JP2012513908A - ラッピング用にコーティングされたキャリア、並びにその作製方法及び使用方法 - Google Patents

ラッピング用にコーティングされたキャリア、並びにその作製方法及び使用方法 Download PDF

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Abstract

第1主表面、第2主表面、及び第1主表面から第2主表面まで延びる、工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリア(112)を備えるラッピングキャリア(110)であって、開口部の周囲がベースキャリアの第3表面によって画定され、第1主表面及び/又は第2主表面の少なくとも一部分が高分子領域を備え、当該高分子領域が次の接着促進層、(a)フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つのを含むプライマー層(116)と、(b)プライマー層(116)に隣接する結合層(115)であって、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む結合層(115)と、(c)プライマー層(116)と対向する側で結合層(115)に隣接する高分子層(114)であって、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層(116)と、を少なくとも備える、ラッピングキャリア。このキャリアの作製方法及び使用方法についても記載される。
【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年12月31日に出願された米国特許仮出願第61/141,696号の利益を主張し、その開示内容の全体を参照として本明細書に援用する。
(発明の分野)
本開示は、ラッピングキャリア及びかかるキャリアを使用する方法を含むラッピング方法に関する。
例えば、シリコンウエファー、サファイヤディスク、光学素子、磁気記録装置用ガラス基板又はアルミニウム基板などのディスク状物品のような平坦な工作物を、2つの主表面の双方が平行であって、大きなスクラッチがないように研削又は研磨する必要性がしばしば生じる。このような研削又は研磨作業は、材料除去速度及び最終表面仕上げ速度が異なるが、総括してラッピングと称されてよい。ディスクの仕上げに使用される典型的な機械は、1つ以上のディスクの上下それぞれに重ねて置かれる2つの圧盤を備えており、ディスクの対向表面が同時に研削又は研磨される。
更に、ラップ盤は、研削又は研磨作業中にディスクを位置決めし、保持するキャリアを備えてよい。このようなキャリアは、圧盤に対して回転するように適合されてよい。例えば、ラップ盤は、圧盤の外周に沿って配置される外側リングギア、及び圧盤の中央に形成される穴を通って突出する内側ギアを備えてもよい。キャリアは、外側リングギアの歯又はピン、及び内側ギアの歯又はピンと係合する、歯付きの外周を有することができる。例えば、内側ギア及び外側ギアが反対方向に回転することによって、キャリアは、内側ギアの全周、及びキャリアの軸線の周りを回転する。
典型的には、片面又は両面仕上げ機の製造業者は、研磨機がエンドユーザーに出荷される前に、ラッピング技術を使用して圧盤の表面を研磨するであろう。従来より、ラッピング技術によって、ほとんどの研磨作業に好適な比較的フラットかつ平坦な表面を有する圧盤が提供されると考えられている。工作物を研磨するために、ディスクの表面には研磨スラリーが提供される。工作物に所定の圧力を付加するために圧盤が合わされ、キャリア及び工作物が回転することで、工作物の表面は、平坦化され、研磨され及び/又は薄くなる。近年、圧盤の作業面上に配置される固定研磨物品は、必要とする平坦性及び共平面性の度合いに対する周期的な圧盤のドレッシングに伴う非生産的な時間及び維持費を削減するのに使用されてきた。
更に、例えば、ガラスディスクの研磨中にキャリアの歯が早く磨耗する傾向が観察されてきた。実際に、歯は、キャリアから削ぎ取られるほど磨耗する可能性があり、それによってラップ盤は動作不能(即ち、いわゆるミッドサイクルクラッシュ)となる。
キャリアは比較的に高価であることから分かるように、耐用年数が長いことが望ましい。更に、ミッドサイクルクラッシュによって、長期間にわたって研磨機の使用を停止する必要があるため、それによって処理量が減少し、作業コストが上昇する。
両面ラッピングの用途において固定研磨材を使用する際、いくつかの問題が生じていた。キャリアがラッピングプロセスに伴う圧力及び相対運動のもとで固定研磨材と接触する場合、研磨が非対称になる可能性がある。研磨が非対称である場合、研磨される工作物の上面と下面との間において、工作物の除去速度などの1つ以上の研磨特性が一致しない。固定研磨材を使用する場合、これによって、固定研磨材がキャリアに接触することで目つぶれする原因となっていた。研磨材の目つぶれに加え、研磨材とキャリアとの間の接触に関する第2の問題は、キャリアの過度な磨耗である。キャリアが磨耗することで、キャリアは非常に薄くなり、屈曲又は破断によって使用できなくなる。
キャリア材料によって固定研磨材が目つぶれし、それによって研磨作業が非対称になる問題に対する現行の解決策には、固定研磨材の周期的な調整及びキャリア材料の代替品の使用が含まれる。固定研磨材の調整中、第2の研磨材が荷重及び相対運動下で固定研磨材と接触し、キャリア材料によって影響を受ける固定研磨材部分が磨耗する。この技術は、キャリアと固定研磨材との相互作用によって生じる劣化を補うために固定研磨材を消費することに依存している。調整によって固定研磨材を消費することで、研磨物品の最大値を制限するであろう研磨材で磨くことができる工作物の数を減少させる。更なるプロセス工程(調整)のために、プロセス処理量が減少することも望ましくない。場合によっては、所望のパッド平坦度を得るために、固定研磨材の更なる調整が必要になる可能性がある。
代替のキャリア材料の使用には、典型的には、キャリアを製造するのにしばしば使用されるステンレス鋼に代わって、フェノール樹脂又はエポキシ樹脂のような高分子材料の使用を含む。キャリアは、工作物の両面を同時にラッピングできるように工作物と同様の厚さであるか、工作物より薄くなければならないため、キャリア全体の厚みには制限がある。工作物が薄くなり(約1mm厚以下)、直径が大きくなる(例えば、少なくとも約150mm)と、高分子材料から作製されるキャリアは、使用するには非常に可撓性が高くなりすぎるため、例えば、屈曲し、ミッドサイクルクラッシュ又は工作物の破壊がもたらされる。ガラスのような繊維強化材料が、高分子キャリア材料の弾性率を上昇するのに使用されることがある。しかしながら、ガラス繊維も固定研磨材の目つぶれを引き起こす可能性がある。
金属キャリアの作業面において、いくつかの実施形態では好ましくはウレタン樹脂であるポリマーのコーティング又は積層保護層は、固定研磨材物品の目つぶれを著しく減少させ、キャリアの寿命を延ばすという2つの利益を提供する。研磨材の目つぶれが片面ラッピング作業においても問題である場合に限っていえば、本発明のいくつかの実施形態には、コーティング又は層が、ラップ盤の研磨表面と接触するキャリアの表面にのみ存在するキャリアが含まれる。
一態様では、本開示は、第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備えるラッピングキャリアであって、前記開口部が、ベースキャリアを通って第1主表面から第2主表面まで延び、前記開口部の周囲がベースキャリアの第3表面によって画定され、更に、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面及び第2主表面のそれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、前記高分子領域が次の接着促進層、
(a)プライマー層であって、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含むプライマー層と、
(b)プライマー層に隣接する結合層であって、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む結合層と、
(c)プライマー層と対向する側で結合層に隣接する高分子層であって、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層と、を少なくとも備える、ラッピングキャリアに関する。
いくつかの代表的な実施形態では、第1主表面と第2主表面との両方が高分子領域を備える。他の代表的な実施形態では、第3表面の少なくとも一部分が高分子領域を備える。ある特定の代表的な実施形態では、ベースキャリアが、金属、ガラス、充填ポリマー、又はセラミックスを含む。
更に代表的な実施形態では、プライマー層が、カテコールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシフェノールで末端キャップされたノボラック樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるノボラック樹脂を含む。いくつかの代表的な実施形態では、プライマー層が、クレゾールフェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂、ポリヒドロキシフェノール樹脂、ヒドロキシチオフェノールフェノール樹脂、ポリチオールフェノール樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるフェノール樹脂を含む。ある現在好ましい実施形態では、プライマー層は、ベースキャリア又は結合層の少なくとも1つに化学的に結合されている。追加の現在好ましい実施形態では、結合層は、プライマー層又は高分子層の少なくとも1つに化学的に結合されている。
