きない。また、入力インピーダンスを下げるため電極4
の面積を広げると、圧電トランス自体が大型化してしま
い、圧電トランスの持つ小型という利点を損なうという
問題があった。
スでは、電極4を持つため、単一の磁器からなる圧電板
1を長手方向と厚み方向の異なる2方向に分極する必要
があり、そのため、分極方向が異なる界面付近で分極に
伴う大きな応力が発生し、使用中に圧電板1が損傷した
り破壊するなど信頼性が低いという問題があった。
分極を施す必要があるため、製造が困難であるという問
題があった。さらに、圧電板1の長手方向の分極作業は
高電圧を印加する必要があるため、作製時のトランス破
壊および作製時における作業の危険性が増大するという
問題があった。
1−212787号の圧電トランスを提示している。こ
の圧電トランスは、図4に示すように、厚さ方向に分極
され両主面が長方形状の圧電基板11と、該圧電基板1
1の片側主面に形成されたグランド電極15と、他側主
面に形成され、かつ、主面の長さ方向に所定間隔を置い
て形成された3個の分割電極とを具備するとともに、該
3個の分割電極のうち両側の分極電極を入力側分割電極
12、14、中央の分割電極を出力側分割電極13と
し、主面の幅方向に対して縦振動するものである。
場合には、電極面積を増やす必要があり、形状を大きく
した場合にはトランスの設置面積が大きくなるととも
に、駆動周波数が低くなる為に、制御回路も大型化し、
コンバータの小形化が難しくなるという問題があった。
また、図4に示した圧電トランスを複数並列接続した場
合には、駆動周波数は変更しなくてすむが、複数のトラ
ンスの共振周波数を全く同一にするのは製造上難しく、
共振周波数の異なるトランスを複数同時に同一の周波数
で駆動させた場合は、単独で駆動させた場合より効率が
低下するという問題があった。
れ、かつ大出力電流を取り出すことができる小型の圧電
トランスを提供することを目的とする。
は、両主面が長方形状の圧電基板の長さ方向に、電圧入
力部、電圧出力部、電圧入力部を順次形成し、該電圧入
力部および電圧出力部がそれぞれ内部電極層と圧電体層
を交互に積層してなるとともに、前記圧電体層が積層方
向に分極され、かつ前記内部電極層の上下に位置する圧
電体層の分極方向が逆であり、主面の幅方向に対して縦
振動することを特徴とする。
側の電圧入力部の圧電体層に、圧電基板の主面の幅方向
に対して縦振動する振動(以下、幅方向縦振動というこ
ともある)が生じ、例えば基本波の共振周波数近傍の周
波数の交流電圧を入力すれば、電気機械結合係数K’31
をもって圧電基板の電圧入力部に幅方向縦振動の基本波
が励振され、再び電気機械結合係数K’31をもって、中
央の電圧出力部の圧電体層に入力電圧と同じ周波数の出
力電圧が発生する。
に長さ方向の電気機械結合係数よりも大きいが、本発明
の圧電トランスでは、幅方向縦振動を利用するために、
長さ方向の振動モードを利用する従来のローゼン型圧電
トランスに比べると、エネルギー伝送を行う場合におい
ては、高効率化、高電力化が可能となる。
Cd2 、圧電トランスの共振周波数をfr、負荷抵抗を
RLとした場合、ローゼン型圧電トランスと比較して、
同形状において電極面積を広く取れるためCd2 を大き
な値とでき、frに関しても、幅方向縦振動を用いるた
め大きな値にできる。
ピーダンス整合となる負荷抵抗RL’は、RL’=1/
(2πfrCd2 )で決定されるので、本発明の圧電ト
ランスでは、従来のローゼン型圧電トランスと比べて、
低インピーダンスにおいて高出力電力を得ることができ
る。
分極処理用の印加電圧を低くすることができる。また、
分極方向が単一であるため、圧電セラミックス以外の圧
電性単結晶を圧電基板として使用することもできる。ま
た、圧電基板には分極域に分極方向が異なる領域が接す
るような界面が存在しないため、駆動時に大きな応力の
集中による圧電基板の破損、破壊の恐れがなく信頼性が
向上する。
設置面積で出力部の電極面積を広くすることができ、大
電力電流が取り出せる。また、積層一体構造にすること
で、全体が同一周波数で共振するため、単層構造のトラ
ンスを複数並列接続し、駆動させた時よりも高効率が可
能となる。
作動することが望ましい。これにより、一般に、基本波
の電気機械結合係数は高次モードの電気機械結合係数に
比べて大きいことから、基本波を利用した本発明の圧電
トランスは、高次モードを利用したトランスと比較する
と材料の持つ特性を充分に発揮でき、高効率化、高電力
化が可能となる。
電基板の両主面に、それぞれ入力部用外部電極、出力部
