JP2011015844A - 眼底カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の撮影モードを有し、眼底像のぼけを検出して自動合焦制御を行なう眼底カメラにおいて、合焦の度に合焦レンズの移動範囲の片端まで移動してから合焦評価値を得るスキャンを行ない合焦評価値のピークを検出してから合焦ピーク位置へ合焦レンズを移動させて撮影を行なうと合焦するまでの時間を短縮することができない。
【解決手段】 合焦評価値を得るスキャンを開始する前に撮影モードに応じた所定量だけ合焦レンズを移動させてから合焦評価値スキャンを行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動合焦機能を有する眼底カメラに関するものである。
特許文献1に記載される眼底カメラにおいては、可視光観察と近赤外光観察を選択して眼底観察を行い、眼底像を利用して自動合焦を行なって可視光で撮影を行なう眼底カメラが提案されている。
また従来から、ぼけ方式で自動合焦を行なうには眼底像の特定領域の高周波成分に基づいた合焦評価値を合焦レンズを移動させながら取得する。そして、合焦評価値カーブの山の形状を求めなければならない。このため、山の形状を求めるために、合焦レンズ移動範囲の−端側まで一度移動してから+端方向へ(または逆)合焦評価値の取得を行なうスキャンを開始して合焦評価値の山のピークを検知する。そしてピークを検知した後に、合焦評価値がある設定値以下になったらスキャンを停止して合焦評価値ピーク位置へ合焦レンズを移動して撮影を行う制御を行なっていた。
これを図8を用いて説明する。横軸は合焦レンズの移動範囲で+端がプラスディオプターの限界位置を示し、−端がマイナスディオプターの限界位置を示す。縦軸(プラス側)は合焦評価値で、例えば眼底画像の所定の領域内の高周波成分の値を加算した値である。
ピントが合焦位置に近づけばコントラストも高くなり合焦評価値も大きな値を取る。図中の合焦評価値カーブは合焦レンズを移動範囲の全域をスキャンした場合の合焦評価値の例を表していている。ただし、実際にはスキャンした範囲のカーブのみ得られる。
縦軸の下側は時間軸で合焦レンズの移動と合焦評価値スキャンのシーケンスを示している。合焦レンズを移動のみ行なう場合は実線(記号Mx)で、合焦評価値取得のスキャンを行なう場合は破線(記号Sx)で示す。ここで、xは順番を表している。
二重丸(◎)は合焦レンズ制御の開始位置を示し、一重丸(○)は合焦終了位置を示している。横軸上の三角マーク(▽)は、本合焦シーケンスの1つ前の時点での合焦レンズ位置を表している。この例での合焦レンズはM1→S1→M2と移動して撮影を行なっていた。
特開平08−150121号公報
しかし、可視光観察時と近赤外光観察時の自動合焦制御をそれぞれ最適化して自動合焦に係る時間を短縮した眼底カメラは実用化されていなかった。本発明の目的は、上述の問題点を解消し、撮影モードに応じた自動合焦制御を行ない自動合焦時間を短縮が可能な眼底カメラを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る眼底カメラは、撮像手段を被検眼の眼底に対して合焦させる合焦レンズが設けられた観察撮影光学系と、複数の撮影モードを選択可能な撮影モード選択手段と、
前記撮像手段に結像された眼底像に基づいて算出された合焦評価値に基づいて前記合焦レンズの位置を制御する制御手段と、
を備えた眼底カメラにおいて、
前記制御手段は前記撮影モードに基づいて前記合焦動作を切り替えることを特徴とする。
本発明に係る眼底カメラによれば、撮影モードに応じて合焦レンズの移動量を変えて移動させてから合焦評価値スのキャンを開始することで合焦完了までの時間を短縮することができる。これにより、眼底撮影画効率よく行なうことができ、撮影者ばかりではなく被検者にとっても負担は軽くなる。
