JP2011015689A - ストレプトコッカス・ピオゲネス抗原 - Google Patents

ストレプトコッカス・ピオゲネス抗原 Download PDF

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Abstract

【課題】ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)によって引き起こされる細菌感染の予防および治療のためのストレプトコッカス・ピオゲネス抗原の提供。
【解決手段】ストレプトコッカス・ピオゲネスからの高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片をコードする単離核酸分子。該高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片、そのような抗原の単離方法、およびその特定の使用。
【選択図】なし

Description

本発明は、単離された核酸分子に関し、該核酸分子はストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)の抗原をコードし、該抗原はストレプトコッカス・ピオゲネスによって引き起こされる細菌感染の予防および治療のための医薬の調製に使用するのに適している。
ストレプトコッカス・ピオゲネスはまたA群連鎖球菌(GAS)とも呼ばれるが、重要なグラム陽性細胞外細菌性病原体であって、一般にヒトに感染する。GASは喉または皮膚にコロニーを形成し、幾つかの化膿性の感染症および非化膿性の続発症の原因である。GASは主として子供の疾患であり、ヒトで細菌性咽頭炎、猩紅熱、インペチゴおよび敗血症を含む種々の感染症を引き起こす。何十年にもわたる疫学的研究は、ある種の血清型がそれぞれ喉または皮膚感染と関連している別個の喉および皮膚株という概念に導いた{Cunningham, M., 2000}。GASは、最近、米国で再燃している連鎖球菌中毒性ショック症候群に関連する壊死性筋膜炎の原因であり{Cone, L.ら、1987; Stevens, D., 1992}、皮膚および軟組織に侵入して組織または四肢の破壊に導く「肉食性(flesh eating)細菌」として記載されている。
感染に引き続き、急性リウマチ熱、急性糸球体腎炎および反応性関節炎などの幾つかの連鎖球菌感染後の続発症がヒトで起こる。急性リウマチ熱およびリウマチ性心疾患は最も重篤な自己免疫続発症の一つであり、世界中で子供の障害および死亡に導いている。ストレプトコッカス・ピオゲネスはまた、猩紅熱や壊死性筋膜炎などの幾つかの急性疾患をも引き起こすことがあり、ツレット症候群、チックおよび運動および注意障害と関連付けられている。
A群連鎖球菌は咽喉炎および咽頭炎の最も一般的な細菌病因であり、一般の医療実践、季節依存においてすべての診療所受診の少なくとも16%を占めている{Hope-Simpson, R., 1981}。それは、年齢が5〜15歳の就学年齢の子供が主として罹患する{Cunningham, M., 2000}。すべての年齢が、混雑した状況、たとえば学校において該生物の拡散の影響を被る。GASは正常な微生物叢とは考えられていないが、A群連鎖球菌の咽頭保菌は臨床的な徴候なしで起こりうる。
A群連鎖球菌は、その炭水化物に基づく血清型のLancefield分類法により区別することができ、または塩酸とともに細菌を沸騰させて抽出することのできる表面タンパク質に基づいてMタンパク質に分類される。これにより80を超える血清型が導かれ、これら血清型はまた分子的アプローチによっても分類できる(emm遺伝子)。ストレプトコッカス・ピオゲネスのある種のMタンパク質血清型は主として咽頭炎およびリウマチ熱と関連しており、一方、他のものは主として膿皮症および糸球体腎炎を引き起こすと思われる{Cunningham, M., 2000}。
咽頭炎および場合により中毒性ショックを引き起こすのに関与していると思われるのは、C群およびG群連鎖球菌であり、これらは咽喉培養後に区別されなければならない{Hope-Simpson, R., 1981; Bisno, A.ら、1987}。
現在のところ、連鎖球菌感染は抗生物質療法によってのみ治療できる。しかしながら、抗生物質で治療したものの25〜30%は疾患の再発を示し、および/または粘膜分泌液中に該生物を含んでいる。現在のところ、連鎖球菌感染を回避するのに利用できる予防的な治療(ワクチン)は存在しない。
それゆえ、連鎖球菌感染を予防または改善するのに有効な治療の必要性が依然として存在する。ワクチンは連鎖球菌による感染を予防できるのみならず、宿主組織のコロニー形成をより特異的に予防または改善し、それによって咽頭炎や他の化膿性感染症の発症率を低下させることができる。リウマチ熱、急性糸球体腎炎、敗血症、中毒性ショックおよび壊死性筋膜炎などの非化膿性続発症の排除は、急性感染症の発症率および該生物の保菌の低下の直接の結果である。他の連鎖球菌に対して交差免疫を示すことのできるワクチンはまた、他のすべてのβ溶血性連鎖球菌種、すなわちA群、B群、C群およびG群によって引き起こされる感染症を予防または改善するのに有用であろう。
ワクチンは種々の抗原のあらゆるものを含んでいてよい。抗原の例は、全死菌または弱毒化生物、これら生物/組織のサブ画分、タンパク質、またはその最も単純な形態であるペプチドである。抗原はまた、グリコシル化されたタンパク質またはペプチドの形態で免疫系によって認識されることができ、多糖または脂質であるかまたは含んでいることができる。短いペプチドを用いることができる、なぜなら、たとえば細胞障害性T細胞(CTL)は主要組織複合体(MHC)と結合した通常8〜11アミノ酸長の短いペプチドの形態の抗原を認識するからである。B細胞は4〜5アミノ酸の短い線状エピトープを三次元構造(コンホメーションエピトープ)と同様に認識することができる。持続された抗原特異的な免疫応答を得るには、アジュバントが免疫系に必要なすべての細胞が関与する免疫カスケードを誘発する必要がある。主として、アジュバントは、いわゆる抗原提示細胞(APC)に作用するが、その作用様式には制限されない。これら細胞はまず抗原と出会い、ついでプロセシングを受けたまたは修飾されていない抗原が免疫エフェクター細胞へ提示される。中間の細胞種もまた関与する。適切な特異性を有するエフェクター細胞のみが増殖性の(productive)免疫応答において活性化される。アジュバントはまた抗原および同時に注入した他の因子を局所的に保持する。さらに、アジュバントは他の免疫細胞に対しては化学誘引物質として作用し、または免疫系に対して局所的および/または全身的に刺激剤として作用する。
A群連鎖球菌ワクチンを開発するアプローチは、主としてストレプトコッカス・ピオゲネスの細胞表面Mタンパク質に集中してきた{Bessen, D.ら、1988; Bronze, M.ら、1988}。ストレプトコッカス・ピオゲネスには80を超えるM血清型が存在し、新たな血清型が発見され続けていることから{Fischetti, V., 1989}、限られた数の血清型特異的なMタンパク質またはMタンパク質由来ペプチドの接種は他のすべてのM血清型に対する防御において有効でありそうにないであろう。さらに、Mタンパク質はヒト心臓組織と免疫学的に交差反応するアミノ酸配列を含んでいることが示されており、このことが心臓の弁の障害がリウマチ熱と関連することを説明すると考えられている{Fenderson, P.ら、1989}。
ワクチン開発のために考慮されている他のタンパク質、たとえば、発赤毒素、ストレプトコッカス・ピオゲネスの体外毒素Aおよびストレプトコッカス・パラサンギスの体外毒素Bなどが存在する{Lee, P. K., 1989}。これら毒素に対する免疫は連鎖球菌の中毒性ショックの致命的な徴候を予防する可能性があるが、A群連鎖球菌のコロニー形成を防ぐことはできない。
上記に記載したタンパク質の潜在的なワクチンのための抗原として並びに幾つかのさらなる候補としての使用{Ji, Y.ら、1997; Guzman, C.ら、1999}は、主として同定の容易さや利用できる機会に基づく選択の結果である。ストレプトコッカス・ピオゲネスの効果的で関連性のある抗原を同定することの必要性が存在する。
本発明者らは、特定の病原体、とりわけスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)およびスタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)からの高度免疫血清反応性抗原の同定、単離および製造方法を開発した(WO 02/059148)。しかしながら、生物学的な特性、病原的機能および遺伝的背景の差異を考慮すると、ストレプトコッカス・ピオゲネスはスタフィロコッカス株とは区別される。重要なことに、ストレプトコッカス・ピオゲネスからの抗原の同定のための血清の選択はスタフィロコッカス・アウレウスのスクリーニングに適用されるものとは異なる。この目的のために3つの主要なタイプのヒト血清が回収された。第一に、好ましくは家庭に小さな子供のいる年齢が<45歳未満の健康な成人を、ストレプトコッカス・ピオゲネスの鼻咽頭での保菌について試験した。若い子供の相当の割合がストレプトコッカス・ピオゲネスの保菌者であり、その家族の成員の暴露源であると考えられた。相関的なデータに基づき、ストレプトコッカス・ピオゲネスの保菌者でない暴露個体(家庭において高い保菌率を有する子供)に防御(コロニー形成中和)抗体が存在しそうである。関連性のある血清源について選択できるように、抗ストレプトコッカス・ピオゲネスIgGおよびIgA抗体レベルを測定する一連のELISAを細菌溶解液および培養上澄み液タンパク質で行った。高力価で非保菌者からの血清をゲノムベースの抗原同定に含めた。このヒト血清の選択アプローチは、保菌または非保菌状態が抗体レベルとは関係しないスタフィロコッカス・アウレウスに対して使用したアプローチとは基本的に非常に異なるものである。
第二に、咽頭炎を罹患した患者からの血清試料を特徴付け、同じ仕方で選択した。連鎖球菌感染後の続発症(急性のリウマチ熱や糸球体腎炎など)を罹患した個体から得た血清試料の第三の群は、主として確認の目的で使用した。この後者の群は、これらの患者において高レベルの抗体を誘発するエピトープを排除するのに助かる、というのは連鎖球菌感染後の疾患はGASによって誘発される抗体と関係があり、心筋などのヒト組織に対して反応性であるか、または腎臓の糸球体に有害な免疫複合体を形成するのに関与しているからである。2つの細菌種、ストレプトコッカス・ピオゲネスおよびスタフィロコッカス・アウレウスのゲノムは、それ自体幾つかの重要な違いを示す。ストレプトコッカス・ピオゲネスのゲノムは約1.85Mbを含み、一方、スタフィロコッカス・アウレウスは2.85Mbを有する。これらは、それぞれ38.5%および33%の平均GC含量を有し、コードされた遺伝子の約30〜45%がこれら2つの病原体で一致していない。さらに、これら2つの細菌種は、増殖のために異なる増殖条件および培地を必要とする。ストレプトコッカス・ピオゲネスが厳格にヒトの病原体であるのに対して、スタフィロコッカス・アウレウスは一定の範囲の温血動物でも感染することを見出すことができる。これら2つの病原体によって蒙り得る最も重要な疾患の列挙を以下に示す。スタフィロコッカス・アウレウスは主として院内日和見感染を引き起こす:インペチゴ、毛包炎、膿瘍、せつ、感染裂傷、心内膜炎、髄膜炎、化膿性関節炎、肺炎、骨髄炎、熱傷様皮膚症候群(SSS)、中毒性ショック症候群。ストレプトコッカス・ピオゲネスは主として共同体獲得感染症(community acquired infections)を引き起こす:連鎖球菌咽喉炎(発熱、浸出性扁桃炎、咽頭炎)、連鎖球菌皮膚感染症、猩紅熱、産褥熱、敗血症、丹毒、肛門周辺蜂巣炎、乳様突起炎、中耳炎、肺炎、腹膜炎、創傷感染症、急性糸球体腎炎、急性リウマチ熱、中毒性ショック様症候群、壊死性筋膜炎。
本発明の課題は、ストレプトコッカス・ピオゲネス感染に対するワクチンなどの医薬の開発のための手段を提供することであった。さらに詳細には、課題は、該医薬の製造に使用できるストレプトコッカス・ピオゲネスからの核酸分子または高度免疫血清反応性の抗原の有効で関連性があり、かつ包括的なセットを提供することであった。
それゆえ、本発明は、
(a)配列番号1、4-8、10-18、20、22、24-32、34-35、38-40、43-46、49-51、53-54、57-61、63、65-71、73、75-77、81-82、88、91-94および96-150から選ばれる核酸分子に対して少なくとも70%の配列同一性を有する核酸分子、
(b)(a)の核酸分子に相補的な核酸分子、
(c)(a)または(b)の核酸分子の少なくとも15の連続塩基を含む核酸分子、
(d)(a)、(b)または(c)の核酸分子にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でアニールする核酸分子、
(e)遺伝子コードの縮重を別として、(a)、(b)、(c)または(d)に定める核酸分子にハイブリダイズする核酸分子
よりなる群から選ばれた核酸配列を含む、高度免疫血清反応性の抗原またはその断片をコードする単離核酸分子を提供する。
本発明の好ましい態様によれば、配列の同一性は少なくとも80%、好ましくは少なくとも95%、とりわけ100%である。
さらに、本発明は、
(a)配列番号64から選ばれる核酸分子に対して少なくとも96%の配列同一性を有する核酸分子、
(b)(a)の核酸分子に相補的な核酸分子、
(c)(a)または(b)の核酸分子の少なくとも15の連続塩基を含む核酸分子、
(d)(a)、(b)または(c)の核酸分子にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でアニールする核酸分子、
(e)遺伝子コードの縮重を別として、(a)、(b)、(c)または(d)に定める核酸分子にハイブリダイズする核酸分子
よりなる群から選ばれた核酸配列を含む、高度免疫血清反応性の抗原またはその断片をコードする単離核酸分子を提供する。
他の側面において、本発明は、
(a)配列番号3、36、47-48、55、62、72、80、84、95から選ばれる核酸分子、
(b)(a)の核酸分子に相補的な核酸分子、
(c)遺伝子コードの縮重を別として、(a)、(b)、(c)または(d)に定める核酸分子にハイブリダイズする核酸分子
よりなる群から選ばれた核酸配列を含む単離核酸分子を提供する。
好ましくは核酸分子はDNAまたはRNAである。
本発明の好ましい態様によれば、核酸分子はゲノムDNA、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネスのゲノムDNAから単離される。
本発明に従い、本発明のいずれにもよる核酸分子を含むベクターが提供される。
好ましい態様において、ベクターは本発明による核酸分子によってコードされる高度免疫グロブリン血清反応性の抗原またはその断片の組換え発現用に適合される。
本発明はまた、本発明によるベクターを含む宿主細胞をも提供する。
さらなる側面に従い、本発明は、本発明による核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を含む高度免疫血清反応性の抗原を提供する。
好ましい態様において、アミノ酸配列(ポリペプチド)は、配列番号151、154-158、160-168、170、172、174-182、184-185、188-190、193-196、199-201、203-204、207-211、213、215-221、223、225-227、231-232、238、241-244および246-300よりなる群から選ばれる。
他の好ましい態様において、アミノ酸配列(ポリペプチド)は、配列番号214よりなる群から選ばれる。
さらに好ましい態様において、アミノ酸配列(ポリペプチド)は、配列番号153、186、197-198、205、212、222、230、234、245よりなる群から選ばれる。
さらなる側面に従い、本発明は、表1の縦列「予測される免疫原性アミノ酸」および「同定された免疫原性領域の位置」のアミノ酸配列を含むペプチド;表2の血清反応性エピトープ、とりわけアミノ酸:
配列番号151の4-44, 57-65, 67-98, 101-107, 109-125, 131-144, 146-159, 168-173, 181-186, 191-200, 206-213, 229-245, 261-269, 288-301, 304-317, 323-328, 350-361, 374-384, 388-407, 416-425および1-114; 配列番号152の5-17, 49-64, 77-82, 87-98, 118-125, 127-140, 142-150, 153-159, 191-207, 212-218, 226-270, 274-287, 297-306, 325-331, 340-347, 352-369, 377-382, 390-395および29-226; 配列番号153の4-16, 20-26, 32-74, 76-87, 93-108, 116-141, 148-162, 165-180, 206-219, 221-228, 230-236, 239-245, 257-268, 313-328, 330-335, 353-359, 367-375, 394-403, 414-434, 437-444, 446-453, 456-464, 478-487, 526-535, 541-552, 568-575, 577-584, 589-598, 610-618, 624-643, 653-665, 667-681, 697-718, 730-748, 755-761, 773-794, 806-821, 823-831, 837-845, 862-877, 879-889, 896-919, 924-930, 935-940, 947-955, 959-964, 969-986, 991-1002, 1012-1036, 1047-1056, 1067-1073, 1079-1085, 1088-1111, 1130-1135, 1148-1164, 1166-1173, 1185-1192, 1244-1254および919-929; 配列番号154の5-44, 62-74, 78-83, 99-105, 107-113, 124-134, 161-174, 176-194, 203-211, 216-237, 241-247, 253-266, 272-299, 323-349, 353-360および145-305; 配列番号155の15-39, 52-61, 72-81, 92-97および71-81; 配列番号156の13-19, 21-31, 40-108, 115-122, 125-140, 158-180, 187-203, 210-223, 235-245および173-186; 配列番号157の5-12, 19-27, 29-39, 59-67, 71-78, 80-88, 92-104, 107-124, 129-142, 158-168, 185-191, 218-226, 230-243, 256-267, 272-277, 283-291, 307-325, 331-344, 346-352および316-331; 配列番号158の6-28, 43-53, 60-76, 93-103および21-99; 配列番号159の10-30, 120-126, 145-151, 159-169, 174-182, 191-196, 201-206, 214-220, 222-232, 254-272, 292-307, 313-323, 332-353, 361-369, 389-396, 401-415, 428-439, 465-481, 510-517, 560-568および9-26; 配列番号160の5-29, 39-45, 107-128および1-112; 配列番号161の4-38, 42-50, 54-60, 65-71, 91-102および21-56; 配列番号162の4-13, 19-25, 41-51, 54-62, 68-75, 79-89, 109-122, 130-136, 172-189, 192-198, 217-224, 262-268, 270-276, 281-298, 315-324, 333-342, 353-370, 376-391および23-39; 配列番号163の6-41, 49-58, 62-103, 117-124, 147-166, 173-194, 204-211, 221-229, 255-261, 269-284, 288-310, 319-325, 348-380, 383-389, 402-410, 424-443, 467-479, 496-517, 535-553, 555-565, 574-581, 583-591および474-489; 配列番号164の8-35, 52-57, 66-73, 81-88, 108-114, 125-131, 160-167, 174-180, 230-235, 237-249, 254-262, 278-285, 308-314, 321-326, 344-353, 358-372, 376-383, 393-411, 439-446, 453-464, 471-480, 485-492, 502-508, 523-529, 533-556, 558-563, 567-584, 589-597, 605-619, 625-645, 647-666, 671-678, 690-714, 721-728, 741-763, 766-773, 777-787, 792-802, 809-823, 849-864および37-241, 409-534, 582-604, 743-804; 配列番号165の4-17, 24-36, 38-44, 59-67, 72-90, 92-121, 126-149, 151-159, 161-175, 197-215, 217-227, 241-247, 257-264, 266-275, 277-284, 293-307, 315-321, 330-337, 345-350, 357-366, 385-416および202-337; 配列番号166の4-20, 22-46, 49-70, 80-89, 96-103, 105-119, 123-129, 153-160, 181-223, 227-233, 236-243, 248-255, 261-269, 274-279, 283-299, 305-313, 315-332, 339-344, 349-362, 365-373, 380-388, 391-397, 402-407および1-48; 配列番号167の18-37, 41-63, 100-106, 109-151, 153-167, 170-197, 199-207, 212-229, 232-253, 273-297および203-217; 配列番号168の20-26, 54-61, 80-88, 94-101, 113-119, 128-136, 138-144, 156-188, 193-201, 209-217, 221-229, 239-244, 251-257, 270-278, 281-290, 308-315, 319-332, 339-352, 370-381, 388-400, 411-417, 426-435, 468-482, 488-497, 499-506, 512-521および261-273; 配列番号169の6-12, 16-36, 50-56, 86-92, 115-125, 143-152, 163-172, 193-203, 235-244, 280-289, 302-315, 325-348, 370-379, 399-405, 411-417, 419-429, 441-449, 463-472, 482-490, 500-516, 536-543, 561-569, 587-594, 620-636, 647-653, 659-664, 677-685, 687-693, 713-719, 733-740, 746-754, 756-779, 792-799, 808-817, 822-828, 851-865, 902-908, 920-938, 946-952, 969-976, 988-1005, 1018-1027, 1045-1057, 1063-1069, 1071-1078, 1090-1099, 1101-1109, 1113-1127, 1130-1137, 1162-1174, 1211-1221, 1234-1242, 1261-1268, 1278-1284, 1312-1317, 1319-1326, 1345-1353, 1366-1378, 1382-1394, 1396-1413, 1415-1424, 1442-1457, 1467-1474, 1482-1490, 1492-1530, 1537-1549, 1559-1576, 1611-1616, 1624-1641および1-414, 443-614, 997-1392; 配列番号170の14-42, 70-75, 90-100, 158-181および1-164; 配列番号171の4-21, 30-36, 54-82, 89-97, 105-118, 138-147および126-207; 配列番号172の4-21, 31-66, 96-104, 106-113, 131-142および180-204; 配列番号173の5-23, 31-36, 38-55, 65-74, 79-88, 101-129, 131-154, 156-165, 183-194, 225-237, 245-261, 264-271, 279-284, 287-297, 313-319, 327-336, 343-363, 380-386および11-197, 204-219, 258-372; 配列番号174の4-20, 34-41, 71-86, 100-110, 113-124, 133-143, 150-158, 160-166, 175-182, 191-197, 213-223, 233-239, 259-278, 298-322および195-289; 配列番号175の4-10, 21-35, 44-52, 54-62, 67-73, 87-103, 106-135, 161-174, 177-192, 200-209, 216-223, 249-298, 304-312, 315-329および12-130; 配列番号176の10-27, 33-38, 48-55, 70-76, 96-107, 119-133, 141-147, 151-165, 183-190, 197-210, 228-236, 245-250, 266-272, 289-295, 297-306, 308-315, 323-352, 357-371, 381-390, 394-401, 404-415, 417-425, 427-462, 466-483, 485-496, 502-507, 520-529, 531-541, 553-570, 577-588, 591-596, 600-610, 619-632, 642-665, 671-692, 694-707および434-444; 配列番号177の6-14, 16-25, 36-46, 52-70, 83-111, 129-138, 140-149, 153-166, 169-181, 188-206, 212-220, 223-259, 261-269, 274-282, 286-293, 297-306, 313-319, 329-341, 343-359, 377-390, 409-415, 425-430および360-375; 配列番号178の4-26, 28-48, 54-62, 88-121, 147-162, 164-201, 203-237, 245-251および254-260; 配列番号179の12-21, 26-32, 66-72, 87-93, 98-112, 125-149, 179-203, 209-226, 233-242, 249-261, 266-271, 273-289, 293-318, 346-354, 360-371, 391-400および369-382; 配列番号180の11-38, 44-65, 70-87, 129-135, 140-163, 171-177, 225-232, 238-249, 258-266, 271-280, 284-291, 295-300, 329-337, 344-352, 405-412, 416-424, 426-434, 436-455, 462-475, 478-487および270-312; 配列番号181の5-17, 34-45, 59-69, 82-88, 117-129, 137-142, 158-165, 180-195, 201-206, 219-226, 241-260, 269-279, 292-305, 312-321, 341-347, 362-381, 396-410, 413-432, 434-445, 447-453, 482-487, 492-499, 507-516, 546-552, 556-565, 587-604および486-598; 配列番号182の4-15, 17-32, 40-47, 67-78, 90-98, 101-107, 111-136, 161-171, 184-198, 208-214, 234-245, 247-254, 272-279, 288-298, 303-310, 315-320, 327-333, 338-349, 364-374および378-396; 配列番号183の5-27, 33-49, 51-57, 74-81, 95-107, 130-137, 148-157, 173-184および75-235; 配列番号184の6-23, 47-53, 57-63, 75-82, 97-105, 113-122, 124-134, 142-153, 159-164, 169-179, 181-187, 192-208, 215-243, 247-257, 285-290, 303-310および30-51; 配列番号185の17-29, 44-52, 59-73, 77-83, 86-92, 97-110, 118-153, 156-166, 173-179, 192-209, 225-231, 234-240, 245-251, 260-268, 274-279, 297-306, 328-340, 353-360, 369-382, 384-397, 414-423, 431-436, 452-465, 492-498, 500-508, 516-552, 554-560, 568-574, 580-586, 609-617, 620-626, 641-647および208-219; 配列番号186の4-26, 32-45, 58-72, 111-119, 137-143, 146-159, 187-193, 221-231, 235-242, 250-273, 290-304, 311-321, 326-339, 341-347, 354-368, 397-403, 412-419, 426-432, 487-506, 580-592, 619-628, 663-685, 707-716, 743-751, 770-776, 787-792, 850-859, 866-873, 882-888, 922-931, 957-963, 975-981, 983-989, 1000-1008, 1023-1029, 1058-1064, 1089-1099, 1107-1114, 1139-1145, 1147-1156, 1217-1226, 1276-1281, 1329-1335, 1355-1366, 1382-1394, 1410-1416, 1418-1424, 1443-1451, 1461-1469, 1483-1489, 1491-1501, 1515-1522, 1538-1544, 1549-1561, 1587-1593, 1603-1613, 1625-1630, 1636-1641, 1684-1690, 1706-1723, 1765-1771, 1787-1804, 1850-1857, 1863-1894, 1897-1910, 1926-1935, 1937-1943, 1960-1983, 1991-2005, 2008-2014, 2018-2039および396-533, 1342-1502, 1672-1920; 配列番号187の4-25, 45-50, 53-65, 79-85, 87-92, 99-109, 126-137, 141-148, 156-183, 190-203, 212-217, 221-228, 235-242, 247-277, 287-293, 300-319, 321-330, 341-361, 378-389, 394-406, 437-449, 455-461, 472-478, 482-491, 507-522, 544-554, 576-582, 587-593, 611-621, 626-632, 649-661, 679-685, 696-704, 706-716, 726-736, 740-751, 759-766, 786-792, 797-802, 810-822, 824-832, 843-852, 863-869, 874-879, 882-905および1-113, 210-232, 250-423, 536-564; 配列番号188の4-16, 33-39, 43-49, 54-85, 107-123, 131-147, 157-169, 177-187, 198-209, 220-230, 238-248, 277-286, 293-301, 303-315, 319-379, 383-393, 402-414, 426-432, 439-449, 470-478, 483-497, 502-535, 552-566, 571-582, 596-601, 608-620, 631-643, 651-656, 663-678, 680-699, 705-717, 724-732, 738-748, 756-763, 766-772, 776-791, 796-810, 819-827, 829-841, 847-861, 866-871, 876-882, 887-894, 909-934, 941-947, 957-969, 986-994, 998-1028, 1033-1070, 1073-1080, 1090-1096, 1098-1132, 1134-1159, 1164-1172, 1174-1201および617-635;
配列番号189の7-25, 30-40, 42-64, 70-77, 85-118, 120-166, 169-199, 202-213, 222-244および190-203; 配列番号190の4-11, 15-53, 55-93, 95-113, 120-159, 164-200, 210-243, 250-258, 261-283, 298-319, 327-340, 356-366, 369-376, 380-386, 394-406, 409-421, 425-435, 442-454, 461-472, 480-490, 494-505, 507-514, 521-527, 533-544, 566-574および385-398; 配列番号191の5-36, 66-72, 120-127, 146-152, 159-168, 172-184, 205-210, 221-232, 234-243, 251-275, 295-305, 325-332, 367-373, 470-479, 482-487, 520-548, 592-600, 605-615, 627-642, 655-662, 664-698, 718-725, 734-763, 776-784, 798-809, 811-842, 845-852, 867-872, 879-888, 900-928, 933-940, 972-977, 982-1003および12-190, 276-283, 666-806; 配列番号192の4-38, 63-68, 100-114, 160-173, 183-192, 195-210, 212-219, 221-238, 240-256, 258-266, 274-290, 301-311, 313-319, 332-341, 357-363, 395-401, 405-410, 420-426, 435-450, 453-461, 468-475, 491-498, 510-518, 529-537, 545-552, 585-592, 602-611, 634-639, 650-664および30-80, 89-105, 111-151; 配列番号193の7-29, 31-39, 47-54, 63-74, 81-94, 97-117, 122-127, 146-157, 168-192, 195-204, 216-240, 251-259および195-203; 配列番号194の5-16, 28-34, 46-65, 79-94, 98-105, 107-113, 120-134, 147-158, 163-172, 180-186, 226-233, 237-251, 253-259, 275-285, 287-294, 302-308, 315-321, 334-344, 360-371, 399-412, 420-426および32-50; 配列番号195の8-20, 30-36, 71-79, 90-96, 106-117, 125-138, 141-147, 166-174および75-90; 配列番号196の4-13, 15-33, 43-52, 63-85, 98-114, 131-139, 146-174, 186-192, 198-206, 227-233および69-88; 配列番号197の4-22, 29-35, 59-68, 153-170, 213-219, 224-238, 240-246, 263-270, 285-292, 301-321, 327-346, 356-371, 389-405, 411-418, 421-427, 430-437, 450-467, 472-477, 482-487, 513-518, 531-538, 569-576, 606-614, 637-657, 662-667, 673-690, 743-753, 760-767, 770-777, 786-802および96-230, 361-491, 572-585; 配列番号198の4-12, 21-36, 48-55, 74-82, 121-127, 195-203, 207-228, 247-262, 269-278, 280-289および102-210; 配列番号199の13-20, 23-31, 38-44, 78-107, 110-118, 122-144, 151-164, 176-182, 190-198, 209-216, 219-243, 251-256, 289-304, 306-313および240-248; 配列番号200の5-26, 34-48, 57-77, 84-102, 116-132, 139-145, 150-162, 165-173, 176-187, 192-205, 216-221, 234-248, 250-260および182-198; 配列番号201の10-19, 26-44, 53-62, 69-87, 90-96, 121-127, 141-146, 148-158, 175-193, 204-259, 307-313, 334-348, 360-365, 370-401, 411-439, 441-450, 455-462, 467-472, 488-504および41-56; 配列番号202の5-21, 36-42, 96-116, 123-130, 138-144, 146-157, 184-201, 213-228, 252-259, 277-297, 308-313, 318-323, 327-333および202-217; 配列番号203の6-26, 33-51, 72-90, 97-131, 147-154, 164-171, 187-216, 231-236, 260-269, 275-283および1-127; 配列番号204の4-22, 24-38, 44-58, 72-88, 99-108, 110-117, 123-129, 131-137, 142-147, 167-178, 181-190, 206-214, 217-223, 271-282, 290-305, 320-327, 329-336, 343-352, 354-364, 396-402, 425-434, 451-456, 471-477, 485-491, 515-541, 544-583, 595-609, 611-626, 644-656, 660-681, 683-691, 695-718および297-458; 配列番号205の5-43, 92-102, 107-116, 120-130, 137-144, 155-163, 169-174, 193-213および24-135; 配列番号206の4-25, 61-69, 73-85, 88-95, 97-109, 111-130, 135-147, 150-157, 159-179, 182-201, 206-212, 224-248, 253-260, 287-295, 314-331, 338-344, 365-376, 396-405, 413-422, 424-430, 432-449, 478-485, 487-494, 503-517, 522-536, 544-560, 564-578, 585-590, 597-613, 615-623, 629-636, 640-649, 662-671, 713-721および176-330; 配列番号207の31-37, 41-52, 58-79, 82-105, 133-179, 184-193, 199-205, 209-226, 256-277, 281-295, 297-314, 322-328, 331-337, 359-367, 379-395, 403-409, 417-432, 442-447, 451-460, 466-472および46-62, 296-341; 配列番号208の23-29, 56-63, 67-74, 96-108, 122-132, 139-146, 152-159, 167-178, 189-196, 214-231, 247-265, 274-293, 301-309, 326-332, 356-363, 378-395, 406-412, 436-442, 445-451, 465-479, 487-501, 528-555, 567-581, 583-599, 610-617, 622-629, 638-662, 681-686, 694-700, 711-716および667-684; 配列番号209の20-51, 53-59, 109-115, 140-154, 185-191, 201-209, 212-218, 234-243, 253-263, 277-290, 303-313, 327-337, 342-349, 374-382, 394-410, 436-442, 464-477, 486-499, 521-530, 536-550, 560-566, 569-583, 652-672, 680-686, 698-704, 718-746, 758-770, 774-788, 802-827, 835-842, 861-869および258-416; 配列番号210の7-25, 39-45, 59-70, 92-108, 116-127, 161-168, 202-211, 217-227, 229-239, 254-262, 271-278, 291-300および278-295; 配列番号211の4-20, 27-33, 45-51, 53-62, 66-74, 81-88, 98-111, 124-130, 136-144, 156-179, 183-191および183-195; 配列番号212の12-24, 27-33, 43-49, 55-71, 77-85, 122-131, 168-177, 179-203, 209-214, 226-241および63-238; 配列番号213の4-19, 37-50, 120-126, 131-137, 139-162, 177-195, 200-209, 211-218, 233-256, 260-268, 271-283, 288-308および1-141; 配列番号214の11-17, 40-47, 57-63, 96-124, 141-162, 170-207, 223-235, 241-265, 271-277, 281-300, 312-318, 327-333, 373-379および231-368; 配列番号215の9-33, 41-48, 57-79, 97-103, 113-138, 146-157, 165-186, 195-201, 209-215, 223-229, 237-247, 277-286, 290-297, 328-342および247-260; 配列番号216の7-15, 39-45, 58-64, 79-84, 97-127, 130-141, 163-176, 195-203, 216-225, 235-247, 254-264, 271-279および64-72; 配列番号217の4-12, 26-42, 46-65, 73-80, 82-94, 116-125, 135-146, 167-173, 183-190, 232-271, 274-282, 300-306, 320-343, 351-362, 373-383, 385-391, 402-409, 414-426, 434-455, 460-466, 473-481, 485-503, 519-525, 533-542, 554-565, 599-624, 645-651, 675-693, 717-725, 751-758, 767-785, 792-797, 801-809, 819-825, 831-836, 859-869, 890-897および222-362, 756-896; 配列番号218の11-17, 22-28, 52-69, 73-83, 86-97, 123-148, 150-164, 166-177, 179-186, 188-199, 219-225, 229-243, 250-255および153-170; 配列番号219の4-61, 71-80, 83-90, 92-128, 133-153, 167-182, 184-192, 198-212および56-73; 配列番号220の4-19, 