JP2011020528A - エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】袋体部が展開膨張する際の仕切部における通気性を確保できると共に、嵩高性を抑制でき収納性に優れるエアバッグを提供する。
【解決手段】本エアバッグ1は、第1外壁部2及び第2外壁部3により袋状に形成された袋体部11と、第1外壁部と第2外壁部とに連結され且つ袋体部の内部を複数のセルに区画する仕切部4と、を備え、第1外壁部、第2外壁部及び仕切部は袋織りによって一体的に形成されており、仕切部には、インフレータ10から噴出される膨張用ガスが流通可能な開口41が形成されている。仕切部は、タテ糸又はヨコ糸の一方のみからなる非製織部を有していることができる。また、開口は、略矩形状であり、その一方の対向する2辺が第1外壁部の内面及び第2外壁部の内面にそれぞれ位置することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、エアバッグに関し、更に詳しくは、袋体部が展開膨張する際の仕切部における通気性を確保できると共に、嵩高性を抑制でき収納性に優れるエアバッグに関する。
従来より、自動車が衝突した際に乗員を保護するためのエアバッグが知られている。このエアバッグは、通常、車両の座席の周辺に折り畳まれた状態で収納されている。このエアバッグは、車両衝突時にインフレータから供給される膨張用ガスの流入によって、エアバッグの袋体が展開膨張するものである。
この種のエアバッグは、例えば、膨張部を所定の厚さに膨張させるために、袋体内を複数のセルに区画し、各セル間にテザーなる通気性を備えた仕切部が形成された構成となっている。これにより、インフレータから供給される膨張用ガスは、各セルに順次流入し、部分的に所定の厚み以上に袋体が膨張するのを防止し、全体が均等に展開するようになっている。また、このような構造とすることで、対応する身体の部位により、袋体の部分毎に時間差をもって膨張させることができる。
このような仕切部を設けたエアバッグに関しては、特許文献1〜3等が開示されている。特許文献1のエアバッグは、織布からなる車内側壁部、車外側壁部及びテザーが縫製糸により結合された縫製エアバッグである。テザーには挿通孔が形成されており、この挿通孔を介して、テザーにより仕切られた各部位間で膨張用ガスが流通する。また、特許文献2のエアバッグも同様に、織布からなる一対の基布をそれらの周縁において全体として袋状をなすように縫製糸により縫着することにより形成されており、これら一対の基布の内面には区画布としてのテザーが縫着されている。このテザーには、多数の小孔が形成されており、この小孔を介して、一方の区画室から他方の区画室へガスを遅延させて供給する。そして、特許文献3に記載のエアバッグは、最表層と最下層とで袋状に形成されている。このエアバッグは、内部が複数のセルに区画された袋体部と、各セル間に形成された仕切部と、を備えるものであって、仕切部にはインフレータからの噴出ガスを流通可能な非製織部が配設されている。
特開2004−243887号公報 特開2004−276808号公報 特開2009−73220号公報
しかし、上記特許文献1及び2に示される縫製エアバッグでは、エアバッグの形状やテザーに設けられる開口の形状等を自在に設定できるが、以下の問題があった。即ち、複数部材を縫製により接合することによる部品点数、作業工数の増加や、縫製糸を用いることによる嵩高性の増大といった問題があった。
一方、特許文献3のエアバッグは、袋織りによって形成されており、特許文献1及び2に記載のエアバッグと比較して、製造工数を少なくできると共に、嵩高性も抑制できるものである。しかし、仕切部に設けられた非製織部を介して膨張用ガスを流通させるため、仕切部に開口が設けられたエアバッグと比較して、仕切部の通気性能が劣る。