JP2015100339A - 脱穀装置 - Google Patents

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大崎 正美
Masami Osaki
正美 大崎
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Abstract

【課題】扱室内の処理物の詰まりを少なくして脱穀作業の能率を向上した脱穀装置を提供する。【解決手段】天板の内周面の前端部に、扱胴の回転方向下手側の部位ほど後側に位置するように平面視で傾斜した固定ガイド48を設け、固定ガイド48の後側には、扱胴の回転方向に対する平面視の傾斜角度である第1傾斜角度Bを変更可能な複数の可変ガイド42を設け、扱室カバーの右板の内周面における、平面視において前側扱網と対向する部位に、扱胴の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第2傾斜角度Fを有する複数の上昇ガイド53を設け、可変ガイド42の第1傾斜角度Bを最も大きくした場合に、上昇ガイド53の前端部53Aが、平面視において可変ガイド42の前端部42Aよりも前側に位置し、上昇ガイド53の後端部53Bは、平面視において前後に隣接する2つの可変ガイド42の間に位置する構成とする。【選択図】図4

Description

本発明は、脱穀装置に関するものである。
従来、扱胴の回転によって、扱室内の処理物を脱穀処理方向下手側に良好に案内し、この処理物に含まれる藁屑を扱室の後端部から円滑に排出するために、扱室の上部を覆う扱室カバーの内周面の前側に、所定の傾斜角度を有する固定ガイドを設け、この固定ガイドの後側に、手動によって任意に傾斜角度を変更できる複数の可変ガイドを設けた脱穀装置が提案されている。
特開2011−177084号公報
しかし、特許文献1の構成では、脱穀装置の扱胴の前側部で脱穀される穀桿等の処理物が、扱室内における処理方向の上手側の部位から揺動選別装置上へ落下するので、脱穀処理方向の下手側に処理物を効率良く案内することができない虞があった。
また、揺動選別装置上に堆積した処理物が扱胴、扱網等に絡むために、脱穀装置内で異音を発生させる虞があった。
さらに、固定ガイドの終端部が、扱胴の前部に備えた取込み螺旋部の後部までしか延設されていないので、この取込み螺旋部で取り込まれた処理物が取込み螺旋部に絡まる虞があった。
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することができる脱穀装置を具現することにある。
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、扱室(10)の前板(10A)と後板(10C)の間に筒体(61)を有する扱胴(11)を架設し、該扱胴(11)の外周下側に扱網(50)を張設し、前記扱室(10)の下側に揺動選別装置(21)を備えた選別室(20)を配置した脱穀装置において、
前記扱網(50)を、連結部(51)で連結された前側扱網(50E)と後側扱網(50F)で形成し、前記扱室(10)の上側に、扱胴(11)の上部を覆う扱室カバー(40)を設け、該扱室カバー(40)を、扱胴(11)の直上部を覆う天板(40A)と該天板(40A)の左右両端部からそれぞれ左右外側方向へ下がり傾斜した左板(40F)および右板(40E)から形成し、前記天板(40A)の内周面の前端部に、扱胴(11)の回転方向下手側の部位ほど後側に位置するように平面視で傾斜した固定ガイド(48)を設け、該固定ガイド(48)の後側には、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第1傾斜角度(B)を変更可能に構成された複数の可変ガイド(42)を設け、前記扱室カバー(40)の右板(40E)の内周面における、平面視において前側扱網(50E)と対向する部位に、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第2傾斜角度(F)を有する複数の上昇ガイド(53)を設け、前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、各上昇ガイド(53)の前端部(53A)が、平面視において前記各可変ガイド(42)の前端部(42A)よりも前側に位置し、前記各上昇ガイド(53)の後端部(53B)は、平面視において前後に隣接する2つの可変ガイド(42)の間に位置する構成としたことを特徴とする脱穀装置である。
請求項2記載の発明は、前記扱室カバー(40)の左板(40F)における、平面視において前側扱網(50E)と対向する部位に、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第3傾斜角度(G)を有する複数の下降ガイド(55)を設け、前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、各下降ガイド(55)の前端部(55A)が、平面視において前記各可変ガイド(42)の後端部(42B)よりも後側に位置し、前記各下降ガイド(55)の後端部(55B)は、平面視において前後に隣接する2つの可変ガイド(42)の夫々のガイド面の延長線の間に位置する構成とした請求項1記載の脱穀装置である。
請求項3記載の発明は、前記扱室(10)の前後方向において、前記可変ガイド(42)と、上昇ガイド(53)と、下降ガイド(55)の各配置間隔を同一間隔に設定した請求項2記載の脱穀装置である。
請求項4記載の発明は、前記下降ガイド(55)の第3傾斜角度(G)を上昇ガイド(53)の第2傾斜角度(F)よりも大きく設定し、該第2傾斜角度(F)を前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)よりも大きく設定した請求項2または3記載の脱穀装置である。
