JP2011003531A - 電極触媒層の製造方法、膜電極接合体の製造方法、および燃料電池の製造方法 - Google Patents

電極触媒層の製造方法、膜電極接合体の製造方法、および燃料電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池に用いられる電極触媒層において、触媒が担持された担体の周囲に形成される電解質樹脂の均一性を向上する。
【解決手段】電極触媒層の製造方法であって、密閉容器内に、触媒が担持された導電性担体と、基板と、電解質樹脂と、超臨界流体と、を封入し、基板を冷却するのに温度を変化させることによって、触媒が担持された導電性担体と電解質樹脂とを備える電極触媒層を基板上に形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池に関するものである。
燃料電池において、電解質膜の両面に電極触媒層が接合された膜電極接合体(MEA:Membrane−Electrode Assembly)が用いられているものがある。電極触媒層は、触媒が担持された担体と、電解質樹脂とを備える。電極反応は、ガスの流路と、電解質樹脂と、触媒を担持する担体とが接する、いわゆる三相界面で、触媒を介して起こる。そのため、触媒が三相界面上にあることが好ましい。したがって、担体上に均一に電解質樹脂が形成されることが好ましい。
例えば、担体として垂直配向カーボンナノチューブ(以下、「垂直配向CNT」とも称する)を用いる場合には、電解質樹脂をアルコールに溶解した電解質溶液をカーボンナノチューブ(以下、「CNT」とも称する)に滴下した後乾燥させることによって、CNTの表面に電解質樹脂を被覆させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−203332号公報 特開2008−270053号公報 特開2008−146860号公報
しかしながら、CNTの長さが長い場合や、隣接するCNT間の距離が短い場合には、隣接するCNT間の奥まで電解質溶液が浸透できず、CNTの表面に均一に電解質樹脂を形成できない場合があった。
なお、このような課題は、担体としてCNTを用いる場合に限らず、例えば、担体としてカーボンブラック等の粒子を用いる場合にも共通する課題であった。
燃料電池に用いられる電極触媒層において、触媒が担持された担体の周囲に形成される電解質樹脂の均一性を向上する技術が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 電極触媒層の製造方法であって、
密閉容器内に、触媒が担持された導電性担体と、基板と、電解質樹脂と、超臨界流体と、を封入し、
前記基板の温度を変化させることによって、前記触媒が担持された導電性担体と前記電解質樹脂とを備える前記電極触媒層を前記基板上に形成する
電極触媒層の製造方法。
密閉容器内に電解質樹脂と超臨界流体を封入することにより、電解質樹脂が超臨界流体に溶解(分散)される。そして、基板の温度を変化させると、その周辺の超臨界流体が超臨界状態を脱出したり、超臨界状態を維持した状態で溶解度が低下されるため、電解質樹脂が析出する。例えば、基板上に触媒が担持された導電性担体が形成されていると、触媒が担持された導電性担体の周囲に形成される電解質樹脂の均一性を向上させることができる。また、たとえば、導電性担体として、カーボンブラック等の粒子を用いる場合に、超臨界流体中にカーボンブラック等の粒子が分散している場合にも、基板の温度を変化させることによって、その周囲の温度が変化すると、カーボンブラック等の粒子の温度も変化して、導電性担体上に電解質樹脂が析出するため、触媒が担持された導電性担体の周囲に形成される電解質樹脂の均一性を向上させることができる。
[適用例2] 適用例1記載の電極触媒層の製造方法であって、
前記基板の温度は、前記基板を冷却することにより、前記超臨界流体の臨界点以下に低下される電極触媒層の製造方法。
電解質樹脂が超臨界流体に溶解(分散)された後、基板を冷却すると、その周辺の超臨界流体が冷却されて超臨界状態を脱出するため、電解質樹脂が析出する。そのため、触媒が担持された導電性担体の周囲に形成される電解質樹脂の均一性を向上させることができる。
[適用例3] 適用例1記載の電極触媒層の製造方法であって、
前記基板の温度は、前記基板を加熱することにより上昇される電極触媒層の製造方法。
電解質樹脂が超臨界流体に溶解(分散)された後、基板を加熱すると、その周辺の超臨界流体が加熱されて超臨界流体の溶解度が低下するため、電解質樹脂が析出する。そのため、触媒が担持された導電性担体の周囲に形成される電解質樹脂の均一性を向上させることができる。
[適用例4] 適用例3記載の電極触媒層の製造方法であって、
前記触媒が担持された導電性担体は、前記基板を加熱することにより、前記触媒を前記導電性担体に担持させて前記基板上に形成される電極触媒層の製造方法。
このようにすると、導電性担体に触媒を担持させる際に使用したのと同一の装置を使用して、触媒が担持された導電性担体に電解質樹脂を被覆させることができる。
[適用例5] 適用例1ないし4のいずれか一つに記載の電極触媒層の製造方法であって、
前記導電性担体は、前記基板上に略垂直に形成された垂直配向材料であり、
前記基板の温度を変化させることにより、前記垂直配向材料の温度を変化させる電極触媒層の製造方法。
