JP2011005840A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)のように、用紙長が基準長に対して長い場合には、下流側の画像形成装置210が画像形成処理を開始するときに、上流側の画像形成装置110は画像形成処理を開始しない。この場合、画像形成装置210のみで連続紙101の搬送が行われて、中間バッファ装置310に蓄えられる連続紙101の用紙長が減少する。反対に、(b)のように、用紙長が基準長に対して短い場合には、上流側の画像形成装置110の画像形成処理を開始するときに、下流側の画像形成装置210の画像形成処理を開始しない。この場合、画像形成装置110のみで連続紙101の搬送が行われるから、中間バッファ装置310に蓄えられる連続紙101の用紙長が減少する。
【選択図】図6
Description
本発明の請求項8に係る画像形成装置は、請求項7に係る構成において、前記調整制御手段は、前記長さを特定してから前記第1及び第2の画像形成手段に画像の形成を開始させる場合には前記調整を行い、前記長さを特定しないで画像の形成を開始させる場合には前記調整を行わないことを特徴とする。
本発明の請求項9に係る画像形成装置は、請求項1ないし8のいずれかに係る構成において、前記調整制御手段は、前記調整を行わない場合に前記第1及び前記第2の画像形成手段により行われている画像の形成を停止させるときには、それらを同時に停止させることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、第1及び第2の画像形成手段により行われる画像の形成を停止するときにも、画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを基準長に近づけることができる。
請求項3に係る発明によれば、第1及び第2の画像形成手段による画像の形成を中断する場合に、搬送方向に対して互いに長さの異なる画像を形成するときにおいても、形成する画像の品質の低下を抑制しつつ画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを基準長に近づけることができる。
請求項4に係る発明によれば、先に画像の形成が終了する画像形成手段が停止するときに画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを、基準長に近づけることができる。
請求項5に係る発明によれば、第1及び第2の画像形成手段による画像の形成を中断する場合に、搬送方向に対して互いに長さの異なる画像を形成するときにおいても、形成する画像の品質の低下を抑制しつつ画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを基準長に近づけることができる。
請求項6に係る発明によれば、一方の画像形成手段により行われている各ページの画像の形成を途中で中止させる場合においても、画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを基準長に近づけることができる。
請求項7に係る発明によれば、第1及び第2の画像形成手段により行われる画像の形成を開始するときに、画像形成に係る制御を行いつつ画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを基準長に近づけることができる。
請求項8に係る発明によれば、画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを特定できない場合においても、その長さを基準長から遠ざけないようにすることができる。
請求項9に係る発明によれば、画像形成手段間に蓄えられる記録媒体の搬送方向の長さを調整しない場合に、その長さを基準長から遠ざけないようにすることができる。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成システム100の外観を示す図である。図2は、画像形成システム100の装置構成を示す図である。
画像形成システム100は、長尺状の連続紙101に対して画像を形成するシステムである。画像形成システム100において、図1に矢印で示される方向に連続紙101が搬送され、その搬送方向上流側に第1の画像形成手段の一例である画像形成装置110が設けられ、画像形成装置110の位置よりも下流側に第2の画像形成手段の一例である画像形成装置210が設けられている。画像形成装置110は、連続紙101の表(おもて)面に画像を形成し、画像形成装置210は、連続紙101の裏面に画像を形成する。より具体的には、画像形成装置110は、収納部154に収納されている連続紙101を、搬送ローラなどによって構成される搬送路を有する第1の搬送手段の一例である搬送部150によって連続紙101の長手方向に搬送し、転写部130により連続紙101に画像を転写する。なお、連続紙101は、ここでは折り畳み用紙を例にあげているが、ロール紙であってもよい。