眼底カメラの構成図である。 合焦レンズの動作説明図である。 合焦レンズの動作説明図である。 合焦レンズの動作説明図である。 合焦評価値スキャンを説明する図である。 合焦評価値を計算するエリアを説明する図である、 フローチャート図である。 従来の合焦レンズの動作説明図である。
本発明を図1から図8に図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は実施例の眼底カメラの構成図を示している。被検眼Eに相対する観察撮影光学系には、対物レンズ1、被検眼Eの瞳Epに略共役な穴あきミラー2、撮影絞り3、合焦レンズ4、合焦レンズ4の位置を検出ポテンショメータ5が配置される。さらに、結像レンズ6、近赤外光を透過し可視光を反射するダイクロ跳ね上げミラー7、固定ミラー12、14、リレーレンズ13、15が配置される。撮影時光路内に挿入される赤外カットフィルター16、眼底像を観察および撮影を行なうデジタルカメラ41を順次に配置される。
跳ね上げミラー7の反射する光軸には可動ミラー8、視野絞り10、接眼レンズ11からなるファインダー光学系と、内部固視灯9が配置されている。
デジタルカメラ41は着脱可能なマウント介して眼底カメラ本体に取り付けられている。デジタルカメラ41の内部にはクイックリターンミラー42、CMOSエリアセンサー43、LCDモニター44、処理回路45などを内蔵している。
CMOSエリアセンサー43は近赤外域は透過するRGBフィルターが搭載されており可視および赤外領域に感度を有し、動画像および静止画を撮像できる。動画撮像時にはCMOSエリアセンサー43内臓の増幅器のゲインを高感度に設定して処理回路45でLCDモニター44の解像力に合うように間引きして解像度を下げ、LCDモニター44に動画表示される。
眼底の撮影を行なう際には、キセノン管23を発光させて静止画を撮像する。この場合にはCMOSエリアセンサー43内臓の増幅器のゲインをノーマルに戻しS/Nを上げる。そして、CMOSエリアセンサー43の全画素での解像力を有する画像データを処理回路45で現像処理し、図示しない記憶媒体へ指定したファイル形式で保存する。
図7は眼底像のコントラストを計算するエリアを説明する図で、301はCMOSエリアセンサー43に結像される眼底画像、302は黄斑部、303は乳頭部、304はコントラストを計算する範囲を示している。処理回路45は、例えば、撮像する動画像のエリア304の高周波成分から更に帯域を制限した信号を加算して合焦状態のレベルを示す値である合焦評価値を算出する。合焦レンズを移動しながら合焦評価値を取得して、移動範囲における各ポイントでの合焦評価値をスプライン曲線などで補完して合焦評価値のカーブの山のピーク位置を計算して合焦位置を求める。眼底カメラ側の制御部46はこの結果に基づいて合焦レンズを移動する。デジタルカメラ41内のクイックリターンミラー42は、撮影操作を行なう間は跳ね上げた状態で保持される。
また、一定時間操作入力がないと制御部46は合焦レンズ4を移動範囲の略中央位置(0ディオプター)へ移動させる。制御部46は合焦レンズ4の駆動機構のバックラッシュの影響をなくし合焦精度を保つために同じ方向から停止して撮影を行なうよう制御している。以下の例では移動方向は+から−方向で合焦評価値スキャン方向は−から+方向であるが、逆に制御してもよい。合焦評価値スキャンを行なう場合、合焦レンズ4の移動速度を低速にして移動しながら合焦評価値を取得する方法と一度停止してから合焦評価値を取得する方法の2通りがある。前者では合焦評価値を取得している時間に移動する距離が合焦精度以下になるように移動速度を遅くする必要があり、後者の方法では移動速度は速められるが急加速、急停止を伴なうため振動が発生する。よっていずれの方法でも合焦評価値スキャン速度は単に移動のみ行なう場合の速度に比べ遅い。
