JP2010520260A - 有機金属化合物を用いたアルコキシシランの処理方法、特にオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランを製造するための処理方法 - Google Patents

有機金属化合物を用いたアルコキシシランの処理方法、特にオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランを製造するための処理方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アルコキシシランのアルコキシ官能基の少なくとも一部をアルコキシとは異なる一価炭化水素基に置き換えることができる有機金属化合物を用いたアルコキシシランの処理に関する。これは、得られる置換シランを変性させてしまうことがある金属アルコキシラートを含む副生成物を生成させる。本発明の方法は、この金属アルコキシラートを、このアルコキシラートのアルコキシ官能基と反応し得る少なくとも1種の物質(A)と接触させて、アルコキシシランに対して不活性な1つ以上の種を生成させることを含み、前記物質(A)は求電子性物質及び/又は無機酸の群から選択される。この方法は、官能化(特にハロゲン又はアルケニル化)オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランを調製するために適用することができ、これらの化合物は有機化学における合成中間体として用いることができる。

Description

本発明は、アルコキシシランが有するアルコキシ官能基をアルコキシ基以外の基、例えばアルキル(特にメチル)基又は官能基{例えばハロアルキル(特にハロプロピル)基}で置換するための処理に関する。これらの処理は、有機金属化合物(随意にハロゲン化されたもの)を用いて実施される。
斯かる置換は、官能化(特にハロゲン化又はアルケニル化)されたオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランを合成するためのある種の方法、及びハロゲンやアルケニル以外の基(例えばアミン、チオール又はポリスルフィド基)で官能化されたオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの製造における有機化学の合成中間体としてのこれらのオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの使用、の中枢を成す。本発明はまた、有機化学における斯かる合成中間体を含む組成物をも対象としている。
本発明の土台となる技術的課題は、アルコキシ基以外の基によるアルコキシシランの置換のための反応が有害な副生成物、即ち金属アルコキシド(随意にハロゲン化されたもの)を生成させるという事実に関係する。これらの副生成物は、得ることが望まれる置換アルコキシシランに対して攻撃的であったりこれを変性させてしまったりすることがあるので、有害である。さらに、これらは目的物質の分離及び採集を複雑なものにしてしまう副生成物である。最後にこれらは、価値のあるものとして回収することができず、環境的に管理するのも難しい廃棄物であり得る。
官能化(特にハロゲン化又はアルケニル化)されたオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの調製という特定の範疇において、本発明の根源となる別の技術的課題は、官能化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの合成のための既知の技術の代替技術であって、例えば(上に挙げたタイプの)有害な副生成物の中和、収率、生産性、コスト及び環境に対する配慮の観点からの改良を可能にするものを見出すことである。
国際公開WO03/027125号パンフレットには、合成中間体として特に用いることができる官能化(特にハロゲン化)オルガノモノアルコキシシランを得るための方法が特に記載されている。この方法は、下記の反応(Ra)に従って、ハロゲン化オルガノトリアルコキシシランとオルガノマグネシウムハライド化合物とを反応させて目的ハロゲン化オルガノモノアルコキシシラン及びオルガノマグネシウムハライド塩を得ることから成る。
Figure 2010520260
(ここで、例えば、
記号R1はエチル基であり、
Bは式−(CH2)3−の二価残基であり、
記号Halは塩素原子を表わし、
記号R2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ−CH3基を表わし、
記号Mはマグネシウムを表わす。)
これは、例えばR1=CH3CH2−、R2=CH3−、Hal=Cl、B=CH2−CH2−CH2については、次の反応式(Ra1)を与える。
Figure 2010520260
最終的に、次のようになる。
Figure 2010520260
これらの反応式において、Me及びEtはそれぞれCH3−及びCH3CH2−を表わす。
ジメチルエトキシ(クロロプロピル)シラン化合物(I)は、目指す中間体化合物である。従って、この反応は、収率を最適化することが望まれるならば、この段階で停止しなければならない。さらに、上で説明したように、アルキルマグネシウム化合物とアルコキシシランとの反応によるオルガノモノアルコキシシランの合成の際に生成するマグネシウムエトキシドは、望ましくない副生成物である。これらは塩基性の塩であり、上記の反応Ra及びRa1において目指されるジメチルエトキシ(クロロプロピル)シラン化合物(I)の場合に、生成するシランの分解をもたらすことがある。
国際公開WO03/027125号パンフレット
本発明の1つの目的は、少なくとも1種の有機金属化合物を用いてアルコキシシランのアルコキシ官能基をアルコキシ基以外の基で置換するための新規の処理方法であって、金属アルコキシドタイプの望ましくない副生成物の存在の問題が解消されるものを提供することにある。
本発明の別の目的は、特に有機化学における合成中間体として有用な官能化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シラン{特にハロゲン化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シラン(例えばジメチルエトキシ(クロロプロピル)シラン)又はアルケニル化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シラン(例えばジメチルエトキシアリルシラン)}の合成のための別法であって、例えば有害な副生成物の中和、収率、生産性、コスト、環境適合性及び/又は用いる消費し得る反応成分の入手可能性の観点から、改善を可能にするものを提供することにもある。
本発明の別の目的は、例えばアミン、チオール又はポリスルフィド基で官能化されたオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランを製造するために求核性物質と反応させることができる官能化(特にハロゲン化又はアルケニル化)されたオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの調製方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、この方法によって得られた化合物の、例えばアミン、チオール又はポリスルフィド基で官能化されたオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの合成における中間体としての使用を提供することにもある。
これらの目的及び他の目的は、本発明によって達成される。本発明は、まず最初に、式OR(ここで、R基は一価炭化水素基である)のアルコキシ官能基を有する少なくとも1種のアルコキシシランを、式R'Mの少なくとも1種の有機金属化合物[ここで、R'基はアルコキシ以外の一価炭化水素基であり、Mはアルカリ又はアルカリ土類金属であり、このR'MはMの原子価が1より大きい場合には少なくとも1個のハロゲンXに随意に結合してR'M(X)x{ここで、x=v−1である(ここで、vはMの原子価である)}となっていてもよい]を用いて処理する方法に関するものであり、
