JP2011000035A - 脱穀機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】扱室で穀稈を脱穀処理する脱穀部と、脱穀処理物を揺動選別装置で揺動選別する選別部とを備え、揺動選別装置に、一番物としての穀粒を縦横に多数形成した漏下孔25から漏下させるグレンシーブ10を備えてある脱穀機において、グレンシーブ10の少なくとも上手側部分に、グレンシーブ10に接触乃至極近接する状態で、間隔を隔てて可撓性を有する多数の細長材34を並設してある。
【選択図】図3
Description
第1発明は、扱室で穀稈を脱穀処理する脱穀部と、脱穀処理物を揺動選別装置で揺動選別する選別部とを備え、前記揺動選別装置に、一番物としての穀粒を縦横に多数形成した漏下孔から漏下させるグレンシーブを備えてある脱穀機において、前記グレンシーブの少なくとも上手側部分に、前記グレンシーブに接触乃至極近接する状態で、間隔を隔てて可撓性を有する多数の細長材を並設してある。
第1発明によれば、グレンシーブの搬送方向始端部付近では搬送されてくる選別処理物の量が多いが、グレンシーブ前半に相当するグレンシーブの上手側部分にはグレンシーブ面に接触乃至極近接する状態で、間隔を隔てて可撓性を有する多数の細長材を並設してあるので、グレンシーブの上手側部分では多数の細長材の存在によって、一番物の漏下回収が抑制される。これにより、グレンシーブの上手側部分において、ワラ屑も漏下し難くなり、一番物にワラ屑が混入し難くなる。
したがって、第1発明によれば、品質の良い一番物を効率よく回収することができるに至った。
第2発明は、第1発明の構成において、前記細長材の一端側を前記揺動選別装置の部分に接続する支持部に支持してある。
第2発明によれば、細長材の一端側では細長材が並設された状態で拘束されているので、ワラ屑を含む穀粒の漏下が抑制されやすいが、細長材は遊端側では不規則に動くことになり、グレンシーブにおいて選別処理物が多くても、ワラ屑などを跳ね上げながら比重の大きい穀粒を良好に漏下させることができる。
第3発明は、第2発明の構成において、前記細長材を、前記支持部が前記グレンシーブの上手側に位置し、前記細長材の遊端部が前記グレンシーブの下手側に位置するように配設してある。
第3発明によれば、並設された細長材の長手方向が選別処理物の移送方向に向いているので、グレンシーブにおいて選別処理物の移動が円滑で、選別処理物を停滞することなく良好に選別処理することができる。
第4発明は、第1発明の構成において、前記細長材の少なくも両端を前記揺動選別装置の部分に接続してある。
第4発明によれば、並設された可撓性の細長材には、遊端部がないので、遊端部が絡み合うことが皆無であることから、細長材の全長に亘って漏下が略均等化され、精度よく一番物を回収することができる。
第5発明は、第4発明の構成において、前記細長材を、前記グレンシーブの上手側から下手側に向う方向と平行又は直交するように配設してある。
第5発明によれば、前記細長材を、グレンシーブの上手側から下手側に向う方向と平行に配設した状態では、グレンシーブでの選別処理物の流れが円滑になり、選別処理物を停滞すること無く良好に選別処理することができる。
前記細長材を、グレンシーブの上手側から下手側に向う方向と直行するように配設した場合は、細長材が揺動選別装置で揺動される毎に細長材が揺動選別装置の揺動方向に揺れるので、グレンシーブに形成した漏下孔が常時大小に変化するように機能し、選別処理物を漏下孔に詰まることなく良好に選別処理することができる。
第6発明は、第1発明〜第5発明のいずれか一つの発明の構成において、前記細長材を、前記グレンシーブに形成した漏下孔列と漏下孔列との間に位置するように配設してある。
第6発明によれば、細長材がグレンシーブに形成した漏下孔を塞ぐことなく、グレンシーブと細長材とでグレンシーブに形成した漏下孔の大きさが変更(調整)されることになるので、選別処理物を停滞することなく良好に選別処理することができる。