転写部130は、感光ドラム132と、その表面に対して静電潜像を形成するための露光を行うLED露光装置136と、静電潜像に対してトナーを付着させるための現像器138とを有している。なお、転写部130は、本発明の第1の画像形成手段が有している画像形成部の一例である。定着部140は、連続紙101に形成された画像を連続紙101に定着させる。定着部140よりも搬送方向下流側にある搬送ローラ170の回転軸には、搬送ローラ170の回転量を検出する図示せぬロータリエンコーダが設けられている。ロータリエンコーダは、搬送ローラ170の回転量を検出し、画像形成装置110はこの回転量から連続紙101の紙送り量(つまり、連続紙101の搬送量)を特定する。なお、連続紙101は、連続紙供給口152を介して画像形成装置110に供給されてもよく、また、連続紙排出口258を介して画像形成装置210から装置外に排出されてもよい。
中間バッファ装置310は、画像形成装置110の位置よりも搬送方向下流側で、且つ画像形成装置210の位置よりも搬送方向上流側に設けられ、画像形成装置110から排出される連続紙101を一時的に自装置内に蓄える。反転機構装置320は、画像形成装置110と画像形成装置210との間に配置され、連続紙101を反転させる。なお、連続紙101は、長手方向に連続する単一の記録媒体のことである。
以上が、画像形成システム100の構成の概要である。
同図に示すように、制御部160は、CPU(Central Processing Unit)162と、このCPU162で用いられるプログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)163と、CPU162のワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)164とを有している。また、CPU162は、不揮発性のRAMであるNVRAM165とHDD(Hard Disk Drive)166とに対し、データの書き込み及び読み出しを行う。また、CPU162は、操作用パネルインタフェース168を介して操作用パネル161の液晶表示画面に各種表示を行い、また、操作用パネル161から入力されるデータを受信する。
また、画像形成装置210の制御部260及び機構部220は、上述した制御部160及び機構部120と同等の構成をそれぞれ有している。
以上のように、画像形成装置110における画像形成処理は、画像形成制御装置410及び制御部160の協働により行われ、画像形成装置210における画像形成処理は、画像形成制御装置410及び制御部260の協働により行われる。これらの制御により、本発明の調整制御手段により行われる制御が実現される。また、画像形成装置110が画像形成処理を停止するときには、搬送部150に連続紙101の搬送を停止させ、像形成装置210が画像形成処理を停止するときには、搬送部250に連続紙101の搬送を停止させる。
画像形成制御装置410は、画像形成装置110,210間の用紙長を特定するときには、まず、画像形成装置110にページ毎に識別マークを1つずつ形成させる。この識別マークは、センサ280によりその存在の有無が検知されるものであれば、どのような画像でもよい。画像形成装置110は、この指示に応じて識別マークを各ページについて形成するとともに、識別マークを形成した回数(つまり、ページ数)を計数しておく。なお、このページ長は特に問わないが、例えば10インチにあらかじめ決められている。一方、画像形成制御装置410は、画像形成装置210に対してはセンサ280を用いて連続紙101上の識別マークの読み取りを行わせる。すると、先頭の識別マークがやがてセンサ280の読み取り位置に到着する。画像形成装置210の制御部260は、センサ280により識別マークを読み取ったと判断すると、その旨を画像形成装置110に通知する。この通知を受け取ると、画像形成装置110は、このときまでに形成した識別マークの数(つまり、ページ数)を特定し、このページ数とページ長との乗算により画像形成装置110,210間の用紙長を算出する。このようにして制御部160は用紙長を特定すると、これを画像形成装置210や画像形成制御装置410に通知する。画像形成装置210や画像形成制御装置410は自装置のRAM或いはHDDにこれを記憶しておく。
なお、この用紙長の特定については、例えば画像形成システム100の各装置の電源が投入されたときや、中間バッファ装置310の着脱があったときなどに、自動ないしユーザの指示を契機として行われるとよい。
なお、用紙長の特定に係る構成はこれに限らず、例えば、画像形成装置110が識別マークを1つだけ形成し、これがセンサ280によって読み取られるまでの紙送り量に基づいて用紙長を特定してもよい。
画像形成システム100の構成は以上のとおりである。
画像形成システム100においては画像形成処理を実行するときに、連続紙101の用紙長を基準長に近づけるための調整を行う。
次に、画像形成システム100において実行される画像形成装置110,210間の用紙長を調整する制御の動作例について説明する。