請求項5記載の発明は、前記筒体(61)の前部に、扱室(10)内に供給される処理物を取り込む取込み螺旋部(16)を備え、該取込み螺旋部(16)の後側に、処理物に脱粒作用を与える複数の扱歯(18A,19A)を立設した筒部(17)を形成し、前記複数の上昇ガイド(53)のうちの最も前側に配置された上昇ガイド(53)の前端部(53A)を、平面視において前記取込み螺旋部(16)の外周面の右側に位置させた請求項2〜4のいずれか1項に記載の脱穀装置である。
請求項6記載の発明は、前記固定ガイド(48)の後端部(48B)を、前記筒体(61)に備えた取込み螺旋部(16)よりも後側の部位まで延設した請求項5記載の脱穀装置である。
請求項7記載の発明は、前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、該複数の可変ガイド(42)のうちの最も前側に配置された可変ガイドの前端部(42A)が前記取込み螺旋部(16)上方に位置し、且つ、前記複数の可変ガイド(42)のうちの最も後側に配置された可変ガイド(42)の後端部(42B)を扱室(10)の後端部に形成される排出口(10D)に臨ませた請求項6記載の脱穀装置である。
請求項1記載の発明によれば、扱室カバー(40)の右板(40E)の内周面における、平面視において前側扱網(50E)と対向する部位に、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第2傾斜角度(F)を有する複数の上昇ガイド(53)を設け、可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、各上昇ガイド(53)の前端部(53A)が、平面視において各可変ガイド(42)の前端部(42A)よりも前側に位置し、各上昇ガイド(53)の後端部(53B)は、平面視において前後に隣接する2つの可変ガイド(42)の間に位置する構成としているので、扱胴(10)の前側部位で脱穀処理される穀桿等の処理物の揺動選別装置(21)上への落下を少なくし、処理物を天板(40A)の内周面に設けられた可変ガイド(42)に効率良く案内し、扱室(10)内を後方へ円滑に搬送しながら脱穀処理することができる。また、揺動選別装置(21)上に堆積する藁屑などの処理物の量を削減できるため、脱穀装置内での異音の発生を防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、扱室カバー(40)の左板(40F)における、平面視において前側扱網(50E)と対向する部位に、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第3傾斜角度(G)を有する複数の下降ガイド(55)を設け、可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、各下降ガイド(55)の前端部(55A)が、平面視において各可変ガイド(42)の後端部(42B)よりも後側に位置し、各下降ガイド(55)の後端部(55B)は、平面視において前後に隣接する2つの可変ガイド(42)の夫々のガイド面の延長線の間に位置する構成としているので、可変ガイド(42)で後側に案内された処理物の滞留を防止し、処理物を下降ガイド(55)の後方に配置された上昇ガイド(53)に円滑に引き継いで案内することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明による効果に加えて、扱室(10)の前後方向において、可変ガイド(42)と、上昇ガイド(53)と、下降ガイド(55)の各配置間隔を同一間隔に設定しているので、処理物を脱穀処理方向の下手側に効率良く案内することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2または3記載の発明による効果に加えて、下降ガイド(55)の第3傾斜角度(G)を上昇ガイド(53)の第2傾斜角度(F)よりも大きく設定し、第2傾斜角度(F)を可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)よりも大きく設定しているので、上昇ガイド(53)と、可変ガイド(42)と、下降ガイド(55)への藁屑等の処理物の絡み合いを防止し、処理物を脱穀処理方向の下手側にさらに効率良く案内することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、筒体(61)の前部に、扱室(10)内に供給される処理物を取り込む取込み螺旋部(16)を備え、取込み螺旋部(16)の後側に、処理物に脱粒作用を与える複数の扱歯(18A,19A)を立設した筒部(17)を形成し、複数の上昇ガイド(53)のうちの最も前側に配置された上昇ガイド(53)の前端部(53A)を、平面視において前記取込み螺旋部(16)の外周面の右側に位置させているので、扱室(10)内に供給された穀稈を扱胴(10)に円滑に取り込むことができ、また、扱室(10)の前部で発生した処理物の揺動選別装置(21)上への落下を少なくすることができ、処理物を脱穀処理方向の下手側にさらに効率良く案内することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明による効果に加えて、固定ガイド(48)の後端部(48B)を、筒体(61)に備えた取込み螺旋部(16)よりも後側の部位まで延設しているので、処理物の取込み螺旋部(16)への絡み付きを防止して、処理物を扱歯(18A,19A)が立設された筒部(17)に効率良く案内して脱穀処理することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の発明による効果に加えて、可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、複数の可変ガイド(42)のうちの最も前側に配置された可変ガイドの前端部(42A)が取込み螺旋部(16)上方に位置し、且つ、複数の可変ガイド(42)のうちの最も後側に配置された可変ガイド(42)の後端部(42B)を扱室(10)の後端部に形成される排出口(10D)に臨ませているので、脱穀処理された扱室(10)内の脱穀処理後の藁屑等の排塵物を、扱室(10)の後端部の排出口(10D)から外部に効率よく排出することができ、扱室(10)内での詰まりの発生を少なくすることができる。