穴あきミラー2の入射方向の照明系光路上には、穴あきミラー2に向かって眼底観察用光源であるハロゲンランプ27、拡散板26、コンデンサレンズ25、可視カットフィルター24、被検眼Eの瞳孔Epに略共役なキセノン管23、リングスリット22、コンデンサレンズ21、固定ミラー20、リレーレンズ18,19、角膜バッフル17を順次に配置する。眼底観察時には、ハロゲンランプ27から発生された光束は可視カットフィルター24を透過した近赤外光で眼底を照明する。撮影時にはハロゲンランプ27は消灯し、キセノン管23が発光して眼底を照明する。
制御回路46は上述した跳ね上げミラー7、可動ミラー8やフィルター16,24の出し入れ、合焦レンズ5の位置制御、デジタルカメラ41との通信制御を行う。更に撮影スイッチ50、撮影する眼の方向を検知する左右眼検知スイッチ49、撮影モードスイッチ48、撮影モードや撮影ごとの合焦レンズ位置を年月日及び週単位でデータベース化して記憶する記憶回路47に接続されている。このデータベースからは撮影モードに応じて1ヶ月間の撮影分布などを読み出して、合焦レンズ位置を相当する位置へ移動することができる。眼底カメラの光学系が実装した図示しない筐体を被検眼の左右眼に合わせて移動させると左右眼検知スイッチ49がON−OFFし撮影する眼方向を検知することができる。
以上の構成において、撮影モード選択手段である撮影モードスイッチ48で散瞳撮影モードと無散瞳撮影モードとを選択でき、散瞳撮影モードが選択されると可視カットフィルター24が光路外へ退避し、赤外カットフィルター16が光路内へ挿入される。
自動合焦を行なう設定では跳ね上げミラー7は光路から退避する。ハロゲンランプ27から発光された光束は赤外カットフィルター16を透過する。透過した可視光束は、リングスリット22、コンデンサレンズ22、固定ミラー20で反射し穴明きミラー2の周辺で反射して対物レンズ1を経て被検眼Eの瞳Epを通過した後、眼底Erに入射し眼底を可視光で照明する。眼底Erからの反射光は瞳Epの中心部を通過して対物レンズ1を介して受光され穴明きミラー2の穴を通過し撮影絞り3、合焦レンズ3を経て固定ミラー12,14で反射して赤外カットフィルタ16を透過する。そいて、デジタルカメラ41内のCMOSエリアセンサ43に撮像される。選択手段である撮影モードスイッチ48で無散瞳撮影モードが選択されると、可視カットフィルター24は光路へ挿入され、跳ね上げミラー7は光路内に入る。そして、可動ミラー8は破線方向へ退避し、赤外カットフィルター16は光路外へ退避する。ハロゲンランプ27から発光された光束は、赤外カットフィルター16で近赤外領域の光束が抽出された近赤外光束は同様に穴明きミラー2の周辺で反射し対物レンズ1を介して被検眼Eの眼底Erを照明する。眼底Erで反射した近赤外光束は対物レンズ1、穴明きミラー2の中央部を通過し、合焦レンズ3、ダイクロミラーである跳ね上げミラー7を透過する。そいて、固定ミラー12,14で反射して、CMOSエリアセンサー43に結像する。CMOSセンサー43で撮像した眼底像はLCD44に動画像として表示されるので、撮影者は図示しない操作桿を使ってアライメントを行なう。
無散瞳撮影モードでは、内部固視灯9からの可視光束は可動ミラー8が光路から退避している。そいて、跳ね上げミラー7で反射して合焦レンズ4、穴明きミラー2の中央部、対物レンズ1を経て眼底へ投影され被検眼は内部固視灯8の点灯している光源像を注視することができる。図示しないスイッチによって内部固視灯の発光位置を調節して眼底の向きを調整する。散瞳モードにおいては図示しない外部に設置された外部固視灯を撮影眼とは異なる眼に注視させ眼底の位置を調節する。
散瞳モードでファンダーを使う場合は、図示しないスイッチによって跳ね上げミラー7と可動ミラー8は光路内へ挿入される。眼底で反射した可視光はミラー7と可動ミラー8で反射しファインダー光学系に導かれる。眼底からの光束はデジタルカメラ41へ入射されないため自動合焦制御は行なわれない。ピント合わせは図示しないノブを回転して合焦レンズ4を移動させて行なう。