26-37, 45-52, 58-66, 71-77, 84-92, 94-101, 107-118, 120-133, 156-168, 170-179, 208-216, 228-238, 253-273, 280-296, 303-317, 326-334および298-312; 配列番号221の7-13, 27-35, 38-56, 85-108, 113-121, 123-160, 163-169, 172-183, 188-200, 206-211, 219-238, 247-254および141-157; 配列番号222の23-39, 45-73, 86-103, 107-115, 125-132, 137-146, 148-158, 160-168, 172-179, 185-192, 200-207, 210-224, 233-239, 246-255, 285-334, 338-352, 355-379, 383-389, 408-417, 423-429, 446-456, 460-473, 478-503, 522-540, 553-562, 568-577, 596-602, 620-636, 640-649, 655-663および433-440, 572-593; 配列番号223の4-42, 46-58, 64-76, 118-124, 130-137, 148-156, 164-169, 175-182, 187-194, 203-218, 220-227, 241-246, 254-259, 264-270, 275-289, 296-305, 309-314, 322-334, 342-354, 398-405, 419-426, 432-443, 462-475, 522-530, 552-567, 593-607, 618-634, 636-647, 653-658, 662-670, 681-695, 698-707, 709-720, 732-742, 767-792, 794-822, 828-842, 851-866, 881-890, 895-903, 928-934, 940-963, 978-986, 1003-1025, 1027-1043, 1058-1075, 1080-1087, 1095-1109, 1116-1122, 1133-1138, 1168-1174, 1179-1186, 1207-1214, 1248-1267および17-319, 417-563; 配列番号224の6-19, 23-33, 129-138, 140-150, 153-184, 190-198, 206-219, 235-245, 267-275, 284-289, 303-310, 322-328, 354-404, 407-413, 423-446, 453-462, 467-481, 491-500および46-187; 配列番号225の4-34, 39-57, 78-86, 106-116, 141-151, 156-162, 165-172, 213-237, 252-260, 262-268, 272-279, 296-307, 332-338, 397-403, 406-416, 431-446, 448-453, 464-470, 503-515, 519-525, 534-540, 551-563, 578-593, 646-668, 693-699, 703-719, 738-744, 748-759, 771-777, 807-813, 840-847, 870-876, 897-903, 910-925, 967-976, 979-992および21-244, 381-499, 818-959; 配列番号226の19-29, 65-75, 90-109, 111-137, 155-165, 169-175および118-136; 配列番号227の15-20, 30-36, 55-63, 73-79, 90-117, 120-127, 136-149, 166-188, 195-203, 211-223, 242-255, 264-269, 281-287, 325-330, 334-341, 348-366, 395-408, 423-429, 436-444, 452-465および147-155; 配列番号228の11-18, 21-53, 77-83, 91-98, 109-119, 142-163, 173-181, 193-208, 216-227, 238-255, 261-268, 274-286, 290-297, 308-315, 326-332, 352-359, 377-395, 399-406, 418-426, 428-438, 442-448, 458-465, 473-482, 488-499, 514-524, 543-553, 564-600, 623-632, 647-654, 660-669, 672-678, 710-723, 739-749, 787-793, 820-828, 838-860, 889-895, 901-907, 924-939, 956-962, 969-976, 991-999, 1012-1018, 1024-1029, 1035-1072, 1078-1091, 1142-1161および74-438; 配列番号229の4-31, 41-52, 58-63, 65-73, 83-88, 102-117, 123-130, 150-172, 177-195, 207-217, 222-235, 247-253, 295-305, 315-328, 335-342, 359-365, 389-394, 404-413および156-420; 配列番号230の4-42, 56-69, 98-108, 120-125, 210-216, 225-231, 276-285, 304-310, 313-318, 322-343および79-348; 配列番号231の12-21, 24-30, 42-50, 61-67, 69-85, 90-97, 110-143, 155-168および53-70; 配列番号232の4-26, 41-54, 71-78, 88-96, 116-127, 140-149, 151-158, 161-175, 190-196, 201-208, 220-226, 240-247, 266-281, 298-305, 308-318, 321-329, 344-353, 370-378, 384-405, 418-426, 429-442, 457-463, 494-505, 514-522および183-341; 配列番号233の4-27, 69-77, 79-101, 117-123, 126-142, 155-161, 171-186, 200-206, 213-231, 233-244, 258-263, 269-275, 315-331, 337-346, 349-372, 376-381, 401-410, 424-445, 447-455, 463-470, 478-484, 520-536, 546-555, 558-569, 580-597, 603-618, 628-638, 648-660, 668-683, 717-723, 765-771, 781-788, 792-806, 812-822および92-231, 618-757; 配列番号234の11-47, 63-75, 108-117, 119-128, 133-143, 171-185, 190-196, 226-232, 257-264, 278-283, 297-309, 332-338, 341-346, 351-358, 362-372および41-170; 配列番号235の6-26, 50-56, 83-89, 108-114, 123-131, 172-181, 194-200, 221-238, 241-259, 263-271, 284-292, 304-319, 321-335, 353-358, 384-391, 408-417, 424-430, 442-448, 459-466, 487-500, 514-528, 541-556, 572-578, 595-601, 605-613, 620-631, 634-648, 660-679, 686-693, 702-708, 716-725, 730-735, 749-755, 770-777, 805-811, 831-837, 843-851, 854-860, 863-869, 895-901, 904-914, 922-929, 933-938, 947-952, 956-963, 1000-1005, 1008-1014, 1021-1030, 1131-1137, 1154-1164, 1166-1174および20-487, 757-1153; 配列番号236の10-34, 67-78, 131-146, 160-175, 189-194, 201-214, 239-250, 265-271, 296-305および26-74, 91-100, 105-303; 配列番号237の9-15, 19-32, 109-122, 143-150, 171-180, 186-191, 209-217, 223-229, 260-273, 302-315, 340-346, 353-359, 377-383, 389-406, 420-426, 460-480および10-223, 231-251, 264-297, 312-336; 配列番号238の5-28, 76-81, 180-195, 203-209, 211-219, 227-234, 242-252, 271-282, 317-325, 350-356, 358-364, 394-400, 405-413, 417-424, 430-436, 443-449, 462-482, 488-498, 503-509, 525-537および22-344; 配列番号239の5-28, 42-54, 77-83, 86-93, 98-104, 120-127, 145-159, 166-176, 181-187, 189-197, 213-218, 230-237, 263-271, 285-291, 299-305, 326-346, 368-375, 390-395および1-151;
配列番号240の6-34, 48-55, 58-64, 84-101, 121-127, 143-149, 153-159, 163-170, 173-181, 216-225, 227-240, 248-254, 275-290, 349-364, 375-410, 412-418, 432-438, 445-451, 465-475, 488-496, 505-515, 558-564, 571-579, 585-595, 604-613, 626-643, 652-659, 677-686, 688-696, 702-709, 731-747, 777-795, 820-828, 836-842, 845-856, 863-868, 874-882, 900-909, 926-943, 961-976, 980-986, 992-998, 1022-1034, 1044-1074, 1085-1096, 1101-1112, 1117-1123, 1130-1147, 1181-1187, 1204-1211, 1213-1223, 1226-1239, 1242-1249, 1265-1271, 1273-1293, 1300-1308, 1361-1367, 1378-1384, 1395-1406, 1420-1428, 1439-1446, 1454-1460, 1477-1487, 1509-1520, 1526-1536, 1557-1574, 1585-1596, 1605-1617, 1621-1627, 1631-1637, 1648-1654, 1675-1689, 1692-1698, 1700-1706, 1712-1719, 1743-1756および91-263; 配列番号241の4-16, 75-90, 101-136, 138-144, 158-164, 171-177, 191-201, 214-222, 231-241, 284-290, 297-305, 311-321, 330-339, 352-369, 378-385, 403-412, 414-422, 428-435, 457-473, 503-521, 546-554, 562-568, 571-582, 589-594, 600-608, 626-635, 652-669, 687-702, 706-712, 718-724, 748-760, 770-775および261-272; 配列番号242の4-19, 30-41, 46-57, 62-68, 75-92, 126-132, 149-156, 158-168, 171-184, 187-194, 210-216, 218-238, 245-253, 306-312, 323-329, 340-351, 365-373, 384-391, 399-405, 422-432, 454-465, 471-481, 502-519, 530-541, 550-562, 566-572, 576-582, 593-599, 620-634, 637-643, 645-651, 657-664, 688-701および541-551; 配列番号243の6-11, 17-25, 53-58, 80-86, 91-99, 101-113, 123-131, 162-169, 181-188, 199-231, 245-252および84-254; 配列番号244の13-30, 71-120, 125-137, 139-145, 184-199および61-78; 配列番号245の9-30, 38-53, 63-70, 74-97, 103-150, 158-175, 183-217, 225-253, 260-268, 272-286, 290-341, 352-428, 434-450, 453-460, 469-478, 513-525, 527-534, 554-563, 586-600, 602-610, 624-640, 656-684, 707-729, 735-749, 757-763, 766-772, 779-788, 799-805, 807-815, 819-826, 831-855および568-580; 配列番号246の11-21, 29-38および5-17; 配列番号247の2-9; 配列番号248の4-10, 16-28および7-18, 26-34; 配列番号249の10-16および1-15; 配列番号250の4-11; 配列番号251の4-40, 42-51および37-53; 配列番号252の4-21および22-29; 配列番号253の2-11; 配列番号254の9-17, 32-44および1-22; 配列番号255の19-25, 27-32および15-34; 配列番号256の4-12, 15-22および11-33; 配列番号257の10-17, 24-30, 39-46, 51-70および51-61; 配列番号258の6-19; 配列番号259の6-11, 21-27, 31-54および11-29; 配列番号260の4-10, 13-45および11-35; 配列番号261の4-14, 23-32および11-35; 配列番号262の14-39, 45-51および15-29; 配列番号263の4-11, 14-28および4-17; 配列番号264の4-16および2-16; 配列番号265の4-10, 12-19, 39-50および6-22; 配列番号266の2-13; 配列番号267の4-11, 22-65および3-19; 配列番号268の17-23, 30-35, 39-46, 57-62および30-49; 配列番号269の4-19および14-22; 配列番号270の2-9; 配列番号271の7-18, 30-43および4-12; 配列番号272の4-30, 39-47および5-22; 配列番号273の6-15および14-29; 配列番号274の4-34および23-35; 配列番号275の4-36, 44-57, 65-72および14-27; 配列番号276の4-18および11-20; 配列番号277の5-19; 配列番号278の18-36および6-20; 配列番号279の4-10, 19-34, 41-84, 96-104および50-63; 配列番号280の4-9, 19-27および8-21; 配列番号281の4-16, 18-28および22-30; 配列番号282の4-15および21-35; 配列番号283の4-17および3-13; 配列番号284の4-12および4-18; 配列番号285の4-24, 31-36および29-45; 配列番号286の12-22, 34-49および21-32; 配列番号287の4-17および22-32; 配列番号288の4-16, 25-42および7-28; 配列番号289の4-10および7-20; 配列番号290の4-11, 16-36, 39-54および28-44; 配列番号291の5-20, 29-54および14-29; 配列番号292の24-33および10-22; 配列番号293の10-51, 54-61および43-64; 配列番号294の7-1および2-17; 配列番号295の11-20および6-20; 配列番号296の4-30, 34-41および19-28; 配列番号297の11-21; 配列番号298の4-16, 21-26および9-38; 配列番号299の4-12, 15-27, 30-42, 66-72および10-24; 配列番号300の8-17および11-20;および配列番号246の2-19; 配列番号247の1-12; 配列番号248の21-38; 配列番号254の2-22; 配列番号255の15-33; 配列番号256の11-32; 配列番号259の11-28; 配列番号260の10-27; 配列番号261の9-26; 配列番号263の4-16; 配列番号266の1-18; 配列番号273の12-29; 配列番号276の6-23; 配列番号277の1-21; 配列番号279の47-64; 配列番号285の28-45; 配列番号287の18-35; 配列番号291の14-31; 配列番号292の7-24; 配列番号299の8-25; 配列番号300の1-20; 配列番号151の18-33; 配列番号151の62-72; 配列番号152の118-131; 配列番号154の195-220; 配列番号154の215-240; 配列番号154の255-280, 配列番号155の72-81; 配列番号156の174-186; 配列番号157の317-331; 配列番号158の35-59; 配列番号158の54-84; 配列番号158の79-104; 配列番号159の33-58; 配列番号159の81-101; 配列番号159の136-150; 配列番号159の173-186; 配列番号159の231-251; 配列番号161の22-48; 配列番号162の24-39; 配列番号163の475-489; 配列番号164の38-56; 配列番号164の583-604; 配列番号165の202-223; 配列番号165の222-247; 配列番号165の242-267; 配列番号165の262-287; 配列番号165の282-307; 配列番号165の302-327; 配列番号166の25-48; 配列番号167の204-217; 配列番号168の259-276; 配列番号169の121-139; 配列番号169の260-267; 配列番号169の215-240; 配列番号170の115-140; 配列番号172の182-204; 配列番号173の144-153; 配列番号173の205-219; 配列番号174の196-206; 配列番号174の240-249; 配列番号174の272-287; 配列番号174の199-223; 配列番号174の218-237; 配列番号175の226-249; 配列番号175の287-306; 配列番号176の430-449; 配列番号177の361-375; 配列番号178の241-260; 配列番号181の483-502; 配列番号182の379-396; 配列番号184の31-51; 配列番号186の1436-1460; 配列番号186の1455-1474; 配列番号186の1469-1487; 配列番号187の215-229; 配列番号187の534-561; 配列番号187の59-84; 配列番号187の79-104; 配列番号188の618-635; 配列番号189の191-203; 配列番号190の386-398; 配列番号191の65-83; 配列番号192の90-105; 配列番号192の112-136; 配列番号193の290-209; 配列番号194の33-50; 配列番号195の76-90; 配列番号196の70-88; 配列番号197の418-442; 配列番号197の574-585; 配列番号198の87-104; 配列番号198の124-148; 配列番号198の141-152; 配列番号199の241-248; 配列番号200の183-198; 配列番号201の40-57; 配列番号202の202-217; 配列番号203の50-74; 配列番号203の69-93; 配列番号203の88-112; 配列番号203の107-127; 配列番号205の74-92; 配列番号206の207-232; 配列番号206の227-252; 配列番号206の247-272; 配列番号207の47-60; 配列番号207の297-305; 配列番号207の312-337; 配列番号208の667-384; 配列番号210の279-295; 配列番号211の179-198; 配列番号213の27-51; 配列番号213の46-70; 配列番号213の65-89; 配列番号213の84-108; 配列番号213の112-141; 配列番号215の248-260; 配列番号216の59-78; 配列番号218の154-170; 配列番号219の57-73; 配列番号220の297-314; 配列番号221の142-157; 配列番号222の428-447; 配列番号222の573-593; 配列番号223の523-544; 配列番号223の46-70; 配列番号223の65-89; 配列番号223の84-108; 配列番号223の122-151; 配列番号224の123-142; 配列番号225の903-921; 配列番号226の119-136; 配列番号227の142-161; 配列番号228の258-277; 配列番号228の272-300; 配列番号228の295-322; 配列番号229の311-343; 配列番号229の278-304; 配列番号230の131-150; 配列番号230の195-218; 配列番号231の53-70; 配列番号232の184-208; 配列番号232の222-246; 配列番号232の241-265; 配列番号232の260-284; 配列番号232の279-303; 配列番号232の317-341; 配列番号233の678-696; 配列番号235の88-114; 配列番号235の464-481; 配列番号236の153-172; 配列番号236の137-155, 166-184; 配列番号236の215-228; 配列番号237の37-51; 配列番号237の53-75; 配列番号237の232-251; 配列番号237の318-336; 配列番号238の305-315; 配列番号238の131-156; 配列番号241の258-275; 配列番号243の107-137; 配列番号243の138-162; 配列番号243の157-181; 配列番号243の195-227; 配列番号244の62-78; 配列番号245の567-584を含むペプチドよりなる群から選ばれた高度免疫血清反応性の抗原の断片を提供する。
本発明はまた、本発明による1またはそれ以上の核酸分子を適当な発現系で発現させることを含む、本発明によるストレプトコッカス・ピオゲネスの高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の製造方法をも提供する。
さらに、本発明はまた、本発明によるベクターで適当な宿主細胞を形質転換またはトランスフェクションすることを含む、本発明によるストレプトコッカス・ピオゲネスの高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を発現する細胞の製造方法を提供する。
本発明に従い、本発明で定義される高度免疫血清反応性の抗原またはその断片または本発明で定義される核酸分子を含む医薬組成物、とりわけワクチンが提供される。
好ましい態様において、医薬組成物はさらに、ポリカチオン性ポリマー、とりわけポリカチオン性ペプチド、免疫促進デオキシヌクレオチド(ODN)、少なくとも2つのLysLeuLysモチーフを含むペプチド、とりわけKLKL5KLK、神経刺激性の化合物、とりわけヒト成長ホルモン、ミョウバン、フロイントの完全または不完全アジュバントまたはこれらの組合せよりなる群から好ましくは選ばれる免疫促進物質をさらに含む。
さらに好ましい態様において、免疫促進物質は、ポリカチオン性ポリマーと免疫促進デオキシヌクレオチドとの組合せか、または少なくとも2つのLysLeuLysモチーフを含むペプチドと免疫促進デオキシヌクレオチドとの組合せである。
さらに一層好ましい態様において、ポリカチオン性ポリマーはポリカチオン性ペプチド、とりわけポリアルギニンである。
本発明によれば、医薬製剤の製造のための、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネス感染に対するワクチンの製造のための、本発明による核酸分子または本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の使用が提供される。
また、本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の少なくとも選択された部分に結合する抗体、または少なくとも有効なその部分が本発明により提供される。
好ましい態様において、抗体はモノクローナル抗体である。
他の好ましい態様において、抗体の有効な部分はFabフラグメントを含む。
さらに好ましい態様において、抗体はキメラ抗体である。
さらに好ましい態様において、抗体はヒト化抗体である。
本発明はまた、本発明による抗体を産生するハイブリドーマ細胞株をも提供する。
さらに、本発明は、以下の工程を特徴とする本発明による抗体の製造方法を提供する:
・本発明により定められる高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を非ヒト動物に投与することにより該動物において免疫応答を開始させ、
・該動物から抗体含有体液を取り出し、ついで
・該抗体含有体液をさらなる精製工程に供することにより該抗体を製造する。
従って、本発明は、以下の工程を特徴とする本発明による抗体の製造方法を提供する:
・本発明により定められる高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を非ヒト動物に投与することにより該動物において免疫応答を開始させ、
・該動物から脾臓または脾細胞を取り出し、
・該脾臓または脾細胞のハイブリドーマ細胞を産生させ、
・該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に特異的なハイブリドーマ細胞を選択およびクローニングし、
・該クローニングしたハイブリドーマ細胞の培養により抗体を産生させ、および任意にさらなる精製工程を行う。
上記方法に従って提供されまたは製造される抗体は、ストレプトコッカス・ピオゲネス感染の治療のための医薬の調製に用いることができる。
他の側面によれば、本発明は、本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に結合するアンタゴニストを提供する。
そのような本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に結合しうるアンタゴニストは、以下の工程を含む方法により同定することができる:
(a)本発明による単離したまたは固定化した高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を候補アンタゴニストと、該候補アンタゴニストの該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片への結合に応答して検出可能なシグナルを提供することのできる成分の存在下、該候補アンタゴニストの該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片への結合を可能にする条件下で接触させ、ついで
(b)該アンタゴニストの該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片への結合に応答して生成されるシグナルの存在または不在を検出する。
本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片のその相互作用パートナーへの相互作用活性を低減または抑制しうるアンタゴニストは、以下の工程を含む方法により同定することができる:
(a)本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその高度免疫血断片を用意し、
(b)該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に対する相互作用パートナー、とりわけ本発明による抗体を用意し、
(c)該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を該相互作用パートナーと相互作用させて相互作用複合体を生成させ、
(d)候補アンタゴニストを用意し、
(e)該候補アンタゴニストと該相互作用複合体との間で競合反応を起こさせ、
(f)該候補アンタゴニストが該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片と該相互作用パートナーとの相互作用活性を低減または抑制するか否かを決定する。
本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片は、該本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の相互作用パートナーの単離および/または精製および/または同定に用いることができる。
本発明はまた、本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の発現に関連する疾患をインビトロで診断する方法であって、本発明による該高度免疫血清反応性の抗原および断片をコードする核酸配列の存在または本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の存在を検出することを含む方法をも提供する。
本発明はまた、細菌感染、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネス感染をインビトロで診断する方法であって、本発明による該高度免疫血清反応性の抗原および断片をコードする核酸配列の存在または本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の存在を検出することを含む方法をも提供する。
さらに、本発明は、本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片へのペプチド結合を生成するための該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の使用を提供し、その際、該ペプチドはアンチカリン(anticaline)である。
本発明はまた、機能性の核酸を製造するための本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の使用を提供し、その際、該機能性核酸はアプタマーおよびシュピーゲルマー(spiegelmers)よりなる群から選ばれる。
本発明による核酸分子はまた、機能性のリボ核酸分子の製造に使用することができ、その際、該機能性のリボ核酸は、リボザイム、アンチセンス核酸およびsiRNAよりなる群から選ばれる。
本発明は有利にも、複数のヒト血漿プールおよびストレプトコッカス・ピオゲネスのゲノムに由来する表面発現ライブラリーからの抗体調製物を用いてストレプトコッカス・ピオゲネスから同定した、単離した核酸分子およびそれによってコードされる高度免疫血清反応性の抗原およびその断片の有効で関連性があり、かつ包括的なセットを提供する。それゆえ、本発明は、ストレプトコッカス・ピオゲネス感染に対して有効な抗体の調製およびストレプトコッカス・ピオゲネス感染に対して有効な化合物の同定の手順に有用なストレプトコッカス・ピオゲネス抗原、ワクチン、診断薬および製品という広く切望された必要性を達成するものである。
有効なワクチンは、すべての株で発現され、ストレプトコッカス・ピオゲネスの細胞表面成分に対する高親和性で豊富な抗体を誘発することのできるタンパク質またはポリペプチドから構成されていなければならない。抗体は、オプソニン作用のためにIgG1および/またはIgG3、および付着の中和および毒性作用のためにいずれのIgGサブタイプおよびIgAでなければならない。化学的に定められたワクチンは全細胞ワクチン(弱毒化または死菌)に比べて明らかに優れているに違いない、なぜならヒト組織と交差反応したりオプソニン作用を抑制するストレプトコッカス・ピオゲネスの成分{Whitnack, E.ら、1985}は排除することができ、防御抗体および/または防御免疫応答を誘発する個体タンパク質を選択することができるからである。
本発明で用いたアプローチは、A群連鎖球菌タンパク質またはペプチドとヒト血清中に存在する抗体との相互作用に基づいている。ヒト免疫系によってストレプトコッカス・ピオゲネスに対して産生されヒト血清中に存在する抗体は、抗原タンパク質のインビボ発現およびその免疫原性を示している。さらに、前もって選択した血清のプールを用いて細菌表面ディスプレイ発現ライブラリーによって同定される抗原タンパク質は、第二または第三のスクリーニングにおいて個々の選択したまたは生成した血清によりプロセシングを受ける。それゆえ、本発明は、医薬組成物として、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネスによる感染を予防するワクチンとしての有効で関連性があり、かつ包括的なA群連鎖球菌抗原のセットを提供する。
本発明による包括的な抗原のセットを同定するための抗原同定プログラムでは、少なくとも2つの異なる細菌表面発現ライブラリーを幾つかの血清プールまたは血漿画分または他のプールした抗体含有体液(抗体プール)を用いてスクリーニングする。抗体プールは、ストレプトコッカス・ピオゲネスの抗原性化合物について試験した血清回収物、たとえば全細胞抽出物および培養上澄みタンパク質に由来する。好ましくは、2つの別個の血清回収物を使用する:1.非常に安定な抗体レパートリー:非保菌者で以前の遭遇を克服したかまたは急性の疾患または徴候を示すことのないストレプトコッカス・ピオゲネスの現在の保菌者である正常な成人、臨床的に健康な人々、2.病原微生物の存在によって急性に誘発された抗体:種々の徴候の急性疾患(たとえば、ストレプトコッカス・ピオゲネス咽頭炎、創傷感染および菌血症)を罹患した患者。血清は、高度免疫性であるとされ、それゆえ本発明に適用されるスクリーニング法において関連性があるとされるために、複数のA群連鎖球菌特異的抗原と反応することができなければならない。ヒト免疫系によって連鎖球菌に対して産生されヒト血清中に存在する抗体は、抗原タンパク質のインビボ発現およびその免疫原性を示すものである。
本発明に用いる発現ライブラリーは、すべての可能な抗原、たとえばストレプトコッカス・ピオゲネスのすべての表面タンパク質に由来する抗原の発現を可能にするものでなければならない。細菌表面ディスプレイライブラリーは、細菌宿主膜{Georgiou, G., 1997; Etz, H.ら、2001}での幾つかの選択した外膜タンパク質(LamB、BtuB、FhuA)上のA群連鎖球菌の発現されたペプチド配列の(全)セットを提示する細菌宿主の組換えライブラリーにより表されるであろう。組換え発現ライブラリーを用いる利点の一つは、同定した高度免疫血清反応性の抗原がさらなる組換えDNA法やクローニング工程を必要とすることなく該高度免疫血清反応性の抗原を発現するスクリーニングおよび選択したクローンのコード配列の発現によって即時に産生できることである。
本発明により記載したプログラムによって同定した抗原の包括的なセットは、1またはそれ以上のスクリーニングによりさらに分析される。それゆえ、免疫原性であるとして同定した選択したペプチドに対して生成させた個体抗体調製物または抗体を用いる。好ましい態様によれば、2回目のスクリーニングのための個体抗体調製物は、A群連鎖球菌の急性感染を罹患した患者、とりわけ一定の最小レベルを超える抗体力価、たとえば試験したヒト(患者または健康な個体)血清の80百分順位よりも高い、好ましくは90百分順位よりも高い、とりわけ95百分順位よりも高い抗体力価を示す患者から得る。そのような高力価の個体抗体調製物を2回目のスクリーニングに用いることにより、ストレプトコッカス・ピオゲネスからの高度免疫血清反応性の抗原およびその断片の非常に選択的な同定が可能となる。
高処理量のスクリーニング手順の後、組換えタンパク質としてまたは原核生物発現系で発現することのできない場合にインビトロで翻訳した生成物として発現された選択した抗原タンパク質、または同定した抗原ペプチド(合成により製造)を、大きな血清コレクション(>100非感染、>50患者血清)を用いて免疫原性の評価のための一連のELISAおよびウエスタンブロッティングアッセイによる2回目のスクリーニングで試験する。
個体抗体調製物(選択した血清であってもよい)は、最初のスクリーニングからすべての期待のもてる候補からの高度免疫血清反応性の抗原の選択的な同定を可能にすることが重要である。それゆえ、好ましくは少なくとも10の個体抗体調製物(すなわち、選択した病原体感染を罹患した少なくとも10人の異なる個体からの抗体調製物(たとえば、血清))をこれらの抗原を2回目のスクリーニングで同定するのに用いるべきである。もちろん、10未満の個体調製物を用いることも可能であるが、少ない数の個体抗体調製物では工程の選択性は最適ではない。一方、所定の高度免疫血清反応性の抗原(または抗原性のその断片)が少なくとも10の個体抗体調製物、好ましくは少なくとも30、とりわけ少なくとも50の個体抗体調製物により認識されるなら、高度免疫血清反応性の抗原はまた適切な同定に充分選択的である。高度免疫血清反応性の抗原は、もちろん、できるだけ多くの個体調製物で試験することができる(たとえば、100を超える、あるいは1,000を超える)。
それゆえ、本発明の方法による高度免疫血清反応性の抗体調製物の関連する部分は、好ましくは少なくとも10、さらに好ましくは少なくとも30、とりわけ少なくとも50の個体抗体調製物でなければならない。あるいは(または組み合わせて)、高度免疫血清反応性の抗原はまた2回目のスクリーニングに用いたすべての個体抗体調製物の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、とりわけ少なくとも40%で同定されてよい。
本発明の好ましい態様によれば、2回目のスクリーニングのための個体抗体調製物を調製する(または抗体調製物として用いる)血清は、ストレプトコッカス・ピオゲネス(たとえば、溶解液、細胞壁成分および組換えタンパク質などのこの病原体の調製物)に対するその力価により選択される。好ましくは、病原体の全体(全溶解液または全菌体)を抗原としてELISAに用いる場合には、4,000Uを超える、とりわけ6,000Uを超える全IgA力価、および/または10,000Uを超える、とりわけ12,000U(U=単位、所定の希釈で読みとったOD405nmから計算)を超えるIgG力価であるものは選択される。
連鎖球菌に対してヒト免疫系によって産生されヒト血清中に存在する抗体は、抗原タンパク質のインビボ発現およびその免疫原性を示すものである。抗体による線状エピトープの認識は、4〜5アミノ酸の短い配列に基づくことができる。もちろん、これらの短いペプチドが所定の抗体をインビボで誘発しうることを必ずしも意味するものではない。この理由から、定められたペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質は、それが選択されたタンパク質に対する抗体をインビボで誘発する能力について動物(主としてマウス)でさらに試験される。
好ましい抗原は細胞表面に位置するかまたは分泌され、それゆえ細胞外で接近できるものである。細胞壁タンパク質に対する抗体は2つの目的を果たす:すなわち、接着の抑制および食作用の促進。分泌タンパク質に対する抗体は、毒素またはビルレント成分としての該タンパク質の機能の中和において有益である。細菌が分泌タンパク質を介して相互に情報伝達することも知られている。これらタンパク質に対する中和抗体は、連鎖球菌種間または連鎖球菌種内での増殖促進クロストーク(cross-talk)を妨害するであろう。バイオインフォーマティクス分析(シグナル配列、細胞壁局在シグナル、膜貫通ドメイン)は、細胞表面の局在または分泌を評価するうえで有用であることがわかっている。実験アプローチとしては、対応ペプチドおよびタンパク質を用いたヒト血清からの抗体の単離、および細菌表面ディスプレイスクリーニングにより選択した(ポリ)ペプチドに対する免疫血清のマウスでの生成が挙げられる。ついで、これら血清を以下のアッセイにおいて試薬として3回目のスクリーニングに用いる:異なる条件下で増殖させたA群連鎖球菌の細胞表面染色(FACS、顕微鏡)、中和能(毒素、接着)の決定、およびオプソニン作用および食作用の促進(インビトロ食作用アッセイ)。
この目的のため、細菌の大腸菌クローンを直接マウスに注射し、免疫血清を採取し、機能的なオプソニン性抗体または中和抗体について関連するインビトロアッセイで試験する。別法として、ペプチドまたはタンパク質を基質として用いて特異的な抗体をヒトまたはマウス血清から精製することができる。
ストレプトコッカス・ピオゲネスに対する宿主防禦は、主として生得の免疫機構に依存している。ワクチン接種によりオプソニン性および中和型の高親和性抗体を誘発させることは、生得の免疫系が細菌および毒素を排除するのを助ける。このことは、本発明による方法をA群連鎖球菌抗原タンパク質の同定のための最適の手段にしている。
皮膚および粘膜は連鎖球菌の侵入に対する優れた障壁である。しかしながら、一旦皮膚または粘膜が破られると、非獲得細胞性防禦の最初のラインが補体および食細胞、とりわけ多形核白血球(PMN)を介した協同作用を開始する。これら細胞は侵入する細菌を排除するうえでの基礎とみなすことができる。連鎖球菌は主として細胞外性の病原体であり、主要な抗連鎖球菌獲得応答は免疫系の体液部門から生じ、3つの主要な機構により媒体される:すなわち、オプソニン作用の促進、毒素の中和、および接着の抑制。オプソニン作用は、それが有効な食作用に必要であるゆえに特に重要であると考えられている。有効なオプソニン作用のためには、IgG分子のFcフラグメントまたは活性化C3bに対するレセプターを介してPMNによって認識されるように微生物の表面は抗体および補体因子で覆われなければならない。オプソニン作用の後、連鎖球菌は食作用を受け、殺菌される。細菌の細胞表面上の特異的な抗原に結合した抗体は、PMNに付着するためのおよび食作用を促進するためのリガンドとして働く。アドヒーシンおよび他の細胞表面タンパク質に結合した正に同じ抗体は、接着を中和し、コロニー形成を防ぐことが予期される。それゆえ、本発明により提供されるような抗原の選択は、動物モデルまたはヒトにおける感染に対する防禦に導くであろうものを同定するのに極めて適している。
本明細書で使用する本発明による抗原同定法によれば、以下に記載するように、本発明は驚くべきことに、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネスの包括的な新規な核酸および新規な高度免疫血清反応性の抗原およびその断片のセットを提供することができる。一つの側面によれば、本発明はとりわけ、配列番号1-150に示す配列である高度免疫血清反応性の抗原をコードするヌクレオチド配列に関し、高度免疫血清反応性の抗原を表す対応のコードされたアミノ酸配列は配列番号151-300に示してある。
本発明の好ましい態様によれば、配列番号1, 4-8, 10-18, 20, 22, 24-32, 34-35, 38-40, 43-46, 49-51, 53-54, 57-61, 63, 65-71, 73, 75-77, 81-82, 88, 91-94および96-150に示すヌクレオチド配列に対してその全長にわたって70%の同一性を示す核酸分子が提供される。最も極めて好ましいのは、配列番号1, 4-8, 10-18, 20, 22, 24-32, 34-35, 38-40, 43-46, 49-51, 53-54, 57-61, 63, 65-71, 73, 75-77, 81-82, 88, 91-94および96-150に示す核酸分子に対してその全長にわたって少なくとも80%または少なくとも85%同一である領域を含む核酸である。この点、同分子に対してその全長にわたって少なくとも90%, 91%, 92%, 93%, 94%, 95%または96%同一である核酸分子が特に好ましい。さらに、少なくとも97%同一であるものが非常に好ましく、少なくとも98%および少なくとも99%同一であるものが特に非常に好ましく、少なくとも99%または99.5%同一であるものがさらに好ましく、100%同一性がとりわけ好ましい。さらに、この側面で好ましい態様は、配列番号1, 4-8, 10-18, 20, 22, 24-32, 34-35, 38-40, 43-46, 49-51, 53-54, 57-61, 63, 65-71, 73, 75-77, 81-82, 88, 91-94および96-150に示す核酸によってコードされる成熟ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保持している高度免疫血清反応性の抗原またはその断片(ポリペプチド)をコードする核酸である。
