本開示は、薬剤または医薬品の送達デバイス、該デバイスで使用するための医薬組成物を含む単位投薬形態(unit dosage form)、および医薬組成物をユーザに送達する方法を提供する。本明細書において使用する際に、「単位投薬形態」の用語は、当技術分野において認められる意味を伝達するように意図され、これに限定されるものではないが、アンプル、ブリスタ、カートリッジ、ボトル、バイアル、単位投与バイアル、または容器を含み、これらの用語は本明細書において交換可能に使用される。好適な実施形態において、単位投薬形態は、単位投薬形態の1つ以上の区画において、ある物質の単回投与、または、1つの物質もしくは2つの異なる物質の2回投与を含む。代替案として、単位投薬形態は、単位投薬形態の1つ以上の区画から、3つ以上の物質を投与し得る。製造中、単位投薬形態は、単独化され得、すなわち、個々に分解されて、例えば、単位投薬形態カートリッジまたはデバイスに個々に装填され得る。代替案として、単位投薬形態は、例えば、ストリップ、ディスク、または連結ウェビングを介して相互連結され得る。単位投薬形態は、単位投薬形態のディスクまたはストリップとして製造され得、それは次いで、円、リング、または管のような異なる投与の形態に操作され得る。他の好適な実施形態において、単位投薬形態本体または単位投薬形態カートリッジホルダは、単位投薬形態の投与についてユーザを補助するための番号、色分け、アイコンシステム符号、またはブライユ点字システムが取り付けられ、また、バーコードまたは無線周波識別装置(RFID)を含み得る。
特定の実施形態において、本開示の単位投薬形態は、米国仮特許出願第60/972,634号に記載のように製造され得るブリスタであり、該出願は、その全体が本明細書において参考として援用される。少なくとも1つの形成された凹部(例えば、ブリスタ)を有する単位投与パッケージングのための、特に、医薬投薬形態の単位投与パッケージングのための、物品を成形する製造プロセスは、主要外形を形成するために1つ以上のプランジャでフィルム材料(例えば、金属−プラスチック箔)を引き込むステップを含み得、その外形は、形成される凹部の少なくとも100%、最大で150%の深さを有する。第2の段階は、主要外形を、1つ以上のプランジャで所望の形成された凹部に成形するステップを含み、そのときの深さは、主要外形の深さ未満であるが、第1の段階で形成された主要外形の表面積を実質的に維持する。形成される凹部は、温間成形または冷間成形の技術を使用して形成され得る。
開示されるデバイスは、ユーザの鼻道またはユーザの目もしくは耳に所定の量の流体を投薬するためのデバイスとして、特定の実施形態において説明され、この場合、所定の量の流体が、アンプルまたはブリスタ投薬形態に含有または生成され、それは、投薬形態を穿刺機構に向けて前進させるのに十分な力でプランジャによって圧壊され、穿刺機構は、投薬形態を穿刺し、投薬形態から送達チャネルを介して液体含有物を押し出して、ユーザに向けられる噴霧にする。所定の量とは、ほとんどの事例において、薬物または医薬組成物もしくは医療用組成物の単回投与量を意味し、特定の実施形態では、処方量を意味する。所定の量の流体はまた、投与量の送達が2回以上の噴霧によって投与されるときには、部分的な投与量であり得る。粉末形状または液体形状で送達可能な任意の医薬剤が、本開示において想定され、これに限定されるものではないが、抗生物質、解熱剤、抗炎症薬、生物剤、ビタミン、補因子、酵素、阻害剤、活性剤、栄養素、アプタマー、チオアプタマー、死滅ウイルスもしくは生ウイルスまたは微生物を含むワクチン、核酸、タンパク質、ペプチド、抗体、ペプチド模倣薬、あるいは当該分野において公知の他の薬剤を含む。医薬組成物は、液体、粉末、または液体と粉末との組み合わせの形状であり、1つ以上の活性薬剤と、必要に応じて、医薬として許容可能なキャリア、溶媒、希釈剤、防腐剤、界面活性剤、塩、アジュバント、粘性剤、緩衝剤、キレート剤、または当該分野の当業者に公知の他の成分の組み合わせとを含む。
デバイスの好適な実施形態は、主に、経鼻送達デバイスとしての使用に関して本明細書において説明されるが、特定の実施形態において、説明されるデバイスはまた、デバイスのノズル端部を修正することによって、ユーザの目、耳、口、肺、または局所皮膚領域への送達のために使用され得ることが理解される。デバイスはまた、動物の鼻、目、または耳へ薬物を送達するために、獣医による使用のために製造され得る。例えば、デバイスは、ユーザの外耳道に送達するためのノズルを含み得、または、デバイスは、ユーザの目に送達するためのカップまたはノズルを含み得る。また、種々の使用のために送達される投与量の体積はまた、必要に応じて調整され得る。
デバイスから投薬される液滴または分子の体積は、投薬部位ならびに送達薬物の含有量および粘度に依存する。特定の実施形態において、目に送達される液滴は、1μlから25μlまでであり、またはより一般的には、7μlから25μlまでである。経鼻投与の投与量は、一般的には75μlから500μlまでであり、経口投与または局所皮膚投与の投与量は、それよりも多く、1000μl以上であり得る。デバイスによって放出される液滴または粒子の体積およびサイズは、投薬物質の治療効果を最大化するように調整され得る。投薬物質の体積は、物質を含有する区画のサイズ、単位投薬形態ブリスタ、穿刺部、充填レベル、デバイスによる投薬形態の圧縮程度、およびデバイスの構造における他の変数、ならびに投薬物質の特徴に依存し、これは、当業者によって十分に理解されている。これらの変数は、液体の所望の体積もしくは液滴サイズまたは物質の粒子サイズをユーザへ散布することを達成するように、適切な寸法を有し得る。当業者は、所望の投与量体積を散布するための適切なパラメータを策定する際に、散布後に残留する液体または他の物質が考慮されることを理解する。
本明細書に記載のデバイスおよび単位投薬形態の設計の利点は、投与物質の無菌性が使用時まで維持されることである。無菌性を使用時まで維持することは、汚染の危険を冒さずに、投与物質に防腐剤または静菌性化合物を使用する必要性を最小化または排除する。加えて、単位投薬形態が損傷を受ける場合、または欠陥を有する場合には、デバイスは、無菌ではない物質を投与しない。例えば、単位投薬形態が、穿刺可能部分の領域に欠陥を有する場合、または漏出を発生する場合には、効果的な物質を放出するのに十分な圧力が単位投薬形態に生成されないために、デバイスは物質を適切に投薬しない。
一般的には、デバイスは、ユーザの鼻孔に挿入するためのノズル端部を有する本体と、ユーザによって操作されるトリガデバイスと、送達される組成物を含有し、かつ穿刺可能膜を含む、アンプルまたはブリスタのいずれかである投薬形態と、投薬形態を含有する本体またはノズル内の空洞と、プランジャまたはピストン本体と、トリガデバイスをプランジャに連結するアクチュエータ機構と、トリガの作動時に投薬形態を穿刺するように配置される穿刺機構と、所定の噴霧プルームの形状および方向で、ノズルを介して液体組成物の噴霧を放出する放出チャネルとを含む。
本開示の投薬形態は、特定の実施形態においては、穿刺デバイスを含む投薬ブリスタチャンバを含むものとして説明され、穿刺デバイスは、基端部および基端部の反対側の穿刺先端とを含む実質的に中空の細長い部材であり、放出ノズルを提供する。特定の実施形態において、投薬ブリスタは、穿刺デバイスの少なくとも基端部に一致し、投薬形態の製造および使用中に、穿刺デバイスを定位置に効果的に支持および保持する。穿刺デバイスは、基端部上または基端部近傍に1つ以上の入口開口部と、1つ以上の入口ポートと放出ノズルとの間の流体接続を提供する内部導管とを含み、内部導管の表面は、輪郭、段、フルート、リブ、狭窄、またはそれらの組み合わせなどの構造的特徴を備え、穿刺デバイスを介して押し出される流体の噴霧パターンおよび液滴サイズを制御する。本開示のさらなる局面において、入口開口部が、投薬ブリスタチャンバの内部から1つ以上の湾曲部を備える内部導管への流体経路を提供し、また、内部導管の曲がり角度と構造的特徴との組み合わせが、穿刺機構を介して流体が押し出される際に、流体の渦を生成する。
構造的特徴は、例えば、異なる型の螺旋流、垂直流、および他の流れに関して設計され得、設計は、投薬される流体または固体の異なる粘度に応じて調整され得る。例えば、構造的特徴は、渦を形成するように、ブリスタの含有物をさらに混合するように、流体特性型を層流から乱流に、もしくはその逆に変更するように、または、圧力、速度、表面張力、もしくは粘度などの流体特性を変更するように追加され得る。加えて、内部導管への入口は、特定の薬剤または液体投与量のための所望の噴霧プルームの形状を形成するために、約0°から90°までの角度、またはそれ以上の角度の組み合わせの湾曲部を含み得る。
特定の実施形態において、薬物および内部穿刺ノズルを含む本明細書に記載の成形ブリスタ投薬形態は、さらに小さな直径の投薬機構での使用のために構成されるが、その場合でもなお、制御された噴霧形状で正確な投与量の薬物を提供する。複数のこのような投薬形態を含むブリスタストリップは、その中に投薬形態が形成されるブリスタ材料層と、ブリスタ材料に接着される蓋材料とを含み得る。同心形のシール領域が、投薬形態を圧壊して含有薬物を送達する際にも破壊されない、弾性的シールを提供する。
