JP5278274B2 - エアバッグ - Google Patents
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Description
1.第1織り部材及び第2織り部材を備えるエアバッグであって、前記第1織り部材及び前記第2織り部材により、内部空間を有する本エアバッグの外壁部、及び前記内部空間を仕切る第1テザー部が形成されており、前記第1織り部材及び前記第2織り部材は、袋織りにより形成されており、前記第1織り部材の一部が、前記第2織り部材に架け渡されるとともに、前記第1織り部材の前記一部の先端部が前記第2織り部材に接続されることによって、前記第1テザー部とされており、前記第1テザー部は、前記外壁部を構成する前記第1織り部材の一部分と一連で一体化されており、前記第2織り部材の一部が、前記第1織り部材に架け渡されるとともに、前記第2織り部材の前記一部の先端部が前記第1織り部材に接続されることによって、本エアバッグの前記内部空間を仕切る第2テザー部とされ、前記第2テザー部は、前記外壁部を構成する前記第2織り部材の一部分と一連で一体化され、前記第1テザー部と前記第2テザー部とは、互いに重なり合う配置とされており、前記第1織り部材の一部からなり前記第1テザー部以外のテザー部であって、前記第2織り部材に架け渡されるとともに、その先端部が前記第2織り部材に接続されているテザー部が少なくとも1つ備えられており、前記第1テザー部以外のテザー部は、前記外壁部を構成する前記第1織り部材の一部分と一連で一体化されており、前記第2織り部材の一部からなり前記第2テザー部以外のテザー部であって、前記第1織り部材に架け渡されるとともに、その先端部が前記第1織り部材に接続されているテザー部が少なくとも1つ備えられており、前記第2テザー部以外のテザー部は、前記外壁部を構成する前記第2織り部材の一部分と一連で一体化されており、前記第1織り部材の一部からなり前記第1テザー部以外のテザー部の内の少なくとも1つのテザー部は、前記第2織り部材の一部からなり前記第2テザー部以外のテザー部の少なくとも1つのテザー部と、互いに重なり合う配置とされており、前記第2テザー部の先端部が、前記第1織り部材のうち前記第1テザー部の基端部に相当する部分に断面U字状に覆われるような形態で挟持されていることを特徴とするエアバッグ。
また、第2織り部材の一部が、第1織り部材に架け渡されるとともに、第2織り部材の一部の先端部が第1織り部材に接続されることによって、本エアバッグの内部空間を仕切る第2テザー部とされ、第2テザー部は、外壁部を構成する第2織り部材の一部分と一連で一体化され、第1テザー部と第2テザー部とは、互いに重なり合う配置とされているので、テザー部が二重になり、より高強度のエアバッグとすることができる。
更に、第1織り部材の一部からなり第1テザー部以外のテザー部であって、第2織り部材に架け渡されるとともに、その先端部が第2織り部材に接続されているテザー部が少なくとも1つ備えられており、第1テザー部以外のテザー部は、外壁部を構成する第1織り部材の一部分と一連で一体化されているので、及び第2織り部材の一部からなり第2テザー部以外のテザー部であって、第1織り部材に架け渡されるとともに、その先端部が第1織り部材に接続されているテザー部が少なくとも1つ備えられており、第2テザー部以外のテザー部は、外壁部を構成する第2織り部材の一部分と一連で一体化されているので、2箇所以上に設けられたテザー部により、内部空間をより多くの空間に分割することができ、乗員の保護すべき部位等により、所定の形状及び厚さ等を有する各種のエアバッグとすることができる。
また、第1織り部材の一部からなり第1テザー部以外のテザー部の内の少なくとも1つのテザー部は、第2織り部材の一部からなり第2テザー部以外のテザー部の少なくとも1つのテザー部と、互いに重なり合う配置とされているので、より多くの分割された空間を有し、且つ各々のテザー部が二重になり、全体がより高強度のエアバッグとすることができる。