眼底とのアライメントが完了し撮影スイッチ50を半押しすると、制御部46によって合焦レンズ4をマイナスディオプタ−方向(−方向)へ所定量だけ移動させてからプラスディオプタ−方向(+方向)へ合焦評価値の取得を伴なうスキャンを開始する。この所定量は撮影モードに応じて設定される。
合焦制御については図2以降で説明する。合焦が完了すると図示しない表示や音などで撮影者に通知され撮影スイッチ50を全押しすると、跳ね上げミラー7は跳ね上がる。この動作は、無散瞳モードまたは散瞳モードでファンダーを使う場合である。赤外カットフィルター16が光路内に挿入され(無散瞳モード)、キセノン管23が発光して撮影を行なう。尚、無散瞳モードで取得した合焦評価値のピーク位置は、可視光で眼底を照明する散瞳モードの場合と比較してピントと位置が網膜Erよりやや奥であるため撮影光を発光させる前に合焦レンズを移動させて補正を行なう。
図2(a)から図4(b)は自動合焦を行なう際の合焦レンズの制御を説明したものである。可視光で照明する散瞳モードの場合を(a)、近赤外光で照明する無散瞳モードの場合を(b)で説明する。同一記号は同じ意味を表している。横軸は合焦レンズの移動可能な範囲で、右側が+端で左側が−端である。縦軸プラス側は合焦評価値を示しマイナス側は合焦レンズを駆動する際の時間軸を示す。▽マークは前回の合焦レンズ位置、◎マークは今回の合焦レンズ駆動シーケンスの開始位置、○マークは合焦完了位置を示す。合焦レンズ4を移動のみ行なう場合は実線で、合焦評価値を取得しながら移動する合焦評価値スキャンの場合は破線で示す。L1は閾値で合焦レンズ4の移動の停止位置や折り返し位置を決定する合焦評価値のレベルである。図中の評価値カーブ(合焦評価値のカーブ)は合焦レンズを全範囲スキャンした場合のカーブを描画しているが、実際には破線の範囲の合焦評価値をサンプルしているので、このカーブしか得られない。Wは予め設定された所定量だけ移動することを示す。
図2は合焦レンズが前回位置に対して今回の撮影眼の屈折力が−側に寄った場合、撮影モードによって合焦レンズがどのように制御されるかを示した図である。先ず図2(a)〔散瞳モード〕において撮影スイッチ50が半押しされると、合焦レンズは◎マーク位置から−方向へWだけ移動(M1)し、その位置での合焦評価値を閾値(L1)に設定する。+側に方向を変え合焦評価値スキャン(S1)を開始する。取得した合焦評価値が閾値以下で且つピークを検出していたなら停止し、−方向へピーク位置まで移動(M2)して停止する(○マーク)。これで合焦制御は完了し図示しない表示ないし音などで撮影者に通知される。撮影者はLCDモニター44を見観察して撮影意図する眼底部位であれば撮影スイッチ50を全押しするとキセノン管23が発光して静止画撮影が行なわれる。次に無散瞳モードで撮影する場合について図2(b)を元に説明する。合焦レンズ4の開始位置は同じで対象となる眼底も同じとする。先ず合焦レンズを−方向へWだけ移動させる。この移動量Wは散瞳モードに比べ増加させる。近赤外光で眼底を照明する無散瞳モードでは撮像した眼底像のコントラストは低くなるため合焦評価値は可視光で照明する散瞳モードと比べ低くなる。また合焦評価値カーブの山はピークが低く裾野が広がった形状になる。よって正確に合焦位置を検出するためには合焦スキャン幅を広くとる必要がある。合焦レンズ4を−方向へWだけ移動(M1)したら停止し合焦評価値を閾値(L1)に設定する。+側に方向を変え合焦評価値スキャン(S1)を開始する。以下合焦完了までの動作は散瞳モードの場合と同じである。
