本発明は、少なくとも一部において、抗TNF治療に対する対象の応答性または非応答性を予測するバイオマーカーの発見に基づく。例えば、表1に示される遺伝子のうちの1つ以上の発現レベル、または表2〜4または13に示される単一ヌクレオチド多型のうちの1つ以上の存在が、所与の対象が、抗TNF治療に対して応答する、または応答しない可能性を予測することができる。したがって、本明細書に記載されるバイオマーカー、組成物、および方法は、免疫または炎症性疾患(例えば、関節リウマチまたはクローン病)等の疾患を患っている対象に対する適切な治療モダリティ(例えば、抗TNF治療または非抗TNF治療)を選択するのに有用である。
一態様において、本開示は、免疫障害を治療する方法を提供し、方法は、それを必要とする対象に抗TNF剤を含む治療の有効量を投与するステップを含み、対象は、(i)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の高発現レベル、または(ii)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の低発現レベルのうちの少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも24)を有することが確認されている。
別の態様において、本開示は、免疫障害を治療する方法を提供し、方法は、それを必要とする対象に非抗TNF剤を含む治療の有効量を投与するステップを含み、対象は、(i)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の高発現レベル、または(ii)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の低発現レベルのうちの少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも24)を有することが確認されている。
上記の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態において、対象は、健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、ZFP36L1、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、およびSFRS2からなる群から選択される少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも24以上)の遺伝子の高発現レベルまたは低発現レベルを有することが確認されている。該少なくとも5つの遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、およびYIPF6を含むことができる。該少なくとも5つの遺伝子は、例えば、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、FAM44A、MXRA7、PGK1、SFRS2、またはYIPF6を含むことができる。該少なくとも8つの遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、および/またはYIPF6を含むことができる。該少なくとも8つの遺伝子は、例えば、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、FAM44A、MXRA7、PGK1、SFRS2、および/またはYIPF6からなる、または含むことができる。該少なくとも24の遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、およびYIPF6からなる、または含むことができる。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を特徴とする。該方法は、免疫障害に罹患する対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上の遺伝子の発現レベルを測定するステップと、を含み、該1つ以上の遺伝子は、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、ZFP36L1、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、およびSFRS2からなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも24)の遺伝子を含み、(i)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の高発現レベル、または(ii)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の低発現レベルのうちの少なくとも1つにより、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答することを予測し、(i)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の高発現レベル、または(ii)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の低発現レベルのうちの少なくとも1つにより、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答しないことを予測する。該1つ以上の遺伝子のRNAまたはタンパク質発現を、測定することができる。該1つ以上の遺伝子のRNA発現レベルは、例えば、マイクロアレイ解析および/または定量的ポリメラーゼ連鎖反応を用いて、測定することができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、(i)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の発現レベルが上昇する、または(ii)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の発現レベルが低下する、ことを判定するステップと、対象に対する抗TNF剤を含む治療を選択するステップと、を含む。該方法は、対象に対する抗TNF剤を含む治療を投与するステップをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、対象が、(i)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の発現レベルが上昇する、または(ii)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の発現レベルが低下する場合、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が高いことを示す記録を作成するステップをさらに含むことができる。該記録は、例えば、コンピュータが読み取り可能な媒体上で作成することができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、(i)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の発現レベルが上昇する、または(ii)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の発現レベルが低下する、ことを判定するステップと、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を選択するステップと、を含むことができる。該方法は、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、対象が、(i)健常人と比較して、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の発現レベルが上昇する、または(ii)健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の発現レベルが低下する場合、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が低いことを示す記録を作成するステップをさらに含むことができる。該記録は、例えば、コンピュータが読み取り可能な媒体上で作成することができる。
本明細書に記載される方法のいずれかのうちのいくつかの実施形態において、健常人と比較して、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、ZFP36L1、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、およびSFRS2からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、少なくとも約1.5倍(例えば、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3.0倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4.0倍、または少なくとも約5倍以上)で上昇する、または低下する。本明細書に記載される方法は、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、ZFP36L1、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、およびSFRS2からなる群から選択される少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも24)の遺伝子の発現レベルを測定するステップを含むことができる。該少なくとも5つの遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、およびYIPF6を含むことができる。該少なくとも5つの遺伝子は、例えば、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、FAM44A、MXRA7、PGK1、SFRS2、またはYIPF6を含むことができる。該少なくとも8つの遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、および/またはYIPF6を含むことができる。該少なくとも8つの遺伝子は、例えば、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、FAM44A、MXRA7、PGK1、SFRS2、および/またはYIPF6からなる、または含むことができる。該少なくとも24の遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、およびYIPF6からなる、または含むことができる。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を提供し、方法は、対象からの生体試料中で、1つ以上の遺伝子の発現レベル(例えば、RNAまたはタンパク質発現レベル)を評価するステップを含み、該1つ以上の遺伝子は、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、ZFP36L1、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、およびSFRS2からなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも24)の遺伝子を含み、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1の高発現レベル、またはANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2の低発現レベルが、対象が、抗TNF治療に対して応答することを予測し、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2の高発現レベル、またはANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1の低発現レベルが、対象が、抗TNF治療に対して応答しないことを予測する。
いくつかの実施形態において、該方法は、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、21以上、または22以上)の発現レベルが上昇する、またはANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、21以上、または22以上)の発現レベルが低下する、ことを判定するステップと、対象が、抗TNF治療に対して応答することを予測するステップと、を含むことができる。いくつかの実施形態において、該方法は、対象が、抗TNF治療に対して応答することを予測した後、抗TNF治療を対象に投与するステップを含む。
いくつかの実施形態において、該方法は、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、21以上、または22以上)の発現レベルが上昇する、またはANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、21以上、または22以上)の発現レベルが低下する、ことを判定するステップと、対象が、抗TNF治療に対して応答しないことを予測するステップと、を含むことができる。いくつかの実施形態において、該方法は、対象が、抗TNF治療に対して応答しないことを予測した後、非抗TNF治療を対象に投与するステップを含む。
さらに別の態様において、本開示は、免疫障害を治療する方法を特徴とする。該方法は、それを必要とする対象に抗TNF剤を含む治療の有効量を投与するステップを含み、対象は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、およびrs868856(G/G)からなる群から選択される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)の単一ヌクレオチド多型(SNP)遺伝子型を有することが確認されている。
別の態様において、本開示は、免疫障害を治療する方法を特徴とし、方法は、それを必要とする対象に非抗TNF剤を含む治療の有効量を投与するステップを含み、対象は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかを有することが確認されている。
いくつかの実施形態において、対象は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、およびrs868856(A/A)からなる群から選択される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認されている。
いくつかの実施形態において、対象は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、およびrs6071980(C/C)のうちのいずれかからなる群から選択される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認されている。
いくつかの実施形態において、対象は、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、およびrs4803455(C/C)からなる群から選択される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認されている。
いくつかの実施形態において、対象は、表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかからなる群から選択される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認されている。
別の態様において、本開示は、免疫障害を治療する方法を特徴とし、方法は、それを必要とする対象に抗TNF剤を含む治療の有効量を投与するステップを含み、対象は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、もしくはrs868856(A/A)からなる群から選択される1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認されている。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を提供する。該方法は、免疫障害に罹患する対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含み、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、rs868856(G/G)、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかを含み、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、もしくはrs868856(G/G)のうちの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答することを予測し、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)のうちの1つ以上、または表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答しないことを予測する。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を提供する。該方法は、免疫障害に罹患する対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含み、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のいずれかを含み、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)のいずれかのうちの1つ以上、または表13に示されるSNP遺伝子型のいずれかの存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答しないことを予測する。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を提供する。該方法は、免疫障害に罹患する対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含み、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、およびrs6071980(C/C)のうちのいずれかからなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20)のSNP遺伝子型を含み、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、もしくはrs6071980(C/C)のうちのいずれかの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答しないことを予測する。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を提供する。該方法は、免疫障害に罹患する対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含み、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、およびrs4803455(C/C)からなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20)のSNP遺伝子型を含み、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、もしくはrs4803455(C/C)のうちのいずれかの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答しないことを予測する。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を提供する。該方法は、免疫障害に罹患する対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含み、該1つ以上のSNP遺伝子型は、表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかからなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20)のSNP遺伝子型を含み、表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答しないことを予測する。