コンバインの正面図である。 コンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 第1実施形態の扱室の横断平面図である。 第1実施形態の扱室の縦断正面図である。 左側に配置された扱網の正面図である。 図6の扱網の平面図である。 図6の扱網の右側面図である。 図8の縦断側面図である。 扱室カバー開放時の扱室の正面図である。 扱室カバー開放時の扱室の背面図である。 第2実施形態の扱室の横断平面図である。 第2実施形態の扱室の縦断正面図である。 第3実施形態の扱室の横断平面図である。 第3実施形態の扱室の縦断正面図である。 第4実施形態の扱室の横断平面図である。 第4実施形態の扱室の縦断正面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするために便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
汎用コンバイン1は、図1〜3に示すように、機体フレーム2の下方には土壌面を走行するための左右一対のクローラからなる走行装置3が設けられ、機体フレーム2の上方左側には脱穀・選別を行なう脱穀装置4が設けられ、脱穀装置4の前側には圃場の穀桿を収穫する刈取前処理装置5が設けられている。脱穀装置4で脱穀・選別された穀粒は脱穀装置4の右側に設けられたグレンタンク6に貯留され、貯留された穀粒は排出筒7により外部へ排出される。また、機体フレーム2の上方右側には操作者が搭乗する操縦席8が備えられている。
<刈取前処理装置>
刈取前処理装置5は、図1,2に示すように、フィーダハウス5Aと、オーガ装置5Bと、横刈刃装置5Cと、掻込み装置5Dと、縦刈刃装置5Eを備えて構成され、横刈刃装置5Cと縦刈刃装置5Eによって切断され、掻込み装置5Dによって掻き込まれた稲、麦、大豆、そば等の穀稈は、オーガ装置5Bによってオーガ装置5Bの左右方向の一側に偏倚して設けられたフィーダハウス5Aの前側に集積された後、フィーダハウス5Aによって脱穀装置4に揚上搬送される。
フィーダハウス5Aは、オーガ装置5Bによって搬送された稲、麦、大豆、そば等の穀桿を脱穀装置4に搬送する装置であり、オーガ装置5Bと脱穀装置4の間に設けられている。
オーガ装置5Bは、掻込み装置5Dで掻込まれた穀桿をフィーダハウス5Aの前側に寄せ集めてフィーダハウス5Aに引き継ぐ装置であり、フィーダハウス5Aの前方に配置され、汎用コンバイン1の機体の全幅よりも幅広に構成されている。なお、オーガ装置5Bのオーガフレームの左右側板には、機体左右方向に延設された掻込みオーガを支持するオーガ軸の左右端部が回転自在に架設されている。
横刈刃装置5Cは、縦刈刃装置5Eで上部を切断され、掻込み装置5Dで掻込まれた油菜、菜の花等の丈の高い穀桿等の株元を切断する装置であり、オーガ装置5Bのオーガフレームの底板の前端部に設けられ、側面視において前側から後側に緩やかに後上がり傾斜している。
掻込み装置5Dは、倒伏した穀桿、大豆やそば等の丈の低い穀桿、菜種等の丈の高い穀桿をオーガ装置5Bに掻込む装置であり、オーガ装置5Bの約全幅に亘ってオーガ装置5Bの上方前側に設けられている。なお、掻込み装置5Dは、側面視において略五角形状に形成された掻込みリールと、掻込みリールを上下に移動させるアームを備えて構成されている。
縦刈刃装置5Eは、オーガ装置5Bのオーガフレームの左側板の上方で絡み合った穀桿を切断する装置であり、縦刈刃装置5Eの上端部は、掻込み装置5Dの掻込みリールを支持する軸よりも前側に設けられ、下端部は、オーガフレームの先端部に設けられた分草体39よりも後側に設けられている。また、縦刈刃装置5Eは上端部から下端部に向かって緩やかに後下がり傾斜して設けられている。
オーガ装置5Bのオーガフレームと縦刈刃装置5Eの間に形成される隙間への穀桿の詰まりを防止するために、図2に示すように、左側の分草体39の左面には、分草体39の前部から後上がり傾斜する第1分草ガイド39Aと、分草体39の中間部から後方に水平に延設する第2分草ガイド39Bが設けられている。
<脱穀装置>
脱穀装置4は、図4,5に示すように、上部に穀稈の脱穀を行う扱室10を備え、扱室10の下方に脱穀された穀粒の選別を行なう選別室20を備えている。また、扱室10で脱穀された排藁は、扱胴11によって後側(脱穀処理下手側)に搬送された後、扱胴11の終端部から外部に排出される。なお、図5の矢印は、扱胴11の回転方向を示しており、正面視において、扱胴11は時計方向に回転している。
(第1実施形態の扱室)
次に、第1実施形態の扱室10について説明する。
扱室10の前後板10A、10Cには、機体前後方向に延設する扱胴11を支持する扱胴軸12の前後端部がそれぞれ回転自在に軸架され、扱室10の中板(図示省略)には、扱胴11の下方に張設される扱網50が装着されている。
扱胴11は、図4,5に示すように、扱胴軸12の前部に装着された前部支持部材13と前側部に装着された前側部支持部材14に溶接等によって固着された円錐台状の取込み螺旋部16と、扱胴軸12の前側部支持部材14と後部に装着された後部支持部材15に溶接等によって固着された円筒状の筒部17を備えた筒体61として構成されている。
円盤状の前部支持部材13は、供給された穀稈の前方への脱落を防止するために、取込み螺旋部16の前端部の外径よりも大径に形成されている。また、前部支持部材13の後面は、取込み螺旋部16の前端部の中心に向かって延伸する折曲げ部にボルト等の締結手段によって連結されている。
円盤状の前側部支持部材14は、一度に多量の穀稈が供給された場合に、穀稈の押圧によって筒部17の変形を防止ために、扱胴軸12と、筒部17を連結する部材である。なお、実施形態においては、筒部17の前端部に1枚の前側部支持部材14を設けているが、筒部17の中間部にも前側部支持部材14を設けるのが好適である。