追加の代表的な実施形態では、少なくとも1つのアミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂は、多官能性エポキシ樹脂である。ある追加の代表的な実施形態では、イソシアネート官能性ポリマーは、多官能性ウレタンポリマーを含む。特定の代表的な実施形態では、イソシアネート官能性ポリマーは、架橋されたウレタンポリマーを含む。
追加の代表的な実施形態では、高分子領域又は高分子層は、高分子コーティング又は積層高分子フィルムを備える。他の代表的な実施形態では、プライマー層、結合層、又は高分子層の少なくとも1つは、乾燥硬化したフィルムを備える。ある代表的な実施形態では、高分子領域又は高分子層は、少なくとも約15ジュールの破損に至る仕事量を有する。特定の代表的な実施形態では、高分子領域又は高分子層は、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを含む。
別の態様では、本開示は、上述の両面コーティングされたキャリアの実施形態を使用するラッピング方法であって、
(a)2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤又は片面ラップ盤を提供する工程と、
(b)第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備える、上述のいずれかのキャリアを提供する工程であって、前記開口部が、ベースキャリアを通って第1主表面から第2主表面まで延び、前記開口部の周囲がベースキャリアの第3表面によって画定され、更に、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面及び第2主表面のそれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、前記高分子領域が次の接着促進層、
(1)プライマー層であって、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含むプライマー層と、
(2)プライマー層に隣接する結合層であって、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む結合層と、
(3)プライマー層と対向する側で結合層に隣接する高分子層であって、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層と、を少なくとも備え、
(c)工作物を提供する工程と、
(d)工作物を開口部に挿入する工程と、
(e)キャリアをラップ盤に挿入する工程と、
(f)ラッピング表面と工作物との間の接触を維持しながら、工作物とラッピング表面との間に相対運動を提供する工程と、
(g)工作物の少なくとも一部分を除去する工程と、を含む、ラッピング方法に関する。
いくつかの代表的な実施形態では、工作物とラッピング表面との間の境界面において作動流体が提供され、任意でこの作動流体は研磨粒子を含む。ある代表的な実施形態では、ラップ盤は、2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤であり、更にラッピング表面と工作物との間の接触を維持しながら、工作物と2つの対向するラッピング表面との間に相対運動を提供する工程を含む。他の代表的な実施形態では、2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つは、三次元の表面模様付きの固定研磨物品を備える。更に代表的な実施形態では、三次元の表面模様付きの固定研磨物品が、バインダー中に配置されるダイヤモンド粒子及び/又は粒塊を含む。追加の代表的な実施形態では、2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つが、ペレットラップを備える。
更に別の態様では、本開示は、
(a)第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを提供する工程であって、前記開口部が、ベースキャリアを通って第1主表面から第2主表面まで延び、前記開口部の周囲がベースキャリアの第3表面によって画定される工程と、
(b)プライマー層をベースキャリアの少なくとも1つの表面に塗布する工程であって、プライマー層が、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含む工程と、
(c)プライマー層に隣接する結合層を塗布する工程であって、結合層が、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む工程と、
(d)結合層に隣接する高分子層を塗布する工程であって、高分子層がイソシアネート官能性ポリマーを含む工程と、を含む、コーティングされたラッピングキャリアの作製方法に関する。
ある実施形態では、プライマー層、結合層又は高分子層の少なくとも1つは、有機溶媒から塗布される。いくつかの代表的な実施形態では、この方法は、プライマー層、結合層又は高分子層の少なくとも1つを加熱して、有機溶媒の少なくとも一部分を除去する工程を更に含む。いくつかの現在好ましい実施形態では、プライマー層、結合層又は高分子層の1つは、スプレーコーティングによって塗布される。他の代表的な実施形態では、高分子層は、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子フィルムを結合層に積層させることにより塗布される。
更に代表的な実施形態では、プライマー層、結合層及び高分子層は、両主表面の少なくとも一部分に塗布される。いくつかの代表的な実施形態では、プライマー層、結合層及び高分子層は、少なくとも1つの主表面の実質的に主表面全体に塗布される。追加の代表的な実施形態では、プライマー層、結合層及び高分子層は、両主表面の主表面全体に塗布される。
追加の代表的な実施形態では、結合層は、プライマー層又は高分子層の少なくとも1つと化学的に反応する。いくつかの特定の代表的な実施形態では、結合層は、プライマー層と高分子層との両方と化学的に反応する。ある代表的な実施形態では、プライマー層は、カテコールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシフェノールで末端キャップされたノボラック樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるノボラック樹脂を含む。いくつかの代表的な実施形態では、プライマー層は、クレゾールフェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂、ポリヒドロキシフェノール樹脂、ヒドロキシチオフェノールフェノール樹脂、ポリチオールフェノール樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるフェノール樹脂を含む。いくつかの特定の代表的な実施形態では、少なくとも1つのアミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂は、多官能性エポキシ樹脂である。
ある追加の代表的な実施形態では、イソシアネート官能性ポリマーは、多官能性ウレタンポリマーを含む。特定の追加の代表的な実施形態では、イソシアネート官能性ポリマーは、架橋されたウレタンポリマーを含む。いくつかの実施形態では、イソシアネート官能性ポリマーは、少なくとも約15ジュールの破損に至る仕事量を有する。更に代表的な実施形態では、高分子層は、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを含む。追加の代表的な実施形態では、プライマー層、結合層、又は高分子層の少なくとも1つは、乾燥硬化したフィルムを備える。
本明細書に開示された発明の代表的実施形態の様々な態様及び効果の要約してきた。上記の概要は、本明細書に開示された発明の各例示された実施形態、又はあらゆる実施を記載することを意図していない。図及び以下の詳細な説明は、本明細書に開示された原理を使用するいくつかの好ましい実施形態を更に具体的に例示する。
本開示の代表的実施形態を添付の図面を参照して更に説明する。
本開示の1つの代表的な実施形態による工作物のキャリア。 本開示の様々な実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本開示の様々な実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本開示の様々な実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本開示の様々な実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。 本開示の様々な実施形態による両面ラッピングに有用な工作物のキャリアの部分図。
基板のフラット片面ラッピングは、電子工学及び他の産業において、長年使用されているプロセスである。これは、例えば、磁気記録コーティング用基板として使用されるガラス又は金属ディスク、半導体ウエファー、セラミック、サファイア、光学素子などの様々な工作物の主表面の1つを研削及び/又は研磨するのに使用される。好ましい表面仕上げに加えて、高い平坦度と均一性の双方が達成されるのが一般的に望ましい。このような片面ラップ盤は、所望の特性に応じて、様々な研磨材の特徴又は表面を使用してよい。
一般に、工作物は特定の荷重下で圧盤と接触する付属品に保持される。次に、工作物/付属品の組み合わせ及び圧盤は、所望の材料除去量を得るために相対運動をはじめる。工作物/付属品の組み合わせは、(摩擦又はモーターの駆動によって)回転するか、固定されていてよい。圧盤は、工作物/付属品の運動に応じて回転するか、固定されていてよい。工作物/付属品の組み合わせは、工作物の均一な除去及び圧盤の均一な磨耗の双方を容易にするために、回転する圧盤に対して水平に移動させることもできる。
圧盤は、スラリー系研磨に好適な材料から作製されるか、被覆されてよい。あるいは、それらは、しばしばダイヤモンド又は他の超研磨粒子である研磨粒子を含有するボタンが取り付けられるか、剛性マトリックスに組込まれてよい。ごく最近では、Trizact(商標)Diamond Tileのような表面模様付きの三次元固定研磨物品が圧盤の表面に適用されており、研磨作用を提供している。
