JP2010517592A - ビールにおけるアラビノキシロオリゴ糖 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ビールの味および/または口当たりを向上させるためにビールにおける可溶性アラビノキシロオリゴ糖のレベルを増加させるための方法に関する。

Description

発明の分野
本発明は、ビールにおいて可溶性アラビノキシロオリゴ糖のレベルを増加して、このようなビールの味および口当たりを改善するための方法に関する。さらに、本発明は、可溶性アラビノキシロオリゴ糖で強化されたビールに関する。
発明の背景
ビールは、相対的に高濃度のアルコールと、特に、マルトデキストリン、マルトース、およびグルコースといった消化しやすい炭水化物とにより、カロリーが豊かである。消化しやすい炭水化物は、でんぷんがマルトースおよびグルコースに不完全に分解することおよび/またはマルトースおよびグルコースがアルコールに不完全に発酵することの結果、ビールに現れる。アルコール含有量および/または消化しやすい炭水化物の含有量を低減することによってビールのカロリー量を低減することは、通常、殆どの消費者がマイナスに感じる味および/または口当たりの損失へと繋がる。低カロリービールおよび低アルコールビールの製造において、消化しやすい炭水化物のレベルを下げることと、これらの炭水化物が通常寄与する味および/または口当たりの十分に許容可能なレベルを維持することとのバランスを見出すことは困難なことである。当該技術において、相対的に適当な製造コストで、もし可能であるならば標準的な醸造処理をあまり変更することなしに、この問題に対する解決策を見つけることが必要とされている。
本発明は、可溶性の低分子量アラビノキシランの濃度を、ビールに自然に存在する濃度を超えて増加させると、ビールの味および/または口当たりが向上するという発見に基づく。表1は、異なる市販のビールにおける可溶性アラビノキシラン含有量の概略を与え、殆どのビールが典型的には約2.0g/l未満といった限られた量の可溶性アラビノキシランしか含まないことを示す。さらに、低分子量の可溶性アラビノキシランの濃度はビールのタイプに従って変動する。ビールのタイプに従う可溶性アラビノキシランの変動の類似度は以前、1995年にシュワルツ(Schwarz)およびハン(Han)によって観察された。この観察には、ビールにおけるアラビノキシラン含有量の判定のための未検証の方法が用いられた。
発明の概要
本発明は、可溶性アラビノキシラン、主に低分子量アラビノキシロオリゴ糖の濃度が、特に下面発酵されたビールのようなビールの味および/または口当たりを決定しているという発見に基づく。さらに、ビールの味および/または口当たりは、当該ビールにおいて、平均重合度が50を下回るアラビノキシロオリゴ糖(以下、AXOSと呼ぶ、構造はEP−1.418.819−B1の図1に示される)の濃度をあるレベルを上回るように増加させることで改善されると言うことが発見された。AXOSは通常、ベータ−1,4−キシロース−主鎖の重合度(以下DPと呼ぶ)とベータ−1,4−キシロース−主鎖のアラビノース単位による置換度(DS)とにおいて互いに異なる関連するオリゴ糖の異種混合物として存在する。AXOSはさらに、キシロースまたはアラビノース単位のいずれか上で、4−O−メチルグルクロン酸、酢酸、フェルラ酸またはp−クマル酸のような残留物によって置換が起こり得る。AXOSは、たとえば酸またはエンドキシラナーゼ酵素のいずれかを用いて部分加水分解によって、アラビノキシランから誘導され得る。アラビノ
キシランは、(ペントースタイプの単糖キシロースおよびアラビノースからなるので)ペントサンとも呼ばれ、典型的にはDPが5,000以上といったように多糖の鎖がはるかに長いことを除けば、AXOSと同じ組成を有する。アラビノキシランおよびAXOSは消化されにくい炭水化物である。伝統的にビール製造のために用いられる原料である損傷のない大麦および小麦粒は、アラビノキシランが特に豊富であり、この多糖類を6−10%まで含む。伝統的なビール醸造の間、アラビノキシランの大部分は穀物粒から抽出されず、濾過の後、穀物粒の残留物のかすの中に残る。可溶性アラビノキシランは、ビール醸造において、麦汁分離速度の低減、麦芽エキスの低回収速度、フィルタの短寿命化、およびビール濾過速度の減少を含む深刻な問題を引起すことが既知である。
本発明は、たとえば、外因的に加えられる酵素により穀物からのアラビノキシランをビールの調製の間に分解すること、または外部で作られたアラビノキシロオリゴ糖を麦汁またはビールに補うことにより、ビールにおいて可溶性アラビノキシロオリゴ糖の含有量のレベルを少なくとも約5%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、もっとも好ましくは少なくとも40%、たとえば少なくとも50%向上させるための方法に関する。この発明の1つの実施の形態では、ビールの調製中に用いられる外因的に加えられる酵素は、エンドキシラナーゼである。この発明の別の実施の形態では、外部で作られたアラビノキシロオリゴ糖は、植物材料のような自然源から、より好ましくは穀物から得られる。アラビノキシロオリゴ糖のレベルが増加したこの発明に従ったビールは、味および口当たりが改善する。
2g/lまたは10g/lのAXOSが加えられた市販のビール(バドライト(Bud Light))の官能分析の結果を示す図であって、バーはスコアの平均値を示し、エラーバーは標準偏差を示し、異なる文字を有するバーは、p<0.05の、フリードマン(Friedman)のANOVAテストに従って互いに顕著に異なる図である。 AXOS強化の前および後における、同じ麦汁から醸造される2つの実験ビールの官能分析の結果を示す図であって、バーはスコアの平均値を示し、エラーバーは標準偏差を示し、星印を有するバーは、p<0.05の、ウィルコックソン(Wilcoxon)の符号付き順位検定に従った、対応する値からの顕著な差を示す図である。
発明の詳細な説明
異なる市販のビールにおける可溶性アラビノキシラン含有量の分析は、殆どのビールが典型的には約2.0g/l未満といった限られた量の可溶性アラビノキシランしか含まないことを示した。当該可溶性アラビノキシランの濃度は、以下の表1に示されるようにビールのタイプに従って変動するが、それらの可溶性アラビノキシラン含有量に基づくと、現在の市販のビールは2つの異なるグループに分割され得る。
第1のグループは、低重量麦汁もしくは希釈された麦汁の下面発酵によってか、または下面発酵された麦汁の希釈によって典型的に作り出され、かつ1リットル当たり0.75g未満の可溶性アラビノキシランを含むビールを含む。この第1のグループにおいて、以下のように2つの異なるタイプのビールが特定され得る。
(i) 含まれるアルコールが3.5%(v/v)未満、好ましくは1.5%(v/v)未満である、低アルコールビールまたは「アルコールフリー」ビールと一般的に呼ばれるビール。このタイプのビールにおけるマルトデキストリン含有量は典型的には、少なくとも1リットル当たり30gといったようにかなり高くなり得る。
(ii) 含まれるアルコールが3.5%(v/v)より多いが、含まれる真性エキスは100ml当たり3g未満、好ましくは100ml当たり2.5g未満である、低カロリービールまたは「ライト」ビールと一般的に呼ばれるビール。このタイプのビールのマルトデキストリン含有量は1リットル当たり約15g未満である。
第2のグループは、アルコール含有量が3.5%(v/v)を上回るとともに、含まれる真性エキスが100ml当たり約3gより多いビールを含む。この第2のグループに含まれるビールは典型的には、1リットル当たり約0.7gと約2.0gとの間の可溶性アラビノキシランを含む。当該グループにおいて、2つの主なタイプのビールが次のように特定され得る。
(i)ピルスナースタイルのビールのような、下面発酵によって作り出されるラガービール。これらのビールの多くは、含まれるアルコールが3.5%と6%(v/v)の間であり、含まれる真性エキスが100ml当たり3.0gと5.0gの間である。しかしながら、含まれるアルコールが6%(v/v)より多く、および/または含まれる真性エキスが100ml当たり5.0gより多いラガービールも市販されている。
(iii)3.5%(v/v)より高いアルコールと、100ml当たり3.0gより多い真性エキスとを含む上面発酵ビール。これらのビールは、約12.0%(v/v)までのアルコールおよび/または100ml当たり9.0gまでの真性エキスを含み得る。
本発明は、ビールにおいて可溶性アラビノキシランの濃度を少なくとも約5%上昇させると当該ビールの味および/または口当たりが向上するという発見に基づく。したがって、第1の目的では、本発明は、可溶性アラビノキシランの濃度を、当該技術において現在公知である通常の醸造処理の結果得られる濃度を少なくとも約5%、たとえば少なくとも約30%、たとえば少なくとも40%または少なくとも50%、および約150%以上にまで上昇させることによりビールの味および/または口当たりを改善する方法を提供する。このような可溶性アラビノキシランが50を下回る平均重合度(DP)を有する場合には、麦汁またはビールにおいて可溶性アラビノキシランのレベルを上昇させても醸造処理にマイナスの影響はなかった。さらに、DPが50を下回るこのような可溶性アラビノキシランで強化されるビールの官能分析では、ビールにおいて感じられる粘度の望まれない上昇は見られなかった。したがって、本発明は、平均DPが50より低い、好ましくはDPが3と40との間、より好ましくは3と30との間、たとえば5と20との間、である可溶性アラビノキシランによるビールの強化を提供する。
第1の実施の形態では、本発明は、下面発酵処理から得られるビールの味および/または口当たりの改善のための方法に関する。当該ビールは、3.5%(v/v)を下回るアルコールレベルまたは100ml当たり3.0gを下回る真性エキスのいずれかを含む。この改善は、ここで上述したように当該ビールを可溶性アラビノキシランで強化することによりなされる。これにより、ビール1リットル当たり平均DPが50を下回る1.2gより多い可溶性アラビノキシランの濃度が得られる。平均DPは、好ましくは3と40との間、より好ましくは3と30との間、たとえば5と20との間である。可溶性アラビノキシランは、たとえば1リットル当たり1.4gより多く、好ましくは1リットル当たり1.6gより多く、より好ましくは1リットル当たり1.8gより多く、最も好ましくは、たとえば1リットル当たり3.0gまたは1リットル当たり4.0gよりもさらに多いが1リットル当たり約20gまでであるといったように1リットル当たり2.0gより多い。本発明の実施の形態では、当該ビールは、3.5%(v/v)未満のアルコール、好ましくは1.5%(v/v)未満のアルコール、より好ましくは1.0%(v/v)未満のアルコールを含むいわゆる低アルコールまたは「アルコールフリー」ビールである。本発明の別の好ましい実施の形態では、当該ビールは、真性エキスを100ml当たり3.
