JP2010509189A - アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト - Google Patents

アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト Download PDF

Info

Publication number
JP2010509189A
JP2010509189A JP2009518245A JP2009518245A JP2010509189A JP 2010509189 A JP2010509189 A JP 2010509189A JP 2009518245 A JP2009518245 A JP 2009518245A JP 2009518245 A JP2009518245 A JP 2009518245A JP 2010509189 A JP2010509189 A JP 2010509189A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
independently selected
disease
alkyl
substituents independently
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009518245A
Other languages
English (en)
Inventor
マーティン シー. クラスビー,
サミュエル チャカラマニール,
アンドリュー スタンフォード,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck Sharp and Dohme Corp
Original Assignee
Schering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Schering Corp filed Critical Schering Corp
Publication of JP2010509189A publication Critical patent/JP2010509189A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/14Drugs for disorders of the nervous system for treating abnormal movements, e.g. chorea, dyskinesia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/14Drugs for disorders of the nervous system for treating abnormal movements, e.g. chorea, dyskinesia
    • A61P25/16Anti-Parkinson drugs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/18Antipsychotics, i.e. neuroleptics; Drugs for mania or schizophrenia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/24Antidepressants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis

Abstract

構造式(I)を有する化合物であって、式中、XおよびXが、H、アルキル、ハロ、‐CF、‐OCF、アルコキシ、‐OHおよび‐CNからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり、nが0、1または2であり、RおよびRがHまたはアルキルである、化合物、あるいはその医薬的に許容される塩を開示する。また、パーキンソン病などの中枢神経系疾患(CNS)疾患の治療における、単独での、あるいは他のCNS疾患の治療薬と組み合わせた、前記化合物の使用、ならびに前記化合物を含む医薬組成物、ならびに前記組み合わせの成分を含むキットも開示する。

Description

(背景)
本発明は、アデノシンA2aレセプターアンタゴニストと、中枢神経系疾患(具体的にはパーキンソン病)の治療における前記化合物の使用と、前記化合物を含む医薬組成物とに関する。
アデノシンは、多くの生理学的機能の内因性調節因子であることが知られている。心臓血管系のレベルにおいては、アデノシンは強力な血管拡張薬であり、心臓降圧薬である。中枢神経系では、アデノシンは沈静作用、不安緩解作用および抗てんかん作用を誘発し、呼吸器系では、アデノシンは気管支収縮を誘発する。また、腎臓レベルでは、二相性作用を発揮し、低濃度で血管収縮を、高用量で血管拡張を引き起こす。アデノシンは、脂肪細胞に対しては脂肪分解阻害剤として作用し、血小板に対しては抗凝集剤として作用する。
アデノシン作用は、Gタンパク質と結合するレセプターファミリーに属する種々の膜特異的レセプターとの相互作用によって媒介される。分子生物学の進歩とともに、生化学的研究や薬理学的研究によって、アデノシンレセプターの少なくとも4つのサブタイプ(A、A2a、A2bおよびA)の同定が可能となった。AおよびAが高親和性であり、酵素アデニル酸シクラーゼの活性を阻害し、A2aおよびA2bが低親和性であり、同酵素の活性を刺激する。また、アンタゴニストとしてA、A2a、A2bおよびAレセプターと相互作用することができるアデノシンの類似体も同定されている。
2aレセプターの選択的アンタゴニストは、副作用が低レベルであることから、薬理学的に興味深いアンタゴニストである。中枢神経系において、A2aアンタゴニストは抗うつ特性を有し、認知機能を刺激することができる。さらに、A2aレセプターは、運動の制御において重要であることが知られている基底核に高濃度で存在することが、データで示されている。そのため、A2aアンタゴニストは、パーキンソン病などの神経変性疾患、アルツハイマー病などの老人性痴呆、および器質因性の精神病に起因する運動障害を改善することができる。
いくつかのキサンチン関連化合物は、Aレセプターの選択的アンタゴニストであることが明らかにされており、キサンチンおよび非キサンチン化合物が、種々の程度のA2a対A選択性で高いA2a親和性を有することが明らかにされている。特定のイミダゾロ置換およびピラゾロ置換トリアゾロ‐ピリミジンアデノシンA2aレセプターアンタゴニストについては、例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3に既に開示されている。特定のピラゾロ置換トリアゾロ‐ピリミジンアデノシンA2aレセプターアンタゴニストについては、2001年5月24日出願の米国特許出願第09/207143号に開示されている。特定のイミダゾロ置換トリアゾロ‐ピリミジンアデノシンA2aレセプターアンタゴニストについては、2001年10月15日出願の米国仮出願第60/329,567号に開示されている。特許文献4には、抗うつ薬として特定のトリアゾロ‐トリアジンが開示されており、特許文献5および特許文献6には、アデノシンA2aレセプターアンタゴニストとして特定のトリアゾロ‐ピリミジンが開示されており、特許文献7には、アデノシンA2aレセプターアンタゴニストとして特定のトリアゾロピリジンが開示されている。
国際公開第95/01356号パンフレット 国際公開第97/05138号パンフレット 国際公開第98/52568号パンフレット 米国特許第5,565,460号明細書 欧州特許第0976753号明細書 国際公開第99/43678号パンフレット 国際公開第01/17999号パンフレット
(発明の要旨)
本発明は、以下の構造式Iで表される化合物であって:
Figure 2010509189
式中、
が、H、アルキル、ハロ、‐CF、‐OCF、アルコキシ、‐OHおよび‐CNからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり、
が、H、アルキル、ハロ、‐CF、‐OCF、アルコキシ、‐OHおよび‐CNからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり、
nが0、1または2であり、
RおよびRが、Hおよびアルキルからなる群から独立して選択される、
化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたは鏡像異性体に関する。
本発明の別の態様は、医薬的に許容される担体中に治療有効量の少なくとも1つの式Iの化合物を含む医薬組成物である。
本発明のさらに別の態様は、うつ病などの中枢神経系疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病、老人性痴呆または精神病などの認知症および神経変性疾患、ならびに脳卒中を治療する方法であって、このような治療を必要とする哺乳類に少なくとも1つの式Iの化合物を投与する手順を含む、方法である。
本発明はまた、注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥多動障害(ADHD)などの注意関連障害の治療にも関する。本発明はまた、錐体外路症候群(例えば、ジストニア、静座不能、偽パーキンソン症候群および遅発性ジスキネジア)の治療または予防、原発性(特発性)ジストニアの治療、ならびに三環系抗うつ薬、リチウムまたは鎮痙薬を使用した治療によりジストニアを示す患者、あるいはコカインを使用した患者のジストニアの治療または予防に関し、このような治療を必要とする哺乳類に少なくとも1つの式Iの化合物を投与する手順を含む。本発明はさらに、不穏下肢症候群(RLS)または睡眠時周期性四肢運動障害(PLMS)などの異常運動障害の治療に関し、前記治療を必要とする患者に治療有効量の少なくとも1つの式Iの化合物を投与する手順を含む。
具体的に、本発明は、パーキンソン病を治療する方法に関し、このような治療を必要とする哺乳類に少なくとも1つの式Iの化合物を投与する手順を含む。
本発明のさらに別の態様は、少なくとも1つの式Iの化合物と、パーキンソン病の治療に有用な1つ以上の薬剤(例えば、ドーパミン、ドーパミン作動薬、モノアミンオキシダーゼB型(MAO‐B)の阻害剤、DOPA脱炭酸酵素阻害剤(DCI)、カテコール‐O‐メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤、または(N‐メチル‐D‐アスパラギン酸)(NMDA)レセプターアンタゴニスト)との組み合わせを使用して、パーキンソン病を治療する方法である。また、医薬的に許容される担体中に、少なくとも1つの式Iの化合物とパーキンソン病の治療に有用であることが知られている1つ以上の薬剤とを含む医薬組成物も特許請求される。
本発明はまた、EPS、ジストニア、RLSまたはPLMSを治療する方法に関し、少なくとも1つの式Iの化合物と、RLSまたはPLMSの治療に有用な別の薬剤(例えば、レボドパ/カルビドパ、レボドパ/ベンセラジド、ドーパミン作動薬、ベンゾジアゼピン、オピオイド、鎮痙薬または鉄)との組み合わせを、このような治療を必要とする患者に投与する手順を含む。
本発明の組み合わせの投与を含む方法では、1つ以上の式Iの化合物と1つ以上の他の抗パーキンソン病薬とを個別の投与形態で同時または逐次的に投与することができる。同様に、1つ以上の式Iの化合物と、EPS、ジストニア、RLSまたはPLMSの治療に有用な1つ以上の他の薬剤も個別の投与形態で同時または逐次的に投与することができる。そのため、単一包装内の個別の容器に、パーキンソン病を治療するために組み合わせて使用するための医薬組成物を含むキットであって、1つの容器が、医薬的に許容される担体中に有効量の式Iの化合物を含む医薬組成物を含み、個別の容器内の1つ以上の医薬組成物がそれぞれ、パーキンソン病、EPS、ジストニア、RLSまたはPLMSの治療に有用な薬剤の有効量を医薬的に許容される担体中に含む、キットも特許請求される。
えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
以下の構造式Iで表される化合物であって:
Figure 2010509189