別の態様において、本開示は、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測する方法を提供する。該方法は、免疫障害に罹患する対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含み、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、rs868856(G/G)、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、およびrs868856(A/A)からなる群から選択される少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20)のSNP遺伝子型を含み、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、もしくはrs868856(G/G)のうちの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答することを予測し、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、もしくはrs868856(A/A)のうちの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答しないことを予測する。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、もしくはrs868856(G/G)のうちの1つ以上の存在を検出するステップと、対象に対する抗TNF剤を含む治療を選択するステップと、を含むことができる。該方法は、対象に対する抗TNF剤を含む治療を投与するステップをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、もしくはrs868856(G/G)のうちの1つ以上が存在する場合、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が高いことを示す記録を作成するステップを含むことができる。該記録は、コンピュータが読み取り可能な媒体上で作成することができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、もしくはrs868856(A/A)のうちの1つ以上の存在を検出するステップと、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を選択するステップと、を含むことができる。該方法は、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)のうちの1つ以上、または表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの存在を検出するステップと、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップと、を含むことができる。該方法は、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、
rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)のうちのいずれかの1つ以上、または表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの存在を検出するステップと、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップと、を含むことができる。該方法は、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、もしくはrs6071980(C/C)のうちのいずれかの1つ以上の存在を検出するステップと、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップと、を含むことができる。いくつかの実施形態において、該方法は、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、もしくはrs4803455(C/C)のうちの1つ以上の存在を検出するステップと、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップと、を含むことができる。いくつかの実施形態において、該方法は、表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの1つ以上の存在を検出するステップと、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップと、を含むことができる。該方法は、対象に対する非抗TNF剤を含む治療を投与するステップをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)のうちの1つ以上、または表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかが存在する場合、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が低いことを示す記録を作成するステップを含むことができる。該記録は、コンピュータが読み取り可能な媒体上で作成することができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、
rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)のうちのいずれかのうちの1つ以上、または表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかが存在する場合、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が低いことを示す記録を作成するステップを含むことができる。該記録は、コンピュータが読み取り可能な媒体上で作成することができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、もしくはrs6071980(C/C)のうちのいずれかの1つ以上が存在する場合、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が低いことを示す記録を作成するステップを含むことができる。いくつかの実施形態において、該方法は、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、もしくはrs4803455(C/C)のうちの1つ以上が存在する場合、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が低いことを示す記録を作成するステップを含むことができる。いくつかの実施形態において、該方法は、表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの1つ以上が存在する場合、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が低いことを示す記録を作成するステップを含むことができる。該記録は、コンピュータが読み取り可能な媒体上で作成することができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、もしくはrs868856(A/A)のうちの1つ以上が存在する場合、対象が、抗TNF剤を含む治療に対して応答する可能性が低いことを示す記録を作成するステップを含むことができる。該記録は、コンピュータが読み取り可能な媒体上で作成することができる。
いくつかの実施形態において、対象は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、およびrs868856(G/G)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有する有することが確認される者であり得る。
いくつかの実施形態において、対象は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかを有することが確認される者であり得る。
いくつかの実施形態において、対象は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかを有することが確認される者であり得る。
いくつかの実施形態において、対象は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、およびrs6071980(C/C)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認される者であり得る。
いくつかの実施形態において、対象は、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、およびrs4803455(C/C)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認される者であり得る。
いくつかの実施形態において、対象は、表13から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認される者であり得る。
いくつかの実施形態において、対象は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、およびrs868856(A/A)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型を有することが確認される者であり得る。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、およびrs868856(G/G)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型の有無を検出するステップを含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの有無を検出するステップを含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、およびrs868856(A/A)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型の有無を検出するステップを含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかの有無を検出するステップを含むことができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、およびrs868856(A/A)からなる群から選択される2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、またはすべて)のSNP遺伝子型の有無を検出するステップを含むことができる。
本明細書に記載される方法のうちのいずれかは、対象に対する抗TNF剤または非抗TNF剤を含む治療(本明細書に記載される予測方法の転帰により異なる選択)を処方するためのステップをさらに含むことができる。
本明細書に記載される方法のうちのいずれかにおける生体試料は、例えば、血液からなる、または血液を包含することができる。
本明細書に記載される方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態において、対象は、免疫(例えば、炎症性)障害等の疾患、感染症、または本明細書に記載される抗TNF剤を含む治療により治療可能な任意の疾病を罹患し得る。例えば、対象は、関節リウマチまたはクローン病を罹患し得る。対象は、ヒトであり得る。
本明細書に記載される方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態において、該抗TNF剤は、抗TNF抗体または可溶性TNF受容体からなる、またはそれらを包含することができる。該抗TNF抗体は、例えば、アダリムマブまたはインフリキシマブであり得る。該可溶性TNF受容体は、例えば、エタネルセプトであり得る。
いくつかの実施形態において、該非抗TNF剤は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、コルチコステロイド、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)、抗CD20抗体、TWEAK阻害剤、IL−6阻害剤、IL−6受容体阻害剤、可溶性リンホトキシンβ受容体、または可溶性BAFFアンタゴニストからなる、またはそれらを包含し得る。NSAIDは、COX−2阻害剤であり得る。DMARDは、メトトレキサート、金、ペニシラミン、またはヒドロキシクロロキンであり得る。
別の態様において、本開示は、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、ZFP36L1、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、またはSFRS2からなる群から選択される少なくとも2つ(例えば、それぞれ少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも22、または少なくとも24以上)の遺伝子のそれぞれのすべての部分に選択的にハイブリダイズする少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも22、または少なくとも24以上)のポリヌクレオチドを含む組成物を提供する。該少なくとも5つの遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、およびYIPF6を含むことができる。該少なくとも5つの遺伝子は、例えば、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、FAM44A、MXRA7、PGK1、SFRS2、またはYIPF6を含むことができる。該少なくとも8つの遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、および/またはYIPF6を含むことができる。該少なくとも8つの遺伝子は、例えば、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、FAM44A、MXRA7、PGK1、SFRS2、および/またはYIPF6からなる、またはそれらを含むことができる。該少なくとも24の遺伝子は、例えば、ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、およびYIPF6からなる、またはそれらを含むことができる。
さらに別の態様において、本開示は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、rs868856(G/G)、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される少なくとも2つ(例えば、それぞれ少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、または少なくとも20以上)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかのそれぞれに選択的にハイブリダイズする少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、または少なくとも20以上)のポリヌクレオチドを含む組成物を提供する。
さらに別の態様において、本開示は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)のうちのいずれかからなる群から選択される少なくとも2つ(例えば、それぞれ少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、または少なくとも20以上)のSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかのそれぞれに選択的にハイブリダイズする少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、または少なくとも20以上)のポリヌクレオチドを含む組成物を提供する。
別の態様において、本開示は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、rs868856(G/G)、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、およびrs868856(A/A)からなる群から選択される少なくとも2つ(例えば、それぞれ少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、または少なくとも20以上)のSNP遺伝子型のそれぞれに選択的にハイブリダイズする少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、または少なくとも20以上)のポリヌクレオチドを含む組成物を提供する。
上に記載される組成物のうちのいずれかのいくつかの実施形態において、該少なくとも2つのポリヌクレオチドは、固体支持体に結合され得る。該固体支持体は、マイクロアレイチップ、粒子(例えば、コード化された粒子、磁性粒子、または磁性およびコード化された粒子)、または本明細書に記載される任意の他の固体支持体であり得る。
上に記載される組成物のうちのいずれも、100,000未満(例えば、90,000未満、80,000未満、70,000未満、60,000未満、50,000未満、40,000未満、30,000未満、20,000未満、15,000未満、10,000未満、5,000未満、4,000未満、3,000未満、2,000未満、1,500未満、1,000未満、750未満、500未満、200未満、100未満、または50未満)の異なるポリヌクレオチドを包含し得る。
さらに別の態様において、本開示は、発現レベルを判定するため、または1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するためのキットを提供する。該キットは、上に記載される組成物のうちのいずれか、および任意に、発現レベル(例えば、RNAおよび/またはタンパク質発現レベル)を判定するための説明書、または1つ以上のSNP遺伝子型を検出するための説明書を含むことができる。該キットはまた、例えば、発現レベルを判定するため、または1つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するための1つ以上の追加試薬を含むことができる。例えば、該キットは、着目遺伝子によりコード化されたタンパク質に対して特異的な酵素のうちの1つ以上、プライマー(例えば、ランダムヘキサマープライマー、またはオリゴ(dT)プライマー)、逆転写酵素、DNAポリメラーゼ(例えば、Taqポリメラーゼ)、T4ポリヌクレオチドキナーゼ、1つ以上の検出可能な標識(本明細書に記載されるいずれか等)、または本明細書に記載される任意の他の試薬を含むことができる。
いくつかの実施形態において、該キットは、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、もしくはZFP36L1のうちの1つ以上の発現レベルが、上昇していると判定される、またはANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、もしくはSFRS2のうちの1つ以上の発現レベルが、低下していると判定される場合、抗TNF剤を含む治療を投与するための説明書を含むことができる。
いくつかの実施形態において、該キットは、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、もしくはrs868856(G/G)のうちの1つ以上が検出される場合、抗TNF剤を含む治療を投与するための説明書を含むことができる。
別の態様において、本開示は、別の態様において、本開示は、対象から得られた生体試料を提供するステップと、生体試料中で、1つ以上の遺伝子の発現レベルを測定するステップであって、該1つ以上の遺伝子は、ANKIB1、ARF1、ARF5、BRWD2、CALM2、CLTB、COL4A3BP、C9orf80、EGLN2、HDAC5、LGALS9、MYLIP、PCBP2、PGK1、RBBP4、RER1、RPA3、SERF2、SLC25A39、SRGAP2、TUG1、YIPF6、ZNF294、ZFP36L1、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、CXorf52、DNAH1、EEA1、FAM44A、FOXJ3、HDAC4、MNT、MXRA7、PTCH1、SEL1L、およびSFRS2からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む、ステップと、生体試料中で1つ以上の遺伝子のうちの少なくとも2つの発現レベルを評価するステップと、を含む、方法により得られた対象に対する抗TNF治療応答プロファイルを提供し、対象に対する抗TNF応答プロファイルを得る。