前記R'Mは、前記アルコキシシランの−OR官能基の少なくとも一部をR'基で置換することができるものであり、これが式MORの少なくとも1種の金属アルコキシド[ここで、R及びMは上で定義した通りであり、このMORはMの原子価が1より大きい場合には少なくとも1個のハロゲンXに随意に結合して(X)xMOR{ここで、x=v−1である(ここで、vはMの原子価である)}となっていてもよい]を含む副生成物を生成させる。
この方法は、本質的に、金属アルコキシドMORを、このアルコキシドMORのアルコキシ官能基ORと反応することができる少なくとも1種の物質(A)と反応させて、前記アルコキシシランに対して不活性な1つ以上の種を生成させることから成り、前記物質(A)は、求電子性物質及び/又は無機酸の群から選択される。
本発明者らは、前記副生成物(即ち、随意にハロゲン化された金属アルコキシド)を、一方で目的物質と適合性であり、他方で廃棄物の処理に関して及びさらには価値のあるものとしての回収(価値あり回収)に関してさえ容易に管理することができる化学種に転化させるための、簡単で、経済性がよく、手際がよく且つ効果的な手段を見出すという功績を挙げた。
この金属(例えばマグネシウム)アルコキシド(例えばエトキシド)を不活性にする方法は、特にアルコキシシランを有機金属化合物と反応させることから成るオルガノモノアルコキシシランの合成の範疇において、有利である。
前記物質(A)は、求電子性且つ/又は酸であり、例えば次のものである:
・金属(特にマグネシウム)ハロゲン化物(特に塩化物)及び付随した別のアルコキシシランを生成させるための、ハロ(特にクロロ)シランタイプの誘導体、
・ハロゲン化(例えば塩化)アシル、又は
・HCl若しくはH2SO4等の無機酸。
金属(例えばマグネシウム)ハロゲン化物(例えば塩化物)は、アルコキシド(例えばエトキシド)より不活性な種、即ち広い意味でより中性の種であり、従って貴重種が有意に分解することなく蒸留できるようにする。さらに、この不活性又は中性の種、即ち例えばマグネシウム塩は、水中に直接溶解させることができ、有機装填物を含まない(CODの不在)ので、水性廃棄物として排出させることができる。
さらに、物質(A)がシランである場合に生成するアルコキシシランは、その後の金属(例えばマグネシウム)縮合操作において出発反応成分として再導入することができる。この処理は、アルコキシ置換基がエトキシ置換基であると仮定してオルガノモノアルコキシシランの合成のためのこのアプローチによって形式的に生成するエタノールの満足できる価値あり回収を可能にする。
官能化(特にハロゲン化又はアルケニル化)されたオルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シラン(I)の調製におけるその用途において、本発明に従う方法は、収率の向上を可能にする。例えば、生成する金属塩(これは例えばマグネシウム塩であることができる)が無機物であり、水中に溶解させることができるので、廃液の管理の問題なく、効率的に、簡単に、経済性よく、工業的に、しかも選択性よく、蒸留によってオルガノモノアルコキシシラン(I)を回収することが可能である。
有利には、物質(A)は、次式の化合物より成る群から選択される。
・(A.a):
Figure 2010520260
[ここで、
x1は1、2又は3であり;
記号X1は互いに同一であっても異なっていてもよく、Xと同一であっても異なっていてもよく、ハロゲンを表わし;
記号Z1は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭化水素基{好ましくは1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル基;6〜18個の炭素原子を有するアリール基;又はアリールアルキル基若しくはアルキルアリール基(C6〜C18アリール、C1〜C6アルキル)}を表わし、Z1は少なくとも1個のハロゲン化又はペルハロゲン化基を随意に有することもできる];
・(A.b):
Figure 2010520260
(ここで、
記号X2は互いに同一であっても異なっていてもよく、X1と同じ定義に相当し;
記号Z2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当する);
・(A.c):
Figure 2010520260
(ここで、
nは0又は1であり;
記号X3は互いに同一であっても異なっていてもよく、X1と同じ定義に相当し;
記号Z3は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当する);
・(A.d):
Figure 2010520260
(ここで、
m、n及びoは0又は1であり;
記号X4は互いに同一であっても異なっていてもよく、X1と同じ定義に相当し;
記号Z4は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当し;
記号Z5は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当する);
及び
・それらの混合物。
1、X2、X3及びX4はそれぞれアルコキシシランと金属種Mとの間の反応において関与するものと同じハロゲンであるのが好ましい。
求電子性物質(A.a)の好ましい例は、クロロプロピルトリクロロシランである。
求電子性物質(A.b)の好ましい例は、クロロアセテートである。
求電子性物質(A.c)の好ましい例は、塩化メシルである。
求電子性物質(A.d)の好ましい例は、クロロリン酸ジエチルである。
本発明の有利な形態に従えば、物質(A)は、反応媒体中にアルコキシド副生成物(X)xMORが現れる前及び/又は現れる間及び/又は現れた後に、反応媒体中に導入する。
好ましくは、金属Mは、Mg、Na、Li、Ca、Ba、Cd、Zn、Cu、それらの混合物及びそれらの合金より成る群から選択され、マグネシウムが好ましい。
本発明に従う「脱アルコキシル」処理方法の鍵となる要素の1つは、金属アルコキシド(X)xMOR(以下、(IV)と示す)と物質(A)(特に求電子性物質)との間の反応である。
物質(A)が(A.a)タイプのものである場合、この反応は有利には次の通りである。
Figure 2010520260
(ここで、x1、X、M、R、X1及びZ1は上で定義した通りであり、yは金属Mの原子価vに相当する。)
物質(A)が(A.b)タイプのものである場合、金属アルコキシド(X)xMOR(以下、(IV)と示す)と物質(A.b)との間の反応は、有利には次の通りである。
Figure 2010520260
(ここで、X、M、R、Z2及びX2は上で定義した通りである。)
物質(A)の使用量は、アルコキシド(IV)(特に上で対象とする反応1及び2のもの)の不活性化のための反応の化学量論に由来する。実施に当たっては、これらはモル理論量の1.2±0.5倍であるのが有利であり、モル理論量の1倍であるのがより一層好ましい。
アルコキシド副生成物(X)xMORであるアルコキシド(IV)の物質(A)による不活性化を行う操作条件は、例えば、0〜200℃の範囲の反応温度及び大気圧に等しい圧力である。
上記のように、本発明に従う処理方法は、官能化オルガノアルコキシ(又はヒドロキシ)シラン、特に官能化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シラン(特にハロゲン化又はアルケニル化されたもの)の調製において、特に有利な用途を有する。
特に、これらの官能化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランは、次式(I)に相当することができる。