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、袋体部が展開膨張する際の仕切部における通気性を確保できると共に、嵩高性を抑制でき収納性に優れるエアバッグを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1外壁部及び第2外壁部により袋状に形成された袋体部と、前記第1外壁部と前記第2外壁部とに連結され且つ前記袋体部の内部を複数のセルに区画する仕切部と、を備え、前記第1外壁部、前記第2外壁部及び前記仕切部は袋織りによって一体的に形成されており、前記仕切部には、インフレータから噴出される膨張用ガスが流通可能な開口が形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記仕切部が非製織部を有することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記非製織部がタテ糸及びヨコ糸の一方のみからなることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記開口が略矩形状であり、その一方の対向する2辺が前記第1外壁部の内面及び前記第2外壁部の内面にそれぞれ位置することを要旨とする。
本発明のエアバッグによると、第1外壁部、第2外壁部及び仕切部を袋織りによって形成し、第1外壁部と第2外壁部とにより袋状に形成された袋体部内を複数のセルに区画する仕切部に、膨張用ガスが流通可能な開口が形成されている。これにより、この開口の形成数、形成位置、形状及び寸法等の仕様を変化させることにより、袋体部が膨張する際の展開速度、圧力、展開時の厚さ等を容易に調節することができる。また、袋織りによって一体的に形成されているので、縫製エアバッグと比較して、製造工数を少なくできると共に、嵩高性を抑制でき、収納性に優れる。
また、仕切部が非製織部を有する場合は、仕切部に織り構造でない部位を形成することができ、簡易な構成の仕切部とすることができる。
更に、非製織部がタテ糸及びヨコ糸の一方のみからなる場合は、非製織部がタテ糸及びヨコ糸からなる場合と比較して、嵩高性をより抑制でき、収納性に優れたエアバッグとすることができる。
また、開口が略矩形状であり、その一方の対向する2辺が第1外壁部の内面及び第2外壁部の内面にそれぞれ位置する場合は、エアバッグの厚み方向の開口幅を有効に利用した開口とすることができる。これにより、エアバッグの幅方向の開口幅を抑えることができる。その結果、エアバッグの厚みの規制をより確実なものとすることができると共に、仕切部と、第1外壁部及び第2外壁部の連結強度を確保することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
本実施例に係るエアバッグが展開する箇所を模式的に示す説明図である。 実施例1に係るエアバッグを示す斜視図である。 実施例1に係るエアバッグを示す平面図である。 エアバッグの織り組織及び層構造を模式的に示す説明図であり、(A)は図3のI−I切断線断面、(B)は図3のII−II切断線断面における織り組織及び層構造をそれぞれ示す。 図3のIII−III切断線断面を模式的に示す説明図である。 エアバッグの領域毎の織り組織及び層構造を模式的に示す説明図である。 実施例2に係るエアバッグを示す斜視図である。 実施例2に係るエアバッグを説明するための説明図であり、(A)は平面、(B)は(A)のIV―IV切断線断面、(C)は(A)のV−V切断線断面、(D)は(A)のVI−VI切断線断面をそれぞれ模式的に示す。 実施例2に係るエアバッグの領域毎の織り組織及び層構造を模式的に示す説明図である。 他の実施形態に係るエアバッグの領域毎の織り組織及び層構造を模式的に示す説明図である。 他の実施形態に係る仕切部を模式的に示す説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態に係るエアバッグは、袋体部と、仕切部と、を備えている。尚、このエアバッグは、車両の座席周辺に収納されている。このエアバッグは、車両衝突時に、インフレータから供給される膨張用ガスにより、乗員と、ステアリングやステアリングコラム、ドア、ウインドウ等の車両構成部品との間の隙間を埋めるように袋体部が展開膨張し、乗員を保護するためのものである。
上記「袋体部」は、第1外壁部及び第2外壁部により袋状に形成されている限り、その形状、大きさ等は特に限定されず、本エアバッグにより保護される乗員の身体の部位や車両内における収納位置等に応じて適宜選定される。