成形ブリスタなどの密閉形成凹部の破裂の際に、液体の制御噴霧を生成するために、密封ブリスタ内の内部穿刺部が使用され得、それは、蓋材との接触を維持するように配置され得る。内部穿刺部は、米国特許第11/114,251号、米国仮特許出願第60/853,328号、および第60/944,379号において開示され、これら特許および出願の各々は、本明細書において参考として援用される。内部穿刺部は、これに限定されるものではないが、漏斗設計または円板形状設計を含む、異なる形状をとり得る。内部穿刺部は、セラミック、ガラス、金属、スチレン、ポリスチレン、および、これに限定されるものではないが、PET、ポリプロピレン、ポリエチレン、もしくはPEEKを含むプラスチックなどの任意の適切な材料、ならびに、蓋材を貫通するのに十分な硬度を有する他の医薬品等級FDA認可材料で構成され得る。第2の後続および/または最終プランジャ(単数または複数)が、例えば、製造、取り扱い、輸送、保存、および実際の使用を通じて、内部穿刺部が形成凹部内の定位置にロックされるように、形成凹部を成形するように設計され得る。例えば、成形ブリスタにおいて、突起構造、くぼみ、ダイヤフラム、または環形が、内部穿刺部の基部の形状に一致するように形成される。突起構造、くぼみ、ダイヤフラム、または環形は、組み立て中および投薬中に、内部穿刺部の支持を提供し、また、内部穿刺部を定位置に保持する。かくして、これらの構造は、内部穿刺部を捕捉する(例えば、穿刺部の垂直運動を制限する)ことによってそれを定位置に保持するように機能する。内部穿刺部はまた、例えば、圧入、溶接、静圧力、または静電力によって、製造および実際の使用を通じて定位置に保持され得る。成形ブリスタはまた、所望の噴霧パターンを達成するために、突起構造、くぼみ、ダイヤフラム、または環形シールが内部穿刺部に対してシールすること確実にするように、第2のまたは後続プランジャによって形成され得る。
好適な実施形態において、内部穿刺部は、中空管またはチャネル(送達チャネル)を含み、成形凹部が圧縮および穿刺されると、これを介して医薬投薬形態が流れる。穿刺部の先端は、好ましくは、蓋材の貫通を補助するために角度付きの縁を有する。穿刺部の管の内径は、約0.015インチから約0.05インチまでの範囲であり得、特定の好適な実施形態では、約0.025インチである。送達チャネルの内径、形状、または表面テクスチャは、出口点内、出口点近傍、および/または出口点のいずれかにおいて、ノズルを含み得、または、医薬投薬形態が成形品を出る際に、医薬投薬形態の最適な液滴サイズおよび噴霧プルームの形状を形成し、ならびに速度、圧力、パターン、分布、および放出物質の向きを制御するように変化し得る。かくして、ノズルシステムおよび穿刺部は、単一ユニットに一体化され得る。ノズルシステムはまた、放出時の物質の混合を決定するように設計され得る。
薬物の投薬を成功させるために、薬物は、所望の噴霧形状を形成するのに十分な速度で、穿刺ノズルを流れなければならない。本明細書に記載のように、これは、穿刺ノズルを押して蓋材を貫通するのに十分な力でブリスタ形状を押して、投薬形態を完全に圧壊し、含有物を所要の速度でノズルを介して押し出すことによって達成される。この投薬動作中に、蓋材のブリスタ材料に対するシールは、ノズルが蓋を穿刺する前に漏出を発生させないように十分強力でなければならない。経鼻投与のような特定の投与量状況によって必要とされる、より小さいサイズが、ブリスタ材料に対する蓋材のシールに関するより大きな課題を提示する。
本開示の局面において、開示されるデバイスはまた、アクチュエータ機構を含み、それは、放出プロセスに対する機械的効果(mechanicai advantage)、機械的逆効果(mechanical disadvantage)、またはそれらの組み合わせを提供する。本明細書において使用する際に、機械的効果は、投薬形態の圧壊および薬物の送達のためにプランジャまたはピストンに及ぼす力の量が、ユーザによってトリガデバイス上に印加される力の量を上回ることを示す。本明細書において使用する際に、機械的逆効果は、プランジャまたはピストンに及ぼす力の量が、ユーザによってトリガデバイス上に印加される力の量を下回ることを示す。特定の実施形態において、アクチュエータ機構は、発射動作の第1段階では機械的逆効果を提供し、発射動作の第2段階では機械的効果を提供する。このようなシステムの実施例において、アクチュエータは、発射プロセスの第1の段階において機械的逆効果を提供し、ユーザは、発射プロセス中に、トリガ機構に対して及ぼす力を増加することを余儀なくされ、次いで、アクチュエータは、機械的効果に移行し得、そこでは、ユーザが及ぼし増大された力が、投与量を正確に投薬するために十分な力を提供するように拡大される。しかしながら、第1および第2の段階が、必ずしも、発射の順番における時間位置を示すとは限らず、逆の順番でも発生し得ることが理解される。かくして、デバイスは、投薬形態を圧壊するのに十分な力でプランジャを前進させ、また、所望の噴霧パターンおよび形状を形成するのに十分な力で、ノズルを介して投薬形態の組成物を送達することが可能である。
特定の実施形態において、機械的効果は、トグル機構によって提供される。本開示のトグルは、いくつかの屈曲点で接合されたロッドまたは棒を含み、トグルは、可撓性ジョイントによってトリガデバイスに接合され、また、可撓性ジョイントによってピストンデバイスに接合される。トグルはさらに、棒またはロッドの中央に、またはその近傍に屈曲点を含む。屈曲点において、トグルの2つの部分は、約90°以上の角度を形成する。90°のときの、リンケージの頂点の力および端部の力は、1:1の比率であるが、角度が増加するにつれて、ピストン端部における力は、頂点の力よりも大きくなることが理解される。したがって、頂点に形成される角度は、所要量の機械的効果を提供するために、90°、95°、100°、または135°を含む約90°以上の任意の角度であり得る。この角度の頂点は、デバイスが準備モードまたは準備位置にあるときに、トリガデバイスに接触する。次いで、ユーザによって角の2等分線の方向にトリガが作動または押されると、トグルは、力の方向から離れるように移動し、プランジャは、投薬形態に対して押され、トグルの角度が180°に向かって平坦になり、次いで、プランジャに接合されるトグルの端部に印加される力は、角度の頂点に印加される力を上回る。
特定の開示されるデバイスは、非作動位置から作動位置に回転可能な作動ノブを含む。作動ノブは、機械的効果を提供するトグル機構での使用に特に適している。ノブの非作動位置または格納位置において、ノブの断面は、デバイスの本体の形状と一致し、その結果として、ノブの長軸が本体の長軸に位置合わせする。ノブは、トグルの角度の面がまた、本体の長軸に位置合わせするかまたは平行になるように、トグルに接合される。90°から準備位置にまでノブを回転すると、ノブの長軸が、本体の長軸に対して垂直に配置され、ボタンまたはトリガデバイスに対して角度付きトグルを持ち上げる。これにより、ボタンが準備位置または待機位置に押し上げられる。特定の実施形態において、ボタンの裏側は、トグルの形状に嵌まり合い、かつボタンの押動時にトグルの滑りを防止するくぼみを提供する。
説明されるデバイスは、単回使用のために設計されるデバイスを含み、または、デバイスは、単回使用後に使い捨て可能であるように設計される。特定のデバイスはまた、再装填可能であり、または複数回投与量の保持および/または投薬が可能である。デバイスは、デバイスの再利用または再目的を防止する設計を具体化する。トグルは、半剛性プラスチックもしくはポリマー材料のような安価な材料で、または例えばアルミニウムのような金属を含む当該分野において公知の任意の他の半剛性材料で作製され得る。トグル機構は、作動ノブ、アクチュエータ、およびプランジャが全て単一の部品から形成される、単一の部品の材料で作製され得、または、機構は、2つ以上の部品で作製され得る。トグルは、2つの棒で作製され、ヒンジピンにより中央で接合され、ヒンジピンまたは他の可撓性ジョイントにより片方または両方の端部において接合され得る。
特定の実施形態において、アクチュエータの機械的効果は、枢動リンケージによって提供され得る。枢動機構を含むデバイスは、枢動アームおよび把持アームを含み得、ユーザが枢動アーム上に指を置き、把持アームに親指を置いてデバイスを片手で保持するように設計される。デバイスは、指と親指とを一緒に強く握り、枢動アームを把持アームに接触させることによって発射され、または、把持アーム側への枢動アームの前進は、把持アームに到達する前に、ピストン行程の長さによって制限され得る。枢動アームは、枢動点における本体への取り付け部と、デバイスの本体に入る突起部とを含み、プランジャまたはピストン本体に接触する枢動ラムを形成する。枢動ラムは、枢動アームの反対側の端部よりも枢動点に近い。このような枢動ラムの配置は、枢動機構に対して機械的効果を提供する。
枢動アーム式デバイスの設計の局面は、使用中のデバイスの位置である。ユーザに全投与量を送達するためには、デバイスが経鼻送達用であるときには、医薬品がユーザの喉または肺に入らないように鼻粘膜に送達および吸収されることが重要である。枢動式デバイスは、正確な位置合わせを提供するように設計される。前述のようにデバイスがユーザの手に保持され、放出ノズルがユーザの鼻孔に配置されるときには、下唇の下の顎のくぼみに親指を配置することによって、正確な位置合わせが提供される。このようにデバイスを保持する方法はまた、安定性を提供し、ユーザが発射する際にデバイスが安定して保持され得る。
