JP2014049569A - サファイア基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】4インチ以上の大口径の基板において、基板のうねり度合いを低減可能なサファイア基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】うねりを有する基板の片面に、該片面が凸面となるまでうねり度合いを低減させるうねり低減加工を施した後に、前記基板を基板保持部材に固定した状態で、前記基板の少なくともうねり低減加工を施した面を研削及び研磨加工する。
【選択図】図2

Description

本発明は、サファイア基板及びその製造方法に関する。
窒化物III−V族化合物半導体は、LED(Light Emitting Diode)等の発光デバイスや、耐熱性や耐環境性に優れた特徴を活かした電子デバイス用途として実用化されている。このIII−V族窒化物半導体は、サファイア基板上に成長させることが多く、その成長を正常に促すためにサファイア基板は、半導体成長面(表面)が鏡面研磨され、かつ、基板のうねりが小さいもの、(すなわち、サファイア基板の表面の凹凸度合いが低減された基板)が好んで用いられる。
サファイア基板の製造には、サファイアインゴットから基板を切り出す切断工程と、基板の表面をワックスを用いてセラミックブロックに貼り付ける表面貼付工程と、セラミックブロックに支持された基板の裏面をラップ加工する裏面片面ラップ工程と、セラミックブロックと基板とを取り外した後に、ラップ加工により生じた加工歪みを緩和する熱処理工程と、基板の裏面をワックスを用いてセラミックブロックに貼り付ける裏面貼付工程と、基板の表面をCMP研磨(Chemical Mechanical Polishing)する主面メカノケミカル研磨工程と、が含まれる(特許文献1参照)。
なお、表面貼付工程及び裏面片面ラップ工程の代わりに、サファイア基板の両面をラップ加工する両面ラップ工程を行うことや、主面メカノケミカル研磨工程の前にラップ工程を行って、事前に粗研磨する工程も従来技術として知られている(図9参照)。
両面ラップ工程で使用される両面ラップ装置は、例えば、粒径が数十〜百μmの遊離砥粒が供給されるラップ定盤を上下に有し、このラップ定盤に対して基板を押し当てつつラップ定盤を回転させ、供給された遊離砥粒によって基板の両面を削る装置である。遊離砥粒の粒径は、後述するCMP研磨の遊離砥粒より大きいため、基板の粗研磨に用いられる。
主面メカノケミカル研磨工程で用いられるCMP装置は、回転可能な研磨テーブルと、その上に載置された研磨パッドと、研磨パッドの研磨面に基板の被研磨面を押し当てる研磨ヘッドと、研磨パッド及び基板を洗浄するために洗浄液を噴射する洗浄液供給ノズルと、遊離砥粒を供給する遊離砥粒供給ノズルと、研磨テーブルを回転させるためのモータと、を有する。
主面メカノケミカル研磨工程では、例えば、粒径が数nmのアルカリ性のコロイダルシリカを遊離砥粒として用いる。これは、ラップ工程で用いられる遊離砥粒の粒径よりも小さいものである。
このようなCMP装置によって、遊離砥粒供給ノズルから研磨パッド上に遊離砥粒を滴下し、研磨ヘッドによって基板の被研磨面を研磨パッドの研磨面に押し当て、研磨テーブル及び研磨ヘッドを回転させることで、アルカリ性であるコロイダルシリカの遊離砥粒と基板とが化学反応して化学的及び機械的に研磨される。従って、主面メカノケミカル研磨工程では、ラップ工程よりも精密な研磨が行われる。
特開2006−347776号公報
今般、LED素子などの半導体素子へのコスト低減及び性能向上の要求が強まっている背景から、製造工程の短縮・削減による基板コストの削減や、サファイア基板の高性能化(基板のうねり、反り、及び厚みムラの低減されたサファイア基板)が求められている。
特許文献1に開示されている従来のサファイア基板の製造方法では、両面ラップ装置が使用されている。両面ラップ装置は、ラップ定盤に僅かながら反りや厚みムラが生じているため、加工する基板の口径が、例えば4インチ以上などの大口径になるほど、ラップ定盤の反りや厚みムラが影響して精度良く加工することが困難であった。つまり、ラップ定盤による加工では、サファイアインゴットから切り出された直後のうねりを有する基板に対して、うねり度合いを低減させて基板を限りなくフラットにする、といった加工精度が求められる加工は困難であった。
