JP2010510083A - ラッピングキャリア及びラッピング方法 - Google Patents

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Abstract

第1主表面、第2主表面及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備える両面ラッピングキャリアが提供され、その開口部は、ベースキャリアを通って第1主表面から第2主表面まで伸び、ベースキャリアは第1金属を備え、その開口部の周囲は第1金属からなるベースキャリアの第3表面によって画定され、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面と第2主表面のぞれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、その高分子領域が、少なくとも10ジュールでの破損に至る仕事量を有するポリマーを含む。また、ラッピング方法も提供される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2006年11月21日出願の米国特許出願第60/866,768号の優先権を主張し、その開示は参照として本明細書に組込まれる。
(発明の分野)
本開示は、ラッピングキャリア及びかかるキャリアを使用する方法を含むラッピング方法に関する。
例えば、シリコンウエファー、サファイヤディスク、光学素子、磁気記録装置用ガラス基板又はアルミニウム基板などのディスク状物品のような平坦な工作物を、2つの主表面の双方が平行であって、大きなスクラッチがないように研削又は研磨する必要性がしばしば生じる。このような研削又は研磨作業は、材料除去速度及び最終表面仕上げ速度が異なるが、総括してラッピングと称されてよい。ディスクの仕上げに使用される典型的な機械は、1つ以上のディスクの上下それぞれに重ねて置かれる2つの圧盤を備えおり、ディスクの対向表面が同時に研削又は研磨される。更に、ラップ盤は、研削又は研磨作業中にディスクを位置決めし、保持するキャリアを備えてよい。このようなキャリアは、圧盤に対して回転するように適合されてよい。例えば、ラップ盤は、圧盤の外周に沿って配置される外側リングギア、及び圧盤の中央に形成される穴を通って突出する内側ギアを備えてもよい。キャリアは、外側リングギアの歯又はピン、及び内側ギアの歯又はピンと係合する、歯付きの外周を有することができる。例えば、内側ギア及び外側ギアが反対方向に回転することによって、キャリアは、内側ギアの全周、及びキャリアの軸線の周りを回転する。
典型的には、片面又は両面仕上げ機の製造業者は、研磨機がエンドユーザーに出荷される前に、ラッピング技術を使用して圧盤の表面を研磨するであろう。従来より、ラッピング技術によって、ほとんどの研磨作業に好適な比較的フラットかつ平坦な表面を有する圧盤が提供されると考えられている。
工作物を研磨するために、ディスクの表面には研磨スラリーが提供される。工作物に所定の圧力を付加するために圧盤が合わされ、キャリア及び工作物が回転することで、工作物の表面は、平坦化され、研磨され及び/又は薄くなる。
近年、圧盤の作業面上に配置される固定研磨物品は、必要とする平坦性及び共平面性の度合いに対する周期的な圧盤のドレッシングに伴う非生産的な時間及び維持費を削減するのに使用されてきた。
更に、例えば、ガラスディスクの研磨中にキャリアの歯が早く磨耗する傾向が観察されてきた。実際に、歯は、キャリアから削ぎ取られるほど磨耗する可能性があり、それによってラップ盤は動作不能(即ち、いわゆるミッドサイクルクラッシュ)となる。キャリアは比較的に高価であることから分かるように、耐用年数が長いことが望ましい。更に、ミッドサイクルクラッシュによって、長期間にわたって研磨機の使用を停止する必要があるため、それによって処理量が減少し、作業コストが上昇する。
両面ラッピングの用途において固定研磨材を使用する際、いくつかの問題が生じていた。キャリアがラッピングプロセスに伴う圧力及び相対運動のもとで固定研磨材と接触する場合、研磨が非対称になる可能性がある。研磨が非対称である場合、研磨される工作物の上面と下面との間において、工作物の除去速度などの1つ以上の研磨特性が一致しない。固定研磨材を使用する場合、これによって、固定研磨材がキャリアに接触することで目つぶれする原因となっていた。研磨材の目つぶれに加え、研磨材とキャリアとの間の接触に関する第2の問題は、キャリアの過度な磨耗である。キャリアが磨耗することで、キャリアは非常に薄くなり、屈曲又は破断によって使用できなくなる。
キャリア材料によって固定研磨材が目つぶれし、それによって研磨作業が非対称になる問題に対する現行の解決策には、固定研磨材の周期的な調整及びキャリア材料の代替品の使用が含まれる。固定研磨材の調整中、第2の研磨材が荷重及び相対運動下で固定研磨材と接触し、キャリア材料によって影響を受ける固定研磨材部分が磨耗する。この技術は、キャリアと固定研磨材との相互作用によって生じる劣化を補うために固定研磨材を消費することに依存している。調整によって固定研磨材を消費することで、研磨物品の最大値を制限するであろう、研磨材で磨くことができる工作物の数を減少させる。更なるプロセス工程(調整)のために、プロセス処理量が減少することも望ましくない。場合によっては、所望のパッド平坦度を得るために、固定研磨材の更なる調整が必要になる可能性がある。
代替のキャリア材料の使用には、典型的には、キャリアを製造するのにしばしば使用されるステンレス鋼に代わって、フェノール樹脂又はエポキシ樹脂のような高分子材料の使用を含む。キャリアは、工作物の両面を同時にラッピングできるように工作物と同様の厚さであるか、工作物より薄くなければならないため、キャリア全体の厚みには制限がある。工作物が薄くなり(約1mm厚以下)、直径が大きくなる(例えば、少なくとも約150mm)と、高分子材料から作製されるキャリアは、使用するには非常に可撓性が高くなりすぎるため、例えば、屈曲し、ミッドサイクルクラッシュ又は工作物の破壊がもたらされる。ガラスのような繊維強化材料が、高分子キャリア材料の弾性率を上昇するのに使用されることがある。しかしながら、ガラス繊維も固定研磨材の目つぶれを引き起こす可能性がある。
金属キャリアの作業面において、いくつかの実施形態では好ましくはウレタン樹脂であるポリマーのコーティング又は積層保護層は、固定研磨材物品の目つぶれを著しく減少させ、キャリアの寿命を延ばすという2つの利益を提供する。研磨材の目つぶれが片面ラッピング作業においても問題である場合に限っていえば、本発明のいくつかの実施形態には、コーティング又は層が、ラップ盤の研磨表面と接触するキャリアの表面にのみ存在するキャリアが含まれる。
いくつかの実施形態では、本発明は、第1主表面、第2主表面及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを含む片面又は両面ラッピングキャリアを含み、その開口部は、第1主表面からベースキャリアを通って第2主表面まで伸び、ベースキャリアは第1金属を含み、その開口部の周囲は、第1金属からなるベースキャリアの第3表面によって画定され、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面と第2主表面のぞれぞれの少なくとも一部分は高分子領域を含み、その高分子領域は、少なくとも約10ジュールでの破損に至る仕事量を有するポリマーを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤を提供する工程、第1主表面、第2主表面及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを含む上述のキャリアを提供する工程であって、その開口部は、第1主表面からベースキャリアを通って第2主表面まで伸び、ベースキャリアは第1金属を含み、その開口部の周囲は、第1金属からなるベースキャリアの第3表面によって画定され、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面と第2主表面のぞれぞれの少なくとも一部分は高分子領域を含み、その高分子領域は、少なくとも約10での破損に至る仕事量を有するポリマーを含み、工作物を提供する工程、工作物を開口部に挿入する工程、キャリアを2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤に挿入する工程、2つの対向するラッピング表面と工作物とを接触させる工程、接触を維持しながら工作物と2つの対向するラッピング表面との間に相対運動を提供する工程、並びに工作物の少なくとも一部分を除去する工程、を含む両面ラッピングの方法を含む。