特定の実施形態において、機械的効果は、レバー機構によって提供され得る。好適な実施形態において、レバー機構はレバーアームを含み、そこで、リンケージが摺動可能なヒンジおよびピン連結によってレバーアームに連結される。本実施形態において、リンケージ材またはアクチュエータの端部近傍のピンは、レバーアームに取り付けられるヒンジの溝またはスロットの中を摺動する。格納位置において、レバーアームは、本体に対して折り畳められ、アームが準備位置に上昇すると、リンケージは、機構の端部がレバーアームの裏面の切り欠きで止まるまで、スロットの中を摺動する。リンケージの端部を切り欠きに置くことは、レバーアームに沿ってリンケージが摺動して戻ることを防止し、そこからプランジャに対してリンケージを押すための、安定した基部を提供する。機械的効果は、レバーアームの端部よりも、本体に対するレバーアームの取り付け点の近くに切り欠きを配置することによって提供される。特定のデバイスは、鼻粘膜へ送達するためのデバイスを正確に配置するための位置合わせデバイスを含み得る。咬合アームが本体から延出可能であり、その位置は、放出ノズルがユーザの鼻孔に配置されて、かつ咬合アームがユーザの歯に保持されるときに、デバイスが、ユーザの鼻道に放出する方向を使用中に制御するように配置されるような位置である。
本明細書に開示される送達デバイスの機械的効果はまた、1つ以上の傾斜面によって提供され得る。これらの実施形態において、一般的には、ボタンが、デバイスの後方、または放出ノズルから最も遠い側面から突出する。ボタンは、デバイスの上部に向かう楔状の突起部を有する細長い部材であるアクチュエータに連結される。この楔状の突起部は、角度付きカムとしての役割を果たす。ボタンに対向するリンケージの端部は、アンプルまたはブリスタのような投薬形態と接触しかつ圧壊するためのラムである。このような実施形態において、カム表面または複数のカム表面の角度は、カム表面の傾斜または角度を変更することによって、機械的効果、機械的逆効果、または組み合わせを提供するように設計され得る。ボタン、リンケージまたはアクチュエータ、およびラムは、剛に連結され、硬質プラスチックまたは金属材料の単一部品で構成され得る。本機構において、デバイスの上部に配置される発射ボタンはまた、細長い部材であり得る突起部、正方形もしくは長方形の突起部、または、その下面または内面から下方に突出する角度付きカムもしくは面を含む。作動ボタンが押込まれると、リンケージのカムの前方面が前の方向に移動し、発射ボタン上のカム上の突起部に接触し、次いで、発射ボタンを準備位置に持ち上げ、ラムをアンプルまたはブリスタに隣接する位置に置く。準備位置において、発射ボタンの突起部は、カムの反対側の面に接触し、その結果として、発射ボタンを下方に押すことが、アンプルに向かってリンケージを前方に押し進め、ボタンに印加される力に対する機械的効果を提供する。特定の実施形態において、アクチュエータカムの2つの面は、単一の楔状構造によって形成されるか、または別々の構造であり得る。
開示されるデバイスはまた、バネまたは電気機械的機構の使用によって、機械的効果または不利益を発射プロセスに提供し得る。このような機構の実施例は、共有に係る米国特許出願第11/114,251号に記載されており、該出願はその全体が、本明細書において参考として援用される。
特定の実施形態において、傾斜面または角度付きカム機構は、2つ以上の連続投与量を送達するように設計されるデバイスにおいて使用される。このようなデバイスの実施例として、各端部に送達ノズルを含む細長い管状のデバイスがある。リンケージは、どちらかの端部におけるラムと、発射ボタンから突出する1つ以上の角度付きカムと相互作用するように構成される1つ以上の角度付きカム突起部とを含む摺動部材である。摺動機構は、選択された端部から投与量を発射するために、ラムおよびボタンを準備位置に配置するようにデバイスのどちらかの端部側に移動し得る。第1の投与量を投薬した後に、摺動部材は、反対側の準備位置に移動し得、次いで、その端部から第2の投与量を投薬するために発射される。
本開示のさらなる局面において、説明されたデバイスはラッチを含み得、ラッチは、放出時に投薬機構をロックし、デバイスの再利用または再目的を防止する。特定の実施形態において、フック状のラッチが、デバイスの発射時に、類似の反対側の対向するフック状のラッチに押し込まれ、部品を合わせてロックし、デバイスを準備位置に戻すプロセスの逆戻りを防止する。ラッチは、アクチュエータ上またはピストン上にあり得、デバイスの本体上の類似のラッチと嵌合し得る。特定の実施形態において、リンケージデバイスは、プランジャがその全行程に到達する際に、破壊または分解し、かくして、デバイスのさらなる使用を無効にするように設計される。さらなる安全性特徴として、デバイスは、デバイスを破壊せずに本体が開放されないようにして、再利用を防止するように設計され得る。
特定の実施形態において、デバイスはまた、戻り止めデバイスを含む。戻り止めは、プランジャまたはピストン上の突起部、タブ、またはフランジであり得、例えば、本体の溝またはスロットに突き当たる。戻り止めは半剛性であり、その結果として、ある大きさの力に抵抗し、十分な所定の力が印加されると、直ちに屈曲してピストンを解放する。このようにして、デバイスは、投薬形態を完全に圧壊し、かつ所望の噴霧形状で投与量全体を送達するのに十分な力が、ピストンに印加されることを確実にする。
本開示のデバイスは、投薬形態の外部にある穿刺機構を利用し得、または本開示のデバイスは、内部穿刺機構を含む投薬形態を利用し得る。好適な穿刺機構は、投薬形態の穿刺可能膜に隣接して配置される穿刺点と、穿刺点から放出ノズルへの流体接続を提供する管とを含む。特定の実施形態において、穿刺機構は穿刺本体を備え、穿刺本体の外側寸法は、投薬形態の内側寸法に合致し、その結果として、穿刺本体が使用中に投薬形態を穿刺して流体を放出するときには、穿刺本体は、投薬形態の内部容積全体を実質的に排出する。
特定の実施形態において、穿刺機構は、送達流体と共に投薬形態に含まれる。このような内部穿刺機構は、内部チャンバと、流体が内部チャンバに流入する際に1つ以上の湾曲または方向変換を強制するように配置される1つ以上の入口開口部と、放出口と、ノズルを流れるように強制される流体の噴霧パターンおよび液滴サイズを制御する内面上の特徴とを含み得る。方向変換は、約1°から約90°まで、またはそれ以上を含む任意の適切な角度であり得る。このような特徴の設計は、当業者には公知であり、段、フルート、リブ、またはそれらの組み合わせを含む。
本開示の送達デバイスの特定の実施形態は、再利用可能である。再利用可能なデバイスは、1つ以上の投薬形態および穿刺機構を含む着脱可能先端を含み得る。投薬形態は、着脱可能先端の中にスエージ加工され得、それによって、投薬形態の全体直径が減少するとともに、投薬形態の密封領域が保護される。穿刺機構は、本明細書に記載のように、内部穿刺型投薬形態に含まれ得る。着脱可能先端は、プランジャに隣接して投薬形態を配置するように本体上に嵌合され、差し込み式取り付け具または当業者に公知の他の型の連結具によって、本体に連結され得る。
本デバイスはまた、2つの別々の放出で、投与量を提供するように設計され得る。このようなデバイスは、例えば、放出量を制御する回転可能先端を含み得る。先端は、先端の内部の肩部が、プランジャ上のタブに接触するように設計され、投薬形態が部分的に空であるときに、プランジャひいては放出を停止するように設計され得る。特定の実施形態において、プランジャは、投薬形態が半分空であるときに停止する。次いで、先端を回転させることによって、肩部がタブから離れて回転し、1つのチャネルまたは複数のチャネルをプランジャ上の1つ以上のタブに位置合わせする。この第2の位置合わせが、トリガが再度作動する際に、残りの投与量を投薬することを可能にする。好適な実施形態において、先端は位置標示を含み、本体は位置合わせマークを含む。このようにして、先端上の「1」が本体上の位置合わせマークに位置合わせされるときには、デバイスは第1の部分を投薬し、「2」が位置合わせマークに位置合わせされるときには、デバイスは残りの投与量を投薬する。薬剤投薬に関する先端の位置を標示するために、先端で任意の数字、文字、記号、色、または他の標示が使用され得る。例えば、デバイスがロックされ、かつ先端が第1の作動位置に回転されるまで使用が不可能である、「0」とマークされる位置が存在し得ることがまた理解される。本実施形態において、投与量の各部分に対して戻り止めが動作するように、一連の戻り止め機構が使用され得る。
特定の実施形態において、本開示は、制御された噴霧パターンおよび液滴サイズで、投薬形態から流体を投薬するための穿刺ノズルとして説明され得る。ノズルは、入口端部および放出端部と、入口端部および放出端部を流体接続して連結する内部チャネルと、入口端部における1つ以上の入口開口部と、放出端部における放出開口部と、ノズルを介して押し出される流体の噴霧パターンおよび液滴サイズを制御するための内部チャンバ表面上の特徴とを有する、実質的に細長い部材を含む。入口ポートは、1つ以上の直角の曲がりを含む内部チャネルへの流体経路を提供するように設計される。入口ポートはまた、ポートを介して押し込まれる際に、流体に渦を生成するように設計され得る。内部チャネルの特徴はまた、所望の液滴サイズおよび噴霧形状を生成するために、これに限定するものではないが、段、フルート、リブ、および関連の構造を含み得る。特定の実施形態において、穿刺先端は、細長い部材の放出端部に存在し得、または入口端部上に存在し得る。穿刺ノズルは、投薬形態に含まれ得る。本開示は、したがって、穿刺ノズルおよび医療用組成物または医薬組成物を含有する投薬形態を含む。