仮に、両面ラップ装置を用いて4インチ以上の基板をラップ加工するとしても、基板のうねり、反り、及び厚みムラを低減させた基板を製造するためには、加工レートを比較的遅く設定(数μm/min程度)する必要があるため加工に時間がかかり、サファイア基板を製造する製造コストが高くなる問題が生じていた。
また、両面ラップ装置の定盤表面の平坦性を保つためには定盤表面のfacing作業を必要とするため、メンテナンス作業が非常に煩わしいものであった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、4インチ以上の大口径の基板において、基板のうねり度合いが低減されたサファイア基板及び基板のうねり度合いを低減する製造方法を提供することにある。
本発明に係るサファイア基板は、うねりを有する基板の片面に、該片面が凸面となるまでうねり度合いを低減させるうねり低減加工を施した後に、前記基板を基板保持部材に固定した状態で、前記基板の少なくともうねり低減加工を施した面を研削及び研磨加工することで得られたことを特徴とする。
また、本発明に係るサファイア基板の製造方法は、うねりを有する基板の片面に、該片面が凸面となるまでうねり度合いを低減させるうねり低減加工を施すうねり低減工程と、前記うねり低減工程後に、前記基板を基板保持部材に固定した状態で、前記基板の少なくとも前記うねり低減工程を施した面を研削及び研磨加工する研削・研磨工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
このような特定事項により、基板のうねり度合いを低減することができる。また、基板のうねり度合いが低減されているため、基板を基板保持部材に密着させて固定することができ、且つ、基板保持部材に基板を固定した後は、基板のうねりの影響を受けずに精度良く研削及び研磨加工を施すことができる。
上記のサファイア基板であって、前記うねり低減加工は、ウェットブラスト加工であることとする。
また、上記のサファイア基板製造方法であって、前記うねり低減工程は、ウェットブラスト加工であることとする。
このような特定事項により、従来技術とは異なり、両面ラップ加工を必要としないため、両面ラップ装置のラップ定盤の管理を必要とせず、装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
上記のサファイア基板の製造方法であって、前記うねり低減工程において、前記基板の反り量が100μm以下になるまでうねり低減加工を施すこととする。
このような特定事項により、基板の反り量が100μm以下になるまでうねり低減加工を施すことにより、基板のうねり度合いを確実に低減させることができるとともに、反り量が100μm以下であるため、次工程の研削工程において、基板を基板保持部材に確実に密着させることができる。
上記のサファイア基板であって、前記うねり低減加工により、前記基板のうねり量が4μm以下であることとする。
このような特定事項により、本発明によって製造されたサファイア基板上にIII−V族窒化物半導体を正常に成長させることができる。
本発明によれば、4インチ以上の大口径の基板において、基板のうねり度合いが低減されたサファイア基板及び基板のうねり度合いを低減する製造方法を提供することができる。
サファイアインゴットからスライスした直後の基板の断面図である。 本発明に係るサファイア基板の製造方法のウェットブラスト工程を示し、(a)はウェットブラスト工程の模式図、(b)はウェットブラスト加工を行っている様子を示す模式図である。 本発明に係るサファイア基板の製造方法のウェットブラスト工程後の基板の断面図である。 本発明に係るサファイア基板の製造方法の研削工程を示し、(a)は、研削装置に基板を取り付ける前の状態を示す断面図、(b)は、研削加工を行っている様子を示す断面図である。 本発明に係るサファイア基板の製造方法の貼付工程を示す断面図である。 本発明に係るサファイア基板の製造方法のラップ工程を示し、(a)は、ラップ装置の概略を示す平面図、(b)は、ラップ装置の概略を示す断面図である。 本発明に係るサファイア基板の製造方法のCMP工程を示し、(a)は、CMP装置の概略を示す平面図、(b)は、CMP装置の概略を示す断面図である。 本発明のサファイア基板の製造方法を示す製造フローである。 従来のサファイア基板の製造方法を示す製造フローである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、サファイアインゴットからスライスした直後の基板の断面図、図8は、本発明のサファイア基板の製造方法を示す製造フローである。
