JP2007051122A - ω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体とその製造方法 - Google Patents

ω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体とその製造方法の提供。
【解決手段】(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物を金属性塩基で処理してω−(アルコキシシリル)アルキルチオレート金属塩に転換し、ポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物またはポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテルと低い反応温度で脱ハロゲン金属化反応にさせ炭素−硫黄結合させて目的新規化合物を得る。該新規化合物は、分子構造内にSi−OR結合以外にも硫黄元素を含んでいるため親水性機能を向上できる機能性シリコン高分子合成用単量体またはシリコン系界面活性剤原料、有機/無機材料の表面改質剤として有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体とその製造方法に関し、さらに詳しくは、(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物を金属性塩基で処理してω−(アルコキシシリル)アルキルチオレート金属塩に転換した後、ポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物またはポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテルと低い反応温度の条件で脱ハロゲン金属化反応によって炭素−硫黄結合させる方法で製造された下記一般式(1)で表される新規構造のω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体とその製造方法に関する。
Figure 2007051122
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、またはフェニル基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、またはフェノキシ基を示し、R3とR4はそれぞれ水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R5は炭素数1〜18のアルキル基、芳香族を含むアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、不飽和結合を有している炭素数2〜18のアルケン基、または−CH2CH2S(CH2nSiR2(OR12を示し、nは2または3の整数を示し、mは1〜1,000の整数を示す。)
親水性ポリ(エチレンオキシ)基を含有する有機アルコキシシラン化合物は、機能性シリコン高分子の生産工程に用いられる産業的に有用な化合物である。親水性ポリ(エチレンオキシ)基を含有する有機アルコキシシラン化合物の合成方法に係る公知方法として、Norio KawaiとEtsuko Takagiは、1990年にHSi(R12OR4(R1=アルキル、アルコキシ;R4=アルキル)と不飽和エーテル化合物[R4(OX)mOR8(R8=C2-6アルケニル)]とを白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応させて新たな親水機能性有機シラン化合物を合成したと報告している[ヨーロッパ特許公開第387689号(1990)]。
前記したように、これまで知られている親水機能性基を含む有機シラン化合物の一般的な製造方法は、ポリ(エチレンオキシ)アルケンとSi−H結合を有するシラン化合物を高価の白金触媒を用いてヒドロシリル化反応させて合成している。また、出発物質として用いられるポリ(エチレンオキシ)アルケンは、ハロアルケンとポリ(エチレンオキシ)の金属塩と脱ハロゲン金属化反応によって炭素−酸素結合反応を形成させて合成された物質である。
このように親水機能性基を含む有機シラン化合物を製造する既存の工程は、脱ハロゲン金属化反応によってポリ(エチレンオキシ)アルケンを製造し、これを高価な白金触媒を用いてSi−H結合を有するシラン化合物とのヒドロシリル化反応を行う必要がある。しかし、ポリ(エチレンオキシ)アルケンを製造するための炭素−炭素結合反応は反応温度が高く、反応時間が長いという問題があり、ヒドロシリル化反応は反応後高価の白金触媒の分離回収が難しいという問題がある。
これに対し、本発明において出発物質として用いられる(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物は、緩和な反応条件で金属性塩基で処理する場合、ω−(アルコキシシリル)アルキルチオレート金属塩への転換が容易であり、このようなアルキルチオレート金属塩は、ポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物またはポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテルとの反応において一般的な金属アルコキシドよりも親核置換反応性が遥かに大きいため、室温付近の低い温度条件でも炭素−硫黄結合反応が容易に起こる。すなわち、本発明の製造方法は、高価な白金触媒を使用しなくとも、ω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体を高収率で合成できるという長所がある。
また、(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物を金属性塩基で処理して製造したシリルアルキルチオレート金属塩とポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物またはポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテルとの脱ハロゲン金属化反応を行って硫黄原子とアルキレンオキシ基を同時に含有するω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン化合物を合成する例はまだ知られていない。
ヨーロッパ特許公開第387689号
本発明は、様々な機能基を導入できるように分子構造内にSi−OR結合を有することはもちろん、分子構造内に硫黄(S)をさらに含んでいるため親水性機能が向上した新規構造のω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン化合物を提供することにその目的がある。本発明の新規化合物は、分子構造内に硫黄を含んでおり、硫黄(S)を酸化させる場合、スルホキシド(S=O)またはスルホン(O=S=O)に酸化し、親水性をより向上できるという長所がある。