基板のフラット両面ラッピングは、電子工学及び他の産業において徐々に一般的になってきている。これは、例えば、磁気記録コーティング用基板として使用されるガラス又は金属ディスク、半導体ウエファー、セラミック、サファイア、光学素子などの様々な工作物の主表面の双方を同時に研削及び/又は研磨するのに使用される。好ましい表面仕上げに加えて、高い平坦度と均一性の双方が達成されるのが一般的に望ましい。このような両面ラップ盤は、所望の特性に応じて、様々な研磨材の特徴又は表面を使用してよい。上側圧盤及び下側圧盤は、スラリー系研磨に好適な材料から作製されるか、被覆されてよい。
あるいは、それらは、しばしばダイヤモンド又は他の超研磨粒子である研磨粒子を含有するボタンが取り付けられるか、剛性マトリックスに組込まれてよい。ごく最近では、Trizact(商標)Diamond Tileのような表面模様付きの三次元固定研磨物品が圧盤の表面に適用されており、研磨作用を提供している。
本開示の様々な代表的実施形態を、特に図面を参照しながら説明する。本明細書に開示された発明の代表的実施形態は、開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更が可能である。したがって、本明細書に開示された発明の実施形態は以下に説明する代表的実施形態に限定されるべきではなく、請求項及びそのいずれかの均等物に規定される限定によって制限されるべきであると理解すべきである。
図1は、フラット両面研磨又は研削における、典型的な工作物のキャリアを示している。工作物は、外周に沿って歯24を有するキャリア20の開口部22内に挿入される。開口部22の周囲は、支持体の厚さに関連した単一な支持体の表面積によって画定される。場合によっては、支持体における開口部の周囲は、工作物を保持するために所望な周囲及び形状よりも大きく作製され、異なった形状であってよい。工作物を保持するのを容易にする所望な周囲及び形状である第2の開口部を有する挿入部が、次に、支持体の開口部に取り付けられてよい。
例えば、米国特許第6,419,555号に記載されるもののような任意の既知の挿入部が使用されることができる。挿入部は、典型的に支持体とは異なる材料を含む。キャリアの歯は、圧盤の外周、及び太陽ギアと呼ばれることもあり、圧盤の中央に形成される穴を通って突出している内側ギアの周りに配置される歯又はピン(図示せず)に係合している。次に、キャリアは、外側リングギアの歯又はピン及び内側ギアの歯又はピンと係合する歯付きの外周を有することができる。例えば、内側ギア及び外側ギアが反対方向に回転することによって、キャリアは、内側ギアの全周、及びキャリアの軸線の周りを回転する。キャリアはまた、同じ方向に異なる速度で動くことができる太陽ギア及びリングギアを使用して、圧盤の周りを回転するように設計されることができる。図2aは、単一の支持体、即ち、典型的に剛性金属であるベースキャリア112からなる先行技術のキャリア110において、図1のA−A部分に対応する断面である。ある代表的な実施形態では、ベースキャリアはガラス、充填ポリマー、又はセラミックスを含んでよい。
図2bは、片面コーティングされたキャリア110の1つの代表的な実施形態であり、このキャリア110はベースキャリア112を備え、1つの主表面(対向する上主表面が代わりに又は追加して使用されてよいが、下主表面が図示されている)に次の接着促進層(APL)、(a)プライマー層116と、(b)プライマー層116に隣接する結合層115と、(c)プライマー層116と対向する側で結合層に隣接し、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層114と、を少なくとも備える高分子領域を有する。図2bに図示される実施形態では、高分子領域は、実質的にベースキャリア112の主表面全体を被覆するように示される。いくつかの代表的な実施形態では、開口部22(図1)の周囲は、支持体の厚さに関連した単一の支持体の表面積によって画定され、この第3表面の少なくとも一部分は高分子領域を更に備えてよい。
図2cは、両面コーティングされたキャリア110’の代替の代表的な実施形態であり、ベースキャリア112は、両主表面に次の接着促進層、(a)プライマー層116と、(b)プライマー層116に隣接する結合層115と、(c)プライマー層116と対向する側で結合層に隣接し、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層114と、を少なくとも備える高分子領域を有する。図2cに図示される実施形態では、高分子領域は、ここでも実質的にベースキャリア112の主表面全体を被覆するように示される。いくつかの代表的な実施形態では、開口部22(図1)の周囲は、支持体の厚さに関連した単一な支持体の表面積によって画定され、この第3表面の少なくとも一部分は高分子領域を更に備えてよい。
図2dは、両面コーティングされたキャリア110’’’の別の代替の代表的な実施形態であり、ベースキャリア112は、両主表面に次の接着促進層、(a)プライマー層116と、(b)プライマー層116に隣接する結合層115と、(c)プライマー層116と対向する側で結合層に隣接し、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層114と、を少なくとも備える高分子領域を有する。ただし、図2dに図示される、両面コーティングされたキャリア110’’’の実施形態では、ベースキャリア112の各主表面における高分子層114のコーティングは、ベースキャリア112の表面全体を被覆しない。いくつかの代表的な実施形態では、開口部22(図1)の周囲は、支持体の厚さに関連した単一の支持体の表面積によって画定され、この第3表面の少なくとも一部分は高分子領域を更に備えてよい。
図2eは、両面コーティングされたキャリア110’’’’の更に別の代替の代表的な実施形態であり、ベースキャリア112は、両主表面に次の接着促進層、(a)プライマー層116と、(b)プライマー層116に隣接する結合層115と、(c)プライマー層116と対向する側で結合層に隣接し、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層114と、を少なくとも備える高分子領域を有する。図2eは、例えば、歯の領域及び工作物と接触する領域のような、より大きな機械的強度を必要とする領域において、ベースキャリア112をより大きな厚さで維持する代表的な実施形態を図示する。また、図2eは、例えば、ベースキャリア112の硬い本体部分の領域のような、より大きな機械的コンプライアンスを必要とする領域において、高分子層114をより大きな厚さで維持する代表的な実施形態を図示する。
図2b〜2eの実施形態は、キャリアの双方の主表面において実質的に全てが、歯付きの領域を例外とする可能性はあるものの高分子層に被覆されるが、高分子層は他の実施形態において非連続的であってよく、キャリアの主表面の一方又は双方上の複数の領域に存在してよいことが認められるべきである。キャリアの主表面の少なくとも一部分を被覆する連続的又は非連続的な高分子層は、工作物及びキャリアとラッピング圧盤の研磨表面との間の全摩擦を最適化(例えば、減少)させ、及び/又は冷却、潤滑、研磨される表面の化学修飾、切り屑の除去などにおいて作動流体の流量を上昇させることが望ましい。
更に代表的な実施形態では、高分子領域は、高分子コーティング又は積層高分子フィルムを備える。ある代表的な実施形態では、高分子領域は、少なくとも約15ジュールの破損に至る仕事量を有する。特定の代表的な実施形態では、高分子層は、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、高分子領域又は高分子層は、接触抵抗を減少させるか、作動流体の流量を改善するために、表面模様付きにされてよい。いくつかの実施形態では、キャリアの1つの主表面上の高分子領域は、対向する主表面の高分子領域と連結されてよい。いくつかの実施形態では、開口部周囲を画定するベースキャリアの表面積と対応する第3の表面は、高分子層を含むポリマーによって少なくとも部分的にコーティングされてよい。
好適なAPLは、熱硬化性又は熱可塑性ポリマー(熱可塑性ポリマーフィルムなど)を含んでよい。このような高分子APLは、モノマー又はオリゴマーを最初に含んでよく、適切な表面へのコーティング後、重合される及び/又は架橋される。基材へ塗布される際、高分子APLは、実質的に100パーセントの固体含有量であってよく、又はコーティング後に実質的に除去される溶媒を含有してよい。高分子APLは、溶媒がコーティング後に実質的に除去されるポリマー溶液であってもよい。高分子APLは、熱硬化及び放射線硬化を含む標準的技術によるコーティング後、重合及び/又は架橋されてよい。ある現在好ましい実施形態では、プライマー層は、ベースキャリア又は結合層の少なくとも1つに化学的に結合されている。追加の現在好ましい実施形態では、結合層は、プライマー層又は高分子層の少なくとも1つに化学的に結合されている。
更に代表的な実施形態では、プライマー層は、カテコールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシフェノールで末端キャップされたノボラック樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるノボラック樹脂を含む。いくつかの代表的な実施形態では、プライマー層は、クレゾールフェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂、ポリヒドロキシフェノール樹脂、ヒドロキシチオフェノールフェノール樹脂、ポリチオールフェノール樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるフェノール樹脂を含む。APLのプライマー層では、市販のポリマー又は樹脂材料を使用してよい。Lord Corp.(Cary,NC)から入手可能なフェノール樹脂であるChemlok(商標)219及び有機溶媒(3M Company(St.Paul,MN))中のフェノール樹脂とクレゾールカテコールノボラック(CCN)樹脂の80/20重量%溶液であるMoleculok Diblend。プライマー層で使用される他の好適な高分子材料は、米国特許第5,859,153号(Kirkら)及び同第6,911,512(B2)号(Jingら)に記載される。