同一性とは、当該技術分野で知られ本明細書で使用するように、配列同士を比較することによって決定される、2またはそれ以上のポリペプチド配列間または2またはそれ以上のポリヌクレオチド配列間の関係である。当該技術分野において、同一性はまた、場合に応じてポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列の鎖のマッチングによって決定される、そのような配列間での配列の関連性の度合いをも意味する。同一性は容易に計算することができる。2つのポリヌクレオチドまたは2つのポリペプチド配列間の同一性を測定する多くの方法が存在するが、この語は当業者にはよく知られている(たとえば、Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987)。同一性を決定する好ましい方法は、試験する配列間で最大のマッチングが得られるようにデザインされている。同一性を決定する方法はコンピュータープログラムにコーティングされている。2つの配列間の同一性を決定する好ましいコンピュータープログラム法としては、これらに限られるものではないが、GCGプログラムパッケージ{Devereux, J.ら、1984}、BLASTP、BLASTNおよびFASTA{Altschul, S.ら、1990}が挙げられる。
本発明の他の側面によれば、配列番号64に示す核酸配列に対して少なくとも96%の同一性を示す核酸分子が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、配列番号3, 36, 47-48, 55, 62, 72, 80, 84, 95に示す核酸配列と同一の核酸分子が提供される。
本発明による核酸分子はまた、第二の選択肢として、上記第一の選択肢として記載した核酸に少なくとも本質的に相補的な核酸分子であってもよい。本明細書において相補的とは、ある核酸鎖が第二の核酸鎖とワトソン−クリック型塩基対形成により塩基対を形成することを意味する。本明細書において本質的に相補的とは、塩基対が各鎖の塩基の全部では起こらず、あるパーセントの塩基が塩基対を形成しないかまたは間違った塩基対形成をするものを意味する。正しく塩基対形成するパーセントは、好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは80%、さらに一層好ましくは90%であり、最も好ましくは90%よりも高いいずれかのパーセントである。70%マッチング塩基のパーセントはホモロジーとして考えられ、この程度のマッチング塩基対を有するハイブリダイゼーションはストリンジェントであると考えられることに注意すべきである。この種のストリンジェントなハイブリダイゼーションのためのハイブリダイゼーション条件は、Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley and Sons, Inc., 1987)から採用することができる。さらに詳細には、ハイブリダイゼーション条件は以下のとおりであってよい:
・ハイブリダイゼーションを、たとえば5xSSPE、5xデンハルト試薬、0.1%SDS、100g/mLの開裂DNA中、68℃で行う
・0.2xSSC、O.1%SDS中、42℃で中くらいのストリンジェンシーの洗浄を行う
・0.1xSSC、0.1%SDS中、68℃で高ストリンジェンシーの洗浄を行う
GC含量が50%のゲノムDNAは約96℃のTを有する。1%のミスマッチのためには、Tを約1℃下げる。
さらに、本明細書に記載するさらなるハイブリダイゼーション条件のいずれも原則として適用することができる。
もちろん、本発明によって同定されるポリペプチド分子と同じポリペプチド分子をコードするすべての核酸配列分子が所期のコード配列の開示によって包含される、というのは遺伝コードの縮重は、そのような縮重核酸分子の数が大きい場合であっても所期のポリペプチド分子をコードするすべての可能な核酸分子を明白に決定するのに直接適用されるからである。このことはまた、所期のポリペプチドの断片がワクチン接種に関連して、たとえば能動または受動免疫として使用するのに適したポリペプチドをコードする限りにおいて、かかる断片にも当てはまる。
本発明による核酸分子はまた、第三の選択肢として、上記で概説した本発明による核酸分子の第一および第二の選択肢による核酸分子の少なくとも15塩基の連なりを含む核酸であってもよい。好ましくは、これら塩基は塩基の隣接した連なりを形成する。しかしながら、該連なりが幾つかの塩基によって分断された2またはそれ以上の部分からなることも本発明の範囲に包含される。
本発明による核酸分子はまた、第四の選択肢として、上記で概説した第一、第二、および第三の選択肢による本発明の核酸のいずれかとストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でアニールする核酸分子であってもよい。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は典型的には本明細書に記載するものである。
最後に、本発明による核酸分子はまた、第五の選択肢として、遺伝子コードの縮重を別として上記で概説した第一、第二、第三、および第四の選択肢による本発明のいずれかの核酸分子による核酸分子のいずれかとハイブリダイズする核酸分子であってもよい。この種の核酸分子は、本発明による核酸分子が本発明による高度免疫血清反応性の抗原またはその断片をコードしているのが好ましいという事実と関連している。この種の核酸分子は、本発明による核酸分子の検出、それゆえストレプトコッカス・ピオゲネスなどの各微生物およびこの種の微生物が関係する疾患または疾患状態の診断に特に有用である。好ましくは、ハイブリダイゼーションは上記第四の選択肢と関連して記載したストリンジェントな条件下で起こるまたは行う。
本明細書において用いる核酸分子は、一般にあらゆるリボ核酸分子またはデオキシリボ核酸分子をいい、修飾していないRNAまたはDNAまたは修飾したRNAまたはDNAであってよい。それゆえ、たとえば、本明細書において用いる核酸分子は、とりわけ、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖RNAの混合物であるDNA、および一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、DNAとRNAを含むハイブリッド分子(一本鎖または、より典型的には二本鎖、または三本鎖、または一本鎖領域と二本鎖領域の混合物であってよい)をいう。さらに、本明細書で用いる核酸分子は、RNAまたはDNAまたはRNAとDNAの両者を含む三本鎖の領域をいう。そのような領域の鎖は、同じ分子からまたは異なる分子からのものであってよい。これら領域は、これら分子の1またはそれ以上のすべてを含んでいてよいが、より典型的にはこれら分子の幾つかの一定の領域のみを含んでいる。三重らせん領域の分子の一つは、しばしばオリゴヌクレオチドである。本明細書において用いる核酸分子なる語は、1またはそれ以上の修飾塩基を含む上記DNAまたはRNAを包含する。それゆえ、安定性やその他の理由により修飾した骨格を有するDNAまたはRNAは、本明細書において用いるに際して「核酸分子」とよばれる。さらに、イノシンなどの異常な塩基、またはトリチル化塩基などの修飾塩基(2つの例のみを挙げる)を含むDNAまたはRNAは、本明細書において用いるに際して「核酸分子」とよばれる。DNAおよびRNAには当業者に知られた多くの有用な目的にかなう極めて多数の修飾を施しうることが評価されるであろう。本明細書において用いる核酸分子なる語は、そのような化学的、酵素的または代謝的に修飾した形態の核酸分子、並びにウイルスおよび細胞(とりわけ、単純な細胞および複合した細胞を含む)のDNAおよびRNA特性の化学的形態を包含する。核酸なる語はまた、しばしばオリゴヌクレオチドと称される短い核酸分子をも包含する。「ポリヌクレオチド」および「核酸」または「核酸分子」は、本明細書ではしばしば同義で用いられる。
本発明で提供される核酸分子はまた、ストレプトコッカス・ピオゲネスのコード領域の配列表に示す核酸分子の配列よりも長いものおよび短いものである多数の独特の断片をも包含し、これらは標準クローニング法により生成することができる。独特であるためには、断片は他の既知の核酸配列と区別するに充分なサイズでなければならず、選択したストレプトコッカス・ピオゲネスの断片をGenBankなどのコンピューターデータベース中のヌクレオチド配列と比較することにより容易に決定できる。
さらに、修飾は、本発明により包含される核酸分子およびポリペプチドに対して行うことができる。たとえば、核酸によってコードされるポリペプチドに影響を及ぼさないヌクレオチド置換を行うことができ、それゆえ高度免疫血清反応性の抗原またはその断片をコードする核酸分子はいずれも本発明により包含される。
さらに、本発明によって提供される高度免疫血清反応性の抗原またはその断片をコードする核酸分子はいずれも、標準クローニング法などの標準法を用い、ストレプトコッカス・ピオゲネスの調節配列であるか異種の調節配列であるかを問わず所望の調節配列、異種のリーダー配列、異種のマーカー配列または異種のコード配列に機能的に連結させて融合タンパク質を生成することができる。
本発明の核酸分子は、mRNAまたはcRNAなどのRNAの形態、またはたとえばクローニングにより得られまたは化学合成法によりまたはそれらの組合せにより製造されたcDNAおよびゲノムDNAを含むDNAの形態であってよい。DNAは三本鎖、二本鎖または一本鎖であってよい。一本鎖DNAは、コード鎖(センス鎖としても知られる)であってもよいし、または非コード鎖(アンチセンス鎖ともよばれる)であってもよい。
本発明はさらに、配列表に示す削減した(deducted)ストレプトコッカス・ピオゲネスのアミノ酸配列を有する高度免疫血清反応性の抗原およびその断片の断片、アナログおよび誘導体をコードする上記核酸分子の変異体に関する。核酸分子の変異体は、天然に存在する対立遺伝子変異体などの天然に存在する変異体であってもよいし、または天然に存在することが知られていない変異体であってもよい。そのような核酸分子の天然に存在しない変異体は、核酸分子、細胞または生物体に適用するものを含む突然変異誘発法により作成することができる。
この観点での変異体には、上記核酸分子とヌクレオチドの置換、欠失または付加によって異なっている変異体がある。置換、欠失または付加には1またはそれ以上のヌクレオチドが関与していてよい。変異体はコード領域または非コード領域またはその両者で変化させることができる。コード領域での変化は、保存的なまたは非保存的なアミノ酸の置換、欠失または付加を生成する。好ましいのは、配列表に示すストレプトコッカス・ピオゲネスの配列であって、そのうちの幾つか、5〜10、1〜3、2、1または0のアミノ酸が置換、欠失または付加された(またはこれらの組み合わせ)ものを有する、変異体、アナログ、誘導体または断片、または断片の変異体、アナログまたは誘導体をコードする核酸分子である。特に好ましいのは、配列表に示すストレプトコッカス・ピオゲネスポリペプチドの特性および活性を変化させないサイレントな置換、付加および欠失である。この観点から特に好ましいのはまた、保存された置換である。
本発明によるペプチドおよび断片はまた、好ましくは所期のエピトープの1または2のアミノ酸がたとえば{Tourdot, S.ら、2000}に記載の規則に従って修飾または置換された修飾エピトープ並びにそのような修飾エピトープをコードする核酸配列をも包含する。
エピトープのT細胞活性化能を改善、保存または少なくとも有意に妨害しないアミノ酸交換によって本発明のエピトープから得られるエピトープもまた本発明によるエピトープに包含されることは明らかである。それゆえ、本発明のエピトープはまた、ストレプトコッカス・ピオゲネス由来の当初の配列を含んでいないが同じかまたは好ましくは改善されたT細胞応答を誘起するエピトープをも包含する。これらエピトープは「ヘテロクリティック(heteroclitic)」とよばれる;これらエピトープはMHC/HLA分子に対して同様または好ましくは一層大きな親和性を有する必要があり、当初のエピトープに向けられたT細胞レセプター(TCR)を同様または好ましくは一層強く刺激する能力を有する必要がある。
ヘテロクリティックエピトープは合理的なデザインによって、すなわち、たとえば{Rammensee, H.ら、1999}によって記載されているようにMHC/HLAへの結合への個々の残基の寄与を考慮に入れ、これをTCRと相互作用する可能性のある残基を系統的に交換し、得られた配列を当初にエピトープに向けられたT細胞を用いて試験することと組み合わせることによって、得ることができる。そのようなデザインは当業者であれば過度の実験を要することなく行うことができる。
他の可能性は、当初のエピトープに向けられたT細胞を用いたペプチドライブラリーのスクリーニングを含む。好ましい方法は合成ペプチドライブラリーのポジショナルスキャニングである。そのようなアプローチは、たとえば{Hemmer, B.ら、1999}およびその中で引用された文献に詳細に記載されている。
本発明に由来するアミノ酸配列によって示されるエピトープまたはヘテロクリティックエピトープに代わるものとして、これらエピトープをミミックする物質、たとえば「ペプチデミメチカ(peptidemimetica)」または「レトロ−インベルソ−ペプチド(retro-inverso-peptides)」を応用できる。
改善されたエピトープのデザインの他の側面は、T細胞を刺激する能力を増大させる物質でこれらエピトープを調合(formulation)または修飾することである。これらにはTヘルパー細胞エピトープ、脂質またはリポソームまたはWO01/78767に記載されているような好ましい修飾が含まれる。
エピトープのT細胞刺激能を増大させる他の方法は、免疫促進物質、たとえばインターロイキン-2, -7, -12, -18、クラスIおよびIIインターフェロン(IFN)、とりわけIFN-ガンマ、GM-CSF、TNF-アルファ、flt3-リガンドなどのサイトカインまたはケモカインとともに調合することである。
本発明の核酸分子アッセイに関して本明細書でさらに検討するように、たとえば、本発明の上記核酸分子は、本発明のポリペプチドをコードする完全長のcDNAおよびゲノムクローンを単離するため、および本発明の核酸分子と高い配列類似性を有する他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離するため、RNA、cDNAおよびゲノムDNAのハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。そのようなプローブは、一般に少なくとも15塩基を含むであろう。好ましくは、そのようなプローブは、少なくとも20、少なくとも25または少なくとも30塩基を有し、少なくとも50塩基を有していてもよい。特に好ましいプローブは、少なくとも30塩基を有し、50塩基またはそれ以下、たとえば30、35、40、45、または50塩基を有するであろう。
たとえば、本発明の核酸分子のコード領域は、既知のDNA配列を用いてオリゴヌクレオチドプローブを合成し、関連するライブラリーをスクリーニングすることによって単離することができる。つぎに、本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識オリゴヌクレオチドを用いてcDNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスクリーニングし、ライブラリーのどの成員にプローブがハイブリダイズしたかを決定する。
本発明の核酸分子およびポリペプチドは、とりわけ核酸分子アッセイと関連してさらに検討するように、疾患、とりわけヒト疾患の治療剤および診断剤の開発のための試薬および材料として用いることができる。
オリゴヌクレオチドである本発明の核酸分子は、本明細書で同定したストレプトコッカス・ピオゲネスの遺伝子が全体としてまたは一部として血液などの感染組織に存在および/または転写されているか否かを決定するため、本明細書に記載した方法、好ましくはPCRに用いることができる。そのような配列はまた、病原体が達成した感染の段階および感染のタイプの診断においても有用性を有するであろう。この目的や他の目的のため、本明細書に記載する本発明による核酸の少なくとも一つを含むアレイを用いることができる。
本発明による核酸分子は、核酸分子およびこれら核酸分子を含む生物または試料の検出に用いることができる。好ましくは、そのような検出は診断のため、さらに好ましくはストレプトコッカス・ピオゲネスの存在または存在量と関係または連関する疾患の診断のためである。
ストレプトコッカス・ピオゲネスに感染した真核生物(本明細書では「個体」ともいう)、とりわけ哺乳動物、および特にヒトは、様々な方法によりDNAレベルで検出することができる。ストレプトコッカス・ピオゲネスを他の生物から識別するのに好ましい候補を得ることができる。
本発明は、配列表に示す核酸分子の配列を有する核酸分子の上昇した発現レベルを個体から単離または得た試料から決定することを含む、ストレプトコッカス・ピオゲネス感染から生じる疾患の診断方法を提供する。核酸分子の発現は、核酸分子の定量のために当該技術分野でよく知られた方法のいずれか、たとえば、PCR、RT−PCR、Rnase保護、ノーザンブロッティング、本明細書に記載する他のハイブリダイゼーション法およびアレイを用いて測定することができる。
本明細書において単離とは、その天然の状態から「ヒトの手により」分離したことを意味する;すなわち、それが天然に存在するなら、それが当初の環境から変えられているかまたは除去されている、またはその両者であることを意味する。たとえば、この語を本明細書において用いるに際して、生きた生物中にその天然の状態にて天然に存在する天然の核酸分子またはポリペプチドは「単離」されていないが、その天然の状態の共存する物質から分離された同核酸分子またはポリペプチドは「単離」されている。単離の一部としてまたは単離後、そのような核酸分子は他の核酸分子、たとえばDNAと組み合わせて、たとえば突然変異誘発のため、融合タンパク質を生成するため、および宿主中で増殖または発現するために用いることができる。単離した核酸分子は、単独またはベクターなどの他の核酸分子と組み合わせて宿主細胞、培養液または全生物体に導入することができる。宿主細胞、培養液または全生物体に導入されたら、そのようなDNAは、この語を本明細書において用いるに際して、なお単離されているといえる、なぜならこれらDNAはそれらが天然に存在する形態または環境にないからである。同様に、核酸分子およびポリペプチドは組成物、たとえば培地調合物、核酸分子またはポリペプチドをたとえば細胞中に導入するための溶液、たとえば化学反応または酵素反応のための組成物または溶液に存在することができ、これら組成物は天然には存在しない組成物であり、その中で核酸分子またはポリペプチドはこの語が本明細書で用いられる意味の範囲において単離されているといえる。
本発明による核酸は化学的に合成することができる。あるいは、本発明による核酸は当業者に知られた方法によりストレプトコッカス・ピオゲネスから単離することができる。
本発明の他の側面によれば、新規な高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の包括的なセットが本明細書に記載の抗原同定法を用いることにより提供される。本発明の好ましい態様では、本明細書に記載の核酸分子のいずれかによってコードされるアミノ酸配列を含む高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片が提供される。本発明の他の好ましい態様では、配列番号151, 154-158, 160-168, 170, 172, 174-182, 184-185, 188-190, 193-196, 199-201, 203-204, 207-211, 213, 215-221, 223, 225-227, 231-232, 238, 241-244および246-300に示すポリペプチド配列よりなる群から選ばれたアミノ酸配列を含む高度免疫血清に反応性の抗原の新規なセットおよびその断片が提供される。本発明のさらに好ましい態様では、配列番号214に示すポリペプチド配列よりなる群から選ばれたアミノ酸配列を含む高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片が提供される。本発明のさらになお好ましい態様では、配列番号153, 186, 197-198, 205, 212, 222, 230, 234, 245に示すポリペプチド配列よりなる群から選ばれたアミノ酸配列を含む高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片が提供される。
本発明で提供される高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、配列番号に示すいずれかのポリペプチド、並びに配列番号に示すポリペプチドと少なくとも70%の同一性、好ましくは配列番号に示すポリペプチドに対して少なくとも80%または85%の同一性、さらに好ましくは配列番号に示すポリペプチドに対して少なくとも90%の類似性(さらに好ましくは少なくとも90%の同一性)、およびさらに一層好ましくは配列番号に示すポリペプチドに対して少なくとも95%, 96%, 97%, 98%, 99%または99.5%の類似性(さらに一層好ましくは少なくとも95%, 96%, 97%, 98%, 99%または99.5%の同一性)を有するポリペプチドを含み、そのようなポリペプチドの部分、一般に少なくとも4アミノ酸、さらに好ましくは少なくとも8アミノ酸、さらに一層好ましくは少なくとも30アミノ酸、さらに一層好ましくは少なくとも50アミノ酸、たとえば4, 8, 10, 20, 30, 35, 40, 45または50アミノ酸を含むポリペプチドの部分も含む。
本発明はまた、これら高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の断片、アナログ、および誘導体にも関する。そのアミノ酸配列が配列番号に示すものである抗原に言及する場合の「断片」、「誘導体」および「アナログ」なる語は、そのような高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片と本質的に同じ生物学的機能または活性を保持しているポリペプチドを意味する。
高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の断片、誘導体またはアナログは、(1)1またはそれ以上のアミノ酸残基が保存的または非保存的アミノ酸残基(好ましくは保存的アミノ酸残基)で置換されており、そのような置換されたアミノ酸残基が遺伝子コードによってコードされているものであるかまたはコードされていないものであるもの、または(2)1またはそれ以上のアミノ酸残基が置換基を含むもの、または(3)成熟した高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片が他の化合物、たとえば、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の半減期を増大させる化合物(たとえば、ポリエチレングリコール)に融合しているもの、または(4)付加的なアミノ酸、たとえば、リーダーまたは分泌配列または成熟した高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片の精製に用いられる配列またはプロタンパク質配列が成熟した高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片に融合しているものであってよい。そのような断片、誘導体およびアナログは、本明細書の教示から当業者の範囲内であると思われる。
本発明はまた、異なるストレプトコッカス・ピオゲネス単離物の抗原に関する。そのようなホモログは本明細書に開示した核酸配列およびアミノ酸配列に基づいて容易に単離することができる。今日、80を超えるMタンパク質血清型が区別されており、そのタイプ分けはemm遺伝子の5'末端の可変領域に基づいている(たとえば、Vitaliら、2002を参照)。それゆえ、抗原の存在はすべてのM血清型について決定することができる。さらに、sic遺伝子について記載されているように(Hoeら、2001)、種々のM血清型における特定の抗原の変動性(variability)を決定することもできる。種々のM血清型がそれが引き起こす疾患の種類に及ぼす影響は最近の論評でまとめられている(Cunningham, 2000)。とりわけ、2つのグループの血清型を区別することができる:
(1)咽頭炎および猩紅熱を引き起こすもの(たとえば、M血清型1, 3, 5, 6, 14, 18, 19, 24)
(2)膿皮症および連鎖球菌皮膚感染症を引き起こすもの(たとえば、M血清型2, 49, 57, 59, 60, 61)。
このことは、ワクチンとしてまたは一般に特定の疾患をターゲティングする医薬として使用するうえでの抗原の関連性を同定する基礎となりうる。
たとえば、CDCのホームページ(http://www.cdc.gov/ncidod/biotech/strep/emmtypes.htm)からの情報は、種々のM血清型の関係を示す系統樹を与えている。さらに関連する文献は、Vitaliら、Journal of Clinical Microbiology 40:679-681. (2002)(分子的emmタイプ分け法)、Enrightら、Infection and Immunity 69:2416-2427 (2001)(別の分子的タイプ分け法(MLST))、Hoeら、The Journal of Infectious Diseases 183:633-639. (2001)(多くの異なる血清型における一つの抗原(sic)の変化の例)およびCunningham, CLINICAL MICROBIOLOGY REVIEWS 13:470-511 (2000)(GAS病因論に関する概説)である。上記アドレスにはすべてのemm型が完全に列挙されており、ダウンロードが可能である。
系統樹はWisconsin Package Version 10.1、Genetics Computer Group (GCG)、Madison programs Pileup、Distances、およびGrowtreeを逐次使用することにより構築した。基本的に、シグナル配列の22残基と83のさらなるN末端残基とを用いてアラインメント(データベースからの選択配列を含む)に使用した。選択した配列は、新たなemm名称103-124(以下の表に記載)並びにそれらの最も近接した「古典的な」Mタンパク質マッチを含む。この分析はC末端が任意に切り取られている点で限界があるが、これは該系統樹がオパシティーファクター(opacity factor)陽性株のM配列のクラスターをオパシティーファクター株陰性のM配列から分離している点で典型的な結果である。
emm型/以前の名称-GenBankアクセス番号-単離された国-最も近接したN末端Mタンパク質配列マッチ(%同一性):
emm103/st2034 U74320 PNG, Bra, Egy, Mal,Nep, NZ, US M87 (66%)
emm104/st2034 AF056300 PNG, Egy, Mal,Nep, NZ, US M66 (72%)
emm105/st4529 AF060227 Mal, Nep, NZ, US M5 (45%)
emm106/st4532 AF077666 Mal, Egy, Iran, Nep M27G (71%)
emm107/st4264 AF163686 Mal, NZ M25 (52%)
emm108/st4547 AF052426 Mal, Bra, Egy, Ira, NZ M70 (84%)
emm109/st3018 AF077667 Mal, Egy, NZ M28 (74%)
emm110/st4935 U92492 Ind, Bul, NZ, Rus, US M13 (60%)
emm111/st4973 AF128960 Ind, Bra, Nep, US M80 (40%)
emm112/stCmuk16 AF091806 Thi, Bra, Rus, US M27L/77 (59%)
emm113/st2267 AF078068 NZ, Thai, Chi M13 (50%)
emm114/st2967 U50338 US, Can, Gam, NZ, PNG M73 (80%)
emm115/st2980 AF028712 US, Bra, Rus M36 (64%)
emm116/st2370 AF156180 US, Nep, NZ M52 (60%)
emm117/st436 AF058801 US M13 (59%)
emm118/st448 AF058802 US, Bra, Egy, Nep, NZ M49 (79%)
emm119/st3365 AF083874 US, Br, Nep M52 (59%)
emm120/st1135 AF296181 Egy M56 (78%)
emm121/st1161 AF296182 Egy M64 (64%)
emm122/st1432 AF222860 Egy, Rus, Nep M18 (40%)
emm123/st6949AF213451Arg, US, NZM80 (68%)
st1160/emm124AF149048 and AF018178 Egy, Mal, NZM2 (82%)
略語:Arg, アルゼンチン;Bra, ブラジル;Bul, ブルガリア;Can, カナダ;Chi, チリ;Egy, エジプト;Gam, ガンビア;Ind, インド;Ira, イラン;Mal, マレーシア;Nep, ネパール;NZ, ニュージーランド;PNG, パプアニューギニア;Thi, タイ;Rus, ロシア;US, 米国、%:血清学的に特徴付けたLancefield型からの予測された50の成熟N末端残基への最も近接した成熟Mタンパク質配列のマッチング。
emm型および配列型:
多くの場合、emm配列参照株はRebecca Lancefield博士のM型コレクションから直接得られたものである。そのような株はRCLと称する。
「emm」で始まる配列は、この型によって示される単離物がCDC連鎖球菌研究所以外に幾つかの関連研究所によって分析されたことを示している。「新たな」各emm型であるemm94〜emm124は、重篤な疾患の発現から回収した複数の独立した単離物によって表され、国際的なGAS関連研究所に入手可能なすべてのタイプ分け血清ストックでタイプ分けすることのできないMタンパク質であり、正常ヒト血液中で増殖させることによってインビトロで食作用阻止特性を示す。「st」(sequence type)で始まるemm配列は、関連研究所のすべてによって完全に確認されてはいない。
GAS遺伝学:
血清オパシティーファクター陽性(SOF+)株に対する抗血清が株特異的な仕方でOF活性を示すことは長い間知られてきた。それゆえ、少なくとも60の別個のsof(血清オパシティーファクター(serum opacity factor))遺伝子を表すsof遺伝子の500-2700塩基可変領域をGASオパシティーファクター陽性株(および興味深いことに、OF陰性emm12単離物とemm/M型12とに共通して見出されるホモログ)から分析した。sof遺伝子配列は、emm型内では通常よく保存されているものの、異なるGAS株の間では顕著に変異していることがわかった。それゆえ、重要な株としては、emm1, emm100, emm101, emm102, emm103, emm104, emm105, emm106, emm107, emm108, emm109, emm11, emm110, emm111, emm112, emm113, emm114, emm115, emm116, emm117, emm118, emm119, emm12, emm120, emm121, emm122, emm123, emm124, emm13L, emm14, emm15, emm17, emm18, emm19, emm2, emm22, emm23, emm24, emm25, emm26, emm27G, emm28, emm29, emm3, emm30, emm31, emm32, emm33, emm34, emm36, emm37, emm38, emm39, emm4, emm40, emm41, emm42, emm43, emm44, emm46, emm47, emm48, emm49, emm5, emm50, emm51, emm52, emm53, emm54, emm55, emm56, emm57, emm58, emm59, emm6, emm60, emm61 , emm62 , emm63, emm64, emm65, emm66, emm67, emm68, emm69, emm70, emm71, emm72, emm73, emm74, emm75, emm76, emm77, emm78, emm79, emm8, emm80, emm81 , emm82, emm83, emm84, emm85, emm86, emm87, emm88, emm89, emm9, emm90, emm91, emm92, emm93, emm94, emm95, emm96, emm97, emm98, emm99 ,st1389, st1731, st1759, st1815 , st1967, st1969, st1rp31, st11014, st2037, st204, st211, st213, st2147, st1207, st245, st2460, st2461, st2463, st2904, st2911, st2917, st2926, st2940, st369, st3757, st3765, st3850, st5282, st6735, st7700, st809, st833, st854, st980584, stck249, stck401, std432, std631, std633, stIL103, stIL62, stns292, stns554, sts104, stc1400, stc1741, stc36, stc3852, stc5344, stc5345, stc57, stc6979, stc74a, stc839, stg10, stg11, stg1389, stg166b, stg1750, stg2078, stg3390, stg4222, stg4545, stg480, stg4831, stg485, stg4974, stg5063, stg6, stg62647, stg643, stg652, stg653, stg663, stg840, stg93464, stg97, stL1376, stL1929およびstL2764が挙げられる。
この観点から本発明の特に好ましい態様は、配列表に示す高度免疫血清に反応性の抗原、その変異体、アナログ、誘導体および断片、および該断片の変異体、アナログおよび誘導体である。さらに、そのような高度免疫血清に反応性の抗原、その変異体、アナログ、誘導体および断片、および該断片の変異体、アナログおよび誘導体を含む融合ポリペプチドもまた本発明に包含される。そのような融合ポリペプチドおよびタンパク質並びにそれらをコードする核酸分子は、融合タンパク質をコードする組換えポリ核酸を産生および発現するための標準組換え法を含む標準法を用いて容易に製造することができる。
好ましい変異体は、保存的なアミノ酸置換によって参照とは異なっているものである。そのような置換は、ポリペプチド中の所定のアミノ酸を同様の特性の他のアミノ酸で置換するものである。保存的置換として典型的なのは、脂肪族アミノ酸Ala, Val, LeuおよびIle相互間での置換、ヒドロキシル残基SerおよびThrの交換、酸性残基AspおよびGluの交換、アミド残基AsnおよびGlnの交換、塩基性残基LysおよびArgの交換および芳香族残基PheおよびTyr間での置換である。
この観点から特に好ましいのは、配列表に示すポリペプチドのアミノ酸配列において、幾つか、若干、5〜10, 1〜5, 1〜3, 2, 1または0のアミノ酸残基の置換、欠失または付加またはそれらの組合せを有する、変異体、アナログ、誘導体および断片、および該断片の変異体、アナログおよび誘導体である。これらの中で特に好ましいのは、本発明のポリペプチドの特性および活性を変えることのないサイレントな置換、付加および欠失である。この観点から同様に好ましいのは保存的な置換である。最も好ましいのは置換されていない配列表に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドである。特に適したアミノ酸置換は、本願による配列表に開示した配列のホモログに含まれるものである。それゆえ、本明細書に開示する抗原またはエピトープの適当な配列誘導体としては、ストレプトコッカス・ピオゲネスの1またはそれ以上の株または血清型に存在する1またはそれ以上の変異体が挙げられる(好ましくは、そのようなホモログ変異に基づく1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9,または10のアミノ酸変化)。そのような抗原は、天然に存在する配列または新たに作製した人工的な配列である配列を含んでいてよい。これらの好ましい抗原変異体は、そのような天然に存在する配列変異体に基づいており、たとえば、本発明によるポリペプチドの抗原性領域の「マスター配列」を形成する。そのようなホモログ変異体または交換の適当な例は実施例中の表5に示してある。たとえば、1またはそれ以上の変異を導入することにより所定のストレプトコッカス・ピオゲネス配列を修正して、この所定の(天然に存在する)抗原またはエピトープ配列の人工的な(すなわち、天然に存在しない)変異体を作製することができる。
本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、好ましくは単離された形態で提供され、好ましくは均質にまで精製される。
本発明の好ましい態様はまた、配列表に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドの断片を含むポリペプチド、および配列表に示すポリペプチドの変異体および誘導体の断片である。
この観点から、断片は、上記高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、およびその変異体または誘導体、アナログ、断片のアミノ酸配列の全体ではなく一部と完全に同じであるアミノ酸配列を有するポリペプチドである。そのような断片は、「自立した構造(free-standing)」、すなわち他のアミノ酸またはポリペプチドの一部でもなく融合してもいないか、または一層大きなポリペプチド内部に含まれてその一部または領域を形成してもよい。また、本発明のこの側面において好ましいのは、本発明のポリペプチドの構造的または機能的な寄与を特徴とする断片、すなわち、本発明のポリペプチドのアルファ−ヘリックスおよびアルファ−ヘリックス形成領域、ベータ−シートおよびベータ−シート形成領域、ターンおよびターン形成領域、コイルおよびコイル形成領域、可撓性領域、表面形成領域、基質結合領域、および高抗原性指標領域を含む断片、およびそのような断片の組合せである。好ましい領域は、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の活性を媒体する領域である。この観点から最も好ましいのは、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の化学的、生物学的または他の活性を有する断片であり、類似の活性または改善された活性を有するかまたは所望でない活性の低減されたものを含む。特に好ましいのは、ストレプトコッカス・ピオゲネスの生存に必須の機能またはヒトにおいて疾患を引き起こす能力を付与する、レセプターまたは酵素のドメインを含む断片である。さらに好ましいポリペプチド断片は、動物、とりわけヒトにおける抗原性または免疫原性の決定基を含むものである。
抗原性の断片は、それ自体で抗原性であるか、またはハプテンとして提供したときに抗原性にすることのできる同定された抗原の断片として定義される。それゆえ、1または(一層長い断片の場合は)幾つかのアミノ酸の交換のみを示す抗原または抗原性断片もまた本発明で実施することができるが、アミノ酸の交換を有するそのような断片の抗原としての能力がかかる交換によってひどく損なわれていないこと、すなわち該抗原によってワクチン接種された個体において適当な免疫応答を誘起するのに適しており、個体血清からの個体抗体調製物によって同定されることを条件とする。
