JP2005315772A - 関節リウマチ診断用試薬 - Google Patents

関節リウマチ診断用試薬 Download PDF

Info

Publication number
JP2005315772A
JP2005315772A JP2004135484A JP2004135484A JP2005315772A JP 2005315772 A JP2005315772 A JP 2005315772A JP 2004135484 A JP2004135484 A JP 2004135484A JP 2004135484 A JP2004135484 A JP 2004135484A JP 2005315772 A JP2005315772 A JP 2005315772A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
rheumatoid arthritis
antibody
antigen
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004135484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4685369B2 (ja
Inventor
Kenichiro Goto
憲一郎 後藤
Shigeki Hiwasa
隆樹 日和佐
Masaki Takiguchi
正樹 滝口
Makoto Sueishi
眞 末石
Takao Sugiyama
隆夫 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
National Hospital Organization
Original Assignee
Japan Science and Technology Agency
National Hospital Organization
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Agency, National Hospital Organization filed Critical Japan Science and Technology Agency
Priority to JP2004135484A priority Critical patent/JP4685369B2/ja
Publication of JP2005315772A publication Critical patent/JP2005315772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4685369B2 publication Critical patent/JP4685369B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 関節リウマチ患者体液中の自己抗体を特異的に検出することのできる抗原タンパク質、および該抗原タンパク質を用いて関節リウマチを精度よく診断することのできる関節リウマチ診断用試薬を提供すること。
【解決手段】 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドの少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬。
【選択図】 なし

