JP2011004597A - コンバータの制御方法及びコンバータの制御装置 - Google Patents

コンバータの制御方法及びコンバータの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】停電によって電源電圧が瞬時に低下したことで電力を維持するために流れる過大な電流の発生を回避する。
【解決手段】コンバータ300は多相ダイオードブリッジを含み、多相交流電源100から直流電圧Vdcを得る。ゲートブロック112は、多相交流電源100の停電が検出されたことを契機としてコンバータ300の動作をダイオード整流器の動作に切り替える。低電圧検出部120は直流電圧Vdcが所定の閾値を下回ったか否かを検出する。電圧変化率検出部121は直流電圧Vdcの復電を検出する。ゲートブロック112は直流電圧Vdcが所定の閾値を下回らない状況で多相交流電源100の復電が検出された場合には、コンバータ300の動作を通常動作に戻し、直流電圧Vdcが所定の閾値を下回った場合には多相交流電源からコンバータ300への電源供給を停止し、所定の閾値には多相ダイオードブリッジへの突入電流を回避できる最低電圧を採用する。
【選択図】図4

Description

この発明はコンバータを制御する技術に関し、特に多相交流電源が停電した場合の処理に関する。
電源位相に同期して三相交流電流に座標変換を行って有効電流であるq軸電流、無効電流であるd軸電流の二相の直流量成分に変換し、これらに基づいてコンバータをPWM動作させる技術が公知であり、例えば特許文献1に開示されている。
また、停電を検知した場合にはコンバータをダイオード整流モードで運転する技術が公知であり、例えば特許文献2に開示されている。
特開平1−298959号公報 特許第3158212号公報
特許文献1に記載の技術では、電源に関する情報として入力電流の瞬時値と位相情報のみを用い、制御系を簡素化し易いものの、負荷電力の過不足を代表する直流部の電圧制御系に基づいて有効電流を制御するので、電源の瞬停、復電に伴う電圧振幅の変動による過大な電流が発生し、安全に運転を継続しにくい。
特許文献2に記載の技術では、コンバータが出力する直流電圧値が下限値を下回ることを以て停電状態を検出する。よって各国の電源定格や電圧変動に対応するためには、当該下限値を種々準備する必要がある。
またコンバータが出力する直流電圧は、電源の変動に対する応答が遅い。従って短絡モードの停電が発生すると過電流が流れてしまい、コンバータの運転を継続できなくなる可能性がある。
更に、停電中は直流電圧を支持する平滑コンデンサが放電している可能性がある。特許文献2に記載の技術では停電時間を管理していないので、復電の際に運転状態を必ず安定して継続するためには、上記放電の可能性があることに対処すべく、復電時に平滑コンデンサを充電する処理を行うことが望ましい。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、復電の際に流れる起動時の過電流によるコンバータへの悪影響を回避する技術を提供する。
この発明にかかるコンバータの制御方法の第1の態様は、多相交流電源(100)から直流電圧(Vdc)を得るコンバータ(300)の動作を制御する方法であって、前記コンバータは多相ダイオードブリッジを含んでおり、(a)前記多相交流電源の停電を検出するステップと、(b)前記停電の検出を契機として前記コンバータの動作をダイオード整流器の動作に切り替えるステップと、(c)前記直流電圧が所定の閾値を下回らない状況で前記多相交流電源の復電を検出した場合には、前記コンバータの動作を通常動作に戻すステップと、(d)前記直流電圧が所定の閾値を下回った場合には前記多相交流電源から前記コンバータへの電源供給を停止するステップとを備える。前記所定の閾値には前記多相ダイオードブリッジへの突入電流を回避できる最低電圧を採用する。
この発明にかかるコンバータの制御方法の第2の態様は、第1の態様にかかるコンバータの制御方法であって、前記ステップ(c)では、前記直流電圧(Vdc)の変化率が所定値よりも小さくなったことを以て、前記復電を検出する。
この発明にかかるコンバータの制御方法の第3の態様は、第1の態様にかかるコンバータの制御方法であって、前記ステップ(c)では、前記多相交流電源(100)の出力の位相が所定の値を得たことを以て、前記復電を検出する。