鋼材等からなる円盤状の後部支持部材15は、一度に多量の穀稈が供給された場合に、穀稈の押圧によって筒部17の変形を防止するために、扱胴軸12と、筒部17を連結する部材である。
鋼材等からなる円錐台状の取込み螺旋部16の外周面には、供給された穀稈を後方に搬送するために、後側に向かって傾斜した搬送螺旋16Aが設けられ、搬送螺旋16Aの下部には、搬送螺旋16Aの剛性を高めるために、周方向に所定の間隔をもって略三角形のリブ16Bが設けられている。また、取込み螺旋部16の終端部は、筒部17の前端部に溶接等によって固着されている。
鋼材等からなる円筒状の筒部17の内周面には、複数の扱歯18Aが立設されたプレート18及び複数の扱歯19Aが立設されたプレート19をそれぞれ固定する前後方向に延設する支持部材17Aが周方向に60度の間隔を持って溶接等によって固着されている。また、支持部材17Aに対向する筒部17の外周面には、前後方向に20本の扱歯18Aが立設された鋼材等からなる略板状のプレート18と、前後方向に10本の扱歯19Aが立設された鋼材等からなる略板状のプレート19が周方向に60度の間隔を持って交互に周設されている。
鋼材等からなる扱歯18A、19Aは、供給された穀稈の絡みつきによる脱穀性能の低下を防止するために、円柱状に形成するのが好適である。また、扱歯18A、19Aは、扱胴11の反回転方向に向かって約10度の傾斜角を持ってそれぞれプレート18、19に溶接等によって固着されている。なお、筒部17の前側部で脱穀性能を高め、筒部17の後側部で穀稈の搬送性能を高めるためには、プレート18、19の前側部に立設される扱歯18A、19Aの傾斜角を小さくし、プレート18、19の後側部に立設される扱歯18A、19Aの傾斜角を大きくするのが好適である。
扱網50は、扱胴11の回転による脱穀処理を補助して、脱穀処理して得られた穀粒や枝梗付き穀粒、脱穀処理で発生した藁屑等を選別室20の揺動選別装置21に漏下させると共に、脱粒穀桿等の揺動選別装置21への漏下を防止する部材である。
扱網50は、着脱作業を容易に行なうために、図4に示すように、扱室10の扱胴11の下方に設けられた連結部51の前側に前側扱網50Eが張設され、連結部51の後側に後側扱網50Fが張設されている。また、着脱作業を容易に行ない、変形等損傷した前後側扱網50E,50Fを経済的に交換するために、図5に示すように、略1/4円弧状の左側扱網50Lと右側扱網50Rを下部で連結して形成されている。
脱穀処理された処理物を脱穀処理下手側に効率的に搬送し、搬送時に発生する騒音を防止するために、図5に示すように、扱網50の左側の上部延設部50Aは、垂直線よりも上方に向かうに従って左側に傾斜し、右側の上部延設部50Aは、垂直線よりも上方に向かうに従って右側に傾斜している。なお、C寸法は、扱網50の上部延設部50Aが垂直線に対して略3〜5度傾斜するように設定するのが好適である。
扱網50による揺動選別装置21に漏下する穀粒等への抵抗を小さくするために、図6〜9に示すように、左右側扱網50L,50Rは、鋼板材等からなり前後方向に複数の開孔部が形成され周方向に所定の間隔を持って並設された前後部材50Bと、前後部材50Bの開孔部に嵌挿される鋼棒材等からなる左右部材50Cと、鋼板材等からなり周方向に所定の間隔を持って形成された溝部が形成された補強部材50Dを備えて構成されている。
周方向に並設された前後部材50Bは、所定の間隔を持って前後方向に並設された補強部材50Dの溝に嵌合し、溶接等によって補強部材50Dに固着されている。また、前後方向に並設された左右部材50Cは、所定の間隔を持って周方向に並設された前後部材50Bの開孔部に嵌挿され、溶接等によって前後部材50Bに固着されている。なお、左右側扱網50L,50Rの耐力を増すますために、左右側扱網50L,50Rの前後方向の前後部に配置された補強部材50D,50Dの間隔Dよりも中間部に配置された補強部材50D,50Dの間隔Eを狭くするのが好適である。なお、実施形態にあっては、間隔Dに対して間隔Eを略70%に設定している。
扱室10の上部に設けられた扱室カバー40は、扱胴11の直上部を覆う天板40Aとこの天板40Aの左右両端部からそれぞれ左右外側方向へ下がり傾斜した左板40Fおよび右板40Eから形成している。この天板40Aの内側面には、図4,5に示すように、扱胴11の回転方向に沿って処理物を扱室10の後側に案内する固定ガイド48と、固定ガイド48の後側に7枚の可変ガイド42が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。また、扱室カバー40の右板40Eの内側面には、扱胴11の回転方向に沿って処理物を下方から上方の可変ガイド42に案内する4枚の上昇ガイド53が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。なお、以下では、扱室10の前側から順に7枚の可変ガイド42を第1〜7可変ガイド42と言い、扱室10の前側から順に4枚の上昇ガイド53を第1〜4上昇ガイド53と言う。
固定ガイド48は、扱室カバー40の扱胴11の直上部を覆う天板40Aの内側面の前側部に溶接等によって固着されている。固定ガイド48の内周部は、正面視において、筒体61の外周部に対向するように円弧状に形成され、筒体61の上方に対向して、略11時〜2時の位置に延設している。また、固定ガイド48は、平面視において、扱室10に供給された穀稈を円滑に取り込み、取込み螺旋部16で脱穀処理された処理物の揺動選別装置21上への落下を少なくし後側の筒部17に効率良く案内して脱穀処理するために、固定ガイド48の前端部48Aよりも後端部48Bを左側後方に向かって傾斜させた扱胴11の回転方向に対する傾斜角度Aを、可変ガイド42の前端部42Aよりも後端部42Bを左側後方に向かって最大傾斜させた扱胴11の回転方向に対する傾斜角度Bよりも大きく形成し、固定ガイド48の後端部48Bを、筒部17の外周面よりも左側に位置させている。