特定の実施形態において、本開示は、実質的にドーム状で可撓性のブリスタと、ドーム状のブリスタの基部に対してシールされる実質的に円形の穿刺可能表面と、本明細書において説明された穿刺ノズルを含む内部チャンバと、液体組成物とを含む、内部穿刺型投薬形態として説明され得る。特定の実施形態において、穿刺ノズルは、基部および穿刺端部を含み、基部は、ドーム状ブリスタに取り付けられ、穿刺端部は、穿刺可能表面に近接する。
本開示の特定の実施形態は、投薬する直前に、2つ以上の成分が混合される投薬形態を含む。このような投薬形態は、ブリスタおよび裏材を含み得、ブリスタは、2つ以上のチャンバに分割される。チャンバは、ブリスタ全体の周囲を囲む主要シールよりも接着性の弱いシールによって分割される。本実施形態において、各チャンバは、混合されるべき最終投与量の粉末部分または液体部分を含有し、少なくとも1つのチャンバは液体を含有し、その結果として、最終混合物は液体形状である。本実施形態の局面において、1つのチャンバの含有物は、隣接するチャンバ内に押し込まれ、そこで2つの成分が混合される。これは、ブリスタを囲む主要な周囲シールを破壊せずに、チャンバ間の接着性の弱いシールを破壊するのに十分な力を第1のチャンバに印可し、第1のチャンバを圧壊して含有物を圧力下で強制的に第2のチャンバに入れることによって達成される。好ましくは、第2のチャンバは、可撓性ブリスタ材料から構成され、その上部は、混合前に第2のチャンバの容積を最小化するために反転している。シールを破壊すること、および第1のチャンバの含有物を第2のチャンバに押し込むことで、チャンバの上部は、両方のチャンバの含有物を収容するために拡大または拡張する。次いで、穿刺機構を含むか、または穿刺機構に隣接する第2のチャンバが、プランジャによって圧壊され、混合組成物を投薬する。投薬前に成分を混合するための複数チャンバを有する投薬形態は、本質的にドーナツ状であり得、1つ以上のチャンバが中央チャンバを取り囲むか、もしくは部分的に取り囲み、または、1つ以上のチャンバが隣り合う配列で配置され得、もしくは積層され得る。
本開示はまた、特定の実施形態において、医薬組成物の送達のための投薬形態として説明され得、投薬形態は、第1の成分の医薬組成物を含有する第1の投与量チャンバと、第2の成分の医薬組成物を含有する第2の投与量チャンバと、穿刺可能膜を含む投薬チャンバとを含む。第2の投与量チャンバと投薬チャンバとは、2つの別々のチャンバであり得、または同一のチャンバであり得る。穿刺可能膜は、穿刺機構またはデバイスによって穿刺されるように設計される膜の部分である。穿刺可能膜は、それが貫通される使用中に、膜の弛緩部分をもたらすことを効果的に阻止し、穿刺先端の外壁に対する穿刺膜のシールを効果的に促進するような、スコアリングによって弱められるかまたは薄膜化された領域を含み得る。投薬形態はまたシールを、例えば、第1の投与量チャンバの含有物と第2の投与量チャンバの含有物との混合を防止する第1の剥離シールを備え、また、第2のチャンバの含有物と投薬チャンバとの混合を防止する第2の剥離シールを備え得る。投薬形態はさらに、永続的シールを備え得、永続的シールは、全チャンバの外周を囲み、第1および第2の剥離シールは、永続的シールよりも弱い接着性を有し、その結果として、第1および第2の剥離シールは、永続的シールよりも大幅に小さい圧力下で剥離する。
本明細書において使用する際に、「投与量ブリスタチャンバ」の用語を包含する「投与量チャンバ」の用語は、最終医薬組成物の成分または一部分を含有する開示される投薬形態の区画を意味する。投与量チャンバは、チャンバの含有物が投与中または投与直前に組み合わされるときに、他の成分と混合されて最終医薬生成物を形成する液体組成物または固体組成物を含有し得る。「投薬ブリスタチャンバ」の用語を包含する「投薬チャンバ」は、穿刺可能膜を含みかつ内部穿刺機構を含み得るチャンバを意味する。剥離ゾーンは、圧力がチャンバに印加されるときに破壊または剥離し、チャンバの含有物が混合され得るように設計されるシールである。
本開示の特定の投薬形態は、剥離ゾーンによって分離される2つの投与量チャンバを有し、または特定の実施形態では、例えばアルミニウム箔のような高防湿材料によって分離される2つの投与量チャンバを有する。実施形態はまた、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上の投与量チャンバを有する投薬形態を含み、医薬組成物として混合されるその全ての含有物が送達される。チャンバは、液体または固体を任意の組み合わせで含有し得るが、しかしながら、好適な実施形態において、最終医薬組成物は液体形状である。特定の実施形態において、1つ以上のまたは全ての投与量チャンバが、同一の組成を含有し得、または、単回投与チャンバ内に適合するには投与量体積が多過ぎるときには、同一組成の分割量を含有し得る。本開示の局面において、投与量チャンバは、格納中に剥離ゾーンによって、または穿刺デバイスによって刺され得るかまたは圧力によって破裂し得る膜によって相互に分離されており、その結果として、圧力が送達デバイスのチャンバに印加されるときに、障壁が除去され、また、最終的な剥離または設計された膜の破壊が効果的に、完全な組成物が治療部位への放出のために投薬チャンバに入ることを可能にする。
したがって、本開示はまた、2つの成分を含む医薬組成物を投薬するための方法であって、2つの成分が投薬直前に投薬形態の中で混合される、方法として説明され得る。本方法は、複数チャンバ型投薬形態を提供するステップを含み、第1の成分は、第1の圧壊可能チャンバに含有され、第2の成分は、内部穿刺機構および放出口を含む第2の拡張可能チャンバに含有され、第1のチャンバと第2のチャンバとは、接着性シールによって分離される。本方法は、圧壊可能チャンバを圧壊するために機械的圧力を提供するステップと、接着性シールを破壊して圧壊可能チャンバの含有物を拡張可能チャンバに押し込むステップと、拡張可能チャンバを穿刺機構によって穿刺して、穿刺機構を介して放出口から拡張可能チャンバの含有物を押し出すために、第2の機械的圧力を拡張可能チャンバに提供するステップとをさらに含み、成分の少なくとも1つは液体である。本方法はまた、隣接するシールされたチャンバの複数の組を含むストリップの中に配置された第1および第2のチャンバを含み、1つのチャンバが圧潰されて、1つの組の全ての隣接するチャンバの含有物がその組の単一チャンバの中で混合されるまで、その含有物が次のチャンバに流入し、その一方で、全ての残りの組の含有物は分離されたままである。ストリップは投薬デバイスに供給され、投薬デバイスは、第1段階の圧縮ホイールまたはプランジャを含み、投薬形態の隣接するチャンバを圧潰して主要チャンバに流入させ、次いでその主要チャンバを、第2段階のプランジャによって含有物が投薬される位置に輸送し、その一方で、残りのチャンバの組を、その元々の分離状態のままに残す。本方法は、3つのチャンバを含む投薬形態をさらに備え得、第1および第2のチャンバの含有物は第3のチャンバにおいて混合され、第3のチャンバは投与量を投薬するために内部または外部穿刺機構のいずれかによって穿刺される。
本開示のさらなる局面において、本明細書に記載の任意の送達デバイスまたは投薬形態は、デバイスの含有物が、投薬形態内の成分を劣化または不活性にし得るような極端な、または損傷を与える可能性のある高温もしくは低温または放射線レベルに暴露されたという、標示を含み得る。デバイスは、例えば、特定の温度に対する暴露時に、不可逆的色変化を生じる結晶材料を含有するストリップ、ドット、デカール、または表示のような、不可逆的温度感受性製品を含み得る。製品が受けた最大温度および/または温度持続時間の視覚的な履歴を形成するために、種々の温度感受性を有する標示が使用され得る。このような製品の例は、例えば、Thermax(登録商標)の商標名で市販されている。代替案として、本明細書に開示の任意のデバイスまたは製品のパッケージングの製造において、熱感受性インクが使用され得、またはこのようなインクは、デバイスまたは投薬形態のハウジングに組み込まれるか、またはその上に印刷され得る。放射線暴露を標示するために、開示される送達デバイスおよび投薬形態に対して、類似の標示が使用され得る。高エネルギー放射線を検出する一般的な標示は、ガンマ線のような放射線に対する暴露時に、黄色から赤色に色変化する。紫外線または電子ビーム放射に対する暴露を検出するために、他の標示が使用され得る。このような表示型デバイスのあるものは、軍事的用途において、または砂漠、熱帯性気候、極度に寒冷な気候を含む極端な環境において、あるいは宇宙旅行用として、特殊な用途を有する。
本開示のさらなる局面において、特定の送達デバイスは、投与量がユーザの鼻孔に投与されるときにマークがユーザにもたらされるような、マーキングデバイスを含み得る。このようなデバイスは、世界的大流行、生物剤もしくは化学剤の放出もしくは暴露事象のような環境または状況において、あるいは、多数の被験者が経鼻投与を受ける必要があり、かつ投与を受けた者を迅速に判断することが重要となる、軍隊、医療施設、教育施設、もしくは刑務所のような組織において、特に有用である。好適なマーキング再充填先端は、図30および図31に記載のデバイスに類似の、鼻用投薬デバイスの投薬形態と交換可能な先端である。この先端の目的は、薬物を投薬することと、薬物を受けた者に識別マークを残すこととの、両方である。このマークは、視認可能な色付きインク形態であり得、または赤外線もしくは紫外線下でのみ視認可能なインクであり得る。マークは、規則の順守の確認、重複投与の減少、誤投与の機会の減少、ならびに他の状況を補助し得る。インクのようなマーキング剤は、例えば、色分けされ得、あるいは、被験者に投与される特定の投与量または医療成分を標示するように符号化され得る。