Description

本発明は、関節リウマチ特異抗原タンパク質、該抗原タンパク質を用いた関節リウマチ診断用試薬などに関する。
現在、関節リウマチ(Rheumatoid arthritis:RA)の患者は、全人口の約1%を占めるともいわれており、その数が高齢化に伴い年々増加する傾向にある。関節リウマチは、関節内腔を覆う滑膜の炎症と増殖による疼痛や腫れ、変形を特徴とし、日常生活に支障をきたす。今日の関節リウマチの診断は、臨床所見(関節の腫脹、こわばりなどの関節症状の診断、および微熱、倦怠感、体重減少などの全身症状の診断)、X線所見、血清リウマトイド因子(RF;変性IgGに対する自己抗体)、赤血球沈降速度(ESR)、C反応性タンパク質(CRP)などを勘案して総合的に行われている。しかしながら、臨床所見やX線所見による診断は熟練と時間を要し、また診断する者の主観が入るため精度にばらつきが出る恐れがある。また、RFは関節リウマチ患者の70〜80%に認められるが、その他の自己免疫疾患でも出現し、さらに健常人でも数%が陽性となる。ESRとCRPは炎症のマーカーであり、関節リウマチ以外の炎症を伴う疾患でも高値となる。このように従来の関節リウマチの診断法はいずれも精度の点において問題を有していた。
近年、関節リウマチ患者血清中の自己抗体の測定が注目され、関節リウマチに特異的な自己抗体価の測定がその診断に有用であるとの報告がある。関節リウマチ患者血清中の自己抗体については種々の研究が行われており、例えば、抗フィラグリン(filaggrin)抗体(非特許文献1)、抗フィブリラリン(fibrillarin)抗体(非特許文献2)、抗RA33抗体(非特許文献3)、抗カルパスタチン(calpastatin)抗体(非特許文献4および非特許文献5)、抗アネキシン抗体(非特許文献6)、抗アルドラーゼ抗体(特許文献1)、抗II型コラーゲン抗体(非特許文献7)、抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体(非特許文献8)などが知られている。しかしながら、これらの中には、関節リウマチだけでなく、他の自己免疫疾患の自己抗体としても同定されているものあり、必ずしも関節リウマチに特異的であるとはいえない。
Sebbagら、J.Clin.Invest., 95, p2672(1995) Kasturiら、J.Exp.Med., 181, p1027(1995) Steinerら、J.Clin.Invest., 90, p1061(1992) Mimoriら、Pro.Natl.Acad.Scl., USAa, 92, p7267(1995) Despresら、J.Clin.Invest., 95, p1891(1995) Yoshikataら、J.Biol.Chem., 269, p4240(1994) Boissierら、Clin.Exp.Immunol., 78, p177(1989) Leeら、Ann.Rheum.Dis., 62, p870(2003) 特開2000-178299号
従って、本発明は、関節リウマチ患者体液中の自己抗体を特異的に検出することのできる抗原タンパク質、および該抗原タンパク質を用いて関節リウマチを精度よく診断することのできる関節リウマチ診断用試薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、関節リウマチ患者血清を用いてヒト臍帯静脈内
皮細胞由来のcDNAライブラリーのスクリーニングをSEREX法によって行ったところ、該血清と陽性反応を示す15種のタンパク質を抗原タンパク質として同定することに成功し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1) 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドの少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬。
(2) 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドの少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬キット。
(3) 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドの少なくとも1種以上を被験試料と接触させ、該被験試料中の関節リウマチ特異抗原に対する自己抗体を抗原抗体反応によって検出することを特徴とする、関節リウマチの診断方法。
(4) 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドに対する抗体。
(5) (4)に記載の抗体の少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬。
(6) (4)に記載の抗体の少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬キット。
(7) (4)に記載の抗体の少なくとも1種以上を被験試料と接触させ、該被験試料中の関節リウマチ特異抗原を抗原抗体反応によって検出することを特徴とする、関節リウマチの診断方法。
本発明の関節リウマチ診断薬によれば、関節リウマチ発症の有無、進展の程度、病変の活動性の評価を正確に行うことができる。
1.抗原タンパク質
本発明において、関節リウマチ患者体液中の自己抗体と結合し、関節リウマチの診断に用いることができる抗原タンパク質(以下、「本発明の抗原タンパク質」ともいう)は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質である。
これらの抗原タンパク質を下記表1にまとめる。
Figure 2005315772
表1のNo.1-15のタンパク質については、以下の機能が知られている。
No.1:核タンパクのひとつで、二重鎖DNAのcitidine-rich部分に結合し、MH1,MH2,MH3ドメインを持つ。転写されたRNAのパッケージング、輸送、プロセッシングに関与する。
No.2:核タンパクのひとつで、神経冠由来細胞の分化に必要と考えられる。
No.3:核タンパクのひとつで、HP1 familyに属する染色体タンパク質と相互作用し、遺伝子発現の制御に関与していると考えられる。
No.4:リソソームに含まれるパパインファミリーのシステインプロテアーゼである。