また、新規構造のω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体を経済的に合成する方法を提供することに他の目的がある。
本発明は、下記一般式(1)で表されるω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体をその特徴とする。
Figure 2007051122
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、またはフェニル基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、またはフェノキシ基を示し、R3とR4はそれぞれ水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R5は炭素数1〜18のアルキル基、芳香族を含むアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、不飽和結合を有している炭素数2〜18のアルケン基、または−CH2CH2S(CH2nSiR2(OR12を示し、nは2または3の整数を示し、mは1〜1,000の整数を示す。)
また、本発明は、下記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物をアルカリ金属またはアルカリ土類金属の金属性塩基と反応させて下記一般式(3)で表されるω−(アルコキシシリル)アルキルチオレート金属塩に転換した後、下記一般式(4)で表されるポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物または下記一般式(5)で表されるポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテルと脱ハロゲン金属化反応させて下記一般式(1)で表されるω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体を製造する方法を他の特徴とする。
Figure 2007051122
Figure 2007051122
Figure 2007051122
Figure 2007051122
Figure 2007051122
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、m、及びnはそれぞれ前記一般式(1)で定義した通りであり、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属原子を示す。)
本発明は、新規な親水性有機アルコキシシランの合成方法に関し、既存の親水性シランとは異なって、硫黄を用いてポリ(アルキレンオキシ)基を導入する方法である。本発明の特徴的な方法は、硫黄を含む(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物を金属性塩基で処理して製造したシリルアルキルチオレート金属塩にポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物またはポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテル化合物を脱ハロゲン金属化反応によってS−C結合反応を行って(アルキレンオキシ)基を含む新規構造の親水性有機シラン化合物を合成できる。本発明に係る方法は、緩和な反応条件下で行われる高収率の合成工程であって、非常に経済的な製造方法であるため、ω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体の商業的生産に有用である。さらに、本発明の新規ω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体は、加水分解が可能なアルコキシ基を含んでいるため、シリカやアルミナのような無機物の表面に化学結合による単一膜コーティングが可能であるので、様々な有無機材料の表面改質にも有用な化合物であり、加水分解を通じて親水性シロキサン高分子を容易に合成できる物質である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明は、有機シラン化合物の分子構造内に硫黄原子とSi−OR結合を同時に含む構造的特徴を有しているため親水性機能が向上し、様々な機能基の導入が可能であるため親水機能性シリコン高分子合成用単量体及びシラン系結合剤原料などに有用な新規構造のω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体とその製造方法に関する。
本発明に係る前記式(1)で表される化合物において、好ましくは、前記R1は炭素数1〜6のアルキル基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、R3とR4はそれぞれ水素原子またはメチル基を示し、R5は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルキル置換されたフェニル基、または−CH2CH2S(CH2nSiR2(OR12を示し、nは2または3の整数を示し、mは1〜1,000の整数を示す化合物の場合である。
本発明に係る製造方法は、シラン系原料物質として工業的生産が可能な前記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシランを用い、通常の脱ハロゲン金属化反応に比べて比較的低い反応温度条件、特に室温条件でも反応が可能であり、反応副産物として生成したハロゲン金属塩(特に、NaClの場合)は、濾過方法によって容易に除去できるなどの工程上有利な利点を有する。
特に、本発明に係る製造方法を行うにおいて、前記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシランを前記一般式(3)で表されるω−(アルコキシシリル)アルキルチオレート金属塩に転換する過程、すなわち、チオール(−SH)をチオレート(−SM)に転換する過程では、金属性塩基として反応性が大きいアルカリ金属またはアルカリ土類金属を用いることはもちろん、化学的に比較的安定したアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物を用いてもよいという長所がある。すなわち、金属性塩基として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属はもちろん、これらの金属の水素化物、アルキル化合物、アルコキシド化合物などが幅広く使用され得る。特に注目すべきものは、金属性塩基としてアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコキシド化合物の使用が可能であるということであり、その理由は、金属アルコキシドで処理する場合、チオール(−SH)の水素がアルコール(−OH)の水素よりも強い酸性を帯びるため可能になったものである。