他の実施形態では、本発明は、第1主表面、第2主表面及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを含む両面ラッピングキャリアを含み、その開口部は、第1主表面からベースキャリアを通って第2主表面まで伸び、ベースキャリアは第1金属又はポリマーを含み、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面又は第2主表面のぞれぞれの少なくとも一部分は高分子領域を含み、高分子領域の少なくとも一部分において、少なくとも1つの接着促進層が、高分子領域とベースキャリアとの間に挿入され、その接着促進層は無機コーティングを含む。
更なる実施形態では、本発明は、2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤を提供する工程、第1主表面、第2主表面及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを含む上述のキャリアを提供する工程であって、その開口部は、第1主表面からベースキャリアを通って第2主表面まで伸び、ベースキャリアは第1金属又はポリマーを含み、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面又は第2主表面のぞれぞれの少なくとも一部分は高分子領域を含み、高分子領域の少なくとも一部分において、少なくとも1つの接着促進層が、高分子領域とベースキャリアとの間に挿入され、その接着促進層は無機コーティングを含み、工作物を提供する工程、工作物を開口部に挿入する工程、キャリアを2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤に挿入する工程、2つの対向するラッピング表面と工作物とを接触させる工程、接触を維持しながら、工作物と2つの対向するラッピング表面との間に相対運動を提供する工程、工作物の少なくとも一部分を除去する工程、を含む両面ラッピングの方法を含む。
本発明のその他の特徴及び利点は、本発明の以下の詳細な説明及び特許請求の範囲により明らかとなるであろう。本開示内容の原理に関する上述の「課題を解決するための手段」は、本開示内容の各例示実施形態又は全ての方法を説明することを意図しない。以下の図面及び「発明を実施するための形態」により、本明細書に開示される原理を利用した特定の好ましい実施形態をより具体的に例示する。
本発明の1つの実施形態における工作物のキャリア。 本発明の種々の実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本発明の種々の実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本発明の種々の実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本発明の種々の実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本発明の種々の実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。
数字範囲の詳細説明には、その範囲内の全ての数が包含される(例えば、1〜5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5が包含される)。本明細書において、全ての数字は用語「約」で修飾されているとみなす。
基板のフラット片面ラッピングは、電子工学及び他の産業において、長年使用されているプロセスである。これは、例えば、磁気記録コーティング用基板として使用されるガラス又は金属ディスク、半導体ウエファー、セラミック、サファイア、光学素子などの様々な工作物の主表面の1つを研削及び/又は研磨するのに使用される。好ましい表面仕上げに加えて、高い平坦度と均一性の双方が達成されるのが一般的に望ましい。このような片面ラップ盤は、所望の特性に応じて、様々な研磨材の特徴又は表面を使用してよい。一般に、工作物は特定の荷重下で圧盤と接触する付属品に保持される。次に、工作物/付属品の組み合わせ及び圧盤は、所望の材料除去量を得るために相対運動をはじめる。工作物/付属品の組み合わせは、(摩擦又はモーターの駆動によって)回転するか、固定されていてよい。圧盤は、工作物/付属品の運動に応じて回転するか、固定されていてよい。工作物/付属品の組み合わせは、工作物の均一な除去及び圧盤の均一な磨耗の双方を容易にするために、回転する圧盤に対して水平に移動することもできる。圧盤は、スラリー系研磨に好適な材料から作製されるか、被覆されてよい。あるいは、それらは、しばしばダイヤモンド又は他の超砥粒である砥粒を含有するボタンが取り付けられるか、剛性マトリックスに組込まれてよい。より近年、トライザクト(Trizact)(商標)ダイヤモンドタイル(Diamond Tile)のような表面模様付きの三次元固定研磨物品が圧盤の表面に適用されており、研磨作用を提供している。
基板のフラット両面ラッピングは、電子工学及び他の産業において徐々に一般的になってきている。これは、例えば、磁気記録コーティング用基板として使用されるガラス又は金属ディスク、半導体ウエファー、セラミック、サファイア、光学素子などの様々な工作物の主表面の双方を同時に研削及び/又は研磨するのに使用される。好ましい表面仕上げに加えて、高い平坦度と均一性の双方が達成されるのが一般的に望ましい。このような両面ラップ盤は、所望の特性に応じて、様々な研磨材の特徴又は表面を使用してよい。上側圧盤及び下側圧盤は、スラリー系研磨に好適な材料から作製されるか、被覆されてよい。あるいは、それらは、しばしばダイヤモンド又は他の超砥粒である砥粒を含有するボタンが取り付けられるか、剛性マトリックスに組込まれてよい。より近年、トライザクト(Trizact)(商標)ダイヤモンドタイル(Diamond Tile)のような表面模様付きの三次元固定研磨物品が圧盤の表面に適用されており、研磨作用を提供している。
図1は、フラット両面研磨又は研削における、典型的な工作物のキャリアを示している。工作物は、外周に沿って歯24を有するキャリア20中の開口部22内に挿入される。開口部22の周囲は、支持体の厚さに関連した単一な支持体の表面積によって画定される。場合によっては、支持体における開口部の周囲は、工作物を保持するために所望な周囲及び形状よりも大きく作製され、異なった形状であってよい。工作物を保持するのを容易にする所望な周囲及び形状である第2の開口部を有する挿入部が、次に、支持体の開口部に取り付けられてよい。例えば、米国特許第6,419,555号に記載されるものような任意の既知の挿入部が使用されることができる。挿入部は、典型的に支持体とは異なる材料を含む。キャリアの歯は、圧盤の外周、及び太陽歯車と呼ばれることもあり、圧盤の中央に形成される穴を通って突出している内側ギアの周りに配置される歯又はピン(図示せず)に係合している。次に、キャリアは、外側リングギアの歯又はピン及び内側ギアの歯又はピンと係合する歯付きの外周を有することができる。例えば、内側ギア及び外側ギアが反対方向に回転することによって、キャリアは、内側ギアの全周、及びキャリアの軸線の周りを回転する。キャリアはまた、同じ方向に異なる速度で動くことができる太陽ギア及びリングギアを使用して、圧盤の周りを回転するように設計されることができる。
図2aは、単一の支持体、即ち、典型的に剛性金属であるベースキャリア112、からなる先行技術のキャリア110において、図1のA−A部分に対応する断面である。図2bは、キャリア110が、対向する主表面(即ち、キャリアの主表面)上に高分子層114を有するベースキャリア112を含む、本発明の1つの実施形態を示している。図2cの実施形態は、ベースキャリア112と高分子層114との間に挿入される任意の接着促進層116を含む。接着促進層116は、化学的に異なる材料の多層を含んでよい。図2dの実施形態は、高分子層114のコーティングは、支持体(ベースキャリア)112の全表面を被覆していない。図2eは、例えば、歯の領域及び工作物と接触する領域のような、より大きな機械的強度を必要とする領域において、支持体(ベースキャリア)112をより大きな厚さで維持する実施形態である。