この発明にかかるコンバータの制御方法の第4の態様は、第3の態様にかかるコンバータの制御方法であって、前記ステップ(c)では、前記多相交流電源(100)の前記復電を検出したのち、所定期間経過後に、前記コンバータ(300)の動作を通常動作に戻す。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第1の態様は、多相ダイオードブリッジを含み、多相交流電源(100)から直流電圧(Vdc)を得るコンバータ(300)の動作を、前記多相交流電源の停電が検出されたことを契機として前記コンバータの動作をダイオード整流器の動作に切り替えるゲートブロック(112)と、前記直流電圧が所定の閾値を下回ったか否かを検出する低電圧検出部(120)と、前記直流電圧の復電を検出する復電検出部(121;122)とを備える。前記ゲートブロックは、前記直流電圧が所定の閾値を下回らない状況で前記多相交流電源の復電が検出された場合には、前記コンバータの動作を通常動作に戻し、前記直流電圧が所定の閾値を下回った場合には前記多相交流電源から前記コンバータへの電源供給を停止する。前記所定の閾値には前記多相ダイオードブリッジへの突入電流を回避できる最低電圧を採用する。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第2の態様は、第1の態様にかかるコンバータの制御装置であって、前記復電検出部(121)は、前記直流電圧(Vdc)の変化率が所定値よりも小さくなったことを以て、前記復電を検出する。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第3の態様は、第1の態様にかかるコンバータの制御装置であって、前記復電検出部(121)は、前記多相交流電源(100)の出力の位相が所定の値を得たことを以て、前記復電を検出する。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第4の態様は、第3の態様にかかるコンバータの制御装置であって、前記ゲートブロック(112)は、前記多相交流電源(100)の前記復電が検出されたのち、所定期間経過後に、前記コンバータ(300)の動作を通常動作に戻す。
この発明にかかるコンバータの制御方法の第1の態様によれば、ステップ(b)では停電によって電源電圧が瞬時に低下したことで電力を維持するために流れる過大な電流の発生を回避することができる。ステップ(c)では復電の際に流れる起動時の過電流によるコンバータの停止を回避する。ステップ(d)では、コンバータへの多相交流電源(100)からの電源供給を停止するため、ダイオードの突入電流を回避できる。
直流電圧を支持する平滑コンデンサの充電が不十分な状態では直流電圧が低下するので、この発明にかかるコンバータの制御方法の第2の態様によって復電検出がなされる。一方、突入電流が大きい状態では直流電圧が上昇するので、この場合を避けて復電処理を行い、コンバータへの悪影響を回避できる。
この発明にかかるコンバータの制御方法の第3の態様によれば、多相交流電源(100)が復電した場合にはその出力の位相が変化するので、当該位相が所定の値を得たことを以て復電を検出できる。
この発明にかかるコンバータの制御方法の第4の態様によれば、突入電流による直流電圧(Vdc)のオーバーシュート発生時を回避して通常動作に戻すので、コンバータへの悪影響を回避できる。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第1の態様によれば、停電によって電源電圧が瞬時に低下したことで電力を維持するために流れる過大な電流の発生を回避することができる。直流電圧が所定の閾値を下回らない場合には、復電の際に流れる起動時の過電流によるコンバータの停止を回避できる。但し直流電圧が所定の閾値を下回っていた場合には、ダイオードの突入電流を回避でき、コンバータへの多相交流電源(100)からの電源供給を停止してコンバータの破壊を回避する。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第2の態様によれば、直流電圧を支持する平滑コンデンサの充電が不十分な状態では直流電圧が低下するので、本発明によって復電検出がなされる。一方、突入電流が大きい状態では直流電圧が上昇するので、この場合を避けて復電処理を行い、コンバータへの悪影響を回避できる。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第3の態様によれば、多相交流電源(100)が復電した場合にはその出力の位相が変化するので、当該位相が所定の値を得たことを以て復電を検出できる。
この発明にかかるコンバータの制御装置の第4の態様によれば、突入電流による直流電圧(Vdc)のオーバーシュート発生時を回避して通常動作に戻すので、コンバータへの悪影響を回避できる。
本発明の第1の実施の形態にかかるコンバータの制御系を示す回路図である。 スイッチング部102の構成を例示する回路図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるコンバータの制御系を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるコンバータの制御系を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態にかかるコンバータの制御系を示す回路図である。 第1乃至第4の実施の形態にかかる発明の動作を例示するグラフである。
第1の実施の形態.