[開始時の動作例1]
この動作例では、画像形成システム100において画像形成処理を開始するときに用紙長を調整する。
図5は、この動作例において、画像形成システム100においてが実行される動作の手順を示すフローチャートである。
まず、画像形成制御装置410は画像形成処理を開始するか否かを判断する(ステップSA1)。画像形成制御装置410は、画像形成処理を開始するまでは待機し(ステップSA1;NO)、外部装置510から画像データを受信してステップSA1で「YES」と判断すると、ステップSA2に進む。そして、画像形成制御装置410は、画像形成処理を開始する前における画像形成装置110,210間の用紙長を特定する(ステップSA2)。画像形成制御装置410は自装置に用紙長を記憶していれば、そこから用紙長を取得して特定する。
図6(a)に示すように、用紙長が基準長に対して長い場合には、制御部260は搬送部250に連続紙101を搬送させて画像形成処理を開始する一方で、制御部160は搬送部150を停止させたまま画像形成装置110の画像形成処理を開始せずに待機する。ここでは、制御部260は、実際には連続紙101上に画像を形成しておらず、搬送部250により連続紙101を下流側に搬送させるだけの画像形成処理を行う。このようにして画像形成装置210において先に画像形成処理が開始されると、画像形成装置210のみで連続紙101の搬送が行われるから、画像形成装置110内の連続紙101が停止したまま、画像形成装置210内の連続紙101が下流側に搬送される。これにより、中間バッファ装置310に蓄えられる連続紙101の用紙長が時間の経過とともに減少する。画像形成システム100においては、用紙長と基準長との差異の大きさや連続紙101の搬送速度などに基づいて、この調整を行う期間を定める。そして、用紙長が基準長に一致すると、画像形成装置110は搬送部150に連続紙101を搬送させて画像形成処理を開始する。以降においては、搬送部150,250の搬送速度が同じになるように、画像形成装置110,210の双方で通常の画像形成処理が行われる。
[開始時の動作例2]
図7は、画像形成システム100において実行される開始時の動作例2の動作の手順を示すフローチャートである。なお、図5と同じ処理ステップについては同じ符号を付して表してその説明を省略する。
画像形成制御装置410は、ステップSA3で用紙長の調整を行うと判断すると(ステップSA3;YES)、画像形成装置110,210の画像形成処理の画像形成速度を用紙長に応じて異ならせるための画像形成指示を送信し、その画像形成速度に従って用紙長の調整を伴う画像形成処理を開始させる(ステップSA41)。画像形成速度は、単位時間当たりに画像が形成されるページ数である。画像形成速度に応じて搬送部150,250の連続紙101の搬送速度が異なるから、画像形成装置110,210が同時期に画像形成処理を開始してもこの搬送速度の差異に応じて用紙長が変化する。画像形成制御装置410は、用紙長が基準長に対して長いときには、画像形成装置210の画像形成速度を画像形成装置110のそれよりも相対的に高くし、用紙長が基準長に対して短いときには、画像形成装置110の画像形成速度を画像形成装置210のそれよりも相対的に高くする。そして、用紙長が基準長に一致すると、画像形成装置110,210は通常の画像形成処理を実行する。
以上が画像形成処理を開始するときに行う用紙長の調整に係る説明である。なお、上記動作例の動作において画像が形成される各ページのページ長について種々採用され得るが、画像形成制御装置410は、各ページの画像を形成させる前に用紙長を調整するから、そのページ長に関係なく、用紙長を基準長に近づけるための調整をし得る。
次に、画像形成システム100において画像形成処理を停止させるときの動作例について説明する。この動作例では、画像形成装置110,210が有している転写部130、230が後述するページ境界領域となる位置で停止するよう制御するとともに、また、用紙長も基準値に近づけるような調整を行う。以下に説明する動作の動作主体は、制御部160,260、及び画像形成制御装置410である。
図8は、この停止時の動作例1において、画像形成システム100において実行される動作の手順を示すフローチャートである。
画像形成制御装置410により送信される画像形成指示に応じて、制御部160,260はそれぞれ自装置を制御し、画像形成装置110,210における画像形成処理を実行する(ステップSB1)。このとき、制御部160,260は、そのときに画像を形成しているページのページ長を、例えば自装置のRAM164,264に記憶しておく。次に、制御部160,260は、他方の画像形成装置からそのときに画像を形成しているページのページ長を取得する(ステップSB2)。画像形成制御装置410は、画像形成指示に画像形成装置110,210のページ長も含めて送信するから、制御部160,260はこれを例えば自装置のRAM164,264に記憶しておく。ステップSB2では、制御部160,260は、自装置のRAM164,264からページ長を取得する。