散瞳モードと無散瞳モードとでの合焦評価値スキャンの違いを図5に基づいて説明する。図5(a)は散瞳モードの場合である。横軸は合焦レンズ4の移動量で縦軸は合焦評価値である。S1からS10は合焦レンズ4をピッチ幅p1毎に取得した合焦評価値である。眼底像を可視光で照明しているので眼底像のコントラストは高くスキャンして取得した合焦評価値カーブの山の形状は急峻になる。そのため正確にピーク位置を捕らえるにはスキャンする幅(合焦レンズを移動する間隔)を狭くする必要がありスキャン速度を遅くする。無散瞳モード図5(b)で、S1からS11は合焦レンズ4をピッチ幅p2毎に取得した合焦評価値である。近赤外光で眼底像を照明するため眼底像のコントラストは低下する。従って合焦評価値カーブの山の形状は緩やかになる。よって散瞳モードと同じ間隔で合焦値をスキャンする必要はなく間隔を広げられるがスキャンする幅も広げなければならない。しかしスキャン速度は散瞳に比較して高速にできる。したがって合焦スキャンに要する時間は同等で済む。
図3は今回合焦する位置が前回に比べて+側にある例である。先ず散瞳モード(a)であるが、合焦レンズの制御は図2と同じであるので違いのみ説明する。この例ではWだけ移動(M1)し合焦評価値を取得して閾値に設定する。次に+方向に合焦スキャン(S1)を開始する。ピークを検知した際、ピーク値からL1を引いた値(h)と基準値を比べピークが十分に大きな値なら、スキャンした値がピーク値からh/2下回ったらスキャンを止めて、ピーク位置へ移動(M2)する。無散瞳モード(b)においても同様の動作を行なうが、ピーク値からL1を引いた値であるhと比較する基準値は無散瞳モード用に変えて比較を行う。無散瞳モードでは合焦評価値の山はぼけて低く緩やかになるため基準値も低くなる。他の制御については同じである。
図4は今回の合焦位置が前回位置に対して所定量W以上に離れている場合の例である。散瞳モードでは、先ず−方向へWだけ移動(M1)する。合焦評価値を取得して閾値を更新し+方向へスキャン(S1)を開始する。合焦評価値が連続して下降しているためスキャンを停止する。−方向へ開始位置から2Wの位置へ移動(M2)する。合焦評価値を取得して閾値を更新し+方向へスキャン(S2)を開始する。合焦評価値が連続して下降しているためスキャンを停止する。−方向へ開始位置から3Wの位置へ移動(M3)する。合焦評価値を取得して閾値を更新し+方向へスキャン(S3)を開始する。ピークを検知して合焦評価値が閾値を下回ったのでスキャンを停止し−方向へピーク位置まで移動(M4)して合焦制御を終了する。この場合、閾値からピークまでの高さは基準値に達していないためスキャンS3は閾値以下になるまで行なう。無散瞳モードでは、移動量Wが無散瞳用に変更される。無散瞳モードでは合焦評価値カーブが緩やかになるため移動Wは2回繰り返して合焦位置を特定できる。
図7は図2から図4の合焦動作を示すフローチャートである。先ず合焦ルーチンを呼ぶと先頭の「START」から開始して「END」まで実行する。ステップ101で撮影モードの判定を行なう。散瞳モードならステップ102で移動量WをW1に、スキャン速度vをv1に、基準値をS1に設定する。無散瞳モードならステップ103で移動量WをW2に、スキャン速度vをv2に、基準値をS2に設定する。次にステップ104でピークの有無を記憶するピークフラグをクリアし、移動回数Nを1にセット、合焦評価値カーブの山の高さhをクリアする。ステップ105で合焦レンズを開始位置から−方向へN×Wの位置へ移動させる。移動先が−端を越える場合には−端まで移動する。ステップ106で現在位置での合焦評価値を取得して閾値を更新する。ステップ107で+端方向へ合焦評価値を所定の間隔で取得しながら移動を行なう合焦スキャンを開始する。ステップ108で合焦評価値取得を行なう。ステップ109でピーク検出の有無を判定する。ピークの判断は、所定量だけ登った後に所定量だけ下り、且つその間の移動量がある程度の幅を有するなど形状のチェックが行なわれる。ピークがあれはステップ110でピークフラグをセットしてhに合焦評価値のピーク値から閾値を引いた値を設定する。ステップ111でhと基準値を比較して基準値より大きければステップ112で閾値をピーク値からh/2を引いた値に更新する。