また、上記「第1外壁部」及び「第2外壁部」は、後述の仕切部と共に、袋織りによって一体的に形成されているものである。具体的には、本発明のエアバッグは、一定本数の糸が使用されており、織り方向に平行に配列されるタテ糸、及びこのタテ糸と交錯(通常、直交して交錯)可能に配列されるヨコ糸が互いに交錯している。即ち、第1外壁部及び第2外壁部は、所定領域毎に一重織り又は多重織り組織となるように選択して製織することが可能な多重織り(袋織り)によって形成されたものである。
また、上記袋体部の表面には、クロロプレン系、シリコーン系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、フッ素系、クロロスルフォン化ポリエチレン系等のコーティング処理がなされていてもよい。このコーティング処理により、袋体部の耐熱性を向上させたり、袋体部の通気度を調整したりすることができる。
上記「仕切部」は、上記第1外壁部と上記第2外壁部とに連結され且つ上記袋体部の内部を複数のセルに区画する限り、その形状、個数等は特に限定されない。この仕切部には、インフレータから噴出される膨張用ガスが流通可能な開口が形成されている。また、この仕切部は、本発明のエアバッグにおいて、上記膨張用ガスのセル間の流れを規制すると共に、エアバッグの厚さを規制するテザーとしても機能する。
上記仕切部は、例えば、非製織部を有することができる。この非製織部は、例えば、タテ糸及びヨコ糸の一方のみからなることができる(例えば、図5等参照)。
上記仕切部は、例えば、タテ糸及びヨコ糸を製織してなる製織部を有することができる(例えば、図11等参照)。
上記「開口」は、インフレータから噴出される膨張用ガスが流通可能である限り、その形状、大きさ、個数等は特に限定されない。
上記開口の形状としては、例えば、略矩形状(略長方形、略正方形)等であることができる(例えば、図5、11等参照)。
また、上記開口は、例えば、その一方の対向する2辺が上記第1外壁部の内面及び上記第2外壁部の内面にそれぞれ位置したり(例えば、図2、5、7等参照)、少なくとも一方の対向する2辺が上記非製織部の端部に位置したり(例えば、図2、5、7、11等参照)することができる。
上記「複数のセル」は、上記仕切部により上記袋体部の内部が区画されたものである。このセルの形状は特に限定されず、本エアバッグが搭載される車種や、保護する身体の部位等に応じて適宜選定される。また、各セルの膨張時の厚みも特に限定されず、各セル毎に必要に応じて適宜調整することができる。
上記セルの形成数は2個以上の複数であれば特に限定されないが、通常2〜5個、より好ましくは2〜3個である。
上記複数のセルはどのように区画形成されていてもよいが、例えば、展開膨張した際のエアバッグの厚さ方向、又はその方向と直交する方向に連続して形成することができる。
ここで、上記仕切部が複数設けられている場合、インフレータから離間した位置に設けられる仕切部に設けられる開口の開口面域は、インフレータに近接して設けられる仕切部の開口の開口面域よりも大きく設定されていることができる(例えば、図7等参照)。これにより、インフレータから離間した位置に設けられている仕切部に減勢されて到達した膨張用ガスであっても開口を流通しやすくなり、その結果、所望の展開速度にてエアバッグを展開することができるからである。
以下、図面を用いて、実施例により本発明を更に具体的に説明する。尚、本実施例では、車両のステアリングコラムと乗員の膝部との間に展開するニーエアバッグ(以下、単にエアバッグという)を例示する。
[1]実施例1
(1)エアバッグ1の構成
本実施例1に係るエアバッグ1は、図1に示すように、ステアリングコラムSC下部の付け根側(車両前方側)に収納されている。エアバッグ1は、インフレータ10から膨張用ガスが内部に供給されると、運転席方向であってステアリングコラムSCと乗員の膝部Kの間へ向かって展開膨張して、車両衝突時における衝撃から乗員を保護するものである。