さらに別の態様において、本開示は、対象からの生体試料を提供するステップと、対象からの生体試料中で2つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含む、方法により得られた対象に対する抗TNF治療応答プロファイルを特徴とし、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、rs868856(G/G)、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、およびrs868856(A/A)からなる群から選択される少なくとも1つのSNP遺伝子型を含み、対象に対する抗TNF治療応答プロファイルを得る。
さらに別の態様において、本開示は、対象からの生体試料を提供するステップと、対象からの生体試料中で2つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含む、方法により得られた対象に対する抗TNF治療応答プロファイルを特徴とし、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、rs868856(G/G)、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、rs868856(A/A)、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される少なくとも1つのSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のいずれかを含み、対象に対する抗TNF応答プロファイルを得る。
さらに別の態様において、本開示は、対象からの生体試料を提供するステップと、対象からの生体試料中で2つ以上のSNP遺伝子型の有無を検出するステップと、を含む、方法により得られた対象に対する抗TNF治療応答プロファイルを特徴とし、該1つ以上のSNP遺伝子型は、rs983332(A/C)、rs928655(A/G)、rs13393173(A/G)、rs437943(A/G)、rs10945919(A/G)、rs854555(A/C)、rs854548(A/G)、rs854547(A/G)、rs7046653(A/G)、rs868856(C/T)、rs774359(C/T)、rs2814707(A/G)、rs3849942(A/G)、rs6028945(G/T)、rs6138150(C/T)、rs6071980(C/T)、rs1800896(A/G)、rs3024490(A/C)、rs231726(A/G)、rs3096851(A/C)、rs6708660(A/G)、rs2523619(A/G)、rs3915971(A/G)、rs9264869(A/G)、rs2239804(A/G)、rs2395175(A/G)、rs2395185(A/C)、rs2516049(A/G)、rs660895(A/G)、rs7026551(A/C)、rs4803455(A/C)、rs983332(A/A)、rs928655(A/A)、rs13393173(A/A)、rs437943(G/G)、rs10945919(G/G)、rs854555(A/A)、rs854548(A/A)、rs7046653(A/A)、rs868856(T/T)、rs774359(C/C)、rs2814707(A/A)、rs3849942(A/A)、rs6028945(T/T)、rs6138150(T/T)、rs6071980(C/C)、rs1800896(A/A)、rs3024490(A/A)、rs231726(A/A)、rs3096851(C/C)、rs6708660(A/A)、rs2523619(G/G)、rs3915971(A/A)、rs9264869(A/A)、rs2239804(A/A)、rs2395175(G/G)、rs2395185(C/C)、rs2516049(A/A)、rs660895(A/A)、rs7026551(C/C)、rs4803455(C/C)からなる群から選択される少なくとも1つのSNP遺伝子型、および表13に示されるSNP遺伝子型のうちのいずれかを含み、対象に対する抗TNF応答プロファイルを得る。
上に記載される応答プロファイルのうちのいずれもを、抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答を予測するために使用することができる。
本明細書に使用される抗TNF剤は、TNFの活性を阻害するものである。TNFの活性の阻害は、例えば、TNFの発現(mRNAまたはタンパク質発現)の阻害、生成される細胞からのTNFの放出の阻害、またはその同族受容体に結合するおよび/または活性化するためのTNFの能力の阻害を含む。TNFの活性を阻害する薬剤としては、小分子、低分子干渉RNA(siRNA)、アンチセンスRNA、TNFに特異的に結合する抗体、可溶性TNF受容体、またはドミナント・ネガティブTNF分子(ドミナント・ネガティブTNFタンパク質またはドミナント・ネガティブTNFタンパク質をコード化する核酸)が挙げられるが、これらに限定されない。TNFを阻害する薬剤は、TNFの受容体を活性化する能力を阻害するが、受容体に対するTNFの結合を阻害しないものであり得ることを理解される。抗TNF抗体は、例えば、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、D2E7(アダルミマブ(adalumimab)、Humira(登録商標))、セルトリズマブ(CDP−870)、およびCDP−571(例えば、Sandborn et al.(2004)Gut 53(10):1485−1493、Choy et al.(2002)Rheumatology 41(10):1133−1137、およびKaushik et al.(2005)Expert Opinion on Biological Therapy 5(4):601−606(6)参照)を含む。可溶性TNF受容体は、例えば、エタネルセプト(sTNF−RII:Fc、Enbrel(登録商標))を含む。例示的な抗TNF治療は、例えば、米国特許6,270,766号に記載される。
非抗TNF剤は、例えば、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、コルチコステロイド(例えば、グルココルチコイドまたは電解質コルチコイド)、または疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)であり得る。NSAIDSは、例えば、COX−2阻害剤(例えば、セレコクシブ、エトリコキシブ、またはルミラコキシブ(lumiracoxib))、サリチル酸塩(例えば、アスピリン、アモキシプリン、ベノリラート、コリンマグネシウムサリチル酸塩、ジフルニサル、フェイスラミン(faislamine)、メチルサリチル酸、サリチル酸マグネシウム、またはサリチルサリチル酸(サルサラート))、アリールアルカン酸(例えば、ジクロフェナク、アセクロフェナク、アセメタシン、プロンフェナク、エトドラク、インドメタシン、ケトロラク、ナブメトン、スリンダク、またはトルメチン)、またはピラゾリジン誘導体(フェニルブタゾン、アザプロパゾン、メタミゾール、オキシフェンブタゾン、またはスルフィンピラゾン等)を含む。DMARDSとしては、アダリムマブ、アザチオプリン、抗マラリア薬(例えば、クロロキンまたはヒドロキシクロロキン)、シクロスポリンA、D−ペニシラミン、金塩(例えば、アウロチオマレイン酸ナトリウムまたはオーラノフィン)、レフルノミド、メトトレキサート(MTX)、ミノサイクリン、またはスルファサラジン(SSZ)が挙げられるが、これらに限定されない。また、非抗TNF治療としては、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)))、TWEAK阻害剤(例えば、抗TWEAK抗体、例えば、国際公開第WO 06/122187号、その開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる)、可溶性リンホトキシンβ受容体(例えば、LTBR−Fc)、BR3−Fc等のBAFFアンタゴニスト、およびIL−6阻害剤(例えば、IL−6アンタゴニスト抗体、可溶性IL−6受容体)およびIL−6受容体阻害剤(例えば、トシリズマブまたはアトリズマブ(Actemra(登録商標))等のIL−6受容体アンタゴニスト抗体、例えば、国際公開第WO/2004/096273号、EP1536012、国際公開第WO/2006/119115号、米国特許第5,559,012号および第5,888,510号、および米国出願第20010001663号参照、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる)が挙げられる。いくつかの実施形態において、非抗TNF剤は、抗TNF剤を含有しない抗炎症性剤であり得る。
抗TNF剤を含む治療により治療可能な疾患としては、例えば、免疫(例えば、炎症性)障害、感染症、神経変性疾患、TNF分泌性腫瘍を含む悪性病状、またはTNFを含む他の悪性腫瘍、およびアルコール性肝炎が挙げられる。
免疫または炎症性疾患としては、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症;アレルギー性鼻炎、自己免疫性溶血性貧血;黒色表皮腫;アレルギー性接触性皮膚炎;アジソン病;アトピー性皮膚炎;円形脱毛症;全身性脱毛症;アミロイド症;アナフィラキシー性紫斑病;アナフィラキシー様反応;再生不良性貧血;血管性浮腫、遺伝性;血管性浮腫、突発性;強直性脊椎炎;動脈炎、頭蓋疾患;動脈炎、巨細胞;動脈炎、高安病;動脈炎、側頭;ぜんそく;毛細血管拡張性運動失調症;自己免疫性卵巣炎;自己免疫性精巣炎;自己免疫性ポリエンドクリン欠損;ベーチェット病;バーガー病;バージャー病;気管支炎;水疱性類天疱瘡;カンジダ症、慢性皮膚粘膜;カプラン症候群;心筋梗塞後症候群;心膜切開後症候群;心臓炎;セリアック病;シャーガス病;チェディアック・東症候群;チャーグ・ストラウス症候群;コーガン症候群;寒冷凝集素症;クレスト症候群;クローン病;クリオグロブリン血症;特発性間質性肺炎;疱疹状皮膚炎;皮膚筋炎;糖尿病;ダイアモンド・ブラックファン(Diamond−Blackfan)症候群;ディジョージ症候群;円板状エリテマトーデス;好酸球性筋膜炎;上強膜炎;持久性隆起性紅斑(drythema elevatum diutinum);有縁性紅斑;多形性紅斑;結節性紅斑;家族性地中海熱;フェルティ(Felty)症候群;肺線維症;糸球体腎炎、アナフィラキシー様;糸球体腎炎、自己免疫;糸球体腎炎、連鎖球菌感染後;糸球体腎炎、移植後;糸球体症、膜質;グッドパスチャ(Goodpasture)症候群;顆粒球減少症、免疫媒介性;環状肉芽腫;肉芽腫、アレルギー性;肉芽腫様筋炎;グレイブ(Grave)病;橋本甲状腺炎;新生児溶血性疾患;血色素沈着症、特発性;ヘノッホ−シェーンライン(Henoch−Schoenlein)紫斑病;肝炎、慢性活動性および慢性進行性;ヒスチオサイトーシスX(Histiocytosis X);好酸球増多症候群;特発性血小板減少性紫斑病;ジョブ(Job)症候群;若年性皮膚筋炎;若年性慢性関節リウマチ(若年性慢性関節炎);川崎病;角膜炎;角結膜炎シッカ;ランドリー−ギラン−バール−シュトロール(Landry−Guillain−Barre−Strohl)症候群;ハンセン病、癩腫;レフラー(Loeffler)症候群;狼瘡;ライエル症候群;ライム病;リンパ腫様肉芽腫症;肥満細胞症、全身性;混合結合組織病;多発単神経炎;マックル−ウェルズ(Muckle−Wells)症候群;粘膜皮膚リンパ節症候群;粘膜皮膚リンパ節症候群;多中心性細網組織球症;多発性硬化症;重症筋無力症;菌状息肉腫;壊死性血管炎、全身性;ネフローゼ症候群;オーバーラップ症候群;脂肪組織炎;発作性寒冷血色素尿症;発作性夜間血色素尿症;類天疱瘡;天疱瘡;紅斑性天疱瘡;落葉状天疱瘡;尋常性天疱瘡;鳩飼病;肺臓炎、過敏性;結節性多発性動脈炎;リウマチ性多発性筋痛;多発性筋炎;多発性神経炎、特発性;ポルトガル家族性多発ネフロパチー;子癇前症/子癇;原発性胆汁性肝硬変;全身性進行性硬化症(強皮症);乾癬;乾癬性関節炎;肺胞タンパク症;肺線維症、レイノー症/症候群;ライデル(Reidel)甲状腺炎;ライター症候群、再発性多発性軟骨炎;リウマチ熱;関節リウマチ;サルコイドーシス;強膜炎;硬化性胆管炎;血清病;セザリー(Sezary)症候群;シェーグレン(Sjogren)症候群;スティーブンズ−ジョンソン症候群;スティル病;亜急性硬化性汎脳炎;交感性眼炎;全身性エリテマトーデス;移植拒絶;潰瘍性大腸炎;未分化結合組織疾患;じんましん、慢性;じんましん、寒冷;葡萄膜炎;白斑;ウェーバークリスチャン病;ウェゲナー肉芽腫症、またはウィスコット−オールドリッチ症候群が挙げられるが、これらに限定されない。
感染症は、例えば、敗血症候群、悪液質、急性または慢性細菌感染から生じる循環性虚脱およびショック、急性慢性寄生虫性および/または伝染性疾患、細菌感染、ウイルス感染、または真菌感染症を含むことができる。
神経変性疾患としては、例えば、脱髄疾患(多発性硬化症および急性横断性脊髄炎等);皮質脊髄系の病変等の錐体外路系および小脳疾患;基底核疾患または小脳疾患;ハンチントン舞踏病および老人性舞踏病等の運動過剰疾患;CNSドーパミン受容体を遮断する薬剤により誘発されるもの等の薬剤性運動疾患;パーキンソン病等の運動低下疾患;進行性核上(supranucleo)麻痺;小脳の無構造性(astructural)病変等の小脳疾患および脊髄小脳疾患;脊髄小脳変性症(脊髄性運動失調症、フリードライヒ失調症、小脳皮質変性症、多系統変性症(Mencel、Dejerine−Thomas、Shi−DragerおよびMachado Joseph));および全身性疾患(レフサム病、無βリポタンパク質血症、毛細血管拡張性運動失調症およびミトコンドリア多系統疾患);多発性硬化症、急性横断性脊髄炎等の脱髄性コア疾患;神経原性筋萎縮症等の運動単位の疾患(筋萎縮性側索硬化症、乳児脊髄性筋萎縮症および若年性脊髄性筋萎縮症等の前角細胞変性);アルツハイマー病;中年のダウン症候群;びまん性レビー小体病;レビー小体型の老年性認知症;ウェルニッケ−コルサコフ症候群;慢性アルコール依存症;クロイツフェルト−ヤコブ病;亜急性硬化性全脳炎、ハレロルデン−スパッツ(Hallerrorden−Spatz)病;ならびにボクサー認知症が挙げられる。
TNF分泌性腫瘍を含む悪性病状、またはTNFを含む他の悪性腫瘍としては、白血病(急性、慢性骨髄球性、慢性リンパ球性および/または骨髄異形成(myelodyspastic)症候群);またはリンパ腫(悪性リンパ腫(バーキットリンパ腫または菌状息肉腫)等のホジキンおよび非ホジキンリンパ腫)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される方法により治療され得るさらなる疾患は、例えば、国際公開第WO 06/74399号、第WO 06/122187号、または米国特許第5,656,272号および第5,919,452号に記載され、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。
本明細書に使用される配列「相補性」とは、それらの水素結合性質(すなわち、逆平行二重鎖が、形成でき、アデニンおよびウラシル(またはDNAまたは修飾RNAの場合、チミン)が互いに併置し、グアニンおよびシトシンが互いに併置するような塩基配列を有する2つの核酸鎖の性質)の結果としての特定窒素塩基間の化学親和力を指す。したがって、全相補的配列は、ヌクレオチド配列が、逆平行二重鎖を形成する場合、塩基配列の完全な一対一対応(すなわち、ウラシルに対してアデニンおよびシトシンに対してウラシル)を有する2つの配列である。
別途定義されない限り、本明細書で使用するすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書に説明されるものと同様または同等の方法および材料を、本発明の実践または試験に使用することができるが、好適な方法および材料を以下に説明する。本明細書に言及されるすべての刊行物、特許出願、特許および他の参照は、参照することによりその全体が組み込まれる。矛盾が生じる場合、定義を含め、本願が優先される。材料、方法、および実施例は、例証の目的のみであり、限定することを意図しない。
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
抗TNF治療に対する対象(ヒト患者等)の応答を予測するための方法および組成物(例えば、核酸アレイおよびキット)を本明細書に提供する。また、本開示は、抗TNF治療を投与することが、有効である、または有効でない可能性が高い、対象を特定するための予測バイオマーカー(例えば、遺伝子発現レベルまたはSNP遺伝子型)を提供する。このようなバイオマーカー、組成物、および方法は、関節リウマチ、クローン病、乾癬性関節炎、ベーチェット病、強直性脊椎炎等の疾患、および他の免疫障害を患う対象に対する適切な治療モダリティ(例えば、抗TNF治療または非抗TNF治療)を選択するのに有用である。
遺伝子発現および抗TNF治療に対する応答性
その発現レベル(例えば、mRNAまたはタンパク質発現レベル)が、抗TNF治療に対する対象の応答性または非応答性を予測する一連の遺伝子が特定されている。遺伝子(およびそれらの対応するEntrez遺伝子ID番号)を表1に示す。
遺伝子の高発現レベルは、抗TNF治療に対する応答性あるいは非応答性を予測することができる。例えば、HDAC4、CXorf52、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、MXRA7、FAM44A、MNT、SEL1L、EEA1、FOXJ3、DNAH1、PTCH1、またはSFRS2のうちの1つ以上の高発現レベルは、対象が、抗TNF治療に対して応答しないことを予測するのに対して、CLTB、RBBP4、COL4A3BP、C9orf80、PCBP2、YIPF6、MYLIP、ZNF294、RER1、CALM2、ARF5、ARF1、HDAC5、ANKIB1、BRWD2、PGK1、ZFP36L1、SERF2、SRGAP2、TUG1、LGALS9、SLC25A39、EGLN2、もしくはRPA3のうちの1つ以上の高発現レベルは、対象が、抗TNF治療に対して応答することを予測する。
遺伝子の低発現レベルは、抗TNF治療に対する応答性あるいは非応答性を予測することができる。例えば、CLTB、RBBP4、COL4A3BP、C9orf80、PCBP2、YIPF6、MYLIP、ZNF294、RER1、CALM2、ARF5、ARF1、HDAC5、ANKIB1、BRWD2、PGK1、ZFP36L1、SERF2、SRGAP2、TUG1、LGALS9、SLC25A39、EGLN2、もしくはRPA3のうちの1つ以上の低発現レベルは、対象が、抗TNF治療に対して応答しないことを予測するのに対して、HDAC4、CXorf52、ANKRD12、CAMK2G−、CASP5、MXRA7、FAM44A、MNT、SEL1L、EEA1、FOXJ3、DNAH1、PTCH1、またはSFRS2のうちの1つ以上の低発現レベルは、対象が、抗TNF治療に対して応答することを予測する。
抗TNF治療に対する応答性または非応答性を予測する際に、表1に示される遺伝子のうちの1つ以上の発現レベルは、少なくとも約1.5倍(例えば、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3.0倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4.0倍、または少なくとも約5倍以上)で、上昇する、または低下し得る。
遺伝子発現は、例えば、標的遺伝子のタンパク質またはmRNA発現として検出することができる。つまり、遺伝子の存在または発現レベル(量)は、遺伝子のmRNAまたはタンパク質発現のレベルを検出するおよび/または測定することにより判定することができる。いくつかの実施形態において、遺伝子発現は、表1に示される遺伝子等の遺伝子によりコード化されるタンパク質の活性として検出することができる。
様々の適した方法が、遺伝子のmRNA発現のレベルを検出するおよび/または測定するために、利用することができる。例えば、mRNA発現は、ノーザンブロット、またはドットブロット解析、逆転写酵素PCR(RT−PCR、例えば、定量RT−PCR)、原位置ハイブリダイゼーション(例えば、定量的原位置ハイブリダイゼーション)、または核酸アレイ(例えば、オリゴヌクレオチドアレイまたは遺伝子チップ)解析を用いて判定することができる。このような方法の詳細は、下記に、および例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual Second Edition vol.1,2 and 3.Cold Spring Harbor Laboratory Press:Cold Spring Harbor,New York, USA,Nov.1989、Gibson et al.(1999)Genome Res.6(10):995−1001、およびZhang et al.(2005)Environ.Sci.Technol.39(8):2777−2785、米国出願第2004086915号、欧州特許第0543942号、および米国特許第7,101,663号に記載され、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。