高度免疫血清に反応性の抗原のそのような断片の好ましい例は、表1の縦列「予測される免疫原性アミノ酸」および「同定された免疫原性領域の位置」のアミノ酸配列;表2の血清反応性エピトープ、とりわけアミノ酸:配列番号151の4-44, 57-65, 67-98, 101-107, 109-125, 131-144, 146-159, 168-173, 181-186, 191-200, 206-213, 229-245, 261-269, 288-301, 304-317, 323-328, 350-361, 374-384, 388-407, 416-425および1-114; 配列番号152の5-17, 49-64, 77-82, 87-98, 118-125, 127-140, 142-150, 153-159, 191-207, 212-218, 226-270, 274-287, 297-306, 325-331, 340-347, 352-369, 377-382, 390-395および29-226; 配列番号153の4-16, 20-26, 32-74, 76-87, 93-108, 116-141, 148-162, 165-180, 206-219, 221-228, 230-236, 239-245, 257-268, 313-328, 330-335, 353-359, 367-375, 394-403, 414-434, 437-444, 446-453, 456-464, 478-487, 526-535, 541-552, 568-575, 577-584, 589-598, 610-618, 624-643, 653-665, 667-681, 697-718, 730-748, 755-761, 773-794, 806-821, 823-831, 837-845, 862-877, 879-889, 896-919, 924-930, 935-940, 947-955, 959-964, 969-986, 991-1002, 1012-1036, 1047-1056, 1067-1073, 1079-1085, 1088-1111, 1130-1135, 1148-1164, 1166-1173, 1185-1192, 1244-1254および919-929; 配列番号154の5-44, 62-74, 78-83, 99-105, 107-113, 124-134, 161-174, 176-194, 203-211, 216-237, 241-247, 253-266, 272-299, 323-349, 353-360および145-305; 配列番号155の15-39, 52-61, 72-81, 92-97および71-81; 配列番号156の13-19, 21-31, 40-108, 115-122, 125-140, 158-180, 187-203, 210-223, 235-245および173-186; 配列番号157の5-12, 19-27, 29-39, 59-67, 71-78, 80-88, 92-104, 107-124, 129-142, 158-168, 185-191, 218-226, 230-243, 256-267, 272-277, 283-291, 307-325, 331-344, 346-352および316-331; 配列番号158の6-28, 43-53, 60-76, 93-103および21-99; 配列番号159の10-30, 120-126, 145-151, 159-169, 174-182, 191-196, 201-206, 214-220, 222-232, 254-272, 292-307, 313-323, 332-353, 361-369, 389-396, 401-415, 428-439, 465-481, 510-517, 560-568および9-26; 配列番号160の5-29, 39-45, 107-128および1-112; 配列番号161の4-38, 42-50, 54-60, 65-71, 91-102および21-56; 配列番号162の4-13, 19-25, 41-51, 54-62, 68-75, 79-89, 109-122, 130-136, 172-189, 192-198, 217-224, 262-268, 270-276, 281-298, 315-324, 333-342, 353-370, 376-391および23-39; 配列番号163の6-41, 49-58, 62-103, 117-124, 147-166, 173-194, 204-211, 221-229, 255-261, 269-284, 288-310, 319-325, 348-380, 383-389, 402-410, 424-443, 467-479, 496-517, 535-553, 555-565, 574-581, 583-591および474-489; 配列番号164の8-35, 52-57, 66-73, 81-88, 108-114, 125-131, 160-167, 174-180, 230-235, 237-249, 254-262, 278-285, 308-314, 321-326, 344-353, 358-372, 376-383, 393-411, 439-446, 453-464, 471-480, 485-492, 502-508, 523-529, 533-556, 558-563, 567-584, 589-597, 605-619, 625-645, 647-666, 671-678, 690-714, 721-728, 741-763, 766-773, 777-787, 792-802, 809-823, 849-864および37-241, 409-534, 582-604, 743-804; 配列番号165の4-17, 24-36, 38-44, 59-67, 72-90, 92-121, 126-149, 151-159, 161-175, 197-215, 217-227, 241-247, 257-264, 266-275, 277-284, 293-307, 315-321, 330-337, 345-350, 357-366, 385-416および202-337; 配列番号166の4-20, 22-46, 49-70, 80-89, 96-103, 105-119, 123-129, 153-160, 181-223, 227-233, 236-243, 248-255, 261-269, 274-279, 283-299, 305-313, 315-332, 339-344, 349-362, 365-373, 380-388, 391-397, 402-407および1-48; 配列番号167の18-37, 41-63, 100-106, 109-151, 153-167, 170-197, 199-207, 212-229, 232-253, 273-297および203-217; 配列番号168の20-26, 54-61, 80-88, 94-101, 113-119, 128-136, 138-144, 156-188, 193-201, 209-217, 221-229, 239-244, 251-257, 270-278, 281-290, 308-315, 319-332, 339-352, 370-381, 388-400, 411-417, 426-435, 468-482, 488-497, 499-506, 512-521および261-273; 配列番号169の6-12, 16-36, 50-56, 86-92, 115-125, 143-152, 163-172, 193-203, 235-244, 280-289, 302-315, 325-348, 370-379, 399-405, 411-417, 419-429, 441-449, 463-472, 482-490, 500-516, 536-543, 561-569, 587-594, 620-636, 647-653, 659-664, 677-685, 687-693, 713-719, 733-740, 746-754, 756-779, 792-799, 808-817, 822-828, 851-865, 902-908, 920-938, 946-952, 969-976, 988-1005, 1018-1027, 1045-1057, 1063-1069, 1071-1078, 1090-1099, 1101-1109, 1113-1127, 1130-1137, 1162-1174, 1211-1221, 1234-1242, 1261-1268, 1278-1284, 1312-1317, 1319-1326, 1345-1353, 1366-1378, 1382-1394, 1396-1413, 1415-1424, 1442-1457, 1467-1474, 1482-1490, 1492-1530, 1537-1549, 1559-1576, 1611-1616, 1624-1641および1-414, 443-614, 997-1392; 配列番号170の14-42, 70-75, 90-100, 158-181および1-164; 配列番号171の4-21, 30-36, 54-82, 89-97, 105-118, 138-147および126-207; 配列番号172の4-21, 31-66, 96-104, 106-113, 131-142および180-204; 配列番号173の5-23, 31-36, 38-55, 65-74, 79-88, 101-129, 131-154, 156-165, 183-194, 225-237, 245-261, 264-271, 279-284, 287-297, 313-319, 327-336, 343-363, 380-386および11-197, 204-219, 258-372; 配列番号174の4-20, 34-41, 71-86, 100-110, 113-124, 133-143, 150-158, 160-166, 175-182, 191-197, 213-223, 233-239, 259-278, 298-322および195-289; 配列番号175の4-10, 21-35, 44-52, 54-62, 67-73, 87-103, 106-135, 161-174, 177-192, 200-209, 216-223, 249-298, 304-312, 315-329および12-130; 配列番号176の10-27, 33-38, 48-55, 70-76, 96-107, 119-133, 141-147, 151-165, 183-190, 197-210, 228-236, 245-250, 266-272, 289-295, 297-306, 308-315, 323-352, 357-371, 381-390, 394-401, 404-415, 417-425, 427-462, 466-483, 485-496, 502-507, 520-529, 531-541, 553-570, 577-588, 591-596, 600-610, 619-632, 642-665, 671-692, 694-707および434-444; 配列番号177の6-14, 16-25, 36-46, 52-70, 83-111, 129-138, 140-149, 153-166, 169-181, 188-206, 212-220, 223-259, 261-269, 274-282, 286-293, 297-306, 313-319, 329-341, 343-359, 377-390, 409-415, 425-430および360-375; 配列番号178の4-26, 28-48, 54-62, 88-121, 147-162, 164-201, 203-237, 245-251および254-260; 配列番号179の12-21, 26-32, 66-72, 87-93, 98-112, 125-149, 179-203, 209-226, 233-242, 249-261, 266-271, 273-289, 293-318, 346-354, 360-371, 391-400および369-382; 配列番号180の11-38, 44-65, 70-87, 129-135, 140-163, 171-177, 225-232, 238-249, 258-266, 271-280, 284-291, 295-300, 329-337, 344-352, 405-412, 416-424, 426-434, 436-455, 462-475, 478-487および270-312; 配列番号181の5-17, 34-45, 59-69, 82-88, 117-129, 137-142, 158-165, 180-195, 201-206, 219-226, 241-260, 269-279, 292-305, 312-321, 341-347, 362-381, 396-410, 413-432, 434-445, 447-453, 482-487, 492-499, 507-516, 546-552, 556-565, 587-604および486-598; 配列番号182の4-15, 17-32, 40-47, 67-78, 90-98, 101-107, 111-136, 161-171, 184-198, 208-214, 234-245, 247-254, 272-279, 288-298, 303-310, 315-320, 327-333, 338-349, 364-374および378-396; 配列番号183の5-27, 33-49, 51-57, 74-81, 95-107, 130-137, 148-157, 173-184および75-235; 配列番号184の6-23, 47-53, 57-63, 75-82, 97-105, 113-122, 124-134, 142-153, 159-164, 169-179, 181-187, 192-208, 215-243, 247-257, 285-290, 303-310および30-51; 配列番号185の17-29, 44-52, 59-73, 77-83, 86-92, 97-110, 118-153, 156-166, 173-179, 192-209, 225-231, 234-240, 245-251, 260-268, 274-279, 297-306, 328-340, 353-360, 369-382, 384-397, 414-423, 431-436, 452-465, 492-498, 500-508, 516-552, 554-560, 568-574, 580-586, 609-617, 620-626, 641-647および208-219; 配列番号186の4-26, 32-45, 58-72, 111-119, 137-143, 146-159, 187-193, 221-231, 235-242, 250-273, 290-304, 311-321, 326-339, 341-347, 354-368, 397-403, 412-419, 426-432, 487-506, 580-592, 619-628, 663-685, 707-716, 743-751, 770-776, 787-792, 850-859, 866-873, 882-888, 922-931, 957-963, 975-981, 983-989, 1000-1008, 1023-1029, 1058-1064, 1089-1099, 1107-1114, 1139-1145, 1147-1156, 1217-1226, 1276-1281, 1329-1335, 1355-1366, 1382-1394, 1410-1416, 1418-1424, 1443-1451, 1461-1469, 1483-1489, 1491-1501, 1515-1522, 1538-1544, 1549-1561, 1587-1593, 1603-1613, 1625-1630, 1636-1641, 1684-1690, 1706-1723, 1765-1771, 1787-1804, 1850-1857, 1863-1894, 1897-1910, 1926-1935, 1937-1943, 1960-1983, 1991-2005, 2008-2014, 2018-2039および396-533, 1342-1502, 1672-1920; 配列番号187の4-25, 45-50, 53-65, 79-85, 87-92, 99-109, 126-137, 141-148, 156-183, 190-203, 212-217, 221-228, 235-242, 247-277, 287-293, 300-319, 321-330, 341-361, 378-389, 394-406, 437-449, 455-461, 472-478, 482-491, 507-522, 544-554, 576-582, 587-593, 611-621, 626-632, 649-661, 679-685, 696-704, 706-716, 726-736, 740-751, 759-766, 786-792, 797-802, 810-822, 824-832, 843-852, 863-869, 874-879, 882-905および1-113, 210-232, 250-423, 536-564;
配列番号188の4-16, 33-39, 43-49, 54-85, 107-123, 131-147, 157-169, 177-187, 198-209, 220-230, 238-248, 277-286, 293-301, 303-315, 319-379, 383-393, 402-414, 426-432, 439-449, 470-478, 483-497, 502-535, 552-566, 571-582, 596-601, 608-620, 631-643, 651-656, 663-678, 680-699, 705-717, 724-732, 738-748, 756-763, 766-772, 776-791, 796-810, 819-827, 829-841, 847-861, 866-871, 876-882, 887-894, 909-934, 941-947, 957-969, 986-994, 998-1028, 1033-1070, 1073-1080, 1090-1096, 1098-1132, 1134-1159, 1164-1172, 1174-1201および617-635; 配列番号189の7-25, 30-40, 42-64, 70-77, 85-118, 120-166, 169-199, 202-213, 222-244および190-203; 配列番号190の4-11, 15-53, 55-93, 95-113, 120-159, 164-200, 210-243, 250-258, 261-283, 298-319, 327-340, 356-366, 369-376, 380-386, 394-406, 409-421, 425-435, 442-454, 461-472, 480-490, 494-505, 507-514, 521-527, 533-544, 566-574および385-398; 配列番号191の5-36, 66-72, 120-127, 146-152, 159-168, 172-184, 205-210, 221-232, 234-243, 251-275, 295-305, 325-332, 367-373, 470-479, 482-487, 520-548, 592-600, 605-615, 627-642, 655-662, 664-698, 718-725, 734-763, 776-784, 798-809, 811-842, 845-852, 867-872, 879-888, 900-928, 933-940, 972-977, 982-1003および12-190, 276-283, 666-806; 配列番号192の4-38, 63-68, 100-114, 160-173, 183-192, 195-210, 212-219, 221-238, 240-256, 258-266, 274-290, 301-311, 313-319, 332-341, 357-363, 395-401, 405-410, 420-426, 435-450, 453-461, 468-475, 491-498, 510-518, 529-537, 545-552, 585-592, 602-611, 634-639, 650-664および30-80, 89-105, 111-151; 配列番号193の7-29, 31-39, 47-54, 63-74, 81-94, 97-117, 122-127, 146-157, 168-192, 195-204, 216-240, 251-259および195-203; 配列番号194の5-16, 28-34, 46-65, 79-94, 98-105, 107-113, 120-134, 147-158, 163-172, 180-186, 226-233, 237-251, 253-259, 275-285, 287-294, 302-308, 315-321, 334-344, 360-371, 399-412, 420-426および32-50; 配列番号195の8-20, 30-36, 71-79, 90-96, 106-117, 125-138, 141-147, 166-174および75-90; 配列番号196の4-13, 15-33, 43-52, 63-85, 98-114, 131-139, 146-174, 186-192, 198-206, 227-233および69-88; 配列番号197の4-22, 29-35, 59-68, 153-170, 213-219, 224-238, 240-246, 263-270, 285-292, 301-321, 327-346, 356-371, 389-405, 411-418, 421-427, 430-437, 450-467, 472-477, 482-487, 513-518, 531-538, 569-576, 606-614, 637-657, 662-667, 673-690, 743-753, 760-767, 770-777, 786-802および96-230, 361-491, 572-585; 配列番号198の4-12, 21-36, 48-55, 74-82, 121-127, 195-203, 207-228, 247-262, 269-278, 280-289および102-210; 配列番号199の13-20, 23-31, 38-44, 78-107, 110-118, 122-144, 151-164, 176-182, 190-198, 209-216, 219-243, 251-256, 289-304, 306-313および240-248; 配列番号200の5-26, 34-48, 57-77, 84-102, 116-132, 139-145, 150-162, 165-173, 176-187, 192-205, 216-221, 234-248, 250-260および182-198; 配列番号201の10-19, 26-44, 53-62, 69-87, 90-96, 121-127, 141-146, 148-158, 175-193, 204-259, 307-313, 334-348, 360-365, 370-401, 411-439, 441-450, 455-462, 467-472, 488-504および41-56; 配列番号202の5-21, 36-42, 96-116, 123-130, 138-144, 146-157, 184-201, 213-228, 252-259, 277-297, 308-313, 318-323, 327-333および202-217; 配列番号203の6-26, 33-51, 72-90, 97-131, 147-154, 164-171, 187-216, 231-236, 260-269, 275-283および1-127; 配列番号204の4-22, 24-38, 44-58, 72-88, 99-108, 110-117, 123-129, 131-137, 142-147, 167-178, 181-190, 206-214, 217-223, 271-282, 290-305, 320-327, 329-336, 343-352, 354-364, 396-402, 425-434, 451-456, 471-477, 485-491, 515-541, 544-583, 595-609, 611-626, 644-656, 660-681, 683-691, 695-718および297-458; 配列番号205の5-43, 92-102, 107-116, 120-130, 137-144, 155-163, 169-174, 193-213および24-135; 配列番号206の4-25, 61-69, 73-85, 88-95, 97-109, 111-130, 135-147, 150-157, 159-179, 182-201, 206-212, 224-248, 253-260, 287-295, 314-331, 338-344, 365-376, 396-405, 413-422, 424-430, 432-449, 478-485, 487-494, 503-517, 522-536, 544-560, 564-578, 585-590, 597-613, 615-623, 629-636, 640-649, 662-671, 713-721および176-330; 配列番号207の31-37, 41-52, 58-79, 82-105, 133-179, 184-193, 199-205, 209-226, 256-277, 281-295, 297-314, 322-328, 331-337, 359-367, 379-395, 403-409, 417-432, 442-447, 451-460, 466-472および46-62, 296-341; 配列番号208の23-29, 56-63, 67-74, 96-108, 122-132, 139-146, 152-159, 167-178, 189-196, 214-231, 247-265, 274-293, 301-309, 326-332, 356-363, 378-395, 406-412, 436-442, 445-451, 465-479, 487-501, 528-555, 567-581, 583-599, 610-617, 622-629, 638-662, 681-686, 694-700, 711-716および667-684; 配列番号209の20-51, 53-59, 109-115, 140-154, 185-191, 201-209, 212-218, 234-243, 253-263, 277-290, 303-313, 327-337, 342-349, 374-382, 394-410, 436-442, 464-477, 486-499, 521-530, 536-550, 560-566, 569-583, 652-672, 680-686, 698-704, 718-746, 758-770, 774-788, 802-827, 835-842, 861-869および258-416; 配列番号210の7-25, 39-45, 59-70, 92-108, 116-127, 161-168, 202-211, 217-227, 229-239, 254-262, 271-278, 291-300および278-295; 配列番号211の4-20, 27-33, 45-51, 53-62, 66-74, 81-88, 98-111, 124-130, 136-144, 156-179, 183-191および183-195; 配列番号212の12-24, 27-33, 43-49, 55-71, 77-85, 122-131, 168-177, 179-203, 209-214, 226-241および63-238; 配列番号213の4-19, 37-50, 120-126, 131-137, 139-162, 177-195, 200-209, 211-218, 233-256, 260-268, 271-283, 288-308および1-141; 配列番号214の11-17, 40-47, 57-63, 96-124, 141-162, 170-207, 223-235, 241-265, 271-277, 281-300, 312-318, 327-333, 373-379および231-368; 配列番号215の9-33, 41-48, 57-79, 97-103, 113-138, 146-157, 165-186, 195-201, 209-215, 223-229, 237-247, 277-286, 290-297, 328-342および247-260; 配列番号216の7-15, 39-45, 58-64, 79-84, 97-127, 130-141, 163-176, 195-203, 216-225, 235-247, 254-264, 271-279および64-72; 配列番号217の4-12, 26-42, 46-65, 73-80, 82-94, 116-125, 135-146, 167-173, 183-190, 232-271, 274-282, 300-306, 320-343, 351-362, 373-383, 385-391, 402-409, 414-426, 434-455, 460-466, 473-481, 485-503, 519-525, 533-542, 554-565, 599-624, 645-651, 675-693, 717-725, 751-758, 767-785, 792-797, 801-809, 819-825, 831-836, 859-869, 890-897および222-362, 756-896; 配列番号218の11-17, 22-28, 52-69, 73-83, 86-97, 123-148, 150-164, 166-177, 179-186, 188-199, 219-225, 229-243, 250-255および153-170; 配列番号219の4-61, 71-80, 83-90, 92-128, 133-153, 167-182, 184-192, 198-212および56-73; 配列番号220の4-19, 26-37, 45-52, 58-66, 71-77, 84-92, 94-101, 107-118, 120-133, 156-168, 170-179, 208-216, 228-238, 253-273, 280-296, 303-317, 326-334および298-312; 配列番号221の7-13, 27-35, 38-56, 85-108, 113-121, 123-160, 163-169, 172-183, 188-200, 206-211, 219-238, 247-254および141-157; 配列番号222の23-39, 45-73, 86-103, 107-115, 125-132, 137-146, 148-158, 160-168, 172-179, 185-192, 200-207, 210-224, 233-239, 246-255, 285-334, 338-352, 355-379, 383-389, 408-417, 423-429, 446-456, 460-473, 478-503, 522-540, 553-562, 568-577, 596-602, 620-636, 640-649, 655-663および433-440, 572-593; 配列番号223の4-42, 46-58, 64-76, 118-124, 130-137, 148-156, 164-169, 175-182, 187-194, 203-218, 220-227, 241-246, 254-259, 264-270, 275-289, 296-305, 309-314, 322-334, 342-354, 398-405, 419-426, 432-443, 462-475, 522-530, 552-567, 593-607, 618-634, 636-647, 653-658, 662-670, 681-695, 698-707, 709-720, 732-742, 767-792, 794-822, 828-842, 851-866, 881-890, 895-903, 928-934, 940-963, 978-986, 1003-1025, 1027-1043, 1058-1075, 1080-1087, 1095-1109, 1116-1122, 1133-1138, 1168-1174, 1179-1186, 1207-1214, 1248-1267および17-319, 417-563; 配列番号224の6-19, 23-33, 129-138, 140-150, 153-184, 190-198, 206-219, 235-245, 267-275, 284-289, 303-310, 322-328, 354-404, 407-413, 423-446, 453-462, 467-481, 491-500および46-187; 配列番号225の4-34, 39-57, 78-86, 106-116, 141-151, 156-162, 165-172, 213-237, 252-260, 262-268, 272-279, 296-307, 332-338, 397-403, 406-416, 431-446, 448-453, 464-470, 503-515, 519-525, 534-540, 551-563, 578-593, 646-668, 693-699, 703-719, 738-744, 748-759, 771-777, 807-813, 840-847, 870-876, 897-903, 910-925, 967-976, 979-992および21-244, 381-499, 818-959; 配列番号226の19-29, 65-75, 90-109, 111-137, 155-165, 169-175および118-136; 配列番号227の15-20, 30-36, 55-63, 73-79, 90-117, 120-127, 136-149, 166-188, 195-203, 211-223, 242-255, 264-269, 281-287, 325-330, 334-341, 348-366, 395-408, 423-429, 436-444, 452-465および147-155; 配列番号228の11-18, 21-53, 77-83, 91-98, 109-119, 142-163, 173-181, 193-208, 216-227, 238-255, 261-268, 274-286, 290-297, 308-315, 326-332, 352-359, 377-395, 399-406, 418-426, 428-438, 442-448, 458-465, 473-482, 488-499, 514-524, 543-553, 564-600, 623-632, 647-654, 660-669, 672-678, 710-723, 739-749, 787-793, 820-828, 838-860, 889-895, 901-907, 924-939, 956-962, 969-976, 991-999, 1012-1018, 1024-1029, 1035-1072, 1078-1091, 1142-1161および74-438; 配列番号229の4-31, 41-52, 58-63, 65-73, 83-88, 102-117, 123-130, 150-172, 177-195, 207-217, 222-235, 247-253, 295-305, 315-328, 335-342, 359-365, 389-394, 404-413および156-420; 配列番号230の4-42, 56-69, 98-108, 120-125, 210-216, 225-231, 276-285, 304-310, 313-318, 322-343および79-348; 配列番号231の12-21, 24-30, 42-50, 61-67, 69-85, 90-97, 110-143, 155-168および53-70; 配列番号232の4-26, 41-54, 71-78, 88-96, 116-127, 140-149, 151-158, 161-175, 190-196, 201-208, 220-226, 240-247, 266-281, 298-305, 308-318, 321-329, 344-353, 370-378, 384-405, 418-426, 429-442, 457-463, 494-505, 514-522および183-341; 配列番号233の4-27, 69-77, 79-101, 117-123, 126-142, 155-161, 171-186, 200-206, 213-231, 233-244, 258-263, 269-275, 315-331, 337-346, 349-372, 376-381, 401-410, 424-445, 447-455, 463-470, 478-484, 520-536, 546-555, 558-569, 580-597, 603-618, 628-638, 648-660, 668-683, 717-723, 765-771, 781-788, 792-806, 812-822および92-231, 618-757;
配列番号234の11-47, 63-75, 108-117, 119-128, 133-143, 171-185, 190-196, 226-232, 257-264, 278-283, 297-309, 332-338, 341-346, 351-358, 362-372および41-170; 配列番号235の6-26, 50-56, 83-89, 108-114, 123-131, 172-181, 194-200, 221-238, 241-259, 263-271, 284-292, 304-319, 321-335, 353-358, 384-391, 408-417, 424-430, 442-448, 459-466, 487-500, 514-528, 541-556, 572-578, 595-601, 605-613, 620-631, 634-648, 660-679, 686-693, 702-708, 716-725, 730-735, 749-755, 770-777, 805-811, 831-837, 843-851, 854-860, 863-869, 895-901, 904-914, 922-929, 933-938, 947-952, 956-963, 1000-1005, 1008-1014, 1021-1030, 1131-1137, 1154-1164, 1166-1174および20-487, 757-1153; 配列番号236の10-34, 67-78, 131-146, 160-175, 189-194, 201-214, 239-250, 265-271, 296-305および26-74, 91-100, 105-303; 配列番号237の9-15, 19-32, 109-122, 143-150, 171-180, 186-191, 209-217, 223-229, 260-273, 302-315, 340-346, 353-359, 377-383, 389-406, 420-426, 460-480および10-223, 231-251, 264-297, 312-336; 配列番号238の5-28, 76-81, 180-195, 203-209, 211-219, 227-234, 242-252, 271-282, 317-325, 350-356, 358-364, 394-400, 405-413, 417-424, 430-436, 443-449, 462-482, 488-498, 503-509, 525-537および22-344; 配列番号239の5-28, 42-54, 77-83, 86-93, 98-104, 120-127, 145-159, 166-176, 181-187, 189-197, 213-218, 230-237, 263-271, 285-291, 299-305, 326-346, 368-375, 390-395および1-151; 配列番号240の6-34, 48-55, 58-64, 84-101, 121-127, 143-149, 153-159, 163-170, 173-181, 216-225, 227-240, 248-254, 275-290, 349-364, 375-410, 412-418, 432-438, 445-451, 465-475, 488-496, 505-515, 558-564, 571-579, 585-595, 604-613, 626-643, 652-659, 677-686, 688-696, 702-709, 731-747, 777-795, 820-828, 836-842, 845-856, 863-868, 874-882, 900-909, 926-943, 961-976, 980-986, 992-998, 1022-1034, 1044-1074, 1085-1096, 1101-1112, 1117-1123, 1130-1147, 1181-1187, 1204-1211, 1213-1223, 1226-1239, 1242-1249, 1265-1271, 1273-1293, 1300-1308, 1361-1367, 1378-1384, 1395-1406, 1420-1428, 1439-1446, 1454-1460, 1477-1487, 1509-1520, 1526-1536, 1557-1574, 1585-1596, 1605-1617, 1621-1627, 1631-1637, 1648-1654, 1675-1689, 1692-1698, 1700-1706, 1712-1719, 1743-1756および91-263;
配列番号241の4-16, 75-90, 101-136, 138-144, 158-164, 171-177, 191-201, 214-222, 231-241, 284-290, 297-305, 311-321, 330-339, 352-369, 378-385, 403-412, 414-422, 428-435, 457-473, 503-521, 546-554, 562-568, 571-582, 589-594, 600-608, 626-635, 652-669, 687-702, 706-712, 718-724, 748-760, 770-775および261-272; 配列番号242の4-19, 30-41, 46-57, 62-68, 75-92, 126-132, 149-156, 158-168, 171-184, 187-194, 210-216, 218-238, 245-253, 306-312, 323-329, 340-351, 365-373, 384-391, 399-405, 422-432, 454-465, 471-481, 502-519, 530-541, 550-562, 566-572, 576-582, 593-599, 620-634, 637-643, 645-651, 657-664, 688-701および541-551; 配列番号243の6-11, 17-25, 53-58, 80-86, 91-99, 101-113, 123-131, 162-169, 181-188, 199-231, 245-252および84-254; 配列番号244の13-30, 71-120, 125-137, 139-145, 184-199および61-78; 配列番号245の9-30, 38-53, 63-70, 74-97, 103-150, 158-175, 183-217, 225-253, 260-268, 272-286, 290-341, 352-428, 434-450, 453-460, 469-478, 513-525, 527-534, 554-563, 586-600, 602-610, 624-640, 656-684, 707-729, 735-749, 757-763, 766-772, 779-788, 799-805, 807-815, 819-826, 831-855および568-580; 配列番号246の11-21, 29-38および5-17; 配列番号247の2-9; 配列番号248の4-10, 16-28および7-18, 26-34; 配列番号249の10-16および1-15; 配列番号250の4-11; 配列番号251の4-40, 42-51および37-53; 配列番号252の4-21および22-29; 配列番号253の2-11; 配列番号254の9-17, 32-44および1-22; 配列番号255の19-25, 27-32および15-34; 配列番号256の4-12, 15-22および11-33; 配列番号257の10-17, 24-30, 39-46, 51-70および51-61; 配列番号258の6-19; 配列番号259の6-11, 21-27, 31-54および11-29; 配列番号260の4-10, 13-45および11-35; 配列番号261の4-14, 23-32および11-35; 配列番号262の14-39, 45-51および15-29; 配列番号263の4-11, 14-28および4-17; 配列番号264の4-16および2-16; 配列番号265の4-10, 12-19, 39-50および6-22; 配列番号266の2-13; 配列番号267の4-11, 22-65および3-19; 配列番号268の17-23, 30-35, 39-46, 57-62および30-49; 配列番号269の4-19および14-22; 配列番号270の2-9; 配列番号271の7-18, 30-43および4-12; 配列番号272の4-30, 39-47および5-22; 配列番号273の6-15および14-29; 配列番号274の4-34および23-35; 配列番号275の4-36, 44-57, 65-72および14-27; 配列番号276の4-18および11-20; 配列番号277の5-19; 配列番号278の18-36および6-20; 配列番号279の4-10, 19-34, 41-84, 96-104および50-63; 配列番号280の4-9, 19-27および8-21; 配列番号281の4-16, 18-28および22-30; 配列番号282の4-15および21-35; 配列番号283の4-17および3-13; 配列番号284の4-12および4-18; 配列番号285の4-24, 31-36および29-45; 配列番号286の12-22, 34-49および21-32; 配列番号287の4-17および22-32; 配列番号288の4-16, 25-42および7-28; 配列番号289の4-10および7-20; 配列番号290の4-11, 16-36, 39-54および28-44; 配列番号291の5-20, 29-54および14-29; 配列番号292の24-33および10-22; 配列番号293の10-51, 54-61および43-64; 配列番号294の7-1および2-17; 配列番号295の11-20および6-20; 配列番号296の4-30, 34-41および19-28; 配列番号297の11-21; 配列番号298の4-16, 21-26および9-38; 配列番号299の4-12, 15-27, 30-42, 66-72および10-24; 配列番号300の8-17および11-20;および配列番号246の2-19; 配列番号247の1-12; 配列番号248の21-38; 配列番号254の2-22; 配列番号255の15-33; 配列番号256の11-32; 配列番号259の11-28; 配列番号260の10-27; 配列番号261の9-26; 配列番号263の4-16; 配列番号266の1-18; 配列番号273の12-29; 配列番号276の6-23; 配列番号277の1-21; 配列番号279の47-64; 配列番号285の28-45; 配列番号287の18-35; 配列番号291の14-31; 配列番号292の7-24; 配列番号299の8-25; 配列番号300の1-20; 配列番号151の18-33; 配列番号151の62-72; 配列番号152の118-131; 配列番号154の195-220; 配列番号154の215-240; 配列番号154の255-280, 配列番号155の72-81; 配列番号156の174-186; 配列番号157の317-331; 配列番号158の35-59; 配列番号158の54-84; 配列番号158の79-104; 配列番号159の33-58; 配列番号159の81-101; 配列番号159の136-150; 配列番号159の173-186; 配列番号159の231-251; 配列番号161の22-48; 配列番号162の24-39; 配列番号163の475-489; 配列番号164の38-56; 配列番号164の583-604; 配列番号165の202-223; 配列番号165の222-247; 配列番号165の242-267; 配列番号165の262-287; 配列番号165の282-307; 配列番号165の302-327; 配列番号166の25-48; 配列番号167の204-217; 配列番号168の259-276; 配列番号169の121-139; 配列番号169の260-267; 配列番号169の215-240; 配列番号170の115-140; 配列番号172の182-204; 配列番号173の144-153; 配列番号173の205-219; 配列番号174の196-206; 配列番号174の240-249; 配列番号174の272-287; 配列番号174の199-223; 配列番号174の218-237; 配列番号175の226-249; 配列番号175の287-306; 配列番号176の430-449; 配列番号177の361-375; 配列番号178の241-260; 配列番号181の483-502; 配列番号182の379-396; 配列番号184の31-51; 配列番号186の1436-1460; 配列番号186の1455-1474; 配列番号186の1469-1487; 配列番号187の215-229; 配列番号187の534-561; 配列番号187の59-84; 配列番号187の79-104; 配列番号188の618-635; 配列番号189の191-203; 配列番号190の386-398; 配列番号191の65-83; 配列番号192の90-105; 配列番号192の112-136; 配列番号193の290-209; 配列番号194の33-50; 配列番号195の76-90; 配列番号196の70-88; 配列番号197の418-442; 配列番号197の574-585; 配列番号198の87-104; 配列番号198の124-148; 配列番号198の141-152; 配列番号199の241-248; 配列番号200の183-198; 配列番号201の40-57; 配列番号202の202-217; 配列番号203の50-74; 配列番号203の69-93; 配列番号203の88-112; 配列番号203の107-127; 配列番号205の74-92; 配列番号206の207-232; 配列番号206の227-252; 配列番号206の247-272; 配列番号207の47-60; 配列番号207の297-305; 配列番号207の312-337; 配列番号208の667-384; 配列番号210の279-295; 配列番号211の179-198; 配列番号213の27-51; 配列番号213の46-70; 配列番号213の65-89; 配列番号213の84-108; 配列番号213の112-141; 配列番号215の248-260; 配列番号216の59-78; 配列番号218の154-170; 配列番号219の57-73; 配列番号220の297-314; 配列番号221の142-157; 配列番号222の428-447; 配列番号222の573-593; 配列番号223の523-544; 配列番号223の46-70; 配列番号223の65-89; 配列番号223の84-108; 配列番号223の122-151; 配列番号224の123-142; 配列番号225の903-921; 配列番号226の119-136; 配列番号227の142-161; 配列番号228の258-277; 配列番号228の272-300; 配列番号228の295-322; 配列番号229の311-343; 配列番号229の278-304; 配列番号230の131-150; 配列番号230の195-218; 配列番号231の53-70; 配列番号232の184-208; 配列番号232の222-246; 配列番号232の241-265; 配列番号232の260-284; 配列番号232の279-303; 配列番号232の317-341; 配列番号233の678-696; 配列番号235の88-114; 配列番号235の464-481; 配列番号236の153-172; 配列番号236の137-155, 166-184; 配列番号236の215-228; 配列番号237の37-51; 配列番号237の53-75; 配列番号237の232-251; 配列番号237の318-336; 配列番号238の305-315; 配列番号238の131-156; 配列番号241の258-275; 配列番号243の107-137; 配列番号243の138-162; 配列番号243の157-181; 配列番号243の195-227; 配列番号244の62-78; 配列番号245の567-584を含むペプチド、および該配列の少なくとも6、好ましくは8を超える、とりわけ10を超えるアミノ酸を含む断片よりなる群から選ばれる。これら断片はすべて、個々に、およびそれぞれ独立に、本発明の好ましく選択された側面を形成する。