本開示全体を通じて、文脈上他の意味を示す場合を除き、「comprise(備える)」の用語、または「comprises」、「comprising」のようなその変形は、「含む、しかし、それに限定されない」を意味し、明示的に言及されない他の要素もまた含まれ得るように理解される。さらに、文脈上他の意味を示す場合を除き、「a」または「the」の用語の使用は、単数の物体または要素を意味し得、または、このような物体または要素の複数または1つ以上を意味し得る。
以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本発明の特定の局面をさらに明示するために含まれる。本発明は、本明細書に提示される具体的な実施形態に関する詳細な説明と組み合わせて、これらの図面の1つ以上を参照することによってさらに良く理解され得る。
格納構成、準備構成、および発射構成にある経鼻送達デバイスの好適な実施形態を、図1、図2、および図3にそれぞれ示す。図示するデバイス1は、経鼻送達デバイスの押しボタンバージョンである。本実施形態は、ボタン2、ノズル端部32を含む本体3、および作動ノブ5を含む。図1に示すデバイスは、本体3に位置合わせされる作動ノブ5と、押下位置にあるボタン2との位置から分かるように、格納モードにある。図示するように、作動ノブ5および本体3は、概して、卵形断面形状を有する。本明細書において使用する際に、作動ノブ5が格納位置にあるときには、作動ノブ5の長軸は、本体3の断面の長軸に位置合わせされる。格納位置における押しボタン式デバイスの断面を図4に示す。本図面において、リンケージ10は、ボタン2の下において水平である。プランジャ9は、引き込みモードにある。
図1に示す経鼻送達デバイスの実施形態は、図2において、準備モードまたは作動モードで示される。準備モードにおいて、作動ノブ5は、90°回転されて、内部機構を投薬位置に移動させ、ボタン2を上昇させる。図に示すデバイスにおいて、作動ノブは、デバイスを準備モードに置くために時計回りに回転されるが、ノブが反時計回りに回転して、同一の効果を及ぼすように構成され得ることが理解される。準備モードまたは作動モードにあるデバイスが、図5において断面図で示される。リンケージ10は、作動ノブ5の一方の端部に取り付けられ、反対の端部において、リンケージはプランジャ9を係合するか、またはプランジャ9に取り付けられる。作動ノブ5の回転はリンケージ10を回転させ、リンケージ10をボタン2に接触させ、ボタンを上昇位置すなわち準備位置に押動する。特定の実施形態において、可聴式のクリック音またはスナップ音が、デバイスが投薬準備状態にあることを示す。リンケージ10は、必要な機械的強度を提供するために半剛性を有し、かつ使い捨てデバイス用として費用対効果の高い、任意の適切な材料で作製される。一般的には、材料は、点10a、10b、および10cに示される屈曲点を有するポリマーまたは金属である。作動ノブ5、リンケージ10、およびプランジャ9は、全体が単一の部品として、またはデバイスの組み立て中に組み立てられる2つ以上の部品として作製され得る。
ユーザの鼻孔に挿入するように設計されるノズル端部32は、また、プランジャ9を含む内部チャネルと、薬物62を含有する投薬形態60を含有するように設計される空洞と、外部穿刺機構6とを提供する。穿刺機構は、穿刺先端8と、出口4と流体接続する放出チャネル7とを含む。
図6は、投薬中のデバイスを示す。ボタン2を押下すると、力が、トグルリンケージ10の屈曲点10bに伝えられる。次いで、この力は、プランジャ9に伝えられ、プランジャおよび剤型60を前進させる。投薬形態60は、穿刺先端8によって穿刺されるまで前方に移動する。次いで、プランジャ9は、引き続き前方に移動して、投薬形態60を圧潰し、薬物62を噴霧13形状で放出チャネル7から吐出させる。
デバイスは、図3および図7において、発射モードまたは投薬モードで示される。作動ノブ5は、垂直方向のままであり、ボタン2は、完全に押下されており、薬物62は投薬され、トグルリンケージ10は発射位置にロックされている。トグルリンケージのロックは、上部ラッチ41を下部ラッチ42を越えてロックインターフェースの中に押込むことによって達成され、デバイスの再充填または再利用を防止する。
本開示の特定の実施形態は、内部穿刺型ブリスタ80を使用するように設計される。このようなデバイス90の実施例を図8に示す。ブリスタ80は、薬物84および穿刺ノズル70を含む。デバイス90は、本体91と、ユーザの鼻孔に挿入するように設計されるノズル端部33とを含む。ノズル端部は、プランジャ9およびブリスタ80のための空洞を提供する。図示する実施形態はまた、デバイス1について前述したような、作動ノブ5、リンケージ10、プランジャ9、およびボタン2を含む。ボタンは、外面および内面を有する。内面37は、作動ノブがリンケージをボタンに向けて回転させるときに、リンケージ10を受容するように構成されるチャネルを形成し、ボタンを準備位置に上昇させる。ボタンの内面37のこのチャネルは、リンケージをボタンに対して定位置に保持し、ボタンを押動してデバイスを発射する際に、リンケージが滑らないようにする。図8に示す実施形態において、プランジャ9は、本体91のノズル端部33のボア93上のリブ92を押す、戻り止め94を有する。デバイス90は、デバイス1の説明と同じ方法で作動および投薬される。しかしながら、本実施形態において、リブ92は、戻り止め94に干渉し、プランジャの戻り止め94をリブ92を越えて押し進めるのに十分な圧力が発生するまで、プランジャ9の前進運動に抵抗する。この制限は、プランジャ9をブリスタ80まで前進させ、かつ所望の噴霧パターン13を形成するのに十分な内圧力を生成するのに十分な力が、生成されることを確実にする。
図9は、発射モードにあるデバイス90を示す。プランジャ9は、ほぼ完全にブリスタ80を圧縮し、その結果として、薬物84がより完全かつ正確に投薬される。デバイス1について示したように、リンケージ10が発射位置にロックされ得ることが理解される。加えて、戻り止め94は、リブ92を越えて移動するとロックし、かつプランジャ9を発射位置に保持するように作製され得、かくして、デバイスの再利用を防止する。
デバイス90の代替の実施形態を図10に示す。図10に示すデバイスにおいて、リンケージは、前方リンケージ95、後方リンケージ96、およびヒンジピン97を含むピン型トグル機構である。この型のリンケージはまた、前述のような、外部穿刺型投薬形態で使用され得る。戻り止め94およびリブ92の代替構成が、また図10に示され、前述のように、所望の噴霧パターンでブリスタの含有物を放出するために十分な圧力が、ボタンに印加されることを確実にするように機能する。
経鼻送達デバイスの代替の実施形態を図11に示す。本実施形態は、枢動式発射デバイスを含む。本デバイス14は、本体18と、枢動アームの前方端部において本体に取り付けられる枢動アーム15と含む。枢動アームは、突起部である枢動ラム16を含み、それは、本体18の中にまで延出し、プランジャ20と接触する。プランジャは、流体薬物を含有する投薬形態60を圧壊するように配置される。本体18は、放出チャネル34と流体接続する放出ノズル19と、穿刺先端8とを提供し、穿刺先端8は、プランジャに対向し、かつデバイスが作動しプランジャが穿刺機構に向けて投薬形態を圧壊するときに、効果的に投薬形態を穿刺する。デバイスは、ユーザが片手で保持するように設計され、指または1つ以上の指が枢動アームの上部に置かれ、同じ手の親指が把持アーム39の底部に置かれる。把持アーム39の下面は、親指把持領域21を提供する。図示するようにデバイスを保持し、指と親指とを一緒に握り締めることによって、デバイスが発射され、かくして、プランジャを剤型の中にまで前進させて、薬物を放出する。本実施形態はまた、発射機構をロックし、かつ再装填および再利用を防止するための、戻り止めおよびリブ構造を提供し得る。
図12は、薬物を投薬するデバイス14の図である。図示する実施形態において、枢動点17の回りに枢動し、かつ枢動ラム16を前進させてピストン本体20またはプランジャを移動させる枢動アーム15の作用によって、機械的効果が提供される。ピストン本体20の前方への動きが、穿刺先端8において投薬形態60を穿刺し、投薬形態60を圧縮し、薬物を噴霧13として放出させる。デバイスはまた、デバイスが発射されたときに枢動アームが上昇位置すなわち準備位置に戻らないようにするために、ロックまたはラッチ機構を組み込み得、または代替案として、ピストン本体がデバイスを破壊せずに準備位置に戻らないようにするために、ピストン本体が発射位置にロックされ得る。