式中、
が、H、アルキル、ハロ、‐CF 、‐OCF 、アルコキシ、‐OHおよび‐CNからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり、
が、H、アルキル、ハロ、‐CF 、‐OCF 、アルコキシ、‐OHおよび‐CNからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり、
nが0、1または2であり、
RおよびR が、Hおよびアルキルからなる群から独立して選択される、
化合物、あるいはその医薬的に許容される塩。
(項目2)
nが1である、項目1に記載の化合物。
(項目3)
RおよびR がそれぞれHである、項目1に記載の化合物。
(項目4)
が、H、ハロ、アルキル、アルコキシおよび‐CF から独立して選択される1または2個の置換基である、項目1に記載の化合物。
(項目5)
が、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよび‐CF から独立して選択される1または2個の置換基である、項目4に記載の化合物。
(項目6)
が、H、ハロ、アルキル、アルコキシ、‐CF 、‐OCF および‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、項目1に記載の化合物。
(項目7)
が、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、‐CF 、‐OCF および‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、項目6に記載の化合物。
(項目8)
nが1であり、RおよびR がそれぞれHであり、X が、H、ハロ、アルキル、アルコキシおよび‐CF から独立して選択される1または2個の置換基であり、X が、H、ハロ、アルキル、アルコキシ、‐CF 、‐OCF および‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、項目1に記載の化合物。
(項目9)
が、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよび‐CF から独立して選択される1または2個の置換基であり、X が、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、‐CF 、‐OCF および‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、項目8に記載の化合物。
(項目10)
Figure 2010509189