特定の抗原のすべての線状の高度免疫血清に反応性の断片は、少なくとも10アミノ酸の長さの1アミノ酸ずつ重複する一連のペプチドによるタンパク質抗原の全体の配列の分析によって同定することができる。その後、非線状エピトープは、発現された完全長タンパク質またはそのドメインポリペプチドを用いた高度免疫血清によるタンパク質抗原の分析により同定することができる。天然のタンパク質とは独立に3D構造を形成するのにタンパク質の個々のドメインで十分であるとの仮定のもと、組換えまたは合成により製造した個々のドメインポリペプチドの高度免疫血清による分析は、マルチドメインタンパク質の個々のドメイン内でのコンホメーショナルエピトープの同定を可能にする。ドメインが線状エピトープとともにコンホメーショナルエピトープを有する抗原の場合は、線状エピトープに対応するペプチドを用いた競合実験を用いてコンホメーショナルエピトープの存在を確認することができる。
本発明はまた、とりわけ、上記断片をコードする核酸分子、該断片をコードする核酸分子にハイブリダイズする核酸分子、とりわけストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸分子、および該断片をコードする核酸分子を増幅するためのPCRプライマーなどの核酸分子にも関することが評価されるであろう。これらの観点から、好ましい核酸分子は、上記で検討した好ましい断片に対応する核酸分子である。
本発明はまた、核酸分子または本発明の核酸分子を含むベクター、本発明のベクターで遺伝子操作した宿主細胞、および組換え法による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の製造にも関する。
極めて様々な発現ベクターを用いて本発明による高度免疫血清に反応性の抗原またはその抗原を発現させることができる。一般に、核酸を保持、増殖または発現して宿主中でポリペプチドを発現するのに適したいずれのベクターをもこの観点での発現に用いることができる。本発明のこの側面によれば、ベクターは、たとえば、プラスミドベクター、一本鎖または二本鎖ファージベクター、一本鎖または二本鎖RNAまたはDNAウイルスベクターであってよい。本明細書に開示した出発プラスミドは、市販のもの、公的に利用できるもののいずれであってもよく、または利用できるプラスミドからよく知られた刊行物公知の方法の通常の応用によって構築することができる。ある側面において好ましいベクターは、本発明の核酸および高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片の発現のためのものである。宿主細胞中の核酸構築物は、組換え配列によってコードされる遺伝子産物を製造するために常法により用いることができる。別法として、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、通常のペプチド合成機によって合成により製造することができる。成熟タンパク質は、適当なプロモーターの制御下、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞で発現することができる。本発明のDNA構築物に由来するRNAを用い、細胞不含の翻訳系を用いてそのようなタンパク質を製造することもできる。
宿主細胞は、本発明の核酸分子を導入し、該核酸分子を発現させるべく遺伝子操作することができる。適当な宿主の代表例としては、連鎖球菌、ブドウ球菌、大腸菌、StreptomycesおよびBacillus subtillis細胞などの細菌細胞;酵母細胞およびAspergillus細胞などの真菌細胞;Drosophila S2およびSpodoptera Sf9細胞などの昆虫細胞;CHO, COS, Hela, C127, 3T3, BHK, 293およびBowesメラノーマ細胞などの動物細胞;および植物細胞が挙げられる。
本発明はまた、本発明によって提供される核酸分子によってコードされる高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片を宿主細胞から発現させることを含む、ストレプトコッカス・ピオゲネス高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の製造方法をも提供する。本発明はさらに、ストレプトコッカス・ピオゲネス高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片を発現する細胞の製造方法であって、適当な宿主細胞を本発明によるベクターで形質転換またはトランスフェクションして、形質転換またはトランスフェクションした細胞に該ベクターに含まれる核酸分子によってコードされるポリペプチドを発現させることを含む方法を提供する。
本発明のポリペプチドは融合タンパク質などの修飾した形態で発現させることができ、分泌シグナルのみならず付加的な異種の機能的領域を含んでいてよい。それゆえ、たとえば、付加的なアミノ酸、とりわけ荷電アミノ酸の領域を該ポリペプチドのN末端またはC末端に付加して、精製の際またはその後の取り扱いまたは貯蔵の際の宿主細胞の安定性および抵抗性を改善することができる。また、精製を容易にするために領域を該ポリペプチドに付加することができる。そのような領域は該ポリペプチドの最終的な調製の前に除去することができる。とりわけ分泌または排出させるため、安定性を改善するため、または精製を容易にするためにポリペプチドにペプチド残基を付加することは、当該技術分野でよく知られた常法である。好ましい融合タンパク質は、ポリペプチドを可溶化または精製するのに有用な免疫グロブリンからの異種領域を含む。たとえば、EP-A-O 464 533(対応カナダ2045869)は、免疫グロブリン分子の定常領域の種々の部分を他のタンパク質またはその部分とともに含む融合タンパク質を開示している。医薬の発見においては、たとえば、アンタゴニストを同定する高処理量スクリーニングアッセイの目的でタンパク質を抗体のFc部分に融合させている。たとえば、{Bennett, D.ら、1995}および{Johanson, K.ら、1995}を参照。
ストレプトコッカス・ピオゲネス高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片は、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含む、よく知られた方法により組換え細胞培養液から回収および精製することができる。
本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、化学的合成により、並びに生物学的手段により製造することができる。後者は、本発明による核酸を含むベクターによる宿主細胞のトランスフェクションまたは形質転換、および当業者によく知られた条件下でのトランスフェクションしたまたは形質転換した宿主細胞の培養を含む。この製造法はまた、製造すべきポリペプチドを精製または単離するための精製工程をも含んでいてよい。好ましい態様において、ベクターは本発明によるベクターである。
本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、生物または生物由来のポリペプチドを含む試料中での該生物の検出に用いることができる。好ましくは、そのような検出は、診断のため、さらに好ましくは疾患の診断のため、最も好ましくはグラム陽性菌、とりわけ連鎖球菌、ブドウ球菌およびlactococciよりなる群から選ばれた細菌の存在または存在量と関連する疾患の診断のためである。さらに好ましくは、微生物は、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)およびストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)よりなる群から選ばれ、とりわけ微生物はストレプトコッカス・ピオゲネスである。
本発明はまた、正常レベルおよび異常レベルの決定を含む、細胞および組織中の本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片のレベルを検出するための定量および診断アッセイなどの診断アッセイにも関する。それゆえ、たとえば、正常な対照組織試料と比較してポリペプチドの過剰発現を検出するための本発明による診断アッセイは、たとえば、感染の存在を検出するため、および感染生物を同定するために用いることができる。宿主由来の試料中のポリペプチドのレベルを決定するのに用いることのできるアッセイ法は、当業者にはよく知られている。そのようなアッセイ法としては、ラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウエスタンブロット分析およびELISAアッセイが挙げられる。これらのうち、ELISAはしばしば好まれる。ELISAアッセイでは、まずポリペプチドに特異的な抗体、好ましくはモノクローナル抗体を調製することを含む。さらに、該モノクローナル抗体に結合するレポーター抗体を一般に調製する。レポーター抗体は、放射能試薬、蛍光試薬または酵素試薬、たとえば西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素などの検出可能な試薬に結合している。
本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片はまた、アレイの目的のため、またはアレイと関連して用いることもできる。さらに詳細には、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の少なくとも一つを支持体に固定化する。該支持体は典型的に様々な高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を含み、それにより本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の一つまたは幾つかおよび/または異なる高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を用いることによって、多様性を生み出すことができる。そのようなアレイ並びに一般にアレイを特徴付ける性質は、該支持体またはその表面上の別個のまたは前もって定めた領域または位置に別個のポリペプチドが固定化されるという事実である。この理由から、あるアレイの別個の位置または領域でのいかなる活性も特定のポリペプチドと相関付けることができる。支持体上に固定化される異なる高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の数は、わずか10から数1000の異なる高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片までにわたる。cm当たりの高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の密度は、好ましい態様において、cm当たりわずか10ペプチド/ポリペプチドからcm当たり少なくとも400の異なるペプチド/ポリペプチド、さらに詳しくはcm当たり少なくとも1000の異なる高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片である。
そのようなアレイの製造は当業者には知られており、たとえば、米国特許第号5,744,309号に記載されている。アレイは好ましくは少なくとも第一表面(first surface)を有する平面で多孔性または非多孔性固体支持体を含む。本明細書に開示する高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は該表面に固定化される。好ましい支持体材料は、とりわけガラスまたはセルロースである。このアレイが本明細書に記載した診断応用のいずれにも用いられることもまた本発明の範囲内である。本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片とは別に、本発明による核酸分子もまた本明細書に記載のアレイの生成に用いることができる。このことは、抗体、好ましくはとりわけ本明細書に記載のモノクローナル抗体からなるアレイにも当てはまる。
さらなる側面において、本発明は、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、その誘導体または断片のいずれかに向けられた抗体に関する。本発明は、たとえば、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体、キメラ抗体、一本鎖、およびヒト化抗体、並びにFabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの産物を含む。抗体がキメラ抗体であること、すなわち、異なる部分が異なる種に由来するかまたは少なくとも各配列が異なる種から取られたものであることは本発明の範囲内である。
本発明の配列に対応する高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に対して産生される抗体は、動物に高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を直接注射することによって、または動物、好ましくは非ヒトに高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を投与することによって得ることができる。そのようにして得た抗体は、ついで高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片自体に結合するであろう。このようにして、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の断片しかコードしない配列であっても全体の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に結合する抗体を得るのに用いることができる。そのような抗体は、ついで高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を発現する組織から該高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を単離するのに用いることができる。
モノクローナル抗体を製造するには、連続的な細胞株培養によって産生される抗体を提供する当該技術分野で知られた方法を用いることができる(最初に{Kohler, G.ら1975}に記載)。
一本鎖抗体の産生のために記載された方法(米国特許第4,946,778号)を、本発明による免疫原性の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に対する一本鎖抗体を産生させるべく適合させることができる。また、トランスジェニックマウス、または他の哺乳動物などの他の生物を、本発明による免疫原性の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に対するヒト化抗体を発現するのに用いることができる。
別法として、ファージディスプレイ法またはリボソームディスプレイを利用して、各標的抗原を有することについてスクリーニングしたヒトからのリンパ球のPCR増幅したv遺伝子のレパートリーか、または抗原刺激を受けていないライブラリーのいずれかから、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に対する結合活性により抗体遺伝子を選択することができる。{McCafferty, J.ら、1990};{Marks, J.ら、1992}。これら抗体の親和性はまた、チェインシャフリングにより改善することができる{Clackson, T.ら、1991}。
2つの抗原結合ドメインが存在する場合は、各ドメインは異なるエピトープに対して向けられてよく、「二重特異性」抗体と呼ばれる。
上記抗体は、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を発現するクローンを単離または同定するため、または該高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片を精製するため、アフィニティークロマトグラフィーによる単離および/または精製のために固相支持体に該抗体を付着させることによって用いることができる。
それゆえ、とりわけ本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に対する抗体は、感染症、特に細菌感染症、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネスによる感染症を抑制および/または治療するのに用いることができる。
高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、抗原として、エピトープとして、または免疫学的に等価な誘導体をも包含し、これは本発明の特別の側面を形成する。本明細書において用いる「抗原として等価な誘導体」は、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片またはある種の抗体によって特異的に認識されるその等価物を包含し、該抗体は本発明によるタンパク質または高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に対して産生されたときに病原体と哺乳動物宿主との間の相互作用を妨害する。本明細書において用いる「免疫学的に等価な誘導体」は、適当な製剤中で用いたときに脊椎動物において抗体を産生するペプチドまたはその等価物を包含し、該抗体は病原体と哺乳動物宿主との間の相互作用を妨害するように作用する。
高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、たとえば抗原としてまたは免疫学的に等価な誘導体またはその融合タンパク質は、マウスまたは他の動物、たとえばラットやニワトリを免疫すべく抗原として用いることができる。融合タンパク質は、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に安定性を付与することができる。抗原は、たとえばコンジュゲートにより免疫原性の担体タンパク質、たとえばウシ血清アルブミン(BSA)またはキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)と結合させることができる。あるいは、タンパク質または高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の複数のコピーを含む抗原性ペプチド、または抗原としてまたは免疫学的に等価な高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、担体の使用をなくすべく免疫原性を改善して十分に抗原性にすることができる。
抗体またはその誘導体は、個体における免疫原性を少なくするために修飾するのが好ましい。たとえば、個体がヒトである場合、抗体は「ヒト化」するのが最も好ましく、その際、たとえば{Jones, P.ら、1986}または{Tempest, P.ら、1991}に記載されているように、ハイブリドーマ由来抗体の相補性決定領域はヒトモノクローナル抗体中に移植される。
遺伝子免疫(genetic immunization)における本発明のポリヌクレオチドの使用は、適当な送達法、たとえば筋肉中へのプラスミドDNAの直接注入、特定のタンパク質担体と複合体を形成したDNAの送達、リン酸カルシウムによるDNAの共沈、種々の形態のリポソーム中へのDNAの封じ込め、パーティクルガン(particle bombardment){Tang, D.ら、1992}、{Eisenbraun, M.ら、1993}およびクローニングしたレトロウイルスを用いたインビボ感染{Seeger, C.ら、1984}を用いるのが好ましいであろう。
さらなる側面において、本発明は、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片のいずれかに結合したペプチド、およびそのようなペプチドの製造方法に関し、その際、該方法は本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の使用を特徴とし、基本的な工程は当業者に知られたものである。
そのようなペプチドは、技術の状態に従った方法、たとえばファージディスプレイまたはリボソームディスプレイを用いて生成することができる。ファージディスプレイの場合、基本的にペプチドのライブラリーはファージの形態で生成され、この種のライブラリーを標的分子、本発明の場合は本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片と接触させる。標的分子に結合したペプチドは、その後、好ましくは標的分子との複合体として各反応から除去する。結合特性がある程度まで特別に実現させた実験的な設定、たとえば塩濃度などに依存することは当業者には知られている。標的分子に結合したペプチドをより高い親和性またはより大きな力でライブラリーの非結合成員から分離した後、および任意に標的分子を標的分子とペプチドとの複合体から除去した後、各ペプチドを引き続き特徴付けることができる。特徴付けに先立ち、任意に増幅工程を、たとえばペプチドコードファージの増幅によって行う。特徴付けは、好ましくは標的結合ペプチドのシークエンシングを含む。基本的にペプチドはその長さに制限されるものではないが、約8〜20アミノ酸の長さのペプチドが各方法から得られるのが好ましい。ライブラリーのサイズは約10〜1018、好ましくは10〜1015の異なるペプチドであるが、これに限られるものではない。
高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の特別の形態は、いわゆる「アンチカリン(anticalines)」と呼ばれるものであり、このものはドイツ特許出願DE 197 42 706に記載されている。
さらなる側面において、本発明は、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片のいずれかと相互作用する機能性の核酸、およびそのような機能性の核酸の製造方法に関し、その際、該方法は本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の使用を特徴とし、基本的な工程は当業者に知られたものである。機能性の核酸は好ましくはアプタマーまたはシュピーゲルマー(spiegelmers)である。
アプタマーは、一本鎖または二本鎖のいずれかであり、標的分子と特異的に相互作用するD−核酸である。アプタマーの製造または選択は、たとえばヨーロッパ特許EP 0 533 838に記載されている。基本的に以下の工程を行う。まず、核酸の混合物、すなわち潜在的なアプタマーを用意し、その際、各核酸は典型的に幾つかの、好ましくは少なくとも8のその後にランダム化されるヌクレオチドのセグメントを含む。この混合物を引き続き標的分子と接触させると、核酸分子は候補混合物と比べて標的に対するより増大した親和性やより大きな力に基づいて標的分子に結合する。結合した核酸分子は、その後に混合物の残りから分離する。任意に、かくして得られた核酸を、たとえば複製連鎖反応を用いて増幅させる。これらの工程を数回繰り返して最終的に標的に特異的に結合した核酸の比率の増大した混合物を得、ついで該混合物から最終的な結合核酸を任意に選択する。これらの特異的に結合する核酸はアプタマーと呼ばれる。アプタマーの生成または同定の方法のいずれの段階においても、個々の核酸の混合物の試料を取り出してその配列を標準法を用いて決定できることは明らかである。たとえば定められた化学基を導入することによりアプタマーを安定化することは本発明の範囲内であり、このことはアプタマーを生成する当業者には知られているものである。そのような修飾は、たとえば、ヌクレオチドの糖残基の2’位へのアミノ基の導入であってよい。アプタマーは現在、治療剤として用いられている。しかしながら、かくして選択または生成したアプタマーを標的の確認のためおよび/または医薬、好ましくは小分子に基づく医薬の開発のためのリード化合物として用いることも本発明の範囲内である。このことは実際には競合アッセイにより行われ、その際、標的分子とアプタマーとの間の特異的な相互作用は候補医薬によって抑制され、それゆえ標的とアプタマーとの複合体からアプタマーを置換すると各医薬候補は標的とアプタマーとの間の相互作用の特異的な抑制を可能とし、もしも相互作用が特異的であれば該候補医薬は少なくとも原理的に標的を阻止し、それゆえそのような標的を含む各系において標的の生物学的な利用または活性を低減させるであろうことが推定される。かくして得られた小分子は、ついでさらなる誘導体化および修飾に供してその物理特性、化学特性、生物学的特性および/または医薬的特性、たとえば毒性、特異性、生分解性およびバイオアベイラビリティーを最適にすることができる。
シュピーゲルマーおよびその生成または製造は同様の原理に基づいている。シュピーゲルマーの製造は、国際特許出願WO 98/08856に記載されている。シュピーゲルマーはL−核酸であり、これはアプタマーがD−ヌクレオチドであるのに対してL−ヌクレオチドから構成されることを意味する。シュピーゲルマーは、生物学的系において非常に高い安定性を有し、アプタマーに匹敵してそれが向けられた標的分子と特異的に相互作用するという事実によって特徴付けられる。シュピーゲルマーを生成するプロセスでは、D−核酸の不均質集団を生成し、この集団を標的分子の光学的対掌体、本発明の場合では、たとえば、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の天然に存在するL−エナンシオマーのD−エナンシオマーと接触させる。引き続き、標的分子の光学的対掌体と相互作用しないD−核酸を分離する。しかしながら、標的分子の光学的対掌体と相互作用するD−アミノ酸を分離し、任意に決定および/またはシークエンシングし、その後にD−核酸から得られた核酸配列情報に基づいて対応するL−核酸を合成する。これらの標的分子の光学的対掌体と相互作用する上記D−核酸と配列に関して同一であるL−核酸は、標的分子の光学的対掌体よりも天然に存在する標的分子と特異的に相互作用するであろう。アプタマーを生成する方法と同様、種々の工程を数回繰り返し、それゆえ標的分子の光学的対掌体と特異的に相互作用する核酸を富ませることも可能である。
さらなる側面において、本発明は、本発明による核酸分子のいずれかと相互作用する機能性の核酸、およびそのような機能性の核酸の製造方法に関し、その際、該方法は本発明による核酸分子およびそのそれぞれの配列の使用を特徴とし、基本的な工程は当業者に知られたものである。機能性の核酸は好ましくはリボザイム、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびsiRNAである。
リボザイムは触媒的に活性な核酸であり、好ましくはRNAからなり、基本的に2つの残基を含む。第一の残基は触媒活性を示し、一方、第二の残基は標的核酸、本発明の場合は本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片をコードする核酸との特異的な相互作用を担う。標的核酸とリボザイムの第二の残基とが、典型的にこれらハイブリダイズする2つの鎖上の本質的に相補的な連なりのハイブリダイゼーションおよびワトソン−クリック塩基対形成によって相互作用すると、触媒的に活性な残基は活性となるが、このことはリボザイムの触媒活性がホスホジエステラーゼ活性である場合に標的核酸を分子内または分子間で触媒することを意味する。その後、標的核酸がさらに分解されるが、このことは最終的に標的核酸並びに該標的核酸に由来するタンパク質の分解という結果となる。リボザイム、その使用およびデザイン原理は当業者に知られており、たとえば、{Doherty, E.ら、2001}および{Lewin, A.ら、2001}に記載されている。
医薬の製造のためおよび診断剤としてのアンチセンスオリゴヌクレオチドの活性およびデザインは、それぞれ同様の作用様式に基づいている。基本的に、アンチセンスオリゴヌクレオチドは塩基相補性に基づいて標的RNA、好ましくはmRNAとハイブリダイズしてリボヌクレアーゼHを活性化する。リボヌクレアーゼHは、ホスホジエステル結合DNAおよびホスホロチオエート結合DNAの両者によって活性化される。しかしながら、ホスホジエステル結合DNAは、ホスホロチオエート結合DNAを例外として細胞のヌクレアーゼによって速やかに分解される。これらの耐性で天然には存在しないDNA誘導体は、RNAとハイブリダイズしてもリボヌクレアーゼHを抑制しない。換言すればアンチセンスポリヌクレオチドはDNA RNAハイブリッド複合体としてのみ効果がある。この種のアンチセンスオリゴヌクレオチドの例は、とりわけ米国特許第5,849,902号および同第5,989,912号に記載されている。換言すれば、標的核酸、本発明の場合は本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の核酸分子の核酸配列に基づき、各核酸配列から原則として導かれる標的タンパク質から、または核酸配列、とりわけmRNAをそのまま知ることによることのいずれによっても、適当なアンチセンスオリゴヌクレオチドを塩基相補性の原理に基づいてデザインすることができる。
最も好ましいのはホスホロチオエートDNAの短い連なり(3〜9塩基)を有するアンチセンス−オリゴヌクレオチドである。細菌のリボヌクレアーゼHの活性化には最小3DNA塩基が必要であり、哺乳動物のリボヌクレアーゼHの活性化には最小5塩基が必要である。これらキメラオリゴヌクレオチドでは、リボヌクレアーゼHの基質を形成する中央領域が存在し、該中央領域は、リボヌクレアーゼHの基質を形成しない修飾ヌクレオチドからなるハイブリダイズする「アーム」によってフランキングされている。キメラオリゴヌクレオチドのハイブリダイズするアームは、2’−O−メチルまたは2’−フルオロなどで修飾されていてよい。別のアプローチでは該アーム中にメチルホスホネート結合またはホスホルアミデート結合を用いた。本発明の実施に有用なアンチセンスオリゴヌクレオチドのさらなる態様は、P−メトキシオリゴヌクレオチド、部分的P−メトキシオリゴデオキシリボヌクレオチドまたはP−メトキシオリゴヌクレオチドである。
本発明と特に関連し有用なものは、上記2つの米国特許においてより詳細に記載されたアンチセンスオリゴヌクレオチドである。これらオリゴヌクレオチドは、天然に存在する5’→3’結合ヌクレオチドを含んでいない。その代わり、これらオリゴヌクレオチドは2つのタイプのヌクレオチドを有する:リボヌクレアーゼHを活性化する2’−デオキシホスホロチオエート、および同活性化しない2’−修飾ヌクレオチド。2’−修飾ヌクレオチド間の結合は、ホスホジエステル、ホスホロチオエートまたはP−エトキシホスホジエステルであってよい。リボヌクレアーゼHの活性化は隣接するリボヌクレアーゼH活性化領域によって達成され、該領域は細菌のリボヌクレアーゼHを活性化するための3〜5の2’−デオキシホスホロチオエートヌクレオチド、および真核生物、とりわけ哺乳動物のリボヌクレアーゼHを活性化するための5〜10の2’−デオキシホスホロチオエートヌクレオチドを含む。分解からの保護は、5'および3'末端塩基を高度にヌクレアーゼ耐性とすることにより、および任意に3'末端ブロッキング基を導入することにより、達成される。
さらに詳細には、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、5'末端および3'末端;および2’−修飾ホスホジエステルヌクレオチドおよび2’−修飾P−アルキルオキシホスホトリエステルヌクレオチドよりなる群から独立に選ばれた11〜59の5'→3'結合ヌクレオチドを含み、その際、5'末端ヌクレオシドは3〜10の隣接したホスホロチオエート結合デオキシリボヌクレオチドのリボヌクレアーゼH活性化領域に結合しており、該オリゴヌクレオチドの3'末端は、逆デオキシリボヌクレオチド、1〜3のホスホロチオエート2’−修飾リボヌクレオチドの隣接する連なり、ビオチン基およびP−アルキルオキシホスホトリエステルヌクレオチドよりなる群から選ばれる。
また、上記で特定したように5'末端ヌクレオシドではなく3'末端ヌクレオシドがリボヌクレアーゼH活性化領域に結合しているアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いることもできる。また、5'末端は該オリゴヌクレオチドの3'末端以外の特定の基から選ばれる。
本発明による核酸並びに高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、医薬組成物、とりわけワクチンとして、またはその製造のために用いることができる。そのような好ましい医薬組成物、好ましくはワクチンは、ストレプトコッカス・ピオゲネスによって引き起こされる、ストレプトコッカス・ピオゲネスと関連する、またはストレプトコッカス・ピオゲネスに付随する疾患の予防または治療のためのものである。本発明の他の側面において、本発明は、個体、とりわけ哺乳動物において免疫応答を誘起する方法に関し、該方法は、該個体に、該個体を感染、とりわけ連鎖球菌感染、最も詳細にはストレプトコッカス・ピオゲネス感染から防御する抗体を生成するのに適した本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、またはその断片または変異体を接種することを含む。
本発明のさらに他の側面は、個体において免疫応答を誘起する方法に関し、該方法は、免疫応答を誘起して抗体またはサイトカイン産生T細胞もしくは細胞障害性T細胞のいずれかの細胞媒体T細胞応答を生成して該個体を疾患(該疾患が個体においてすでに確立されているか否かは問わない)から防禦するため、遺伝子療法または他の仕方により、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、またはその断片または変異体を発現させるために高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、またはその断片または変異体を機能的にコードする核酸をインビボで送達することを含む。遺伝子を投与する一つの方法は、粒子上のコーティングとしてまたは他の仕方で遺伝子を所望の細胞中に促進することによる。
本発明のさらなる側面は、免疫組成物に関し、該組成物は免疫応答を誘起できる宿主中に導入したときにそのような宿主中で免疫応答を誘起させ、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の抗原をコードし発現する組換えDNAを含む。免疫応答は治療または予防のために用いることができ、抗体免疫またはCTLやCD4+T細胞によって生成するものなどの細胞性免疫の形態を取ってよい。
本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片またはその断片は、それ自体は抗体を産生しないが第一のタンパク質を安定化することができ、免疫原性で防禦性の特性を有する融合タンパク質を生成する補助タンパク質(co-protein)に融合させることができる。この融合した組換えタンパク質は、さらに抗原性の補助タンパク質、たとえばグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)またはベータ−ガラクトシダーゼ、タンパク質を可溶化しその産生および精製を容易にする比較的大きな補助タンパク質を含んでいるのが好ましい。さらに、補助タンパク質は免疫系の一般化した刺激を付与するという意味でアジュバントとして作用してもよい。補助タンパク質は第一のタンパク質のアミノ末端かまたはカルボキシ末端のいずれかに結合させることができる。
また、本明細書に記載の核酸分子またはその特定の断片をストレプトコッカス・ピオゲネス感染の動物モデルにおけるそのような遺伝子免疫実験に用いる方法も本発明によって提供される。そのような断片は、予防的または治療的な免疫応答を引き起こしうるタンパク質エピトープを同定するのに特に有用であろう。このアプローチは、哺乳動物、特にヒトにおけるストレプトコッカス・ピオゲネス感染の予防剤または治療剤を開発するための、感染に首尾よく抵抗または排除した動物の必要な器官からの特別の価値を有するモノクローナル抗体のその後の調製を可能としうる。
高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、たとえば障害組織への細菌の付着を阻止することによって細菌の侵入に対して防禦する特異的抗体を産生させるべく宿主のワクチン接種のための抗原として用いることができる。組織障害の例としては、たとえば、機械的障害、化学的障害または熱的障害によってまたは内在デバイスの移植によって引き起こされた皮膚または結合組織の創傷、または粘膜性の膜、たとえば口、乳房、尿道または膣の創傷が挙げられる。
本発明はまた、適当な担体とともに免疫原性の組換えタンパク質を含むワクチン製剤をも含む。タンパク質は胃内部では分解されてしまうので、たとえば、皮下、筋肉内、静脈内、または皮内投与を含む非経口により投与するのが好ましい。非経口投与に適した製剤としては、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤および製剤を個体の体液、好ましくは血液と等張にする溶質を含む水性または非水性の滅菌注射液;および懸濁化剤または粘稠化剤を含む水性または非水性の懸濁液が挙げられる。製剤は、単位投与または多回投与容器、たとえば密封したアンプルおよびバイアル中で提供されてよく、使用直前に滅菌液体担体を添加するだけでよい凍結乾燥条件下で貯蔵してよい。ワクチン製剤はまた、製剤の免疫原性を高めるためのアジュバント系、たとえば水中油系や当該技術分野で知られた他の系を含んでいてよい。投与量はワクチンの比活性に依存し、常法の実験により容易に決定することができるであろう。
他の側面によれば、本発明は、ストレプトコッカス・ピオゲネスについて本発明において提供されるもののような高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片を含む医薬組成物に関する。そのような医薬組成物は、ストレプトコッカス・ピオゲネスに対する1またはそれ以上の高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片を含む。場合により、そのようなストレプトコッカス・ピオゲネスの高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片はまた、複合医薬組成物における他の病原体に対する抗原と組み合わせることができる。好ましくは、該医薬組成物は、ストレプトコッカス・ピオゲネスおよび/または該ワクチンにその抗原が含まれる他の病原体によって引き起こされる感染症を予防または治療するためのワクチンである。
さらなる側面によれば、本発明は、ストレプトコッカス・ピオゲネスについて上記で同定したような高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片をコードする核酸分子を含む医薬組成物に関する。そのような医薬組成物は、ストレプトコッカス・ピオゲネスに対する高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片をコードする1またはそれ以上の核酸を含む。場合により、そのようなストレプトコッカス・ピオゲネスの高度免疫血清に反応性の抗原またはその断片をコードする核酸分子はまた、複合医薬組成物における他の病原体に対する抗原をコードする核酸分子と組み合わせることができる。好ましくは、該医薬組成物は、ストレプトコッカス・ピオゲネスおよび/または該ワクチンにその抗原が含まれる他の病原体によって引き起こされる感染症を予防または治療するためのワクチンである。
医薬組成物は、適当な補助物質、たとえば緩衝物質、安定化剤またはさらなる活性成分、とりわけ医薬組成物および/またはワクチンの製造と関連して知られている成分を含んでいてよい。
本発明による高度免疫血清に反応性の抗原、その断片またはそのコード核酸分子のために好ましい担体/賦形剤は、所定の高度免疫血清に反応性の抗原、その断片またはそのコード核酸分子に対する免疫応答をさらに刺激する免疫促進化合物である。好ましくは本発明による医薬組成物中の免疫促進化合物は、ポリカチオン性物質、とりわけポリカチオン性ペプチド、免疫促進性核酸分子、好ましくは免疫促進性デオキシヌクレオチド、ミョウバン、フロイントの完全アジュバント、フロイントの不完全アジュバント、神経刺激性の化合物、とりわけヒト成長ホルモン、またはそれらの組合せよりなる群から選ばれる。
医薬組成物、とりわけワクチンが、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原、その断片および/またはそのコード核酸分子とは別に生物学的にまたは製剤学的に活性な他の化合物を含むことも本発明の範囲内である。好ましくは、ワクチン組成物は少なくとも1のポリカチオン性ペプチドを含む。本発明に従って用いるポリカチオン性化合物は、WO97/30721による特徴的な作用を示すあらゆるポリカチオン性化合物であってよい。好ましいポリカチオン性化合物は、塩基性ポリペプチド、有機ポリカチオン、塩基性ポリアミノ酸またはその混合物から選ばれる。これらポリアミノ酸は、少なくとも4アミノ酸残基の鎖長を有していなければならない(WO97/30721)。特に好ましいのは、ポリリシン、ポリアルギニン、および8を超える、とりわけ20を超えるアミノ酸残基の範囲に20%を超える、とりわけ50%を超える塩基性アミノ酸を含むポリペプチドまたはその混合物のようなペプチド結合を含む物質である。他の好ましいポリカチオンおよびその医薬組成物は、WO97/30721(たとえば、ポリエチレンイミン)およびWO99/38528に記載されている。好ましくは、これらポリペプチドは20〜500アミノ酸残基、とりわけ30〜200残基を含む。
これらポリカチオン性化合物は化学的にまたは組換えにより製造してよく、あるいは天然の採取源に由来してもよい。
カチオン性(ポリ)ペプチドはまた、{Ganz, T., 1999}に概説された特性を有する抗菌性のものであってもよい。これら(ポリ)ペプチドは、原核生物または動物または植物起源のものであってよく、化学的にまたは組換えにより製造されてよい(WO02/13857)。ペプチドはまたデフェンシンのクラスに属していてもよい(WO02/13857)。そのようなペプチドの配列は、たとえば、以下のインターネットアドレスのもと、抗菌配列データベース(Antimicrobial Sequences Database)で見出すことができる。
http://www.bbcm.univ.trieste.it/~tossi/pag2.html
そのような宿主防禦ペプチドまたはデフェンシン(defensives)もまた、本発明によるポリカチオン性ポリマーの好ましい形態である。一般に、好ましくはAPC(樹状細胞を含む)によって媒介される獲得免疫系を最終生成物として活性化(またはダウンレギュレーション)することを可能にする化合物はポリカチオン性ポリマーとして用いる。
本発明においてポリカチオン性物質として使用するのに特に好ましいのは、カテリシジン(cathelicidin)由来の抗菌ペプチドまたはその誘導体(国際特許出願WO02/13857、参照のため本明細書中に引用する)、とりわけ哺乳動物、好ましくはヒト、ウシまたはマウスのカテリシジンに由来する抗菌ペプチドである。
天然の採取源に由来するポリカチオン性化合物としては、HIV−REVまたはHIV−TAT(由来のカチオン性ペプチド、アンテナペディア(antennapedia)ペプチド、キトサンまたはキトサンの他の誘導体)または生化学的な製造または組換え製造によりこれらペプチドまたはタンパク質に由来する他のペプチドが挙げられる。他の好ましいポリカチオン性化合物は、カテリン(cathelin)またはカテリンの関連物質またはカテリンに由来する物質である。たとえば、マウスカテリンはアミノ酸配列:NH−RLAGLLRKGGEKIGEKLKKIGOKIKNFFQKLVPQPE−COOHを有するペプチドである。カテリンの関連物質またはカテリンに由来する物質はカテリン配列の全部または一部を含み、少なくとも15〜20アミノ酸残基を有する。誘導体化は、20の標準アミノ酸以外のアミノ酸による天然アミノ酸の置換または修飾を含む。さらに、さらなるカチオン性残基がそのようなカテリン分子中に導入されてよい。これらカテリン分子は、抗原と組み合わせるのが好ましい。これらカテリン分子は驚くべきことに、さらなるアジュバントを加えなくとも抗原に対するアジュバントとして有効なことがわかった。それゆえ、そのようなカテリン分子は、さらなる免疫活性化物質を用いまたは用いることなく、ワクチン製剤において有効なアジュバントとして用いることが可能である。