Figure 2010520260
[ここで、
記号R1は水素又はRに相当する一価炭化水素基を表わし、R1は後者の場合に1〜25個、好ましくは1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基及び2〜25個、好ましくは2〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルコキシアルキル基から選択され;
記号R2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれアルコキシ以外の一価炭化水素基であって、R'に相当し、それぞれ1〜25個、好ましくは1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル基;6〜18個の炭素原子を有するアリール基;又はアリールアルキル基若しくはアルキルアリール基(C6〜C18アリール、C1〜C6アルキル)を表わし;R2は少なくとも1個のハロゲン化又はペルハロゲン化基を随意に有することもでき;
記号Yは−B−Y1又はY2を表わし、
ここで、Y1
(i.1)ハロゲン原子(記号Hal)(好ましくは塩素、臭素及びヨウ素原子から選択される);
(ii.1)1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル基、6〜18個の炭素原子を有するアリール基、又はアリールアルキル基若しくはアルキルアリール基(C6〜C18アリール、C1〜C6アルキル)に相当するR3基(R3は少なくとも1個のヘテロ原子及び少なくとも1個のハロゲン化又はペルハロゲン化基を随意に有することもできる);或は
(iii.1)2〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルコキシル又はアシル基、アミノ、メルカプト、シアノ、チオシアナト、オキシシアナト及び(オルガノシリル)オルガノポリチオ基(これらの基は前記アルコキシル又はアシル基の置換基であることもできる)並びにこれらの基の混合物より成る群から選択される一価有機官能基W:
に相当し、
2はR'に相当し、少なくとも1個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を含む官能基から選択される一価有機官能基R4、特に次のもの:
・2〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルケニル基R4.1
・2〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキニル基R4.2
・5〜20個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状−(アルケニル−アルキニル)又は−(アルキニル−アルケニル)基R4.3
から選択される一価有機官能基R4を表わし、R4.1基が好ましく、
Bは直鎖状、分岐鎖状若しくは環状C1〜C10アルキレン残基、又は次のもの:
・(o−、m−若しくはp−)フェニレン−(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−、
・(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−(o−、m−若しくはp−)フェニレン−、及び
・(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−(o−、m−若しくはp−)フェニレン−(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−
から選択される二価芳香族残基に相当し、
Yはさらに少なくとも1個のヘテロ原子を随意に含むことができ且つ/又は1個以上の芳香族基を随意に有することもできる。]
この調製方法は、金属Mを含む少なくとも1種の有機金属反応成分(随意にその場で生成させたもの)とジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種のオルガノアルコキシシラン(II)とを反応させることから本質的に成るタイプのものであって、少なくとも1種の副生成物が金属Mを含む少なくとも1種の金属アルコキシドハライド(IV)を含むタイプのものである。
本発明に従えば、この調製方法は、式ORのアルコキシ官能基を有する前記アルコキシシランがジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択されるオルガノアルコキシシラン(II)であり、このアルコキシシランを式R'Mの有機金属化合物(III)と接触させて式(X)xMORの少なくとも1種の金属アルコキシドを含む副生成物(IV)を生成させることを特徴とする。
第1の実施態様に従えば、本調製方法は、ジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種のハロゲン化オルガノアルコキシシラン(II)と式R2−Mの少なくとも1種の有機金属化合物(III)(この有機金属化合物(III)は、アルコキシ基を有機基で置換することができるものである)とを、前記オルガノモノアルコキシシラン(I)の沸点BP(I)より低い又はそれと同等の初期沸点SBP(S1)を有する少なくとも1種の溶剤(S1)及び随意としてのSBP(I)より高い又はそれと同等の初期沸点SBP(S2)を有する少なくとも1種の溶剤(S2)(SBP(S1)はSBP(S2)より低いか又はそれと同等である)の存在下で、特に下記の反応式に従って、反応させることから本質的に成るタイプのものである。
Figure 2010520260
(ここで、zは0又は1であり、記号X、x、M、R1、R2及びBは上で定義した通りであり、副生成物(IV.1)は金属Mを含む金属アルコキシドハライドである。)
有利には、この方法は次の段階(工程)を含む。
段階−a−:次の(連続又は不連続)工程を含む添加/反応:
−a1−:溶剤S1中の有機金属化合物(III)の溶液を化合物(II)に添加する;
−a2−:(II)と(III)とを反応させてS1中の反応生成物(I)及び(IV)の懸濁液を作る;
−a3−:反応−a2−の前及び/又は間及び/又は後に溶剤S2を随意に添加する;
段階−b−:物質(A)、特に求電子性物質を用いた金属アルコキシドハライド副生成物(IV.1)の処理(副生成物(V.1)及び(VI.1)を得るため);
段階−c−:S1の除去(好ましくは蒸留による);
段階−d−
−d1−:副生成物(V.1)(これは金属塩(Va.1)であることができる)を水によって溶解させる;
−d2−:随意として、d1で得られた溶液を除去する;
段階−e−:オルガノモノアルコキシシラン(I)の分離及び採集(好ましくは蒸留、さらにより一層好ましくは減圧下での蒸留による);蒸留残渣中に含まれる反応1及び2の生成物(VI.1)は随意に反応3にリサイクルする;
段階−f−:随意としての、オルガノモノアルコキシシラン(I)をオルガノモノヒドロキシシラン(I)に転化させることができる加水分解工程
(段階−d−及び−e−は逆順にしてもよい)。
有利な形に従えば、塩(V.1)の濃度を下げるために、段階−c−の実施のための反応媒体を希釈することができる。これを行うためには、オルガノアルコキシシラン(II)を希釈剤として好適に用いることができる。
この第1の実施態様においては、好ましくは、一方でハロ金属化合物(III)の反応の後に重質溶剤、例えば水不混和性炭化水素タイプの重質溶剤{生成する金属塩(例えばマグネシウム塩)がその中で粉末の形にあり、従って完全に撹拌することができる(これは蒸留を構想することを可能にする)もの}を用い、他方でオルガノモノアルコキシシラン(I)を(好ましくは減圧下で)蒸留する。