そして、制御部160,260は、ステップSB3で自画像形成装置110,210の画像形成処理を停止すると判断すると(ステップSB3;YES)、ステップSB6に進み、停止原因を判断する(ステップSB6)。
ステップSB6において、操作部411が操作されるなどして、画像形成制御装置410が、ユーザにより画像形成処理の中断が指示されたと判断すると(ステップSB6;ユーザ指示)、ステップSB7に進む。この場合、ユーザが後続するページの画像の形成を不必要と判断したと考えられるから、先に停止させなければならない装置が必ずしも決まっているわけではない。そこで、画像形成制御装置410は、まず、画像形成装置110,210のうちページ長の長いページの画像を形成する一方の画像形成装置をページ境界領域で停止させる(ステップSB7)。そして、画像形成制御装置410は、用紙長を基準長に近づけるよう、他方の画像形成装置をページ境界領域で停止させる(ステップSB8)。
ステップSB7では、画像形成制御装置410は、上流側転写位置PU及び下流側転写位置PD(つまり、転写部130,230)のそれぞれが、連続紙101の搬送方向に対するこのページ境界領域に位置するように、搬送部150,250を停止させて画像形成装置110,210により行われる画像形成処理を停止させる。よって、画像形成制御装置410は、停止原因が発生したときの上流側転写位置PU或いは下流側転写位置PDが図中矢印Aに示すように、各ページの画像の途中の位置にあれば、そのページの画像を形成させてから、それに後続するページ境界領域に位置するように停止させる。つまり、画像形成装置110,210は、各ページの画像を形成していない時に自装置の画像形成処理を停止する。このとき、画像形成装置110,210において、どちらの装置のページ長が長いかはステップSB2,SB5の処理から特定し得る。
ここで、画像形成装置210が画像を形成しているページのページ長が用紙長が12インチであり、画像形成装置110が画像を形成しているページのページ長が3インチであり、画像形成装置110,210間の用紙長は12インチ×10ページ+3インチ×5ページ=135インチであるとする。また、基準長を130インチとする。画像形成処理の停止時に用紙長を調整する場合に、用紙長と基準長とを完全一致し得ないことがあるから、画像形成システム100においては、基準長よりも長い用紙長で両者の差異を最小にする「弛み方式」か、又は基準長よりも短い用紙長で両者の差異を最小にする「張り方式」かのいずれかに従って画像形成処理を停止させる。
なお、ここでは上流側の画像形成装置110のページ長が下流側の画像形成装置210のページ長よりも短い場合を例示したが、上流側の画像形成装置110のページ長が、下流側の画像形成装置210のページ長よりも長い場合もこれと同じ制御が行われる。また、画像形成装置110,210が画像を形成しているページのページ長が同じであれば、どちらの画像形成装置を先に停止してもよい。
同図(a)は、ページ長が短い画像を形成する画像形成装置を先に停止した場合を表し、(b)はページ長が長い画像を形成する画像形成装置を先に停止した場合を表す。同図(a)のように、ページ長が短い側を先に停止させると、ページ長が長い側の画像形成装置で用紙長と基準長との差異を小さくする調整を行うことになる。この場合、ページ境界領域で停止させるという制約があるものの、ページ長が長いほど、画像形成領域に対するページ境界領域が相対的に小さくなるから、停止位置の制御が不自由である。よって、同図(a)の場合、用紙長と基準長との差異を最小にした場合であっても、破線で示す基準長と、用紙長との差異がかなり大きくなってしまう。一方、同図(b)のように、ページ長の長い側を先に止めると、画像形成領域に対するページ境界領域が相対的に大きくなるから、停止位置の制御の自由度が増す。図10の例を用いると、用紙長が135インチの状態でさらに1ページ分を形成しようとするときに、ページ長の長い側を後で停止させると、「弛み方式」に従うと用紙長が135インチとなり5インチ分の余分な弛みが発生するし、「張り方式」に従うと用紙長は135−12=117インチとなり、13インチ分もの余分な張りを生じさせてしまい、基準長と用紙長との差異は、図10の場合に比べて大きくなりやすい。
このように、連続紙101の搬送方向に対する単位長当たりのページ境界領域が多いほど、停止位置のより自在な制御を行い得るので、画像形成制御装置410は、画像を形成するページのページ長が長い側の画像形成装置を先に停止させる。なお、図12は、図11とは上下流が逆の場合を示すが、この場合もページ長が長い側の画像形成装置を先に停止させる方が、用紙長がより基準長に近づく。
ステップSB6において、画像形成制御装置410は、画像形成装置110,210の画像形成指示に応じた画像形成処理の終了が停止原因と判断した場合(ステップSB6;画像形成終了)、ステップSB9に進む。