からなる群から選択される、項目1に記載の化合物。
(項目11)
医薬的に許容される担体中に治療有効量の項目1の化合物を含む、医薬組成物。
(項目12)
中枢神経系疾患または脳卒中を治療する方法であって、このような治療を必要とする哺乳類に有効量の項目1の化合物を投与する手順を含む、方法。
(項目13)
うつ病、認知疾患または神経変性疾患を治療するための、項目12に記載の方法。
(項目14)
パーキンソン病、老人性痴呆、精神病、注意欠陥障害、錐体外路症候群、ジストニア、不穏下肢症候群、または睡眠時周期性四肢運動を治療するための、項目13に記載の方法。
(項目15)
医薬的に許容される担体中に、治療有効量の項目1の化合物とパーキンソン病の治療に有用な1〜3個の他の薬剤との組み合わせを含む、医薬組成物。
(項目16)
パーキンソン病を治療する方法であって、有効量の項目1の化合物とパーキンソン病の治療に有用な1〜3個の他の薬剤との組み合わせを、このような治療を必要とする哺乳類に投与する手順を含む、方法。
(項目17)
前記他の薬剤が、L‐DOPA、ドーパミン作動薬、MAO‐B阻害剤、DOPA脱炭酸酵素阻害剤、COMT阻害剤、およびNMDAレセプターアンタゴニストからなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目18)
単一包装内の個別の容器に、パーキンソン病を治療するために組み合わせて使用するための医薬組成物を含むキットであって、1つの容器が、医薬的に許容される担体中に有効量の項目1の化合物を含む医薬組成物を含み、個別の容器内の1つ以上の医薬組成物がそれぞれ、有効量のパーキンソン病の治療に有用な薬剤を医薬的に許容される担体中に含む、キット。
(詳細な説明)
上記式Iの化合物を参照すると、式Iの好ましい化合物は、nが1である化合物である。また、RおよびRがそれぞれHである式Iの化合物も好ましい。
は、好ましくは、H、ハロ、アルキル、アルコキシおよび‐CFから独立して選択される1または2個の置換基であり、より好ましくは、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよび‐CFから独立して選択される1または2個の置換基である。
は、好ましくは、H、ハロ、アルキル、アルコキシ、‐CF、‐OCFおよび‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基であり、より好ましくは、Xは、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、‐CF、‐OCFおよび‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である。
好ましい化合物は、以下に示す実施例2、8、12、13および31の化合物である。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、直鎖または分枝鎖である場合があり、鎖中に約1個〜約6個の炭素原子を含む、脂肪族炭化水素基を意味する。分枝鎖とは、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つ以上の低級アルキル基がアルキル直鎖に結合することを意味する。適切なアルキル基の非限定的な例には、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、t‐ブチルおよびn‐ペンチルが含まれる。
アルコキシとは、アルキル基が既述の通りであるアルキル‐O‐基を意味する。適切なアルコキシ基の非限定的な例には、メトキシ、エトキシ、n‐プロポキシ、イソプロポキシおよびn‐ブトキシが含まれる。親部分への結合は、エーテル酸素を介する。
ハロとは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
「置換(される)」という用語は、現在の状況下の指定原子の正常な原子価を超えることがなく、置換によって安定した化合物がもたらされるという条件で、指定原子上の1つ以上の水素が、所定の基から選択した基に置き換えられることを意味する。置換基および/または変数の組み合わせは、このような組み合わせによって安定した化合物がもたらされる場合にのみ許容される。「安定した化合物」または「安定した構造」とは、反応混合物からの有用な純度での単離と効果的な治療剤への配合に耐えるほど十分に堅固な化合物を意味する。
「場合により置換される」という用語は、特定の基、ラジカルまたは部分との場合による置換を意味する。
化合物に関する「精製される」、「精製形態で」または「単離精製形態で」という用語は、合成プロセス(例えば、反応混合物)または天然供給源またはこれらの組み合わせから単離された後の前記化合物の物理的状態を指す。したがって、化合物に関する「精製される」、「精製形態で」または「単離精製形態で」という用語は、本明細書に記載のまたは当業者に周知の1つ以上の精製プロセス(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)から、本明細書に記載のまたは当業者に周知の標準的な分析法によって特性決定され得るほど十分な純度にて得た後の前記化合物の物理的状態を指す。
また、本明細書の本文、スキーム、実施例および表において原子価が満たされていないいずれの炭素もヘテロ原子も、原子価を満たすのに十分な数の水素原子を有すると想定されることに留意する必要がある。
化合物中の官能基が「保護される」と称される場合、これは、化合物が反応に供される際に、保護された位置で好ましくない副反応を除外するために、前記基が改変された形態にあることを意味する。適切な保護基は、当業者により認識されるとともに、例えば、T.W.Greene et al.,Protective Groups in Organic Synthesis(1991),Wiley,New Yorkなどの標準的なテキストを参照することにより認識されるであろう。
いずれかの変数(例えば、Xなど)が、いずれかの構成成分または式I中で複数回発生する場合、各発生における前記変数の定義は、その他あらゆる発生における前記定数の定義から独立している。
本明細書で使用される「組成物」という用語は、特定量の特定成分を含む生成物、ならびに特定量の特定成分の組み合わせから直接的または間接的に生じる生成物を包含するものとして意図される。
また、本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物も本明細書で企図される。プロドラッグの考察については、T.Higuchi and V.Stella,Pro‐drugs as Novel Delivery Systems(1987)14 of the A.C.S.Symposium Series、およびBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche,ed.,American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに示されている。「プロドラッグ」という用語は、in vivoにて変換されて、式(I)の化合物またはその化合物の医薬的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物をもたらす化合物(例えば、薬物前駆物質)を意味する。この変換は、例えば血液中での加水分解などのさまざまな機序(例えば、代謝プロセスまたは化学プロセス)によって生じる場合がある。プロドラッグの使用の考察については、T.Higuchi and W.Stella,“Pro‐drugs as Novel Delivery Systems”,Vol.14 of the A.C.S.Symposium Series、およびBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987に示されている。
例えば、式(I)の化合物、または前記化合物の医薬的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物がカルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、酸基の水素原子を、例えば、(C‐C)アルキル、(C‐C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1‐(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1‐メチル‐1‐(アルカノイルオキシ)‐エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1‐(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1‐メチル‐1‐(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN‐(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1‐(N‐(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3‐フタリジル、4‐クロトノラクトニル、ガンマ‐ブチロラクトン‐4‐イル、ジ‐N,N−(C‐C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(例えば、β‐ジメチルアミノエチル)、カルバモイル‐(C−C)アルキル、N,N−ジ‐(C‐C)アルキルカルバモイル‐(C−C)アルキル、およびピペリジノ(C−C)アルキル、ピロリジノ(C−C)アルキルまたはモルホリノ(C−C)アルキルなどの基と置換することによって形成されるエステルを含むことができる。
同様に、式(I)の化合物がアルコール官能基を含有する場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を、例えば、(C‐C)アルカノイルオキシメチル、1‐((C‐C)アルカノイルオキシ)エチル、1‐メチル‐1‐((C‐C)アルカノイルオキシ)エチル、(C‐C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N‐(C‐C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C‐C)アルカノイル、α‐アミノ(C‐C)アルカニル、アリールアシルおよびα‐アミノアシル、またはα‐アミノアシル‐α‐アミノアシル(各α‐アミノアシル基は、天然のL‐アミノ酸、P(O)(OH)、‐P(O)(O(C‐C)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール型の水酸基の除去により生じるラジカル)から独立して選択される)などの基と置換することによって形成することができる。
式(I)の化合物がアミン官能基を組み込む場合、プロドラッグは、アミン基中の水素原子を、例えば、R‐カルボニル、RO‐カルボニル、NRR’‐カルボニル(式中、RおよびR’はそれぞれ独立して、(C‐C10)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、ベンジルであるか、あるいはR‐カルボニルは、天然のα‐アミノアシルまたは天然のβ‐アミノアシルである)、‐C(OH)C(O)OY(式中、Yは、H、(C‐C)アルキルまたはベンジルである)、‐C(OY)Y(式中、Yは(C‐C)アルキルであり、Yは、(C‐C)アルキル、カルボキシ(C‐C)アルキル、アミノ(C‐C)アルキル、またはモノ‐N‐もしくはジ‐N,N‐(C‐C)アルキルアミノアルキルである)、‐C(Y)Y(式中、YはHまたはメチルであり、Yは、モノ‐N‐もしくはジ‐N,N‐(C‐C)アルキルアミノモルホリノ、ピペリジン‐1‐イルまたはピロリジン‐1‐イルである)などの基と置換することによって形成することができる。
本発明の1つ以上の化合物は、非溶媒和型、ならびに水、エタノールなどの医薬的に許容される溶媒を有する溶媒和型で存在する場合があり、本発明は溶媒和型と非溶媒和型の両方を包含するものとして意図される。「溶媒和物」とは、本発明の化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合は、種々の程度のイオン結合および共有結合(水素結合を含む)を伴う。場合によっては、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶固体の結晶格子に組み込まれる場合に、溶媒和物を単離することができるであろう。「溶媒和物」は、溶液相溶媒和物と単離可能な溶媒和物の両方を包含する。適切な溶媒和物の非制限的な例には、エタノレート、メタノレートなどが含まれる。「水和物」とは、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