ステップ113で合焦評価値と閾値が比較して、閾値より小さければステップ114へ進み、大きければステップ115へ進む。ステップ114では+端に到達したかどうか判定され、+端でなければステップ108から繰り返され次のピーク検出を行なう。+端に達したならばステップ117でスキャンは停止する。ステップ120ではピークが検出されないため合焦レンズ4は初期位置へ移動する。初期位置は合焦レンズ4の移動範囲の略中央位置で0ディオプタに相当する位置である。ステップ115ではピークフラグがセットされているかどうか判定する。ピークが検出されていればステップ118でスキャンを停止して、ステップ121で合焦評価値カーブをスプライン曲線などで補完してカーブを求め山の頂上位置を演算して求め合焦レンズ4を移動させて合焦ルーチンを終了(END)する。ステップ115でピークフラグがセットされていなければ、ステップ116で所定回数連続しているか判定する。これは取得した合焦評価値が連続して閾値を下回っているかどうかを判定している。連続していればステップ119へ進み、Nをカウントアップ(N=N+1)スキャンを停止させて、ステップ105から繰り返えす。ステップ116で連続していない場合にはステップ108から繰り返す。
尚、このフローチャートでは移動方向は−側へ合焦値取得を行なうスキャンは+方向で説明したが共に逆方向にしてもよい。またW1とW2、v1、v2の関係は図5で説明したが、W1<W2と、v1<v2の関係になる。つまり散瞳モードのほうが所定量は小さく、スキャン速度は遅くなる。
更に散瞳モードにおいて、可視蛍光や、レッドフリーなどの可視域で撮影波長域をカラー撮影に比べ非常に狭くした撮影方法がある。この場合には上述した散瞳モードより更にコントラストの高い像が得られるので合焦レンズを始めに移動する所定量を更に小さくすることが可能である。
E 被検眼
Er 眼底
41 デジタルカメラ
43 CMOSエリアセンサー
46 制御部
50 撮影スイッチ

Claims (8)

  1. 撮像手段を被検眼の眼底に対して合焦させる合焦レンズが設けられた観察撮影光学系と、撮影モードを選択する撮影モード選択手段と、
    前記撮像手段に結像された眼底像に基づいて算出された合焦評価値に基づいて前記合焦レンズの位置を制御する制御手段と、
    を備えた眼底カメラにおいて、
    前記制御手段は前記撮影モードに基づいて前記合焦レンズの移動の動作を切り替えることを特徴とする眼底カメラ。
  2. 前記制御手段は、前記撮影モードに基づいて前記合焦レンズを移動させる所定量を変えることを特徴とする請求項1記載の眼底カメラ。
  3. 前記制御手段は、前記撮影モードに基づいて前記合焦レンズの速度を変えることを特徴とする請求項1記載の眼底カメラ。
  4. 前記制御手段は、前記撮影モードに基づいて前記合焦評価値の取得を行なう前記合焦レンズの間隔を変えることを特徴とする請求項1記載の眼底カメラ。
  5. 前記撮影モード選択手段は、被検眼の眼底を可視光で照明する散瞳撮影モードと近赤外光で照明する無散瞳撮影モードとのいずれかを選択することを特徴とする請求項1記載の眼底カメラ。
  6. 前記制御手段は前記撮影モード選択手段で無散瞳撮影モードが選択された場合、散瞳撮影モードが選択された場合と比べ前記所定量を増加させることを特徴とする請求項2記載の眼底カメラ。
  7. 前記制御手段は前記撮影モード選択手段で無散瞳撮影モードが選択された場合、散瞳撮影モードが選択された場合と比べ前記合焦レンズの移動すべき速度を増加させることを特徴とする請求項3記載の眼底カメラ。
  8. 前記制御手段は前記撮影モード選択手段で無散瞳撮影モードが選択された場合、散瞳撮影モードが選択された場合と比べ前記合焦レンズを合焦のために移動する間隔を広げることを特徴とする請求項4記載の眼底カメラ。
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