さらに、本発明に係る製造方法を行うにおいて、炭素−硫黄結合反応は硫黄−金属(S−M)結合を有する前記一般式(3)で表されるω−(アルコキシシリル)アルキルチオレート金属塩と炭素−ハロゲン(C−X)結合を有する前記一般式(4)で表されるポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物または前記一般式(5)で表されるポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテル化合物を脱ハロゲン金属化反応させることによって行われる。前記一般式(4)または一般式(5)で表される化合物との親核置換反応において、チオレート(−SM)がアルコレート(−OM)よりも強力な親核置換試薬として作用するため、アルキルクロリドのような比較的反応性が少ないハロゲン化物を使用しても反応が容易に行われるという長所がある。また、ハロゲン化物の使用による副産物であるハロゲン金属塩(MX)は濾過方法によって簡単に除去できる。
本発明に係る典型的な製造方法は、窒素大気条件下で滴下ロートとコンデンサを連結したガラス反応器に、前記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物を反応槽に入れ、これに金属性塩基を滴下した後、さらに前記一般式(4)で表されるポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物または前記一般式(5)で表されるポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテル化合物を滴下して反応させる。
反応物質の使用量において、出発物質として用いられた前記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物を基準に金属性塩基と前記一般式(4)または(5)で表される化合物はそれぞれ0.4〜1.2モル比の範囲で使用し、好ましくは1モル比で使用する。
本発明に係る製造方法を行うに当たっては、反応溶媒を必ず使用しなければならないのではないが、反応の円滑な進行のため、メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリルなどの通常用いられる極性有機溶媒から選択して使用してもよい。
前記アルキルチオレート金属塩への転換反応及び脱ハロゲン金属化反応においては、温度を−100℃〜150℃範囲、好ましくは0℃〜70℃、特に好ましくは20℃〜30℃の室温範囲を保持する。
前記反応条件下で1〜24時間反応させた後、反応が終了すると濾過してハロゲン金属塩(MX)を除去した後分別蒸留するか、またはそれ自体で使用する。
本発明は、脱ハロゲン金属化反応が定量的に行われるため、高収率の経済性のある製法発明ということにもその特徴があるが、反応混合物からハロゲン金属塩を分離する方法としては次のような方法がある。第一の方法は、常圧または減圧条件下で蒸留してハロゲン金属塩から反応生成物を分離する方法である。第二の方法は、反応混合物に沈澱している金属ハロゲン化合物を濾過して除去する方法である。
前記した反応は収率がほとんど90%以上と非常に高いため、経済的に極めて有利である。
本発明に係る製造方法に用いられる反応物質及び反応の種類についてより詳しく説明すると次の通りである。
前記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシランとしては、(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)メチルジエトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン、(2−メルカプトエチル)メチルジメトキシシラン、(2−メルカプトエチル)トリメトキシシラン、(2−メルカプトエチル)メチルジエトキシシラン、(2−メルカプトエチル)トリエトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)トリプロポキシシランなどを使用してもよい。
前記金属性塩基は、リチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属、またはマグネシウム、カルシウムのようなアルカリ土類金属、リチウムハイドライド、ナトリウムハイドライド、カリウムハイドライドのようなアルカリ金属水素化物、またはマグネシウムハイドライド、カルシウムハイドライドのようなアルカリ土類金属水素化物、アルキルリチウム、アルキルナトリウム、アルキルカリウムのようなC1−C6のアルキルアルカリ金属塩、またはアルキルマグネシウム、アルキルカルシウムのようなC1−C6のアルキルアルカリ土類金属塩、リチウムアルコキシド、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシドのようなアルカリ金属C1−C6のアルコキシド、またはマグネシウムアルコキシド、カルシウムアルコキシドのようなアルカリ土類金属C1−C6のアルコキシドなどを幅広く使用してもよい。
前記一般式(4)で表されるポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物とは、(エチレンオキシ)または(プロピレンオキシ)基の様々な重合度を有する化合物をいう。前記一般式(4)で表されるポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物の具体的な化合物としては、ジ(エチレンオキシ)メチルクロリド、トリス(エチレンオキシ)メチルクロリド、トリス(エチレンオキシ)メチルブロミド、その他の様々なアルキル置換基が置換されたポリ(エチレンオキシ)アルキルエーテルクロリド、ポリ(エチレンオキシ)ビス(クロロエチル)エーテル、ポリ(エチレンオキシ)ビス(クロロアルキル)エーテルなどの様々な重合度の(エチレンオキシ)基を有する有機ハロゲン化物を使用してもよく、そして、メチル置換基を有するエチレンオキシ基の一種類であるプロピレンオキシ基を有するポリ(プロピレンオキシ)プロピルクロリドなどを使用してもよい。
前記一般式(5)で表されるポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテル化合物としては、ジ(エチレンオキシ)ビス(クロロエチル)エーテル、ポリ(エチレンオキシ)ビス(クロロアルキル)エーテルなどの様々なサイズのエチレンオキシ基を有する、α,ω−ビス(クロロエチル)またはα,ω−ビス(クロロアルキル)末端のポリ(エチレンオキシ)化合物などを使用してもよい。そして、メチル置換基を有するエチレンオキシ基の一種であるプロピレンオキシ基を有するポリ(プロピレンオキシ)プロピルクロリドなどを使用してもよい。