用外部電極が形成されていることが望ましい。これによ
り、入力部用外部電極、出力部用外部電極を用いて、単
一方向に分極処理を行うことができるため、製造が容易
となる。また、振動の節が圧電基板の幅中央であって長
さ方向に形成され、この振動の節に対応する外部電極の
部分を固定したり、この部分にリード線等を接続するこ
とができる。
ける内部電極層を同一平面上に形成することが望まし
い。このような構成により、電圧入力部および電圧出力
部における圧電体層の厚みが同一となり、圧電板の両面
に電圧入力部および電圧出力部の内部電極となる電極層
を形成した後、この電極層を形成した圧電板を複数層積
層することにより作製でき、製造が容易となる。
示すように、両主面が長方形状の圧電基板17の長さ方
向に、3層の圧電体層18と2層の内部電極層19とを
交互に積層してなる電圧入力部21、電圧出力部22、
電圧入力部23が順次形成されている。即ち、電圧入力
部21、23は、圧電体層18aと内部電極層19aが
交互に積層して構成され、電圧出力部22は、圧電体層
18bと内部電極層19bが交互に積層して構成されて
いる。
出力部22における圧電体層18a、18bが積層方向
に分極され、かつ内部電極層19a、19bの上下に位
置する圧電体層18a、18bの分極方向が逆とされて
いる。
て縦振動するものであり、基本波モードで作動すること
が望ましい。また降圧用として機能することが望まし
い。
22における圧電基板17の両主面には、それぞれ入力
部用外部電極31a、出力部用外部電極31bが形成さ
れている。
2における内部電極層19a、19bは同一平面上に形
成されている。即ち、電圧入力部21、23および電圧
出力部22における内部電極層19a、19b間の圧電
体層18a、18bは同一厚みとされ、内部電極層19
a、19bと入力部用外部電極31a、31bとの間の
圧電体層18a、18bは同一厚みとされている。
ように、電圧入力部21、23及び電圧出力部22のそ
れぞれにおいて、それぞれを構成する各内部電極層19
a、19bが一層置きに同電位になるように結線され、
使用される。
説明する。例えば、圧電体層としてPZT系圧電磁器材
料を用い、また内部電極層としてAg/Pdを用い、P
ZT系圧電材料からなるグリーンシート上に、電圧入力
部21、23及び電圧出力部22用の内部電極パターン
形状にAg/Pdペーストをスクリーン印刷し、このよ
うな内部電極パターンが形成されたグリーンシートを2
層積層し、その上に内部電極パターンが形成されていな
いグリーンシートを積層し、積層成形体を作製し、焼成
し、圧電基板17を形成する。
7の側面に露出した内部電極層19a、19bの端部
に、電気泳動法により一層おきの内部電極層19a、1
9bに交互に絶縁体としてのガラスを付着させた後、電
圧入力部21、23および電圧出力部22の両主面に銀
とガラスを主成分とする電極ペーストを塗布し、外部電
極31a、31bを形成すると同時に、側面部に電極ペ
ーストを塗布して焼き付け、外部電極31aと内部電極
層19aとの導通、および外部電極31bと内部電極層
19bとの導通をとる。この後、電圧入力部21、23
及び電圧出力部22の電極間に直流の高電界を印加して
分極処理する。
スからなるペーストをスクリーン印刷し、焼成して形成
してもよい。また、蒸着、スパッタ等の手法を用いて形
成しても良い。また、Ag以外の導電性材料を用いても
良い。
としてPZT系圧電磁器材料およびAg/Pdを用いた
が、圧電性を有する圧電磁器材料およびそれと一体焼成
可能である電極材料であれば他の組み合わせでも良いこ
とは言うまでもない。
とを同時焼成した例について説明したが、焼成済の圧電
体層と内部電極層とを交互に積層して形成しても良い。
例えば、圧電板に導電性ペーストを塗布し、導電性ペー
ストが塗布された圧電板を積層して形成しても良い。
1、23の内部電極層19a間および内部電極層19a
と外部電極31a間に、即ち圧電体層18aに、圧電基
板17の主面の幅方向xに縦振動する基本波の共振周波
数近傍の周波数を持つ交流電圧を印加すれば、圧電横効
果の電気機械結合係数K’31をもって圧電基板17が幅
方向縦振動の基本波で励振し、再び圧電横効果の電気機
械結合係数K’31をもって電圧出力部22の内部電極層
19b間および内部電極層19bと外部電極31b間
に、入力電圧と同じ周波数の電圧が発生する。このと
き、出力電圧は負荷抵抗や駆動周波数に依存する。
圧電基板17の幅方向に縦振動する基本波の共振周波数
近傍の周波数を持つ交流電圧を印加すると、図1に示し