本発明に従って用いることのできる他の好ましいポリカチオン性物質は、3〜7の疎水性アミノ酸のリンカーによって隔てられた少なくとも2つのKLKモチーフを含む合成ペプチドである(WO02/32451、参照のため本明細書中に引用する)。
本発明の医薬組成物は、さらに免疫促進性の核酸を含んでいてよい。免疫促進性の核酸は、たとえば、中性または人工的なCpG含有核酸、非脊椎動物由来の核酸の短い連なり、またはある種の塩基の文脈において非メチル化シトシン−グアニンジヌクレオチド(CpG)を含む短いオリゴヌクレオチドの形態であってよい(たとえば、WO 96/02555に記載)。あるいは、たとえばWO01/93903に記載されているようなイノシンおよびシチジンに基づく核酸、またはデオキシ−イノシンおよび/またはデオキシウリジンを含むデオキシ核酸(WO01/93905およびPCT/EP02/05448;参照のため本明細書中に引用する)を、本発明のために免疫促進性の核酸として用いるのが好ましい。好ましくは、異なる免疫促進性の核酸の混合物を本発明に従って用いることができる。
上記ポリカチオン性化合物のいずれかを上記免疫促進性の核酸のいずれかと組み合わせることもまた本発明の範囲内である。好ましくは、そのような組合せは、WO01/93905、WO02/32451、WO01/54720、WO01/93903、WO02/13857およびPCT/EP02/05448およびオーストリア特許出願A1924/2001(参照のため本明細書中に引用する)の記載によるものである。
さらにまたは他の態様として、そのようなワクチン組成物は、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、およびそのコード核酸分子とは別に神経刺激性の化合物を含んでいてよい。好ましくは、神経刺激性の化合物は、たとえばWO01/24822に記載されているように、ヒト成長ホルモンである。また、神経刺激性の化合物を上記ポリカチオン性化合物および/または上記免疫促進性の核酸のいずれかと組み合わせるのが好ましい。
さらなる側面において、本発明は医薬組成物に関する。そのような医薬組成物は、たとえば本明細書に記載のワクチンである。医薬組成物はまた、以下の化合物またはその組合せを含む医薬組成物である:本発明による核酸分子、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、本発明によるベクター、本発明による細胞、本発明による抗体、本発明による機能性の核酸、および本発明によるアンチカリンなどの結合性ペプチド、本明細書に記載の方法によりスクリーニングしたアゴニストおよびアンタゴニスト。これに関連して、これら化合物のいずれも、細胞、組織または生体に使用する非滅菌または滅菌担体、たとえば主体に投与するのに適した医薬担体と組み合わせて用いることができる。そのような組成物は、たとえば、培地添加物または治療学的有効量の本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片および医薬担体または賦形剤を含む。そのような担体としては、これらに限られるものではないが、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセリン、エタノールおよびそれらの組合せが挙げられる。製剤は投与方法に適合していなければならない。
医薬組成物は、たとえば、局所、経口、肛門、経膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻内または皮内経路による投与を含む、有効で都合のよい仕方で投与してよい。
療法においてまたは予防として、活性剤は注射組成物として、たとえば滅菌水性分散液、好ましくは等張液として個体に投与することができる。
あるいは、組成物は、たとえば、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、眼軟膏剤、点眼剤、点耳剤、口腔洗浄剤、含浸させた包帯剤および縫糸およびエアゾル剤の形態の局所投与用に製剤化でき、たとえば、保存剤、薬剤の浸透を助ける溶媒、および軟膏剤およびクリーム剤における皮膚軟化剤を含む適当な通常の添加剤を含んでいてよい。そのような局所製剤はまた、適合性の通常の担体、たとえば、クリーム剤または軟膏剤のベース、およびローション剤のためのエタノールまたはオレイルアルコールをも含んでいてよい。そのような担体は、製剤の約1重量%〜約98重量%を構成していてよい;さらに通常には、そのような担体は、製剤の約80重量%を構成するであろう。
上記療法に加え、本発明の組成物は一般に創傷組織において暴露されたマトリックスタンパク質への細菌の接着を予防するための創傷治療剤として、および抗生物質予防法の代替としてまたは抗生物質予防法とともに歯科治療において予防的使用のために用いることができる。
ワクチン組成物は都合よくは注射剤の形態である。通常のアジュバントを免疫応答を促進するために用いることができる。ワクチン接種に適した単位投与量は0.05〜5μg/kgの抗原であり、そのような投与量は1〜3回、1〜3週間の間隔で投与するのが好ましい。
指定した投与量の範囲で、本発明の化合物による有害な毒性作用が観察されてはならず、そのような毒性作用は本発明の化合物を適当な個体に投与することを排除するであろう。
さらなる態様において、本発明は、本発明の上記組成物の1またはそれ以上の成分を充填した1またはそれ以上の容器を含む診断および医薬パックおよびキットに関する。成分は、有用な量、剤形、製剤または配合剤中に配合してよい。そのような容器には、ヒトへの投与のための医薬製品または生物学的製品の製造、使用または販売を規制する政府当局の許認可を反映して、該当局によって規定された形態の注意書きが添付されていてよい。
本発明に関して、たとえば医薬組成物またはワクチンの使用などの本明細書に開示した疾患に関連した使用は、とりわけ連鎖球菌、さらに好ましくはストレプトコッカス・ピオゲネスによって引き起こされた、関連したまたは付随する疾患または疾患状態である。この点に関連して、ストレプトコッカス・ピオゲネスは本明細書に開示したものを含む幾つかの株を含むことに注意すべきである。本発明により予防および/または治療すべき細菌感染に関連する、引き起こされたまたは付随する疾患は、ヒトでの細菌性咽頭炎、猩紅熱、インペチゴ、リウマチ熱、壊死性筋膜炎および敗血症を含む。
なおさらなる態様において、本発明は、本発明による高度免疫血清に反応性の抗原または核酸のいずれかを用いたスクリーニング法に関する。そのようなスクリーニング法は当業者には知られており、アゴニストまたはアンタゴニストをスクリーニングすべくデザインすることができる。好ましくは、本発明では本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の相互作用パートナーへの結合を抑制または妨害するアンタゴニストをスクリーニングする。そのような相互作用パートナーは、天然に存在する相互作用パートナーであっても天然に存在しない相互作用パートナーであってもよい。
本発明はまた、化合物をスクリーニングして、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片または核酸の機能、たとえば結合分子との相互作用を促進(アゴニスト)または阻害(アンタゴニスト)するものを同定する方法をも提供する。スクリーニング法は高処理量を含んでいてよい。
たとえば、アゴニストまたはアンタゴニストをスクリーニングするため、本発明による核酸分子の相互作用パートナーおよび核酸は、それぞれ、合成反応混合物、細胞の構成成分、たとえば細胞膜、細胞のエンベロープまたは細胞壁、またはそれらの調製物であってよく、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に結合する分子を発現する細胞から調製することができる。この調製物をアゴニストまたはアンタゴニストである候補分子の不在下または存在下、標識した高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片とともにインキュベートする。候補分子が結合分子に結合する能力は、標識リガンドの結合の低減に反映される。無償で(gratuitously)、すなわち高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の機能的作用を誘発することなく結合する分子は、良好なアンタゴニストである可能性が高い。よく結合し、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片と同じかまたは密接に関連した機能的な作用を誘発する分子は良好なアゴニストである。
潜在的なアゴニストおよびアンタゴニストの機能的な作用の測定は、たとえば、候補分子と細胞または適当な細胞調製物との相互作用の後にリポーター系の活性を決定し、ついで該作用を本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片または高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片と同じ作用を生じさせる分子の作用と比較することによって行う。この観点から有用なリポーター系としては、これらに限られるものではないが、生成物に変換された比色標識基質、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の機能的活性の変化に応答するリポーター遺伝子、および当該技術分野で知られた結合アッセイが挙げられる。
アンタゴニストのアッセイの他の例は、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片および潜在的なアンタゴニストを膜結合した結合分子、組換え結合分子、天然の基質またはリガンド、または基質またはリガンドのミメチックと、適当な競合抑制アッセイの条件下で混合する競合アッセイである。高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、結合分子または生成物に変換された分子に結合した高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の分子数を正確に決定して潜在的なアンタゴニストの有効性を評価できるように、放射能または比色化合物などによって標識することができる。
潜在的なアンタゴニストとしては、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片に結合し、それによってその活性を抑制または消滅させる小さな有機分子、ペプチド、ポリペプチドおよび抗体が挙げられる。潜在的なアンタゴニストはまた、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の機能的な活性を誘起することなく結合分子上の同じ部位に結合する小さな有機分子、ペプチド、ポリペプチド、たとえば密接に関連したタンパク質または抗体であってもよい。
潜在的なアンタゴニストは、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の結合部位に結合してその場所を占め、それによって細胞の結合分子への結合を妨害して正常な生物学的活性を妨害する小分子を含む。小分子の例としては、これらに限られるものではないが、小さな有機分子、ペプチドまたはペプチド様分子が挙げられる。他の潜在的なアンタゴニストとしてはアンチセンス分子が挙げられる。
他の潜在的なアンタゴニストとしては、アンチセンス分子が挙げられる(これら分子の記載については、{Okano, H.ら、1991};OLIGODEOXYNUCLEOTIDES AS ANTISENSE INHIBITORS OF GENE EXPRESSION;CRC Press, Boca Ration, FL (1988)を参照)。
好ましい潜在的なアンタゴニストは、本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の誘導体を含む。
本明細書において本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の活性とは、それがその相互作用パートナーのいずれかに結合する能力またはその相互作用パートナーのいずれかに結合するそのような能力の程度である。
特別の態様において、本発明は、感染の続発症の原因である病原体と哺乳動物宿主との間の最初の身体的な相互作用を妨害するための本発明の高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片、核酸またはインヒビターの使用を提供する。とりわけ本発明の分子は、(i)留置デバイス上の哺乳動物細胞外マトリックスタンパク質への、または創傷中の細胞外マトリックスタンパク質へのストレプトコッカス・ピオゲネスの接着の防止;(ii)たとえば哺乳動物チロシンキナーゼのリン酸化によるタンパク質を媒体した哺乳動物細胞侵入を阻止して組織損傷を媒体する哺乳動物細胞外マトリックスタンパク質と細菌タンパク質との細菌接着を阻止すること;(iv)留置デバイスの移植または他の外科的手段以外によって開始される感染における病因の正常な進行の阻止に用いることができる。
本明細書で提供される配列をコードする各DNAは、抗菌化合物の発見および開発に用いることができる。コードされたタンパク質は発現されると抗菌医薬のスクリーニングのための標的として用いることができる。さらに、コードされたタンパク質のアミノ末端領域または各mRNAのシャインダルガーノ配列または他の翻訳を容易にする配列をコードするDNA配列は、目的とするコード配列の発現を制御するためのアンチセンス配列を構築するのに用いることができる。
アンタゴニストおよびアゴニストは、たとえば、連鎖球菌、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネスの感染から生じる疾患、たとえば敗血症を抑制するのに用いることができる。
さらなる側面において、本発明はアフィニティーデバイスに関し、そのようなアフィニティーデバイスは、少なくとも支持体材料および該支持体材料に結合した本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片のいずれかを含む。標的細胞または標的分子または相互作用パートナーに対する本発明による高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片の特異性のゆえ、高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、結合条件が満たされることを条件として、該支持体材料に適用したいかなる種類の試料からも相互作用パートナーを選択的に除去することを可能にする。試料としては、これらに限られるものではないが、発酵ブロス、細胞破砕物、細胞調製物、組織調製物、器官調製物、血液、尿、リンパ液、分泌液などの生物学的または医学的試料が挙げられる。
高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片は、マトリックスに共有結合または非共有結合により結合させることができる。適当な支持体材料は当業者に知られており、セルロース、ケイ素、ガラス、アルミニウム、常磁性ビーズ、デンプンおよびデキストランよりなる群から選択することができる。
本発明を以下の図面、実施例および配列表によりさらに説明するが、これらから本発明のさらなる特徴、態様および利点を見出すことができる。本発明の実施例は本発明を説明することのみを目的としたものであって本発明を限定することを目的とするものではないことが理解されなければならない。
表1は、ゲノムストレプトコッカス・ピオゲネスライブラリーおよびヒト血清を用いて行ったすべてのスクリーニングの要約を示す。
表2は、ヒト血清を用いたエピトープ血清学を示す。
表3は、50のストレプトコッカス・ピオゲネス株で同定した抗原の遺伝子分布分析の要約を示す。
表4は、免疫実験に使用した抗原性タンパク質に関する情報を要約したものである。
表5は、ストレプトコッカス・ピオゲネスの6つの異なる株での抗原性タンパク質の変動性を示す。
本明細書において言及する図面について以下に一層詳細に説明する。
図1は、ELISAにより測定したストレプトコッカス・ピオゲネスについてのヒト血清の特徴付けを示す。
図2は、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1の小断片ゲノムライブラリーLSPy−70の断片サイズ分布を示す。576のランダムに選択したクローンをシークエンシングした後、配列を刈り込んでベクター残基を除去し、種々のゲノム断片サイズを有するクローンの数をプロットした。(B)は、ストレプトコッカス・ピオゲネスの染色体でのLSPy−70のランダムにシークエンシングしたクローンの同じセットの分布の模式図である。青色の円は、+/+方向で注釈したORFにマッチングした配列を示す。赤色の四角は、+/+方向で非コード染色体配列に完全にマッチングしたクローンを表す。緑色の菱形は、相補的またはキメラ配列を有するすべてのクローンの位置を示す。塩基対での数値による距離を位置付けのために各円形ゲノムにわたって示してある。ライブラリー内の種々のクローンセットの分割を図の下の方に数字およびパーセントで示してある。
図3Aは、ビオチン化ヒトIgGを用いたMACS選択を示す。pMAL9.1中のLSPy−70ライブラリーを、第一の選択では10μgのビオチン化ヒト血清(P4−IgG)を、第二の選択では1μgを用いてスクリーニングした。負の対照として、スクリーニング用ライブラリー細胞に血清を加えなかった。第一および第二の溶出後に選択した細胞の数を各選択について示してある。図3Bは、MACSによる選択に使用したヒト血清(P4−IgG)を1:3,000の希釈で用いたウエスタンブロット分析により分析した細菌表面ディスプレイによって単離した特定のクローン(1〜52)の反応性を示す。負荷対照として、同じブロットを1:5,000の希釈でのプラットホームタンパク質LamBに対する抗体を用いても分析した。LB、外来ペプチド挿入を有しないLamBを発現するクローンからの抽出物。
図4Aは、遺伝子分布研究のために分析したストレプトコッカス・ピオゲネスのemm型を示す。図4Bは、各オリゴヌクレオチドを用いた遺伝子Spy0269の遺伝子分布のためのPCR分析を示す。PCR断片の予測されたサイズは1,000bpである。1〜50、Aのもとに列挙したストレプトコッカス・ピオゲネス株;N、ゲノムDNAを添加せず;P、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF310からのゲノムDNA(これはライブラリー構築のための鋳型とした)。
図5:フローサイトメトリーによるA群連鎖球菌の細胞表面上の特異的抗体結合の検出。図5Aでは、免疫前のマウス血清およびストレプトコッカス・ピオゲネス溶解液に対して産生させたポリクローナル血清をストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1とともにインキュベートし、フローサイトメトリーにより分析した。対照は、ストレプトコッカス・ピオゲネス菌体の表面への二次抗体の非特異的結合のレベルを示す。図5Bおよび5Cのヒストグラムは、それぞれ2つのプラットホームタンパク質LamBおよびFhuAに対する対照血清と比較した抗Spy0012(B)抗体または抗Spy1315および抗Spy1798(C)抗体の特異的結合による蛍光の増大を示す。
図6:NMRIマウスを組換えタンパク質の3の連続投与量(50μg/投与)で2週間間隔にて0日目、14日目および28日目に免疫した。負の対照として、マウスをアジュバントの存在下、PBSで免疫した。M1タンパク質(Spy2018)は攻撃実験の正の対照とした。細菌の攻撃は5×10のストレプトコッカス・ピオゲネスAP1細胞の静脈内投与にて行い、マウスの生存をそれぞれ(A)18日間、(B)21日間および(C)19日間、毎日観察した。
表1:細菌表面ディスプレイによって同定した免疫原性タンパク質
A、IC3−IgGを用いたlamBでのLSPy−70ライブラリー(1588)、B、IC3−IgAを用いたlamBでのLSPy−70ライブラリー(1539)、C、IC6−IgGを用いたlamBでのLSPy−70ライブラリー(1173)、D、P4−IgGを用いたlamBでのLSPy−70ライブラリー(1138)、E、P4−IgAを用いたlamBでのLSPy−70ライブラリー(981)、F、IC3−IgGを用いたbtuBでのLSPy−150ライブラリー(991)、G、IC6−IgGを用いたbtuBでのLSPy−150ライブラリー(1036)、H、P4−IgGを用いたbtuBでのLSPy−150ライブラリー(681)、I、IC3−IgGを用いたfhuAでのLSPy−400ライブラリー(559)、K、IC6−IgGを用いたfhuAでのLSPy−400ライブラリー(543)、L、P4−IgGを用いたfhuAでのLSPy−400ライブラリー(20)、*、5アミノ酸よりも長い抗原性配列の予測はプログラムANTIGENIC{Kolaskar, A.ら、1990}を用いて行った。
表2:ヒト血清を用いたエピトープ血清学
個々のヒト血清との選択したエピトープを表す個々の合成ペプチドの免疫反応性を示す。反応性の程度をパターン/グレーコードしてある(pattern/grey coded);白:−(<50U)、グレー:+(50〜119U)、斜線:++(120〜199U)、斜線で交差:+++(200〜1000U)および垂直に交差:++++(>1000U)。ELISA単位(U)は、OD545nmでの読み取りおよびバックグラウンドに対する補正後の希釈から計算した。スコア、すべての反応性の合計(すべての+の数の加算);P1〜P10血清は急性咽頭炎を罹患する患者からのものであり、N1〜N10血清は健康な成人からのものである。PおよびNは内部対照として用いる。
ペプチド名:SPO0012、ORF Spy0012と注釈;SPA0450、Spy0450の別の読み枠での潜在的な新規ORF;SPC0406、Spy0406の相補鎖での潜在的な新規ORF;SPN0001、非コード領域での潜在的な新規ORF。
表3:ストレプトコッカス・ピオゲネス株における遺伝子分布
図4Aに示す50のストレプトコッカス・ピオゲネス株を、関連抗原をコードする遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドを用いたPCRにより試験した。一つの選択したPCR断片のPCR断片を正しいDNA断片の増幅を確認するためにシークエンシングした。*、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370(M1)と比較した株M89でのアミノ酸置換の数。#、M89中に遺伝子が存在しなかったためにシークエンシングに用いた別の株。
表4:NMRIマウスにおける免疫実験に用いた組換えタンパク質
組換え抗原を用いた免疫および病原性ストレプトコッカス・ピオゲネスAP1による攻撃は、実験手順の記載に従って行った。A、動物における免疫実験に使用した組換えタンパク質に含まれる各抗原のアミノ酸は、完全長タンパク質との関連で示してある。B、生存パーセントを防禦として表してあり、括弧内には負の対照(PBS免疫)の防禦のパーセント、ついで正の対照(Spy2018)の防禦のパーセントを記載してある。C、観察の終了時点ではすべてのマウスが死亡したがマウスが良好な生存を示したという事実によりSpy0269を選択した。このことは、14.6日目(Spy0269)、11.6日目(PBS)および19.3日目(Spy2018)に測定した平均生存時間によって反映されている。
表5:ストレプトコッカス・ピオゲネスからの抗原性タンパク質の配列の変異
抗原性タンパク質を、実験手順で列挙した6つの異なるストレプトコッカス・ピオゲネス株でのアミノ酸交換について分析した。残基の番号は完全長タンパク質中でのアミノ酸の位置を示す。Spy1666の場合は、ストレプトコッカス・ニューモニエTIGR(SP0334)中の同種遺伝子との比較による変化を列挙してある、なぜなら該遺伝子はストレプトコッカス・ピオゲネスとストレプトコッカス・ニューモニエとの間で高度に保存されているからである。A、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370からのタンパク質中のアミノ酸残基。B、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370と異なる場合に、他の5つのストレプトコッカス・ピオゲネス株からの分析した遺伝子のいずれか一つに存在するアミノ酸残基。C、触媒活性に関与するSpy0416の残基。これら残基の変化は酵素を不活性にすることが予想され、それゆえアラニン、セリン、トレオニンまたはグリシンと実験的に交換して酵素的に不活性な組換えタンパク質を生成した。
図1は、ストレプトコッカス・ピオゲネス特異的なヒト血清の特徴付けを示す。
図2は、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1からの小断片ゲノムライブラリーLSPy−70の特徴付けを示す。
図3は、ビオチン化ヒトIgGを用いたMACSによる細菌細胞の選択を示す。
図4は、同定した抗原を用いた遺伝子分布研究の一例を示す。
図5は、フローサイトメトリーによる細胞表面染色を示す。
図6は、同定した組換えストレプトコッカス・ピオゲネス抗原の防禦値を示す。
実施例
実施例1:ヒト血清からの抗体の調製
ヒト免疫系によって産生されヒト血清中に存在するA群連鎖球菌に対する抗体は、抗原性タンパク質のインビボでの発現およびその免疫原性を示している。これら分子は本明細書に記載のアプローチにおいて個体の抗原を同定するうえで必須であるが、該アプローチは特異的な抗連鎖球菌抗体と対応のストレプトコッカス・ピオゲネスペプチドまたはタンパク質との相互作用に基づくものである。関連する抗体レパートリーへのアクセスを得るため、ヒト血清を以下から回収した:
I.咽頭炎、創傷感染および菌血症などの急性ストレプトコッカス・ピオゲネス感染症を罹患する患者(ストレプトコッカス・ピオゲネスは医学的な微生物試験により病因であることが示された)
II.未感染の健康な成人、なぜならA群連鎖球菌感染は一般的であり、以前の連鎖球菌との遭遇による自然免疫の結果として抗体が存在するからである。
一連のELISAおよびイムノブロッティングアッセイにより血清を抗ストレプトコッカス・ピオゲネス抗体について特徴付けた。幾つかの連鎖球菌抗原は、測定した力価が交差反応性抗体の合計の結果ではないことを示すのに用いた。この目的のため、2つの異なる抗原調製物を用いた:THB(Todd-Hewitt Broth)増殖培地で一夜培養した(定常期)ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1から調製した全細胞抽出液または培養上澄み液のタンパク質。IgGおよびIgAの両抗体レベルを決定した。これら2つの抗原調製物に対する全抗体力価に基づくイムノブロッティングによりさらに分析するために血清を選択した。
応答が線状である所定の希釈で力価を比較した(図1)。複数の連鎖球菌成分に対する反応性に基づいて血清をランク付け、最高のランクのものをイムノブロッティングによりさらに分析するために選択した。この広範な抗体特徴付けアプローチは、抗連鎖球菌高度免疫血清の明確な同定に導いた。
最近、IgGのみならずIgA血清抗体もPMNのFcRIIIレセプターによって認識されることができ、オプソニン作用を促進することが報告された{Phillips-Quagliata, J.ら、2000; Shibuya, A.ら、2000}。IgA抗体の主たる役割は主として粘膜表面での中和である。血清IgAレベルは、二量体分泌IgAの質、量および特異性を反映している。この理由から、血清回収物を抗連鎖球菌IgGについてのみならずIgAレベルについても分析した。ELISAアッセイでは高度に特異的な二次試薬を用いてIgGやIgAなどの高親和性タイプから抗体を検出したが、IgMは省いた。IgM抗体の産生は一次獲得体液応答の際に生じ、低親和性の抗体という結果となるのに対し、IgGおよびIgA抗体はすでに親和性成熟を経ており、疾患に対抗または予防するうえで一層価値がある。
実験手順
ペプチド合成
SyroII合成機(Multisyntech、ヴィッテン、ドイツ)を用いたRinkアミド樹脂(PepChem、チュービンゲン、ドイツ)上での標準F−moc化学を用い、ペプチドを小スケール(4mg樹脂;平行して288まで)で合成した。配列をアセンブリーした後、ペプチドをFmoc−イプシロン−アミノヘキサン酸(リンカーとして)およびビオチン(Sigma、セントルイス、ミズーリ;通常のアミノ酸と同様に活性化)を用いて伸長した。ペプチドを93%TFA、5%トリエチルシラン、および2%水を用いて樹脂から1時間かけて開裂した。ペプチドを真空乾燥し、アセトニトリル/水(1:1)から3回凍結乾燥した。正しい質量の存在はReflex III MALDI-TOF(Bruker、ブレーメン、ドイツ)での質量分析により確認した。これらペプチドをさらに精製することなく用いた。
酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)
血清の特徴付けのため:
ELISAプレート(Maxisorb, Millipore)を、コーティング緩衝液(0.1M炭酸ナトリウム、pH9.2)中に希釈した5〜10μg/mlの全タンパク質でコーティングした。血清の3つの希釈液(2,000×、10,000×、50,000×)をPBS−BSA中で調製した。
ペプチド血清学のため:
ビオチン標識ペプチドを、製造業者の指示に従ってストレプトアビジンELISAプレート(EXICON)に10μg/mlの濃度にてコーティングした。
高度に特異的な西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート抗ヒトIgGまたは抗ヒトIgA二次抗体(Southern Biotech)を製造業者の推奨に従って用いた(希釈:1,000×)。自動ELISA読み取り機(TECAN SUNRISE)でのOD405nm読み取りに基づいて基質(ABTS)の着色生成物への変換を測定することにより、抗原−抗体複合体を定量した。手動でのコーティングの後、内蔵読み取り機(GENIOS,TECAN)を備えたペプチドプレートを処理し、Gemini 160 ELISAロボット(TECAN)により分析した。
イムノブロッティング
全細菌溶解液および培養上澄み液試料をインビトロ増殖したストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1から調製した。BioRad Mini-Protean 3 Cell電気泳動系を用いたSDS−PAGEにより10〜25μgの全タンパク質/レーンを分離し、タンパク質をニトロセルロース膜(ECL, Amersham Pharmacia)に移した。5%乳中で一夜ブロッキングした後、2,000×希釈の抗血清を加え、HRPO標識抗マウスIgGを検出に用いた。
細菌抗原抽出物の調製
全細菌溶解液:細菌を凍結−解凍サイクルを繰り返すことにより溶解した:凍結するまで(1分)ドライアイス/エタノール混合物上でインキュベート、ついで37℃で解凍(5分):3回繰り返す。この次に超音波処理および遠心分離(3,500rpm、15分、4℃)による上澄み液の回収を行った。
培養上澄み液:細菌を除去した後、一夜増殖した細菌培養液の上澄み液を氷冷エタノール(100%)で沈殿させた:1部の上澄み液/3部のエタノールを−20℃で一夜インキュベートした。沈殿を遠心分離(2,600g、15分間)により回収し、乾燥させた。乾燥したペレットをELISAについてはPBS中、またはSDS−PAGEおよびイムノブロッティングについては尿素およびSDS−試料緩衝液中に溶解した。試料のタンパク質濃度をBradfordアッセイにより決定した。
ゲノムスクリーニングのための抗体の精製
患者グループおよび非感染グループの両者から5つの血清を、スクリーニング手順に使用した血清プールに対する全体の抗連鎖球菌力価に基づいて選択した。大腸菌タンパク質に対する抗体は、熱不活化した血清を全菌体大腸菌細胞(DH5アルファ、pHIE11で形質転換、細菌表面ディスプレイに使用したのと同じ条件下で増殖)とともにインキュベートすることにより除去した。プールし枯渇させた血清からのIgGの高度に富んだ調製物を、プロテインGアフィニティークロマトグラフィーにより、製造業者の指示(UltraLink Immobilized Protein G, Pierce)に従って得た。IgA抗体もまた、ストレプトアビジン−アガロース(GIBCO BRL)上に固定化したビオチン標識抗ヒトIgA(Southern Biotech)を用いたアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。枯渇および精製の効率を、SDS−PAGE、ウエスタンブロッティング、ELISAおよびタンパク質濃度測定によりチェックした。
実施例2:ストレプトコッカス・ピオゲネスの高度にランダムなフレーム選択した小断片のゲノムDNAライブラリー
実験手順
連鎖球菌ゲノムDNAの調製
50mlのTodd-Hewittブロス培地に凍結スタブ(stab)からのストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M細菌を接種し、通気および振盪しながら37℃で18時間増殖させた。ついで、培養液を回収し、1,600×gで15分間遠心分離にかけ、上澄み液を除去した。細菌ペレットをPBSで3回洗浄し、0.5mlのリゾチーム溶液(100mg/ml)に注意深く再浮遊させた。0.1mlの10mg/mlの熱処理リボヌクレアーゼAおよび20UのリボヌクレアーゼT1を加え、注意深く混合し、溶液を37℃で1時間インキュベートした。0.2mlの20%SDS溶液および0.1mlのプロテイナーゼK(10mg/ml)を加えた後、試験管を55℃で一夜インキュベートした。ついで、1/3容量の飽和NaClを加え、溶液を4℃で20分間インキュベートした。抽出物をミクロ遠心(13,000rpm)でペレット化し、上澄み液を新たな試験管に移した。この溶液をPhOH/CHCl/IAA(25:24:1)およびCHCl/IAA(24:1)で抽出した。0.6×容量のイソプロパノールを加えてDNAを室温で沈殿させ、滅菌パスツールピペットを用いて溶液から巻き取り、80%氷冷エタノールを入れた試験管に移した。沈殿を10−12,000×gで遠心分離してDNAを回収し、ついで空気乾燥し、ddHOに溶解した。
小さなゲノムDNA断片の調製
ゲノムDNA断片を機械的に切断して、カップ−ホーン(cup-horn)ソニケーター(BB5カップホーンを備えたBandelin Sonoplus UV 2200ソニケーター、100%出力で10秒パルス)を用いて150〜300bpのサイズの断片、または穏やかなデオキシリボヌクレアーゼI(Novagen)処理により50〜70bpのサイズの断片とした。超音波処理は、DNAを150〜300bpのサイズ範囲の断片に破壊したときに極めて密集した断片サイズ分布が生成することが観察された。しかしながら、超音波誘発による流体力学的剪断力へのDNAの十分な暴露にもかかわらず、その後の断片サイズの低減を効率的かつ再現可能に達成することはできなかった。それゆえ、50〜70bpのサイズの断片をNovagenのショットガン開裂キットを用いた穏やかなデオキシリボヌクレアーゼI処理により得た。このキットにより提供されるデオキシリボヌクレアーゼIの1:20希釈を調製し、MnClの存在下、60μl容量、20℃にて5分間消化を行って該酵素による二本鎖開裂を確実にした。反応を2μlの0.5M EDTAで停止させ、断片化効率を2%TAE−アガロースゲル上で評価した。この処理の結果、ゲノムDNAはほぼ50〜70bp断片に完全に断片化された。ついで、各100μMのdNTPの存在下、T4DNAポリメラーゼを用いて断片を平滑末端として末端の効率的な平滑化(flushing)を確実にした。断片はライゲーション反応に直ちに用いるか、またはその後の使用のために−20℃で凍結した。
ベクターの説明
ベクターpMAL4.31は、ベータ−ラクタマーゼ(bla)遺伝子をカナマイシン耐性遺伝子と交換してpASK−IBA骨格{Skerra, A.ら、1994}上に構築した。さらに、bla遺伝子をマルチプルクローニングサイトにクローニングした。成熟ベータ−ラクタマーゼをコードする配列の前にompAのリーダーペプチド配列を置いて細胞質膜をを経た効率的な分泌を可能とした。さらに、成熟ベータ−ラクタマーゼの最初の12のアミノ酸をコードする配列(スペーサー配列)がompAリーダーペプチド配列に続いており、リーダーペプチダーゼ開裂部位の直後の配列の融合が回避されたが、これはたとえば、この領域の正に荷電したアミノ酸のクラスターが細胞質膜を経た移動を低減ないし不能にさせるからである{Kajava, A.ら、2000}。SmaI制限部位はライブラリーの挿入のためである。上流のFseI部位および下流のNotI部位は選択した断片の回収に用いられ、SmaI部位にフランキングしている。これら3つの制限部位は、bla遺伝子が−1リーディングフレームで転写されNotI部位の15bp後ろで停止する結果となるような仕方で12アミノ酸のスペーサー配列をコードする配列の後ろに挿入される。+1bp挿入によってbla ORFは回復され、ベータ−ラクタマーゼタンパク質は産生され、その結果、アンピシリン耐性も獲得されるようになる。
ベクターpMAL9.1は、lamB遺伝子をpEH1{Hashemzadeh-Bonehi, L.ら、1998}のマルチプルクローニングサイトにクローニングすることによって構築した。引き続き、制限部位FseI、SmaIおよびNotIを含む配列をlamB中、アミノ酸154の後ろに挿入した。この挿入物のリーディングフレームは、FseIおよびNotIでの消化によりプラスミドpMAL4.31から切り出したフレーム選択したDNA断片の移動がlamBおよび各挿入の連続したフレームを生成するような仕方で構築した。
ベクターpMAL10.1は、btuB遺伝子をpEH1のマルチプルクローニングサイトにクローニングすることによって構築した。引き続き、制限部位FseI、XbaIおよびNotIを含む配列をbtuB中、アミノ酸236の後ろに挿入した。この挿入物のリーディングフレームは、FseIおよびNotIでの消化によりプラスミドpMAL4.31から切り出したフレーム選択したDNA断片の移動がbtuBおよび各挿入の連続したフレームを生成するような仕方で構築した。
ベクターpHIE11は、fluA遺伝子をpEH1のマルチプルクローニングサイトにクローニングすることによって構築した。引き続き、制限部位FseI、XbaIおよびNotIを含む配列をfluA中、アミノ酸405の後ろに挿入した。この挿入物のリーディングフレームは、FseIおよびNotIでの消化によりプラスミドpMAL4.31から切り出したフレーム選択したDNA断片の移動がfluAおよび各挿入の連続したフレームを生成するような仕方で構築した。
クローニングおよびフレーム選択のためのライブラリーの評価
ストレプトコッカス・ピオゲネスのゲノムDNA断片をベクターpMAL4.31のSmaI部位にライゲートした。組換えDNAをDH10Bエレクトロコンピテント大腸菌細胞(GIBCO BRL)にエレクトロポレーションし、形質転換体をカナマイシン(50μg/ml)およびアンピシリン(50μg/ml)を添加したLBアガーにプレーティングした。プレートを37℃で一夜インキュベートし、大スケールのDNA抽出のためにコロニーを選択した。代表的なプレートを貯蔵し、コロニーPCR分析および大スケールシークエンシング用のコロニーのために残しておいた。単純なPCRアッセイを用いて最初におおまかな断片サイズの分布並びに挿入効率を決定した。シークエンシングのデータから正確な断片サイズを評価し、挿入部位での連結の完全さ並びにフレーム選択の正確さ(3n+1則)を評価した。
クローニングおよび細菌表面ディスプレイライブラリーの評価
ゲノムDNA断片をストレプトコッカス・ピオゲネスライブラリーを含むpMAL4.31ベクターから制限酵素FseIおよびNotIを用いて切り出した。ついで、断片の全集団を、FseIおよびNotIで消化しておいたプラスミドpMAL9.1(LamB)、pMAL10.1(BtuB)またはpHIE11(FluA)に移した。8bpのGCリッチ配列を認識するこれら2つの制限酵素を用い、pMAL4.31ベクターで選択したリーディングフレームが各プラットホームベクターで維持される。ついで、このプラスミドライブラリーをエレクトロポレーションにより大腸菌DH5α細胞に形質転換した。細胞を50μg/mlのカナマイシンを添加した大きなLBアガープレートにプレーティングし、37℃で一夜、単一コロニーが明確に視認できる密度に増殖させた。ついで、細胞をこれらプレートの表面から掻き落とし、新たなLB培地で洗浄し、ライブラリースクリーニングのために−80℃でアリコートに貯蔵した。
結果
フレーム選択のためのライブラリー
pMAL4.31ベクターでそれぞれ約70bp、150bpおよび300bpのサイズの3つのライブラリー(LSPy70、LSPy150およびLSPy300)を生成した。各ライブラリーについて、約1μgのpMAL4.31プラスミドDNAおよび50ngのストレプトコッカス・ピオゲネスの断片化ゲノムDNAのライゲーションおよび引き続く形質転換により、フレーム選択後に4×10〜2×10クローンが得られた。ライブラリーのランダムさを評価するため、約600のランダムに選択したLSPy70のクローンをシークエンシングした。バイオインフォーマティクス分析は、これらクローンのうちごくわずかのみが1回を超えて存在することを示した。さらに、クローンの90%が16〜61bpのサイズ範囲に含まれ、平均サイズは34bpであることが示された(図2)。すべての配列が3n+1則に従い、すべてのクローンが正しくフレーム選択されていることが示された。
細菌表面ディスプレイライブラリー
大腸菌の表面でのペプチドの提示には、フレーム選択ベクターpMAL4.31からのLPSyライブラリーからの挿入物をディスプレイプラスミドpMAL9.1(LamB)、pMAL10.1(BtuB)またはpHIE11(FluA)に移す必要があった。ゲノムDNA断片をFseIおよびNotI制限酵素により切り出し、5ngの挿入物を0.1μgのプラスミドDNAとライゲートし、引き続きDH5α細胞を形質転換すると2〜5×10クローンが得られた。これらクローンをLBプレートから掻き落とし、さらに増幅させることなく凍結させた。
実施例3:細菌表面ディスプレイゲノムライブラリーおよびヒト血清を用いたストレプトコッカス・ピオゲネスからの高度に免疫原性のペプチド配列の同定
実験手順
MACSスクリーニング
所定のライブラリーからの約2.5×10の細胞を、50μg/mlのカナマイシンを添加した5mlのLB培地で増殖させた。発現の誘発は1mM IPTGを30分間添加することにより行った。細胞を新たなLB培地で2回洗浄し、約2×10の細胞を100μlのLB培地に再浮遊させ、エッペンドルフ管に移した。
10μgの血清から精製したビオチン化ヒトIgGを細胞に加え、懸濁液を穏やかに振盪しながら4℃で一夜インキュベートした。900μlのLB培地を加え、懸濁液を混合し、引き続き6,000rpm、4℃にて10分間遠心分離にかけた(IgAスクリーニングのためには10μgの精製IgAを用いたが、これらはビオチン化した抗ヒトIgG二次抗体を捕捉した)。細胞を1mlのLBで1回洗浄し、100μlのLB培地に再浮遊させた。10μlのストレプトアビジン結合MACSマイクロビーズ(Miltenyi Biotech、ドイツ)を加え、インキュベーションを4℃にて20分間続けた。その後、900μlのLB培地を加え、MACSマイクロビーズ細胞浮遊液を磁石に固定した平衡化MSカラム(Miltenyi Biotech、ドイツ)に負荷した。(MSカラムは1mlの70%EtOHで1回、2mlのLB培地で2回洗浄することにより平衡化した。)
ついで、カラムを3mlのLB培地で3回洗浄した。磁石を除去した後、細胞を2mlのLB培地で洗浄して溶出した。3mlのLB培地でカラムを洗浄後、2mlの溶出液を同じカラムに2回目の負荷をし、洗浄および溶出のプロセスを繰り返した。この負荷、洗浄および溶出のプロセスを3回繰り返して2mlの最終溶出液を得た。
2回目のスクリーニングは以下のようにして行った。最終溶出液からの細胞を遠心分離により回収し、50μg/mlのカナマイシンを添加した1mlのLB培地に再浮遊させた。培養液を37℃で90分間インキュベートし、ついで1mM IPTGで39分間誘導した。細胞を引き続き回収し、1mlのLB培地で1回洗浄し、10μlのLB培地に浮遊させた。容量が減ったので、1μgのヒトビオチン化IgGを加え、懸濁液を穏やかに振盪しながら4℃で一夜インキュベートした。その後の工程は1回目の選択のものと全く同じであった。2回の選択後に選択された細胞を50μgのカナマイシンを添加したLB培地にプレーティングし、37℃で一夜増殖させた。
シークエンシングおよびウエスタンブロット分析による選択クローンの評価
選択クローンを50μgのカナマイシンを添加した3mlのLB培地中、37℃にて一夜培養し、標準法を用いてプラスミドDNAを調製した。シークエンシングはMWG(ドイツ)にて、またはTIGR(米国)と協同で行った。
ウエスタンブロット分析のため、10〜20μgの全細胞タンパク質を10%SDS−PAGEにより分離し、ハイボンドC膜(Amersham Pharmacia Biotech、英国)にブロッティングした。LamB、BtuBまたはFluA融合タンパク質を、一次抗体として約1:5,000に希釈したヒト血清および二次抗体として1:5,000に希釈したHRP結合抗ヒトIgGまたはIgA抗体を用いて検出した。検出はECL検出キット(Amersham Pharmacia Biotech、英国)を用いて行った。別法として、一次抗体としてのウサギ抗FluAまたはマウス抗LamB抗体をHRPに結合したそれぞれの二次抗体と組み合わせて融合タンパク質の検出に用いた。