この場合、画像形成制御装置410は、用紙長が基準長に対して長いか否かを判断する(ステップSB9)。そして、画像形成制御装置410は、用紙長が基準長よりも長いと判断すると(ステップSB9;YES)、その用紙長を減少させるために、上流側の画像形成装置110をページ境界領域で先に停止させてから(ステップSB10)、用紙長を基準長に近づけるよう下流側の画像形成装置210をページ境界領域で停止させる(ステップSB8)。このとき、画像形成制御装置410は、画像形成装置210による画像形成処理が終了した後に、画像形成装置110を直ちに停止させ、用紙長が基準長に一致したら、画像形成装置210を停止させる。また、画像形成制御装置410は、画像形成装置210の形成が終了した時点で用紙長が基準長となっているように、画像形成装置110が停止してもよい。
この場合、画像形成装置110,210によって画像形成の対象となる画像の形成が完了し、搬送部150,250による連続紙101の搬送が行われている状態で用紙長を調整するから、用紙長を基準長に一致させる制御を行い得る。
ステップSB6において、画像形成制御装置410は、画像形成装置110,210のいずれか一方の紙詰まりなどのエラーの発生が停止原因であると判断した場合(ステップSB6;エラー発生)、ステップSB12に進む。この場合、画像形成装置110,210はエラーを発生した自画像形成装置を直ちに停止する(ステップSB12)。この場合、画像形成制御装置410は、その画像形成装置が停止されてから、用紙長を基準長に近づけるように他方の画像形成装置をページ境界領域で停止させる(ステップSB8)。このときのステップSB8の制御は、[ステップSB6;ユーザ指示]の場合のステップSB8と同じでよく、画像形成制御装置410は、弛み方式又は張り方式に従って用紙長を基準長に近づけるよう、画像形成装置をページ境界領域で停止させる。このようなエラー発生時には、エラー発生した画像形成装置は、各ページの画像が形成されている途中でこれを中止して自装置を停止することがあるが、画像形成システム100においては、この場合においても、後で停止させる画像形成装置を、用紙長を基準長に近づけるようにページ境界領域で停止させる。
以上が停止時の動作例1の説明である。
この動作例でも、画像形成装置110,210が有しているそれぞれの転写部130,230が、ページ境界領域となる位置で停止するよう制御する。この動作例においても、画像形成システム100において画像形成処理を停止させるときに用紙長の調整も行うが、画像形成処理が終了するときの制御が[開始時の動作例1]の項で説明したものと異なっている。
この画像形成処理の終了は、画像形成指示に応じた画像形成処理を全て終了した場合以外の原因も含む。例えば、画像形成装置110,210の画像形成速度に対して画像データに対するラスタライズ処理が遅い場合、NVRAMやRAMに蓄積されるラスタ形式の画像データが徐々に不足し、最終的に画像形成処理を中断せざるを得ない状況が発生することがある。この場合も、画像データの不存在を原因とした画像形成の終了に相当する。
制御部160,260は、ステップSB1の処理を実行すると、他方の画像形成装置がそのときに画像を形成しているページのページ長、及びその画像形成装置の画像形成終了時刻を取得する(ステップSB21)。また、ステップSB4で1ページ分の画像を形成した後は、制御部160,260は、自装置がそのときに画像を形成している画像データのページ長、及び画像形成終了時刻を更新し、他方の画像形成装置にそれらを通知する(ステップSB51)。なお、画像形成終了時刻については、制御部160,260のそれぞれがNVRAMやRAM内の画像データの残用紙長と画像形成速度とから、画像形成が終了すると予測される時刻として算出し得る。このようにして、制御部160,260は、自画像形成装置110,210の画像形成処理が終了する時刻を予測する。
なお、この場合に、その後ラスタライズ処理が進み、バッファ内の用紙長が十分回復されたら続けて画像形成を再開するよう、停止時の動作例1の[ステップSB6;画像形成終了]のときのように画像を形成しない用紙搬送は行わない。また、この動作例において、画像形成装置110,210により行われる画像の形成が終了する時(画像形成終了時刻)を予測する構成に代えて、画像形成が終了するまでの期間を予測する構成としても、上記制御を実行し得る。
また、中間バッファ装置については用紙長を特定するセンサや、画像形成装置への通知に係る構成が不要であるから、その構成も極めて簡単なもので済む。これにより、中間バッファ装置310に代えて、連続紙101の弛みを持たせるバーなどの機構を用いるだけでもよく、上述の中間領域を形成する機構であれば足りる。また、各ページの画像のページ長が装置間で相違する場合や、また、画像形成処理の途中でページ長が変更された場合であっても、画像形成システム100によれば上述したように用紙長を基準長に近づける調整を行い得るし、転写部130、230がページ境界領域で停止するようにしていることから、連続紙101に形成する画像の品質の低下が抑制される。つまり、転写部130,230の停止位置が、ページの画像内であるといった、ページに対して画像を形成している途中の状態で停止した場合には、この停止位置に対応する画像の品質が低下することになる。画像形成システム100では、この画像の品質の低下を抑制するために、転写部130,230が、ページの境界領域となる位置で停止するように調整が行われている。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。また、以下に示す変形例は、各々を組み合わせてもよい。