本明細書において開示される経鼻薬送達デバイスの局面は、正確な液滴サイズの正確な位置への送達である。50μmの液滴は、鼻腔への侵入には大き過ぎる場合があり、また、5μm未満の液滴は、鼻粘膜に吸収されずに肺にまで直接通過する場合がある。従来の噴霧ポンプを使用して送達される薬剤の最大90%までが、鼻腔の前房に沈着し、次いで、速やかに除去および嚥下される。ユーザの界面不良および変化する噴霧特性のために、投与量は一貫していない。本開示の局面は、鼻粘膜へ薬剤を最適に送達するように、デバイスが正確に位置合わせされる実施形態である。例えば、図11に示すデバイスは、正確に薬剤を送達するようにユーザに指示する位置合わせ機能を含む。この位置合わせは、図13に明示される。患者の親指が本体18の親指把持領域21に置かれ、次いで、下唇22の下の顎のくぼみに置かれ、放出ノズル19が患者の鼻孔に置かれると、放出ノズル19は、流体薬物を適切に吸収するための鼻道の正確な範囲に向けられる。さらに、下唇22の下のくぼみに親指を置くことはデバイスを安定させ、その結果として、鼻道の所望の位置から外れて噴霧の方向を変更することなく、枢動アーム15を押下して流体薬物を投薬する。
格納モードにある経鼻送達デバイスの別の実施形態を図14に示す。本実施形態は、薬剤を送達し、かつ機械的効果をユーザに提供するためのレバー機構を利用する。デバイス23は、本体26と、親指把持領域22の反対側の表面上で、本体に対する引き込み位置に示されるレバーアーム29とを含む。レバーアームは、リンケージ27の一方の端部に連結され、ピストン本体またはプランジャ24が、リンケージの反対の端部の取り付け点25に連結される。図示するデバイスは、流体薬物を含有する投薬形態60と、外部穿刺機構とを含有し、外部穿刺機構は前述のように、穿刺先端8および放出ノズル4への送達チャネルを含む。本デバイスはまた、咬合アーム30を含み、この咬合アームは、効果的な薬剤の送達のために正確にデバイスを配置し、薬剤を鼻粘膜に導くために喉の奥を閉鎖させるために使用される。格納モードで示されるデバイスは、レバーアーム29および咬合アーム30の両方を引き込み位置に有する。
図15は、使用のために作動されたデバイス23を示す。本モードにおいて、レバーアーム29は作動位置に引き上げられ、リンク27を切り欠き28と係合させる。図示する実施形態において、ピン38は、リンケージが切り欠きを係合するまで、レバーアーム29に沿ってヒンジの中を前方に摺動する。加えて、咬合アーム30は、図示する位置にまで下方に移動される。咬合アーム30は、デバイスを正確に位置合わせするために使用される咬合領域31を含有する。咬合アームの使用を図17に示す。咬合領域31が歯の間に置かれ、放出ノズル19が鼻孔に置かれると、放出ノズル19は、流体薬物を適切に吸収するように鼻道の正確な範囲に向けられる。さらに、歯の間に咬合領域を置くことはデバイスを安定化し、その結果として、鼻道における所望の位置から外れて噴霧の方向を変更することなく、レバーアーム29を押下して流体薬物を投薬する。
図16は、投薬モードにあるデバイス23を示す。レバーアーム29を押下して元の位置に戻すことが、リンク27をしてピストン本体24を前進させ、投薬形態60を穿刺先端8において穿刺し、投薬形態60を圧縮し、薬物を噴霧13として放出させる。
本開示の局面は、説明された送達デバイスにおいて使用される投薬形態である。図18は、外側本体51、薄膜52、および投与流体または薬剤を含有する内側チャンバ56を含む、容積式投薬形態50を示す。また、穿刺機能53および放出チャネル55を提供する、相補的な穿刺機構54が示される。投薬形態に含有される薬剤の送達を、図19および図20に明示する。本明細書に説明されるデバイスに使用されるとき、ピストンが投薬形態を押圧し、投薬形態を穿刺機構に向けて移動させる。この力が、針状物体であり得る穿刺機能53をして薄膜52を貫通させ、液体を放出チャネル55に流入させて所望の噴霧放出13の生成を可能にする。
図20は、完全に圧潰された投薬形態50を示す。容積式投薬形態の重要な特徴は、穿刺本体54が投薬形態本体51の内部形状に一致することから、穿刺本体が投薬形態50の事実上全ての内部容積を排出することにある。
外部穿刺型投薬形態60の上面図と、線A−Aにおける断面図とを図21に示す。投薬形態60は、投薬時まで流体薬物を保持する内部チャンバ62と、種々の経鼻送達デバイスの穿刺先端の周りで破裂するように設計される薄膜またはフィルム61とを含む。さらに、投薬形態は、分離線63を含み、この線において、投薬形態の半分が流体薬物の周りでシールされる。
投薬形態を穿刺し、流体の流動を制御し、ならびに噴霧パターンおよび液滴サイズを制御するために使用される、穿刺ノズル70の実施形態を図22に示す。ノズルは、各端部に開口部を有する内側チャンバ71、穿刺先端72、および複数の入口開口部73を含む。内側チャンバ71の表面上の段、フルート、リブ、および他の特徴74の存在が明示され、ノズルを介して流れる流体の噴霧パターンおよび液滴サイズを制御する。例えば、渦は、螺旋状の切り込み、円錐形のテーパを有する孔、流路指定チャネル、および当業者に公知の他の手段によって制御され得る。液滴サイズは、出口孔の形状(長さ、直径、角度)または圧力上昇のような要因によって、ブリスタの穿刺に必要な力の制御を通じて、制御され得る。説明されたデバイスからの放出噴霧に対する形状および液滴サイズは、ノズルの特徴を投薬される流体の粘度と対応させることによって制御され得ること、ならびに、ノズルの設計は、流体の特性に従って変動することが、理解される。
種々の流体薬物の吸収の速度および方法が、液滴サイズおよび鼻腔内分布によって影響されることから、この噴霧パターンを制御することは有益である。表面特徴74は、異なる型の螺旋流、垂直流、および他の流れに対して設計され得、設計は、投薬される流体の異なる粘度に対して調整され得る。例えば、表面特徴が、渦を形成するように、ブリスタの含有物をさらに混合するように、流体特性型を層流から乱流に、もしくはその逆に変更するように、または、圧力、速度、表面張力、もしくは粘度のような流体特性を変更するように、追加され得る。このように噴霧パターンの制御に表面特徴を使用することは、また、前述の容積式投薬形態50の穿刺本体54の放出通路55にも適用され得る。
穿刺ノズル70を内部に含有する内部穿刺型投薬形態80の実施形態を図23に示す。投薬形態80は、可撓性材料で作製されるドーム状ブリスタ81と、穿刺可能表面82とで構成される。ブリスタおよび穿刺可能表面は、流体84および穿刺ノズル70の閉じ込めを可能にする円周状シール83を有する。内部穿刺型投薬形態80が穿刺可能表面82の方向から圧縮されるときには、穿刺先端72が、穿刺可能表面82を貫通する。内部穿刺型投薬形態80がさらに圧縮されると、ノズル70の外面75が穿刺可能表面82に対してシールを形成し、ブリスタ内に含有される流体84は押されて入口開口部73に流入し、穿刺先端72の開口部から流出する。この経路は、流体の流動において2回の90°の曲がりを形成する。すなわち、第一回は、穿刺可能表面から離れて下方向に移動する流体が、入口開口部に入り、第二回は、流体が、穿刺先端の中央を通って送達チャネルに入る。この流体運動が、投薬のあいだの流れおよび液滴サイズの制御を改善する。
本開示の特定の実施形態は、例えば、ユーザが各鼻孔に半分の投与量を送達し得るように、薬物の投与量を2つの増分に分けて送達するように設計される。このようなデバイスは、図24に示すような、2回投与型デバイス100と呼ばれる。図面に示す例は、本体101、ボタン102、および上述の単回投与押しボタン式デバイスとして機能し得る作動ノブ105を含む。デバイス100のノズル端部は、回転可能先端110を含む。デバイス本体は、位置標示103として矢印または他のマークを含み、回転可能先端は、第1の位置111および第2の位置112の標示を含む。図示する実施例のように、第1の位置および第2の位置に対して数字の1および2がそれぞれ使用され得るが、2回の半分投与量の各々の投与に対して、回転可能先端の正確な位置合わせを標示するために、任意の他の数字、記号、文字、または色が使用され得ることが理解される。中空シリンダである先端110は、デバイスの本体に隣接する縁に近接する内部肩部114を含み、さらに1つ以上のチャネル113を含む。図示する実施例においては、2つのチャネルが、先端の長さに沿って180°で対向するように配置されているが、しかし、異なる数のチャネルおよび構成がまた想定される。矢印の方向に先端110を回転させることで、内部チャネル113が所定の位置に、すなわち図示する実施例においては、先端内部の上部位置および底部位置に移動される。図24は、回転可能先端が第1の位置にあるデバイスを示し、図26は、回転可能先端が第2の位置にあるデバイスを示す。
デバイス100の断面図を図27〜図29に示す。図27のデバイスは、前述のような準備モードにある。作動ノブ105が垂直位置に回転され、ボタン102を準備位置に上昇させる。デバイス100は、プランジャ109前進させて内部穿刺型ブリスタ80から薬物を投薬するためにリンケージ106を作動させる、前述の方法を使用する。内部穿刺型ブリスタが単なる例として使用されていること、および、外部穿刺型投薬形態がまた、2回投与型ディスペンサにおいても使用され得ることが理解される。リンケージは、図5に示すように、単一の部品であり得、あるいは、図10または図27に示すような多数の部品を接合するリンケージであり得る。本実施例に示すプランジャ109は、戻り止め104を含み、戻り止め104は、準備位置においてノズルの内面に形成されるリブ107に接して静止し、適切な噴霧パターンを確実にするための適度な圧力が発生するまで、リブを越えるプランジャ109の動きに抵抗するように形成される。