図2b〜2eの実施形態は、キャリアの双方の主表面において実質的に全てが、歯付きの領域を例外とする可能性はあるものの高分子層に被覆されるが、高分子層は他の実施形態において非連続的であってよく、キャリアの主表面の一方又は双方上の複数の領域に存在してよいことが認められるべきである。キャリアの主表面の少なくとも一部分を被覆する連続的又は非連続的な高分子層は、工作物及びキャリアとラッピング圧盤の研磨表面との間の全摩擦を最適化(例えば、減少)させ、及び/又は冷却、潤滑、研磨される表面の化学修飾、切り屑の除去などにおいて作動流体の流量を上昇させることが望ましい。いくつかの実施形態では、高分子層又は領域は、接触抵抗を減少させるか、作動流体の流量を上昇させるために、表面模様付きにされてよい。いくつかの実施形態では、キャリアの1つの主表面上の高分子領域は、対向する主表面の高分子領域と連結されてよい。いくつかの実施形態では、開口部周囲を画定するベースキャリアの表面積と対応する第3の表面は、高分子層を含むポリマーによって少なくとも部分的にコーティングされてよい。
両面ラッピングに使用される工作物のキャリアの性能を向上するための高分子層の選択には、いくつかの特性の均衡をとることが必要とされる。コーティングされたキャリアは、電子工学及び関連産業において所望の非常に薄い工作物のラッピングに使用するのに十分な薄さを維持しつつ、研磨圧盤の間で工作物を作動させるのに十分な剛性を維持しなくてはならない。一般的に、キャリアの厚さは、工作物の所望の最終厚さ未満であることが望ましい。高分子層は、研磨材の過度な目つぶれ又は高分子層が接触する研磨表面の過度な磨耗を引き起こすべきでなく、作動流体中に存在する化学物に対して耐性を有するべきである。いくつかの実施形態では、目つぶれを引き起こす研磨材との相互作用を避けることも望ましい。更に他の実施形態では、実質的に耐磨耗性を有する高分子層が望ましい。
応力対歪み曲線のもとで大きな積分面積として示されるように、破損に至る仕事量(破断応力に対するエネルギーとしても知られる)が大きな材料は、本用途において耐摩耗性材料として特に適していることが分かっている。少なくとも約5ジュール、少なくとも約10ジュール、少なくとも約15ジュール、20ジュール、25ジュール、30ジュール、又は更に大きな破損に至る仕事量を有するポリマーが、キャリアにおいて耐摩耗性高分子層として使用されることができることが明らかとなった。高分子層を含むポリマーは、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はこれらの組み合わせであってよい。熱可塑性ポリマーは、一般的に熱可塑性エラストマーと呼ばれる種類のポリマーを含んでよい。このポリマーは、コーティング又は積層フィルムとして塗布されてよい。コーティング又はフィルムの塗布後、高分子層が最適効用に達するために更に、コーティング又はフィルムの乾燥、アニーリング及び/又は硬化を必要としてよい。いくつかの実施形態では、高分子層は、化学的に異なるポリマーの多層を含んでよい。
適切な機械的特性を有するのに加えて、高分子層は、その特性を過度に悪化させることなく、ラッピング作業における化学環境に耐えることができなければならない。ポリウレタン、エポキシ、及び特定のポリエステルのようなポリマーは、典型的に、使用される作動流体に対して所望の耐化学性を有し、高分子層として使用されてよい。高分子層又は領域を含む好ましいポリマーは、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン及びこれらの組み合わせを含む。水酸基末端ポリエーテルプレポリマー又は水酸基末端ポリエステルプレポリマーとジイソシアネートとの反応から形成されるポリウレタンが使用されてよい。架橋ポリウレタンが望ましいであろう。架橋ポリウレタンは、従来の架橋反応によって達成されてよい。好ましい架橋システムの1つは、コネチカット州ミドルベリー(Middlebury)のケムチュラ社(Chemtura Corp.)から入手可能なアジプレン(Adiprene)(商標)L83のようなジイソシアネート末端ポリウレタンと、ケムチュラ社(Chemtura Corp.)からも入手可能なエタキュア(Ethacure)(商標)300のような脂肪族又は芳香族ジアミンとの反応である。オハイオ州ウィクリフ(Wickliffe)のルーブリゾール社(Lubrizol Corp.)から入手可能なエスタン(Estane)(商標)58219のような熱可塑性ポリウレタンフィルムも本発明の高分子層として使用されてよい。
いくつかの実施形態では、コーティングされたキャリアの一体性を向上するために、接着促進層(APL)がベースキャリアと高分子層との間に挿入されてよい。APLは、ベースキャリアと高分子層との間の接着性を向上する。APLは、同様の化学組成の多層、又は好ましくは、異なる化学組成を有する多層を含んでよい。接着促進層は、1つ以上のベースキャリアの表面上に配置されてよい。好ましくは、APLは、ベースキャリアの2つの対向する表面上に配置される。
接着促進層は、1つ以上のベースキャリアの表面の化学修飾、又は1つ以上のベースキャリアの表面上のAPLとして機能するコーティングを提供することで形成されてよい。ベースキャリアの表面の化学修飾は、例えば、プラズマ、電子ビーム又はイオンビーム処理のような従来の技術によって達成することができる。好ましいプロセスは、1種類以上のガスの存在下でのプラズマ処理である。有用なガスとしては、テトラメチルシラン(TMS)、酸素、窒素、水素、ブタン、アルゴンなどが挙げられる。プラズマ表面処理によって、ベースキャリアの表面に様々な官能基が形成される。好ましい官能基としては、炭素に結合する酸素、シリコンに結合する酸素、炭素に結合する窒素及び窒素に結合する水素を含む原子対が挙げられる。プラズマ処理は、APLの塗布に先立って、ベースキャリアの表面を洗浄するのにも使用されることができる。この目的において好ましいガスはアルゴンである。
APLは、無機コーティング又は有機コーティングであってよい。有用な無機コーティングには、金属及び金属酸化物が挙げられる。好ましい無機コーティングには、シリコンに結合する酸素、ニッケルに結合するクロム、ジルコニウムに結合する酸素又はアルミニウムに結合する酸素を含む原子対を含有するコーティングが挙げられる。好ましい金属酸化物コーティングには、シリカ、ジルコニア、アルミナ及びこれらの組み合わせが挙げられる。更に、金属コーティングがAPLとして使用されてよく、アルミニウム及び窒化アルミニウムチタンの2つが好ましいコーティングである。無機コーティングは、従来の技術によって塗布されることができる。好ましい技術には、ゾルゲル法、電気化学堆積法、物理蒸着法が挙げられる。より好ましくは、スパッタリング、イオンプレーティング、及び陰極アーク式技術のような物理蒸着技術であって、金属、合金、窒化物、酸化物、及び炭化物のコーティングの厚さ及び均一性を正確に調節するのに有用である。これらの真空蒸着技術によって、溶媒を含まない、乾燥した清潔な処理が可能となる。
有用な有機コーティングは、化学組成及び形態において幅広く変化することができる。一般に、有機APLは、例えば、ベースキャリアと高分子層との間の接着性を向上する1つ以上の官能基のような化学特性を有する。最終形態において、有機コーティングは典型的には高分子であるが、低分子量の化合物も接着性の向上においても有用である場合がある。一般的にカップリング剤と呼ばれる低分子量材料は、例えば、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、イソシアントシラン(isocyanto silane)、ウレジオシラン(uredio silane)などのシランカップリング剤を含むこの分類に適合する。好ましいアミノシランは、コネチカット州ウィルトン(Wilton)のモメンティブパフォーマンスマテリアルズ(Momentive Performance Materials)から入手可能なシルクエスト(Silquest)(商標)A−1100である。