一例において、生体試料中で1つ以上の個別のmRNA集団の存在または量は、生体試料から総mRNAを単離し(例えば、Sambrook et al.(上記)および米国特許第6,812,341号参照)、単離されたmRNAをアガロースゲル電気泳動に供し、サイズ別にmRNAを分離することにより、判定、測定することができる。サイズ分離されたmRNAは、その後、ニトロセルロース膜等の固体支持体に(例えば、拡散により)移送される。その後、生体試料中における1つ以上のmRNA集団の存在または量は、着目mRNA配列に相補的な、それらの対応するmRNA集団に結合し、ひいては、検出可能な状態にする、1つ以上の検出可能に標識化されたポリヌクレオチドプローブを用いて判定することができる。検出可能な標識としては、例えば、蛍光性標識(例えば、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセン(dichlorotriazinylamine fluorescein)、塩化ダンシル、アロフィコシアニン(APC)、またはフィコエリトリン)、発光標識(例えば、ユウロビウム、テルビウム、Quantum Dot Corporation,Palo Alto,CAにより供給されるQdot(商標)ナノ粒子)、放射性標識(例えば、125I、131I、35S、32P、33P、または3H)、および酵素標識(わさび大根ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、ベータガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼ)が挙げられる。
別の例において、生体試料中における個別のmRNA集団(例えば、表1に示される1つ以上の遺伝子によりコード化されたmRNA)の存在または量は、核酸(またはオリゴヌクレオチド)アレイ(例えば、「アレイおよびキット」の下記項目に記載されるアレイ)を用いて判定、測定することができる。例えば、生体試料から単離されたmRNAは、ランダムヘキサマーまたはオリゴ(dT)プライマー媒介の第1鎖合成によるRT−PCRを用いて増幅することができる。RT−PCRのステップを用いて、単位複製配列を検出可能に標識化することができ、または任意に、単位複製配列は、RT−PCRステップの後で、検出可能に標識化することができる。例えば、検出可能な標識は、様々の適した技法(例えば、Sambrook et al.、上記参照)を用いて、単位複製配列に対して酵素的(例えば、ニックトランスレーションまたはT4ポリヌクレオチドキナーゼ等のキナーゼにより)または化学的に接合させることできる。検出可能に標識化された単位複製配列は、その後、複数のポリヌクレオチドプローブセット(それぞれのセットは、対応する単位複製配列に対して特異的な(および結合することができる)1つ以上のポリヌクレオチド(例えば、オリゴヌクレオチド)プローブを含有する)に接触し、該複数のポリヌクレオチドプローブセットは、異なる単位複製配列にそれぞれ対応する多くのプローブセットを含有する。一般に、プローブセットは、固体支持体に結合し、それぞれのプローブセットの位置は、固体支持体上であらかじめ決定される。検出可能に標識化された単位複製配列のプローブセットの対応するプローブへの結合は、生体試料中での、標的mRNAの存在または量を表す。核酸アレイを用いたmRNA発現を検出するためのさらなる方法は、米国特許第5,445,934号、第6,027,880号、第6,057,100号、第6,156,501号、第6,261,776号、および第6,576,424号に記載され、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。
検出可能な標識を検出する方法および/または定量化するための方法は、標識の種類により異なる。適切な酵素(ここで検出可能な標識が酵素である。上記参照)により触媒された反応生成物は、蛍光性、発光性、または放射性であり得る、またはそれらは、可視光線または紫外線を吸収し得るが、それらに制限されない。このような検出可能な標識を検出するために適した検出器の例としては、X線フィルム、放射能カウンター、シンチレーションカウンター、分光光度計、比色計、蛍光光度計、照度計、および濃度計が挙げられるが、これらに限定されない。
遺伝子の発現はまた、遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を検出するおよび/または測定することにより判定され得る。タンパク質発現を判定するための方法は、一般に、着目標的タンパク質に対して特異的な抗体の使用を含む。例えば、タンパク質発現を判定するための方法としては、ウエスタンブロット法またはドットブロット解析、免疫組織化学(例えば、定量化免疫組織化学)、免疫細胞化学、酵素免疫測定法(ELISA)、酵素結合免疫吸着スポット(ELISPOT、Coligan,J.E.,et al., eds.(1995)Current Protocols in Immunology.Wiley,New York)、または抗体アレイ解析(例えば、米国出願第20030013208号および第2004171068号参照、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる)が挙げられるが、これらに限定されない。上記の方法の多くのさらなる説明およびタンパク質発現を検出するためのさらなる方法は、例えば、Sambrook et al.(上記参照)で見出すことができる。
一例において、遺伝子(例えば、表1に示される遺伝子)のタンパク質発現の存在または量は、ウエスタンブロット法を用いて判定することができる。例えば、溶解物は、生体試料から調製することができる、または生体試料それ自身を、Laemmliバッファーと接触させ、ドデシルスルホン酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)に供することができる。サイズ別に分解されたSDS−PAGE還元されたタンパク質を、その後、フィルター膜(例えば、ニトロセルロース)に移送し、検出可能に標識化された着目タンパク質に対して特異的な抗体を用いて免疫ブロット法に供することができる。結合した検出可能に標識化された抗体の存在または量は、生体試料中でのタンパク質の存在または量を表す。
別の例において、免疫測定法を、遺伝子(例えば、表1に示される遺伝子)のタンパク質発現を検出するおよび/または測定するために使用することができる。上記のように、検出の目的のために、免疫測定法は、検出部分(例えば、蛍光剤または酵素)を担持する抗体を用いて行うことができる。生体試料からのタンパク質は、固相マトリックス(例えば、マルチウェルアッセイプレート、ニトロセルロース、アガロース、セファロース、コード化された粒子、または電磁ビーズ)に直接接合することができる、または特異結合対(例えば、ストレプトアビジンまたはビオチン)の第2の員に結合する際に、固相マトリックスに付着する特異結合対(例えば、ビオチンまたはストレプトアビジン)の第1の員に接合することができる。固相マトリックスに対するこのような付着は、検出抗体と接触する前に、タンパク質が、生体試料の他の干渉または不適切な成分から精製されることを可能し、また、非結合抗体のその後の洗浄を可能にする。ここでも、上記のように、結合した検出可能に標識化された抗体の存在または量は、生体試料中でのタンパク質の存在または量を表す。
1つ以上の遺伝子によりコード化されたタンパク質に対して特異的な抗体または抗体フラグメントを生成するための方法は、例えば、動物を用いた免疫付与により、またはファージ提示法等の体外法により、生成することができる。標的タンパク質のすべてまたは一部を含むポリペプチドを使用して、抗体または抗体フラグメントを生成することができる。抗体は、モノクローナル抗体またはポリクローン抗体の調製物であり得る。
遺伝子発現(例えば、mRNAまたはタンパク質発現)を検出するまたは測定するための方法は、任意に、複数の試料の迅速な調製、加工、および分析を可能とする形式で行うことができる。これは、例えば、マルチウェルアッセイプレート(例えば、96ウェルまたは386ウェル)またはアレイ(例えば、核酸チップまたはタンパク質チップ)中であり得る。様々な試薬のための原液は、手作業で、またはロボット制御で与えられ、その後の試料調製(例えば、RT−PCR、標識化、または細胞固定)、ピペット操作、希釈、混合、分配、洗浄、インキュベーション(例えば、ハイブリダイゼーション)、試料読み出し、データ収集(光学データ)および/または解析(コンピュータを使った画像解析)は、商業的に利用可能な解析ソフトウエア、ロボット、およびアッセイから生成されたシグナルを検出することができる検出器具類を用いて行うことができる。このような検出器の例としては、分光光度計、照度計、蛍光光度計、および放射性同位体崩壊を測定する装置が挙げられるが、これらに限定されない。例示的なハイスループット細胞ベースの解析(例えば、細胞内の標的タンパク質の存在またはレベルを検出する)は、ArrayScan(登録商標)VTI HCS ReaderまたはKineticScan(登録商標)HCS Readerテクノロジー(Cellomics Inc.,Pittsburg,PA)を利用することができる。
いくつかの実施形態において、少なくとも2つの遺伝子(例えば、少なくとも3つの遺伝子、少なくとも4つの遺伝子、少なくとも5つの遺伝子、少なくとも6つの遺伝子、少なくとも7つの遺伝子、少なくとも8つの遺伝子、少なくとも9つの遺伝子、少なくとも10の遺伝子、少なくとも11の遺伝子、少なくとも12の遺伝子、少なくとも13の遺伝子、少なくとも14の遺伝子、少なくとも15の遺伝子、少なくとも16の遺伝子、少なくとも17の遺伝子、少なくとも18の遺伝子、少なくとも19の遺伝子、少なくとも20の遺伝子、少なくとも21の遺伝子、少なくとも22の遺伝子、少なくとも23の遺伝子、または少なくとも24の遺伝子またはそれ以上)の発現レベル(または活性)は、評価および/または測定することができる。
表1に示される遺伝子のうちの1つ以上の発現の存在またはレベルを検出するのに役立てるために、遺伝子の核酸配列は、例えば、(例えば、増幅または逆転写のために)ハイブリダイゼーションポリヌクレオチドプローブまたはプライマーとして使用することができる。プローブおよびプライマーは、生体試料から得られたRNAまたはDNA標的に対して特異的なハイブリダイゼーションを提供するために、十分な長さのオリゴヌクレオチドであり得る。特定な用途によって異なるが、種々のハイブリダイゼーション条件を利用して、プローブまたはプライマーの標的配列に対する種々の程度の選択性を達成することができる。
標準的なストリンジェンシー条件は、Sambrook,et al.(上記参照)およびHaymes,et al.Nucleic Acid Hybridization,A Practical Approach,IRL Press,Washington,D.C.(1985)により記載される。核酸分子が、プライマーまたはプローブとしての機能を果たすためには、利用される特定のハイブリダイゼーション条件(例えば、溶媒および塩濃度)下で、安定した二本鎖構造を形成することができる配列において十分に相補的であることのみが必要である。
例えば、約45℃で、6.0×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、次いで、50℃で、2.0×SSCの洗浄で、DNAハイブリダイゼーションを促進する等の、適切なストリンジェンシー条件は、当業者に知られており、また、Ausubel,et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989)で見出すことができ、それらの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。例えば、洗浄ステップにおける塩濃度は、50°Cで約2.0×SSCの低いストリンジェンシーから、50°Cで約0.2×SSCの高いストリンジェンシーまで選択することができる。洗浄ステップに用いられた温度は、室温(約22℃)で低いストリンジェンシー条件から、約65℃で高いストリンジェンシー条件までに増加することができる。温度および塩濃度は独立して、変化し得る。
プライマーおよびプローブは、ハイブリダイゼーションアッセイもしくは技法、または様々なPCR型の方法において、使用することができる。プライマーおよびプローブは、検出を容易にする試薬(例えば、蛍光標識、化学標識(例えば、米国特許4,582,789号および第4,563,417号参照)、または修飾塩基)を用いて、検出可能に標識化することができる。
さらに、核酸配列(例えば、オリゴヌクレオチドプローブ)を、遺伝子発現の検出および/または定量化のために、核酸アレイ(「アレイおよびキット」の下記項目に記載される核酸アレイ等)において使用することができる。
単一ヌクレオチド多型および抗TNF治療に対する応答性
抗TNF治療に対する対象の応答性と関連がある一連のSNP遺伝子型が特定されている。したがって、これらのSNP遺伝子型のうちの1つ以上の存在を使用して、抗TNF治療に対する対象の応答性または非応答性を予測することができる。SNP遺伝子型(それらの染色体位置、SNP ID番号、および遺伝子型により識別される)を表2〜4および13に示す。
特定のSNP遺伝子型の存在は、抗TNF治療に対する応答性を予測することができる。例えば、rs11778767(A/A)、rs11780500(A/A)、rs11780500(G/G)、rs1422422(A/A)、rs1441209(A/A)、rs1968201(A/A)、rs2028446(A/A)、rs2028446(A/G)、rs2028446(G/G)、rs2170331(A/G)、rs2170331(G/G)、rs2814707(A/G)、rs2814707(G/G)、rs3019293(A/A)、rs3087615(A/C)、rs3087615(C/C)、rs3849942(A/G)、rs3849942(G/G)、rs437943(A/A)、rs4562286(A/A)、rs4976592(A/A)、rs6531358(A/A)、rs6665006(A/A)、rs6665006(A/G)、rs7046653(A/G)、rs7046653(G/G)、rs774359(A/A)、rs868856(A/G)、もしくはrs868856(G/G)のうちの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF治療に対して応答することを予測する。
特定のSNP遺伝子型の存在は、抗TNF治療に対する非応答性を予測することができる。例えば、rs11778767(A/G)、rs11778767(G/G)、rs11780500(A/G)、rs1422422(A/G)、rs1422422(G/G)、rs1441209(A/G)、rs1441209(G/G)、rs1968201(A/G)、rs2170331(A/A)、rs2814707(A/A)、rs3019293(A/G)、rs3019293(G/G)、rs3849942(A/A)、rs437943(A/G)、rs437943(G/G)、rs4562286(A/G)、rs4562286(G/G)、rs4976592(A/G)、rs4976592(G/G)、rs6531358(A/G)、rs6531358(G/G)、rs6665006(G/G)、rs7046653(A/A)、rs774359(A/G)、rs774359(G/G)、もしくはrs868856(A/A)のうちの1つ以上の存在は、対象が、抗TNF治療に対して応答しないことを予測する。別の例において、表3、4、および13のうちのいずれか1つからのSNP遺伝子型のうちの1つ以上の存在は、抗TNF治療に対する対象の非応答性を予測することができる。
SNPの存在を検出するための方法は、当技術分野において知られており、添付の実施例で説明される。SNP遺伝子型を判定するために適した方法としては、例えば、サザンブロット(例えば、Sambrook et al.(上記参照))、リアルタイムPCR分析(例えば、Oliver et al.(2000)J.Mol.Diagnostics 2(4):202−208参照)、核酸アレイ解析、対立遺伝子特異的なPCR法(例えば、定量的対立遺伝子特異的なPCR法)、ピロシーケンス法、DNA基配列決定法(例えば、サンガー(Sanger)化学シーケンス)、または分子指標の使用(例えば、Tyagi et al.(1998)Nat.Biotechnol.16:49−53、Abravaya et al.(2003)Clin.Chem.Lab.Med.41:468−474、およびMullah et al.(1999)Nucleos Nucleot.18:1311−1312参照、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる)が挙げられる。
サザンブロット解析を用いてSNP遺伝子型を判定するために、まず、ゲノムDNAを、例えば、NP40浄化剤、SDS、プロテイナーゼK消化を用い、次いで、NaCl抽出、およびエタノール洗浄することにより、対象(例えば、ヒト患者)からの生体試料から単離する。着目SNPを含有するDNAの領域は、PCRを用いて、増幅することができる。単位複製配列は、ゲル電気泳動を供して、サイズ別に核酸を分離し、その後、ニトロセルロース膜等の固体支持体に移送し得る。生体試料中でSNPの存在を検出するために、単位複製配列を含有する固体支持体を、適切なストリンジェンシー条件下で、SNPに対して特異的にハイブリダイズする、検出可能に標識化された、相補的なオリゴヌクレオチドプローブと接触させることができる。単位複製配列に対するプローブの結合は、生体試料中における、対応するSNPの存在を表す。
別の例において、SNP遺伝子型はまた、核酸アレイを用いて検出することもできる。例えば、生体試料から単離されたゲノムDNAは、上に記載されるように、PCRを用いて、増幅することができる。単位複製配列は、PCR増幅過程中(例えば、1つ以上の検出可能に標識化されたdNTPを用いて)、またはニックトランスレーション等の様々な化学または酵素技法を用いて増幅過程後で、検出可能に標識化することができる。増幅および標識化に続いて、検出可能に標識化された単位複製配列は、その後、複数のポリヌクレオチドプローブセット(それぞれのセットは、対応する単位複製配列に対して特異的な(および結合することができる)1つ以上のポリヌクレオチド(例えば、オリゴヌクレオチド)プローブを含有する)に接触し、該複数のポリヌクレオチドプローブセットは、異なる単位複製配列にそれぞれ対応する多くのプローブセットを含有する。一般に、プローブセットは、固体支持体に結合し、それぞれのプローブセットの位置は、固体支持体上であらかじめ決定される。検出可能に標識化された単位複製配列のプローブセットの対応するプローブに対する結合は、生体試料中で、そのように増幅されたSNPの存在を表す。核酸アレイを用いてSNPを検出するための適した条件および方法は、例えば、Lamy et al.(2006)Nucleic Acids Research 34(14):e100、欧州特許公開第1234058号、米国出願第20060008823号および第20030059813号、および米国特許第6,410,231号にさらに記載され、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、表2〜4または13に示される少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、または少なくとも15)のSNP遺伝子型の有無を、検出および/または使用して、抗TNF治療に対する対象の応答性または非応答性を予測することができる。
SNPを検出するための方法のうちのいずれも、任意に、複数の試料の迅速な調製、加工、および分析を可能とする形式で行うことができる(上記参照)。
表2〜4または13に示されるSNP遺伝子型のうちの1つ以上の検出は、SNPそれ自身の核酸配列、および例えば、ハイブリダイゼーションポリヌクレオチドプローブまたはプライマー(例えば、増幅または逆転写のため)として、周辺配列を使用することができる。SNPプローブは、適したハイブリダイゼーション条件下で、SNP領域で特異的にハイブリダイズするために、十分な長さ、および対応するSNP領域に対して相補性を有する配列を含有しなければならない。例えば、SNPプローブは、着目SNPに対して、少なくとも1つ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つの、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、または55以上)のヌクレオチド5’または3’を含むことができる。それぞれのプローブの多形性部位(すなわち、SNP領域)は、一般に、異なる対立遺伝子の間で共通である配列により片側または両側に位置する。
試料および試料収集