前記一般式(4)または一般式(5)で表される化合物において、ハロゲンはクロロ、ブロモ、ヨードのいずれかを使用しても同じ結果が得られるが、好ましくは最も経済的なクロロ化合物を使用することがよい。
以上述べたように、本発明に係る製造方法は、一般的な有機シラン化合物の製造方法に比べて非常に経済的かつ効率的な方法であって、様々なω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体を合成することが可能であり、工程の進行が非常に容易で低コストであるという長所がある。
さらに、本発明で製造された前記一般式(1)で表されるω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体は、機能性シリコン高分子の合成に幅広く活用できるので、親水機能性置換基を含む変性シリコン化合物は界面活性剤として実生活に使用され得る。既存の親水性変性シリコンは、ポリ(エチレンオキシ)またはポリ(プロピレンオキシ)基がシリコン高分子に置換された構造が一般的である。しかし、本発明で合成した前記一般式(1)で表されるω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体は、硫黄原子を酸化させて親水性スルホキシドに容易に転換できる。一般的なジメチルスルフィドは、常温で過酸化水素処理すると酸化しやすいため親水性ジメチルスルホキシドに転換されるということが知られている(A. Kh. Sharipov, Russian Journal of Applied Chemistry, 2003, 76, 108-113)。このような特性を用いて前記一般式(1)で表されるω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体を基質の表面に化学結合させてコーティングし、これを酸化させて基質の表面をより親水性に転換させることも可能である。
(実施例)
本発明を下記実施例に基づいてさらに詳しく説明する。下記実施例は、(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物とアルコキシ金属塩、ポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルクロリドなどの代表的な使用例のみを記載しているが、本実施例に用いられた均等な範囲内で他の化合物に代替しても等しい効果が得られるので、本発明は下記実施例の記載によって限定されない。
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した500mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で16.9g(0.0861mol)の(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン150mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液35.9mL(0.0861mol)を入れて10分間攪拌した。トリス(エチレングリコール)メチルエーテルクロリド15.0g(0.0820mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で1時間攪拌し、反応物を濾過して生成した塩を除去した。常圧で溶媒を除去し、残留物を真空蒸留して25.4gの化合物1を得た(収率:90%)。
化合物1:沸点146.5℃/0.5mmHg;1H NMR(CDCl3, 300 MHz), δ(ppm) 0.70(t, J = 7.9 Hz, 2 H, SiCH2), 1.60-1.70(m, 2 H, SiCH2CH2), 2.52(t, J = 7.5 Hz, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.66(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.34(s, 3 H, CH3O), 3.52(s, 9 H, CH3OSi), 3.50-3.63(m, 10 H, CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した500mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で14.0g(0.0713mol)の(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン150mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液29.7mL(0.0713mol)を入れて10分間攪拌した。ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルクロリド(Mn〜369)23.1g(0.0626mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で1時間攪拌した後、20分間還流した。反応物を濾過して生成した塩を分離し、常圧で単純蒸留によって溶媒を除去した。残留物を真空蒸留して27.3gの化合物2を得た(収率:83%)。
化合物2:1H NMR(CDCl3, 300 MHz), δ(ppm) 0.69(t, J = 8.3 Hz, 2 H, SiCH2), 1.58-1.69(m, 2 H, SiCH2CH2), 2.50(t, J = 7.5 Hz, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.66(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.32(s, 3 H, CH3OCH2), 3.51(s, 9 H, CH3OSi), 3.48-3.59(m, 26 H, CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で7.17g(0.0365mol)の(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン100mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液15.2mL(0.0365mol)を入れて10分間攪拌した。ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルクロリド(Mn〜568)17.3g(0.0305mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で1時間攪拌した後、2時間還流した。プロピルクロリド0.942g(0.0120mol)を入れて30分間還流した後、反応物を濾過して生成した塩を除去した。真空下で溶媒を除去し、残留物にn−ヘキサン50mLを入れて攪拌した後、−78℃に冷却し、ヘキサン溶液を濾過して除去する過程を4回繰り返し、高真空下で残っている溶媒を完全に除去して22.0gの化合物3を得た(収率:99%)。