一重のテザー部により内部空間が仕切られ、分割されている参考発明のエアバッグの製造方法によれば、少ない部品点数で、縫合箇所が少なく、嵩高くならず、柔軟で収納し易いエアバッグを容易に製造することができる。
二重のテザー部により内部空間が仕切られ、分割されている他の参考発明のエアバッグの製造方法によれば、縫合箇所が少なく、嵩高くならず、柔軟で収納し易く、且つテザー部が二重であり、より高強度のエアバッグを容易に製造することができる。
[1]エアバッグ
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
このエアバッグ100は、乗員の周辺に収納され、車両が衝突したときに、インフレータ5から供給される高圧ガスにより、乗員と、フロントウインドウ、ドア、ステアリングホイール及びステアリングコラム等の車両の構成部材との間の間隙に介在するように膨張し、展開することによって、乗員への衝撃を低減させ、保護するための車両部品である。これらの車両用エアバッグとしては、例えば、カーテンシールドエアバッグ、運転席エアバッグ、助手席エアバッグ、サイドエアバッグ、ニーエアバッグ及びITSヘッド・エアバッグ等の各種のエアバッグが挙げられる。
前記「内部空間3」は、一面側が第1織り部材11により構成され、他面側が第2織り部材12により構成され、且つその周縁において第1織り部材11と第2織り部材12とが、袋織による閉部13、又は第1テザー部41が形成された箇所における周縁では縫合により、気密に閉止されて形成されている。また、このような構成とすることにより、第1織り部材11と第2織り部材12とが、エアバッグ100の前記「外壁部2」を形成することになり、一面側の外壁は第1織り部材11により構成され、他面側の外壁は第2織り部材12により構成される。
前記「第2テザー部42」は、第2織り部材12と第1織り部材11との間に架け渡され、この第2テザー部42と前記の第1テザー部41とにより内部空間が仕切られ、分割される。第2テザー部42は、第2織り部材の一部121が、第1織り部材11に架け渡されるとともに[図7、(c)の架け渡し部121a参照]、架け渡された第2織り部材の一部121の先端部が第1織り部材11に接続されることにより形成される。より具体的には、第2織り部材12の所定方向に所定幅(所定方向に直交する方向の寸法)で設けられた帯状部が第1織り部材11に架け渡されるとともに、その先端部が、第1織り部材11の所定位置に接続され、固定されて第2テザー部42が形成される[図7の(b)〜(d)参照]。このように、第2テザー部42は、外壁部を構成する第2織り部材12の一部分と一連で一体化されている。即ち、第2テザー部42は、別部材ではなく、第2織り部材12そのものの一部を用いて形成されている。
(1)参考態様のエアバッグの製造方法
参考態様の第1テザー部を備えるエアバッグは、織り工程と、分断工程と、架け渡し工程と、縫合工程と、を具備し、縫合工程では、第1織り部材を折り曲げて第2織り部材に架け渡した際の、第1織り部材の先端部と第2織り部材とを縫合により接続して製造することができる。
前記「袋織体6」は、エアバッグに近似の平面形状を有し、テザー部の形成等の加工が施こされてエアバッグとなる基布である。この袋織体6は、内部空間3となる領域の外周縁の所定箇所が閉部13(図1参照)により閉止された、通常、長方形、正方形等の方形の袋織布から、閉部13等に沿って切り出すことにより得られる。この袋織体6の織物組織及び織組織は、前記のように、エアバッグが過度に剛直にならず、収納するため、丸めたり、折り畳んだりするときの作業が容易である限り、特に限定されない。