図1は本発明の第1の実施の形態にかかるコンバータの制御系1Aを示す回路図である。コンバータ300は、多相(ここでは三相)交流電源100から直流電圧Vdcを得る。コンバータ300はインバータとしても機能を果たしうるスイッチング部102と平滑コンデンサ118とを有している。スイッチング部102は三相のリアクトル117を介して多相交流電源100に接続されており、スイッチング動作、もしくはダイオード整流モードで整流動作を行う。直流電圧Vdcは平滑コンデンサ118によって支持されており、負荷(例えばモータ)200に印加される。
図2はスイッチング部102の構成を三相用に用いられる構成で例示する回路図である。スイッチング部102は各相毎に直列に接続される三対のスイッチング素子が、平滑コンデンサ118に並列接続される。またスイッチング素子の各々には逆並列にダイオードが接続される。スイッチング素子には例えばIGBT(ゲート絶縁型バイポーラトランジスタ)素子を採用することができるので、以下ではスイッチング部102やコンバータ300におけるスイッチング動作をゲート駆動などと称す。なお、スイッチング素子を全てオフすることにより、ダイオードブリッジが形成され、ダイオード整流器としての動作(ダイオード整流モード)が可能となる。
多相交流電源100とリアクトル117とを接続する電源線にはスイッチ101が設けられている。スイッチ101は多相交流電源100とリアクトル117とを相毎に接続する機能の他、平滑コンデンサ118を充電するための限流回路(図示せず)をも有している。当該限流回路は、コンバータ300の起動時に、予め平滑コンデンサ118を突入電流を回避しつつ充電する機能を有している。
スイッチ101とリアクトル117との間には電流検出器116が設けられており、これによって多相交流電源100の出力電流をモニタできる。当該出力電流は座標変換器107によって三相電流から二相電流Iq,Idに変換され、それぞれ加減算器114,115へと与えられる。この座標変換は多相交流電源100の出力の位相を検出する位相検出器108の出力に基づいて行われる。
加減算器113は直流電圧の指令値(以下「直流電圧指令値」と称す)Vdc *から直流電圧Vdcを引き算し、その結果を出力する。電圧制御器103は加減算器113の出力(直流電圧の指令値と実測値との差)に基づいて、q軸電流Iqの指令値(以下「q軸電流指令値」と称す)Iq *を生成する。
加減算器114はq軸電流指令値Iq *からq軸電流Iqを引き算し、その結果を出力する。電流制御器104は加減算器114の出力(q軸電流の指令値と実測値との差)に基づいて、q軸電圧Viqの指令値(以下「q軸電圧指令値」と称す)Viq *を生成する。
加減算器115はd軸電流指令値Id *からd軸電流Idを引き算し、その結果を出力する。電流制御器105は加減算器115の出力(d軸電流の指令値と実測値との差)に基づいて、d軸電圧Vidの指令値(以下「d軸電圧指令値」と称す)Vid *を生成する。d軸電流指令値Id *の値を0とすることにより、力率を1とする制御が行われる。
q軸電圧指令値Viq *及びd軸電圧指令値Vid *は、スイッチング部102のスイッチング態様の基礎となる二相の駆動指令値である。座標変換器106は位相検出器108からの出力に基づいて、これらの二相の駆動指令値を三相の駆動指令値Vir *,Vis *,Vit *へと変換する。これらは下式(1)を満足する。但し、位相φは式(2)の関係を有している。
Figure 2011004597
Figure 2011004597