[適用例6] 適用例5記載の電極触媒層の製造方法であって、
前記垂直配向材料は、垂直配向カーボンナノチューブである電極触媒層の製造方法。
このようにすると、垂直配向材料の周囲に電解質樹脂が析出するため、触媒が担持された担体の周囲に形成される電解質樹脂の均一性を向上させることができる。また、垂直配向材料を用いることにより、反応ガスは、複数の垂直配向材料で形成される空隙を流通するため、三相界面付近に配置されている触媒に反応ガスが良好に供給される。その結果、触媒の有効利用率を向上させることができる。
[適用例7] 適用例1ないし6のいずれか一つに記載の電極触媒層の製造方法であって、
前記超臨界流体は、トリフルオロメタンの超臨界流体である電極触媒層の製造方法。
トリフルオロメタンは、圧力の上昇とともに、誘電率が上昇し、極性が高くなるため、電解質樹脂を溶解しやすくなる。したがって、超臨界流体として二酸化炭素を用いる場合よりも、電解質樹脂を、容易に溶解(分散)することができる。
なお、本発明は種々の形態で実現することが可能であり、例えば、膜電極接合体の製造方法、燃料電池の製造方法、電極触媒層、膜電極接合体、燃料電池、燃料電池を備えた燃料電池システム、燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
本発明の第1の実施例としての燃料電池の断面構成を概略的に示す断面図である。 図1におけるX1部を拡大して示す拡大断面図である。 電極触媒層の製造装置を模式的に示す模式図である。 トリフルオロメタンの状態変化を示す説明図である。 電極触媒層の製造工程の流れを示すフローチャートである。 電極触媒層の製造工程の一部を概念的に示す説明図である。 トリフルオロメタンと二酸化炭素の誘電率を示す図である。 第2の実施例の電極触媒層の製造装置を模式的に示す模式図である。 第2の実施例における電極触媒層の製造工程の流れを示すフローチャートである。 トリフルオロメタンの圧力と誘電率の関係を示すグラフである。 第3の実施例における電極触媒層の製造工程の流れを示すフローチャートである。 電極触媒層の製造工程における超臨界トリフルオロメタンとCNTとの温度差と電極触媒層中の電解質樹脂の厚さとの関係を示すグラフである。
A.第1の実施例:
A1.燃料電池の構成:
図1は、本発明の第1の実施例としての燃料電池100の断面構成を概略的に示す断面図である。燃料電池100は、固体高分子型の燃料電池であり、水素と空気とを用いて発電を行う。
燃料電池100は、図1に示すように、シール部材一体型MEA(Membrane‐Electrode Assembly:膜電極接合体)300のアノード側に、アノード側ガス拡散層410と、アノード側セパレータ500が、その順に積層され、カソード側に、カソード側ガス拡散層430とカソード側セパレータ600が、その順に積層された構成を成している。図1では、複数のシール部材一体型MEA300、アノード側ガス拡散層410、アノード側セパレータ500、カソード側ガス拡散層430、およびカソード側セパレータ600が積層された部分の一部を抜き出して示しており、他は図示を省略している。以下、アノード側セパレータ500とカソード側セパレータ600とを、まとめて、セパレータ500、600ともいう。
なお、冷却水を流すための冷却水流路が形成された冷却水セパレータが、所定の間隔で、アノード側セパレータ500とカソード側セパレータ600との間に配設されている(図示しない)。冷却水セパレータ内部を冷却水が流通することにより、燃料電池100の電極反応に伴って生成される熱を取り除き、燃料電池100の内部温度を所定の範囲内に保っている。
燃料電池100は、以下の工程により製造される。まず、後述する電極触媒層の製造方法により製造された電極触媒層10を電解質膜20の両面に転写することによりMEA30を製造する。MEA30の外周にシール部材32を形成することにより、シール部材一体型MEA(Membrane‐Electrode Assembly:膜電極接合体)300を製造する。シール部材一体型MEA300のアノード側に、アノード側ガス拡散層410と、アノード側セパレータ500が、その順に積層され、カソード側に、カソード側ガス拡散層430とカソード側セパレータ600が、その順に積層された構成を成す燃料電池モジュールが、複数(例えば、400枚)積層され、その両端に集電板(図示しない)、絶縁板(図示しない)、エンドプレート(図示しない)の順に積層されるように、各構成部材を配置する。そして、燃料電池100を構成する各構成部材を、テンションプレート、テンションロッド等により、積層方向に所定の押圧力がかかった状態で締結して、燃料電池100の積層状態を保持することにより、燃料電池100が完成する。
アノード側セパレータ500には、アノード側ガス拡散層410と対向する面に複数の凹凸状のリブ510が形成されている。同様に、カソード側セパレータ600には、カソード側ガス拡散層430と対向する面に複数の凹凸が設けられ、これによりリブ610が形成されている。セパレータ500、600が、MEA30を両側から挟み込むことによって、アノードガスとしての水素、カソードガスとしての空気が流れる流路が、それぞれ、形成される。