本発明の1つ以上の化合物は、場合により溶媒和物に変換される場合がある。溶媒和物の調製は公知である。したがって、例えば、M.Caira et al.,J.Pharmaceutical Sci.,93(3),601‐611(2004)は、酢酸エチル中で、ならびに水からの抗真菌性フルコナゾールの溶媒和物の調製を記載している。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製については、E.C.van Tonder et al.,AAPS PharmSciTech.,5(1),article 12(2004)、およびA.L.Bingham et al.,Chem.Commun.,603‐604(2001)に記載されている。典型的な非限定的プロセスは、本発明の化合物を所望の量の所望の溶媒(有機溶媒または水またはこれらの混合物)に周囲温度よりも高い温度で溶解させる手順と、結晶を形成するのに十分な速度でこの溶液を冷却した後、結晶を標準的な方法で単離する手順とを含む。例えば、I.R.分光法などの分析法によって、溶媒(または水)が溶媒和物(または水和物)として結晶中に存在することが示される。
「有効量」または「治療有効量」は、上記疾病を阻害し、それによって所望の治療作用、改善作用、抑制作用または予防作用をもたらすのに有効な本発明の化合物または組成物の量を表すものとして意図される。
式Iの化合物は、本発明の適用範囲内にも含まれる塩を形成することができる。本明細書における式Iの化合物の言及は、特に記載がない限り、前記化合物の塩の言及を包含するものとして理解される。本明細書で使用される「塩」という用語は、無機塩基および/または有機塩基を用いて形成される酸性塩、ならびに無機酸および/または有機酸を用いて形成される塩基性塩を示す。さらに、式Iの化合物が塩基性部分と酸性部分の両方を含有する場合、両性イオン(「分子内塩」)が形成される場合があり、本明細書で使用される「塩」という用語の範囲内に包含される。医薬的に許容される(すなわち、無毒性で、生理学的に許容される)塩が好ましいが、他の塩も有用である。式Iの化合物の塩は、例えば、式Iの化合物を、ある量(例えば、等量)の酸または塩基と、塩が析出するような媒体中で、または水性媒体中で反応させ、続いて凍結乾燥させることによって形成される場合がある。
典型的な酸付加塩には、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素塩、ヨウ化水素塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、蓚酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩としても知られる)などが含まれる。さらに、塩基性医薬化合物から医薬的に有用な塩の形成に適切であると一般的に考えられる酸については、例えば、P.Stahl et al.,Camille G.(eds.)Handbook of Pharmaceutical Salts,Properties,Selection and Use.(2002)Zurich:Wiley‐VCH;S.Berge et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1‐19;P.Gould,International J.of Pharmaceutics(1986)33 201‐217;Anderson et al.,The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New York;およびThe Orange Book(Food & Drug Administration,Washington,D.C.,そのウェブサイト上)に考察されている。これらの開示内容は、これらの参考として本明細書で援用される。
塩基性塩の例には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、リチウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、有機塩基(例えば、有機アミン)を有する塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン、t‐ブチルアミン)、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン)を有する塩が含まれる。塩基性窒素含有基は、低級ハロゲン化アルキル(例えば、塩化メチル、塩化エチルおよび塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチルおよび臭化ブチル、ならびにヨウ化メチル、ヨウ化エチルおよびヨウ化ブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、および硫酸ジブチル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化デシル、塩化ラウリルおよび塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリルおよび臭化ステアリル、ならびにヨウ化デシル、ヨウ化ラウリルおよびヨウ化ステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)などの物質により四級化される場合がある。
このような酸性塩および塩基性塩のすべては、本発明の範囲内に含まれる医薬的に許容される塩であることが意図され、このような酸性塩および塩基性塩はすべて、本発明における対応する化合物の遊離型と同等であると考えられる。
本化合物の医薬的に許容されるエステルには、以下の群を含む:(1)水酸基のエステル化によって得られるカルボン酸エステルであって、エステル基のカルボン酸部分の非カルボニル部分が、直鎖または分枝鎖アルキル(例えば、アセチル、n‐プロピル、t‐ブチルまたはn‐ブチル)、アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル)、アリール(例えば、場合によりハロゲン、C1‐4アルキルもしくはC1‐4アルコキシまたはアミノで置換されるフェニル)から選択される、カルボン酸エステル、(2)アルキルスルホニルまたはアラルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル)などのスルホン酸エステル、(3)アミノ酸エステル(例えば、L‐バリルまたはL‐イソロイシル)、(4)ホスホン酸エステル、および(5)モノリン酸エステル、ジリン酸エステルまたはトリリン酸エステル。リン酸エステルは、例えば、C1‐20アルコールまたはその反応性誘導体によって、または2,3‐ジ(C6‐24)アシルグリセロールによってさらにエステル化される場合がある。
式(I)の化合物は、不斉中心またはキラル中心を含有し、そのため、種々の立体異性体型で存在する場合がある。ラセミ混合物を含めた、式(I)の化合物ならびにこれらの混合物の立体異性体型はすべて、本発明の一部を形成することが意図される。さらに、本発明は、すべての幾何異性体および位置異性体を包含する。例えば、式(I)の化合物が二重結合または縮合環を組み込む場合は、シス型およびトランス型の両方ならびにこれらの混合物が本発明の範囲内に包含される。
ジアステレオマー混合物は、例えばクロマトグラフィーおよび/または分別結晶などの当業者に周知の方法により、それらの物理化学的相違に基づいて、個別のジアステレオマーに分離することができる。鏡像異性体は、適切な光学活性化合物(例えば、キラルアルコールまたはモッシャーの酸塩化物などのキラル補助剤)との反応によって鏡像異性体混合物をジアステレオマー混合物に変換して、ジアステレオマーを分離し、個別のジアステレオマーを対応する純粋な鏡像異性体に変換(例えば、加水分解)することにより分離することができる。また、式(I)の化合物のいくつかは、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)である場合があり、本発明の一部と考えられる。鏡像異性体はまた、キラルHPLCカラムを使用して分離することもできる。
式(I)の化合物は、種々の互変異性体型で存在する場合があり、このようなすべての型が本発明の範囲内に包含される。また、例えば、化合物のすべてのケト‐エノール型およびイミン‐エナミン型も本発明に包含される。
鏡像異性体型(不斉炭素の非存在下でも存在する場合がある)、回転異性体型、アトロプ異性体およびジアステレオマーを含めた、種々の置換基上の不斉炭素により存在する場合がある立体異性体などの、本化合物(前記化合物の塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの塩、溶媒和物およびエステルの立体異性体を含む)のすべての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)は、位置異性体(例えば、4‐ピリジルおよび3‐ピリジル)と同様に、本発明の範囲内に含まれると考えられる(例えば、式(I)の化合物が二重結合または縮合環を組み込む場合は、シス型およびトランス型の両方ならびにこれらの混合物が、本発明の範囲内に包含される)。
本発明の化合物の個別の立体異性体は、例えば、他の異性体を実質的に含まない場合もあれば、あるいは、例えば、ラセミ混合物として、あるいはその他すべての立体異性体またはその他の選択された立体異性体とともに混合される場合もある。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsに規定されるようなS配置またはR配置を有することができる。「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」などの用語の使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ混合物またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグに等しく適用されるもことが意図される。
本発明はまた、1つ以上の原子が、通常天然で見出される原子質量数または質量数と異なる原子質量数または質量数を有する原子で置換されることを除けば、本明細書に列挙する化合物と同一の本発明の同位体標識化合物も包含する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例には、それぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が含まれる。
式(I)の特定の同位体標識化合物(例えば、Hおよび14Cで標識したもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化(すなわち、H)同位体および炭素‐14(すなわち、14C)同位体は、調製のしやすさと検出能から特に好ましい。さらに、重水素(すなわち、H)などの重い同位体との置換は、高い代謝安定性による特定の治療上の利点(例えば、in vivo半減期の延長や、投薬条件の緩和)をもたらすことから、状況によっては好ましい場合がある。式(I)の同位体標識化合物は一般的に、本明細書中の以下のスキームおよび/または実施例に開示する手順と同様の手順に従って、非同位体標識試薬を適切な同位体標識試薬で置換することにより調製することができる。
式Iの化合物、ならびに式Iの化合物の塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグの多形型は、本発明に包含されるものとして意図される。
「患者」はヒトおよび動物の両方を包含する。
「哺乳類」とは、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
例えば、
Figure 2010509189
などの環構造に引いた線は、図示した線(結合)が、置換可能な環の炭素原子のいずれかと結合する場合があることを示す。
当該技術分野で周知の通り、結合の末端にいかなる部分も描かれていない特定の原子から引いた結合は、特に記載がない限り、当該結合を介して原子に結合するメチル基を示す。例えば、
Figure 2010509189
は、
Figure 2010509189
を表す。
式Iの化合物は、当該技術分野で既知の一般的な方法により調製される。好ましくは、式Iの化合物は、以下の反応スキームで示す方法により調製される。以下のスキームおよび実施例では、以下の略語を使用する。