本明細書に記載される方法のための適した生体試料は、任意の生体液、細胞、組織、またはその画分を含み、核酸(例えば、DNAまたはmRNA)またはタンパク質等の着目検体生体分子を含む。生体試料は、例えば、対象(例えば、ヒト等の哺乳類)から得られた検体、または対象から生じたものであり得る。例えば、試料は、生検により得られた組織切片、または組織培養に置かれたもしくは適応された細胞であり得る。生体試料はまた、尿、血液、血漿、血清、唾液、精液、痰、脳脊髄液、涙、もしくは粘液等の生体液、または紙もしくは高分子基板に吸収される試料のようなものであり得る。生体試料は、必要に応じて、特定の細胞型を含有する画分に対して、さらに分画することができる。例えば、血液試料は、血清または赤血球細胞もしくは白血球細胞(白血球)等の血液細胞の特定型を含有する画分に分画することができる。必要に応じて、試料は、組織および液体試料の組み合わせ等の対象からの試料の組み合わせであり得る。
生体試料は、対象、例えば、関節リウマチまたはクローン病等の炎症性疾患に罹患する、罹患する疑いがある、またはそれを発症する危険性がある対象から得ることができる。例示的な方法は、例えば、静脈切開術、スワブ(例えば、口腔スワブ)、細針吸引生検の手順を含むが、生体試料を得るための任意の適した方法を、利用することができる。細針吸引しやすい組織の限定されない例としては、リンパ節、肺、甲状腺、胸、および肝臓が挙げられる。試料はまた、例えば、マイクロダイセクション(例えば、レーザー・キャプチャー・マイクロダイセクション(LCM)またはレーザーマイクロダイセクション(LMD))、膀胱洗浄、スミア(PAPスミア)、または管洗浄(ductal lavage)により収集することができる。
試料中で、分子(例えば、核酸またはタンパク質)の活性または完全性を保つ試料を得るおよび/または保存するための方法は、当業者に周知である。例えば、生体試料は、適切なバッファー等の1つ以上の追加剤および/またはヌクレアーゼ、プロテアーゼ、およびホスファターゼ阻害剤を含む阻害剤と接触し、それらは、試料中で、分子(例えば、核酸またはタンパク質)の変化を保つまたは最小化することができる。このような阻害剤としては、例えば、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、エチレン・グリコールビス(P−アミノエチルエーテル)N,N,N1,Nl−四酢酸(EGTA)等のキレート剤、フッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、アプロチニン、ロイペプチン、アンチパイン等のプロテアーゼ阻害剤、およびリン酸塩、フッ化ナトリウム、バナジウム酸塩等のホスファターゼ阻害剤が挙げられる。分子を単離するための適切なバッファーおよび条件は、当業者に周知であり、例えば、特徴付けられた試料中で分子型によって異なり得る(例えば、Ausubel et al.Current Protocols in Molecular Biology(Supplement 47),John Wiley & Sons,New York(1999)、Harlow and Lane,Antibodies:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press(1988)、Harlow and Lane,Using Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press(1999)、Tietz Textbook of Clinical Chemistry,3rd ed.Burtis and Ashwood,eds.W.B.Saunders,Philadelphia,(1999)参照)。また、試料は、干渉物質の存在を排除または最小化するために、加工することができる。例えば、生体試料を、分画または精製して、着目しない1つ以上の物質を除去することができる。生体試料を分画または精製するための方法としては、液体クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、または親和性クロマトグラフィー等のクロマトグラフ法が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される方法で用いるために、試料は、様々な物理的状態であり得る。例えば、試料は、液体または固体であり得、液体中で分解される、または懸濁され得、乳剤またはゲル中であり得、材料上に吸収され得る。
例示的な生体試料、試料を得るための方法、および精製法(例えば、mRNA精製法)は、添付の実施例において詳述される。
用途
本明細書に記載する方法および組成物を使用して、例えば、(a)抗TNF治療に対する対象(例えば、ヒト)の応答性または非応答性を予測する、および/または(b)対象に対する抗TNF治療応答プロファイルを得ることができる。プロファイルは、表1に示す1つ以上の遺伝子等の1つ以上の遺伝子が発現するかどうか(例えば、する、または、しない)を示す情報、および/または1つ以上の遺伝子(例えば、表1に示す1つ以上の遺伝子)の発現レベルを示す情報を含むことができる。プロファイルは、表2〜4または13に示す1つ以上のSNP遺伝子型の有無を示す情報も追加して(または、代替として)含むことができる。抗TNF治療応答プロファイルは、1つ以上の付加的遺伝子、および/または1つ以上の付加的SNP遺伝子型の発現レベルを含むことができる。
本明細書に記載する応答プロファイルは、表1に示す少なくとも2つ以上(例えば、少なくとも3つ以上、少なくとも4つ個以上、少なくとも5つ以上、少なくとも6つ以上、少なくとも7つ以上、少なくとも8つ以上、少なくとも9つ以上、少なくとも10以上、少なくとも11以上、少なくとも12以上、少なくとも13以上、少なくとも14以上、少なくとも15以上、少なくとも16以上、少なくとも17以上、少なくとも18以上、少なくとも19以上、少なくとも20以上、少なくとも21以上、少なくとも22以上、少なくとも23以上、または少なくとも24以上)の遺伝子の発現または発現レベルにおける情報を含むことができる。
複数の遺伝子(例えば、表1に示す2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24またはそれ以上の遺伝子)をセットまたはクラスタへ分類することにより、抗TNF治療に対する対象の応答または非応答の分類の感度または選択性を向上することができる。例えば、添付の実施例は、表1に示す遺伝子の8つのクラスタへの分類を説明する。次いで、それぞれのクラスタから選択された個別の遺伝子を含む遺伝子のグループは、予測精度に関して試験することができ、分類条件は、遺伝子グループに基づき再計算することができる。これは、例えば、単一遺伝子ベースの分類条件と比較して、予測精度が向上した分類条件(例えば、8つの遺伝子または24の遺伝子の分類条件)を得ることができる。それぞれのクラスタからの遺伝子の任意の分類は、より精度な分類条件をもたらすことができる。多くの場合、それぞれのクラスタ内の遺伝子は、精度を有意に落とさずに、互いに置換することができる。さらに、表1に示す任意の遺伝子は、分類(例えば、8つの遺伝子または24の遺伝子の分類)に戻すことが可能である。
いくつかの遺伝子(例えば、表1に示すいくつかの遺伝子)は、細胞または組織に特異的な方法で発現することができることが理解される。しかしながら、そのような発現における差異は、様々な方法で生かすことができる。例えば、特定の細胞種(好中球、単球、またはB細胞)が分析される実施形態において、その細胞種内で発現する1つ以上の遺伝子(または遺伝子グループ)を選択するのが有用であり得る。そのような戦略は、生体試料が複数の細胞または組織種を含むが、特定の細胞または組織種のみが分析される場合にも有用で得る。したがって、関心対象の標的細胞種内のみで、または主に発現する遺伝子の特定のセットを選択することで、より焦点を当てたな予測を提供することができる。
本明細書に記載する応答プロファイルは、表2〜4または13に示す、少なくとも2つ以上(例えば、少なくとも3つ以上、少なくとも4つ以上、少なくとも5つ以上、少なくとも6つ以上、少なくとも7つ以上、少なくとも8つ以上、少なくとも9つ以上、少なくとも10以上、少なくとも11以上、少なくとも12以上、少なくとも13以上、少なくとも14以上、少なくとも15以上、少なくとも16以上、少なくとも17以上、少なくとも18以上、少なくとも19以上、少なくとも11以上、少なくとも21以上、少なくとも22、または少なくとも24以上)のSNP遺伝子型の有無における情報を追加して(または、代替として)含むことができる。
結果として得られた情報(抗TNF治療応答プロファイル)を、本明細書に記載する抗TNF治療のいずれか等の抗TNF治療に対する対象(例えば、ヒト患者)の応答を予測するのに使用することができる。また、例えば、1つ以上の遺伝子(例えば、1つ以上の表1に示す遺伝子)の分析した発現レベルが、疾患の生理上または行動上の症状が明らかになったかどうか、そのような応答または疾患を示すことができるため、応答プロファイルを、様々な治療、および/または様々な病状に対する対象の応答を予測する上で使用することができる。
抗TNF剤を含む治療に対する対象の応答性(および、反対に、非応答性)は、様々な方法で分類することができ、分類は、対象の疾患(例えば、関節リウマチ、クローン病、または抗TNF剤を含む治療で治療可能な任意の他の疾患)、疾患の重症度、および対象が投与される特定の薬剤に依存する。例えば、関節リウマチを罹患する対象(例えば、ヒト)の応答性を、圧痛関節数、腫脹関節数、疼痛、対象による改善の包括的自己評価、医師による対象の改善の包括的自己評価、対象の障害の改善、または急性反応物質(例えば、赤血球沈降速度(ESR)、もしくは、C反応性タンパク質の存在またはそのレベルによって判定される)が挙げられるが、これらに制限されない多くの臨床兆候(例えば、米国リウマチ学会(ACR)−コアセット測定)の1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、または6つ以上)において、少なくとも約20%(例えば、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、または、少なくとも約70%、あるいはそれ以上)の改善を達成しているとして分類することができる。つまり、対象が、例えば、圧痛関節数および腫脹関節数において約20%の改善、ならびに5つの残りのACRコアセット測定(上記を参照)のうちの3つにおいて改善を呈する場合、対象を抗TNF治療に対して応答すると分類することができる。いくつかの例では、対象は、20%(ACR20%)、50%(ACR50%)、または70%(ACR70%)のACR基準を使用して、抗TNF治療に対して反応すると分類される。そのような改善を、例えば、同一の対象のプラシーボに対する反応性と比較することができる。
抗TNF治療に対する対象の応答性は、腫脹関節および圧痛関節数、ならびにESRまたはCRPの測定である疾患活性度スコア(DASまたはDAS28)を使用して分類することもできる。例えば、DAS28は、患者の腫脹関節数、圧痛関節数、ESR(mm/時)およびVAS(視覚的アナログ尺度)の一般健康状態を分析して測定することができる。DAS基準では、抗TNF治療に対する対象の応答性は、例えば、少なくとも約1ヶ月(例えば、少なくとも約1.5ヶ月、少なくとも約2.0ヶ月、少なくとも約2.5ヶ月、少なくとも約3.0ヶ月、少なくとも約4.0ヶ月、少なくとも約5ヶ月、または少なくとも約6ヶ月)で、少なくとも約1.2(例えば、少なくとも約1.3、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2.0、少なくとも約2.1、少なくとも約2.2、少なくとも約2.3、少なくとも約2.4、少なくとも約2.5、または少なくとも約2.6、あるいはそれ以上)のDASの改善である。DASおよびDAS28の結果は、DASが1〜9の範囲で変化し、DAS28が2〜10の範囲で変化するため、直接代替することは不可能であるが、以下の変換公式を使用して、DASからDAS28を計算することができる。
DAS28=(1,072xDAS)+0,938
DAS(例えば、DASの計算方法)および抗TNF治療に対する対象の応答性のACR分類に関するさらなる情報は、例えば、Braun et al. (2003) Ann. Rheum. Dis. 62: 1023−1024、Felson et al. (1995) Arthritis and Rheumatism 38(6)、Verhoeven et al. (2000)59:966−974、米国リウマチ学会のウェブサイト、または、オランダのナイメーヘン大学医療センターのリウマチ科のウェブサイトで確認することができる。
すべての年齢の対象が、抗TNF治療で治療可能な疾患に罹患し得る。例えば、クローン病の第1の症状は、思春期から中高年に現れ得る。したがって、本明細書に記載する方法に使用する生体試料を、抗TNF治療によって治療可能な疾患(例えば、関節リウマチ)を有する、または有することが疑われる成人等の成人など、子供、若者、成人を含む、任意の年齢の対象(例えば、ヒト)から得ることができる。該方法は、抗TNF治療によって治療可能な疾患を発症する危険のある個人に適用することができる。そのような個人には、(i)そのような疾患の(遺伝的素因)の家族歴、または(ii)そのような疾患を発症させる1つ以上危険因子を有する個人が挙げられる。
本明細書に記載する方法は、例えば、1つ以上の遺伝子(例えば、表1に示す1つ以上の遺伝子)の発現レベル(例えば、mRNAまたはタンパク質の発現レベル)を評価するステップを含むことができ、そこでは、1つ以上の遺伝子の発現レベルは、抗TNF治療に対する対象の応答を予測する。「評価するステップ」は、例えば、試験生体試料内の1つ以上の遺伝子の発現を、関心対象の特定の遺伝子の(例えば、参考生体試料における)周知または対照発現レベルと比較するステップを含むことができる。例えば、試験生体試料内の1つ以上の遺伝子の発現レベルを、同一種の健常な対象の対応する発現レベル、または複数(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、または40、もしくはそれ以上)の健常な対象の平均発現レベルと比較することができる。対照試料は、抗TNF治療に応答した、または抗TNF治療に応答しなかった1つ以上の対象の発現レベル(または平均発現レベル)でもあり得る。評価するステップは、1つ以上の遺伝子(例えば、表1に示す1つ以上の遺伝子)の発現レベルが、抗TNF治療に対する対象の応答性または非応答性を予測するとして既定した値の範囲内に含まれるかどうかを判定するステップを含むこともできる。いくつかの実施形態において、評価するステップは、1つ以上の遺伝子(例えば、表1に示す1つ以上の遺伝子)の発現が、所定のカットオフ値を上回るまたは下回るかどうかを判定するステップであり得る、またはそれを含むことができる。カットオフ値は、典型的には、それより上回る、あるいは下回る場合、抗TNF治療に対する対象の応答性または非応答性を予測する、あるいは再試験の理由となると考えられる、遺伝子の発現レベル、または別の遺伝子の発現レベルに対する遺伝子の発現レベルの割合である。したがって、本明細書に記載する方法(および組成物)に従い、遺伝子(例えば、表1に示す遺伝子)の基準発現レベルを、それより上回る、または下回るレベルが抗TNF治療に対する対象の応答性または非応答性を予測するカットオフ値として特定する。抗TNF治療応答プロファイルは、全体として(プロファイルのすべての遺伝子の発現レベル)、一部において(プロファイル内の遺伝子(例えば、8または24の遺伝子)の特定の集合体またはグループ)、または各遺伝子に基づいて解釈することができることを理解されたい。
いくつかのカットオフ値は、臨床相関が、カットオフのいずれかの側における値の範囲にわたって依然として有意のままでありうるという点で、絶対的ではないが、特定の試料タイプの遺伝子の発現レベルの最適なカットオフ値(例えば異なるHスコア)を選択することが可能である。本明細書に記載の方法に使用するために判定されたカットオフ値は、例えば、公開された発現レベルの範囲と比較することができるが、使用する手順および患者集団に対して個別化することができる。最適なカットオフ値における改善は、使用する統計法の高度化、および異なる遺伝子および試料タイプの参考レベル値を判定するために使用する試料の数および源によって判定することができることを理解される。したがって、確立したカットオフ値を、手順または集団分布における定期的な再評価または変化に基づいて上下に調節することができる。
1つ以上の遺伝子の基準発現レベルは、様々な方法によって決定することができる。基準ベルを、例えば、健康な、抗TNF治療に対して応答する、または抗TNF治療に対して応答しない対象(例えば、患者)集団における関心対象の遺伝子の発現レベルの比較により決定することができる。これは、例えば、ヒストグラム分析により達成することができ、その分析では、患者全体のコホートがグラフで示され、第1の軸は、遺伝子の発現レベルを示し、第2の軸は、対象の試料が所与量において1つ以上の発現レベルを含む、コホートの対象の数を示す。次いで、遺伝子の基準発現レベルの決定は、これらの個別のグループを最も良く区別する量に基づき行うことができる。基準レベルは、すべての対象に均一に適用可能な単一の数であるか、または基準レベルは、対象の特定の亜母集団に従い異なり得る。例えば、高齢の対象は、同一の代謝異常に対して若い対象と異なる基準レベルを有し得る。また、より進行した(例えば、抗TNF治療により治療可能な疾患のより進行した病状)疾患を有する対象は、より軽度な病状を有する対象と異なる基準レベルを有し得る。
1つ以上の遺伝子の基準発現レベルを決定する方法を、添付の実施例に詳細に記載する。
対象が抗TNF治療に対して応答する、または応答しないことを予測した後、医療実践者(例えば、医師)は、対象に対する適切な治療法(例えば、それぞれ、抗TNF治療または非抗TNF治療)を選択することができる。対象に対する治療を選択するステップは、例えば、(i)薬剤の処方箋を出す、(ii)薬剤を対象に与える(しかし、必ずしも投与することではない)(例えば、患者が診療所にいる間に処方薬のサンプルを患者に渡す)、(iii)提案または推奨した治療薬(例えば、抗TNF治療または非抗TNF治療)に関する患者へのコミュニケーション(口頭、文面(処方箋以外)、または電子(eメール、安全サイトへの公表)、または(iv)対象に対する適切な治療薬の決定および例えば、患者の記録目的で、他の医療従事者へ情報を知らせることであり得る。後述の(iv)は、例えば、異なる医療実践者によって1つ以上の治療剤が患者に投与される場合に有用であり得る。
抗TNF応答プロファイルは、電子形式(例えば、コンピュータまたはDVD、CDまたはフロッピー(登録商標)ディスク等の他の電気(コンピューターが読み取り可能な)媒体上に記録される患者記録)または書面形式であってもよいことが理解される。抗TNF応答プロファイルは、複数(例えば、2、3、4,5、10、20、30、50、または100、あるいはそれ以上)の対象(例えば、ヒト患者)の情報を含むことができる。そのような複数の対象応答プロファイルを、例えば対象コホートの特定の特徴の分析(例えば、統計分析)に使用することができる。
対象が抗TNF治療に応答する、または応答しないことを予測した後、医療実践者(例えば、医師)は、適切な治療薬を対象に投与することができる(例えば、それぞれ、抗TNF治療または非抗TNF治療)。抗TNF抗体または溶解性のTNF受容体等の抗TNF治療を投与する方法は、当該技術において周知であり、例えば、米国特許第5,656,272号、第6,193,969号、第5,919,452号に記載され、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。同様に、溶解性リンホトキシンベータ受容体または抗CD20抗体等の非抗TNF治療を投与する方法は、当該技術において周知であり、例えば、米国特許第6,403,087号、第5,925,351号、第6,896,885号、および第7,060,667号に記載され、それらのそれぞれの開示は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載する任意の治療(例えば、抗TNF剤を含む治療、または抗TNF治療を含まない治療)は、1つ以上の付加的な治療剤を含むことができることが理解される。つまり、本明細書に記載する任意の治療には、本明細書に記載の1つ以上の非抗TNF剤が挙げられるが、これらに限定されない、1つ以上の付加的治療剤と共投与する(組み合わせて投与する)ことができる。例えば、抗TNF剤を含む治療は、1つ以上の抗TNF剤(例えば、溶解性TNF受容体および抗TNF抗体)を含むことができる。抗TNF剤を含む治療は、例えば、メトトレキサート(MTX)等の1つ以上の非抗TNF剤を含むこともできる。同様に、非抗TNF治療は、2つ以上の非抗TNF剤、例えば、TWEAK阻害剤およびIL−6阻害剤、またはIL−6阻害剤およびMTXを含むことができる。さらに、本明細書に記載するいかなる治療も、例えば、疼痛、吐き気、および/または抗TNF剤または非抗TNF治療を含む治療の1つ以上の副作用を治療するための1つ以上の薬剤を含むことができる。