第1〜7可変ガイド42は、扱室カバー40の天板40Aの内側面に回動可能に支持されており、第1〜7可変ガイド42の前端部42Aから後端部42Bに向かって左後側に延設している。第1〜7可変ガイド42の内周部は、正面視において、筒体61の外周部に対向するように円弧状に形成され、筒体61の上方に対向して、略11時〜1時の位置に延設している。
第1〜7可変ガイド42は、平面視において、取込み螺旋部16で脱穀処理された処理物を後側の筒部17に効率良く引継いで後方へ円滑に搬送しながら脱穀処理ために、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、第1可変ガイド42の前端部42Aを、取込み螺旋部16の右側上方に位置させいる。また、脱穀処理中に発生した藁屑等を扱室10の室外に効率良く排出し、扱室10内での詰まりの発生を少なくするために、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、第7可変ガイド42の後端部42Bを、扱胴11の筒部17の排出口10Dに臨ませ、且つ、プレート18の最後側に立設した扱歯18Aに対向させている。
第1〜7可変ガイド42は、扱室カバー40の天板40Aの内側面に回動可能に支持されている。第1〜7可変ガイド42の後側部(図4における左側部)に立設された縦軸42Cは、天板40Aの左側部に設けられた中空の支持部40Dに回転可能に挿通され抜け止め固定されている。また、第2可変ガイド42の後側部に立設された縦軸42Cの上端部には、可変レバー44の後端部が取付けられている。
第1〜7可変ガイド42の前端部(図4における右側部)に立設された縦軸42Dは、前後方向に延設する連結プレート43に形成された連結孔に回転自在に挿通され抜け止め固定されている。なお、連結プレート43は、天板40Aの内側面の右側下方に前後方向に延設して配置されている。
第2可変ガイド42の縦軸42Cの上端部には、第2可変ガイド42を介して第1及び第3〜7可変ガイド42を一体的に回動させる可変レバー44の後端部が連結されている。また、操縦者が操縦席8から容易に操作するために、可変レバー44の前側部は、天板40Aの前部右側に延設し、扱室カバー40の天板40Aの外側面に設けられた台座45にハンドル付きの固定ボルト46によって取付けられている。
第1〜7可変ガイド42の傾斜角度Bを変更する場合には、可変レバー44の前側部を台座45に形成された他の傾斜調整孔45Aに取付けることにより行なうことができ、可変レバー44の前側部を台座45に形成された最も左側の傾斜調整孔45Aに取付けた場合には、第1〜7可変ガイド42の傾斜角度Bが最も大きくなる。
すなわち、可変レバー44の前側部を台座45に形成された最も左側の傾斜調整孔45Aに取付けた場合には、可変レバー44の後端部が縦軸42Cを介して一体的に取付けられている第2可変ガイド42が、縦軸42Cを中心として反時計方向に回転し、第2可変ガイド42の後側部42Bが最も後側に移動して前端部42Aが最も前側に移動する。第2可変ガイド42の前端部42Aが最も前側に移動すると、縦軸42Dを介して連結プレート43が前側に移動し、第1及び第3〜7可変レバー44の前端部42Aが最も前側に移動する。第1及び第3〜7可変レバー44の前端部42Aが最も前側に移動すると、第1及び第3〜7可変レバー44は、各縦軸42Cを中心として反時計方向に回転して、第1及び第3〜7可変レバー44の後端部42Bは、最も後側に移動する。
一方、可変レバー44の前側部を台座45に形成された最も右側の傾斜調整孔45Aに取付けた場合には、第1〜7可変ガイド42の傾斜角度Bが最も小さくなる。
すなわち、可変レバー44の前側部を台座45に形成された最も右側の傾斜調整孔45Aに取付けた場合には、可変レバー44の後端部が縦軸42Cを介して一体的に取付けられている第2可変ガイド42が、縦軸42Cを中心として時計方向に回転し、第2可変ガイド42の後側部42Bが最も前側に移動して前端部42Aが最も後側に移動する。第2可変ガイド42の前端部42Aが最も後側に移動すると、縦軸42Dを介して連結プレート43が後側に移動し、第1及び第3〜7可変レバー44の前端部42Aが最も後側に移動する。第1及び第3〜7可変レバー44の前端部42Aが最も後側に移動すると、第1及び第3〜7可変レバー44は、各縦軸42Cを中心として時計方向に回転して、第1及び第3〜7可変レバー44の後端部42Bは、最も前側に移動する。
第1〜4上昇ガイド53は、扱室カバー40の右板40Eの内側面の前側部に溶接等によって固着されており、第1〜4上昇ガイド53の前端部53Aから後端部53Bに向かって左後側に延設している。上第1〜4昇ガイド53の内周部は、正面視において、筒体61の外周部に対向するように円弧状に形成され、筒体61の右側上方に対向して、略10時〜11時の位置に延設している。なお、第1〜4上昇ガイド53は、平面視において前側に向かって凸部を有する円弧状に形成されている。
第1〜4上昇ガイド53は、平面視において、取込み螺旋部16で脱穀処理された処理物の揺動選別装置21上への落下を抑制して可変ガイド42に効率良く引継ぎ、処理物の滞留による脱穀装置内での異音の発生を防止するために、第1上昇ガイド53の前端部53Aを、取込み螺旋部16の外周部よりも右側に位置させ、後端部53Bを、第1可変ガイド42の前端部の後側であって、且つ、筒部17の右側上方に位置させている。
また、第2〜4上昇ガイド53の前端部53Aは、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、それぞれ第2〜4可変ガイド42の前端部42Aよりも前側で、且つ、筒部17の外周部よりも右側に位置させ、第2〜4上昇ガイド53の後端部53Bは、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、それぞれ第2〜4可変ガイド42の前端部42Aと後端部42Bの間で、且つ、筒部17の右側上方に位置させている。