No.5:N末にhelix-loop-helixDNA結合部位をもつDNA結合タンパクである。セントロメアのサテライイトDNA配列のCENP-Boxを認識し結合する。中間期の核や分裂期のクロマチンでの特異的なセントロメア構造の集合に重要な働きを果たすと考えられる。
No.6:微小管依存性モータータンパクのひとつで、キネシンファミリーに属する。細胞小器官の輸送、有糸分裂、減数分裂、軸索に沿ったシナプス小胞の輸送などに関与している
No.7:細胞周期のG2期に核基質に含まれるタンパク質である。G2後期に動原体に結合し、それがM期後期まで維持される。細胞分裂の際、染色体の分離に関与すると考えられる。
No.8:細胞分裂の際、中心小体の凝集に必要なタンパク質である。中心体と関連のあるNIMA−related kinase2(NEK2)と相互作用する。
No.9:細胞がストレスを受けていないときに、細胞質内でp53と結合し、p53の核内への移行を阻害し、その作用を抑制する。
No.10:前立腺ガンのガン抗原として同定されたタンパク質である。Rabファミリーに属し、GTPase活性をもち、細胞の分化、増殖に関与すると考えられる。
No.11:zinc finger DNA結合部位をもつ核タンパクあり、細胞増殖の制御に関与していると考えられる。
No.12:ラミンAは、真核細胞の核ラミナを構成する中間径フィラメントタンパクである。
No.13:クロマチン結合タンパクであるMCM familyに属し、DNA複製や細胞周期の制御に関与していると考えられる。
No.14:機能不明
No.15:中間径フィラメントタンパクのひとつであり、細胞骨格をつくり、細胞内小胞を微小管へ送る役割を果たすと考えられている。しかしながら、これら15種のタンパク質について、関節リウマチとの関係はよく知られていない。
また、本発明の抗原タンパク質には、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、関節リウマチ患者体液中の自己抗体と結合活性を有するタンパク質が含まれる。
ここで、欠失、置換若しくは付加されてもよいアミノ酸の数としては、好ましくは、1個から数個である。例えば、上記の各配列番号に示すアミノ酸配列の1〜10個、好ましくは1〜5個のアミノ酸が欠失してもよく、上記の各配列番号に示すアミノ酸配列に1〜10個、好ましくは1〜5個のアミノ酸が付加してもよく、あるいは、上記の各配列番号に示すアミノ酸配列の1〜10個、好ましくは1〜5個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換してもよい。
アミノ酸の欠失、付加及び置換は、上記タンパク質をコードする遺伝子を、当該技術分野で公知の手法によって改変することによって行うことができる。遺伝子に変異を導入するには、Kunkel法または Gapped duplex法等の公知手法またはこれに準ずる方法により行うことができ、例えば部位特異的突然変異誘発法を利用した変異導入用キット(例えばMutant-K(TAKARA社製)やMutant-G(TAKARA社製))などを用いて、あるいは、TAKARA社のLA PCR in vitro Mutagenesis シリーズキットを用いて変異が導入される。
上記の「関節リウマチ患者体液中の自己抗体」とは、関節リウマチ患者の体液中に存在し、関節リウマチ特異抗原タンパク質と結合する抗体IgGを意味する。また、「関節リウマチ患者体液中の自己抗体との結合活性」とは、例えば、関節リウマチ患者血清と反応させたとき抗原抗体反応により免疫複合体を形成することのできる抗原活性をいい、この活性は、例えば、ELISA法などにより確認することができる。また、「関節リウマチ患者体液中の自己抗体との結合活性を有する」とは、上記の各配列番号に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質が保持する該活性と実質的に同等であることをいう。
抗原タンパク質の抗原決定基は、少なくとも数個のアミノ酸残基によって構成されていることから、自己抗体の抗原決定基となる少なくとも数個〜数十個のアミノ酸残基含むドメインペプチドを抗原として利用することができる。従って、本発明のタンパク質には、
上記のタンパク質中の部分アミノ酸配列を含むペプチド(部分ペプチドともいう)も含まれる。かかる部分ペプチドを構成するアミノ酸数は、少なくとも10個以上、好ましくは30個以上、より好ましくは80個以上である。また、自己抗体が一次構造ではなくタンパク質の立体構造を認識する場合には、部分ペプチドは、単なるドメインペプチドではなく、自己抗体によって認識される立体構造の再現に必要な領域を含むものとする。
当業者であれば、本発明に基づいて抗原決定基を容易に選択、決定することができる。たとえば、一次構造によって構成される抗原決定基であれば、タンパク質のアミノ酸配列に基づいて2〜3アミノ酸残基づつずらした10アミノ酸残基程度のドメインペプチドを化学的に合成してペプチドライブラリーとし、それを関節リウマチ患者血清パネルでスクリーニングすれば、自己抗体が認識するアミノ酸配列を特定することができる。あるいは立体構造に基づく抗原決定基の構造を明らかにするためには、X線を用いた結晶構造解析により抗体が結合するタンパク質のエピトープを決定することができる。
本発明の抗原タンパク質は、必要に応じて塩の形態、好ましくは生理学的に許容される酸付加塩の形態であってもよい。そのような塩としては、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)の塩、有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)の塩等が挙げられる。
さらに、後述するように形質転換細胞で発現されたタンパク質は、翻訳された後、細胞内で各種修飾を受ける場合がある。したがって、本発明の抗原タンパク質には修飾されたタンパク質も含まれる。このような翻訳後修飾としては、N末端メチオニンの脱離、N末端アセチル化、糖鎖付加、細胞内プロテア-ゼによる限定分解、ミリストイル化、イソプレニル化、リン酸化などが挙げられる。
本発明の抗原タンパク質は、公知の方法、例えば該タンパク質を発現しているヒトや哺乳動物の培養細胞または組織から抽出・分離し、精製することによって製造することができる。あるいは該タンパク質をコードするcDNA(例えば、表1に示される塩基配列からなるポリヌクレオチド)を前記培養細胞または組織から単離し、適当な発現ベクターに導入し、発現ベクターからのインビトロ転写や、発現ベクターによる形質転換細胞の発現産物として単離精製する方法等によって取得することができる。