高分子APLは、熱硬化性又は熱可塑性であってよく、熱可塑性高分子フィルムを含む。高分子APLは、モノマー又はオリゴマーを最初に含んでよく、適切な表面へのコーティング後、重合及び/又は架橋される。基材へ塗布される際、高分子APLは、実質的に100パーセントの固体含有量であってよいか、コーティング後に実質的に除去される溶媒を含有してよい。高分子APLは、溶媒がコーティング後に実質的に除去されるポリマー溶液であってもよい。高分子APLは、熱硬化及び放射線硬化を含む標準的技術によるコーティング後、重合及び/又は架橋されてよい。一般的にプライマー又は接着剤と呼ばれる市販材料は、APLとして使用されてよい。好ましい材料としては、双方ともノースカロライナ州キャリー(Cary)のロード社(Lord Corp.)から入手可能なケムロック(Chemlok)(商標)213(ウレタンエラストマー用、有機溶媒系に溶解している硬化剤と染料との混合ポリマー接着剤)及びケムロック(Chemlok)(商標)219(エラストマープライマー/接着剤)、マサチューセッツ州ノースアトルボロ(North Attleboro)のチャートウェルインターナショナル社(Chartwell International, Inc.)から入手可能なC−515−71HR、並びにコネチカット州ダンブリー(Danbury)のミラーステフェンソンケミカルカンパニー社(Miller-Stephenson Chemical Company, Inc.)から入手可能なエポン(Epon)(商標)828エポキシが挙げられる。有機コーティングは、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング、又はブラシ又はローラーを備えるコーティングを含む従来の技術によって、ベースキャリア及び/又は高分子層に塗布されることができる。
いくつかの接着促進層が、多層を含む接着促進層を作製するのに順に塗布されてよい。多層APLが使用される際、個別のAPLは、化学修飾した表面、無機コーティング、有機コーティング及びこれらの組み合わせのような任意数の様々な種類のAPLを含んでよい。APLは、所望の接着レベルを促進する任意の所望の層化順序で結合されてよい。APLの選択は、ベースキャリアの組成及び高分子層の組成を含むさまざまな要因に依存する。ラッピングキャリアにおいて互いに取り付けられる、ベースキャリア、APL(複数)及び高分子層(複数)のような様々な層の順序は、ラッピングキャリアの最適効用の達成及び様々な層の塗布に伴うプロセスの考察をもとにして選択されてよい。いくつかの実施形態では、APLは、まずベースキャリアに取り付けられ、続いて高分子層へ接着される。他の実施形態では、APLは、まず高分子層に取り付けられ、続いてベースキャリアへ接着される。多層APLを有する更なる他の実施形態では、APLは初期基材であるベースキャリアから順に上に並べるか、APLは初期基材である高分子層から順に上に並べてよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のAPLは、ベースキャリアに続いて塗布され、1つ以上のAPLは高分子層に続いて塗布され、次にベースキャリア及び高分子層の最も外側のAPLが結合される。いくつかの実施形態では、好ましい多層APLは、乾燥硬化したケムロック(Chemlok)213化合物を含む第2の接着促進層に隣接した、乾燥硬化したケムロック(Chemlok)219化合物を含む第1の接着促進層を含む。
異なるラッピング用途には、ベースキャリアと高分子層との間に異なる接着レベルが必要となる場合があることが知られている。腐食研磨溶液を使用するか、高温であるか又はキャリアに移送される剪断力が高いラッピングプロセスは、より緩やかな条件を使用するプロセスと比較して、ベースキャリアと高分子層との間に高接着性を必要とする場合がある。接着促進層の選択は、実質的にラッピングプロセス条件及び/又は研磨される工作物に依存してよい。
化学修飾の実行、あるいはベースキャリア表面又は高分子層表面へのAPLの塗布に先立って、表面の洗浄がしばしば望まれる。石鹸溶液で表面を洗浄した後に水で濯ぐ、又は例えばメチルエチルケトン、イソプロパノール又はアセトンのような適切な溶媒で洗浄した後に乾燥するような従来の洗浄技術が使用されてよい。キャリア又は高分子層の組成によっては、酸溶液又は塩基溶液による洗浄も有用である可能性がある。上述の洗浄技術とともに音波処理を使用してもよい。更に、ガスとしてアルゴンを用いるプラズマ洗浄法/表面汚染除去法は、コーティングされるベースキャリアが、例えば、ステンレス鋼のような金属である場合に特に好ましい洗浄技術である。
いくつかの実施形態では、ベースキャリアは金属、ガラス、ポリマー、又はセラミックを含む。好ましい金属としては、鋼及びステンレス鋼が挙げられる。好ましいポリマーとしては、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー及びこれらの組み合わせが挙げられる。ポリマーは、特定の目的において選択される、1つ以上の充填剤又は添加剤を含有してよい。無機充填剤は、キャリアのコストを削減するために使用されてよい。更に、粒子又は繊維のような補強充填剤をポリマーに添加してよい。好ましい補強充填剤は本来は無機物であり、補強効果を向上するために表面修飾を含んでよい。例えば、ナノシリカのようなナノ粒子も有用性がある可能性がある。ポリマーは、例えば高分子繊維マット、繊維ガラスマット又は金属スクリーンのような典型的な織物材料である、マットを補強する層又は領域を含有してもよい。
いくつかの実施形態では、ベースキャリア及び高分子領域は異なる材料を含む。いくつかの実施形態では、高分子領域は、高分子コーティング又は積層高分子フィルムを含む。いくつかの実施形態では、キャリアにおけるそれぞれの主表面は、2つ以上の高分子領域を含む。いくつかの実施形態では、領域は、架橋されたポリマーであることができるウレタンポリマーを含む。いくつかの実施形態では、高分子領域のポリマーは、少なくとも約5、15、20、25、30ジュール、又はそれを超える力における破損に至る仕事量を有する。
いくつかの実施形態では、開示される方法は、工作物とラッピング表面との間の境界面で作動流体を提供する工程を含む。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、砥粒を含む作動流体を提供する工程を含む。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、両面ラップ盤の使用を含み、2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つは三次元の表面模様付きの固定研磨物品を含む。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、ラップ盤の2つの対向する表面の少なくとも1つにおいて、バインダーに配置されるダイヤモンド粒子を含む、三次元の表面模様付きの固定研磨物品を使用している。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、ラップ盤における2つの対向する表面の少なくとも1つにおいて、バインダーに配置されるダイヤモンド粒塊を含む、三次元の表面模様付きの固定研磨物品を使用している。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、バインダーに配置されるダイヤモンド粒塊を含む三次元の表面模様付きの固定研磨物品を使用し、ダイヤモンド粒塊は、三次元の表面模様付きの固定研磨物品とは異なるバインダーを含む。
更に他の実施形態では、開示される方法は、ラップ盤の2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つにおいてペレットラップを使用している。いくつかの実施形態では、両面ラップ盤は片面ラップ盤に置き換えられ、ベースキャリアはラップ盤の研磨表面と接触するキャリアの表面上に少なくとも1つの高分子領域を含む。
本発明の範囲及び趣旨から逸脱せずに、本発明の様々な修正及び変更が当業者には明らかとなり、並びに本発明は本明細書の以下に記載された実例となる実施形態に不当に限定されるものではないことを理解されたい。
特に指定されない場合、材料はアルドリッチ(Aldrich)(ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee))などの化学品供給元から入手可能であった。
Figure 2010510083
試験方法
試験方法1、接着剤
ステンレス鋼片の表面に対するウレタンコーティングの接着性を試験するための試験方法を開発した。それぞれの試験において2つの片を53℃で2時間脱イオン水中に浸漬した。浸漬後、ステンレス鋼から剥離されないか、容易に剥がれないあらゆるコーティングを試験に合格したものと判断した。試験に合格するために、2つの片のうちの1つがこれらの基準を満たす必要がある。
試験方法2、研磨