上述した実施形態において、中間バッファ装置310を一時的に取り外すなど、装置間に連続紙101に弛みを持たせないような画像形成システムとすることがある。この場合、画像形成システム100においては、用紙長の調整に係る制御を行わずに、画像形成装置110,210の画像形成処理を同時に開始させ、また停止させる。このようにするのは、停止時期を異ならせると、用紙長に変化が生じ、用紙長と基準長との差異が大きくなることがあるからである。なお、調整を行うか否かは中間バッファ装置310の有無に応じてユーザが操作部411を操作して指定されてもよいし、画像形成システム100が中間バッファ装置310の有無を判別する機構を備えて、画像形成制御装置410が用紙長の調整を行うか否かを判別してもよい。
上述した実施形態の開始時の動作例1,2において、画像形成制御装置410がステップSA2で用紙長を特定しない場合には、用紙長の調整を行わないようにしてもよい。例えば、画像形成システム100の各装置の電源が投入された後に用紙長の特定に係る制御が行われなかった場合には、電源オフ時に手動により用紙長が変更された場合があり、画像形成システム100において用紙長を正確に特定し得ない場合がある。また、ユーザが基準長を新たに設定し直したときにおいても、用紙長と基準長との差異を正確に特定し得ないことがあるし、連続紙101の手動操作による搬送(いわゆる、マニュアル搬送)が行われた場合もそうである。この場合も、用紙長に変化を生じさせないように、画像形成システム100において、画像形成処理が開始される前に用紙長を特定してから画像の形成を開始させる場合には用紙長の調整に係る制御を行い、用紙長を特定しないで画像の形成を開始させる場合には、用紙長の調整に係る制御を行わないようにする。
上述した実施形態の停止時の動作例1,2において、画像形成システム100において、エラー発生時には、各ページの画像の形成を途中で中止していたが、例えばユーザの指示などによって画像の形成を途中で中止する場合も[ステップSB6;エラー発生]と同じ制御を行い得る。また、これらの動作例において、停止原因に応じて画像形成処理の停止時の調整に係る制御を異ならせていたが、これらのうちの一部の制御のみを行う画像形成システムとしてもよい。
また、画像形成装置110,210間の用紙長を、上流側転写位置PU及び上流側転写位置PD間に蓄積される用紙長とする構成に限らず、例えば、画像形成装置110,210間でこれらの装置外にある用紙長を採用してもよい。
また、画像形成システム100においては、画像形成装置110,210のそれぞれにより行われている画像の形成を停止させるときに、転写部130,230がページ境界領域に位置するように停止させつつ、用紙長を基準長に近づけるよう制御していたが、この停止時に用紙長を基準長に近づける制御を行わない構成を採ることを妨げるものではない。つまり、少なくとも転写部130,230がページ境界領域に位置するように停止させれば、画像形成装置110,210に画像を形成させるときに用紙長を基準長に近づける制御を行いつつ、各ページの画像形成の途中で停止させる場合よりも、少なくとも形成する画像の品質の低下を抑制する効果を奏するからである。また、上述の実施形態において、画像形成処理の開始時において、用紙長と基準長とを一致させるよう制御する構成に限らず、少なくとも用紙長と基準長との差異を小さくする制御が行われればよい。また、画像形成処理の停止時において、用紙長と基準長との差異を最小にする制御に限らず、少なくともその差異を小さくする制御が行われればよい。
上述した実施形態および変形例においては、2つの画像形成装置が上流と下流においてそれぞれ連携して画像形成を行う重連構成を例にとったが、一つの画像形成装置単体であっても本発明を適用し得る。
また、上述の実施形態では、連続紙に対する両面プリントの例を説明したが、連続紙の一方の面に対し、画像形成装置110及び画像形成装置210が画像を形成する構成であってもよい。この場合、例えば、画像形成装置110がY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の色の画像を形成し、画像形成装置210がY、M、C、K以外の色(例えばメタリック色とか透明色)の画像を形成する例が考えられる。この場合、反転機構装置320は不要であるが、用紙長の調整に係る制御に反転機構装置320の有無は関わらないので、実施形態と同等の制御により用紙長が着順調に近づく。