駆動指令値Vir *,Vis *,Vit *に基づいてPWM変調器109がスイッチング部102のスイッチング素子のオン/オフのタイミングを設定する三相(もしくは六相)の変調信号Wを生成する。ゲート駆動回路110は、変調信号Wで示されるタイミングでスイッチング部102のスイッチング素子をオン/オフをさせるためのゲート信号を生成し、スイッチング部102のスイッチング素子に与える。
電圧制御率比較部111は、三相の駆動指令値Vir *,Vis *,Vit *の変動に基づいて多相交流電源100の停電を検出する。具体的には駆動指令値Vir *,Vis *,Vit *を入力して式(1)からKs・Vdcを求め、直流電圧Vdcを入力して(Ks・Vdc)/Vdcの演算を行って値Ksを求める。値Ksは電圧制御率と呼ばれる係数である。例えばスイッチング部102に入力する線間電圧をViとすると、式(3)の関係を有している。
Figure 2011004597
線間電圧Viは式(4)によっても求められるので、電圧制御率比較部111は三相の駆動指令値Vir *,Vis *,Vit *に代えて、二相の駆動指令値Viq *,Vid *を入力し、式(3),(4)によって電圧制御率Ksを求めてもよい(このような代替的な入力は図1において破線で示している)。
Figure 2011004597
式(3)から理解されるように電圧制御率Ksの分母は既述のように多相交流電源100の電圧の変動に対する応答が遅い直流電圧Vdcである一方、分子は電流制御器104,105によって得られた駆動指令値に基づいて見積もられる入力電圧である。よって電圧制御率Ksは多相交流電源100の出力の変動に対する応答が早い。よって電圧制御率Ksの低下、例えば所定の閾値を下回ったことを以て、多相交流電源100が停電したことを迅速に検出できる。これは短絡モードの停電が生じた際、過電流を流す期間を短縮できるという利点もある。
しかも電圧制御率Ksは電圧比であり、よって種々の電源定格や電圧変動に対応するための下限値を種々に別個に設定する必要はなく、閾値として共通の値を採用できる。つまり電源電圧毎に異なる閾値の管理を必要とすることなく、種々の電源定格について停電用動作へと切り替える契機が与えられる。
電圧制御率比較部111は停電を検出した場合、ゲートブロック112にセット信号Sを与える。セット信号Sを受けたゲートブロック112はゲート駆動回路110に対して、スイッチング動作制御を停止させる制御を行う。これによりスイッチング部102は停電用動作を行うダイオード整流器として機能する。ダイオードの瞬時定格がスイッチング部102のスイッチング素子の瞬時定格よりも数倍大きいので、ダイオード整流器としてスイッチング部102を動作させることは、その後に復電を得た際にスイッチング素子を破壊することなく整流を継続できるという観点から望ましい。そして復電を得た後に整流動作によって直流部の電位(平滑コンデンサ118の両端電圧)が十分に確保されていることから、過大な電流を発生させることなく、通常の起動動作を行うことができる。
本実施の形態では種々の閾値の設定を不要とし、かつ停電処理への移行を迅速に行う技術について述べた。しかし、復電時の処理として、電圧制御率Ksが上記閾値と同一の、あるいは別個の復電用閾値を設定し、これを上回った場合にゲートブロック112の動作をリセットしてもよい。これにより復電時にはゲート駆動回路110のスイッチング動作を回復させることも可能である。
あるいは第3、第4の実施の形態で後述される復電処理を採用することも望ましい。
第2の実施の形態.