段階−d−は、オルガノモノアルコキシシラン(I)を反応媒体から取り出したらすぐに、生成した塩を溶解させることから成る。これは、オルガノモノアルコキシシラン(I)の加水分解を防ぎ、重質溶剤S2を処理することなくプロセスにリサイクルすることを可能にする。
第2の実施態様に従えば、本発明に従う調製方法は、ジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種の非ハロゲン化オルガノアルコキシシラン(II)と少なくとも1種のハロゲン化有機化合物(III)(好ましくはハロゲン化アリル)(このハロゲン化有機化合物(III)は、アルコキシ基を有機基で置換することができるものである)とを、少なくとも1種の金属(M)の存在下、且つオルガノモノアルコキシシラン(I)の沸点BP(I)より低い又はそれと同等の初期沸点SBP(S1)を有する少なくとも1種の溶剤(S1)及び随意としてのSBP(I)より高い又はそれと同等の初期沸点SBP(S2)を有する少なくとも1種の溶剤(S2)(SBP(S1)はSBP(S2)より低いか又はそれと同等である)の存在下で、下記の反応式(反応II/III)に従って、反応させることから本質的に成るタイプのものである。オルガノアルコキシシラン(II)がジアルコキシシランである特定の場合を図示する。
Figure 2010520260
(ここで、記号M、X、R1、R2、B及びY2は上で定義した通りであり、副生成物(IV.2)は金属Mを含む金属アルコキシドハライドである。)
好ましくは、金属Mを含む金属アルコキシドハライド(IV.2)と物質(A.b)(特に求電子性物質)との間の反応は、次の通りである。
Figure 2010520260
さらにより一層好ましくは、第2の実施態様に従う方法は、次の段階を含む。
−a−:金属M及び溶剤S1及びさらに随意としての溶剤S2を一緒にする;
−b−:随意として、反応を(好ましくは、触媒量の少なくとも1種のハロゲン及び/若しくはハロゲン化アルキルを添加すること、並びに/又は反応媒体及び/若しくは金属Mを加熱することによって)活性化する;
−c−:オルガノアルコキシシラン(II)を添加する;
−d−:ハロゲン化有機化合物(III)を徐々に、反応(II/III)における(III)の消費速度より低い又はそれと同等の導入速度で、反応媒体中に添加する;
−e−:反応(II/III)を実施して反応生成物(I)を生成させる
(反応媒体の温度は、溶剤S1の沸点BP(S1)より低い又はそれと同等の温度RTに保つのが好ましい);
−e1−:随意として、S2を添加する;
−f−:物質(A)を用いて副生成物(IV.2)を処理して副生成物(V.2)及び(VI.2)を得る;
−h−:オルガノモノアルコキシシラン(I)及び(VI.2)を(好ましくは蒸留によって、さらにより一層好ましくは減圧下での蒸留によって)分離・採集する;
−i−:副生成物(V.2)(これは金属塩(Va.2)であることができる)を水中に溶解させる;
−j−:随意として、−i−で得られた溶液を除去する;
−k−:S1を(好ましくは蒸留によって)除去する;
−l−:随意段階として、オルガノモノアルコキシシラン(I)をオルガノモノヒドロキシシラン(I)に転化させることができる加水分解を行う。
本発明の第2の実施態様に従う調製方法の有利な特徴に従えば、段階−d−の際に、ハロゲン化有機化合物(III)を、出発アルコキシシラン(II)に対して等モル量で、実際には僅かに過剰量又は僅かに不足量で、反応媒体中に導入する。「僅かに」不足又は過剰とは、例えば本発明の意味の中では±5モル%の幅を意味するものとする。
かくして、本発明の第2の実施態様に従う方法は、目的とする官能化(好ましくはアルケニル化)オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランを、生態毒性(廃液の処理)に関する過剰な制約なしに、選択的に、効率よく、簡単に、直接的に、経済性よく且つ工業的に回収することを可能にすることができる。金属塩(例えばマグネシウム塩)等の副生成物は、既知のルート、特にグリニャールルートにおいて観察されるものと比較して少ない量で、生成する。本発明に従う方法は、有利なことに、「生態環境適合性」である。
この方法は、とりわけ、ケイ素誘導体のオルガノアルコキシシラン(II)及び金属(M)(特にマグネシウム)(例えば削り屑の形のもの)に化合物(III)(例えばハロゲン化アリル)をゆっくり導入することから成る。
例えば、これらの反応成分(III)、(II)及び金属(M)(特にマグネシウム)のモル比は、化学量論的である。また、ビスアリルの生成をさらに抑制するために、金属(特にマグネシウム)を過剰量で用いることもできる。
この第2の実施態様の別形態に従えば、プロセスの開始時に例えばS1と一緒に特に段階−a−の際に及び/又は随意段階−e1−の際に行われる随意としての反応媒体へのS2の添加を、官能化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シラン(I)の(好ましくは蒸留、より一層好ましくは減圧下における蒸留による)分離・採集段階−h−にだけではなくて、段階−i−{これは有利には段階−h−の後に行われて、反応媒体中に固体の形で(例えば懸濁状で)存在する金属塩(例えばマグネシウム塩)を溶解させることから成る(この溶解は、好ましくは酸性水溶液を添加することによって実施される)}にも、関連させるのが有利である。こうして溶解させた金属塩(例えばマグネシウム塩)は、環境的に比較的管理しやすい副生成物を生成する。
この第2の実施態様に従えば、随意としてのS2の添加を、段階−a−の際及び/又は随意段階−e1−の際だけではなくて、プロセスの任意の時点、好ましくは段階−h−の前及び/又は際に、少なくとも1回、行うことを構想することができる。
定量的には、溶剤S1は一般的に、S1/Mのモル比が3:1〜1:1の範囲、好ましくは2.5:1〜1.5:1の範囲、より一層好ましくは約2:1となるように用いる。
反応媒体の温度RTは、ほぼ(BP(S1)−(BP(S1)×0.50))とBP(S1)との範囲、特にほぼ(BP(S1)−(BP(S1)×0.20))とBP(S1)との範囲であるのが一般的に好ましい。
溶剤S1の性状に応じたRTについての温度範囲の非限定的な例を、下に与える。
・ジエチルエーテル:30℃≦RT≦40℃
・THF: 30℃≦RT≦65℃
好ましくは、この第2の実施態様において、ハロゲン化有機化合物(III)は、ハロアルケニル、好ましくはハロゲン化(特に塩化又は臭化)アリル又はメタリル、イソペニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ペンテニル又はヘキセニル(環状であっても環状でなくてもよい)、さらにより一層好ましくは塩化アリル又は臭化アリルである。
この第2の実施態様の特に有利な特徴に従えば、化合物(I)の分離・採集段階−h−は、バッチ式で少なくとも1回、好ましくは減圧下での蒸留によって、実施する。
本発明の方法のこの第2の実施態様の性能を(特に選択性に関して)完全なものにするためには、1.4:1〜1:1の範囲、好ましくは1.3:1〜1.1:1の範囲、さらにより一層好ましくは約1.2:1のM/(II)モル比を採用するのが有利である。
上記の本発明の第1及び第2の実施態様において、化合物の沸点「BP」とは、ASTM D 86-99規格試験に従ったその初期沸点に相当する。
物質(A)が(A.b)タイプのものである場合に、本発明に従う調製方法において目的とされる物質(I)の分離を容易にするためには、物質(A.b)のZ2基は、反応2の生成物(Vb)が、SBP(S2)と比較して及び/又はSBP(I)と比較して少なくとも5℃、好ましくは少なくとも10℃、より一層好ましくは少なくとも30℃、さらにより一層好ましくは少なくとも40℃の差を示す初期沸点SBP(Vb)を有するように、選択される。
好ましくは、S1は、エーテル系有機化合物の群から及び/又はアセタール類の群から、特にテトラヒドロフラン(THF)、メチル−THF(Me−THF)、ジアルキルエーテル類(好ましくはジブチルエーテル)、ジオキサン類及びそれらの混合物より成る下位群から、選択される。