AcOH(酢酸)
Boc(tert‐ブトキシカルボニル)
DMSO(d‐ジメチルスルホキシド)
DIPEA(ジイソプロピルエチルアミン)
Dioxane(1,4‐ジオキサン)
EtOAc(酢酸エチル)
EtOH(エタノール)
Ether(ジエチルエーテル)
KOCN(シアン酸カリウム)
LCMS(液体クロマトグラフィー質量分析)
MeCN(アセトニトリル)
MeOH(メタノール)
室温、rt.(約25℃)
SiO(フラッシュクロマトグラフィー用シリカゲル)
TEA(トリエチルアミン)
TLC(薄層クロマトグラフィー)
THF(テトラヒドロフラン)
NMRデータを示す場合、Hスペクトルは、Varian Gemini‐400BBまたはMercury‐400BBのいずれかで得たものであり、MeSiからの低磁場のppm(100万分の1部)、陽子数、多重度(s=一重項、d=二重項、t=三重項、m=多重項、br.=ブロード)、および結合定数(Hz)として記録する。LCMSデータを示す場合は、Applied Biosystems API‐100質量分析計およびShimadzu SCL‐10A LCカラム(Altech platinum C18、3ミクロン、33mm×7mm(内径)、勾配の流れ:0分:10%MeCN、5分:95%MeCN、7分:95%MeCN、7.5分:10%MeCN、9分:停止)を使用して分析を行った。観察された親イオンを示す。
一般的に、本発明の化合物は、1型の二塩化物と2型のヒドラジンとを混合することにより合成することができる。次に、3型の中間体をホスゲンで処理して、4型の環状化合物を形成した後、これをマイクロ波条件下でアンモニア処理することにより目標の実施例5に変換する(スキーム1)。
Figure 2010509189
同様に、6型および7型の化合物を、それぞれフェニルヒドラジン8とフェネチルヒドラジン9から作成する(スキーム2)。
Figure 2010509189
二塩化物1は、KOCNまたは尿素と縮合した後POClで処理することにより、2段階で10型のアントラニル酸から得られる(スキーム3)。
Figure 2010509189
ヒドラジン2は、ハロゲン化物をカルバジン酸tert‐ブチルで置換し、Boc保護基をHClで除去することにより、2段階で12型の臭化ベンジルまたは13型の塩化ベンジルから容易に得られる(スキーム4)。
Figure 2010509189
調製例
調製例1:
Figure 2010509189
4‐フルオロベンジルクロライド(0.9mL、0.0076mol)をEtOH(10mL)中のカルバジン酸tert‐ブチル(4g、4当量)に添加した。DIPEA(1.25mL、1当量)を添加し、その混合物を60℃にて3時間加熱した。室温に冷却した後、混合物をEtOAcで希釈し、NHCl(飽和)およびNaHCO(飽和)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濃縮して油を得た。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の0〜20%EtOAc)による精製で、650mgの残渣を得て、これを1,4‐ジオキサン/水(7mL/0.7mL)に溶解し、ジオキサン中の4M HCl(7mL)で処理した。5時間後、エーテルを添加し、得られた沈殿物を収集して、451mgの標題化合物を得た。
Figure 2010509189
調製例1の手順と同様の手順を使用して、以下の調製例を適切な出発材料から合成した。
Figure 2010509189
調製例9:
Figure 2010509189
3‐フルオロベンジルブロマイド(0.93mL、0.0076mol)をEtOH(10mL)中のカルバジン酸tert‐ブチル(4g、4当量)に添加し、混合物を60℃にて40分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をEtOAcで希釈し、NHCl(飽和)およびNaHCO(飽和)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濃縮して油を得た。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の0〜20%EtOAc)による精製で、1.07gの残渣を得て、これを1,4‐ジオキサン/水(13.6mL/1.4mL)に溶解し、ジオキサン中の4M HCl(13.6mL)で処理した。5時間後、混合物を残渣に濃縮し、EtOAcを添加し、得られた固体をろ過により収集して、600mgの標題化合物を得た。
Figure 2010509189
上に概説した調製例9の手順と同様の手順を使用して、以下の調製例を適切な出発材料から合成した。
Figure 2010509189
Figure 2010509189
調製例29:
Figure 2010509189
ベンゾイレン尿素(40g、0.25mol)をPOCl(200mL)に溶解し、N,N‐ジメチルアニリン(13.2mL、0.113mol)を添加して、その混合物を130℃にて5時間加熱した。次に、その混合物を室温に冷却し、氷に添加して、室温にて一晩静置した後、混合物をろ過して、固体を得て、これをカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、14.5gの標題化合物29を得た。
Figure 2010509189
調製例30:
Figure 2010509189
3‐フルオロアントラニル酸(3g、0.019mol)を水/AcOH(107mL/1.18mL)に懸濁させた。水(11mL)中のKCON(2g、1.3当量)を35℃にて滴下した。添加が終了したら、混合物を35℃にて3時間加熱した。その混合物を0℃に冷却し、温度を40℃以下に維持しながらNaOH(40g)を添加した。得られた固体を収集し、熱水に溶解し、pH3に酸性化し、1.5g(0.0083mol)の固体をろ過により収集した。その固体をPOCl(9mL)に溶解し、N,N‐ジメチルアニリン(0.65mL、0.0051mol)を添加し、その混合物を130℃にて5時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却し、氷に添加して、得られた固体を収集して標題化合物30を得た。
Figure 2010509189
上に概説した調製例30の手順と同様の手順を使用して、以下の調製例を適切なアントラニル酸から合成した。
Figure 2010509189
Figure 2010509189
調製例42:
Figure 2010509189
6‐トリフルオロメチルアントラニル酸(1.485g、0.00724mol)および尿素(1.8g、4.1当量)をともに210℃にて15分間加熱し、室温に冷却した後、残渣を2Nの熱NaOHに溶かし、0℃に冷却して、pH3に酸性化した。得られた固体をPOCl(9mL)に懸濁させ、N,N‐ジメチルアニリン(0.38mL)で処理した後、135℃にて5時間加熱した。その混合物を氷上に注ぎ、固体を収集して、798mgの標題化合物42を得た。
Figure 2010509189
調製例43:
Figure 2010509189
上に概説した調製例42の手順と同様の手順を使用して、調製例43を適切な出発材料から合成した。
Figure 2010509189
(実施例1)
Figure 2010509189
手順1:
Figure 2010509189
化合物P29(200mg、0.001mol)および化合物P7(291mg、1.1当量)をTHF(8mL)に溶解し、DIPEA(0.88mL、5当量)を添加して、混合物を2時間攪拌した。NHCl(飽和)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した後、抽出物を乾燥(MgSO)させて、濃縮した。残渣をエーテルで処理し、得られた300mgの固体をろ過により収集した(MH=355.2)。
手順2:
Figure 2010509189
手順1の生成物(300mg、0.00085mol)をTHF(12mL)に溶解し、DIPEA(0.227mL、1.5当量)、次いでホスゲン(トルエン中の20%溶液0.68mL)を添加した。30分間攪拌した後、NHCl(飽和)を添加し、混合物をCHClで抽出した後、乾燥(MgSO)させて、濃縮した。残渣をEtOAcで処理し、得られた288mgの固体をろ過により収集した(MH=379.2)。
手順3:
手順2の生成物(100mg、0.000264mol)をEtOH(4mL)に懸濁させ、EtOH中の2M NH(0.46mL、3.3当量)を添加した。その混合物をマイクロ波により80℃にて20分間加熱した。室温に冷却した後、固体を収集して、74mgの標題化合物を得た(実施例1)。LCMS MH=360.2。
上に概説した実施例1の手順と同様の手順を使用して、以下の実施例を適切な出発材料から調製した。
Figure 2010509189
Figure 2010509189
Figure 2010509189
Figure 2010509189
Figure 2010509189
Figure 2010509189
Figure 2010509189
Figure 2010509189
本発明の化合物は、アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト活性を有することから、うつ病、認知機能障害および神経変性疾患(例えば、パーキンソン病)、老人性痴呆(例えば、アルツハイマー病)、精神病、注意欠陥障害、EPS、ジストニア、RLS、およびPLMSの治療に有用である。具体的には、本発明の化合物は、パーキンソン病などの神経変性疾患に起因する運動障害を改善することができる。
パーキンソン病の治療に有用であることが知られており、式Iの化合物と組み合わせて投与することができる他の薬剤には、L‐DOPA、ドーパミン作動薬(例えば、キンピロール(quinpirole)、ロピニロール、プラミペキソール、ペルゴリドおよびブロモクリプチン)、MAO‐B阻害剤(例えば、デプレニルおよびセレギリン)、DOPA脱炭酸酵素阻害剤(例えば、カルビドパおよびベンセラジド)、COMT阻害剤(例えば、トルカポンおよびエンタカポン)、およびNMDAレセプターアンタゴニスト(例えば、アマンタジン)が含まれる。アマンタジンは、L‐DOPAにより誘導されるジスキネジアを抑制するために、L‐DOPA治療薬の添加剤として使用される。
本発明のアデノシンA2aアンタゴニストはまた、EPSを引き起こすことが知られている抗精神病薬とジストニアを引き起こすことが知られている三環系抗うつ薬とともに同時に投与することもできる。
アデノシンA2aレセプターアンタゴニストで治療するEPSを引き起こし、アデノシンA2aレセプターアンタゴニストと組み合わせて使用する抗精神病薬には、定型抗精神病薬および非定形抗精神病薬が含まれる。定型抗精神病薬には、ロキサピン、ハロペリドール、クロルプロマジン、プロクロルペラジン、およびチオチキセンが含まれる。非定形抗精神病薬には、クロザピン、オランザピン、ロキサピン、クエチアピン、ジプラシドン、およびリスペリドンが含まれる。
アデノシンA2aレセプターアンタゴニストで治療するジストニアを引き起こす三環系抗うつ薬には、ペルフェナジン、アミトリプチリン、デシプラミン、ドキセピン、トリミプラミン、およびプロトリプチリンが含まれる。ジストニアを引き起こす場合があるが、ERLSまたはPLMSの治療に有用である場合もある鎮痙薬には、フェニトイン、カルバマゼピン、およびガバペンチンが含まれる。
RLSおよびPLMSの治療に有用なドーパミン作動薬には、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、フェノルドパム、およびカベルゴリンが含まれる。
PRLSおよびPLMSの治療に有用なオピオイドには、コデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、プロポキシフェン、およびトラマドールが含まれる。
PRLSおよびPLMSの治療に有用なベンゾジアゼピンには、クロナゼパム、トリアゾラム、およびテマゼパムが含まれる。
抗精神病薬、三環系抗うつ薬、鎮痙薬、ドーパミン作動薬、オピオイド、およびベンゾジアゼピンは、市販されており、文献(例えば、The Physicians’ Desk Reference(Montvale: Medical Economics Co.,Inc.,2001))に記載されている。
その他1〜3個の薬剤を、好ましくは1つの式Iの化合物と組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物の薬理活性を以下のin vitroアッセイとin vivoアッセイで判定して、A2aレセプター活性を測定した。