結果
ビオチン化Igを用いたマグネチックアクチベーテッドセルソーティング(MACS)による細菌表面ディスプレイライブラリーのスクリーニング
pMAL9.1中のライブラリーLSPy70、pMAL10.1中のライブラリーLSPy150およびpHIE11中のライブラリーLSPy300を、患者血清または健康な個体からの血清からのビオチン化ヒトIgGおよびIgAのプールを用いてスクリーニングした(実施例1:ヒト血清からの抗体の調製を参照)。選択手順は実験手順の記載に従って行った。図3Aは、LSPy−70ライブラリーおよびP4−IgGを用いたスクリーニングの代表例を示す。MACSスクリーニングからの1回目の選択後のコロニーカウントから明らかなように、最終的に回収された細胞の合計数は3×10細胞から約5×10細胞に劇的に減少したのに対し、抗体を添加しなかった選択は約3×10細胞への減少を示した(図3A)。2回目の選択後でも、同様の数の細胞がP4−IgGで回収されたのに対し、ヒト血清からのIgGを添加しなかった場合には10未満の細胞しか回収されず、この選択がストレプトコッカス・ピオゲネス特異的な抗体に依存していることを明らかに示していた。スクリーニングの性能を評価するため、約50の選択クローンをランダムに取り、同じプールした血清を用いたウエスタンブロット分析に供した(図3B)。この分析により、選択クローンの70%が関連血清中に存在する抗体との反応性を示したのに対し、ストレプトコッカス・ピオゲネス特異的な挿入物を含まずLamBを発現する対照株は同血清と反応しないことが明らかとなった。一般に、反応性の割合は35〜75%の範囲にあることが観察された。コロニーPCR分析は、すべての選択クローンが予期したサイズの範囲の挿入物を含むことを示した。
一層多数のランダムに取り出したクローン(スクリーニング当たり600〜1200)のその後のシークエンシングは、スクリーニングに用いたヒト血清によって特異的に認識される遺伝子および対応ペプチドまたはタンパク質配列の同定に導いた。特定のクローンが選択される頻度は、選択に用いられ該クローンによって表されるエピトープを認識する血清中に存在する特異的な抗体の存在量および/または親和性を少なくとも部分的に反映している。この点で、幾つかのORFに由来するクローン(たとえば、Spy0433、Spy2025)が80回を超えて取り出され、その高度に免疫原性の特性が示されたことは驚くべきことである。表1は15の行ったすべてのスクリーニングで得られたデータを要約したものである。表1に示すクローンはすべて、単一クローンからの全細胞抽出物を用いたウエスタンブロット分析により各スクリーニングに使用したヒト血清のプールとの所定の反応性を示すことが確認されている。表1から明らかなように、プラットホームタンパク質によってタンパク質の様々なサイズの断片が表面に提示されるので、同定されたORFの別個の領域が免疫原性として同定されている。
さらに、細菌表面ディスプレイスクリーニングによって同定された遺伝子の殆どが、ストレプトコッカス・ピオゲネスの表面に結合しているかおよび/または分泌されるタンパク質をコードしていることを認識することは有意義なことである。
実施例4:個体ヒト血清との高度に免疫原性のペプチド配列の反応性の評価
約100人の患者および60人の健康な成人の血清が分析に含まれていた。選択クローンのバイオインフォーマティクス分析後、対応ペプチドをデザインし、合成した。28を超えるアミノ酸残基のエピトープの場合は重複ペプチドを製造した。すべてのペプチドをN末端ビオチンタグを付して合成し、ストレプトアビジンコーティングELISAプレート上でコーティング試薬として用いた。
分析は2工程で行った。第一に、ペプチドを個体血清との反応性に基づいて選択したが、この個体血清は細菌表面ディスプレイのIgGおよびIgAスクリーニング試薬の調製に使用した血清プール(5つの個体血清)に含まれていたものであった。陽性の反応を示さないペプチドは、さらなる詳細な研究に含めなかった。第二に、急性の咽頭炎または連鎖球菌感染後疾患を罹患する患者または健康な成人および子供からの一層多数の前もって選択していない個体血清を、スクリーニング血清に対して特異的で高度の反応性を示したペプチドに対して試験した。抗体レベルをELISAにより測定し、陽性血清の数および反応性の程度に基づいて各ペプチドについて計算したスコアにより比較した。ゲノムスクリーニングからのストレプトコッカス・ピオゲネスエピトープを表す174のペプチドと抗原同定に使用した20のヒト血清(5つの血清の4つの異なるプールを表す)との血清反応性の例を表2に示す。ペプチドは高度に広く反応性のものから弱く陽性のものまであった。最も反応性のものの中には既知の抗原もあり、その中のあるものはまた鼻咽頭保菌の動物攻撃モデルでも防禦的である(たとえば、C5aペプチダーゼおよびMタンパク質)。
実施例5:ストレプトコッカス・ピオゲネスから同定した高度に免疫原性のタンパク質を用いた遺伝子分布研究
PCRによるA群連鎖球菌抗原の遺伝子分布
理想的なワクチンは、当該ワクチンが向けられた標的生物のすべてまたは大部分の株に存在する抗原であろう。同定したストレプトコッカス・ピオゲネスの抗原をコードする遺伝子がストレプトコッカス・ピオゲネス株に普遍的に存在するものであるか否かを確立するため、目的遺伝子に対して特異的なプライマーを用いて一連の独立のストレプトコッカス・ピオゲネス単離物に対してPCRを行った。図4Aに示すように、患者に最も頻繁に存在するemm型をカバーするストレプトコッカス・ピオゲネス単離物を得た。プライマーとしてのオリゴヌクレオチドは、もしも可能なら同定したすべての免疫原性エピトープをカバーする約1,000bpの生成物をするよう同定したすべてのORFについてデザインした。すべてのストレプトコッカス・ピオゲネス株のゲノムDNAは、実施例2の記載と同様にして調製した。PCRは、Taqポリメラーゼ(1U)、200nMのdNTP、10ピコモルの各オリゴヌクレオチドおよびキットを製造業者(Invitrogen、オランダ)の指示に従って25μlの反応容量にて行った。標準として、条件を個々のプライマーペアに適合させる必要のない限り、30サイクル(1×:5分、95℃、30×:30秒、95℃、30秒、56℃、30秒、72℃、1×4分、72℃)行った。
結果
免疫原性のタンパク質をコードする同定されたすべての遺伝子を、ストレプトコッカス・ピオゲネスの50の異なる株での存在についてPCRにより試験した(図4A)。一例として、図4Bは、示した50のすべての株とのSpy0269のPCR反応性を示す。明らかに見てとれるように、この遺伝子は分析したすべての株に存在している。株No.8(M89)からのPCR断片をシークエンシングしたところ、ストレプトコッカス・ピオゲネスM1株SF310と比較して917bpのうち2bpのみが異なり、その結果、これら2つの単離物は1アミノ酸の差異しかないことが示された。
分析した合計96の遺伝子のうち、70の遺伝子は試験したすべての株に存在し、一方、22の遺伝子は試験した50の株のうち10を超える株に存在していた(表3)。幾つかの遺伝子(Spy0433、Spy0681)はサイズに変異を示し、すべての株単離物には存在しなかった。幾つかの遺伝子はサイズに変異を示したが、他の点では試験したすべての株で保存されていた(たとえば、Spy1371)。一つの株からの生成したPCR断片のシークエンシングおよびその後のM1株との比較は正しいDNA断片の増幅を確認し、表3に示すようにある程度の配列分散を明らかにした。重要なことには、同定した抗原の多くは配列およびサイズにおいてすべての株でよく保存されており、それゆえA群連鎖球菌による感染を防御するための新規なワクチン候補である。
実施例6:大腸菌の表面に提示されたストレプトコッカス・ピオゲネスからの高度に免疫原性のタンパク質/ペプチドで免疫したマウスから得られた免疫血清の特徴付け
マウスからの免疫血清の生成
ストレプトコッカス・ピオゲネスペプチドに融合したプラットホームタンパク質をコードするプラスミドを有する大腸菌クローンを、50μg/mlのカナマイシンを添加したLB培地中、37℃で増殖させた。一夜培養液を1:10に希釈し、OD600が0.5となるまで増殖させ、0.2mM IPTGで2時間誘発した。ペレット化した細菌菌体をPBS緩衝液に浮遊させ、氷上での超音波処理により破砕し、粗製の細胞抽出物を得た。OD600測定により、5×10細胞に対応するアリコートをNMRIマウスに静脈内注射し、ついで2週間後にブースター投与した。第二の注射の1週間後に血清を採取した。エピトープ特異的な抗体レベルをペプチドELISAにより測定した。
抗原のインビトロ発現
インビトロで増殖したストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1による抗原の発現をイムノブロッティングにより試験した。異なる増殖培地および培養条件を試験して全溶解液および細菌培養上澄み液中の膠原の存在を検出した。予測した分子量および電気泳動移動度に対応する特異的なバンドが検出されたときに発現が確認されたとした。
細胞表面染色
フローサイトメトリー分析を以下のようにして行った。細菌を、イムノブロット分析により示される抗原の発現という結果となる培養条件下で増殖させた。細胞をハンクスの平衡塩類溶液(HBSS)で2回洗浄し、100μlのHBSS、0.5%BSAで細胞密度を約1×10CFUに調節した。50〜100倍に希釈した抗血清とともに4℃で30〜60分間インキュベートした後、未結合の抗体を過剰のHBSS、0.5%BSA中での遠心分離により洗浄して除いた。フルオレセイン(FITC)で標識したヤギ抗マウス二次抗体(F(ab')フラグメント特異的)を細胞とともに4℃で30〜60分間インキュベートした。細胞を洗浄後、抗体を2%パラホルムアルデヒドで固定した。結合抗体をBecton Dickinson FACScanフローサイトメーターを用いて検出し、データをコンピュータープログラムCELLQuestでさらに分析した。対照血清には、マウスの免疫前血清、およびストレプトコッカス・ピオゲネスのゲノム挿入物を有しない遺伝子lamBまたはfluAをコードするプラスミドで形質転換しIPTG誘発した大腸菌から調製した溶解液で調製したマウスポリクローナル血清が含まれていた。
オプソニン食作用(Opsonophagocytosis)アッセイ
エピトープ特異的な免疫血清を、それがオプソニン食作用を誘発する活性についてFACSベースのアッセイで試験した。血清を熱不活化し、ついで抗大腸菌抗体を全菌体大腸菌(×3)とともにインキュベートすることにより除いた。10のAlexa 488標識したストレプトコッカス・ピオゲネス細胞を補体源として2〜10%免疫血清および2%ハムスター血清の存在下で前オプソニン処理し、ついで10の食細胞(RAW246.7またはP388.D1マウス単球細胞株)に加えた。細胞混合物を37℃で30分間インキュベートした。時間、IgG濃度および細菌の補体依存性の取り込みを、フルオレセンスアクチベーテッドセルソーターで測定した食細胞の平均蛍光強度の増大として記録した。
殺菌アッセイ
マウスマクロファージ細胞(RAW246.7またはP388.D1)および細菌をインキュベートし、60分後の生きた細菌の消失をコロニーカウンティングにより決定した。簡単に説明すると、細菌をハンクスの平衡塩類溶液(HBSS)で2回洗浄し、50μlのHBSSで細胞密度を約1×10CFUに調節した。細菌をマウス血清(25%まで)およびモルモット補体(5%まで)とともに100μlの合計容量にて4℃で60分間インキュベートした。前オプソニン処理した細菌をマクロファージ(マウス細胞株RAW246.7またはP388.D1;100μl当たり2×10細胞)と1:20の比で混合し、500rpmの回転シェーカー上、37℃でインキュベートした。各試料のアリコートを滅菌水で希釈し、室温で5分間インキュベートしてマクロファージを溶解させた。ついで、系列希釈をTodd-Hewitt Brothアガープレートにプレーティングした。プレートを37℃で一夜インキュベートし、コロニーをCountermatフラッシュコロニーカウンター(IUL Instruments)でカウントした。対照血清には、マウスの免疫前血清、およびストレプトコッカス・ピオゲネスのゲノム挿入物を有しない遺伝子lamBまたはfluAをコードするプラスミドで形質転換しIPTG誘発した大腸菌から調製した溶解液で調製したマウスポリクローナル血清が含まれていた。
結果
インビトロ発現および細胞表面染色
抗原性タンパク質の発現を、ストレプトコッカス・ピオゲネスペプチドに融合したプラットホームタンパク質をコードするプラスミドを有する大腸菌クローンに対して産生させた血清を用いることによりストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1でインビトロで分析した。この分析は、ポリペプチドの表面発現をFACS分析により評価するためにタンパク質がそもそも発現されるのか否かを決定する第一段階の工程であった。インビトロ条件下ではすべてのタンパク質が発現されるわけではないことは予想されたが、幾つかのタンパク質はウエスタンブロット分析により全細胞溶解液中で検出された(たとえば、Spy0012、Spy0112、Spy0416、Spy0437、Spy0872、Spy1032、Spy1315、Spy1798;データは示していない)。幾つかの抗原性タンパク質についての細胞表面接近可能性(accessibility)は、引き続きフローサイトメトリーに基づくアッセイにより示された。連鎖球菌を、免疫前血清、またはストレプトコッカス・ピオゲネス溶解液またはストレプトコッカス・ピオゲネスペプチドに融合したプラットホームタンパク質をコードするプラスミドを有する大腸菌クローンに対して産生させたポリクローナルマウス血清とともにインキュベートし、ついで蛍光標識した二次抗体で検出した。図5Aに示すように、ストレプトコッカス・ピオゲネス溶解液に対して産生した抗血清はストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1細胞集団の蛍光にシフトを引き起こす。抗原Spy0012(図5B)、Spy1315およびSpy1798(図5C)のペプチドに対して産生したポリクローナル血清についてもストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1細胞の同様の細胞表面染色が観察されたが、2つのピークの検出によって示されるように細菌の亜集団が染色されただけであった。この現象は、細菌の増殖の際の遺伝子産物の差異的な発現または他の表面分子によって引き起こされた抗体結合の部分的な抑制の結果である。
これら実験は、これらタンパク質がそのシグナルペプチド配列のゆえに輸送されるというバイオインフォーマティクスによる予測を確認し、さらにこれらタンパク質がストレプトコッカス・ピオゲネスSF370/M1の細胞表面に定着する(anchored)ことを示した。これら実験はまた、これらタンパク質がヒト抗体による認識に利用でき、これらタンパク質をA群連鎖球菌疾患に対するワクチンの開発のための価値ある候補とすることを確認している。
実施例7:組換え抗原で免疫したときのA群連鎖球菌感染に対する防御的免疫応答
実験手順
抗原性タンパク質をコードする遺伝子のクローニング
目的とする遺伝子またはDNA断片を、遺伝子特異的なプライマーを用いたPCR増幅によりストレプトコッカス・ピオゲネスSF370のゲノムDNAから増幅した。遺伝子特異的な配列に加え、プライマーは各5'末端に増幅PCR産物のディレクショナルクローニングを助ける制限部位からなる付加的塩基を含んでいた。プライマーの遺伝子特異的な配列は長さが15〜24塩基の範囲であった。得られたPCR産物を適当な制限酵素で消化し、適当に消化したpET28b(+)ベクター(NOVAGEN)にクローニングした。組換えプラスミドの構築を確認した後、発現宿主としての大腸菌BL21 STAR細胞(INVITROGEN)を形質転換した。これら細胞を、pET28bプラスミドによってコードされる目的遺伝子を効率的に発現すべく最適化する。
大腸菌での抗原の発現
組換えプラスミドを有する大腸菌BL21 STAR細胞を、50μg/mlのカナマイシンを添加したLB培地中、37℃で対数期まで増殖させた。OD600nmが0.8に達したら、培養液を1mM IPTGとともに37℃で3時間インキュベートした。細胞を遠心分離により回収し、凍結−解凍法の組合せにより溶解し、ついでNOVAGENからのBug-buster試薬を用いて細胞を破砕した。溶解液を遠心分離により可溶(上澄み液)画分および不溶(ペレット)画分に分離した。
大腸菌からの組換えタンパク質の精製
組換えタンパク質の局在に依存して、異なる精製戦略に従った。可溶画分中の該タンパク質は、細胞破砕後の細胞溶解液の上澄み液をNi−アガロースビーズ(Ni-NTA-AgaroseR、QIAGEN)に結合させることにより精製した。発現タンパク質のC末端、N末端または両末端のペンタヒスチジン(HIS)の存在により、該タンパク質はNi−アガロースに結合し、一方、他の混入タンパク質は緩衝液で洗浄することによりカラムから洗浄除去される。組換えタンパク質は適当な緩衝液中に100mMイミダゾールを含む溶液によって溶出させた。溶出液を濃縮し、Bradfordによりタンパク質濃度についてアッセイし、SDS−PAGEおよびウエスタンブロットにより分析した。不溶性画分中のタンパク質は、8M尿素を含む適当な緩衝液中にペレットを可溶化することにより精製した。この精製は、上記可溶性タンパク質について記載したのと同じ材料および手順を用いた変性条件下(8M尿素を含む緩衝液中)で行った。溶出液を濃縮および透析してすべての尿素を逐次的または段階的な仕方で除去した。最終タンパク質を濃縮し、SDS−PAGEにより分析し、Bradford法により測定した。予測された分子量および電気泳動移動度に対応する特異的なバンドが検出されたときに発現が確認されたとした。変性剤である尿素の除去による透析の際に沈殿したタンパク質については、不溶性の封入体を数回洗浄し、マウスの免疫に直接用いた。
組換えタンパク質によるNMRIマウスの免疫およびストレプトコッカス・ピオゲネスAP1による攻撃
組換えタンパク質の免疫原性を、NMRIマウスおよび感染因子としてストレプトコッカス・ピオゲネス株AP1を用いた実験動物モデルでアッセイした。7〜8週齢の10匹の雌NMRIマウスを50μg/投与の組換えタンパク質で2週間毎に合計3投与にて免疫した。最初の投与はフロイントの完全アジュバントをアジュバントとし、一方、残りの2回の投与はフロイントの不完全アジュバントをアジュバントとした。免疫の終了時に採血して抗体力価をチェックし、その後、致死量のストレプトコッカス・ピオゲネス(5×10病原性菌体)で静脈内(i.v.)攻撃した。攻撃後18〜21日間、マウスの生存をスコアリングした。
結果
組換えタンパク質の発現および精製
組換えタンパク質発現のために選択した31のタンパク質のうち29のタンパク質が精製に十分なレベルで大腸菌中で産生させることができた。幾つかのタンパク質は可溶性のタンパク質として発現されたが(表4参照)、幾つかのタンパク質は透析の際に不溶性であるか(たとえば、Spy416B、Spy0872)または沈殿することがわかった。この透析はSpy0031、Spy0292、Spy720などの不溶性のタンパク質の可溶化後に変性剤の尿素を除去するために行ったものである。これらの場合、洗浄した封入体を直接マウスに注射して免疫した。一般に、アフィニティー精製は少なくとも85%の純度の組換えタンパク質調製物を生成した。
NMRIマウスで組換えタンパク質を免疫後の免疫応答
表4は、マウスで試験し、実験動物である程度の防禦を示した抗原を列挙したものである。動物における菌血症モデルでも試験したが記載の実験においていかなるレベルの防禦をも示さなかった組換えタンパク質は当該表に列挙していないが、Spy0012、Spy1063およびSpy1494などのタンパク質は含めてある。病原性細菌は血中に直接注射しているので、記載の菌血症モデルは侵入性疾患に対するワクチン候補の防禦価を評価するものである。そのようなA群連鎖球菌感染に対して防禦しうる抗体を誘起する組換えタンパク質は、A群連鎖球菌疾患に対するワクチンを開発するための価値ある候補であると考えられる。以前にストレプトコッカス・ピオゲネス攻撃に対して防禦を提供することが示された正の対照であるSpy2018(M1タンパク質)と比較して、18日または21日後に攻撃実験の終点(表4)を評価したときに幾つかの抗原は同程度の性能を示した(Spy0416、Spy1607またはSpy0292)。他のタンパク質は部分的な防禦効果しか示さなかったが(Spy0720、Spy0872)、他の抗原と組み合わせたときに非常に有効であることがわかる(図6)。
驚くべきことに、この抗原スクリーニングは、2つの大きなタンパク質、Spy0416およびSpy1972の最初の半分に優先的に免疫原性エピトープを同定した。それゆえ、防禦領域もまた該タンパク質のN末端部に含まれることが推論された。Spy0416の場合は抗原の両部を組換えタンパク質として産生し(Spy0416AおよびSpy0416B;表4参照)、動物実験で試験した。これら実験は、タンパク質Spy0416の最初の半分(表4;Spy0416A)のみが動物モデルにおいて防禦を提供し、一方、タンパク質の第二の半分(Spy0416B)は全く防禦効果を有しないことを示し、該タンパク質内の一層小さな領域をワクチン候補として明らかに説明した。抗原Spy1972については、完全長タンパク質の最初の半分を組換えタンパク質として産生し、動物モデルで試験した。
実施例8:種々の血清型のストレプトコッカス・ピオゲネス株での抗原性タンパク質をコードする遺伝子の変動性
実験手順
PCR断片のシークエンシングおよびバイオインフォーマティクス分析
ストレプトコッカス・ピオゲネス株のPCR分析は実施例5に記載してある。PCR断片のシークエンシングは遺伝子の変動性の評価を提供し、その結果の要約を表3に列挙してある。5つのストレプトコッカス・ピオゲネス株(SF370:M1;MGAS8232:M18;SSI−1:M3;MGAS315:M3;Manfredo:M5)からのゲノム配列を入手できたことにより、抗原の変動性のさらなる評価が可能となった。すべての配列を、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370からの各抗原配列およびストレプトコッカス・ピオゲネスSF370からの抗原性タンパク質のものとは異なると同定されたアミノ酸残基を用いてアラインメントした。抗原性タンパク質の幾つかには挿入配列または欠失配列が検出されたが、この分析には含まれていない。
結果
表5は、4つのストレプトコッカス・ピオゲネス株(MGAS8232:M18;SSI−1:M3;MGAS315:M3;Manfredo:M5)または増幅PCR断片のシークエンシングに用いた株(表3参照)の一つにおいて示された抗原の変わりうると同定されたすべての位置を示す。バイオインフォーマティクス分析は、抗原性タンパク質の幾つかのものは血清型M1、M3、M5、M18およびM89の6つの株のいずれにおいても単一のアミノ酸交換もなしに非常によく保存されていることを示している。この群に属するタンパク質としてはSpy0103およびSpy1536が挙げられるが、他の抗原性タンパク質における交換は、サイズ自体の差異から予期されるように小さなタンパク質よりも大きなタンパク質の方が多かった。種々の株を分析したが、単一の残基が他の株において1を超える他のアミノ酸に交換されることは殆ど観察されなかった。血清型、臨床所見または地理的位置が様々な一層多数の株における各遺伝子の配列のさらなる分析は、列挙したアミノ酸残基におけるまたはさらなる残基における可能な変化を確かに同定することであろう。
6つの遺伝子配列のアラインメントにより分析した抗原性タンパク質のうち1つのみがサイズにおいて相当の程度の変動を示した(Spy1357:SF370 217アミノ酸;MGAS8232 245アミノ酸;SSI−1 329アミノ酸;MGAS315 329アミノ酸;Manfredo 279アミノ酸)。それゆえ、評価した抗原は配列においてもサイズにおいても非常によく保存されており、ワクチン開発のための有望な候補を提供することが明らかである。
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表1:細菌表面ディスプレイによって同定した免疫原性タンパク質
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表2
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表3:ストレプトコッカス・ピオゲネス株における遺伝子分布
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表4:NMRIマウスにおける免疫実験に用いた組換えタンパク質
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表5:ストレプトコッカス・ピオゲネスの株における抗原の変動性
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Claims (37)

  1. (a)配列番号1、4-8、10-18、20、22、24-32、34-35、38-40、43-46、49-51、53-54、57-61、63、65-71、73、75-77、81-82、88、91-94および96-150から選ばれる核酸分子に対して少なくとも70%の配列同一性を有する核酸分子、
    (b)(a)の核酸分子に相補的な核酸分子、
    (c)(a)または(b)の核酸分子の少なくとも15の連続塩基を含む核酸分子、
    (d)(a)、(b)または(c)の核酸分子にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でアニールする核酸分子、
    (e)遺伝子コードの縮重を別として、(a)、(b)、(c)または(d)に定める核酸分子にハイブリダイズする核酸分子
    よりなる群から選ばれた核酸配列を含む、高度免疫血清反応性の抗原またはその断片をコードする単離核酸分子。
  2. 配列の同一性が少なくとも80%、好ましくは少なくとも95%、とりわけ100%である、請求項1に記載の単離核酸分子。
  3. (a)配列番号64から選ばれる核酸分子に対して少なくとも96%の配列同一性を有する核酸分子、
    (b)(a)の核酸分子に相補的な核酸分子、
    (c)(a)または(b)の核酸分子の少なくとも15の連続塩基を含む核酸分子、
    (d)(a)、(b)または(c)の核酸分子にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でアニールする核酸分子、
    (e)遺伝子コードの縮重を別として、(a)、(b)、(c)または(d)に定める核酸分子にハイブリダイズする核酸分子
    よりなる群から選ばれた核酸配列を含む、高度免疫血清反応性の抗原またはその断片をコードする単離核酸分子。
  4. (a)配列番号3、36、47-48、55、62、72、80、84、95から選ばれる核酸分子、
    (b)(a)の核酸分子に相補的な核酸分子、
    (c)遺伝子コードの縮重を別として、(a)、(b)、(c)または(d)に定める核酸分子にハイブリダイズする核酸分子
    よりなる群から選ばれた核酸配列を含む単離核酸分子。
  5. 該核酸がDNAである、請求項1、2、3または4に記載の核酸分子。
  6. 該核酸がRNAである、請求項1、2、3、4または5に記載の核酸分子。
  7. 該核酸分子がゲノムDNA、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネスのゲノムDNAから単離される、請求項1ないし5のいずれかに記載の単離核酸分子。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の核酸分子を含むベクター。
  9. 請求項1ないし7のいずれかに記載の核酸分子によってコードされる高度免疫グロブリン血清反応性の抗原またはその断片の組換え発現用に適合される、請求項8に記載のベクター。
  10. 請求項8または9に記載のベクターを含む宿主細胞。
  11. 請求項1、2、5、6または7のいずれかに記載の核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を含む高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片であって、該アミノ酸配列が、配列番号151、154-158、160-168、170、172、174-182、184-185、188-190、193-196、199-201、203-204、207-211、213、215-221、223、225-227、231-232、238、241-244および246-300よりなる群から選ばれることを特徴とする高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片。
  12. 請求項3、5、6または7のいずれかに記載の核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を含む高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片であって、該アミノ酸配列が、配列番号214よりなる群から選ばれることを特徴とする高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片。
  13. 請求項4、5、6または7のいずれかに記載の核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を含む高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片であって、該アミノ酸配列が、配列番号153、186、197-198、205、212、222、230、234、245よりなる群から選ばれることを特徴とする高度免疫血清に反応性の抗原およびその断片。
  14. 表2の縦列「予測される免疫原性アミノ酸」および「同定された免疫原性領域の位置」のアミノ酸配列を含むペプチド;表2の血清反応性エピトープ、とりわけアミノ酸:
    配列番号151の4-44, 57-65, 67-98, 101-107, 109-125, 131-144, 146-159, 168-173, 181-186, 191-200, 206-213, 229-245, 261-269, 288-301, 304-317, 323-328, 350-361, 374-384, 388-407, 416-425および1-114; 配列番号152の5-17, 49-64, 77-82, 87-98, 118-125, 127-140, 142-150, 153-159, 191-207, 212-218, 226-270, 274-287, 297-306, 325-331, 340-347, 352-369, 377-382, 390-395および29-226; 配列番号153の4-16, 20-26, 32-74, 76-87, 93-108, 116-141, 148-162, 165-180, 206-219, 221-228, 230-236, 239-245, 257-268, 313-328, 330-335, 353-359, 367-375, 394-403, 414-434, 437-444, 446-453, 456-464, 478-487, 526-535, 541-552, 568-575, 577-584, 589-598, 610-618, 624-643, 653-665, 667-681, 697-718, 730-748, 755-761, 773-794, 806-821, 823-831, 837-845, 862-877, 879-889, 896-919, 924-930, 935-940, 947-955, 959-964, 969-986, 991-1002, 1012-1036, 1047-1056, 1067-1073, 1079-1085, 1088-1111, 1130-1135, 1148-1164, 1166-1173, 1185-1192, 1244-1254および919-929; 配列番号154の5-44, 62-74, 78-83, 99-105, 107-113, 124-134, 161-174, 176-194, 203-211, 216-237, 241-247, 253-266, 272-299, 323-349, 353-360および145-305; 配列番号155の15-39, 52-61, 72-81, 92-97および71-81; 配列番号156の13-19, 21-31, 40-108, 115-122, 125-140, 158-180, 187-203, 210-223, 235-245および173-186; 配列番号157の5-12, 19-27, 29-39, 59-67, 71-78, 80-88, 92-104, 107-124, 129-142, 158-168, 185-191, 218-226, 230-243, 256-267, 272-277, 283-291, 307-325, 331-344, 346-352および316-331; 配列番号158の6-28, 43-53, 60-76, 93-103および21-99; 配列番号159の10-30, 120-126, 145-151, 159-169, 174-182, 191-196, 201-206, 214-220, 222-232, 254-272, 292-307, 313-323, 332-353, 361-369, 389-396, 401-415, 428-439, 465-481, 510-517, 560-568および9-26; 配列番号160の5-29, 39-45, 107-128および1-112; 配列番号161の4-38, 42-50, 54-60, 65-71, 91-102および21-56; 配列番号162の4-13, 19-25, 41-51, 54-62, 68-75, 79-89, 109-122, 130-136, 172-189, 192-198, 217-224, 262-268, 270-276, 281-298, 315-324, 333-342, 353-370, 376-391および23-39; 配列番号163の6-41, 49-58, 62-103, 117-124, 147-166, 173-194, 204-211, 221-229, 255-261, 269-284, 288-310, 319-325, 348-380, 383-389, 402-410, 424-443, 467-479, 496-517, 535-553, 555-565, 574-581, 583-591および474-489; 配列番号164の8-35, 52-57, 66-73, 81-88, 108-114, 125-131, 160-167, 174-180, 230-235, 237-249, 254-262, 278-285, 308-314, 321-326, 344-353, 358-372, 376-383, 393-411, 439-446, 453-464, 471-480, 485-492, 502-508, 523-529, 533-556, 558-563, 567-584, 589-597, 605-619, 625-645, 647-666, 671-678, 690-714, 721-728, 741-763, 766-773, 777-787, 792-802, 809-823, 849-864および37-241, 409-534, 582-604, 743-804; 配列番号165の4-17, 24-36, 38-44, 59-67, 72-90, 92-121, 126-149, 151-159, 161-175, 197-215, 217-227, 241-247, 257-264, 266-275, 277-284, 293-307, 315-321, 330-337, 345-350, 357-366, 385-416および202-337; 配列番号166の4-20, 22-46, 49-70, 80-89, 96-103, 105-119, 123-129, 153-160, 181-223, 227-233, 236-243, 248-255, 261-269, 274-279, 283-299, 305-313, 315-332, 339-344, 349-362, 365-373, 380-388, 391-397, 402-407および1-48; 配列番号167の18-37, 41-63, 100-106, 109-151, 153-167, 170-197, 199-207, 212-229, 232-253, 273-297および203-217; 配列番号168の20-26, 54-61, 80-88, 94-101, 113-119, 128-136, 138-144, 156-188, 193-201, 209-217, 221-229, 239-244, 251-257, 270-278, 281-290, 308-315, 319-332, 339-352, 370-381, 388-400, 411-417, 426-435, 468-482, 488-497, 499-506, 512-521および261-273; 配列番号169の6-12, 16-36, 50-56, 86-92, 115-125, 143-152, 163-172, 193-203, 235-244, 280-289, 302-315, 325-348, 370-379, 399-405, 411-417, 419-429, 441-449, 463-472, 482-490, 500-516, 536-543, 561-569, 587-594, 620-636, 647-653, 659-664, 677-685, 687-693, 713-719, 733-740, 746-754, 756-779, 792-799, 808-817, 822-828, 851-865, 902-908, 920-938, 946-952, 969-976, 988-1005, 1018-1027, 1045-1057, 1063-1069, 1071-1078, 1090-1099, 1101-1109, 1113-1127, 1130-1137, 1162-1174, 1211-1221, 1234-1242, 1261-1268, 1278-1284, 1312-1317, 1319-1326, 1345-1353, 1366-1378, 1382-1394, 1396-1413, 1415-1424, 1442-1457, 1467-1474, 1482-1490, 1492-1530, 1537-1549, 1559-1576, 1611-1616, 1624-1641および1-414, 443-614, 997-1392; 配列番号170の14-42, 70-75, 90-100, 158-181および1-164; 配列番号171の4-21, 30-36, 54-82, 89-97, 105-118, 138-147および126-207; 配列番号172の4-21, 31-66, 96-104, 106-113, 131-142および180-204; 配列番号173の5-23, 31-36, 38-55, 65-74, 79-88, 101-129, 131-154, 156-165, 183-194, 225-237, 245-261, 264-271, 279-284, 287-297, 313-319, 327-336, 343-363, 380-386および11-197, 204-219, 258-372; 配列番号174の4-20, 34-41, 71-86, 100-110, 113-124, 133-143, 150-158, 160-166, 175-182, 191-197, 213-223, 233-239, 259-278, 298-322および195-289; 配列番号175の4-10, 21-35, 44-52, 54-62, 67-73, 87-103, 106-135, 161-174, 177-192, 200-209, 216-223, 249-298, 304-312, 315-329および12-130; 配列番号176の10-27, 33-38, 48-55, 70-76, 96-107, 119-133, 141-147, 151-165, 183-190, 197-210, 228-236, 245-250, 266-272, 289-295, 297-306, 308-315, 323-352, 357-371, 381-390, 394-401, 404-415, 417-425, 427-462, 466-483, 485-496, 502-507, 520-529, 531-541, 553-570, 577-588, 591-596, 600-610, 619-632, 642-665, 671-692, 694-707および434-444; 配列番号177の6-14, 16-25, 36-46, 52-70, 83-111, 129-138, 140-149, 153-166, 169-181, 188-206, 212-220, 223-259, 261-269, 274-282, 286-293, 297-306, 313-319, 329-341, 343-359, 377-390, 409-415, 425-430および360-375; 配列番号178の4-26, 28-48, 54-62, 88-121, 147-162, 164-201, 203-237, 245-251および254-260; 配列番号179の12-21, 26-32, 66-72, 87-93, 98-112, 125-149, 179-203, 209-226, 233-242, 249-261, 266-271, 273-289, 293-318, 346-354, 360-371, 391-400および369-382; 配列番号180の11-38, 44-65, 70-87, 129-135, 140-163, 171-177, 225-232, 238-249, 258-266, 271-280, 284-291, 295-300, 329-337, 344-352, 405-412, 416-424, 426-434, 436-455, 462-475, 478-487および270-312; 配列番号181の5-17, 34-45, 59-69, 82-88, 117-129, 137-142, 158-165, 180-195, 201-206, 219-226, 241-260, 269-279, 292-305, 312-321, 341-347, 362-381, 396-410, 413-432, 434-445, 447-453, 482-487, 492-499, 507-516, 546-552, 556-565, 587-604および486-598; 配列番号182の4-15, 17-32, 40-47, 67-78, 90-98, 101-107, 111-136, 161-171, 184-198, 208-214, 234-245, 247-254, 272-279, 288-298, 303-310, 315-320, 327-333, 338-349, 364-374および378-396; 配列番号183の5-27, 33-49, 51-57, 74-81, 95-107, 130-137, 148-157, 173-184および75-235; 配列番号184の6-23, 47-53, 57-63, 75-82, 97-105, 113-122, 124-134, 142-153, 159-164, 169-179, 181-187, 192-208, 215-243, 247-257, 285-290, 303-310および30-51; 配列番号185の17-29, 44-52, 59-73, 77-83, 86-92, 97-110, 118-153, 156-166, 173-179, 192-209, 225-231, 234-240, 245-251, 260-268, 274-279, 297-306, 328-340, 353-360, 369-382, 384-397, 414-423, 431-436, 452-465, 492-498, 500-508, 516-552, 554-560, 568-574, 580-586, 609-617, 620-626, 641-647および208-219; 配列番号186の4-26, 32-45, 58-72, 111-119, 137-143, 146-159, 187-193, 221-231, 235-242, 250-273, 290-304, 311-321, 326-339, 341-347, 354-368, 397-403, 412-419, 426-432, 487-506, 580-592, 619-628, 663-685, 707-716, 743-751, 770-776, 787-792, 850-859, 866-873, 882-888, 922-931, 957-963, 975-981, 983-989, 1000-1008, 1023-1029, 1058-1064, 1089-1099, 1107-1114, 1139-1145, 1147-1156, 1217-1226, 1276-1281, 1329-1335, 1355-1366, 1382-1394, 1410-1416, 1418-1424, 1443-1451, 1461-1469, 1483-1489, 1491-1501, 1515-1522, 1538-1544, 1549-1561, 1587-1593, 1603-1613, 1625-1630, 1636-1641, 1684-1690, 1706-1723, 1765-1771, 1787-1804, 1850-1857, 1863-1894, 1897-1910, 1926-1935, 1937-1943, 1960-1983, 1991-2005, 2008-2014, 2018-2039および396-533, 1342-1502, 1672-1920; 配列番号187の4-25, 45-50, 53-65, 79-85, 87-92, 99-109, 126-137, 141-148, 156-183, 190-203, 212-217, 221-228, 235-242, 247-277, 287-293, 300-319, 321-330, 341-361, 378-389, 394-406, 437-449, 455-461, 472-478, 482-491, 507-522, 544-554, 576-582, 587-593, 611-621, 626-632, 649-661, 679-685, 696-704, 706-716, 726-736, 740-751, 759-766, 786-792, 797-802, 810-822, 824-832, 843-852, 863-869, 874-879, 882-905および1-113, 210-232, 250-423, 536-564; 配列番号188の4-16, 33-39, 43-49, 54-85, 107-123, 131-147, 157-169, 177-187, 198-209, 220-230, 238-248, 277-286, 293-301, 303-315, 319-379, 383-393, 402-414, 426-432, 439-449, 470-478, 483-497, 502-535, 552-566, 571-582, 596-601, 608-620, 631-643, 651-656, 663-678, 680-699, 705-717, 724-732, 738-748, 756-763, 766-772, 776-791, 796-810, 819-827, 829-841, 847-861, 866-871, 876-882, 887-894, 909-934, 941-947, 957-969, 986-994, 998-1028, 1033-1070, 1073-1080, 1090-1096, 1098-1132, 1134-1159, 1164-1172, 1174-1201および617-635;