燃料電池100に供給された空気は、カソード側セパレータ600のリブ610によって形成される流路を通って、カソード側ガス拡散層430に流入し、カソード側ガス拡散層430内を流通しつつ、MEA30に供給されて電極反応に利用される。同様に、燃料電池100に供給された水素は、アノード側セパレータ500のリブ510によって形成される流路を通って、アノード側ガス拡散層410に流入し、アノード側ガス拡散層410内を流通しつつ、燃料電池100内を流通して電極反応に利用される。
なお、本実施例において、セパレータ500、600はステンレス鋼製の平板を用いるものとするが、チタンやアルミニウム等、他の金属製の平板を用いるものとしてもよいし、カーボン製の平板を用いるものとしてもよい。また、セパレータ500、600の形状は、上記したリブを備える形状に限定されない。
また、本実施例において、アノード側ガス拡散層410およびカソード側ガス拡散層430としては、撥水加工が施されたカーボンフェルトを用いている。なお、本実施例において、MEA30とセパレータ500、600との間に、アノード側ガス拡散層410、カソード側ガス拡散層430が、それぞれ、配置される構成を例示しているが、アノード側ガス拡散層410、カソード側ガス拡散層430を備えない構成、すなわち、MEA30とセパレータ500、600とが当接する構成にしてもよい。
図2は、図1におけるX1部を拡大して示す拡大断面図である。図2に示すように、MEA30は、電解質膜20の両面に電極触媒層10が積層されている。本実施例において、電解質膜20としては、プロトン伝導性の固体高分子材料としてのフッ素系スルホン酸ポリマーにより形成された高分子電解質膜(ナフィオン(登録商標)膜:NRE212)を、用いている。なお、高分子電解質膜としては、ナフィオン(登録商標)に限定されず、例えば、アシプレックス(登録商標)、フレミオン(登録商標)等の他のフッ素系スルホン酸膜を用いてもよい。また、例えば、フッ素系ホスホン酸膜、フッ素系カルボン酸膜、フッ素炭化水素系グラフト膜、炭化水素系グラフト膜、芳香族膜等を用いてもよい。また、PTFE、ポリイミド等の補強材を含む、機械的特性を強化した複合高分子膜を用いてもよい。
電極触媒層10は、触媒としての白金粒子16(以下、「Pt粒子16」ともいう)と、触媒を担持する導電性担体としてのカーボンナノチューブ14(以下、「CNT14」ともいう)と、電解質樹脂18と、を備える。電極触媒層10は、Pt粒子16が担持されたCNT14(以下、「Pt担持CNT14c」とも称する)を、電解質樹脂18で被覆して成る。本実施例において、電解質樹脂18としてナフィオン(登録商標)を用いている。
本実施例において、導電性担体として直線状のCNT14を用いているため、被担持面の面積を広く確保して触媒(Pt粒子16)を高密度に担持させることが可能である。また、Pt担持CNT14cが電解質樹脂18で被覆されており、そのCNT14が電解質膜20に対して略垂直に配向されている(図2)。反応ガスは、複数のCNT14で形成される空隙を流通するため、三相界面付近に配置されている触媒(Pt粒子16)に反応ガスが良好に供給される。その結果、触媒の有効利用率を向上させることができる。
また、本実施例における導電性担体としてのCNT14は、上述のとおり、電解質膜20に対して略垂直に配向している。そのため、反応ガスの供給性だけでなく、電気化学反応によって生成された生成水の排出性も良好となる。本実施例では、基板上に略垂直に配向された、垂直配向CNTを用いることにより、導電性担体としてのCNT14が電解質膜20に対して略垂直に配向するMEA30を製造している。
垂直配向CNTは、化学的気相成長(CVD)法によって、基板12上に形成される。本実施例において、基板12の材料としては、シリコンを用いているが、シリコンに限定されず、ステンレス鋼、アルミニウム等、基板12上に略垂直にCNTを成長させるのに適した他の材料を用いてもよい。なお、垂直配向CNTは、アーク放電法、レーザー蒸着法、気相流動法によって生成された単体のCNTを、基板上に垂直に配向させることにより生成してもよい。
また、本実施例において、CNT14の表面へのPt粒子16の担持は、湿式法で行っているが、乾式法等の他の周知の方法で行うことができる。湿式法による場合には、エタノール等のアルコール中に塩化白金酸や白金硝酸溶液等の白金薬液を適量溶解させた溶液(以下、「白金薬液の溶剤希釈液」ともいう)を、CNT14の表面に付与した後、水素雰囲気中で150℃以上に加熱処理する方法が好ましい。白金薬液の溶剤希釈液の付与は、例えば、白金薬液の溶剤希釈液中にCNT14を浸漬する、CNT14の表面に白金薬液の溶剤希釈液を滴下または、噴霧(スプレー)する等、種々の方法で行うことができる。また、乾式法による場合には、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、静電塗装法などを用いてもよい。
なお、本実施例において、触媒として白金(Pt粒子16)を用いているが、その他、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミニウム、ルテニウム、レニウム、金、銀、ニッケル、コバルト、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウム等の種々の金属のうち、1種または2種以上を用いることができる。また、これらの2種類以上を組み合わせた合金も、用いることができる。また、電解質樹脂18として、電解質膜20と同じ高分子樹脂(ナフィオン(登録商標))を用いているが、電解質膜20と異なる高分子樹脂を用いてもよい。