本実施形態に係るサファイア基板の製造方法は、うねりを有する基板10の片面に、片面が凸面となるまでうねり度合いを低減させるうねり低減加工を施すうねり低減工程と、うねり低減工程後に、基板10を基板保持部材(後述する吸着盤630及びセラミックプレート620)に固定した状態で、基板10の少なくともうねり低減工程を施した面を研削及び研磨加工する研削・研磨工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
本実施形態で使用される基板10は、サファイアインゴットからスライスされたものである。ここで、サファイアインゴットからスライスした直後の基板10の表面10A及び裏面10Bには複数の凸部11及び凹部12を有しており、この凸部11及び凹部12を有する基板を「うねりを有する基板」という(図1参照)。また、基板10の凸部11から凹部12までの高低差tを「うねり量」という。
本実施形態では、例えば6インチの基板10を使用し、サファイアインゴットからスライスされた直後の基板10は、厚み1450μm、うねり量の最大値は30μm以内とする。この基板10を用いたサファイア基板の製造方法について、以下、工程に沿って説明する。
・ウェットブラスト工程
まずウェットブラスト工程について説明する。図2は、本発明に係るサファイア基板の製造方法のウェットブラスト工程を示し、(a)はウェットブラスト工程の模式図、(b)はウェットブラスト加工を行っている様子を示す模式図、図3は、本発明に係るサファイア基板の製造方法のウェットブラスト工程後の基板の断面図である。
ウェットブラスト工程では、基板10の片面のみをウェットブラスト加工する。本実施形態では、基板10の表面10Aをウェットブラスト加工する。
ウェットブラスト加工に用いられるウェットブラスト装置500には、基板10を載置するステージ510と、ステージ510を一方向に移動させるステージ移動機構(不図示)と、ステージ510と対峙して配置され、ステージ510上に遊離砥粒と圧縮空気とが混合された遊離砥粒530を噴射するウェットブラストノズル520と、が備えられている。
ウェットブラストノズル520には、遊離砥粒が導入される遊離砥粒導入部521と、圧縮空気が導入される空気導入部522と、導入された遊離砥粒と圧縮空気とが混合される混合室523と、この混合室523から圧縮空気とともに送られてきた遊離砥粒530をステージ510の移動方向(図2(a)の矢符X方向)とステージ510と同一平面において直交する直線上に噴射するスリット状の噴射部524と、が備えられている。
本実施形態では、ウェットブラストノズル520は、基板10とのなす角度が90°として配置されているが、ウェットブラストノズル520と基板10とのなす角度はこの角度に限られない。
このウェットブラスト装置500を用いて、基板10の表面10Aのみウェットブラスト加工を施す(図2(b)参照)。基板10の表面10Aをウェットブラストノズル520に向けてウェットブラスト加工されるように、基板10をステージ510に載置し、ステージ移動機構を稼働させることによって、ステージ510が数mm/secの速度で移動する。これとともに、ウェットブラストノズル520から1MPaを超えない圧力で遊離砥粒530を基板10に向けて垂直に噴射する。基板10が載置されたステージ510が図2(a)の矢符X方向に移動することによって、基板10の表面10A全体に遊離砥粒530が噴射される結果、基板10の表面10A全体がウェットブラスト加工されることとなる。
ウェットブラスト加工では、加工レートを数μm/minの速度に設定する。加工レートは、ステージ510の移動速度に依存する。つまり、ステージ510の移動速度が遅いほど、基板10が遊離砥粒530に曝されている時間が長くなるため、加工量が多くなる。逆に、ステージ510の移動速度が速いほど、基板10が遊離砥粒530に曝されている時間が短くなるため、加工量が少なくなる。
ウェットブラスト工程において、基板10の表面10Aを5μm加工すると、ウェットブラスト加工による加工応力が基板10の表面10Aに生じるため、基板10の表面10A側に50μm反る(つまり、基板10の表面10Aが凸面となる。)。これとともに、加工応力により基板10のうねり度合いが低減され、本実施形態では、基板10のうねり量が4μmまで低減された(図3参照)。
なお、加工レート数μm/minとして数μmの加工とすると、基板10の表面10Aのウェットブラスト処理時間は数分である。よって、後述の研削工程の処理時間を加えても、従来の両面ラップ装置を用いた場合の両面ラップ時間に比べて、短時間で処理を行うことができるため、工程の短縮化を図ることができる。