    配列番号189の7-25, 30-40, 42-64, 70-77, 85-118, 120-166, 169-199, 202-213, 222-244および190-203; 配列番号190の4-11, 15-53, 55-93, 95-113, 120-159, 164-200, 210-243, 250-258, 261-283, 298-319, 327-340, 356-366, 369-376, 380-386, 394-406, 409-421, 425-435, 442-454, 461-472, 480-490, 494-505, 507-514, 521-527, 533-544, 566-574および385-398; 配列番号191の5-36, 66-72, 120-127, 146-152, 159-168, 172-184, 205-210, 221-232, 234-243, 251-275, 295-305, 325-332, 367-373, 470-479, 482-487, 520-548, 592-600, 605-615, 627-642, 655-662, 664-698, 718-725, 734-763, 776-784, 798-809, 811-842, 845-852, 867-872, 879-888, 900-928, 933-940, 972-977, 982-1003および12-190, 276-283, 666-806; 配列番号192の4-38, 63-68, 100-114, 160-173, 183-192, 195-210, 212-219, 221-238, 240-256, 258-266, 274-290, 301-311, 313-319, 332-341, 357-363, 395-401, 405-410, 420-426, 435-450, 453-461, 468-475, 491-498, 510-518, 529-537, 545-552, 585-592, 602-611, 634-639, 650-664および30-80, 89-105, 111-151; 配列番号193の7-29, 31-39, 47-54, 63-74, 81-94, 97-117, 122-127, 146-157, 168-192, 195-204, 216-240, 251-259および195-203; 配列番号194の5-16, 28-34, 46-65, 79-94, 98-105, 107-113, 120-134, 147-158, 163-172, 180-186, 226-233, 237-251, 253-259, 275-285, 287-294, 302-308, 315-321, 334-344, 360-371, 399-412, 420-426および32-50; 配列番号195の8-20, 30-36, 71-79, 90-96, 106-117, 125-138, 141-147, 166-174および75-90; 配列番号196の4-13, 15-33, 43-52, 63-85, 98-114, 131-139, 146-174, 186-192, 198-206, 227-233および69-88; 配列番号197の4-22, 29-35, 59-68, 153-170, 213-219, 224-238, 240-246, 263-270, 285-292, 301-321, 327-346, 356-371, 389-405, 411-418, 421-427, 430-437, 450-467, 472-477, 482-487, 513-518, 531-538, 569-576, 606-614, 637-657, 662-667, 673-690, 743-753, 760-767, 770-777, 786-802および96-230, 361-491, 572-585; 配列番号198の4-12, 21-36, 48-55, 74-82, 121-127, 195-203, 207-228, 247-262, 269-278, 280-289および102-210; 配列番号199の13-20, 23-31, 38-44, 78-107, 110-118, 122-144, 151-164, 176-182, 190-198, 209-216, 219-243, 251-256, 289-304, 306-313および240-248; 配列番号200の5-26, 34-48, 57-77, 84-102, 116-132, 139-145, 150-162, 165-173, 176-187, 192-205, 216-221, 234-248, 250-260および182-198; 配列番号201の10-19, 26-44, 53-62, 69-87, 90-96, 121-127, 141-146, 148-158, 175-193, 204-259, 307-313, 334-348, 360-365, 370-401, 411-439, 441-450, 455-462, 467-472, 488-504および41-56; 配列番号202の5-21, 36-42, 96-116, 123-130, 138-144, 146-157, 184-201, 213-228, 252-259, 277-297, 308-313, 318-323, 327-333および202-217; 配列番号203の6-26, 33-51, 72-90, 97-131, 147-154, 164-171, 187-216, 231-236, 260-269, 275-283および1-127; 配列番号204の4-22, 24-38, 44-58, 72-88, 99-108, 110-117, 123-129, 131-137, 142-147, 167-178, 181-190, 206-214, 217-223, 271-282, 290-305, 320-327, 329-336, 343-352, 354-364, 396-402, 425-434, 451-456, 471-477, 485-491, 515-541, 544-583, 595-609, 611-626, 644-656, 660-681, 683-691, 695-718および297-458; 配列番号205の5-43, 92-102, 107-116, 120-130, 137-144, 155-163, 169-174, 193-213および24-135; 配列番号206の4-25, 61-69, 73-85, 88-95, 97-109, 111-130, 135-147, 150-157, 159-179, 182-201, 206-212, 224-248, 253-260, 287-295, 314-331, 338-344, 365-376, 396-405, 413-422, 424-430, 432-449, 478-485, 487-494, 503-517, 522-536, 544-560, 564-578, 585-590, 597-613, 615-623, 629-636, 640-649, 662-671, 713-721および176-330; 配列番号207の31-37, 41-52, 58-79, 82-105, 133-179, 184-193, 199-205, 209-226, 256-277, 281-295, 297-314, 322-328, 331-337, 359-367, 379-395, 403-409, 417-432, 442-447, 451-460, 466-472および46-62, 296-341; 配列番号208の23-29, 56-63, 67-74, 96-108, 122-132, 139-146, 152-159, 167-178, 189-196, 214-231, 247-265, 274-293, 301-309, 326-332, 356-363, 378-395, 406-412, 436-442, 445-451, 465-479, 487-501, 528-555, 567-581, 583-599, 610-617, 622-629, 638-662, 681-686, 694-700, 711-716および667-684; 配列番号209の20-51, 53-59, 109-115, 140-154, 185-191, 201-209, 212-218, 234-243, 253-263, 277-290, 303-313, 327-337, 342-349, 374-382, 394-410, 436-442, 464-477, 486-499, 521-530, 536-550, 560-566, 569-583, 652-672, 680-686, 698-704, 718-746, 758-770, 774-788, 802-827, 835-842, 861-869および258-416; 配列番号210の7-25, 39-45, 59-70, 92-108, 116-127, 161-168, 202-211, 217-227, 229-239, 254-262, 271-278, 291-300および278-295; 配列番号211の4-20, 27-33, 45-51, 53-62, 66-74, 81-88, 98-111, 124-130, 136-144, 156-179, 183-191および183-195; 配列番号212の12-24, 27-33, 43-49, 55-71, 77-85, 122-131, 168-177, 179-203, 209-214, 226-241および63-238; 配列番号213の4-19, 37-50, 120-126, 131-137, 139-162, 177-195, 200-209, 211-218, 233-256, 260-268, 271-283, 288-308および1-141; 配列番号214の11-17, 40-47, 57-63, 96-124, 141-162, 170-207, 223-235, 241-265, 271-277, 281-300, 312-318, 327-333, 373-379および231-368; 配列番号215の9-33, 41-48, 57-79, 97-103, 113-138, 146-157, 165-186, 195-201, 209-215, 223-229, 237-247, 277-286, 290-297, 328-342および247-260; 配列番号216の7-15, 39-45, 58-64, 79-84, 97-127, 130-141, 163-176, 195-203, 216-225, 235-247, 254-264, 271-279および64-72; 配列番号217の4-12, 26-42, 46-65, 73-80, 82-94, 116-125, 135-146, 167-173, 183-190, 232-271, 274-282, 300-306, 320-343, 351-362, 373-383, 385-391, 402-409, 414-426, 434-455, 460-466, 473-481, 485-503, 519-525, 533-542, 554-565, 599-624, 645-651, 675-693, 717-725, 751-758, 767-785, 792-797, 801-809, 819-825, 831-836, 859-869, 890-897および222-362, 756-896; 配列番号218の11-17, 22-28, 52-69, 73-83, 86-97, 123-148, 150-164, 166-177, 179-186, 188-199, 219-225, 229-243, 250-255および153-170; 配列番号219の4-61, 71-80, 83-90, 92-128, 133-153, 167-182, 184-192, 198-212および56-73; 配列番号220の4-19, 26-37, 45-52, 58-66, 71-77, 84-92, 94-101, 107-118, 120-133, 156-168, 170-179, 208-216, 228-238, 253-273, 280-296, 303-317, 326-334および298-312; 配列番号221の7-13, 27-35, 38-56, 85-108, 113-121, 123-160, 163-169, 172-183, 188-200, 206-211, 219-238, 247-254および141-157; 配列番号222の23-39, 45-73, 86-103, 107-115, 125-132, 137-146, 148-158, 160-168, 172-179, 185-192, 200-207, 210-224, 233-239, 246-255, 285-334, 338-352, 355-379, 383-389, 408-417, 423-429, 446-456, 460-473, 478-503, 522-540, 553-562, 568-577, 596-602, 620-636, 640-649, 655-663および433-440, 572-593; 配列番号223の4-42, 46-58, 64-76, 118-124, 130-137, 148-156, 164-169, 175-182, 187-194, 203-218, 220-227, 241-246, 254-259, 264-270, 275-289, 296-305, 309-314, 322-334, 342-354, 398-405, 419-426, 432-443, 462-475, 522-530, 552-567, 593-607, 618-634, 636-647, 653-658, 662-670, 681-695, 698-707, 709-720, 732-742, 767-792, 794-822, 828-842, 851-866, 881-890, 895-903, 928-934, 940-963, 978-986, 1003-1025, 1027-1043, 1058-1075, 1080-1087, 1095-1109, 1116-1122, 1133-1138, 1168-1174, 1179-1186, 1207-1214, 1248-1267および17-319, 417-563; 配列番号224の6-19, 23-33, 129-138, 140-150, 153-184, 190-198, 206-219, 235-245, 267-275, 284-289, 303-310, 322-328, 354-404, 407-413, 423-446, 453-462, 467-481, 491-500および46-187; 配列番号225の4-34, 39-57, 78-86, 106-116, 141-151, 156-162, 165-172, 213-237, 252-260, 262-268, 272-279, 296-307, 332-338, 397-403, 406-416, 431-446, 448-453, 464-470, 503-515, 519-525, 534-540, 551-563, 578-593, 646-668, 693-699, 703-719, 738-744, 748-759, 771-777, 807-813, 840-847, 870-876, 897-903, 910-925, 967-976, 979-992および21-244, 381-499, 818-959; 配列番号226の19-29, 65-75, 90-109, 111-137, 155-165, 169-175および118-136; 配列番号227の15-20, 30-36, 55-63, 73-79, 90-117, 120-127, 136-149, 166-188, 195-203, 211-223, 242-255, 264-269, 281-287, 325-330, 334-341, 348-366, 395-408, 423-429, 436-444, 452-465および147-155; 配列番号228の11-18, 21-53, 77-83, 91-98, 109-119, 142-163, 173-181, 193-208, 216-227, 238-255, 261-268, 274-286, 290-297, 308-315, 326-332, 352-359, 377-395, 399-406, 418-426, 428-438, 442-448, 458-465, 473-482, 488-499, 514-524, 543-553, 564-600, 623-632, 647-654, 660-669, 672-678, 710-723, 739-749, 787-793, 820-828, 838-860, 889-895, 901-907, 924-939, 956-962, 969-976, 991-999, 1012-1018, 1024-1029, 1035-1072, 1078-1091, 1142-1161および74-438; 配列番号229の4-31, 41-52, 58-63, 65-73, 83-88, 102-117, 123-130, 150-172, 177-195, 207-217, 222-235, 247-253, 295-305, 315-328, 335-342, 359-365, 389-394, 404-413および156-420; 配列番号230の4-42, 56-69, 98-108, 120-125, 210-216, 225-231, 276-285, 304-310, 313-318, 322-343および79-348; 配列番号231の12-21, 24-30, 42-50, 61-67, 69-85, 90-97, 110-143, 155-168および53-70; 配列番号232の4-26, 41-54, 71-78, 88-96, 116-127, 140-149, 151-158, 161-175, 190-196, 201-208, 220-226, 240-247, 266-281, 298-305, 308-318, 321-329, 344-353, 370-378, 384-405, 418-426, 429-442, 457-463, 494-505, 514-522および183-341; 配列番号233の4-27, 69-77, 79-101, 117-123, 126-142, 155-161, 171-186, 200-206, 213-231, 233-244, 258-263, 269-275, 315-331, 337-346, 349-372, 376-381, 401-410, 424-445, 447-455, 463-470, 478-484, 520-536, 546-555, 558-569, 580-597, 603-618, 628-638, 648-660, 668-683, 717-723, 765-771, 781-788, 792-806, 812-822および92-231, 618-757; 配列番号234の11-47, 63-75, 108-117, 119-128, 133-143, 171-185, 190-196, 226-232, 257-264, 278-283, 297-309, 332-338, 341-346, 351-358, 362-372および41-170; 配列番号235の6-26, 50-56, 83-89, 108-114, 123-131, 172-181, 194-200, 221-238, 241-259, 263-271, 284-292, 304-319, 321-335, 353-358, 384-391, 408-417, 424-430, 442-448, 459-466, 487-500, 514-528, 541-556, 572-578, 595-601, 605-613, 620-631, 634-648, 660-679, 686-693, 702-708, 716-725, 730-735, 749-755, 770-777, 805-811, 831-837, 843-851, 854-860, 863-869, 895-901, 904-914, 922-929, 933-938, 947-952, 956-963, 1000-1005, 1008-1014, 1021-1030, 1131-1137, 1154-1164, 1166-1174および20-487, 757-1153; 配列番号236の10-34, 67-78, 131-146, 160-175, 189-194, 201-214, 239-250, 265-271, 296-305および26-74, 91-100, 105-303; 配列番号237の9-15, 19-32, 109-122, 143-150, 171-180, 186-191, 209-217, 223-229, 260-273, 302-315, 340-346, 353-359, 377-383, 389-406, 420-426, 460-480および10-223, 231-251, 264-297, 312-336; 配列番号238の5-28, 76-81, 180-195, 203-209, 211-219, 227-234, 242-252, 271-282, 317-325, 350-356, 358-364, 394-400, 405-413, 417-424, 430-436, 443-449, 462-482, 488-498, 503-509, 525-537および22-344; 配列番号239の5-28, 42-54, 77-83, 86-93, 98-104, 120-127, 145-159, 166-176, 181-187, 189-197, 213-218, 230-237, 263-271, 285-291, 299-305, 326-346, 368-375, 390-395および1-151;
    配列番号240の6-34, 48-55, 58-64, 84-101, 121-127, 143-149, 153-159, 163-170, 173-181, 216-225, 227-240, 248-254, 275-290, 349-364, 375-410, 412-418, 432-438, 445-451, 465-475, 488-496, 505-515, 558-564, 571-579, 585-595, 604-613, 626-643, 652-659, 677-686, 688-696, 702-709, 731-747, 777-795, 820-828, 836-842, 845-856, 863-868, 874-882, 900-909, 926-943, 961-976, 980-986, 992-998, 1022-1034, 1044-1074, 1085-1096, 1101-1112, 1117-1123, 1130-1147, 1181-1187, 1204-1211, 1213-1223, 1226-1239, 1242-1249, 1265-1271, 1273-1293, 1300-1308, 1361-1367, 1378-1384, 1395-1406, 1420-1428, 1439-1446, 1454-1460, 1477-1487, 1509-1520, 1526-1536, 1557-1574, 1585-1596, 1605-1617, 1621-1627, 1631-1637, 1648-1654, 1675-1689, 1692-1698, 1700-1706, 1712-1719, 1743-1756および91-263; 配列番号241の4-16, 75-90, 101-136, 138-144, 158-164, 171-177, 191-201, 214-222, 231-241, 284-290, 297-305, 311-321, 330-339, 352-369, 378-385, 403-412, 414-422, 428-435, 457-473, 503-521, 546-554, 562-568, 571-582, 589-594, 600-608, 626-635, 652-669, 687-702, 706-712, 718-724, 748-760, 770-775および261-272; 配列番号242の4-19, 30-41, 46-57, 62-68, 75-92, 126-132, 149-156, 158-168, 171-184, 187-194, 210-216, 218-238, 245-253, 306-312, 323-329, 340-351, 365-373, 384-391, 399-405, 422-432, 454-465, 471-481, 502-519, 530-541, 550-562, 566-572, 576-582, 593-599, 620-634, 637-643, 645-651, 657-664, 688-701および541-551; 配列番号243の6-11, 17-25, 53-58, 80-86, 91-99, 101-113, 123-131, 162-169, 181-188, 199-231, 245-252および84-254; 配列番号244の13-30, 71-120, 125-137, 139-145, 184-199および61-78; 配列番号245の9-30, 38-53, 63-70, 74-97, 103-150, 158-175, 183-217, 225-253, 260-268, 272-286, 290-341, 352-428, 434-450, 453-460, 469-478, 513-525, 527-534, 554-563, 586-600, 602-610, 624-640, 656-684, 707-729, 735-749, 757-763, 766-772, 779-788, 799-805, 807-815, 819-826, 831-855および568-580; 配列番号246の11-21, 29-38および5-17; 配列番号247の2-9; 配列番号248の4-10, 16-28および7-18, 26-34; 配列番号249の10-16および1-15; 配列番号250の4-11; 配列番号251の4-40, 42-51および37-53; 配列番号252の4-21および22-29; 配列番号253の2-11; 配列番号254の9-17, 32-44および1-22; 配列番号255の19-25, 27-32および15-34; 配列番号256の4-12, 15-22および11-33; 配列番号257の10-17, 24-30, 39-46, 51-70および51-61; 配列番号258の6-19; 配列番号259の6-11, 21-27, 31-54および11-29; 配列番号260の4-10, 13-45および11-35; 配列番号261の4-14, 23-32および11-35; 配列番号262の14-39, 45-51および15-29; 配列番号263の4-11, 14-28および4-17; 配列番号264の4-16および2-16; 配列番号265の4-10, 12-19, 39-50および6-22; 配列番号266の2-13; 配列番号267の4-11, 22-65および3-19; 配列番号268の17-23, 30-35, 39-46, 57-62および30-49; 配列番号269の4-19および14-22; 配列番号270の2-9; 配列番号271の7-18, 30-43および4-12; 配列番号272の4-30, 39-47および5-22; 配列番号273の6-15および14-29; 配列番号274の4-34および23-35; 配列番号275の4-36, 44-57, 65-72および14-27; 配列番号276の4-18および11-20; 配列番号277の5-19; 配列番号278の18-36および6-20; 配列番号279の4-10, 19-34, 41-84, 96-104および50-63; 配列番号280の4-9, 19-27および8-21; 配列番号281の4-16, 18-28および22-30; 配列番号282の4-15および21-35; 配列番号283の4-17および3-13; 配列番号284の4-12および4-18; 配列番号285の4-24, 31-36および29-45; 配列番号286の12-22, 34-49および21-32; 配列番号287の4-17および22-32; 配列番号288の4-16, 25-42および7-28; 配列番号289の4-10および7-20; 配列番号290の4-11, 16-36, 39-54および28-44; 配列番号291の5-20, 29-54および14-29; 配列番号292の24-33および10-22; 配列番号293の10-51, 54-61および43-64; 配列番号294の7-1および2-17; 配列番号295の11-20および6-20; 配列番号296の4-30, 34-41および19-28; 配列番号297の11-21; 配列番号298の4-16, 21-26および9-38; 配列番号299の4-12, 15-27, 30-42, 66-72および10-24; 配列番号300の8-17および11-20;および配列番号246の2-19; 配列番号247の1-12; 配列番号248の21-38; 配列番号254の2-22; 配列番号255の15-33; 配列番号256の11-32; 配列番号259の11-28; 配列番号260の10-27; 配列番号261の9-26; 配列番号263の4-16; 配列番号266の1-18; 配列番号273の12-29; 配列番号276の6-23; 配列番号277の1-21; 配列番号279の47-64; 配列番号285の28-45; 配列番号287の18-35; 配列番号291の14-31; 配列番号292の7-24; 配列番号299の8-25; 配列番号300の1-20; 配列番号151の18-33; 配列番号151の62-72; 配列番号152の118-131; 配列番号154の195-220; 配列番号154の215-240; 配列番号154の255-280, 配列番号155の72-81; 配列番号156の174-186; 配列番号157の317-331; 配列番号158の35-59; 配列番号158の54-84; 配列番号158の79-104; 配列番号159の33-58; 配列番号159の81-101; 配列番号159の136-150; 配列番号159の173-186; 配列番号159の231-251; 配列番号161の22-48; 配列番号162の24-39; 配列番号163の475-489; 配列番号164の38-56; 配列番号164の583-604; 配列番号165の202-223; 配列番号165の222-247; 配列番号165の242-267; 配列番号165の262-287; 配列番号165の282-307; 配列番号165の302-327; 配列番号166の25-48; 配列番号167の204-217; 配列番号168の259-276; 配列番号169の121-139; 配列番号169の260-267; 配列番号169の215-240; 配列番号170の115-140; 配列番号172の182-204; 配列番号173の144-153; 配列番号173の205-219; 配列番号174の196-206; 配列番号174の240-249; 配列番号174の272-287; 配列番号174の199-223; 配列番号174の218-237; 配列番号175の226-249; 配列番号175の287-306; 配列番号176の430-449; 配列番号177の361-375; 配列番号178の241-260; 配列番号181の483-502; 配列番号182の379-396; 配列番号184の31-51; 配列番号186の1436-1460; 配列番号186の1455-1474; 配列番号186の1469-1487; 配列番号187の215-229; 配列番号187の534-561; 配列番号187の59-84; 配列番号187の79-104; 配列番号188の618-635; 配列番号189の191-203; 配列番号190の386-398; 配列番号191の65-83; 配列番号192の90-105; 配列番号192の112-136; 配列番号193の290-209; 配列番号194の33-50; 配列番号195の76-90; 配列番号196の70-88; 配列番号197の418-442; 配列番号197の574-585; 配列番号198の87-104; 配列番号198の124-148; 配列番号198の141-152; 配列番号199の241-248; 配列番号200の183-198; 配列番号201の40-57; 配列番号202の202-217; 配列番号203の50-74; 配列番号203の69-93; 配列番号203の88-112; 配列番号203の107-127; 配列番号205の74-92; 配列番号206の207-232; 配列番号206の227-252; 配列番号206の247-272; 配列番号207の47-60; 配列番号207の297-305; 配列番号207の312-337; 配列番号208の667-384; 配列番号210の279-295; 配列番号211の179-198; 配列番号213の27-51; 配列番号213の46-70; 配列番号213の65-89; 配列番号213の84-108; 配列番号213の112-141; 配列番号215の248-260; 配列番号216の59-78; 配列番号218の154-170; 配列番号219の57-73; 配列番号220の297-314; 配列番号221の142-157; 配列番号222の428-447; 配列番号222の573-593; 配列番号223の523-544; 配列番号223の46-70; 配列番号223の65-89; 配列番号223の84-108; 配列番号223の122-151; 配列番号224の123-142; 配列番号225の903-921; 配列番号226の119-136; 配列番号227の142-161; 配列番号228の258-277; 配列番号228の272-300; 配列番号228の295-322; 配列番号229の311-343; 配列番号229の278-304; 配列番号230の131-150; 配列番号230の195-218; 配列番号231の53-70; 配列番号232の184-208; 配列番号232の222-246; 配列番号232の241-265; 配列番号232の260-284; 配列番号232の279-303; 配列番号232の317-341; 配列番号233の678-696; 配列番号235の88-114; 配列番号235の464-481; 配列番号236の153-172; 配列番号236の137-155, 166-184; 配列番号236の215-228; 配列番号237の37-51; 配列番号237の53-75; 配列番号237の232-251; 配列番号237の318-336; 配列番号238の305-315; 配列番号238の131-156; 配列番号241の258-275; 配列番号243の107-137; 配列番号243の138-162; 配列番号243の157-181; 配列番号243の195-227; 配列番号244の62-7; 配列番号245の567-584を含むペプチドよりなる群から選ばれた高度免疫血清反応性の抗原の断片。
  15. 請求項1〜7のいずれかに記載の核酸分子を発現させることを含む、請求項11〜14のいずれかに記載のストレプトコッカス・ピオゲネスの高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の製造方法。
  16. 請求項8または9に記載のベクターで適当な宿主細胞を形質転換またはトランスフェクションすることを含む、請求項11〜14のいずれかに記載のストレプトコッカス・ピオゲネスの高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を発現する細胞の製造方法。
  17. 請求項11〜14のいずれかの高度免疫血清反応性の抗原またはその断片または請求項1〜7のいずれかに記載の核酸分子を含む医薬組成物、とりわけワクチン。
  18. さらに、ポリカチオン性ポリマー、とりわけポリカチオン性ペプチド、免疫促進デオキシヌクレオチド(ODN)、少なくとも2つのLysLeuLysモチーフを含むペプチド、神経刺激性の化合物、とりわけヒト成長ホルモン、ミョウバン、フロイントの完全または不完全アジュバントまたはこれらの組合せよりなる群から好ましくは選ばれる免疫促進物質をさらに含む、請求項17に記載の医薬組成物、とりわけワクチン。
  19. 医薬製剤の製造のための、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネス感染に対するワクチンの製造のための、請求項1〜7のいずれかに記載の核酸分子または請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の使用。
  20. 請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の少なくとも選択された部分に結合する抗体、または少なくとも有効なその部分。
  21. モノクローナル抗体である、請求項20に記載の抗体。
  22. 抗体の有効な部分がFabフラグメントを含む、請求項20または21に記載の抗体。
  23. キメラ抗体である、請求項20〜22のいずれかに記載の抗体。
  24. ヒト化抗体である、請求項20〜23のいずれかに記載の抗体。
  25. 請求項20〜24のいずれかに記載の抗体を産生するハイブリドーマ細胞株。
  26. 以下の工程:
    ・請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を非ヒト動物に投与することにより該動物において免疫応答を開始させ、
    ・該動物から抗体含有体液を取り出し、ついで
    ・該抗体含有体液をさらなる精製工程に供することにより該抗体を製造する
    ことを特徴とする、請求項20に記載の抗体の製造方法。
  27. 以下の工程:
    ・請求項12〜15のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を非ヒト動物に投与することにより該動物において免疫応答を開始させ、
    ・該動物から脾臓または脾細胞を取り出し、
    ・該脾臓または脾細胞のハイブリドーマ細胞を産生させ、
    ・該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に特異的なハイブリドーマ細胞を選択およびクローニングし、
    ・該クローニングしたハイブリドーマ細胞の培養により抗体を産生させ、および任意にさらなる精製工程を行う
    ことを特徴とする、請求項20に記載の抗体の製造方法。
  28. ストレプトコッカス・ピオゲネス感染の治療用医薬の製造のための、請求項20〜24のいずれかに記載の抗体の使用。
  29. 請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に結合するアンタゴニスト。
  30. 請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に結合しうるアンタゴニストの同定方法であって、以下の工程:
    (a)請求項11〜14のいずれかに記載の単離したまたは固定化した高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を候補アンタゴニストと、該候補アンタゴニストの該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片への結合に応答して検出可能なシグナルを提供することのできる成分の存在下、該候補アンタゴニストの該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片への結合を可能にする条件下で接触させ、ついで
    (b)該アンタゴニストの該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片への結合に応答して生成されるシグナルの存在または不在を検出する
    ことを含む方法。
  31. 請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片のその相互作用パートナーへの相互作用活性を低減または抑制しうるアンタゴニストの同定方法であって、以下の工程:
    (a)請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその高度免疫血断片を用意し、
    (b)該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片に対する相互作用パートナー、とりわけ請求項20〜24のいずれかに記載の抗体を用意し、
    (c)該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片を該相互作用パートナーと相互作用させて相互作用複合体を生成させ、
    (d)候補アンタゴニストを用意し、
    (e)該候補アンタゴニストと該相互作用複合体との間で競合反応を起こさせ、
    (f)該候補アンタゴニストが該高度免疫血清反応性の抗原またはその断片と該相互作用パートナーとの相互作用活性を低減または抑制するか否かを決定する
    ことを含む方法。
  32. 請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の相互作用パートナーの単離および/または精製および/または同定のための、請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の使用。
  33. 請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の発現に関連する疾患をインビトロで診断する方法であって、請求項1〜7のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原および断片をコードする核酸配列の存在または請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の存在を検出することを含む方法。
  34. 細菌感染、とりわけストレプトコッカス・ピオゲネス感染をインビトロで診断する方法であって、請求項1〜7のいずれかに記載の該高度免疫血清反応性の抗原および断片をコードする核酸配列の存在または請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の存在を検出することを含む方法。
  35. 請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片へのペプチド結合を生成するための、請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の使用であって、該ペプチドがアンチカリンであることを特徴とする使用。
  36. 機能性の核酸を製造するための、請求項11〜14のいずれかに記載の高度免疫血清反応性の抗原またはその断片の使用であって、該機能性核酸がアプタマーおよびシュピーゲルマーよりなる群から選ばれることを特徴とする使用。
  37. 機能性のリボ核酸分子を製造するための、請求項11〜14のいずれかに記載の核酸の使用であって、該機能性のリボ核酸が、リボザイム、アンチセンス核酸およびsiRNAよりなる群から選ばれることを特徴とする使用。
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