0g未満、より好ましくは100ml当たり2.0g未満含むいわゆる低カロリーまたは「ライト」ビールである。
第2の実施の形態では、本発明は、アルコールレベルが3.5%と6%(v/v)の間のアルコールと100ml当たり約3.0gと5.0gとの間の真性エキスとを含むビールの味および/または口当たりの改善のための方法に関する。この改善は、当該ビールを上述したような態様で可溶性アラビノキシランで強化することによりなされる。これにより、ビール1リットル当たり平均DPが50を下回る約2.0gより多い可溶性アラビノキシランの濃度が得られる。平均DPは、好ましくは3と40との間、より好ましくは3と30との間、たとえば5と20との間である。可溶性アラビノキシランは、たとえば1リットル当たり2.5gより多く、好ましくは1リットル当たり3.0gより多く、より好ましくは1リットル当たり3.5gより多く、最も好ましくは、たとえば1リットル当たり4.5gより多いかまたは1リットル当たり5.0もしくは6.0gより多いが1リットル当たり約25gまでであるといったように1リットル当たり4.0gより多い。本発明の一実施の形態では、ビールは当該技術においては周知である下面発酵処理を用いることにより製造される。好ましくは、下面発酵によって得られるこのようなビールは、ここで記載したような態様で可溶性アラビノキシランによって強化される。これにより、ビール1リットル当たり平均DPが50を下回る約2.0gより多い可溶性アラビノキシランの濃度が得られる。平均DPは、好ましくは3と40との間、より好ましくは3と30との間、たとえば5と20との間である。可溶性アラビノキシランは、たとえば1リットル当たり2.5gより多く、好ましくは1リットル当たり3.0gより多く、より好ましくは1リットル当たり3.5gより多く、最も好ましくは、たとえば1リットル当たり4.5gより多いかまたは1リットル当たり5.0もしくは6.0gより多いが1リットル当たり約25gまでであるといったように1リットル当たり4.0gより多い。
本発明の別の実施の形態では、当該ビールは当該技術で周知である上面発酵処理を用いることにより製造される。好ましくは、上面発酵により得られるこのようなビールは、ここで上述したような態様で可溶性アラビノキシランで強化される。これにより、ビール1リットル当たり平均DPが50を下回る約2.0gより多い可溶性アラビノキシランの濃度が得られる。平均DPは、好ましくは3と40との間、より好ましくは3と30との間、たとえば5と20との間である。可溶性アラビノキシランは、たとえば1リットル当たり2.5gより多く、好ましくは1リットル当たり3.0gより多く、より好ましくは1リットル当たり3.5gより多く、最も好ましくは、たとえば1リットル当たり4.5gより多いかまたは1リットル当たり5.0gもしくは6.0gより多いが1リットル当たり約25gまでであるといったように1リットル当たり4.0gより多い。特定の実施の形態では、上面発酵により得られるこのようなビールはこの可溶性アラビノキシランで強化される。これにより、1リットル当たり当該可溶性アラビノキシランが約7.0gより多く、より好ましくは8.0gより多いが、1リットル当たり約25gである濃度が得られる。
さらなる実施の形態では、本発明は、アルコールレベルが6%(v/v)より高いアルコールと100ml当たり5.0gより多い真性エキスとを含むビールの味および/または口当たりの改善のための方法に関する。この改善は、上述した態様で当該ビールを可溶性アラビノキシランで強化することによりなされる。これにより、ビール1リットル当たり平均DPが50を下回る2.4gより多い可溶性アラビノキシランの濃度を得る。平均DPは、好ましくは3と40との間、より好ましくは3と30との間、たとえば5と20の間である。可溶性アラビノキシランは、好ましくは1リットル当たり3.0gより多く、より好ましくは、たとえば1リットル当たり5.0gより多いかまたは1リットル当たり6.0gより多いが1リットル当たり約30gまでであるといったように1リットル当たり4.0gより多い。好ましい実施の形態では、当該ビールは、当該技術において周知
である下面発酵処理を用いることにより製造される。別の好ましい実施の形態では、当該ビールは当該技術において周知である上面発酵処理を用いることにより製造される。
ビール試料における可溶性のアラビノキシラン濃度は好ましくは以下のように決定される。ビール試料は、まず10分間音波処理(sonication)によって二酸化炭素を除去され、その後、標準的な紙膜によりフィルタにかけられる。この二酸化炭素が除去されたビール試料のうちの2.5mlを、2.5mlの4.0Mトリフルオロ酢酸(2.0M終末濃度)と混合し、60分間110℃で温置する。加水分解の後、当該混合物をフィルタにかけ、濾過物の3.0mlに、1.0mlの内部標準溶液(100mlの50%飽和安息香酸中に100mgのベータ−D−アロース)と、1.0mlのアンモニア溶液(25%v/v)と、3滴の2−オクタノールとを加えることによりさらに処理する。200μlの水酸化ホウ素ナトリウム溶液(1.0mlの2Mアンモニア中に200mgの水素化ホウ素ナトリウム)を加えることにより、単糖をアルジトールに還元し、当該試料を40℃で30分間温置する。400μlの氷酢酸を加えることによりこの反応を停止する。アセチル化反応のために、アルジトールを含む500μlの試料を、5.0mlの無水酢酸と500μlの1−メチル−イミダゾールに加える。10分後、試料に900μlのエタノールを加えることにより、無水酢酸の過剰な分を取除く。次いで、水(10ml)と水酸化カリウム溶液(5.0mlの7.5M溶液を2回、数分間の中間休止を伴う)とを加えることにより、アルジトールアセテートを有機相で濃縮する。ブロモフェノールブルー溶液(500μl,0.04%w/v)を水相についての指示薬として加える。形成されたアルジトールアセテートを含む1μlの有機相のアリコートを、ガスクロマトグラフィにより、炎イオン化検知器を備えるクロマトグラフ(たとえば、Agilent 6890シリーズ、ウィルミントン(Wilmington)、DE、USA)における好適な極性カラム(たとえば、Supelco SP-2380カラム、30m×0.32mm I.D.;0.2μmフィルム厚、Supelco社、ベルフォンテ(Bellefonte)、PA、USA)上にて分離する。精製された単糖のD−キシロース、L−アラビノース、および随意ではD−ガラクトースを、検量目的のため、試料の各組と並行して処理する。
本発明の目的のために、ビール試料における可溶性のアラビノキシランの含有量は、好ましくは以下の式を用いて計算される。
可溶性アラビノキシラン含有量=0.88×(アラビノース%+キシロース%)(1)
しかしながら、当業者ならば、先行技術においては、アラビノキシラン含有量は時に、理解されている公式を用いる、アラビノガラクタン含有量についての修正を用いて計算されるということに気づくであろう。
可溶性アラビノキシラン含有量corr=0.88×(アラビノース%−0.7×ガラクトース%+キシロース%)(2)
所望のDPを有する可溶性アラビノキシランによって、少なくとも5%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、最も好ましくは少なくとも40%、たとえば少なくとも50%、ビールを強化することは、醸造処理において、成分として可溶性アラビノキシランを含む調製物を活用すなわち加えることにより得ることができる。好ましくは、このアラビノキシランを含む調製物は、たとえば小麦、ライ麦、大麦、オート麦、ライ小麦、米、粟、モロコシ、またはトウモロコシといったような穀物に由来し、当該調製物において、平均DPが50未満の約15%(w/w)より多いアラビノキシランを含み得る。DPは、好ましくは3と40との間であり、より好ましくは3と30との間であり、たとえば5と20との間である。このようなアラビノキシランは、好ましくは30%(w/w)より多く、より好ましくは40%(w/w)より多く、たとえば50%より多い。好適な実施の形態では、本発明の方法は、ビールの醸造処理におけるマッシング、麦汁煮沸、麦汁冷却、発酵または後発酵ステップのいずれか1つの間に、添加物また
は添加剤として当該可溶性アラビノキシランを含む調製物を加えることを含む。この可溶性アラビノキシランを含む調製物が、低アルコールまたは低カロリービールの製造においてこの発明の味および/または口当たりの成分を提供するために添加物として用いられる場合、この調製物は、有利なことに、かなりのまたは高レベルの発酵可能または代謝可能な炭水化物を含まない。
代替的には、所望のDPを有する可溶性アラビノキシランによって、少なくとも5%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、最も好ましくは少なくとも40%、たとえば少なくとも50%、ビールを強化することは、単一のエンドキシラナーゼまたは異なるタイプのエンドキシラナーゼの組合せを含むエンドキシラナーゼ調製物を醸造処理の間に用いることにより得ることができる。好ましくは、このエンドキシラナーゼまたはエンドキシラナーゼの組合せは、たとえば、麦芽が入った穀物粒、麦芽が入っていない穀物粒、または、穀物粒に由来する抽出物といった、アラビノキシランを含む醸造発酵成分から水抽出可能なアラビノキシランおよび水抽出不可能なアラビノキシランの両方の可溶化を促進するよう選択される。好ましくは所与の量のエンドキシラナーゼ調製物を加えることにより、如何なるエンドキシラネーゼも加えられないで調製された麦汁と比較して、麦汁における可溶性アラビノキシランの存在が、30%、より好ましくは40%、たとえば50%高くなるはずである。本発明に従って可溶性アラビノキシランによってビールを強化するためのエンドキシラナーゼまたはエンドミシラネーゼの組合せの所与の濃度の好適さは、以下のように判断され得る。
・1リットル当たり200gのグリストが存在する麦芽汁を45℃で調製する。当該グリストはたとえば、大麦の麦芽を100%含むか、または大麦の麦芽を80%および小麦の麦芽を20%含み得る。
・所与の濃度で上述したエンドキシラナーゼ調製物を加える。
・麦芽汁を2時間、45℃で温置する。
・麦芽汁を1分間につき1℃の速度で70℃まで加熱し、当該麦芽汁を60分間70℃に維持する。
・フィルタにかけることによって麦汁を濾過し、その後30分間、液体抽出物を煮沸する。