図3は本発明の第2の実施の形態にかかるコンバータの制御系1Bを示す回路図である。制御系1Bは図1を用いて説明された制御系1Aに対して、電圧制御率比較部111をq軸電圧指令比較部119に置換した構成を有している。
q軸電圧指令比較部119は駆動指令値の一つであるq軸電圧指令値Viq *を入力し、その低下を以て多相交流電源100の停電を検出する。そして第1の実施の形態と同様に、停電を検出した場合にはゲートブロック112にセット信号Sを与える。他の動作は第1の実施の形態と同様であるので、ここでは繰り返さない。
負荷のリアクトル値が大きい場合、無効電流Idの影響が大きくなる。よって電源振幅に対応する有効電流Iqに基づいて得られるq軸電圧指令値Viq *の低下、例えば所定の閾値を下回ることを以て、多相交流電源100の停電を検出することができる。
本実施の形態によれば、負荷のリアクタ成分が大きい場合であっても、停電用動作へと切り替えることができる。しかも停電についての応答が迅速であり、短絡モードの停電が生じた際、過電流を流す期間を短縮できる。
本実施の形態も停電処理への移行を迅速に行う技術について述べた。しかし、復電時の処理として、q軸電圧指令値Viq *電圧制御率Ksが上記閾値と同一の、あるいは別個の復電用閾値を設定し、これを上回った場合にゲートブロック112の動作をリセットしてもよい。これにより復電時にはゲート駆動回路110のスイッチング動作を回復させることも可能である。
あるいは第3、第4の実施の形態で後述される復電処理を採用することも望ましい。
第3の実施の形態.
復電処理は、停電処理のような迅速性は必ずしも要求されない。復電処理ではむしろ、停電時の運転から通常運転へと戻す際、過大な電流を発生させることなく、起動動作を行うことや、平滑コンデンサ118が支持する直流部の電圧を十分に確保することが望まれる。よって復電に対する応答が遅いパラメタを用いて復電処理を制御することができる。
図4は本発明の第3の実施の形態にかかるコンバータの制御系1Cを示す回路図である。制御系1Cは図1を用いて説明された制御系1A,1Bに対して、電圧制御率比較部111、q軸電圧指令比較部119を低電圧検出部120、電圧変化率検出部121に置換した構成を有している。但し、ここでは復電時の処理に必要な構成を示しているために置換しているのであって、電圧制御率比較部111、q軸電圧指令比較部119を併用することを排除するものではない。
多相交流電源100の停電が生じている場合、ダイオード整流モードによって平滑コンデンサ118には直流電流が与えられる。その後、ダイオード整流モード中に復電した場合、スイッチング部102が備えるダイオードブリッジには突入電流が流れる。上述のように、ダイオードの瞬時定格がスイッチング部102のスイッチング素子の瞬時定格よりも数倍大きい。従ってダイオード整流器としてスイッチング部102を動作させることは、その後に復電を得た際に電力を維持するために過大な電流が発生してスイッチング素子を破壊するという事態を招来することなく、整流を継続できるという観点から望ましい。
停電後復電前は充分に平滑コンデンサ118を充電できないので、平滑コンデンサ118が支持する直流電圧Vdcは徐々に低下する。また復電直後は突入電流が大きく流れるので直流電圧Vdcは上昇する。従って復電処理においてスイッチング部102を通常のスイッチング動作に戻すには直流電圧Vdcが安定した後が望ましい。
よって電圧変化率検出部121は直流電圧Vdcの変化率が所定値よりも小さくなったことを以て復電を検出する復電検出部として機能し、ゲートブロック112に対してリセット信号Rを与える。リセット信号Rは、例えば第1の実施の形態で説明されたセット信号Sによってゲート駆動回路110にスイッチング動作制御を停止させていたゲートブロック112の機能を解除する。これによりゲート駆動回路110は通常のスイッチング動作制御に復帰し、スイッチング部102は通常のスイッチング動作に復帰する。
他方、低電圧検出部120は、多相交流電源100の停電が一旦検出され、これを契機としてスイッチング部102がダイオード整流器の動作を行っている状態で、直流電圧Vdcが所定の閾値(直流電圧下限)を下回ったか否かを判断する。この直流電圧下限にはダイオードブリッジへの突入電流を回避できる最低電圧を採用する。
直流電圧Vdcが所定の閾値を下回らない状況でスイッチ101の復電を検出した場合には、スイッチング部102の動作を通常のスイッチング動作に戻す。これは平滑コンデンサ118を改めて充電する必要がない場合であり、復帰の際に流れる起動時の過電流も発生しないので、直ちにスイッチング部102を元のスイッチング動作へと簡易、迅速に復帰させ、コンバータの停止を回避することができる。
一方、直流電圧Vdcが所定の閾値を下回った場合、平滑コンデンサ118を改めて充電する必要がある。よって低電圧検出部120はオフ信号Qをスイッチ101へと出力し、スイッチ101に対して多相交流電源100とリアクトル117との相毎の接続を遮断させる。これにより、スイッチ101からコンバータ300への電源供給が停止される。望ましくはその後、スイッチ101は平滑コンデンサ118を充電するための限流回路を機能させる。これにより、復電後検出後、迅速にスイッチング部102を通常のスイッチング動作に復帰させる場合に生じうるダイオードへの突入電流を回避でき、ひいてはコンバータの破壊を回避する。
第4の実施の形態.