A2.電極触媒層の製造方法:
図3は、電極触媒層の製造装置を模式的に示す模式図である。電極触媒層製造装置200は、密閉容器としてのリアクタ112と、トリフルオロメタン(CHF)供給系と、トリフルオロメタン排出系と、圧力計140と、冷却装置116と、温度センサ118と、温度制御部120と、を備える。リアクタ112は、蓋部114によって密閉される。本実施例において、リアクタ112としてオーエムラボテック社製SCW−95を用いているが、その他のリアクタを用いてもよい。
トリフルオロメタン供給系は、トリフルオロメタンタンク122と、トリフルオロメタンガス供給路124と、トリフルオロメタンガス供給路124上に設けられた圧力調整弁128と、を主に備える。トリフルオロメタンタンク122は、遮断弁126を備え、遮断弁126を開閉することによって、トリフルオロメタンガスの供給・停止を行う。
トリフルオロメタンタンク122に貯蔵されるトリフルオロメタンガスは、トリフルオロメタンタンク122に接続するトリフルオロメタンガス供給路124に放出された後、圧力調整弁128によって所定の圧力に調整されて、リアクタ112に供給される。
トリフルオロメタン排出系は、トリフルオロメタンガス排出路130と、トリフルオロメタンガス排出路130上に設けられた排気弁132と、を主に備える。後述するように、基板12上に電極触媒層10が形成された後、排気弁132を開弁することにより、リアクタ112内のトリフルオロメタンが、トリフルオロメタンガスとして、リアクタ112外に排出される。
本実施例において、リアクタ112にトリフルオロメタンガスを充填する場合には、最初、トリフルオロメタンガスをリアクタ112内に導入するとともに、排気弁132を開弁して、リアクタ112内の空気をトリフルオロメタンに置換する。また、本実施例において、電極触媒層10を製造する製造者は、圧力計140を視認しながら、リアクタ112内の圧力を所定の圧力に調節する。なお、リアクタ112内の圧力を自動的に制御できる構成にしてもよい。
温度センサ118は、熱電対を備え、CNT14の温度を計測して、温度計測信号を、温度制御部120に出力する。冷却装置116はペルチェ素子を備える。冷却装置116上に接触して基板を配置して、温度制御部120によって冷却装置116を制御することによって、基板12を冷却することができる。温度制御部120は、温度センサ118から入力された温度計測信号に基づいて、カーボンナノチューブ14の温度が所定の温度になるように、冷却装置116を制御する。
図4は、トリフルオロメタンの状態変化を示す説明図である。超臨界状態とは、臨界点以上の温度・圧力下においた物質の状態である。超臨界流体は、気体の性質(拡散性)と液体の性質(溶解性)とを兼ね備える。本実施例における触媒電極の製造方法では、超臨界状態のトリフルオロメタン(以下、「超臨界トリフルオロメタン」とも称する)に電解質樹脂を溶解させる。図に矢印で示すように、超臨界トリフルオロメタンの温度を下げると、超臨界状態を脱して、トリフルオロメタンの液体になる。電解質樹脂はトリフルオロメタンの液体には溶解しないため、析出する。
図5は電極触媒層の製造工程の流れを示すフローチャート、図6は電極触媒層の製造工程の一部を概念的に示す説明図である。ステップS102(図6(A))では、ナフィオン溶液18qを、リアクタ112内に入れる。また、基板12上にPt担持CNT14cが略垂直に配向された、Pt担持垂直配向CNT14vpを、リアクタ112内の冷却装置116上に配置する。そして、蓋部114によりリアクタ112を密閉する。本実施例では、ナフィオン溶液DE2020CSを、ナフィオンの濃度が3wt%になるようにエタノールで希釈したものを、ナフィオン溶液18qとしている。
ステップS104では、遮断弁126(図3)を開弁し、圧力調整弁128を調節して、所定の圧力で、トリフルオロメタンガスをリアクタ112内に導入するとともに、排気弁132を開弁して、リアクタ112内の空気をトリフルオロメタンに置換する。なお、所定の時間が経過して、リアクタ112がトリフルオロメタンで満たされると、排気弁132が閉弁される。
ステップS106では、リアクタ112内の圧力を30MPaまで加圧した後、トリフルオロメタンの温度を60℃に上昇させる。トリフルオロメタンは、臨界点が25.9℃、4.8MPaであるため、ステップS106において、トリフルオロメタンは、超臨界状態(超臨界トリフルオロメタン)になる。超臨界トリフルオロメタンは、誘電率が上昇し極性が高くなるため、電解質樹脂18を溶解することが可能となる。したがって、超臨界トリフルオロメタンに溶解した電解質樹脂18cは、リアクタ112内に分散している(図6(B))。
ステップS108において、CNT14の温度が20℃になるまで、冷却装置116によって基板12を冷却する。CNT14は、熱伝導率が高いため、基板12を冷却することにより、CNT14も冷却される。CNT14がトリフルオロメタンの臨界点以下に冷却されると、CNT14の周辺のトリフルオロメタンが超臨界状態から液体状態になる(図4)。電解質樹脂18は、トリフルオロメタンの液体には溶解されないため、CNT14上に析出する。
その後30分間、CNT14の温度を20℃に保つ。このように、CNT14の温度を、所定の時間、トリフルオロメタンの臨界点以下に保つことにより、電解質樹脂18が、徐々にCNT14上に析出して、CNT14上に所望の厚さの電解質樹脂層を形成することができる(図6(C))。