ピーターウォルターズ(Peter-Wolters)AC500(イリノイ州デスプレーンズ(Des Plaines)のピーターウォルターズオブアメリカ(Peter-Wolters of America))両面ラップ盤を使用して、800μm厚、直径100mmのシリコンウエファーを研磨して、キャリアを試験した。研磨サイクルには、10分間の研磨時間において、ぞれぞれが自体のキャリアに挿入される3つのウエファーの同時研磨工程が包含されている。キャリアの回転は、それぞれの研磨サイクルにおいて、時計回りの回転から始まり、時計回り(CW)から反時計回り(CCW)に変化する。14rpmの太陽ギア(内側リング)とともに、96回転毎分(rpm)の圧盤速度及び9.65kPa(1.4psi)の圧力で、機械を作動した。冷却及び切り屑の除去のために、脱イオン水を500mL/分で供給した。固定研磨パッドは、ミネソタ州セントポール(St. Paul)の3M社(3M Company)の4A−DT6−015トライザクト(Trizact)(商標)ダイヤモンドタイル(Diamond Tile)であって、連続する試験の前及び間に、それぞれの試験においてパッド表面の初期状態が同様となるように、CWで1分間及びCCWで1分間、600グリッドの輪状の酸化アルミニウム石で運転することで、これらを調節した。切り屑の除去は、重力測定的に決定した。特に指示がない限り、データはサイクル毎の3つのウエファーの平均である。視覚的な観測結果により、ウエファー上面及びウエファー下面に関する除去率に均一性が見られた。研磨後のウエファー端部のプロファイルが視覚的に非対称であるということは、研磨速度、即ち、ウエファーの上面と下面との間で除去速度が異なることを示している。
試験方法3、引張力
フィルムの機械的特性を決定するために引張試験を使用した。試験は、101.6cm/分(40インチ/分)のクロスヘッド速度で25mmのサンプル標点距離及び25mmのサンプル幅が使用される以外は、一般的にはASTM D638に従った。
試験方法4、磨耗性
試験方法4は、脱イオン水浸漬及び片面ラッピングプロセスの双方を使用して、高分子層でコーティングされたキャリアを促進磨耗試験に供する。脱イオン水の浸漬には、63℃で2時間、キャリアを脱イオン水に浸漬する工程を包含た。ラッピングプロセスを、ピーターウォルターズ(Peter-Wolters)AC500工具において実施する。4A−DT6−015トライザクト(Trizact)(商標)ダイヤモンドタイル(Diamond Tile)である固定研磨パッドを下側圧盤に取り付けた。それぞれのキャリアを、キャリアの歯を内側及び外側リングピンに噛合させて、圧盤に取り付けた。直径100mmのシリコンウエファーをキャリアに取り付けた。124.8mmの内径を有する試験されるキャリアと同じ外部形状である、3.3kgの2つのギアを試験キャリアの上部に配置した。1.13kgの4つのプレートを、リングギア内部のキャリアの中央に配置した。次に、4.5kgの2つのプレートをリングギアの上部に配置した。4.5kgのプレートは、キャリアの中央にある、1.13kgの4つのプレートとは接触していなかった。キャリアの総重量は約20kgであり、キャリアの中央部における総重量は約4.5kgであった。キャリアの接触面積は、約165cmであり、約0.12kg/cmのキャリアにおける平均圧力をもたらす。AC500の下側圧盤は96rpmで回転し、太陽ギアを14rpmで回転した。先の研削プロセスからのシリコンの切り屑を含有する水溶液である、試験に使用される作動流体は再利用した。先の研削プロセスは、シリコンウエファーを研削するために、6μmのダイヤモンド研磨剤、4A−DT6−015トライザクト(Trizact)(商標)ダイヤモンドタイル(Diamond Tile)パッドを使用する両面ラッピングプロセスであった。再利用される水溶液は、約0.5重量%未満のシリコンを含有していた。試験方法4における試験時間は10分間であり、その後、圧盤及びギアの回転を停止し、キャリアから重りを外し、工具からキャリアを外した。キャリアにおける高分子層の剥離を視覚的に検査した。
(実施例1〜32)
1.27cm(0.5インチ)幅×15.2cm(6インチ)長の304番ステンレス鋼片を使用した。このステンレス鋼片は、ベースキャリアを作製することができる材料の1つの種類を示している。片の表面をイソプロパノール又はメチルエチルケトン(MEK)で洗浄した。次に、表面を、2.54cm(1インチ)のセンター穴を備え、15cm(6インチ)の外径×2.54cm(1インチ)の幅を有するSSTグレード7Aファイン(FINE)のスコッチブライト(Scotch-Brite)(登録商標)デバリングホイール(Deburring wheel)(3M社(3M Company))で研磨することで粗化した。ステンレス鋼片の表面を、イソプロパノールで2回拭取ることで再び洗浄し、乾燥して、次にアルゴンプラズマに曝露した。プラズマプロセスは以下の通りであった。真空槽において、片を動力電極上に配置した。槽を、0.13Pa(1ミリトール)未満まで減圧した。2.7Pa(20ミリトール)でアルゴンガスを導入し、次に、2000ワットでプラズマ洗浄に使用した。1分後、電源及びガスを停止した。表1に示されるように、続いてAPLが形成されるプラズマで修飾される片を真空下で槽内に放置し、APLを形成するためにプラズマで直ちに処理した。更なるプラズマ処理が必要でない場合、槽を排気し、真空を開放した。
表Iに示すように、一連の様々な接着促進層又はAPLをステンレス鋼片に塗布した。表Iに列挙される順序でAPLを塗布した。ここで留意すべきなのは、プラズマ表面処理を介した化学修飾を含むステンレス鋼表面の任意の処理によって、APLが形成されると考えられるということである。プラズマ処理は、スパッタコーティングプロセスにおける真空槽とは異なる真空槽において実行されることに留意すべきである。示されるAPLを片に塗布した後、ウレタンコーティングを含む高分子層をそれぞれのステンレス層片に塗布した。それぞれのサンプルにおいて、2つの片を調製した。それぞれのAPL及び高分子層の塗布における組成及びプロセスを以下で議論する。
接着促進層(APL)
プラズマ1は、以下のような2工程プロセスであった。工程1:キャリアガスとして、2.7Pa(20ミリトール)においてアルゴンとともに、150sccm(立方センチメートル毎分)でテトラメチルシランを導入した。3.3Pa(25ミリトール)で10秒間、2000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。工程2:次に、キャリアガスとして2.7Pa(20ミリトール)においてアルゴンとともに、150sccmでテトラメチルシラン、及び500sccmで酸素を導入した。8.0Pa(60ミリトール)で20秒間、2000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。片の処理後、槽を排気し、真空を開放した。次にサンプルを除去した。
プラズマ2は、以下のような3工程プロセスであった。工程1:プラズマ1の工程1と同様であった。工程2:アルゴンキャリアガスを用いないこと以外は工程2と同様であった。また、6.7Pa(50ミリトール)で10秒間、2000ワットの電力をかけた。工程3:500sccmで酸素を導入した。6.3Pa(47ミリトール)で30秒間、2000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。片の処理後、槽を排気し、真空を開放した。次にサンプルを除去した。
プラズマ3は、以下のような4工程プロセスであった。工程1:プラズマ1の工程1と同様であった。工程2:キャリアガスとして、2.7Pa(20ミリトール)においてアルゴンとともに、150sccmでテトラメチルシラン、及び200sccmでブタンを導入した。5.3Pa(40ミリトール)で8秒間、2000ワットの電力をかけた。工程3:キャリアガスとして、2.7Pa(20ミリトール)においてアルゴンとともに、200sccmでブタンを導入した。4.0Pa(30ミリトール)で20秒間、2,000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。工程4:500sccmで酸素を導入した。6.7Pa(50ミリトール)で10秒間、2000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。片の処理後、槽を排気し、真空を開放した。次にサンプルを除去した。