また、ウェットブラスト加工は、従来技術と異なり、定盤の管理を必要としないため、メンテナンスを容易に行うことができる。
さらに、うねり度合いが低減された基板10においては、基板10の凸部11及び凹部12が低減されているため、真空吸着及びワックス接着によって後述する基板保持部材に基板10をより密着させて固定できることや、後工程において基板10のうねりの影響を受けずに精度の良い加工が可能となる。
なお、遊離砥粒530に使用される遊離砥粒は、基板10の平坦性を向上させるため、粒径が揃った遊離砥粒を用いることが望ましく、平均粒径数十から数百μmのアルミナが使用される。
・研削工程
次に研削工程について説明する。図4は、本発明に係るサファイア基板の製造方法の研削工程を示し、(a)は、研削装置に基板を取り付ける前の状態を示す断面図、(b)は、研削加工を行っている様子を示す断面図である。
研削工程では、少なくとも前述したウェットブラスト加工を施した面を研削するが、基板10の両面を研削しても構わない。本実施形態では、基板10の両面を研削加工する。
研削工程で用いられる研削装置600は、基板10が吸着載置されるセラミックプレート620と、セラミックプレート620と対峙し、基板10を研削する砥石610と、基板10とセラミックプレート620とを真空吸着させる真空吸着ポンプ650と、を備えている。そして、セラミックプレート620の表面には複数の孔(不図示)が形成されており、この孔は、ホース640を介して真空吸着ポンプ650に接続されている。なお、基板10を研削する砥石610は、ダイヤモンド砥石が好ましい。
本研削装置600を用いて、まず、基板10の表面10Aの研削加工を行う。基板10の裏面10Bを、基板10を保持する吸着盤630を介してセラミックプレート620に取り付ける。吸着盤630にも複数の孔(不図示)が形成されているため、真空吸着ポンプ650を稼働すると、セラミックプレート620の表面形状に沿うように基板10が変形されるとともに、基板10とセラミックプレート620とが吸着盤630を介して固定される。
基板10の裏面10Bがセラミックプレート620に吸着された状態で、基板10の表面10Aを、砥石610によって35μm研削する。基板10の表面10Aを研削した後、真空吸着ポンプ650を止め、基板10をひっくり返し、基板10の裏面10Bを、前述した方法と同様に60μm研削する。なお、基板の加工レートは数十μm/min程度とする。これは従来技術よりも数十倍速い加工レートである。
これにより、基板10の厚みは両面合計で95μm研削されることとなる。すなわち、研削工程終了時の基板10の厚みは1350μmとなる。また、基板10の厚みムラは、研削加工を施すことにより±2μm以下となり、研削工程前に比べて低減される。好ましくは基板10を100μm以上研削することにより、更に厚みムラを低減することができる。
ここで、本実施形態では、基板10の表面10Aの研削加工量(35μm)より基板10の裏面10Bの研削加工量(60μm)を多くしたため、研削加工応力の歪みは基板10の裏面10B側に生じることとなる。これにより、研削工程後は、基板10の裏面10B側へ5μm反る(基板10の表面10Aが凹面)こととなり、基板10の反り方向は逆転する。この効果により、更に基板に加工応力が加わり、基板10のうねり度合いを低減させることができる。
なお、本実施形態では、先に表面10Aを研削加工したが、裏面10Bを先に研削しても構わない。
また、本実施形態では、基板10を固定するために吸着盤630及びセラミックプレート620を用いたが、これに代えて、後述する貼付工程で使用する基板保持部材300を用いても構わない。
・貼付工程
次に貼付工程について説明する。図5は、本発明に係るサファイア基板の製造方法の貼付工程を示す断面図である。
貼付工程では、後述するラップ加工及びCMP研磨する基板10の面と逆側の面に、基板保持部材300を貼り付ける。本実施形態では、基板10の裏面10Bに基板保持部材300を貼り付ける。
基板保持部材300は、プレート310と、プレート310上に固定され、開口を有する保持部材320と、保持部材320の開口に収容され、プレート310に貼り付けられた吸着パッド330と、が含まれる。
基板10の裏面10Bに、吸着パッド330を貼り付けると共に、基板10の裏面10Bに接着剤であるワックスを用いて、保持部材320と基板10の裏面10Bとを貼り付ける。貼り付け時には基板10の表面10Aから圧力をかけるとよい。