追加の代表的な実施形態では、少なくとも1つのアミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂が、多官能性エポキシ樹脂である。結合層材料として有用な、市販の好適な多官能性エポキシ樹脂は、Lord Corp.(Cary,NC)から入手可能なエポキシウレタン高分子材料であるChemlok(商標)213である。
ある追加の代表的な実施形態では、イソシアネート官能性ポリマーは、多官能性ウレタンポリマーを含む。特定の代表的な実施形態では、イソシアネート官能性ポリマーは、架橋されたウレタンポリマーを含む。他の代表的な実施形態では、プライマー層、結合層、又は高分子層の少なくとも1つが、乾燥硬化したフィルムを備える。
両面ラッピングに使用される工作物のキャリアの性能を向上させるための高分子領域又は高分子層の選択には、いくつかの特性の均衡をとることが必要とされる。コーティングされたキャリアは、電子工学及び関連産業において所望の非常に薄い工作物のラッピングに使用するのに十分な薄さを維持しつつ、研磨圧盤の間で工作物を作動させるのに十分な剛性を維持しなくてはならない。一般的に、キャリアの厚さは、工作物の所望の最終厚さ未満であることが望ましい。高分子層は、研磨材の過度な目つぶれ又は高分子層が接触する研磨表面の過度な磨耗を引き起こすべきでなく、作動流体中に存在する化学物に対して耐性を有するべきである。
いくつかの実施形態では、目つぶれを引き起こす研磨材との相互作用を避けることも望ましい。更に他の実施形態では、実質的に耐磨耗性を有する高分子層が望ましい。応力対歪み曲線のもとで大きな積分面積として示されるように、破損に至る仕事量(破断応力に対するエネルギーとしても知られる)が大きな材料は、本用途において耐摩耗性材料として特に適していることが分かっている。少なくとも約5ジュール、少なくとも約10ジュール、少なくとも約15ジュール、20ジュール、25ジュール、30ジュール、又は更に大きな破損に至る仕事量を有するポリマーが、キャリアにおいて耐摩耗性高分子層として使用され得ることが明らかとなった。
高分子領域又は層を備えるポリマーは、熱硬化性、熱可塑性又はこれらの組み合わせであってよい。熱可塑性ポリマーは、一般的に熱可塑性エラストマーと呼ばれる種類のポリマーを含んでよい。このポリマーは、コーティング又は積層フィルムとして塗布されてよい。コーティング又はフィルムの塗布後、高分子層がその最適効用に達するために更に、コーティング又はフィルムの乾燥、アニーリング及び/又は硬化を必要としてよい。いくつかの実施形態では、高分子層は、化学的に異なるポリマーの多層を含んでよい。
適切な機械的特性を有するのに加えて、高分子層は、望ましくはその特性を過度に悪化させることなく、ラッピング作業における化学環境に耐えることができなければならない。ポリウレタン、エポキシ、及び特定のポリエステルのようなポリマーを、典型的に、使用される作動流体に対して所望の耐化学性を有し、高分子層として使用してよい。高分子層又は領域を含む好ましいポリマーは、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン及びこれらの組み合わせを含む。水酸基末端ポリエーテルプレポリマー又は水酸基末端ポリエステルプレポリマーとジイソシアネートとの反応から形成されるポリウレタンが使用されてよい。架橋ポリウレタンが望ましいであろう。架橋ポリウレタンは、従来の架橋反応によって達成されてよい。1つの好ましい架橋系は、Chemtura Corp.(Middlebury,CT)から入手可能なAdiprene(商標)L83のようなジイソシアネート末端ポリウレタンと、こちらもChemtura Corp.から入手可能なEthacure(商標)300のような脂肪族又は芳香族ジアミンとの反応である。Lubrizol Corp.(Wickliffe,OH)から入手可能なEstane(商標)58219のような熱可塑性ポリウレタンフィルムも本発明の高分子層として使用してよい。
有機コーティングは、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング、又はブラシ若しくはローラーを備えるコーティングを含む従来の技術によって、ベースキャリア及び/又は高分子層に塗布されることができる。現在は、スプレーコーティング、好ましくは、有機溶媒中に溶解した又は分散したポリマーの噴霧によるスプレーコーティングが好ましい。いくつかの接着促進層が、多層を備える接着促進層を作製するのに順に塗布されてよい。
別の層の塗布前に各層を部分的に乾燥できる、マルチパススプレーコーティングが特に好ましい。いずれの特定の理論に束縛されるものではないが、一定量の溶媒が1以上の層内に残留していることは、プライマー層と結合層との間、及び/又は結合層と高分子層との間の相互拡散及び/又は化学反応を促進するのに有益な場合があると現在信じられている。APLは、所望の接着レベルを促進する任意の所望の層化順序で結合されてよい。APLの選択は、ベースキャリアの組成及び高分子層の組成を含むさまざまな要因に依存する。ラッピングキャリアにおいて互いに取り付けられる、ベースキャリア、APL(複数)及び高分子層(複数)のような様々な層の順序は、ラッピングキャリアの最適効用の達成及び様々な層の塗布に伴うプロセスの考察をもとにして選択されてよい。いくつかの実施形態では、APLは、まずベースキャリアに取り付けられ、続いて高分子層へ接着される。
他の実施形態では、APLは、まず高分子層に取り付けられ、続いてベースキャリアへ接着される。多層APLを有する更なる他の実施形態では、APLは初期基材であるベースキャリアから順に上に並べるか、APLは初期基材である高分子層から順に上に並べてよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のAPLは、ベースキャリアに続いて塗布され、1つ以上のAPLは高分子層に続いて塗布され、次にベースキャリア及び高分子層の最も外側のAPLが結合される。いくつかの実施形態では、好ましい多層APLは、乾燥硬化したC213化合物を含む第2接着促進層に隣接した、乾燥硬化したC219化合物を含む第1接着促進層を備える。
異なるラッピング用途には、ベースキャリアと高分子層との間に異なる接着レベルが必要となる場合があることが知られている。腐食研磨溶液を使用するか、高温であるか又はキャリアに移送される剪断力が高いラッピングプロセスは、より緩やかな条件を使用するプロセスと比較して、ベースキャリアと高分子層との間に高接着性を必要とする場合がある。接着促進層の選択は、実質的にラッピングプロセス条件及び/又は研磨される工作物に依存してよい。
ベースキャリア表面又は高分子層表面へのAPLの塗布に先立って、表面の洗浄がしばしば望まれる。石鹸溶液で表面を洗浄した後に水で濯ぐ、又は例えばメチルエチルケトン、イソプロパノール又はアセトンのような適切な溶媒で洗浄した後に乾燥させるような従来の洗浄技術が使用されてよい。キャリア又は高分子層の組成によっては、酸溶液又は塩基溶液による洗浄も有用である可能性がある。上述の洗浄技術とともに音波処理を使用してもよい。更に、ガスとしてアルゴンを用いるプラズマ洗浄法/表面汚染除去法は、コーティングされるベースキャリアが、例えば、ステンレス鋼のような金属である場合に特に好ましい洗浄技術である。
いくつかの実施形態では、ベースキャリアは金属、ガラス、ポリマー、又はセラミックを含む。好ましい金属としては、鋼及びステンレス鋼が挙げられる。好ましいポリマーとしては、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー及びこれらの組み合わせが挙げられる。ポリマーは、特定の目的において選択される、1つ以上の充填剤又は添加剤を含有してよい。無機充填剤は、キャリアのコストを削減するために使用されてよい。更に、粒子又は繊維のような補強充填剤をポリマーに添加してよい。好ましい補強充填剤は本来は無機物であり、補強効果を向上するために表面修飾を含んでよい。例えば、ナノシリカのようなナノ粒子も有用性がある可能性がある。ポリマーは、例えば高分子繊維マット、繊維ガラスマット又は金属スクリーンのような典型的な織物材料である、マットを補強する層又は領域を含有してもよい。
いくつかの実施形態では、ベースキャリア及び高分子領域は異なる材料を含む。いくつかの実施形態では、高分子領域は、高分子コーティング又は積層高分子フィルムを含む。いくつかの実施形態では、キャリアにおけるそれぞれの主表面は、2つ以上の高分子領域を含む。いくつかの実施形態では、領域は、架橋されたポリマーであることができるウレタンポリマーを含む。いくつかの実施形態では、高分子領域のポリマーは、少なくとも約5、15、20、25、30ジュール、又は更にそれを超える破損に至る仕事量を有する。
更に別の態様では、本開示は、
(a)第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを提供する工程であって、前記開口部が、ベースキャリアを通って第1主表面から第2主表面まで延び、前記開口部の周囲がベースキャリアの第3表面によって画定される工程と、
(b)プライマー層をベースキャリアの少なくとも1つの表面に塗布する工程であって、プライマー層が、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含む工程と、
(c)プライマー層に隣接する結合層を塗布する工程であって、結合層が、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む工程と、