好ましくは、S2は、150℃≦SBP、好ましくは180℃≦SBP、さらにより一層好ましくは190℃≦SBP≦350℃と規定される初期沸点SBPを有する化合物の群から選択される。
S2は一般的には、シラン類(特にアルコキシシラン類)、炭化水素、炭化水素留分、(ポリ)芳香族化合物(特にアルキルベンゼン類)、アルカン類(特に重質アルカン類)、(ポリ)エーテル類、リン含有化合物、スルホラン類(特にジアルキルスルホン類)、イオン性液体、ジアルキルニトリル類及びそれらの混合物より成る化合物の群から選択される。
溶剤S2として用いることができる工業製品の例としては、石油留分又は炭化水素留分、特にIsopar(登録商標)M、N又はPの名称でExxon Mobil Chemical社より販売されているものを挙げることができる。
有利には、反応媒体中の溶剤S2の量は、(好ましくは蒸留によって)S1を除去する段階−a4−の前の反応媒体300g当たり50〜300gの範囲であることができる。
溶剤S1及び/又はS2の量は一般的に、反応媒体が撹拌できるように設定される。
本発明に従えば、反応媒体中へのS2の添加は、有機化合物(II)が(II)と(III)との反応によって少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも90重量%の割合まで消費されたらすぐに実施するのが好ましい。
用いられる物質に関しては、実施に当たっては、これらは例えば、
・R1基がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、CH3OCH2−、CH3OCH2CH2−及びCH3OCH(CH3)CH2−から選択され、
・R2基がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル及びフェニルから選択され、
・Y2基が
Figure 2010520260
(ここで、記号R°は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素又は1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル、好ましくは−CH3若しくは−CH2CH3に相当する基を表わす)
を表わす:
ものであることができる。
好ましくは、式(I)に相当する官能化(特にハロゲン化)されたオルガノモノアルコキシシランにおいて、B基は次式に相当するアルキレン基を表わすことができる。
Figure 2010520260
本発明の好ましい実施態様に従えば、前記の式において、次の定義の内の少なくとも1つが満たされる:
・記号R1及びR2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれCH3CH2−又はCH3−を表わす(好ましくは、R1はCH3CH2−を表わし、R2はCH3−を表わす);
・記号MはMgを表わす;
・記号Bは−(CH2)3−を表わす;
・記号YはHalに相当し、これはClを表わすのが有利である。
実施に当たっては、反応圧力は、例えば周囲大気圧である。
本発明に従う方法は、連続シーケンスを含むことができる。これは半連続式であるのが好ましい。
本発明に従う方法は、例えば、下記の式を有するオルガノモノアルコキシシラン(I)の調製に適用される。:
・第1実施態様(ハロゲン化オルガノモノアルコキシシラン):
Figure 2010520260
・第2実施態様(アルケニル化オルガノモノアルコキシシラン):
Figure 2010520260
本発明はまた、上記の方法によって(直接)得られた次式:
Figure 2010520260
のオルガノモノアルコキシシランを、
・次式:
Figure 2010520260
の少なくとも1種の求電子性物質(A)、及び/又は
・次式:
Figure 2010520260
の少なくとも1種の副生成物、及び/又は
・次式:
Figure 2010520260
の少なくとも1種の副生成物
(ここで、記号R1、R2、Y、X1、x1、Z2及びRは上で定義した通りである)
の存在下で、官能化された(例えばアミン、チオール又はポリスルフィド基で官能化された)オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの合成における中間体として使用することにも関する。
この用途において、記号R1及びR2は同一であっても異なっていてもよく、好ましくはそれぞれCH3CH2−又はCH3−を表わし(好ましくは、R1がCH3CH2−を表わし且つR2がCH3−を表わし)、記号MはMgを表わし、そして記号X1はClを表わす。
本発明に従えば、本発明に従う方法の結果として得られる生成物(I):
Figure 2010520260
は、式(VIII):
Figure 2010520260
の官能化オルガノシランの製造のために少なくとも1種の求核性物質と反応させることができる合成中間体である。(式(I)及び式(VIII)のR1、R2、B、Y及びWは上で定義した通りである。)
式(VIII)の官能化オルガノシランの製造のために合成中間体(I)と反応させることができる求核性物質は、様々な性状のものであることができる。特に、この求核性物質は、例えば国際公開WO03/027125号パンフレットの第12頁第10行〜第14頁第27行に記載されたような求核性物質に関することができる。
上記の合成を実施するための実際の方法に関しては、例えばヨーロッパ特許公開第0848006号明細書の内容をさらなる詳細のために参照することができる。これは、他の反応成分から出発するものではあるが、懸案下の合成の実施に当たって適用できる手順を例示している。
以下、実施例によって本発明を例示するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
第1実施態様
マグネシウムルート
Figure 2010520260
ブロック線図
Figure 2010520260
化学収支の式
Figure 2010520260
3−クロロプロピルエトキシジメチルシラン(I)の調製
例1:マグネシウム塩の処理無し単離
ジャケット付き反応器中において:
段階−a−:
・3−クロロプロピルトリエトキシシラン(II)(76.4g、0.3モル)を15〜25℃において装填する。
・−a1−:70℃に加熱を実施し、塩化メチルマグネシウム(THF(S1)中22%溶液、225g;0.66モル)を撹拌しながら約1時間かけて添加する。
・−a2−:この混合物を70℃において3時間撹拌する。
・−a3−:Isopar M(S2)(245g)を30〜180℃の範囲の温度において添加する。
・−a4−:THFを100ミリバールの圧力下で50〜100℃の範囲の温度において蒸留する。
段階−b−:
・3−クロロプロピルエトキシジメチルシラン(I)を蒸留する。得られた留分(92.0g)は、3−クロロプロピルエトキシジメチルシラン16%(14.7g;単離収率27%)及び不純物を含む。
例2:マグネシウム塩の処理あり単離及び生成したシランの価値あり回収
ジャケット付き反応器中において:
段階−a−:
・3−クロロプロピルトリエトキシシラン(II)(76g、0.3モル)を15〜25℃において装填する。
・−a1−:70℃において加熱を実施し、塩化メチルマグネシウム(THF(S1)中22%溶液、225g;0.66モル)を撹拌しながら約1時間で添加する。
・−a2−:この混合物を70℃において3時間撹拌する。
段階−b−:
・3−クロロプロピルトリクロロシラン(A.a)(45g)を30〜180℃の範囲の温度において添加する。
段階−c−:
・3−クロロプロピルトリエトキシシラン(II、S2)(150g)を15〜25℃において装填する。
・THFを100ミリバールの圧力下で50〜100℃の範囲の温度において蒸留する。