上述した実施形態及び変形例では、電子写真方式の画像形成装置を例にとったが、画像形成の方式はこれに限らず、どのような方式でも構わない。例えば、インクジェット方式による画像形成を行ってもよい。このインクジェット方式による画像形成を行う場合には、画像形成部に相当するものとして、インクジェットヘッドが考えられる。
また、記録媒体は、紙に限らず、例えばOHPフィルムのように画像形成される媒体であれは、どのような媒体でも構わない。
また、実施形態で説明した各制御の動作主体は一例であり、これと同等の連携制御が行われるのであれば、その動作主体が実施形態と相違していてもよい。
Claims (9)
- 長手方向に連続する単一の記録媒体を第1の搬送手段により前記長手方向に搬送させて、当該記録媒体に画像を形成する第1の画像形成手段と、
前記第1の画像形成手段の位置よりも前記記録媒体の搬送方向下流側に設けられ、前記記録媒体を第2の搬送手段により前記長手方向に搬送させて、当該記録媒体に画像を形成する第2の画像形成手段と、
前記第1及び第2の画像形成手段のそれぞれに各ページの画像を形成させるときに、前記第1の画像形成手段の位置よりも前記搬送方向下流側で、且つ前記第2の画像形成手段の位置よりも前記搬送方向上流側の領域に蓄えられる前記記録媒体の前記搬送方向に対する長さを基準長に近づけるよう調整し、前記第1及び第2の画像形成手段により行われている画像の形成を停止させるときに、各々の前記画像形成手段が有している画像形成部が前記搬送方向に対する前記各ページの画像間の領域に位置して停止するよう、前記第1及び第2の画像形成手段を制御する調整制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記調整制御手段は、前記第1及び第2の画像形成手段により行われているそれぞれの前記画像の形成を停止させるときに、前記長さを前記基準長に近づけるよう制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記調整制御手段は、
前記第1及び第2の画像形成手段により行われている画像の形成を中断する場合に、前記第1及び第2の画像形成手段のうち前記搬送方向に長い画像を形成する一方の画像形成手段により行われる画像の形成を先に停止させてから、他方の画像形成手段により行われる画像の形成を停止させる
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記第1及び第2の画像形成手段により行われる画像の形成が終了する時、又は終了するまでの期間をそれぞれ予測する予測手段を備え、
前記調整制御手段は、
前記予測手段により予測された時又は期間に基づき、先に画像の形成が終了すると予測される一方の画像形成手段が他方の画像形成手段よりも前記搬送方向に短い画像を形成している場合には、前記一方の画像形成手段により行われる画像の形成が終了するときに、前記長さが前記基準長に近づくよう他方の画像形成手段により行われる画像の形成を停止させる
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記調整制御手段は、
前記先に画像の形成が終了すると予測される一方の画像形成手段が前記他方の画像形成手段よりも前記搬送方向に長い画像を形成している場合には、
当該一方の画像形成手段により行われる画像の形成が終了してから、前記長さを前記基準長に近づけるよう他方の画像形成手段により行われる画像の形成を停止させる
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記調整制御手段は、
前記第1及び第2の画像形成手段のうち一方の画像形成手段により行われている前記各ページの画像の形成を途中で中止する場合には、当該画像の形成を停止させてから、前記長さを前記基準長に近づけるよう他方の画像形成手段により行われる画像の形成を停止させる
ことを特徴とする請求項2ないし5のいずれに記載の画像形成装置。 - 前記調整制御手段は、
前記第1及び第2の画像形成手段に画像の形成を開始させるときに前記調整を行う
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記調整制御手段は、
前記長さを特定してから前記第1及び第2の画像形成手段に画像の形成を開始させる場合には前記調整を行い、前記長さを特定しないで画像の形成を開始させる場合には前記調整を行わない
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記調整制御手段は、
前記調整を行わない場合に前記第1及び前記第2の画像形成手段により行われている画像の形成を停止させるときには、それらを同時に停止させる
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。
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