化合物3:1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.68(t, J = 8.2 Hz, 2 H, SiCH2), 1.59-1.66(m, 2 H, SiCH2CH2), 2.49(t, J = 7.4 Hz, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.63(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.31(s, 3 H, CH3OCH2), 3.50(s, 9 H, CH3OSi), 3.47-3.59(m, 40 H, CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した500mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で29.9g(0.141mol)の(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン250mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液58.9mL(0.141mol)を入れて10分間攪拌した。1,2−ビス(2−クロロエトキシ)エタン12.0g(0.0643mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で1時間攪拌し、30分間還流した後、反応物を濾過して生成した塩を除去した。常圧で溶媒を除去し、残留物を真空蒸留して28.0gの化合物4を得た(収率:86%)。
化合物4:沸点185−7℃/0.5mmHg;1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.69(t, J = 8.2 Hz, 4 H, SiCH2), 1.60-1.68(m, 4 H, SiCH2CH2), 2.51(t, J = 7.1 Hz, 4 H, SiCH2CH2CH2), 2.64(t, J = 7.1 Hz, 4 H, SCH2CH2O), 3.51(s, 18 H, CH3OSi), 3.56(s, 4 H, SCH2CH2OCH2), 3.57(t, 7.1 Hz, 4 H, SCH2CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で13.2g(0.0674mol)の(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン100mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液28.1mL(0.0674mol)を入れて10分間攪拌した。ポリ(エチレングリコール)ビス(2−クロロエチル)エーテル(Mn〜435)12.2g(0.0281mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で1時間攪拌した後、3時間還流した。プロピルクロリド0.99mL(0.0112mol)を入れ、30分間還流した後、反応物を濾過して生成した塩を除去した。真空下で溶媒を除去し、残留物にn−ヘキサン50mLを入れて攪拌した後、−78℃に冷却し、ヘキサン溶液を濾過して除去する過程を4回繰り返し、高真空下で残っている溶媒を完全に除去して21.1gの化合物5を得た(収率:99%)。
化合物5:1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.69(t, J = 8.2 Hz, 4 H, SiCH2), 1.61-1.68(m, 4 H, SiCH2CH2), 2.51(t, J = 7.4 Hz, 4 H, SiCH2CH2CH2), 2.65(t, J = 7.0 Hz, 4 H, SCH2CH2O), 3.52(s, 18 H, CH3OSi), 3.56-3.60(m, 31 H, CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で20.8g(0.115mol)の(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシランとテトラヒドロフラン100mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液48.0mL(0.0115mol)を入れて10分間攪拌した。トリス(エチレングリコール)メチルエーテルクロリド20.4g(0.112mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で1時間30分攪拌した後、30分間還流した。反応物を濾過して生成した塩を分離し、常圧で単純蒸留によって溶媒を除去した。残留物を真空蒸留して34.0gの化合物6を得た(収率:91%)。
化合物6:沸点133−4℃/0.5mmHg;1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.06(s, 3 H, SiCH3), 0.67(t, J = 8.4 Hz, 2 H, SiCH2), 1.56-1.64(m, 2 H, SiCH2CH2), 2.51(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.65(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.32(s, 3 H, CH3O), 3.45(s, 6 H, CH3OSi), 3.48-3.61(m, 10 H, CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で7.67g(0.0322mol)の(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン50mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液13.4mL(0.0322mol)を入れて10分間攪拌した。トリス(エチレングリコール)メチルエーテルクロリド5.59g(0.0306mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で2時間攪拌した後、30分間還流した。反応物を濾過して生成した塩を分離し、常圧で単純蒸留によって溶媒を除去した。残留物を真空蒸留して10.9gの化合物7を得た(収率:93%)。