(d)結合層に隣接する高分子層を塗布する工程であって、高分子層がイソシアネート官能性ポリマーを含む工程と、を含む、コーティングされたラッピングキャリアの作製方法に関する。
ある実施形態では、プライマー層、結合層又は高分子層の少なくとも1つは、有機溶媒から塗布される。いくつかの代表的な実施形態では、この方法は、プライマー層、結合層又は高分子層の少なくとも1つを加熱して、有機溶媒の少なくとも一部分を除去する工程を更に含む。いくつかの現在好ましい実施形態では、プライマー層、結合層又は高分子層の1つは、スプレーコーティングによって塗布される。他の代表的な実施形態では、高分子層は、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子フィルムを結合層に積層させることにより塗布される。
別の態様では、本開示は、上述の両面コーティングされたキャリアの実施形態を使用するラッピング方法に関し、この方法は、
(a)2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤又は片面ラップ盤を提供する工程と、
(b)第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備える、上述のいずれかのキャリアを提供する工程であって、前記開口部が、ベースキャリアを通って第1主表面から第2主表面まで延び、前記開口部の周囲がベースキャリアの第3表面によって画定され、更に、第1主表面の少なくとも一部分又は第1主表面及び第2主表面のそれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、前記高分子領域が次の接着促進層、
(1)プライマー層であって、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含むプライマー層と、
(2)プライマー層に隣接する結合層であって、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む結合層と、
(3)プライマー層と対向する側で前記結合層に隣接する高分子層であって、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層と、を少なくとも備え、
(c)工作物を提供する工程と、
(d)工作物を開口部に挿入する工程と、
(e)キャリアをラップ盤に挿入する工程と、
(f)ラッピング表面と工作物との間の接触を維持しながら、工作物とラッピング表面との間に相対運動を提供する工程と、
(g)工作物の少なくとも一部分を除去する工程と、を含む。
いくつかの代表的な実施形態では、工作物とラッピング表面との間の境界面において作動流体が提供され、任意でこの作動流体は研磨粒子を含む。ある代表的な実施形態では、ラップ盤は、2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤であり、ラッピング表面と工作物との間の接触を維持しながら、工作物と2つの対向するラッピング表面との間に相対運動を提供する工程を更に含む。他の代表的な実施形態では、2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つは、三次元の表面模様付きの固定研磨物品を備える。更に代表的な実施形態では、三次元の表面模様付きの固定研磨物品が、バインダー中に配置されるダイヤモンド粒子及び/又は粒塊を含む。追加の代表的な実施形態では、2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つが、ペレットラップを備える。
ある実施形態では、この方法は、ラップ盤の2つの対向する表面の少なくとも1つにおいて、バインダーに配置されるダイヤモンド粒子を含む、三次元の表面模様付きの固定研磨物品を使用する。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、ラップ盤における2つの対向する表面の少なくとも1つにおいて、バインダーに配置されるダイヤモンド粒塊を含む、三次元の表面模様付きの固定研磨物品を使用する。いくつかの実施形態では、この方法は、バインダーに配置されるダイヤモンド粒塊を含む三次元の表面模様付きの固定研磨物品を使用し、ダイヤモンド粒塊は、三次元の表面模様付きの固定研磨物品とは異なるバインダーを含む。
更に他の実施形態では、開示される方法は、ラップ盤の2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つにおいてペレットラップを使用する。いくつかの実施形態では、両面ラップ盤は片面ラップ盤に置き換えられ、ベースキャリアはラップ盤の研磨表面と接触するキャリアの表面上に少なくとも1つの高分子領域を含む。
本発明の範囲及び趣旨から逸脱せずに、本発明の様々な修正及び変更が当業者には明らかとなり、並びに本発明は本明細書の以下に記載された実例となる実施形態に不当に限定されるものではないことを理解されたい。
代表的な実施形態を上述し、そして更に実施例として以下にも例示しているが、これらは、本明細書に開示された発明の範囲を多少なりとも限定する意図はない。それとは逆に、本明細書中の説明を読むことによって、本開示の趣旨及び/又は添付の請求項の範囲を逸脱することなく当業者に示唆され得る様々な他の実施形態、修正、及びそれらの等価物に頼ることができることが明確に分かる。
更に、本開示の広範囲で示す数値的範囲及びパラメータは、近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。しかし、いずれの数値も、それらのそれぞれの試験測定値にみられる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本来有している。最低限でも、また、特許請求の範囲への同等物の原則の適用を限定する試行としてではなく、少なくとも各数値パラメータは、報告された有効数字の数を考慮して、そして通常のまるめ方を適用することによって解釈されなければならない。
特に指定されない場合、材料はAldrich(Milwaukee,WI)などの化学品供給元から入手可能であった。
Figure 2012513908
キャリアの剥離及び表面処理
次の工程を実行して、コーティング用にキャリア表面を処理した。
1.濃縮された3M Citrus Stripper Gel(3M Company(St.Paul,MN))にキャリアを一晩浸漬させ、キャリアを剥離した。
2.古いウレタンコーティングが存在する場合は、すべてのウレタンコーティングをこそぎ落とした。
3.水道水でキャリアを洗い流した。
4.直角のダイグラインダー及び2インチ(5.1cm)の緑色のRoloc(商標)Bristle Disc(3M Company(St.Paul,MN))を使用して、取り付けられたエポキシ及びプライマーを除去した。
5.5インチ(12.7cm)のランダムオービタルサンダーに装着した3M Stripper Pad(3M Company(St.Paul,MN))を使用して、短時間研磨した。
6.キャリアを一晩保管した。
7.コーティング日の朝に、5インチ(12.7cm)のランダムオービタルサンダーに装着した3M Stripper Pad(3M Company(St.Paul,MN))で、キャリアを短時間研磨した。
8.MEKに浸漬させた清潔な綿布でキャリアを拭き取った。
9.4 1/4インチ(10.8cm)の青色の3Mマスキングテープ(3M Company(St.Paul,MN))で、大きな穴を覆った。
10.キャリアをスプレーペイント板に取り付ける直前に、MEKに浸漬させた清潔な綿布でキャリアを拭き取った。
キャリアのコーティング及び硬化
実施例を調製する際に、次の詳細な工程及び手順を実行した。特に記載のない限り、すべてのパーセントは、組成物中の特定成分の重量%として表す。
次の実施例では、すべてのコーティングは、有機溶媒から塗布するスプレーコーティングとしてベースキャリアに塗布した。すべてのスプレーコーティングは、3M 16000 Paint Preparation System(3M Company(St.Paul,MN))を使用して3M Paint Sprayガンで行った。ガンへの供給空気は、60psig(413.7kPa)に設定した。噴霧中は、ノズルの圧力を29psig(199.9kPa)に維持し、条件が大容量低圧力(HVLP)法に一致するようにした。
(実施例1)
プライマー
1.キャリアの第1側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
接着剤(結合層)
3.キャリアの第1側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
4.キャリアの第2側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
5.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
6.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
7.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
8.キャリアの第1側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
9.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
10.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
11.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
12.キャリアの第2側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
13.120℃のウォークインオーブンで5時間、その後90℃で12時間乾燥させ、硬化させた。
(実施例2)
プライマー