例えば、抗原タンパク質をインビトロ翻訳で発現させる場合には、RNAポリメラーゼプロモーターを有する発現ベクターを、プロモーターに対応するRNAポリメラーゼを含むウサギ網状赤血球溶解物や小麦胚芽抽出物などのインビトロ翻訳系に添加することにより、該タンパク質をインビトロで生産することができる。RNAポリメラーゼプロモーターとしては、T7、T3、SP6などが挙げられる。また、これらのRNAポリメラーゼプロモーターを含むベクターとしては、pKA1、pCDM8、pT3/T7 18、pT7/3 19、pBluescript IIなどが挙げられる。
タンパク質を大腸菌などの微生物で発現させる場合には、微生物中で複製可能なオリジン、プロモーター、リボソーム結合部位、DNAクローニング部位、ターミネーター等を有する発現ベクターに該タンパク質をコードするDNA断片を導入して発現ベクターを作成し、この発現ベクターで宿主細胞を形質転換し、得られた形質転換体を培養することによって培養物から目的のタンパク質を大量生産することができる。大腸菌用発現ベクターとしては、pUC系、pBluescript II、pET発現システム、pGEX発現システムなどが例示できる。また、タンパク質を真核細胞で発現させる場合には、該タンパク質をコードするDNA断片を、プロモーター、スプライシング領域、ポリ(A)付加部位等を有する真核細胞用発現ベクターに挿入して組換えベクターを作製し、このベクターを真核細胞内に導入すれば、目
的のタンパク質を発現する形質転換真核細胞を得ることができる。発現ベクターとしては、pKA1、pCDM8、pSVK3、pMSG、pSVL、pBK-CMV、pBK-RSV、EBVベクター、pRS、pYES2などが例示できる。真核細胞としては、ヒト胎児腎臓細胞HEK293、サル腎臓細胞COS7、チャイニーズハムスター卵巣細胞CHOなどの哺乳動物培養細胞、あるいはヒト臓器から単離した初代培養細胞、出芽酵母、分裂酵母、カイコ細胞、アフリカツメガエル卵細胞などが使用できる。
遺伝子組換え技術により本発明の抗原タンパク質を製造する場合は、該タンパク質の発現量と安定性の増大の目的でグルタチオン S−トランスフェラーゼ(GST)やヒスチジンタグ(6×His)などの他のタンパク質との融合タンパク質として製造してもよい。
ベクターの宿主への導入方法としては、生物学的方法、物理的方法、化学的方法などが当業者に知られており、これらの方法を宿主の種類に応じて用いることができる。生物学的方法としては、例えば、ウイルスベクターを用いる方法;物理的方法としては、例えば、エレクトロポレーション法、パーティクルガン法、マイクロインジェクション法;化学的方法としては、例えば、リポフェクション法、リン酸カルシウム法、DEAE-デキストラン法などが挙げられる。
形質転換宿主の培養は、その宿主細胞の培養に用いられる通常の培養方法、培養条件に従って行うことできる。培養後、タンパク質が菌体内または細胞内に生産される場合には、菌体または細胞を破砕することにより該タンパク質を抽出する。タンパク質が菌体外または細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体または細胞を除去する。生産された組換えタンパク質を精製するためには、タンパク質の単離精製に用いられる一般的な生化学的方法、例えば硫酸アンモニウム沈殿、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ならびに等電点電気泳動、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動、二次元電気泳動等の各種電気泳動法を単独でまたは適宜組み合わせて用いることにより行うことができる。
また、前記部分ペプチドは、公知のペプチド合成法または前記タンパク質を適当なペプチダーゼ(例えば、トリプシン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ)で切断することによって製造することができる。ペプチド合成法としては、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによってもよい。
2.抗原タンパク質に対する抗体
本発明の関節リウマチ特異抗原タンパク質に対する抗体は、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列を有するタンパク質のエピトープに結合することができる全体分子、およびFab、F(ab')2、Fv断片等が全て含まれる。このような抗体は、例えばポリクローナル抗体の場合には、タンパク質やその一部断片を免疫原として動物を免役した後、血清から得ることができる。あるいは、上記の真核細胞用発現ベクターを注射や遺伝子銃によって、動物の筋肉や皮膚に導入した後、血清を採取することによって作製することができる。動物としては、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ニワトリなどが用いられる。
また、モノクローナル抗体は、公知のモノクローナル抗体作製法(「単クローン抗体」、長宗香明、寺田弘共著、廣川書店、1990年; "Monoclonal Antibody" James W. Goding, third edition, Academic Press, 1996)に従い作製することができる。
また上記抗体には、標識物質によって標識化された抗体も含まれる。標識物質は、酵素、放射性同位体または蛍光色素を使用することができる。酵素は、turnover numberが大
であること、抗体と結合させても安定であること、基質を特異的に着色させる等の条件を満たすものであれば特段の制限はなく、通常のEIAに用いられる酵素、例えば、ペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、グルコース−6−リン酸化脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素等を用いることもできる。また、酵素阻害物質や補酵素等を用いることもできる。これら酵素と抗体との結合は、マレイミド化合物等の架橋剤を用いる公知の方法によって行うことができる。基質としては、使用する酵素の種類に応じて公知の物質を使用することができる。例えば酵素としてペルオキシダーゼを使用する場合には、o-フェニレンジアミン等を、また酵素としてアルカリホスファターゼを用いる場合には、p-ニトロフェニルリン酸等を用いることができる。放射性同位体としては、125Iや3H等の通常のRIAで用いられているものを使用することができる。蛍光色素としては、フルオレッセンスイソチオシアネート(FITC)やテトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)等の通常の蛍光抗体法に用いられるものを使用することができる。