図5は本発明の第4の実施の形態にかかるコンバータの制御系1Dを示す回路図である。制御系1Dは図4を用いて説明された制御系1Cに対して、電圧変化率検出部121を位相検出リセット部122に置換した構成を有している。
位相検出リセット部122は位相検出器108の出力、即ち多相交流電源100の電圧位相を入力する。位相検出器108は一般に、多相交流電源100の電圧位相が0となったことでリセットされる周期タイマで構成される。停電中は電圧位相が変化せず、復電されて電圧位相が0となって当該タイマがリセットされる。よって位相検出リセット部122は復電検出部として機能する。
位相検出リセット部122は当該復帰の検出を契機として、ゲートブロック112にリセット信号Rを与え、スイッチング部102を通常のスイッチング動作に戻させる。低電圧検出部120の動作など、他の構成要素の動作は上述の通りである。
但し、位相検出リセット部122は電圧位相が0であることを検知してから所定期間経過後に、コンバータ300の動作を通常動作に戻すべく、リセット信号Rをゲートブロック112に与えることが望ましい。あるいはリセット信号Rは電圧位相が0であることを検知したことで出力され、ゲートブロック112で当該所定期間の遅延を設けてもよい。これは第3の実施の形態とは異なり、本実施の形態では直流電圧Vdcを測定していないからである。突入電流による直流電圧Vdcのオーバーシュート発生時を回避してコンバータ300への悪影響をも回避するため、復電検出から通常のスイッチング動作まで、所定期間の経過、即ち遅延が設けられることが望ましい。
停電処理と復電処理の併用.
図6は第1乃至第4の実施の形態にかかる発明の動作を例示するグラフである。縦軸には直流電圧Vdc、電圧制御率Ksまたはq軸電圧指令値Viq *、多相交流電源100の相電圧、電流検出器116によって検出される線電流、位相検出リセット部122を構成する周期タイマのカウント値、瞬停フラグ、復帰タイマを採っており、横軸には時間を採っている。
時刻t0において多相交流電源100に停電が発生し、相電圧、線電流ともに0となる。これに起因して電圧制御率Ks(第1実施の形態参照)またはq軸電圧指令値Viq *(第2実施の形態参照)が低下し、これらは時刻t1において所定の閾値を下回る。これにより、スイッチング部102は通常のスイッチング動作、即ちPWMコンバータ動作から、ダイオード整流モードに移行する。また、直流電圧Vdcも電圧制御率Ksやq軸電圧指令値Viq *よりも緩やかであるが減少する。
そして時刻t2において多相交流電源100が復電して相電圧が発生し、線電流も流れる。このとき、突入電流がスイッチング部102のダイオードに流れ、直流電圧Vdcが上昇する。また周期タイマがリセットされる。その後、ダイオードに流れる電流が減少するにつれ、直流電圧Vdcも低下し、時刻t3には直流電圧Vdcの変動がなくなり始める。この期間が時刻t4まで維持されると復電処理に入り(第3の実施の形態参照)、スイッチング部102は通常のスイッチング動作に復帰する。
あるいは時刻t2から所定時間経過後として時刻t4で復電処理に入ってもよい(第4の実施の形態参照)。
但し、図6には図示されていないが、直流電圧Vdcが直流電圧下限に達した場合には、第3の実施の形態や第4の実施の形態で説明したように、スイッチ101が制御され、多相交流電源100からコンバータ300への電源供給を停止する。
以上のようにして第1及び第2の実施の形態に示された停電処理と、第3及び第4の実施の形態に示された復電処理とを併用することができる。