前記「分断体61」の個数は、エアバッグの種類、寸法等により、所要個数とすることができ、少なくとも2個、通常、2〜5個、特に2〜4個であり、この個数は、内部空間が仕切られ、分割されてなる分割空間と同数となる。また、袋織体6を分断する位置は、第1テザー部41等のテザー部を形成するための第1織り部材の一部111等の先端であり、より具体的には、第1織り部材11の一部111及び第1織り部材の他の一部112、113の第2織り部材12に架け渡される部分の先端で分断する[図3の(c)及び図4、5の各々の(b)、(c)参照]。更に、第2織り部材12のうち、第1織り部材の一部111及び第1織り部材の他の一部112、113、即ち、第1テザー部41等のテザー部の形成に用いられる部分に対向する部分は、製造されるエアバッグにおいては不要となるため、通常、切り取られる[図3、5の各々の(c)の切り取り部124参照]。
尚、通常、切り取られる部分を、そのまま残し、エアバッグを製造することもできる。例えば、図4の工程(b)から(c)へ移行するときに、中間部の分断体61を厚さ方向及び厚さ方向に直交する方向に反転させることにより、不要部分が発生せず、切り取ることなくエアバッグを製造することができる。
より具体的には、一の分断体61の開口端部において、第1織り部材11の所定幅の帯状部(図3、4参照)を、対向する第2織り部材12に向けて折り曲げ、架け渡す工程であり、帯状部の幅により第1テザー部41及び他のテザー部43の幅方向の寸法を設定することができる。この帯状部の折り曲げ方法は特に限定されないが、例えば、一の分断体と他の分断体とを縫合により一体とするための縫合用部7aを設けるため、帯状部を一旦外方へ折り曲げ、その後、第2織り部材12に向けて折り返す方法等が挙げられる。
この縫合工程では、一の分断体61の開口端部及び他の分断体61の開口端部の各々に設けられた縫合用部7aを縫合することにより、一体とし、第1テザー部41及び他のテザー部43を形成するとともに、内部空間を複数に仕切り、分割する。縫合用部7aを設ける方法は特に限定されないが、例えば、前記の帯状部を一旦外方へ折り曲げ、その後、折り返した部分と、他の分断体の開口端部において第1織り部材が外方へ向けて折り曲げられた部分とを重ね合わせて第1織り部材側の縫合用部7aを設け、一の分断体の開口端部において第2織り部材が外方へ向けて折り曲げられた部分と、帯状部の先端部と、他の分断体の開口端部において第2織り部材が外方へ向けて折り曲げられた部分とを重ね合わせて第2織り部材側の縫合用部7aを設けることができる。その後、これらの縫合用部を縫合することにより、複数の分断体を一体に接続することができる。
他の参考態様の第1テザー部及び第2テザー部を備えるエアバッグは、織り工程と、分断工程と、架け渡し工程と、縫合工程と、を具備し、縫合工程では、第1織り部材を折り曲げて第2織り部材に架け渡した際の、第1織り部材の先端部と第2織り部材とを縫合により接続し、且つ第2織り部材を折り曲げて第1織り部材に架け渡した際の、第2織り部材の先端部と第1織り部材とを縫合により接続して製造することができる。
前記「織り工程」及び前記「分断工程」は、各々、前記の本実施形態のエアバッグの製造方法における織り工程及び分断工程と同様であり、各々の記載をそのまま適用することができる。
より具体的には、一の分断体61の開口端部において、第1織り部材11の所定幅の帯状部を、対向する第2織り部材12に向けて折り曲げ、架け渡し、且つ第2織り部材12の所定幅の帯状部を、対向する第1織り部材11に向けて折り曲げ、架け渡す工程であり、それぞれの帯状部の幅により第1テザー部41、第2テザー部42及び他のテザー部43の幅方向の寸法を設定することができる。各々の帯状部の折り曲げ方法は特に限定されないが、例えば、一の分断体と他の分断体とを縫合により一体とするための縫合用部7aを設けるため、帯状部を一旦外方へ折り曲げ、その後、第1織り部材11又は第2織り部材12に向けて折り返す方法等が挙げられる。
この縫合工程では、一の分断体61の開口端部及び他の分断体61の開口端部の各々に設けられた縫合用部7aを縫合することにより、一体とし、第1テザー部41、第2テザー部42及び他のテザー部43を形成するとともに、内部空間を複数に仕切り、分割する。縫合用部7aを設ける方法は特に限定されないが、例えば、前記の帯状部を一旦外方へ折り曲げ、その後、折り返した部分と、他の分断体の開口端部において第1織り部材が外方へ向けて折り曲げられた部分とを重ね合わせて第1織り部材側の縫合用部7aを設け、一の分断体の開口端部における第2織り部材を、一旦外方へ折り曲げ、その後、折り返した部分と、他の分断体の開口端部において第2織り部材が外方へ向けて折り曲げられた部分とを重ね合わせて第2織り部材側の縫合用部7aを設けることができる。その後、これらの縫合用部を縫合することにより、複数の分断体を一体に接続することができる。