1.キャリアの第1側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
接着剤(結合層)
3.キャリアの第1側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
4.キャリアの第2側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
5.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
6.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を30回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
7.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
8.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を30回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
9.120℃のウォークインオーブンで、17時間乾燥させ、硬化させた。
(実施例3)
プライマー
1.キャリアの第1側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
接着剤(結合層)
3.キャリアの第1側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
4.キャリアの第2側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
5.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
6.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
7.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
8.キャリアの第1側面に前述のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
9.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
10.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
11.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
12.キャリアの第2側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
13.120℃のウォークインオーブンで5時間、その後90℃で12時間乾燥させ、硬化させた。
(実施例4)
プライマー
1.キャリアの第1側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
接着剤(結合層)
3.キャリアの第1側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
4.キャリアの第2側面に次の接着剤製剤を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
5.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
6.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を30回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
7.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
8.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を30回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
9.120℃のウォークインオーブンで、17時間乾燥させ、硬化させた。
(実施例5)
プライマー
1.キャリアの第1側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
接着剤(結合層)
3.キャリアの第1側面に次の接着剤製剤(パートA、B及びCの混合時に形成)を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
4.キャリアの第2側面に次の接着剤製剤(パートA、B及びCの混合時に形成)を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
5.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
6.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
7.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
8.キャリアの第1側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
9.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
10.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
11.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
12.キャリアの第2側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
13.120℃のウォークインオーブンで5時間、その後90℃で12時間乾燥させ、硬化させた。
(実施例6)
プライマー
1.キャリアの第1側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次のプライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
接着剤(結合層)
3.キャリアの第1側面に次の接着剤製剤(パートA及びBの混合時に形成)を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
4.キャリアの第2側面に次の接着剤製剤(パートA、B及びCの混合時に形成)を16回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
5.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
6.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
7.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
8.キャリアの第1側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
9.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
10.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
11.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
12.キャリアの第2側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
13.120℃のウォークインオーブンで、17時間乾燥させ、硬化させた。
(実施例7(比較例))
接着剤/プライマー
1.キャリアの第1側面に次の接着剤/プライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次の接着剤/プライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
3.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
4.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
5.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
6.キャリアの第1側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
7.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
8.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
9.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
10.キャリアの第2側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
11.120℃のウォークインオーブンで5時間、その後90℃で12時間乾燥させ、硬化させた。
(実施例8(比較例))
接着剤/プライマー
1.キャリアの第1側面に次の接着剤/プライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
2.キャリアの第2側面に次の接着剤/プライマー製剤を8回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908

約10分間、空気乾燥させた。
3.120℃のウォークインオーブンで、30分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
ウレタン