・懸濁粒子を取除くよう、煮沸された麦汁の遠心分離(10,000g、15分)を行なった後、可溶性アラビノキシランの分析のための試料を得る。
・当該麦汁試料における可溶性アラビノキシランを判定し、かつ当該試料における可溶性アラビノキシラン含有量を、上述したように調製されるがエンドキシラナーゼを加えていない対照の麦汁試料における可溶性アラビノキシラン含有量と比較する。エンドキシラナーゼまたはエンドキシラナーゼの組合せを含む試料における可溶性アラビノキシランの濃度が、対照試料における濃度よりも、25%より多い、より好ましくは30%より多い、最も好ましくは40%より多い、たとえば50%より多い場合には、テストされた濃度のエンドキシラナーゼまたはエンドキシラナーゼの組合せは、本発明に従って可溶性アラビノキシランでビールを強化するのに好適であると判断され得る。
好ましくは、1つ以上のエンドキシラナーゼがマッシングの最中に加えられるが、麦汁煮沸、麦汁冷却、発酵、および後発酵といった醸造処理の任意の他のステップの最中にエンドキシラナーゼを加えることも有利であり得る。1つ以上のタイプのエンドキシラナーゼが発酵処理において用いられる場合、これらの異なるタイプのエンドキシラナーゼは同
時に加えられ得るか、または各タイプのエンドキシラナーゼが発酵処理の異なるステップの最中に加えられ得る。ビールにおいて可溶性アラビノキシランの全濃度を増加させるためには麦芽が含まれる穀物に含まれる水抽出不可能なアラビノキシランを可溶化することが特に重要であるので、グリコシドヒドラーゼ族11−エンドキシラナーゼといったような水抽出不可能なアラビノキシランを容易に可溶化し得る少なくとも1つのエンドキシラナーゼを醸造処理のマッシングステップにおいて加えることは有利である。さらに、穀物におけるエンドキシラナーゼの阻害物質の存在により、阻害される族11のエンドキシラナーゼを含むエンドキシラナーゼのいくつかは、適切な量のアラビノキシランを可溶化することにおいて効果的ではないということが発見された。したがって、加えられるエンドキシラナーゼの1つ以上のものは、穀物に頻繁に存在するこの種のエンドキシラナーゼ阻害物質によってあまり容易に阻害されないことが好ましい。
さらに、麦芽が含まれる穀物に含まれるアラビノキシランの加水分解および/または可溶化は通常、上述した1つ以上のエンドキシラナーゼの少なくとも一つのエンドキシラナーゼがマッシングステップおよび濾過ステップの間に用いられる温度の全範囲内において活性のままの場合、増大する。当該温度は典型的には、約40℃から約80℃、好ましくは45℃と78℃との間、たとえば60℃と72℃との間で変動する。さらに、当該1つ以上のエンドキシラナーゼの少なくとも1つのエンドキシラナーゼが72℃で、穀物ベースの麦芽汁における上述の酵素についての最適な温度範囲内での酵素活性の20%以上に対応する酵素活性を発現するという利点がある。
この発明の特定の実施例では、水抽出不可能なアラビノキシランを可溶化するのに好適なエンドキシラナーゼの添加または使用は、種の外殻、種のふすま、またはふすまに由来する物質といった、適切な量の水抽出不可能なアラビノキシランを含む物質を発酵材料に加えることと組合されてもよい。当該外殻、ふすま、またはふすま由来の物質は、たとえば、小麦、ライ麦、大麦、オート麦、ライ小麦、米、粟、モロコシ、またはトウモロコシといったような穀物粒の製粉抽出物として得られ得る。グリストにおける麦芽を含む穀物粒または麦芽を含まない穀物粒に対するふすままたはふすま由来の物質の重量比は、好ましくは約1:30より大きく、より好ましくは約1:20より多く、たとえば約1:15より多い。本発明のこの実施例において、麦芽を含む穀物および加えられたアラビノキシランを含む材料に含まれるアラビノキシランの可溶化および発酵から、可溶性アラビノキシランでビールを強化することが達成される。
本発明にしたがった可溶性アラビノキシランでビールを強化することはさらに、(アラビノース側の鎖をアラビノキシランから開裂する)α−L−アラビノフラノシダーゼと、(メチルグルクロン酸側の鎖を取除く)メチルグルクロニダーゼと、(フェルラ酸とアラビノキシランとの間のエステル結合を加水分解する)フェルロイルエステラーゼと、(アラビノキシランと結合し得るベータグリカンを加水分解する)ベータグリカナーゼと、(アラビノキシランと結合し得るセルロースを加水分解する)セルラーゼとの群から選択される、1つ以上の付加的な酵素活性をエンドキシラナーゼ活性の次に発現する酵素混合物を用いることにより得られ得る。
ライおよびライの麦芽は、相対的に多量のアラビノキシランを含むことが一般的に知られている。したがって、本発明に従ったビールの製造のためにエンドキシラナーゼの使用と、ライ麦またはライ麦の麦芽を含むグリストの使用とを組合せることが考えられ得る。しかしながら、ライ麦またはライ麦の麦芽の使用は、濾過およびフィルタリングのような下流の醸造ステップにおいて、詳細には本発明に従ったエンドキシラナーゼ調製物と組合せた際に、問題に関連付けられた。したがって、本発明に従って調製されるビールのグリストは、ライ麦、ライ麦の麦芽、またはライ麦由来のグリストを含まないか、または、たとえば25%未満、より好ましくは15%未満、たとえば10%未満といった限られた量
のみ含む。
この発明の第2の目的では、本発明に従って得られるビールが与えられる。
イヌリン、ラクトスクロース、ラクツロース、ラフィノース、スタキオース、アラビノガラクタン、難消化性でんぷん、イソマルトース、およびタガトースを含む他の炭水化物の使用に対する、本発明の処理の1つの大きな利点は、重合度が50を下回る可溶性アラビノキシラン(AXOS)は既に、すべてではなくても多くのタイプのビールにおいて検出可能なレベルで自然に存在しているということである。これは、本発明の処理は、通常のビールに対して異質である化合物を導入せず、他に例を見ない口当たりおよび/または味の効果が得られるまでその含有量をただ増加するということを意味する。AXOSは既にビールに存在するとともに小麦または大麦、すなわち、ビール製造に典型的に用いられる材料から抽出され得るので、本発明の処理は、すべてではないとしても殆どの国におけるビール醸造のすべての規制要件に準拠している。より詳細には、ドイツの「純粋法(purity law)」に準拠している。
ビールへの添加物としてXOSを用いることに対する本発明の処理の別の利点は、AXOSは、XOSと対照的に甘くなく、したがってビールの味の要件によりよく適合するということである。XOSはスクロースの約30%と同じくらい甘く、その一方AXOSはスクロースの甘さの10%未満であるということが証明されている。さらに、XOSは、ビールのような大量生産品においての利用を不可能にする非常に高価格レベルを有し、その一方AXOSは、適切な酵素を加えることにより醸造の間にその場で作り出されるか、またはたとえばふすまからの抽出物もしくは産業用でんぷん/グルテン分離の副産物として製造するのが非常に安い製品として加えられ得るかのいずれかである。
ビールにおいて消化されにくい炭水化物の含有量を増加させるための公知の方法に対する本発明の処理の別の利点は、醸造処理において、1つ以上の好適なエンドキシラナーゼを単純に加えるか、またはマッシング、煮沸、冷却、発酵、および/または後発酵ステップの間に適切な添加量でAXOSが豊かな材料を単純に加えることを除けば、何の変更も必要ではないということである。さらに、当該技術において公知のある方法とは対照的に、本発明の処理は消化しやすい炭水化物の含有量の増加を伴わない。
本発明では、「ビール」という用語は、好ましくは、大麦、小麦、ライ小麦、オート麦、ライ麦、トウモロコシ、モロコシ、粟または米といった穀物、および製粉された穀物またはこのような穀物粒から作り出される麦芽から作られる任意の発酵飲料を指す。当該飲料は、ホップ、コリアンダ、ジュニパー、月桂樹、ローズマリー、しょうが、ミント、カンゾウ、ノコギリソウ、アニス、またはシトラスといった芳香性植物からの部分またはエキスを加えて作るか、または加えずに作り、かつフルーツもしくはフルーツエキスを加えて作るか、または加えずに作る。本明細書で用いられるビールという用語は、エール、ストロングエール、ミッドエール、ビターエール、ペールエール、サワーエール、スタウト、ポーター、ラガー、モルトリカー、バーリーワイン、発泡酒、ボック、ドッペルボック、ケルシュビール、ミュンヒナービール、ドルトムンダービール、デュッセルドルファーアルトビール、ピルスナービール、メルツェンビール、ドイツのヴァイツェンビール、ベルリーナヴァイセ、セゾンビール、アビービール、トラピストビール、グーズ、ランビックビール、フルーツビール、ベルギーホワイトビール、高アルコールビール、低アルコールビール、ノンアルコールビール、低カロリービール、およびライトビールなどを含むよう意図されるが、これらに限定されない。
ビール醸造に伴うステップは、ビールのスタイルに従ってある程度異なり得るが、一般的には以下の主なステップからなる。
麦芽製造」は、穀物粒を水に浸けて芽を出させるようにすることにより当該穀物粒の発芽を行なうことを伴う。発芽の間、でんぷんを単純な発酵可能な糖に変換することを触媒する酵素を含むいくつかのタイプの酵素が作り出される。発芽した穀物粒は次いで、乾燥およびあぶられ(「窯で焼く(kilning)」と呼ばれる工程)、芽を殺して、あぶられた穀物粒の風味と色とを穀物粒に与える。このように処理された穀物粒は、麦芽を含む穀物粒または単純に「麦芽」と呼ばれる。当該麦芽は、穀物粒にひびを入れるとともに芽を取除くよう製粉され、これにより麦芽を含む穀物粒を含むものが、マッシングおよび煮沸の間によりよく水に晒されることを可能にする。
マッシング」は、添加物を加えてまたは加えないで、水と、グリスト、すなわち製粉された麦芽を含む穀物粒とを混ぜ合わせて、いわゆる「麦芽汁」を得るようにすることを伴う。添加物は、製粉された麦芽を含む穀物粒以外のグリストに加えられる炭水化物が豊かな材料である。当該麦芽汁は、麦芽の酵素または外から加えられた酵素の活性のためにより最適な温度に到達するよう加熱される。マッシングは典型的には、約45℃から約75℃の範囲の温度で実行される。マッシングの間、オリゴ糖類、多糖類、および単糖類が、複合糖質、主にでんぷん、の酵素分解により生成される。このような単糖類は発酵の間に微生物のための炭素およびエネルギの源を形成する。