エアバッグ1は、図2及び3に示すように、第1外壁部2と第2外壁部3とで袋状に形成されている。エアバッグ1は、その内部が車両の前後方向に2つのセル11A及び11Bに区画形成された袋体部11と、セル11Aとセル11Bの間に設けられる仕切部4と、を備えている。また、袋体部11の周囲には外縁部12が設けられている。更に、セル11A内には、インフレータ10が配設されている。
図4(A)及び(B)に示すように、エアバッグ1は、第1外壁部2を構成するためのタテ糸61,62及びヨコ糸71と、第2外壁部3を構成するためのタテ糸64,65及びヨコ糸72と、仕切部4を構成するためのタテ糸63と、を、所定領域毎にその織り組織が異なるように袋織りすることによって形成されている。
第1外壁部2は、図4(A)に示すように、タテ糸61、62及びヨコ糸71により組織される織り組織21と、タテ糸61、62、63及びヨコ糸71により組織される織り組織22と、により構成されている。また、図4(A)に示すように、第2外壁部3は、タテ糸64、65及びヨコ糸72により組織される織り組織31と、タテ糸63、64、65及びヨコ糸72により組織される織り組織32と、により構成されている。
仕切部4は、図5に示すように、インフレータ10から供給される膨張用ガスが通流可能な2つの開口41と、タテ糸のみで形成された非製織部42と、を有している。
非製織部42は、図4(A)に示すように、袋体部11内の仕切部4が形成される箇所において、第1外壁部2と第2外壁部3とを連結する長さLのタテ糸63により形成される。この長さLは、エアバッグ1が膨張する際に、エアバッグ1の厚さが所定の厚さ(例えば、20〜150mm、好ましくは、40〜100mm)となるように設定されている。また、非製織部42を構成するタテ糸63は、その両端側が、第1外壁部2を構成する織り組織22と、第2外壁部3を構成する織り組織32と、にそれぞれ織り込まれている。即ち、非製織部42は、エアバッグ1が製織される際に、タテ糸63を、第1外壁部2及び第2外壁部3の一方側(図4では、第2外壁部3側)の織り組織に織り込んでいる。その後、非製織部42は、所定の長さLとなる領域において、第1外壁部2側及び第2外壁部3側のいずれの組織にも織り込まずタテ糸63のみの領域を形成している。そして、非製織部42は、他方の外壁部側の織り組織にタテ糸63を織り込むことにより形成されている。
一方、開口41は、図4(B)に示すように、袋体部11内の仕切部4が形成される箇所において、第1外壁部2と第2外壁部3との間にタテ糸63を渡さないことにより形成される。即ち、開口41は、エアバッグ1が製織される際に、第1外壁部2及び第2外壁部3の一方側(図4では、第2外壁部3側)の織り組織に織り込まれたタテ糸63を、引き続き同一の外壁部側の織り組織に織り込んでゆくことにより形成される。
即ち、開口41は、第2外壁部から第1外壁部2へ渡るタテ糸63の列で構成される非製織部42に、部分的にタテ糸63の渡らない範囲を設けることにより形成されている。そして、このような構成により、開口41の一方の対向する2辺41A、41Bは第1外壁部2の内面及び第2外壁部3の内面にそれぞれ位置し、他方の対向する2辺41C、41Dは、第2外壁部3から第1外壁部2へ渡るタテ糸63からなる非製織部42の端部に位置し、その形状は略矩形状となっている(図5参照)。
エアバッグ1の領域毎の織り組織及び層構造は、図5及び6に示すように、(i)織り組織21及び織り組織32からなる2層構造部分と、(ii)織り組織21、織り組織31及び非製織部42からなる3層構造部分と、(iii)織り組織22及び織り組織31からなる2層構造部分と、を備えている。尚、袋体部11の周囲に設けられた外縁部12に相当する領域部分は、タテ糸61〜65及びヨコ糸71、72のすべてが織り込まれた組織による1層構造となっている。
(2)実施例1の作用効果
本実施例1のエアバッグ1では、衝突等による衝撃によって、袋体部11のセル11A内に配設されたインフレータ10から膨張用ガスが噴出されると、その膨張用ガスは、セル11Aを膨張させつつ、仕切部4の開口41を通過してセル11Bに流入する。このように、各セルに順次流入した膨張用ガスによりエアバッグ1全体が膨張すると共に、仕切部4の作用によりエアバッグ1の厚みが規制され、エアバッグ1全体として所望の厚さに膨張する。