併用療法(例えば、抗TNF剤または非抗TNF治療を含む治療、および1つ以上の付加的な治療剤の共投与)は、例えば、同時または連続的であってもよい。例えば、抗TNF剤および1つ以上の付加的治療剤を、同時に投与することができる、または、まず、最初に抗TNF剤を投与し、次の時間に1つ以上の付加的治療剤を投与することができる。いくつかの実施形態において、まず最初に1つ以上の付加的治療剤を投与し、次の時間に抗TNF剤を投与することができる。
抗TNF治療に対して応答すると予測された対象が、事前に1つ以上の非抗TNF治療を投与されている場合において、抗TNF剤を含む治療によって、以前または現在投与される治療を置き換えるまたは増強することができる。例えば、抗TNF剤を含む治療で治療する時点で、1つの非抗TNF治療の投与を中断または減少、例えば低レベルで投与することができる。以前の治療の投与を、抗TNF剤を含む治療が投与される間、維持することができる。いくつかの実施形態において、以前の治療を、抗TNF剤を含む治療のレベルが治療効果を提供するのに十分なレベルに達するまで維持することができる。
他の実施形態において、対象を第1の事前選択した結果、例えば、抗TNF剤を含む治療によって治療可能な疾患の1つ以上の症状、例えば、本明細書に記載する抗TNF剤を含む治療によって治療可能な関節リウマチまたは任意の他の疾患における改善に対して監視することができる。いくつかの実施形態において、第1の事前選択した結果が認められたときに、抗TNF剤を含む治療での治療を減少または中止することができる。いくつかの実施形態において、次に、抗TNF剤を含む治療での治療を中止した後に、第2の事前選択した結果、例えば、抗TNF剤によって治療可能な疾患の悪化(例えば、症状の悪化)に対して対象を監視することができる。第2の事前選択した結果が認められたときに、対象への抗TNF剤を含む治療の投与を復帰または増大することができる、もしくは、第1の治療の投与を復帰することができる、もしくは、対象に、抗TNF剤を含む治療または増大した量の抗TNF剤を含む治療の両方、および第1の治療法を投与することができる。
アレイおよびキット
核酸アレイ、および核酸アレイを含むキットは、例えば、遺伝子発現レベルを検出(および/または測定)する、または1つ以上のSNP遺伝子型の存在を検出する上で有用である。キットおよび組成物は、抗TNF治療に対する対象の応答性を予測するのに有用でもある。
核酸アレイは、表1に示す少なくとも2つ(例えば、それぞれ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも22、または少なくとも24)の遺伝子のそれぞれ、または表2〜4または13に示す少なくとも2つのSNP遺伝子型にハイブリダイズする、少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも22、または少なくとも24)のポリヌクレオチドを含むことができる。ポリヌクレオチドは、例えば、表1に示す遺伝子のコード配列または非コード配列(例えば、エクソン、イントロン、または調節配列の5′または3′)を含むことができる。ポリヌクレオチドは、表1に示す遺伝子または表2〜4または13に示す遺伝子のセンス鎖配列またはコード配列のアンチセンス鎖を含むことができる。ポリヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖、および様々な長さであってもよい。いくつかの実施形態において、(例えば、表1に示す)遺伝子または(例えば、表2〜4または13に示す)SNP遺伝子型にハイブリダイズするポリヌクレオチドの一本鎖の長さは、約6つのヌクレオチド(例えば、約7つのヌクレオチド、約8つのヌクレオチド、約9つのヌクレオチド、約10のヌクレオチド、約12のヌクレオチド、約13のヌクレオチド、約14のヌクレオチド、約15のヌクレオチド、約20のヌクレオチド、約25のヌクレオチド、約30のヌクレオチド、約35のヌクレオチド、約40のヌクレオチド、約50のヌクレオチド、約75のヌクレオチド、約100のヌクレオチド、または約150、もしくはそれ以上のヌクレオチド)であり得る。より長いポリヌクレオチドは、しばしば、より高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を可能にする。ポリヌクレオチドは、DNA、RNA、修飾DNAまたはRNA、もしくはハイブリッドであってもよく、核酸は、デオキシリボヌクレオチドおよびリボヌクレオチドの任意の組み合わせ、およびウラシル、アデニン、チミン、シトシン、およびグアニンの任意の組み合わせ、ならびにイノシン、キサンチン、およびヒポキサンチン等の他の塩基を含む。
ポリヌクレオチドアレイは、固体支持体、例えば、不溶性である多孔または無孔材料に結合させることができる。基質は、様々な方法、例えば、共有または非共有結合で支持体に付随させることができる。
支持体は、天然または合成材料、有機または無機材料で構成され得る。ポリヌクレオチド配列が結合(5′または3′端部結合のいずれか)する固体支持体の構成は、一般的に、結合方法(例えば、共有結合)によって異なる。適切な固体支持体には、プラスチック、樹脂、多糖類、シリカまたはシリカベースの材料、機能性ガラス、変性シリコン、炭素、金属、無機ガラス、膜、ナイロン、天然繊維(シルク、ウール、およびコットン等)、または高分子が挙げられるが、これらに限定されない。固体支持体を含む材料は、ポリヌクレオチドの結合に使用する、カルボキシ、アミノ、またはヒドロキシル基等の反応基を有することができる。高分子固体支持体は、例えば、ポリスチレン、ポリエチレングリコールテトラフタル酸、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム天然ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、(ポリ)テトラフルオロエチレン、(ポリ)フッ化ビニリデン、ポリカーボネート、またはポリメチルペンテンを含むことができる(例えば、参照することにより、本明細書にその全体が組み込まれる、米国特許第5,427,779号を参照)。あるいは、ポリヌクレオチド配列は、そのような官能基を使用せずに固体支持体に結合することができる。
アレイ上の(複数のポリヌクレオチドの)それぞれのポリヌクレオチドは、それぞれのポリヌクレオチドをその位置で確認することができるように、あらかじめ決定された位置に固定することができる。本明細書に記載する方法およびキットに使用する例示的ポリヌクレオチドアレイは、例えば、米国特許第6,197,599号、第5,902,723号、および第5,871,928号に記載され、それらのそれぞれの開示は、参照することにより、本明細書にその全体が組み込まれる。
本明細書に記載するアレイのいずれかのいくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドのアレイは、100,000未満(例えば、90,000未満、80,000未満、70,000未満、60,000未満、50,000未満、40,000未満、30,000未満、20,000未満、15,000未満、10,000未満、5,000未満、4,000未満、3,000未満、2,000未満、1,500未満、1,000未満、750未満、500未満、200未満、100未満、または50未満)の異なるポリヌクレオチドを有することができる。
ポリヌクレオチドアレイは、固体支持体の粒子に接合することができる。適切な固体支持体の粒子の多くは、当該技術において周知であり、例えば、Luminex(登録商標)タイプのコード化された粒子、磁気粒子、およびガラス粒子等の粒子を例示的に含む。
使用可能な例示的粒子は、様々なサイズおよび物理特性を有することができる。粒子を特定の実験フォーマットに有用な様々な特定を有するように選択することができる。例えば、粒子を所望粘度の溶液に懸濁されたままか、または所望粘度の溶液中に容易に沈殿するように選択することができる。粒子を、例えば、適切なタグ結合材料、磁気分離の常磁性等による分離のための精製タグを含むことによって試料成分からの容易な分離のために選択することができる。
いくつかの実施形態において、コード化された粒子を使用する。それぞれの粒子は固有のコード(バーコード、発光コード、蛍光コード、核酸コード等)を含む。コード化を使用して、単一の生体試料内の異なる核酸を評価するために粒子を提供することができる。コードは、(例えば、粒子内部に)組み込まれる、またはそうでなければ、ハイブリダイゼーションおよび分析を通して安定する方法で粒子に結合される。コードは、粒子およびそこに固定された捕獲プローブを特定するために、蛍光特性、色、形状、サイズ、重量、光放射、量子ドット放出等による、ホログラフィックコード化等の任意の検出可能な方法により提供することができる。コード化は、別の粒子に存在する割合と異なる1つの粒子内の2つ以上の染料の割合であってもよい。例えば、粒子を光学タグ、化学タグ、物理タグ、または電気タグを使用してコード化し得る。そのようなコード技術の例は、光学バーコード蛍光染料または他の方法である。いくつかの実施形態において、粒子コードは、核酸、例えば、一本鎖核酸である。
コード化を使用して、特定の粒子上の(検体核酸に対応する)ポリヌクレオチドを特定し、したがって、評価される検体核酸(例えば、生体試料からのSNP遺伝子型またはmRNA)の存在または量を決定することができる限り、異なるコード化された粒子を使用して、複数の核酸(例えば、SNP遺伝子型またはmRNA)を同時に検出または測定することができる。試料は、複数のそのようなコード粒子と接触することができる。粒子を、例えば、蛍光スキャナーを使用して評価するとき、粒子コードは、粒子に関連した無傷の基質の修正を評価するために使用する任意のプローブからの粒子に関連する蛍光であるとして解読される。
1つの例示的プラットフォームは、特定の捕獲プローブが固定される粒子セットのそれぞれの成員を識別する手段として、高分子粒子に含浸された染料の混合物を使用する。別のプラットフォームは、ホログラフィックバーコードを使用して、円筒状のガラス粒子を識別する。例えば、Chandlerら(米国特許第5,981,180号)は、異なる粒子タイプが、高分子粒子に含浸された2つ以上の蛍光染料の様々な割合の混合物によってコード化される粒子ベースのシステムを記載する。Soini(米国特許第5,028,545号)は、粒子の識別に時間分解蛍光を使用する粒子ベースの多重アッセイシステムを記載する。Fulwyler(米国特許第4,499,052号)は、色および/またはサイズによって区別された粒子を使用する例示的方法を記載する。米国特許第2004−0179267号、第2004−0132205号、第2004−0130786号、第2004−0130761号、第2004−0126875号、第2004−0125424号、および第2004−0075907号は、ホログラフィックバーコードによってコード化された例示的粒子を記載する。
米国特許第6,916,661号は、粒子にコードを提供する染料を有するナノ粒子に付随する高分子マイクロ粒子を記載する。高分子マイクロ粒子は、1ミリメートルの直径、例えば、直径が約0.1〜約1,000マイクロメートルの範囲の大きさ、例えば、3〜25μmまたは約6〜12μmを有することができる。ナノ粒子は、例えば、約1ナノメートル(nm)〜約100,000nmの直径、例えば、約10〜1,000nmまたは200〜500nmを有することができる。
本明細書に記載する核酸アレイのいずれかを含むキットも提供される。キットは、生体試料中の1つ以上の遺伝子レベルを検出および/または測定するための説明書、または1つ以上SNP遺伝子型(例えば、表2〜4または13に示す1つ以上SNP遺伝子型)を検出するための説明書を任意に含むことができる。
キットは、例えば、対照生体試料またはアレイの核酸プローブによって認識される1つ以上のアンプリコンの既知量を含む対照標識アンプリコンセットを任意に含むことができる。いくつかの実施例において、対照は、抗TNF治療に対する応答を示す1つ以上の遺伝子の発現レベルの範囲を含む、挿入物(例えば、紙の折り込み、もしくは、CD、DVDまたはフロッピー(登録商標)ディスク等の電気媒体)であってもよい。
いくつかの実施形態において、キットは、生体試料を処理するための1つ以上の試薬を含むことができる。例えば、キットは、mRNAまたはゲノムDNAを生体試料から単離するための試薬、および/または単離させたmRNA(例えば、逆転写酵素、逆転写酵素またはPCR増幅のためのプライマー、あるいはdNTP)および/またはゲノムDNAを増幅させるための試薬を含むことができる。キットは、mRNA、mRNAアンプリコン、ゲノムDNA、またはDNAアンプリコンを検出可能に標識化するための1つ以上の試薬を任意に含むこともでき、それらの試薬は、例えば、DNAポリメラーゼのクレノウ断片等の酵素、T4ポリヌクレオチドキナーゼ、1つ以上の検出可能に標識化されたdNTP、または検出可能に標識化されたリン酸ATP(例えば、33P−ATP)を含むことができる。
いくつかの実施形態において、キットは、例えば、マイクロアレイ分析または発現プロファイルの結果を分析するためのソフトウエアパッケージを含むことができる。
キットは、本明細書に記載する遺伝子のいずれかのタンパク質発現を検出するための1つ以上の抗体を含むこともできる。例えば、キットは、表1に示す遺伝子のいずれかによってコード化される1つ以上のタンパク質に特異的に結合することが可能な複数の抗体、および任意に、1つ以上のタンパク質および/または複数の抗体の少なくとも1つの抗体に結合することが可能な検出可能に標識化された抗体を含む検出抗体を検出するための説明書を含む(または、いくつかの場合では、それらから成る)ことができる。いくつかの実施形態において、キットは、表1に示す遺伝子によってコード化される、少なくとも2つ(例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23または24)のタンパク質を認識する抗体を含むことができる。
本明細書に記載するキットは、アレイによって検出可能な1つ以上の遺伝子の発現レベル、または1つ以上のSNP遺伝子型の存在が、対象が抗TNF治療に対して応答することを予測する場合の抗TNF治療を投与するための説明書を任意に含むこともできる。キットは、アレイによって検出可能な1つ以上遺伝子の発現レベル、または1つ以上のSNP遺伝子型の存在が、対象が抗TNF治療に対して応答しないことを予測する場合の様々な非抗TNF治療を投与するための説明書を含むことができる。
以下は、本発明の実施の実施例である。これらは、決して本発明の範囲を制限するものと解釈しない。
実施例1 材料および方法
遺伝子分析法:臨床データ:ベースラインの109人の患者、および14週目の104人の患者に関してDAS28スコアを得た。ベースラインおよび14週目におけるDAS28スコアの差異を、抗TNF治療に対する応答を測定するために計算した。表5に、ベースライン(DAS_v1)および14週目(DAS_v3)におけるDAS28スコア、およびこれらのスコアの差異(ΔDAS_v1_v3:DAS_v1−DAS_v3、正数のΔDAS_v1_v3は、抗TNF治療に対する良好な応答を示す)の記述統計を記載する。ΔDAS_v1_v3を従属変数として使用し、SNPマーカーと抗TNF治療に対する応答/非応答との関連を評価した。
「歪度」および「尖度」は、分布の正規性を測定する。尖度は、確率分布の「峰性」である。歪度は、中心ピークから離れた確率分布の偏りである。表5の値の歪度および尖度は、低く、DAS28値およびΔDAS28値が正規分布されていることを示す。
遺伝子型判定法:標準的な方法により、ゲノムDNAを全血の白血球から精製した。全ゲノムにわたる関連研究では、約750ngのゲノムDNAを使用して、Illumina(登録商標)HumanHap300 BeadChip(Illumina(登録商標)、San Diego)上のそれぞれの試料を遺伝子型判定した。Illumina(登録商標)Infinum2アッセイマニュアルに従って、試料を処理した。簡潔に述べると、それぞれの試料を適切なハイブリダイゼーションバッファー中で全ゲノム増幅、断片化、沈殿、および再懸濁した。変性試料を、調製したHumanHap300 BeadChips上で48℃で16時間ハイブリダイズした。ハイブリダイゼーション後、BeadChipsを単一塩基伸長反応のために処理し、Illumina(登録商標)Bead Array Reader上で染色し画像化した。それぞれの試料に関して得られた正規化ビード強度データを、蛍光強度を単一ヌクレオチド多型(SNP)遺伝子型に変換するIllumina(登録商標)Beadstudio 2.0ソフトウエアにロードした。
SNPマーカーの品質を保証し、推定関連の可能性を低減するために、関連研究を実行する前に、データクリーニング手順を317,000個すべてのSNPに実施した。それぞれの染色体におけるSNP数の分布を表6に示す。主なクリーニング方法は、それぞれのマーカーの3つの検査を含む。Rソフトウエアパッケージ(バージョン2.2.1)を使用して、すべての計算を実行した。
1)コール率(つまり、対象の比率を特定のSNPマーカーに関して遺伝子型判定した、またはSNPの比率を特定の対象に関して遺伝子型判定した)を、DNA試料およびSNPマーカーが良質であるかどうかを保証するために計算した。不良なDNA試料およびSNPマーカーは、その後の統計分析に使用しなかった。
2)研究対象がそれぞれのマーカー遺伝子座における任意交配集団から確実に得られるようにハーディ・ワインベルグ平衡(HWE)点検を使用した。フィッシャーの直接確率法を、HWEp−値の試験に適用する。p=0.001を閾値として使用し、SNPマーカーがHWE試験に失敗したかどうかを測定した。
3)SNPマーカーは、2つの対立遺伝子および3つの遺伝子型を含み得る。統計分析のために、集団レベルにおいて、確実にマーカーが十分な変動を有する(つまり、遺伝子型群に十分な対象がある)ように、マイナーアレル頻度(MAF)を計算した。
分散分析(ANOVA)モデルを、SNPマーカーと抗TNF治療に対する応答との関連(つまり、ΔDAS_v1_v3)を評価するために実行した。ΔDAS_v1_v3の表現型の平均をSNPマーカーの異なる遺伝子型と比較した。本研究には、317,000以上の試験を含んだため、複数の試験の問題を考慮に入れるため置換試験を実行した。調整されたゲノムワイドp値を得るために、表現値を無作為にシャッフルして、ゲノム型と遺伝子型との関連を絶った。全体の分析をシャッフルしたデータで繰り返した。したがって、シャッフルしたデータは、帰無仮説を表した。最小p値をN=1,000置換反復から得た。関連に対する経験的p値(または置換p値)を、以下の方程式で得た。
。
実施例2 遺伝子データ
ANOVAモデルからの317,000個の単一ヌクレオチド多型(SNP)のp値を22個の染色体に対してプロットした(図1)。x軸は、染色体1から22を示し、y軸は−ログ10(p値)を示す。それぞれの青い点は、関連に対するp値を示す。10−5および10−7有意レベルを示す2つのx軸に平行な線をプロット内に描いた。10−5と10−7との間のp値を、星印を使用してプロットした。
それぞれのSNP(表7Aおよび7B)については、遺伝子型判定試験を実行し、患者の抗TNF治療に対する応答を予測することができる。負数または低いΔDAS_v1_v3に対応する遺伝子型は、抗TNF治療に対する非応答を予測するものである。正数または高いΔDAS_v1_v3に対応する遺伝子型は、抗TNFに対する応答を予測するものである。例えば、SNP rs7046653では、AA遺伝子型は、試料に対する不良な応答に関連するが、GG遺伝子型は、良好な応答に関連する。SNPのほぼすべては、遺伝子形質の相加的モデルを呈し、個別の対立遺伝子のそれぞれの複写は、抗TNF治療に対する応答を増加または減少させ、ヘテロ接合体は中程度の応答を示す。この相加的遺伝子形質の例外は、染色体8上のSNPである。これらのSNPでは、ヘテロ接合遺伝子型は、ホモ接合体のいずれかよりもさらに極端な表現型に関連する。
Chr.は、染色体位置を指す。
SNPは、SNP識別子を指す。
平均は、異なる遺伝子型のΔDAS_v1_v3の遺伝子型平均値を指す。
標準誤差は、遺伝子型平均の標準誤差を指す。
ΔDAS_v1_v3の負数平均は、抗TNF治療に対する非応答を示す。
Perm.は、置換試験のp値を指す。
Chr.は、染色体位置を指す。
SNPは、SNP識別子を指す。
平均は、異なる遺伝子型のΔDAS_v1_v3の遺伝子型平均値を指す。
標準誤差は、遺伝子型平均の標準誤差を指す。
ΔDAS_v1_v3の負数平均は、抗TNF治療に対する非応答を示す。
Perm.は、置換試験のp値を指す。
ここに示す遺伝子型データすべては、Illumina(登録商標)Beadstation上の対立遺伝子特異的増幅を使用して得た。
実施例3.遺伝子データ
方法
患者. RAおよび全身性エリテマトーデス(SLE)の両方におけるバイオマーカー開発のための新技術の使用を探求するために、自己免疫バイオマーカー協業ネットワーク(ABCoN)が設立された。ABCoN関節リウマチコホートには、あらかじめ3つの使用可能な抗TNF剤の有効性の評価を受けた116人の活性RA患者が含まれる。RAにおける抗TNF治療に対する応答を調査するために、血液試料、検査および臨床データをベースライン(抗TNF治療前)、治療後6週目、3ヶ月目、6ヶ月目、および1年目で収集した。DNA、RNA、末梢血液細胞、プラズマ、血清、および尿を、それぞれの研究訪問時に得た。すべての患者は、RAのACR1987改正基準を満たし、書面のインフォームドコンセントを提示した。研究プロトコルは、現地の倫理委員会によって承認された。116人の患者のうち、102人の対象は、遺伝子型判定用にDNA試料を提供した。