(ヒトアデノシンA2aおよびAレセプター競合結合アッセイプロトコル)
膜の供給源:A2a:ヒトA2aアデノシンレセプター膜、カタログ番号RB−HA2a,Receptor Biology,Inc.,Beltsville,MD。膜希釈緩衝液(以下を参照のこと)中で17μg/100μlまで希釈する。
アッセイ緩衝液:
膜希釈緩衝液:Dulbeccoのリン酸緩衝化生理食塩水(Gibco/BRL)+10mM MgCl
化合物希釈緩衝液:1.6mg/mlのメチルセルロースおよび16%のDMSOを補充した、Dulbeccoのリン酸緩衝化生理食塩水(Gibco/BRL)+10mM MgCl。毎日新しく調製する。
リガンド:A2a:[3H]−SCH 58261,カスタム合成,AmershamPharmacia Biotech,Piscataway,NJ。ストックを、膜希釈緩衝液中1nMで調製する。最終アッセイ濃度は0.5nMである。
:[3H]−DPCPX,AmershamPharmacia Biotech,Piscataway,NJ。ストックを、膜希釈緩衝液中2nMで調製する。最終アッセイ濃度は1nMである。
非特異的結合:
2a:非特異的結合を決定するために、100nMのCGS 15923(RBI,Natick,MA)を加える。実験に使用するストック(working stock)を、化合物希釈緩衝液中400nMで調製する。
:非特異的結合を決定するために、100μMのNECA(RBI,Natick,MA)を加える。実験に使用するストックを、化合物希釈緩衝液中400μMで調製する。
化合物の希釈:
100% DMSO中に1mMの化合物のストック溶液を調製する。化合物希釈緩衝液中で希釈する。3μM〜30pMの範囲の10の濃度で試験する。化合物希釈緩衝液中、実験に使用する溶液(working solution)を最終濃度の4倍の濃度で調製する。
アッセイの手順:
深底の96ウェルプレートにおいてアッセイを行う。総アッセイ容量は200μlである。50μlの化合物希釈緩衝液(総リガンド結合)、または50μlのCGS 15923の実験に使用する溶液(A2aの非特異的結合)、または50μlのNECAの実験に使用する溶液(Aの非特異的結合)、または50μlの薬物の実験に使用する溶液を加える。50μlのリガンドストック(A2aについて[3H]−SCH 58261、Aについて[3H]−DPCPX)を加える。100μlの希釈した、適切なレセプターを含む膜を加える。混合する。室温で90分間インキュベートする。Brandel細胞回収具を用いて、Packard GF/Bフィルタープレート上で回収する。45μlのMicroscint 20(Packard)を加え、そして、Packard TopCount Microscintillation Counterを用いて計数する。繰り返し曲線フィッティングプログラム(iterative curve fitting program)(Excel)を用いて、置換曲線(displacement curve)にフィットさせることによって、IC50値を決定する。Cheng−Prusoffの式を用いて、Ki値を決定する。
(ラットにおけるハロペリドール誘発性のカタレプシー)
体重175〜200gの雄性Sprague−Dawleyラット(Charles River,Calco,Italy)を使用する。垂直方向のグリッド試験(vertical grid test)において動物を試験する90分前に、ドパミンレセプターアンタゴニストであるハロペリドールの皮下投与(1mg/kg、皮下)により、カタレプシーの状態を誘発する。この試験のために、卓上台に対して約70°の角度で置いた25×43のプレキシガラス(plexiglas)ケージのワイヤーメッシュカバーの上に、ラットを置く。このラットを、4本全ての脚が外転し、そして、伸長された状態(「カエルの姿勢」)でグリッドの上に置く。このような不自然な姿勢を使用することは、カタレプシーについてのこの試験の特異性に必須である。足を置いてから一本の足を最初に完全に引っ込めるまでの時間間隔(急襲潜伏時間(descent latency))を、最大120秒間測定する。
評価下の選択的A2Aアデノシンアンタゴニストを1mg/kgと30mg/kgとの間の範囲の用量で、動物をスコア付けする1時間前および4時間前に経口投与する。また、評価下の選択的A2Aアデノシンアンタゴニストを1mg/kgと30mg/kgとの間の範囲の用量で、動物をスコア付けする1時間前および4時間前に皮下投与する。
ラットにおける中央前脳束の6‐OHDA損傷
体重275〜300gの成体雄性Sprague−Dowleyラット(Charles River,Calco,Como,Italy)を全ての実験で使用する。ラットを1つのケージ当たり4つのグループで飼育し、餌および水の入手は自由であり、そして制御された温度および12時間の明/暗サイクル下で飼育する。手術前日には、これらのラットに一晩餌を与えず、水は適宜与える。
中央前脳束の片側性6−ヒドロキシドパミン(6−OHDA)損傷を、Ungerstedtら(Brain Research,1971,6−OHDAおよびCathecolamine Neurons,North Holland,Amsterdam,101−127)に記載の方法(僅かな変更を伴なう)に従って実施する。簡単には、これらの動物を抱水クロラール(400mg/kg、ip)で麻酔し、6−OHDAの注射の30分前に、ノルアドレナリン作動性末端部による、この毒の取り込みを遮断するために、デシプラミン(10mpk、ip)で処置する。その後次に、これらの動物を、定位フレームに置く。頭蓋上の皮膚を反転させ、そして定位座標(ブレグマから後ろ(AP)へ−2.2、ブレグマから側方(ML)へ+1.5、硬膜から腹側(DV)へ7.8)を、Pellegrinoら(Pellegrino L.J.,PellegrinoA.S.およびCushman A.J.,A Stereotaxic Atlas of the Rat Brain、1979、New York:Plenum Pless)の図解書に従って取る。次に、穿頭孔を損傷部位上の頭蓋に設置し、Hamiltonシリンジを取り付けた針を、左MFB内へ下げる。次に、8μgの6−OHDA−HClを、抗酸化剤として0.05%のアスコルビン酸を有する4μlの生理食塩水に溶解させ、そして注入ポンプを用いて一定の流速(1μl/1分)で注入する。さらに5分後、この針を引き抜き、外科的創傷を閉じ、そしてこの動物を2週間回復のために置いておく。
損傷から2週間後、これらのラットにL−DOPA(50mg/kg、ip)およびベンセラジド(25mg/kg、ip)を投与し、自動化ロタメーターにより2時間の試験期間で定量化された完全な対側性回転の数に基づいて、ラットを選択する(初期試験(priming test))。少なくとも2時間で200回の完全な回転を示さないラットはいずれも、この研究には含めない。
選択されたラットは、初期試験から3日後に試験薬物を受ける(最大ドーパミン受容体超感受性)。新規A2A受容体アンタゴニストを、0.1mg/kg〜3mg/kgの範囲の用量レベルで、種々の時点(すなわち、1、6、12時間)で経口投与し、その後閾値下用量のL−DOPA(4mpk、ip)およびベンセラジド(4mpk、ip)を注射し、回転行動を評価する。
上記の試験手順を使用して、本発明の好ましいおよび/または代表的な化合物の結果を、以下の通り得た。
本発明の化合物に関する結合アッセイの結果では、A2aが約4〜約1800nMのKi値を示し、好ましい化合物は4〜100nMのKi値を示し、より好ましくは4〜20nMのKi値を示す。代表的な好ましい化合物とそれらのKi値を以下の表に列挙する。
Figure 2010509189
選択性の判定は、AレセプターのKi値をA2aレセプターのKi値で除算することにより行う。本発明の化合物は、約1〜約1600の選択性を有する。選択性が100を超える化合物が好ましい化合物である。
好ましい化合物は、ラットの抗カタレプシー活性試験において約20〜40%の急襲潜伏時間の短縮を示した。
1〜3個の、好ましくは1つの式Iの化合物を本発明の方法で投与することができる。
本発明により記載される化合物から医薬組成物を調製するに当たっては、医薬的に許容される不活性担体は、固体または液体のいずれであってもよい。固形製剤には、散剤、錠剤、分散性顆粒、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が含まれる。散剤および錠剤は、約5〜約70パーセントの活性成分から構成される場合がある。適切な固体担体は、当該技術分野で既知であり、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、乳糖がある。錠剤、散剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適切な固体投薬形態として使用することができる。
坐剤を調製するに当たっては、脂肪酸グリセリド混合物またはカカオ脂などの低融点ワックスを最初に溶融した後、活性成分を攪拌などによってその中に均質に分散させる。次に、溶融した均質混合物を手頃な大きさの鋳型に注ぎ、冷却して凝固させる。
液体製剤には、溶液、懸濁液および乳濁液が含まれる。一例としては、非経口注射用の水または水‐プロピレングリコール溶液が挙げられる場合がある。
液体製剤としてはまた、鼻腔内投与用溶液が含まれる場合もある。
吸入に適切なエアロゾル製剤には、不活性圧縮ガスなど、医薬的に許容される担体と併用する場合がある溶液や粉末形態の固体が含まれる場合がある。
また、使用直前に経口投与用または非経口投与用のいずれかの液体製剤に変換することが意図される固体製剤も含まれる。このような液体形態には、溶液、懸濁液および乳濁液が含まれる。
本発明の化合物はまた、経皮的に送達可能な場合もある。経皮組成物は、クリーム、ローション、エアロゾルおよび/または乳濁液の形態をとることができ、この目的のために当該技術分野で従来より使用されるマトリックス型または貯蔵型の経皮パッチに含めることができる。
好ましくは、化合物は経口投与される。
好ましくは、医薬品製剤は単位投与形態である。このような形態の製剤は、適切な量(例えば、所望の目的を達成するのに有効な量)の活性成分を含有する単位用量に細分される。
単位用量の製剤における式Iの活性化合物の量は、特定の用途に応じて約0.1mg〜1000mg、より好ましくは約1mg〜300mgの範囲で変更または調整される場合がある。
使用した実際の投与量は、患者の要件および治療中の病態の重篤度に応じて変更される場合がある。特定の状況に対して適切な投与量を決定することは、当該技術分野の技術範囲に含まれる。一般的に、化合物の最適な用量よりも少ない少量の投与量で治療を開始し
、その後、投与量をその状況下で最適な効果を達成するまで少しずつ増加させる。便宜上、所望により1日の全投与量を1日数回に分けて投与する場合がある。
本発明の化合物およびその医薬的に許容される塩の投与量と投与回数は、患者の年齢、状態およびサイズ、ならびに治療中の症状の重篤度のような要因を考慮して、主治医の判断に従って調節することになる。式Iの化合物で推奨される典型的な投薬計画は、パーキンソン病などの中枢神経系疾患、または上に列挙した他の疾患もしくは病態を軽減するために、2〜4回に分けた用量で、1日10mg〜2000mg、好ましくは1日10mg〜1000mgを経口投与する投薬計画である。
パーキンソン病の治療で使用する他の薬剤の用量および投薬計画は、患者の年齢、性別および状態、ならびに疾患の重篤度を考慮の上、包装の挿入物における認可された用量および投薬計画を考慮して、主治医によって決定されることになる。式Iの化合物と、パーキンソン病、EPS、ジストニア、RLSまたはPLMSの治療に有用な他の薬剤とを組み合わせて投与する場合は、より低用量の成分の方が、単剤療法として投与される成分の用量に比べて効果的であることが予想される。式Iの化合物と、パーキンソン病、EPS、ジストニア、RLSまたはPLMSの治療用の他の薬剤は、併用投与する場合、同時または逐次的に投与することができる。これは、組み合わせの各成分が異なる投薬計画で投与するのが好ましい場合(例えば、1つの成分を1日1回投与し、別の成分を6時間毎に投与する場合)、あるいは好ましい医薬組成物が異なる場合(例えば、1つは錠剤が好ましく、一つはカプセル剤が好ましい場合)に、特に有用である。そのため、個別の投与形態を含むキットが好都合である。
以上において本発明を、上に述べた特定の実施形態と組み合わせて説明してきたが、これらの多くの代替、変更および変形は、当業者に明らかになるであろう。このような代替、変更および変形はすべて、本発明の趣旨および適用範囲内に含まれるものとして意図される。