たように、圧電基板17の主面の幅方向(短辺方向)に
半周期となるような振動(基本波)が生じ、つまり、短
辺方向に伸縮する振動が生じ、この振動が中央の電圧出
力部22に伝達され、電圧出力部22の電極間に入力電
圧と同じ周波数の電圧が発生する。
を用いると、図1の一点鎖線で示すように、圧電基板1
7の主面の短辺の中央部が振動の節Aとなり、この振動
の節Aの部分で圧電基板17を保持すれば、圧電基板1
7の幅方向縦振動モードの基本波を妨げずに固定するこ
とができる。特に、節Aで各電極の中央部を保持するこ
とが望ましい。
振動モードを利用しており、一般に主面が長方形状の圧
電基板17の幅方向縦振動の電気機械結合係数K’
31は、圧電基板17の長さ方向振動の電気機械結合係数
K31よりも大きいため、より高電力化、高効率化を図る
ことができる。
積層方向の単一方向であるために、ローゼン型圧電トラ
ンスと比較して、圧電基板17の長さ方向の分極処理の
必要がないため、比較的低電圧の直流電圧で分極でき、
製造工程を簡略化でき、製造工程における安全性を向上
できる。
気機械結合係数K’31をもって交流の入力電圧を機械的
な振動に変換し、再び圧電横効果の電気機械結合係数
K’31をもって交流の出力電圧に変換するために、エネ
ルギー伝送の高効率化、高電力化を図るために、圧電材
料としては、電気機械結合係数K’31の大きな材料が望
ましい。特にPZT系の圧電セラミック材料が望まし
い。また、単結晶材料を利用することも可能である。
法により作製した。先ず、圧電磁器材料としてPZT系
圧電磁器材料を用い、また内部電極材料としてAg/P
dを用い、PZT系圧電磁器材料からなるグリーンシー
ト上に、Ag/Pdペーストをスクリーン印刷し、電圧
入力部21、23、電圧出力部24の内部電極パターン
を形成した。この内部電極パターンが形成されたグリー
ンシートを2枚積層し、その上に内部電極パターンが形
成されていないグリーンシートを積層した後、焼成し
た。
それぞれ圧電体層18が3層、内部電極層19が2層交
互に積層されて構成されており、各圧電体層18の厚さ
が0.4mmであった。焼成後、全体の長さ30mm、
幅4.5mmに切断し、圧電基板17を作製した。
電気泳動法により一層おきに左右交互に絶縁体としての
ガラスを付着させた後、電圧入力部21、23および電
圧出力部22の両主面に銀とガラスを主成分とする電極
ペーストを塗り、外部電極31a、31bを形成すると
同時に、側面部に電極ペーストを塗布して焼き付けるこ
とにより、外部電極31と内部電極19の導通をとっ
た。
19a、19bの寸法は、主面の長さ方向の辺が9m
m、主面の幅方向の辺が4.5mmであり、外部電極3
1a、31b間の間隔、内部電極層19a、19b間の
間隔は1.5mmとした。
1.6kV/mmの電場を印加し、10分間分極を行
い、圧電基板17の厚み方向に分極した。
スの電圧入力部21、23の外部電極31a(1次側電
極)に入力用端子を接続し、電圧出力部22の外部電極
31b(2次側電極)に出力用端子を接続し、この出力
用端子に種々の負荷抵抗RLを接続した。入力電圧は関
数発生器を用い振幅5Vの正弦波を入力側電極に印加
し、出力用端子からの出力電圧(V)を検出し、出力電
流(mA)、出力電力(mW)を求め、これらの結果を
表1に記載した。
製した。先ず、PZT系材料からなり、長さ30mm、
幅4.5mm、厚み0.4mmの圧電基板11を作製
し、銀とガラスを主成分とする電極ペーストを、圧電基
板11の両主面に塗布し、焼き付けることにより、図4
に示すような、分割電極12、13、14およびグラン
ド電極15を有する圧電トランスを作製した。分割電極
12、13、14は、主面の長さ方向の辺が9mm、主
面の幅方向の辺が4.5mmであり、分割電極12、1
3、14間の間隔は1.5mmとした。
1.6kV/mmの電場を印加し、10分間分極を行
い、圧電基板11の厚み方向に分極した。
スの入力側分極電極12、14(1次側電極)を入力と
し、出力側分割電極13(2次側電極)を出力として、
この出力側分割電極13に種々の負荷抵抗RLを接続し
た。入力電圧は関数発生器を用い振幅5Vの正弦波を入
力側分割電極12、14に印加、出力側分割電極13か
らの出力電圧(V)を検出し、出力電流(mA)、出力
電力(mW)を求め、結果を表1に記載した。また、比
較例2として、この圧電トランスを3個並列接続したと
きの結果も表1に記載した。
て、図3に示すようなローゼン型圧電トランスを作製し
た。ここで、圧電基板1の形状は長さ30mm、幅4.