なお、脱穀処理された処理物の揺動選別装置21上への落下を抑制して第1〜7可変ガイド42に効率良く引継ぎ、処理物を脱穀処理方向の下手側に効率良く案内するために、第1〜4上昇ガイド53の前後方向のそれぞれの配置間隔を、第1〜7可変ガイド42の前後方向のそれぞれの配置間隔と同一間隔にし、第1〜4上昇ガイド53の扱胴11の回転方向に対する傾斜角度Fを、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合の可変ガイド42の傾斜角度Bよりも大きく形成するのが好適である。
(第2実施形態の扱室)
次に、第2実施形態の扱室10について説明する。なお、第1実施形態の扱室10と同一部材については同一符号を付して説明を省略する。
扱室10の上部に設けられた扱室カバー40の天板40Aの内側面には、図12,13に示すように、扱胴11の回転方向に沿って処理物を扱室10の後側に案内する固定ガイド48と、固定ガイド48の後側に7枚の可変ガイド42が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。また、扱室カバー40の右板40Eの内側面には、扱胴11の回転方向に沿って処理物を下方から上方の可変ガイド42に案内する4枚の上昇ガイド53が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。さらに、扱室カバー40の左板40Fの内側面には、扱胴11の回転方向に沿って処理物を前方から後方に案内する3枚の下降ガイド53が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。なお、以下では、扱室10の前側から順に7枚の可変ガイド42を第1〜7可変ガイド42と言い、扱室10の前側から順に4枚の上昇ガイド53を第1〜4上昇ガイド53と言い、扱室10の前側から順に3枚の下降ガイド55を第1〜3下降ガイド55と言う。
第1〜3下降ガイド55は、扱室カバー40の左板40Fの内側面の前側部に溶接等によって固着されており、第1〜3下降ガイド55の前端部55Aから後端部55Bに向かって左後側に延設している。第1〜3下降ガイド55の内周部は、正面視において、筒体61の外周部に対向するように円弧状に形成され、筒体61の左側上方に対向して、略1時〜2時の位置に延設している。なお、第1〜3下降ガイド55は、平面視において後側に向かって凸部を有する円弧状に形成されている。
第1〜3下降ガイド55は、平面視において、第1〜3可変ガイド42で後方に搬送される処理物の滞留を防止して、処理物を下降ガイド55の後方に設けられた第2〜4上昇ガイド53に円滑に引継いで案内するために、第1〜3下降ガイド55の前端部55Aを、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、それぞれ第1〜3可変ガイド42の後端部42Bよりも後側で、且つ、筒部17の左側上方に位置させ、後端部55Bを、それぞれ第1〜4可変ガイド42の間で、且つ、筒部17の外周部よりも左側に位置させている。
すなわち、第1下降ガイド55の後端部55Bを、第1、2可変ガイド42の間に、第2下降ガイド55の後端部55Bを、第2,3可変ガイド42の間に、第3下降ガイド55の後端部55Bを、第3,4可変ガイド42の間に位置させ、且つ、筒部17の外周部よりも左側に位置させている。
なお、脱穀処理された処理物を第1〜3下降ガイド55の後方に設けられた第2〜4上昇ガイド53に効率良く引継ぎ、処理物を脱穀処理方向の下手側に効率良く案内するために、第1〜3下降ガイド55の前後方向のそれぞれの配置間隔を、第1〜4上昇ガイド53及び第1〜7可変ガイド42の前後方向のそれぞれの配置間隔と同一間隔にし、上昇ガイド53と、可変ガイド42と、下降ガイド55への藁屑等の処理物の絡み合いを防止し、処理物を脱穀処理方向の下手側にさらに効率良く案内するために、第1〜3下降ガイド55の扱胴11の回転方向に対する傾斜角度Gを、第1〜3上昇ガイド53の傾斜角度F及び可変ガイド42を最大傾斜させた場合の可変ガイド42の傾斜角度Bよりも大きく形成するのが好適である。
(第3実施形態の扱室)
次に、第3実施形態の扱室10について説明する。なお、第1実施形態の扱室10と同一部材については同一符号を付して説明を省略する。
扱室10の上部に設けられた扱室カバー40の天板40Aの内側面には、図14,15に示すように、扱胴11の回転方向に沿って処理物を扱室10の後側に案内する固定ガイド48と、固定ガイド48の後側に7枚の可変ガイド42が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。また、扱室カバー40の右板40Eの内側面には、扱胴11の回転方向に沿って処理物を下方から上方の可変ガイド42に案内する8枚の上昇ガイド53が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。なお、以下では、扱室10の前側から順に7枚の可変ガイド42を第1〜7可変ガイド42と言い、扱室10の前側から順に8枚の上昇ガイド53を第1〜8上昇ガイド53と言う。
第5〜8上昇ガイド53は、第1〜4上昇ガイド53と同様に、扱室カバー40の右板40Eの内側面の後側部に溶接等によって固着されており、第5〜8上昇ガイド53の前端部53Cから後端部53Dに向かって左後側に延設している。第5〜8上昇ガイド53の内周部は、第1〜4上昇ガイド53の内周部と同様に、正面視において、筒体61の外周部に対向するように円弧状に形成され、筒体61の右側上方に対向して、略10時〜11時の位置に延設している。なお、第5〜8上昇ガイド53は、平面視において前側に向かって凸部を有する円弧状に形成されている。
第5〜8上昇ガイド53は、平面視において、前側扱網50Eと後側扱網50Fの連結部51での処理物の滞留を防止するために、第4上昇ガイド53の後側に所定の間隔を隔てて並設され、第5上昇ガイド53の前端部53Cを、連結部51の右側の後方に位置させている。