ステップS110では、排気弁132を開弁して、トリフルオロメタンを排出する。ステップS112では、基板12上に電極触媒層10が形成された電極触媒基材10bを、リアクタ112から取り出す。なお、電極触媒基材10bの取り出しを容易にするために、電極触媒基材10bを取り出す前に、リアクタ112を室温まで空冷してもよい。
A3.実施例の効果:
本実施例の電極触媒層の製造方法では、電解質樹脂18を超臨界流体としての超臨界トリフルオロメタンに溶解し、基板12を介してCNT14を冷却することにより、CNT14上に電解質樹脂18を徐々に析出させている。超臨界流体は拡散性がよいため、超臨界トリフルオロメタンを用いて電解質樹脂を溶解すると、CNTの長さが長い場合や、隣接するCNT間の距離が短い場合であっても、隣接するCNT間の奥にも、超臨界トリフルオロメタンに溶解された電解質樹脂が入り込む。そのため、隣接するCNT間の奥にも電解質樹脂18が容易に形成される。したがって、CNT14の表面に略均一に電解質樹脂が形成される。また、CNT14を超臨界トリフルオロメタンの臨界点以下に保つ時間を調節することによって、CNT14を被覆する電解質樹脂18の厚さ(幅)を容易に調節することができる。
また、本実施例の電極触媒層の製造方法では、超臨界トリフルオロメタンを冷却することにより超臨界状態を脱出させている。そのため、加圧と減圧を繰り返して、CNT14表面に電解質樹脂18を所望の厚さになるまで析出させる場合に比べて、プロセス時間を短縮することができる。
図7は、トリフルオロメタンと二酸化炭素の誘電率を示す図である(「超臨界流体の最新応用技術」2004年発行、株式会社エヌ・ティー・エス、P87より引用)。電解質樹脂は、溶媒の誘電率が高いほうが溶解しやすい。図7に示すように、トリフルオロメタンは、圧力の上昇とともに、誘電率が上昇し、極性が高くなるため、電解質樹脂を溶解しやすくなる。したがって、超臨界流体としてトリフルオロメタンを用いると、二酸化炭素を用いる場合よりも、電解質樹脂を、容易に溶解(分散)することができる。
B.第2の実施例:
図8は、第2の実施例の電極触媒層の製造方法に用いられる電極触媒層の製造装置を模式的に示す模式図である。本実施例の電極触媒層製造装置200Aが第1の実施例における電極触媒層製造装置200と異なる主な点は、二つの密閉容器を備える点である。電極触媒層製造装置200と同様の構成には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
第1の密閉容器112aは、超臨界トリフルオロメタンに電解質樹脂としてのナフィオン(登録商標)を溶解させて、ナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンを製造するための容器である。第1の密閉容器112aは、第1の密閉容器112a内の流体を撹拌するための撹拌用プロペラ144を備える。そして、第1の密閉容器112aには、第1の実施例と同様に、トリフルオロメタン(CHF)供給系と、トリフルオロメタン排出系と、圧力計140が設けられ、さらに、ナフィオン溶液18qを導入するためのナフィオン溶液導入路142が設けられている。
第2の密閉容器112bは、ナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンにPt担持垂直配向CNT14vpを浸漬するための容器である。第2の密閉容器112bは、蓋部114により密閉される。第2の密閉容器112bには、冷却装置116と、温度センサ118と、温度制御部120と、トリフルオロメタン排出系が設けられている。トリフルオロメタン排出系は、第1の密閉容器112aと同様に、トリフルオロメタンガス排出路130bと、トリフルオロメタンガス排出路130b上に設けられた排気弁132bと、を主に備える。第2の密閉容器112b内は真空状態にすることができる。
第1の密閉容器112aと第2の密閉容器112bとは、遮断弁150を介して接続されている。遮断弁150を開弁することにより、第1の密閉容器112aで製造されたナフィオン溶解超臨界流体が第2の密閉容器112b内に流入する。
図9は、第2の実施例における電極触媒層の製造工程の流れを示すフローチャートである。ステップT102では、遮断弁126(図8)を開弁し、圧力調整弁128を調節して、所定の圧力で、トリフルオロメタンガスを第1の密閉容器112a内に導入するとともに、排気弁132を開弁して、第1の密閉容器112a内の空気をトリフルオロメタンに置換する。このとき、遮断弁150は、閉弁されている。なお、所定の時間が経過して、第1の密閉容器112aがトリフルオロメタンで満たされると、排気弁132が閉弁される。
ステップT103では、ナフィオン溶液導入路142を介してナフィオン溶液を第1の密閉容器112a内に導入する。ステップT104では、第1の密閉容器112a内の圧力を30MPaまで加圧した後、トリフルオロメタンの温度を60℃に上昇させる。これにより、第1の密閉容器112a内のトリフルオロメタンは、超臨界状態(超臨界トリフルオロメタン)になる。そして、撹拌用プロペラ144を作動させて、ナフィオン溶液と、超臨界トリフルオロメタンとを混合させて、ナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンを製造する。