5mm、厚み1.0mmとし、電極は、1次側電極2、
3を片側端部から中央部まで19mmで、両面に一様と
なるよう塗布し、2次側電極4については端面部に形成
した。1次側電極2、3を入力とし、2次側電極4を出
力として、この2次側電極4に種々の負荷抵抗RLを接
続し、上記と同様、入力電圧は関数発生器を用い振幅5
Vの正弦波を1次側電極2、3に印加して、2次側電極
4からの出力電圧(V)を検出し、出力電流(mA)、
出力電力(mW)を求めた。測定した結果を表1に記載
した。
は、負荷抵抗が10Ωでも出力電圧として1.53Vの
出力電圧が発生しており、ゲイン(=出力電圧/入力電
圧)は0.306であった。この結果より、負荷抵抗が
10Ω程度と小さい場合においても高電流、高電力を得
ることができ、低負荷時に充分使用できることが判る。
よって、本発明の圧電トランスでは、出力側に大電流を
得ることが可能で、かつ、低負荷時に出力電力を大きく
とることができ、しかもトランス形状は小型であり、分
極が一方向のため製造も容易であることが明白である。
た場合には、負荷抵抗が10Ω程度と小さい場合におい
ても高電流、高電力を得ることができるが、比較例2の
ように、図4の圧電トラスン3個を並列接続した比較例
2の場合の電力は、本発明の圧電トランスの81.7%
しか得られず、変換効率が低下する事がわかる。
は出力電圧を測定できず、比較例では、低負荷において
使用できないことが判る。尚、比較例3では、負荷抵抗
10KΩで出力電力は44.4mWとなり、高負荷抵抗
において、出力電力が高い値を示した。
が10Ωの場合のゲインが0.306であるため、負荷
抵抗10Ω、入力電圧30Vの場合には出力電圧9.1
8V、出力電力4.214Wとなり、低負荷で高電力が
取り出せることが判る。
の電極間に、圧電基板の主面の幅方向に対して縦振動す
る基本波の共振周波数近傍の周波数の交流電圧を入力す
れば、電気機械結合係数K’31をもって圧電基板に幅方
向縦振動の基本波が励振され、再び電気機械結合係数
K’31をもって電圧出力部の電極間に入力電圧と同じ周
波数の出力電圧が発生し、従来のローゼン型圧電トラン
スと比較して、大出力電流を取り出せ、低負荷時に高出
力電力を得ることができる。
態を示す説明図である。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】両主面が長方形状の圧電基板の長さ方向
に、電圧入力部、電圧出力部、電圧入力部を順次形成
し、該電圧入力部および電圧出力部がそれぞれ内部電極
層と圧電体層を交互に積層してなるとともに、前記圧電
体層が積層方向に分極され、かつ前記内部電極層の上下
に位置する圧電体層の分極方向が逆であり、主面の幅方
向に対して縦振動することを特徴とする圧電トランス。 - 【請求項2】電圧入力部、電圧出力部における圧電基板
の両主面に、それぞれ入力部用外部電極、出力部用外部
電極が形成されていることを特徴とする請求項1記載の
圧電トランス。 - 【請求項3】電圧入力部および電圧出力部における内部
電極層が同一平面上に形成されていることを特徴とする
請求項1または2記載の圧電トランス。 - 【請求項4】基本波モードで作動することを特徴とする
請求項1乃至3のうちいずれかに記載の圧電トランス。 - 【請求項5】降圧用であることを特徴とする請求項1乃
至4のうちいずれかに記載の圧電トランス。
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