濾過」は、麦芽汁を「麦汁」と呼ばれる液体エキスと、「ビール粕」と呼ばれる不溶性物質とに分離することを伴う。濾過は典型的には約78℃の温度で行なわれる。
麦汁煮沸」は、水が沸騰する温度で麦汁を加熱することを伴う。煮沸の主たる目的は、(i)発酵微生物に対する競争をなくすために微生物を殺すこと、(ii)ビールの濁りを引起し得るタンパク質または他の固体を凝固および凝結させること、および(iii)麦汁煮沸の前または最中に加えられるハーブまたはハーブエキスから苦く、芳香性で、香り付けする化合物を抽出および化学的に変更することである。
冷却および植菌」は、発酵微生物にとって最適な温度に、煮沸された麦汁を冷却することを伴う。これらの発酵微生物、たとえば醸造所の酵母(サッカロマイセスセレヴィシエ)は、麦汁に意図的に加えられる(「ピッチング(pitching)」と呼ばれる)か、または自発的な植菌により加えられるかのいずれかである。
発酵」は、発酵微生物が植菌された麦汁を温置することを伴う。発酵の間、これらの微生物によって単糖類が、二酸化炭素、エタノール、および多くの他の副生成物に変換される。
後発酵処理」は、製造および完成したビールのパッケージングまでの一次発酵に続くステップである。ビールのタイプおよび用いた方法に依存して、このような後発酵処理は以下の1つ以上のものを含み得る。すなわち、所望の風味および芳香を作り出すよう、ならびに/または望ましくない風味および芳香のレベルを低減するようビールを調整し得ることと、残留する酵母および他の濁りを引起し得る材料を取除くようビールをフィルタにかけ得ることと、親水性タンパク質またはポリフェノールのような特定の化合物を取除くようビールを吸収剤で処理され得ることと、(さらなる炭素源を加えるまたは加えない)さらなる発酵ステップにビールを晒し得ることと、ハーブまたはハーブエキスを加え得ることと、フルーツまたはフルーツエキスを加え得ることと、ビールの泡の多い特性を増加させるよう炭酸ガスを入れ得ることと、微生物の安定性を増強するようビールを低温殺菌または精密濾過し得ることと、ビールを、たとえばボトル、缶、または樽に入れることによりパッケージングし得ることとである。
真性エキス」という用語は、本発明の文脈では、ビールの液体状およびガス状の抽出
物(水、アルコール、油溶性ガス)の蒸発の後得られる、ビール100mlにつき数グラムの乾燥物質として定義される。
エンドキシラナーゼ」という用語は、本発明の文脈では、キシロースを含む多糖類におけるキシロースの残基を結合するグリコシル結合を加水分解することができる酵素を指す。エンドキシラナーゼは、植物、菌(たとえば、アスペルギルス属、ペニシリウム属、ディスポロトリカム属、アカパンカビ属、フザリウム属、フミコーラ属、トリコデルマ属の種)、またはバクテリアの種(たとえば、桿菌属、エーロモナス属、ストレプトミセス属、ノカルジオプシス属、サーモマイセス属の種)を含む様々な生命体から由来し得る。この発明の実施に好適な市販の精製または部分的に精製されたエンドキシラナーゼ調製物は、Shearzyme(登録商標)(Novozymes社)、Biofeed Wheat(登録商標)(Novozymes社)、Pentopan(登録商標)Mono(Novozymes社)、Pulpzyme(登録商標)(Novozymes社)、Ecopulp(登録商標)(AB Enzymes社)、Veron(登録商標)191(AB Enzymes社)、Veron(登録商標)Special(AB Enzymes社)、Multifect(登録商標)Xylanase(Genencor/Danisco社)、Multifect(登録商標)720(Genencor/Danisco社)、Spezyme(登録商標)CP(Genencor/Danisco社)、Grindamyl(登録商標)H640(Danisco社)、およびGrindamyl(登録商標)Powerbake(登録商標)(Danisco社)を含むが、これらに限定されない。
阻害されないエンドキシラナーゼ」という用語は、約7g/100mlから25g/100mlの範囲の元々の重量を有する通常の穀物ベースの麦芽汁において典型的な濃度で存在するタンパク質に関係するエンドキシラナーゼ阻害物質の存在によって、1hのインキュベーションに亘って、20%未満しかその活性が阻害されないエンドキシラナーゼ酵素を指す。この発明の実施に好適な市販の阻害されないエンドキシラナーゼの限定されない例は、Grindamyl(登録商標)Powerbake(登録商標)(Danisco社)である。族11エンドキシラナーゼに属するさらに阻害されない酵素の他の例は、WO2001066711に開示される。
熱安定エンドキシラナーゼ」は、約7g/100mlから25g/100mlの範囲の元々の重量を有する穀物ベースの麦芽汁において起こる状態における最適な温度と比較して、1hのインキュベーションに亘って72℃での活性が80%未満低減される酵素を指す。本発明の実施に好適な市販の熱安定エンドキシラナーゼの限定されない例は、Ecopulp(登録商標) TX200A(AB Enzymes社)である。
熱安定の阻害されないエンドキシラナーゼ」という用語は、阻害されないエンドキシラナーゼおよび熱安定エンドキシラナーゼの特性を組合せたエンドキシラナーゼを指す。このような熱安定の阻害されないエンドキシラナーゼ族11のエンドキシラナーゼの例が、WO200302923に開示される。
口当たり」という用語は、ビールの炭酸、豊かさ、および後味を示すよう用いられる。これらの表現は、口腔の表面上での特徴的な触覚的感覚を作り出すことを担う食感の属性を表わすよう用いられる。
ふすま」という用語は、本発明の文脈では、糊粉、果皮、種皮、萼片、および花弁から選択される組織の任意のものまたはすべてにおいて、対応する無傷の種と比較して強化される、穀物粒から得られる種由来の製粉抽出物を意味する。
製造方法の品質管理のために必要ならば、本発明は、醸造処理の1つ以上のステップにて、ビールにおけるAXOSの濃度の計測および/または分析を含んでもよい。当該方法は、本発明の実施例1に示される分析技術を含む。
この発明はさらに、以下に記載される非限定的である例示的な実施の形態によりさらに例示される。
実施例1:異なるタイプのビールにおけるAXOS含有量
分析技術。市販のビールの完全な特徴付けのために異なる分析技術を用いた。
ビール試料のアルコール含有量を近赤外線分光法(Alcolyzer Plus、Anton Paar社、グラーツ(Graz)、オーストリア(Austria))によって計測し、外観エキス量を、振動するUチューブ密度メータ(Alcolyzer Plus、Anton Paar社)による溶液密度に基づいて計測し、真性エキスおよび元々のエキス(元々の麦汁重量)をアルコールおよび密度の計測値から計算した。これらはすべて、Analytica EBC(1998)に述べられた標準的な方法に従っている。
ビールの合計および還元糖類の含有量の測定(determination)を、2000年のコーチン(Courtin)らの方法(Journal of Chromatography A, 866, 97-104)に基づいて行った。ビール試料は、まず10分間音波処理(sonication)によって二酸化炭素を除去され、その後、標準的な紙膜によりフィルタにかけられた。AXOSおよびマルトデキストリン含有量を判定するために、2.5mlのビールを、2.5mlの4.0Mトリフルオロ酢酸(2.0M終末濃度)と混合し、60分間110℃で温置した。加水分解の後、当該混合物をフィルタにかけ、濾過物の3.0mlを、1.0mlの内部標準溶液(100mlの50%飽和安息香酸中に100mgのベータ−D−アロース)と、1.0mlのアンモニア溶液(25%v/v)と、3滴の2−オクタノールとを加えることによりさらに処理した。200μlの水酸化ホウ素ナトリウム溶液(1.0mlの2Mアンモニア中に200mgの水素化ホウ素ナトリウム)を加えることにより、単糖をアルジトールに還元し、当該試料を40℃で30分間温置した。400μlの氷酢酸を加えることによりこの反応を停止した。アセチル化反応のために、アルジトールを含む500μlの試料を、5.0mlの無水酢酸と500μlの1−メチル−イミダゾールに加えた。10分後、試料に900μlのエタノールを加えることにより、無水酢酸の過剰な分を取除いた。次いで、水(10ml)と水酸化カリウム溶液(5.0mlの7.5M溶液を2回、数分間の中間休止を伴う)とを加えることにより、アルジトールアセテートを有機相で濃縮した。ブロモフェノールブルー溶液(500μl,0.04%w/v)を水相についての指示薬として加えた。形成されたアルジトールアセテートを含む1μlの有機相のアリコートを、ガスクロマトグラフィにより、自動サンプラー、スプリッタ注入ポート(splitter injection port)(スプリット比 1:20)、および炎イオン化検知器を備えるAgilentクロマトグラフ(Agilent 6890シリーズ、ウィルミントン(Wilmington)、DE、USA)におけるSupelco SP-2380極性カラム(30m×0.32mm I.D.;0.2μmフィルム厚)(Supelco社、ベルフォンテ(Bellefonte)、PA、USA)上にて分離した。精製された単糖のD−ガラクトース、D−キシロース、D−グルコース、およびL−アラビノースを、検量目的のため、試料の各組と並行して処理した。
ビールにおけるAXOSの平均DPの判定のために、500μlの内部標準溶液(100mlの50%飽和安息香酸溶液中に100mgのベータ−D−アロース)と、50μlのアンモニア溶液(25%v/v)と、9滴の2−オクタノールとを加えることで、2.5mlのビールを処理した。糖は、200μlの水素化ホウ素ナトリウム溶液(1.0mlの2Mアンモニア中に200mgの水素化ホウ素ナトリウム)を加えることにより、アルジトールに還元され、試料を30分間40℃で温置した。反応を400μlの氷酢酸を加えて停止した。還元された糖を含む試料の2.5mlのアリコートを、500μlのトリフルオロ酢酸(99%)を加えて加水分解し、試料を110℃で60分間温置した。加水分解の後、アセチル化およびガスクロマトグラフィ分析を上述したように行なった。精
製された単糖のD−キシロース、D−グルコース、およびL−アラビノースを、検量目的のため、試料の各組と並行して処理した。