プラズマ4は、以下のような3工程プロセスであった。工程1:電力が20秒間かけられる以外は、プラズマ1の工程1と同様であった。工程2:キャリアガスとして、2.7Pa(20ミリトール)においてアルゴンとともに、及び5.3Pa(40ミリトール)において窒素とともに、150sccmでテトラメチルシランを導入した。8.4Pa(63ミリトール)で20秒間、2000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。工程3:5.3Pa(40ミリトール)で窒素を導入した。5.3Pa(40ミリトール)で60秒間、2000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。片の処理後、槽を排気し、真空を開放した。次にサンプルを除去した。
プラズマ5は、以下のような2工程プロセスであった。工程1:プラズマ1の工程1と同様であった。工程2:キャリアガスとして、5.3Pa(40ミリトール)において窒素とともに、150sccmでテトラメチルシランを導入した。8.0Pa(60ミリトール)で60秒間、2000ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。片の処理後、槽を排気し、真空を開放した。次にサンプルを除去した。
スパッタ蒸着プロセスによって、NiCrのAPLを形成した。洗浄された片を他の真空槽に配置し、0.13Pa(1ミリトール)未満まで減圧した。400sccm及び1.1Pa(8ミリトール)でアルゴンを導入した。ニッケルクロムスパッタリングターゲットに対して2.5分の滞留時間で1500ワットの電力をかけた。電力及びガスの流れを停止し、槽を真空下で保持した。片の処理後、槽を排気し、真空を開放した。次にサンプルを除去した。
ブラックアルミナ(即ち、酸化アルミニウム)であるAPLを、アルミニウム金属ターゲットから反応性スパッタ蒸着によってスパッタ蒸着した。洗浄後、ステンレス鋼片を、基材ホルダー上に40.6cm(16インチ)のスパッタリングアルミニウムターゲットを備える真空槽内に取り付けられる基材ホルダー上に配置した。槽を1.33×10−3Pa(1×10−5トール)のべース圧力まで減圧した後、スパッタガス(アルゴン)を100sccmの流速で槽内に入れた。反応性酸素ガスを、3sccmの流速で槽に加えた。ゲート弁を調整することで、槽の総圧力を0.27Pa(2ミリトール)に調整した。2kWの定電力レベルにおいて直流電源を使用して、スパッタリングを初期化した。スパッタ持続時間は1時間であった。基材は加熱せず、室温で保持した。片の処理後、槽を排気し、真空を開放した。次にサンプルを除去した。
反応性酸素ガスを槽内に入れず、スパッタ持続時間が30分である以外は、酸化アルミニウムコーティングの蒸着に使用されるのと同様のスパッタ蒸着プロセスを使用してアルミニウムAPLを形成した。
酸化アルミニウムコーティングの蒸着に使用されるのと同様のスパッタ蒸着プロセスを使用して、酸化ジルコニウムAPLを形成した。プロセスの改変には、30分の持続時間で1kWのスパッタ電力で、ジルコニウムターゲットをアルミニウムターゲットに置き換えることが含まれる。
以下の工程によって酸化ケイ素APLを形成した。最後にイソプロパノールでの拭取り後、片を120℃、30分間乾燥した以外は、上述と同様に片を洗浄した。100ワットの電力で、アルゴンプラズマ洗浄を酸素プラズマに置き換えた。110ワットの電力で、SiH及びNOガスを使用して、350℃におけるプラズマ化学気相成長法によって、60nmの酸化ケイ素を片の表面に蒸着した。
コーティング1は、C219とMEKの60/40重量比の混合物であった。コーティング1を、乾燥/硬化後に、約10〜15μmの範囲のコーティング厚が得られるように、片の表面にスプレーコーティングした。片の1つの主表面を最初にコーティングし、風乾させ、続いて他の主表面に噴射し、風乾した。次に、90℃で30分間、炉中で片を硬化させた。
コーティング2は、C213とT248の60/40重量比の混合物であった。コーティング2を、乾燥後に、約20〜25μmの範囲のコーティング厚が得られるように、片の表面にスプレーコーティングした。片の1つの主表面を最初にコーティングし、風乾させ、続いて他の主表面に噴射し、風乾した。
コーティング3は、2つの溶液の混合物であった。エポキシ/MEK溶液を60/40重量比で混合することで、第1の溶液を調製した。第2の溶液を、58.98/0.85/0.17/40.00の重量比で、V125/L−7604/ダウ(Dow)7/MEKを混合することで調製した。次に、400.00gの第1の溶液及び217.32gの第2の溶液を完全に混合することで、コーティング3を調製した。乾燥/硬化後に、約20〜25μmの範囲のコーティング厚が得られるように、コーティング3を片の表面にスプレーコーティングした。片の1つの主表面をコーティングし、風乾し、炉内で90℃で30分間硬化し、次に、室温まで冷却した。第2の主表面において、コーティング/硬化プロセスを繰り返した。硬化中、片をシリコン剥離ライナー上に配置し、炉の表面に固着するのを防いだ。
1.0/24.0/75.0の重量比で、A−1100/脱イオン水/イソプロパノールを混合することで、コーティング4を調製した。コーティング4を、乾燥/硬化後に、約10〜15μmの範囲のコーティング厚が得られるように、片の表面にスプレーコーティングした。片の1つの主表面を最初にコーティングし、風乾させ、続いて他の主表面に噴射し、風乾した。次に、90℃で30分間、炉中で片を硬化させた。硬化中、片をシリコン剥離ライナー上に配置し、炉の表面に固着するのを防いだ。
コーティング5は、2つの溶液の混合物であった。第1の溶液を、L83/MEK溶液を60/40重量比で混合することで調製した。49.45/3.30/0.65/6.60/40.00の重量比で、E300/L−7604/ダウ(Dow)7/C−515.71HR/MEKを混合することで、第2の溶液を調製した。次に、600.00gの第1の溶液及び59.25gの第2の溶液を完全に混合することで、コーティング5を調製した。コーティング5を、乾燥/硬化後に、約10〜15μmの範囲のコーティング厚が得られるように、片の表面にスプレーコーティングした。片の1つの主表面をコーティングし、風乾し、90℃に設定した炉内で30分間硬化し、次に、室温まで冷却した。第2の主表面において、コーティング/硬化プロセスを繰り返した。硬化中、片をシリコン剥離ライナー上に配置し、炉の表面に固着するのを防いだ。
コーティング6は、2%(重量)のATES水溶液であった。溶液中にキャリアを浸漬し、エアガンで余分な溶液を吹き飛ばすことで、コーティングを塗布した。次に、キャリアを120℃の炉内に15分間、置いた。
コーティング7は、2%(重量)のETMS水溶液であった。溶液中にキャリアを浸漬し、エアガンで余分な溶液を吹き飛ばすことで、コーティングを塗布した。次に、キャリアを120℃の炉内に15分間、置いた。
高分子層
高分子層は、2つの溶液の混合物であった。第1の溶液を、L83/MEKの溶液を60/40重量比で混合することで調製した。第2の溶液を、55.50/3.75/0.75/40.00の重量比でE300/L−7604/ダウ(Dow)7/MEKを混合することで調製した。次に、600.00gの第1の溶液及び52.8gの第2の溶液を完全に混合することで、高分子層溶液を調製した。乾燥/硬化後に、高分子層が約60〜70μmの範囲の厚が得られるように、片の表面に高分子層溶液をスプレーコーティングした。片の1つの主表面をコーティングし、風乾し、90℃に設定した炉内で30分間硬化し、次に、室温まで冷却した。硬化時間を16時間に増加した以外は、第2の主表面において、コーティング/硬化プロセスを繰り返した。硬化中、片をシリコン剥離ライナー上に配置し、炉の表面に固着するのを防いだ。
Figure 2010510083
(実施例33)
コーティング用のベースキャリアは、直径17.8cm(7インチ)の軟鋼キャリアであった。高分子層を備えるキャリアを、ベースキャリアに、接着促進層1(APL1)としてC219A及び接着促進層2(APL2)としてC213Aからなる多層APL、続いて高分子層としてウレタン1を塗布することで調製した。ペイントブラシを用いて、3つのコーティング溶液を順にベースキャリアに塗布した。連続してコーティングを塗布する前に、前のコーティングを10分間、室温で乾燥させた。塗布に先立って、ウレタン1を30分間完全に混合した。一連のコーティングをキャリアの主表面の双方に塗布した。ウレタン1コーティングの乾燥に続き、コーティングを30分間、90℃に設定した炉内で硬化した。得られた複合物コーティングを、26μmのアルミナ研磨材シートと5μmのアルミナスラリーとの組み合わせで被覆し、塗装プロセスで導入された非均一物を除去した。最終的にコーティングされたキャリアは、両面に111μmのコーティングを備え、704μm厚であった。
(実施例34)