このように、エアバッグ1は、セル11Aとセル11Bとの間に、インフレータから供給される噴出ガスが通流可能な開口41が形成されている仕切部4が設けられている。このため、この開口41の形成数、形成位置、形状及び寸法等の仕様を変化させることにより、袋体部11が膨張する際の展開速度、圧力、展開時の厚さ等を調節することができる。また、袋織りによって一体的に形成されているので、縫製エアバッグと比較して、製造工数を少なくできると共に、嵩高性を抑制できることにより収納性に優れる。
また、エアバッグ1は、従来のように、袋体部及び仕切部を縫製するなどして多工程で形成されるものとは異なり、袋織りによって第1外壁部2、第2外壁部3及び仕切部4を一体に形成することができ、安価に且つ容易に製造することができる。
[2]実施例2
次に、実施例2のエアバッグ30を説明する。尚、本実施例2においては、上記実施例1と略同じ構成部位には同じ符号を付し、その構成の詳細な記載を省略する。
図7に示すように、エアバッグ30は、第1外壁部2と第2外壁部3とで袋状に形成されている。袋体部11の内部は、車両の前後方向に3つのセル11A、11B及び11Cに区画形成されている。各セル間には、インフレータ10から供給される膨張用ガスが通流可能な複数の開口41、51を有する2つの仕切部4、5が設けられている。インフレータ10から遠い側に設けられる仕切部5の開口51の開口面域は、仕切部4の開口41の開口面域よりも大きく設定されている。
また、本実施例2に係るエアバッグ30は、第1外壁部2を構成するためのタテ糸61,62及びヨコ糸71と、第2外壁部3を構成するためのタテ糸64,65及びヨコ糸72と、仕切部4、5を構成するためのタテ糸63と、を、所定領域毎にその織り組織が異なるように袋織りすることによって形成されている。
仕切部5は、図8(A)〜(D)に示すように、開口51と、非製織部52,52’と、を有している。非製織部52は、図8(B)に示すように、タテ糸63を、第1外壁部2側から第2外壁部3側に渡すようにして形成されている。また、非製織部52’は、図8(C)に示すように、タテ糸63を、第2外壁部3側から第1外壁部2側に渡すようにして形成されている。即ち、仕切部5は、エアバッグ1が製織される際に、タテ糸63が、第1外壁部2側の織り組織22から第2外壁部3側の織り組織32に渡されるように形成された非製織部52と、タテ糸63が、第2外壁部3側の織り組織32から第1外壁部2側の織り組織22に渡されるように形成された非製織部52’と、を有している。
このような構成により、開口51の一方の対向する2辺51A、51Bは、第1外壁部2の内面及び第2外壁部3の内面にそれぞれ位置し、他方の対向する2辺51C、51Dは、第1外壁部2から第2外壁部3へ渡るタテ糸63からなる非製織部52の端部に位置し、その形状は略矩形状となっている。
エアバッグ30の領域毎の織り組織及び層構造は、図5及び9に示すように、(i)織り組織21及び織り組織32からなる2層構造部分と、(ii)織り組織21、織り組織31及び非製織部42からなる3層構造部分と、(iii)織り組織22及び織り組織31からなる2層構造部分と、を備えている。尚、袋体部11の周囲に設けられた外縁部12に相当する領域部分は、タテ糸61〜65及びヨコ糸71、72のすべてが織り込まれた組織による1層構造となっている。
このように、2つの仕切部4,5を有する場合であっても、これらの仕切部4,5に開口41,51が形成された袋織りのエアバッグ30とすることができる。
また、エアバッグ30では、インフレータ10から遠い側に設けられる仕切部5の開口51の開口面域を、仕切部4の開口41の開口面域よりも大きく設定したので、仕切部5に到達するまでに減勢されてしまう膨張用ガスであっても、開口51を流通しやすくなる。その結果、エアバッグ30では、所望の展開速度にてエアバッグを展開することができる。
尚、本発明においては、上記の具体的な実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例1及び2では、1つの仕切部4を設けて袋体部11を2つのセル11A、11Bに区画形成したエアバッグ1、及び2つの仕切部4,5を設けて袋体部11を3つのセル11A〜11Cに区画形成したエアバッグ30を例示したが、これに限定されず、例えば、3つ以上の仕切部を設けて4つ以上のセルに区画形成するエアバッグとしてもよい。