また、第5〜7上昇ガイド53の前端部53Cは、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、それぞれ第5〜7可変ガイド42の前端部42Aよりも前側で、且つ、筒部17の外周部よりも右側に位置させ、第5〜7上昇ガイド53の後端部53Dは、可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、それぞれ第5〜7可変ガイド42の前端部42Aと後端部42Bの間で、且つ、筒部17の右側上方に位置させ、扱室10の後部まで移動された処理物に付着した排藁等の粉塵を室外に排出するために、第8上昇ガイド53の後端部53Dは、扱胴11の筒部17の排出口10Dに臨んでいる。
なお、脱穀処理された処理物の下方への落下を抑制して第1〜7可変ガイド42に効率良く引継ぐために、第5〜8上昇ガイド53の前後方向のそれぞれの配置間隔を、第1〜4上昇ガイド53の前後方向のそれぞれの配置間隔と同様に、第1〜7可変ガイド42の前後方向のそれぞれの配置間隔と同一間隔にし、第5〜8上昇ガイド53の傾斜角度Fを、第1〜4上昇ガイド53の傾斜角度Fと同様に、可変ガイド42を最大傾斜させた場合の可変ガイド42の傾斜角度Bよりも大きく形成するのが好適である。また、部材点数を削減し生産コストを削減するために、第6上昇ガイド53または/及び第7上昇ガイド53の配置を省略することもできる。
(第4実施形態の扱室)
次に、第4実施形態の扱室10について説明する。なお、第3実施形態の扱室10と同一部材については同一符号を付して説明を省略する。
扱室10の上部に設けられた扱室カバー40の天板40Aの内側面には、図16,17に示すように、扱胴11の回転方向に沿って処理物を扱室10の後側に案内する固定ガイド48と、固定ガイド48の後側に7枚の可変ガイド42が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。また、扱室カバー40の右板40Eの内側面には、扱胴11の回転方向に沿って処理物を下方から上方の可変ガイド42に案内する8枚の上昇ガイド53が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。さらに、扱室カバー40の左板40Fの内側面には、扱胴11の回転方向に沿って処理物を前方から後方に案内する6枚の下降ガイド53が前後方向に所定の間隔を隔てて並設されている。なお、以下では、扱室10の前側から順に7枚の可変ガイド42を第1〜7可変ガイド42と言い、扱室10の前側から順に8枚の上昇ガイド53を第1〜8上昇ガイド53と言い、扱室10の前側から順に6枚の下降ガイド55を第1〜6下降ガイド55と言う。
第4〜6下降ガイド55は、第1〜3下降ガイド55と同様に、扱室カバー40の左板40Fの内側面の後側部に溶接等によって固着されており、第4〜6下降ガイド55の前端部55Cから後端部55Dに向かって左後側に延設している。第4〜6下降ガイド55の内周部は、第1〜3下降ガイド55と同様に、正面視において、筒体61の外周部に対向するように円弧状に形成され、筒体61の左側上方に対向して、略1時〜2時の位置に延設している。なお、第4〜6下降ガイド55は、平面視において後側に向かって凸部を有する円弧状に形成されている。
第4〜6下降ガイド55は、平面視において、前側扱網50Eと後側扱網50Fの連結部51での処理物の滞留を防止するために、第3下降ガイド55の後側に所定の間隔を隔てて並設されている。
また、第4〜6可変ガイド42で後方に搬送される処理物の滞留を防止して、処理物を第4〜6下降ガイド55の後方に設けられた第6〜8上昇ガイド53に効率良く引継ぐために、第4〜6下降ガイド55の前端部55Cを、第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合に、それぞれ第4〜6可変ガイド42の後端部42Bよりも後側で、且つ、筒部17の左側上方に位置させ、後端部55Dを、それぞれ第4〜7可変ガイド42の間で、且つ、筒部17の外周部よりも左側に位置させている。
すなわち、第4下降ガイド55の後端部55Dを、第4,5可変ガイド42の間に、第5下降ガイド55の後端部55Dを、第5,6可変ガイド42の間に、第6下降ガイド55の後端部55Dを、第6,7可変ガイド42の間に位置させ、且つ、筒部17の外周部よりも左側に位置させている。
なお、脱穀処理された処理物を第4〜6下降ガイド55の後方に設けられた第6〜8上昇ガイド53に効率良く引継ぐために、第4〜6下降ガイド55の前後方向のそれぞれの配置間隔を、第1〜3下降ガイド55の前後方向のそれぞれの配置間隔と同様に、第1〜8上昇ガイド53及び第1〜7可変ガイド42の前後方向のそれぞれの配置間隔と同一間隔にし、第4〜6下降ガイド55の傾斜角度Gを、第1〜3下降ガイド55の傾斜角度Gと同様に、第1〜8上昇ガイド53の傾斜角度F及び第1〜7可変ガイド42を最大傾斜させた場合の第1〜7可変ガイド42の傾斜角度Bよりも大きく形成するのが好適である。また、部材点数を削減し生産コストを削減するために、第5下降ガイド55の配置を省略することもできる。
扱室カバー40は、扱室10の左右板10G,10Hの左板10Gの上部に設けられたヒンジ41を介して扱室10に開閉自在に連結されている。寒冷地等での使用によるダンパーガス圧力が低下した場合に、扱室カバー40の開放状態を確実に維持するために、図10,11に示すように、扱室カバー40は、扱室カバー40の前板40Bと扱室10の前板10Aに両端が回転自在に固定された前側ダンパー49Aと、扱室カバー40の後板40Cと扱室10の後板10Cに両端が回転自在に固定された後側ダンパー49Bによって扱室10に連結されている。
また、扱胴11の扱胴軸12の着脱を容易にするために、図11に示すように、扱室10の後板40Cは、扱胴軸12の後端側を上方から下方に向けてスライドさせて挿入することを可能とする切欠き部10Kが形成されている。なお、扱胴軸12を取付けた後には、扱胴軸12の脱落を防止するために切欠き部10Kはスペーサーが挿入される。