参考態様のエアバッグの製造方法及び他の参考態様のエアバッグの製造方法では、前記のように、縫合用部となる端部がいずれも外方に向けて折り曲げられ、それらを重ね合わせることにより縫合用部が設けられている。これらの製造方法において、前記態様よりも縫合部の嵩高さを抑え、収納のため、丸めたり、折り畳んだりするときの作業性を向上させるために、参考態様のエアバッグの製造方法では、前記の帯状部を一旦内側へ折り返し、その後、第2織り部材に向けて折り曲げたときの、内側へ折り返した部分と、他の分断体の開口端部における第1織り部材の先端部とを重ね合わせて第1織り部材側の縫合用部を設け、帯状部の先端部が折り曲げられた部分と、一の分断体の開口端部における第2織り部材の先端部と、他の分断体の開口端部における第2織り部材の先端部とを重ね合わせて第2織り部材側の縫合用部を設けることができる。これらの縫合用部を縫合することにより、一の分断体と他の分断体とを一体に接続することができ、複数の分断体を縫合部7で縫合し、第1テザー部41により内部空間が分割されてなる第1分割空間31と第2分割空間32とを有するエアバッグ100を製造することができる[図6参照、(a)は図3の態様、(b)は端部の他の態様]。また、より多くの分割空間を備えるエアバッグも、同様にして縫合用部を設け、これらを縫合し、製造することができる。
Claims (1)
- 第1織り部材及び第2織り部材を備えるエアバッグであって、
前記第1織り部材及び前記第2織り部材により、内部空間を有する本エアバッグの外壁部、及び前記内部空間を仕切る第1テザー部が形成されており、
前記第1織り部材及び前記第2織り部材は、袋織りにより形成されており、
前記第1織り部材の一部が、前記第2織り部材に架け渡されるとともに、
前記第1織り部材の前記一部の先端部が前記第2織り部材に接続されることによって、前記第1テザー部とされており、
前記第1テザー部は、前記外壁部を構成する前記第1織り部材の一部分と一連で一体化されており、
前記第2織り部材の一部が、前記第1織り部材に架け渡されるとともに、
前記第2織り部材の前記一部の先端部が前記第1織り部材に接続されることによって、本エアバッグの前記内部空間を仕切る第2テザー部とされ、
前記第2テザー部は、前記外壁部を構成する前記第2織り部材の一部分と一連で一体化され、
前記第1テザー部と前記第2テザー部とは、互いに重なり合う配置とされており、
前記第1織り部材の一部からなり前記第1テザー部以外のテザー部であって、前記第2織り部材に架け渡されるとともに、その先端部が前記第2織り部材に接続されているテザー部が少なくとも1つ備えられており、
前記第1テザー部以外のテザー部は、前記外壁部を構成する前記第1織り部材の一部分と一連で一体化されており、
前記第2織り部材の一部からなり前記第2テザー部以外のテザー部であって、前記第1織り部材に架け渡されるとともに、その先端部が前記第1織り部材に接続されているテザー部が少なくとも1つ備えられており、
前記第2テザー部以外のテザー部は、前記外壁部を構成する前記第2織り部材の一部分と一連で一体化されており、
前記第1織り部材の一部からなり前記第1テザー部以外のテザー部の内の少なくとも1つのテザー部は、前記第2織り部材の一部からなり前記第2テザー部以外のテザー部の少なくとも1つのテザー部と、互いに重なり合う配置とされており、
前記第2テザー部の先端部が、前記第1織り部材のうち前記第1テザー部の基端部に相当する部分に断面U字状に覆われるような形態で挟持されていることを特徴とするエアバッグ。
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