段階−d−:
・反応媒体を水上に注ぐ。
・塩水相を沈降分離(デカンテーション)する。
段階−e−:
・3−クロロプロピルエトキシジメチルシラン(I)を蒸留する。得られた留分(50.0g)は、3−クロロプロピルエトキシジメチルシラン96%(48g;単離収率単離収率88%)を含む。
・反応器中に残っている3−クロロプロピルトリエトキシシランを集める。
例3:反応媒体を分離しやすくするためのマグネシウム塩の処理あり単離
ジャケット付き反応器中において:
段階−a−:
・3−クロロプロピルトリエトキシシラン(II)(76g、0.3モル)を15〜25℃において装填する。
・−a1−:70℃において加熱を実施し、塩化メチルマグネシウム(THF(S1)中22%溶液、225g;0.66モル)を撹拌しながら約1時間で添加する。
・−a2−:この混合物を70℃において3時間撹拌する。
段階−b−:
・塩化アセチル(A.b)(47g)を30〜180℃の範囲の温度において添加する。
段階−c−:
・Isopar M(S2)(200g)を15〜25℃において装填する。
・THF及び生成した酢酸エチル(A.b)を100ミリバールの圧力下で50〜100℃の範囲の温度において蒸留する。
段階−d−:
・反応媒体を水上に注ぐ。
・塩水相を沈降分離する。
段階−e−:
・3−クロロプロピルエトキシジメチルシラン(I)を蒸留する。得られた留分(49.5g)は、3−クロロプロピルエトキシジメチルシラン96.5%(47.7g;単離収率88%)を含む。
・反応器中に残っているIsopar Mを集める。
第2実施態様
Barbierルート
Figure 2010520260
化学収支の式
Figure 2010520260
ジメチルエトキシアリルシランの調製
例4:マグネシウム塩の処理あり単離及び生成したシランの価値あり回収
ジャケット付き反応器中において:
a−マグネシウム(M)(35g、1.44モル)を15〜25℃において装填し、次いでジブチルエーテル(200g)及びジブチルエーテル中のヨウ素の溶液(5g中に0.07g)を装填する。
b−130℃に加熱を実施し、反応媒体が変色するまでこの温度を保つ。
c−ジメチルジエトキシシラン(140g、0.94モル)を130℃において添加する。
d−ジブチルエーテル中の溶液状の塩化アリルを130℃において注入する(212g中に88g)。
e−反応媒体の温度を120〜130℃に5時間保つ。
f−ジメチルジクロロシラン(A.a)(66.7g、0.47モル)を120〜130℃において添加する。
g−反応媒体を15〜20℃に冷却する。
h−反応媒体を水(320g)上に注ぐ。
i−塩水相を沈降によって分離し、集める。
j−ジメチルジエトキシシラン(62g)及びジメチルエトキシアリルシラン(118g)を真空(400ミリバール)下で精密蒸留する。
k−ジブチルエーテルを集める。
例5:反応媒体を分離しやすくするためのマグネシウム塩の処理あり単離
ジャケット付き反応器中において:
a−マグネシウム(II)(35g、1.44モル)を15〜25℃において装填し、次いでジブチルエーテル(200g)及びジブチルエーテル中のヨウ素の溶液(5g中に0.07g)を装填する。
b−130℃に加熱を実施し、反応媒体が変色するまでこの温度を保つ。
c−ジメチルジエトキシシラン(140g、0.94モル)を130℃において添加する。
d−ジブチルエーテル中の溶液状の塩化アリルを130℃において注入する(212g中に88g)。
e−反応媒体の温度を120〜130℃に5時間保つ。
f−塩化アセチル(A.b)(74g、0.94モル)を120〜130℃において添加する。
g−生成した酢酸エチルを大気圧において蒸留する。
h−反応媒体を15〜20℃に冷却する。
i−反応媒体を水(320g)上に注ぐ。
j−塩水相を沈降によって分離し、集める。
k−ジメチルエトキシアリルシラン(116g)を真空(400ミリバール)下で蒸留する。
l−ジブチルエーテルを集める。

Claims (17)

  1. 式OR(ここで、R基は一価炭化水素基である)のアルコキシ官能基を有する少なくとも1種のアルコキシシランを、式R'Mの少なくとも1種の有機金属化合物[ここで、R'基はアルコキシ以外の一価炭化水素基であり、Mはアルカリ又はアルカリ土類金属であり、このR'MはMの原子価が1より大きい場合には少なくとも1個のハロゲンXに結合してR'M(X)x{ここで、x=v−1である(ここで、vはMの原子価である)}となっていてもよい]を用いて処理する方法であって、
    前記R'Mが前記アルコキシシランの−OR官能基の少なくとも一部をR'基で置換することができるものであり、これが式MORの少なくとも1種の金属アルコキシド[ここで、R及びMは上で定義した通りであり、このMORはMの原子価が1より大きい場合には少なくとも1個のハロゲンXに結合して(X)xMOR{ここで、x=v−1である(ここで、vはMの原子価である)}となっていてもよい]を含む副生成物を生成させ、
    金属アルコキシドMORを、このアルコキシドMORのアルコキシ官能基ORと反応することができる少なくとも1種の物質(A)と反応させて、前記アルコキシシランに対して不活性な1つ以上の種を生成させることから本質的に成り、前記物質(A)が求電子性物質及び/又は無機酸の群から選択されることを特徴とする、前記方法。
  2. 前記物質(A)が次の化合物:
    ・(A.a):
    Figure 2010520260
    [ここで、
    x1は1、2又は3であり;
    記号X1は互いに同一であっても異なっていてもよく、Xと同一であっても異なっていてもよく、ハロゲンを表わし;
    記号Z1は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭化水素基{好ましくは1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル基;6〜18個の炭素原子を有するアリール基;又はアリールアルキル基若しくはアルキルアリール基(C6〜C18アリール、C1〜C6アルキル)}を表わし、Z1は少なくとも1個のハロゲン化又はペルハロゲン化基を有していてもよい];
    ・(A.b):
    Figure 2010520260
    (ここで、
    記号X2は互いに同一であっても異なっていてもよく、X1と同じ定義に相当し;
    記号Z2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当する);
    ・(A.c):
    Figure 2010520260
    (ここで、
    nは0又は1であり;
    記号X3は互いに同一であっても異なっていてもよく、X1と同じ定義に相当し;
    記号Z3は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当する);
    ・(A.d):
    Figure 2010520260
    (ここで、
    m、n及びoは0又は1であり;
    記号X4は互いに同一であっても異なっていてもよく、X1と同じ定義に相当し;
    記号Z4は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当し;
    記号Z5は互いに同一であっても異なっていてもよく、Z1と同じ定義に相当する);
    及び
    ・それらの混合物:
    より成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 反応媒体中に前記アルコキシド副生成物(X)xMORが現れる前及び/又は現れる際及び/又は現れた後に前記物質(A)を反応媒体中に導入することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記金属MがMg、Na、Li、Ca、Ba、Cd、Zn、Cu、それらの混合物及びそれらの合金より成る群から選択される(マグネシウムであるのが好ましい)ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記金属アルコキシド(X)xMOR(以下、(IV)と示す)と前記物質(A.a)との間の反応が次の通り:
    Figure 2010520260
    (ここで、x1、X、M、R、X1及びZ1は請求項1又は2に記載の通りであり、yは金属Mの原子価vに相当する)
    であることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記金属アルコキシド(X)xMOR(以下、(IV)と示す)と前記物質(A.b)との間の反応が次の通り:
    Figure 2010520260
    (ここで、X、M、R、Z2及びX2は請求項1又は2に記載の通りである)
    であることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 官能化オルガノアルコキシ(又はヒドロキシ)シラン、特に下記式(I)の官能化オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シラン(特にハロゲン化又はアルケニル化されたもの):
    Figure 2010520260
    [ここで、
    記号R1は水素、又は請求項1に記載のRに相当する1〜25個、好ましくは1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル基及び2〜25個、好ましくは2〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルコキシアルキル基から選択される一価炭化水素基を表わし;
    記号R2は同一であっても異なっていてもよく、請求項1に記載のR'に相当し、それぞれ1〜25個、好ましくは1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基;6〜18個の炭素原子を有するアリール基;又はアリールアルキル基若しくはアルキルアリール基(C6〜C18アリール、C1〜C6アルキル)を表わし;R2は少なくとも1個のハロゲン化又はペルハロゲン化基を有していてもよく;
    記号Yは−B−Y1又はY2
    {ここで、Y1
    (i.1)ハロゲン原子(記号Hal)(好ましくは塩素、臭素及びヨウ素原子から選択される);
    (ii.1)1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル基、6〜18個の炭素原子を有するアリール基、又はアリールアルキル基若しくはアルキルアリール基(C6〜C18アリール、C1〜C6アルキル)に相当するR3基(R3は少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよく、少なくとも1個のハロゲン化又はペルハロゲン化基を有していてもよい);或は
    (iii.1)2〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルコキシル又はアシル基、アミノ、メルカプト、シアノ、チオシアナト、オキシシアナト及び(オルガノシリル)オルガノポリチオ基(これらの基は前記アルコキシル又はアシル基の置換基であることもできる)並びにこれらの基の混合物より成る群から選択される一価有機官能基W:
    に相当し、
    2はR'に相当し、少なくとも1個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を含む官能基から選択される一価有機官能基R4、特に次のもの:
    ・2〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルケニル基R4.1
    ・2〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキニル基R4.2
    ・5〜20個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状−(アルケニル−アルキニル)又は−(アルキニル−アルケニル)基R4.3
    から選択される一価有機官能基R4を表わし、R4.1基が好ましく、
    Bは直鎖状、分岐鎖状若しくは環状C1〜C10アルキレン残基、又は次のもの:
    ・(o−、m−若しくはp−)フェニレン−(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−、
    ・(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−(o−、m−若しくはp−)フェニレン−、及び
    ・(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−(o−、m−若しくはp−)フェニレン−(直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C6)アルキレン−
    から選択される二価芳香族残基に相当する}
    を表わし、
    Yはさらに、少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよく且つ/又は1個以上の芳香族基を有していてもよい]
    を製造するための、請求項1〜6のいずれかに記載の方法であって、
    前記金属Mを含む少なくとも1種の有機金属反応成分(これはその場で生成させたものであってよい)とジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種のオルガノアルコキシシラン(II)とを反応させることから本質的に成り、少なくとも1種の副生成物が前記金属Mを含む少なくとも1種の金属アルコキシドハライド(IV)を含むタイプのものであり、
    式ORのアルコキシ官能基を有する前記アルコキシシランがジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択されるオルガノアルコキシシラン(II)であり、このアルコキシシランを式R'Mの有機金属化合物(III)と接触させて式(X)xMORの少なくとも1種の金属アルコキシドを含む副生成物(IV)を生成させることを特徴とする、前記方法。
  8. ジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種のハロゲン化オルガノアルコキシシラン(II)と式R2−Mの少なくとも1種の有機金属化合物(III)(この有機金属化合物(III)は、アルコキシ基を有機基で置換することができるものである)とを、前記オルガノモノアルコキシシラン(I)の沸点BP(I)より低い又はそれと同等の初期沸点SBP(S1)を有する少なくとも1種の溶剤(S1)及び随意としてのSBP(I)より高い又はそれと同等の初期沸点SBP(S2)を有する少なくとも1種の溶剤(S2)(SBP(S1)はSBP(S2)より低いか又はそれと同等である)の存在下で、下記の反応式:
    Figure 2010520260
    (ここで、zは0又は1であり、記号X、x、M、R1、R2及びBは請求項7に記載の通りであり、副生成物(IV.1)は金属Mを含む金属アルコキシドハライドである)
    に従って反応させることから本質的に成るタイプのものであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 次の段階:
    段階−a−:次の(連続又は不連続)工程を含む添加/反応:
    −a1−:溶剤S1中の有機金属化合物(III)の溶液を化合物(II)に添加する;
    −a2−:(II)と(III)とを反応させてS1中の反応生成物(I)及び(IV)の懸濁液を作る;