これにより、プレート310を介して、基板10と基板保持部材300とが貼り付けられることとなる。なお、接着剤としては、例えばアクリル樹脂又はガラスエポキシ樹脂が挙げられる。また、プレート310としては、セラミックプレートが挙げられる。
以上、説明したように、基板10の裏面10Bには基板保持部材300が貼り付けられているので、後述するラップ工程で基板10をラップ加工する際に、基板10が定盤410方向に押しつけられても、基板保持部材300により基板10を保護することができる。
・ラップ工程
次にラップ工程について説明する。図6は、本発明に係るサファイア基板の製造方法のラップ工程を示し、(a)は、ラップ装置の概略を示す平面図、(b)はラップ装置の概略を示す断面図である。
ラップ工程では、少なくともウェットブラスト加工を施した面をラップ加工するが、基板10の両面をラップ加工しても構わない。本実施形態では、基板10の表面10Aをラップ加工する。
ラップ工程に用いられるラップ装置400には、基板10をラップ加工する定盤410と、定盤410と対峙するように基板10が取り付けられる取付具420と、ラップ加工時に使用する遊離砥粒が吐出されるノズル430と、取付具420の中心を回転軸、定盤410の中心を回転軸として、それぞれ独立して回転させるモータ(不図示)と、が備えられている。なお、定盤410には、銅または錫を含む比較的軟質な金属系の定盤が用いられる。
本ラップ装置400を用いて基板10のラップ加工を行う。取付具420に前述した基板保持部材300が貼り付けられた基板10を取り付けた後、取付具420が定盤410方向に加重されることによって、基板10の表面10Aが定盤410に押し当てられる。
この状態で、定盤410及び取付具420を互いに逆向きとなるように回転させると共に、ノズル430から遊離砥粒を吐出する。定盤410は、30rpmから80rpmまでの回転数で回転させることが好ましい。
遊離砥粒は、数μmの粒径であり、例えばダイヤモンドスラリーを用いる。その後、数十nmの粒径のシリカ粒子を用いて、軟質の発泡ウレタンまたはスエードタイプの研磨布で基板10の表面10Aを研磨する。
本ラップ工程において、前述した基板10の表面10Aを42μm加工し、ラップ工程終了時の基板10の厚みは1308μmとなる。
・CMP工程及び精密洗浄工程
次にCMP工程について説明する。図7は、本発明に係るサファイア基板の製造方法のCMP工程を示し、(a)は、CMP装置の概略を示す平面図、(b)はCMP装置の概略を示す断面図である。
CMP工程では、前述したラップ加工を行った後に、そのラップ加工を行った基板10の表面10AをCMP研磨する。
CMP工程に用いられるCMP装置450と前述したラップ装置400とは、遊離砥粒等の化学薬品を精密洗浄するための洗浄液が吐出される洗浄液ノズル460が備えられている点と、遊離砥粒に数十nmの粒径であるコロイダルシリカを用いる点と、が異なるだけであるから、以下、その相違点についてのみ説明し、同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
CMP研磨は、定盤410の回転軸及び取付具420の回転軸によって、定盤410と取付具420とを回転させると共に、ノズル430から遊離砥粒を吐出してCMP研磨を行う。本実施形態では、CMP工程において、基板10の表面10Aを8μmCMP研磨する。これにより、CMP工程終了時の基板10の厚みは1300μmとなる。
その後に、研磨屑(被研磨物や研磨パッド等の削れ屑)や遊離砥粒の凝集物などの異物の除去や、アルカリ性の化学薬品であるコロイダルシリカの洗浄を行うための洗浄液を洗浄液ノズル460から吐出しながら、基板10の表面10Aの精密洗浄を行う。精密洗浄工程後は基板10の表面10Aは、鏡面仕様となる。
精密洗浄後、基板保持部材300から基板10を取り外すことにより、基板のうねり度合いが低減されたサファイア基板を製造することができる。
なお、本実施形態により製造されたサファイア基板の厚みムラは、ラップ装置の定盤及びCMP装置の定盤の精度が±2μm以内であるため、±2μm以下とできる。
また、基板10の反りは、研削工程終了後から変わらず、サファイア基板の表面が凹面であり、その反り量は5μmである。
・アニール工程
また、CMP工程及び精密洗浄工程を行った後に、サファイア基板に熱処理を施すアニール工程を施すことが好ましい。