実施例33に記載されるように、接着促進層としてC213B及び高分子層としてE58219をベースキャリアに塗布することで、高分子層を備えるキャリアを調製した。圧縮空気スプレーガンを使用して、C213Bを塗布した。ベースキャリアのそれぞれの面をC213Bでコーティングし、室温で10分間乾燥した。積層に先立って、C213Bでコーティングされたキャリアを90℃で30分間加熱処理した。E58219ウレタンフィルムをC213Bでコーティングされたキャリアに熱積層した。積層は、149℃、6800kgの負荷で15分間実施した。機械プレスの圧盤にフィルムが固着するのを防ぐために、シリコーンでコーティングされた剥離紙を使用した。金属シムを、最終的なキャリア作製物の厚さを設定するのに使用し、キャリアにおける工作物開口部の中央及びキャリア外縁に沿って配置した。かみそりの刃で切り取ることで、余分なフィルムをキャリアから除去した。最終的にコーティングされたキャリアは、80μmのウレタンフィルムとどちらかの側に接着促進剤を加えた厚さが642μmであった。
(実施例35)
溶液をシリコン剥離ライナー上に注ぎ、次に溶液を適切な厚さまで供給することで、ウレタン1のフィルムを調製した。コーティングを乾燥し、次に90℃で30分間硬化した。フィルムを剥離ライナーから取り除いた。
(実施例37〜42)
ベースキャリアは、図3に示すように、直径17.8cm(7インチ)の400シリーズステンレス鋼キャリアであった。ベースキャリアの接触面積は、約165cm(25.6インチ)であった。
接着促進層
APLの塗布に先立って、キャリアは、洗浄手順に以下の変更がなされる以外は、実施例1〜32のステンレス鋼片において記載される洗浄手順に従って溶媒で洗浄した。ベースキャリアにおいて対向する2つの主表面を、80グリットの酸化アルミニウムでコーティングされた研磨材(3M社(3M Company))を使用して、ランダムオービタルパームサンダーで研磨することで粗化した。このプロセスを、スコッチブライト(Scotch-Brite)(登録商標)デバリングホイール(Deburring wheel)(3M社(3M Company))を使用する粗化プロセスに置き換えた。実施例39〜42において、アルゴンプラズマ洗浄処理は実施例1〜32のものであった。ここで留意すべきは、アルゴンプラズマ洗浄処理は、これらの実施例において、以下に記載されるスパッタコーティングプロセスとは異なる真空槽で実行したことである。実施例37及び38におけるプラズマ洗浄処理は以下の通りであった。まず、200sccmのガス流速、2.7Pa(20ミリトール)の圧力及び2000ワットの電力のもとで、2分間、キャリアをアルゴンプラズマで処理し、アルゴンイオン衝撃を使用して基材を物理的に洗浄した。アルゴンプラズマ処理工程の直後、500sccmのガス流速、7.3Pa(55ミリトール)及び1000ワットの電力もとで、30秒間、酸素プラズマでサンプルを更に処理した。
実施例37〜42において、APLの構成及びそれらに対応する塗布順序が表IIに記載される。ベースキャリアの双方の主表面にAPLを形成した。コーティング1及びコーティング2は、実施例1〜32の調製において記載されるのと同様の材料及びプロセスを使用した。プラズマプロセス及びスパッタコーティングプロセスを以下に記載する。
プラズマ6は、以下のような2工程プロセスであった。工程1:9.3Pa(70ミリトール)の圧力及び1000ワットの電力で、15秒間、それぞれ150sccm及び500sccmの流速の気相テトラメチルシラン及び酸素ガスを混合することで、ダイヤモンド状ガラス薄膜を蒸着した。工程2:500sccmの流速、7.3Pa(55ミリトール)の圧力及び300ワットの電力で、60秒間、酸素プラズマに曝露することで、基材上にシラノール基を残したまま、上述の工程1で残されたメチル基を除去した。
反応性酸素ガスを槽内に入れない以外は、ブラックアルミナコーティングの蒸着に使用されるのと同様のスパッタ蒸着プロセスを使用して、キャリアの表面上にアルミニウムAPLを形成した。様々な厚さのアルミニウムコーティングを得るために、スパッタ持続時間及び電力レベルを調整した。2kW、60秒間のプロセスで1,000Åのアルミニウムコーティング厚が得られ、1kW、60秒間のプロセスで500Åのアルミニウムコーティング厚が得られ、1kW、30秒間のプロセスで265Åのアルミニウムコーティング厚が得られた。
標準的な工業用のスパッタプロセスである、窒素ガスの存在下でアルミニウム/チタニウムを備えるターゲット陰極アークプロセスによって、AlTiNのAPLをキャリア表面に形成した。
高分子層
実施例1〜32の高分子層を作製するのに使用するのと同様の材料及び同様のプロセスを、実施例37〜42の高分子を製造するのに使用した。
Figure 2010510083
比較例A
本実施例のキャリアは、直径17.8cm(7インチ)のラミテックス(Lamitex)(商標)ガラス充填エポキシキャリア(ペンシルバニア州カーライル(Carlisle)のPRホフマン社(PR Hoffman))であった。
比較例B
本実施例のキャリアは、直径17.8cm(7インチ)の軟鋼キャリア(非コーティング)であった。
比較例C
本実施例のフィルムは、PE1であった。
実施例1〜32の試験
試験方法1を使用して、ステンレス鋼片に対する高分子層の接着性に関して、実施例1〜32を試験した。結果を表1に示す。全実施例が接着試験に合格した。
比較例Aの試験
試験方法2を使用して、ガラス充填エポキシキャリアをソーカットシリコンウエファー及び事前に研磨されたウエファーの双方を研磨するのに使用した。上面及び下面における除去速度は、キャリアの回転方向に影響されず、プロセスは同様の除去速度(ソーカットウエファーにおいて6.26〜6.34μm/分及び事前に研磨されるウエファーにおいて1.28〜2.81μm/分)を示した。表面粗さも上面(Rq=37.6nm)及び下面(Rq=40.1nm)において同様であった。除去速度が低いということは、研磨材が目つぶれしていることを示している。
比較例Bの試験
試験方法2を使用して、非コーティング軟鋼キャリアをソーカットシリコンウエファー及び事前に研磨されたウエファーの双方を研磨するのに使用した。最後の調整運転と同じ方向にキャリアが回転する際、除去速度が高まった。上側パッドが下側パッドよりも多く切削するため、プロセスは対称的ではなかった。ウエファーの表面粗さも対称的ではなかった(上部Rq=31.3nm及び下部Rq=23.8nm)。比較例Bにおける試験結果を以下の表IIIに示す。
Figure 2010510083
実施例33の試験
試験方法2及び(以下に)示された修正を使用して、実施例33に記載のキャリアを使用して研磨を実行した。ソーカットシリコンウエファーを使用した。最初に、10分の研磨サイクルを3回実行した。除去速度は、ウエファーの厚さがキャリアの厚さと同様になるほど高かった。試験方法を5分間の研磨サイクル時間に変更した。最初の6回の5分サイクル中に観察された除去速度平均は、18枚のウエファーに対して、15.7μm/分であった。試験を中断し、翌朝、調整又はならし運転なしに再開した。2回目の6回の5分間のサイクル中に観察された除去速度平均は、18枚のウエファー対して、19.2μm/分であった。比較例A及びBよりも著しく高い除去速度が観察された。30分間隔でキャリアの磨耗を点検し、最初の3回の10分間の研磨サイクルを含む、90分にわたる試験で、0.09μm/分の磨耗を被ったことが分かった。ウエファーの上面と下面の間の表面粗さが同様であることで、ウエファーの上面と下面との間の研磨挙動が対称的であることが示された。
実施例34の試験
試験方法2及び(以下に)示された修正を使用して、実施例34に記載のキャリアを使用して研磨を実行した。ソーカットシリコンウエファーを使用して、研磨を実行した。研磨サイクル時間は5分間であり、全研磨時間は120分であった(即ち、全部で24サイクルであった)。研磨後、表IVに示すように、除去速度を測定した。比較例A及びBよりも著しく高い除去速度が観察された。最初の4回の研磨サイクルを除いて、除去速度は、各サイクルにわたり良好な安定性も示した。コーティングされたキャリアの除去速度は、キャリアの回転方向により敏感でないことを示している。キャリアの磨耗は、30分間隔で測定した。キャリアの厚さが最終的なシリコンウエファーの厚さよりも小さい領域において、最後の90分間にわたるキャリアの磨耗速度は、0.08μm/分であった。研磨されたウエファーの表面粗さ(Rq)は、106.1nmであると測定された。実施例34のキャリアで研磨されたウエファーの表面粗さ及び除去速度は、上面及び下面の双方で同様であった。これは、ウエファーの上面と下面との間における研磨が対称的であったことを示している。更なる改良点は、キャリアにおける時計回り及び反時計回りの回転の双方で除去速度が同様であることであった。