Claims (18)

  1. 以下の構造式Iで表される化合物であって:
    Figure 2010509189
    式中、
    が、H、アルキル、ハロ、‐CF、‐OCF、アルコキシ、‐OHおよび‐CNからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり、
    が、H、アルキル、ハロ、‐CF、‐OCF、アルコキシ、‐OHおよび‐CNからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり、
    nが0、1または2であり、
    RおよびRが、Hおよびアルキルからなる群から独立して選択される、
    化合物、あるいはその医薬的に許容される塩。
  2. nが1である、請求項1に記載の化合物。
  3. RおよびRがそれぞれHである、請求項1に記載の化合物。
  4. が、H、ハロ、アルキル、アルコキシおよび‐CFから独立して選択される1または2個の置換基である、請求項1に記載の化合物。
  5. が、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよび‐CFから独立して選択される1または2個の置換基である、請求項4に記載の化合物。
  6. が、H、ハロ、アルキル、アルコキシ、‐CF、‐OCFおよび‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、請求項1に記載の化合物。
  7. が、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、‐CF、‐OCFおよび‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、請求項6に記載の化合物。
  8. nが1であり、RおよびRがそれぞれHであり、Xが、H、ハロ、アルキル、アルコキシおよび‐CFから独立して選択される1または2個の置換基であり、Xが、H、ハロ、アルキル、アルコキシ、‐CF、‐OCFおよび‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、請求項1に記載の化合物。
  9. が、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよび‐CFから独立して選択される1または2個の置換基であり、Xが、H、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、‐CF、‐OCFおよび‐CNから独立して選択される1、2または3個の置換基である、請求項8に記載の化合物。
  10. Figure 2010509189
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  11. 医薬的に許容される担体中に治療有効量の請求項1の化合物を含む、医薬組成物。
  12. 中枢神経系疾患または脳卒中を治療する方法であって、このような治療を必要とする哺乳類に有効量の請求項1の化合物を投与する手順を含む、方法。
  13. うつ病、認知疾患または神経変性疾患を治療するための、請求項12に記載の方法。
  14. パーキンソン病、老人性痴呆、精神病、注意欠陥障害、錐体外路症候群、ジストニア、不穏下肢症候群、または睡眠時周期性四肢運動を治療するための、請求項13に記載の方法。
  15. 医薬的に許容される担体中に、治療有効量の請求項1の化合物とパーキンソン病の治療に有用な1〜3個の他の薬剤との組み合わせを含む、医薬組成物。
  16. パーキンソン病を治療する方法であって、有効量の請求項1の化合物とパーキンソン病の治療に有用な1〜3個の他の薬剤との組み合わせを、このような治療を必要とする哺乳類に投与する手順を含む、方法。
  17. 前記他の薬剤が、L‐DOPA、ドーパミン作動薬、MAO‐B阻害剤、DOPA脱炭酸酵素阻害剤、COMT阻害剤、およびNMDAレセプターアンタゴニストからなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 単一包装内の個別の容器に、パーキンソン病を治療するために組み合わせて使用するための医薬組成物を含むキットであって、1つの容器が、医薬的に許容される担体中に有効量の請求項1の化合物を含む医薬組成物を含み、個別の容器内の1つ以上の医薬組成物がそれぞれ、有効量のパーキンソン病の治療に有用な薬剤を医薬的に許容される担体中に含む、キット。
JP2009518245A 2006-06-26 2007-06-25 アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト Withdrawn JP2010509189A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US81651606P 2006-06-26 2006-06-26
PCT/US2007/014886 WO2008002596A2 (en) 2006-06-26 2007-06-25 Adenosine a2a receptor antagonists