図28は、第1の投与量の薬物を投薬した後のデバイス100を示す。プランジャ109は、タブ109Aが先端110の肩部114に到達するまで前方に移動している。肩部114は、プランジャ109が、さらに前方方向に移動することを防止する。第1の投与量の投与後には、ボタンは部分的にのみ押下されており、第2の投与量の投薬のための、完全な押下に対して備える。加えて、戻り止め104は、第2のリブ108上で静止するように移動している。第2の投与量を投薬するようにデバイスを準備するために、先端が第2の位置に回転される。この回転により、先端の内部に形成された1つ以上のチャネルが、プランジャ上に形成された同じ番号のタブ109Aと位置合わせするように移動する。かくして、先端の肩部分は、タブから離れて移動し、プランジャの前方への動きを妨げないが、プランジャは、依然として、第2のリブ108に接して静止する戻り止め104によって阻止されている。
図29は、第2の投与量の薬物を投薬した後のデバイス100を示す。ボタン102が、リブ108に対する戻り止め104の抵抗を上回るのに十分な力で押圧されると、プランジャ109は前方に移動し、ブリスタ80を完全に圧潰し、所望の噴霧パターンを形成するのに十分な力で、第2の投与量の薬物を投薬する。
本開示の実施形態は、再利用可能デバイスであり、その実施例を図30に示す。再利用可能デバイス120は、押しボタン式デバイスとして示されているが、本明細書に説明された任意のデバイスが、再利用可能となるように適合されることが想定される。デバイスは、差し込み式取り付け具131およびブリスタ80を有する着脱可能かつ交換可能な先端130を含む。また、摩擦ロック、ネジ山付き表面、カム表面、およびその同等物を含むがこれらに限定されない、他の型の取り付け具も想定される。図示する実施例における先端130は、突起126上に先端を滑り込ませて、先端130をねじって本体のタブ127を係合することによって、デバイス120の前部に取り付けられ得る。先端130に含有される薬物を投薬した後に、先端および空のブリスタは、反対方向にねじることによって取り除かれ得、完全に充填されたブリスタを含む別の先端がデバイスに取り付けられ得る。図31は、準備モードにあるデバイス120の断面図を示す。デバイスは、戻り止め155およびリブ156を含み得、デバイスの発射時に、所望の噴霧を形成するのに十分な力をボタンに印加することを確実にする。特定の実施形態において、バネ128が、使用後にリンケージ123およびボタン122を準備モードに再設定するために提供される。作動ノブ125はまた、反時計周りに90°回転され得、デバイスを安全モードに設定する。
図32は、2重薬物ブリスタ140の実施形態を示す。一部の場合には、投薬直前に2つの薬物を混合することが望ましい。このような用途の一部の実施例は、投与直前にブリスタにおいて再水和される凍結乾燥活性薬剤の使用である。他の実施例は、溶媒またはキャリア中で不安定であって、投薬直前まで別々に保管され得る薬剤である。サリチル酸またはアスピリンは、生理食塩水中で不安定であるこのような薬剤の1つであり、乾燥形状で保存され、投薬前にブリスタにおいて混合され得る。ブリスタ140は、中央チャンバ141および周囲チャンバ142を含む。中央チャンバは、第1の薬物を含有し、粉末または液体形状であり得る。周囲チャンバは、環状またはドーナツ状のチャンバであり、第2の液体薬物または活性化成分を含有する。中央チャンバの可撓性スキン143は反転した形に形成され、スキンがより大きな容積に拡張または膨れることができる。2つのチャンバの間のシール144は軽度の接着性を有し、その結果として、そのシールは、スキン材料に損傷を及ぼさずに、かつ外側シール145を分離せずに、分離され得る。プランジャ機構は、2つの段階を有する。外側プランジャ151は、内側プランジャ152とは独立して前進し得る。
図33は、デバイス140の混合段階を示す。外側プランジャ151が前方に押し進められ、外側チャンバ142を圧縮する。外側チャンバ142の中の液体の圧力がチャンバの間のシール144を解放し、チャンバ142の液体を内側チャンバ141に流入させて、第1の薬物と混合させる。図34は、外側プランジャが完全に押下されたときのデバイスを示す。外側チャンバは完全に圧潰され、そのチャンバからの液体は、中央チャンバ141に流入し、混合物145を生成する。中央チャンバ141のスキン143は、より大きな容積の混合物146を受け入れるために膨れている。ここで、前述のデバイスと同様に、内側プランジャ152がブリスタ140に向けて進められ、かくして穿刺ノズル70を介して混合薬物を投薬し得る。
特定の実施形態において、投薬直前に2つの別々の組成物を混合することは、図35に示すデバイスを使用して達成され得る。本実施例は、第1の薬物を含有する反転した形状のブリスタ161と、液体薬物または活性化成分を含有する第2のブリスタ162とを含むブリスタのストリップ160を使用する。ブリスタ161および162は、弱い接着性のシール163によって接合される。駆動ホイール167は、ギアまたは類似の機能を含む他の構造によってコグホイール165に連結され、それらが一緒に回転して、それらの間にあるストリップ160を進める。基部168は、ストリップ160を支持し、プランジャ機構170の下に穿刺先端169を保持する。
図36は、混合ステップにおける機構を示す。コグホイール165のコグ166は、第2の薬物または活性化成分を含有するブリスタ162を圧壊し、シール163を分離して、第2の薬物または活性化成分を第1のブリスタ161に流入させて、両方のブリスタの容積を保持するように第1のブリスタを膨らませる。図37は、混合された薬物ブリスタ161がプランジャ機構170の下の投薬位置に進んだ状態の、ストリップを示す。
図38に示すように、プランジャ171は、本明細書に説明する機構によって作動され、ブリスタ161を圧潰し、薬物を投薬する。コグホイール165は、次のブリスタ162を圧縮する位置に置かれ、かくして薬物を混合し、次の混合物をプランジャ機構170の下に移動させる。
格納位置にある押しボタン式送達デバイスの実施形態を図39に示す。送達デバイス200は格納状態にある。図示するデバイスは、組成物をユーザの鼻道に送達するように構成される本体部分210、押しボタン240、および作動ピン233を含む。準備位置において、図40に示すように、作動ピン233が本体内に押し込まれると、ボタン240が投薬位置に上昇する。図41に示すように、ボタン240を押下することにより、発射機構を駆動して、穿刺ノズル221を投薬開口部211から押し出し、薬物を噴霧パターン250で投薬する。
図42〜図44の断面図を参照することによって、デバイスの動作がさらに良く理解され得る。格納状態(図42)において、主要摺動部またはラム230は、作動ピン233が本体の後方開口部212から延出し、主要摺動部230の角度付き面のカム232が、ボタン240の裏面上の対応する角度付きカム241に隣接して位置するように、本体210の中に配置される。矢印260が示す方向の第1の力が作動ピン233に印加されると、その力は主要摺動部230を前方に移動させ、ボタン240を準備位置に上昇させる(図43)。このような主要摺動部230の動きは、プランジャ端部231を投与ブリスタ220に隣接する位置に置き、摺動部の角度付き面234を、ボタン240のボタンの角度付き面242に位置合わせする。矢印270が示す方向の第2の力をボタン240に印加すると、主要摺動部230が前方に押し進められ、投薬形態220を圧壊し、噴霧パターン250で穿刺ノズル221から薬物222を放出する(図44)。摺動部が前方に移動する際の、主要摺動部のカムとボタンの角度付きカムとの2つの傾斜表面の相互作用が、ボタンの角度付きカム表面を、摺動部の角度付きカムの頂点に上昇させ、その結果として、発射ボタンを準備位置に押し上げる。摺動部の角度付きカムの頂点は、ボタンの角度付きカムの頂点をわずかに越えて移動するために、摺動部の角度付きカムの後方の対向表面が、ボタンの角度付きカムの前方の対向表面と接触する。
デバイスのさらなる特徴は、図45および図46に見ることができ、これらの図面は、本体の上半分が除去された押しボタン式デバイスを示す。図39に示すデバイスは格納位置にある。作動ピン233は「外側」にあり、摺動部の角度付き面のカム232は、デバイスの後方に近くに、すなわち噴霧ノズル211から最も遠い端部に存在する。第1の組の戻り止め252は、リッジ256によって阻止され、プランジャ端部231は、投薬形態222から離れた位置にある。戻り止め252は、デバイスが準備位置に設定されると可聴スナップ音を生成する。
図45に示すデバイスは、準備位置にある。図示するように、第1の組の戻り止め252は解放され、リッジ256を越えて移動している。ここで、第2の組の戻り止め254は、本体に接して保持され、摺動部のさらなる運動を阻止し、かつ、戻り止めを解放して十分な力で投薬形態を圧壊して所望の噴霧パターンを形成するために、十分な力を発射ボタンに印加しなければならないことを確実にする。
デバイスが準備位置にある場合には、発射ボタンは、第2の戻り止めを乗り越えるまで押圧され、ボタンの角度付きカムは、摺動部の角度付きカムに向けて押し下げられる。傾斜面の相互作用により、摺動部は、ボタンに印加される力に対する機械的効果により前方に押し出され、投薬形態を圧壊しかつ液体含有物を所望の噴霧パターンで吐出するのに十分な力で、プランジャ端部231を投薬形態222に向けて進める(図46)。