また、上記実施例1及び2では、仕切部4,5を形成するためのタテ糸63が、第2外壁部3側から織り込まれて製織されるエアバッグ1,30を例示したが、これに限定されず、例えば、仕切部を形成するためのタテ糸が、第1外壁部側から織り込まれて製織されるエアバッグとしてもよいし、また、仕切部の開口の位置等に応じて、タテ糸が予め2つの外壁部にそれぞれ振り分られて織り込まれて製織されるエアバッグとしてもよい。
このような例として、図10に示すように、セル11A側から製織されるエアバッグ40において、予めセル11Aの領域毎の織り組織を図のように設定しておくことにより、非製織部42を有する仕切部4と、非製織部52を有する仕切部5と、を備えるエアバッグ40とすることができる。
また、上記実施例1及び2では、タテ糸63のみからなる非製織部42,52,52’を有する仕切部4,5を例示したが、これに限定されず、例えば、図11に示すように、タテ糸のみからなる非製織部82と、ヨコ糸のみからなる非製織部83と、タテ糸及びヨコ糸を製織してなる製織部84と、を有する仕切部8のようにしてもよい。この場合、開口81は、その一方の対向する2辺81A、81Bが非製織部82の端部にそれぞれ位置し且つ他方の対抗する2辺81C、81Cが非製織部83の端部にそれぞれ位置する略矩形状とすることができる。
また、上記実施例1及び2では、タテ糸63のみからなる非製織部42,52,52’を有する仕切部4,5を例示したが、これに限定されず、例えば、織り方向を、上記実施例1及び2の織り方向と直交する方向として、ヨコ糸のみからなる非製織部を有する仕切部としてもよい。
また、上記実施例1及び2では、インフレータ10がセル11Aに配設される例を示したが、これに限定されず、例えば、他のセルや、エアバッグの外部等、袋体部内に膨張用ガスを供給できる限り、エアバッグの形状や車内の配設形態等に応じて適宜調整されることができる。
更に、上記実施例2では、仕切部4,5を形成するために、1つのタテ糸63を用いたが、これに限定されず、例えば、仕切部の個数に応じたタテ糸を用いるようにしてもよい。これにより、他の仕切部の開口の位置に関わらず、非製織部を形成するすべてのタテ糸が、一方側の外壁部から他方側の外壁部へと同一方向へ渡るように形成される仕切部とすることができる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
1,30,40;エアバッグ、10;インフレータ、11;袋体部、11A,11B,11C;セル、12;外縁部、2;第1外壁部、21,22,31,32;織り組織、3;第2外壁部、4,5,8;仕切部、41,51,81;開口、42,52,52’,82,83;非製織部、61,62,63,64,65;タテ糸、71,72;ヨコ糸、84;製織部、K;膝部、SC;ステアリングコラム。

Claims (4)

  1. 第1外壁部及び第2外壁部により袋状に形成された袋体部と、
    前記第1外壁部と前記第2外壁部とに連結され且つ前記袋体部の内部を複数のセルに区画する仕切部と、を備え、
    前記第1外壁部、前記第2外壁部及び前記仕切部は袋織りによって一体的に形成されており、
    前記仕切部には、インフレータから噴出される膨張用ガスが流通可能な開口が形成されていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記仕切部は非製織部を有する請求項1記載のエアバッグ。
  3. 前記非製織部はタテ糸及びヨコ糸の一方のみからなる請求項2記載のエアバッグ。
  4. 前記開口は略矩形状であり、その一方の対向する2辺が前記第1外壁部の内面及び前記第2外壁部の内面にそれぞれ位置する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエアバッグ。
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