第7発明は、第6発明の構成において、前記細長材は、薄肉で、その幅が前記グレンシーブに形成した漏下孔列と漏下孔列との間の仕切り幅よりも広く且つ前記漏下孔の内寸よりも狭い平板状に形成してある。
第7発明によれば、グレンシーブに形成した漏下孔が塞がれることなく、好適な漏下孔を確保しながら一番物を漏下させることができ、選別処理物の良好な選別処理を行うことができる。
図1はコンバインにおける脱穀機の縦断左側面図である。図1に示すように、本実施形態で例示するコンバインの脱穀機1は、脱穀フィードチェーン2に挾持されて扱室3内に搬送されてくる刈取搬送穀稈に対して扱ぎ処理を加える扱胴4、及び扱胴4で処理された処理物を下方に漏下する受網5等を備えた脱穀部6と、脱穀部6の下方に選別部7を備えて構成されている。すなわち、刈取搬送穀稈は脱穀フィードチェーン2で挟持搬送されながら扱胴4と受網5との間で脱穀される。選別部7は、受網5から漏下される穀粒を含む処理物を受けて後方に送りながら比重選別を行うグレンパン8と、このグレンパン8から送られる処理物と扱室3の後半部より受網5を通して漏下する処理物を受けて穀粒を落下させるチャフシーブ9と、チャフシーブ9の下方に穀粒を主として選別して下方に漏下させるグレンシーブ10とを備えた揺動選別装置11と、揺動選別装置11のチャフシーブ9やグレンシーブ10へ落下する処理物に対して選別風を作用させる唐箕12とを設けて、揺動選別作用に加えて風選別作用を加えるべく構成されている。
(1)上記実施の形態では、櫛状に並設した細長材34をグレンシーブ10の上手側部分(前半部分)にのみ設けたが、穀粒の移送方向(機体前後方向)におけるグレンシーブ10の全長に亘って細長材34を設けてもよい。すなわち、細長材34は、グレンシーブ10の少なくとも上手側部分に設ければよく、グレンシーブ10の穀粒搬送方向の全長に亘って設けてもよいものである。
上記の実施の形態及びこの(1)の構成において、細長材34の下手側の端部をグレンシーブ10に固定し、細長材34の上手側を遊端部としてもよい。
この場合、ハンプ35がグレンシーブ10の上面に接触する状態で緩く張設するようにしてもよいし、両端を少し浮かして長手方向中間部をグレンシーブ10に接触するようにしてもよい。更に、少なくとも静止状態において全長に亘ってグレンシーブ10に対して非接触で極近接する状態に浮かして支持してもよい。以上の構成において、ハンプ35をグレンシーブ10の下面に接するように又は少し隙間を開けて設けてもよい。
6 脱穀部
7 選別部
10 グレンシーブ
11 揺動選別装置
25 漏下孔
29 上手側部分(支持部)(後部グレンパンの後端部)
34 細長材
Claims (7)
- 扱室で穀稈を脱穀処理する脱穀部と、脱穀処理物を揺動選別装置で揺動選別する選別部とを備え、前記揺動選別装置に、一番物としての穀粒を縦横に多数形成した漏下孔から漏下させるグレンシーブを備えてある脱穀機において、
前記グレンシーブの少なくとも上手側部分に、前記グレンシーブに接触乃至極近接する状態で、間隔を隔てて可撓性を有する多数の細長材を並設してある脱穀機。 - 前記細長材の一端側を前記揺動選別装置の部分に接続する支持部に支持してある請求項1記載の脱穀機。
- 前記細長材を、前記支持部が前記グレンシーブの上手側に位置し、前記細長材の遊端部が前記グレンシーブの下手側に位置するように配設してある請求項2記載の脱穀機。
- 前記細長材の少なくも両端を前記揺動選別装置の部分に接続してある請求項1記載の脱穀機。
- 前記細長材を、前記グレンシーブの上手側から下手側に向う方向と平行又は直交するように配設してある請求項4記載の脱穀機。
- 前記細長材を、前記グレンシーブに形成した漏下孔列と漏下孔列との間に位置するように配設してある請求項1〜5のいずれか一項に記載の脱穀機。
- 前記細長材は、薄肉で、その幅が前記グレンシーブに形成した漏下孔列と漏下孔列との間の仕切り幅よりも広く且つ前記漏下孔の内寸よりも狭い平板状に形成してある請求項6記載の脱穀機。
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