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010509189A true JP2010509189A (ja) 2010-03-25

Family

ID=38846284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009518245A Withdrawn JP2010509189A (ja) 2006-06-26 2007-06-25 アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト

Country Status (10)

Country Link
US (1) US7713985B2 (ja)
EP (1) EP2038285B1 (ja)
JP (1) JP2010509189A (ja)
CN (1) CN101506215A (ja)
AT (1) ATE457988T1 (ja)
CA (1) CA2655987A1 (ja)
DE (1) DE602007004851D1 (ja)
ES (1) ES2339502T3 (ja)
MX (1) MX2009000104A (ja)
WO (1) WO2008002596A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009136578A1 (ja) * 2008-05-09 2011-09-08 パイオニア株式会社 空間映像表示装置

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2262811B1 (en) * 2008-03-04 2016-04-27 Merck Sharp & Dohme Corp. 1,2,4-triazolo[4,3-c]pyrimidin-3-one and pyrazolo [4,3-e]-1,2,4-triazolo [4,3-c]pyrimidin-3-one compounds for use as adenosine a2a receptor antagonists
WO2010103547A2 (en) 2009-03-13 2010-09-16 Advinus Therapeutics Private Limited Substituted fused pyrimidine compounds
TWI548411B (zh) * 2009-04-28 2016-09-11 Kyowa Hakko Kirin Co Ltd Exercise disorder treatment
WO2011060207A1 (en) 2009-11-16 2011-05-19 Schering Corporation FUSED TRICYCLIC COMPOUNDS WITH ADENOSINE A2a RECEPTOR ANTAGONIST ACTIVITY
WO2011101861A1 (en) 2010-01-29 2011-08-25 Msn Laboratories Limited Process for preparation of dpp-iv inhibitors
AU2011306358B2 (en) * 2010-09-24 2014-08-14 Impetis Biosciences Ltd. Fused tricyclic compounds as adenosine receptor antagonist
JP6042968B2 (ja) * 2012-04-20 2016-12-14 ユセベ ファルマ ソシエテ アノニム パーキンソン病の処置方法
CN102659620A (zh) * 2012-05-18 2012-09-12 东南大学 2,4-双(三氟甲基)苄肼的合成方法
WO2014101113A1 (en) * 2012-12-28 2014-07-03 Merck Sharp & Dohme Corp. Piperazine-substituted 7-methoxy-[1,2,4]triazolo[1,5-c]quinazolin-5-amine compounds with a2a antagonist properties
CN105025899B (zh) * 2012-12-28 2017-08-18 默沙东公司 具有A2A拮抗剂性质的杂二环取代的‑[1,2,4]三唑并[1,5‑c]喹唑啉‑5‑胺化合物
WO2014101120A1 (en) 2012-12-28 2014-07-03 Merck Sharp & Dohme Corp. Heterobicyclo-substituted-7-methoxy-[1,2,4]triazolo[1,5-c]quinazolin-5-amine compounds with a2a antagonist properties
CN113329791A (zh) 2018-11-30 2021-08-31 默沙东公司 作为腺苷受体拮抗剂的9-取代的氨基三唑并喹唑啉衍生物、药物组合物及其用途
AU2021243725A1 (en) 2020-03-26 2022-10-27 Heptares Therapeutics Limited 5-amino-8-(4-pyridyl)-(1,2,4)triazolo(4,3-c)pyrimidin-3-one compounds for use against cancer
KR20230049580A (ko) 2020-03-26 2023-04-13 헵테얼즈 테라퓨틱스 리미티드 트리아졸론 화합물
WO2021191376A1 (en) 2020-03-26 2021-09-30 Astrazeneca Ab Triazolone compounds
EP4126872A1 (en) 2020-03-26 2023-02-08 Heptares Therapeutics Limited 5-amino-8-(4-pyridyl)-[1,2,4]triazolo[4,3-c]pyrimidin-3-one compounds for use against cancer

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5955465A (en) * 1996-03-22 1999-09-21 Neurogen Corporation 1,2,4-triazolo 4,3-c!quinazolin-3-ones and 1,2,4-triazolo 4,3-c!quinazolin-3-thiones
WO2004058974A1 (en) * 2002-12-27 2004-07-15 Actar Ab A method of drug screening to select agonists or antagonists of g protein coupled receptors (gpcr).
US7452892B2 (en) * 2005-06-17 2008-11-18 Bristol-Myers Squibb Company Triazolopyrimidine cannabinoid receptor 1 antagonists
EP1934227B1 (en) * 2005-09-19 2011-12-21 Schering Corporation 2-HETEROARYL-PYRAZOLO-[4, 3-e]-1, 2, 4-TRIAZOLO-[1,5-c]-PYRIMIDINE AS ADENOSINE A2a RECEPTOR ANTAGONISTS

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009136578A1 (ja) * 2008-05-09 2011-09-08 パイオニア株式会社 空間映像表示装置
JP2012177922A (ja) * 2008-05-09 2012-09-13 Pioneer Electronic Corp 空間映像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
US7713985B2 (en) 2010-05-11
CA2655987A1 (en) 2008-01-03
ES2339502T3 (es) 2010-05-20
WO2008002596A3 (en) 2008-07-03
EP2038285B1 (en) 2010-02-17
US20080255156A1 (en) 2008-10-16
CN101506215A (zh) 2009-08-12
DE602007004851D1 (de) 2010-04-01
EP2038285A2 (en) 2009-03-25
MX2009000104A (es) 2009-01-23
WO2008002596A2 (en) 2008-01-03
ATE457988T1 (de) 2010-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010509189A (ja) アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト
JP4574112B2 (ja) アデノシンa2aレセプターアンタゴニスト
KR101792837B1 (ko) 키나아제 억제제로서 사용을 위한 이미다조피라진
EP1836205B1 (en) PYRAZOLO[1,5-A]PYRIMIDINE ADENOSINE A2a RECEPTOR ANTAGONISTS
JP4808779B2 (ja) 7−[2−[4−(6−フルオロ−3−メチル−1,2−ベンズイソキサゾール−5−イル)−1−ピペラジニル]エチル]−2−(1−プロピニル)−7H−ピラゾロ−[4,3−e]−[1,2,4]−トリアゾロ−[1,5−c]−ピリミジン−5−アミン
JP4545437B2 (ja) アデノシンa2a受容体アンタゴニストとしてのイミダゾ(4,3−e)−1,2,4−トリアゾロ(1,5−c)ピリミジン
AU2012327954B2 (en) Novel purine derivatives and their use in the treatment of disease
JP4284182B2 (ja) アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト
AU2016373533A1 (en) Novel compounds
CN112955459A (zh) 双环肽配体和其用途
WO2017141036A1 (en) Novel compounds
US8222259B2 (en) 1,2,4-triazolo[4,3-c]pyrimidin-3-one and pyrazolo[4,3-e]-1,2,4-triazolo[4,3-c]pyrimidin-3-one compounds for use as adenosine A2a receptor antagonists
EP2282999B1 (en) Amino-quinoxaline and amino-quinoline compounds for use as adenosine a2a receptor antagonists
TW200927128A (en) Novel protein kinase B inhibitors
JP4429724B2 (ja) [1,2,4]−トリアゾール二環式アデノシンA2aレセプタアンタゴニスト
HUE028858T2 (hu) Új királis N-acil-5,6,7,(8-szubsztituált)-tetrahidro-[1,2,4]triazolo[4,3-A]pirazinok mint szelektív NK-3 receptor antagonisták, gyógyászati készítmény és eljárások NK-3 receptor által közvetített rendellenességek során történõ alkalmazásra
JP2021504432A (ja) スルホンアミド化合物およびその使用
CA2922044A1 (en) Pyrazolo-, imidazolo- and pyrrolo-pyridine or -pyrimidine derivatives as inhibitors o brutons kinase (btk)
Clasby et al. Adenosine A a2 receptor antagonists
WO2012135083A1 (en) METABOLITES OF 7-(2-(4-(6-FLUORO-3-METHYLBENZO[d]ISOXAZOL-5-YL)PIPERAZIN-1-YL)ETHYL)-2-(PROP-1-YNYL)-7H-PYRAZOLO[4,3-e][1,2,4]TRIAZOLO[1,5-c]PYRIMIDIN-5-AMINE AND THEIR UTILITY AS ADENOSINE A2a RECEPTOR ANTAGONISTS

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20111109