アニール工程では、前述した研削工程、ラップ工程、CMP工程によって基板10に生じた加工応力及び加工歪みを緩和する。具体的には、サファイア基板を高温炉(不図示)に入れ、1600℃の加熱温度で3時間保持する。
これにより、製造されたサファイア基板に熱処理を施すことにより、サファイア基板製造時の加工応力及び加工歪みを緩和することができるとともに、サファイア基板の反り量が4μmとなり、アニール工程前よりも反り量が低減した。
なお、上記したアニールの温度及びアニールの時間は一例に過ぎず、上記の例に限定するものではない。
なお、アニール工程は、CMP工程及び精密洗浄工程を施した後に限らず、ウェットブラスト工程、研削工程、貼付工程、ラップ工程のいずれの工程の後に施しても構わない。
また、各工程の後毎に複数回アニール工程を施しても構わない(例えば、研削工程後にアニール工程を施し、更にラップ工程後にアニール工程を施しても構わない。)。
次に、本発明のうねり低減工程(ウェットブラスト工程)の実施例及び比較例について説明する。本実施例では、口径が4インチ、うねり量が30μmの基板(厚み0.9mm)に対して、ウェットブラスト工程を施した。
[実施例]
基板10の表面10Aが凸面となり、その反り量が90μmになるまでウェットブラスト加工を施した結果、うねり低減効果はみられた。その後の研削工程において、基板10の裏面10B(凹面)を基板保持部材300にワックスを用いて取り付けたところ、問題なく基板10を基板保持部材300に密着させることができた。
[比較例]
基板10の表面10Aが凸面となり、その反り量が130μmになるまでウェットブラスト加工を施した結果、うねり低減効果はみられた。しかし、その後の研削工程において、基板10の裏面10B(凹面)を基板保持部材300にワックスを用いて取り付けたところ、基板の反り量が130μmと大きいため、基板10の中心部が反りの影響を受け、基板10を基板保持部材300に密着させることができなかった。
以上の結果から、基板10の反り量が100μm以上になると、次工程である研削工程において、基板10を基板保持部材300に密着させることができないため、ウェットブラスト工程では、基板10の反り量が100μm以下になるまでウェットブラスト加工を施すことが好ましい。
以上説明したとおり、本実施形態により製造されたサファイア基板はうねり度合いが低減されているため、その後、サファイア基板上にIII−V族窒化物半導体を結晶成長させたとしても、うねりの影響を受けず正常にIII−V族窒化物半導体をサファイア基板上に成長させることができる。
なお、上記に示した本発明の実施形態及び実施例はいずれも本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
10 基板
10A 主面
10B 裏面
400 ラップ装置
450 CMP装置
500 ウェットブラスト装置
600 研削装置

Claims (6)

  1. うねりを有する基板の片面に、該片面が凸面となるまでうねり度合いを低減させるうねり低減加工を施した後に、前記基板を基板保持部材に固定した状態で、前記基板の少なくともうねり低減加工を施した面を研削及び研磨加工することで得られたサファイア基板。
  2. 請求項1に記載のサファイア基板であって、
    前記うねり低減加工により、前記基板のうねり量が4μm以下であることを特徴とするサファイア基板。
  3. 請求項1又は2に記載のサファイア基板であって、
    前記うねり低減加工は、ウェットブラスト加工であることを特徴とするサファイア基板。
  4. サファイア基板の製造方法であって、
    うねりを有する基板の片面に、該片面が凸面となるまでうねり度合いを低減させるうねり低減加工を施すうねり低減工程と、
    前記うねり低減工程後に、前記基板を基板保持部材に固定した状態で、前記基板の少なくとも前記うねり低減工程を施した面を研削及び研磨加工する研削・研磨工程と、
    を少なくとも含むことを特徴とするサファイア基板の製造方法。
  5. 請求項4に記載のサファイア基板の製造方法であって、
    前記うねり低減工程は、ウェットブラスト加工であることを特徴とするサファイア基板の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載のサファイア基板の製造方法であって、
    前記うねり低減工程において、前記基板の反り量が100μm以下になるまでうねり低減加工を施すことを特徴とするサファイア基板の製造方法。
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