3.関節リウマチ診断用試薬およびキット
本発明の抗原タンパク質またはその部分ペプチド(以下、特に断らない場合には「抗原タンパク質」はその部分ペプチドも含むものとする)は、関節リウマチ患者体液(例えば、血清)中の自己抗体を認識し、結合する機能を有する。
また、本発明の抗原タンパク質は、関節リウマチ患者組織(例えば、滑膜)に特異的に発現する。
従って、本発明の抗原タンパク質またはその抗体のいずれもが、関節リウマチのマーカーとなり、関節リウマチ診断用試薬として利用できる可能性がある。
関節リウマチ特異抗原に対する自己抗体をマーカーとする場合、本発明の抗原タンパク質を被験試料と接触させ、該被験試料に存在する前記抗体を検出、定量することによって関節リウマチの診断を行うことができる。かかる診断において、本発明の抗原タンパク質は、前記の各配列番号で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質のいずれか1種を用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてよい。
一方、関節リウマチ特異抗原をマーカーとする場合、前記の手法で作成した本発明の抗原タンパク質に対する抗体を被験試料と接触させ、該被験試料に存在する関節リウマチ特異抗原を検出、定量することによって関節リウマチの診断を行うことができる。かかる診断において、本発明の抗原タンパク質に対する抗体は、前記の各配列番号で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質に対する抗体のいずれか1種を用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてよい。
ここで、被験試料としては、関節リウマチ特異抗原に対する自己抗体、または関節リウマチ特異抗原が検出可能なものであればいかなるものでもよいが、例えば、血液、血漿、血清、滑膜液、リンパ液、関節液、腹水、唾液、髄液、およびこれらから得られた分画成分などが挙げられる。
ここで、「診断」とは、被験者が関節リウマチに羅患しているか否かの判定、将来的に関節リウマチに羅患する危険性が存在するか否かの判定、治療の効果の判定、および治療後に関節リウマチを再発する危険性が存在するか否かの判定を意味する。また、診断には、関節リウマチの羅患やその危険性がどの程度であるか測定することも含まれる。
本発明の関節リウマチ診断用試薬によって検出される関節リウマチ特異抗原に対する自己抗体とは、関節リウマチ患者体液中に特異的に存在し、その量が、健常者または他の自
己免疫疾患の患者に比べて有意に高い抗体をいう。
また、本発明の関節リウマチ診断用試薬によって検出される関節リウマチ特異抗原とは、関節リウマチ患者体液中に特異的に存在し、その量が、健常者または他の自己免疫疾患の患者に比べて有意に高い抗原をいう。
本発明の関節リウマチ診断用試薬を用いて関節リウマチを診断する方法としては、抗原タンパク質を含む試薬の場合は、該抗原タンパク質と被験試料中の自己抗体との抗原抗体反応、抗体を含む試薬の場合は、該抗体と被験試料中の抗原タンパク質との抗原抗体に基づく物理量の変化を検出することができる方法であればその形態は特に限定されない。例えば、標識免疫測定試薬で行われているように標識物質を利用して発色、発光、蛍光として上記抗原抗体反応を検出する方法、免疫学的凝集試薬で行われているように不溶性担体の凝集として目視や濁度により上記抗原抗体反応を検出する方法などのイムノアッセイが採用できる。
イムノアッセイの具体例としては、酵素免疫測定法(Enzyme-linked immunosorbent assay:ELISA)、放射免疫測定法(radioimmunoassay:RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、化学発光免疫測定法(CLIA)、ゲル内沈降反応(Ouchterlony法、免疫電気泳動法、single radial immunodiffusion法など)、免疫比濁法、粒子凝集反応法等が挙げられる。
上記の方法の中でも、抗原タンパク質または抗体が固相担体に固定化された形態であることが好ましい。このとき、使用できる固相担体とは、上記抗原抗体反応の反応系で溶媒に不溶な担体であれば、その材質及び形状は特に制限されず、公知の固相担体が使用できる。固相担体の形状としては、使用目的に応じて適宜の形状を選択すれば良く、例えば、テストプレート状、ビーズ状、球状、ディスク状、チューブ状、フィルター状等が挙げられる。また、その材質としては、通常の免疫測定法用担体として用いられるもの、例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド等の合成樹脂、または、これらに公知の方法によりスルホン酸基、アミノ基などの反応性官能基を導入したもの、ガラス、多糖類、シリカゲル、多孔性セラミックス、金属酸化物、赤血球等が例示できる。
固相担体への抗原タンパク質または抗体の固定化方法は、物理的吸着法、共有結合法、イオン結合法、架橋法などの公知の方法が使用できるが、操作の容易さ、再現性等の観点から物理的吸着法を用いるのが好ましい。
例えば、抗原タンパク質を物理的吸着法にて固相担体に担持させる場合、固相担体への吸着を阻害しないように、抗原タンパク質溶液のpHを3〜10に、好ましくは5〜8に調整し、固相担体と抗原タンパク質溶液を接触させて行う。pHの調整は、リン酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液等の緩衝液を使用することにより行うことができる。また、抗原タンパク質を不溶性担体に均一に担持させるために担持時に抗原タンパク質が不溶化しないように、抗原タンパク質溶液にトリトンX-100、Tween 20等の非イオン系界面活性剤を添加することもできる。