2重投与を投薬するための送達デバイス300の実施形態を、格納状態において図47に示す。デバイスは、開口部314に延在する作動タブ336を含む主要摺動部330を含む。主要摺動部330は、本体310に含まれ、本体は、一方の端部において第1の出口開口部311と、反対の端部において第2の出口開口部312とを有する。デバイスはまた、発射ボタン340を含む。図48に示すように、作動タブ336を第1の出口開口部311側に摺動することによって、ボタン340が準備位置に上昇する。ボタン340を押下することによって、デバイスが発射され、図49に示すように、所望の噴霧パターン350で第1の出口開口部311を介して含有物が投薬される。
図50〜図54の断面図を参照することによって、デバイスの動作がさらに良く理解され得る。格納状態において、主要摺動部330は、中立位置に位置し、第1の角度付きカム332および第2の角度付きカム333が、ボタンの角度付きカム341の両側に位置する。主要摺動部はまた、一方の端部に第1のプランジャ端部331を、反対の端部に第2のプランジャ端部334を有する。本体310はまた、第1の放出開口部311に隣接する第1の投薬形態320と、第2の放出開口部312に隣接する第2の投薬形態とを含む。
図51に示すように、本体310の第1の端部側に作動タブ336を摺動することによって、第1のプランジャ端部331が第1の投薬形態320に接して置かれ、ボタン340が上昇し、第1の角度付きカム332が、ボタンの角度付きカム341に位置合わせされる。矢印370が示す方向に力がボタン340に印加されると、主要摺動部330は、第1の投薬形態320に向かって進み、投薬形態を圧壊し、噴霧パターン350で穿刺ノズル321から薬物322を放出する(図52)。
第2の投与量の薬物を投薬するために、作動タブ336は逆方向に、図53に示す位置に向かって動かされ、第2のプランジャ端部334が第2の投薬形態324に接して位置し、ボタン340が上昇し、第2の角度付きカム333が、ボタンの角度付きカム341に位置合わせされる。同様に(図54)、ボタン340を押下することによって、主要摺動部330が反対方向に進み、第2の投薬形態324を圧壊し、噴霧パターン351で穿刺ノズル325から薬物323を放出する。
2つの薬物または同一の薬物を2回の投与で投薬する追加のデバイスを図55に示す。デバイス400は、本体405と、ヒトの鼻孔に投与量を送達するための形状およびサイズを有する放出ノズル411を有する第1の投薬チャンバ410とを含む。デバイスはまた、反対側に配置された第2の投薬チャンバ412を含み、第2の投薬チャンバは、デバイスの反対側の端部からヒトの鼻孔に投与量を送達するための形状およびサイズを有する第2の放出ノズル413(図57)を含む。デバイス400は、デバイスを準備モードに設定する機構と、発射システムとを含む。本明細書で図示する種々の発射機構がデバイスにおいて使用され得るが、好適な機構は、図42〜図46に示す機構に類似する2重傾斜面機構である。図55のデバイスは、格納位置で示される。デバイスの一側面に装着されるレバー420は、第1のノズルを介して薬物の投与量を発射するための準備位置にデバイスを設定するために使用される。本体405の一側面に装着されるレバー420は、枢動点421の周りを回転する。また、ノブ422が、レバーを操作するユーザを補助するために提供される。図56に示すように、レバー420が第1の投薬チャンバ410から離れるように枢動点421の周りを回転することによって、内部機構が移動し、その結果として、ボタン440が準備位置に上昇し、ラムが第1の投薬チャンバ410の投薬形態に隣接するように位置する。次いで、ボタン440を押下することによって、第1の投薬チャンバ410から薬物が投薬される。レバー420を回転して元の位置に戻すことによって、ボタン440が、第2の投薬チャンバ412に含有される薬物の投薬に備える準備位置に再び上昇する。デバイスが第2のノズルから投薬するための準備位置にあるときには、レバー420およびノブ422は、第1のノズル近傍に位置し、第1の投薬チャンバを鼻孔に挿入しようとする試みに干渉する。これは、使用済みの投薬チャンバを鼻孔へ挿入すること、および他の端部から投与量を発射することに対する安全対策を提供する。
先述のデバイスに対する代替案を図58に示す。デバイス450はまた、第1および第2の投薬チャンバ462、460、およびデバイスの両端に配置されるノズル463を含む。レバー470は、図59の矢印が示すように、デバイス400のレバーの回転に対して垂直な面内で、枢動点471の周りを回転する。上述のように、レバー470の回転により、内部機構がボタン480を作動させ、図60に示すようにボタン480を準備位置に上昇させる。作動されたデバイスでは、ボタン480が上昇し、第1の投薬チャンバ460から薬物を投薬することに備える。図面に見られるように、ノブ472は、第2の投薬チャンバ462に接触し、間違ったチャンバを鼻孔へ挿入することを防止する。ノブはまた、図示の矢印のような標示を含み得、投与量を投薬する方向をユーザに知らせる。第1の投薬チャンバ460に含有される薬物を投与した後に、レバー470は回転されて元の位置に戻され、第2の投薬チャンバ462から薬物を投薬するようにデバイスを作動させ、投薬チャンバ460を鼻孔へ挿入することを阻止する。
両側の鼻または鼻孔に薬物を導入することが望ましい場合がある。1つまたは複数の薬物を同時にまたは連続して導入することが好ましい場合がある。加えて、各々の鼻孔が、同一の薬物を受け入れる場合があり、または異なる薬物が各々の鼻孔に送達される場合がある。
並列配列で2つの投与量を投与するためのデバイスを図61および図62に示す。デバイス500は、本体505および2つの出口チャンバ、すなわち右側チャンバ510および左側チャンバ512を含み、これらのチャンバは、平均的な成人ユーザの両方の鼻孔に同時に適合するように、距離515だけ離れて並列かつ平行に配置される。デバイスはまた、子供による使用のための小型サイズを含む、ユーザの必要性を満たすための種々のサイズで生産され得ることが理解される。デバイスは、他のデバイスに関連して本明細書において説明した任意の適切な内部機構を含み得、図示のデバイスは、図39〜図44の単回投与バージョンで示すような、2重傾斜面機構を含み得る。作動ピン533を押圧することによって、ボタン540は上昇し、投薬チャンバ510および512の両方は、図62に示すように放出に備える。一実施形態では、ボタン540を押下することによって、両方のチャンバが同時に放出する。デバイスの第2の実施形態では、ボタン540を押下することによって、一方のチャンバ510における薬物が放出ノズル511を介して放出され、作動ピン533をその元の位置に押し戻す。作動ピン533の第2回の押圧によって、ボタン540が上昇し、第2のチャンバ512は、ボタン540の再度の押下による放出に備える。かくして各出口チャンバ510および512は、同一または異なる薬物を含有し得、また、同時にまたは順次に投与され得る。
マーキング先端アセンブリ600の好適な実施形態を、図63の断面図に示す。図示のアセンブリは、投薬形態を含有する使い捨て先端として使用されるように設計されている。使い捨て先端は、図31および図32に示すような投薬デバイスおよび類似のデバイスで使用され得る。アセンブリは、キャップ610、投薬先端620、投薬形態630、およびインクパッド640を含む。キャップ610は、領域611に沿って、投薬先端620に対するシールを形成し、使用前にインクが乾燥することを防止する。投薬先端620は、投薬デバイス650に嵌合するための差し込み口621を含有する(図65に示す)。図63のマーキング先端アセンブリを、図64の斜視図に示す。本図面において、耳部612がより明確に示されている。これらの耳部は、差し込み口621をタブ652と係合するためにアセンブリをねじる際に有用である。
図65は、マーキング先端アセンブリ600がどのように投薬デバイス650上に設置されるかを示す。マーキング先端アセンブリ600は、差し込み口をタブ652に位置合わせして、投薬デバイス650上の突起部651上に置かれる。正しく位置合わせされると、アセンブリは、押し込まれ、矢印が示すようにねじられる。ねじることによって、まず、先端620を投薬デバイス650にロックし、さらにねじることによって、キャップ610を先端620から解放する。
図66は、投薬に備えるデバイスを示し、先端620は、投薬デバイス650上の定位置にあり、キャップは取り外される。キャップ610が先端620から取り外されると、放出開口部623およびインクパッド640が露出される。先端620が患者の鼻孔に挿入されると、インクパッド640は鼻孔の外縁に接触し、マークを残す。
本明細書において開示および特許請求されるデバイスおよび方法の全ては、本開示に照らして、必要以上の実験を行なわずに作製および実行され得る。本発明のデバイスおよび方法を、好適な実施形態の観点から説明したが、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、デバイスおよび/または方法ならびに方法のステップまたはステップの順番に対して、変更案が適用され得ることは当業者にとって明らかである。当業者にとって明らかな、このような全ての類似の代替案および修正案は、添付の請求項によって定義される本発明の精神、範囲、および概念に含まれるものと見なされる。