ステップT105では、基板12上にPt担持CNT14cが略垂直に配向された、Pt担持垂直配向CNT14vpを、第2の密閉容器112b内の冷却装置116上に配置する。そして、第2の密閉容器112bを蓋部114により密閉した後、第2の密閉容器112b内を真空にする。
ステップT106では、遮断弁150を開弁する。これにより、第2の密閉容器112b内にナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンが流入して、Pt担持垂直配向CNT14vpがナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンに浸漬される。なお、本実施例では、第2の密閉容器112b内を真空にしているが、第2の密閉容器112b内にトリフルオロメタンガスを充填して第1の密閉容器112aよりも圧力の低くしておき、ステップT106にて、遮断弁150を開弁した際に、第1の密閉容器112aと第2の密閉容器112bとの差圧により第2の密閉容器112b内にナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンが流入するようにしてもよい。
この後は、第1の実施例と同様に、CNT14の温度が20℃になるまで、冷却装置116によって基板12を冷却して30分間保持する(ステップT108)。これにより、電解質樹脂(ナフィオン)18が、徐々にCNT14上に析出して、CNT14上に所望の厚さの電解質樹脂層を形成することができる。その後、排気弁132bを開弁してリフルオロメタンを排出し(ステップT110)、基板12上に電極触媒層10が形成された電極触媒基材10bを、第2の密閉容器112bから取り出す(ステップT112)。
本実施例における電解質樹脂の製造方法でも、上記した実施例と同様に、CNT14上に略均一に、電解質樹脂18を被覆させることができる。
C.第3の実施例:
本実施例における電極触媒層の製造方法では、超臨界トリフルオロメタンを用いて電解質樹脂を溶解する点は、第1,2の実施例における電極触媒層の製造方法と同様であるものの、超臨界トリフルオロメタンの溶解度を下げることにより、電解質樹脂を析出させる点で第1,2の実施例とは異なる。本実施例では、電極触媒層の製造装置として、第2の実施例における電極触媒層製造装置200Aにおける冷却装置116に代えて加熱装置を適用した電極触媒層製造装置を用いている。本実施例では、加熱装置としてセラミックヒータを用いているが、オイルヒータ、熱電対を備えるヒータ等、種々の加熱装置を用いることができる。本実施例にて用いられる電極触媒層製造装置は、上記したように、冷却装置116に代えて加熱装置が適用されている以外は第2の実施例における電極触媒層製造装置200Aと同じであるため、電極触媒層製造装置200Aの構成と同一の構成については、同一の符号(図8)を用いて説明する。
また、本実施例では、CNT14の表面へのPt粒子16の担持は、第1の実施例と異なり、白金化合物を超臨界流体に溶解した白金溶解超臨界流体を用いて行われる。具体的には、本実施例の電極触媒層装置を用いて、第1の密閉容器112a内に超臨界トリフルオロメタンとトリメチル白金溶液(ヘキサンに溶解したトリメチル白金)を封入して、トリメチル白金を超臨界トリフルオロメタンに溶解する。以下、この溶液を「白金溶解超臨界トリフルオロメタン」と称する。第2の密閉容器112bの加熱装置上にPt担持垂直配向CNT14vpを配置し、遮断弁150を開弁して、第2の密閉容器112b内に白金溶解超臨界トリフルオロメタンを導入し、加熱装置を500℃に加熱して30分間維持する。これにより、白金がCNT14表面に担持される。詳細は、例えば、特開2006−273613参照。
本実施例における電極触媒層の製造方法の説明に先立って、トリフルオロメタンの圧力と誘電率の関係について、図10に基づいて説明する。図10は、トリフルオロメタンの圧力と誘電率の関係を示すグラフである。上記したように、トリフルオロメタンは、臨界点が25.9℃、4.8MPaである。図10では、トリフルオロメタンにおける圧力と誘電率の関係を、30℃,40℃,50℃,60℃について示しており、図示されている全ての温度において、4.8MPa以上ではトリフルオロメタンは超臨界状態である。超臨界状態にあるトリフルオロメタンにおいて、圧力が等しい場合には、温度が高い程誘電率が低く、すなわち、溶解度が低い(図10)。本実施例では、超臨界トリフルオロメタンのこの性質を利用して、電極触媒層を製造している。
図11は、第3の実施例における電極触媒層の製造工程の流れを示すフローチャートである。ステップU102,103では、第2の実施例と同様に、第1の密閉容器112a(図8)内にトリフルオロメタンガスとナフィオン溶液を導入する。ステップU104では、第1の密閉容器112a内の圧力を12MPaまで加圧した後、トリフルオロメタンの温度を30℃に上昇させ、撹拌用プロペラ144を作動させて、ナフィオン溶液と、超臨界トリフルオロメタンとを混合させて、ナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンを製造する。本実施例では、ステップU104における超臨界トリフルオロメタンの圧力と温度が第2の実施例と異なる。