100 多相交流電源
110 ゲート駆動回路
111 電圧制御率比較部
119 q軸電圧指令比較部
120 低電圧検出部
121 電圧変化率検出部
122 位相検出リセット部
300 コンバータ
id * d軸電圧指令値(二相駆動指令値)
iq * q軸電圧指令値(二相駆動指令値)
ir *,Vis *,Vit * 三相駆動指令値
dc 直流電圧

Claims (8)

  1. 多相交流電源(100)から直流電圧(Vdc)を得るコンバータ(300)の動作を制御する方法であって、
    前記コンバータは多相ダイオードブリッジを含んでおり、
    (a)前記多相交流電源の停電を検出するステップと、
    (b)前記停電の検出を契機として前記コンバータの動作をダイオード整流器の動作に切り替えるステップと、
    (c)前記直流電圧が所定の閾値を下回らない状況で前記多相交流電源の復電を検出した場合には、前記コンバータの動作を通常動作に戻すステップと、
    (d)前記直流電圧が所定の閾値を下回った場合には前記多相交流電源から前記コンバータへの電源供給を停止するステップと
    を備え、
    前記所定の閾値には前記多相ダイオードブリッジへの突入電流を回避できる最低電圧を採用するコンバータの制御方法。
  2. 前記ステップ(c)では、前記直流電圧(Vdc)の変化率が所定値よりも小さくなったことを以て、前記復電を検出する、請求項1記載のコンバータの制御方法。
  3. 前記ステップ(c)では、前記多相交流電源(100)の出力の位相が所定の値を得たことを以て、前記復電を検出する、請求項1記載のコンバータの制御方法。
  4. 前記ステップ(c)では、前記多相交流電源(100)の前記復電を検出したのち、所定期間経過後に、前記コンバータ(300)の動作を通常動作に戻す、請求項3記載のコンバータの制御方法。
  5. 多相ダイオードブリッジを含み、多相交流電源(100)から直流電圧(Vdc)を得るコンバータ(300)の動作を、前記多相交流電源の停電が検出されたことを契機として前記コンバータの動作をダイオード整流器の動作に切り替えるゲートブロック(112)と、
    前記直流電圧が所定の閾値を下回ったか否かを検出する低電圧検出部(120)と、
    前記直流電圧の復電を検出する復電検出部(121;122)と
    を備え、
    前記ゲートブロックは、
    前記直流電圧が所定の閾値を下回らない状況で前記多相交流電源の復電が検出された場合には、前記コンバータの動作を通常動作に戻し、
    前記直流電圧が所定の閾値を下回った場合には前記多相交流電源から前記コンバータへの電源供給を停止し、
    前記所定の閾値には前記多相ダイオードブリッジへの突入電流を回避できる最低電圧を採用する、コンバータの制御装置。
  6. 前記復電検出部(121)は、前記直流電圧(Vdc)の変化率が所定値よりも小さくなったことを以て、前記復電を検出する、請求項5記載のコンバータの制御装置。
  7. 前記復電検出部(121)は、前記多相交流電源(100)の出力の位相が所定の値を得たことを以て、前記復電を検出する、請求項5記載のコンバータの制御装置。
  8. 前記ゲートブロック(112)は、前記多相交流電源(100)の前記復電が検出されたのち、所定期間経過後に、前記コンバータ(300)の動作を通常動作に戻す、請求項7記載のコンバータの制御装置。
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