以下、可溶性アラビノキシランの含有量とも呼ばれるAXOSの含有量(C−AXOS)を式(1)を用いて計算した。アラビノキシラン含有量(AXOScor)について修正されたAXOSの含有量を式(2)に従って計算した。AXOSのアラビノース対キシロースの比(A/X AXOS)を式(3)に従って計算した。アラビノガラクタン含有量について修正されたAXOSのアラビノース対キシロースの比(A/Xcor AXOS)を式(4)に従って計算した。以下、可溶性アラビノキシランの平均重合度とも呼ばれる、AXOSの平均重合度(avDP)(avDP AXOS)を式(5)を用いて計算した。AXOSのキシラン主鎖の平均重合度(avDP キシラン)を式(6)を用いて計算した。マルトデキストリン濃度を式(7)に従って計算した。
(1)C−AXOS=0.88×(アラビノース%+キシロース%)
(2)C−AXOScor=0.88×(アラビノース%−0.7×ガラクトース%+キシロース%)
(3) A/X AXOS=アラビノース%/キシロース%
(4) A/Xcor AXOS=(アラビノース%−0.7×ガラクトース%)/キシロース%
(5) avDP AXOS=(アラビノース%−0.7×ガラクトース%+キシロース%)/ 最終キシロースを還元%
(6) avDP キシラン=キシロース%/ 最終キシロースを還元%
(7) マルトデキストリン=0.9×(グルコース%)
式(2)、(4)、および(5)におけるガラクトース%の引算は、ビールまたは麦汁におけるアラビノガラクタン含有量についての修正を意味する(バン・デン・ブルック(Van den Bulck)ら、2005)。なお、式(6)により、avDPは具体的にはAXOSのベータ−1,4−D−キシロピラノシルの主鎖に適用され、アラビノース側の鎖を考慮しない。
ノンアルコールビール、ピルスナースタイルビール、アメリカンライトビール、エール、サワーエール、ベルギーホワイトビール、ドイツのヴァイツェンビール(小麦ビール)、(ベルギーアビートリプルの中の)ブロンドストロングエール、ダークストロングエール、およびグーズ・ランビックビールを含む広く異なるビールのスタイルを代表する市販のビールの連なりを収集した。各ビールは、アルコール含有量と、真性エキスと、元々のエキス(元々の麦汁重量)と、マルトデキストリン含有量と、アラビノキシロオリゴ糖(AXOS)含有量と、平均アラビノース対キシロースの比(A/X)と、AXOSの平均重合度(avDP)とについて分析され、結果が表1に示される。
AXOS含有量はアメリカンライトビールが最も低く、含まれるAXOSは0.58g/l(「ナチュラルライト(Natural Light)」)と0.68g/l(「バドライト(Bud
Light)」)の間であった。AXOS含有量が最も高いと観察されたのはストロングエールにおいてであり、1.44g/l(「ウエストマールトリプル(Westmalle Tripel)」)と2.14g/l(「キャスティールビアブリューン(Kasteelbier bruin)」)との間の範囲であった。一般的に、AXOS含有量と元々のエキスとの間には良好な相互関係がある。麦汁の重量が高いほど、アラビノキシランを含む炭水化物の可溶化はより多くなるので、これは驚くべきことではない。ビールでのAXOSの平均重合度(avDP AXOS)は、ブロンドストロングエールである「トリプルカルメリート(Tripel Karmeliet)」での8からドイツのヴァイツェンビールである「ポウラナー・へフェ・ヴァイスビア(Paulaner Hefe-Weissbier)」の25の範囲であった。ビールにおいて、AXOSの平均重合度と真性または元々のエキスレベルの間に公知の相互関係は存在しない。発見さ
れた低い平均重合度は、穀物からの内因性のエンドキシラナーゼが、麦芽製造の間および/またはマッシングの間に活性であるということを示し得る。AXOSの平均A/X比は、0.66から0.80まで(アラビノガラクタンについての補正の後は0.55から0.67の間)の相対的に狭い範囲で変動する。
ビールのタイプに従う可溶性アラビノキシランの変動の類似度は以前、シュワルツ(Schwarz)およびハン(Han)によって観察された(1995)。この観察には、ビールにおけるアラビノキシラン含有量の判定のための未検証の方法が用いられた。しかしながら、シュワルツ(Schwarz)およびハン(Han)が報告した値は、本研究で計測された可溶性アラビノキシランのレベルよりも系統的に高い。この不一致は、シュワルツ(Schwarz)およびハン(Han)(1995)の研究では、アラビノキシランレベルを高く見積もりすぎていたためであろう。たとえば、シュワルツ(Schwarz)およびハン(Han)の研究(1995)は、小麦麦芽におけるアラビノキシラン含有量を12.6%と報告しているが、一般的に、小麦のアラビノキシラン含有量は6%と7%との間であると報告されており(エギ(Egi)ら、2004、MBAA TQ vol. 41 (3))、麦芽製造処理が全体の小麦のアラビノキシラン含有量に大きな影響を与えるとは考えられない。
実施例2−エンドキシラナーゼ酵素の使用によるビールでのAXOSの増加
材料。Grindamyl(登録商標)H640は、枯草菌グリコシドヒドロラーゼ族(GHF)11エンドキシラナーゼ遺伝子の枯草菌での発現により作り出される、Danisco社(コペンハーゲン、デンマーク)の市販の食品等級エンドキシラナーゼ調製物である。Grindamyl(登録商標)H190は、アスペルギルスニゲルから作り出される、Danisco社(コペンハーゲン、デンマーク)の市販の食品等級エンドキシラナーゼ調製物である。Grindamyl(登録商標)Powerbake(登録商標)は、枯草菌GHF11エンドキシラナーゼ遺伝子の阻害されない突然変異体の枯草菌での発現により作り出される、Danisco社(コペンハーゲン、デンマーク)の市販の食品等級エンドキシラナーゼ調製物である。Ecopulp(登録商標)TX200A(ECOP)は、トリコデルマ・ロンギブラキアタムGHF11エンドキシラナーゼ遺伝子の好熱性突然変異体の組換え発現により作り出される、AB Enzymes社(ダルムシュタット(Darmstadt)、ドイツ)の市販の工業等級エンドキシラナーゼ調製物である。Shearzyme(登録商標)500Lは、アスペルギルス・アキュリエタスGHF10エンドキシラナーゼ遺伝子のアスペルギルス・オリザエでの組換え発現により調製される、Novozymes社(バウスヴェア(Bagsvaerd)、デンマーク)の市販の食品等級エンドキシラナーゼ調製物である。小麦エンドキシラナーゼ阻害物質TAXI Iを文献(ゲブラー(Gebruers)ら、2001, Biochem. J. 353: 239-244)に記載されるように精製した。大麦麦芽および小麦は、Cargill社(ヘーレント(Herent)、ベルギー)から得られ、小麦ふすまは、Dossche Mills&Bakery社(デーンズ(Deinze)、ベルギー)から得られ、ライ麦ふすまは、Molens Goethals社(ヘント(Ghent)、ベルギー)から得られた。
分析方法。並行実験で行なわれる異なる麦汁またはビール調製物のAXOS含有量の計算のために、データを、各個々の実験試料のマンノース濃度で除算される並行してテストされるすべての実験試料における平均マンノース濃度からなる係数を用いて炭水化物の抽出の効率性について標準化した。
キシラン酵素の活性の判定。酵素のエンドキシラナーゼ活性を、Megazyme Data Sheet 9/95に記載されているような可溶性の基板でのようにアズリン架橋アラビノキシラン(Xylazyme AXタブレット、Megazyme社、ブレー(Bray)、アイルランド)を用いて比色分析で計測した。これには、緩衝剤として25mM酢酸ナトリウム(pH 4.7)と10分間40℃での温置とを用いた。一単位は、検定条件下で590nmでの吸光において1.0の変化を作り出すのに必要とされる酵素の量として規定された。
第1の実験では、マッシング処理の間の麦汁におけるAXOSレベルの向上につながる条件を発見するよう、異なるタイプのエンドキシラナーゼ酵素、基板、および温置条件をテストした。AXOSは、マッシングの間に作られると、最終ビール製品でも存在する。なぜならば、AXOSは非常に熱安定性があるので煮沸の間に破壊されないからであるとともに、サッカロマイセスセレヴィシエがエンドキシラナーゼまたはアラビノフラノシダーゼ・コード化遺伝子を含まないならば、この生物によって炭素源として用いられ得ないからである。枯草菌からのグリコシドヒドロラーゼ族11エンドキシラナーゼであるGrindamyl Powerbakeは、TAXIおよび関連するたんぱく質のような穀物からのエンドキシラナーゼ阻害物質によるエンドキシラナーゼ活性の阻害を低減するよう操作されている。麦芽汁は、200g/lのピルスナータイプの大麦麦芽からなり、別の麦芽汁は、140g/lのピルスナータイプの大麦麦芽と60g/lの小麦ふすまとの混合物からなる。これらの麦芽汁を水に45℃で懸濁し、酵素を処理の始まりの際に加えた。麦芽汁をまず90分または150分間のいずれかで45℃にて温置し、次いで毎分1℃ずつ70℃まで加熱し、70℃で60分間維持した。フィルタをかけることによる濾過に続いて、麦汁を60分間煮沸した。冷却の後、麦汁を炭水化物の分析まで−20℃で冷凍した。炭水化物分析の前に、麦汁を遠心分離(10,000g、15分、18℃)し、粒子物質を除去した。
表2に示されるように、20単位/lまたは100単位/lの酵素活性で加えられる阻害されない酵素であるGrindamyl Powerbakeは、AXOSレベルの顕著な増加を引起した。100単位/lの投与量と150分の温置時間とで、Grindamyl Powerbakeは、大麦麦芽の麦芽汁におけるAXOS含有量を、酵素の添加がない基本的な処理に対して47%増加させた。
第2の実験では、麦芽汁において200g/lで懸濁されるピルスナータイプの大麦麦芽から調製される麦汁におけるAXOSの放出に基づいて、異なるタイプのエンドキシラナーゼの添加の効果を分析した。温度条件は、45℃で120分、60℃で30分、72℃で60分であった。テストされた異なる酵素は、穀物からのエンドキシラナーゼ阻害物質によって阻害される枯草菌からのGHF11−エンドキシラナーゼであるGrindamyl H640と、穀物からのエンドキシラナーゼ阻害物質によって阻害されるアスペルギルスニゲルからのGHF11−エンドキシラナーゼであるGrindamyl H190と、穀物からのエンドキシラナーゼ阻害物質によるエンドキシラナーゼ活性の阻害を低減するよう操作された枯草菌からのGHF11−エンドキシラナーゼであるGrindamyl Powerbakeと、活性が穀物のエンドキシラナーゼ阻害物質によって阻害されないアスペルギルス・アキュリエタスからのGHF10−エンドキシラナーゼであるShearzyme 500Lとである。