    −a3−:反応−a2−の前及び/又は間及び/又は後に溶剤S2を随意に添加する;
    段階−b−:物質(A)を用いた金属アルコキシドハライド副生成物(IV.1)の処理(副生成物(V.1)及び(VI.1)を得るため);
    段階−c−:S1の除去(好ましくは蒸留による);
    段階−d−
    −d1−:副生成物(V.1)(これは金属塩(Va.1)であることができる)を水によって溶解させる;
    −d2−:随意として、d1で得られた溶液を除去する;
    段階−e−:オルガノモノアルコキシシラン(I)の分離及び採集(好ましくは蒸留、さらにより一層好ましくは減圧下での蒸留による);蒸留残渣中に含まれる反応1及び2の生成物(VI.1)は反応3にリサイクルすることができる;
    段階−f−:オルガノモノアルコキシシラン(I)をオルガノモノヒドロキシシラン(I)に転化させることができる任意の加水分解工程:
    (段階−d−及び−e−は逆順にしてもよい)
    を含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. ジ−、トリ−及びテトラアルコキシシラン並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種の非ハロゲン化オルガノアルコキシシラン(II)と少なくとも1種のハロゲン化有機化合物(III)(好ましくはハロゲン化アリル)(このハロゲン化有機化合物(III)は、アルコキシ基を有機基で置換することができるものである)とを、少なくとも1種の金属(M)の存在下、且つオルガノモノアルコキシシラン(I)の沸点BP(I)より低い又はそれと同等の初期沸点SBP(S1)を有する少なくとも1種の溶剤(S1)及び随意としてのSBP(I)より高い又はそれと同等の初期沸点SBP(S2)を有する少なくとも1種の溶剤(S2)(SBP(S1)はSBP(S2)より低いか又はそれと同等である)の存在下で、オルガノアルコキシシラン(II)がジアルコキシシランである特定の場合を示した下記の反応式(反応II/III):
    Figure 2010520260
    (ここで、記号M、X、R1、R2、B及びY2は請求項7に記載の通りであり、副生成物(IV.2)は金属Mを含む金属アルコキシドハライドである)
    に従って反応させることから本質的に成るタイプのものであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  11. 次の段階:
    −a−:金属M及び溶剤S1及びさらに随意としての溶剤S2を一緒にする;
    −b−:随意として、反応を(好ましくは、触媒量の少なくとも1種のハロゲン及び/若しくはハロゲン化アルキルを添加すること、並びに/又は反応媒体及び/若しくは金属Mを加熱することによって)活性化する;
    −c−:オルガノアルコキシシラン(II)を添加する;
    −d−:ハロゲン化有機化合物(III)を徐々に、反応(II/III)における(III)の消費速度より低い又はそれと同等の導入速度で、反応媒体中に添加する;
    −e−:反応(II/III)を実施して反応生成物(I)を生成させる
    (反応媒体の温度は、溶剤S1の沸点BP(S1)より低い又はそれと同等の温度RTに保つのが好ましい);
    −e1−:随意として、S2を添加する;
    −f−:物質(A)を用いて副生成物(IV.2)を処理して副生成物(V.2)及び(VI.2)を得る;
    −h−:オルガノモノアルコキシシラン(I)及び(VI.2)を(好ましくは蒸留によって、さらにより一層好ましくは減圧下での蒸留によって)分離・採集する;
    −i−:副生成物(V.2)(これは金属塩(Va.2)であることができる)を水中に溶解させる;
    −j−:随意として、−i−で得られた溶液を除去する;
    −k−:S1を(好ましくは蒸留によって)除去する;
    −l−:随意段階として、オルガノモノアルコキシシラン(I)をオルガノモノヒドロキシシラン(I)に転化させることができる加水分解を行う:
    を含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 反応2の生成物(Vb)がSBP(S2)と比較して及び/又はSBP(I)と比較して少なくとも5℃、好ましくは少なくとも10℃、より一層好ましくは少なくとも30℃、さらにより一層好ましくは少なくとも40℃の差を示す初期沸点SBP(Vb)を有するように物質(A.b)のZ2基を選択することを特徴とする、請求項6〜11のいずれかに記載の方法。
  13. S1がエーテル系有機化合物の群から及び/又はアセタール類の群から、特にテトラヒドロフラン(THF)、メチル−THF(Me−THF)、ジアルキルエーテル類(好ましくはジブチルエーテル)、ジオキサン類及びそれらの混合物より成る下位群から、選択されることを特徴とする、請求項8、9、11及び12のいずれかに記載の方法。
  14. S2が、150℃≦SBP、好ましくは180℃≦SBP、さらにより一層好ましくは190℃≦SBP≦350℃と規定される初期沸点SBPを有する化合物の群から選択され;S2が好ましくはシラン類(特にアルコキシシラン類)、炭化水素、炭化水素留分、(ポリ)芳香族化合物(特にアルキルベンゼン類)、アルカン類(特に重質アルカン類)、(ポリ)エーテル類、リン含有化合物、スルホラン類(特にジアルキルスルホン類)、イオン性液体、ジアルキルニトリル類及びそれらの混合物より成る化合物の群から選択されることを特徴とする、請求項8、9、11及び12のいずれかに記載の方法。
  15. 1基がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、CH3OCH2−、CH3OCH2CH2−及びCH3OCH(CH3)CH2−から選択され、
    2基がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル及びフェニルから選択され、
    2基が
    Figure 2010520260
    (ここで、記号R°は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素又は1〜8個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル、好ましくは−CH3若しくは−CH2CH3に相当する基を表わす)
    を表わす:
    ことを特徴とする、請求項7〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 官能化された(例えばアミン、チオール又はポリスルフィド基で官能化された)オルガノモノアルコキシ(又はモノヒドロキシ)シランの合成における中間体としての、請求項7〜15のいずれかに記載の方法によって得られる次式:
    Figure 2010520260
    のオルガノモノアルコキシシランの、
    ・次式:
    Figure 2010520260
    の少なくとも1種の求電子性物質(A)、及び/又は
    ・次式:
    Figure 2010520260
    の少なくとも1種の副生成物、及び/又は
    ・次式:
    Figure 2010520260
    の少なくとも1種の副生成物の存在下における使用
    (ここで、記号R1、R2、Y、X1、x1、Z2及びRは請求項7〜15のいずれかに記載の通りである)。
  17. 記号R1及びR2が同一であっても異なっていてもよく、それぞれCH3CH2−又はCH3−を表わし(好ましくは、R1がCH3CH2−を表わし且つR2がCH3−を表わし)、記号MがMgを表わし且つ記号X1がClを表わすことを特徴とする、請求項16に記載の使用。
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