ステップU105,106では、第2の実施例と同様に、第2の密閉容器112b(図11)内にPt担持垂直配向CNT14vpを配置して、第2の密閉容器112b内を真空にした後、遮断弁150を開弁して、Pt担持垂直配向CNT14vpをナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンに浸漬する。このとき、第2の密閉容器112b内のトリフルオロメタンの圧力は、約7MPaになっている。なお、本実施例では、第2の密閉容器112b内を真空にしているが、第2の密閉容器112b内にトリフルオロメタンガスを充填して第1の密閉容器112aよりも圧力の低くしておき、ステップU106にて、遮断弁150を開弁した際に、第1の密閉容器112aと第2の密閉容器112bとの差圧により第2の密閉容器112b内にナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンが流入して、第2の密閉容器112b内のトリフルオロメタンの圧力が約7MPaになるようにしてもよい。
この後、ステップU108では、CNT14の温度が60℃になるまで、加熱装置によって基板12を加熱して30分間保持する。ステップU108において、CNT14の温度を60℃に上昇させることにより、CNT14周辺の超臨界トリフルオロメタンの温度は、30℃から60℃に上昇する。図10に示したように、超臨界トリフルオロメタンにおいて、圧力が一定の場合には、温度が高い程誘電率が低くなり、溶解度が低下する。したがって、CNT14の温度を60℃に上昇させることにより、電解質樹脂(ナフィオン)18が、徐々にCNT14上に析出して、その状態を30分間保持することにより、CNT14上に所望の厚さの電解質樹脂層を形成することができる。
本実施例では、ナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンに浸漬されたCNT14の温度を低下させてその周辺のトリフルオロメタンの超臨界状態を脱出させるのではなく、CNT14の温度を上昇させてその周辺の超臨界トリフルオロメタンの溶解度を低下させることにより、CNT14上に電解質樹脂を析出させる点が第2の実施例と異なる。なお、超臨界トリフルオロメタンでは、その圧力が7MPa程度のときに温度差による溶解度の差が大きくなるため(図10)、本実施例では、第2の密閉容器112b内の超臨界トリフルオロメタンの圧力が約7MPaになるように、ステップU104における第1の密閉容器112a内の圧力を設定している。
その後、第2の実施例と同様に、トリフルオロメタンを排出し(ステップU110)、電極触媒基材10bを、第2の密閉容器112bから取り出す(ステップU112)。
以上説明したように、本実施例における電極触媒層の製造方法では、ナフィオン溶解超臨界トリフルオロメタンに浸漬されたCNT14の温度を上昇させてその周辺の超臨界トリフルオロメタンの溶解度を低下させることにより、CNT14上に電解質樹脂を析出させている。したがって、本実施例において用いられた電極触媒層製造装置を用いて、CNT14にPt粒子16を担持させる工程を行い、引き続き、同装置を用いてPt担持CNT14cの表面に電解質層を形成する工程を行うことができる。すなわち、Pt担持CNT14cを製造する際に、CNT14を加熱してPt粒子16を析出させる方法を採用する場合には、本実施例の電極触媒層の製造方法を用いれば、Pt担持CNT14cの表面に電解質層を形成する際に、CNT14を冷却する装置に変更することなく、Pt担持CNT14cの製造に用いた装置を用いて電極触媒層を製造することができるため、装置コストの増加を抑制することができ、装置を交換する手数を低減することができる。
図12は、電極触媒層の製造工程における超臨界トリフルオロメタンの温度(例えば、ステップU104)と加熱後のCNT14温度(例えば、ステップU108)との温度差と、電極触媒層中の電解質樹脂の厚さとの関係を示すグラフである。図12のグラフに示すCNT高さとは、図12の下部に示すように、CNT14の基板12と付着していない表面(以下、「CNT表面」ともいう)を「0」としてその高さを示している。図12では、超臨界トリフルオロメタンの温度を30℃、加熱後のCNT14温度を30℃(ΔT=0℃:加熱なし)、40℃(ΔT=10℃)、60℃(ΔT=30℃:第3の実施例)として、加熱後の温度を30分間維持した場合について示している。
電極触媒層の製造工程において、基板12を加熱してCNT14の温度を上げることにより、CNT14表面に電解質樹脂が析出することがわかる(図12)。また、その温度変化が大きいほど、CNT14表面に析出する電解質樹脂の厚さが厚くなることがわかる(図12)。このように、電極触媒層の製造工程において、基板12を加熱して、CNT14の温度を上げることにより、容易にCNT14表面に電解質樹脂を被覆させることができ、また、その温度変化を制御することにより、所望の厚さの電解質層を形成することができる。
D.変形例:
この発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施例において、導電性担体として垂直配向CNTを例示したが、導電性を有する種々の担体を用いることができる。例えば、垂直配向カーボンナノウォールを用いてもよい。また、カーボン以外の垂直ナノ材料、例えば、金属酸化物(TiN:窒化チタン,TiB:ホウ化チタン,Nb:三酸化ニオブ,ZnO:酸化亜鉛)を用いてもよい。さらに、垂直配向の担体でなく、カーボンブラック、CNT、天然黒鉛粉末、人造黒鉛粉末、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)等の炭素材料を用いてもよい。このような導電性担体を用いる場合にも、上記のように、電解質樹脂を超臨界流体に溶解し、基板を冷却または加熱して電解質樹脂を析出させることにより、担体上に略均一に電解質樹脂を被覆させることができる。