化合物7:沸点154℃/0.5mmHg;1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.63(t, J = 8.0 Hz, 2 H, SiCH2), 3.72(t, J = 6.8 Hz, 9 H, CH3CH2O), 1.56-1.64(m, 2 H, SiCH2CH2), 2.47(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.60(t, J = 6.8 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.28(s, 3 H, CH3O), 3.44-3.56(m, 10 H, CH2O), 3.72(quart, J = 6.8 Hz, 6 H, CH3CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で10.4g(0.0577mol)の(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシランとテトラヒドロフラン80mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液24.0mL(0.0577mol)を入れて10分間攪拌した。ジ(プロピレングリコール)メチルエーテルクロリド9.33g(異性体混合物、0.0560mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。反応物を24時間還流し、濾過して生成した塩を除去した。常圧で溶媒を除去し、残留物を真空蒸留して10.7gの化合物8を得た(収率:61%)。
化合物8:沸点101−4℃/0.5mmHg; 1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.08(s, 3 H, SiCH3), 0.67-0.71(m, 2 H, SiCH2), 1.11-1.13(m, 3 H, CHCH3), 1.24(d, J = 6.7 Hz, CHCH3), 1.58-1.66(m, 2 H, SiCH2CH2), 2.49-2.62(m, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.86-2.95(m, 1 H, SiCH2CH2CH2SCH2), 3.31-3.56(m, 14 H, CH3O, CH3OSi, CH2O, CH3CHO).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で6.20g(0.0316mol)の(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン100mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液13.2mL(0.0316mol)を入れて10分間攪拌した。ポリ(エチレングリコール)4−イソオクチルフェニルエーテルクロリド(Mn〜445、Aldrich社製のIgepal CA-520の塩素化生成物)11.7g(0.0264mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で2時間攪拌した後、3時間還流した。プロピルクロリド0.94mL(0.0106mol)を入れて30分間還流した後、反応物を濾過して生成した塩を除去した。真空下で溶媒を除去し、残留物にn−ヘキサン50mLを入れて攪拌した後、−78℃に冷却し、ヘキサン溶液を濾過して除去する過程を4回繰り返し、高真空下で残っている溶媒を完全に除去して13.25gの化合物9を得た(収率:84%)。
化合物9:1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.68(s, 9 H, (CH3)3CCH2C(CH3)2), 0.73(t, J = 8.2 Hz, 2 H, SiCH2), 1.31(s, 6 H, (CH3)3CCH2C(CH3)2), 1.60-1.71(m, 4 H, SiCH2CH2, (CH3)3CCH2C(CH3)2), 2.54(t, J = 7.4 Hz, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.67(t, J = 7.0 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.49-4.09(m, 25 H, CH3OSi, CH2O), 6.80(d, J = 8.6 Hz, 2 H, C6H4), 7.23(d, J = 8.6 Hz, 2 H, C6H4).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250RmLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で1.29g(7.18mmol)の(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシランとテトラヒドロフラン40mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液2.99mL(7.18mmol)を入れて10分間攪拌した。40mLのテトラヒドロフラン40mLに溶かしたポリ(エチレングリコール)ステアリルエーテルクロリド(Mn730、Aldrich社製のBrij(登録商標)76の塩素化生成物)5.24g(7.18mmol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で20分間攪拌した後1時間還流した。反応物を濾過した後溶媒を除去し、高真空下で残っている溶媒を完全に除去して6.28gの化合物10を得た(収率:100%)。
化合物10: 1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.08(s, 3 H, SiCH3), 0.84(t, J = 6.4 Hz, 3 H, CH2C16H32CH3), 0.67-0.71(m, 2 H, SiCH2), 1.21(br s, 32 H, CH2C16H32CH3), 1.50-1.57(m, 2 H, CH2C16H32CH3), 1.58-1.66(m, 2 H, SiCH2CH2), 2.52(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SiCH2CH2CH2), 2.66(t, J = 7.2 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.47(s, 6 H, CH3OSi), 3.39-3.78(m, 40 H, CH2O).