有効性測定. 疾患の重症度を、28関節数およびC応答性タンパク質を含む疾患活動性スコアであるDAS28スコアを使用して評価した(Prevoo et al. (1995) Arthritis and rheumatism 38:44−48)。DAS28は、ベースライン、6週目、およびの14週目の3回の時点で測定された。この2つの尺度は、抗TNF治療の有効性を評価すると考えられている。まず、疾患活動性における相対的改善を、ベースラインおよび14週目のDAS28スコアを使用して、それぞれの患者で計算した。
relDAS28は、連続的尺度を有し、ほぼ正規である。次に、他所で発行されたEULARの説明に従い(van Gestel et al. (1998) Arthritis and rheumatism 41:1854−1850)、患者を、良好な応答者、中程度の応答者、または非応答者として、14週目のDAS28(ΔDAS28)値およびDAS28値における個別の変化量を使用して分類する(van Gestel et al.,(上記))。簡潔に述べると、良好な応答者は、ΔDAS28≧1.2、および14週目におけるDAS28≦3.2の場合に分類され、(ΔDAS28≧1.2および、14週目におけるDAS28>3.2)または(0.6<ΔDAS28≦1.2、および14週目におけるDAS28≦5.1)を有する患者は、中程度の応答者である。患者がこれらのカテゴリーのいずれかにも当てはまらない場合は、患者は、非応答者として分類される(van Gestel et al.,(上記))。
遺伝子型判定および質管理. 患者のゲノムDNAは、基準プロトコルを使用して末梢血液から抽出した。102人の抗TNF治療を受けた患者の317,000の単一ヌクレオチド多型(SNP)を、Illumina Infinium 2アッセイマニュアル(Illumina社)に従い、Illumina BeadstationおよびIllumina HAP300チップを使用して遺伝子判定した(Duerr et al. (2006) Science 314:1461−1463)。HAP300チップは、常染色体のすべてにわたり、平均で、10キロベース毎のSNPを含み、ヨーロッパ系の集団における約87%の一般的な遺伝的変異を調べる(Pe’er et al. (2006) Nat Genet 38: 663−667)。
SNAPマーカーの品質を保証し、誤った関連の可能性を低減するために、関連試験を実行する前に、品質管理手順を317,000SNPのそれぞれに実施した。SNPのセットを遺伝子型コール率(≧95)、微動対立遺伝子頻度(MAF≧0.05)でフィルターした。ハーディ・ワインベルグ平衡(HWE)を、直接試験を使用して個別のSNPに対して計算した。本原稿で報告されたSNPのすべては、HWEp値>0.001を有する。フィルター後後、283,348の多型SNPを染色体1〜染色体22で分析した。フィルターしたSNPの平均コール率は、99.5%であった。遺伝子型を有さない患者の割合が5%を上回る、または患者のDNA試料中に汚染の可能性の兆候があった場合に、その患者は排除された。
統計分析. SNPマーカーと抗TNF治療に対する応答との関連を2つの段階で評価した。我々の分析の第1段階では、連続従属変数としてrelDAS28を使用し、関連性を評価した。我々の研究におけるサンプルサイズが比較的小さいため、従属変数の連続尺度は、カテゴリー変数よりも検出力を有する。直線回帰を実行し、相加的遺伝子効果モデルに照らして、個別のSNPマーカーと抗TNF治療(つまり、relDAS28)に対する応答との関連性を評価した。t統計を回帰から得、抗TNF治療(つまり、relDAS28)に対する応答との関連性を評価するために使用した。t統計は、ロバストであり、したがって、従属変数の正規性からの一部の逸脱は許容可能である。本研究に283,348以上の試験が含まれたため、それぞれの染色体の複数の試験を考慮に入れるため置換試験を実行した。置換試験は、従属変数の正規性からのほんのわずかな逸脱も対処することができる。調整されたp値を得るために、表現値を無作為にシャッフルして、表現型とゲノム型との関連を絶った。全体の分析をシャッフルしたデータで繰り返し、したがって、シャッフルされたデータは、帰無仮説を表す。1,000の最小p値を、個別の染色体上のSNP全体に対するN=1,000置換反復のそれぞれから得た。
第2段階の分析では、一つの離散従属変数である抗TNF治療に対する応答状況(つまり、非応答者対良好な応答者)を使用して、第1段階から選択されたSNPとの関連性を評価した。非応答者になる確率を、相加的遺伝子効果モデルをによりロジスティック回帰を使用してモデル化した。特に規定がないかぎり、統計分析のすべての計算をRソフトウエアパッケージ(バージョン2.2.1)を使用して実行した。
集団混合(つまり、2つ以上の亜母集団からの対象の試料標本)は、遺伝子研究における一貫性のない結果および誤った関連性の主な原因として認識されている(Deng et al. (2001) Genetics 159: 1319−1323およびSeldin et al. (2008) PLoS genetics 4:e5)。米国の人口は、遺伝的に混合されている。自己申告の民族データは、本研究に記録されたが、それは不完全であり、不正確であり得る。血統に従って個人を正確に分類し、任意の血縁がある可能性の個人を除外するために、102人の対象に対するペアワイズ状態同一性(IBS)の距離を計算し、PlinkソフトウエアのゲノムワイドSNPマーカー(バージョン1.00、Shaum Purcellら、ヒト遺伝子研究センター(CHGR)、マサチューセッツ総合病院(MGH)、ならびに、ハーバード大学ブロード研究所およびマサチューセッツ工科大学(MIT)))を使用して、その後の完全連結凝集クラスタリングおよび多次元尺度構成法を実行した。クラスタリングデータをプロットし、主な集団分割を特定した。データセットから異常値を除外するのに加えて、亜母集団(南欧および北欧人)からの潜在的影響を全ゲノムにわたるSNPデータでEIGENSTRATプログラムを使用してさらに評価した。(Price et al. (2006) Nat Genet 38:904−909)。上位10個の主成分(PC)を得た。上位主成分と表現型との相関分析(delDAS28および抗TNFに対する2つに分かれた応答状況)を実行して、個人における表現型の差異が集団層化によるものであったかどうかを検出した。これらの主成分における試料の広がりが、単に集団層化によるものであった場合、すべての試料をこれらの主成分においてゼロ値を有するようにさせて除去することができる。次いで、修正した主成分を元の遺伝子型空間に循環させて戻すことで、「仮想」遺伝子型を得ることができる。選択したSNPと抗TNF治療に対する応答状況(つまり、非応答者対良好な応答者)との関連性に対して、Pearsonのカイ二乗試験を実施した。
結果
患者の特徴. 102人の完全な遺伝子型および表現型データを有する活性RA患者の中で、自己申告された血統には、83人のヨーロッパ人、4人のアジア人、3人のアフリカ系アメリカ人、ならびにラテン系と報告された3人の対象が含まれた。9人の患者は、民族に対する情報が不明である。連結凝集クラスタリングおよび多次元尺度構成法は、主にヨーロッパ人の祖先を有する89人の患者を特定し(図2)、そのうち83人は、白人として自己報告し、6人は、民族データが不明であった。これらの89人の患者をその後の関連分析に使用した。
89人の患者のベースラインの特徴を表8に要約する。診断時において、彼らは、47±14(平均±標準偏差)歳であり、疾患期間は、8±9年間であり、75%は女性であり、15%は、習慣的な喫煙者であり、ベースラインにおける平均血清CRPレベル(mg/dl)は、1.7(標準偏差.=2.0)であった。平均すると、ベースライン(抗TNF治療前)におけるDAS28は、5.22(標準偏差.=0.80)であり、RA疾患活動がほとんどの患者で高いことを示す(van Gestel et al.,(上記))。54人の対象をエタネルセプトで治療し、37人をインフリキシマブで治療し、25人をアダリムマブで治療した。
全ゲノムにわたる関連研究:第1段階分析. GWA分析を実行し、相加的遺伝子モデルを使用して、283,348個の多型SNPとDAS28(relDAS28)における相対変化との関連性を試験した。回帰モデルにおける主成分は、relDAS28と有意に相関しなかった(つまり、個人における主な表現型の差異が集団の階層化によるものでなかった)ため、さらに調整しなかった(表9)。
全ゲノムにわたる関連性に対するp値の染色体上の分布を図3に示す。複数の試験の問題に対処するため、全染色体にわたる置換試験を実施した。16個のSNPが、正確な有意レベルを得るための置換試験後に、有意(置換絶対p≦0.05)またはぎりぎり有意(0.05<置換絶対p≦0.1)に留まる。p値をこれらの16個のSNPの注釈情報とともに表10に示す。
これらの16のSNPのうち、4つは遺伝子内に位置し、1つは、3′UTRに位置し、11は遺伝子の隣接領域に位置する。これらのSNPのすべては、一般的な多型である(微動対立遺伝子頻度>0.1)。表10に加え、relDAS28p値≦0.01を有する2985のSNPのデータを表9に表す。Illumina注釈ファイル「HumanHap317K_geneannotation.txt」を、UCSCゲノムブラウザと共に使用して、SNP詳細を注釈した(Kent et al. (2002) Genome Res 12:996−1006)。
これらの主要な関連性のなかで、rs6028945マーカー(約500kbの染色体20上のMAFB遺伝子座の3′)は、DAS28における相対変化が連続変数と考えられるときに、わずかに最強の関連(p=0.003訂正)であり、MAFB領域の第2のマーカーである、rs6071980も、関連性の兆候(p=0.005訂正)を示す。同様に、関連性のマルチマーカーの兆候は、パラオキシナーゼ1遺伝子(PON1)、ならびにインターフェロンカッパ(IFNK)、MOBKL2B、およびC9orf72遺伝子座位を含む染色体9の領域内のマーカーで見られる。いくらかの関連性の兆候を示す他の遺伝子座位には、1p22.2におけるグアニル酸ヌクレオチド結合タンパク質(GBP6)、chr2におけるLAG1(寿命安定ホモログ6、LASS6)、20p11.21におけるシスタチンD(CST5)、4p14におけるセンタウリンデルタ1(CENTD1)、クエーキングホモログ、および6q26−q27におけるKHドメインRNA結合(QK1)が挙げられる(表2)。xxxxx
SNPと抗TNF治療に対する応答との関連:第2段階分析. EULARの基準に従い(van Gestel,(上記))、研究中の89人の患者を、ベースラインDAS28および14週目のDAS28における変化を使用して、3つのグループ(23人は非応答者、31人は、良好な応答者、35人は中程度の応答者)に分類することができる。対立遺伝子頻度を、フィッシャーの直接確率検定を使用して非応答者と良好な応答者とを比較した(Fisher (1922) Journal of the Royal Statistical Society 85: 87−94)。表10の最後の2つの列は、抗TNF治療に対する非応答状況のフィッシャーの直接p値およびオッズ率(OR)を95%の信頼区間(CI)とともに表示する。これらの95%のICは非常に幅広く、本研究の小さなサンプルサイズ(つまり、23人の非応答者対31人の良好な応答者)を反映することに留意されたい。主な主要成分は、良好な応答者対非応答者の状況を予測しないと思われた(図4Aおよび4B)。サンプルサイズがかなり小さいため(23人非応答者に対し31人の応答者)、亜母集団による小さい効果が2x2の表の予測に大きな影響を与え得る。したがって、EIGENSTRATを使用して調整されたカイ二乗p値を与えるように、亜母集団構造をさらに調整した。表10に示すように、これらの調節されたカイ二乗p値は、一般的にフィッシャーの直接試験のp値よりも大きい。
候補遺伝子におけるSNP Illumina HapMap300チップに存在するマーカーのうち、既に4つのTNF応答とのSNP関連が候補遺伝子研究において報告されている。IL10におけるrs1800896(Padyukov et al. (2003) Ann Rheum Dis 62:526−529およびTurner et al. (1997) Eur J Immunogenet 24:1−8)、インターロイキン1受容体拮抗薬(IL1RN)におけるrs419598(Marotte et al. (2006) Ann Rheum Dis 65:342−347)、LTAにおけるrs1041981(Kang et al. (2005) Rheumatology (Oxford) 44:547−552、Criswell et al. (2004) Arthritis and rheumatism 50: 2750−2756、およびKoss et al. (2000) Genes Immun 1: 185−190)、およびTNFRSF1Aにおけるrs4149570(Criswell et al., (上記))である。これらのマーカーを増加した事前確率を考慮して個別に評価した。本研究では、rs1800896のみが、関連の兆候を示し、delDAS28に対して0.0132のp値(未修正)、および抗TNF治療に対する応答状況に対して0.0183のp値(階層化のためのみに修正)であった。
実施例4 RA患者からの全血遺伝子発現プロファイルは、抗TNF治療に対する非応答を予測する
患者の臨床評価. 米国リウマチ学会(ACR)基準を満たす活性疾患を有し、以前に抗TNF剤が未投与であったヒト患者が本研究に登録した。抗TNF治療を開始する116人の患者(54人はエタネルセプト、25人はアダリムマブ、37人はインフリキシマブ)は、本研究に同意した。臨床データおよびベースライン遺伝子発現プロファイルは、これらの患者のうちの75人に使用可能であった。試験対象患者の基準は、18歳以上、1987ACR基準を満たしている、少なくとも6箇所の関節腫脹の疾患活動性、以前に6ヶ月の期間抗TNF投薬にさらされたことがないことである。我々の研究の除外基準は、本研究の登録時に1日10mg以上の経口ステロイド治療を受けていた患者である。末梢血液試料をPaxGene管を使用してRNAを単離するために収集した。治療に対する応答を評価するために必要とされる臨床情報も、ベースラインおよび治療後14週目にそれぞれの患者に記録した。42人の健常な対照者の血液も収集し、同様の手順を使用してプロファイル化した。書面のインフォームドコンセントをすべての患者から得た。
血液試料の収集およびRNAの処理. 製造者(Qiagen, Valencia, CA)の仕様書に従い、末梢血液をPaxgene管に直接採取した。治療前、治療後6週目、および14週目の3回の訪問中にRA患者から血液を採取した。単回時点で89人の健常な対照患者からの末梢血液もPaxgene管に採取した。製造者(Qiagen, Valencia, CA)の使用書に従い、RNeasyキットを使用して総RNAを抽出した。詳細方法については、例えば、Batliwalla et al. 2005を参照されたい。
RNA標識およびマイクロアレイハイブリダイゼーション. 96ウェルプレートのNuGEN社のOvation Biotinシステム(バージョン5)に説明されるように、試料標識およびハイブリダイゼーションをNuGEN社のOvation Biotinシステム(NuGEN Technologies, Inc, San Carlos, CA)を使用して実行した。Genechip(登録商標)アレイステーション(Affymetrix, Santa Clara, CA)を使用するGenechip(登録商標)カートリッジアレイのAffymetrix(登録商標)発現分析技術マニュアル(702064rev2)のEukaryotic Target Preparationプロトコルに説明されるとおりに、ハイブリダイズされたアレイの洗浄、染色、およびスキャンを完了した。要約すると、2μL中の、PaxGene(preAnalytiX GmbH, Hombrechtikon, Germany)で精製した20ngの総RNAを、2μLの「第1のストランドプライマーミックス」(A1)で65℃で5分間アニールし、氷の上で冷却した。アニールしたテンプレートを48℃で60分間6μLの第1のストランドプライマーミックス(A2およびA3)とともに培養し、次いで、4℃に冷却した。完了した第1のストランド反応物に、10μLの第2のストランドマスターミックス(B1およびB2)を添加し、反応物を37℃で30分間、75℃で15分間培養し、次いで、4℃に冷却した。cDNAを増幅するために、120μLのSPIA(登録商標)マスターミックス(Nugen, San Carlos, CA)を20μLの完了した第2のストランド反応物に添加し、48℃で60分間培養した。製造者の推奨法に従い、増幅したcDNAを96ウェルダイターミネーター除去キット(AB遺伝子、Surrey, UK−cat# AB−1043/A)を使用して精製した。精製したcDNAおよび増幅したcDNAを断片化するために、5μLの断片化バッファー(F1)および酵素ミックス(F2)を25μLの反応物に添加して、50℃で30分間培養し、次いで4℃に冷却した。5μLのビオチン標識バッファー(F3)および2.5μLの標識酵素ミックス(F4)を添加し、50℃で30分間培養することによって、断片化したcDNAのビオチン標識化を完了し、次いで4℃に冷却した。次いで、製造者の推奨法に従い、断片化し、標識化したcDNAを96ウェルダイターミネーター除去キット(AB遺伝子、Surrey, UK−cat# AB−0943/A)を使用して精製した。製造者のプロトコル(Affymetrix(登録商標)、Santa Clara,CA)に従い、3μgの断片化した標識cDNAを、100mMのMES(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸)、1M[Na+]、20mMのEDTA、0.01%のTween20、0.5mg/mLのアシル化BSA、0.1mg/mLのニシン精子DNA、コントロールオリゴB2、コントロール転写物bioB1.5pM、bioC5pM、bioD25pM、およびcre100pMを含む300μLの1Xハイブリダイゼーションバッファー中で再懸濁し、ヒトゲノムU133プラス2.9GeneChip(登録商標)プローブアッセイにハイブリダイズした。ハイブリダイズしたGeneChip(登録商標)プローブアッセイを洗浄し、ストレプトアビジン・フィコエリトリン(Molecular Probes, Eugene, OR)を使用して染色し、抗体増幅プロトコルを使用して、ビオチニル化抗ストレプトアビジン(Vector Laboratories, Burlingame, CA)GeneChip(登録商標)Fluidics Station400(Affymetrix, Santa Clara,CA)で増幅した。GeneChip(登録商標)プローブアッセイを、GeneArray Scanner3000(Hewlett Packard, Corvallis, OR)を使用してスキャンした。
遺伝子発現データの取得および分析. GeneChipハイブリダイゼーションおよびスキャニングの後、スキャンからの信号をCGRMAアルゴリズムを使用して正規化した(Li et al. (2001) Genome Biol 2, RESEARCH0032、Irizarry et al. (2003) Nucleic Acids Res 31: e15、およびWu et al. (2004) Journal of the American Statistical Association 99: 909−917)。すべての計算をRおよびバイオコンダクター計算ツールを使用して実施した(Genetelman et al. (2005) Bioinformatics and Computational Biology Solutions using R and Bioconductor (Springer))。遺伝子発現からの抗TNF応答の予測因子の開発には、いくつかのデータ整理ステップが必要であった。時間とともに抗TNF応答と相関する遺伝子を特定するために、Rに実装する一般的な線形モデリングツール(Genetelman et al. (2005) Bioinformatics and Computational Biology Solutions using R and Bioconductor (Springer))を使用した。線形モデルの有意性をt統計で評価し、無作為の試料選択および遺伝子のそれぞれに、このt値を記録した。特異的に発現した遺伝子をさらに特徴付けるために、遺伝子を、3つの患者グループ(非応答者、中程度の応答者、および健常な対照者)のいずれかの間で有意に異なる発現レベルを有し、非応答者と応答者との間で有意に異なる遺伝子として特定した。線形モデリング方法を、これらの4つの所定のグループに試料を分類する患者データに適用した。標準線形モデルデータ分析法(MANOVA)を、有意に異なる発現を有する遺伝子を特定するために適用した。それぞれの差異の有意性をt統計を使用して評価した。複数の仮説検定効果を考慮に入れるため、倍率変化の有意性を、試料、グループ、および遺伝子内において変動のベイジアン分析を使用して評価した(Smyth, G. K. (2004) Stat. Appl. Genet. Mol. Biol. 3, Article3)。特異的に発現したベイジアン事後確率の有意なp値<0,05を有する遺伝子を選択した。選択には、遺伝子が少なくとも1.5の倍率変化を有することが必要であった。