イムノアッセイに用いる標識物質には、蛍光物質、発光物質、色素、酵素、補酵素、あるいはラジオアイソトープ等が挙げられる。なかでも、アルカリホスファターゼやパーオキシダーゼのような酵素標識は、安全性や経済性に優れ、しかも必要な感度を比較的容易に達成できる上で好ましい。標識物質は、抗原タンパク質や該抗原タンパク質に結合する自己抗体に対する二次抗体に直接結合してもよく、あるいは標識物質を認識する抗体やアビジン−ビオチン系などを利用して間接標識することもできる。
本発明においては、上記のようにして測定される抗原抗体反応に基づく物理量を、関節
リウマチの臨床指標として利用する。関節リウマチ患者における抗原−抗体複合体量は、健常者におけるそれと対比して、有意に増加し、また、疾患の治療が進むに伴って低下する。従って、この抗原−抗体複合体量及びその変化、特に抗原−抗体複合体量の経時的変化を臨床指標とすることによって、関節リウマチの存在、病態及び予後を診断することができる。
本発明の抗原タンパク質を用いて関節リウマチを診断する方法を、好ましい態様としてエンザイムイムノアッセイ法、凝集性反応法を例にあげて具体的に説明する。
(1) エンザイムイムノアッセイ法
エンザイムイムノアッセイ法は、被験試料中のリウマチ特異抗原に対する自己抗体を、固相に固定化された抗原タンパク質と反応させ、ヒト免疫グロブリンに対する標識二次抗体を添加し、自己抗体に結合した標識二次抗体を測定することによって行う。
抗原タンパク質を固定化させる固相としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、フッ素樹脂、ガラス、金属などが使用できる。担体の形状としては、プレート、ビーズ、セル、試験管などが挙げられる。好ましくは、エンザイムイムノアッセイ用のマイクロタイタープレート(96穴マイクロタイタープレート)などの市販の固相が使用できる。タンパク質を固定化する方法は、公知の方法に従って行えばよい。例えば、適当な緩衝液に溶解した抗原タンパク質溶液を固相と接触させ、4〜37℃にて1〜24時間放置して抗原タンパク質を固定化する。このとき、非特異的吸着を防ぐために、1〜10%のアルブミン、ゼラチン、粉ミルク又はウシ胎児血清を含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、又はトリス緩衝液(TBS)等の緩衝液をブロッキング溶液として用い、未吸着部分をブロッキングすることが好ましい。固定化後、固相を適当な緩衝液で洗浄する。
被験試料は、インキュベーションの前に50〜5000倍程度に希釈する。上記のようにして調製した固相に希釈した被験試料を添加し、インキュベーションすることにより、被験試料中に存在するリウマチ特異抗原に対する自己抗体(一次抗体)を抗原タンパク質と反応させる。インキュベーションは、4〜37℃にて1〜24時間、好ましくは16時間程度行う。反応後、反応液を除去し、固相を洗浄する。
次に、ヒト免疫グロブリンに対する二次抗体を添加する。ヒト免疫グロブリンに対する二次抗体は、測定すべき自己抗体と結合し得る抗体であり、酵素、放射性同位元素、蛍光物質、発光物質などの標識物質で標識したものを使用することができる。これらの中でも、酵素標識された二次抗体が好ましく、例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼなどの酵素で標識したヤギ抗ヒト免疫グロブリン、ウサギ抗ヒト免疫グロブリン、ヒツジ抗ヒト免疫グロブリンを用いることができる。二次抗体はインキュベーションの前に1000〜10000倍程度に希釈する。反応は、4〜37℃にて1〜2時間程度行う。反応終了後、反応液を除去し、固相を洗浄する。
二次抗体の測定は、使用した二次抗体の標識物質の種類に応じて公知の方法に従って行うことができる。酵素標識された二次抗体を用いた場合は、選択した酵素に応じてそれぞれ公知の発色剤を添加することにより発色反応を行う。例えば、ペルオキシダーゼを用いる場合は、o-フェニレンジアミン、ABTS〔2,2'-アジノ-ビス-(3'-エチルベンゾジアゾリンスルホン酸)〕などの基質と過酸化水素とを、アルカリ性ホスファターゼを用いる場合は、p-ニトロフェニルリン酸、4−メチルウンベフェリルリン酸などの基質を、β-ガラクトシダーゼを用いる場合は、o-ニトロフェニル-β-D-ガラクトシド、4-メチルウンベリフェリル-β-D-ガラクトシドなどの基質を発色剤として使用すればよい。被験試料中の自己抗体量に依存して生じた発色を、分光光度計、蛍光光度計などを用いて反応液の吸光度を測定することにより被験試料中の自己抗体を定量することができる。
(2)凝集反応法
凝集反応法は、被験試料中の関節リウマチ特異抗原に対する自己抗体を、担体粒子上に固定化された本発明の抗原タンパク質と反応させ、該抗原タンパク質と自己抗体との反応により生じる凝集を測定することにより行う。担体粒子としては、例えばポリスチレンラテックス、カオリン、ベントナイト、炭素末、ヒツジ、ニワトリ等の赤血球などを使用することができる。抗原タンパク質を担体粒子上に固定化する方法は公知の方法を適用することができる。例えば、タンニン酸、グルタルアルデヒド、ビスアゾベンジジン、カルボジイミド類、キノン類、塩化クロム類等のカップリング剤を使用する方法、物理的吸着による方法などにより行うことができる。
凝集反応は、ラテックス凝集反応、受身凝集反応で通常用いられる方法に従って行えばよい。例えば、マイクロプレートのウェルに被験試料の希釈系列をつくり、各ウェルに本発明のタンパク質を固定化した担体粒子を加えて混合し、1〜2時間静置し、凝集反応を観察する。既知の抗体価を有する標準試料と比較することにより被験試料中の自己抗体を定量することができる。
本発明の関節リウマチ診断用試薬は、必要な試薬とともにキット化することもできる。抗体検出用ELISA用の試薬キットの場合は、構成試薬としては、例えば、本発明の抗原タンパク質、酵素標識したヒト免疫グロブリンに対する二次抗体、基質液などを含有する。抗原タンパク質は予め固相に固定化されていてもよく、あるいは用時に固相に固定化する形態であってもよい。この場合、試薬キットに抗原タンパク質を固定化するための固相が含まれていてもよい。また、凝集反応用の試薬キットの場合は、抗原タンパク質を固定化した担体粒子を含有する。
一方、抗原検出用ELISA用の試薬キットの場合は、例えば、構成試薬として本発明の抗原タンパク質に対する抗体、好ましくは該抗体を固定化した固相、前記抗原タンパク質に対する抗血清(第一抗体)、酵素標識抗体(第二抗体)、基質液などを含有する。