Figure 2007051122
オーブンで乾燥した250mLフラスコに還流コンデンサを取り付け、窒素大気下で10.5g(0.0576mol)の(2−メルカプトエチル)トリメトキシシランとテトラヒドロフラン70mLを入れた。フラスコを氷水で冷却し、ナトリウムメトキシド2.40M溶液24.0mL(0.0576mol)を入れて10分間攪拌した。トリス(エチレングリコール)メチルエーテルクロリド10.5g(0.0576mol)を10分間入れ、室温に昇温させた。室温で1時間30分間攪拌した後、30分間還流した。反応物を濾過して生成した塩を分離し、常圧で単純蒸留によって溶媒を除去した。残留物を真空蒸留して18.2gの化合物11を得た(収率:96%)。
化合物11:沸点137−9℃/0.5mmHg; 1H NMR(CDCl3, 400 MHz), δ(ppm) 0.93(t, J = 9.0 Hz, 2 H, SiCH2), 2.60(t, J = 9.0 Hz, 2 H, SiCH2CH2), 2.66(t, J = 7.0 Hz, 2 H, SCH2CH2O), 3.32(s, 3 H, CH3O), 3.51(s, 9 H, CH3OSi), 3.48-3.60(m, 10 H, CH2O).

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)で表されるω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体:
    Figure 2007051122

    (式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、またはフェニル基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、またはフェノキシ基を示し、R3とR4はそれぞれ水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R5は炭素数1〜18のアルキル基、芳香族を含むアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、不飽和結合を有している炭素数2〜18のアルケン基、または−CH2CH2S(CH2nSiR2(OR12を示し、nは2または3の整数を示し、mは1〜1,000の整数を示す。)
  2. 前記R1は炭素数1〜6のアルキル基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、R3とR4はそれぞれ水素原子またはメチル基を示し、R5は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルキル置換されたフェニル基、または−CH2CH2S(CH2nSiR2(OR12を示し、nは2または3の整数を示し、mは1〜1,000の整数を示すことを特徴とする請求項1記載の化合物。
  3. 下記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物をアルカリ金属またはアルカリ土類金属の金属性塩基と反応させて下記一般式(3)で表されるω−(アルコキシシリル)アルキルチオレート金属塩に転換した後、下記一般式(4)で表されるポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物または下記一般式(5)で表されるポリ(アルキレンオキシ)ビス(ハロアルキル)エーテルと脱ハロゲン金属化反応させて下記一般式(1)で表されるω−[2−(ポリアルキレンオキシ)エチルチオ]アルキルアルコキシシラン誘導体を製造することを特徴とする製造方法:
    Figure 2007051122

    Figure 2007051122

    Figure 2007051122

    Figure 2007051122

    Figure 2007051122
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、m、及びnはそれぞれ前記請求項1で定義した通りであり、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属原子を示す。)
  4. 前記金属性塩基が、前記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物に対して0.4〜1.2モル比の範囲で用いられることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
  5. 前記一般式(4)で表されるポリ(アルキレンオキシ)アルキルエーテルハロゲン化物が、前記一般式(2)で表される(ω−メルカプトアルキル)アルコキシシラン化合物に対して0.4〜1.2モル比の範囲で用いられることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
  6. 前記脱ハロゲン金属化反応が、−100℃〜150℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
  7. 前記脱ハロゲン金属化反応が、アルコール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル及びジエチルエーテルから選ばれた極性溶媒を用いて行われることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
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