等しいエンドキシラナーゼ活性(250単位/l)で、Grindamyl Powerbakeは、Grindamyl H640またはGrindamyl H190よりも実質的に多くのAXOSを放出した。これは、ビールでのAXOSの放出のためには、阻害されないエンドキシラナーゼが阻害されるエンドキシラナーゼよりもより効率的であることを示す(表3)。さらに、Grindamyl Powerbakeは、等しい酵素活性(250単位/l)で、Shearzyme 500Lよりも多くのAXOSを放出した。これは、グリコシドヒドロラーゼ族11−エンドキシラナーゼが、麦汁におけるAXOSの可溶化について、グリコシドヒドロラーゼ族10−エンドキシラナーゼよりもよく働いたことを示す。Shearzyme 500Lは、他方では、AXOSのavDPの最高の低減を引起し、麦汁におけるavDPを13から6に低減した。その一方、Grindamyl H640およびGrindamyl Powerbakeは、このパラメータについて、ほとんど影響を与えないかまったく影響を与えなかった。これは、グリコシドヒドロラーゼ族11エンドキシラナーゼの触媒特性は、非可溶性アラビノキシラン基板からのAXOSの放出に好都合となる一方、グリコシドヒドロラーゼ族10エンドキシラナーゼは可溶性のAXOSを優先的に開裂
するという見解に一致する。
前述の実験では、マッシングの温度は相対的に低く維持された(45℃)。ほとんどのビールのタイプの場合、より高いマッシング温度を用いるのが望ましい。なぜならば、これは、酸化反応を低減するとともに望ましくない異味および味の不安定さを回避するからである。第3の実験では、熱安定性の増加のために操作されたトリコデルマ・ロンギブラキアタム(以前はトリコデルマ・リーゼイ)からのGHF11エンドキシラナーゼであるEcopulp TX200Aの添加の効果をテストした。温度条件は、60℃で30分、72℃で60分、および78℃で120分であった。
2,500エンドキシラナーゼ単位/lおよび5,000エンドキシラナーゼ単位/lの投与量では、Ecopulp TX200Aはそれぞれ、AXOSのレベルを、酵素添加のない対照の醸造(表4)でのレベルに対して129%(約2.3倍)および140%(約2.4倍)増加させた。Ecopulp TX200Aの添加の際に、麦汁において3.7g/lまでのAXOSレベルが得られた。Ecopulp TX200AとShearzyme 500Lとの組合せにより、AXOSの高い可溶化と、AXOSのavDPの8への低減、すなわち対応する対照の麦汁の16からの低下とが得られた。これらの実験から、ビールにおけるAXOSを強化するためには、高いマッシング温度で作業する場合、熱安定性の酵素が好ましいということになる。
小麦エンドキシラナーゼ阻害物質TAXI IによるEcopulp TX200Aのエンドキシラナーゼ活性の阻害を以下のように評価した。2エンドキシラナーゼ単位のEcopulp TX200Aを、0.5mlのリン酸ナトリウム緩衝剤(25mM、pH6.0)において、65μgの精製されたTAXI Iが存在しない状態または存在した状態のいずれかで、室温にて30分間、事前に温置した。その後、溶液のエンドキシラナーゼ活性を、製造者の指示に従ってXylazyme(Megazyme社、ブレー(Bray)、アイルランド)を基板として用いて、比色方法により70℃で判定した。Ecopulp TX200AとTAXI Iとの混合物の活性は、TAXIが存在しないEcopulp TX200Aの活性に対して104%であった。したがって、Ecopulp TX200Aは、TAXIのような穀物のエンドキシラナーゼ阻害物質の存在によって、その最適温度である70℃でもあまり阻害されないと結論付けることができる。これは、マッシング処理の間、AXOSの可溶化についてのこの酵素の高い効率性に寄与する。
第4の実験では、トリコデルマ・ロンギブラキアタム(以前はトリコデルマ・リーゼイ)からの熱安定性の阻害されないグリコシドヒドロラーゼ族11−エンドキシラナーゼであるEcopulp TX200Aを、以下の3つの異なるグリストに添加する効果をテストした。第1のグリストは、200g/lのピルスナータイプの大麦麦芽から100%なり、第2のグリストは、180g/lのピルスナータイプの大麦麦芽が90%と20g/lの小麦ふすまが10%の混合物からなり、第3のグリストは、180g/lのピルスナータイプの大麦麦芽が90%と20g/lのライ麦のふすまが10%の混合物とからなる。温度条件は、62℃で60分と、72℃で30分と、78℃で60分とした。Ecopulp TX200Aのエンドキシラナーゼ酵素は、4,000単位/lの投与量で加えられた。
表5に示されるように、Ecopulp TX200Aのエンドキシラナーゼの添加により、AXOS含有量が、100%のピルスナー大麦麦芽ベースで作られた麦汁では1.6g/lから2.2g/lに、麦芽/小麦ふすまの混合物では1.7g/lから4.0g/lに、麦芽/ライ麦ふすまの混合物では2.0から3.6g/lに、それぞれ増加した。
2つのビールを以下の方法に従ってパイロット規模で調製した。ビールAのための麦芽汁を、10kgのピルスナー麦芽を50リットルの醸造水と混ぜ合わせることにより調製した。ビールBのための麦芽汁を、9kgのピルスナー麦芽と、1kgのライ麦ふすまと、10mlのEcopulp TX200A(15000単位/ml、AB Enzymes社)と、5mlのShea
rzyme 500L(2500単位/ml、Novozymes社)とを50リットルの水と混合することにより調製した。醸造水は、逆浸透で精製され、40mg/lの終末濃度になるまでCa2+が加えられた水からなった。マッシング温度スキームは以下のとおりとした。すなわち、63℃(45分)、72℃(45分)、78℃(1分)である。麦芽汁のpHは5.6であった。温度が78℃に到達すると、アルファ−アミラーゼ酵素調製物であるTermamyl(Termamyl 120L、Novozymes社)を醸造麦芽汁につき7.5mlで両方の醸造液に加えた。濾過槽にわたって、60分間、78℃の温度で濾過を行なった。フィルタにかけられた麦汁を60分間煮沸し、煮沸が終わる5分前にZn2+を0.2mg/lの終末濃度まで加えた。煮沸した麦汁を、渦流を用いて清澄した。清澄した麦汁の一部分を無酸素水で1:1(v:v)に希釈してライトラガービールを造った。清澄した麦汁の他の部分は希釈されないままにして、通常のピルスナースタイルのラガービールを作るのに用いた。冷却した清澄した麦汁をラガー酵母(Saflager 3470、Lesaffre社)により10細胞/mlでピッチングし、その後、12℃で8日間発酵し、0℃で7日間寝かせた。異性化ホップ酸エキス(20%イソ--酸w/v、Botanix Ltd社、パドックウッド(Paddock Wood)、英国)をイソ--酸の終末濃度が25mg/lとなるよう加えることにより、希釈したビールの苦さを調節した。当該ビールをキースラガー/セルロースシート(1μm)にわたってフィルタリングし、最後に、2重のプレエバキュエーション(pre-evacuation)を有する等圧充填機械(イタリアのCimec社のAmerica monobloc)を用いて茶色の標準的な25clのボトル(O含有量<80ppb)に入れて封止した。
ビールBのAXOSレベルは3.53g/lであり、それに対して対照のビールAは0.95g/lであった(表6)。したがって、麦芽の10%をライ麦ふすまと置換することとアラビノキシラン可溶化エンドキシラナーゼをマッシング処理中に加えることとを組合せることにより、AXOS含有量が3.7倍の増加となった(すなわち、272%の増加した)。麦汁のAXOS含有量は対応するビールの含有量と同様であった。これは、麦汁におけるAXOS含有量を計測することは、最終のビールにおけるAXOS含有量について非常によく予測できるということを意味する。ビールBのAXOS含有量は、麦汁Bのものより若干高かった。これは、主に麦汁の煮沸の間に起こる蒸発によるビールの濃度で説明される。ライトビールBにおけるAXOSのレベルは1.93g/lであり、それに対して、対照のライトビールAについては0.88g/lであった。したがって、AXOS含有量において、対照のライトビールに対して約2.2倍の増加(すなわち、119%の増加)につながった。麦汁のAXOS含有量を増加させても、ビールBおよびライトビールBのアルコール含有量がそれぞれ対照のビールAおよび対照のライトビールAの含有量よりも低くなかったという観察(表6)に示されるように、発酵処理を阻害することは明らかにない。
当業者ならば、Ecopulp TX200A以外の他の熱安定性が向上した阻害されない酵素が、上述した実験において用いられ得ることを理解するであろう。酵素の向上のために用いられ得る方法は、たとえば、遺伝子部位飽和突然変異誘発と遺伝子再構築技術とを組合せることにより酵素変異体のライブラリを作り、その後に高温でキシラン活性についてスクリーニングすることによってエンドキシラナーゼの熱安定性を増加させる定向進化法(directed evolution method)を含む。酵素の向上は、高温での向上した触媒活性を有する酵素へとつながる選択コドン置換を導入するよう有理部位定向操作(rational site directed
engineering)によっても実現され得る。代替的には、現在用いられるバクテリアまたはカビのエンドキシラナーゼ酵素遺伝子のオルソロガス遺伝子は、関連する好熱性または超好熱性の微生物から分離され得るとともに、異種の宿主生物における発現を通じて熱安定性の酵素の生成に用いられ得る。
たとえばアラビノフラノヒドロラーゼ、フェルロイルエステラーゼ、メチルグルクロニダーゼ、ベータグリカナーゼ、またはセルラーゼといったエンドキシラナーゼ以外の酵素