(2)上記実施例において、超臨界流体として、トリフルオロメタンを用いたが、二酸化炭素、水、アンモニア、炭化水素(例えば、メタン、プロパン)、アルコール(例えば、エタノール、プロパノール)等、種々の流体を用いることができる。
(3)上記実施例において、冷却装置116として、ペルチェ素子を備えるものを例示したが、例えば、水等の冷媒を用いた冷却装置を用いてもよい。
(4)上記実施例において、基板の温度を変化させることによって、CNT14表面に電解質樹脂18を被覆させる方法を例示しているが、その温度は上記実施例の温度に限定されない。基板を冷却する場合には、電解質樹脂の溶媒が超臨界状態から超臨界状態を脱出する温度に冷却すればよいし、基板を加熱する場合には、電解質樹脂の溶媒が超臨界状態を維持したまま、溶解度を低下させる温度に加熱すればよい。このようにすれば、温度変化により溶解されなくなった電解質樹脂がCNT14表面に析出し、温度変化後の温度を維持する時間を調節することによって、容易に所望の厚さの電解質樹脂をCNT14表面に被覆させることができる。
10…電極触媒層
10b…電極触媒基材
12…基板
14…カーボンナノチューブ
16…白金粒子(Pt粒子)
18、18c…電解質樹脂
18q…ナフィオン溶液
20…電解質膜
32…シール部材
100…燃料電池
112…リアクタ
112a…第1の密閉容器
112b…第2の密閉容器
114…蓋部
116…冷却装置
118…温度センサ
120…温度制御部
122…トリフルオロメタンタンク
124…トリフルオロメタンガス供給路
126…遮断弁
128…圧力調整弁
130、130b…トリフルオロメタンガス排出路
132、132b…排気弁
140…圧力計
142…ナフィオン溶液導入路
144…撹拌用プロペラ
150…遮断弁
200、200A…電極触媒層製造装置
410…アノード側ガス拡散層
430…カソード側ガス拡散層
500…アノード側セパレータ
510…リブ
600…カソード側セパレータ
610…リブ

Claims (9)

  1. 電極触媒層の製造方法であって、
    密閉容器内に、触媒が担持された導電性担体と、基板と、電解質樹脂と、超臨界流体と、を封入し、
    前記基板の温度を変化させることによって、前記触媒が担持された導電性担体と前記電解質樹脂とを備える前記電極触媒層を前記基板上に形成する
    電極触媒層の製造方法。
  2. 請求項1記載の電極触媒層の製造方法であって、
    前記基板の温度は、前記基板を冷却することにより、前記超臨界流体の臨界点以下に低下される電極触媒層の製造方法。
  3. 請求項1記載の電極触媒層の製造方法であって、
    前記基板の温度は、前記基板を加熱することにより上昇される電極触媒層の製造方法。
  4. 請求項3記載の電極触媒層の製造方法であって、
    前記触媒が担持された導電性担体は、前記基板を加熱することにより、前記触媒を前記導電性担体に担持させて前記基板上に形成される電極触媒層の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一つに記載の電極触媒層の製造方法であって、
    前記導電性担体は、前記基板上に略垂直に形成された垂直配向材料であり、
    前記基板の温度を変化させることにより、前記垂直配向材料の温度を変化させる電極触媒層の製造方法。
  6. 請求項5記載の電極触媒層の製造方法であって、
    前記垂直配向材料は、垂直配向カーボンナノチューブである電極触媒層の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一つに記載の電極触媒層の製造方法であって、
    前記超臨界流体は、トリフルオロメタンの超臨界流体である電極触媒層の製造方法。
  8. 膜電極接合体の製造方法であって、
    密閉容器内に、触媒が担持された導電性担体と、基板と、電解質樹脂と、超臨界流体と、を封入し、
    前記基板の温度を変化させることによって、前記触媒が担持された導電性担体と前記電解質樹脂とを備える前記電極触媒層を前記基板上に形成し、
    前記基板上に形成された電極触媒層を電解質膜に転写する
    膜電極接合体の製造方法。
  9. 燃料電池の製造方法であって、
    密閉容器内に、触媒が担持された導電性担体と、基板と、電解質樹脂と、超臨界流体と、を封入し、
    前記基板の温度を変化させることによって、前記触媒が担持された導電性担体と前記電解質樹脂とを備える前記電極触媒層を前記基板上に形成し、
    前記基板上に形成された電極触媒層を、電解質膜に転写して、前記膜電極接合体を製造し、
    前記電極触媒層における電気化学反応に供される反応ガスの流路を形成する反応ガス流路形成部材を、前記膜電極接合体の両面に配置する
    燃料電池の製造方法。
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