(選別室)
扱室10の下方には、扱室10から漏下する脱穀処理物を穀粒とそれ以外の藁屑等とに選別するための選別室20が設けられている。選別室20の上部には、揺動選別装置21が設けられ、選別室20の下部には、選別室20の前側から順に揺動選別装置21に空気を送風する唐箕25と、揺動選別装置21から漏下する穀粒を回収する一番受樋と、揺動選別装置21から漏下する枝梗等が付着した穀粒を回収する二番受樋が設けられている。なお、一番受樋で回収された穀粒はグレンタンク6に移送され、二番受樋で回収された穀粒等は扱胴11の前部に移送され、再び扱胴11によって脱穀される。
本発明は、汎用コンバインの脱穀装置に利用できるものである。
10 扱室
10A 前板
10C 後板
10D 排出口
11 扱胴
16 取込み螺旋部
17 筒部
18A 扱歯
19A 扱歯
20 選別室
21 揺動選別装置
40 扱室カバー
40A 天板
40E 右板
40F 左板
42 可変ガイド
42A 前端部
42B 後端部
48 固定ガイド
48B 後端部
50 扱網
50E 前側扱網
50F 後側扱網
51 連結部
53 上昇ガイド
53A 前端部
53B 後端部
55 下降ガイド
55A 前端部
55B 後端部
61 筒体
B 傾斜角度(第1傾斜角度)
F 傾斜角度(第2傾斜角度)
G 傾斜角度(第3傾斜角度)

Claims (7)

  1. 扱室(10)の前板(10A)と後板(10C)の間に筒体(61)を有する扱胴(11)を架設し、該扱胴(11)の外周下側に扱網(50)を張設し、前記扱室(10)の下側に揺動選別装置(21)を備えた選別室(20)を配置した脱穀装置において、
    前記扱網(50)を、連結部(51)で連結された前側扱網(50E)と後側扱網(50F)で形成し、
    前記扱室(10)の上側に、扱胴(11)の上部を覆う扱室カバー(40)を設け、該扱室カバー(40)を、扱胴(11)の直上部を覆う天板(40A)と該天板(40A)の左右両端部からそれぞれ左右外側方向へ下がり傾斜した左板(40F)および右板(40E)から形成し、
    前記天板(40A)の内周面の前端部に、扱胴(11)の回転方向下手側の部位ほど後側に位置するように平面視で傾斜した固定ガイド(48)を設け、該固定ガイド(48)の後側には、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第1傾斜角度(B)を変更可能に構成された複数の可変ガイド(42)を設け、
    前記扱室カバー(40)の右板(40E)の内周面における、平面視において前側扱網(50E)と対向する部位に、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第2傾斜角度(F)を有する複数の上昇ガイド(53)を設け、
    前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、各上昇ガイド(53)の前端部(53A)が、平面視において前記各可変ガイド(42)の前端部(42A)よりも前側に位置し、
    前記各上昇ガイド(53)の後端部(53B)は、平面視において前後に隣接する2つの可変ガイド(42)の間に位置する構成としたことを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記扱室カバー(40)の左板(40F)における、平面視において前側扱網(50E)と対向する部位に、扱胴(11)の回転方向に対する平面視での傾斜角度である第3傾斜角度(G)を有する複数の下降ガイド(55)を設け、
    前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、各下降ガイド(55)の前端部(55A)が、平面視において前記各可変ガイド(42)の後端部(42B)よりも後側に位置し、
    前記各下降ガイド(55)の後端部(55B)は、平面視において前後に隣接する2つの可変ガイド(42)の夫々のガイド面の延長線の間に位置する構成とした請求項1記載の脱穀装置。
  3. 前記扱室(10)の前後方向において、前記可変ガイド(42)と、上昇ガイド(53)と、下降ガイド(55)の各配置間隔を同一間隔に設定した請求項2記載の脱穀装置。
  4. 前記下降ガイド(55)の第3傾斜角度(G)を上昇ガイド(53)の第2傾斜角度(F)よりも大きく設定し、該第2傾斜角度(F)を前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)よりも大きく設定した請求項2または3記載の脱穀装置。
  5. 前記筒体(61)の前部に、扱室(10)内に供給される処理物を取り込む取込み螺旋部(16)を備え、該取込み螺旋部(16)の後側に、処理物に脱粒作用を与える複数の扱歯(18A,19A)を立設した筒部(17)を形成し、
    前記複数の上昇ガイド(53)のうちの最も前側に配置された上昇ガイド(53)の前端部(53A)を、平面視において前記取込み螺旋部(16)の外周面の右側に位置させた請求項2〜4のいずれか1項に記載の脱穀装置。
  6. 前記固定ガイド(48)の後端部(48B)を、前記筒体(61)に備えた取込み螺旋部(16)よりも後側の部位まで延設した請求項5記載の脱穀装置。
  7. 前記可変ガイド(42)の第1傾斜角度(B)を最も大きくした場合に、該複数の可変ガイド(42)のうちの最も前側に配置された可変ガイド(42)の前端部(42A)が前記取込み螺旋部(16)上方に位置し、且つ、前記複数の可変ガイド(42)のうちの最も後側に配置された可変ガイドの後端部(42B)を扱室(10)の後端部に形成される排出口(10D)に臨ませた請求項6記載の脱穀装置。
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