4.キャリアの第1側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
5.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
6.キャリアの第1側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
7.120℃のウォークインオーブンで、15分間乾燥させ、硬化させた。
8.キャリアの第2側面に次のウレタン製剤(パートA及びBの混合時に形成)を15回のパスで噴霧した。
Figure 2012513908
9.120℃のウォークインオーブンで、3分間乾燥させ、部分的に硬化させた。
10.キャリアの第2側面に前述のウレタン製剤を15回のパスで噴霧した。
11.120℃のウォークインオーブンで、17時間乾燥させ、硬化させた。
実施例1〜4は、Adiprene L83及びE300(又はE100)ウレタンポリマー層をプライマー層に結合するC213結合層とともに、C219を金属キャリア上のプライマー層として使用した。実施例1及び2の120℃での硬化時間は、5時間だけだった。実施例3及び4の120℃での硬化時間は、17時間だった。より高温での追加の硬化時間は、多層APSの性能を向上させると考えられる。
実施例5及び6では、金属キャリア上のプライマー層としてMoleculok Diblendを使用した。Epon 828及びEthacure 100を含有するエポキシ結合層は、プライマー層、並びにAdiprene L83及びE300のウレタンポリマー層にしっかり結合した。実施例5及び6は、鋼キャリア表面にしっかり接着した。接着が非常に良好だったため、ウレタンコーティングを除去するための標準工程(3M H22 Floor Stripper(3M Company(St.Paul,MN))に一晩浸漬させる)では、ウレタン層を膨張させ、表面から放出させることはなかった。コーティングは、直角のダイグラインダーを使用して、3Mの緑色のブリストル研磨ディスクで研削する必要があった。
実施例7及び8は、中間結合層なしで接着剤/プライマー層を使用する比較例である。プライマー層はSCOTCHKOTE 6233接着剤であり、ポリマー層はAdiprene L83及びE300ポリウレタンであった。実施例7及び8は、粘着剤/プライマー層からのポリマー層の層間剥離が原因で失敗した。
試験方法
試験方法1、接着剤
ステンレス鋼片の表面に対するウレタンコーティングの接着性を試験するための試験方法を開発した。それぞれの実施例において2つの片を53℃で2時間脱イオン水中に浸漬した。浸漬後、ステンレス鋼から剥離されないか、容易に剥がれないあらゆるコーティングを試験に合格したものと判断した。試験に合格するために、2つの片のうちの1つがこれらの基準を満たす必要がある。
試験方法2、研磨
Peter−Wolters AC500(Peter−Wolters of America(Des Plaines,IL))両面ラップ盤を使用して800μm厚、直径100mmのシリコンウエファーを研磨し、キャリアを試験した。研磨サイクルには、10分間の研磨時間において、それぞれが自体のキャリアに挿入される3つのウエファーの同時研磨工程が包含されている。キャリアの回転は、それぞれの研磨サイクルにおいて、時計回りの回転から始まり、時計回り(CW)から反時計回り(CCW)に変化する。盤は、96回転/分(rpm)の圧盤速度及び9.65kPa(1.4psi)の圧力で動作させた。太陽ギア(内側リング)は14rpmであった。500mL/分で脱イオン水を供給し、冷却及び切り屑の除去を行った。固定研磨パッドは、4A−DT 6−015 Trizact(商標)Diamond Tile(3M Company(St.Paul,MN))であって、連続する試験の前及び間に、それぞれの試験においてパッド表面の初期状態が同様となるように、CWで1分間及びCCWで1分間、600グリッドの輪状の酸化アルミニウム石で運転することで、これらを調節した。ウエファーの除去速度は、重力測定的に決定した。特に指示がない限り、データはサイクル毎の3つのウエファーの平均である。視覚的な観測結果により、ウエファー上面及びウエファー下面に関する除去速度に均一性がみられた。研磨後のウエファー端部のプロファイルが視覚的に非対称であるということは、研磨速度、即ち、ウエファーの上面と下面との間で除去速度が異なることを示している。
試験方法3、引張力
フィルムの機械的特性を決定するために引張試験を使用した。試験は、101.6cm/分(40インチ/分)のクロスヘッド速度で25mmのサンプル標点距離及び25mmのサンプル幅が使用される以外は、概してASTM D638に従った。
試験方法4、磨耗性
試験方法4は、高分子層がコーティングされたキャリアを、脱イオン水を含む水溶液中の浸漬工程及び片面ラッピング工程の両方を使用する加速磨耗試験の対象とする。水溶液は、前述のシリコンウエファーでの研削作業からのシリコン切り屑を含有した。浸漬工程は、0.5重量%未満のシリコン切り屑及び脱イオン水を含有する60℃の水溶液中にキャリアを4日間浸漬させる工程を含んだ。ラッピングプロセスは、Peter−Wolters AC500(商標)ツール(Peter Wolters,GmbH(Rendsburg,Germany))で実行した。
固定研磨パッド4A−DT 6−015 Trizact(商標)Diamond Tile(3M Company(St.Paul,MN)から入手可能)を下圧盤に取り付けた。それぞれのキャリアを、キャリアの歯を内側及び外側リングピンに噛合させて、圧盤に取り付けた。直径100mmのシリコンウエファーをキャリアに取り付けた。124.8mmの内径を有する試験されるキャリアと同じ外部形状である、3.3kgの2つのギアを試験キャリアの上部に配置した。1.13kgの4つのプレートを、リングギア内部のキャリアの中央に配置した。次に、4.5kgの2つのプレートをリングギアの上部に配置した。4.5kgのプレートは、キャリアの中央にある、1.13kgの4つのプレートとは接触していなかった。キャリア中央部の総重量は約4.5kg、キャリアの総重量は約20kgだった。キャリアの接触面積は約165cmであり、約0.12kg/cmのキャリアに加わる平均圧力をもたらした。
AC500の下圧盤を96rpmで回転させ、その太陽ギアを14rpmで回転させた。試験で用いた作動流体(前述の研削プロセスから得られるシリコン切り屑を含有する水溶液)は再利用した。前述の研削プロセスは、シリコンウエファーを研削するために、6μmのダイヤモンド研磨剤、4A−DT 6−015 Trizact(商標)Diamond Tileパッド(3M Company)を使用する両面ラッピングプロセスであった。再利用される水溶液は、約0.5重量%未満のシリコンを含有していた。試験方法4における試験時間は10分間であり、その後、圧盤及びギアの回転を停止し、キャリアから重りを外し、工具からキャリアを外した。キャリアにおける高分子層の剥離を視覚的に検査した。
試験結果は以下の通りであった。
Figure 2012513908
本明細書全体において、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」又は「ある実施形態」というときは、「実施形態」という用語の前に「代表的」という用語を含むか否かにかかわらず、実施形態に関して説明される具体的な特徴、構造、材料、又は特性が、本明細書に開示された発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の随所における「1つ以上の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「一実施形態では」又は「ある実施形態では」といった表現があっても、必ずしも本明細書に開示された発明の同一の実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の好適な方法で1つ以上の実施形態に組み合わされてもよい。
本明細書で特定の代表的実施形態を詳細に説明したが、当然のことながら、当業者には上述の説明を理解した上で、これらの実施形態の代替物、変更物、及び均等物を容易に想起することができるであろう。したがって、本開示は本明細書で以上に述べた例示の実施形態に不当に限定されるべきではないと理解すべきである。特に、本明細書で使用されるように、端点による数値範囲の列挙には、その範囲内に包含される全ての数を含むことが意図されている(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。加えて、本文書中、使用されている全ての数字は用語「約」によって修飾されていると見なされる。更に、本明細書にて参照される全ての出版物、公開された特許出願及び交付された特許は、それぞれの個々の出版物又は特許が参照により援用されることを明確にかつ個別に指示したかのごとく、それらの全体が同じ範囲で、参照により本明細書に援用される。様々な代表的実施形態が上述された。これらの及び他の実施形態は、以下の「特許請求の範囲」に含まれる。

Claims (39)

  1. 第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備えるラッピングキャリアであって、前記開口部が、前記ベースキャリアを通って前記第1主表面から前記第2主表面まで延び、前記開口部の周囲が前記ベースキャリアの第3表面によって画定され、更に、前記第1主表面の少なくとも一部分又は前記第1主表面及び前記第2主表面のぞれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、前記高分子領域が次の接着促進層、
    (a)プライマー層であって、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含むプライマー層と、
    (b)前記プライマー層に隣接する結合層であって、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む結合層と、