適切な転写物のセットがデータ整理方法から特定されると、これらを公的に入手可能なゲノムデータベースの生物学的注釈を有する遺伝子のみを含むようにさらに選択した。この遺伝子セットを、ランダムフォレストのマシンラーニング方法(Breiman, L. (2001) Machine Learning 45:5−32)を使用して抗TNF応答の予測因子を発達するために使用した。「応答者」または「非応答者」と確認されたそれぞれの患者に対し、遺伝子発現レベルをGeneChip(登録商標)RMA(GCRMA;Affymetrix(登録商標))で判定した。ランダムフォレスト方法は、無作為に選択したk遺伝子および約2/3の患者試料からの多くの判定木を構成する。アルゴリズムは、アプリオリユーザーがそれぞれの木にランダムk変数を選択するためにいかなるkを選択できる間、この方法を何度も繰り返す。それぞれの変数(遺伝子発現)に対して、ランダムフォレスト方法は、その予測への重要性を計算する。フォレスト構成の乱数度を考えると、遺伝子の重要性は、判定性値ではない。つまり、遺伝子の重要性は、フォレストの内容によって異なり得る。
初期データプロセッシングおよび遺伝子のフィルタリング. Affymetrix HGU133Plus2チップを使用して116人のRA患者から治療前に採取した全血からの遺伝子発現プロファイル。RA患者に加え、我々は、42人の健常な対照者から血液を採取し、プロファイル化した。患者を抗TNF薬(レミケード、エンブレル、ヒュミラ)で治療した。疾患の重症度を、DAS28スコアおよびEULAR分類を使用して評価した(Fransen et al. (2005) Clin Exp Rheumatol 23: S93−99)。患者は、ベースライン訪問の8週間および14週間後に追跡調査し、これらの3回の訪問時に血液を採取した。患者の疾患スコアをこれらの訪問時に評価した。典型的に、中度から重症度のRAを有する患者は、抗TNFで治療され、その結果、我々のコホートでは、良好な応答者はおらず、非応答者および中程度の応答者のみであった。EULAR分類によると、良好な応答者は、ベースラインと比較したときに、DAS28が少なくとも40%向上した軽度(DAS28<3.2)の疾患を有する患者である。
ベースライン訪問の14週間後(訪問3)は、治療効果について臨床判定を行う一般的な時点であるため、我々のコホートで我々のグループの良好な応答者を特定するために選択した。DAS28スコアの向上を以下の方程式を使用してそれぞれの患者で計算した。
EULAR分類(van Gestel et al. (1998), (上記))に従い、応答者、中程度の応答者、および非応答者を定義した。したがって、予測因子の開発の目的で、患者コホートは、3つのグループ(非応答者(22人の患者)、中程度の応答者(29人の患者)、および応答者(24人の患者))を含み得る。
すべての患者および健常な対照者からの試料を、第1のGCRMAデータ正規化方法を使用して処理した(Li et al。 (2001) Genome Biol 2, RESEACH0032、Irizarry et al. (2003) Nucleic Acids Res 31: e15、およびWu et al. (2004) Journal of the American Statistical Association 99: 909−917)。データをRMAを使用して個別に処理した(Li et al。 (2001) Genome Biol 2, RESEACH0032、Irizarry et al. (2003) Nucleic Acids Res 31: e15、およびWu et al. (2004) Journal of the American Statistical Association 99: 909−917)。すべての計算をRおよびバイオコンダクター計算ツールを使用して行った(例えば、Genetelman et al. (2005) Bioinformatics and Computational Biology Solutions using R and Bioconductor (Springer)を参照)。
データ整理の予備段階として、MAS5アルゴリズム(Bioconductorに実装される)を使用して、試料中に存在する転写物を特定した。4つのグループ(対照者、応答者、中程度の応答者、および非応答者)のいずれか1つに属する少なくとも50%の試料中にp値<0.01を有する際に、転写物は存在するとされるという要件であった。したがって、その後の分析を存在すると考えられる23,686個の転写物に適用した。
データ整理の第1のステップは、相対するDAS28スコアと有意に相関したすべてのベースライン遺伝子発現を特定した。Rに実装される一般線形モデリングツール(Gentelman et al., (上記))を使用して、すべてのベースライン試料(中程度の応答者、および非応答者)を使用して遺伝子発現値でDAS28スコアをモデル化した。線形モデルフィットの有意性をt統計で評価した。それぞれの遺伝子、90%の無作為選択試料に対して、t値を記録した。無作為サンプリングおよびフィッティング手順をそれぞれの遺伝子で100回繰り返した。これらの100回のモデリングステップの有意性から、それぞれの遺伝子の平均有意性を、最大および最小t値の上位5%および下位5%を除去して計算した。さらに、患者の応答を100回無作為に置換し、発現値を置換した応答にフィットさせた。置換されたフィットのt値は、チャンスフィットによって予測される分布を生じた。このランダム分布を使用して、真の応答値のフィットを、それが2つの標準偏差より多くランダムフィットから有意に異なっていたかどうかを判定するために評価した。894の遺伝子プローブが、フィットに対してp値<0.025(2より高いt値)でrelDAS28と有意に相関し、置換された応答で生じたフィットと比較すると有意であるとして選択された。これらの計算は、CPU負荷が高いため、データを100ノード(200CPU)LINUXクラスタを使用して処理した。
我々の候補遺伝子評価における第2のステップとして、我々は、3つの患者グループ(非応答者、中程度の応答者、および健常な対照者)のいずれかの間で有意に異なる発現を有する候補遺伝子、および非応答者と応答者との間で有意に異なるこれらの遺伝子を特定した。我々は、線形モデリング方法を4つの所定のグループに分類する患者データに適用した。次いで、有意に異なる発現を有する遺伝子を特定するために、標準線形モデリングデータ分析方法(MANOVA)を適用した。それぞれの差異の有意性をt統計を使用して評価した。複数の仮説を考慮に入れるために、我々は、limmaパッケージによって実施される変動のベイジアン分析を使用して倍率変化の有意性をさらに評価した(Smyth, G. K. (2004) Stat Appl Genet Mol Biol 3, Article3)。特異的に発現した遺伝子のベイジアン事後確率の有意なp値<0.05を有する、および少なくとも1.5倍の差異を有する遺伝子を選択した。上記の必要条件で有意に特異的に発現したと判定された遺伝子プローブの総数は、7,972であった。
relDAS28スコアと有意に相関した894の遺伝子から、291の遺伝子が上述の選択によって特異的に発現したことも考えられた。これらの291の遺伝子プローブから、少なくとも6つGVRMAにより予測されたlog2発現値を有した166のプローブ、およびENTREZ NCBIヒトゲノムデータベースで確認されたこれらの遺伝子のみをさらに選択した。つまり、我々は、名称が割り当てられた遺伝子のみを選択し、注釈付きの遺伝子または未確認のオープンリーディングフレームに関連しないプローブセットを除外した。
ランダムフォレストの最適パラメータの発見
166の遺伝子プローブは、応答者と非応答者との間の抗TNF応答の予測構成の開始点を構成した。ランダムフォレスト(Brieman (2001) Machine Learning 45: 5−32)マシンラーニング方法を、最良の予測因子または一組の予測因子を特定するために、これらのプローブに適用した。
ランダムフォレストアルゴリズムに重要である2つのパラメータは、フォレストに使用する木の数(ntree)およびそれぞれの分割に使用するランダム変数の数(mtry)である。安定したランダムフォレスト分類に必要とされる木の数を見出すために、ランダムフォレスト試験を、異なるntree値、つまり、ntree={1,500、1000・・・・、120,000}で行った。それぞれのntree値で10回実行し、OOB誤差率を記録し、誤差率の平均および標準偏差を計算した。誤差の標準偏差が安定化されるのに最適なntreeを選択した。
最適なmtryを見出すために、RFが0.05xmtry〜mtry=試料数まで、0.05の増分で、デフォルトmtry
の倍数から成るmtry値の範囲に対して10回実行されるように、同様の手順を適用した。OOB誤差率をそれぞれの試行で記録した。最適なmtry値を誤差率が安定化され、最小値に到達するように選択した。特に、OOB誤差率に従って、まず、mtry値を順位化し、次いで、以下の方程式を基に順位化した。
abs(m.OOB[mtryi]−m.OOB[mtryi−1]+abs(m.OOB[mtryi+1]−m.OOB[mtryi])+std.m.OOB[mtryi] (i=2、n)、
式中、m.OOB[mtryi]は、i番目のmtryの平均OOB誤差率であり、nは、mtry値の総数であり、std.OOBは、誤差率の標準偏差である。最低の誤差率および最高の安定性(方程式からの最も低い値)の両方の基準を満たすmtry値を最適値として選択した。
予測に一貫して重要な遺伝子の選択. 「収束ランダムフォレスト」アルゴリズムを、予測に一貫して重要な遺伝子を選択するために開発した。アルゴリズムのステップは、以下のとおりである。
1.ランダムフォレストを10回行う
2.すべての10回の試行で重要と考えられる遺伝子を選択する(変数の重要度>0)
3.選択した遺伝子の数が変化しなくなるまで1〜2を繰り返す。
4.異なるmtry値のついて1〜3を繰り返し、「収束」遺伝子組をそれぞれのmtry値について選択する。
5.「収束」遺伝子組間における共通遺伝子を選択する。
最大の予測精度を有する最小数の遺伝子の選択. 重要度順位およびクラスタリングに基づく選択技術を使用して、最小数の遺伝子および最大精度を有する非冗長セットを見出すために一連のステップを実行した。選択技術および全体のワークフローを以下に要約する。
重要度順位に基づく選択
1.変数の重要度(g1、g2・・・gn)に従い、遺伝子を降順に順位づけする。
2.x=1にセットする。
3.x個の上位遺伝子を選択し、RFを実行し、OOB誤差を記録する。
4.x=x+1にセットする。x=nになるまでステップ3〜4を繰り返す。
5.最小OOB誤差率を有するxを選択する。
クラスタリングに基づく選択
1.距離行列として遺伝子発現値の相関を使用して遺伝子をクラスタする。
2.k=2にセットする。
3.木をkクラスタに切断する。それぞれのクラスタから、最大変数重要度を有する遺伝子(合計k個の遺伝子)を選択する。
4.k=k+1にセットする。k=xになるまでステップ3〜4を繰り返す(重要度順位に基づく選択を参照)。
5.最小OOB誤差率を有するk遺伝子を選択する。
最小遺伝子を選択するために手順を完了する。
for i=1:50{
・重要度順位に基づき遺伝子を選択する:予測_遺伝子_セットi1。xをxiと記録する。
・クラスタリングに基づき遺伝子を選択する:予測_遺伝子_セットi,2. kをkiと記録する
}
・予測_遺伝子_セットi1および予測_遺伝子_セットi2を組み合わせる。
・それぞれの遺伝子gに遺伝子予測指標(GPI)を計算する。
式中、NPGは、i回目の試行の予測遺伝子の数であり、遺伝子gは重要度順位またはクラスタリングのいずれかにより選択される。
が最小誤差率および
の場合、最良遺伝子の数を重要度によって選択する。同様に、
は、最小誤差率および
クラスタ切断によって選択される遺伝子の数である。したがって、遺伝子gが重要度順位によって選択される場合は、NPGi=xiであり、クラスタリングによって選択される場合は、NPGi=kiである。したがって、その試行で特定される遺伝子gを含む予測遺伝子の数が小さい場合は、その遺伝子には、より高い指標が与えられる。その上、試行での遺伝子の発現の頻度が増大すると、遺伝子のGPIも(加重を介して)増加する。
・GPIに従い遺伝子を降順に順位化する。
・重要度順位に基づく選択に記載されるステップ2〜5を実行する。
異なる分類アルゴリズム 最終セットの遺伝子を、ランダムフォレストに対する性能を比較するために異なる分類アルゴリズムで試行する。k近傍分類(kNN)をk∈{1、3、5、・・・21}で実行し、最小誤差を有するkを選択する。Gentlemanらに提案されたように、動径カーネルを有するSVMを、コストパラメータc∈{1、2、4}およびパラメータγ∈{2−1/18、1/18、2/18}の組み合わせで実行した(Bioinfomatics and Computational Biology Solutions using R and Bioconductor. New York, Springer)。ランダムフォレストテストを100,000の木およびデフォルトmtryで実行した。R内のMLInterfacesパッケージ(Bioconductor)を使用して分析を実施した。
実施例5 最小数の遺伝子および最大の性能を有する安定した予測因子の構成
初期データ処理および遺伝子のフィルタリングにより、抗TNF応答と有意に相関し、応答者と非応答者間、ならびに患者と正常な対照者との間で、異なって発現した166の遺伝子プローブが得られた。166の遺伝子プローブから開始し、最小数の遺伝子および最大性能を有する安定した予測因子を見出すことが目標であった。
この目標を、(1)安定したランダムフォレスト分類を構成する、(2)「重要」であるが最小数の最終予測因子に使用されるべき遺伝子を選択するという2つのタスクを完了することによって達成した。これらのタスクのそれぞれを、以下に詳細に説明する。
1.安定ランダムフォレスト分類の構成
安定したRF分類を構成するために、安定した分類を有するために何本の木が必要であるか、分割毎にいくつの確率変数を無作為に選択するべきであるかという、2つの問題を検討した。
まず、安定した分類が存在するための最適数の木、つまり、フォレストにさらに木が追加されても性能が変化しない場合を判定した。このために、ランダムフォレストを異なるntree値で10回実行し、それぞれの回でOOB誤差率を記録した。次いで、これらの10回の試行にわたる中央値および標準偏差(std)を計算した。試行の一例を図6に示す。ここでは、OOB誤差率(図6A)および標準偏差(図6B)をそれぞれのntreeについてプロットしている。誤差率は迅速に安定化し、標準偏差は、フォレストにさらに木が追加されるにつれて減少し続けた。したがって、標準偏差が安定化した後のntree(図6B、ntree=15400)を決定した。この手順により、データセットに対する最適なntreeの初期予測が与えられるが、静的値として受け取るべきではない。研究者は、データセット(遺伝子および試料の数)が変化するため、結果のロバスト性を継続的に調査し、必要に応じてさらに木を追加しなければならない。
次の問題は、mtryが変わるにつれて性能がどのように変化するかであった。そのために、RFを、あるmtry値の範囲で10回実行し、それぞれの試行でOOB誤差率を記録した。mtryに対する誤差率の中央値および標準偏差の変化をntree=40,000について示す(図7A)。標準偏差が安定されたntreeが前のステップで選択されたため、標準偏差は、mtryで全く変化しない(図7B)。誤差率および安定性に基づいてmtry値を順位化した後、最適なmtryまたは満足できる程度に互いに異なるmtry値の範囲(例えば、≧1.5x前のmtry)を選択することができる。結果は、mtryが性能に影響し、したがって、異なる値を試し、結果の一貫性を評価するのに重要であることを証明した。
図8に示すように、手順を異なるntree値で繰り返した。mtryに対するOOB誤差率の変化は、ntreeと無関係である(例えば、Diaz−Uriarte et al. (2006) BMC Bioinformatics 7 (3)を参照)。あるいは、結果は、前のステップで判定されたntree範囲が確かに最適であって、さらに木を追加することが同一のmtry値に対する誤差率に効果を及ぼさないことを意味し得る。
遺伝子の選択. 最適パラメータがランダムフォレスト分類に対して決定された後、次の目標は、最終予測因子に使用される遺伝子を選択することであった。最終目標は、最小数の遺伝子および最大予測精度を有する予測因子を有することであった。したがって、予測において有益かつ非冗長で、一貫して重要であった遺伝子のセットを以下に示すように選択した。
予測において一貫して重要な遺伝子の選択
変数の重要度および一貫性の両方を考慮に入れる、頻度をベースとした遺伝子選択アルゴリズムを選択した。「収束ランダムフォレスト」アルゴリズム(Materials and Methods IIを参照)を、mtry={45}のmtry値を使用して実行した。アルゴリズムにより、40の遺伝子の「収束」セットが得られた。この遺伝子セットの性能を10回の個別のRFの試行で計算した。結果を、ntree=16,000について図9に示す。第1のパネルは、初期遺伝子セットとしての166すべての遺伝子の性能を示す。第2のパネルは、それぞれのmtry値で得られた収束セットの性能である。図9の第3のパネルは、最終収束遺伝子と同数の上位の重要な遺伝子を選択するときの方法の性能を示す。
概して、収束により選択された40の遺伝子を有する分類により、初期の166の遺伝子セットよりも精度の向上がもたらされた。40の遺伝子を表11に示す。
応答者と非応答者との間を識別する遺伝子の最も正確で非冗長なセットの選択。まず、誤差率が重要度測定によって選択された遺伝子の数によってどのように変化するかを調査した。そのために、RFを一位とランク付けられた遺伝子で実行し、次いで、2位の遺伝子を加え、166個のすべての遺伝子が順番に加えられるまでそれを続けた。結果を図10に示す。誤差率の段階的増加は、ほぼ確実に遺伝子との間の相関が原因であった。最小数の非冗長遺伝子を選択することが目標であったため、クラスタリング手順を無相関でより有益かつノイズの少ない遺伝子セットを選択するために開発した。
収束遺伝子セット(40の遺伝子)で開始し、まず、上述の手順を繰り返した、つまり、誤差率の変化を重要度測定によって選択した遺伝子の数とともに計算した(図10)。最小誤差率(11%)を上位24の遺伝子について得た(図10で丸く囲まれる)。上位24個の遺伝子は、以下の通りである。ANKIB1、ARF1、ARF5、C9orf80、CALM2、CASP5、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、DNAH1、EEA1、EGLN2、FAM44A、HDAC4、HDAC5、LGALS9、MXRA7、PGK1、RBBP4、RER1、SEL1L、SERF2、SFRS2、およびYIPF6。次いで、40個の遺伝子を、遺伝子発現間の相関を距離の尺度とした階層的クラスタリングを使用して、クラスタ化した。クラスタリングのデンドログラムを図5に示す。クラスタリング木から開始し、木をk=2、3、4、5等と、最小誤差が重要度順位により得られる遺伝子の数まで再帰的に切断した。遺伝子のk−サブクラスタが特定されたら、分類に最も重要であると判定されたサブクラスタから遺伝子を選択した。kサブクラスタに対して、それぞれのk個の選択についてk個の最良遺伝子を選択した。kの最良遺伝子から構成されたRF予測因子の性能を表12に示す。k=8の選択により、89%の精度というRF予測因子の最良の性能が得られた。最良の8つの遺伝子は、CLTB、COL4A3BP、CXorf52、FAM44A、MXRA7、PGK1、SFRS2、およびYIPF6であった。異なるセットのk最良遺伝子をそれぞれの試行で選択し、これらすべてを総合したものが、24の最良遺伝子のセットである。すべての最良遺伝子から作られたRF予測因子は、87%の精度を有する。
表13には、列3で示したへテロ接合のSNP遺伝子型だけでなく、列4で示したホモ接合のSNP遺伝子型も含まれることが理解される。例えば、表13は、rs9611324(A/G)だけでなく、rs9611324(G/G)も含まれる。表13のヘテロ接合およびホモ接合のSNP遺伝型の両方が、本明細書に記載の方法において予測に用いることができることが理解される。
他の実施形態
本発明をその詳細な説明と関連して記載したが、前述の説明は、図示することを意図し、本発明の範囲を制限せず、その範囲は、添付の請求項の範囲で定義される。他の態様、利点、および修正は、以下の請求項の範囲内である。