Figure 2010510083
実施例35、実施例36及び比較例Cの試験
それぞれ実施例35、実施例36及び比較例Cとして示される、ウレタン1、E58219及びPE1のフリーフィルム(キャリアの高分子層としていくつかの有用性を示すポリエステルフィルム)を、試験方法3に従って試験した。結果を表Vに示す。概して、ポリウレタンフィルム表面を備えるキャリアの耐用年数は、ポリエステルフィルム表面を有するキャリアよりも著しく向上した。破断応力に対する高エネルギーは、キャリアの耐用年数の上昇と良好に関連している。
実施例37〜42の試験
試験方法4を使用して、高分子層の接着性に関してキャリアを試験した。結果を表IIに示す。実施例39〜42は、全てこの厳しい試験に合格した。実施例37及び38は、試験方法4における過酷な条件に耐えられなかったが、より過酷でない条件においては好適である。
Figure 2010510083
本発明は、ここに示した及びここに記述した、特定のプロセス、処理、材料及び構成要素に限定される必要はなく、発明の範囲内で多くの変更がなされてよいことを理解すべきである。例えば、本発明の上述の例示的な態様は、シリコンウエファーの研磨に特に好適であると考えられているが、本発明の概念は他の用途に適用することができる。例えば、本出願の概念は、研磨操作中に平面的かつ平行な表面を備える研磨機を提供することが望ましい場合には、いつでも使用することができる。本発明の好ましい実施形態における上記の説明は、種々の修正、変更及び適応がなされてよく、同じことが添付の請求の範囲と同じ意味及び範囲内に包含されることを意図することを理解すべきである。

Claims (20)

  1. 第1主表面、第2主表面及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備えるラッピングキャリアであって、前記開口部が、前記第1主表面から前記ベースキャリアを通って前記第2主表面に伸び、
    a)前記ベースキャリアが第1金属を備え、
    b)前記開口部の周囲が、前記第1金属を備える前記ベースキャリアの第3表面によって画定され、
    c)前記第1主表面の少なくとも一部分又は前記第1主表面及び第2主表面のそれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、前記高分子領域が少なくとも10ジュールの破損に至る仕事量を有するポリマーを含む、ラッピングキャリア。
  2. 前記第1主表面又は前記第1主表面及び第2主表面のそれぞれが、2つ以上の高分子領域を備える、請求項1に記載のキャリア。
  3. 前記第3主表面の少なくとも一部分が、高分子コーティングを備える、請求項1に記載のキャリア。
  4. 前記高分子領域が、少なくとも15ジュールの破損に至る仕事量を有するポリマーを備える、請求項1に記載のキャリア。
  5. 前記高分子領域が、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを備える、請求項1に記載のキャリア。
  6. 前記高分子領域の少なくとも1つの区域において、接着促進層が前記第1金属と前記高分子領域との間に挿入される、請求項1に記載のキャリア。
  7. 前記接着促進層が共有結合した原子を含み、前記共有結合した原子が、炭素に結合した酸素、シリコンに結合した酸素、炭素に結合した窒素、窒素に結合した水素、ニッケルに結合したクロム、ジルコニウムに結合した酸素又はアルミニウムに結合した酸素を含む原子対のうちの少なくとも1つから選択される、請求項6に記載のキャリア。
  8. 前記接着促進層が、少なくとも第1接着促進層及び第2接着促進層を含む多層接着促進層を備え、前記第1接着促進層及び第2接着促進層が化学的に異なる、請求項6に記載のキャリア。
  9. 第2の乾燥硬化された接着化合物を含む第2接着促進層に隣接して、第1接着促進層が第1の乾燥硬化された接着化合物を含む、請求項8に記載のキャリア。
  10. 第1主表面、第2主表面、工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備えるラッピングキャリアであって、前記開口部が、前記第1主表面から前記ベースキャリアを通って前記第2主表面に伸び、
    a)ベースキャリアが第1金属又はポリマーを備え、
    b)前記第1主表面の少なくとも一部分又は前記第1主表面及び第2主表面のそれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、
    c)前記高分子領域の少なくとも一部分において、少なくとも1つの接着促進層が、前記高分子領域とベースキャリアとの間に挿入され、前記接着促進層が、無機コーティングを備える、ラッピングキャリア。
  11. 前記無機コーティングが、第2金属、金属酸化物、又はこれらの組み合わせを備える、請求項10に記載のキャリア。
  12. 前記第1金属が鋼又はステンレス鋼を備え、前記ポリマーが熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー又はこれらの組み合わせを備え、任意で、前記第2金属がアルミニウム又は窒化チタンアルミニウムを備え、前記金属酸化物がシリカ、ジルコニア、アルミナ又はこれらの組み合わせを含む、請求項11に記載のキャリア。
  13. 前記高分子領域が、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを備える、請求項11に記載のキャリア。
  14. 前記ラップ盤が片面ラップ盤であり、更に前記キャリアが前記ラップ盤の研磨表面と接触するベースキャリアの表面上に高分子領域を備える、請求項12に記載の方法。
  15. a.2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤又は片面ラップ盤を提供する工程と、
    b.第1主表面、第2主表面及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備え、前記開口部が前記第1主表面から前記ベースキャリアを通って前記第2主表面に伸びている、請求項1〜14のいずれか一項に記載のキャリアを提供する工程であって、
    i)前記ベースキャリアが第1金属を備え、
    ii)前記開口部の周囲が、前記第1金属からなる前記ベースキャリアの第3表面によって画定され、
    iii)前記第1主表面の少なくとも一部分又は前記第1主表面及び第2主表面のそれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、前記高分子領域が、少なくとも10ジュールの破損に至る仕事量を有するポリマーを含む工程と、
    c.工作物を提供する工程と、
    d.前記開口部に前記工作物を挿入する工程と、
    e.前記ラップ盤に前記キャリアを挿入する工程と、
    f.前記ラッピング表面と工作物との間の接触を維持しながら、前記工作物とラッピング表面との間に相対運動を提供する工程と、
    g.前記工作物の少なくとも一部分を除去する工程、を含む、ラッピング方法。
  16. 前記ラップ盤が、2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤であり、更に前記ラッピング表面と工作物との間の接触を維持しながら、前記工作物と2つの対向するラッピング表面との間に相対運動を提供する工程を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 更に、前記工作物とラッピング表面との間の境界面において作動流体を提供する工程を含み、任意で前記作動流体が砥粒を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つが、三次元の表面模様付きの固定研摩物品である、請求項16に記載の方法。
  19. 前記三次元の表面模様付きの固定研摩物品が、バインダー中に配置されるダイヤモンド粒子及び/又は粒塊を含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つが、ペレットラップを備える、請求項16に記載の方法。
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