が、ビール製造におけるマッシングまたは他のステップ中にAXOSの放出をさらに増加させるようエンドキシラナーゼとともに用いられ得る。このような酵素はアラビノキシランの側鎖を取除くか、またはアラビノキシランと絡み合った他の基板を劣化させるかのいずれかであり、したがって、エンドキシラナーゼへのアラビノキシランの配向容易性(accessibility)を促進する。
当業者ならばさらに、エンドキシラナーゼは、アミログルコシダーゼおよび/またはプルラナーゼといった、最終のビールにおける発酵可能な糖類の含有量を低減する目的で加えられる酵素と組合せて用いられ得るということを理解するであろう。典型的には、アミログルコシダーゼ、プルラナーゼ、または他のいわゆる希薄化(attenuation)酵素が、残留する発酵可能なマルトデキストリンのレベルが希薄化されたライトビールおよび/または低炭水化物ビールの製造のために用いられる。したがって、ビール製造のマッシングまたは他のステップの間に加えられるエンドキシラナーゼと希薄化酵素とを組み合わせて使用することは、AXOS含有量が増加したライトビールを作り出すのに用いられ得る。
実施例3 発酵の後にAXOSの豊かな調製物を加えることによるビールにおけるAXOSの増加
ふすまからのAXOSの調製物(AXOS−18−0.31)。市販の小麦ふすま(ベルギーのデーンズ(Deinze)のMills & Bakery社からのDossche)をAXOS−18−0.31の調製物のための出発物質として用いた。水における小麦ふすまの懸濁液(1:7w/v)をまず、90分間90℃にて熱安定性のα−アミラーゼ(デンマークのバウスヴェア(Bagsvaerd)のNovozymes社からのTermamyl 120LS;1μl/gの小麦ふすま)で処理して、でんぷんを加水分解した。50℃まで冷却した後、濃縮HCIを用いて当該懸濁液のpHを6.0に調節し、プロテアーゼ(Neutrase 0.8L、Novozymes社、バウスヴェア(Bagsvaerd)、デンマーク;40μl/gの小麦ふすま)を用いて当該懸濁液を4時間50℃にて温置して残留するたんぱく質を加水分解した。その後、懸濁液を20分間煮沸し、フィルタにかけ、濾過液を捨てた。残留物を水で洗浄し、イオン除去水に再懸濁した(1:14w/v)。当該懸濁液を、連続してかき混ぜつつ、でんぷんとたんぱく質とが取除かれた小麦ふすま1g当たりで1.4単位で、エンドキシラナーゼであるGrindamyl H640(Danisco社、コペンハーゲン、デンマーク)を用いて10時間50℃で温置し、第2の投与量をでんぷんとたんぱく質とが取除かれた小麦ふすま1g当たりで1.1単位としたGrindamyl H640を加えた後、さらに10時間50℃で温置した。煮沸による酵素の非活性化の後(30分)、当該溶液を流下膜式蒸発器において20%の乾燥物質にまで濃縮し、スプレー乾燥機において乾燥した。スプレー乾燥した物質を水に溶解し(1:25w/v)、製造処理の結果起こりえる異臭を取除くよう活性炭で処理した。AXOSおよび活性炭の懸濁液(0.75g/g AXOS)を1時間18℃でかき混ぜた。デカンテーションの後、活性炭を遠心分離で取除き(10,000g、30分、18℃)、上澄み液を凍結乾燥した。当該調製物は、AXOS含有量(乾燥物質の%アラビノキシランで示される)が78.8%であり、AXOSは、アラビノース対キシロース比が0.31であり、avDPが18であった。
AXOSを含むビールの調製物。市販のライトビール(米国のセントルイスのAnheuser-Bush社によって醸造されたバドライト(Bud Light))を、AXOSを含むビールを調製するための基礎原料として用いた。25.4g/lのAXOS−18−0.31(78.8%純度)をビール中にかき混ぜにより溶解し、次いで当該溶液をビールにおいて1:10(v/v)で希釈することにより、2g/lの純粋なAXOS−18−0.31を含むビールを製造した。127g/lのAXOS−18−0.31(78.8%純度)をビール中にかき混ぜによって溶解し、次いで当該溶液をビールにおいて1:10(v/v)で希釈することにより、10g/lの純粋なAXOS−18−0.31を含むビールを製造
した。対応する対照のビールは、ビール中においてかき混ぜたビールを1:10で希釈することにより製造された。
官能分析。一度に最大10人のボランティアを含むセッションで官能分析を静音室にて行なった。被験者には、まず手順に慣れてもらい、次いでAXOSの濃度が異なる、番号付けされたビール試料をテイスティングするように求めた。被験者は、テイスティングの間、防光アイマスクを着用し、個々にアシスタントの手助けを受けた。アシスタントは、当該試料を手渡すとともに反応を記録した。試料が提供される順番はランダムとした。被験者に、順に試料のランキングまたは口当たりが向上しているもののランキングを作るよう求めた。Analyse-itソフトウェアバージョン1.71を用いて、フリードマン(Friedman)の順位和検定によりデータを統計学的に分析した。
市販のライトビール(米国のセントルイスのAnheuser-Bush社によって醸造されたバドライト(Bud Light))に、エンドキシラナーゼを伴う処置により小麦ふすまから分離されたAXOS− 18−0.31とよばれるAXOSが豊かな調製物を、2g/lまたは10g/l補った。ライトビールの口当たりに対するAXOS添加の効果を判定するよう官能分析を行なった。図1に示されるように、AXOS−18−0.31の添加により2g/lおよび10g/lの両方にてライトビールの口当たりが向上し、対照のビールとの差は割合が10g/lの場合に顕著であった。
アラビノキシランが豊富な源から外部で作り出されるAXOSをビールに加え得るということと、ビールへのAXOSの添加によりビールの口当たりが向上するということとが、この実験から結論付けられた。AXOSが補われたビールのいずれも、粘度の顕著な上昇は示さなかった。
当業者ならば、AXOSで強化された調製物が、ビール製造処理において異なるステップで添加され得るということを理解するであろう。当該ステップは、マッシング、麦汁煮沸、麦汁冷却、麦汁発酵、ビール調節、またはビール仕上げを含むが、これらに限定されない。
実施例4−AXOSが豊かな調製物を発酵の前に加えることによるビールにおけるAXOSの増加
でんぷん/グルテン分離の側留からのAXOSの調製物(AXOS−5−0.5)。小麦ペントサン濃縮物(ドイツのドアマーゲン(Dormagen)のPfeifer & Langen社のWPC)は小麦粉処理の側留から誘導され、でんぷんおよびグルテンとなる。その化学組成は、コーチン(Courtin)およびデルクール(Delcour)(1998, J. Agric. FoodChem. 46:4066-4073)に詳細に記載されている。WPCは、水抽出可能なアラビノキシラン(ca.43%)とたんぱく質物質(ca.30%)とが豊富である。残りの部分は主にアラビノガラクタンペプチド(ca.14%)と、より少ない程度で、重合体のグルコース(6%)とからなる。WPCにおけるアラビノキシランは、アラビノース対キシロースの比が0.58であり、avDPが58である。WPCをイオン除去水に可溶化し(1:10w/v)、水性懸濁としてシリカ(20%w/v)を、シリカ/たんぱく質の比が7:1になるまで加えた。0.1 M HCIを用いて当該混合物のDe pHを4.8に調節し、たんぱく質のシリカへの吸収を最大にした。30分かき混ぜた後、懸濁液をブフナー(Buchner)フィルタにかけた。シリカ/たんぱく質を含む残留物を破棄する一方、WPC1g当たり29単位のShearzyme 500L (Novozymes社、バウスヴェア(Bagsvaerd)、デンマーク)とともに濾過液をさらに30℃で24時間温置した。煮沸による酵素の非活性化の後(30分)、得られた溶液を冷却し、エタノールの沈殿に晒した。連続的にかき混ぜた状態で、エタノール(95%v/v)を80%(v/v)の終末濃度になるように加え、さ
らなる30分間のかき混ぜ、沈殿(24時間、4℃)、およびフィルタリングの後、得られた残留物をイオン除去水に溶解し、再びエタノール沈殿に晒した。連続的にかき混ぜた状態で、エタノール(95%v/v)を65%(v/v)の終末濃度になるように加え、さらなる30分間のかき混ぜ、沈殿(24時間、4℃)、およびフィルタリングの後、沈殿した物質を取除いた。エタノールを取除くよう、残った上澄み液に回転蒸発を行い、イオン除去水に溶解し、かつ凍結冷凍した。得られた物質を均質化し、250μmの篩により篩にかけた。調製物は、AXOS含有量が78.5%(乾燥物質の%アラビノキシランとして示される)であり、AXOSは、アラビノース対キシロースの比が0.5であり、avDPが5であった。
AXOSを含むビールの調製
実験ビールを以下のようにパイロット規模で調製した。33.33kgのピルスナー麦芽(2ローラのミルによる粗製粉)、2.83kgのグルコース、および120lの醸造水(終末濃度が40mg/lになるまでCa2+を添加した逆浸透)を混ぜることによりマッシングを行った。マッシング温度スキームは以下のとおりであった。すなわち、63℃(35分)、72℃(20分)、78℃(1分)である。麦芽汁のpHを乳酸の添加によりpH5.2に制御した。78℃の温度で90分間、濾過槽にわたって濾過を行なった。フィルタにかけた麦汁を、10lの第1の抽出物(対照ビール)と10lの第2の抽出物(AXOSが豊富なビール)との2つの抽出物に分けた。これらの2つの麦汁の抽出物を60分間、別個に煮沸した。煮沸を終える5分前に、異性化ホップ酸エキス(英国のパドックウッド(Paddock Wood)のBotanix社からの20%イソ−α−酸w/v)をイソ−α−酸の終末濃度が25mg/lになるまで添加することで麦汁をホップで香り付けした。煮沸を終える5分前に、Zn2+を終末濃度が0.2mg/lになるまで加えた。煮沸を終える5分前に、76.4gのAXOS−5−0.5を10lの麦汁の第2の抽出物に加えて、AXOSで強化されたビールを作り出した。添加の前に、AXOS−5−0.5を水に1:10(w/v)で溶解し、30分間かき混ぜた。
煮沸した麦汁を、渦流を用いて清澄した。清澄した麦汁を無酸素水で1:1(v:v)に希釈した。
冷却した清澄した麦汁をラガー酵母(Saflager 3470、Lesaffre社)により10細胞/mlでピッチングし、その後、12℃で8日間発酵し、0℃で7日間寝かせた。