    (c)前記プライマー層と対向する側で前記結合層に隣接する高分子層であって、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層と、を少なくとも備える、ラッピングキャリア。
  2. 前記第1主表面と前記第2主表面との両方が、前記高分子領域を備える、請求項1に記載のキャリア。
  3. 前記第3表面の少なくとも一部分が、前記高分子領域を備える、請求項1に記載のキャリア。
  4. 前記ベースキャリアが、金属、ガラス、充填ポリマー、又はセラミックスを含む、請求項1に記載のキャリア。
  5. 前記プライマー層が、カテコールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシフェノールで末端キャップされたノボラック樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるノボラック樹脂を含む、請求項1に記載のキャリア。
  6. 前記プライマー層が、クレゾールフェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂、ポリヒドロキシフェノール樹脂、ヒドロキシチオフェノールフェノール樹脂、ポリチオールフェノール樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるフェノール樹脂を含む、請求項1に記載のキャリア。
  7. 前記プライマー層が、前記ベースキャリア又は前記結合層の少なくとも1つに化学的に結合されている、請求項1に記載のキャリア。
  8. 前記結合層が、前記プライマー層又は前記高分子層の少なくとも1つに化学的に結合されている、請求項1に記載のキャリア。
  9. 前記少なくとも1つのアミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂が、多官能性エポキシ樹脂である、請求項1に記載のキャリア。
  10. 前記高分子層が、高分子コーティング又は積層高分子フィルムを備える、請求項1に記載のキャリア。
  11. 前記イソシアネート官能性ポリマーが、多官能性ウレタンポリマーを含む、請求項1に記載のキャリア。
  12. 前記イソシアネート官能性ポリマーが、架橋されたウレタンポリマーを含む、請求項11に記載のキャリア。
  13. 前記高分子領域が、少なくとも約15ジュールの破損に至る仕事量を有する、請求項11に記載のキャリア。
  14. 前記高分子領域が、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを備える、請求項1に記載のキャリア。
  15. 前記プライマー層、前記結合層、又は前記高分子層の少なくとも1つが、乾燥硬化したフィルムを備える、請求項1に記載のキャリア。
  16. (a)2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤又は片面ラップ盤を提供する工程と、
    (b)第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを備える、請求項1〜15のいずれか一項に記載のキャリアを提供する工程であって、前記開口部が、前記ベースキャリアを通って前記第1主表面から前記第2主表面まで延び、前記開口部の周囲が前記ベースキャリアの第3表面によって画定され、更に、前記第1主表面の少なくとも一部分又は前記第1主表面及び前記第2主表面のぞれぞれの少なくとも一部分が高分子領域を備え、前記高分子領域が次の接着促進層、
    (1)プライマー層であって、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含むプライマー層と、
    (2)前記プライマー層に隣接する結合層であって、アミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む結合層と、
    (3)前記プライマー層と対向する側で前記結合層に隣接する高分子層であって、イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子層と、を少なくとも備え、
    (c)工作物を提供する工程と、
    (d)前記工作物を前記開口部に挿入する工程と、
    (e)前記キャリアを前記ラップ盤に挿入する工程と、
    (f)前記ラッピング表面と前記工作物との間の接触を維持しながら、前記工作物と前記ラッピング表面との間に相対運動を提供する工程と、
    (g)前記工作物の少なくとも一部分を除去する工程と、を含む、ラッピング方法。
  17. 前記工作物と前記ラッピング表面との間の境界面において作動流体を提供する工程を更に含み、任意で前記作動流体が研磨粒子を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ラップ盤が、2つの対向するラッピング表面を有する両面ラップ盤であり、前記ラッピング表面と工作物との間の接触を維持しながら、前記工作物と2つの対向するラッピング表面との間に相対運動を提供する工程を更に含む、請求項16に記載の方法。
  19. 前記2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つが、三次元の表面模様付きの固定研磨物品である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記三次元の表面模様付きの固定研磨物品が、バインダー中に配置されるダイヤモンド粒子及び/又は粒塊を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記2つの対向するラッピング表面の少なくとも1つが、ペレットラップを備える、請求項18に記載の方法。
  22. (a)第1主表面、第2主表面、及び工作物を保持するための少なくとも1つの開口部を有するベースキャリアを提供する工程であって、前記開口部が、前記ベースキャリアを通って前記第1主表面から前記第2主表面まで延び、前記開口部の周囲が前記ベースキャリアの第3表面によって画定される工程と、
    (b)プライマー層を前記ベースキャリアの少なくとも1つの表面に塗布する工程であって、前記プライマー層が、フェノール樹脂又はノボラック樹脂の少なくとも1つを含む工程と、
    (c)前記プライマー層に隣接する結合層を塗布する工程であって、前記結合層がアミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂の少なくとも1つを含む工程と、
    (d)前記結合層に隣接する高分子層を塗布する工程であって、前記高分子層がイソシアネート官能性ポリマーを含む工程と、を含む、コーティングされたラッピングキャリアの作製方法。
  23. 前記プライマー層、前記結合層又は前記高分子層の少なくとも1つが、有機溶媒から塗布される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記プライマー層、前記結合層又は前記高分子層の少なくとも1つを加熱して、前記有機溶媒の少なくとも一部分を除去する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記プライマー層、前記結合層又は前記高分子層の少なくとも1つが、スプレーコーティングによって塗布される、請求項22に記載の方法。
  26. 前記高分子層が、前記イソシアネート官能性ポリマーを含む高分子フィルムを前記結合層に積層させることにより塗布される、請求項22に記載の方法。
  27. 前記プライマー層、前記結合層及び前記高分子層が、両主表面の少なくとも一部分に塗布される、請求項22に記載の方法。
  28. 前記プライマー層、前記結合層及び前記高分子層が、少なくとも1つの主表面の実質的に主表面全体に塗布される、請求項22に記載の方法。
  29. 前記プライマー層、前記結合層及び前記高分子層が、両主表面の主表面全体に塗布される、請求項22に記載の方法。
  30. 前記結合層が、前記プライマー層又は前記高分子層の少なくとも1つと化学的に反応する、請求項22に記載の方法。
  31. 前記結合層が、前記プライマー層と前記高分子層との両方と化学的に反応する、請求項22に記載の方法。
  32. 前記プライマー層が、カテコールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシフェノールで末端キャップされたノボラック樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるノボラック樹脂を含む、請求項22に記載の方法。
  33. 前記プライマー層が、クレゾールフェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂、ポリヒドロキシフェノール樹脂、ヒドロキシチオフェノールフェノール樹脂、ポリチオールフェノール樹脂、又はこれらの組み合わせから選択されるフェノール樹脂を含む、請求項22に記載の方法。
  34. 前記少なくとも1つのアミノ官能性エポキシ樹脂又はヒドロキシル官能性エポキシ樹脂が、多官能性エポキシ樹脂である、請求項22に記載の方法。
  35. 前記イソシアネート官能性ポリマーが、多官能性ウレタンポリマーを含む、請求項22に記載の方法。
  36. 前記イソシアネート官能性ポリマーが、架橋されたウレタンポリマーを含む、請求項22に記載の方法。
  37. 前記イソシアネート官能性ポリマーが、少なくとも約15ジュールの破損に至る仕事量を有する、請求項22に記載の方法。
  38. 前記高分子層が、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを備える、請求項22に記載の方法。
  39. 前記プライマー層、前記結合層、又は前記高分子層の少なくとも1つが、乾燥硬化したフィルムを備える、請求項22に記載の方法。
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