上記の構成試薬の他に、標準試料、緩衝液、溶解液、洗浄液、反応停止液、使用説明書などが含まれていてもよい。上記各構成試薬は、懸濁液、溶液、または凍結乾燥品の形態とすることができる。
また、本発明の抗原タンパク質または抗体は、これらの複数種を高密度に貼り付けたプロテインチップ(プロテインアレイ)としてよく、このようなプロテインチップも本発明の診断キットに含まれる。この場合、キットには、質量分析計、測定・解析に必要なソフト、該ソフトを導入したコンピューターなどが含まれていてよい。本プロテインチップは、関節リウマチの検出、病態のモニタリングはもとより、本発明の抗原ペプチドまたは抗体と相互作用する分子をスクリーニングして、関節リウマチ治療薬の候補物質として選択することにも利用できる。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。
(実施例1)関節リウマチ特異抗原タンパク質の同定
(1)cDNAライブラリーのスクリーニング
関節リウマチ患者(26例)の血清を、本人または家族の了解を得て関節リウマチ特異抗原タンパク質のスクリーニングに用いた。スクリーニングは、ヒト臍帯静脈内皮細胞由来cDNAライブラリー(Stratagene社から購入)を対象として行った。
上記cDNAライブラリーの各ファージベクターを大腸菌XL1-Blueに感染させ、NZYアガロースプレート上でプラークを形成させた。各感染大腸菌に対して、10mM IPTG処理により発現誘導し、各cDNAがコードするタンパク質を発現させた。このタンパク質をニトロセルロース膜(NitroBind:Osmonics社)に転写し、TBS[0.5%のTween 20を含むTBS(10mMのTris-HCl、150mMのNaCl;pH7.5)]で膜を洗浄して吸着したバクテリオファージを除去した後、1%のアルブミンを含むTBS-Tweenにて非特異反応を抑制した。
血清は、関節リウマチ患者から単離した後、-80℃で保存し、使用直前に1重量%のアルブミンを含むTBS-Tween(0.5%のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを含むTBS-Tween)溶液で500倍に最終的に希釈した。この希釈した血清を、大腸菌のライセートと1:5の割合で混合し、4℃で8時間放置後、15,000回転にて20分間遠心することによって得た上清を反応に用いた。また、必要に応じて無処理の血清を2,000倍に希釈して用いた。
血清と、上記の発現ペプチドをブロットしたニトロセルロース膜とを室温で10〜20時間反応させた。血清中の抗体が反応したタンパク質の特定は、二次抗体として5,000倍に希釈したアルカリホスファターゼ標識抗ヒトIgG-F(ab')2ヤギ抗体(Jachson社)を用いて反応させ、ニトロブルーテトラゾリウム(Wako社)と5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート(Wako社)を用いた酵素発色反応により標識シグナルを検出することにより行った。発色反応陽性部位に一致するコロニーをアガロースプレート上から採取し、SM緩衝液(100mMのNaCl、10mMのMgSO、50mMのTris-HCl;pH7.5)に溶解させた。発色反応陽性コロニーが単一化するまで上記と同様の方法で、二次、三次スクリーニングを繰り返し、陽性クローンを単離した。
(2)新規抗原タンパク質の同定
得られた陽性クローンから、PCR法によりインサートDNAを複製し、得られた産物を、Big Dye DNA Sequencing Kit(ABI社)とABI Prism(Perkin Elmer社)とを用いて配列決定した。既存データベースを用いて検索した結果、15種の新規な関節リウマチ特異的抗原タンパク質を同定した。
これら15種の新規な関節リウマチ特異的抗原タンパク質は、それぞれ配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸列を有しており、また、当該抗原タンパク質をコードするDNAは、それぞれ、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29の塩基配列を有している。
図1〜15は、これら15種の抗原タンパク質とリウマチ患者血清中の抗体との反応を調べたウエスタンブロット分析の結果である(左側のレーン:IPTG処理なし、右側のレーン:IPTG処理により発現誘導)。矢印は、リウマチ患者血清中の自己抗体と特異的に反応した抗原タンパク質を示す。
配列番号2に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号4に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号6に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号8に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号10に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号12に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号14に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号16に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号18に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号20に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号22に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号24に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号26に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号28に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。 配列番号30に示すアミノ酸配列を有する抗原タンパク質と、患者血清中の抗体との反応性を示したウエスタンブロット分析の結果である。