異性化ホップ酸エキス(20%イソ−α−酸w/v、Botanix社、パッドドックウッド(Paddock Wood)、英国)をイソ−α−酸の終末濃度が25mg/lとなるよう加えることで、希釈されたビールの苦味を調節した。ビールをキースラガー/セルロースシート(1μm)にわたってフィルタにかけた。2重のプレエバキュエーション(pre-evacuation)を有する等圧充填機械(イタリアのCimec社のAmerica monobloc)を用いて当該ビールを茶色の標準的な25clのボトル(O含有量<80ppb)に入れて封止した。
官能分析。官能分析を訓練パネルにより静音室にて行なった。試料が提供される順番はランダムとした。官能特性である、甘み、酸味、苦み、渋み、および口当たり(豊かさ)に、0(感知可能ではない)から8(非常に強い)までの尺度でスコアを与えた。官能特性である苦みの品質に0(非常に不快)から8(非常に心地よい)のスコアを与えた。Analyse-itソフトウェアバージョン1.73を用いて、対応のあるt検定(paired t-test)により当該スコアを統計学的に分析した。さらに、パネリストには2つのビールのうちどちらの1つを好むかについて示すよう求めた。この好みのデータを、Analyse-itソフトウェアバージョン1.73を用いてマクネマー(McNemar)の変化検定によって統計学的に分析した。
2つの実験ライト低アルコールビールを、同じ麦汁から始めて、1つはAXOSの添加ありで、もう1つはAXOSの添加なしでパイロット規模で調製した。平均DPが5でありA/X比が0.5であり、AXOS−5−0.5と呼ばれ、産業小麦処理(材料と方法を参照のこと)の側留から分離されたAXOS調製物を、麦汁の煮沸の終わりに2つの醸造液のうちの1つに加えた。2つのビールの特性を表7に示す。両方のビールは、非常に類似したアルコール含有量(約2.7%v/v)、類似した真性エキス(約2.3g/100ml)、および元々のエキス(約6.7g/100ml)を有していたが、AXOSで強化されたビールのマルトデキストリン含有量は若干低く、そのAXOSの含有量は、対照のビールのAXOSの含有量よりも約2.5倍高かった(151%の増加)(AXOSで強化されたビールが2.78g/lであり、それに対して、対照のビールが1.09g/l)。
ビールの味および口当たりに対するこのAXOS調製物の添加の影響を判定するよう官能分析を行なった(図2)。AXOS−5−0.5をビールに添加することで、酸味および苦みの感覚を著しく減少(p<0.05)させるとともに、苦みの品質および口当たりが著しく向上した。13人のパネリストのうち、12人が対照のビールよりも、AXOSが強化されたビールを好んだ(マクネマー(McNemar)検定に従うと、正確なp値(exact
p value)=0.0034)。これらのデータもまた明らかに、AXOSがビールの味および口当たりにプラスの影響を与えることを示している。
実施例5−約7%のアルコールと5.8g/100mlの真性エキスとを含むビールにおけるAXOSの増加
別のaxosで強化される強いビールを以下のように調製する。すなわち、グリスト:細かく製粉したピルスナー麦芽(28kg)、AXOS−18−0.31と呼ばれる、小麦ふすまからのAXOSが豊かな調製物(実施例3の材料および方法を参照)(6g/l);醸造水:Ca2+(40mg/l)を添加した逆浸透(100l);醸造スキーム:63℃(30分)、72℃(45分)、78℃(120分、濾過槽による麦汁のフィルタリングを含む);麦芽汁のpHをpH5.6に制御;麦汁煮沸:75分;麦汁清澄:渦流;Zn2+(0.2mg/l)の清澄した麦汁への添加;ホップによる香り付け:麦汁煮沸の終わりに異性化ホップ酸エキス(20%イソ−α−酸w/v、Botanix社、パッドドックウッド(Paddock Wood)、英国)の添加;酵母ピッチング速度:5×10の上面発酵酵母の細胞/ml、発酵:22−25℃で9日、熟成:樽の中(2℃で10日);ビール濾過:キースラガー/セルロースシート(1μm)。axosで強化されるストロングエールは、アルコールのパーセンテージが約7%、真性エキスが約5.8g/100ml、AXOS含有量が約5g/lとなる。
[参考文献]

Claims (27)

  1. ビールであって、3.5%(v/v)未満のアルコールまたは100ml当たり3g未満の真性エキスを含み、前記ビールは、平均重合度(DP)が50を下回る可溶性アラビノキシランをビール1リットル当たり1.2gより多いが20gまで含む、ビール。
  2. ビールであって、3.5%(v/v)と6%(v/v)との間のアルコールレベルと、100ml当たり3gと5gとの間の真性エキスとを含み、前記ビールは、平均重合度(DP)が50を下回る可溶性アラビノキシランをビール1リットル当たり少なくとも2.0gであるが25gまで含む、ビール。
  3. ビールであって、6%(v/v)より多いアルコールと、100ml当たり少なくとも5gの真性エキスとを含み、前記ビールは、平均重合度(DP)が50を下回る可溶性アラビノキシランをビール1リットル当たり少なくとも2.4gであるが30gまで含む、ビール。
  4. 下面発酵されたビールである、請求項1から3のいずれかに記載のビール。
  5. 上面発酵されたビールである、請求項1から3のいずれかに記載のビール。
  6. 可溶性アラビノキシランは3から40の平均重合度を有する、請求項1から5のいずれかに記載のビール。
  7. 可溶性アラビノキシランは3から30の平均重合度を有する、請求項1から6のいずれかに記載のビール。
  8. 可溶性アラビノキシランは5から20の平均重合度を有する、請求項1から7のいずれかに記載のビール。
  9. ビールの製造のための方法であって、前記ビールを可溶性アラビノキシランで強化するステップを含み、前記強化により、
    (i)3.5%(v/v)未満のアルコールまたは100ml当たり3g未満の真性エキスを含む下面発酵されたビールにおいて、1リットル当たり、平均重合度(DP)が50を下回る可溶性アラビノキシランの1.2gより多いが20gまでである終末濃度か、
    (ii)アルコールレベルが3.5%(v/v)と6%(v/v)との間であるアルコールと、100ml当たり3gと5gとの間の真性エキスとを含むビールにおいて、1リットル当たり、平均重合度(DP)が50を下回る可溶性アラビノキシランの少なくとも2.0gであるが25gまでである終末濃度か、または
    (iii)6%(v/v)より多いアルコールと100ml当たり5gより多い真性エキスとを含むビールにおいて、1リットル当たり、平均重合度(DP)が50を下回る可溶性アラビノキシランの少なくとも2.4gであるが30gまでである終末濃度が得られる、方法。
  10. 前記可溶性アラビノキシランは3と40との間の平均重合度を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記可溶性アラビノキシランは、3と30との間の平均重合度を有する、請求項9に記載の方法。
  12. 前記可溶性アラビノキシランは、5と20との間の平均重合度を有する、請求項9に記
    載の方法。
  13. 前記強化するステップにより、前記可溶性アラビノキシランの平均重合度が少なくとも20%減少する、請求項9から12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記ビールは、3.5%(v/v)未満のアルコールまたは100ml当たり3g未満の真性エキス、およびビール1リットル当たり15g未満のマルトデキストリンを含む、請求項9から13のいずれかに記載の方法。
  15. 強化するステップは、麦汁における可溶性アラビノキシラン含有量を、如何なるエンドキシラナーゼも加えられずに調製された同じ麦汁に対して少なくとも30%増加させるよう、ビール製造処理のマッシングステップ中に1つ以上のエンドキシラナーゼを加えることを含む、請求項9から14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記1つ以上のエンドキシラナーゼの少なくとも1つは阻害されないエンドキシラナーゼである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記1つ以上のエンドキシラナーゼの少なくとも1つは熱安定性のエンドキシラナーゼである、請求項15に記載の方法。
  18. 前記1つ以上のエンドキシラナーゼの少なくとも1つはグリコシドヒドロラーゼ族11エンドキシラナーゼである、請求項15に記載の方法。
  19. 前記1つ以上のエンドキシラナーゼの少なくとも1つは、1リットル当たり、20から5,000単位の酵素活性で加えられる、請求項15から18のいずれかに記載の方法。
  20. エンドキシラナーゼが、ビール製造処理の麦汁煮沸、麦汁冷却、発酵、または後発酵ステップの間にさらに加えられる、請求項15から19のいずれかに記載の方法。
  21. 強化するステップは、ビール製造処理の間に、少なくとも15重量%の水抽出不可能なアラビノキシランを成分として含む材料を加えることを含む、請求項15から20のいずれかに記載の方法。
  22. 水抽出不可能なアラビノキシランを含む材料は、ふすままたはふすま由来の材料である、請求項21に記載の方法。
  23. 強化するステップは、少なくとも20重量%の可溶性アラビノキシロオリゴ糖を成分として含む穀物由来の材料を、ビール製造処理の間であるが麦汁の煮沸の前に加えることを含む、請求項9から22のいずれかに記載の方法。
  24. 穀物由来の材料は、平均重合度が50を下回る可溶性アラビノキシロオリゴ糖を少なくとも20重量%含む、請求項9から22のいずれかに記載の方法。
  25. 穀物由来の材料は、平均重合度が3と40との間である可溶性アラビノキシロオリゴ糖を少なくとも20重量%含む、請求項9から22のいずれかに記載の方法。
  26. 穀物由来の材料は、平均重合度が3と30との間である可溶性アラビノキシロオリゴ糖を少なくとも20重量%含む、請求項9から22のいずれかに記載の方法。
  27. 穀物由来の材料は、平均重合度が5と20との間である可溶性アラビノキシロオリゴ糖
    を少なくとも20重量%含む、請求項9から22のいずれかに記載の方法。
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