Claims (7)

  1. 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドの少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬。
  2. 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドの少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬キット。
  3. 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドの少なくとも1種以上を被験試料と接触させ、該被験試料中の関節リウマチ特異抗原に対する自己抗体を抗原抗体反応によって検出することを特徴とする、関節リウマチの診断方法。
  4. 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、またはそれらの部分ペプチドに対する抗体。
  5. 請求項4に記載の抗体の少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬。
  6. 請求項4に記載の抗体の少なくとも1種以上を含む、関節リウマチ診断用試薬キット。
  7. 請求項4に記載の抗体の少なくとも1種以上を被験試料と接触させ、該被験試料中の関節リウマチ特異抗原を抗原抗体反応によって検出することを特徴とする、関節リウマチの診断方法。
JP2004135484A 2004-04-30 2004-04-30 関節リウマチ診断用試薬 Expired - Fee Related JP4685369B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004135484A JP4685369B2 (ja) 2004-04-30 2004-04-30 関節リウマチ診断用試薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004135484A JP4685369B2 (ja) 2004-04-30 2004-04-30 関節リウマチ診断用試薬

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005315772A true JP2005315772A (ja) 2005-11-10
JP4685369B2 JP4685369B2 (ja) 2011-05-18

Family

ID=35443352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004135484A Expired - Fee Related JP4685369B2 (ja) 2004-04-30 2004-04-30 関節リウマチ診断用試薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4685369B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010529464A (ja) * 2007-06-08 2010-08-26 バイオジェン・アイデック・エムエイ・インコーポレイテッド 抗tnf応答性または非応答性を予測するためのバイオマーカー
JP2012103238A (ja) * 2010-10-14 2012-05-31 Nagasaki Univ 免疫複合体の網羅的解析方法および新規関節リウマチバイオマーカー
JP2014516155A (ja) * 2011-05-13 2014-07-07 アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル 早期関節リウマチの診断のための方法
JP2014170012A (ja) * 2011-04-22 2014-09-18 Kyoto Univ 関節リウマチの新規遺伝因子としてのミエリン塩基性蛋白の利用
EP3112379A1 (en) * 2008-03-21 2017-01-04 Universiteit Hasselt Biomarkers for rheumatoid arthritis
US11391744B2 (en) 2015-06-08 2022-07-19 Arquer Diagnostic Limited Methods and kits
US11519916B2 (en) 2015-06-08 2022-12-06 Arquer Diagnostics Limited Methods for analysing a urine sample

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057242A (ja) * 2001-08-08 2003-02-26 Erc:Kk リウマチ検査診断薬
WO2003027285A1 (en) * 2001-09-27 2003-04-03 Bionomics Limited Dna sequences for human angiogenesis genes

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057242A (ja) * 2001-08-08 2003-02-26 Erc:Kk リウマチ検査診断薬
WO2003027285A1 (en) * 2001-09-27 2003-04-03 Bionomics Limited Dna sequences for human angiogenesis genes

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010529464A (ja) * 2007-06-08 2010-08-26 バイオジェン・アイデック・エムエイ・インコーポレイテッド 抗tnf応答性または非応答性を予測するためのバイオマーカー
EP3112379A1 (en) * 2008-03-21 2017-01-04 Universiteit Hasselt Biomarkers for rheumatoid arthritis
JP2012103238A (ja) * 2010-10-14 2012-05-31 Nagasaki Univ 免疫複合体の網羅的解析方法および新規関節リウマチバイオマーカー
JP2014170012A (ja) * 2011-04-22 2014-09-18 Kyoto Univ 関節リウマチの新規遺伝因子としてのミエリン塩基性蛋白の利用
JP2014516155A (ja) * 2011-05-13 2014-07-07 アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル 早期関節リウマチの診断のための方法
US11391744B2 (en) 2015-06-08 2022-07-19 Arquer Diagnostic Limited Methods and kits
US11519916B2 (en) 2015-06-08 2022-12-06 Arquer Diagnostics Limited Methods for analysing a urine sample

Also Published As

Publication number Publication date
JP4685369B2 (ja) 2011-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5555846B2 (ja) 急性中枢神経障害の予後判定方法
US8592169B2 (en) Tumour marker proteins and uses thereof
US20120046181A1 (en) Biomarkers for the Diagnosis of Renal Allograft and Kidney Status
US9244079B2 (en) Testing method and testing reagent for angiitis
KR20190088510A (ko) 항체 에세이
CN115398239A (zh) 帕金森氏病诊断用生物标记物及利用其的帕金森氏病诊断方法
JP2014516155A (ja) 早期関節リウマチの診断のための方法
JP5191544B2 (ja) 皮膚筋炎の検出方法および診断キット
JP4685369B2 (ja) 関節リウマチ診断用試薬
CA2814026C (en) Moesin fragments associated with aplastic anemia
US9347950B2 (en) Moesin fragments associated with immune thrombocytopenia
JP5484549B2 (ja) 中皮腫診断キット
JP6312302B2 (ja) 脳梗塞の診断マーカー
US20220365082A1 (en) Method and means for diagnosis of spondyloarthritis
US20230266331A1 (en) Use of antigen combination for detecting autoantibodies in lung cancer
WO2023168534A1 (en) Diagnosis of congenital heart block
CN106459166B (zh) 检测肉瘤转移的方法和生物标记物
GB2600701A (en) Antibody assay
EP4314834A1 (en) Diagnosis of alzheimer's disease by detecting auto-antibodies against y-box binding protein-1 (yb-1)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110210

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350